JP2016217281A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置及びこの装置の組立方法 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置及びこの装置の組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】最大相対回転位置規制時における駆動回転体の傾動を効果的に抑制し得る内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供する。【解決手段】スプロケット本体1aと従動部材9とを相対回転可能に軸受けする大径ボールベアリング43は、外輪44がスプロケット本体の内周面に形成された外輪固定面60に圧入保持されていると共に、外輪の一端面44aが第1規制面60aに軸方向から当接し、他端面44bが微小隙間S2を介してストッパプレートの第2規制面61dに対峙する一方、内輪45が従動部材の外周面に形成された内輪固定面62に圧入固定され、一端面45aに微小隙間S1を介して対峙する第3規制面62aを有すると共に、他端面45bがアダプタ63の第4規制面64aに当接支持されている。【選択図】図3

Description

本発明は、吸気弁や排気弁の開閉時期を制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置及びこの装置の組立方法に関する。
内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、本出願人が先に出願した以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
このバルブタイミング制御装置は、タイミングスプロケットに一体的の設けられた電動モータを有し、該電動モータの回転力を、タイミングスプロケットの内部に設けられた減速機構を介して従動部材に伝達することによって、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変換して吸気弁や排気弁の開閉タイミングを制御するようになっている。
前記タイミングスプロケットは、スプロケット本体の内周面と前記従動部材の外周面との間に介装された大径ボールベアリングによって前記従動部材と相対回転自在に支持されている
また、前記スプロケット本体の後端面にボルト固定された円環状のストッパプレートの内周に設けられたストッパ凸部が、前記カムシャフトの一端部に有する円盤状のフランジ部の外周に形成されたストッパ凹溝の周方向の対向縁に当接して、前記タイミングスプロケットとカムシャフトの遅角側と進角側の最大相対回転位置を規制するようになっている。
特開2012−180816号公報
しかしながら、前記従来のバルブタイミング制御装置にあっては、機関駆動中において、前記タイミングスプロケットに対して従動部材(カムシャフト)が正逆相対回転して前記ストッパ凸部とストッパ凹溝とによって最大相対回転位置が強制的に規制された際に、電動モータのモータ出力軸の慣性力が前記減速機構に入力され、この入力荷重がスプロケット本体に対して径方向の荷重として作用する。このため、この径方向の荷重によってモータハウジングを含めたタイミングスプロケット全体が、前記従動部材に対し前記大径ボールベアリングを支点として径方向へ傾動しまうおそれがある。
このタイミングスプロケットの傾動によって、前記モータハウジングとチェーンケースとの間に介装されたオイルシールが変形してシール性能が低下してしまい、この結果、前記タイミングスプロケット側から前記電動モータへ潤滑油がリークして電動モータの性能に大きな影響を与えるおそれがある。
本発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、最大相対回転位置規制時における駆動回転体の傾動を効果的に抑制し得る内燃機関のバルブタイミング制御装置及び該装置の組立方法を提供することを目的としている。
本願請求項1に記載の発明にあっては、駆動回転体の筒状本体の内周面の軸方向外端側に円環状に切欠形成され、軸受部の外輪が嵌入保持される外輪固定部と、従動回転体の外周面に形成されて、前記軸受部の内輪が嵌入保持される円環状の内輪固定部と、前記外輪固定部の軸方向内端部に形成されて、前記外輪の軸方向の一端面が当接して位置決めされる第1規制面と、保持プレートの内側面に形成されて、前記外輪が第1規制面に当接した状態で、該外輪の軸方向の他端面と微小隙間をもって対峙する第2規制面と、保持器の背面側に形成されて、前記内輪が前記内輪固定部に嵌入保持された状態で、前記内輪の軸方向の一端面が微小隙間をもって対峙する第3規制面と、固定部材の内側面に形成されて、前記内輪が嵌入保持された状態で、前記内輪の軸方向の他端面に当接する第4規制面と、を備えたことを特徴としている。
この発明によれば、支点としての軸受部の傾動を規制することによって、駆動回転体の傾動を効果的に抑制することが可能になる。
本発明に係るバルブタイミング制御装置の第1実施形態を示す縦断面図である。 本実施形態における主要な構成部材を示す分解斜視図である。 Aは図1に示すバルブタイミング制御装置の要部拡大図、Bは大径ボールベアリングとその周辺の要部拡大図である。 図1のA−A線断面図である。 カムシャフトから外したバルブタイミング制御装置の右側面図である。 本実施形態に供される給電プレートの背面図である。 Aはタイミングスプロケットに大径ボールベアリングの外輪を圧入した状態を示す要部断面図、Bは固定された従動部材に内輪を圧入する途中の状態を示す要部断面図である。 同じくAはアダプタの凸部を従動部材の第1嵌合溝に押し込み治具を介して内輪と一緒に圧入する状態を示す要部断面図、Bは押し込が完了した状態を示す要部断面図である。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置及びこの装置の組立方法の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態では、吸気弁側のバルブタイミング制御装置に適用したものであるが、排気弁側にも適用可能である。
