JP2016217002A - 筐体 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易に蓋の浮上防止が可能で蓋体の取付作業および取外作業が容易な筐体を提供する。【解決手段】内部に地下構造物を収納し上側に開口部を有する本体と、該本体に脱着可能に取り付けて基端側を中心とする回動により開口部を開閉する蓋体とを備え、蓋体は、基端側に位置し蓋体の外周の互いに逆側に開口する一対の第1の凹状部を形成する一対の第1の係合部と、他端側に位置し蓋体の外周の互いに逆側に開口する一対の第2の凹状部を形成する一対の第2の係合部とを有し、本体は、内側面から突出し互いに対向する2組の凸状部と、を有し、2組の凸状部のうち何れか一方は第1の凹状部と係合し蓋体の回動をガイドし、他方は第2の凹状部と係合し、第1の係合部および第2の係合部は、蓋体の外周に対し内側に移動可能であり、かつ外側に付勢する付勢手段を有し、凸状部と当接することで内側に移動し当接解除によって外側に移動する。【選択図】図1

Description

本発明は、地下構造物保護箱としての筐体に関する。
従来の地下構造物保護箱(以下、筐体)としては、例えば、下記の特許文献1に地下構造物用筐枠体の記載がある。
従来の地下構造物用筐枠体は、上面開口部を有し、地下構造物を内部に収納する本体と、この本体に着脱可能に取り付けて、基端側を中心とする回動により上面開口部を開閉する蓋体とを備える。また、本体は、横向き円柱状をなす一対の蝶着ピンを有している。蓋体は、僅かに横長な円形状の第1窪部と、僅かに横長な円形状であって連通部を形成する第2窪部とを有している。
そして、蓋体を本体に取り付ける場合には、蓋体の第1窪部内に一方の蝶着ピンを挿入した後、蓋体の第2窪部を他方の蝶着ピンに臨ませ、次いで、その他方の蝶着ピンを連通部から第2窪部内に挿入する。なお、蓋体を本体から取り外す際には、上記の取り付け作業とは逆の取外作業を行う。
ところで、筐体は、大雨などで、筐体内部に大量の水が浸入すると蓋体が浮き上がってしまう。特許文献2には、グレーチングの跳ね上がりを防止するロック部材の開示がある。また、特許文献3には、専用工具を用いて量水器箱の蓋体の施錠と開錠とが可能な量水器箱の記載がある。
実願平02−103630号(実開平04−061156号)のマイクロフィルム 特開平08−027882号公報 特開2008−266974号公報
しかしながら、上記従来の筐体では、例えば本体に対する蓋体の取付作業および取外作業に手間取る虞がある。また、従来の筐体では、量水器箱を施錠や開錠には専用の工具を用いる必要があり、蓋体の施錠や開錠に手間取る虞がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、簡易に蓋の浮上防止が可能で蓋体の取付作業および取外作業が容易な筐体の提供を目的とする。
本発明の筐体は、内部に地下構造物を収納し上側に開口部を有する本体と、該本体に脱着可能に取り付けて基端側を中心とする回動により前記開口部を開閉する蓋体とを備え、前記蓋体は、基端側に位置し前記蓋体の外周の互いに逆側に開口する一対の第1の凹状部を形成する一対の第1の係合部と、他端側に位置し前記蓋体の外周の互いに逆側に開口する一対の第2の凹状部を形成する一対の第2の係合部とを有し、前記本体は、内側面から突出し互いに対向する2組の凸状部と、を有し、2組の前記凸状部のうち何れか一方は第1の凹状部と係合し前記蓋体の回動をガイドし、他方は第2の凹状部と係合し、前記第1の係合部および前記第2の係合部は、前記蓋体の外周に対し内側に移動可能であり、かつ外側に付勢する付勢手段を有し、前記凸状部と当接することで内側に移動し当接解除によって外側に移動する。
本発明によれば、簡易に蓋の浮上防止が可能で蓋体の取付作業および取外作業が容易になる。
第1実施形態の筐体の全体分解斜視図である。 第1実施形態の筐体の一部切欠き平面図である。 第1実施形態の筐体の一部切欠き側面図である。 第1実施形態の蓋体を斜め下方から見た斜視図である。 第1実施形態の蓋体を示し、図5(a)は蓋体を斜め上方から見た斜視図であり、図5(b)は第1の係合部材(第1の係合部)の部分拡大図であり、図5(c)は第2の係合部材(第2の係合部)の部分拡大図である。 第1実施形態の第1の係合部材および蝶着ピン(凸状部)の蓋体の閉状態の要部断面図である。 第1実施形態の第1の係合部材および蝶着ピンの蓋体の開状態の要部断面図である。 第1実施形態の第1の係合部材および蝶着ピンの要部断面図であり、図8(a)は、蓋体の閉状態を示し、図8(b)は、蓋体の開状態を示す。 第1実施形態の第2の係合部材および蝶着ピンの要部断面図であり、図9(a)〜(c)は蓋体が閉状態から開状態に移行する際の状態をそれぞれ示す。 第1実施形態の第2の係合部材および蝶着ピンの要部断面図であり、図10(a)〜(c)は蓋体が開状態から閉状態に移行する際の状態をそれぞれ示す。 第1実施形態の第1の係合部材および蝶着ピンの要部断面図であり、図11(a)〜(c)は蓋体を筐体に取り付ける際の状態をそれぞれ示す。 第1実施形態の第1の係合部材および蝶着ピンの要部断面図であり、図12(a)〜(c)は蓋体を筐体に取り外す際の状態をそれぞれ示す。 第1実施形態の蓋体に浮力が生じた際の要部断面図であり、図13(a)は、第1の係合部材の外れ防止機能を示し、図13(b)は第2の係合部材の簡易ロック機能を示す。 第2実施形態の蓋体を示す図であり、図14(a)、(b)は、蓋体の分解斜視図であり、図14(c)は、蓋体の斜視図である。 第3実施形態の蓋体を示す図であり、図15(a)は、蓋体の分解斜視図であり、図15(b)は、押圧力調整機構を有する摺動構造体の要部断面図である。
<第1実施形態>
以下に本発明の第1実施形態の筐体1について図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の筐体1の分解斜視図である。
本実施形態の筐体1は、蓋体4を上部に備える平面視矩形の箱型である。以下の説明において、筐体1の平面視において長辺が延びる方向を左右方向、短辺が延びる方向を前後方向として各部の説明を行う説明する。また、特に説明がない場合、蓋体4は本体3に取り付け閉状態とした姿勢で各方向(前後、左右、上下)を規定する。
<全体構成>
筐体1は、地下に埋設して使用する。本実施形態において、筐体1は、量水器ボックスであり、内部に水道メータ(以下、量水器)を収容する。筐体1は、量水器ボックスとしての利用に限らず、ガスメータ、電気メータ等の地下構造物を収容し、地下構造物を保護する用途に使用できる。また、筐体1に収容する地下構造物は、上記メータ類に限らず、例えば、電気ケーブルや配管などでも良い。更に筐体1は、マンホールでも良い。筐体1がマンホールの場合の地下構造物は、マンホールから地下に降りるための梯子などを意味する。
筐体1は、箱状の本体3と板状の蓋体4とを備える。筐体1は、上側に開口する開口部7を有する。筐体1は、内部に地下構造物を収容する。筐体1の開口部7には、蓋体の基端側に位置する2つの仮想的な基準軸Jを設定する。2つの基準軸Jは、互いに平行である。本体3に対して蓋体4は、2つの基準軸Jのうち一方の周りに回転して開閉する。なお、基準軸Jは、蓋体4の仮想的な回転中心である。本体3に対する蓋体4の取り付けは、蓋体が回転する基準軸Jを選択して行う。
