JP6024140B2 - 静電荷像現像用マゼンタトナー - Google Patents
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Description
そして、このような画像形成装置において、デジタルフルカラー複写機やデジタルフルカラープリンターが実用化されている。
しかし、上記キナクリドン系顔料の欠点として、発色性が低いことが挙げられ、この欠点を改良するために、C.I.Pigment Red 122とC.I.Pigment Violet 19からなる固溶体(特許文献1)や、該顔料を用いたトナー(特許文献2)が提案されている。
このように定義された「アスペクト比」は、3次元の粒子を2次元に投影して得られた像から観察され、粒子の異方性を規定する尺度である。
着色剤を適当な溶媒中で超音波分散させる。その後、該分散液を平面基板上に滴下し、溶媒を乾燥させた後、透過型電子顕微鏡(TEM)または走査型電子顕微鏡(SEM)にて視野内を撮影してから、二次元画像上の凝集体を構成する着色剤一次粒子100個を無作為に選び、各粒子ごとに長径と短径を測定し、各粒子ごとに長径の長さを短径の長さで除した値(粒子長さ/粒子直径)を求め、100個の数値の平均値を「アスペクト比」とする。
更に言えば、アスペクト比は1に近い程良い。アスペクト比が1に近いほど3次元的には立方体に近づき、針状粒子と比較して相対的に着色剤の形状は球に近い形となる。アスペクト比を1に近づけることにより、トナー中への分散が良好となり、前記した問題が解決でき、前記した効果が発揮される。
一方で、画像濃度を高くするために、キナクリドン系顔料やキナクリドン系顔料の固溶体の含有量を増やすと、分散性の悪さに起因する帯電特性の悪化や、その結果としてカブリ発生等の画質の悪化が生じるという問題があった。
[C.I.Pigment Red 122]:[C.I.Pigment Violet 19]=95:5〜65:35
の範囲であることが好ましく、93:7〜76:24の範囲であることがより好ましく、90:10〜80:20の範囲であることが特に好ましい。
η<50440×(Dv1)2−14920×(Dv1)+1390・・・・(1)
式(1)は、ηがDv1の2次関数であり、下に凸の曲線で表されることを意味し、以下のことを表わす。
再凝集した場合、攪拌エネルギーを加えても再分散しなくなる、あるいは一時的に回復してもすぐに再凝集してしまい、ますます着色剤分散液の性能劣化の問題が顕在化する場合があるが、式(1)を満たす場合、そのようなことが起こり難い。
また、0.16μm以下であることが好ましく、0.15μm以下であることがより好ましく、0.14μm以下であることが特に好ましい。
一方、着色剤分散液中の着色剤の体積中位径Dv1の下限が上記であると、耐光性が良好となり、また分散安定性も良好となることから再凝集による分散液の粘度上昇が生じない。このことは、かかるマゼンタ顔料を静電荷像現像用トナーに応用した場合、トナー樹脂の着色力が向上することにより、その分、顔料(着色剤)の量を減少させて配合することができ、そのためトナー表面に露出した顔料によるトナー帯電性能の悪化や印字特性の悪化を招かないようになる。
まず、着色剤分散液中の着色剤粒子の体積粒度分布は、動的光散乱法により測定される。この方式は、微小に分散された粒子のブラウン運動の速さを、粒子にレーザー光を照射してその速度に応じた位相の異なる光の散乱(ドップラーシフト)を検出して粒度分布を求めるものである。これら着色剤の体積中位径Dv1(μm)の値は、水系中に着色剤が安定に分散しているときの値であり、分散前の粉体としての着色剤、ウエットケーキの粒径を意味していない。
測定下限 :0.0008μm
チャンネル数:52
測定時間 :100秒
粒子透過性 :吸収
粒子屈折率 :N/A(適用しない)
粒子形状 :非球形
密度 :1(g/cm3)
分散媒種類 :WATER
分散媒屈折率:1.333
本発明における体積中位径Dv1(μm)は、上記の体積粒度分布の結果を小粒径側から累積して体積累積分布(カーブ)を得て、50体積%となる点の粒径として計測されるものである。
このうち、比較的最近の装置では価格がやや高いものの、自由に回転数を変えられる汎用性の高い装置として粘弾性測定装置(いわゆるレオメータ)等の周波数印加型粘度計も使用できる。また、JIS規格としては認められていないものの、最近の装置として振動型のプローブを使用してより手軽に測定できる振動型粘度計も挙げられる。
これらの装置で使用される測定治具やプローブについてはそれぞれの粘度範囲で最適な形状や大きさがあり、それらを適度に選択することが正確に粘度を測定するには必要である。
真密度の上限が上記であれば、特に水系媒体中での沈降性が良化する傾向にある。また、真密度の下限が上記であれば、乳化重合樹脂を用いる場合、樹脂との密度差が小さく、トナー凝集時に密度差による分布の不均一を招かず、組成分布が均一となる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、カルボン酸基を含む化合物として、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類が挙げられる。
また、硫酸エステル基を含む化合物として、オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等が挙げられる。
スルホン酸基を含む化合物として、ラウリルスルホネート、ドデシルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネート等のアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物;モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類が挙げられる。
また、リン酸基を含む化合物として、ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類が挙げられる。
コハク酸基を含む化合物として、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;等が挙げられる。
一方で、スルホン酸基とアルキル基を同時に有するようなイオン性界面活性剤は、本来は疎水性が高い構造なので、水系で製造・洗浄した場合にトナーの内部や表面に残存しやすく、残存したイオン性官能基はトナーの帯電を下げ、画像を悪化させるので、使用できる量には制限がある。
また、ノニオン性界面活性剤では、親水基部分および疎水基部分があることで、親・疎水性バランスや分子量等、最も分子構造を設計しやすく、着色剤、媒体及び界面活性剤の3者間の相互作用を最適化しやすい。
界面活性剤の使用量の上限が上記であると、着色剤の微細化が容易になり、前記式(1)を満たすような「着色剤の粒度分布」が得られやすくなり、また、界面活性剤の使用量の下限が上記であると、分散後の着色剤粒子の再凝集を抑止できる。
使用量が多すぎると、着色剤の微細化が困難になり、所望の着色剤の粒度分布が得られなくなる場合があり、また、少なすぎると、分散後の着色剤粒子の再凝集を抑止できない場合がある。
HLB値が小さすぎる場合は、疎水性が高すぎるため、界面活性剤が水媒体に均一に分散できない、あるいは分散に時間を要し製造効率が低下する等の問題が生じる場合がある。
一方、HLB値が大きすぎる場合は、親水性が高く、着色剤との親和性を維持できず、分散安定性が低下するため、引き続くトナー製造プロセスで顔料間の凝集が生じ、トナーの微粉量の増加、着色剤のトナー表面への頭出しに伴う帯電性能悪化等を招く場合がある。
HLB値は親水基の分子量と全体の分子量との比で表され、HLBが小さい、すなわち疎水性基のバランスが大きいと、水に対する溶解度や曇点が低下する。界面活性剤の性質として、消泡作用やW/O型乳化物を作製するのに用いられる。
一方、HLBが大きい、すなわち親水性基のバランスが大きいと、水に対する溶解度や曇点が上昇する。界面活性剤の性質として、可溶化作用、洗浄作用、O/W型乳化物を作製するのに用いられる。
曇点が高すぎる場合は、界面活性剤の分散能が急激に低下し、着色剤間の凝集が生じやすくなり、保存安定性が悪化する場合がある。更に、トナー製造プロセスにおいても着色剤間の凝集が生じやすくなり、トナーの微粉量の増加、着色剤のトナー表面への頭出しに伴う帯電性能悪化等を招く場合がある。またトナーを温水等で洗浄した場合に、温度に対する溶解性が低下するため、洗浄性が悪化する等の問題を生じる場合がある。