前記バルブタイミング制御装置は、図1及び図2に示すように、内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動回転体であるタイミングスプロケット1と、シリンダヘッド01上に軸受02を介して回転自在に支持されていると共に、前記タイミングスプロケット1に相対回転自在に設けられたカムシャフト2と、前記タイミングスプロケット1とカムシャフト2との間に配置されて、機関運転状態に応じて両者1,2の相対回転位相を変更する位相変更機構3と、該位相変更機構3の前端に配置されたカバー部材4と、を備えている。
前記タイミングスプロケット1は、全体が鉄系金属によって筒状に一体に形成されて、外径が比較的小径状に形成されたと筒状本体であるスプロケット本体1aと、該スプロケット本体1aの外周に一体に設けられて、巻回された図外のタイミングチェーンを介してクランクシャフトからの回転力を受けるギア部1bと、前記スプロケット本体1aの前端側に一体に設けられた内歯構成部19と、から構成されている。
前記スプロケット本体1aは、内周面が段差径状に形成されていると共に、内周面の軸方向の前記カムシャフト2側の一端側に開口した円環溝状の外輪固定部である外輪固定面60が切欠形成されている。この外輪固定面60は、軸方向の内側に第1規制面60aが軸直角方向に沿って形成されている。
前記内歯構成部19は、前記スプロケット本体1aの前端部外周側に一体に設けられ、位相変更機構3の前方へ延出した円筒状に形成されていると共に、内周には波形状の複数の内歯19aが形成されている。また、この内歯構成部19の軸方向の外端面には、後述する電動モータ8のモータハウジング5が前記各ボルト7を介して軸方向から結合されている。
前記タイミングスプロケット1は、スプロケット本体1aと前記カムシャフト2の軸方向の一端部2aに設けられた後述する従動回転体である従動部材9との間に、1つの大径ボールベアリング43が介装されており、この大径ボールベアリング43によって、タイミングスプロケット1が前記従動部材9(カムシャフト2)に相対回転自在に軸受けされている。
前記大径ボールベアリング43は、図1及び図3A、Bに示すように、外輪44と内輪45及び該両輪44,45の間に介装されたボール46と、該ボール46を保持する円環状のケージ46aと、から主として構成されている。
前記外輪44は、外周面が前記スプロケット本体1aの前記外輪固定面60の内周面に軸方向から圧入固定されて、軸方向のカムシャフト2と反対側の一端面44aが外輪固定面60の前記第1規制面60aに突き当たって軸方向の位置決めがされるようになっている。
前記内輪45は、前記従動部材9の後述する固定端部9aの外周側に形成された内輪固定部である円筒状の内輪固定面62の外周面に軸方向から圧入固定され、軸方向の一端面45aが前記従動部材9に一体に設けられた後述する保持器41の伝達基部41a背面側の第3規制面62aに軸方向から当接することなく、第1微小隙間S1を介して対峙している。この第1微小隙間S1は、後述するアダプタ64によって内輪45の他端面45bを軸方向へ押し込んだ際における一端面45aと前記第3規制面62aとの間の寸法誤差を吸収する機能を有している。
さらに、前記スプロケット本体1aの内歯構成部19と反対側の後端面には、保持プレートであるストッパプレート61が固定されている。このストッパプレート61は、金属板材によって円環状に形成され、図1及び図3、図5に示すように、外径が前記スプロケット本体1aの外径とほぼ同一に設定されていると共に、内径が前記大径ボールベアリング43の外輪44の内径よりも小さく形成されて、内周部61aの内側面が段差形状に形成されていると共に、該段差部よりも外周側が環状の第2規制面61dとして構成されている。この第2規制面61dは、前記外輪44の軸方向の他端面44bに第2微小隙間S2を介して軸方向から対峙している。この第2微小隙間S2は、圧入された前記外輪44が前記第1規制面60aに当接した状態における軸方向の位置精度の誤差を吸収する機能を有している。
また、前記ストッパプレート61の内周部61aの内周縁所定位置には、図5に示す径方向内側、つまり中心軸方向に向かって突出した突起部61bが一体に設けられている。
この突起部61bは、ほぼ扇状に形成されて、先端縁61cが後述するアダプタ63のストッパ凹溝64bの円弧状内周面に沿った円弧状に形成されている。
また、前記スプロケット本体1aと内歯構成部19及びストッパプレート61の各外周部には、6本のボルト7が挿通する6つのボルト挿通孔1c、61eが周方向のほぼ等間隔位置に貫通形成されている。
前記カムシャフト2は、外周に図外の吸気弁を開作動させる一気筒当たり2つの駆動カムを有していると共に、軸方向の一端部2aに固定部材であるアダプタ63を介して従動回転体である従動部材9がカムボルト10によって軸方向から共締め固定されている。
前記従動部材9は、鉄系金属によって一体に形成され、図1〜図3に示すように、後端側(カムシャフト2側)に形成された円板状の固定端部9aと、該固定端部9aの内周前端面から軸方向へ突出した円筒部9bと、から主として構成されている。
前記固定端部9aは、外側面9cがカムシャフト2の一端部2aの前端面側に対向配置され、この外側面9cのほぼ中央位置に第1嵌合溝9dが形成されている。この第1嵌合溝9dは、円盤状に形成されて、その内径がカムシャフト2の一端部2aの外径よりも大きく形成されていると共に、深さDが前記アダプタ63の後述する凸部65aの高さよりも僅かに浅く設定されている。また、この第1嵌合溝9dの内周面は、前記大径ボールベアリング43の外輪44に径方向で重なる位置に配置されている。
