JP2010044380A - 現像剤の製造方法 - Google Patents

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Yasuhito Noda
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真大 生田
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Abstract

【課題】逆止弁での詰まりを予防し、シャープな粒度分布を有する現像剤を製造する方法を得る。
【解決手段】高圧型湿式微粒化機に投入する前に、粉砕された混合物を微粉砕する工程として、粗粉砕された混合物と水系媒体とを含む分散液を、湿式粉砕機構に導入し、バッチ連続方式で微粉砕処理を行なう。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電印刷法、磁気記録法等における静電荷像、磁気潜像を現像するための現像剤の製造方法に関する。
電子写真法では、像担持体上に電気的な潜像を形成し、ついで潜像をトナーによって現像し、紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱・加圧等の手段によって定着する。使用するトナーは、従来の単色ブラックのみならず、フルカラー画像を形成するために、複数色のトナーを用いて画像を形成している。
トナーは、キャリア粒子と混合して使用される2成分系現像剤と、磁性トナー又は非磁性トナーとして使用される1成分系現像剤とがある。これらトナーの製法は、通常、混練粉砕法により製造される。この混練粉砕法は、バインダー樹脂、顔料、ワックスなどの離型剤、帯電制御剤等を溶融混練し、冷却後に粗粉砕、微粉砕し、これを分級して所望のトナー粒子を製造する方法である。混練粉砕法により製造されたトナー粒子表面には、目的に応じ、表面に無機及び/又は有機の微粒子が添加され、トナーが得られる。
混練粉砕法により製造されるトナー粒子の場合、通常、その形状は不定型であり、その表面組成は不均一である。使用材料の粉砕性や粉砕工程の条件により、トナー粒子の形状や表面組成は微妙に変化するが、形状を意図的に制御することは困難である。
また、特に粉砕性の高い材料を用いた場合、現像機内での種々のストレスにより、さらに微粉化されたり、形状が変化し、その結果、2成分系現像剤においては、微粉化されたトナーがキャリア表面へ固着して現像剤の帯電劣化が加速されたり、1成分系現像剤においては、粒度分布が拡大し、微粉化されたトナーが飛散したり、トナー形状の変化に伴い現像性が低下し、画質が劣化するという問題が生じていた。
また、トナーがワックスなどの離型剤を含む場合、バインダー樹脂と離型剤の界面にて粉砕が起きやすいため、トナーの表面に離型剤が露出することがある。特に高弾性を有する粉砕されにくい樹脂と、ポリエチレンのような脆いワックスからなるトナーの場合、トナーの表面にポリエチレンの露出が多く見られる。このようなトナーは、定着時の離型性や感光体上からの未転写トナーのクリーニングには有利であるものの、トナーの表面のポリエチレンが、現像機内での剪断力等の機械力により、トナーから脱離し、現像ロール、像担持体、及びキャリア等に容易に移行し得る。このため、ワックスによる、現像ロール、像担持体、及びキャリア等汚染が生じ易く、現像剤としての信頼性が低下することがあった。
このような事情の下、近年、トナー粒子の形状及び表面組成を意図的に制御したトナーの製造方法として、乳化重合凝集法が提案されている(例えば、特許文献1ないし3参照)。
乳化重合凝集法は、乳化重合により樹脂分散液を作成し、一方、溶媒に着色剤を分散させた着色剤分散液を作成し、これらを混合してトナー粒径に相当する凝集粒子を形成した後、加熱することによって融合し、トナー粒子を得る方法である。この乳化重合凝集法によると、加熱温度条件を選択することにより、トナー形状を不定形から球形まで任意に制御することができる。
乳化重合凝集法では、少なくとも樹脂微粒子の分散液、及び着色剤の分散液を所定の条件で凝集・融着させることにより得ることができる。しかしながら、乳化重合凝集法は合成し得る樹脂の種類に制約があり、スチレン−アクリル系共重合体の製造には好適だが、定着性が良好であることが知られているポリエステル樹脂を適用することができない。
これに対し、ポリエステル樹脂を用いたトナーの製造方法として、有機溶剤に溶解させた溶液に顔料分散液等を添加し、これに水を加える転相乳化法があるが、有機溶剤を除去回収する必要がある。有機溶剤を使用せずに水系媒体中で機械的撹拌により微粒子を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、溶融状態の樹脂等を撹拌装置に供給する必要があり、ハンドリングが困難であった。また、形状制御に対する自由度も低く、トナー形状を不定形から球形まで任意に制御することができなかった。
上記問題点を改善した方法として提案されている製法がある(例えば、特許文献5参照)。この製法は、トナー成分材料を溶融混練又は混合した後、加熱により溶融状態にして機械的に微粒子化し、凝集させトナーを作成する。この製法は、有機溶媒を使用することなく、小粒径化、及び形状制御が可能で、表面組成のばらつきが少なく、良好な定着性及び画質を有する現像剤の製造方法を提供することが可能である。
この機械的に微粒化する方法としては高圧型湿式微粒化機が優れている。高圧型湿式微粒化機はせん断力が非常に強くトナー成分粒子をサブミクロンオーダーに乳化することが簡易的に、かつ少量の界面活性剤で可能である。
しかしながら、高圧型湿式微粒化機は逆止弁を有するため粗大粒子が存在すると逆止弁での詰まりが発生し易く、処理ができたとしても、分散液内に泡が存在していると粗粒子ができ易いという欠点がある。この逆止弁での詰まりを回避するため、トナー材料粒子の形成後、高圧型湿式微粒化機で微粒化処理を行う前にトナー材料粒子の粒子径を0.1mm以下まで微粉砕し、濡れ性の高い界面活性剤を使用しトナー材料粒子と水系媒体を濡らして分散液を形成し、分散液をホモジナイザーで分散し、そして、分散液内の脱泡を行うなどの十分な前処理が必要である。
