JP2010277086A - 消色可能な記録材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サブミクロンの粒子径を有し得る消色可能な記録材料。
【解決手段】消色可能な記録材料の粒状化された混合物を水系媒体中に分散させて水系分散液を形成し、分散液を消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で粒状化された混合物を、この混合物の体積平均粒径よりも小さい微粒子状の消色可能な記録材料に微粒化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電印刷法、及び磁気記録法等に用いられる現像剤、あるいはインクジェット印刷等に使用されるインク等の記録材料、及びその製造方法に関する。
現像剤及びインクジェットインク等の消色可能な記録材料を用いて紙等の被記録媒体上に形成した画像を消去し、この記録媒体を再利用する方法は、紙等記録媒体の使用量削減による環境保護や、経済性の観点から、非常に有効である。例えば消色可能なトナーは、混練粉砕法により、呈色性化合物及び顕色剤をトナー内部に取り込んで製造することができる。このトナーを用いて画像を印字した紙を100から200℃で1から3時間程度加熱することにより、印字部の記録材料の色を消すことができ、さらに、記録材料の消色によって印字部の画像が消去された紙を再利用することが可能である。このトナーのような消色可能な記録材料を用いることは、紙の消費を減らし、環境負荷低減に貢献することができる優れた技術である。
しかしながら、混練粉砕法を用いた場合、100から200℃程度の高温下及び高せん断下で混練するため、バインダー樹脂中に呈色性化合物および顕色剤が均一分散し、トナーの発色濃度の低下が生じる。また、バインダー樹脂や離形剤等のトナー材料に消色作用がある場合、混練時に同様にトナーの発色濃度の低下が生じる。そのため、消色可能なトナー使用されるバインダー樹脂等の材料には消色作用が少ないものを選択する必要があった。特に、バインダー樹脂に関しては、スチレン−ブタジエン系のような特定の樹脂しか使用できず、定着性に優れたポリエステル樹脂を使用するのか非常に困難であるという問題があった。
上記問題を考慮し、消色可能な発色微粒子とバインダー樹脂等の微粒子を水性媒体中で凝集融着することによりトナーを得る湿式の製法が検討されている。このような消色可能な発色微粒子は、呈色性化合物、顕色剤を含有し、例えば数μmの粒径をもつ。この方法では、微粒子を凝集させて作成するため小粒径化が可能であり、融着させる加熱処理の条件によりジャガイモ状から球状に形状を変えることができる。また、消色可能な微粒子を、溶融混練による機械的せん断や高い熱履歴を経ることなくバインダー樹脂等と混合一体化することが可能である。例えば、バインダー樹脂のTgを超える温度であれば、80℃未満の低い温度でトナー化ができる。そのため、消色可能な記録材料が、カプセル化されていたり、熱履歴により非可逆で消去してしまうものに関して非常に有効なトナーの製造方法である。
一方、電子写真方式以外の画像形成方法として、インクジェット方式がある。インクジェットは、普通紙に連続印字するには紙カール等の問題があるものの、電子写真方式の定着プロセスのような、記録材料に対する熱履歴が無いという特徴があり、加熱により消去する材料にとっては非常に有効な方法である。
しかしながら、上述のように、現状では、消色可能な記録材料が数ミクロン程度の大きな粒子径のものしか作成できないという問題があり、凝集法によるトナーに適用した場合、得られるトナーの粒子径は10〜15μmと大きなものしか作成できないという問題がある。また、発色微粒子の粒子径が大きいため、トナー内部に取り込むのが困難であるという問題があった。
一方、インクジェット用インクに上記発色微粒子を適用した場合、インクジェットノズルが10から30μm程度であるため、ノズルで詰まりが発生し、画像出力が困難という問題がある。さらに発色微粒子が沈降してしまうため、沈降を防止するための対策が必要であるという問題があった。
以上のことから、サブミクロンの粒子径を有する消色可能な発色微粒子が求められている。
特許第4105718号明細書
本発明は、サブミクロンの粒子径を有し得る消色可能な記録材料を提供することを目的とする。
実施形態によれば、呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含む粒状化された混合物を水系媒体中に分散させ、粒状化された混合物の水系分散液を形成する工程、及び
該分散液を該消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で該粒状化された混合物を微粒化して、該混合物の粒径よりも小さい体積平均粒径を持つ微粒子状の消色可能な記録材料を得る工程を具備する消色可能な記録材料の製造方法が提供される。
また、他の実施態様によれば、 呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含む粒状化された混合物を水系媒体中に分散させ、粒状化された混合物の水系分散液を形成する工程、及び
該分散液を該消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で該粒状化された混合物を微粒化して、該混合物の粒径よりも小さい体積平均粒径を持つ微粒子状の消色可能な記録材料を得る工程、
前記微粒子状の消色可能な記録材料と粒状のバインダー樹脂材料と水系媒体とを含有する水系分散液を調製する工程、及び
該分散液中の記録材料と粒状のバインダー樹脂材料とを凝集せしめ、トナー粒子を得る工程を具備する消色可能な現像剤の製造方法が提供される。
一実施態様に係る消色可能な記録材料の製造方法のフローを表す図である。 一実施態様に使用され得る高圧式微粒化機の構成を表す図である。 図1に示す方法の変形例のフローを表す図である。 一実施態様に係る消色可能な記録材料の微粒子が発色する様子を表すモデル図である。 一実施態様に係る消色可能な記録材料の微粒子が消色する様子を表すモデル図である。 一実施態様に係る現像剤の製造方法のフローを表す図である。 一実施態様により得られた現像剤を適用可能な複写機の構成を表す概略図である。
ここで述べるいくつかの実施態様の1つは、呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含む消色可能な記録材料の製造方法であって、
呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含有する粒状化された混合物を調製し、粒状化された混合物を水系媒体中に分散させて水系分散液を形成する工程、及び
得られた分散液を消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で粒状化された混合物を、この混合物の体積平均粒径よりも小さい体積平均粒径を持つ微粒子状の消色可能な記録材料に微粒化する工程を具備する。
