JP2016212264A - トナー、画像形成装置及びトナーの製造方法 - Google Patents

トナー、画像形成装置及びトナーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】芳香の発散を長期にわたり維持できるトナー、画像形成装置及びトナーの製造方法を提供することである。【解決手段】実施形態のトナーは、香料を内包するマイクロカプセルと、バインダー樹脂と、を含有するトナー粒子の群を含む。前記トナー粒子の群は、表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上の前記マイクロカプセルが位置するトナー粒子を60個数%以上含む。【選択図】なし

Description

本発明の実施形態は、トナー、画像形成装置及びトナーの製造方法に関する。
電子写真用トナーとして使用される色材はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色が一般的である。一方で各種カードやパンフレット、ダイレクトメール等の分野では趣向性のある材料が求められている。趣向性印刷物の一例として、香料を含有するマイクロカプセルが配合された印刷インキ組成物を用いて、オフセット印刷又はスクリーン印刷等で印刷された印刷物が提案されている(特許文献1)。この印刷物は、長時間にわたり芳香の発散を維持できる。
電子写真分野においても、香料を含むトナー又は香料処理工程を含む製造方法により得られたトナーが提案されている(特許文献2、特許文献3)。しかし、これらのトナーは、電子写真を使用した際の不快臭を改善することを目的とし、人間にとって快い香り、すなわち、長時間にわたり芳香の発散が維持されるものとは云い難い。
特開平5−214283号公報 特開2003−173041号公報 特開平3−48861号公報
本発明が解決しようとする課題は、芳香の発散を長期にわたり維持できるトナー、画像形成装置及びトナーの製造方法を提供することである。
実施形態のトナーは、香料を内包するマイクロカプセルと、バインダー樹脂と、を含有するトナー粒子の群を含む。前記トナー粒子の群は、表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上の前記マイクロカプセルが位置するトナー粒子を60個数%以上含む。
TEMで観察したトナー粒子断面の模式図。 第1の実施形態の画像形成装置を示す側面図。
以下、実施形態のトナーについて説明する。
実施形態のトナーは、香料を内包するマイクロカプセル(以下、単に「マイクロカプセル」ともいう。)と、バインダー樹脂と、を含有するトナー粒子の群を含む。
トナー粒子の群について説明する。
実施形態のトナー粒子の群は、マイクロカプセルと、バインダー樹脂とを含有するトナー粒子の群である。
トナー粒子の群は、表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上のマイクロカプセルが位置するトナー粒子を60個数%以上含む。トナー粒子の群は、表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上のマイクロカプセルが位置するトナー粒子を70個数%以上含むことが好ましく、80個数%以上含むことがより好ましく、100個数%であってもよい。
表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上のマイクロカプセルが位置するトナー粒子の個数%は、以下のように測定される。
トナー粒子をエポキシ樹脂に包埋し、ウルトラミクロトーム(LEICA社製)により100nm厚さの超薄切片を作製する。この切片を、透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子データム社製「JEM−1010」)により観察し画像解析を行う。前記画像解析から、トナー粒子の表面から深さ1μmまでの領域に位置するマイクロカプセルの個数を求める。前記画像解析は、画像処理解析装置「ルーゼックスIII」(ニレコ社製)を用いて行う。
上記の画像解析を、無作為に選んだ100個のトナー粒子について行い、表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上のマイクロカプセルが位置するトナー粒子の割合(個数%)を算出する。
なお、表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上のマイクロカプセルが位置するトナー粒子の割合は、後述するトナー粒子の製造方法において、凝集剤及びバインダー樹脂を含有する粒子の種類及び添加量を調整すること等により適宜に調整される。
また、実施形態のトナー粒子の群は、マイクロカプセルが表面に2つ以上露出しているトナー粒子の割合が10個数%以下であることが好ましく、8個数%以下であることがより好ましく、5個数%以下であることがさらに好ましく、0個数%であってもよい。
マイクロカプセルが表面に2つ以上露出しているトナー粒子の割合が上記上限値以下であると、トナー飛散等の不具合を抑制しやすくなり、印刷物のかぶりの発生を抑制しやすくなる。
マイクロカプセルが表面に2つ以上露出しているトナー粒子の割合は、以下のように測定される。
無作為に選んだ100個のトナー粒子についてSEMによる表面観察を行う。この表面観察により、マイクロカプセルが表面に2つ以上露出しているトナー粒子の個数をカウントし、その割合(個数%)を求める。
なお、マイクロカプセルが表面に2つ以上露出しているトナー粒子の割合は、後述するトナー粒子の製造方法において、凝集剤及びバインダー樹脂を含有する粒子の種類及び添加量を調整すること等により適宜に調整される。
図1(a)〜(c)は、上記のようにTEMで観察し画像解析を行った際に得られるトナー粒子断面の模式図である。図1(a)、(b)は、表面から深さ1μmまでの領域Sに1つ以上のマイクロカプセルが位置するトナー粒子断面の模式図である。図1(c)は、表面から深さ1μmまでの領域Sにマイクロカプセルが位置しないトナー粒子断面の模式図である。
図1(a)のトナー粒子101aにおけるマイクロカプセル122は、表面から深さ1μmまでの領域Sに位置するマイクロカプセルである。図1(b)のトナー粒子101bにおけるマイクロカプセル122及び124は、表面から深さ1μmまでの領域Sに位置するマイクロカプセルである。また、前記マイクロカプセル124は、表面に露出したマイクロカプセルである。図1(a)〜(c)におけるマイクロカプセル120は、表面から深さ1μmまでの領域Sに位置しないマイクロカプセルである。
マイクロカプセルについて説明する。
実施形態におけるマイクロカプセルは、樹脂で形成された壁膜により香料が内包されたものである。
マイクロカプセル群の体積平均粒径は、0.10〜10μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。マイクロカプセルの体積平均粒径が0.10μm以上であると、マイクロカプセルが適度に破壊されやすくなり効果的に芳香を揮散させやすくなる。また、マイクロカプセルの体積平均粒径が10μm以下であると、トナーの粒子径が大きくなりすぎず、色材と混合して使用した際に良好な画質が得られやすくなる。
マイクロカプセルの体積平均粒径は、トナー粒子の体積平均粒径(一般に3〜20μm、好ましくは3〜15μm)の1〜70%が好ましく、10〜50%がより好ましい。
上記香料としては、液状香料が挙げられる。液状とは、室温(25℃)において液体であることを意味する。
前記液状香料としては、特に限定されず、通常使用されている油性の香料又はその希釈液等が挙げられる。前記油性の香料としては、例えば、ブロムスチロール、フェニルエチルアルコール、リナロール、ヘキシルシナミックアルデヒド、α−リモネン、ベンジルアルデヒド、オイゲノール、ボルニルアルデヒド、シトロネラール、コロラール、テルピネオール、ゲラニオール、メントール、ケイ皮酸等の天然又は合成香料が挙げられる。香料は、1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上記香料の希釈液としては、例えば、上記香料をベンジルベンゾエート類等の無臭溶剤で希釈した希釈液等が挙げられる。
