JP2016207979A - 静電チャック - Google Patents

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Abstract

【課題】外周部の温度が中心部の温度に影響を及ぼすことを抑制して、中心部の温度を均一化できる静電チャックを提供すること。【解決手段】静電チャック1は、第1主面A及び第2主面Bを有し第1主面A側にて被加工物を吸着する中心側セラミック基板19と、第3主面C及び第4主面Dを有し中心側セラミック基板19の第2主面B側に第3主面Cが配置される中心側金属ベース9とを備えた中心部23と、中心部23の外周側を囲むように配置された外周部25とを備える。また、中心部23と外周部25との間に、第1主面A側から中心側冷却部31の第3主面C側の端部31aを超えた範囲の中心部23と、外周部25とが分離されている。よって、外周部25の温度が中心部23に伝わりにくいので、中心部23の温度を均一化できる。【選択図】図4

Description

本発明は、例えば半導体ウェハの固定、半導体ウェハの平面度の矯正、半導体ウェハの搬送などに用いられる静電チャックに関するものである。
従来より、半導体製造装置では、半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ)に対して、ドライエッチング(例えばプラズマエッチング)等の処理が行われている。このドライエッチングの精度を高めるためには、半導体ウェハを確実に固定しておく必要があるので、半導体ウェハを固定する固定手段として、静電引力によって半導体ウェハを固定する静電チャックが提案されている。
具体的には、静電チャックでは、例えば、セラミック基板(セラミック絶縁板)の内部に吸着用電極を有しており、吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて、半導体ウェハをセラミック基板の上面(第1主面:吸着面)に吸着させるようになっている。この静電チャックは、セラミック基板の下面(第2主面:接合面)に金属ベースを接合することによって構成されている。
更に、吸着面に吸着された半導体ウェハの温度を調節(加熱または冷却)する機能を有する静電チャックも知られている。例えば、セラミック基板内に発熱体(例えば線状の発熱パターン)を配置し、この発熱体によってセラミック基板を加熱することにより、吸着面上の半導体ウェハを加熱する技術も知られている。また、金属ベースに冷却用流体を流す冷却路を設け、この冷却用流体によって、セラミック基板を冷却する技術も知られている。
これとは別に、静電チャック等の加熱を精密に行うために、セラミック基板を複数の加熱ゾーン(ヒータゾーン)に区分したセラミックヒータも開発されている。具体的には、各加熱ゾーン毎に各加熱ゾーンを独立して加熱することができる発熱体(部分発熱体)を配置して、セラミック基板の温度調節機能を向上させた多ゾーンヒータ付きセラミックヒータも提案されている(特許文献1、2参照)。
また、近年では、図15(a)に示すように、セラミック基板P1のうち、半導体ウェハP2を載置する中心部P3を、上述のように複数の加熱ゾーンP4に区分するとともに、中心部P3の外周側を囲むように外周部P5を設け、その外周部P5に外周側発熱体P6を配置して、外周部P5の温度を独自に制御する技術が開発されている。
この技術では、半導体ウェハP2を加工する際には、外周部P5上に外周リング(フォーカスリング)P7を載置し、この外周リングP7を外周部P5により加熱することによって、外周リングP7を半導体ウェハP2より高温に加熱している。なお、外周リングP7を半導体ウェハP2より高温に加熱することにより、エッチング等の加工の際に、半導体ウェハP2に不純物等が付着することを低減できる。
特開2002−93677号公報 特開2005−166354号公報
しかしながら、上述のように、外周リングP7を半導体ウェハP2より高温に加熱する場合には、外周部P5の温度が中心部P3の温度より高くなるので、外周部P5の温度が中心部P3の温度に影響を与えてしまう。