蓋体4は、本体3に脱着可能に取り付ける。蓋体4は矩形状であり、互いに対向する長辺である先端4aと基端4bとを有する。蓋体4の基端4b側には、本体3の2つの基準軸Jのうち一方が位置する。蓋体4の基端4bは、基準軸Jと平行に延びている。蓋体4は、2つの基準軸Jのうち何れか一方を仮想中心に回転して、先端4a側が昇降する。これにより、蓋体4は、本体3に対し基端4b側を中心に回動して本体3の開口部7を開閉する。なお、蓋体4の回転中心は、回転角度によって変わる場合があり、蓋体4の回動中心と基準軸Jとは必ずしも一致しない。
本体3は、二組の対向する蝶着ピン(凸状部)51を有する。蝶着ピン51は、本体3の内側面3aから突出する。二組の蝶着ピン51は、それぞれ対応する基準軸Jに沿って突出する。また、蓋体4は、第1の凹状部(凸状部)12と第2の凹状部22とを有する。一組の蝶着ピン51は、第1の凹状部12の内部に遊嵌して、本体3からの蓋体4の抜け出し防止機能を発揮するとともに、蓋体4の開閉をガイドする。また、他の一組の蝶着ピン51は、第2の凹状部22の内部に遊嵌して、本体3に蓋体4を簡易ロックする機能を発揮する。ここで、遊嵌とは、蝶着ピン51と第1の凹状部12(第2の凹状部22)との間に間隔(遊び)がある状態で嵌めることである。なお、遊嵌は、蝶着ピン51が第1の凹状部12又は第2の凹状部22に緩く係合するような緩合を含む。
以下、各部について詳細に説明する。
<本体>
本体3は、底板33と枠体32と上枠31とを有し、これらを下側から順に組み立てて構成する有底筒状の箱である。本体3を構成する底板33と枠体32と上枠31とは、例えば合成樹脂で形成するが、一部またはすべてを金属で形成しても良い。
底板33は、矩形板状の底面33aと、底面33aの周縁から上方に突出する4つの周縁突出部33bとを有する。底板33は枠体32を支持する。
底面33aには、複数の貫通孔34を形成する。貫通孔34は、筐体1に侵入する水などの液体を筐体1外に逃がす水抜き孔である。また、貫通孔34は、筐体1に設置する地下構造物の設置台座の位置決めに使用できる。
周縁突出部33bの上面には、凸部33cを形成する。凸部33cは、枠体32の下面に形成する凹部(図示略)と嵌合する。これにより、底板33上に枠体32が組み付く。4つの周縁突出部33bのうち、左右に位置する2つの周縁突出部33bの略中央の上部には、半円状の管挿通用凹部35を形成する。
枠体32は、上枠31を支持する。枠体32は、上下面を開口する四角筒形状を有する。枠体32の左右に位置する壁面の略中央の下部には、半円状の管挿通用凹部36を形成する。枠体32の管挿通用凹部36は、底板33の管挿通用凹部35と組み合わさって円形状の孔を形成する。筐体1の内部の量水器から延びる給水管は、この孔を挿通する。
枠体32の上面には、凸部32cを形成する。凸部32cは、上枠31の下面に形成する凹部(図示略)と嵌合する。これにより、枠体32上に上枠31が組み付く。
上枠31は、左右方向に長手方向を有する矩形環形状を有する。また、上枠31は、上側に開口部7を有する。開口部7を蓋体4が開閉する。なお、上枠31は、調整枠として筐体1を設置する場所に応じて異なる厚みの上枠31と交換可能である。
上枠31の上端に位置する上面30は、閉状態時の蓋体4の上面4cと略同一の高さに形成する(図8(a)参照)。また、後段において説明するように、上面30の内方縁のうち、後方に位置する後方内方縁角部30aは、完全開状態にある蓋体4を支持する(図8(b)参照)。
図2は、筐体1の平面図である。図2において、蓋体4を一部省略して図示する。また、図3は、筐体1の側面図であり、部分的に切欠いて断面を描画した図である。
図2、図3に示すように、上枠31は、内側面3aにからせり出す4つの棚部41、42、43、43と、棚部43の上側において左右の対向する内側面3aから突出する二組の対向する蝶着ピン51とを有する。
棚部は、上枠31の前方側の内側面3aからせり出す前棚部41と、上枠31の左右両側の内側面3aからせり出す一対の側棚部43、43と、上枠31の後方側の内側面3aからせり出す後棚部42とを含む。棚部41、42、43、43は、閉状態の蓋体4を下側から支持する。また、棚部41、42、43、43の上面には、砂落し用の複数の傾斜面45を形成する。
側棚部43は、前棚部41と後棚部42との間の上枠31の短辺にそれぞれ形成する。そして、側棚部43は、側棚部43の端部を側棚端部44として、前棚部41側および後棚部42側との間に一定の間隔である間隙60をそれぞれ設ける(図2、図8参照)。
前棚部41および後棚部42は、間隙60を挟んで側棚部43と向かい合う部分に、案内部47を形成する。図1に示すように、案内部47は開口部7側から下側へ湾曲して傾斜する。案内部47は、後段において説明するように、蓋体4の摺動面62が摺動することで蓋体4の回転を案内する。
前棚部41および後棚部42は、案内部47に対して左右方向内側に位置する係合受け部48を有する。係合受け部48は、後方外側に向かって後棚部42が窪む形状である。係合受け部48は、蓋体4を開状態とした場合に、後段において説明する蓋体4の係合突起6を収容する。
2組の蝶着ピン51のうち第1の凹状部12と係合する一対の蝶着ピン51は、本体3からの蓋体4の抜け出し防止機能を発揮する。また、2組の蝶着ピン51のうち第2の凹状部22と係合する一対の蝶着ピン51は、本体3に蓋体4を簡易ロックする機能を発揮する。
蝶着ピン51は、上枠31の左右の内側面3aから、それぞれ基準軸Jに沿って突出して形成する。蝶着ピン51は、上枠31の側棚部43と後棚部42との間の間隙60に位置して本体3の開口部7に臨んで形成する。2組の一対の蝶着ピン51は、互いに向かい合っている。蝶着ピン51は、例えば、それぞれの側棚部43を正面に見るときに左右対称の形状で形成する。
蝶着ピン51と案内部47とは、図2に示すように平面視で、案内部47が前棚部41と後棚部42とを有する内周から突設し、蝶着ピン51が側棚部43を有する内周から突設して、互いに前後に近接対向している。蝶着ピン51は、後述するように、基準軸Jに沿って出没する蓋体4の第1の凹状部12と第2の凹状部22とのいずれに対しても進入と脱出が可能である。このため、筐体1は、蓋体4の取り付け方向を選択できる。
図6、図7は、基準軸Jに沿って断面を取った筐体1の断面図であり、それぞれ蓋体4の第1の凹状部12に係合する蝶着ピン51を中心として拡大した図である。図6は、蓋体4の閉状態を示し、図7は、蓋体4の開状態を示す。
図6、図7に示すように、蝶着ピン51は、先端面55と上側斜面56と下側斜面57とを有する。上側斜面56は、蝶着ピン51の先端上部に位置する面であって、蝶着ピン51の根元側から先端側に向かって、斜め下方に傾斜する。下側斜面57は、蝶着ピン51の先端下部に位置する面であって、蝶着ピン51の根元側から先端側に向かって、斜め上方に傾斜する。上側斜面56および下側斜面57は、ともに、蝶着ピン51を先端側に向かって細める傾斜面である。上側斜面56は、下側斜面57と比較して傾斜角度が大きい。言い換えると、図6、図7に示すように、上側斜面56の水平方向に対する傾斜角度αは、下側斜面57の基準軸J(本実施形態において水平方向)に対する傾斜角度βよりも大きい。上側斜面56の傾斜角度αによって、蝶着ピン51は蓋体4の第1の凹状部12(又は第2の凹状部22)に円滑に挿入できる。