一方、曇点が低すぎる場合は、界面活性剤の親水性が高すぎる場合がある。親水性が高いと顔料の分散が安定化し過ぎて、トナー製造プロセスにおいて顔料が凝集しにくくなり、顔料がトナーに取り込まれないことによる微粉量の増加、着色剤のトナー表面への付着に伴う帯電性能悪化等を招く傾向がある。
・ジルコニア(ZrO2)、真密度6.0g/cm3
・シリカ、真密度2.6g/cm3
・ガラス、真密度2.5g/cm3
・酸化チタン、真密度4.3g/cm3
・銅球、真密度8.9g/cm3
・珪酸ジルコニア(ZrSiO4)、真密度3.8g/cm3
また、本発明における「炭化水素系ワックス」とは、実質的に炭素と水素のみからなるワックスを言う。
炭化水素系ワックスの質量比が多すぎる場合には、トナー中でのワックス分散が不均一になり、更にはトナー中に取り込まれないワックスが生じる場合がある。これによりトナーの流動性や帯電特性が悪化する場合がある。また、定着時にダストが多量に発生する弊害を生じる場合もある。
一方、ネオペンチルポリオールエステルの質量比が多すぎる場合には、相溶したエステルワックスがトナーのガラス転移点を下げ、高温高湿下での帯電性や保存安定性を悪化させる場合がある。トナー中の炭化水素系ワックスとエステルワックスの質量比が上記範囲にある場合に、「定着時に発生するダストの抑制」と「低温定着性と耐ブロッキング性の両立」を両立できる。
色相(Gardner)は、6以下が好ましく、3以下が特に好ましい。
透明融点は、60℃以上95℃以下が好ましく、65℃以上85℃以下が特に好ましい。
非ノルマル体の割合が大きすぎる場合、造粒時のワックス滲み出しが多くなり、トナーの流動性を悪化させてしまう場合がある。
また、湿式法においては、非極性ワックスを水媒体中で取り扱うため、十分な分散安定性も要求される上に、製造中に取り込まれたワックスが、トナー中で均一に分散され、かつ樹脂に十分に包まれている必要もある。すなわち、非極性ワックスは、トナー性能を高めやすい反面、製造しにくい場合がある。
乳化重合凝集法とは、乳化重合により得られた重合体一次粒子の分散液であるところの樹脂粒子分散液、着色剤分散液等を作製しておき、必要に応じて、ワックス分散液を作製しておき、これらを水系媒体中に分散させ加熱等を行うことにより、凝集工程、更に粒子を融着させる熟成工程を経て、トナー母粒子を得る方法である。
乳化重合においては、シード乳化重合やミニエマルション重合により、ワックス等を重合体一次粒子(樹脂粒子分散液中の樹脂粒子)中に含有せしめることができる。
乳化重合凝集法の変法では、ワックス等の原料を予め樹脂中に分散させることができること以外は乳化重合凝集法と同様にしてトナーを製造することができる。
スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−プチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等のスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、プチレン、イソブチレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン等の不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ベヘニル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベヘニル、アクリル酸フェニル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル等のアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体が挙げられる。
これらのビニル系モノマーが単独もしくは2つ以上の共重合体として用いられるが、これらに限定されるものではない。
そのようなものとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等のアルキル鎖で結ばれたジアクリレート;以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたジメタクリレート;ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート等のエーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート類;以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたジメタクリレート;ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート等の芳香族基;以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたジメタクリレート;ポリエステル型ジアクリレート化合物類、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート;以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート;トリアリルトリメリテート;等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
3価以上のカルボン酸成分としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンボール二量体酸、これらの酸無水物、低級アルキルエステル等が挙げられる。
結晶性樹脂としては、ビニル系では、例えば、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベヘニル等の長鎖アルキルアクリレートや長鎖アルキルメタクリレートを単独もしくは他のビニル系モノマーと共重合することにより得られるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
例えば、モノマー組成が異なる複数種類の架橋樹脂分散液を用いてもよく、更に必要に応じてモノマー組成が異なる複数種類の非架橋樹脂粒子分散液を併用してもよい。また、架橋樹脂粒子分散液として2種類以上の異なる架橋度を有する架橋樹脂粒子分散液を用いてもよい。更には、分子量や分子量分布が異なる1種類以上の架橋樹脂粒子分散液と分子量や分子量分布が異なる1種類以上の非架橋樹脂粒子分散液を用いることもできる。
更には、1種類以上の樹脂粒子分散液をコアとし、1種類以上の樹脂粒子分散液をシェルとして用いることにより、コア/シェル構造とすることもできる。
また、シェルには少なくとも1種類の非架橋樹脂粒子分散液が含有されることが好ましい。
シェルを形成する樹脂成分は、全樹脂成分の0.5〜40質量%が好ましく、特に好ましくは1〜20質量%である。
非架橋樹脂粒子の含有量は、樹脂粒子全体に対して0.1〜30質量%が好ましく、3〜25質量%が更に好ましい。
その結果、帯電特性に優れ、連続実写でも画質の安定した静電荷像現像用マゼンタトナーを得ることができる。
これは、乳化重合凝集法およびその変法においては、架橋樹脂粒子と非架橋樹脂粒子が完全に相溶しておらず、適度な相分離状態にあるためであると思われる。
また、非架橋樹脂粒子は、できるだけトナー表面近傍に存在することが好ましい。このため、コア/シェル構造を設計する際にはシェル部分に非架橋樹脂成分を多く含有することが好ましい。
スルホン酸基および/またはスルホン酸塩を有するモノマー類の共重合比が少なすぎると、得られるトナーに充分な帯電量を蓄積させることが難しくなり、トナー飛散が多く使用に耐え得なくなる場合がある。また、多すぎると、得られるトナーの電気抵抗値が低くなり、帯電量変化の経時安定性が悪くなると共に、結着剤との相溶性も悪くなり透明性が損なわれる場合がある。
また、添加量は0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%が特に好ましい。添加量が少ないと帯電制御の効果が少なくなり、また多すぎると帯電量の低下や帯電量分布の悪化を招く場合がある。
スルホン酸基および/またはスルホン酸塩を有する非架橋樹脂はトナー表面近傍に含有せしめることにより、少量で低温定着性およびグロス改善の効果を発揮する。