前記円筒部9bは、図1に示すように、内部軸心方向に前記カムボルト10の軸部10bが挿通される挿通孔9eが貫通形成されていると共に、外周側にはニードルベアリング38と小径ボールベアリング37が軸方向に並列に設けられている。
前記カムボルト10は、図1に示すように、頭部10aの軸方向端面が小径ボールベアリング37の内輪を軸方向から支持していると共に、軸部10bの外周に前記カムシャフト2の端部から内部軸方向に形成された雌ねじ2cに螺着する雄ねじ10cが形成されている。
前記アダプタ63は、図1〜図3A,Bに示すように、一定の肉厚を有する円盤状の金属板をプレス成形によって縦断面ほぼクランク状に折曲形成され、フランジ状の外周部64と、電動モータ8方向へ突出した有底円筒状の中央側の内周部65と、から構成されている。
前記外周部64は、外径が従動部材9の固定端部9a(内輪固定面62)の外径よりも僅かに大きく形成されて、後述する各構成部品の組立て後に、図3に示すように、電動モータ8側の内側面の外周側が第4規制面64aとして構成されている。この第4規制面64aは、前記大径ボールベアリング43の内輪45の軸方向他端面45bに当接して軸方向外側への移動を規制するようになっている。
また、前記第4規制面64aの内周側が従動部材9の固定端部9aの外側面9cと微小隙間S3をもって軸方向から対峙している。つまり、前述したように、前記第1嵌合溝9dの深さDが凸部65aの高さよりも僅かに浅いことから、前記第1嵌合溝9dの凸部65aが圧入嵌合した際に、前記第4規制面64aと固定端部9aの外側面9cとの間に前記第3微小隙間S3が形成されるようになっている。この第3微小隙間S3の存在によって、前記第4規制面64aの外周側で前記内輪45の他端面45bを軸方向から常時圧接状態とすることが可能になる。
また、前記外周部64の外周面には、図5に示すように、前記ストッパプレート61の突起部61bが係入するストッパ凹溝64bが円周方向に沿って形成されている。このストッパ凹溝64bは、円周方向へ所定長さの円弧状に形成されて、この長さ範囲で回動した突起部61bの両端縁が周方向の対向縁64c、64dにそれぞれ当接することによって、タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の最大進角側あるいは最大遅角側の相対回転位置を規制するようになっている。
前記ストッパプレート61の突起部61bとアダプタ63のストッパ凹溝64bの対向縁64c、64dによってストッパ機構が構成されている。
前記内周部65は、電動モータ8側に突出した有底円筒状の凸部65aと、該凸部65aをプレス成形によって成形した際に、同時に形成された円盤溝状の第2嵌合溝65bと、から構成されている。
前記内周部65は、凸部65a(第2嵌合溝65b)の中央位置に、前記カムボルト10の軸部10bが挿通する挿通孔65cが貫通形成されていると共に、該挿通孔65cを中心とした径方向位置にはカムシャフト2の一端部2aの端面から突出した図外の位置決めピンが挿入される位置決め用長孔が貫通形成されている。また、前記挿通孔65cを挟んだ前記位置決め用長孔と径方向反対側の位置に、後述する潤滑油通路の一部を構成する油通路孔57aが貫通形成されている。
前記凸部65aは、前記従動部材9の固定端部9aの前記第1嵌合溝9d内に軸方向から圧入によって嵌合している。すなわち、前記凸部65aの外周面を、前記第1嵌合溝9dの内周面に軸方向から圧入して嵌合するようになっている。そして、この嵌合した状態で、前記凸部65aの先端壁(第2嵌合溝65bの底壁)を、カムボルト10によってカムシャフト2の一端部2aと従動部材9の固定端部9aとの間に挟持状態に結合されている。
前記第2嵌合溝65bは、内径が前記カムシャフト2の一端部2aの外径よりも僅かに大きく形成されて、この一端部2aが軸方向から嵌合できるようになっている。
前記位相変更機構3は、前記従動部材9の円筒部9bの前端側に配置された前記電動モータ8と、該電動モータ8の回転速度を減速してカムシャフト2に伝達する減速機構12と、から主として構成されている。
前記電動モータ8は、図1に示すように、ブラシ付きのDCモータであって、前記タイミングスプロケット1と一体に回転するヨークである前記モータハウジング5と、該モータハウジング5の内部に回転自在に設けられたモータ出力軸13と、モータハウジング5の内周面に固着されたステータであるそれぞれ円弧状の4つの永久磁石14と、モータハウジング5の前端部に固定された前記給電プレート11と、を備えている。
このモータハウジング5は、図1に示すように、鉄系金属材をプレス成形によって有底筒状に形成されたハウジング本体5aと、該ハウジング本体5aの後端側に一体に形成された円板状の隔壁5bと、を有している。
前記ハウジング本体5aは、外径が前記スプロケット本体1aの外径と同じく比較的小径に形成されている。前記隔壁5bは、ほぼ中央に、前記モータ出力軸13及び偏心軸部39が挿通される大径な軸挿通孔5cが形成されていると共に、該軸挿通孔5cの孔縁に径方向内側へ突出した円筒状の延出部5dが一体に設けられている。また、前記隔壁5bの外周部の各ボルト挿通孔1c、61eと対応した位置には、前記各ボルト7の先端部が螺着する6つの雌ねじ孔6が周方向の等間隔位置に形成されており、これらに挿通、螺着した前記各ボルト7によって前記タイミングスプロケット1(内歯構成部19)とストッパプレート61及びハウジング本体5aが軸方向から共締め固定されている。