また、実施態様の他の1つは、上記記録材料の製造方法を用いて得られ、呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含む粒状化された混合物を水系媒体中に分散させ、粒状化された混合物の水系分散液を形成し、分散液を消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で粒状化された混合物を混合物の粒径よりも小さく微粒化して得られた微粒子状の消色可能な記録材料を提供する。
さらに、実施態様の他の1つは、上記方法を応用した消色可能な現像剤の製造方法であって、
呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含有する粒状化された混合物を調製し、粒状化された混合物を水系媒体中に分散させて水系分散液を形成する工程、及び
得られた分散液を消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で粒状化された混合物を、この混合物の体積平均粒径よりも小さい体積平均粒径を持つ微粒子状の消色可能な記録材料に微粒化する工程、
微粒子状の消色可能な記録材料と、粒状のバインダー樹脂と水系媒体とを含有する水系分散液を調製する工程、及び
分散液中の記録材料と粒状のバインダー樹脂材料とを凝集せしめ、トナー粒子を得る工程を具備する。
さらにまた、実施態様の他の1つは、上記現像剤の製造方法により得られ、呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含む粒状化された混合物を水系媒体中に分散させ、粒状化された混合物の水系分散液を形成し、該分散液を該消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で該粒状化された混合物を混合物の粒径よりも小さく微粒化して得られた微粒子状の消色可能な記録材料と、バインダー樹脂材料とを含有する消色可能な現像剤を提供する。
一実施態様によれば、微粒子状の消色可能な記録材料は、0.05から1μmの体積平均粒径を有することができる。
以下、図面を参照し、実施態様をより詳細に説明する。
図1は、一実施態様に係る消色可能な記録材料の製造方法のフローを表す図を示す。
一実施態様に係る消色可能な記録材料の製造方法では、まず、呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含有する消色可能な記録材料の原料混合物を含む粒状化された混合物を調製する。
粒状化された混合物は、例えば、消色可能な記録材料の原料混合物を消色剤の融点以上の温度で溶融混練後、冷却、乾燥、及び粗粉砕することにより、形成することができる。
粗く粒状化された粒子は、例えば少なくとも呈色性化合物、顕色剤、40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含有する混合物を溶融混練して粗粉砕する工程により得られる。粗く粒状化された粒子は、0.01mmないし2mmの体積平均粒径を有することが可能である。体積平均粒径が0.01mm未満であると、水系媒体中に分散させるために強い攪拌が必要となり、攪拌により発生した泡が混合品の分散を低下させる傾向がある。2mmを超えると、せん断部に設けられたギャップと比較して粒子径が大きいため、せん断部に粒子が詰まったり、混合物の内部と外部での受けたエネルギーの違いにより、組成や粒子径の不均一な粒子が発生したりする傾向がある。
粗く粒状化された粒子は、より好ましくは、0.02mmないし1mmの体積平均粒径を有することが可能である。
次に、粗く粒状化された粒子を水系媒体中に分散させ、粗く粒状化された粒子の分散液を形成する(Act 1)。
粗く粒状化された粒子の分散液を形成する工程において、水系媒体に、界面活性剤及びアルカリ性のpH調整剤のうちの少なくとも一方を添加することが可能である。
界面活性剤を添加することにより、粒子表面に吸着した界面活性剤の働きにより容易に水系媒体中に分散することができる。
消色可能な記録材料に使用される消色剤として親水性が低いものが使用されることがある。親水性が低い消色剤を含む粗く粒状化された粒子を、界面活性剤無しで、水中に分散させるのは非常に困難である。このような場合、界面活性剤濃度は臨界ミセル濃度以上にすることができる。ここで、臨界ミセル濃度とは、水中でミセルを形成するために必要な最低限の界面活性剤濃度を指し、表面張力や電気伝導度の測定により得ることができる。この濃度以上の界面活性剤が含まれていると、さらに分散が容易となる。
一方、アルカリ性のpH調整剤を添加することにより、40℃〜200℃の融点を有する消色剤表面の解離性官能基の解離度を増加させたり、極性を高めたりすることにより、自己分散性を向上することが可能である。
続いて、必要に応じて、得られた分散液の脱泡を行う。消色剤の親水性が低い場合、界面活性剤を用いて水中に分散することが可能となるが、混合時に少なからず泡がみを起こしてしまう。この泡が混入した状態で、後工程の高圧微粒化機で微粒化処理を行うと、高圧ポンプのプランジャーで空打ちが生じ、プランジャーの動作が不安定となる。特に脈流を無くすためにプランジャーを複数連装している場合、複数のプランジャーの動きを制御しているため、空打ちが起きると微粒化処理ができない場合もある。また、高圧式微粒化機は逆支弁を有するため、処理液に泡が混入していると、この逆支弁に粒子が付着しやすくなり、逆支弁に詰まりが起きる。逆支弁に詰まりが発生すると、処理液が流れなくなり微粒化処理が出来なくなる場合もある。
脱泡方法としては、真空減圧脱泡、遠心脱泡、及び消泡剤の添加等があげられる。泡が除去できればどの方法でも良いが、消泡剤を添加する場合は、後工程に影響の無いものを選ぶ必要がある。また、トナーに残留して帯電特性等が悪化しないことも重要である。簡易的な方法としては、減圧脱泡があげられる。この方法では、攪拌機を有する耐圧容器内に処理液を投入し、攪拌しながら、真空ポンプにて−0.09MPa程度まで減圧をし、脱泡を行うことができる。
この分散液を形成した後、必要に応じ湿式粉砕または加熱乳化をしても良い。粉砕または乳化しさらに粒径を小さくすることにより、この後の処理が安定することがある。
続いて、得られた分散液を高圧微粒化機を用いて機械的せん断に供し、該粗く粒状化された混合物を微細に粒状化して、消色可能な記録材料の微粒子を形成する(Act 2)。
図2に、高圧式微粒化機の構成を表す図を示す。
高圧式微粒化機とは、高圧ポンプにより、10MPa〜300MPaの圧力をかけながら、微小なノズルを通過させることにより、せん断をかけ微粒子化する装置である。
図示するように、高圧型湿式微粒化機の一例となる高圧ホモジナイザー210は、ホッパータンク201、送液ポンプ202、高圧ポンプ203、加熱部204、微粒化部205、減圧部206、冷却部207、及び減圧部208を順に配置した構成と、各部を接続する配管とを含む。
ホッパータンク201は、処理液を投入するタンクである。装置稼動時は、装置内に空気を送り込まないよう常に液を満たしておく必要が有る。処理液の粒子径が大きく、沈降性があるものの場合は、さらに攪拌機を設けることができる。
送液ポンプ202は、高圧ポンプ203に処理液を連続的に送るために設置する。また、高圧ポンプ203に設けられた図示しない逆止弁での詰まりを回避するためにも有効である。このポンプ202としては、例えばダイアフラムポンプ、チュービングポンプ、ギアポンプ等が使用できる。
