JP2016208946A - 食品用添加剤 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、挽肉加工食品の焼成後の歩留向上や、凍結解凍時のドリップ防止効果、肉粒感を失わずソフトでジューシーな食感が得られる方法として、平均粒子系が5〜40μmに微細加工したおからを用いる方法(特許文献1)、ミンチ状の畜肉または魚肉加工食品にジェランガム粉砕物を添加することで、保水性が向上し風味やジューシー感が良くなる方法(特許文献2)、餃子や肉まん、焼売、小龍包などの具材が内包される畜肉系食品では、内包される具材が分散して肉汁が外皮に染み出さないように、適度な保形性と保水性を有していることが求められ、ゼラチン又はコラーゲンパウダーを添加する方法(特許文献3)、平均分子量1000〜5000の低分子コラーゲンペプチドをマドレーヌに添加することで食感改良や離水抑制などの効果を付与する方法(特許文献4)などが提案されている。
そこで、本発明は、加工食品の保水性、保形性に優れるとともに、従来食品が有している食感、風味を損なわない食品用添加剤を提供することを目的とする。
[1] アニオン変性セルロースナノファイバーを含有していることを特徴とする食品用添加剤。
[2] 前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、アニオン変性セルロースナノファイバーの絶乾質量に対して、カルボキシル基の量が0.6mmol/g〜3.0mmol/gであることを特徴とする[1]に記載の食品用添加剤。
[3] 前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、アニオン変性セルロースナノファイバーのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50であることを特徴とする[1]に記載の食品用添加剤。
[4] [1]〜[3]のいずれか一項に記載の食品用添加剤を含有することを特徴とする食品用保形剤。
[5] [1]〜[3]のいずれか一項に記載の食品用添加剤を含有することを特徴とする食品用保水剤。
本発明において、アニオン変性CNFは、繊維幅が4〜500nm程度、アスペクト比が100以上の微細繊維であり、カルボキシル化したセルロース(酸化セルロースとも呼ぶ)、カルボキシメチル基を導入したセルロースなどのアニオン変性セルロースを解繊することによって得ることができる。
アニオン変性セルロースを製造するためのセルロース原料としては、例えば、植物性材料(例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)サーモメカニカルパルプ(TMP)、再生パルプ、古紙等)、動物性材料(例えばホヤ類)、藻類、微生物(例えば酢酸菌(アセトバクター))、微生物産生物等を起源とするものを挙げることができ、それらのいずれも使用できる。好ましくは植物又は微生物由来のセルロース繊維であり、より好ましくは植物由来のセルロース繊維である。
本発明において、アニオン変性セルロースとして、カルボキシメチル化したセルロースを用いる場合、カルボキシメチル化したセルロースは、上記のセルロース原料を公知の方法でカルボキシメチル化することにより得てもよいし、市販品を用いてもよい。いずれの場合も、セルロースの無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル基置換度が0.01〜0.50となるものが好ましい。そのようなカルボキシメチル化したセルロースを製造する方法の一例として次のような方法を挙げることができる。セルロースを発底原料にし、溶媒として3〜20質量倍の水及び/又は低級アルコール、具体的には水、メタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等の単独、又は2種以上の混合媒体を使用する。なお、低級アルコールを混合する場合の低級アルコールの混合割合は、60〜95質量%である。マーセル化剤としては、発底原料の無水グルコース残基当たり0.5〜20倍モルの水酸化アルカリ金属、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用する。発底原料と溶媒、マーセル化剤を混合し、反応温度0〜70℃、好ましくは10〜60℃、かつ反応時間15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間、マーセル化処理を行う。その後、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05〜10.0倍モル添加し、反応温度30〜90℃、好ましくは40〜80℃、かつ反応時間30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間、エーテル化反応を行う。
、且つセルロース結晶II型がセルロース結晶I型に対し10〜50%であることが好ましく、セルロース結晶I型が70%以上、且つセルロース結晶II型がセルロース結晶
I型に対して20〜50%であることがさらに好ましい。
本発明において、アニオン変性セルロースとしてカルボキシル化(酸化)したセルロースを用いる場合、カルボキシル化セルロース(酸化セルロースとも呼ぶ)は、上記のセルロース原料を公知の方法でカルボキシル化(酸化)することにより得ることができる。特に限定されるものではないが、カルボキシル化の際には、アニオン変性セルロースナノファイバーの絶乾質量に対して、カルボキシル基の量が0.6〜3.0mmol/gとなるように調整することが好ましく、1.0mmol/g〜3.0mmol/gになるように調整することがさらに好ましい。
