JP7099661B1 - 畜肉様加工食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

組織状植物性素材を畜肉の代替として用いる畜肉様加工食品であって、メチルセルロースを含有する水中油型の乳化物ゲルを生地にするものについて、加熱時の歩留まりが良く肉様食感に富む、畜肉様加工食品を提供する。(ア)少なくとも油脂、メチルセルロースおよび水を含む、水中油型乳化物を調製する工程。(イ)(ア)の乳化物に、組織状植物性素材、不溶性食物繊維およびシトラスファイバーを混合して、生地を調製する工程。(ウ)(イ)で調製した当該生地を成型後に加熱し、畜肉様加工食品とする工程により、動物原料を用いない畜肉様加工食品を製造することができる。不溶性食物繊維の平均繊維長20~300μmであることが好ましく、竹繊維であることが更に好ましい。

Description

本発明は、組織状植物性素材を畜肉の代替として用いる畜肉様加工食品であって、メチルセルロースを含有する水中油型の乳化物ゲルを生地に含むものについて、加熱時の歩留まりが良く肉様食感に富む、畜肉様加工食品に関する。
植物性食市場、特にベジバーグ等の畜肉様加工食品が国内外で著しく伸長している。これら畜肉様加工食品は、大豆等の植物性蛋白質を主原料にエクストルーダー等で組織化した組織状蛋白素材を用いて、畜肉様に加工したものだが、多くの製品では動物性素材である乾燥卵白を使用しているため、完全菜食主義者、いわゆるヴィーガン等が食すことができない。
乾燥卵白代替素材として、メチルセルロース(以下MC)が多用されている。特許文献1では、メチルセルロースとグルテン等により、特許文献2では、分離大豆蛋白素材とメチルセルロースを用いたエマルジョンカードにより、それぞれメチルセルロースをボディとした畜肉様加工食品を作成しているが、卵白を代替できる食感には至っておらず、メチルセルロースに起因した加熱時の離水もあり、さらなる改良が期待されている。
特許文献3では、油脂と不溶性繊維を合わせたリポゲルを用いることで畜肉様加工食品を作成しているが、日本国内で流通するハンバーグ類とは物性が異なり、突出した肉粒感の抑止と、ぱさつき感の改善が求められている。
シトラスファイバーはベーカリー等の小麦粉製品の物性改良に良く使用される素材である。特許文献4では、鶏肉等のから揚げ用食品素材の漬け込み液にシトラスファイバーを加えることで、衣のサクサク感を向上できたとしているが、メチルセルロースゲルとの組み合わせについては、何ら開示も示唆もされていない。
特開2005-21163号公報 特開2018-29565号公報 特表2018-533945号公報 特開2019-110898号公報
本発明の目的は、組織状植物性素材を畜肉の代替として用いる畜肉様加工食品であって、メチルセルロースを含有する水中油型の乳化物ゲルを生地に含むものについて、加熱時の歩留まりが良く肉様食感に富む、畜肉様加工食品を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題に対して鋭意研究を重ねた結果、不溶性食物繊維およびシトラスファイバーを併用することにより、食感、特に肉様食感の向上および、加熱時の歩留まり向上を見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は
(1)以下の工程を含む、畜肉様加工食品の製造方法。
(ア)少なくとも油脂、メチルセルロースおよび水を含む、水中油型乳化物を調製する工程
(イ)(ア)の乳化物に、組織状植物性素材、不溶性食物繊維およびシトラスファイバーを混合して、生地を調製する工程、
(ウ)(イ)で調製した当該生地を成型後に加熱し、畜肉様加工食品とする工程。