上記壁膜を形成する樹脂としては、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、グアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、スルホアミド・アルデヒド樹脂、アニリン・ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。前記樹脂としては、耐水性、耐薬品性、耐溶剤性、耐老化性に優れる点から、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
マイクロカプセルの製造方法としては、界面重合法、コアセルベーション法、in−situ重合法、液中乾燥法、液中硬化被膜法等が挙げられる。これらのなかでも、メラミン樹脂を壁膜として使用するin−situ法、ウレタン樹脂を壁膜として使用する界面重合法が好ましい。
前記in−situ法では、例えば、上記のような油性の香料又はその希釈液を水溶性高分子または界面活性剤水溶液中に乳化させる。その後、メラミンホルマリンプレポリマー水溶液を添加し、加熱し重合することによりカプセル化してマイクロカプセルが得られる。前記プレポリマー水溶液を、必要に応じて系を酸性pHに調整しつつ分割添加して重合を継続してもよい。
前記界面重合法では、例えば、上記のような油性の香料又はその希釈液と、多価のイソシアネートプレポリマーを溶解混合し、水溶性高分子または界面活性剤水溶液中に乳化させる。その後、ジアミンまたはジオール等の多価塩基を添加し、加熱重合することによりカプセル化してマイクロカプセルが得られる。
マイクロカプセル中の壁膜を形成する樹脂の含有割合は、香料1質量部に対し、0.1〜1質量部とされるのが好ましく、0.2〜0.5質量部とされるのがより好ましい。
マイクロカプセルの含有割合は、トナー粒子100質量部に対し、0.5〜30質量部とされるのが好ましく、1〜15質量部とされるのがより好ましい。
バインダー樹脂について説明する。
実施形態のバインダー樹脂としては、例えばポリスチレン、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・アクリル共重合体などのスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリエチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン・ノルボルネン共重合体、ポリエチレン・ビニルアルコール共重合体などのエチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルフタレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びマレイン酸系樹脂が挙げられる。
バインダー樹脂は、ビニル重合性単量体、例えばスチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、フェニルスチレン、クロロスチレン等の芳香族系ビニル単量体類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のエステル系単量体類、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸含有単量体類、アミノアクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルピロリドン等のアミン系単量体類及びそれらの誘導体等を単独で又は複数種で重合することにより得られる。
また、バインダー樹脂は、アルコール成分と、カルボン酸成分とからなる重縮合系の重合性単量体の重縮合によっても得られる。例えば前記アルコール成分としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−ブテンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族ジオール類、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール類、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコール等及びそれらの誘導体が挙げられる。前記アルコール成分は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
カルボン酸成分としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸類、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸類、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸類、トリメリット酸、ピロリメット酸等の3価以上の多価カルボン酸類及びそれらの誘導体が挙げられる。前記カルボン酸成分は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
重合性単量体の重合に際しては、連鎖移動剤、架橋剤、重合開始剤、界面活性剤、凝集剤、pH調整剤、消泡剤など、バインダー樹脂の重合の際に用いられる公知の助剤のいずれも用いることができる。
連鎖移動剤としては、四臭化炭素、ドデシルメルカプタン、トリクロロブロモメタン、ドデカンチオール等が挙げられる。
前記架橋剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル、ジビニルナフタレン、ジエチレングリコールメタクリレート等の不飽和結合を2個以上有する化合物が挙げられる。
重合開始剤としては、水溶性開始剤、油溶性開始剤が挙げられる。これらの開始剤は重合方法により使い分けられる。水溶性開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、2,2−アゾビス(2−アミノプロパン)等のアゾ系化合物、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイト等が挙げられる。また、油溶性開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ系化合物、ベンゾイルペルオキシド、ジクロロベンゾイルペルオキシド等の過酸化物が挙げられる。必要によりレドックス系開始剤が用いられてもよい。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、アルケニルコハク酸塩、アルカンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸塩等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、アルキル4級アンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。これらの界面活性剤は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
凝集剤としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、硫酸ナトリウム等の1価の塩、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硝酸カルシウム、塩化亜鉛、塩化第二鉄、硫酸第二鉄等の2価の塩、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等の3価の塩等が挙げられる。また、前記凝集剤として、ポリヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムクロリド、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、4級アンモニウム塩等の有機凝結剤又は有機高分子凝集剤が用いられてもよい。