その他、反応系には、pH調整剤、重合度調節剤、消泡剤等を適宜添加することができる。
電解質を用いないで加熱のみによって凝集を行う場合の凝集温度は、重合体一次粒子のガラス転移温度をTgとすると、Tgより20℃低い温度(Tg−20)以上が好ましく、Tgより10℃低い温度(Tg−10)以上が更に好ましい。また、Tg以下が好ましく、Tgより5℃低い温度(Tg−5)以下が好ましい。
濾別および洗浄する工程においては、例えば、トナー母粒子の捕集性、耐目詰まり性、ケーキ形成性、通水性、濾布取替え時の簡便性等が要求される。これらの要求特性を同時に満たすことは容易ではなく、特に、湿式法で得られるトナー母粒子は小粒径の粒子であるため、同時に満たすことが困難である。
本発明技術は、これらの各々の要求特性をみたす濾過洗浄を実現するものである。
また、外添剤は、異なる二種以上を併用することもでき、表面処理されたものと表面処理されていないものを併用することや、異なる表面処理がされたものを併用することもでき、正帯電性のものと負帯電性のものを適宜組み合わせて使用することもできる。
また、本発明における各種測定は、それぞれ以下の方法により測定した。
<アスペクト比の測定方法と定義>
アスペクト比は、明細書に前記した通りの方法で測定し、そのように測定したものとして定義される。
動的光散乱方式を用いた超微粒子粒度分布測定装置(日機装社製、UPA−EX150、以下、「UPA」と略記する)を用いて、サンプル濃度指数が0.01〜0.1の範囲になるように着色剤分散液を純水で希釈し、超音波洗浄器で分散処理した試料で測定する。
以下の設定条件で測定して得られた体積粒度分布の結果を、小粒径側から累積して体積累積分布(カーブ)を得て、50体積%となる点の粒径を「体積中位径Dv1(μm)」とする。
測定上限 :6.54μm
測定下限 :0.0008μm
チャンネル数:52
測定時間 :100秒
粒子透過性 :吸収
粒子屈折率 :N/A(適用しない)
粒子形状 :非球形
密度 :1(g/cm3)
分散媒種類 :WATER
分散媒屈折率:1.333
1μm未満の体積平均径を有する粒子の体積平均径(Mv)は、日機装株式会社製、型式Microtrac Nanotrac150(以下、「ナノトラック」と略記する)および同社解析ソフトMicrotrac Particle Analyzer Ver10.1.2-019EEを用い、電気伝導度が0.5μS/cmのイオン交換水を溶媒とし、溶媒屈折率:1.333、測定時間:600秒、測定回数:1回の測定条件で、取り扱い説明書に記載された方法で測定した。その他の設定条件は、粒子屈折率:1.59、透過性:透過、形状:真球形、密度:1.04とした。
高速測定可能なレーザー回折散乱式粒径分布測定装置である堀場製作所製のPartica LA−950V2(以下、「LA950」と略記する)を用いて測定した。ワックス乳化時の終点を決めるための終点粒径は、体積中位径にて設定した。
用いた溶媒は、電気伝導度が0.5μS/cmのイオン交換水とし、溶媒屈折率:1.333、可視光透過率70%〜90%の濃度範囲でサンプル量を調整して測定した。
トナー母粒子、外添工程を経て最終的に得られたトナー等の1μm以上の体積中位径(Dv50)を有するものの測定は次のようにした。
トナーの場合は、内径47mm、高さ51mmの円筒形のポリエチレン(PE)製ビーカーに、スパチュラーを用いてトナーを0.100g、スポイトを用いて20質量%DBS水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS−20A)(以下、「20%DBS水溶液」と略記する)を0.15g添加した。この際、ビーカーの縁等にトナーが飛び散らないようにビーカーの底部にのみ、トナーおよび20%DBS水溶液を入れた。
次に、スパチュラーを用いて、トナーと20%DBS水溶液がペースト状になるまで3分間攪拌した。この際もビーカーの縁等にトナーが飛び散らないようにした。
測定粒子径範囲は2.00から64.00μmまでとし、この範囲を対数目盛で等間隔となるように256分割に離散化し、それらの体積基準での統計値をもとに算出したものを「体積中位径(Dv50)」、個数基準での統計値をもとに算出したものを「個数中位径(Dn50)」とした。
上記<体積中位径(Dv50)と個数中位径(Dn50)の測定方法と定義>のように、マルチサイザーIIIで測定し、粒度分布の指標として、Dv50/Dn50を算出し、「トナーの粒度分布」とした。
「トナー母粒子の微粉量」を、トナー母粒子の全体の粒度分布に対して、3μmより小さい粒子の積算体積分布の割合(%)と定義する。前述のFPIA3000を用いて微粉量を算出する。微粉量はトナー帯電が不均一となるため少ないほうが好ましく、以下のよう判定基準で評価し、○および△を合格とした。
○:1.5%未満(微粉が少ない)
△:1.5%以上、3%未満(微粉が多い)
×:3%以上(微粉が多く、使用に耐えない)
本発明における「平均円形度」は、以下のように測定し、以下のように定義した。
すなわち、トナー母粒子を分散媒(アイソトンII、ベックマンコールター社製)に、5720〜7140個/μLの範囲になるように分散させ、フロー式粒子像分析装置(シスメックス社製、FPIA3000)を用いて、以下の装置条件にて測定を行い、その値を「平均円形度」と定義した。本発明においては、同様の測定を3回行い、3個の「平均円形度」の相加平均値を、「平均円形度」として採用した。
・HPF分析量 :0.35μL
・HPF検出個数:8,000〜10,000個
以下は、上記装置で測定され、上記装置内で自動的に計算されて表示されるものであるが、「円形度」は下記式で定義される。
[円形度]=[粒子投影面積と同じ面積の円の周長]/[粒子投影像の周長]
そして、HPF検出個数である8,000〜10,000個を測定し、この個々の粒子の円形度の算術平均(相加平均)が「平均円形度」として装置に表示される。
試料1gをテトラヒドロフラン50gに加え、25℃で24時間静置溶解し、セライト10gを用いて濾過し、濾液の溶媒を留去してテトラヒドロフラン(THF)可溶分を定量し、試料の仕込み量(1g)から差し引くことにより、「テトラヒドロフラン(THF)不溶分(質量%)」を算出した。
試料として、トナー、樹脂粒子分散液中の樹脂などに適用される。
トナーおよび重合体一次粒子(樹脂粒子)のTHF可溶分を、ゲルパーミュエーションクラマトグラフィー(GPC)により、以下の条件で測定した。
カラム:Polymer Laboratory社製、PL-gel Mixed-B 10μm
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
試料濃度:0.1質量%
検量線作成:標準ポリスチレン
また、重合体一次粒子(樹脂粒子)のTHF可溶分は、重合体一次粒子(樹脂粒子)1gをTHF50gに加え、25℃で24時間静置溶解後、濾過し溶媒を留去することにより調製した。
粘度の測定には、E型粘度計(TOKIMEC製、TVE−20型粘度計)を使用した。測定温度は25℃で、測定用具として、コーンプレート型の治具を用いた(標準コーンロータ、1°34′使用)。回転数は100rpmとし、高粘度の場合は回転数10rpmの条件で測定した。
遠心分離器(ハギテック社製、CN−2060)を用いて、室温で沈降加速試験を行ない、着色剤分散挙動である「粒子沈降性」を測定した。沈降用容器は50mLのものを用いて、着色剤分散液の30mLを仕込み、遠心分離の条件は、5000rpmで5分とした。なお、評価値(質量%)は、予め十分な遠心分離により粒子がすべて沈降した時の容器底面からの沈降高さ(100質量%沈降とする)を計測しておき、それに対するそれぞれの計測高さとの比をとって「粒子沈降性」と定義した。
◎:沈降粒子の量が20質量%未満(沈降性が非常に小さい)
○:沈降粒子の量が20質量%以上40質量%未満(沈降性が小さい)
△:沈降粒子の量が40質量%以上60質量%未満(沈降性はやや大きいが、実用上大きな問題なし)
×:沈降粒子の量が60質量%以上(沈降性が大きく、使用に耐えない)
着色剤分散液製造後に、着色剤分散液1Lをポリ容器に量りとってそのまま静置し、48時間後に容器を上下に10回シェイキングした後、着色剤粒子の体積分布における粒径0.972μm以上の割合Pv(%)を再度計測して、その値と製造直後の値との比を取って、「再凝集性」と定義した。
◎:増加比率が1.2倍未満(再凝集性が非常に小さい)
○:増加比率が1.2倍以上2倍未満(再凝集性が小さい)