(2)畜肉および卵白を含まない、(1)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(3)不溶性食物繊維が平均繊維長20~300μmである、(2)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(4)不溶性食物繊維が竹繊維である、(3)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(5)不溶性食物繊維が平均繊維長20~300μmである、(1)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(6)不溶性食物繊維が竹繊維である、(5)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(7)メチルセルロースを含有する水中油型の乳化物ゲルを生地に含むものである、(1)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(8)畜肉および卵白を含まない、(7)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(9)不溶性食物繊維が平均繊維長20~300μmである、(8)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(10)不溶性食物繊維が竹繊維である、(9)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(11)不溶性食物繊維が平均繊維長20~300μmである、(7)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(12)不溶性食物繊維が竹繊維である、(11)に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
(13)組織状植物性素材、メチルセルロース、不溶性食物繊維およびシトラスファイバーを含有する畜肉様加工食品であって、メチルセルロースを含有する水中油型の乳化物ゲルを生地に含むものである、畜肉様加工食品。
(14)畜肉および卵白を含まない、(13)に記載の畜肉様加工食品。
(15)不溶性食物繊維が平均繊維長20~300μmである、(14)に記載の畜肉様加工食品。
(16)不溶性食物繊維が竹繊維である、(15)に記載の畜肉様加工食品。
に関するものである。
本発明によれば、卵白を低減しあるいは使用することなく、肉様食感に富み、加熱時の歩留まりを向上させた畜肉様加工食品が提供できる。
(畜肉様加工食品)
本発明における畜肉様加工食品とは、主に組織状植物性素材を用いて、畜肉様に加工したものをいう。畜肉様加工食品の例としては、ハンバーグ,パティ,ミートボール,ナゲット,つくね,ハム,ソーセージ,サラミ,フランクフルト,アメリカンドック,餃子,焼売,春巻き,肉饅頭,小龍包,メンチカツ,ミートパイ,ラビオリ,ラザニア,ミートローフ,ロールキャベツ,ピーマンの肉詰めやその他、通常は種々のひき肉を使用することが一般的な食品を例示できる。
(水中油型乳化物)
本発明では、メチルセルロースおよび水を含む、水中油型乳化物を必須とする。
本発明に用いるメチルセルロースは、天然に広く分布するセルロースを原料とし、メトキシ化したもので、通常はセルロースを苛性ソーダで処理した後、塩化メチル、エーテル化剤と反応させて製造される。また、加熱により可逆的にゲル化力が増加する性質を持つ。本発明では、メチルセルロースは、メチルセルロース単体や、他のゲル化剤との併用により使用することができる。他のゲル化剤には、卵白,ジェランガム,カラギーナン,アルギン酸,寒天,カードラン,こんにゃく粉,澱粉等が挙げられる。
本発明の乳化物には、各種の油脂を使用することができる。具体的には、大豆油,菜種油,米油,コーン油,パーム油,牛脂,豚脂,及びこれらの分別油,硬化油,エステル交換油をあげることができ、これらを適宜選択し、使用できる。しかし、本発明の目的が、畜肉様加工食品であることから、食す温度乃至口中温度において融解状態である油脂を使用することが望ましい。
(不溶性食物繊維)
本発明に用いる不溶性食物繊維とは、水または温水に溶解しない植物に由来する繊維である。具体的には、竹繊維,オート麦ファイバー,小麦ファイバー等をあげることができる。パサ付かず適度な硬さを付与できる竹繊維が特に好ましい。また、その平均繊維長は20~300μmが好ましく、30~200μmが更に好ましい。なお、平均繊維長は、食物繊維を走査電子顕微鏡で繊維長を測定することで知ることができる。すなわち、視野における繊維を30本無作為に選択し、その平均をとることで、平均繊維長とする。