上側斜面56は、蓋体4を本体3に取り付ける際に、後段において説明する第1の係合部材(第1の係合部)71または第2の係合部材(第2の係合部)81と当接する面である。一方で、下側斜面57は、蓋体4を本体3から取り外す際に、第1の係合部材71または第2の係合部材81と当接する面である。
<蓋体>
次に、蓋体4について具体的に説明する。図4は、蓋体4を斜め下方から見た斜視図である。図5(a)は、蓋体4を斜め上方から見た斜視図であり、図5(b)は、蓋体4の第1の摺動構造体66近傍の拡大図であり、図5(c)は、蓋体4の第2の摺動構造体68近傍の拡大図である。蓋体4は、板部材65と、一対の第1の摺動構造体66と一対の第2の摺動構造体68とを有する。
図4に示すように、板部材65は、例えば左右方向に長手方向を有する矩形板状に形成する。板部材65は、例えば、合成樹脂で形成するが、強度が必要な場合は金属で形成する。板部材65の先端4a側には、左右方向中央部に蓋体4を上方回動する際に工具等を引っ掛けるための切欠凹部61を形成する。
板部材65は、基端4b側に摺動面62を有する。摺動面62は、第1の摺動構造体66の後方に位置する。摺動面62は、板部材65の基端4b側の蓋体4を本体3に取り付けた状態で基準軸Jの周りに形成する。摺動面62は、基準軸Jを略中心とした略円弧状の湾曲面である。摺動面62の下端には、係合段部70を設ける。係合段部70は、左右方向長手状である。係合段部70は、蓋体4が基準軸Jを中心に回動するときに本体3の案内部47を摺動して蓋体4の回動を案内する。また、後述するように、係合段部70は、側棚部43の後方端部(又は前方端部)に位置する側棚端部44に当接して蓋体4の開状態を保持する(図8(b)参照)。
板部材65は、それぞれ第1の摺動構造体66又は第2の摺動構造体68を取り付けるための摺動構造体取付部65aを四隅にそれぞれ有する。
図6を基に、板部材65の摺動構造体取付部65aにおける第1の摺動構造体66の支持構造について説明する。なお、ここでは、第1の摺動構造体66について説明するが、第2の摺動構造体68も同様の方法で板部材65が支持する。
板部材65は、摺動構造体取付部65aにおいて、板部材65の下面から下方に延びる突出壁67を有する。また、板部材65は、摺動構造体取付部65aにおいて、スライドリブ64を有する。スライドリブ64は、板部材65の下面に向かって突出し、基準軸Jに沿って延びる。第1の係合部材71は、スライドリブ64が嵌る摺動溝74を形成する。これにより、第1の係合部材71は、基準軸J方向にのみ摺動して移動する。さらに、板部材65は、摺動構造体取付部65aにおいて、係止片63を有する。係止片63は、第1の摺動構造体66の左右方向外側の端部に位置する。係止片63は、第1の係合部材71の左右方向外側への移動範囲を制限する。
図4に示すように、一対の第1の摺動構造体66は、板部材65の基端4bの左右両側にそれぞれ位置する。また、一対の第2の摺動構造体68は、先端4a側の左右両側にそれぞれ位置する。第1の摺動構造体66は、第1の係合部材(第1の係合部)71と弾性部材(付勢手段)72とカバー部材73とを有する。また、第2の摺動構造体68は、第2の係合部材(第2の係合部)81と弾性部材(付勢手段)72とカバー部材73とを有する。第1の摺動構造体66と第2の摺動構造体68を比較すると、第1の係合部材71と第2の係合部材81との形状が異なり、それ以外は概略同様の構造を有する。
第1の係合部材71および第2の係合部材81は、それぞれ基準軸Jに沿って設け、基準軸J方向に沿って移動できる。弾性部材72は、第1の係合部材71および第2の係合部材81を基準軸Jに沿って外側に付勢する。カバー部材73は、基準軸Jの周りに位置して弾性部材72と第1の係合部材71または第2の係合部材81とを囲む。
一対の第1の係合部材71は、図4に示すように、蓋体4の基端4b側の左右方向両端部の同軸上に位置する。また、第1の係合部材71は、図5(b)に示すように、下方膨出形状を有する。第1の係合部材71には、蓋体4の左右方向の外側に向かって開口する第1の凹状部12を設ける。
第1の凹状部12は、蓋体4の回動軸側で本体3からの蓋体4の抜け出しを防止する。第1の係合部材71は、図5(a)に示すように、側面視で上側に水平な直径線を有する半円状の第1の凹状部12を有する。第1の凹状部12は、蓋体4の左右側面の外側方のみに開口して形成する。
第1の係合部材71は、第1の係合部材71を正面に見るとき、略左右対称の形状で、下面が前後方向に所定幅を有して下方へ凸の湾曲面状の湾曲面13に形成する。一対の第1の係合部材71の下側に位置する湾曲面13には、図4に示すように、基準軸Jと直交する方向に延びる係合突起6を設ける。係合突起6は、側面視略三角形状をなす。
係合突起6は、蓋体4が閉状態において後方に向かって延び、上枠31の係合受け部48(図1参照)が係合突起6を収容する。閉状態の蓋体4は、係合受け部48が係合突起6を収容するため、自動車の通過などで衝撃が加わる場合でも、基端4b側の跳ね上がりを防止できる。
また、係合突起6は、蓋体4が開状態において下方に向かって延びる。したがって、蓋体4を開状態とした際には、係合受け部48は、係合突起6を収容しない。このため、筐体1は、本体3から蓋体4を開状態で取り外しできる。
第1の係合部材71は、第1の凹状部12の外側から第1の凹状部12の縁部12aに向かって傾斜する取付抵抗低減面16を有する。取付抵抗低減面16は、閉状態の蓋体4の下側に位置している。本実施形態において、取付抵抗低減面16は、所定の曲率で湾曲した傾斜面であるが、直線的に面取りした傾斜面でもよい。
また、第1の係合部材71は、第1の凹状部12の内周面に、取外抵抗低減面17と、抜け防止面20とを有する。取外抵抗低減面17と抜け防止面20とは、第1の凹状部12の内周面において基準軸Jの周方向に互いに隣り合っている。取外抵抗低減面17は、基準軸Jに対して、十分な角度で傾斜している。一方で、抜け防止面20は、基準軸Jに対して傾斜しないか、傾斜してもその傾斜角が僅かである。即ち、抜け防止面20は、基準軸Jに略平行する面である。
本実施形態において、取外抵抗低減面17は、所定の曲率で湾曲した傾斜面であるが、直線的に面取りした傾斜面であってもよい。
図6に示すように、閉状態の蓋体4において、第1の凹状部12は、抜け防止面20が上側を向く姿勢となる。また、図7に示すように、開状態の蓋体4において、第1の凹状部12は、取外抵抗低減面17が上側を向く姿勢となる。
図6、図7に示すように、本体3に蓋体4を取り付けた状態において、第1の凹状部12は、蝶着ピン51を収容する。第1の凹状部12は、例えば蝶着ピン51の直径よりも十分に大きい直径を有している。また、蓋体4は、本体3の棚部41、42、43、43が支持する。したがって、蝶着ピン51は、蓋体4が閉状態のときも開状態のときも、第1の凹状部12の内周面に当接しない。すなわち、蝶着ピン51は、第1の凹状部12内を遊嵌する。このため、蓋体4を取り付けた状態において蝶着ピン51には、負担が加わらない。
弾性部材72およびカバー部材73は、第1の摺動構造体66および第2の摺動構造体68に設ける。ここでは図6を基に第1の摺動構造体66におけるこれらの部材について説明するが、第2の摺動構造体68においても、同様である。
