JP2018084774A - 静電荷像現像用トナーの製造方法及び静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法及び静電荷像現像用トナー Download PDF

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Abstract

【課題】水系分散液における着色剤の分散性を向上させ、トナーの粒子制御可能な静電荷像現像用トナーの製造方法を提供する。また、トナーの粒子制御性を改良し、商業印刷用途向けの高画質を実現できる静電荷像現像用トナーを提供する。【解決手段】水系媒体中で、少なくとも、結着樹脂と着色剤とを混合する凝集法によりトナーを作製する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記着色剤と高分子分散剤とを混合して着色剤分散液を作製する着色剤分散工程、及び前記着色剤分散液と結着樹脂とを混合し凝集する凝集工程を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電写真法等に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
静電荷像現像用トナーは、プリンタや複写機、ファクシミリなどにおいて、静電荷像を可視化する画像形成に用いられる。電子写真方式による画像の形成を例にとると、先ず感光体ドラム上に静電潜像を形成し、次いでこれをトナーにより現像した後、転写紙等に転写し、熱等により定着することによって画像形成が行われる。その際の静電荷像現像用トナーとしては、通常、結着樹脂及び着色剤に、必要に応じて帯電制御剤、離型剤(ワックス)、磁性体等を乾式混合した後、押出機等で溶融混練し、次いで粉砕、分級する、いわゆる溶融混練粉砕法により得られたトナー粒子に、流動性等の各種性能を付与することを目的として、例えばシリカ等の固体微粒子を外添剤として表面に付着させた形態のものが用いられている。
近年、複写機やプリンタ等の画像形成において高精細画質化が要求され、それに応えるためには、トナー粒子の平均粒径が3〜8μm程度で、かつ、粒度分布の狭いことが必要であるが、溶融混練粉砕法においてはトナー粒子の粒径を制御することが難しく、平均粒径が3〜8μmの範囲のトナー粒子を得ようとすると、所望粒径以下の微粉が多量に副生し、これを分級工程で分別することが困難であるという問題点があった。溶融混練粉砕法におけるこのような問題点を改善する方法として、溶融混練粉砕法に代わって、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法などの重合法による製造方法が提案されている。
懸濁重合法は、重合性単量体、重合開始剤、着色剤などを成分とする組成物を水系媒体中に懸濁分散した後に重合してトナー粒子を製造する方法である。乳化凝集法は、乳化重合法、或いは結着樹脂の乳化分散で得られた結着樹脂粒子分散液に、着色剤並びに必要に応じて帯電制御剤等を添加して結着樹脂粒子を凝集させ、さらに得られた凝集粒子を熟成させてトナー粒子を製造する方法である。また、溶解懸濁法は結着樹脂を有機溶剤に溶解し、着色剤などを添加分散して得られる溶液相を、分散剤等を含有した水相において機械的な剪断力で分散し液滴を形成し、液滴から有機溶剤を除去してトナー粒子を製造する方法である。
これらの重合法によれば、トナー粒子の粒径制御が容易であるので、小粒径かつ粒度分布が狭く、高精細画質の形成が可能なトナー粒子を得ることができる。特に、乳化凝集法は、乳化重合或いは樹脂乳化で得られた樹脂ラテックス粒子を着色剤など乳化粒子と凝集することによりトナー粒子を製造するため、他の重合法より更にー粒子の粒径制御しやすい上、トナー粒子の形状制御も可能である。更に凝集制御より簡単でトナーの構造制御が可能であるので、低温定着を含めて、多機能化の実現が可能となる。
乳化凝集法は、水系分散液中で粒子の凝集によりトナーを製造する方法であった(特許文献1参照)。トナーの構成成分である結着樹脂、離型剤、或いは着色剤、帯電制御剤などは、予め水に分散しておく必要がある。材料によって乳化方法或いは乳化条件がそれぞれ異なり、得られた粒子の分散状態も異なる。凝集工程で各粒子を混合時、各粒子凝集性の違いより、凝集できない粒子(微粉)が発生したり、逆に急速凝集より大きな凝集体(粗粉)が発生したりして、均一な凝集体を得られにくい問題が発生している。この問題を解決するため、各粒子の分散剤の種類、添加量、分散径などの分散条件で、最適な凝集性になるよう調整されている。この中でも、分散剤として高分子分散剤が利用されることがある。例えば、高分子分散剤を使用して結着樹脂の分散性を向上させる技術が開示されて
いる(特許文献2参照)。具体的には、樹脂粒子の水分散液を製造する工程において、ヒドロキシカルボン酸を含む重縮合性単量体の縮合物よりなる高分子分散剤を使用し、ポリエステル系の結着樹脂粒子の水分散性を向上させている。
特開2000−347456号公報 特開2009−197069号公報
しかしながら、水系分散液における着色剤の分散性については十分ではなく、作製されたトナーは、商業印刷用途向けの高精細画質化に対応できるものではなかった。また、樹脂粒子分散で使われる高分子分散剤はその吸湿性により、樹脂粒子の凝集より得られたトナーについて、高温高湿状態におけるフィルミングより画像欠損が発生しやすい問題があった。即ち、本発明の目的は、水系分散液における着色剤の分散性を向上させ、トナーの粒子制御可能な静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにある。
また、トナーの粒子制御性を改良し、商業印刷用途向けの高画質を実現できる静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、水系媒体中で、少なくとも、結着樹脂と着色剤とを混合する凝集法によりトナーを作製する静電荷像現像用トナーの製造方法において、着色剤分散液を作製する工程で高分子分散剤を使用することで、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明の態様の具体例は以下の通りである。
[1]水系媒体中で、少なくとも、結着樹脂と着色剤とを混合する凝集法によりトナーを作製する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記着色剤と高分子分散剤とを混合して着色剤分散液を作製する着色剤分散工程、及び前記着色剤分散液と結着樹脂とを混合し凝集する凝集工程を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
[2]前記高分子分散剤は、着色剤親和性基、及び親水性基を有する重合体である、[1]に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
[3]前記着色剤分散液中、高分子分散剤の含有量は1〜20質量%である、[1]又は[2]に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
[4]前記着色剤分散液中、高分子分散剤の含有量は、着色剤100質量部に対し1〜100質量部ある、[1]〜[3]のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。[5]前記着色剤分散液の粘度は、5mPa・s 〜30mPa・sである、[1]〜[4]のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
[6]前記着色剤分散液の着色剤粒子分散径は、180nm〜280nmであることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
[7]前記着色剤は、キナクリドン顔料である、[1]〜[6]のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
[8]少なくとも、結着樹脂、着色剤、高分子分散剤、及び外添剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、前記高分子分散剤は前記着色剤表面に吸着されており、平均円形度が0.95以上0.99以下、前記トナー母粒子の3μm以下粒子個数%が2%以下であり、前記トナーの体積平均中位径Dvと個数平均中位径Dnの比であるDv/Dnが1.0以上1.15以下であることを特徴とする、静電荷像現像用トナー。
[9]前記高分子分散剤はアクリル系樹脂であり、前記着色剤はキナクリドン顔料である、[8]に記載の静電荷像現像用トナー。
本発明によれば、水系分散液における着色剤の分散性を向上により、トナーの粒子制御可能となり、高画質を維持しながら、トナーの定着性と保存安定性に優れたトナーを提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。以下、「静電荷像現像用トナー」を単に「トナー」と、「溶融混練粉砕法で得られたトナー」を単に「粉砕トナー」と、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法のような「湿式法で得られたトナー」を単に「重合トナー」と、略記する場合がある。以下、本発明のトナーの製造法及びトナーについて、詳細を説明する。