不溶性食物繊維を添加することで、メチルセルロースによるゲル様の食感が改良され、通常の畜肉加工食品に近い、肉的な繊維感を得ることができる。繊維長が適切な範囲だと繊維感が弱まり歯切れが良くなるが、20μmより短いと肉様の食感がやや弱くなり、繊維長が300μmを超えるとゲル感があまり低減せず食感がゴワつく傾向にある。
(シトラスファイバー)
本発明に用いるシトラスファイバーは、オレンジなどの柑橘類を圧搾後絞り液からジュースを除き、粉末化後の細胞壁に高衝撃を与えたものである。そのため、このシトラスファイバーは、細胞のミセル構造が壊れポーラスな構造となり、吸水力が著しく向上すると同時に、水との結合性が高まり、結果的に取り込まれた水の保水力を向上させる。具体的には、繊維重量当たりの吸水量が15倍以上、好ましくは18倍以上のものをいう。尚、吸水量の測定は、1gの各試料繊維に対して50gの水を加え、50ml容の容器にて攪拌後に24時間静置し、上清と沈殿の境目を確認することで測定する。また、上述の不溶性食物繊維とは、本吸水量が15倍未満、好ましくは10倍以下のものをいう。
シトラスファイバーを添加することで、メチルセルロースの使用時に問題となる、成型生地を加熱した際の離水を抑えることで、肉様食感の維持と歩留まりの改善が可能となる。
(組織状植物性素材)
本発明に用いる組織状植物性素材とは、方向性を有する水不溶性の組織を有する素材であって、主に組織状植物性蛋白素材と組織状植物性多糖類素材に分けられる。
組織状植物性蛋白素材とは、大豆,脱脂大豆,分離大豆たん白,濃縮大豆たん白,小麦,小麦たん白,エンドウ,エンドウたん白,ヒヨコ豆,マイコプロテイン等に例示される植物性の原材料を組織化物形状に加工したものが挙げられる。例えば大豆の場合、大豆,脱脂大豆,分離大豆たん白等に必要であれば他の原料を合わせて配合し、一軸又は二軸押出成形機(エクストルーダー)等を用いて高温高圧下に組織化した、粒状,フレーク状,スライス肉状などの形状のものがあげられる。エンドウ,緑豆,ヒヨコ豆も、丸豆やその分画品を原料に同様な処理を行うことで、組織化された素材を得ることができる。
本発明には大豆を主原料とする組織状大豆蛋白素材が好適であり、所望の商品形態に応じ、任意の形状や大きさの製品を適宜選択し使用することができる。なお、水戻し済で流通する製品も存在するが、本発明には乾燥品(水分10重量%以下)を用いることが望ましい。また、豆腐を圧搾することで組織化した大豆素材も、本発明に好適である。
組織状植物性蛋白素材としては、小麦たん白を加工して調製した、いわゆるグルテンチップ等も、本発明に使用することができる。
一方、組織状植物性多糖類素材とは、多糖類、特にコンニャクゲルを凍結することで、一部多糖類が不溶化した組織化物を、多糖類素材として使用することができる。
本発明において組織状植物性素材は、扁平形状や粒形状など、種々の形状を組み合わせて使用することもできる。また各種の組織状植物性素材を組み合わせて使用することもできる。
前述の乳化物に、組織状植物性多糖類素材、不溶性食物繊維、シトラスファイバーを加えたものを生地とする。この生地を加熱することで、メチルセルロースを主体としたゲル化剤により組織状植物性素材が結着され、畜肉様加工食品を調製することができる。これら畜肉様加工食品は、卵白を用いた畜肉加工食品に似た食感を有するものである。
(工程ア)(乳化物調製)
油脂、メチルセルロースおよび水を混合し水中油型の乳化物を調製する。この際、ミキサー,フードプロセッサー,サイレントカッター,ハンドブレンダー,ステファンミキサー等を用いてシェアをかけると、乳化粒子が細かくなり好ましい。予め油脂とメチルセルロースを混合し、十分に分散させた後に水を加えることで、更に良好な乳化物を得ることができる。
油脂量は10~40重量%が好ましく15~30重量%が更に好ましい。メチルセルロースはゲルとなる量が必要であるが、2~8重量%が例示できる。
水は他の添加物の量によっても変化するが、55~88重量%が好ましく、55~83重量%が更に好ましい。また、メチルセルロースの溶解度は低温で上昇することから、用いる水は低温であることが好ましく、氷水を用いるとより好ましい。乳化物調製後に凍結する方法も有効である。