△:増加比率が2倍以上3倍未満(再凝集性はやや大きいが、実使用上大きな問題なし)
×:増加比率が3倍以上(再凝集性が大きく、使用に耐えない)
<実写方法>
得られたトナーを、非磁性一成分(有機感光体使用)で、ローラー(PCR)帯電、ゴム現像ローラー接触現像方式、現像速度164mm/秒、タンデム方式、ベルト搬送方式、直接転写方式、ブレードドラムクリーニング方式で、5%印字率での保証寿命枚数30000枚の、600dpiフルカラープリンターにて実写を行った。
「画像濃度」は、プリントサンプルのベタ印字部分を、反射分光濃度計(X−rite504、エス・ディー・ジー社製)にて測定した。
◎:1.6以上
○:1.4以上1.6未満
△:1.2以上1.4未満
×:1.2未満
トナーの「カブリ」は測色計(ZE2000、日本電色社製)を用い、ハンター白色度の差を計測して評価した。常温常湿(温度25℃、相対湿度55%)(以下、「NN環境」と略記する)で、まず10000枚連続印字した後、高温高湿(温度28℃、相対湿度85%)(以下、「HH環境」と略記する)で、一日放置した後に印字した。
この状態で印字前後の紙について「紙カブリ」を測定した。
◎:0.5未満(カブリが非常に少ないトナーである)
○:0.5以上1.0未満(カブリがやや少ないトナーである)
△:1.0以上1.5未満(カブリが少ないトナーである)
×:1.5以上(カブリが多いトナーである)
ハンター白度W(L*a*b*)
=100−[(100−L*)2+a*2+b*2]1/2
ベタ画像を印字し、先端部分の画像濃度と、そこから現像ローラー2周分後に印字された部分の画像濃度を、それぞれX−rite938(X−Rite社製)で測定し、2周分後の画像濃度の先端部分に対する比(%)を求めた。
◎:98%以上(全く問題なし)
○:95%以上98%未満(微少に画像濃度差あるが使用可能なレベル)
△:85%以上95%未満(やや画像濃度に差あると認知できるレベル)
×:85%未満(画像濃度にはっきりと差があるレベル)
<着色剤分散液Aの調製>
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(DIC社製、FASTOGEN Super Magenta RE−05)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン120(HLB値15.3、曇点98℃のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水76部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
プレミックス後の分散液中粒子の体積中位径Dv1は約90μmであった。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(DIC社製、FASTOGEN Super Magenta RY)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン120(HLB値15.3、曇点98℃のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水76部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.12μmで、粘度が100cPのマゼンタ色の「着色剤分散液B」を得た。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(クラリアント社製、TONER MAGENTA E02)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン120(HLB値15.3、曇点98℃のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水76部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.16μmで粘度が350cPのマゼンタ色の「着色剤分散液C」を得た。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(DIC社製、FASTOGEN Super Magenta RE−05)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン123P(HLB値16.9、曇点100℃以上のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水76部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.11μmで粘度が220cPのマゼンタ色の「着色剤分散液D」を得た。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(DIC社製、FASTOGEN Super Magenta RE−05)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン420(HLB値13.6、曇点91℃のポリオキシエチレンオレイルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水76部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.16μmで粘度が89cPのマゼンタ色の「着色剤分散液E」を得た。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(DIC社製、FASTOGEN Super Magenta RE−05)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン120(HLB値15.3、曇点98℃のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS20D(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム))0.04部(顔料に対して0.2部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水約76部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.12μmで粘度が200cPのマゼンタ色の「着色剤分散液F」を得た。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(DIC社製、FASTOGEN Super Magenta RE−05)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン120(HLB値15.3、曇点98℃のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水76部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
分散用のメディアとして直径が0.5mmのジルコニアビーズ(真密度6.0g/cm3)を用いた以外は、「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.14μmで粘度が60cPのマゼンタ色の「着色剤分散液G」を得た。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(DIC社製、FASTOGEN Super Magenta RE−05)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン120(HLB値15.3、曇点98℃のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水76部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
