JP2016208650A - 電線整列装置、束取り加工機、及び電線整列方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1において、引用符号1は本発明の束取り加工機を示す。束取り加工機1は、複数本の電線2を束ねてなる電線束3から電線2を取り出し、そして、この取り出した電線2の端部(電線端部4)に圧着端子5(図10参照)を圧着接続するまでの一連の作業工程を自動で行うことができるように構成される。
図1において、電線束3は、上述の如く複数本の電線2を束ねてなるものである。本実施例では1ロット分の本数(例えば25本。この他、50本等であってもよいものとする)を束ねてなるものである。また、電線束3は、図示しない電線切断工程にて所定長さで切断された電線2を束ねてなるものでもある。複数本の電線2を束ねるにあたっては、例えば輪ゴム17(結束部材の一つ。着脱自在で且つ再利用可能なものが好ましい)が採用される。
図1及び図2において、電線整列装置6は、整列対象範囲の部分16における複数本の電線2を円弧状に整列させるための装置であって、電線受け治具19と、電線押さえ治具20と、治具作用手段21と、電線固定手段22とを含んで構成される。治具作用手段21としては、第一治具作用部23と、第二治具作用部24とを有する。
図1及び図2において、電線受け治具19及び電線押さえ治具20は、整列対象範囲の部分16を挟み込み、そして、これを円弧状に整列させることができるような形状に形成される。本実施例の電線受け治具19及び電線押さえ治具20は、それぞれ円筒を略1/3に分割したような1/3円筒形状に形成される(半円筒形状や1/4円筒形状等であってもよいものとする)。このような形状の電線受け治具19及び電線押さえ治具20は、少なくとも撓みが生じない程度の肉厚にて形成される。
図1及び図2において、治具作用手段21は、電線受け治具19及び/又は電線押さえ治具20に対し作用することができるように構成される。具体的には、上述の如く第一治具作用部23と、第二治具作用部24とを有するように構成される。本実施例においては、第一治具作用部23の方が電線受け治具19及び電線押さえ治具20に対し作用するように設定される。
図1及び図11において、電線固定手段22は、電線束3を固定することができるように構成される。もう少し詳しく説明すると、電線固定手段22は、円弧状凹面25及び円弧状凸面26の中心軸CLの略延長線上となる位置に電線束3の所定位置、すなわち輪ゴム17の位置を合わせて固定することができるように構成される。本実施例においては、輪ゴム17にて結束された部分18を介して電線束3が固定される。電線固定手段22は、上記結束された部分18を着脱自在に固定することができるような形状を含んで構成される。
図1及び図6において、電線検知手段7は、本発明の電線整列装置6により整列状態となった複数本の電線2の中から搬送対象の電線2を検知することができるように構成される。本実施例における電線検知手段7は、一対の透過型センサー27を含んで構成される。尚、図6は一対の透過型センサー27を結ぶ線(仮想線で示す)上に電線2が位置した図であり、これは電線2が検知されたことを示す。
図1及び図6において、治具回転移動手段8は、本発明の電線整列装置6における電線受け治具19及び電線押さえ治具20を回転移動させることができるように構成される。具体的には、中心軸CLを中心に回転移動させることができるように構成される。本実施例における治具回転移動手段8は、これ自身が回転することにより、電線受け治具19及び電線押さえ治具20を矢印Q方向に回転移動させたり、矢印R方向(図9参照)に回転移動させたりすることができるように構成される。治具回転移動手段8は、特許請求の範囲に記された第一回転移動部及び第二回転移動部が一体化したようなものにも構成される。尚、第一回転移動部は、電線受け治具19及び電線押さえ治具20を矢印Q方向に回転移動させるための構成であり、第二回転移動部は、矢印R方向に回転移動させるための構成である。矢印R方向に回転移動させるようにするのは、電線搬送手段9による搬送対象の電線2の取り出しをスムーズに行うためである。
図1、図7、及び図10において、電線搬送手段9は、搬送対象の電線2を搬送することができるように構成される。具体的には、電線整列装置6から圧着装置15まで搬送することができるように構成される。電線搬送手段9には、搬送対象の電線2を把持するために一対の把持部28が設けられる。この一対の把持部28は、所謂チャックとして用いられる。一対の把持部28は、電線2を把持するために、先端部分が電線2の径よりも若干細くなるような形状に形成される。また、先端部分が電線2の外形形状に合わせて凹む形状にも形成される。
図1において、電線曲がり矯正手段10は、電線整列装置6の下流側に配設される。電線曲がり矯正手段10は、電線整列装置6から取り出した搬送対象の電線2に電線曲がり29が生じていた場合において、この電線曲がり29を矯正することができるように構成される。
図1において、端部位置検知手段11及び電線位置微調整手段12は、電線曲がり矯正手段10の下流側に配設される。端部位置検知手段11及び電線位置微調整手段12は、例えばこれら二つの機能を有する装置として備えられる。端部位置検知手段11は、電線2に対しこの電線端部4の位置を検知することができるように構成される。また、電線位置微調整手段12は、端部位置検知手段11にて検知された電線端部4の位置に基づいて、例えば電線2の前後位置合わせやトリミングを行うことができるように構成される。
図1において、防水栓挿入手段13は、端部位置検知手段11及び電線位置微調整手段12の下流側に配設される。防水栓挿入手段13は、電線2に対し図示しない防水栓を挿入することができるように構成される。尚、防水タイプにする必要がない場合には、防水栓挿入手段13の配設は不要である。