<トナーの構成>
本発明に用いられるトナーを構成する成分としては、結着樹脂、着色剤(顔料と称することがある)、及び高分子分散剤の他、必要に応じて帯電制御剤、ワックス等の内部添加剤や、外添剤等を含むことができる。
結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等がある。
着色剤としては、公知の着色剤を任意に用いることができる。着色剤の具体的な例としては、カーボンブラック、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料など、任意の染顔料を単独あるいは混合して用いることができる。カラートナーに関して、イエローはベンジジンイエロー、モノアゾ系、縮合アゾ系染顔料、マゼンタはキナクリドン顔料、モノアゾ系染顔料、シアンはフタロシアニンブルーをそれぞれ用いるのが好ましい。特に、マゼンタのキナクリドン顔料は、水系溶媒に対する分散性が高くないため、高分子分散剤を使用した場合の分散性向上が顕著である。キナクリドン顔料は具体的には、分散性、発色性の観点から、以下の一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2018084774
(一般式(1)中、Yはそれぞれ独立に、H、又はCH、Xはそれぞれ独立にH、CH、又はClを示す。)
具体的な顔料としては、Pigment Violet 19、Pigment Red 122、Pigment Red 209、Pigment Red 202、Pigment Orange 48、Pigment Orange 49などが挙げられ、分散性、発色性の観点からPigment Red 122が好ましい。
着色剤の含有量は、トナーの結着樹脂100質量部に対して通常3質量部以上、発色性の観点からは、4質量部以上が好ましい。また、通常20質量部以下であり、分散性の観点からは、10質量部以下が好ましい。
高分子分散剤とは、低極性或いは疎水性表面を有する化合物と水との界面張力を低下させる機能を有するものである。高分子分散剤としては、低極性或いは疎水性表面を有する着色剤の表面への着色剤親和性基の吸着により付着することで着色剤の水系分散安定性を保つことができることから、着色剤親和性基、及び親水性基を有する重合体が好ましい。着色剤親和性基としては、カルボキシル基、アミノ基、又は塩等が挙げられる。アミノ基としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン由来のアミノ基が挙げられる。その中でも特に三級のアミノ基が好ましい。塩としては、カルボン酸塩、リン酸塩、スルホン酸塩、又はアンモニウム塩が挙げられ、カルボン酸塩が好ましい。親水性基としては、カルボキシル基、スルホニル基、又はヒドロキシル基が挙げられ、水中分散の場合は、カルボキシル基が好ましい。重合成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸類、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸等のスルホン酸類、メタクリロイルオキシエチルリン酸、ペンタアクリロイルジペンタエリスリトールリン酸等のリン酸類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類、アルキレンオキサイドスチレン、メチルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド等のアクリルアミド類等が挙げられる。アクリル系、或いはエステル系、エーテル系のくし型共重合体であることが好ましい。具体的には、例えば、Disperbyk−184,185,190,191,192,193,194N,199,2010,2012,2013,2015,2055,2060,2061(ビックケミー社製)が挙げられる。
高分子分散剤の含有量は、着色剤100質量部に対して1質量部であることが好ましく、着色剤分散性向上の観点から、5質量部以上がより好ましく、15質量部以上が更に好ましい。また、100質量部以下が好ましく、定着性、画像汚れ抑制の観点から、50質量部以下がより好ましく、35質量部以下が更に好ましい。高分子分散剤を吸着した着色剤粒子同士が立体障害効果を発現して着色剤粒子の分散状態が安定するように、高分子分散剤の数平均分子量は通常1000以上、3000以上が好ましい。また通常100000以下、20000以下が好ましい。
トナーに帯電制御剤を用いる場合には、公知の任意のものを単独ないしは併用して用いることができる。例えば、正帯電性帯電制御剤として4級アンモニウム塩、塩基性・電子供与性の金属物質が挙げられ、負帯電性帯電制御剤として金属キレート類、有機酸の金属塩、含金属染料、ニグロシン染料、アミド基含有化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物及びそれらの金属塩、ウレタン結合含有化合物、酸性もしくは電子吸引性の有機物質が挙げられる。また、カラートナー又はフルカラートナーにおける黒色トナー以外のトナーとして使用する場合には、無色ないしは淡色でトナーへの色調障害がない帯電制御剤を用いることが好ましく、例えば、正帯電性帯電制御剤としては4級アンモニウム塩化合物が、負帯電性帯電制御剤としてはサリチル酸もしくはアルキルサリチル酸のクロム、亜鉛、アルミニウムなどとの金属塩、金属錯体や、ベンジル酸の金属塩、金属錯体、アミド化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物、フェノールアミド化合物、4,4’−メチレンビス〔2−〔N−(4−クロロフェニル)アミド〕−3−ヒドロキシナフタレン〕等のヒドロキシナフタレン化合物が好ましい。
トナーは、ワックスを含有していてもよく、熱定着時定着ローラからの剥離性の観点から、含有することが好ましい。具体的には、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、共重合ポリエチレン等のオレフィン系ワックス;パラフィンワックス;フィッシャートロプシュワックス;マイクロクリスタリンワックス;アルキル基を有するシリコーンワックス;ステアリン酸等の高級脂肪酸;エイコサノール等の長鎖脂肪族アルコール;ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステル、ステアリン酸ステアリル等の長鎖脂肪族基を有するエステル系ワックス;ジステアリルケトン等の長鎖アルキル基を有するケトン類;水添ひまし油、カルナバワックス等の植物系ワックス;グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールと長鎖脂肪酸より得られるエステル類又は部分エステル類;オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド;低分子量ポリエステル等が挙げられる。この中でも、熱定着時定着ローラからの剥離性の観点から、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エステル系ワックスが好ましい。
これらのワックスの中で、定着性を改善するためには、ワックスは、その融点が30℃以上のものが好ましく、40℃以上のものがより好ましく、50℃以上のものが特に好ましい。また、べたつき抑制のため、その融点が100℃以下のものが好ましく、95℃以下のものがより好ましく、90℃以下が特に好ましい。前記ワックスは単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。ワックスの含有量は、トナー100質量部に対して、通常1質量部以上であり、高温オフセット性及び離形性の観点から、好ましくは2質量部以上、画像汚れ抑制の観点から、より好ましくは5質量部以上である。また、通常40質量部以下であり、耐ブロッキング性の観点から、好ましくは35質量部以下、汚染・ダスト抑制の観点から、より好ましくは30質量部以下である。
外添剤としては、例えば、シリカ、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、酸化錫、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム等の無機粒子;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の有機酸塩粒子;メタクリル酸エステル重合体粒子、アクリル酸エステル重合体粒子、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体粒子、スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子等の有機樹脂粒子等が挙げられる。
<トナーの物性>