分散用のメディアとして直径が1.0mmのジルコニアビーズ(真密度6.0g/cm3)を用いた以外は、「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.15μmで粘度が120cPのマゼンタ色の「着色剤分散液H」を得た。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(DIC社製、FASTOGEN Super Red 7100Y)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン120(HLB値15.3、曇点98℃のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水78部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.17μmで粘度が600cPのマゼンタ色の「着色剤分散液I」を得た。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(チバジャパン社製、PinkPT)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン120(HLB値15.3、曇点98℃のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水78部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.18μmで粘度が850cPのマゼンタ色の「着色剤分散液J」を得た。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(クラリアント社製、PinkE)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン120(HLB値15.3、曇点98℃のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水78部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.19μmで粘度が1000cPのマゼンタ色の「着色剤分散液K」を得た。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、キナクリドン顔料(DIC社製、FASTOGEN Super Magenta R)20部、ノニオン性界面活性剤(花王社製、エマルゲン120(HLB値15.3、曇点98℃のポリオキシエチレンラウリルエーテル))4部(顔料100部に対して20部)、導電率が2μS/cmのイオン交換水78部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
「着色剤分散液A」と同様の方法で分散を行い、体積中位径Dv1が0.21μmで粘度が1230cPのマゼンタ色の「着色剤分散液L」を得た。
Hi−Mic−1090(日本精蝋製:融点89℃、炭素数40以上の成分81.2質量%、炭素数40以上の成分中の非ノルマル体成分46.1質量%)26.7部、ペンタエリスリトールテトラステアレート(酸価3.0mgKOH/g、水酸基価1.0mgKOH/g)3.0部、デカグリセリンデカベヘネート(酸価3.2mgKOH/g、水酸基価27mgKOH/g)0.3部、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS20D)(以下、「20%DBS水溶液」と略記する)2.8部、脱塩水67.3部を加えて100℃に加熱し、加圧循環ライン付きのホモジナイザー(ゴーリン社製、LAB60−10TBS型)を用いて10MPaの加圧条件で一次循環乳化を行った。
LA950で粒子径を数分おきに測定し、体積中位径が500nm前後まで下がったら更に、圧力条件を25MPaに上げて引き続き2次循環乳化を行なった。体積中位径が230nm以下になるまで分散してワックス分散液A1を調製した。
ワックス分散液A1の体積中位径は、215nmであった。
ニッサンエレクトールWEP−4(日油製)30.0部、20%DBS水溶液2.7部、脱塩水67.3部を加えて100℃に加熱し、加圧循環ライン付きのホモジナイザー(ゴーリン社製、LAB60−10TBS型)を用いて10MPaの加圧条件で一次循環乳化を行った。
LA950で粒子径を数分おきに測定し、体積中位径が500nm前後まで下がったら更に、圧力条件を25MPaに上げて引き続き2次循環乳化を行なった。体積中位径が230nm以下になるまで分散してワックス分散液B1を調製した。
ワックス分散液B1の体積中位径は、225nmであった。
Hi−Mic−1090(日本精蝋製)21.4部、ニッサンエレクトールWEP−6(日油)5.3部およびデカグリセリンデカベヘネート(酸価3.2mgKOH/g、水酸基価27mgKOH/g)0.3部を90℃で加熱混合した後、20%DBS水溶液2.8部、脱塩水67.3部を加えて100℃に加熱し加圧循環ライン付きのホモジナイザー(ゴーリン社製、LAB60−10TBS型)を用いて10MPaの加圧条件で一次循環乳化を行った。
LA950で粒子径を数分おきに測定し、体積中位径が500nm前後まで下がったら更に、圧力条件を25MPaに上げて引き続き2次循環乳化を行なった。体積中位径が230nm以下になるまで分散してワックス分散液C1を調製した。
ワックス分散液C1の体積中位径は、210nmであった。
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、および各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に20%DBS水溶液1.2部(24g)を脱塩水315.0部(6300g)に均一に溶解後、8質量%過酸化水素水溶液3.5部(70g)と8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液3.5部(70g)を添加し、90℃に昇温した。
更に下記の「重合性モノマー類等」と「乳化剤水溶液」との混合物を5時間かけて添加した。この混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、下記の「開始剤水溶液」を重合開始30分後から4.5時間かけて添加し、更に重合開始5時間後から、下記の「追加開始剤水溶液」を2時間かけて添加し、更に攪拌を続けたまま内温90℃のまま1時間保持した。
スチレン: 76.8部
アクリル酸ブチル: 23.2部
アクリル酸: 1.5部
ヘキサンジオールジアクリレート: 0.7部
ドデシルメルカプタン: 3.0部
20%DBS水溶液: 1.0部
脱塩水: 67.1部
[開始剤水溶液]
8質量%過酸化水素水溶液: 15.5部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液:15.5部
[追加開始剤水溶液]
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液:14.2部
GPC測定による重量平均分子量(Mw)は72000であった。
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、および各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、脱塩水100部(3000g)、乳化剤として20%DBS水溶液1部を仕込み攪拌しながら30分間窒素置換した。次いでペルオキソ二硫酸カリウム(KPS)2.0部を溶解し、その後、窒素気流下で70℃に昇温した。
その後、上記液の攪拌を続けたまま下記の「重合性モノマー類」と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸4部を脱塩水60部に溶解した水溶液とを3時間かけて滴下した。その後、80℃に昇温して5時間重合させて重合体一次粒子分散液D2を得た。
スチレン: 28部
アクリル酸2−エチルヘキシル: 8部
GPC測定による重量平均分子量(Mw)は55000であった。
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、および各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、ワックス分散液A1を36.3部、脱塩水218部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、上記液の攪拌を続けたまま、そこへ下記の「重合性モノマー類等」と「乳化剤水溶液」との混合物を5時間かけて添加した。この混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、下記の「開始剤水溶液」を重合開始30分後から4.5時間かけて添加し、更に重合開始5時間後から、下記の「追加開始剤水溶液」を2時間かけて添加し、更に攪拌を続けたまま内温90℃のまま1時間保持した。