高圧ポンプ203は、プランジャー式ポンプであり、図示しない処理液入口及び処理液出口に逆止弁を有する。プランジャーの数は生産規模に応じ、1から10個使用される。脈流を極力減らすために、2個以上あることが望ましい。
加熱部204は、オイルバス等の加熱器具内に熱交換面積を多くとるためにらせん状に形成された高圧配管209が設置されている。この加熱部204は、分散液の流れる方向に対し、高圧ポンプ203の上流側または下流側のどちらでも問題が無いが、少なくとも微粒化部205の上流側である必要がある。高圧ポンプ203の上流側に加熱部204を設置する場合は、ホッパータンク201に加熱装置を付与しても良いが、高温下での滞留時間が長いため、処理液中の呈色性化合物や顕色剤の熱分解が起こり易くなる。
微粒化部205には、強力なせん断をかけるための微小な径を有するノズルが含まれている。ノズルの径及び形状は様々あるが、ノズル径は0.05mmから0.5mmが望ましく、形状は、通過型ノズル、または衝突型ノズルが望ましい。また、このノズルは多段で構成しても良く、多段にする場合は異なるノズル径を複数並べても良い。複数並べる方法は並列でも直列でも良い。ノズルの材質は高圧に耐えることが可能なダイヤモンド等が使用される。
冷却部207には、冷水が連続的に流されるバス内に熱交換面積を多くとるためにらせん状に形成された配管211が設置されている。
必要に応じ、上記冷却部207の前後に減圧部206,8を設けることができる。減圧部206,8の構成としては、微粒化部205のノズル径より、大きくかつ接続配管径より小さい流路を有するセル、または2方向バルブを1つ以上配置する。
この高圧式微粒化機による処理は以下のように行う。
まず、処理液は使用される消色剤の融点以上に加熱される。加熱を行う理由は、使用される消色剤を溶融させる目的がある。
この加熱温度は消色剤の溶融特性により異なる。融け易い消色剤は低い温度でも問題無いが、溶け難い消色剤は高い温度が必要となる。また、連続的に熱交換器を通過させ加熱する方法の場合、分散液の流速及び熱交換の配管の長さにも影響する。流速が速い場合や配管が短い場合は高い温度が必要で、逆に流速が遅い場合や配管が長い場合は充分に分散液が加熱されるため、低い温度で処理が可能となる。流量が300から400cc/min、熱交換配管が3/8インチ・12mの高圧配管、消色剤の融点が45℃の場合、加熱温度は、50℃から100℃で良い。
次に、この加熱された分散液を10MPa以上の圧力をかけながらせん断を与える。この時、せん断を与えるのはノズルである。10MPa以上の高圧をかけながら、ノズルを通過することにより、溶融した消色剤が微粒化される。この時の圧力は10MPaから300MPaあると良い。
最後に分散液を消色剤のTg以下まで冷却する。この冷却により、溶融した微粒子が固化される。処理液が急速に冷却されるため、冷却による凝集や合一が起こり難くなる。
必要に応じ、上記冷却部の前後に背圧を付与したり、減圧を行っても良い。背圧または減圧とは、ノズル通過後にすぐに大気圧開放するのではなく、1段階(背圧)または、多段階(減圧)で大気圧付近に戻すことを意味する。背圧部または減圧部通過後の圧力は0.1MPa〜10MPa、望ましくは0.1〜5MPaである。この減圧部は径の異なるセル又はバルブを複数個並べるとさらに良い。多段階で減圧することにより粗粒子が少なく粒度分布がシャープな微粒子を得ることができる。
得られた微粒子は、必要に応じて吸引濾過することにより分散媒を除去することができる。
図3に、図1に示す方法の変形例のフローを表す図を示す。
図示するように、この方法は、微粒化工程(Act 2)の後、記録材料微粒子が発色しているかどうか確認し(Act 3)、記録材料微粒子が無色または白色になってしまった場合は、例えば分散液を20℃以下に冷却し(Act 4)、記録材料微粒子を発色せしめること以外は、図1に示す方法と同様である。このときの冷却温度、冷却時間は、消色剤の種類によって異なるが、冷却温度はおおむね−100℃から+20℃の範囲にすることが出来る。さらには、−40から+5℃にすることができる。冷却時間も同様に消色剤の種類によって異なるが、1から24時間にすることができる。
以上により1μm以下の粒子径を有する消色可能な記録材料微粒子を得ることが可能となる。
消色可能な記録材料微粒子は0.05から1μmの体積平均粒径を有する。0.05μm以下であると発色濃度が薄くなってしまう。一方、1μm以上であると、トナーの場合は、トナー中に含有させるのが困難となり、インクの場合は、粒子の沈降やインクジェットノズルでの詰まりという問題が起きる。
一実施態様に使用される40℃〜200℃の融点を有する消色剤として、温度ヒステリシスを有するものが使用できる。溶融混合時や微粒化時の加熱により消去した場合、室温以下の再発色温度まで冷却することにより、復色ができる。また、温度ヒステリシスを持つ消色剤は、消色速度が速く、トナー及びインク用途に適している。
本発明で使用する界面活性剤は、アルコール系、アミン系以外が望ましい。アルコール系、アミン系は消去作用があるため、微粒化時に消色して、再発色しない可能性がある。そのため、アルコール系、アミン系が多いノニオン性やカチオン性を使用するのは難しい。よって、アニオン性界面活性剤を使用することが望ましい。
一実施態様に係る製法により消色可能なサブミクロンの記録材料微粒子を作成することが可能となる。
図6に、一実施態様に係る現像剤の製造方法のフローを表す図を示す。
まず、図1に示す方法と同様にして、まず、呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含有する消色可能な記録材料の原料混合物を含む粒状化された混合物を調製する。次に、粗く粒状化された粒子を水系媒体中に分散させ、粗く粒状化された粒子の分散液を形成する(Act 1)。 続いて、得られた分散液を高圧微粒化機を用いて機械的せん断に供し、該粗く粒状化された混合物を微細に粒状化して、消色可能な記録材料の微粒子を含む第1の微粒子を形成する(Act 2)。
別途、粒状のバインダー樹脂材料を調製する(Act 3)。
ここでいうバインダー樹脂材料は、バインダー樹脂単独、あるいは任意の添加成分例えば離形剤、帯電制御剤等を含む組成物を意味する。
例えば、バインダー樹脂材料の粒状化された混合物を水系媒体中に分散させ水系分散液を形成する。
粒状化された混合物は、例えばバインダー樹脂材料及び任意の添加成分例えば離形剤、帯電制御剤を溶融混合して粗粉砕する工程により得られる。
続いて分散液を該バインダー樹脂材料の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中でバインダー樹脂材料粒子を、バインダー樹脂材料粒子の粒径よりも小さい粒径を有する微粒子に微粒化することによりバインダー樹脂を含む第2の微粒子を得ることが出来る。