トナーの平均円形度について、流動性の観点から、0.94以上であることが好ましく、0.95以上であることがより好ましい。また、クリーニング性の観点から、0.99以下であることが好ましく、0.98以下であることがより好ましい。中位径について、体積基準での統計値をもとに算出したものを体積平均中位径(Dv50)、個数基準での統計値をもとに算出したものを個数平均中位径(Dn50)としたとき、Dv50は、通常3.5μm以上〜8.0μm以下であり、高画質用用途の観点からは4.0〜7.0μmであることが好ましい。粒度分布の観点から、体積平均中位径Dvと個数平均中位径Dnの比であるDv/Dnが1.0以上であることが好ましく、高画質用用途の観点からは1.15以下であることが好ましい。また、高分子分散剤の画質への影響を抑制するためには、3μm以下粒子個数%が2%以下であることが好ましく、1.8%以下がより好ましい。これらの値の測定方法は実施例に記載の通りである。
<トナーの製造方法>
次に、本発明に係る静電荷像現像用トナーの製造方法について説明する。前記結着樹脂と前記着色剤とを混合する凝集法によりトナーを作製し、着色剤と高分子分散剤とを混合して着色剤分散液を作製する着色剤分散工程、及び前記着色剤分散液と結着樹脂とを混合し凝集する凝集工程を有していてもよい。
[凝集法]
凝集法とは、小さい粒子を集めて大きな粒子にする方法であり、トナー粒径を制御する
観点から、乳化凝集法が好ましい。乳化凝集法は、乳化重合工程により得られた結着樹脂単量体の重合体一次粒子、或いは、結着樹脂を乳化分散工程より得られた樹脂ラテックス粒子、着色剤分散系、ワックス分散液等を作製しておき、これらを水系媒体中に分散させ加熱等を行うことにより凝集工程、さらに熟成工程を経る。これらを洗浄・ろ過により収集し、トナー母粒子を得ることができる。次いでトナー母粒子は、乾燥する工程を経る。さらに、トナー母粒子に、必要により外添剤等を添加し、トナーを得ることができる。
[着色剤分散工程]
着色剤と高分子分散剤と湿式分散媒とを混合して着色剤分散液を作製することができる。混合は分散装置を使用して行うことができ、例えば、回転剪断型ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、ダイノミルなどやメデイア式分散機、超音波分散機及び高圧衝撃式分散機などの分散装置が挙げられる。いずれの分散機を用いるかについては、前記着色剤の種類に応じて適宜選択することができるが、高分子分散剤を分散する場合にはペイントシェーカーを用いて分散することが好ましい。
湿式分散媒とは、着色剤粒子を分散させて保持せしめる機能を有する液体であり、得られる着色剤分散体の適用目的に合わせて公知の材料から適宜設定されるべきものである。具体的には水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレンなどの有機溶剤;スチレン、ブチルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、アクリル酸などのモノマー類などが挙げられ、これらは単独であるいは併用して用いられる。乳化凝集重合トナーの場合の凝集工程は水系で行われるから、湿式分散媒として水を選べばよい。
着色剤分散液中の着色剤の粒度分布は、乳化重合凝集法トナーにおいて重合体一次粒子に添加される着色剤分散体として使用するのに最適である。従って、湿式分散媒としては水であるのが好適である。なお、水質は着色剤分散液中の着色剤粒子の再凝集による粗大化にも関係し導電率が高いと経時の分散安定性が悪化する傾向があるので、その導電率を好ましくは10μS/cm以下に、より好ましくは5μS/cm以下となるように脱塩処理されたイオン交換水あるいは蒸留水を用いることが好ましい。導電率の測定は、導電率計(横河電機社製のパーソナルSCメータモデルSC72と検出器SC72SN−11)を用いて行うことができる。
また、湿式分散媒として水を用いる場合には、着色剤粒子を濡らして分散させ、かつその分散状態を安定に保つことを目的として、水の中に界面活性剤及び/または高分子分散剤を添加することが好ましい。使用できる界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系などのアニオン界面活性剤、アミン塩系、4 級アンモニウム塩系などのカチオン界面活性剤、ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系などの非イオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの中でもアニオン界面活性剤やカチオン界面活性剤のイオン性の界面活性剤が好ましい。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン界面活性剤またはカチオン界面活性剤と併用されるのが好ましい。以上の界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。高分子分散剤は、前述の通りである。
着色剤親和基を有する高分子分散剤を使うことで、着色剤粒子表面に高分子分散剤が吸着し、より安定な着色剤分散液を作製することができる。更に、着色剤分散液の粘度を低下させることができ、樹脂分散液と混合時、より均一に分散しやすく、均一な凝集体を得られやすいと考えられる。 高分子分散剤の含有量について、着色剤分散液中、好ましくは1質量%以上であり、急速な凝集抑制の観点から、より好ましくは5質量%以上である。また、好ましくは20質量%以下であり、微粉発生抑制の観点から、より好ましくは15質量%以下である。
着色剤分散液のせん断粘度は、凝集時結着樹脂粒子と均一分散するためには、5mPa・s以上が好ましく、10mPa・s以上がより好ましい。また、30mPa・s以下が好ましく、25mPa・s以下がより好ましい。
着色剤分散液の着色剤粒子分散径は、180nm以上が好ましく、凝集抑制の観点から、200nm以上がより好ましい。また、280nm以下が好ましく、トナーの発色性の観点から、250nm以下がより好ましい。
[ワックス分散工程]
トナーがワックスを含有する場合には、ワックスを分散するワックス分散工程を含んでいてもよい。ワックスは、着色剤分散工程で含有させてもよいし、結着樹脂分散液を作製する工程で含有させてもよい。ワックスを含んだ分散液を作製する方法としては、機械的せん断装置の使用や転相乳化法などが挙げられる。上記着色剤分散時に使う高分子分散剤を利用することもできる。機械的せん断装置として、例えば、ウルトラタラックス(IKAジャパン社製)、TKオートホモミクサー(プライミックス社製)、TKパイプラインホモミクサー(プライミックス社製)、TKフィルミックス(プライミックス社製)、クレアミックス(エム・テクニック社製)、クレアSS5(エム・テクニック社製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)のようなメディアレス撹拌機、ビスコミル(アイメックス製)、アペックスミル(寿工業社製)、スターミル(アシザワ、ファインテック社製)、DCPスーパーフロー(日本アイリッヒ社製)、エムピーミル(井上製作所社製)、スパイクミル(井上製作所社製)、マイティーミル(井上製作所社製)、SCミル(三井鉱山社製)などのメディア攪拌機等やアルティマイザー(スギノマシン社製)、ナノマイザー(吉田機械社製)、NANO3000(美粒社製)などの高圧衝撃式分散装置が挙げられる。
[乳化重合工程]
前記結着樹脂を作製するため乳化重合工程を含んでいてもよい。乳化重合工程は、通常、乳化剤の存在下、水系媒体中で結着樹脂となる重合性単量体を重合するが、この際、反応系に重合性単量体を供給するにあたって、各単量体は別々に加えても、予め複数種類の単量体を混合しておいて同時に添加してもよい。また、単量体はそのまま添加してもよいし、予め水や乳化剤などと混合、調製した乳化液として添加することもできる。
酸性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸等のカルボキシル基を有する重合性単量体、スルホン化スチレン等のスルホン酸基を有する重合性単量体、ビニルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド基を有する重合性単量体等が挙げられる。また、塩基性単量体としては、アミノスチレン等のアミノ基を有する芳香族ビニル化合物、ビニルピリジン、ビニルピロリドン等の窒素含有複素環含有重合性単量体、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これら酸性単量体及び塩基性単量体は、単独で用いても複数種類を混合して用いてもよく、また、対イオンを伴って塩として存在していてもよい。中でも、酸性単量体を用いるのが好ましく、より好ましくはアクリル酸及び/又はメタクリル酸であるのがよい。
結着樹脂を構成する全重合性単量体100質量部中に占める酸性単量体および塩基性単量体の合計量は、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1.0質量部以上であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下であることが望ましい。