pH調整剤としては、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、クエン酸、りん酸等の酸性類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、アミン化合物等のアルカリ類が挙げられる。前記アミン化合物としては、例えば、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン,イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパンなどが挙げられる。また、pH調整剤として、酸性またはアルカリ性を示す界面活性剤が用いられてもよい。
消泡剤としては、低級アルコール系消泡剤、有機極性化合物系消泡剤、鉱物油系消泡剤、シリコーン系消泡剤などが挙げられる。前記低級アルコール系消泡剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどが挙げられる。有機極性化合物系消泡剤としては、2−エチルヘキサノール、アミルアルコール、ジイソブチルカルビノール、トリブチルフォスフェート、オレイン酸、トール油、金属セッケン、ソルビタンラウリン酸モノエステル、ソルビタンオレイン酸モノエステル、ソルビタンオレイン酸トリエステル、低分子ポリエチレングリコールオレイン酸エステル、ノニルフェノールEO低モル付加物、プルロニック型EO低モル付加物、ポリプロピレングリコール、及びその誘導体等が挙げられる。前記鉱物油系消泡剤としては、鉱物油の界面活性剤配合品、鉱物油と脂肪酸金属塩の界面活性剤配合品等が挙げられる。シリコーン系消泡剤としては、シリコーン樹脂、シリコーン樹脂の界面活性剤配合品、シリコーン樹脂の無機粉末配合品等が挙げられる。
バインダー樹脂は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
バインダー樹脂としては、定着性が良好で、且つ芳香への影響が少ないポリエステル樹脂が好ましい。また、ポリエステル樹脂のなかでも酸価が1mgKOH/g以上のものが好ましい。ポリエステル樹脂の酸価が上記下限値以上であると、バインダー樹脂を粒子とした際の粒子の分散性が高められる。特に、後述する凝集法においてアルカリ性pH調整剤を添加した際に小粒径の粒子の分散液が得られやすくなる。
バインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)は、25〜80℃が好ましく、25〜65℃がより好ましい。ガラス転移温度が高すぎると、トナー印刷層を指擦するなどの簡便な手段ではマイクロカプセルが破壊されず、所望時に芳香の発散が得られ難くなる。なお、バインダー樹脂のTgは、例えばDSCにより測定される。
バインダー樹脂の軟化点は、80〜180℃が好ましく、90〜160℃がより好ましい。バインダー樹脂の軟化点が、前記の好ましい範囲であると、トナーの製造時及び定着時に香り成分が揮発するのを抑制しやすくなる。また、実施形態のトナーを用いた印刷物においては、画像を指擦して芳香を発散させる可能性が高い。このため、該トナーには、より高い定着堅牢度が求められる。バインダー樹脂の軟化点が前記の好ましい範囲であると、かかる定着堅牢度が高められやすくなる。なお、バインダー樹脂の軟化点は、例えばDSCにより測定される。
また、バインダー樹脂としては、香料の芳香に影響しないように可能な限り無臭又は臭気の少ない樹脂が用いられることが好ましい。
実施形態のトナー粒子は、マイクロカプセル、バインダー樹脂以外のその他の添加剤を含有してもよい。
その他の添加剤としては、離型剤、帯電制御剤、酸化防止剤、着色剤等が挙げられる。
その他の添加剤について説明する。
上記離型剤は、トナーの低温定着性を高めること、トナーによる熱定着時のローラ表面への汚染を防止すること、印字物の耐摩擦性を向上すること等を目的として、必要に応じてトナー粒子に添加される。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、これらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、ライスワックス等の植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ぺトロラクタム等の鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックス等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、脱酸カルナバワックス等の脂肪酸エステルの一部または全部を脱酸化したワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類等の飽和脂肪酸、ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸等の不飽和脂肪酸、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール等の飽和アルコール、ソルビトール等の多価アルコール、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミド等の脂肪酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N′−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N′−ジオレイルセバシン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N′−ジステアリルイソフタル酸アミド等の芳香族系ビスアミド、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩(−般に金属石けんと称されるもの)、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレン、アクリル酸等のビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス、ベヘニン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物等が挙げられる。
離型剤としては、香料の芳香に影響しないように、無臭又は臭気の少ない離型剤が用いられることが好ましい。上記離型剤は臭気を低減するために精製されてもよい。
実施形態のトナー粒子が離型剤を含有する場合、その含有量はトナー全量の1〜20質量%が好ましい。離型剤の含有量が前記上限値以下であると、印字後のマイクロカプセルからブリードアウトして香料が揮発するのを抑制しやすくなる。
上記帯電制御剤としては、例えば含金属アゾ化合物、含金属サリチル酸誘導体が挙げられる。前記含金属アゾ化合物としては、金属元素がジルコニウム、亜鉛、クロム、ボロンである錯体、錯塩又はこれらの混合物が挙げられる。前記含金属サリチル酸誘導体としては、金属元素がジルコニウム、亜鉛、クロム、ボロンである錯体、錯塩又はこれらの混合物が挙げられる。
実施形態のトナーとしては、着色剤を含む態様(着色芳香性トナー)と、着色剤を含まない態様(非着色芳香性トナー)とが挙げられる。着色芳香性トナーに配合される着色剤としては、顔料又は染料が挙げられる。着色剤としては、マイクロカプセルが破壊された後に放出される油性香料による画像又は印刷物のにじみが抑制されやすい点から、顔料が好ましい。顔料としては、有機顔料又は無機顔料のいずれが用いられてもよい。
顔料としては、黒色顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料等が挙げられる。
黒色顔料としては、カーボンブラックが挙げられる。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、ケッチェンブラックなどが挙げられる。黒色顔料は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
