JP2001095533A - 冷凍食品及びその製造方法 - Google Patents

冷凍食品及びその製造方法

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JP2001095533A
JP2001095533A JP27923099A JP27923099A JP2001095533A JP 2001095533 A JP2001095533 A JP 2001095533A JP 27923099 A JP27923099 A JP 27923099A JP 27923099 A JP27923099 A JP 27923099A JP 2001095533 A JP2001095533 A JP 2001095533A
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gel
gellan gum
frozen food
weight
glucomannan
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Michiko Kondo
道子 近藤
Seiichiro Tadokoro
誠一郎 田所
Masayuki Azuma
雅幸 東
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱耐性、機械耐性及び非凍結耐性を有する
ゲルを含有し、加熱調理した際にジューシーで軟らかい
食感を呈する冷凍食品を提供する。 【解決手段】 冷凍食品に、ジェランガムとグルコマン
ナン又はカルボキシメチルセルロースとを含有するゲル
を配合する。ジェランガムとグルコマンナン又はカルボ
キシメチルセルロースとを含有するゲルの量は、冷凍食
品に対して5〜50重量%とすることが好ましい。ジェ
ランガムとグルコマンナン又はカルボキシメチルセルロ
ースとを含有するゲルを食品に添加混合した後、加熱
し、蒸煮し、次いで凍結して前記冷凍食品を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジェランガムとグ
ルコマンナン又はカルボキシメチルセルロースとを含有
するゲルを含む冷凍食品及びその製造方法に関する。本
発明の冷凍食品は、加熱調理した際に、ジューシーであ
り軟らかい食感を呈するという特徴を有するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、冷凍食品市場の拡大、主婦の有職
化、家庭の個食化等により、冷凍食品の利用が盛んであ
る。ハンバーグ、コロッケ、シュウマイ、餃子、肉ま
ん、ピザ、グラタン、ドリア、パスタ等と、その種類も
豊富である。これらのうち、ハンバーグ、シュウマイ、
餃子等の惣菜は、電子レンジにより加熱調理した際に、
ジューシーで軟らかい食感を呈することが求められてい
る。そこで、冷凍食品にジューシー感を付与するため
に、ジェランガムを混合添加した調味液ゲルを添加混合
し、加熱、蒸煮、凍結してなる冷凍食品が提案されてい
る(特開平2−238872号公報)。また、豆腐、ハ
ンバーグ、餃子、シュウマイ等の生地中に最大径1〜1
5mmの多糖類性含水ゲルを分散させた冷凍食品が提案
されている(特開平2−145157号公報)。さら
に、乾燥マッシュポテト又は/及びジェランガムゲルを
配合した冷凍食品が提案されている(特開平8−317
780号公報)。
【0003】これらの冷凍食品は、いずれもジェランガ
ムゲルの加熱耐性及び非凍結耐性という性質を利用した
ものである。上記特開平2−238872号公報及び上
記特開平2−145157号公報に記載の発明は、ハン
バーグ、餃子、シュウマイ等の生地にジェランガムゲル
を添加した冷凍食品に関するものである。この食品を加
工調理の際に加熱すると、ジェランガムゲルが有する加
熱耐性のためにゲルが溶解せず、加工調理後に凍結する
と、ジェランガムゲルが有する非凍結耐性のために変
性、破壊され、さらに、食する際に加熱すると、ゲルが
壊れて水分が放出され、食品にジューシー感と軟らかさ
を付与することができる。しかしながら、ここで使用さ
れているジェランガムのゲルは、機械耐性に乏しく、生
地中に添加する際に適宜カットすることにより物理的な
圧力が加わり、組織が壊れて生地中で離水が生じたり、
加工調理時の加熱によって離水が生じるという問題があ
る。
【0004】また、上記特開平8−317780号公報
に記載の発明は、食品にジューシーな食感を持たせつ
つ、調理解凍、加熱する際に生じるドリップを低減化す
るために、生地中に乾燥マッシュポテト及び/又はジェ
ランガムゲルを配合するものである。しかしながら、ジ