その他の重合性単量体としては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−n−ノニルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド等が挙げられ、重合性単量体は、単独で用いてもよく、また複数を組み合わせて用いてもよい。
スチレン類の単量体単独の重合体、スチレン類の単量体と他の単量体の重合体であるスチレン系樹脂を結着樹脂として含む場合であって、更に、結着樹脂を架橋樹脂とする場合、上述の重合性単量体と共にラジカル重合性を有する多官能性単量体が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。また、反応性基をペンダントグループに有する重合性単量体、例えばグリシジルメタクリレート、メチロールアクリルアミド、アクロレイン等を用いることも可能である。中でもラジカル重合性の二官能性重合性単量体が好ましく、ジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジアクリレートが特に好ましい。これら多官能性重合性単量体は、単独で用いても複数種類を混合して用いてもよい。
乳化剤としては、公知の界面活性剤を用いることができる。界面活性剤としてはカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤の中から選ばれる一種又は二種以上の界面活性剤を併用して用いることができる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられ、アニオン性界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖等が挙げられる。
乳化剤の使用量は、重合性単量体100質量部に対して0.1質量部以上、10質量部以下が好ましい。また、これらの乳化剤に、例えば、部分或いは完全ケン化ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体類等の一種或いは二種以上を保護コロイドとして併用することができる。
乳化重合により得られる重合体一次粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.02μm以上、より好ましくは0.05μm以上、更に好ましくは0.1μm以上であり、好ましくは3μm以下、より好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下である。
乳化重合においては、重合開始剤を用いることができ、重合開始剤を1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、等の過硫酸塩、及び、これら過硫酸塩を一成分として酸性亜硫酸ナトリウム等の還元剤を組み合わせたレドックス開始剤、過酸化水素、4,4‘−アゾビスシアノ吉草酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、等の水溶性重合開始剤、及び、これら水溶性重合性開始剤を一成分として第一鉄塩等の還元剤と組み合わせたレドックス開始剤系、過酸化ベンゾイル、2,2‘−アゾビス−イソブチロ
ニトリル、等が用いられる。これら重合開始剤はモノマー添加前、添加と同時、添加後のいずれの時期に重合系に添加してもよく、必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせてもよい。
また、必要に応じて公知の連鎖移動剤を使用することができ、具体的な例としては、t−ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、ジイソプロピルキサントゲン、四塩化炭素、トリクロロブロモメタン等があげられる。連鎖移動剤は単独または2種類以上の併用でもよく、重合性単量体に対して0.01〜5質量%用いられる。
懸濁安定剤を使用してもよい。懸濁安定剤の具体的な例としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。これらは、一種或いは二種以上を組み合わせて用いてもよく、重合性単量体100質量部に対して1質量部以上、10質量部以下の量で用いることができる。
重合開始剤及び懸濁安定剤は、いずれも重合性単量体添加前、添加と同時、添加後のいずれの時期に重合系に添加してもよく、必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせてもよい。その他、反応系には、pH調製剤、重合度調節剤、消泡剤等を適宜添加することができる。
[結着樹脂分散工程]
結着樹脂と湿式分散媒とを混合して結着樹脂分散液を作製することができる。結着樹脂分散液は、結着樹脂と添加剤の混合物を攪拌して乳化処理するなどの方法により、均一な結着樹脂分散液を製造することができる。この工程によれば、乳化重合法以外の方法で製造された結着樹脂を用いることができる。着色剤粒子と均一凝集するために、結着樹脂分散液の分散剤に、着色剤分散液で用いた分散剤や前記高分子分散剤を使用してもよい。乳化重合により得られる重合体一次粒子と同様、結着樹脂粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.02μm以上、凝集速度制御の観点から、より好ましくは0.05μm以上、更に好ましくは0.1μm以上であり、好ましくは3μm以下、粒径制御の観点から、より好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下である。
[凝集工程]
乳化重合凝集法における着色剤の配合は、凝集工程で行われることが好ましい。前記重合体一次粒子の分散液と着色剤分散液とを混合して混合分散液とした後、これを凝集させて粒子凝集体とする。着色剤は、乳化剤の存在下で水中に分散した状態で用いるのが好ましく、着色剤粒子の体積平均粒径が、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.05μm以上であり、好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下である。高分子分散剤を使用した着色剤分散液を水中で行う凝集工程に用いるためには、トナーの吸湿性を抑えるため、最終的に得られたトナーの表面に高分子分散剤が集中しないようにする必要がある。即ち、着色剤粒子と重合体一次粒子と凝集時、着色剤粒子の表面に重合体一次粒子を付着する形で、着色剤粒子表面に付着する高分子分散剤は凝集粒子の内部に留まりやすいように高分子分散剤が重合体一次粒子とも凝集しやすい設計とする。具体的には、着色剤親和性基、及び親水性基を有する重合体とすることが好ましい。そのような重合体とすることで着色剤粒子の表面に付着していない一部の高分子分散剤は、樹脂に付着しやすい特性を利用して、重合体一次粒子同士の凝集を促進し、着色剤粒子の表面に均一な重合体一次粒子層を形成することができる。更に加熱より樹脂と相溶することで、トナー樹脂内部に浸み込むことから、結果的に樹脂表面に露出する高分子分散剤は少なく、得られたトナーの表面に留まる高分子分散剤の量が少なくなる。これにより高分子分散剤の親水基の吸水性質よりトナーの環境特性をも向上させることができる。
乳化凝集法を用いてトナー中に帯電制御剤を含有させる場合は、乳化重合時に重合性単量体等とともに帯電制御剤を添加するか、重合体一次粒子及び着色剤等とともに凝集工程で添加するか、重合体一次粒子及び着色剤等を凝集させてほぼ目的とする粒径となった後
に添加する等の方法によって配合することができる。これらのうち、帯電制御剤は界面活性剤を用いて水中で分散させ、体積平均粒径0.01μm以上、3μm以下の分散液として凝集工程に添加することが好ましい。
凝集工程は、撹拌装置を備えた槽内で行うことができ、加熱する方法、電解質を加える方法と、これらを組み合わせる方法とが挙げられる。重合体一次粒子或いは結着樹脂粒子を撹拌下に凝集して目的とする大きさの粒子凝集体を得ようとする場合、粒子同士の凝集力と撹拌による剪断力とのバランスから粒子凝集体の粒径が制御されるが、加熱するか、或いは電解質を加えることによって凝集力を大きくすることができる。
電解質を添加して凝集を行う場合は、電解質としては、有機塩、無機塩のいずれも使用することができる。電解質として、具体的には、NaCl、KCl、LiCl、Na2SO、KSO、LiSO、MgCl、CaCl、MgSO、CaSO、ZnSO、Al(SO、Fe(SO、CHCOONa、CSONa、高分子凝集剤等が挙げられる。これらのうち、2価以上の多価の金属カチオンを有する無機塩が好ましい。
電解質の添加量は、電解質の種類、目的とする粒径等によって異なるが、混合分散液の固形成分100質量部に対して、0.05質量部以上が好ましく、0.1質量部以上が更に好ましい。また、25質量部以下が好ましく、更には15質量部以下が好ましく、特に10質量部以下が好ましい。添加量が上記範囲であると、凝集反応を速やかに進行させることができ、凝集反応後に微粉や不定形のもの等を生じることなく、比較的容易に粒径を制御することができ、目的する平均粒径を有する粒子凝集体を得ることができる。電解質を加えて凝集を行う場合の凝集温度は、好ましくは20℃以上、更に好ましくは30℃以上であり、好ましくは70℃以下、更に好ましくは60℃以下である。