イエロー顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、81、83、93、95、97、98、109、117、120、137、138、139、147、151、154、167、173、180、181、183、185、C.I.バットイエロー1、3、20などが挙げられる。イエロー顔料は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
マゼンタ顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、150、163、184、185、202、206、207、209、238、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35がなど挙げられる。マゼンタ顔料は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
シアン顔料としては、C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45などが挙げられる。シアン顔料は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
着色剤は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
トナー粒子の製造方法について説明する。
実施形態のトナー粒子の製造方法は、マイクロカプセルと、バインダー樹脂を含有する粒子と、を凝集する凝集工程を含む。
例えば、前記凝集工程は、マイクロカプセルと、バインダー樹脂を含有する粒子(A1)とを凝集して1次凝集体を得る第1の凝集操作と、前記1次凝集体と、バインダー樹脂を含有する粒子(A2)とを凝集して2次凝集体を得る第2の凝集操作とを備える。
前記第1の凝集操作について説明する。
前記第1の凝集操作では、マイクロカプセルと、バインダー樹脂を含有する粒子(A1)とを凝集して、1次凝集体を得る。
マイクロカプセルと、粒子(A1)との凝集方法としては、マイクロカプセルの分散液と、粒子(A1)の分散液を用いる方法が挙げられる。
マイクロカプセルの分散液は、マイクロカプセルを公知の方法で水性媒体中に分散して製造した分散液が用いられる。前記水性媒体としては水が好ましい。
粒子(A1)の分散液としては、粒子(A1)が水性媒体中に分散された分散液(P1)が用いられる。前記水性媒体としては水が好ましい。
分散液(P1)の製造方法について説明する。
分散液(P1)の製造方法としては、以下の方法が挙げられる。
まず、バインダー樹脂と、必要に応じて離型剤、帯電制御剤、酸化防止剤、着色剤等のその他の添加剤とを溶融混錬又は混合して混合物を得る。そして、この混合物を粉砕機により粉砕して粗粒子とする。
上記粉砕機としては、特に限定されないが、例えば、ボールミル、アトマイザー、バンタムミル、パルベライザー、ハンマーミル、ロールクラッシャー、カッターミル、ジェットミル等が用いられる。
上記粗粒子は、好ましくは0.01〜2mm、より好ましくは0.02〜1mmの体積平均粒径を有する。体積平均粒径が0.01mm未満であると、粗粒子を水性媒体中に分散させるために強い攪拌が必要となり、攪拌により発生した泡が分散性を低下させる傾向がある。2mmを超えると、せん断部に設けられたギャップと比較して粒径が大きいため、せん断部に粒子が詰まったり、混合物の内部と外部での受けたエネルギーの違いにより、組成や粒径の不均一な粒子が発生したりする傾向がある。
次に、上記粗粒子を水性媒体中に分散させ、粗粒子分散液を形成する。この工程においては、水性媒体中に、界面活性剤またはアルカリ性のpH調整剤を添加することができる。
界面活性剤を添加することにより、粗粒子表面に吸着した界面活性剤の働きにより容易に粗粒子を水性媒体中に分散することができる。
この際の界面活性剤濃度は臨界ミセル濃度以上であることが好ましい。ここで臨界ミセル濃度とは、水中でミセルを形成するのに必要な最低限の界面活性剤濃度を意味し、表面張力や電気伝導度の測定から求められる。この濃度以上の界面活性剤が含まれていると、分散性がさらに高められる。
一方、アルカリ性のpH調整剤を添加することにより、バインダー樹脂表面の解離性官能基の解離度を増加でき、又は前記解離性官能基の極性を高められる。これによりバインダー樹脂の自己分散性が高められる。
次に、上記粗粒子分散液に対して、必要に応じて脱泡を行う。バインダー樹脂及び離型剤は親水性が低いため、界面活性剤を用いて水性媒体中に分散することが好ましい。しかし、この場合には少なからず泡が生じる。この泡が混入した状態の粗粒子分散液に、後工程の高圧式微粒化機による微粒化処理を行うと、高圧ポンプのプランジャーで空打ちが生じ、プランジャーの動作が不安定となる。特に脈流を無くすためにプランジャーを複数連装している場合、複数のプランジャーの動きを制御しているため、空打ちが起きると微粒化処理ができない場合もある。また、高圧式微粒化機は逆支弁を有するため、処理液に泡が混入していると、この逆支弁に粒子が付着しやすくなり、逆支弁に詰まりが起きる。逆支弁に詰まりが発生すると、処理液が流れなくなり微粒化処理ができなくなる場合もある。
脱泡方法としては、真空減圧脱泡、遠心脱泡、消泡剤の添加等が挙げられる。泡が除去できればどの方法でも良いが、消泡剤を添加する場合は、後工程に影響の無いものを選択することが好ましい。また、トナーに残留して帯電特性等が悪化しないものを選択することが好ましい。脱泡方法としては、簡易であることから減圧脱泡が好ましい。減圧脱泡では、攪拌機を有する耐圧容器内に処理液を投入し、攪拌しながら、真空ポンプにて−0.09MPa程度まで減圧をして脱泡を行うことが好ましい。
このようにして粗粒子の分散液を調製した後、必要に応じ湿式粉砕をしても良い。湿式粉砕をしてさらに粒径を小さくすることにより、この後の処理での粒子の微細化をしやすくなる。
続いて、粗粒子分散液を、例えばバインダー樹脂のガラス転移温度Tg以上に加熱する。
そして、この粗粒子分散液中の粗粒子を、微粒化装置により微細化し、バインダー樹脂を含有する粒子(A1)とする。さらに、前記微粒化装置により、粒子(A1)を水性媒体中に機械的に分散させて分散液(P1)とする。
上記微粒化装置としては、高圧式微粒化機、ローターステター型攪拌機、メディア式微粒化機等が挙げられる。
上記高圧式微粒化機としては、ナノマイザー(吉田機械興行社製)、アルティマイザー(スギノマシン社製)、NANO3000(美粒社製)、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ホモゲナイザー(イズミフードマシナリー社製)等が挙げられる。上記ローターステター型撹拌機としては、ウルトラタラックス(IKAジャパン社製)、TKオートホモミクサー(プライミックス社製)、TKパイプラインホモミクサー(プライミックス社製)、TKフィルミックス(プライミックス社製)、クレアミックス(エム・テクニック社製)、クレアSS5(エム・テクニック社製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等が挙げられる。上記メディア式微粒化機としては、ビスコミル(アイメックス製)、アペックスミル(寿工業社製)、スターミル(アシザワ、ファインテック社製)、DCPスーパーフロー(日本アイリッヒ社製)、エムピーミル(井上製作所社製)、スパイクミル(井上製作所社製)、マイティーミル(井上製作所社製)、SCミル(三井鉱山社製)等が挙げられる。
上記高圧式微粒化機では、例えば10MPa〜300MPaの圧力をかけながら、微小なノズルを通過させることによる機械的せん断に供することで、粗粒子が微細に粒状化される。その後、バインダー樹脂のTg以下まで冷却してもよい。この冷却により、溶融した粒子が固化される。処理液が急速に冷却されるため、冷却による凝集や合一が起こり難くなる。
以上により、バインダー樹脂を含有する粒子(A1)の分散液(P1)が得られる。この方法では、バインダー樹脂中に、離型剤、帯電制御剤等が均一に分散された粒子(A1)が得られる点で好ましい。
また、分散液(P1)は、以下の乳化重合法により製造されてもよい。