ェランガムゲルを調製する際のジェランガムの濃度が高
く、凍結耐性を示し、凍結により変性することがないた
め、食する際の加熱によってゲルが溶解して水分が放出
されるという効果を期待することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような現状におい
て、加熱耐性と、製造工程中に物理的な圧力が加わって
も組織が壊れて離水が生じることがない機械耐性と、非
凍結耐性を有するゲルを含有し、加熱調理した際に、ジ
ューシーで軟らかい食感を呈する冷凍食品が求められて
いるが、そのような冷凍食品は未だ提供されていない。
そこで、本発明は、加熱耐性、機械耐性及び非凍結耐性
を有するゲルを含有し、加熱調理した際に、ジューシー
で、軟らかい食感を呈する冷凍食品を提供することを課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ジェラン
ガムと、グルコマンナン又はカルボキシメチルセルロー
スとを組み合わせて調製されるゲルが、従来のジェラン
ガムと寒天、ゼラチン、キサンタンガム又はグアガム等
を組み合わせて調製されるゲルより、良好な加熱耐性及
び非凍結耐性を有し、さらに良好な機械耐性を有するこ
とを見出した。そして、このゲルを冷凍食品の製造に用
いると、加熱調理した際に、ジューシーで、軟らかい食
感を呈する冷凍食品が得られることを見出し、本発明を
完成させるに至った。すなわち、本発明は、ジェランガ
ムとグルコマンナン又はカルボキシメチルセルロースと
を含有するゲルを含むことを特徴とする冷凍食品であ
る。本発明はまた、ジェランガムとグルコマンナン又は
カルボキシメチルセルロースとを含有するゲルを食品に
添加混合した後、加熱し、蒸煮し、次いで凍結すること
を特徴とする前記冷凍食品の製造方法である。
【0007】本発明において、ゲルの機械耐性が良好で
あるとは、例えば、ゲルを食品の生地に添加する際に、
適当な大きさにカットすることにより物理的な圧力が加
わっても、ゲルに組織が壊れて生地中で離水が生じた
り、加工調理時の加熱により離水が生じることがないよ
うな状態をいう。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明において冷凍食品とは、特に限定されない
が、シュウマイ、餃子、肉まん、ハンバーグ、ミートロ
ーフ、メンチカツ等の食品を常法に従って凍結処理した
食品をいう。
【0009】本発明において使用されるジェランガムと
は、微生物により生産される多糖類で、その1次構造は
グルコース2分子、グルクロン酸、ラムノースの4つの
糖で形成されており、各ユニットに1つずつカルボキシ
ル基を持つ直鎖の高分子多糖類である。ジェランガム
は、水和状態ではランダムコイル状であるが、2価のカ
チオン添加によって2つのカルボキシル基を架橋し、2
本鎖からなるヘリックス構造を形成し、それらがさらに
集合してゲル化する性質を有している。形成されたゲル
は加熱に安定であるが、凍結により変性し、崩壊し、離
水を生じる。ジェランガムには、分離精製過程でグリセ
リル基とアセチル基を除去した脱アシル型ジェランガ
ム、前記処理を行わないネイティブジェランガムがある
が、一般にジェランガムと言われているものは前者の脱
アシル型ジェランガムである。本発明においては、この
脱アシル型ジェランガムを用いることが好ましい。
【0010】本発明において使用されるグルコマンナン
は、こんにゃく芋に含まれる貯蔵性多糖類を分離、精製
して得られるものであり、D−グルコースとD−マンノ
ースが1:1.6の割合でβ−1,4結合している複合
多糖類である。本発明において使用されるカルボキシメ
チルセルロースは、樹木等に含まれるセルロースを分
離、加工して得られるものであり、セルロース分子中に
ナトリウム、カルボキシメチル基が導入されたものであ
る。
【0011】本発明において使用されるジェランガムと
グルコマンナン又はカルボキシメチルセルロースとを組
み合わせて調製されるゲルは、ジェランガムを単独で用
いた場合より、良好な加熱耐性及び機械耐性を有し、か
つ凍結処理した際に変性し、破壊され、食する際の加熱
により、ゲルが壊れて水分が放出される。そのため、そ
のゲルを冷凍食品の生地に添加すると、ジューシーであ
って、軟らかい食感を呈する冷凍食品を得ることができ
る。ジェランガム、グルコマンナン、カルボキシメチル
セルロースは、ジェランガムとグルコマンナン、ジェラ
ンガムとカルボキシメチルセルロースのいずれの組み合
わせとして用いてもよい。
【0012】本発明の冷凍食品は、このジェランガムと
グルコマンナン又はカルボキシメチルセルロースとを含