電解質を用いないで加熱のみによって凝集を行う場合の凝集温度は、重合体一次粒子のガラス転移温度をTgとすると、(Tg−20)℃以上が好ましく、(Tg−10)℃以上が更に好ましい。また、Tg以下が好ましく、(Tg−5)℃以下が更に好ましい。凝集に要する時間は装置形状や処理スケールにより最適化されるが、トナーの粒径が目的とする粒径に到達するためには、前記した所定の温度で通常、少なくとも30分以上保持することが望ましい。所定の温度へ到達するまでの昇温は、一定速度で昇温してもよいし、段階的に昇温することもできる。
凝集処理後の粒子凝集体表面に、必要に応じて樹脂粒子を付着又は固着した粒子を形成することもできる。粒子凝集体表面に性状を制御した樹脂粒子を付着又は固着することにより、得られるトナーの帯電性や耐熱性を向上できる場合があり、さらには、本発明の効果を一層顕著とすることができる。樹脂粒子として重合体一次粒子のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度を有する樹脂粒子を用いた場合、定着性を損なうことなく、耐ブロッキング性の一層の向上が実現できるので好ましい。該樹脂粒子の体積平均粒径は、0.02μm以上が好ましく、0.05μm以上が更に好ましい。また、3μm以下、さらに1.5μm以下が好ましい。樹脂粒子としては、前述の重合体一次粒子に用いられる重合性単量体と同様なモノマーを乳化重合して得られたもの等を用いることができる。
樹脂粒子は、通常、界面活性剤により水又は水を主体とする液中に分散した分散液として用いるが、帯電制御剤を凝集処理後に加える場合には、粒子凝集体を含む分散液に帯電制御剤を加えた後に樹脂粒子を加えることが好ましい。凝集工程で得られた粒子凝集体の安定性を増すために、凝集工程の後の熟成工程において凝集粒子内の融着を行うことが好ましい。
乳化重合凝集法において、凝集工程後の熟成工程の温度は、熟成工程の温度は、好ましくは重合体一次粒子のTg以上、より好ましくはTgより5℃高い温度以上であり、また、好ましくはTgより80℃高い温度以下、より好ましくはTgより50℃高い温度以下である。また、熟成工程に要する時間は、目的とするトナーの形状により異なるが、重合体一次粒子のガラス転移温度以上に到達した後、好ましくは0.1〜10時間、より好ましくは1〜6時間保持する。
なお、凝集工程以降、好ましくは熟成工程以前又は熟成工程中の段階で、界面活性剤を添加するか、pH値を上げることが好ましい。ここで用いられる界面活性剤としては、重合体一次粒子を製造する際に用いることのできる乳化剤から一種以上を選択して用いることができるが、特に重合体一次粒子を製造した際に用いた乳化剤と同じものを用いることが好ましい。界面活性剤を添加する場合の添加量は限定されないが、混合分散液の固形成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。凝集工程以降、熟成工程の完了前の間に界面活性剤を添加するか、pH値を上げることにより、凝集工程で凝集した粒子凝集体同士の凝集等を抑制することができ、熟成工程後の粗大粒子生成を抑制できる場合がある。
<熟成工程>
熟成工程での加熱処理により、凝集体における重合体一次粒子同士の融着一体化がなされ、凝集体としてのトナー粒子形状も球形に近いものとなる。熟成工程前の粒子凝集体は、重合体一次粒子の静電的あるいは物理的凝集による集合体であると考えられるが、熟成工程後は、粒子凝集体を構成する重合体一次粒子は互いに融着しており、トナー母粒子形状も球状に近いものとすることが可能となる。この様な熟成工程によれば、熟成工程の温度及び時間等を制御することにより、重合体一次粒子が凝集した形状、更に融着が進んだ球状等、目的に応じて様々な形状のトナー母粒子を得ることができる。
前記着色剤分散液に使用されている高分子分散剤は、着色剤粒子だけではなく、結着樹脂との親和性が高く、混合時、着色剤粒子と結着樹脂粒子との凝集進行と共に、より均一な凝集体を形成しやすいとも考えられる。そして、高分子分散剤で分散した着色剤分散液中には遊離の高分子分散剤が少なく、凝集時、その遊離の高分子分散剤は存在したとしても、凝集進行と共に、結着樹脂粒子に吸着し、凝集系全体の分散剤量が少なくなり、粒子の凝集を促進する効果も得られる。
更に、凝集途中に樹脂粒子を添加することで形成するカプセル効率を高め、より均一なカプセル構造を形成し、定着性、保存性を含めたトナー性能を高めることができる。凝集粒子径制御性に優れることに加え、加熱溶融より凝集粒子を円形化する熟成工程でも、高分子分散剤による促進効果も確認できる。高分子分散剤がトナー粒子中に浸み込むことができ、トナー粒子の樹脂物性に影響し、トナーの定着性能、及び保存性能を向上することができる。
<トナー母粒子の洗浄工程>
得られたトナー母粒子は、湿式媒体中から得られたトナー母粒子を固液分離し、トナー母粒子を粒子凝集体として回収した後、必要に応じて洗浄を行うことが好ましい。洗浄に用いる液体としては、湿式法における最終工程においてトナーが浸漬している湿式媒体よりも純度の高い水を用いてもよく、酸又はアルカリの水溶液を用いてもよい。酸としては、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸や、クエン酸等の有機酸を用いることができる。アルカリとしては、ソーダ塩(水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等)、ケイ酸塩(メタケイ酸ナトリウム等)、リン酸塩等を用いることができる。洗浄は、常温又は30〜70℃程度に
加熱して行うこともできる。洗浄工程によって、懸濁安定剤、乳化剤、湿式媒体、未反応の残存モノマー、小粒径のトナー等が除去される。洗浄工程後、トナー母粒子は、濾過又はデカンテーションによりウェットケーキ状の状態で得ることが好ましい。後工程で取り扱いが容易となるからである。洗浄工程は複数回繰り返してもよい。
<トナー母粒子の水分除去工程>
後述する乾燥工程の前に、トナー母粒子の水分を0.4質量%以下まで除去する工程を含むことが好ましい。洗浄工程後のウェットケーキ状のトナー母粒子は湿潤状態であるため、トナー母粒子100質量%に対して、トナー母粒子中の含水率は、50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。この湿潤状態のトナー母粒子を、その含水率が0.4質量%以下となるまで先に水分を蒸発させておくことによって、後の乾燥工程において、トナー母粒子中に含まれる揮発性有機化合物を効率的に放散させることができる。水分除去工程において使用する乾燥機としては、流動乾燥機、ジェット乾燥機、減圧乾燥機等を用いることができ、水分の蒸発潜熱を直接的にトナー母粒子に与えて、水分の除去速度を速めるために、気体を流入して乾燥する流動乾燥機を用いることが好ましい。例えば、後述する振動装置付き流動乾燥機を用いることもでき、振動装置がついていない流動乾燥機を用いることもできる。振動装置がついていない流動乾燥機を用いることがより好ましい。水分除去工程で使用する流動乾燥機に適用する気体、気体の温度、乾燥機の温度等は、後述する乾燥工程において用いる振動装置付き流動乾燥機に適用する気体、気体の温度、乾燥機の温度等と、同様の気体及び条件を適用することができる。
<トナー母粒子の乾燥工程>
トナー母粒子を乾燥する工程において、流動乾燥機、ジェット乾燥機、減圧乾燥機等の乾燥機を用いることができる。中でも振動装置付き流動乾燥機で乾燥させることが好ましい。振動装置付き流動乾燥機は、乾燥機本体内に気体を流入させることによって、トナー母粒子に含まれている水分の蒸発潜熱も利用してトナー母粒子を迅速に乾燥させることができる。また、振動装置によってトナー母粒子に振動を付与することにより、気体の流量を少なくしても、トナー母粒子を流動化させることができ、下部に集まる凝集物を解砕して、迅速かつ効率的にトナー母粒子を乾燥させることができる。乾燥は、常圧又は減圧下で行うことが好ましい。減圧下では、気体がトナー母粒子に与えることができる熱量が小さくなるため、常圧で乾燥を行うことがより好ましい。
<外添工程>
次に、トナー母粒子に、外添剤を添加して、トナー母粒子の表面に外添剤を付着又は固着させて、トナーを形成する。外添剤を添加することによって、OPC(organic
photo condouctors)フィルミングや転写効率を向上することができる。
トナー母粒子に外部添加剤を添加する方法としては、トナー母粒子が仕込まれた系に外部添加剤を添加して撹拌混合する手法が用いられる。トナー母粒子および外部添加剤の撹拌混合には、機械的な回転処理装置を使用することが好ましく、具体的にはヘンシェルミキサーのような回転方式の混合機が好適に用いられる。このような装置による添加処理における撹拌羽根の先端部の速度(周速)としては、21.2〜95.5 m/sec、好ましくは38.2〜76.4 m/secとなる撹拌速度で行われることが好ましい。回転速度を調整することにより、この撹拌混合処理により外部添加剤の着色剤粒子への埋没を抑制することができ、その結果、得られるトナーの流動性を制御することができる。外部添加剤がトナー粒子の表面に均一に付着された構成とすることが好ましいが、粒径の異なる複数の粒子(以下、「複数径の粒子」ともいう。)を外部添加剤として併用した場合には、それぞれの外添剤を2段以上の複数混合により混合することにより、当該外部添加