例えば、図15(b)に示すように、最外周の加熱ゾーンである部分発熱体P8の発熱状態を制御して中心部P3の温度を均一化しようとする場合に、中心部P3の温度の均一化が難しいことがある。つまり、外周部P5の温度が高くなると、中心部P3の中心側より外周部P5に近い外周側(特に最外周の加熱ゾーンの外周側:端)の温度が高くなるので、中心部P3の温度を均一化することが難しいという問題があった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、外周部の温度が中心部の温度に影響を及ぼすことを抑制して、中心部の温度を均一化できる静電チャックを提供することにある。
(1)本発明の第1態様の静電チャックは、第1主面及び第2主面を有し前記第1主面側にて被加工物を吸着する中心側セラミック基板と、第3主面及び第4主面を有し前記中心側セラミック基板の第2主面側に前記第3主面が配置される中心側金属ベースと、を備えた中心部と、前記中心部の外周側を囲むように配置された外周部と、を備えるとともに、前記中心側セラミック基板は、前記被加工物を吸着する吸着用電極と前記被加工物を加熱する中心側発熱体とを備え、前記中心側金属ベースは、周囲を冷却する中心側冷却部を備え、前記外周部は、外周側セラミック基板と、該外周側セラミック基板に配置されて前記中心側発熱体とは独立して温度調節が可能な外周側発熱体と、を備えた静電チャックにおいて、前記第1主面側から前記中心側冷却部の前記第3主面側の端部を超えた範囲の前記中心部と、前記外周部とが分離されていることを特徴とする。
本第1態様では、第1主面側から中心側冷却部の第3主面側の端部を超えた範囲の中心部と、外周部とが分離されているので、外周部の温度が中心部に伝わりにくい。
つまり、中心部と外周部とは、上述した範囲にて十分に分離されているので、中心部とは別に外周部の温度が変化しても、中心部は外周部の温度変化の影響を受けにくい。よって、中心部の温度を容易に均一化することができる。
なお、第1主面側から中心側冷却部の第3主面側の端部を超えた範囲の中心部と、外周部とを分離するために、静電チャックに分離部を設けることができる。分離部としては、静電チャックの第1主面側の表面(吸着面)側から第4主面側に向かって形成された溝(空間)が挙げられる。また、この空間には、空間に隣接する周囲の部材(セラミック基板や金属ベース)よりも熱伝導性の低い材料を配置してもよい。
(2)本発明の第2態様の静電チャックでは、前記第1主面側から前記中心側冷却部の前記第4主面側の端部を超えた範囲の前記中心部と、前記外周部とが分離されている。
本第2態様では、静電チャックの厚み方向において、第1態様より第4主面側に近い位置まで分離されている。例えば分離するために分離部として溝を設けた場合には、より深い溝が形成されている。よって、中心部は外周部からの温度の影響を一層受けにくいので、より一層好適に中心部の温度を均一化できる。
(3)本発明の第3態様の静電チャックでは、前記外周部は、前記外周側セラミック基板の前記第2主面側に外周側金属ベースが配置された構造を有する。
本第3態様は、外周部の構造を例示している。つまり、外周部は、外周側セラミック基板と外周側金属ベースとが重ね合わされたものである。
(4)本発明の第4態様の静電チャックでは、前記外周側金属ベースに、周囲を冷却する外周側冷却部を備えている。
第4態様では、外周側冷却部によって、外周側金属ベース(従って外周部)を、例えば内周側冷却部とは独立して冷却することができる。
(5)本発明の第5態様の静電チャックでは、前記外周側冷却部は、前記中心側冷却部の前記第1主面側の端部より前記第1主面側に配置されている。
第5態様では、外周側冷却部は中心側冷却部より第1主面側に配置されており、よって、中心部と外周側冷却部との間には分離部がある。そのため、外周側冷却部で冷却した場合でも、その温度変化が中心部に伝わりにくいという効果がある。
また、外周側冷却部で冷却した際の温度が中心部に伝わる場合でも、その温度(冷熱)は、主として、分離部を迂回するようにして中心側冷却部が配置された範囲を通過して伝わる。つまり、外周側冷却部による温度変化は、中心側冷却部によって緩和されるので、その点からも、外周部の温度が中心部の温度に影響を及ぼしにくいという利点がある。
(6)本発明の第6態様の静電チャックでは、前記外周部は、前記中心部の外周を囲む環状の外周環状部と、前記外周側環状部から前記第2主面側に伸びて該外周側環状部を支持する複数の支柱と、を備えている。
第6態様によって、中心部と外周部とを十分に分離できるので、中心部は外周部からの温度の影響を一層受けにくく、より一層好適に中心部の温度を均一化できる。