有するゲルを、5〜50重量%含むことが好ましい。ゲ
ルの量が5重量%未満となると、ジューシー感に乏しい
ものとなり、50重量%を超えると水っぽくなりすぎる
ため好ましくない。なお、ジェランガムとグルコマンナ
ンを組み合わせて用いる場合は、ゲルが、ジェランガム
0.1〜1重量%とグルコマンナン0.1〜1重量%を
含有することが好ましい。また、ジェランガムとカルボ
キシメチルセルロースを組み合わせて用いる場合は、ゲ
ルが、ジェランガム0.1〜1重量%とカルボキシメチ
ルセルロース0.05〜1重量%を含有することが好ま
しい。
【0013】これらの場合において、ゲル中のジェラン
ガムの量が0.1重量%未満となると、機械耐性に乏し
く、1重量%を超えると凍結耐性が付与され好ましくな
い。また、ゲル中のグルコマンナンの量が0.1重量%
未満となると、機械耐性に乏しく、1重量%を超えると
凍結耐性が付与され好ましくない。さらに、ゲル中のカ
ルボキシメチルセルロースの量が0.05重量%未満と
なると、機械耐性に乏しく、1重量%を超えると、凍結
耐性が付与され好ましくない。
【0014】以下、ハンバーグを例示して、本発明の冷
凍食品及びその製造方法について具体的に説明する。本
発明の冷凍食品の製造においては、最初にゲルを調製す
る。ジェランガムと、グルコマンナン又はカルボキシメ
チルセルロースとを水に分散させ、90〜100℃で、
10〜15分間加熱して溶液を調製する。ジェランガム
は、溶液中0.1〜1重量%、特に0.2〜0.7重量
%の濃度とすることが好ましい。また、グルコマンナン
は、溶液中0.1〜1重量%の濃度とすることが好まし
い。また、カルボキシメチルセルロースは、溶液中0.
05〜1重量%の濃度とすることが好ましい。これらの
溶液の温度を85℃以上に保持した状態で、乳酸カルシ
ウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の2価の陽
イオンをイオン濃度として溶液に対して、0.003〜
0.05重量%、好ましくは0.007〜0.02重量
%添加し、十分に攪拌した後、20℃以下に冷却してゲ
ルを得る。なお、ゲル調製時に食塩、コショウ、醤油等
の調味料、スープ類等を加えて調味してもよい。
【0015】次いで、牛又は豚の挽肉に、みじん切りに
した玉葱、パン粉、卵、食塩、コショウ、好みに応じて
ナツメグ等の香辛料を加え、さらに0.5〜1mmに細
切したゲルを加えて、ケンウッドミキサー等のミキサー
を用いて混捏し、生地を調製する。ゲルは生地に対し
て、5〜50重量%添加することが好ましい。このよう
にして得られた生地を適当な大きさ、例えば約100g
をとり、小判型に成形し、フライパン、鉄板等を用いて
両面に焦げ目が付く程度に焼成し、次いで、せいろ、蒸
し器等を用いて、生地の内部温度が80℃になるまで、
10〜15分間蒸煮し、その後、急速凍結機を用いて−
20℃で2時間凍結後、−20℃の冷凍庫に移して1晩
静置して冷凍ハンバーグを得る。
【0016】
【実施例】以下、本発明をさらに詳しく説明する。
「部」はすべて「重量部」を示すものとする。 (ゲルの調製例) ゲルA:ジェランガム(ケルコゲル:大日本製薬社製)
0.6部及びグルコマンナン(レオックスRS:清水化
学社製)0.2部を水99部に分散させ、90℃で10
分間加熱し、ジェランガム及びグルコマンナンの溶液を
調製した。この溶液の温度を85℃以上に保持した状態
で、乳酸カルシウム0.2部を添加し、十分に攪拌して
20℃以下に冷却してゲルを得た。 ゲルB:ジェランガム(ケルコゲル:大日本製薬社製)
0.6部を水99部に分散させ、90℃で10分間加熱
し、ジェランガムの溶液を調製した。この溶液の温度を
85℃以上に保持した状態で、乳酸カルシウム0.2部
を添加し、十分に攪拌して20℃以下に冷却してゲルを
得た。
【0017】ゲルC:ジェランガム(ケルコゲル:大日
本製薬社製)0.6部、ローカストビーンガム(Fタイ
プ:三栄源FFI社製)0.1部及びキサンタンガム
(サンエースC:三栄源FFI社製)0.1部を水99
部に分散させ、90℃で10分間加熱し、ジェランガ
ム、ローカストビーンガム及びキサンタンガムの溶液を
調製した。この溶液の温度を85℃以上に保持した状態
で、乳酸カルシウム0.2部を添加し、十分に攪拌して
20℃以下に冷却してゲルを得た。 ゲルD:ジェランガム(ケルコゲル:大日本製薬社製)
0.6部、キサンタンガム(エコーガム:大日本製薬社
製)0.1部、カラギーナン(BK−20:トーエイ貿
易社販売)0.1部を水99部に分散させ、ジェランガ
ム、キサンタンガム及びカラギーナンの溶液を調製し、