アニオン変性セルロースを解繊する際に用いる装置は特に限定されないが、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの装置を用いることができる。解繊の際にはアニオン変性セルロースの水分散体に強力なせん断力を印加することが好ましい。特に、効率よく解繊するには、前記水分散体に50MPa以上の圧力を印加し、かつ強力なせん断力を印加できる湿式の高圧または超高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。前記圧力は、より好ましくは100MPa以上であり、さらに好ましくは140MPa以上である。また、高圧ホモジナイザーでの解繊及び分散処理に先立って、必要に応じて、高速せん断ミキサーなどの公知の混合、攪拌、乳化、分散装置を用いて、前記水分散体に予備処理を施してもよい。
本発明において、加工食品として、冷凍食品、粉末食品、シ−ト状食品、瓶詰食品、缶詰食品、レトルト食品、漬物類、燻製品、干物、佃煮、塩蔵品、畜肉製品(ハム,ソ−セ−ジ,ハンバ−グ,ハンバ−ガ−パティ,ミ−トボ−ルなど)、魚肉練り製品(蒲鉾,竹輪,さつま揚げなど)、乳製品(バタ−,チ−ズ,ヨ−グルト,加工乳,脱脂乳など)、卵製品(だし巻,卵豆腐など)、惣菜、パン類、菓子類(ケ−キ,ゼリ−,プリン,シュ−クリ−ム,飴,スナック菓子,饅頭など)、麺類(うどん,そば,中華麺,パスタなど)、調味料(みそ,醤油,ソ−ス,ケチャップ,たれ,マヨネ−ズなど)が挙げられる。
加工食品にアニオン変性CNFを利用する場合、アニオン変性CNFは分散液の状態で使用することも、粉体の状態で使用することもできる。また、本発明の効果に悪影響を及ぼさない限度において必要に応じ増粘剤などの食品添加剤を併用することができる。具体的には、グァーガム、ラムダカラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、タラガム、イオタカラギナン、カッパカラギナン、カシアガム、グルコマンナン、ネイティブ型ジェランガム、脱アシル型ジェランガム、タマリンド種子多糖類、ペクチン、サイリウムシードガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビアガム、マクロホモプシスガム、ラムザンガム、寒天、アルギン酸類(アルギン酸、アルギン酸塩)、カードラン、プルラン、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウム、カルボキシメチルセルロース(CMC)カルシウム、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)等のセルロース誘導体、微結晶セルロース、発酵セルロース、ゼラチン、水溶性大豆多糖類、デンプン、加工デンプンなどを挙げることができる。
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%)500g(絶乾)をTEMPO(Sigma Aldrich社)780mgと臭化ナトリウム75.5gを溶解した水溶液500mlに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を6.0mmol/gになるように添加し、酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応後の混合物をガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗することで酸化されたパルプ(カルボキシル化セルロース)を得た。この時のパルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分、カルボキシル基量は1.6mmol/gであった。
カルボキシル化セルロースの0.5質量%スラリー(水分散液)60mlを調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定し、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出した:
カルボキシル基量〔mmol/gカルボキシル化セルロース〕=a〔ml〕×0.05/カルボキシル化セルロース質量〔g〕。
パルプを混ぜることが出来る撹拌機に、パルプ(NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)、日本製紙製)を乾燥質量で200g、水酸化ナトリウムを乾燥質量で111g加え、パルプ固形分が20%(w/v)になるように水を加えた。その後、30℃で30分攪拌した後にモノクロロ酢酸ナトリウムを216g(有効成分換算)添加した。30分撹拌した後に、70℃まで昇温し1時間撹拌した。その後、反応物を取り出して中和、洗浄して、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.25のカルボキシルメチル化したパルプを得た。その後、カルボキシメチル化したパルプを水で固形分1%とし、高圧ホモジナイザーにより20℃、150MPaの圧力で5回処理することにより解繊し、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液とした。得られた繊維は、平均繊維径が50nm、アスペクト比が120であった。得られたカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを凍結乾燥し粉末状にすることでカルボキシメチル化セルロースナノファイバー粉末品(CNF2)を得た。