(7)本発明の第7態様の静電チャックでは、前記中心側金属ベースは、前記外周側に延設された外周側延設部を備えるとともに、前記外周部の支柱は、前記外周側延設部に固定される構造を有する。
第7態様では、中心側金属ベースに外周側延設部が延設された金属ベースを用いる。この構成により、外周部の支柱を、容易に且つ強固に金属ベースに固定できる。
(8)本発明の第8態様の静電チャックでは、前記外周部の支柱の1又は複数には、前記外周側発熱体に接続される端子部及び前記外周側冷却部に連通する冷却流路の少なくとも一方を備えている。
第8態様によって、支柱を利用して、外周側発熱体への給電や、外周側冷却部への冷却用の流体の供給を行うことができる。
(9)本発明の第9態様の静電チャックでは、前記中心側発熱体は、中心側から外周側に向かって配置されるとともに、独立して温度調節が可能な複数の部分発熱体から構成されている。
第9態様では、部分発熱体の発熱状態を例えば電圧等を制御して調節することにより、中心部の温度を容易に均一化できる。
<以下に、本発明の各構成について説明する>
・静電チャック、中心部、中心側セラミック基板、中心側金属ベースの外形形状としては、平面視で、円形を採用できる。
・外周部、外周側セラミック基板、外周側金属ベースの外形形状としては、平面視で、中心部の外周側を囲むように、環状(例えば円環状)を採用できる。
・分離部としては、平面視で、中心部と外周部とを環状(例えば円環状)に分離するように、静電チャックの第1主面側に設けられた溝が挙げられる。
この溝の深さとしては、全ての位置において、中心側冷却部の第3主面側の端部よりも深い位置まで形成されていることが望ましいが、一部(例えば5mm以下)が、その端部よりも浅くなっていてもよい。同様に、溝の深さとしては、全ての位置において、中心側冷却部の第4主面側の端部よりも深い位置まで形成されていることが一層望ましいが、一部(例えば5mm以下)が、その端部よりも浅くなっていてもよい。
また、溝の中に各種の材料を充填してもよいが、その場合には、充填材料の断熱性が溝に隣接する周囲の部材の材料(中心側や外周側のセラミック基板や金属ベース)の断熱性より高いもの(即ち熱伝導率が低いもの)を用いる。なお、ここで、セラミック基板や金属ベースとは、中心部や外周部に用いられるものであり、溝の底面を構成する部材(例えば金属ベース)も含んでいてもよい(以下同様)。
・中心側発熱体、外周側発熱体としては、線状の発熱パターンが、平面視で、中心部や外周部の全面にわたって配置された構成を採用できる。例えば発熱パターンが、環状、U字状、蛇行状に配置されたものを採用できる。
・中心側発熱体(その部分発熱体)、外周側発熱体、吸着用電極を構成する導体の材料としては特に限定されないが、同時焼成法によってこれらの導体及びセラミック基板を形成する場合、導体中の金属粉末は、セラミック基板の焼成温度よりも高融点である必要がある。
例えば、セラミック基板がいわゆる高温焼成セラミック(例えばアルミナ等)からなる場合には、導体中の金属粉末として、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)等やそれらの合金が選択可能である。セラミック基板がいわゆる低温焼成セラミック(例えばガラスセラミック等)からなる場合には、導体中の金属粉末として、銅(Cu)または銀(Ag)等やそれらの合金が選択可能である。また、セラミック基板が高誘電率セラミック(例えばチタン酸バリウム等)からなる場合には、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)等やそれらの合金が選択可能である。
なお、各発熱体、吸着用電極は、金属粉末を含む導体ペーストを用い、従来周知の手法、例えば印刷法等により塗布された後、焼成することで形成される。
・セラミック基板としては、複数のセラミック層を積層して形成すると、内部に各種の構造を容易に形成できるので好適である。なお、静電チャックに用いられるセラミック基板は、電気絶縁性を有するセラミック絶縁板である。
・セラミック基板(複数のセラミック層からなる場合には、各セラミック層)を構成する材料としては、アルミナ、イットリア(酸化イットリウム)、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化珪素、窒化珪素などといった高温焼成セラミックを主成分とする焼結体などが挙げられる。また、用途に応じて、ホウケイ酸系ガラスやホウケイ酸鉛系ガラスにアルミナ等の無機セラミックフィラーを添加したガラスセラミックのような低温焼成セラミックを主成分とする焼結体を選択してもよいし、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウムなどの誘電体セラミックを主成分とする焼結体を選択してもよい。