90℃で10分間加熱した。この溶液の温度を85℃以
上に保持した状態で、乳酸カルシウム0.2部を添加
し、十分に攪拌して20℃以下に冷却してゲルを得た。
【0018】ゲルE:ジェランガム(ケルコゲル:大日
本製薬社製)0.6部及びグアガム(ビストップD−4
05:三栄源FFI社製)0.2部を水99部に分散さ
せ、90℃で10分間加熱し、ジェランガム及びグアガ
ムの溶液を調製した。この溶液の温度を85℃以上に保
持した状態で、乳酸カルシウム0.2部を添加し、十分
に攪拌して20℃以下に冷却してゲルを得た。 ゲルF:ジェランガム(ケルコゲル:大日本製薬社製)
0.6部及びカルボキシメチルセルロース(CEKOL
50000:メトサセルラ社製)0.1部を水99.1
部に分散させ、90℃で10分間加熱し、ジェランガム
及びカルボキシメチルセルロースの溶液を調製した。こ
の溶液の温度を85℃以上に保持した状態で、乳酸カル
シウム0.2部を添加し、十分に攪拌して20℃以下に
冷却してゲルを得た。 ゲルG:ジェランガム(ケルコゲル:大日本製薬社製)
0.6部及びタマリンドガム(TA−115:トーエイ
貿易社販売)0.2部を水99部に分散させ、90℃で
10分間加熱し、ジェランガム及びタマリンドガムの溶
液を調製した。この溶液の温度を85℃以上に保持した
状態で、乳酸カルシウム0.2部を添加し、十分に攪拌
して20℃以下に冷却してゲルを得た。
【0019】(試験例1)上記「ゲルの調製例」で得ら
れたゲルA〜Gについて、以下に示す方法で機械耐性、
加熱耐性及び非凍結耐性の試験を行った。 機械耐性試験;ゲルA〜Gそれぞれ200gを、目皿径
3mmのチョッパー(MG−500:中部工機社製)で
カットした後、室温にて30分間放置した時に生じる離
水量を測定し、離水率を求めた。なお、ここでは離水率
が低いほど機械耐性が良好であることを示す。 加熱耐性試験;ゲルA〜Gを上記と同様にカットし、耐
熱製容器に入れ、100℃にて30分間加熱し、生じる
離水量を測定し、離水率を求めた。なお、ここでは離水
率が低いほど加熱耐性が良好であることを示す。 非凍結耐性試験;ゲルA〜Gを上記と同様にカットし、
−20℃で急速凍結し、30分間沸騰湯浴中にて解凍
し、生じる離水量を測定し、離水率を求めた。なお、こ
こでは離水率が高いほど非凍結耐性が良好であることを
示す。これらの結果を表1に示す。
【0020】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 離 水 率(%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 機械耐性試験 加熱耐性試験 非凍結耐性試験 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ゲルA 2.0 9.8 80.2 ゲルB 13.1 19.8 82.5 ゲルC 4.4 9.8 33.4 ゲルD 3.6 13.8 65.6 ゲルE 10.3 15.3 77.7 ゲルF 3.2 8.8 79.8 ゲルG 11.5 18.3 78.1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0021】表1に示される結果から明らかなように、
機械耐性試験では、ゲルA、ゲルC、ゲルD及びゲルF
の離水率が低かった。また、加熱耐性試験では、ゲル
A、ゲルC及びゲルFの離水率が低かった。さらに、非
凍結耐性試験では、ゲルA、ゲルB、ゲルF及びゲルG
の離水率が高かった。これらの結果より、機械耐性、加
熱耐性及び非凍結耐性の全てが良好であるのは、ジェラ
ンガムとグルコマンナンを含有するゲルAと、ジェラン
ガムとカルボキシメチルセルロースとを含有するゲルF
であることが判った。
【0022】(実施例1)上記「ゲルの調製例」で得ら
れたゲルA〜Gを用いて冷凍ハンバーグA〜Gを製造し
た。各ゲルを目皿径5mmのチョッパーでカットした。
次いで、牛赤身肉30部、豚赤身肉15部及び豚脂10
部を目皿径5mmのチョッパーでミンチした。このミン
チ肉に対して、みじん切りの玉葱20部、パン粉10
部、卵6部、食塩0.8部、ブラックペッパー0.1
部、ナツメグ0.1部及びゲル8部を添加し、ケンウッ
ドミキサー(ケンミックスアイコー、プロKM−23
0:愛工舎製作所社製)を用い、120秒混捏して生地
を調製した。生地を100gずつ円形の型にて成型し、
200℃のホットプレートで両面を焼成し、適度な焦げ
目が付いたところで、内部温度80℃になるまでせいろ
を用いて蒸煮加熱した。その後、−20℃の急速凍結機
にて2時間凍結後、−20℃の冷凍庫に1晩静置して冷
凍ハンバーグA〜Gを得た。表2にハンバーグの歩留り