剤がトナー粒子の表面に均一に付着させることができる。小粒径外添剤を添加混合した後に大粒径外添剤を添加混合する多段混合の手法を用いることが好ましい。外部添加剤を添加する温度としては、25℃〜55℃が好ましく、30〜50℃がより好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。以下の例で「部」とあるのは「重量部」を意味する。
各粒子径、円形度、電気伝導度等は次のように測定した。
<体積平均径測定(Mv)>
1ミクロン未満の体積平均径(Mv)を有す粒子の体積平均径(Mv)は、日機装株式会社製型式Microtrac Nanotrac150(以下ナノトラックと略す)および同社解析ソフトMicrotrac Particle Analyzer Ver10.1.2−019EEを用い、電気伝導度が0.5μS/cmのイオン交換水を溶媒とし、溶媒屈折率:1.333、測定時間:600秒、測定回数:1回の測定条件で取り扱い説明書に記載された方法で測定した。その他の設定条件は、粒子屈折率:1.59、透過性:透過、形状:真球形、密度:1.04とした。
<ワックス分散体の体積中位径>
ワックス乳化時の終点を決めるために、高速測定可能なレーザー回折散乱式粒径分布測定装置である堀場製作所製のPartica LA−950V2(以下LA950と略す)を用いた。その際の終点粒径はメジアン径にて設定した。用いた溶媒は電気伝導度が0.5μS/cmのイオン交換水とし、溶媒屈折率:1.333、可視光透過率70%〜90%の濃度範囲でサンプル量を調製して測定した。
<中位径(体積:Dv50と個数:Dn50)の測定方法と定義>
外添工程を経て、最終的に得られた現像用トナーの測定前処理として次の様にした。内径47mm、高さ51mmの円筒形のポリエチレン(PE)製ビーカーに、スパチュラーを用いてトナーを0.100g、スポイトを用いて20質量%DBS水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS−20A)を0.15g添加した。この際、ビーカーの縁等にトナーが飛び散らない様にビーカーの底部にのみトナー及び20%DBS水溶液を入れた。次に、スパチュラーを用いてトナーと20%DBS水溶液がペースト状になるまで3分間攪拌した。この際もビーカーの縁等にトナーが飛び散らない様にした。続いて、分散媒アイソトンIIを30g添加し、スパチュラーを用いて2分間攪拌し全体を目視で均一な溶液とした。次に、長さ31mm直径6mmのフッ素樹脂コート回転子をビーカーの中に入れて、スターラーを用いて400rpmで20分間分散させた。この際、3分間に1回の割合でスパチュラーを用いて気液界面とビーカーの縁に目視で観察される巨視的な粒をビーカー内部に落とし込み均一な分散液となるようにした。続いて、これを目開き63μmのメッシュで濾過し、得られたろ液を「トナー分散液」とした。なお、トナー母粒子の製造工程中の粒径の測定については、凝集中のスラリーを63μmのメッシュで濾過したろ液を「スラリー液」とした。
粒子の中位径(Dv50とDn50)はベックマンコールター社製マルチサイザーIII(アパーチャー径100μm)(以下、「マルチサイザー」と略記する)を用い、分散媒には同社製アイソトンIIを用い、上述の「トナー分散液」又は「スラリー液」を、分散質濃度0.03質量%になるように希釈して、マルチサイザーIII解析ソフトで、KD値は118.5として測定した。測定粒子径範囲は2.00から64.00μmまでとし、この範囲を対数目盛で等間隔となるように256分割に離散化し、それらの体積基準での統計値をもとに算出したものを体積中位径(Dv50)、個数基準での統計値をもと
に算出したものを個数中位径(Dn50)とした。
<平均円形度の測定方法と定義>
本発明における「平均円形度」は、以下のように測定し、以下のように定義する。すなわち、トナー母粒子を分散媒(アイソトンII、ベックマンコールター社製)に、5720〜7140個/μLの範囲になるように分散させ、フロー式粒子像分析装置(シスメックス社製、FPIA3000)を用いて、以下の装置条件にて測定を行い、その値を「平均円形度」と定義する。本発明においては、同様の測定を3回行い、3個の「平均円形度」の相加平均値を、「平均円形度」として採用する。
・モード :HPF
・HPF分析量 :0.35μL
・HPF検出個数:8,000〜10,000個
以下は、上記装置で測定され、上記装置内で自動的に計算されて表示されるものであるが、「円形度」は下記式で定義される。
[円形度]=[粒子投影面積と同じ面積の円の周長]/[粒子投影像の周長]
そして、HPF検出個数である8,000〜10,000個を測定し、この個々の粒子の円形度の算術平均(相加平均)が「平均円形度」として装置に表示される。
同じ測定条件で、3μm以下粒子の個数%も計測できる。
<電気伝導度測定>
電気伝導度の測定は、導電率計(横河電機社製のパーソナルSCメータモデルSC72と検出器SC72SN−11)を用いて行った。
<重量平均分子量および分子量ピークの測定方法>
ゲルパーミュエーションクラマトグラフィー(GPC)により測定した(装置:東ソー社製GPC装置HLC−8020、カラム:Polymer Laboratory社製PL−gel Mixed−B 10μ、溶媒:テトラヒドロフラン、試量濃度:0.1wt%、検量線:標準ポリスチレン)。
<マゼンタ着色剤分散液M1の調製>
容器に、C.I. ピグメントレッド122(大日精化社製)20部、高分子分散剤(ビックケミー製、DISPERBYK 190)7部、導電率が1μS/cmのイオン交換水73部を加え、ペイントシェーカー(浅田鉄工株式会社製)で分散した。分散用のメディアとして直径が0.5mmのジルコニアビーズを用いた。顔料分散液とビーズとの体積比は、1:1〜1:1.2であった。分散条件は、640往復/分の条件で30分間であった。分散液は100メッシュの篩で濾過し、マゼンタ色の着色剤分散液M1を得た。得られた着色分散液をナノトラック(マイクロトラック・ベル社製)により測定した結果、体積平均径(Mv)は230nm、固形分濃度27%であった。
<マゼンタ着色剤分散液M2の調製>
高分子分散剤(ビックケミー製、DISPERBYK 190)7.0部のうち、3.5部をノニオン系分散剤(花王製、エマルゲンA60)に置き換え、M1と同様の製造方法で着色剤分散液M2を得た。体積平均径(Mv)は230nm、固形分濃度27%であった。
<マゼンタ着色剤分散液M3の調製>
高分子分散剤(ビックケミー製、DISPERBYK 190)7部を、ノニオン系分散剤(花王製、エマルゲンA60)に置き換え、M1と同様の製造方法で着色剤分散液M3を得た。体積平均径(Mv)は250nm、固形分濃度27%であった。
<ワックス分散液A1の調製>
ワックス1(HiMic−1090(日本精蝋社製)、融点87℃) 29.7部、デカグリセリンデカベヘネート(酸価3.2 水酸基価27)0.3部、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS20D、以下20%DBS水溶液と略す)水溶液2.8部、脱塩水67.3部を加えて100℃に加熱し、加圧循環ライン付きのホモジナイザー(ゴーリン社製、LAB60−10TBS型)を用いて、10MPaの加圧条件で1次循環乳化を行った。LA950で粒子径を数分おきに測定し、メジアン径が500nm前後まで下がったら更に圧力条件を25MPaに上げて引き続き2次循環乳化を行う。メジアン径が230nm以下になるまで分散してワックス分散液A1を作製した。ワックス分散体A1の体積中位径(Dv50)は、215nmであった。
<ワックス分散液A2の調製>
ワックス2(HNP9(日本精蝋社製)、融点77℃)20.0部を、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS20D、以下20%DBS水溶液と略す)水溶液1.44部、脱塩水50.0部を加えて90℃に加熱し、加圧循環ライン付きのホモジナイザー(ゴーリン社製、LAB60−10TBS型)を用いて、25MPaの加圧条件で循環乳化を行い、ナノトラックで粒子径を測定し、体積中位径(Dv50)が250nmになるまで分散して、ワックス分散液A2を作製した。
<ワックス分散液A3の調製>
ワックス3(WEP−3(日油社製)、融点71℃)30.0部を、デカグリセリンデカベヘネート(B100D(三菱化学フーズ社製)、融点70℃)0.24部、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS20D、以下20%DBS水溶液と略す)水溶液1.93部、脱塩水67.8部を加えて90℃に加熱し、加圧循環ライン付きのホモジナイザー(ゴーリン社製、LAB60−10TBS型)を用いて、25MPaの加圧条件で循環乳化を行い、ナノトラックで粒子径を測定し、体積中位径(Dv50)が245nmになるまで分散して、ワックス分散液A3を作製した。