本発明は、高圧型湿式微粒化機の逆止弁での詰まりを予防し、シャープな粒度分布を有する現像剤を得ることを目的とする。
本発明の現像剤の製造方法は、少なくともバインダー樹脂及び着色剤を含有する混合物を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、粉砕された混合物を得る工程
該粉砕された混合物を水系媒体と混合して分散液を形成し、減圧機構及び撹拌部材を備えた撹拌槽、湿式粉砕機、該分散液を該撹拌槽から導入して該湿式粉砕機へ送るライン、及び該分散液を該湿式粉砕機から該撹拌槽へ戻すラインを備えた湿式粉砕機構を用いて該分散液を連続的に処理することにより、該分散液を減圧下で湿式粉砕に供し、該分散液を脱泡しながら該粉砕された混合物をさらに粉砕し、該粉砕された混合物の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する粒状化された混合物を形成する工程、及び
該粒状化された混合物を高圧型湿式微粒化機を用いて機械的せん断に供し、該粒状化された混合物を微細化して、微粒子を形成する工程を具備することを特徴とする。
本発明によれば、高圧型湿式微粒化機の逆止弁での詰まりを予防し、シャープな粒度分布を有し、かつ高画質な画像を形成し得る現像剤が得られる。
本発明の現像剤の製造方法の一例を表すフロー図である。 本発明に用いられる湿式粉砕機構の構成の一例を表す図である。 高圧型湿式微粒化機の装置構成の一例を表す図である。
本発明の現像剤の製造方法は、
少なくともバインダー樹脂及び着色剤を含有する混合物を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、粉砕された混合物を得る工程、
粉砕された混合物を水系媒体と混合して分散液を形成し、分散液を減圧下で湿式粉砕に供し、分散液を脱泡しながら該粉砕された混合物をさらに粉砕し、該粉砕された混合物の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する粒状化された混合物を形成する工程、及び
粒状化された混合物を高圧型湿式微粒化機を用いて機械的せん断に供し、該粒状化された混合物を微細化して、微粒子を形成する工程を具備し、
分散液を減圧下で湿式粉砕に供する際に、減圧機構及び撹拌部材を備えた撹拌槽、湿式粉砕機、該分散液を該撹拌槽から導入して該湿式粉砕機へ送るライン、及び該分散液を該湿式粉砕機から該撹拌槽へ戻すラインを備えた湿式粉砕機構を用いて、分散液を連続的に処理する。
本発明では、高圧型湿式微粒化機に投入する前に、粉砕された混合物を微粉砕する工程として、粗粉砕された混合物と水系媒体とを含む分散液を、湿式粉砕機構に導入し、バッチ連続方式で微粉砕処理を行なう。この微粉砕処理中、湿式粉砕機では、分散液中の粗粉砕された混合物が十分に微粉砕される。一方、撹拌槽では、分散液を減圧下で常に撹拌するだけで、混合物と水系媒体との濡れ、分散、及び分散液の脱泡を、上記微粉砕と同時にかつ良好に行うことができる。これにより、微粉砕された混合物を含む分散液を高圧型湿式微粒化機に導入しても、逆止弁での詰まりを回避することができ、粒度分布がさらにシャープな現像剤を得ることが可能となる。
粒状化された混合物は、0.1mm以下の50%体積平均粒子径を有することが好ましい。
分散液は、pH調整剤及び界面活性剤のうち少なくとも1種をさらに含有することができる。
微粒子を凝集せしめ、凝集粒子を形成することができる。
以下、図面を参照し、本発明をより詳細に説明する。
図1は、本発明の現像剤の製造方法の一例を表すフロー図を示す。
図示するように、本発明の現像剤の製造方法の一例では、
まず、バインダー樹脂及び着色剤を含有する混合物を溶融混練し、得られた混練物を粉砕することにより、粉砕された混合物を得る(Act 1)。
粉砕された混合物と水系媒体を混合して分散液を形成し、分散液を減圧下で湿式粉砕に供し、分散液を脱泡しながら該粉砕された混合物をさらに粉砕し、粉砕された混合物の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する粒状化された混合物を調製する(Act 2)。
粒状化された混合物を高圧型湿式微粒化機を用いて機械的せん断に供し、該粒状化された混合物を微細化して、微粒子を形成する(Act 3)。
機械的せん断後、微粒子を凝集せしめ、凝集粒子を形成することができる(Act 4)。
凝集粒子を形成するために、混合液中に凝集剤を投入することができる。
また、凝集粒子を融着するために、この混合液を例えばバインダー樹脂のガラス転移点に対して+5ないし+80℃位の温度に加温することができる。
凝集粒子を形成する工程では、pHの調整、界面活性剤の添加、水溶性金属酸化物の添加、有機溶剤の添加、及び温度調整のうち少なくとも1つのプロセスを用いて微粒子を複数個凝集させることができる。これらのプロセスを調整することにより得られる凝集粒子の形状を制御することが可能である。
凝集粒子は、好ましくは1〜15μmの体積平均粒子径を有する。
凝集粒子は、好ましくは0.8〜1.0の円形度を有する。
凝集粒子を形成した後、この混合液を例えば5℃ないしガラス転移点以下まで冷却することができる。(Act5)
その後、例えばフィルタープレスを用いて洗浄し(Act6)、乾燥する(Act7)ことにより、トナー粒子が得られる。
図2は、本発明に用いられる湿式粉砕機構の構成の一例を表す図を示す。
図示するように、この湿式粉砕機構10は、例えば真空ポンプ等の減圧機構3及び撹拌翼等の撹拌部材4を備えた撹拌槽1、例えばコロイドミル等の湿式粉砕機2、撹拌槽1中の分散液7の一部を撹拌槽1から導入して湿式粉砕機2へ送るライン5、及び分散液7の一部を湿式粉砕機2から撹拌槽1へ戻すライン6を備えている。