続いて、少なくともバインダー樹脂を含有する第2の微粒子と、呈色性化合物、顕色剤、及び消色剤を含有する第1の微粒子とを含有する分散液を調製する(Act 4)。次に、該第1及び第2の微粒子を含む分散液を凝集せしめ、凝集粒子を形成する(Act 5)。その後、例えば凝集粒子を加温して融着せしめ(Act 6)、得られた融着粒子を洗浄(Act 7)、例えば加熱することにより乾燥(Act 8)することによりトナー粒子を形成することができる。さらに、一実施形態では、加熱によって消色された記録材料が復色する温度で冷却(Act 9)することができる。
トナー粒子表面には、必要に応じて無機微粒子の添加剤を適用することができる。
第1の微粒子は、0.05から1μmの体積平均粒径を有する。
第2の微粒子は、0.05ないし2μmの体積平均粒径を有することが好ましい。
0.05μm未満であると、凝集剤量が多くなり、帯電性や定着性が悪化するとなる傾向があり、2μmを超えると得られるトナーの粒子径が大きくなり、画質が悪化するとなる傾向がある。
図7に、一実施態様により得られた現像剤を適用可能な複写機の構成を表す概略図を示す。
図示するように、4連タンデム方式のカラー複写機MFP(e−studio 4520c)1は上方にスキャナ部2及び排紙部3を備える。
カラー複写機1は、中間転写ベルト(中間転写媒体)10の下側に沿って並列に配置されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4組の画像形成ステーション11Y、11M、11C及び11Kを有する。
各画像形成ステーション11Y、11M、11C及び11Kは、それぞれ感光体ドラム(像担持体)12Y、12M、12C及び12Kを有している。感光体ドラム12Y、12M、12C及び12Kの周囲には、その矢印m方向の回転方向に沿って帯電チャージャ13Y、13M、13C及び13K、現像装置14Y、14M、14C及び14K、及び感光体クリーニング装置16Y、16M、16C及び16Kを配置している。感光体ドラム12Y、12M、12C及び12Kの周囲の帯電チャージャ13Y、13M、13C及び13Kから現像装置14Y、14M、14C及び14Kに至る間には、レーザ露光装置(潜像形成装置)17による露光々が照射され、感光体ドラム12Y、12M、12C及び12K上に静電潜像を形成する。
現像装置14Y、14M、14C及び14Kは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を有し、感光体ドラム12Y、12M、12C及び12K上の静電潜像にトナーを供給する。
中間転写ベルト10は、バックアップローラ21、従動ローラ20及び第1〜第3のテンションローラ22〜24により張架される。中間転写ベルト10は、感光体ドラム12Y、12M、12C及び12Kに対向し接触する。中間転写ベルト10の感光体ドラム12Y、12M、12C及び12Kに対向する位置には、感光体ドラム12Y、12M、12C及び12K上のトナー像を中間転写ベルト10に1次転写するための、一次転写ローラ18Y、18M、18C及び18Kが設けられる。この一次転写ローラ18Y、18M、18C及び18Kはそれぞれ導電ローラであり、これら各一次転写部に一次転写バイアス電圧を印加する。
中間転写ベルト10のバックアップローラ21により支持される転写位置である二次転写部には、二次転写ローラ27が配置される。二次転写部では、バックアップローラ21が導電ローラであり、所定の二次転写バイアスが印加されている。印刷対象物のシート紙(最終転写媒体)が、中間転写ベルト10と二次転写ローラ27間を通過すると、シート紙上に、中間転写ベルト10上のトナー像が二次転写される。二次転写終了後、中間転写ベルト10はベルトクリーナ10aによりクリーニングされる。
レーザ露光装置17の下方には二次転写ローラ27方向にシート紙を供給する給紙カセット4を備えている。カラー複写機1の右側には手差しによりシート紙を給紙する手差し機構31を備える。
給紙カセット4から二次転写ローラ27に到る間には、ピックアップローラ4a、分離ローラ28a、搬送ローラ28b及びレジストローラ対36が設けられ、これらにより給紙機構を構成している。手差し機構31の手差しトレイ31aからレジストローラ対36に到る間には、手差しピックアップローラ31b、手差し分離ローラ31cが設けられる。
更に、給紙カセット4或いは手差しトレイ31aから二次転写ローラ27方向にシート紙を搬送する縦搬送路34上には、シート紙の種類を検知するメディアセンサ39が配置される。カラー複写機1は、メディアセンサ39による検知結果から、シート紙の搬送速度、転写条件、定着条件等を制御可能となっている。又、縦搬送路34方向に沿って、2次転写部の下流には定着装置30が設けられる。
給紙カセット4から取り出され、あるいは手差し機構31から給紙されるシート紙は、縦搬送路34に沿って、レジストローラ対36、二次転写ローラ27を経て、定着装置30に搬送される。定着装置30は、一対の加熱ローラ51及び駆動ローラ52に巻かれた定着ベルト53と、定着ベルト53を介して、加熱ローラ51に対向して配置された対向ローラ54とを有する。定着ベルト53及び対向ローラ54間に、二次転写部にて転写されたトナー像をもつシート紙を導入し、加熱ローラ51にて加熱を行うことにより、シート紙に転写されたトナー像を熱処理して定着する。定着装置30の下流には、ゲート33が設けられ、排紙ローラ41方向或いは、再搬送ユニット32方向に振り分ける。排紙ローラ41に導かれたシート紙は、排紙部3に排紙される。又再搬送ユニット32に導かれたシート紙は、再度二次転写ローラ27方向に導かれる。
画像形成ステーション11Yは、感光体ドラム12Yとプロセス手段を一体的に有し、画像形成装置本体に対して着脱自在に設けられている。プロセス手段とは、帯電チャージャ13Yと現像装置14Yと感光体クリーニング装置16Yの少なくとも1つを言う。画像形成ステーション11M、11C及び11Kも画像形成ステーション11Yと同様な構成である。各画像形成ステーション11Y、11M、11C及び11Kは、画像形成装置に対して各々着脱自在であっても良いし、一体の画像形成ユニット11として画像形成装置に対して着脱自在であっても良い。
消色可能な記録材料の原料として使用される呈色性化合物、顕色剤、40℃〜200℃の融点を有する消色剤を以下に説明する。
embodimentsに使用可能な呈色性化合物とは、顕色剤により発色することが可能な電子供与性の化合物である。一般的にはロイコ染料が挙げられる。例えば、ジフェ二ルメタンフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、ジアザローダミンラクトン類等が挙げられる。
具体的には、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,6−ジフェニルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、2−N,N−ジベンジルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−フェニル、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等である。さらに、ピリジン系、キナゾリン系、ビスキナゾリン系化合物等を挙げることができる。これらは、2種以上混合して使用しても良い。