前記モータ出力軸13は、段差円筒状に形成されてアーマチュアとして機能し、軸方向のほぼ中央位置に形成された段差部を介してカムシャフト2側の大径部13aと、カバー部材4側の小径部13bと、から構成されている。前記大径部13aは、外周に鉄心ロータ17が固定されていると共に、軸方向の後端縁に減速機構12の一部を構成する偏心カムである偏心軸部39が一体に結合されている。
一方、前記小径部13bは、外周に円環部材20が圧入固定されていると共に、該円環部材20の外周面に後述するコミュテータ21が軸方向から圧入固定されている。
前記鉄心ロータ17は、複数の磁極を持つ磁性材によって形成され、外周側がコイル18のコイル線を巻回させるスロットを有するボビンとして構成されており、この鉄心ロータ17の内周部が前記モータ出力軸13の段差部外周に軸方向へ位置決めされつつ固定されている。
一方、前記コミュテータ21は、導電材によって円環状に形成されて、前記鉄心ロータ17の極数と同数に分割された各セグメントに前記コイル18の引き出されたコイル線の端末が電気的に接続されている。
前記各永久磁石14は、円周方向に所定隙間をもって配設されて全体が円筒状に形成され、円周方向に複数の磁極を有していると共に、その軸方向の位置が前記鉄心ロータ17の軸方向の中心に対して前記給電プレート11側にオフセット配置されている。
前記給電プレート11は、図1及び図6に示すように、鉄系金属材からなる円盤状の金属プレート部16aと、該金属プレート部16aの前後両側面にモールドされた円板状の樹脂部16bと、から構成されている。なお、この給電プレート11は、電動モータ8への給電機構の一部として構成されている。
前記金属プレート16aは、前記樹脂部16bに覆われていない外周部が前記モータハウジング5の前端部内周に形成された円環状の段差状の凹溝にカシメによって位置決め固定されていると共に、中央部にはモータ出力軸13の小径部13bなどが挿通される軸挿通孔16cが貫通形成されている。また、金属プレート16aは、前記軸挿通孔16cの内周縁に連続した所定の位置に矩形状の2つの保持孔が打ち抜きにより形成されている。
また、前記給電プレート11には、前記金属プレート16aの各保持孔の内側に配置されて、前記樹脂部16bの前端部に複数のリベット40により固定された銅製筒状の一対のブラシホルダ23a、23bと、該各ブラシホルダ23a、23bの内部に径方向に沿って摺動自在に収容配置されて、コイルスプリング24a、24bのばね力で円弧状の各先端面が前記コミュテータ21の外周面に径方向から弾接する整流子である一対の切換用ブラシ25a、25bと、前記樹脂部16bの前端部側に、それぞれの外側面を露出した状態でモールド固定された内外二重の給電用スリップリング26a,26bと、前記各切換用ブラシ25a、25bと各スリップリング26a,26bを電気的に接続するハーネス27a、27bと、が設けられている。
前記カバー部材4は、図1及び図2に示すように、ほぼ円盤状に形成されて、前記給電プレート11の前端側に前記ハウジング本体5aの前端部に対向して配置されており、円板プレート状のカバー本体28と、該カバー本体28の前端部を覆う合成樹脂製のカバー部29と、から構成されている。
前記カバー本体28は、主として合成樹脂材によって所定の肉厚に形成されていると共に、外径が前記ハウジング本体5aの外径より大きく形成されており、内部には金属製の補強プレート28aがモールド固定されている。
また、カバー本体28は、図2にも示すように、外周部の4箇所に突設された円弧状のボス部28bに、後述するチェーンカバー22に固定されるボルトが挿通されるボルト挿通孔28cが図外の金属製スリーブによってそれぞれ形成されている。
前記カバー部29は、円盤プレート状に形成されて、外周縁に一体に形成された円環状の係止凸部29aが前記カバー本体28の外周部に形成された段差係止溝に軸方向から圧入によって係止固定されている。
前記カバー本体28は、前記各スリップリング26a、26bと軸方向から対向する位置に銅製の一対の角筒状ブラシホルダ30a、30bが軸方向に沿って固定されていると共に、該各ブラシホルダ30a、30bの内部には、各先端面が前記各スリップリング26a、26bに摺接する一対の給電用ブラシ31a、31bが軸方向へ摺動自在に保持されている。
カバー本体28の外端面に形成された収容溝の内部には、前記各給電用ブラシ31a、31bを前記スリップリング26a、26b方向へ付勢する付勢部材である一対の捩りコイルばね32、32が収容されている。この各捩りコイルばね32,32は、内側にU字形状に折曲された前記各一端部が前記各係止溝に係入固定されていると共に、径方向へ突出した他端部が各給電用ブラシ31a、31bの後端面に弾接してスリップリング26a、26b方向へ押圧するようになっている。
また、前記カバー本体28の下端部には、図2に示すように、前記各給電用ブラシ31a、31bに図外のコントロールユニットを介して電源バッテリーから電流を供給する給電用コネクタ33が一体に設けられていると共に、回転角度信号を前記コントロールユニットに出力する信号用コネクタ34が前記給電用コネクタ33と並行かつ径方向に沿って突設されている。
前記モータ出力軸13の小径部13bと、前記カバー本体28の凹溝の底壁を挟んだ中央部との間には、モータ出力軸13の回転角度位置を検出する前記角度センサ35が設けられている。
この角度センサ35は、電磁誘導型であって、図1に示すように、前記モータ出力軸13の小径部13b内に固定された被検出部50と、前記カバー本体28のほぼ中央位置に固定されて、前記被検出部50からの検出信号を受信する検出部51と、から構成されている。
前記モータ出力軸13と偏心軸部39は、前記カムボルト10の軸部10bの外周面に設けられた小径ボールベアリング37と、前記従動部材9の円筒部9bの外周面に設けられて小径ボールベアリング37の軸方向側部に配置された前記ニードルベアリング38とによって回転自在に支持されている。