まず、攪拌槽1に、少なくともバインダー樹脂及び着色剤を含む粉砕された混合物と水性媒体を投入し、攪拌槽1で撹拌することにより、混合物と水性媒体に濡らして予備分散を行う。その後、真空ポンプにより減圧する。この際の減圧度は−0.09MP前後が好ましい。減圧により分散液内の泡が抜かれる。この減圧状態で攪拌槽1底部からライン5を介して湿式粉砕機2へ分散液を連続的に供給する。湿式粉砕機2は強力なせん断がかかるものが良い。この湿式粉砕機2にて粉砕された混合物の分散及び微粉砕を行う。湿式粉砕機2から排出された分散液はライン6を通って再度攪拌槽に戻り、再度、攪拌槽で脱泡される。湿式粉砕機構10を用いて、以下のようにこれらの一連の操作を連続的に行い、分散液7を減圧下で連続的に湿式粉砕に供することができる。
この方法はバッチ連続方式と呼ばれ通常のバッチ方式に対し、湿式粉砕機を通る頻度が高いため、より確実に分散・粉砕される。また、強力なせん断がかかるため、脱泡効果も高い。ちなみに減圧を行うタイミングはバッチ連続処理中でも良く。脱泡が終了した場合は、バッチ連続処理途中に減圧状態を大気圧に戻しても良い。
また、攪拌槽を大気圧に戻した後は、装置をバインダー樹脂のガラス転移温度以上または離形剤の軟化点以上に加熱しても良い。加熱により軟化する材料は容易に乳化することができる。
本発明はpH調整剤または界面活性剤を水性媒体中に混合することが望ましい。これらの添加は粉砕又は乳化後の粒子を安定化させる効果がある。
以上により、50%体積平均粒径が0.1mm以下のものが得られる。ここでの粒径は島津製作所製のSALD−7000により測定した値である。50%体積平均粒径が0.1mmより大きい粒径を有する粒状化された混合物を機械的せん断に供すると、逆止弁での詰まりが発生し、微粒化処理できなくなる傾向がある。
本発明に用いられる攪拌槽は少なくとも攪拌翼を有し槽内を均一に攪拌できるような構成にする事が必要である。攪拌翼は分散液の液物性に応じ選択する必要がある。トナー成分の原料は粒子径が大きく沈降性や浮遊性が高いため、槽内の対流を強く起こす翼が好ましい。使用できるものとして、タービン翼、パドル翼、ディスパ翼、アンカー翼、リボン翼、マックスブレンド翼、フルゾーン翼、スーパーミックス翼、Hi−Fミキサー、フルファインミックス等が上げられる。また、必要に応じバッフルを設置すると良い。また、攪拌槽は加熱装置がついているとさらに良い。加熱により脱泡効果があがる。
本発明に用いられる湿式粉砕機としては強力なせん断がかかる分散機が好適に使用される。として、コロイドミル、コーンミル、ウルトラタラックス(IKAジャパン社製)、TKオートホモミクサー(プライミックス社製)、TKパイプラインホモミクサー(プライミックス社製)、TKフィルミックス(プライミックス社製)、クレアミックス(エム・テクニック社製)、クレアSS5(エム・テクニック社製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)のようなローターステター型攪拌機、ビスコミル(アイメックス製)、アペックスミル(寿工業社製)、スターミル(アシザワ、ファインテック社製)、DCPスーパーフロー(日本アイリッヒ社製)、エムピーミル(井上製作所社製)、スパイクミル(井上製作所社製)、マイティーミル(井上製作所社製)、SCミル(三井鉱山社製)などのメディア攪拌機、超音波ホモジナイザー等が挙げられる。これらの分散機は連装しても良い。
本発明に用いられるpH調整剤としては、塩酸、硫酸、酢酸、りん酸等の酸性類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、アミン化合物等のアルカリ類を使用することができる。アミン化合物として、例えば、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン,イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパンなどが挙げられる。
本発明に用いられる界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が使用できる。アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、アルケニルコハク酸塩、アルカンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリカルボン酸等がある。カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、アルキル4級アンモニウム塩等がある。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド等がある。非イオン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等がある。これらは単独または複数併用して使用できる。
本発明に方法においては、上記微粒化工程後に、高圧型湿式微粒化機を用いて微粒子化する。処理温度はバインダー樹脂のTg以上で、処理圧力は、10MPa以上が好ましい。
本発明に使用可能な高圧型湿式微粒化機としては、NANO3000(美粒)等の高圧ホモジナイザー、ナノマイザー(吉田機械興行)、アルティマイザー(スギノマシン)、マイクロフルイタイザー(みずほ工業)、ホモゲナイザー(三和機械)等があげられる。
図3に、高圧型湿式微粒化機の装置構成の一例を表す図を示す。
図示するように、高圧ホモジナイザー20は、ホッパータンク21、送液ポンプ22、高圧ポンプ25、高圧ポンプ25の上流側及び下流側にそれぞれ設けられた逆止弁23,24、加熱部26、微粒化部28、減圧部29、冷却部31、及び減圧部33を順に配置した構成と、各部を接続する配管とを含む。