を示す。
【0023】
【表2】
【0024】表2に示される結果から明らかなように、
試験例1において機械耐性、加熱耐性及び非凍結耐性の
全てが良好であることが判明したゲルAとゲルFを含む
ハンバーグAとハンバーグFは、歩留りも高かった。
【0025】(試験例2)実施例1で得られた冷凍ハン
バーグA〜Gを500Wの電子レンジ(NE−S1A:
松下電器産業社製)を用い、1個につき3分間加熱調理
を行い、肉汁量の測定を行い、肉汁率を算出した。さら
にジューシー感及び軟らかさについて、官能評価を行っ
た。肉汁量は、加熱後のハンバーグを中心部で半割し、
その上に1kgの荷重を1分間負荷し、強制的に肉汁を
排出させ、その重量を測定した。肉汁排出前のハンバー
グの重量、肉汁排出後のハンバーグの重量の差から、排
出肉汁量を算出し、肉汁排出前のハンバーグの重量に対
する排出肉汁量の割合を求め、肉汁率(%)とした。官
能評価は、食べたときのジューシー感及び軟らかさにつ
いて、専門パネラー10名により−3〜+3の評点法で
評価を行った。結果を表3に示す。
【0026】
【表3】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 官 能 評 価 −−−−−−−−−−−−−−−− 肉汁率(%) ジューシー感 軟らかさ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ハンバーグA 10.2 2.4 2.5 ハンバーグB 8.3 2.1 2.2 ハンバーグC 7.2 1.5 1.8 ハンバーグD 7.3 1.5 1.5 ハンバーグE 7.5 2.2 2.0 ハンバーグF 10.5 2.5 2.6 ハンバーグG 7.5 2.0 1.8 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0027】表3に示される結果から明らかなように、
ゲルAを含むハンバーグA及びゲルFを含むハンバーグ
Fが肉汁率が高く、官能評価の結果もジューシーで軟ら
かい食感を有するとの評価を得た。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、加熱調理した際にジュ
ーシーで軟らかい食感を呈する冷凍食品を提供すること
ができる。本発明の冷凍食品は、加熱耐性、機械耐性及
び非凍結耐性のすべてが良好なジェランガムとグルコマ
ンナン又はカルボキシメチルセルロースとを含有するゲ
ルを含むため、製造工程中の加熱処理や物理的な加圧に
よってもゲルの組織が壊れることがなく、しかも、凍結
処理により変性し崩壊したゲルが加熱調理により溶解す
るため、ジューシーであり軟らかい食感を呈する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B036 LC05 LF11 LH07 LH11 LP01 LP06 LP17 4B041 LC03 LC05 LH01 LH11 LH16 LK07 LP01 LP04 LP11 LP12 LP16 4B042 AC05 AD20 AG02 AH01 AK01 AK09 AP02 AP03 AP14 AP18 AP21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジェランガムとグルコマンナン又はカル
    ボキシメチルセルロースとを含有するゲルを含むことを
    特徴とする冷凍食品。
  2. 【請求項2】 ジェランガムとグルコマンナン又はカル
    ボキシメチルセルロースとを含有するゲルを5〜50重
    量%含むことを特徴とする請求項1記載の冷凍食品。
  3. 【請求項3】 ゲルが、ジェランガム0.1〜1重量%
    とグルコマンナン0.1〜1重量%とを含有するもので
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の冷凍食品。
  4. 【請求項4】 ゲルが、ジェランガム0.1〜1重量%
    とカルボキシメチルセルロース0.05〜1重量%とを
    含有するものであることを特徴とする請求項1又は2記
    載の冷凍食品。
  5. 【請求項5】 ジェランガムとグルコマンナン又はカル
    ボキシメチルセルロースとを含有するゲルを食品に添加
    混合した後、加熱し、蒸煮し、次いで凍結することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷凍食品の製
    造方法。
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