前記ニードルベアリング38は、偏心軸部39の内周面に圧入された円筒状のベアリングリテーナ38aと、該ベアリングリテーナ38aの内部に回転自在に保持された複数の転動体であるニードルローラ38bと、から構成されている。このニードルローラ38bは、前記従動部材9の円筒部9bの外周面を転動している。
前記小径ボールベアリング37は、内輪が前記従動部材9の円筒部9bの前端縁とカムボルト10の頭部10aとの間に挟持状態に固定されている一方、外輪が前記偏心軸部39の段差拡径状の内周面に圧入固定されていると共に、前記内周面に形成された段差縁に当接して軸方向の位置決めがなされている。
また、前記モータ出力軸13の大径部13aの外周面と前記モータハウジング5の延出部5dの内周面との間には、減速機構12の内部から電動モータ8内への潤滑油のリークを阻止する小径なオイルシール49が設けられている。このオイルシール49は、電動モータ8と減速機構12との間をシールするように隔成するものである。
前記コントロールユニットは、図外のクランク角センサやエアーフローメータ、水温センサ、アクセル開度センサなど各種のセンサ類からの情報信号に基づいて現在の機関運転状態を検出し、これに基づいて機関制御を行うと共に、前記給電用ブラシ31a、31bや各スリップリング26a,26b、切換用ブラシ25a、25b、コミュテータ21などを介してコイル18に通電してモータ出力軸13の回転制御を行い、減速機構12によってカムシャフト2のタイミングスプロケット1に対する相対回転位相を制御するようになっている。
前記減速機構12は、図1〜図4に示すように、偏心回転運動を行う前記偏心軸部39と、該偏心軸部39の外周に設けられた中径ボールベアリング47と、該中径ボールベアリング47の外周に設けられた前記ローラ48と、該ローラ48を転動方向に保持しつつ径方向の移動を許容する前記保持器41と、該保持器41と一体の前記従動部材9と、から主として構成されている。
前記偏心軸部39は、図1に示すように、円筒状に形成されて、外周面に形成されたカム面39aの回転軸心Yがモータ出力軸13の回転軸心Xから径方向へ僅かに偏心して、いる。
前記中径ボールベアリング47は、前記ニードルベアリング38の径方向位置で全体がほぼオーバーラップする状態に配置され、内輪47aと外輪47b及び該両輪47a、47bとの間に介装されたボール47cと、該ボール47cを保持する図外のケージと、から構成されている。前記内輪47aは、前記偏心軸部39の外周面に圧入固定されているのに対して、前記外輪47bは、軸方向で固定されることなくフリーな状態になっている。つまり、この外輪47bは、軸方向の電動モータ8側の一端面がどの部位にも接触せず、また軸方向の他端面がこれに対向する保持器41(伝達基部41a)の背面との間に形成された微小なクリアランスC1を介してフリーな状態になっている。
また、外輪47bの外周面には、図2にも示すように、前記各ローラ48の外周面が転動自在に当接していると共に、この外輪47bの外周面と前記保持器41のローラ保持部41bの内面との間には、円環状のクリアランスC2が形成されて、このクリアランスC2を介して中径ボールベアリング47全体が前記偏心軸部39の偏心回転に伴って径方向へ移動可能、つまり偏心動可能になっている。
この保持器41は、図1、図2及び図3Aに示すように、前記固定端部9aの外周部に一体に設けられて該固定端部9aの外周部前端から前方へ断面ほぼL字形状に折曲形成されて、前記固定端部9aの外周部前端側に径方向に沿って延出した円環状の伝達基部41aと、該伝達基部41aの外端からほぼ軸直角方向へ延出した円筒状のローラ保持部41bと、から主として構成されている。
前記伝達基部41aは、その背面が前記内輪固定面62の第3規制面62aとして構成されていると共に、外周部が前記大径ボールベアリング43の外輪44の軸方向一端面44aの近傍まで径方向へ延出している。
前記ローラ保持部41bは、先端部が前記内歯構成部19や隔壁5bなどによって隔成された円環凹状の収容空間を介してモータハウジング5の隔壁5b方向へ延出していると共に、周方向のほぼ等間隔位置には、前記複数のローラ48をそれぞれ転動自在に保持するほぼ長方形状の複数のローラ保持孔41cが周方向の等間隔位置に形成されている。このローラ保持孔41cは、先端部側が閉塞されて前後方向に細長い長方形状に形成され、その全体の数(ローラ48の数)が前記内歯構成部19の内歯19aの全体の歯数よりも少なくなっており、これによって、減速比を得るようになっている。
前記各ローラ48は、鉄系金属によって形成され、前記中径ボールベアリング47の偏心動に伴って径方向へ移動しつつ前記内歯構成部19の内歯19aに嵌入すると共に、保持器41のローラ保持孔41cの両側縁によって周方向にガイドされつつ径方向へ揺動運動するようになっている。
また、前記減速機構12には、内部の各構成部材を潤滑する潤滑油が潤滑油通路によって循環されるようになっている。この潤滑油通路は、図1、図3Aに示すように、前記シリンダヘッド01の軸受02の内部に形成されて、図外のメインオイルギャラリーから潤滑油が供給される油供給通路と、前記カムシャフト2の内部軸方向及び径方向に形成されて、前記油供給通路にグルーブ溝56aを介して連通した油供給孔56と、前記アダプタ63と従動部材9の固定端部9aに軸方向から連続して貫通形成されて、一端が前記油供給孔56に円形溝56bを介して開口し、他端が前記ニードルベアリング38と中径ボールベアリング47の付近に開口した油通路孔57a、57bと、前記ストッパプレート61の内周面と前記アダプタ63の外周面との間に形成されて、前記各ベアリング37,38、47やローラ保持孔41c(各ローラ48)及び大径ボールベアリング43を潤滑した潤滑油を外部に排出する円環状の排出孔58と、から主として構成されている。