embodimentsに使用可能な顕色剤とは、ロイコ染料にプロトンを与える電子受容性化合物である。例えば、フェノール類、フェノール金属塩類、カルボン酸金属塩類、芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸、ベンゾフェノン類、スルホン酸、スルホン酸塩、リン酸類、リン酸金属塩類、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステル金属塩類、亜リン酸類、亜リン酸金属塩類、モノフェノール類、ポリフェノール類、1、2、3−トリアゾール及びその誘導体等があり、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、フェノール−アルデヒド縮合樹脂等、さらにそれらの金属塩でも良い。これらは、2種以上混合して使用しても良い。
具体的には、フェノール、o−クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ドデシルフェノール、n−ステアリルフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、ジヒドロキシ安息香酸またはそのエステル、たとえば2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチル、レゾルシン、没食子酸、没食子酸ドデシル、没食子酸エチル、没食子酸ブチル、没食子酸プロピル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,6−ジヒドロキシアセトフェノン、3,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,3,4−トリヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4’−ビフェノール、4,4’−ビフェノール、4−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1,2,3−ベンゼントリオール、4−[(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1,2,3−ベンゼントリオール、4,6−ビス[(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1,2,3−ベンゼントリオール、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)ビス(ベンゼン−1,2,3−トリオール)]、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)ビス(1,2−ベンゼンジオール)]、4,4’,4’’−エチリデントリスフェノール、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノール、メチレントリス−p−クレゾール等がある。
embodimentsに使用される40℃〜200℃の融点を有する消色剤とは、ロイコ染料、顕色剤、有機化合物の3成分系において、加熱によりロイコ染料と顕色剤による発色反応を阻害し、無色にすることができるものであれば、公知のものが使用できる。
一実施態様に係る消色可能な記録材料の微粒子の発色する様子を表すモデル図を図4に示す。
また、一実施態様に係る消色可能な記録材料の微粒子の消色する様子を表すモデル図を図5に示す。
図示するように、この記録材料消色剤中に、呈色性化合物101と顕色剤102が不均一に分散または溶解している時は発色し、消色剤中に、均一に分散または溶解している場合は消色すると考えられる。
特に、消色剤の温度ヒステリシスを利用した発色消色機構が瞬時消去性において優れている。この消色剤は融点を有し、ロイコ染料と顕色剤の媒体として使用される。この発色した3成分系の混合物を、特定の温度Th以上に加熱すると、消色化させることができる。さらに、消色した混合物をTh以下の温度に冷却しても消色状態が維持される。さらに温度を下げると特定の温度Tc以下においてロイコ染料と顕色剤による発色反応が再度復活し、発色状態に戻るという可逆的な発色消色反応を起こすことが可能である。特に、本発明で使用する消色剤は、室温をTrとするとTh>Tr>Tcという関係を満たすと良い。
この温度ヒステリシスを引き起こすことが可能な消色剤は、例えば、置換芳香族環を含むカルボン酸エステル、無置換芳香族環を含むカルボン酸と脂肪族アルコールのエステル、分子中にシクロヘキシル基を含むカルボン酸エステル、脂肪酸と無置換芳香族アルコール又はフェノールのエステル、脂肪酸と分岐脂肪族アルコールのエステル、ジカルボン酸と芳香族アルコール又は分岐脂肪族アルコールのエステル等がある。
具体的には、ブタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ペンタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘキサン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘプタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、オクタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ノナン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、デカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ウンデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ドデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、トリデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、テトラデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ペンタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘキサデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘプタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、オクタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ノナデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、エイコサン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、トリコサン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、テトラコサン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ペンタコサン