乳化物には上記以外の甘味料,香辛料,塩,風味付与材,調味料など、本発明の効果を妨げない範囲で他の成分を添加することもできる。この添加は乳化工程の前後で行うことができる。
(工程イ)(生地調製)
工程アで作成した乳化物に、不溶性食物繊維、シトラスファイバーおよび組織状植物性素材を混合し生地とする。混合にはミキサー,フードプロセッサーまたはサイレントカッター等を用いることができる。組織状植物性素材が組織状植物性蛋白素材の場合、通常乾燥体であるので、その場合はまず水を吸水させ、組織を軟化させる「水戻し」を行った上で混合するが、乾燥状態の組織状植物性蛋白素材と水を添加混合することも、一部水戻しした組織状植物蛋白素材と水を添加混合することも拒まない。また、水の一部を上記の水中油型乳化物とすることもできる。
風味や物性に変化を与えるために、各種の調味料,野菜類,澱粉類,ゲル化剤,卵白,粉末状大豆たん白等の植物性蛋白素材等を加えることもできる。また、畜肉を添加することも拒まない。
それぞれの使用量は生地中、乳化物は10~40重量%が好ましく、20~30重量%がより好ましい。不溶性食物繊維は0.1~5重量%が好ましく、0.5~3重量%がより好ましい。シトラスファイバーは0.1~5重量%が好ましく、0.5~3重量%がより好ましい。組織状植物性素材は乾物量として、5~30重量%が好ましく、8~20重量%がより好ましい。
組織状植物蛋白素材の代わりに畜肉を使用することも可能であるが、畜肉量はasisとして25重量%以下が好ましく、使用しないことがより好ましい。卵白を添加することも可能であるが、卵白量は乾燥物として5重量%以下が好ましく、使用しないことがより好ましい。
(工程ウ)(成型加熱)
工程イで作成した生地は、成形機で所望の大きさと形状に成形する。次いでこれを加熱工程に供する。本発明における加熱手段は、焼成加熱,蒸し加熱,ボイル加熱,フライ加熱,電磁波加熱等を適宜組み合わせて用いることができる。またレトルト加熱も可能である。これによって成形した生地が加熱凝固し、形状が安定化される。
温度と時間は形状や重量、加熱方法にもよるが、焼成加熱の加熱法では180~300℃で5~15分が、レトルトの加熱法では115~130℃で10~60分が、蒸煮加熱では75~100℃で5~50分が例示できる。
本発明によれば、畜肉や卵白等の動物性原料を低減しあるいは使用することなく、通常の畜肉加工食品と同様な食感の畜肉様加工食品を、加熱時の歩留まりを低下させない状態で得ることができる。
以下に実施例を記載することで本発明を説明する。以下の部は重量部とする。
○実施例1
菜種油4.2部に、メチルセルロース(信越化学製・MCE100TS)1.3部を加えロボクープ中で攪拌したのち、氷水16.6部を加え更に攪拌して、水中油型の乳化物Aを得た。乳化物A全量に対して、竹繊維(レッテンマイヤー製・BAF90/平均繊維長80μm/吸水率4.5倍)2.0部、シトラスファイバー(DSP五協製・ヘルバセルAQプラスCF-D/100/吸水率40倍)2.0部を加え、ミキサーで攪拌した後、10部の水で戻した組織状大豆蛋白素材B(不二製油製・アペックス650/粒形状)2.5部、18.8部の水で戻した組織状大豆蛋白素材C(不二製油製・アペックス350/粒形状)7.5部、7.5部の水で戻した組織状大豆蛋白素材D(不二製油製・アペックス950/扁平形状)3.0部、常温で固体の植物性油脂(不二製油製・ユニショートMJ)5.0部、調味料と香辛料8.6部、5mm角にカットした玉ねぎ10.0部、α化澱粉(松谷化学製・松谷パインソフトB)2.0部を加え、ケンウッドミキサーで3分間攪拌し、生地とした。
生地は日本キャリア社製自動成形機(GM-D)を用いて、打ち抜き成形を行なうことで、70gを成型し、コンベクションオーブン((株)ラショナル・ジャパン製・SCC WE 101)を用いて、300℃で6分間焼成加熱を行い、ハンバーグ様食品を得た。
○実施例2
実施例1の配合のシトラスファイバーをオレンジファイバー(鳥越製粉製・シトリファイ100FG/吸水率20倍)と置換し、実施例1と同様に調製した。