前記チェーンカバー22は、例えばアルミニウム合金材によって一体に形成され、図1に示すように、機関本体であるシリンダヘッド01と図外のシリンダブロックの前端側に前記タイミングスプロケット1に巻回された図外のタイミングチェーン全体を覆うよう上下方向に沿って配置固定されている。また、このチェーンカバー22と前記ハウジング本体5aとの間には、オイルシール54が介装され、前記チェーンカバー22の内周面と前記ハウジング本体5aの外周面との間をシールしている。
〔装置の組立方法〕
次に、バルブタイミング制御装置の各構成部品の組立方法、特に、前記大径ボールベアリング43を、前記スプロケット本体1aと従動部材9の固定端部9aとの間に組み付ける方法について説明する。
まず、図7Aに示すように、縦方向に保持されたスプロケット本体1aの前記外輪固定面60に、大径ボールベアリング43の外輪44の外周面を上方側から圧入して外輪44の一端面44aが前記第1規制面60aに突き当たるまで押し下げる(第1工程)。
その後、図7Bに示すように、前記従動部材9を基台70上に円環状の支持治具71を介して縦向きに支持すると共に、前記スプロケット本体1aに圧入固定された状態にある前記大径ボールベアリング43の内輪45の他端面45bを、前記固定端部9aの内輪固定面62に押し込み治具72によって前記従動部材9の上方側から所定の深さまで押し下げて圧入する。つまり、完全に押し下げるのではなく、内輪45の軸方向長さの約2/3程度まで押し下げる(第2工程)。
次に、図8A、Bに示すように、前記従動部材9に前記アダプタ63を組み付け作業を行う。すなわち、図8Aに示すように、前記アダプタ63の凸部65aの先端部側を、従動部材9の第1嵌合溝9dの孔縁に当接した状態で、前記押し込み治具72によって凸部65aを第1嵌合溝9d内に圧入して、アダプタ63の外周部64の第4規制面64aを前記内輪45の他端面45bに当接させて、そのまま押し込み治具72によって連続的に押し込むと、図8Bに示すように、前記アダプタ63の凸部65aの前端面65c第1嵌合溝9dの底面に当接してそれ以上の押し込みが規制される。
この状態で、前記ストッパプレート61を、前記アダプタ63のストッパ溝64bに突起部61bを嵌入しつつ円周方向の位置決めをしながら各ボルト7によってストッパ本体1aに固定する。これによって、ストッパ本体1aと従動部材9に対する大径ボールベアリング43やアダプタ63及びストッパプレート61の組立作業が完了する。
そして、この状態では、図3Bにも示すように、前記内輪45の他端面45bとアダプタ63の外周部64の第4規制面64aが当接しているが、前記伝達基部41a背面の第3規制面62aと内輪45の一端面45aとの間に第1微小隙間S1が形成されていると共に、前記ストッパプレート61の内周部61aの内側面である第2規制面61dと前記外輪44の他端面44bとの間に第2微小隙間S2が形成されている。
換言すれば、前記大径ボールベアリング43は、外輪44の一端面44aがスプロケット本体1aの第1規制面60aに当接支持されている一方、内輪45の他端面45bがアダプタ63の外周部64の第4規制面64aに当接支持されている。
〔本実施形態の作動〕
以下、本実施形態の作動について説明すると、まず、機関のクランクシャフトの回転駆動に伴ってタイミングチェーンを介してタイミングスプロケット1が回転し、その回転力が内歯構成部19を介してモータハウジング5に伝達されて、該モータハウジング5が同期回転する。一方、前記内歯構成部19の回転力が、各ローラ48から保持器41及び従動部材9を経由してカムシャフト2に伝達される。これによって、カムシャフト2のカムが吸気弁を開閉作動させる。
そして、機関始動後の所定の機関運転時には、前記コントロールユニットからの制御電流が各端子片や各ピグテールハーネス及び給電用ブラシ31a、31bから各スリップリング26a,26bなどを介して電動モータ8のコイル18に通電される。これによって、モータ出力軸13が回転駆動され、この回転力が減速機構12を介してカムシャフト2に対し減速された回転力が伝達される。
すなわち、前記モータ出力軸13の回転に伴い偏心軸部39が偏心回転すると、各ローラ48がモータ出力軸13の1回転毎に保持器41の各ローラ保持孔41cで径方向へガイドされながら前記内歯構成部19の一つの内歯19aを乗り越えて隣接する他の内歯19aに転動しながら移動し、これを順次繰り返しながら円周方向へ転接する。この各ローラ48の転接によって前記モータ出力軸13の回転が減速されつつ前記従動部材9に回転力が伝達される。このときの減速比は、前記内歯19aの数とローラ48の数の差によって任意に設定することが可能である。
これにより、カムシャフト2がタイミングスプロケット1に対して正逆相対回転して相対回転位相が変換されて、吸気弁の開閉タイミングを進角側あるいは遅角側に変換制御するのである。
前記タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の正逆相対回転の最大位置規制(角度位置規制)は、前記突起部61bの各側面が前記ストッパ凹溝64bの各対向面64c、64dのいずれか一方に当接することによって行われる。
したがって、吸気弁の開閉タイミングが進角側あるいは遅角側へ最大に変換されて、機関の燃費や出力の向上が図れる。
また、本実施形態では、前記大径ボールベアリング43は、その外輪44と内輪45の各両端面44a、45a、44b、45bが第1、第3規制面60a、62aや、ストッパプレート61やアダプタ63の第2、第4規制面61d、64aに支持されることから、前記タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の進角側または遅角側への最大相対回転時において前記ストッパ機構によって相対回転が強制的に規制された場合に発生する前記モータハウジング5を含むタイミングスプロケット1全体の径方向の傾動を十分に規制することが可能になる。