乳化重合法としては、まず、バインダー樹脂の原料となるビニル系重合性単量体と、必要に応じて連鎖移動剤を混合した油相成分を作製する。それらを界面活性剤水溶液である水相成分中に乳化分散し、さらに水溶性の重合開始剤を添加し、加熱することにより重合を行う。油相成分にはビニル単量体に加えて、離型剤や帯電制御剤等のその他の添加剤を混合しても良い。この乳化重合により、バインダー樹脂を含有する粒子(A1)の分散液(P1)を製造できる。前記粒子(A1)の体積平均粒径は0.01〜1μmである。この乳化重合は、水相成分に油相成を滴下しながら重合が行われてもよいし、分子量調整のために重合開始剤を重合の途中に再度添加して行われてもよい。
分散液(P1)は、以下の転相乳化法により製造されてもよい。
転相乳化法としては、まず、バインダー樹脂を含む油相成分を加熱溶融する。そこに界面活性剤、pH調整剤を含む水溶液を徐々に添加する。前記水溶液を添加していくと、W/OからO/Wに転相が生じる。転相終了後、冷却して、バインダー樹脂を含有する粒子(A1)の分散液(P1)を得る。前記粒子(A1)の体積平均粒径は0.01〜5μmである。ここで、油相成分中には界面活性剤、pH調整剤、溶剤、イオン交換水等をあらかじめ添加しても良い。なお、溶剤を添加した場合には、油相成分の粘度が低下するため、加熱の必要がない場合もある。ただし、この場合には、転相乳化後に溶剤を除去する必要がある。
分散液(P1)中の粒子(A1)の体積平均粒径は、0.01μm〜5.0μmが好ましく、0.05〜2.0μmがより好ましい。また、分散液(P1)中の粒子(A1)の体積平均粒径は、マイクロカプセルの体積平均粒径の0.1〜70%が好ましく、0.5〜50%がより好ましい。
前記第1の凝集操作では、マイクロカプセルの分散液に、分散液(P1)が添加される。
その際、凝集剤を添加することにより、1または複数のマイクロカプセルの周囲に粒子(A1)が付着凝集して肥大化した1次凝集体が形成される。
前記凝集剤としては、上記バインダー樹脂の重合に用いられる凝集剤と同様のものが用いられる。
凝集剤の添加量は、粒子(A1)の分散のしやすさに応じて適宜に調整される。凝集剤の添加量は、粒子(A1)の分散安定性が高い場合は多く、分散安定性が低い場合は少なく調整される。また、凝集剤の種類によっても添加量が調整される。例えば、凝集剤として硫酸アルミニウムを使用する場合、前記粒子(A1)に対して0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜10質量%の凝集剤が添加される。
1次凝集体の大きさは、凝集剤の種類により調整される。例えば、硫酸アルミニウムのような凝集性の強い凝集剤が添加された場合、体積平均粒径が0.1〜10μmの1次凝集体が得られる。一方、塩化ナトリウムなど凝集性の弱い凝集剤が添加された場合、凝集体が得られない場合もある。
また、凝集剤を添加する際、粒子の急激な凝集を防ぐため、ローターステーター型の分散機を使用するのが好ましい。同様に、急激な凝集を防ぐため、凝集剤を添加する前に、分散液にpH調整、界面活性剤を添加しても良い。これらの操作により、最終的に得られるトナーの粒子径を均一にしやすくなる。
また、凝集開始時、すなわち、マイクロカプセルの分散液に、粒子(A)の分散液を添加する時点において、マイクロカプセルと、粒子(A1)とのゼータ電位の符号を逆にすると、前記マイクロカプセルの表面に粒子(A1)がヘテロ凝集しやすくなる。これにより1次凝集体を形成しやすくなる。
例えば、マイクロカプセル又は粒子(A1)のそれぞれについて、ゼータ電位の平均値の符号と逆になる粒子の割合が小さいほど、より均一にマイクロカプセルの周囲に粒子(A1)を安定してヘテロ凝集させることができる。
このゼータ電位を調整することで、トナー粒子中のマイクロカプセルの位置を調整できる。
マイクロカプセル又は粒子(A1)のゼータ電位の調整のために逆極性の界面活性剤もしくはpH調整剤を用いることができる。例えば、カチオン性界面活性剤を添加することで分散粒子のゼータ電位の負値を減少させあるいは正に反転させることができる。アニオン性界面活性剤を添加することで、分散粒子のゼータ電位の正値を減少させあるいは負に反転させることができる。分散粒子が両性化合物の場合には、pHを調節することでゼータ電位の正負を調整することができる。
実施形態では、ゼータ電位が負のマイクロカプセルの分散液中に、カチオン性界面活性剤もしくはpH調整剤を添加して、マイクロカプセルのゼータ電位を正側に調整しておくことができる。その後、ゼータ電位が負の粒子(A1)の分散液を添加することで、マイクロカプセルの周囲に粒子(A1)を安定して凝集できる。
上記のようにして形成した1次凝集体は、バインダー樹脂のTg以上、例えば40℃から95℃の温度範囲に加熱して凝集粒子間の融着を促進して緻密化することができる。融着に先立って、必要に応じpH調整剤、界面活性剤等の安定化剤の添加を行い、1次凝集体を安定化させておくこともできる。
第2の凝集操作について説明する。
第2の凝集操作では、上記第1の凝集操作で得られた1次凝集体と、バインダー樹脂を含有する粒子(A2)とを凝集して2次凝集体を得る。
1次凝集体と、粒子(A2)との凝集方法としては、1次凝集体の分散液と、粒子(A2)の分散液を用いる方法が挙げられる。
1次凝集体の分散液としては、上記第1の凝集操作で得られた1次凝集体の分散液が用いられる。
バインダー樹脂を含有する粒子(A2)としては、粒子(A2)が水性媒体中に分散された分散液(P2)が用いられる。
分散液(P2)は、分散液(P1)と同様にして製造される。分散液(P2)は、分散液(P1)と同じものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよい。生産性に優れる点から、分散液(P2)は、分散液(P1)と同じものを用いるのが好ましい。
第2の凝集操作では、1次凝集体の分散液に、分散液(P2)が添加される。これにより、1次凝集体の周囲に粒子(A2)が付着凝集して肥大化した2次凝集体が形成される。すなわち、この第2の凝集操作により、1次凝集体をコアとし、このコアに粒子(A2)が付着した部分でシェルが形成された2次凝集体が得られる。
粒子(A2)は、トナー全体の25〜65質量%となる量で添加されることが好ましい。粒子(A2)が前記好ましい範囲の上限値以下であると、トナー粒子の表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上のマイクロカプセルを位置させやすくなる。これにより、芳香の発散が長期にわたり維持されるトナー粒子が得られやすくなる。
粒子(A2)が前記好ましい範囲の下限値以上であると、マイクロカプセルがトナー粒子表面から露出するのを抑制しやすくなる。これにより、画像形成プロセス中にマイクロカプセルが破壊されるのを抑制でき、香料成分が揮発し難くなる。また、香料成分による画像形成装置の各部材に対する汚染を抑制しやすくなる。さらに、トナー粒子の帯電安定性を良好に保つことができ、かぶり等を生じない良好な印刷物が得られやすくなる。
第2の凝集操作では、凝集剤が添加されてもよい。前記凝集剤としては、第1の凝集操作で用いられるものと同様のものが挙げられる。
上記のようにして形成した2次凝集体は、バインダー樹脂のTg以上、例えば40〜95℃の温度範囲に加熱して融着を促進し緻密化されることが好ましい。また、融着に先立って、必要に応じpH調整剤、界面活性剤等の安定化剤の添加を行い、2次凝集体を安定化させておくこともできる。
凝集工程で得られた2次凝集体は、その後、洗浄、固液分離、乾燥されて体積平均粒径が、3〜20μm、好ましくは3〜15μmのトナー粒子とされる。
洗浄に用いる洗浄装置としては、例えば、遠心分離装置やフィルタープレスなどが挙げられる。洗浄に用いる洗浄液としては、例えば水、イオン交換水、精製水、酸性に調整された水、塩基性に調整された水などが挙げられる。
乾燥に用いる乾燥装置としては、例えば、真空乾燥機、気流式乾燥機、流動乾燥機などが挙げられる。
上記のようにして得られたトナー粒子には、必要に応じて外添剤が添加されてもよい。外添剤が添加されることで、トナー粒子の流動性及び帯電性が調整される。また、画像形成プロセス中にマイクロカプセルが破壊されることが抑制されやすくなる。