図1において、皮むき装置14は、防水栓挿入手段13の下流側に配設される。皮むき装置14は、電線2における電線端部4の被覆を除去して導体を露出させることができるように構成される。すなわち、皮むき工程を行うことができるように構成される。
図1において、圧着装置15は、皮むき装置14の下流側に配設される。圧着装置15は、公知の圧着機であって、露出させた導体に対し圧着端子5(図10参照)を圧着接続することができるように構成される。すなわち、端子接続工程を行うことができるように構成される。
以下、図2ないし図5を参照しながら本発明の電線整列装置6の作用と、この電線整列装置6において採用される本発明の電線整列方法とについて説明をする。
図6において、円弧状に整列させた複数本の電線2を、この端から取り出すために、電線受け治具19及び電線押さえ治具20を円弧状凹面25及び円弧状凸面26の中心軸CL(図11参照)を中心にして矢印Q方向に回転移動させることを行う。この回転移動は、一対の透過型センサー27(電線検知手段7)にて、端の位置にある電線2(搬送対象の電線2)を検知することができるまで行う。端の位置の電線2を搬送対象の電線2として検知すると、次は図7に示す如く、一対の把持部28を電線2の側に移動させることを行う。
以上、図1ないし図12を参照しながら説明してきたように、本発明によれば、電線端部4に圧着端子5を圧着するまでの一連の作業を自動化することができる。これは束取り加工機1の構成に電線整列装置6を含み、電線整列装置6では整列対象範囲の部分16を円弧状に並ぶように整列させることができるからである。そして、この整列状態を保って搬送対象の電線2をスムーズに搬送するために、治具回転移動手段8では電線整列装置6の電線受け治具19及び電線押さえ治具20を回転移動させることができ、また、電線検知手段7では、搬送対象の電線2を検知することができるからである。さらに、電線搬送手段9では、搬送対象の電線2を最終的に圧着装置15まで搬送することができ、また、圧着装置15では搬送された電線2の端部に圧着端子5を圧着することができるからである。
以上は細物の電線2を例に挙げて説明してきたが、これに限らず図13に示す如く太物の電線31を採用しても、上述同様に円弧状に整列させることができる。
Claims (7)
- 複数本の電線の各端部から所定位置までの範囲を整列対象範囲とし、該整列対象範囲の部分で前記複数本の電線を整列させるため、
断面円弧状に凹む円弧状凹面が形成された電線受け治具と、
前記円弧状凹面に略一致するような中心軸で且つ断面円弧状に突出する円弧状凸面が形成された電線押さえ治具と、
前記電線受け治具及び/又は前記電線押さえ治具に作用する治具作用手段とを含んで装置を構成し、
前記治具作用手段としては、
少なくとも結束無しのバラケ可能な束状態にしておいた前記整列対象範囲の部分を前記円弧状凹面及び前記円弧状凸面にて挟み込むことが可能な第一治具作用部と、
前記整列対象範囲の部分、前記電線受け治具、及び前記電線押さえ治具のうち少なくとも一つを動かすことが可能な第二治具作用部とを有する
ことを特徴とする電線整列装置。 - 請求項1に記載の電線整列装置において、
当該電線整列装置の構成として、
前記中心軸の略延長線上となる位置に前記所定位置を合わせて前記複数本の電線を固定することが可能な電線固定手段を更に含む
ことを特徴とする電線整列装置。 - 請求項1又は2に記載の電線整列装置と、
該電線整列装置により整列状態となった複数本の電線の中から搬送対象の電線を検知することが可能な電線検知手段と、
前記電線整列装置の電線受け治具及び電線押さえ治具を少なくとも一方向に回転移動させることが可能な治具回転移動手段と、
前記搬送対象の電線を後工程まで搬送することが可能な電線搬送手段と、
該電線搬送手段により搬送された前記搬送対象の電線の端部に圧着端子を圧着することが可能な圧着装置とを含んで構成する
ことを特徴とする束取り加工機。 - 請求項3に記載の束取り加工機において、
前記治具回転移動手段として、
前記搬送対象の電線を検知するまで前記電線受け治具及び前記電線押さえ治具を前記一方向に回転移動させることが可能な第一回転移動部と、
前記電線搬送手段に連動して前記電線受け治具及び前記電線押さえ治具を前記一方向とは逆方向に回転移動させることが可能な第二回転移動部とを有する
ことを特徴とする束取り加工機。 - 請求項3又は4に記載の束取り加工機において、
当該束取り加工機の構成として、
前記搬送対象の電線の端部位置を検知することが可能な端部位置検知手段と、
前記端部位置に基づいて前記搬送対象の電線の配置を微調整する電線位置微調整手段とを更に含む
ことを特徴とする束取り加工機。 - 請求項3、4又は5に記載の束取り加工機において、
前記電線搬送手段により搬送されて描かれる前記電線端部の移動軌跡が円弧状になるように前記電線搬送手段を構成するとともに、前記移動軌跡上に前記圧着装置を配設する
ことを特徴とする束取り加工機。 - 複数本の電線の各端部から所定位置までの範囲を整列対象範囲とし、該整列対象範囲の部分で前記複数本の電線を整列させるため、
断面円弧状に凹む円弧状凹面が形成された電線受け治具と、
前記円弧状凹面に略一致するような中心軸で且つ断面円弧状に突出する円弧状凸面が形成された電線押さえ治具とを用いる一方、
前記整列対象範囲の部分を少なくとも結束無しのバラケ可能な束状態にしておき、
第一工程では、前記整列対象範囲の部分を前記円弧状凹面及び前記円弧状凸面にて挟み込むようにし、
第二工程では、前記円弧状凹面及び前記円弧状凸面の間隔を前記電線の径に基づいて設定された間隔になるまで、前記整列対象範囲の部分、前記電線受け治具、及び前記電線押さえ治具のうち少なくとも一つを動かすようにする
ことを特徴とする電線整列方法。
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