ホッパータンク31は、分散液7を投入するタンクである。装置稼動時は、装置内に空気を送り込まないよう常に液を満たしておく必要が有る。処理液の粒子径が大きく、沈降性があるものの場合は、さらに攪拌機を設けることができる。
送液ポンプ22は、高圧ポンプ25に分散液7を連続的に送るために設置する。また、高圧ポンプ25の上流側及び下流側に各々設けられた逆止弁23,24での詰まりを回避するためにも有効である。このポンプ22としては、例えばダイアフラムポンプ、チュービングポンプ、ギアポンプ等が使用できる。
高圧ポンプ25は、プランジャー式ポンプであり、図示しない処理液入口及び処理液出口に逆止弁を有する。プランジャーの数は生産規模に応じ、1から10個使用される。脈流を極力減らすために、2個以上あることが望ましい。
加熱部26は、オイルバス等の加熱器具内に熱交換面積を多くとるためにらせん状に形成された高圧配管27が設置されている。この加熱部26は、分散液7の流れる方向に対し、高圧ポンプ25の上流側または下流側のどちらでも問題が無いが、少なくとも微粒化部28の上流側である必要がある。高圧ポンプ25の上流側に加熱部26を設置する場合は、ホッパー21に加熱装置を付与しても良いが、高温下での滞留時間が長いため、バインダー樹脂の加水分解が起こり易くなる。
微粒化部28には、強力なせん断をかけるための微小な径を有するノズルが含まれている。ノズルの径及び形状は様々あるが、ノズル径は0.05mmから0.5mmが望ましく、形状は、通過型ノズル、または衝突型ノズルが望ましい。また、このノズルは多段で構成しても良く、多段にする場合は異なるノズル径を複数並べても良い。複数並べる方法は並列でも直列でも良い。ノズルの材質は高圧に耐えることが可能なダイヤモンド等が使用される。
冷却部26には、冷水が連続的に流されるバス内に熱交換面積を多くとるためにらせん状に形成された配管27が設置されている。
必要に応じ、上記冷却部26の前後に減圧部33を設けることができる。減圧部33の構成としては、微粒化部28のノズル径より、大きくかつ接続配管径より小さい流路を有するセル、または2方向バルブを1つ以上配置する。
この高圧型湿式微粒化機による処理は以下のように行う。
まず、処理液をホッパーに投入し、微粒化処理を行う。
処理液は、バインダー樹脂のガラス転移温度Tg以上に加熱される。加熱を行う理由は、バインダー樹脂を溶融させる目的がある。
この加熱温度は、バインダー樹脂の溶融特性により異なる。融け易い樹脂は低い温度でも問題無いが、溶け難い樹脂は高い温度が必要となる。また、連続的に熱交換器を通過させ加熱する方法の場合、分散液の流速及び熱交換の配管の長さにも影響する。流速が速い場合や配管が短い場合は高い温度が必要で、逆に流速が遅い場合や配管が長い場合は充分に分散液が加熱されるため、低い温度で処理が可能となる。流量が300から400cc/min、熱交換配管が3/8インチ・12mの高圧配管、バインダー樹脂のTgが60℃、トナーの軟化点Tmが130℃の場合、加熱温度は、100℃から200℃で良い。加熱温度は、好ましくは、ガラス転移温度TgないしTg+150℃の範囲である。加熱温度が高すぎると、バインダー樹脂の加水分解する傾向がある。加熱温度がTgないしTg+150℃程度であれば、定着性が悪化するような問題がない。
トナーの軟化点測定は、島津製作所製フローテスターCFT−500の昇温法により行い、フローチャートよりプランジャー降下量の2mmに相当する曲線上の点を軟化点とする。
次に、この加熱された分散液を10MPa以上の圧力をかけながらせん断を与える。この時、せん断を与えるのはノズルである。10MPa以上の高圧をかけながら、ノズルを通過することにより、溶融したトナー成分が微粒化される。この時の圧力は10MPaから300MPaあると良い。
最後にTg以下まで冷却する。この冷却により、溶融した微粒子が固化される。処理液が急速に冷却されるため、冷却による凝集や合一が起こり難くなる。
必要に応じ、上記冷却部の前後に背圧を付与したり、減圧を行っても良い。背圧または減圧とは、ノズル通過後にすぐに大気圧開放するのではなく、1段階(背圧)または、多段階(減圧)で大気圧付近に戻すことを意味する。背圧部または減圧部通過後の圧力は0.1MPa〜10MPa、望ましくは0.1〜5MPaである。この減圧部は径の異なるセル又はバルブを複数個並べるとさらに良い。多段階で減圧することにより粗粒子が少なく粒度分布がシャープな微粒子を得ることができる。
この高圧型湿式微粒化機の洗浄にはアルカリ性の洗浄液を使用すると良い。配管内の汚れが落ち易くなり、次の処理液でのコンタミを最小限に抑えることができる。
以上により2μm以下の微粒子を得ることが可能となる。
これらの微粒化機には微粒化部の上流部に200℃程度まで加熱可能な熱交換装置が設けられる。また、微粒化部の下流部には樹脂のTg以下までの冷却可能な熱交換装置が設けられる。これによりミクロン〜サブミクロンオーダーの粒子を得ることができる。
微粒化により3〜8μm粒子が得られた場合は、そのまま洗浄乾燥しトナー化しても良いが、3μm以下の粒子を得たあと、それらの粒子を凝集することにより3〜8μm粒子の粒子を得ることが望ましい。凝集工程を行うことにより、粒度分布がシャープで、かつトナー成分を均一に内包したトナーが得られる。
本発明のトナー成分微粒子を凝集させる方法とは、トナー成分粒子分散液に、凝集剤の添加、pH調整、界面活性剤の添加、加熱等によりトナー成分微粒子の安定性を崩し凝集化を行いトナー粒子径まで成長させる方法である。
凝集剤としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、硫酸ナトリウム等の1価の塩、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硝酸カルシウム、塩化亜鉛、塩化第二鉄、硫酸第二鉄等の2価の塩、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等の3価の塩、高分子凝集剤、有機凝結剤等が使用できる。