スチレン: 79.8部
アクリル酸2エチルヘキシル: 20.3部
アクリル酸: 1.5部
ヘキサンジオールジアクリレート: 0.7部
トリクロロブロモメタン: 1.0部
20%DBS水溶液: 1.0部
脱塩水: 67.1部
8質量%過酸化水素水溶液: 25.0部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液:25.0部
[追加開始剤水溶液]
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液:14.2部
GPC測定による重量平均分子量(Mw)は63000であった。
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、および各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、ワックス分散液C1を36.3部、脱塩水218部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、上記液の攪拌を続けたまま、そこへ下記の「重合性モノマー類等」と「乳化剤水溶液」との混合物を5時間かけて添加した。この混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、下記の「開始剤水溶液」を重合開始30分後から4.5時間かけて添加し、更に重合開始5時間後から、下記の「追加開始剤水溶液」を2時間かけて添加し、更に攪拌を続けたまま内温90℃のまま1時間保持した。
スチレン: 79.8部
アクリル酸2エチルヘキシル: 20.3部
アクリル酸: 1.5部
ヘキサンジオールジアクリレート: 0.7部
トリクロロブロモメタン: 1.0部
20%DBS水溶液: 1.0部
脱塩水: 67.1部
[開始剤水溶液]
8質量%過酸化水素水溶液: 20.0部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液:20.0部
[追加開始剤水溶液]
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液:14.2部
GPC測定による重量平均分子量(Mw)は65000であった。
<トナー母粒子F1の製造>
下記の各成分を用いて、以下の凝集工程、熟成工程(融着、円形化)を実施することによりトナー母粒子F1を製造した。
ワックス分散液A1: 固形分として10部
重合体一次粒子分散液D1:固形分として100部
着色剤分散液A: 着色剤固形分として6.0部
20%DBS水溶液: 熟成工程では、固形分として6部
攪拌装置(ダブルヘリカル翼)、加熱冷却装置および各原料・助剤仕込み装置を備えた混合器(容積1000L、内径850mm)にワックス分散液A1を仕込み、内温10℃で10分間均一に混合した。続いて内温10℃で、101rpmで攪拌させて、硫酸カリウムの5質量%水溶液を、K2SO4として0.12部を1分かけて連続添加してから、着色剤分散液を5分かけて連続添加し、内温10℃で均一に混合した。
その後、硫酸アルミニウムの0.5質量%水溶液を固形分で0.3部を30分かけて連続添加してから、回転数101rpmのまま内温を48.0℃に70分かけて昇温(0.5℃/分)した。次いで、30分毎に1℃昇温した後(0.03℃/分)、54.0℃で保持し、マルチサイザーを用いて体積中位径を測定し5.45μmまで成長させた。
続いて、そのままの回転数のまま20%DBS水溶液(固形分として6部)と水0.04部の混合水溶液を30分かけて添加しながら90℃に昇温し、その後、30分毎に1℃昇温させ95℃まで昇温して、2.5時間かけて平均円形度が0.968になるまで、この条件で加熱および攪拌を続けた。その後、50分かけて20℃まで冷却し、トナー母粒子F1のスラリーを得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.7μm、個数中位径(Dn50)は5.2μm、分布Dv50/Dn50は1.10、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.967であった。
得られたスラリーを全量、目開き24μmの篩を装着した湿式電磁篩振盪機(AS200/株式会社レッチェ)を用いて、粗大粒子の除去を目的に濾過処理を行い、攪拌装置付きのタンクに一旦蓄えた。その後、このスラリーを濾布(ポリエステル TR815C、中尾フィルター工業/厚み0.3mm/通気度48(cc/cm2/min))が装着された横型遠心分離機(HZ40Si型/三菱化工機株式会社)へ、加速度800G条件で遠心脱水洗浄を行った。
電気伝導度が1μS/cmのイオン交換水を、リムから溢れない速度でスラリー固形分の約50倍量加えると、濾液の電気伝導度が2μS/cmとなった。最後に十分水を振り切り、掻き取り装置でケーキを回収した。
得られたトナー母粒子F1 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG1を得た。
トナーの体積中位径(Dv50)、個数中位径(Dn50)および平均円形度は、上記したトナー母粒子の体積中位径(Dv50)、個数中位径(Dn50)および平均円形度と同一であった。また、以下の実施例と比較例において、外添前後で同一であった。
トナーG1を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F2の製造>
着色剤分散液Aを着色剤分散液Bに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F2を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.8μm、個数中位径(Dn50)は5.2μm、分布Dv50/Dn50は1.12、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.969であった。
得られたトナー母粒子F2 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG2を得た。
トナーG2を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F3の製造>
着色剤分散液Aを着色剤分散液Cに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F3を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は6.1μm、個数中位径(Dn50)は5.0μm、分布Dv50/Dn50は1.22、平均円形度は0.957であり、粒度分布がやや悪化した。また、凝集初期から微粉が多く、最終的な微粉量は1.5%以上、3%未満となった。SEMで粒子形状を観察すると少量ではあるが融着している粒子が見られた。
得られたトナー母粒子F3 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG3を得た。
トナーG3を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F4の製造>
着色剤分散液Aを着色剤分散液Hに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F4を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.7μm、個数中位径(Dn50)は5.0μm、分布Dv50/Dn50は1.14、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.969であった。
得られたトナー母粒子F4 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG4を得た。
トナーG4を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F5の製造>