カルボキシメチル化セルロース繊維(絶乾)約2.0gを精秤して、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。硝酸メタノール1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振とうして、カルボキシメチルセルロース塩(CM化セルロース)を水素型CM化セルロースにした。水素型CM化セルロース(絶乾)を1.5〜2.0g精秤し、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。80%メタノール15mLで水素型CM化セルロースを湿潤し、0.1NのNaOHを100mL加え、室温で3時間振とうした。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1NのH2SO4で過剰のNaOHを逆滴定した。カルボキシメチル置換度(DS)を、次式によって算出した:
A=[(100×F’−(0.1NのH2SO4)(mL)×F)×0.1]/(水素型CM化セルロースの絶乾質量(g))
DS=0.162×A/(1−0.058×A)
A:水素型CM化セルロースの1gの中和に要する1NのNaOH量(mL)
F’:0.1NのH2SO4のファクター
F:0.1NのNaOHのファクター。
アニオン変性CNFの平均繊維径および平均繊維長は、電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、ランダムに選んだ200本の繊維について解析した。なおアスペクト比は下記の式により算出した:
アスペクト比=平均繊維長/平均繊維径。
セルロースI型結晶の結晶化度、I型とII型の比は下記の測定で求めた。セルロース結晶化度は、広角X線回折法による測定で得られたグラフの回折角2θのピークにより算出した。手順は次の通りである。まずセルロースを液体窒素で凍結させ、これを圧縮し、錠剤ペレットを作成した。その後、このサンプルを用いてX線回折測定装置(LabX XRD−6000、島津製作所製)により測定した。得られたグラフを、グラフ解析ソフトPeakFit(Hulinks社製)によりピーク分離し下記の回折角度を基準として結晶I型とII型、非結晶を判別した。なお、結晶I型とII型の比は、上記ピークの面積比から算出した:
結晶I型:2θ=14.7°、16.5°、22.5°
結晶II型:2θ=12.3°、20.2°、21.9°
非晶成分:2θ=18°
I型の結晶化度=(Ic-Ia)/Ic×100
表1及び表2の処方に基づき、ハンバーグを調製した。具体的には、ミンチ肉と食塩をよく混ぜ合わせ、水で戻した大豆タンパク、ソテーオニオンをよく混ぜ合わせる。続いて、全卵液、ビーフエキスを混ぜ合わせ、上白糖、L−グルタミン酸Na、ブラックペッパー、ガーリックパウダー、ナツメグ、添加剤(CNF1、CNF2、CMC、キサンタンガム)、赤パン粉を加え均一になるまで混ぜ合わせる。その後、空気抜きを行い重量が80〜85gとなるようにハンバーグリングで成形し、200〜220℃に調整した鉄板で片面45秒の両面1.5分間焼成し、続いてスチームコンベクションオーブンで100℃、10分間スチームし、粗熱を取りハンバーグを調製した。得られたハンバーグは、粗熱を取った直後のものをハンバーグ1〜9とし、粗熱を取った直後に冷凍保管したものをハンバーグ10〜18とした。
ハンバーグ1〜9とレンジ解凍したハンバーグ10〜18の保形性、保水性(ジューシー感)、食感(べとつき(ネバさ)、肉のほぐれ易さ)について10人による試食評価を行った。結果を表2に示す。
ハンバーグの外観(ふっくら感、保形性)を目視で観察し下記基準にて評価した。
○: 10人中9人以上が型崩れがないと評価した
△: 10人中6〜8人がやや型崩れはあるが問題とは思わないと評価した。
×: 10人中5人以下が大きな型崩れがあり問題であると評価した。
ハンバーグを食べた時の保水性(ジューシー感)を下記基準にて評価した。
○: 10人中9人以上が十分に保水性(ジューシー感)を感じると評価した
△: 10人中6〜8人がやや保水性(ジューシー感)を感じるレベルと評価した。
×: 10人中5人以下が保水性(ジューシー感)がなくパサパサしていると評価した。
ハンバーグを食べた時の食感(べとつき(ネバさ)、肉のほぐれ易さ)を下記基準にて評価した。
○: 10人中9人以上がべとつき(ネバさ)がない、または肉がほぐれ易くボリュームを感じると評価した
△: 10人中6〜8人がややべとつき(ネバさ)を感じる、またはやや肉がほぐれる程度だが問題ないレベルと評価した。
×: 10人中5人以下が気になるレベルのべとつき(ネバさ)または肉の硬さを感じ食感が良くないと評価した。
市販のデミグラスソース(ハインツ製)530部と市販のトマトケチャップ(カゴメ製)105部、水52部をフライパンに加え沸騰するまで加熱しデミグラスソース1を調製した。