前記外添加剤としては無機微粒子が挙げられる。前記無機微粒子としては、体積平均粒径が5〜1000nmの、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム、酸化錫等が挙げられる。これらの無機微粒子は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。環境安定性に優れる点から、疎水化剤で表面処理された無機微粒子が用いられてもよい。また、外添剤として、前記無機微粒子以外に体積平均粒径が1μm以下の樹脂微粒子が添加されてもよい。前記樹脂部粒子が添加されることでクリーニング性が向上される。外添剤の添加量は、トナー全体に対し0.01〜20質量%が好ましい。
外添剤は、混合機を用いてトナー粒子と混合されることで添加される。前記混合機としては、例えば、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)、スーパーミキサー(カワタ社製)、リボコーン(大川原製作所社製)、ナウターミキサー(ホソカワミクロン社製)、タービュライザー(ホソカワミクロン社製)、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製)、スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製)、レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げられる。
実施形態のトナーは、着色剤が添加されないトナー(非着色芳香性トナー)、又は着色剤が添加されたトナー(着色芳香性トナー)とされる。
非着色芳香性トナーは、電子写真法あるいは他の方法により形成された印刷物(画像)の任意の箇所(例えば、画像上の全面、その一部又は枠外の非画像部)に、電子写真法によりベタ印刷あるいはドット状に印刷される。この非着色芳香性トナーにより印刷された箇所が、指圧、指擦等されることで、マイクロカプセルが破壊され、放出された芳香により印刷物(画像)に趣向が与えられる。
また、着色芳香性トナーは、電子写真法による画像形成にも参画し、それ自体で芳香発散可能な画像形成を可能とし、画像印刷の趣向の多様化に寄与することができる。
以下、実施形態のトナーカートリッジについて説明する。
実施形態のトナーカートリッジは、上述の実施形態のトナーが容器に収容されてなる。前記容器としては、公知のものを使用できる。実施形態のトナーカートリッジが画像形成装置に用いられることで、香料の発散が長時間維持される画像が得られる。
以下、実施形態の画像形成装置について、図面を参照して説明する。
実施形態の画像形成装置は、上述の実施形態のトナーが装置本体に収容されてなる。前記装置本体には、一般的な電子写真装置が使用可能である。
図2は、第1の実施形態の画像形成装置の概略構造を示す図である。
画像形成装置20は、中間転写ベルト7と、中間転写ベルト7上に順に設けられた第1の画像形成ユニット17Aと、第2の画像形成ユニット17Bと、その下流に設けられた定着装置21とを備えた装置本体を有する。中間転写ベルト7の移動方向に沿って、すなわち、画像形成プロセスの進行方向に沿って、第1の画像形成ユニット17Aは、第2の画像形成ユニット17Bの下流に設けられている。定着装置21は、第1の画像形成ユニット17Aの下流に設けられている。
第1の画像形成ユニット17Aは、感光体ドラム1aと、感光体ドラム1a上に順に設けられた、クリー二ング装置16a、帯電装置2a、露光装置3a、第1の現像器4a、及び中間転写ベルト7を介して感光体ドラム1aと対面するよう設けられた一次転写ローラ8aを有する。第1の現像器4aには、着色剤を含み、マイクロカプセルを含まないトナー(着色非芳香性トナー)が収容されている。
この着色非芳香性トナーは、バインダー樹脂、着色剤、ワックス等を含有するトナーであればよく、粉砕法、重合法、凝集法等各種の方法で製造することができる。着色剤としては、顔料系のものを用いることが好ましい。
第2の画像形成ユニット17Bは、感光体ドラム1bと、感光体ドラム1b上に順に設けられた、クリー二ング装置16b、帯電装置2b、露光装置3b、第2の現像器4b、及び中間転写ベルト7を介して感光体ドラム1bと対面するよう設けられた一次転写ローラ8bを有する。第2の現像器4bには、着色剤を含まず、マイクロカプセルを含む透明なトナー(非着色芳香性トナー)が収容される。
第2の画像形成ユニット17Bの下流には二次転写ローラ9とバックアップローラ10とが中間転写ベルト7を介して対向して配置されている。第1の現像器4a内の着色非芳香性トナーおよび第2の現像器4b内の非着色芳香性トナーは、図示しないトナーカートリッジから補給される形としてもよい。
一次転写ローラ8aには、一次転写電源14aが接続されている。一次転写ローラ8bには、一次転写電源14bが接続されている。
第1の画像形成ユニット17Aの下流には、二次転写ローラ9とバックアップローラ10とが中間転写ベルト7を介して対向するように配置されている。二次転写ローラ9には、二次転写電源15が接続されている。
定着装置21は、互いに対向するように配置されたヒートローラ11とプレスローラ12とを有する。
画像形成装置20により、例えば以下のようにして画像形成が行われる。
まず、帯電装置2bにより、感光体ドラム1bを一様に帯電させる。次に、露光装置3bにより、露光を行い、静電潜像を形成する。次に、現像器4bから供給される非着色芳香トナーにて現像を行い、第2のトナー像を得る。
続いて、帯電装置2aにより、感光体ドラム1aを一様に帯電させる。次に、露光装置3aにより、第1の画像情報(第2のトナー像)に基づいて露光を行い、静電潜像を形成する。次に、現像器4aから供給される着色非芳香性トナーにて現像を行い、第1のトナー像を得る。
第2のトナー像、第1のトナー像をこの順に、一次転写ローラ8a、8bを用いて中間転写ベルト7上に転写する。
中間転写ベルト7上に第2のトナー像、第1のトナー像の順に積層された像を二次転写ローラ9とバックアップローラ10とを介して、図示しない記録媒体上に二次転写する。これにより、記録媒体上に第1のトナー像、第2のトナー像の順に積層された画像が形成される。
すなわち、マイクロカプセルを含む非着色芳香性トナーを使用して形成された第2のトナー像が記録媒体上では最上層に位置する。ただし、この非着色芳香性トナーは、着色剤を含まないため、透明であり下層の第1のトナー像を隠ぺいすることはない。
記録媒体上に定着された画像を、ユーザが指先でこすると、最上層のトナーに含まれるマイクロカプセルが壊れ、香料が揮発する。なお、上述の画像形成装置20では、第2の現像器4bに含まれる非着色芳香性トナーが、その下にある着色したトナー像をオーバコートする形をとるが、別の実施形態として第1の現像器4aに非着色芳香性トナーを収容し、第2の現像器に、着色非芳香性トナーを収容してもよい。この場合には、芳香性の透明トナーが、最下層に位置することになり、指でこすっても香りが弱くなる場合がある。
上述の実施形態では、着色トナーは、現像器4aに含まれるトナーのみであり、そのトナーの色は、任意である。また着色トナーを収容する現像器の数を複数とし、例えば、イエロー、マゼンタ、シアンの3つあるいはこれにブラックを加えた4つの現像器を備える形としてもよい。このようにした場合には、フルカラーの画像に芳香性トナーが含まれる形となり、芳香性トナーの用途が広がる。
またさらに別の実施形態として、第1の現像器4a、第2の現像器4bともに、着色剤およびマイクロカプセルを含むトナー(着色芳香性トナー)としてもよい。第1の現像器4aと第2の現像器4bに含まれる各トナーには、それぞれ異なる所望の色の着色剤を含ませればよい。この場合には、全てのトナーに香料含有マイクロカプセルが含まれることになるが、この香料含有マイクロカプセルの種類は同一であっても、異なるものであってもよい。また、この場合にも、トナーとして、イエロー、マゼンタ、シアンの3つあるいはこれにブラックを加えた4つのトナーを用意する形としてもよい。
以下、実施例を参照して、更に具体的に説明する。以下の記載を含めて、本明細書に記載の物性値の測定は、以下の方法に従った。
[体積平均粒径]