<重合体一次粒子分散液B1の調製>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、上記ワックス分散液A1を36.3部、脱塩水231部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、上記液の攪拌を続けたまま、そこへ下記の「重合性モノマー類等−1」と「乳化剤水溶液−1」との混合物を5時間かけて添加した。この混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、下記の「開始剤水溶液−1」を重合開始30分後から4.5時間かけて添加し、更に重合開始5時間後から、下記の「追加開始剤水溶液−1」を2時間かけて添加し、更に攪拌を続けたまま内温90℃のまま1時間保持した。
[重合性モノマー類等−1]
スチレン 75.9部
アクリル酸ブチル 24.1部
アクリル酸 1.2部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.6部
トリクロロブロモメタン 1.0部
[乳化剤水溶液−1]
20%DBS水溶液 1.0部
脱塩水 66.9部
[開始剤水溶液−1]
8質量%過酸化水素水溶液 15.5部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 15.5部
[追加開始剤水溶液−1]
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 14.2部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液B1を得た。マイクロトラックUPAを用いて測定した体積平均径(MV)は239nmであり、固形分濃度は22.3質量%であった。重量平均分子量(Mw)は78000であった。
<重合体一次粒子分散液B2の調製>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、上記ワックスエマルジョンA2を36.1部、イオン交換水259部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、上記液の攪拌を続けたまま、そこへ下記の「重合性モノマー類等−2」と「乳化剤水溶液−2」との混合物を5時間かけて添加した。前記混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、「重合開始」の30分後から、前記の操作と併行して[開始剤水溶液−2]を4.5時間かけて添加した。前記混合物と[開始剤水溶液−2]の添加が終了後、[追加開始剤水溶液−2]を2時間かけて添加した。[開始剤水溶液−2]の添加が終了した後も更に攪拌を続け、内温90℃のまま1時間保持した。
[重合性モノマー類等−2]
スチレン 76.75部
アクリル酸ブチル 23.25部
アクリル酸 1.5部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.7部
トリクロロブロモメタン 1.0部
[乳化剤水溶液−2]
20%DBS水溶液 1.0部
イオン交換水 67.1部
[開始剤水溶液−2]
8質量%過酸化水素水溶液 15.52部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 15.52部
[追加開始剤水溶液−2]
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 14.21部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子エマルジョンB2を得た。マイクロトラックUPAを用いて測定した体積平均径(MV)は258nmであり、固形分濃度は20.4質量%であった。重量平均分子量(Mw)は77000であった。
<重合体一次粒子分散液B3の調製>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、上記ワックスエマルジョンA3を34.7部、イオン交換水252部、0.5%硫酸鉄(II)7水和物水溶液0.02部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、上記液の攪拌を続けたまま、そこへ下記の「重合性モノマー類等−3」と「乳化剤水溶液−3」との混合物を4時間かけて添加した。前記混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、「重合開始」から、前記の操作と併行して[開始剤水溶液−3]を6時間かけて添加した。重合開始240分に下記の硫酸鉄水溶液を添加した。重合開始300分に95℃に昇温した。重合開始540分まで加熱撹拌を継続した。
[重合性モノマー類等−3]
スチレン 70.9部
アクリル酸ブチル 29.1部
アクリル酸 0.85部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.95部
トリクロロブロモメタン 1.0部
[乳化剤水溶液−3]
20%DBS水溶液 1.0部
イオン交換水 66.9部
[開始剤水溶液−3]
8質量%過酸化水素水溶液 28.0部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 28.0部
[硫酸鉄水溶液]
0.5%硫酸鉄(II)7水和物水溶液 0.08部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子エマルジョンB3を得た。マイクロトラックUPAを用いて測定した体積平均径(MV)は239nmであり、固形分濃度は24.1質量%であった。重量平均分子量(Mw)は88000であった。
<トナー母粒子Ma1の製造>
重合体一次粒子分散液B1(コア用) 固形分として70部
重合体一次粒子分散液B3(コア用) 固形分として10部
重合体一次粒子分散液B2(シェル用) 固形分として20部
マゼンタ着色剤分散液Ma1 着色剤固形分として9部
20%DBS水溶液 固形分として0.05部
上記の各成分を用いて、以下の手順によりトナー母粒子Ma1を製造した。
攪拌装置(ダブルヘリカル翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた混合器(容積2リットル)に重合体一次粒子分散液B1(コア用)と重合体一次粒子分散液B3(コア用)と20%DBS水溶液を仕込み、内温10℃で5分間均一に混合した。続いて内温10℃で攪拌を続けながら第一硫酸鉄の5%水溶液をFeSO4・7HOとして0.52部を5分かけて添加してからマゼンタ着色剤分散液Ma1を20分かけて添加し、内温10℃で均一に混合し、更に同一の条件のまま0.5%硫酸アルミニウム水溶液を滴下した(樹脂固形分に対しての固形分が0.20部)。その後50分かけて内温56℃に昇温して、更に90分かけて57℃まで昇温した。ここでマルチサイザーを用いて体積中位径(Dv50)を測定したところ6.1μmであった。その後、重合体一次粒子分散液B2(シェル用)を30分かけて添加してそのまま30分保持し、続いて20%DBS水溶液(固形分として6部)を10分かけて添加してから30分かけて95℃に昇温し、平均円形度が0.97になるまで撹拌を続けた。その後、50分かけて30℃まで冷却し、スラリーを得た。
このスラリーを、5種C(東洋濾紙株式会社製 No5C)のろ紙を用いてアスピレーターにより吸引ろ過をした。ろ紙上に残ったケーキを攪拌機(プロペラ翼)備えた内容積10Lのステンレス容器に移し、電気伝導度が1μS/cmのイオン交換水8kgを加え50rpmで攪拌する事により均一に分散させ、その後30分間攪拌したままとした。その後、再度5種C(東洋濾紙株式会社製 No5C)の濾紙を用いてアスピレーターにより吸引ろ過をし、再度ろ紙上に残った固形物を攪拌機(プロペラ翼)備え電気伝導度が1μS/cmのイオン交換水8kgの入った内容積10Lの容器に移し、50rpmで攪拌する事により均一に分散させ30分間攪拌したままとした。この工程を5回繰り返したところ、ろ液の電気伝導度は2μS/cmとなった。ここで得られたケーキをステンレス製バッドに高さ20mmとなる様に敷き詰め、40℃に設定された送風乾燥機内で48時間乾燥する事により、トナー母粒子Ma1を得た。
<現像用トナーT1の作成>
サンプルミル(協立理工(株)社製)内に、トナー母粒子総量100部(200g)になるように、トナー母粒子Ma1を投入し、続いてヘキサメチルジシラザンで疎水化処理された体積平均一次粒径0.10μmのシリカ微粒子2.0部と、シリコーンオイルで疎水化処理された体積平均一次粒径0.01μmのシリカ微粒子1.0部とを添加し、4500rpmで8分混合して200メッシュで篩別する事により現像用トナーT1を得た。このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は6.8μm、平均円形度は0.97であった。
<現像用トナーT2の製造>
マゼンタ顔料分散液M1の代わりに、マゼンタ顔料分散液M2を使用する以外、他はトナー母粒子Ma1と同様にして、トナー母粒子Ma2を得た。現像用トナーT1と同様の方法で、現像用トナーT2を得た。現像用トナーTMa2の体積中位径(Dv50)は7.2μm、平均円形度は0.97であった。
<現像用トナーTMa3の製造>