図6に示すように、本実施形態において、弾性部材72はコイルばねである。弾性部材72は、基準軸Jに沿う伸縮方向を有する。弾性部材72は、第1の係合部材71と板部材65の突出壁67との間で適度に圧縮した状態で介在する。第1の係合部材71には、第1の凹状部12と反対側の面に、弾性部材保持穴76を形成する。同様に、突出壁67は、第1の係合部材71と対向する面に弾性部材保持穴67aを有する。弾性部材保持穴76、67aは、基準軸Jに沿う方向に窪んで形成して弾性部材72が滑落しないように保持する。なお、弾性部材72は、付勢手段として使用できればその構成は限定しない。付勢手段としては、第1の係合部材71の一部を弾性変形可能な形状に形成しても良い。
カバー部材73は、第1の係合部材71と弾性部材72とを下方から覆う。カバー部材73は、図示しない係止片などによる係合やビスによって板部材65に固定する。カバー部材73は、第1の係合部材71を摺動可能に下方から保持する。
図4に示すように、カバー部材73には、基準軸Jに沿って、左右方向外側から内側に向かって延びる切欠部77を形成する。切欠部77の幅は、第1の係合部材71の係合突起6の摺動範囲よりも若干大きく形成する。切欠部77によって、第1の係合部材71は、基準軸Jに沿って移動するときに、係合突起6とカバー部材73とが干渉しない。また、切欠部77は、係合突起6を幅方向に挟むことで第1の係合部材71の移動をガイドする。さらに、切欠部77は、カバー部材73の内側に侵入する水分を排出すると共に、カバー部材73の内部の弾性部材72の状態を目視確認するときの点検窓の機能を有する。
一対の第2の係合部材81は、図4に示すように、蓋体4の先端4a側の左右方向両端部の同軸上に位置する。第2の係合部材81は、図5(c)に示すように、下方膨出形状を有する。第2の係合部材81には、蓋体4の左右方向の外側に向かって開口する第2の凹状部22を設ける。第2の係合部材81は、第2の係合部材81を正面に見るとき、略左右対称の形状で、下面が前後方向に所定幅を有して下方へ凸の湾曲面状の湾曲面23に形成する。
第2の凹状部22は、蓋体4を簡易に浮上防止する簡易ロックである。第2の係合部材81は、図5(b)に示すように、側面視で上側に水平な直径線を有する半円状の第2の凹状部22を有する。第2の凹状部22は、蓋体4の左右側面の先端部に外側方のみに開口して形成する。
上述したように蓋体4は、第1の凹状部12が一対の2組の蝶着ピン51のうち何れか一方の組の蝶着ピンを収容して、本体3に取り付く。また、蓋体4は、基端4b側を中心に回転し開閉する。これに対して、第2の凹状部22は、蓋体4の閉状態で、他方の組の蝶着ピン51を収容し、蓋体4の開状態では、蝶着ピン51を収容しない。すなわち、第2の凹状部22は、開閉に伴って蝶着ピン51が出入りする(図9(a)〜(c)および図10(a)〜(c))。蓋体4は、第2の凹状部22によって、不用意に蓋体4が開状態になったり不用意に外れたりすることを防止できる。また作業者は、蓋体4の開閉時にクリック感を検知できる。
図3(c)に示すように、第2の係合部材81は、第2の凹状部22の外側から縁部22aに向かって傾斜する閉抵抗低減面26と、第2の凹状部22内側から縁部22aに向かって傾斜する開抵抗低減面27とを有する。閉抵抗低減面26は、閉状態の蓋体4の下側に位置している。開抵抗低減面27は、閉状態の蓋体4において上側を向く面である。本実施形態において、閉抵抗低減面26および開抵抗低減面27は、所定の曲率で湾曲した傾斜面であるが、直線的に面取りした傾斜面でもよい。
図9(a)に示すように、本体3に蓋体4を取り付ける状態において、第2の凹状部22は、蝶着ピン51を収容する。第2の凹状部22は、例えば蝶着ピン51の直径よりも十分に大きい直径を有している。また、蓋体4は、本体3の棚部41、42、43、43が支持する。したがって、蝶着ピン51は、蓋体4が閉状態のときに第2の凹状部22の内周面に当接しない。すなわち、蝶着ピン51は、第2の凹状部22内を遊嵌する。このため、閉状態の蓋体4において蝶着ピン51には負担が加わらない。
<作用>
次に、筐体1の作用等を説明する。まず、蓋体4を本体3に対して回動する場合について、図8を参照して説明する。図8(a)、(b)は、基準軸Jと直交し、蓋体4の第1の係合部材71を横切る面で断面を取った断面図である。図8(a)、(b)は、それぞれ蝶着ピン51を中心として拡大した図である。図8(a)は、蓋体4の閉状態を示し、図8(b)は、蓋体4の開状態を示す。
図8(a)に示す蓋体4が閉状態の筐体1は、本体3の前後左右4つの棚部41、42、43、43によって蓋体4を水平姿勢に支持する。またこのとき、蓋体4の第1の凹状部12の内部には、本体3の蝶着ピン51を収容している。第1の凹状部12は、蝶着ピン51を遊嵌可能な寸法で形成し、第1の凹状部12の内面は、蝶着ピン51と接触しない。つまり、蓋体4が閉状態のときの蝶着ピン51には、第1の凹状部12の内周面との当接による負荷が掛からない。また、図9(a)に示すように、蓋体4の第2の凹状部22内には、本体3の蝶着ピン51を挿入して蓋体4を簡易ロックしているが、第2の凹状部22と蝶着ピン51とは互いに接触していない。つまり、蓋体4が閉状態のとき蝶着ピン51には、当接による負荷が掛からない。
閉状態(図8(a)参照)から蓋体4を開方向に回動すると、蓋体4の摺動面62が、本体3の案内部47上を摺動して、開状態(図8(b)参照)となる。開状態の蓋体4は、摺動面62の下端に位置する係合段部70が、側棚部43の後方端部に位置する側棚端部44に当接する。即ち、閉状態から開状態に移行する際に、案内部47は、蓋体4の係合段部70を側棚部43の側棚端部44まで案内する。
閉状態から開状態の移行において、第1の凹状部12が蝶着ピン51を遊嵌可能な寸法であるため、蝶着ピン51と第1の凹状部12とは当接せずに、蝶着ピン51に負荷が掛からない。
また、蝶着ピン51の突出高さによっては、蝶着ピン51の先端面55が第1の凹状部12の奥行面に当接する場合がある。この場合には、第1の係合部材71が基準軸Jに沿って左右方向に移動するため、蝶着ピン51への負荷が軽減する。このように、蓋体4は、閉状態から開状態への移行においても、蝶着ピン51に掛かる負荷を低減できる。
図8(b)に示す開状態の蓋体4の係合段部70は、側棚部43の側棚端部44と当接し係合する。係合段部70と側棚端部44のとの係合は、蓋体4の開方向への回動角度を規制する。また、本体3の上面30の後方内方縁角部30aは、蓋体4の上面4cと当接して、蓋体4の開方向への回動角度を規制する。その結果、図8(b)に示すように、本体3は、蓋体4を、側棚端部44と後方内方縁角部30aとの2カ所で支持して、蓋体4の起立姿勢を維持する。
なお、この起立姿勢となった蓋体4の摺動面62は、側棚部43と案内部47との間の間隙60に入り込む。これにより、蓋体4は、安定して開状態を保持できる。
また、開状態の蓋体4において、第1の凹状部12の内部には、本体3の蝶着ピン51を収容している。第1の凹状部12は、蓋体4が開状態においても蝶着ピン51を遊嵌可能な寸法で形成し、第1の凹状部12の内面は蝶着ピン51と接触しない。つまり、蓋体4が閉状態のときの蝶着ピン51には、第1の凹状部12の内周面との当接による負荷が掛からない。
このように、蓋体4の開状態時および閉状態時のいずれにおいても、第1の凹状部12の収容する蝶着ピン51は遊嵌状態である。これにより、蝶着ピン51には負荷が掛かり難く、蝶着ピン51のクリープの発生を抑制できる。また、第1の凹状部12と蝶着ピン51とは、蓋体4の回動時においてもほとんど非接触であり回動時の蝶着ピン51の負傷も抑制できる。