ワックス分散液A1をワックス分散液B1に変更し、着色剤分散液Aを着色剤分散液Dに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F5を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.8μm、個数中位径(Dn50)は5.1μm、分布Dv50/Dn50は1.14、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.967であった。
得られたトナー母粒子F5 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG5を得た。
トナーG5を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F6の製造>
ワックス分散液A1をワックス分散液C1に変更し、着色剤分散液Aを着色剤分散液Eに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F6を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.6μm、個数中位径(Dn50)は5.0μm、分布Dv50/Dn50は1.12、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.967であった。
得られたトナー母粒子F6 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG6を得た。
トナーG6を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F7の製造>
ワックス分散液A1を用いず、重合体一次粒子分散液D1を重合体一次粒子分散液E1に変更し、着色剤分散液Aを着色剤分散液Fに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F7を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.8μm、個数中位径(Dn50)は5.1μm、分布Dv50/Dn50は1.14、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.971であった。
得られたトナー母粒子F7 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG7を得た。
トナーG7を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F8の製造>
重合体一次粒子分散液E1を重合体一次粒子分散液E2に変更し、着色剤分散液Fを着色剤分散液Gに変更した以外はトナー母粒子F7と同様にしてトナー母粒子F8を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.8μm、個数中位径(Dn50)は5.2μm、分布Dv50/Dn50は1.12、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.972であった。
得られたトナー母粒子F8 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG8を得た。
トナーG8を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F9の製造>
「ワックス分散液A1: 固形分として10部」を
「ワックス分散液A1: 固形分として7部
ワックス分散液B1: 固形分として3部」
に変更し、更に、着色剤分散液Aを着色剤分散液Hに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F9を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.6μm、個数中位径(Dn50)は5.1μm、分布Dv50/Dn50は1.10、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.973であった。
得られたトナー母粒子F9 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG9を得た。
トナーG9を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F10の製造>
ワックス分散液A1を用いず、重合体一次粒子分散液D1を固形分として100部に代えて重合体一次粒子分散液E1を固形分として95部として、トナー母粒子F1と同様に混合機に重合体一次粒子分散液E1を仕込み、トナー母粒子F1と同様の方法で凝集を行った。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.8μm、個数中位径(Dn50)は5.3μm、分布Dv50/Dn50は1.09、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.974であった。
得られたトナー母粒子F10 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG10を得た。
トナーG10を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F18の製造>
「重合体一次粒子分散液E1:固形分として95部
着色剤分散液A: 着色剤固形分として6.0部」を
「ワックス分散液A1: 固形分として10部
重合体一次粒子分散液D1:固形分として80部
着色剤分散液B: 着色剤固形分として6.0部」
に変更した以外は実施例10と同様にして凝集を行った。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.8μm、個数中位径(Dn50)は5.2μm、分布Dv50/Dn50は1.12、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.973であった。
得られたトナー母粒子F18 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG18を得た。
トナーG18を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F19の製造>
「重合体一次粒子分散液E1:固形分として95部
着色剤分散液A: 着色剤固形分として6.0部」を
「ワックス分散液A1: 固形分として10部
重合体一次粒子分散液D1:固形分として90部
着色剤分散液D: 着色剤固形分として6.0部」
に変更した以外は実施例10と同様にして凝集を行った。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.7μm、個数中位径(Dn50)は5.2μm、分布Dv50/Dn50は1.10、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.968であった。
得られたトナー母粒子F19 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG19を得た。
トナーG19を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F20の製造>
「重合体一次粒子分散液E1:固形分として95部
着色剤分散液A: 着色剤固形分として6.0部」を
「ワックス分散液A1: 固形分として9.5部
重合体一次粒子分散液D1:固形分として95部
着色剤分散液E: 着色剤固形分として6.0部」
に変更した以外は実施例10と同様にして凝集を行った。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.6μm、個数中位径(Dn50)は5.1μm、分布Dv50/Dn50は1.10、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.970であった。
得られたトナー母粒子F20 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG20を得た。
トナーG20を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F21の製造>
「重合体一次粒子分散液E1:固形分として95部
着色剤分散液A: 着色剤固形分として6.0部」を