凝集剤の添加量は、トナー成分微粒子の分散安定性により変わり、分散安定性が高い場合は多く、低い場合は少なくなる。pH調整、界面活性剤の添加は必要に応じ行う。この操作はトナー成分微粒子の凝集性を調整する際に使用される。加熱は温度が高いほうが凝集が促進されるため、同じく凝集性を調整する際に行う。これらの凝集因子を調整し、最終的に必要なトナーの粒子径の凝集粒子を作成する。その後、この凝集粒子に、必要に応じpH調整、界面活性剤等の添加を行い、バインダー樹脂のTg以上に加熱をすることにより、凝集粒子の表面を融着する。この時、凝集温度がバインダー樹脂のTg以上であれば、凝集と融着が同時に行われることもある。また、この凝集及び融着における攪拌条件は粒子径及び粒度分布に大きな影響を与える。攪拌速度は適度なせん断を与える条件が良く、せん断が弱すぎると粒径が大きくなり、かつ粗粒ができ易い。一方、強すぎると粒径が小さくなり、かつ微粉ができ易くなる。また、反応槽にはバッフルを設置すると良い。バッフルは、泡がみを抑制する効果、槽内の攪拌状態を均一にする効果、かつせん断を強くする効果がある。
本発明の混合物粉体は、少なくともバインダー樹脂及び着色剤を溶融混練することにより得られたものが良い。バインダー樹脂と着色剤を溶融混練することにより、バインダー樹脂中に着色剤を均一に分散することが可能となる。
本発明で使用される製造装置は公知のものが使用できるが、例えば以下の装置が挙げられる。
混練機としては、溶融混練が可能であれば特に限定されないが、例えば1軸押出機、2軸押出機、加圧型ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダーミキサー等が挙げられる。具体的には、FCM(神戸製鋼所社製)、NCM(神戸製鋼所社製)、LCM(神戸製鋼所社製)、ACM(神戸製鋼所社製)、KTX(神戸製鋼所社製)、GT(池貝社製)、PCM(池貝社製)、TEX(日本製鋼所社製)、TEM(東芝機械社製)、ZSK(ワーナー社製)、及びニーデックス(三井鉱山社製)などが挙げられる。
乾式粉砕機としては、乾式で粉砕可能であれば特に限定されないが、例えば、ボールミル、アトマイザー、バンタムミル、パルベライザー、ハンマーミル、ロールクラッシャー、カッターミル、ジェットミル等が挙げられる。
洗浄装置としては、例えば、遠心分離装置やフィルタープレスなどが好適に用いられる。洗浄液としては、例えば水、イオン交換水、精製水、酸性に調整された水や塩基性に調整された水などが使用される。
乾燥装置としては、例えば真空乾燥機や気流式乾燥機、流動乾燥機などが好適に用いられる。
乾式混合機としては、例えば、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)、スーパーミキサー(カワタ社製)、リボコーン(大川原製作所社製)、ナウターミキサー(ホソカワミクロン社製)、タービュライザー(ホソカワミクロン社製)、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製)、スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製)、レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げられる。
本発明で使用される材料は、重合性単量体、連鎖移動剤、架橋剤、重合開始剤、界面活性剤、凝集剤、pH調整剤、樹脂、着色剤、離形剤等トナー材料として公知のものを全て使用できる。
ビニル系重合性単量体としては、スチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、フェニルスチレン、クロロスチレン等の芳香族系ビニル単量体類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のエステル系単量体類、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸含有単量体類、アミノアクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルピロリドン等のアミン系単量体類及びそれらの誘導体を単独または複数混合することにより使用できる。重縮合系の重合性単量体としては、アルコール成分として、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−ブテンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族ジオール類、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の芳香族ジオール類、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコール等及びそれらの誘導体を単独または複数混合することにより使用できる。カルボン酸成分としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタル酸、タータリック酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸類、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸類、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸類、トリメリット酸、ピロリメット酸等の3価以上の多価カルボン酸類及びそれらの誘導体を単独または複数混合することにより使用できる。
連鎖移動剤としては、四臭化炭素、ドデシルメルカプタン、トリクロロブロモメタン、ドデカンチオール等が使用される。