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘキサコサン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘプタコサン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、オクタコサン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ノナコサン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、トリアコンタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘントリアコンタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ケイ皮酸ジベンジル、ステアリン酸ヘプチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジラウリル、アジピン酸ジミリスチル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジステアリル、トリラウリン、トリミリスチン、トリステアリン、ジミリスチン、ジステアリン等が使用できる。これらは、2種以上混合して使用しても良い。
一方、上記のような広い温度ヒステリシスを持たない化合物も消色剤として使用できる。この場合、室温では消色状態が維持できないが、融点以上に加熱されている時は、消色することができる。
具体的には、酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、ライスワックスの如き植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろうの如き動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ぺトロラクタムの如き鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを一部または全部を脱酸化したものなどがあげられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸、ブラシジン酸、エレオステアリン酸、パリナリン酸の如き不飽和脂肪酸、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコールの如き飽和アルコール、ソルビトールの如き多価アルコール、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N′−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N′−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N′−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス、ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
呈色性化合物、顕色剤、消色剤の混合する割合は、濃度、変色温度、各成分の種類によって異なるが、ロイコ染料1に対して、顕色剤は0.1〜100、好ましくは0.1〜50、より好ましくは0.5〜20、消色剤は1〜800、好ましくは5〜200、より好ましくは5〜100の範囲である。
Embodimentsに使用可能な製造装置は、例えば以下のとおりである。
混合機としては、溶融混合が可能であれば特に限定されないが、例えば1軸押出機、2軸押出機、加圧型ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダーミキサー等が挙げられる。
具体的には、FCM(神戸製鋼所社製)、NCM(神戸製鋼所社製)、LCM(神戸製鋼所社製)、ACM(神戸製鋼所社製)、KTX(神戸製鋼所社製)、GT(池貝社製)、PCM(池貝社製)、TEX(日本製鋼所社製)、TEM(東芝機械社製)、ZSK(ワーナー社製)、及びニーデックス(三井鉱山社製)などが挙げられる。
粉砕機としては、乾式で粉砕可能であれば特に限定されないが、例えば、ボールミル、アトマイザー、バンタムミル、パルベライザー、ハンマーミル、ロールクラッシャー、カッターミル、ジェットミル等が挙げられる。
微粒化機としては、湿式で微粒化が可能であれば特に限定されないが、例えば、ナノマイザー(吉田機械興行社製)、アルティマイザー(スギノマシン社製)、NANO3000(美粒社製)、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ホモゲナイザー(イズミフードマシナリー社製)等の高圧式微粒化機、ウルトラタラックス(IKAジャパン社製)、TKオートホモミクサー(プライミックス社製)、TKパイプラインホモミクサー(プライミックス社製)、TKフィルミックス(プライミックス社製)、クレアミックス(エム・テクニック社製)、クレアSS5(エム・テクニック社製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)のようなローターステター型攪拌機、ビスコミル(アイメックス製)、アペックスミル(寿工業社製)、スターミル(アシザワ、ファインテック社製)、DCPスーパーフロー(日本アイリッヒ社製)、エムピーミル(井上製作所社製)、スパイクミル(井上製作所社製)、マイティーミル(井上製作所社製)、SCミル(三井鉱山社製)などのメディア攪拌機等が挙げられる。これらの微粒化機はトナー成分粒子と凝集剤を混合する際にも使用できる。
Embodimentsに使用可能な界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が使用できるが、消色作用の観点から、アニオン性界面活性剤が望ましい。アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、アルケニルコハク酸塩、アルカンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸塩等がある。
分散助剤として、pH調整剤が使用できる。
pH調整剤としては、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、クエン酸、りん酸等の酸性類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、アミン化合物等のアルカリ類を使用することができる。アミン化合物として、例えば、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン,イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパンなどが挙げられる。また、酸性またはアルカリ性を示す界面活性剤も使用できる。
以下、実施例を示し、embodimentsを具体的に説明する。
実施例1
消色可能な記録材料の原料混合物組成
以下、「部」は、断りのない限り「重量部」を表すものとする。