マゼンタ顔料分散液M1の代わりに、マゼンタ顔料分散液M3を使用する以外、他はトナー母粒子Ma1と同様にして、トナー母粒子Ma3を得た。現像用トナーT1と同様の方法で、現像用トナーT3を得た。現像用トナーT3の体積中位径(Dv50)は7.0μm、平均円形度は0.97であった。
Figure 2018084774
表1の結果から、比較例1に比べると、高分子分散剤を使用して着色剤を分散した場合はせん断粘度が低く、均一で沈殿しにくい分散液を得ることができた。高分子分散剤で分散した着色剤分散液を利用して凝集法よりトナー作成時、得られたトナーは、微粉量が極めて少なく、粒度分布シャープであることが分かった。更に高温よりトナーの形状を制御
時、高分子分散剤使用しない比較例に比べると高分子分散剤使用する場合は、所要時間が短く、より形状制御しやすいことが分かった。SEMよりトナー母粒子表面観察したところで、比較例1の場合に比べると、ワックスのトナー表面への滲み出しを抑制することができた。
また、得られた現像用トナーを以下の評価を行った。評価結果は、表2に記載する。
<絵だし>
得られたトナーを、印刷速度16ppm、非磁性一成分で現像ゴムローラー、金属ブレード、帯電ローラー(PCR)で帯電する有機感光体を搭載、定着ユニットを外した市販プリンタを用い、トナーカートリッジ2個を使って、以下の条件で印字した。
条件1:記録紙(OKIエクセレントホワイト)に、付着量約0.5mg/cmの未定着のトナー像を印字した。
条件2:光沢記録紙(三菱化学メディア製耐水紙カレカ)に、付着量約0.8mg/cmの未定着のトナー像を印字した。
未定着のトナー像を印字した記録紙(OKIエクセレントホワイト)を使って、以下の定着試験を行った。
[定着試験1]
定着機Aは、ローラー直径27mm、ニップ幅9mm、定着速度229mm/secであり、上ローラーにヒーターを有し、ローラー表面がPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)で構成されており、シリコーンオイルは塗布されていない。
<テープ剥離による低温定着性試験>
ローラーの表面温度を170℃から5℃刻みで降温し、付着量約0.5mg/cmの未定着のトナー像を担持した記録紙を定着ニップ部に搬送し、定着画像を得た。定着画像にメンディングテープを貼り、その上を2kgの錘を通過させテープと定着画像を密着させた。メンディングテープを剥離し、定着画像がテープに移行する程度を目視で判定した。比較例1の現像用トナーT3の定着画像と比較し、定着強度基準に達成する最も低い温度について、以下の基準で判断する。
現像用トナーT3の最も低い定着温度と比較すると、
◎:10℃低い温度で定着する
○:同じ温度で定着する
×:10℃高い温度で定着する
<耐ホットオフセット性試験>
ローラーの表面温度を175℃から5℃刻みで昇温し、未定着のトナー像を担持した記録紙を定着ニップ部に搬送し、排出されたときの状態を観察した。比較例1の現像用トナーT3の定着画像と比較し、ホットオフセット発生していない最も高い温度について、以下の基準で判断する。
比較例1の現像用トナーT3の最も高い定着温度と比較すると、
◎:10℃以上高い温度で定着する
○:同じ温度で定着する
×:10℃以上低い温度で定着する
未定着のトナー像を印字した記録紙(三菱化学メディア製耐水紙カレカ)を使って、以下の定着試験を行った。
[定着試験2]
熱ロール定着機は、ローラー直径27mm、ニップ幅9mm、定着速度95mm/se
cであり、上ローラーにヒーターを有し、ローラー表面がPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)で構成されており、シリコーンオイルは塗布されていない。
<マイナスドライバー削りによる低温定着性試験>
ローラーの表面温度を175℃から5℃刻みで降温し、付着量約0.8mg/cmの未定着のトナー像を担持した記録紙を定着ニップ部に搬送し、定着画像を得た。定着画像を垂直設置したマイナスドライバーより削り試験を行った。マイナスドライバーの先端幅は1mm、先端への荷重は100gだった。削り時の移動速度は約1cm/sであって、移動方法とマイナスドライバーの先端面との角度は90°だった。削り程度は目視で判定した。比較例1の現像用トナーT3の定着画像と比較し、定着強度基準に達成する最も低い温度について、以下の基準で判断する。
比較例1の現像用トナーT3の最も低い定着温度と比較すると、
◎:10℃以上低い温度で定着する
○:5℃低い温度で定着する
×:同じ温度で定着する
××:5℃高い温度で定着する
<画質評価>
得られたトナーを、印刷速度16ppm、非磁性一成分で現像ゴムローラー、金属ブレード、帯電ローラー(PCR)で帯電する有機感光体を搭載した市販プリンタを用いて、印字率5%で、連続印字を行った。
<かぶりの測定方法>
画像形成装置を用いて、NN(25℃、湿度50%)の環境、或いはHH(35℃、湿度80%)の環境で、500枚連続印字後、印字前及び印字後の、それぞれの標準紙(OKIエクセレントホワイト)における白地部分の色差を、X−Rite938(X−Rite社製)にて測定し、△Eの大きさにより下記の基準で判定した。
◎(良好) :△E≦0.2
○(実使用上問題ない) :0.2<△E<0.6
×(発生) :0.6≦△E
<耐ブロッキング性>
現像用トナー10gを内径3cm、高さ6cmの円筒形の容器に入れ、20gの荷重をのせ、温度50℃、湿度55%の環境下に48時間放置した後、トナーを容器から取り出し、上から荷重をかけることで凝集の程度を確認した。
◎:50g未満の荷重で崩れる
○:50g未満の荷重で崩れる
×:100g以上の荷重で崩れる
<着色力評価>
トナーの着色力は上記定着試験1で得られた180℃の定着画像(OKIエクセレントホワイト紙使用、付着量約0.5mg/cm)をX−Rite社製色差計938Spectrodentitometer(測定光源CIE−D50)を用いて画像濃度の測定を行った。
<総合評価>
総合評価は以下の基準で評価した。
判定基準
◎:着色力が1.5以上
○:着色力が1.4以上、1.5未満
×:着色力が1.4未満
上記実施例1、2及び比較例1で得られたトナー評価結果について、以下表−2に示す。
Figure 2018084774
以上の評価結果より、着色剤と高分子分散剤とを混合して着色剤分散液を作製すると、トナー粒子の粒径及び形状を制御しやすくなった。特にワックスのような低分子成分のトナー方面への滲み出しを抑えることができ、耐ブロッキング性が大幅に改良できた。かぶりへの改良効果も確認できた。紙定着性について、特に樹脂表面コーティングした光沢紙への定着性も大幅に改良できた。更に、トナー粒子の粒子制御性を高めることで、生産効率が高めることができ、より低コストで生産することも可能である。

Claims (9)

  1. 水系媒体中で、少なくとも、結着樹脂と着色剤とを混合する凝集法によりトナーを作製する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記着色剤と高分子分散剤とを混合して着色剤分散液を作製する着色剤分散工程、及び前記着色剤分散液と結着樹脂とを混合し凝集する凝集工程を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  2. 前記高分子分散剤は、着色剤親和性基、及び親水性基を有する重合体である、請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  3. 前記着色剤分散液中、高分子分散剤の含有量は1〜20質量%である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 前記着色剤分散液中、高分子分散剤の含有量は、着色剤100質量部に対し1〜100質量部ある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. 前記着色剤分散液の粘度は、5mPa・s 〜30mPa・sである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  6. 前記着色剤分散液の着色剤粒子分散径は、180nm〜280nmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  7. 前記着色剤は、キナクリドン顔料である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  8. 少なくとも、結着樹脂、着色剤、高分子分散剤、及び外添剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、前記高分子分散剤は前記着色剤表面に吸着されており、平均円形度が0.95以上0.99以下、前記トナー母粒子の3μm以下粒子個数%が2%以下であり、前記トナーの体積平均中位径Dvと個数平均中位径Dnの比であるDv/Dnが1.0以上1.15以下であることを特徴とする、静電荷像現像用トナー。
  9. 前記高分子分散剤はアクリル系樹脂であり、前記着色剤はキナクリドン顔料である、請求項8に記載の静電荷像現像用トナー。
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