○比較例1
実施例1の配合のシトラスファイバーおよび竹繊維を除き、実施例1と同様に調製した。
○比較例2
実施例1の配合のシトラスファイバーを除き、実施例1と同様に調製した。
以上の実施例1,2、比較例1については、それぞれの成形物を、コンベクションオーブン((株)ラショナル・ジャパン製・SCC WE 101)を用いて90℃で12分間加熱した。またそれぞれの成形物を、フライパンにて芯温が80℃になるまで、約6分間加熱した。また、それぞれの成形物を日阪製作製RCS-40RTGを用いて121℃で30分間のレトルト加熱を行った。
○比較例3
実施例1の配合のシトラスファイバーをエンドウファイバー(レッテンマイヤー社製・ピーEF150/吸水率14倍)と置換し、実施例1と同様に調製した。
○比較例4
実施例1の配合から竹繊維を除き、実施例1と同様に調製した。
○実施例3
実施例1の配合の竹繊維を同量のサトウキビファイバー(JRS社製・SF601・平均繊維長100μm/吸水率4.8倍)と置換し、実施例1と同様に調製した。
○実施例4
実施例1の配合の竹繊維を同量の小麦ファイバー(レッテンマイヤー社製・VITACEL WF200/平均繊維長250μm/吸水率7.5倍)と置換し、実施例1と同様に調製した。
(表1)各試験例の組成
Figure 0007099661000001
(評価)
各成形生地は、加熱の前後で重量を測定し、加熱歩留まりをそれぞれ計算した上で、比較例1の歩留まりを100とした相対値で表した。また、官能評価は以下の基準により評価した。
(官能評価基準)
官能評価は熟練したパネラー5名にて行い、畜肉加工食品、特にハンバーグらしい食感を総合的に評価し、合議により判定した。
◎:畜肉のハンバーグと遜色なく、特に良好
○:ハンバーグ様食品として問題なく良好
△:やや劣るが、ハンバーグ様食品の範囲内
×:ハンバーグ様食品としては違和感あり、不適当
(表2)各試験例の歩留まりと機能評価
Figure 0007099661000002
配合と評価結果を表2に示した。配合により食感の変化はあるが、実施例はいずれも畜肉加工食品と同等の食感を有するといえるものであった。一方比較例は、「ねちゃつき」があったり、肉様の食感に不足があったり、また離水量が多く加熱による歩留まりが低いなどの問題があり、不適当であった。
本発明を用いると、動物性原料をほぼ使用することなく、畜肉加工食品を製造することが可能となる。

Claims (9)

  1. 以下の工程を含む、畜肉様加工食品の製造方法。
    (ア)少なくとも油脂、メチルセルロースおよび水を含む、水中油型乳化物を調製する工程
    (イ)(ア)の乳化物に、組織状植物性素材、不溶性食物繊維およびシトラスファイバーを混合して、生地を調製する工程、
    (ウ)(イ)で調製した当該生地を成型後に加熱し、畜肉様加工食品とする工程。
  2. メチルセルロースを含有する水中油型の乳化物ゲルを生地に含むものである、請求項1に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
  3. 畜肉および卵白を含まない、請求項1または請求項2に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
  4. 不溶性食物繊維が平均繊維長20~300μmである、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
  5. 不溶性食物繊維が竹繊維である、請求項4に記載の畜肉様加工食品の製造方法。
  6. 組織状植物性素材、メチルセルロース、不溶性食物繊維およびシトラスファイバーを含有する畜肉様加工食品であって、メチルセルロースを含有する水中油型の乳化物ゲルを生地に含むものである、畜肉様加工食品。
  7. 畜肉および卵白を含まない、請求項6に記載の畜肉様加工食品。
  8. 不溶性食物繊維が平均繊維長20~300μmである、請求項7に記載の畜肉様加工食品。
  9. 不溶性食物繊維が竹繊維である、請求項8に記載の畜肉様加工食品。
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