架橋剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル、ジビニルナフタレン、ジエチレングリコールメタクリレート等の不飽和結合2個以上有するものが使用される。
重合開始剤は、重合方法により使い分ける必要があり、水溶性開始剤・油溶性開始剤の二種類がある。水溶性開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、2,2−アゾビス(2−アミノプロパン)等のアゾ系化合物、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイト等が使用される。また、油溶性開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ系化合物、ベンゾイルペルオキシド、ジクロロベンゾイルペルオキシド等の過酸化物が使用される。また、必要であればレドックス系開始剤を使用することもできる。
バインダー樹脂としては、例えばポリスチレン、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・アクリル共重合体などのスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリエチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン・ノルボルネン共重合体、ポリエチレン・ビニルアルコール共重合体などのエチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルフタレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びマレイン酸系樹脂が挙げられる。これら樹脂は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの樹脂を重合するには、上述の重合性単量体、連鎖移動剤、架橋剤、重合開始剤等が使用できる。また、これら樹脂のガラス転移温度は40〜80℃、軟化点は80〜180℃が好ましい。特に、定着性が良好なポリエステル樹脂が望ましい。また、ポリステル樹脂の酸価が1以上有ると良い。酸価を有することにより、微粒化におけるアルカリ性pH調整剤の効果が発揮され、小粒径の微粒子を得ることができる。また、高圧型湿式微粒化機の最大の欠点である詰まりを回避できる。
着色剤としては、カーボンブラックや有機もしくは無機の顔料や染料などがあげられる。例えばカーボンブラックでは、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、ケッチェンブラックなどが挙げられる。また、イエロー顔料の例としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、81、83、93、95、97、98、109、117、120、137、138、139、147、151、154、167、173、180、181、183、185、C.I.バットイエロー1、3、20などが挙げられる。これらを単独で、あるいは混合して使用することもできる。また、マゼンタ顔料の例としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、150、163、184、185、202、206、207、209、238、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35がなど挙げられる。これらを単独で、あるいは混合して使用することもできる。また、シアン顔料の例としては、C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45などが挙げられる。これらを単独で、あるいは混合して使用することもできる。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス、酸価ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、ライスワックスの如き植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろうの如き動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ぺトロラクタムの如き鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを一部または全部を脱酸化したものなどがあげられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸、ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコールの如き飽和アルコール、ソルビトールの如き多価アルコール、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N′−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N′−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N′−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(−般に金属石けんといわれているもの)、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス、ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
さらに、必要に応じて電荷調整剤、外添剤等を添加できる。