また、本体3の使用による経年変形があって蝶着ピン51が第1の凹状部12に接触する場合でも、第1の係合部材71には摺動ガタがあるため、蝶着ピン51に掛かる負荷を減少できる。なお、蓋体4を図8(a)の閉状態から図8(b)の開状態まで回動する際或いはその開状態からその閉状態まで回動する際の回動角度θは、例えば110度(略110度を含む)である。
次いで、蓋体4の開閉に伴う、第2の凹状部22の作用について図9および図10を参照して説明する。
図9(a)〜(c)は、第2の凹状部22に蝶着ピン51を収容した状態の断面図である。
図9(a)〜(c)は、蓋体4の閉状態から開状態に移行する際の状態を示す。また、図10(a)〜(c)は、蓋体4の開状態から閉状態に移行する際の状態を示す。
作業者は、蓋体4の先端4a側を持ち上げることで蓋体4を開くことができる。
図9(a)、(b)に示すように、閉状態から開状態に移行する際に、第2の係合部材81が上方に移動する。
図9(b)に示すように、蓋体4の先端4aを上方に持ち上げる途中で、蓋体4の第2の係合部材81と蝶着ピン51とが当接する。より具体的には、第2の係合部材81の第2の凹状部22の内周面に設ける開抵抗低減面27と蝶着ピン51の下側斜面57とが当接する。開抵抗低減面27と下側斜面57とは、互いに同方向に傾いている。開抵抗低減面27と下側斜面57とが当接する状態で蓋体4がさらに持ち上がることにより、開抵抗低減面27と蝶着ピン51とは、円滑に滑り合って第2の係合部材81に内側に向かって移動する力を与える。これにより、第2の係合部材81は、弾性部材72の弾性力に抗して蓋体4の左右方向の内側へ移動して蝶着ピン51を第2の凹状部22の外側に案内する。
開抵抗低減面27と下側斜面57とは、第2の係合部材81を円滑に移動して蝶着ピン51に加わる負荷を低減する機能を果たす。なお、開抵抗低減面27と下側斜面57とをともに設けることが好ましいが、少なくとも開抵抗低減面27を設ければ、この機能を発揮できる。
図9(c)に示すように、さらに蓋体4の先端4aを上昇すると、第2の係合部材81と蝶着ピン51との当接が解除する。第2の係合部材81は、弾性部材72の弾性復元力により初期位置に復帰する。
作業者は、以上の手順を経て蓋体4を開くことができる。上述したように、作業者が蓋体4を開く際には、弾性部材72が弾性変形する。したがって、蓋体4を開く作業には、弾性部材72の弾性力に抗して蓋体4の先端4aを持ち上げ力を加える必要がある。このため、蓋体4は、簡易なロックをなした状態で閉じていることになる。すなわち、自動車等の通過などによる衝撃が加わった場合であっても、先端4a側の跳ね上がりを防止できる。また、筐体1は、蓋体4の簡易ロックに工具を用いる必要がない。
作業者は、蓋体4の先端4a側を下側に押し込むことで蓋体4を閉じることができる。
図10(a)、(b)に示すように、蓋体4が開状態から閉状態に移行する際に、第2の係合部材81は、下降して蝶着ピン51に近づく。図10(b)に示すように、蓋体4の先端4aの降下途中で、蓋体4の第2の係合部材81と蝶着ピン51とが当接する。より具体的には、蓋体4の先端4aの降下途中で、第2の係合部材81の下側に位置する閉抵抗低減面26と蝶着ピン51の上側斜面56とが当接する。閉抵抗低減面26と上側斜面56とは、互いに同方向に傾いている。閉抵抗低減面26と上側斜面56とが当接した状態で、蓋体4がさらに降下すると、閉抵抗低減面26と上側斜面56とは、円滑に滑り合って第2の係合部材81に内側に向かって移動する力を与える。これにより、第2の係合部材81は、弾性部材72の弾性力に抗して蓋体4の左右方向の内側へ移動して蝶着ピン51を第2の凹状部22の内側に案内する。このように、閉抵抗低減面26は、蝶着ピン51を第2の凹状部22の内部に案内する。
図10(c)に示すように、さらに蓋体4を降下すると、第2の係合部材81と蝶着ピン51との当接が解除する。このとき、蓋体4を閉じる作業者には、当接の解除に伴うクリック感が伝わる。したがって、作業者は、暗所においても蓋体4が確実に閉じたことを容易に判別できる。
<蓋体の取り付け>
次いで、蓋体4を本体3に対して取り付ける場合について、図11を参照して説明する。
図11(a)〜(c)は、蓋体4を本体3に取り付ける手順を示す図である。
まず、図11(a)に示すように、作業者は、本体3に向けて蓋体4の先端4a側を手で持ちながら、例えば蓋体4を開方向に約10度から約90度傾ける状態として、さらに蓋体4をゆっくりと降下する。
図11(b)に示すように、蓋体4の降下途中で、蓋体4の第1の係合部材71と本体3の蝶着ピン51とが当接する。より具体的には、蓋体4の降下途中で、第1の係合部材71の下側に位置する取付抵抗低減面16と蝶着ピン51の上側斜面56とが当接する。取付抵抗低減面16と上側斜面56とは、互いに同方向に傾いている。取付抵抗低減面16と上側斜面56とが当接した状態で、蓋体4がさらに降下すると、取付抵抗低減面16と蝶着ピン51とは、円滑に滑り合って第1の係合部材71が内側に移動する力を与える。これにより、第1の係合部材71は、弾性部材72の弾性力に抗して蓋体4の左右方向の内側へ移動して蝶着ピン51を第1の凹状部12に案内する。
取付抵抗低減面16と上側斜面56とは、第1の係合部材71を円滑に移動して蝶着ピン51に加わる負荷を低減する機能を果たす。なお、取付抵抗低減面16と上側斜面56とは、ともに設けることが好ましいが、少なくとも取付抵抗低減面16を設ければこの機能を発揮できる。
図11(c)に示すように、さらに蓋体4を降下すると、第1の係合部材71は、蝶着ピン51との当接を解除(取付抵抗低減面16による押圧の解除)する。第1の係合部材71は、弾性部材72の弾性復元力により初期位置に復帰して、蓋体4を本体3に取り付けできる。
以上の手順を経て、作業者は、蓋体4の第1の凹状部12に本体3の蝶着ピン51を挿入して蓋体4を本体3に取り付けできる。なお、作業者が蓋体4を開方向に傾けているため、蓋体4の係合突起6は、本体3の係合受け部48に干渉しない。このように、作業者は、蓋体4を降下するだけで、蓋体4を本体3に対して容易に取り付けできる。
なお、蓋体4に係合突起6を設けず、本体3に係合受け部48を設けない場合は、取り付けに際して、蓋体4を開方向に傾ける必要がない。したがって、この場合には、作業者は、蓋体4の姿勢を気にすることなく、蓋体4を本体3の開口部7に押し下げるのみで、蓋体4の第1の凹状部12に本体3の蝶着ピン51を挿入できる。
<蓋体の取外し>
次いで、蓋体4を本体3から取り外す場合について、図12を参照して説明する。図12(a)〜(c)は、蓋体4を本体3から取り外す手順を示す図である。
まず、図12(a)に示すように、蓋体4を開方向へ回動(例えば90度〜110度)して起立姿勢の開状態にする。さらに、この蓋体4を起立姿勢のまま上方に持ち上げる。この蓋体4の起立姿勢は、蓋体4の取外抵抗低減面17と蝶着ピン51との位置合わせを意味する。
図12(b)に示すように、蓋体4を上方に持ち上げる途中で、蓋体4の第1の係合部材71と本体3の蝶着ピン51とが当接する。より具体的には、第1の係合部材71の第1の凹状部12の内周面に設ける取外抵抗低減面17と蝶着ピン51の下側斜面57とが当接する。取外抵抗低減面17と下側斜面57とは互いに同方向に傾いている。取外抵抗低減面17と下側斜面57とが当接する状態で蓋体4がさらに持ち上がることにより、取外抵抗低減面17と蝶着ピン51とは、円滑に滑り合って第1の係合部材71に内側に移動する力を与える。これにより、第1の係合部材71は、弾性部材72の弾性力に抗して蓋体4の左右方向の内側へ移動して蝶着ピン51を第1の凹状部12の外側に案内する。