すなわち、前記タイミングスプロケット1とカムシャフト2の相対回転がストッパ機構によって強制的に規制されると、前記電動モータ8のモータ出力軸13の回転慣性力が減速機構12の偏心軸部39から保持器41に入力され、この入力荷重によって、前記内歯構成部19の各内歯19aに対して径方向の荷重が作用する。
この入力荷重に起因して前記タイミングスプロケット1全体が前記大径ボールベアリング43を支点として径方向へ傾動し易くなる。つまり、従動部材9の軸直角方向に対して前記タイミングスプロケット1が傾きやすくなる。
具体的に説明すると、ストッパ機構による最大相対回転位置規制時に、図8の白抜き矢印で示すように、前記大径ボールベアリング43の内輪45の一端面45a側に図中上方向の力が加わる一方、外輪44の他端面44b側に図中下方向の力が加わって、タイミングスプロケット1全体を図中時計方向(実線矢印方向)へ傾動させるおそれがある。これによって、前記内輪45が他端面45b側の軸方向へ移動してしまうおそれがある。この結果、前記大径ボールベアリング43とタイミングスプロケット1が、前記従動部材9に対してカムシャフト2側の軸方向へ傾きをもって移動し、その傾きを伴った移動によって前記オイルシール54が変形してシール性能が低下して潤滑油がリークするおそれがある。
そこで、本実施形態では、前記減速機構12に入力荷重が作用して前記外輪44や内輪45に図3Bの実線矢印方向へ荷重が掛かって僅かに傾いたとしても、外輪44の一端面44aと内輪の他端面45bが前記スプロケット本体1aの第1規制面60aやアダプタ63の第4規制面64aに当接支持され、また、外輪44の他端面44bと内輪の一端面45aが前記ストッパプレート61の第2規制面61dと保持器41の第3規制面62aにそれぞれ微小隙間S1,S2を介して支持されることから、支点としての大きな傾動を十分に規制することができる。
この結果、前記モータハウジング5の外周面とチェーンカバー22の内周面との間に配置された前記オイルシール54が変形を抑制できることから、良好なシール性能を維持することが可能になる。よって、前記タイミングスプロケット1側から前記電動モータ8への潤滑油のリークがなくなる。
しかも、前記第1、第2微小隙間S1,S2を形成したことによって、大径ボールベアリング43の組付時における軸方向の寸法(公差)の誤差を吸収することが可能になる。したがって、製造作業や組付作業が容易になる。
換言すれば、本実施形態では、各規制面60a、62aや各第2規制面61d、64aによって外輪44と内輪45に対する傾動規制機能と、前記各微小隙間S1,S2による寸法の誤差の吸収機能の両方の機能を発揮することが可能になる。
また、前記アダプタ63が、その肉厚を変えることなく全体を縦断面クランク状に折曲形成されて、凸部65aを従動部材9の固定端部9aの第1嵌合溝9dに軸方向から嵌合すると共に、カムシャフト2の一端部2aをアダプタ63の第2嵌合溝65bに軸方向から嵌合させたことから、装置全体の軸方向の長さを前記カムシャフト2との相対関係で短尺化することができると共に、アダプタ63の肉厚を、剛性を考慮して比較的大きくかつ全体に一定にしたことからアダプタ63の強度の低下を抑制することができる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば駆動回転体としては前記タイミングスプロケットの他に、タイミングプーリなども含まれる。
また、前記固定部材としてのアダプタ63は、内周部65に凸部65aを設けることなく、前記カムシャフト2の一端部2aが挿通可能な挿通孔を形成することも可能である。この場合、アダプタ63は、別異のボルトによって前記従動部材9の固定端部9aに固定される。
1…タイミングスプロケット(駆動回転体)
1a…スプロケット本体
2…カムシャフト
2a…一端部
3…位相変更機構
8…電動モータ
9…従動部材(従動回転体)
9a…固定端部
9b…円筒部
9d…第1嵌合溝
12…減速機構
13…モータ出力軸
19…内歯構成部
19a…内歯
41…保持器
43…大径ボールベアリング
44…外輪
44a…一端面
44b…他端面
45…内輪
45a…一端面
45b…他端面
60…外輪固定面(外輪固定部)
60a…第1規制面
61…ストッパプレート
61d…第2規制面
62…内輪固定面(内輪固定部)
62a…第3規制面
63…アダプタ(固定部材)
64…外周部
64a…第4規制面
65…内周部
65a…凸部
65b…第2嵌合溝

Claims (8)

  1. クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトと一体に回転する従動回転体と、
    前記駆動回転体の筒状本体の内周と従動回転体の外周との間に設けられ、該両者を相対回転可能に軸受けする軸受部と、
    モータ出力軸の回転駆動によって前記駆動回転体に対して従動回転体を相対回転させる電動モータと、
    前記モータ出力軸の軸方向の端部に設けられた偏心軸部と、
    前記筒状本体の軸方向の端部に設けられ、内周に複数の内歯が形成された内歯構成部と、
    前記偏心軸部の外周側と前記各内歯との間に設けられた複数の転動体と、
    前記従動回転体に設けられ、前記各転動体を転動自在に保持する保持器と、
    前記従動回転体の前記カムシャフト側の外側部に設けられた固定部材と、
    前記固定部材と前記筒状本体の軸方向外端面に設けられた保持プレートとの間に設けられて、前記駆動回転体と従動回転体の最大相対回転位置を規制するストッパ機構と、
    前記筒状本体の内周面の軸方向外端側に円環状に切欠形成され、前記軸受部の外輪が嵌入保持される外輪固定部と、