帯電制御剤としては、例えば含金属アゾ化合物が用いられ、金属元素が鉄、コバルト、クロムの錯体、錯塩、あるいはその混合物が望ましい。その他、含金属サリチル酸誘導体化合物も使用可能であり、金属元素がジルコニウム、亜鉛、クロム、ボロンの錯体、錯塩、あるいはその混合物が望ましい。
外添剤は、トナー粒子に対して流動性や帯電性を調整するために、トナー粒子表面に、トナー全重量に対し、0.01〜20重量%の無機微粒子を添加混合すると良い。このような無機微粒子としてはシリカ、チタニア、アルミナ、及びチタン酸ストロンチウム、酸化錫等を単独であるいは2種以上混合して使用することができる。無機微粒子は疎水化剤で表面処理されたものを使用することが環境安定性向上の観点から好ましい。また、このような無機酸化物以外に1μm以下の樹脂微粒子をクリーニング性向上のために外添してもよい。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
なお、バインダー樹脂の分子量はGPC法(ポリスチレン換算)によって得られた値で
あり、バインダー樹脂のTgはDSC法により得られた値である。
実施例1
ポリエステル樹脂(Mw:25000)90重量部
P.B.15:3(クラリアント社製) 5重量部
ライスワックス 5重量部
以上を混合し、120℃に温度設定した2軸混練機にて溶融混練し、混練品を得た。得られた混練品を奈良機械製作所社製ハンマーミルにて平均体積粒径1.2mmに粗粉砕し、混合物粉体を得た。
混合物粉体30重量部、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3重量部、アミン化合物としてトリエチルアミン1重量部、イオン交換水66重量部を、パドル翼及び2本の板バッフルを有する攪拌槽、粉砕機として、IKAジャパン社製コロイドミルを有する本発明の前処理装置に投入して、真空ポンプにて−0.09MPaで減圧を行いながら、60分間、連続的に分散・脱泡・粉砕処理を行い、分散液を得た。得られた粒子を島津製作所製SALD7000にて測定したところ、50%平均体積粒径52μmであった。
得られた分散液をNANO3000にて150MPa、180℃にて処理を行ったところ、安定して処理が進行し、微粒化分散液を得ることができた。得られた粒子を島津製作所製SALD7000にて測定したところ、粒度分布がシャープで50%平均体積粒径が0.45μmであった。
上記微粒子17重量部及びイオン交換水34重量部を混合し、硫酸アルミニウム0.5%水溶液45重量部を徐々に添加しながらホモジナイザーにて攪拌を行ったあと、パドル翼にて攪拌しながら50℃まで加熱を行ったところ、体積平均径5.8μmの凝集粒子を得た。 ここで10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを5重量部添加し、凝集粒子を安定化させ、その後95℃まで加熱し、体積平均径6.0μmの融着粒子を得た。
得られた分散液の固形分について、ろ過及びイオン交換水による洗浄を繰り返し行い、ろ液の導電率が50μS/cmとなるまで洗浄した。その後、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%になるまで乾燥させ、乾燥粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望の電子写真用トナーを得た。
得られた電子写真用トナーの体積平均粒子径をベックマンコールター社製コールターカウンターにて測定した結果、50%体積平均径Dv6.0μm、50%個数平均径Dp5.1μm、Dp/Dv=0.85であった。
得られた電子写真用トナーを評価用に改造した東芝テック社製複合機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、良好な画像が得られた。
実施例2
ポリエステル樹脂(Mw:25000)90重量部
P.B.15:3(クラリアント社製) 5重量部
ライスワックス 5重量部
以上を混合し、120℃に温度設定した2軸混練機にて溶融混練し、混練品を得た。得られた混練品を奈良機械製作所社製ハンマーミルにて平均体積粒径1.2mmに粗粉砕し、混合物粉体を得た。
混合物粉体30重量部、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3重量部、アミン化合物としてトリエチルアミン1重量部、イオン交換水66重量部を、パドル翼及び2本の板バッフルを有する攪拌槽、粉砕機として、エムテクニック社製クレアミックスを有する本発明の前処理装置に投入して、真空ポンプにて−0.09MPaで減圧を行いながら、60分間、連続的に分散・脱泡・粉砕させて分散液を得た。得られた粒子を島津製作所製SALD7000にて測定したところ、50%平均体積粒径35μmであった。
得られた分散液をNANO3000にて150MPa、180℃にて処理を行ったところ、安定して処理が進行し、微粒化分散液を得ることができた。得られた粒子を島津製作所製SALD7000にて測定したところ、粒度分布がシャープで50%平均体積粒径が0.32μmであった。
上記微粒子17重量部及びイオン交換水34重量部を混合し、硫酸アルミニウム0.5%水溶液45重量部を徐々に添加しながらホモジナイザーにて攪拌を行ったあと、パドル翼にて攪拌しながら50℃まで加熱を行ったところ、体積平均径5.5μmの凝集粒子を得た。ここで10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを5重量部添加し、凝集粒子を安定化させ、その後95℃まで加熱し、体積平均径5.6μmの融着粒子を得た。
得られた分散液の固形分について、ろ過及びイオン交換水による洗浄を繰り返し行い、ろ液の導電率が50μS/cmとなるまで洗浄した。その後、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%になるまで乾燥させ、乾燥粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望の電子写真用トナーを得た。