呈色性化合物:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド:5部
顕色剤:ビスフェノールA:10部
消色剤:トリラウリン(融点45℃):35部
上記組成の混合物を200℃に加熱混合した後、白色半固体状態の混合物を、冷蔵庫にて冷却して発色させ、ミキサーにより粉砕し、青色に発色した溶融混合物粉体を得た。
分散液組成
上記溶融混合物:50部
アニオン性界面活性剤:1%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液:500部
上記組成の成分を混合して、60℃まで加熱し、ホモジナイザーであるT25(IKA製)を用いて分散し、分散液を作成した。その後、分散液中の粒子の体積平均径は12μmであった。
続いて、NANO3000(美粒製)の高圧式微粒機にて、150MPa、80℃にて微粒子化処理を行った。使用したNANO3000は、原料投入部としてホッパー、加熱部としてオイルバス中に浸された12mの熱交換用高圧配管、加圧部として0.13μmと0.28μmを連装したノズルを含む高圧配管、減圧部として0.4μm、1.0μm、0.75μm、1.5μm、1.0μmの孔径を有するセルを連装した中圧配管、及び冷却部として水道水にて冷却可能な12mの熱交換配管が設置されている。処理後得られた白色の分散液を冷蔵庫にて冷却して発色させた。ここでは、消色可能な記録材料の発色の確認は、試料を冷蔵庫で約5℃で1ないし8時間冷却し、1時間ごとに発色を観察した。8時間冷却しても変化がない場合は復色しなかったこととした。
その後、分散液を常温で放置し、ろ紙GC90(アドバンテック製)にて吸引ろ過を行い、青色に発色した消色可能な記録材料の微粒子分散液を得た。得られた微粒子はその体積平均径が0.3μmであった。
消色実験
この消色可能な記録材料の青色微粒子分散液を少量紙に浸透させた後、常温にて放置乾燥し、青色に発色した画像を得た。そして、この画像をホットプレートにて60℃に加熱した所、完全に消色し、常温に戻しても消色状態が維持された。
実施例2
消色可能な記録材料の原料混合物組成
呈色性化合物:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド:5部
顕色剤:ビスフェノールA:10部
消色剤:ライスワックス(融点75℃):35部
上記組成の混合物を200℃に加熱混合した後、冷却し、ミキサーにより粉砕し、青色に発色した溶融混合物粉体を得た。
分散液組成
上記溶融混合物:50部
アニオン性界面活性剤:1%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液:500部
上記組成の成分を混合し、95℃まで加熱し、ホモジナイザーであるT25(IKA製)を用い分散して分散液を作成した。
分散液の粒子の体積平均径は18μmであった。
続いて、実施例1と同様の設備が設置されたNANO3000(美粒製)の高圧式微粒機にて、150MPa、100℃にて微粒子化を行った。処理後得られた白色の分散液を冷蔵庫にて冷却して発色させた。その後、分散液を常温で放置し、ろ紙GC90(アドバンテック製)にて吸引ろ過を行い、青色に発色した消色可能な記録材料の微粒子分散液を得た。得られた微粒子はその体積平均径が0.1μmであった。
消色実験
この消色可能な記録材料の青色微粒子分散液を少量紙に浸透させた後、常温にて放置乾燥し、青色に発色した画像を得た。そして、この画像をホットプレートにて80℃に加熱した所、完全に消色したが、常温に戻すと再度青色に発色した。
実施例3
消色可能な記録材料の原料混合物組成
呈色性化合物:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド:5部
顕色剤:ビスフェノールA:10部
消色剤:トリラウリン(融点45℃):35部
上記組成の混合物を200℃に加熱混合した後、白色半固体状態の混合物を、冷蔵庫にて冷却し発色させ、ミキサーにより粉砕し、青色に発色した溶融混合物粉体を得た。
分散液組成
上記溶融混合物:50部
アニオン性界面活性剤:1%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液:500部
上記組成の成分を混合して分散液を作成し、60℃まで加熱し、ホモジナイザーであるT25(IKA製)を用い分散した。その後、
得られた粒子は、体積平均径が12μmであった。
続いて、実施例1と同様の設備が設置されたNANO3000(美粒製)の高圧式微粒機にて、50MPa、80℃にて微粒子化を行った。この白色の分散液を冷蔵庫にて冷却し発色させた後、常温で放置し、青色に発色した微粒子分散液を得た。得られた発色微粒子は体積平均径が0.6μmであった。
消色実験
この消色可能な記録材料の青色微粒子分散液を少量紙に浸透させた後、常温にて放置乾燥し、青色に発色した画像を得た。そして、この画像をホットプレートにて60℃に加熱した所、完全に消色し、常温に戻しても消色状態が維持された。
実施例4
トナーの作成
バインダー樹脂材料組成
バインダー樹脂としてポリエステル樹脂94 部(ガラス転移温度45℃、軟化点100℃)
離形剤としてライスワックス5 部
帯電制御剤として保土谷化学工業製(TN−105)1部
上記組成のバインダー樹脂材料を、乾式ミキサーで均一化混合の後、2軸混練機である池貝鉄工所製PCM−45にて80度で溶融混練する。得られたトナー組成物を、ピンミルにて2mmメッシュパスに粉砕し、さらにバンタムミルにて平均粒子径50μmに粉砕した。
分散液組成
バインダー樹脂材料粒子 30部
界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.9 部、
pH調整剤として、ジメチルアミノエタノール 0.45 部、
イオン交換水 68.65 部
次に、上記組成の成分を混合し、真空脱泡を行い分散液を得た。
次に、実施例1と同様の設備を設けたNANO3000(美粒社製)を使用し、分散液を、180℃、150MPaにて微粒化処理を行い、180℃を保ちながら減圧をした後、30℃まで冷却し、バインダー樹脂材料微粒子を含む分散液を得た。得られた分散液中の粒子を島津製作所製SALD7000にて測定したところ、その体積平均粒径は、0.5μmであった。
トナー材料分散液の調製
実施例1の消色可能な記録材料の微粒子の分散液1.7部、上記バインダー樹脂材料の分散液15部、イオン交換水83部を混合し、ホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、硫酸アルミニウム水溶液5%水溶液5部を添加した後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間放置した後、10%のポリカルボン酸ナトリウム塩水溶液10部を添加して凝集せしめ、バインダー樹脂のガラス転移点以上の温度として、この場合は68℃まで加熱して融着せしめ、1時間放置した後、冷却し、無色のトナー材料分散液を得た。