    前記従動回転体の外周面に形成されて、前記軸受部の内輪が嵌入保持される円環状の内輪固定部と、
    前記外輪固定部の軸方向内端部に形成されて、前記外輪の軸方向の一端面が当接して位置決めされる第1規制面と、
    前記保持プレートの内側面に形成されて、前記外輪が第1規制面に当接した状態で、該外輪の軸方向の他端面と隙間をもって対峙する第2規制面と、
    前記内輪固定部に形成されて、前記内輪が前記内輪固定部に嵌入保持された状態で、前記内輪の軸方向の一端面が隙間をもって対峙する第3規制面と、
    前記固定部材に形成されて、前記内輪が嵌入保持された状態で、前記内輪の軸方向の他端面に当接する第4規制面と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 前記軸受部の外輪を前記外輪固定部に圧入によって保持する一方、前記内輪を前記内輪固定部に圧入によって保持したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 前記保持プレートを、円環状に形成すると共に、前記筒状本体の外端面にボルトによって固定する一方、
    前記固定部材を、円環状に形成すると共に、前記従動回転体に固定したことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 前記固定部材は、外周部の内側面に前記第4規制面が形成されていると共に、内周部に、前記従動回転体に設けられた固定用穴に軸方向から圧入する凸部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 前記従動回転体の固定用穴の深さを、前記軸受部の内輪を前記内輪固定部に圧入して前記第3規制面に当接する前に、前記凸部が固定用穴の底面に当接するような深さに設定したことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  6. 前記内輪が内輪固定部に最大に圧入され、かつ前記固定部材の第4規制面が前記内輪の他端面と当接した状態において、前記固定部材の前記第4規制面よりも径方向内側の内側面と該内側面が軸方向で対向する前記従動回転体の外端面との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  7. クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトと一体に回転する従動回転体と、
    前記駆動回転体の筒状本体の内周と従動回転体の外周との間に設けられ、該両者を相対回転可能に軸受けする軸受部と、
    モータ出力軸の回転駆動によって前記駆動回転体に対して従動回転体を相対回転させる電動モータと、
    前記モータ出力軸の軸方向の端部に設けられた偏心軸部と、
    前記筒状本体の軸方向の端部に設けられ、内周に複数の内歯が形成された内歯構成部と、
    前記偏心軸部の外周側と前記各内歯との間に設けられた複数の転動体と、
    前記従動回転体に設けられ、前記各転動体を転動自在に保持する保持器と、
    前記従動回転体の前記カムシャフト側の外側部に設けられた固定部材と、
    前記固定部材と前記筒状本体の軸方向外端面に設けられた保持プレートとの間に設けられて、前記駆動回転体と従動回転体の最大相対回転位置を規制するストッパ機構と、
    前記筒状本体の内周面の軸方向のカムシャフト側に円環状に切欠形成され、前記軸受部の外輪が嵌入保持される外輪固定部と、
    前記従動回転体の外周面に形成されて、前記軸受部の内輪が嵌入保持される円環状の内輪固定部と、
    前記外輪固定部の軸方向内端部に形成されて、前記外輪の軸方向の一端面が当接して位置決めされる第1規制面と、
    前記保持プレートの内側面に形成されて、前記外輪が第1規制面に当接した状態で、該外輪の軸方向の他端面と隙間をもって対峙する第2規制面と、
    前記保持器の背面側に形成されて、前記内輪が前記内輪固定部に嵌入保持された状態で、前記内輪の軸方向の一端面が隙間をもって対峙する第3規制面と、
    前記固定部材の内側面に形成されて、前記内輪が嵌入保持された状態で、前記内輪の軸方向の他端面に当接する第4規制面と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の組立方法であって、
    前記軸受部の外輪を、前記筒状本体の外輪固定部に前記筒状本体の軸方向外端側から圧入して、前記外輪の一端面を前記第1規制面に当接させる工程と、
    前記軸受部の内輪を、前記従動回転体の内輪固定部に軸方向から途中まで圧入する工程と、
    前記固定部材の第4規制面を前記内輪の軸方向の他端面に押し当てながら前記固定部材によって内輪を前記内輪固定部にさらに圧入すると共に、最大圧入位置で前記内輪の一端面と前記第3規制面との間に隙間を形成する工程と、
    前記筒状本体の外端面に前記保持プレートを固定すると共に、該固定状態で保持プレートの第2規制面と前記外輪の他端面との間に隙間を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の組立方法。
  8. 前記固定部材は、外周部の内側面に前記第4規制面が形成されていると共に、内周部に、前記従動回転体に設けられた穴部に圧入する圧入部が形成され、
    前記従動回転体の穴部の深さを、前記軸受部の内輪を前記内輪固定部に圧入して一端面が前記第3規制面に当接する前に、前記圧入部が穴部の底面に当接するように形成したことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の組立方法。
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