取外抵抗低減面17と下側斜面57とは、第1の係合部材71を円滑に移動して蝶着ピン51に加わる負荷を低減する機能を果たす。なお、取外抵抗低減面17と下側斜面57とをともに設けることが好ましいが、少なくとも取外抵抗低減面17を設ければ、この機能を発揮できる。
ところで、図7に示すように、取外抵抗低減面17は、第1の凹状部12の内周面の周方向において、蓋体4の基端4b側にのみ形成する。即ち、取外抵抗低減面17は、蓋体4を開方向へ回動(例えば90度〜110度)して起立姿勢の開状態で、上側を向く部分にのみ形成する。また、第1の凹状部12の内周面の周方向において、取外抵抗低減面17以外の領域には、基準軸Jに対して、殆ど傾斜しない抜け防止面20を形成する。抜け防止面20は基準軸Jに対して傾斜しないため、蝶着ピン51による当接で第1の係合部材71が左右方向に移動できない。したがって、抜け防止面20が下側に位置する状態で蓋体4が上方に移動しようとしても、蝶着ピン51が抜け防止面20に係止して蓋体4が不用意に外れない。換言すると、蓋体4の第1の凹状部12の取外抵抗低減面17は、蓋体4を水平姿勢の閉状態から所定範囲内の回動角度で開方向に回動して持ち上げた場合にのみ、本体3の蝶着ピン51の下側斜面57と当接する。
このように、取外抵抗低減面17と抜け防止面20とは、蓋体4が、本体3に対して一定の角度で開状態にする場合にのみ、蓋体4の取り外しを許容する。
図12(c)に示すように、さらに蓋体4を上昇すると、第1の係合部材71は、取外抵抗低減面17と蝶着ピン51との当接を解除(取外抵抗低減面17の押圧の解除)する。第1の係合部材71は、弾性部材72の弾性復元力により初期位置に復帰する。
以上の手順を経て、作業者は、本体3の蝶着ピン51を蓋体4の第1の凹状部12内から挿出し、蓋体4を本体3から取り外しできる。このように、作業者は、蓋体4を起立姿勢にして上方に持ち上げるだけで蓋体4を本体3から容易に取り外しできる。
なお、この蓋体4の取り外し時には、蓋体4を図8(b)に示す開状態(回動角度θ=110度)まで回動する必要はない。例えば90度〜110度の範囲内の回動角度で、蓋体4を開方向へ回動すればよい。換言すると、蓋体4の第1の係合部材71の取外抵抗低減面17は、蓋体4を水平姿勢の閉状態から所定範囲内の回動角度で開方向に回動して持ち上げる場合にのみ、本体3の蝶着ピン51に当接する。
<浮上防止>
次いで、大雨時の洪水等により、冠水が発生した場合の筐体1の状態について、図13を参照して説明する。冠水が発生し筐体1が水没すると蓋体4に浮力が生じる場合がある。ここでは、蓋体4に浮力が生じる場合の蓋体4の第1の係合部材71における外れ防止機能および第2の係合部材81における簡易ロック機能について説明する。
図13(a)は、第1の係合部材71と蝶着ピン51の断面図であり、蓋体4に浮力が生じた場合の外れ防止機能を説明する図である。
筐体1が水没すると、蓋体4の簡易ロックである第2の凹状部22と蝶着ピン51との係合が外れて、開方向に回動(例えば90度未満)して、蓋体4の係合突起6が本体3の係合受け部48から離れて、蓋体4には浮上して第2の凹状部22と蝶着ピン51との係合を解除するような浮力が掛かる場合がある。この場合には、本体3の蝶着ピン51と蓋体4の抜け防止面20とが互いに当接する。第1の凹状部12の内周面の抜け防止面20は、取外抵抗低減面17に比べて曲率半径がかなり小さい。このため、筐体1は、本体3の蝶着ピン51と蓋体4の第1の凹状部12の抜け防止面20との当接によって、本体3から蓋体4の抜け出しを防止できる。
このように、本実施形態の筐体1によれば、本体3に対する蓋体4の取り付け作業および取り外し作業が容易であるとともに、本体3から蓋体4の不用意な外れを防止できる。
また、蓋体4の取付時には、取付抵抗低減面16と蝶着ピン51とが当接し、蓋体4の取外時には、取外抵抗低減面17と蝶着ピン51とが当接する。このため、蓋体4の取り付け作業および取り外し作業が容易である。
さらに、蓋体4の取外抵抗低減面17は、蓋体4を水平姿勢の閉状態から所定範囲内の回動角度で回動して持ち上げた場合にのみ、蝶着ピン51と当接する。このため、蓋体4の不用意な抜け出しを防止できる。
また、蓋体4の閉状態時および開状態時に第1の係合部材71と蝶着ピン51とが接触しても、第1の係合部材71が、左右方向に基準軸Jに沿って摺動するので互いに強く接触しない。このため、蓋体4の閉状態時および開状態時における本体3の蝶着ピン51の損傷を防止できる。
また、第1実施形態の筐体1は、第1の係合部材71を押圧する弾性部材72を有する。つまり、筐体1は、弾性部材72を筐体1の材質や設置場所に応じる押圧力を発揮する弾性部材72に変更できる。このため、筐体1は、蓋体4の不用意な抜け出しを防止できる。
図13(b)は、第2の係合部材81と蝶着ピン51の断面図であり、蓋体4に浮力が生じた場合の簡易ロック機能を説明する図である。
蓋体4に浮力が掛かると、上述したように第1の係合部材71が蓋体4の基端4b側を係止しているために、蓋体4が開方向に回動しようとする力が生じる。本体3の蝶着ピン51と第2の係合部材81の開抵抗低減面27が互いに当接する。第2の係合部材81の開抵抗低減面27は傾斜しているために、上述の抜け防止面20と比較して、蝶着ピン51が抜け出しやすい。そのため、開抵抗低減面27の傾斜角度は、蓋体4の浮力に対して弾性部材72が撓んで第2の係合部材81が左右方向内側に移動するための応力を大きく設定することが好ましい。これにより、浮力による蓋体4の開きを抑制できる。また、蓋体4が開かないことで、蓋体4の係合突起6が本体3の係合受け部48から離れることがなく、蓋体4の離脱をさらに確実に防止できる。
<効果>
以上に説明したように、本実施形態の筐体1によれば、第2の係合部材81の第2の凹状部22が、内側に移動して蝶着ピン51を収容する。第2の係合部材81は、蝶着ピン51と当接して弾性部材72に抗して移動する。これにより、簡易な構造による蓋体4の簡易ロックを実現する。
また、本実施形態の筐体1によれば、筐体1の設置場所の状況に応じて、蓋体4の開閉方向を2つの基準軸Jうち何れか一方を選択することができる。したがって、本体3を地下に埋設した後に、本体3の周囲に新たな構造物を設置して蓋体4の開閉が困難となる場合にも、容易に蓋体4の開閉方向を変更できる。
また、本実施形態の筐体1によれば、本体3に対する蓋体4の取り付け作業および取り外し作業が容易であるとともに、本体3から蓋体4の不用意な外れを防止できる。
また、蓋体4の取付時には、取付抵抗低減面16と蝶着ピン51とが当接し、蓋体4の取外時には、取外抵抗低減面17と蝶着ピン51とが当接する。このため、蓋体4の取り付け作業および取り外し作業が容易である。
さらに、蓋体4の取外抵抗低減面17は、蓋体4を水平姿勢の閉状態から所定範囲内の回動角度で回動して持ち上げた場合にのみ、蝶着ピン51と当接する。このため、蓋体4の不用意な抜け出しを防止できる。
また、蓋体4の閉状態時および開状態時に第1の係合部材71又は第2の係合部材81と蝶着ピン51とが接触しても、左右方向に基準軸Jに沿って第1の係合部材71又は第2の係合部材81が移動するので互いに強く接触しない。このため、蓋体4の閉状態時および開状態時における蝶着ピン51の損傷を防止できる。