得られた電子写真用トナーの体積平均粒子径をベックマンコールター社製コールターカウンターにて測定した結果、50%体積平均径Dv5.6μm、50%個数平均径Dp4.9μm、Dp/Dv=0.88であった。
得られた電子写真用トナーを評価用に改造した東芝テック社製複合機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、良好な画像が得られた。
比較例1
ポリエステル樹脂(Mw:25000)90重量部
P.B.15:3(クラリアント社製) 5重量部
ライスワックス 5重量部
以上を混合した後、120℃に温度設定した2軸混練機にて溶融混練し、混練品を得た。
得られた混練品をホソカワミクロン製バンタムミルにて50%平均体積粒径63μmに粗粉砕し混合粉体を得た。
混合粉体30重量部、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3重量部、アミン化合物としてトリエチルアミン1重量部、イオン交換水66重量部を混合させ、粉体と媒体を濡らした後、ホモジナイザーT25を用い分散させた。その後、攪拌機を有する真空脱泡装置で攪拌しながら15分間脱泡し分散液を得た。
得られた分散液をNANO3000にて150MPa、180℃にて処理を行ったところ、逆止弁が詰まりそうになり処理が不安定になったが、何とか処理ができた。得られた粒子を島津製作所製SALD7000にて測定したところ、粒度分布がブロードで50%平均体積粒径が0.7μmであった。
一次粒子A17重量部及びイオン交換水34重量部を混合し、硫酸アルミニウム0.5%水溶液45重量部を徐々に添加しながらホモジナイザーにて攪拌を行ったあと、パドル翼にて攪拌しながら50℃まで加熱を行ったところ、体積平均径6.5μmの凝集粒子を得た。ここで10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを5重量部添加し、凝集粒子を安定化させ、その後95℃まで加熱し、体積平均径6.5μmの融着粒子を得た。
得られた分散液の固形分について、ろ過及びイオン交換水による洗浄を繰り返し行い、ろ液の導電率が50μS/cmとなるまで洗浄した。その後、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%になるまで乾燥させ、乾燥粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望の電子写真用トナーを得た。
得られた電子写真用トナーの体積平均粒子径をベックマンコールター社製コールターカウンターにて測定した結果、50%体積平均径Dv6.5μm、50%個数平均径Dp5.1μm、Dp/Dv=0.78であった。このトナーを評価用に改造した東芝テック社製複合機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、粗粒子が原因と考えられるハーフトーン部の画像不良が見られた。
比較例2
ポリエステル樹脂(Mw:25000)90重量部
P.B.15:3(クラリアント社製) 5重量部
ライスワックス 5重量部
以上を混合した後、120℃に温度設定した2軸混練機にて溶融混練し、混練品を得た。
得られた混練品をホソカワミクロン製バンタムミルにて50%平均体積粒径63μmに粗粉砕し混合粉体を得た。
混合粉体30重量部、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3重量部、アミン化合物としてトリエチルアミン1重量部、イオン交換水66重量部を混合させ、粉体と媒体を濡らした後、分散・脱泡処理無しで分散液を得た。
得られた分散液をNANO3000にて150MPa、180℃にて処理を行ったところ、逆止弁が完全に詰まり処理が不可能となった。
1…撹拌槽、3…減圧機構、4…撹拌部材、5,6…ライン、10…湿式粉砕機構
特開昭60−225170号公報 特開昭63−282749号公報 特開平6−282099号公報 特開平9−311502号公報 特開2007−323071号公報

Claims (4)

  1. 少なくともバインダー樹脂及び着色剤を含有する混合物を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、粉砕された混合物を得る工程
    該粉砕された混合物を水系媒体と混合して分散液を形成し、減圧機構及び撹拌部材を備えた撹拌槽、湿式粉砕機、該分散液を該撹拌槽から導入して該湿式粉砕機へ送るライン、及び該分散液を該湿式粉砕機から該撹拌槽へ戻すラインを備えた湿式粉砕機構を用いて該分散液を連続的に処理することにより、該分散液を減圧下で湿式粉砕に供し、該分散液を脱泡しながら該粉砕された混合物をさらに粉砕し、該粉砕された混合物の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する粒状化された混合物を形成する工程、及び
    該粒状化された混合物を高圧型湿式微粒化機を用いて機械的せん断に供し、該粒状化された混合物を微細化して、微粒子を形成する工程を具備することを特徴とする現像剤の製造方法。
  2. 前記粒状化された混合物は、0.1mm以下の50%体積平均粒子径を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記分散液は、pH調整剤及び界面活性剤のうち少なくとも1種をさらに含有することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記微粒子を凝集せしめ、凝集粒子を形成する工程を更に有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
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