次に、このトナー分散液をろ過及びイオン交換水による洗浄を繰り返し行い、ろ液の導電率が50μS/cmとなるまで洗浄した。その後、真空乾燥機にて含水率が1.0重量%以下になるまで乾燥させ、乾燥粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、消色可能なトナーを得た。コールター社マルチサイザー3にて粒子径を測定したところ、50%体積平均径Dvが6.5μmであった。このトナー粒子を冷蔵庫に入れ、冷却し、青色に発色したトナーを得た。
得られたトナーを、シリコーン樹脂で被覆したフェライトキャリアと混合し、定着機を外した東芝テック製MFP(e−studio 4520c)にて画像出力を行い、ホットプレートにて80℃に加熱し未発色の定着画像を得た。得られた画像を1時間冷蔵庫に入れ、発色した画像を得た。
得られた発色画像を、100℃に設定した定着器に投入したところ、画像が無色になることが確認された。
実施例5
インクの作成
インク組成
実施例1の消色可能な記録材料の微粒子分散液 80部、
10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5部、
乾燥防止剤として、グリセリン 15部
上記組成の成分を混合し、5μmのろ紙にてろ過してインクジェット用インクを作成した。
得られたインクをクラスターテクノロジー社製パルスインジェクターに適用し、吐出試験を行ったところ、インクが吐出できることが確認された。インクジェットのヘッド径は25μmである。得られた発色画像を60度に加熱すると画像が無色になることが確認された。
比較例1
消色可能な記録材料の原料混合物組成
呈色性化合物:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド:5部
顕色剤:ビスフェノールA:10部
消色剤:トリラウリン(融点45℃):35部
上記組成の混合物を200℃に加熱混合した後、白色半固体状態の混合物を、冷蔵庫にて冷却して発色させ、ミキサーにより粉砕し、青色に発色した溶融混合物粉体を得た。
分散液組成
上記溶融混合物:50部
アニオン性界面活性剤:1%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液:500部
上記組成の成分を混合して、60℃まで加熱し、ホモジナイザーであるT25(IKA製)を用いて分散し、分散液を作成した。その後、分散液中の粒子の体積平均径は12μmであった。
トナー材料分散液の調製
比較例1の消色可能な記録材料の粒子の分散液 1.7部、上記バインダー樹脂材料の分散液 15部、イオン交換水83部を混合し、ホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、硫酸アルミニウム水溶液5%水溶液5部を添加した後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間放置した後、10%のポリカルボン酸ナトリウム塩水溶液10部を添加して凝集せしめ、バインダー樹脂のガラス転移点以上の温度として、この場合は68℃まで加熱して融着せしめ、1時間放置した後、冷却し、無色のトナー材料分散液を得た。コールター社マルチサイザー3にて粒子径を測定したところ、50%体積平均径Dvが25μmと非常に大きな粒子径となってしまった。
インクの作成
インク組成
比較例1の消色可能な記録材料の粒子分散液(粒径12μm) 80部、
10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5部、
乾燥防止剤として、グリセリン 15部
上記組成の成分を混合し、インクジェット用インクを作成した。
得られたインクをクラスターテクノロジー社製パルスインジェクターに適用し、吐出試験を行ったところ、ヘッドにて詰まりが発生し、印字することができなかった。インクジェットのヘッド径は25μmである。
101…呈色性化合物、102…顕色剤、201…ホッパー、202…送液ポンプ、203…高圧ポンプ、204…加熱部、205…微粒化部、206,208…減圧部、207…冷却部、209,211…配管、210…高圧型湿式微粒化機

Claims (6)

  1. 呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含む粒状化された混合物を水系媒体中に分散させ、粒状化された混合物の水系分散液を形成する工程、及び
    該分散液を該消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で該粒状化された混合物を微粒化して、該混合物の粒径よりも小さい体積平均粒径を持つ微粒子状の消色可能な記録材料を得る工程を具備する消色可能な記録材料の製造方法。
  2. 前記微粒子状の消色可能な記録材料を含む分散液を20℃以下に冷却し、微粒子状の消色可能な記録材料を発色させる工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
  3. 呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含む粒状化された混合物を水系媒体中に分散させ、粒状化された混合物の水系分散液を形成し、該分散液を該消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で該粒状化された混合物を混合物の粒径よりも小さく微粒化して得られた微粒子を含む消色可能な記録材料。
  4. 呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含む粒状化された混合物を水系媒体中に分散させ、粒状化された混合物の水系分散液を形成する工程、及び
    該分散液を該消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で該粒状化された混合物を微粒化して、該混合物の粒径よりも小さい体積平均粒径を持つ微粒子状の消色可能な記録材料を得る工程、
    前記微粒子状の消色可能な記録材料と粒状のバインダー樹脂材料と水系媒体とを含有する水系分散液を調製する工程、及び
    該分散液中の記録材料と粒状のバインダー樹脂材料とを凝集せしめ、トナー粒子を得る工程を具備する消色可能な現像剤の製造方法。
  5. 前記粒状のバインダー樹脂材料は、バインダー樹脂材料粒子を水系媒体中に分散させ水系分散液を形成する工程、及び該分散液を該バインダー樹脂材料の融点以上で前記高圧式微粒化機に供し、分散液中で該バインダー樹脂材料粒子を、該バインダー樹脂材料粒子の粒径よりも小さい粒径を有する微粒子に微粒化することにより得られる請求項4に記載の方法。
  6. 呈色性化合物、顕色剤、及び40℃〜200℃の融点を有する消色剤を含む粒状化された混合物を水系媒体中に分散させ、粒状化された混合物の水系分散液を形成し、該分散液を該消色剤の融点以上で高圧式微粒化機に供し、分散液中で該粒状化された混合物を混合物の粒径よりも小さく微粒化して得られた微粒子状の消色可能な記録材料と、粒状のバインダー樹脂材料と水系媒体とを含有する水系分散液を調製し、該分散液中の記録材料と粒状のバインダー樹脂材料とを凝集せしめることにより得られたトナー粒子を含有する消色可能な現像剤。
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