体積平均粒径は、いずれも50%体積平均径(体積基準メディアン径、すなわち体積基準粒径分布において、小粒径側から(大粒径側からでも同じ)、累積して50体積%に達する粒径)として求めた。体積基準粒径分布測定装置としては、測定対象に応じて以下のものを用いた。
トナーおよびトナー粒子の体積平均粒径の測定は、コールター社製「マルチサイザー3」、アパーチャー径:100μm(測定粒径範囲:2.0〜60μm)を使用して行った。
マイクロカプセルならびにバインダー樹脂を含有する粒子の測定は、レーザー回折式粒度測定装置(島津製作所製「SALD7000」;測定粒径範囲:0.01〜500μm)を使用して行った。
[ゼータ電位]
分散液中のマイクロカプセル及びバインダー樹脂を含有する粒子のゼータ電位の測定は、ゼータ電位測定装置(株式会社マイクロテック・ニチオン製「ZEECOM ZC−300」)を使用して行った。固形分濃度が50ppmになるようにサンプル調整をし、手動測定により100個の粒子について測定した。
<マイクロカプセルの分散液(q)の作製>
エチレン−無水マレイン酸共重合体(モンサントケミカルズ社製商品:EMA−31)を加熱加水分解し、5%水溶液としたものでpHを4.5に調整した。この水溶液100g中に内包物となる油性香料(小川香料株式会社製「ORANGE−CS OIL IT」) 100mLを2〜3μmの油滴としてホモジナイザーを用い乳化分散した。この乳化分散液を攪拌しながらメチロール・メラミン樹脂水溶液(住友化学工業製「スミレーズレジン613」;樹脂濃度:80%)に純水を加えて樹脂濃度を17%の濃度に調整した水溶液50gを加え、更に系の温度を55℃で維持して2時間攪拌を持続した。これにより系中に析出するメチロール・メラミン樹脂重合相を上記油性香料の油滴表面に吸着させてマイクロカプセル一次皮膜を形成した。つぎに一次皮膜が着膜したマイクロカプセルが懸濁している系の温度を室温まで冷却し、攪拌を続けながらマイクロカプセルスラリーのpHを3.5に下げ、前記のメチロール・メラミン樹脂の水溶液を25%の樹脂濃度に調整した水溶液80gを添加し、系の温度を50〜60℃に昇温した。
昇温後約1時間攪拌を続けて、系中に析出するメチロール・メラミン樹脂の針状微片を含んだ濃厚重合液をマイクロカプセル一次皮膜の表面に吸着させて二次皮膜を着膜させた。この系の温度を室温にもどし400gの水を加えた。この水の添加によって二次皮膜は完全に硬化した。これによりマイクロカプセルの分散液(q)を得た。分散液(q)中のマイクロカプセルの体積平均粒径は2μmであった。
<バインダー樹脂を含有する粒子の分散液の作製>
バインダー樹脂としてポリエステル樹脂94質量部(ガラス転移温度45℃、軟化点100℃)、離型剤としてライスワックス5質量部、帯電制御剤として保土谷化学工業製(TN−105)1質量部を、乾式ミキサーで均一化混合した後、2軸混練機である池貝鉄工所製PCM−45にて80℃で溶融混練して混合物とした。得られた混合物を、ピンミルにて2mmメッシュパスで粉砕し、さらにバンタムミルで平均粒子径50μmに粉砕した粉砕物とした。次に、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.9質量部、pH調整剤としてジメチルアミノエタノール0.45質量部、イオン交換水68.65質量部とを混合し、この水溶液に前記粉砕物30質量部を分散させ、真空脱泡を行い分散液を得た。次に、加熱部としてオイルバス中に浸された12mの熱交換用高圧配管、加圧部として0.13μmと0.28μmを連装したノズルを含む高圧配管、減圧部として0.4、1.0、0.75、1.5、1.0μmの孔径を有するセルを連装した中圧配管、冷却部として水道水にて冷却可能な12mの熱交換配管が設置された高圧式微粒化装置(美粒社製「NANO3000」)を使用し、分散液を、180℃、150MPaにて微粒化処理を行い、180℃に保ちながら減圧をした後、30℃まで冷却してバインダー樹脂を含有する粒子の分散液を得た。得られた分散液中の粒子の体積平均粒径は、0.5μmであった。
このバインダー樹脂を含有する粒子の分散液を二つに分割し、一方を分散液(p1)、他方を分散液(p2)とした。
実施例1〜3、比較例1のトナーを以下のように製造した。
(実施例1)
マイクロカプセルの分散液(q)1.5質量部をホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、0.5%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液2.5質量部を添加したところゼータ電位の平均値が−68mVから+35mVに変化した。この時点で、ゼータ電位の分布において平均値と逆の負のゼータ電位を持つ粒子の割合は3個数%であった。次いで30%硫酸アンモニウム溶液を5質量部添加した後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、分散液(p1)14質量部とイオン交換水80質量部とを混合した溶液を添加した(第1の凝集操作)。パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間保持した後、分散液(p2)を5質量部とイオン交換水10質量部とを混合した溶液を5時間かけて徐々に添加した(第2の凝集操作)。その後、10%のポリカルボン酸ナトリウム塩水溶液10質量部を添加し、68℃まで加熱し、1時間放置した後冷却し、トナー粒子分散液を得た。
このトナー粒子分散液に対してろ過及びイオン交換水による洗浄を繰り返し行い、ろ液の導電率が50μS/cmとなるまで洗浄し、真空乾燥機にて含水率が1.0質量%以下になるまで乾燥させ、体積平均粒径8.0μmのトナー粒子を得た。その後、添加剤として、トナー粒子100質量部に対して、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、実施例1のトナーを得た。第2の凝集操作で添加されたバインダー樹脂を含有する粒子は、トナー全体の25質量%であった。
(実施例2)
マイクロカプセルの分散液(q)1.5質量部をホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、0.5%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液2.5質量部を添加したところゼータ電位の平均値が−68mVから+35mVに変化した。この時点で、ゼータ電位の分布において平均値と逆の負のゼータ電位を持つ粒子の割合は3個数%であった。次いで30%硫酸アンモニウム溶液を5質量部添加した後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、分散液(p1)6質量部とイオン交換水30質量部とを混合した溶液を添加した(第1の凝集操作)。パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間保持した後、分散液(p2)を13質量部とイオン交換水60質量部とを混合した溶液を10時間かけて徐々に添加した(第2の凝集操作)。その後、10%のポリカルボン酸ナトリウム塩水溶液10質量部を添加し、68℃まで加熱し、1時間放置した後冷却し、トナー粒子分散液を得た。
このトナー粒子分散液に対してろ過及びイオン交換水による洗浄を繰り返し行い、ろ液の導電率が50μS/cmとなるまで洗浄し、真空乾燥機にて含水率が1.0質量%以下になるまで乾燥させ、体積平均粒径8.0μmのトナー粒子を得た。その後、添加剤として、トナー粒子100質量部に対して、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、実施例2のトナーを得た。第2の凝集操作で添加されたバインダー樹脂を含有する粒子は、トナー全体の65質量%であった。
(実施例3)