<第2実施形態>
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態として、図14(a)〜(c)を基に説明する。第2実施形態は、第1実施形態と比較して係合部材171を保持する他の構成を有する。
なお、上述の第1実施形態と同一態様の機能を有する構成要素については、同一名称を付し詳細な説明を省略する。
図14(a)〜(c)は、第2実施形態の蓋体104を説明する図であり、図14(a)、(b)は、蓋体104の分解斜視図であり、図14(c)は、蓋体104の斜視図である。図14(b)、(c)に示すように、蓋体104は、板部材165と第1の摺動構造体166と図示略の第2の摺動構造体とを有する。第1実施形態と同様に、第2の摺動構造体は、係合部材の形状を除き第1の摺動構造体166と概略同様の構成を有しているため、ここでの説明を省略する。
図14(b)に示すように、板部材165は、摺動構造体取付部165aを有する。摺動構造体取付部165aには、第1の摺動構造体166を取り付けるために、例えば、ねじ穴186を4カ所形成する。
図14(a)に示すように、第1の摺動構造体166は、カバー部材173と係合部材171と弾性部材(付勢手段)172と固定板169とを有する。
カバー部材173と固定板169とは、係合部材171および弾性部材172を囲み、これらを保持する。係合部材171は、カバー部材173および固定板169の内側において、左右方向に移動可能である。弾性部材172は、係合部材171を左右方向外側に付勢する。
カバー部材173は、板状の一対の基板173aと、基板173a同士を繋ぐ断面円弧状の壁部173bとを有する。
一対の基板173aには、板部材165のねじ穴186に取り付けるねじ191を挿通する合計2つの孔174を形成する。また、一対の基板173aには、カバー部材173を固定板169に取り付けるねじ192が挿通する合計2つの孔175を形成する。
壁部173bの外周面には、本体3側の係合受け部48(図1参照)と係合する係合突起106を形成する。また、壁部173bの内周面には、摺動溝176を形成する。壁部173bは、左右方向外側から内側に向かって延びる切欠部177を形成する。
係合部材171は、有底筒形状であり、左右方向外側に向かって開口する第1の凹状部171aを有する。係合部材171の外周面には、一対のスライドリブ171bを形成する。スライドリブ171bは、カバー部材173の摺動溝176に嵌り、係合部材171の移動方向を、左右方向のみに制限する。
係合部材171は、第1実施形態の第1の係合部材71と同様に、取付抵抗低減面16、取外抵抗低減面17および抜け防止面20を形成する(図5(a)参照)。
固定板169は突出壁169cを有する。板部材165の摺動構造体取付部165aに固定するためのねじ191が挿通する孔169bを4つ形成する。また、固定板169には、カバー部材173を固定するねじ192をねじ止めするためのねじ孔169aを2つ形成する。
弾性部材172は、係合部材171と突出壁169cとの間に、適度に圧縮した状態で、介在する。弾性部材172は、係合部材171を左右方向外側に付勢する。
図14(b)に示すように、カバー部材173は、ねじ192によって固定板169に固定する。また、図14(a)に示すように、第1の摺動構造体166は、ねじ191によって、板部材165に固定する。第2実施形態の蓋体104は上述のように構成するので、第1実施形態と同様の効果を発揮する。また、第2実施形態の蓋体104は、係合突起106をカバー部材173に設けるので、係合突起106と本体3の係合受け部48との係合が安定して蓋体104の跳ね上がりを効果的に防止できる。
<第3実施形態>
次に第3実施形態について説明する。第3実施形態として、図15(a)、(b)を基に説明する。第3実施形態の第1の摺動構造体266は、第2実施形態と概略同様の構成を有するが、さらに、押圧力調整機構181を有する点が異なる。なお、上述の第1実施形態と同一態様の機能を有する構成要素については、同一名称を付し詳細な説明を省略する。
押圧力調整機構181は、調整ねじ183と、突出壁169cに設けたねじ孔185と、ロックナット184とを有する。調整ねじ183は、軸部183aと、頭部183bと、を有する。頭部183bの外径は、コイルバネ(弾性部材、付勢手段)172のバネ径より大きい。また、頭部183bは、軸部183aと反対側にコイルバネ172の圧縮力を受ける受け面182を有する。受け面182は、例えば、軸部183a側に窪む保持穴を形成して弾性部材172が滑落しないように保持する。
軸部183aは、ねじ孔185にねじ込んで、ロックナット184により固定する。押圧力調整機構181は、調整ねじ183のねじ込みにより受け面182の位置を調整することで、コイルバネ172の初期圧縮力を調整できる。すなわち、押圧力調整機構181は、調整ねじ183をねじ込んだり緩めたりして弾性部材172の押圧力を調整できる。
第1実施形態および第2実施形態と同様に、第2の摺動構造体は、係合部材の形状を除き第1の摺動構造体166と概略同様の構成を有しているため、ここでの説明を省略する。なお、押圧力調整機構181を第2の摺動構造体に設ける場合は、簡易ロックの強さを調整できるので、筐体1の設置場所に応じて、簡易ロックの強さを簡易に調整できる。
<まとめ>
以下に本実施形態が含む発明について述べる。本実施形態の筐体は、内部に地下構造物を収納し上側に開口部を有する本体と、該本体に脱着可能に取り付けて基端側を中心とする回動により開口部を開閉する蓋体とを備え、蓋体は、基端側に位置し蓋体の外周の互いに逆側に開口する一対の第1の凹状部を形成する一対の第1の係合部と、他端側に位置し蓋体の外周の互いに逆側に開口する一対の第2の凹状部を形成する一対の第2の係合部とを有し、本体は、内側面から突出し互いに対向する2組の凸状部と、を有し、2組の凸状部のうち何れか一方は第1の凹状部と係合し蓋体の回動をガイドし、他方は第2の凹状部と係合し、第1の係合部および第2の係合部は、蓋体の外周に対し内側に移動可能であり、かつ外側に付勢する付勢手段を有し、凸状部と当接することで内側に移動し当接解除によって外側に移動する。
このため、筐体は、本体3に対する蓋体4の取付作業および取外作業を容易にでき、簡易に蓋体の浮上防止が可能である。また、蓋体の取り付け方向を選択できるため、蓋体は前棚部側を蓋体の基端側とすることも後棚部を蓋体の基端側とすることもできるので作業性が良い。
また、本実施形態の筐体は、第1の係合部は、第1の凹状部の外側から縁部に向かって傾斜する取付抵抗低減面を有していてもよい。また、本実施形態の筐体は、第1の係合部は、第1の凹状部の内周面に、第1の凹状部の縁部に向かって傾斜する取外抵抗低減面を有していてもよい。また、本実施形態の筐体は、第1の係合部は、第1の凹状部の内周面に、取外抵抗低減面と周方向に互いに隣り合い、凸状部の突出方向と略平行に延びる抜け防止面とを有し、取外抵抗低減面は、蓋体が開状態にあるときに上側を向き、抜け防止面は、蓋体が閉状態にあるときに上側を向いていてもよい。これらの構成によれば、の第1の凹状部は、面取り状に形成する取付抵抗低減面を有し、蓋体を本体に取り付けるときの本体の凸状部が取付抵抗低減面に当接して弾性変形した後にその当接の解除で初期形状に復帰して凹状部内に挿入する。このため、筐体は、本体に対する蓋体の取付作業を容易にできる。また、取外抵抗低減面は、蓋体を閉状態から所定範囲内の回動角度で回動して持ち上げる場合にのみ、本体の凸状部に当接する。このため、蓋体4の抜けを適切に防止できる。