「ワックス分散液A1: 固形分として10部
重合体一次粒子分散液D1:固形分として95部
着色剤分散液H: 着色剤固形分として6.0部」
に変更した以外は実施例10と同様にして凝集を行った。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は5.7μm、個数中位径(Dn50)は5.1μm、分布Dv50/Dn50は1.12、微粉量は1.5%未満であり、平均円形度は0.971であった。
得られたトナー母粒子F21 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG21を得た。
トナーG21を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F11の製造>
着色剤分散液Aを着色剤分散液Iに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F11を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は6.2μm、個数中位径(Dn50)は5.0μm、分布Dv50/Dn50は1.24、平均円形度は0.957であった。凝集初期から微粉が多く、最終的な微粉量は1.5%以上、3%未満となった。SEMで粒子形状を観察すると融着している粒子が見られた。
得られたトナー母粒子F11 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG11を得た。
トナーG11を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F12の製造>
着色剤分散液Aを着色剤分散液Jに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F12を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は6.3μm、個数中位径(Dn50)は5.1μm、分布Dv50/Dn50は1.24、平均円形度は0.956であった。凝集初期から微粉が多く、最終的な微粉量は1.5%以上、3%未満となった。SEMで粒子形状を観察すると融着している粒子が見られた。
得られたトナー母粒子F12 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG12を得た。
トナーG12を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F13の製造>
着色剤分散液Aを着色剤分散液Kに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F13を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は6.4μm、個数中位径(Dn50)は5.0μm、分布Dv50/Dn50は1.28、平均円形度は0.951であった。凝集初期から微粉が非常に多く、最終的には3%以上となった。SEMで粒子形状を観察すると融着している粒子が多数見られた。このため、外添以降のトナー化は断念した。
<トナー母粒子F14の製造>
着色剤分散液Aを着色剤分散液Lに変更した以外はトナー母粒子F1と同様にしてトナー母粒子F14を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は6.5μm、個数中位径(Dn50)は5.0μm、分布Dv50/Dn50は1.30、平均円形度は0.950であった。凝集初期から微粉が非常に多く、最終的には3%以上となった。SEMで粒子形状を観察すると融着している粒子が多数見られた。このため、外添以降のトナー化は断念した。
<トナー母粒子F15の製造>
ワックス分散液A1をワックス分散液C1に変更した以外はトナー母粒子F11と同様にしてトナー母粒子F15を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は6.2μm、個数中位径(Dn50)は5.1μm、分布Dv50/Dn50は1.22、平均円形度は0.955であった。凝集初期から微粉が多く、最終的には1.5%以上、3%以上となった。SEMで粒子形状を観察すると融着している粒子が見られた。
得られたトナー母粒子F15 2500gに、外添剤としてクラリアント社製H05TDシリカ50gと同社製H30TDシリカ15gを混ぜて、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で混合し、150メッシュで篩別してトナーG15を得た。
トナーG15を用いて、実写評価を行った。結果を表2に示す。
<トナー母粒子F16の製造>
着色剤分散液Fを着色剤分散液Jに変更した以外はトナー母粒子F7と同様にしてトナー母粒子F16を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は6.4μm、個数中位径(Dn50)は5.0μm、分布Dv50/Dn50は1.28、平均円形度は0.950であった。凝集初期から微粉が非常に多く、最終的には3%以上となった。SEMで粒子形状を観察すると融着している粒子が見られた。このため、外添以降のトナー化は断念した。
<トナー母粒子F17の製造>
着色剤分散液Gを着色剤分散液Kに変更した以外はトナー母粒子F8と同様にしてトナー母粒子F17を得た。
このとき、粒子の体積中位径(Dv50)は6.7μm、個数中位径(Dn50)は5.2μm、分布Dv50/Dn50は1.29、平均円形度は0.948であった。凝集初期から微粉が非常に多く、最終的には3%以上となった。SEMで粒子形状を観察すると融着している粒子が見られた。このため、外添以降のトナー化は断念した。
2 原料ポンプ
3 湿式ミル(ビーズミル)
4 回転スクリーン
5 シャフト
6 ジャケット
7 ステータ
8 排出路
9 ロータ
10 原料スラリー供給
11 原料スラリー導入口
12 バルブ
13 バルブ
14 バルブ
15 バルブ
16 製品タンク
Claims (4)
- 少なくとも着色剤および結着樹脂粒子が凝集・融着された状態であり、コア/シェル構造を有し、かつ、ワックスを含有する静電荷像現像用マゼンタトナーであって、該着色剤として、一次粒子のアスペクト比が1以上3以下である、C.I.Pigment Red 122とC.I.Pigment Violet 19との固溶体を用いており、該ワックスが、炭化水素系ワックスおよび/または下記一般式(1)で表されるネオペンチルポリオールエステルを有し、該炭化水素系ワックスが、炭素数40以上の成分が炭化水素系ワックス全体に対して60質量%以上であり、かつ、炭素数40以上の成分のうち非ノルマル体成分が炭素数40以上の炭化水素系ワックス全体に対して10質量%以上70質量%以下であることを特徴とする静電荷像現像用マゼンタトナー。
- 上記固溶体中の、C.I.Pigment Red 122と、C.I.Pigment Violet 19の質量比率が、
[C.I.Pigment Red 122]:[C.I.Pigment Violet 19]=95:5〜65:35
の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用マゼンタトナー。 - 請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用マゼンタトナーの製造方法であって、前記着色剤を分散した着色剤分散液を使用するものであり、使用する着色剤分散液の温度25℃における粘度η(cP)と、該着色剤分散液中の着色剤の体積中位径Dv1(μm)との関係が下記式(1)を満たし、0.10≦Dv1≦0.16であることを特徴とする静電荷像現像用マゼンタトナーの製造方法(Dv1は動的光散乱法により測定され、着色剤の体積粒度分布累積カーブが50%となる点の粒径を表す)。
η<50440×(Dv1)2−14920×(Dv1)+1390 ・・・(1) - 請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用マゼンタトナーの製造方法であって、少なくともノニオン性界面活性剤を含んだ分散媒に着色剤を分散させた着色剤分散液を使用することを特徴とする静電荷像現像用マゼンタトナーの製造方法。
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