マイクロカプセルの分散液(q)1.5質量部をホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、0.5%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液2.5質量部を添加したところゼータ電位の平均値が−68mVから+35mVに変化した。この時点で、ゼータ電位の分布において平均値と逆の負のゼータ電位を持つ粒子の割合は3個数%であった。次いで30%硫酸アンモニウム溶液を5質量部添加した後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、分散液(p1)15質量部、イオン交換水80質量部とを混合した溶液を添加した(第1の凝集操作)。パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間保持した後、分散液(p2)を4質量部とイオン交換水10質量部とを混合した溶液を5時間かけて徐々に添加した(第2の凝集操作)。その後、10%のポリカルボン酸ナトリウム塩水溶液10質量部を添加し、68℃まで加熱し、1時間放置した後冷却し、トナー粒子分散液を得た。
このトナー粒子分散液に対してろ過及びイオン交換水による洗浄を繰り返し行い、ろ液の導電率が50μS/cmとなるまで洗浄し、真空乾燥機にて含水率が1.0質量%以下になるまで乾燥させ、体積平均粒径8.0μmのトナー粒子を得た。その後、添加剤として、得られたトナー粒子100質量部に対して、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、実施例3のトナーを得た。第2の凝集操作で添加されたバインダー樹脂を含有する粒子は、トナー全体の20質量%であった。
(比較例1)
マイクロカプセルの分散液(q)1.5質量部をホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、0.5%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液2.5質量部を添加したところゼータ電位の平均値が−68mVから+35mVに変化した。この時点で、ゼータ電位の分布において平均値と逆の負のゼータ電位を持つ粒子の割合は3個数%であった。次いで30%硫酸アンモニウム溶液を5質量部添加した後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、分散液(p1)5質量部、イオン交換水30質量部とを混合した溶液を添加した(第1の凝集操作)。パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間保持した後、分散液(p2)を14質量部とイオン交換水60質量部とを混合した溶液を10時間かけて徐々に添加した(第2の凝集操作)。その後、10%のポリカルボン酸ナトリウム塩水溶液10質量部を添加し、68℃まで加熱し、1時間放置した後冷却し、トナー粒子分散液を得た。
このトナー粒子分散液に対してろ過及びイオン交換水による洗浄を繰り返し行い、ろ液の導電率が50μS/cmとなるまで洗浄し、真空乾燥機にて含水率が1.0質量%以下になるまで乾燥させ、体積平均粒径8.0μmのトナー粒子を得た。その後、添加剤として、得られたトナー粒子100質量部に対して、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、比較例1のトナーを得た。第2の凝集操作で添加されたバインダー樹脂を含有する粒子は、トナー全体の70質量%であった。
上記各例のトナーについて、トナー粒子表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上のマイクロカプセルが位置するトナー粒子の個数%を求めた。結果を表1に示す。
また、上記各例のトナーについて、芳香の発散の維持性、印刷物(かぶりの発生の有無)、マイクロカプセルの表面露出を以下のように評価した。評価結果を表1に示す。
[印刷物の芳香の発散の維持性の評価]
上記各例のトナーのそれぞれについて、トナー比濃度が8%となるようにシリコーン樹脂で被膜したフェライトキャリアと混合して現像剤とした。
この現像剤を、電子写真複合機(東芝テック(株)製「e−studio 2050c」)の画像形成ユニットの現像器に収容した。なお、前記電子写真複合機は、4種の画像形成ユニットを備える装置であり、上記各例のトナーを含む現象剤は、そのうちの一ユニットの現像器に収容し、残りのユニットの現像器には、着色非芳香性トナーを収容した。
定着温度を150℃に設定し、紙上にベタ画像を印字した印刷物を得た。この印刷物を常温、常湿(23℃、60%RH)条件で1週間放置した。放置した印刷物を指圧約50g/cm程度がかかるようにして、幅約3cm、長さ10cmにわたって、約15cm/sの速度で一方向に5回、指でこすり、その際に感じられた香りの強度について、以下の基準で評価を行った。評価は、10人の判定員の平均として、以下の基準で行った。
A:鼻から紙を30cm程度離しても匂いが認識できる。
B:鼻から紙を30cm程度離しても多少匂いが認識でき、鼻に紙を近づけると匂いがよく認識できる。
C:鼻から紙を30cm程度離すとごくわずかに匂いが認識でき、鼻に紙を近づけると匂いが認識できる。
D:鼻から紙を30cm程度離すと匂いが認識できないが、鼻に紙を近づけると匂いが認識できる。
E:鼻に紙を近づけるとかすかに匂いが認識できる、もしくは匂いが全く認識できない。
[印刷物の評価]
上記芳香の発散の維持性の評価において得られた印刷物(放置前のもの)の画像を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:画像にかぶりが観察されない。
B:画像の一部にかぶりが観察される。
[表面露出の評価]
トナー粒子をSEM観察して、マイクロカプセルが表面に2つ以上露出しているトナー粒子の割合を求め、以下の基準により評価した。
A:マイクロカプセルが表面に2つ以上露出しているトナー粒子の割合が10個数%以下。
B:マイクロカプセルが表面に2つ以上露出しているトナー粒子の割合が10個数%超。
Figure 2016212264
表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上の前記マイクロカプセルが位置するトナー粒子を60個数%以上含むトナー(実施例1〜3)は、芳香の発散が長期にわたり維持できた。
さらに、マイクロカプセルの表面への露出が抑制された実施例1〜2のトナーは、かぶりがなく良好な画像を形成できた。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1a…感光体ドラム、2a…帯電装置、3a…露光装置、4a…第1の現像器、7…中間転写ベルト、8a…一次転写ローラ、9…二次転写ローラ、10…バックアップローラ、11…ヒートローラ、12…プレスローラ、14a…一次転写電源、15…二次転写電源、16a…クリーニング装置、17A…第1の画像形成ユニット、20…画像形成装置、21…定着装置。

Claims (5)

  1. 香料を内包するマイクロカプセルと、バインダー樹脂と、を含有するトナー粒子の群を含むトナーであって、
    前記トナー粒子の群は、表面から深さ1μmまでの領域に1つ以上の前記マイクロカプセルが位置するトナー粒子を60個数%以上含む、トナー。
  2. 前記トナー粒子の群中、前記マイクロカプセルが表面に2つ以上露出しているトナー粒子の割合は、10個数%以下である、請求項1に記載のトナー。
  3. 請求項1又は2に記載のトナーの製造方法であって、
    香料を内包するマイクロカプセルと、バインダー樹脂を含有する粒子と、を凝集してトナー粒子を形成する工程を含む、トナーの製造方法。
  4. 香料を内包するマイクロカプセルと、バインダー樹脂を含有する粒子と、を凝集して形成したトナー粒子を含むトナーであって、
    前記トナー粒子は、
    前記マイクロカプセルと、バインダー樹脂を含有する粒子(A1)とを凝集して1次凝集体を得る第1の凝集操作と、
    前記1次凝集体と、バインダー樹脂を含有する粒子(A2)とを凝集して2次凝集体を得る第2の凝集操作と、を経て製造されたものであり、
    かつ、前記粒子(A2)の含有量がトナー全体の25〜65質量%である、トナー。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナーが収容された、画像形成装置。
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