また、本実施形態の筐体は、第2の係合部は、第2の凹状部の外側から縁部に向かって傾斜する閉抵抗低減面と、内側から縁部に向かって傾斜する開抵抗低減面とを有していてもよい。この構成によれば、第2の係合部が簡易ロックとして機能し、蓋体が衝撃等により容易に開くことがない。また、蓋体の簡易ロックには、特殊な専用の工具などが必要無い。さらに、作業者が蓋体を閉じる際に、作業者にクリック感を与え、蓋体が確実に閉まったことを確実に判断できる。
また、本実施形態の筐体は、凸状部の上部には、根元側から先端側に向かって斜め下方に傾斜する上側斜面を有していてもよい。また、本実施形態の筐体は、凸状部の下部には、根元側から先端側に向かって斜め上方に傾斜する下側斜面を有していてもよい。これら構成によれば、このため、筐体は、本体に対する蓋体の取付作業を容易にできる。
また、本実施形態の筐体は、蓋体は、基端側に位置し蓋体の回動軸に対して直交する方向に延びる係合突起を有し、本体は、内側面から外側に向かって窪む係合受け部を有し、係合受け部は、蓋体が閉状態にあるとき係合突起を収容し、蓋体が開状態にあるとき係合受け部の収容を解除してもよい。このため、閉状態の蓋体が本体からの外れることをより防止できる。
また、本実施形態の筐体は、蓋体が開状態および閉状態にあるとき、凸状部は、第1の凹状部又は第2の凹状部と互いに接触しないものであってもよい。このため、蓋体の閉状態時および開状態時における本体の蝶着ピンの損傷を防止できる。
また、本実施形態の筐体は、第1の係合部および第2の係合部の少なくともいずれか一方は、付勢手段の押圧力を調整する押圧力調整機構を備えてもよい。このため、設置場所に応じて付勢手段(弾性部材)の押圧力を調整して、軸の抜け防止や簡易ロックの強さを調整できる。
以上に、本発明の様々な実施形態を説明したが、各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。
例えば、第1実施形態の筐体1において、蓋体4は、本体3の2つの基準軸Jのうち何れか一方を中心に回転するが、本体3が、3つ以上の基準軸を有していてもよい。すなわち、筐体1は、蓋体4が本体3の3つ以上の基準軸のうち何れか1つを中心に回転し開閉するものでもよい。
なお、本発明実施形態の筐体1の本体3は、3つの別体の部材である上枠31、枠体32、底板33で構成した。しかし、本体3はこれに限定しない。例えば、本体3は、上枠31と枠体32とを一体成形で構成することも可能であり、また、底板33を有しない構成等でも良い。
また、蓋体4は、本体3の係合受け部48と係合する係合突起6を有しない構成等でも良い。
さらに、本発明実施形態の本体3の蝶着ピン51は、例えば、蝶着ピン51は、蓋体4の左右方向に軸方向を有する弾性変形可能な軸部分を有する構成等としても良い。
また、第1実施形態の筐体1において、一対の第1の摺動構造体66および一対の第2の摺動構造体68は、互いに内側に移動可能に構成する。しかしながら、一対の第1の摺動構造体66のうち一方のみを移動可能に構成してもよい。同様に、一対の第2の摺動構造体68のうち一方のみを移動可能に構成してもよい。この場合には、蝶着ピン51と第1の摺動構造体66および第2の摺動構造体68との位置合わせの必要が生じて作業性が低下する一方で、蓋体4の浮き上がりに対しての本体3との蓋体4の保持力を高めることができる。
1…筐体、3…本体、4、104…蓋体、4a…先端、4b…基端、4c…上面、6、106…係合突起、7…開口部、12、171a…第1の凹状部、16…取付抵抗低減面、17…取外抵抗低減面、20…抜け防止面、22…第2の凹状部、26…閉抵抗低減面、27…開抵抗低減面、41、42、43…棚部、47…案内部、48…係合受け部、51…蝶着ピン(凸状部)、55…先端面、56…上側斜面、57…下側斜面、60…間隙、62…摺動面、65、165…板部材、66、166、266…第1の摺動構造体、67、169c…突出壁、68…第2の摺動構造体、71、171…第1の係合部材(第1の係合部)、72、172…弾性部材(コイルバネ、付勢手段)、73、173…カバー部材、81…第2の係合部材(第2の係合部)、181…押圧力調整機構、182…受け面、183…調整ねじ、184…ロックナット、185…ねじ孔、J…基準軸

Claims (10)

  1. 内部に地下構造物を収納し上側に開口部を有する本体と、該本体に脱着可能に取り付けて基端側を中心とする回動により前記開口部を開閉する蓋体とを備え、
    該蓋体は、基端側に位置し前記蓋体の外周の互いに逆側に開口する一対の第1の凹状部を形成する一対の第1の係合部と、他端側に位置し前記蓋体の外周の互いに逆側に開口する一対の第2の凹状部を形成する一対の第2の係合部とを有し、
    前記本体は、内側面から突出し互いに対向する2組の凸状部と、を有し、
    2組の前記凸状部のうち何れか一方は第1の凹状部と係合し前記蓋体の回動をガイドし、他方は第2の凹状部と係合し、
    前記第1の係合部および前記第2の係合部は、前記蓋体の外周に対し内側に移動可能であり、かつ外側に付勢する付勢手段を有し、前記凸状部と当接することで内側に移動し当接解除によって外側に移動する筐体。
  2. 前記第1の係合部は、前記第1の凹状部の外側から縁部に向かって傾斜する取付抵抗低減面を有する請求項1に記載の筐体。
  3. 前記第1の係合部は、前記第1の凹状部の内周面に、前記第1の凹状部の縁部に向かって傾斜する取外抵抗低減面を有する請求項1又は2に記載の筐体。
  4. 前記第1の係合部は、前記第1の凹状部の内周面に、前記取外抵抗低減面と周方向に互いに隣り合い、前記凸状部の突出方向と略平行に延びる抜け防止面とを有し、
    前記取外抵抗低減面は、前記蓋体が開状態にあるときに上側を向き、前記抜け防止面は、前記蓋体が閉状態にあるときに上側を向く請求項3に記載の筐体。
  5. 前記第2の係合部は、前記第2の凹状部の外側から縁部に向かって傾斜する閉抵抗低減面と、内側から縁部に向かって傾斜する開抵抗低減面とを有する請求項1〜4の何れか一項に記載の筐体。
  6. 前記凸状部の上部には、根元側から先端側に向かって斜め下方に傾斜する上側斜面を有する請求項1〜5の何れか一項に記載の筐体。
  7. 前記凸状部の下部には、根元側から先端側に向かって斜め上方に傾斜する下側斜面を有する請求項1〜6の何れか一項に記載の筐体。
  8. 前記蓋体は、前記基端側に位置し前記蓋体の回動軸に対して直交する方向に延びる係合突起を有し、
    前記本体は、内側面から外側に向かって窪む係合受け部を有し、
    前記係合受け部は、前記蓋体が閉状態にあるとき前記係合突起を収容し、前記蓋体が開状態にあるとき前記係合受け部の収容を解除する請求項1〜7の何れか一項に記載の筐体。
  9. 前記蓋体が開状態および閉状態にあるとき、前記凸状部は、第1の凹状部又は第2の凹状部と互いに接触しない請求項1〜8の何れか一項に記載の筐体。
  10. 前記第1の係合部および前記第2の係合部の少なくともいずれか一方は、前記付勢手段の押圧力を調整する押圧力調整機構を備える請求項1〜9の何れか一項に記載の筐体。
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