表1の処方で調製し冷凍保管したハンバーグ13〜18をレンジ解凍し、それぞれのハンバーグ重量の70重量%分のデミグラスソース1をハンバーグと一緒に袋に加え真空包装した。沸騰したお湯に包装したハンバーグを入れ90℃以上の条件で加熱殺菌(15分、30分、60分)し取り出した後、冷却し冷凍保管した。1日後、湯煎で解凍したものについて10人により保形性、保水性、食感、風味の試食評価を行った。結果を表3に示す。
ハンバーグを食べた時の肉特有の獣臭さを評価した。
○: 10人中9人以上が獣臭さがないと評価した
△: 10人中6〜8人がやや獣臭さを感じるが問題ないレベルと評価した。
×: 10人中5人以下が気になるレベルの獣臭さと評価した。
沸騰したお湯1000部に市販のおでんの素(ヱスビー食品製)20部を加え、おでんつゆを調製した。
表5の処方に基づき、焼き餃子を調製した。具体的には、表5の具材を混ぜ合わせ均一になるまで練り、市販の餃子の皮に対して13gとなるように具をのせて包む。コンベクションオーブンで90℃、10分間蒸し、粗熱を取った後に冷凍庫で保管する。冷凍状態のままフライパンで蒸し焼きにし、10人による試食評価を行った。結果を表6に示す。
餃子の外観(保形性)を目視で観察し下記基準にて評価した。
○: 10人中9人以上が外皮の破れもなく形状を維持していると評価した
△: 10人中6〜8人が外皮の破れはないが、全体的にしんなりとして嵩高さを感じないと評価した。
×: 10人中5人以下が外皮の破れがあり、見た目が良くないと評価した。
餃子を食べた時の保水性(ジューシー感)、食感(外皮の食感、具材のほぐれやすさ)を下記基準にて評価した。
○: 10人中9人以上がジューシー感がある、または外皮はパリッとしており具材もほぐれやすくボリュームを感じると評価した。
△: 10人中6〜8人がややジューシー感がある、または外皮はやや水分を吸収し柔らかくなっており、具材はやや固さを感じると評価した。
×: 10人中5人以下がジューシー感がない、または外皮は水分をたくさん吸収ししんなりしており具材もほぐれにくく固さを感じると評価した。
(実施例31〜33、比較例23;ゼラチン入り焼き餃子の調製)
表7の処方に基づき、ゼラチン入り焼き餃子を調製した。具体的には、市販品の鶏がらスープの素8部、オイスターソース6部、粉末ゼラチン10部、水176部を鍋に入れ沸騰させて均一に混ぜ合わせた後、冷蔵庫でゼリー状になるまで保管しゼラチンスープ1を調製した。その後、表7の具材を混ぜ合わせ均一になるまで練り、市販の餃子の皮に対して13gとなるように具をのせて包む。コンベクションオーブンで90℃、10分間蒸し、粗熱を取った後に冷凍庫で保管する。冷凍状態のままフライパンで蒸し焼きにし、10人による試食評価を行った。結果を表8に示す。
表9の処方に基づき、マドレーヌを調製した。具体的には、全卵と上白糖を湯煎で温めながら上白糖が完全に溶けるまで混ぜ合わせ、そこに予め薄力粉とベーキングパウダー、添加剤(CNF2、CMC、キサンタンガム)を混合し篩にかけた粉原料を加え撹拌混合する。続いてブランデー、バニラエッセンスを加え、さらに予めハチミツと無塩バターを溶かして混ぜておいたものを加え型枠に流し込み160℃、10分で焼成した。焼成後、粗熱を取ったマドレーヌの保形性、保水性(しっとり感)、食感(べとつき(ネバさ)、パサつき)について10人による試食評価を行った。結果を表10に示す。
マドレーヌの外観(保形性、型崩れ)を目視で観察し下記基準にて評価した。
○: 10人中9人以上が型崩れもなくボリュームを感じると評価した
×: 10人中8人以下が型崩れがあると評価した。
マドレーヌ表面の質感(しっとり、こんがり)と食べた時の保水性(しっとり感)を評価した。
○: 10人中9人以上が十分に保水性(しっとり感)を感じると評価した
△: 10人中6〜8人がやや保水性(しっとり感)を感じるレベルと評価した。
×: 10人中5人以下が保水性(しっとり感)がなくパサパサしていると評価した。
Claims (5)
- アニオン変性セルロースナノファイバーを含有していることを特徴とする食品用添加剤。
- 前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、アニオン変性セルロースナノファイバーの絶乾質量に対して、カルボキシル基の量が0.6mmol/g〜3.0mmol/gであることを特徴とする請求項1に記載の食品用添加剤。
- 前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、アニオン変性セルロースナノファイバーのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50であることを特徴とする請求項1に記載の食品用添加剤。
- 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の食品用添加剤を含有することを特徴とする食品用保形剤。
- 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の食品用添加剤を含有することを特徴とする食品用保水剤。
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食品と科学, vol. 38, no. 9, JPN6019030327, 10 August 1996 (1996-08-10), pages 109 - 118, ISSN: 0004104808 * |
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