・金属ベースの材料として、銅、アルミニウム、鉄、チタンなどを挙げることができる。また、接着剤層にてセラミック基板と接合する場合には、その接着剤の材料として、セラミック基板と金属ベースとを接合させる力が大きい材料であることが好ましく、例えばインジウムなどの金属材料や、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂などの樹脂材料を選択することができる。しかし、セラミック基板の熱膨張係数と金属ベースの熱膨張係数との差が大きいため、接着剤は、緩衝材としての機能を有する弾性変形可能な樹脂材料からなることが特に好ましい。
・中心側冷却部、外周側冷却部としては、冷却用の流体を流す例えば平面視で環状等の流路を採用できる。なお、各冷却部に流す流体としては、フッ素系不活性流体を挙げることができる。
実施例1の静電チャックを一部破断して模式的に示す斜視図である。 実施例1の静電チャックを示す平面図である。 実施例1の外周リングを載置した静電チャックを一部破断して模式的に示す斜視図である。 実施例1の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して模式的に示す説明図である。 (a)は実施例1の静電チャックにおける加熱ゾーンの配置を示す平面図、(b)はその加熱ゾーンにおける部分発熱体等の配置を示す平面図である。 実施例1の静電チャックを厚み方向に破断し、静電チャックの一部の電極や一部の発熱体に対する電気的接続部分を示す説明図である。 実施例2の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して模式的に示す説明図である。 実施例3の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して模式的に示す説明図である。 実施例3の静電チャックの外周部の構成を示す斜視図である。 実施例3の静電チャックの金属ベースを示す平面図である。 実施例3の静電チャックの支柱等を示し、(a)は冷却流路を備えた支柱及び外周側環状部を支柱の軸方向に沿って破断して示す断面図、(b)は冷却流路等を備えない支柱及び外周側環状部を支柱の軸方向に沿って破断して示す断面図である。 実施例4の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して模式的に示す説明図である。 実施例4の静電チャックの金属ベースを示す平面図である。 実施例4の静電チャックの支柱等を示し、(a)は冷却流路を備えた支柱及び外周側環状部を支柱の軸方向に沿って破断して示す断面図、(b)は冷却流路等を備えない支柱及び外周側環状部を支柱の軸方向に沿って破断して示す断面図である。 従来技術を示し、(a)は静電チャックを厚み方向に破断し各発熱体の通電等の状態を示す説明図、(b)はセラミックヒータの温度の状態を示すグラフである。
以下に、本発明を実施するための形態(実施例)について説明する。
ここでは、例えば半導体ウェハを吸着保持できる静電チャックを例に挙げる。
a)まず、本実施例1の静電チャックの基本構造について説明する。
図1に示す様に、本実施例1の静電チャック1は、図1の上側にて半導体ウェハ3を吸着する装置であり、金属ベース(クーリングプレート)5とセラミックヒータ7とが積層されて接合されたものである。
詳しくは、金属ベース5は、円盤状の中心側金属ベース9と円環状の外周側金属ベース11とが連結部13を介して一体となったものであり、セラミックヒータ7は、円盤状の中心側セラミックヒータ15と(それとは別体の)円環状の外周側セラミックヒータ17とから構成されたものである。
このうち、中心側セラミックヒータ15は、後述する発熱体を備えた中心側セラミック基板19から構成され、外周側セラミックヒータ17は、後述する発熱体を備えた外周側セラミック基板21から構成されている。
なお、中心側セラミックヒータ15の上面(吸着面)が第1主面Aであり、下面が第2主面Bである。また、中心側金属ベース9の上面が第3主面Cであり、下面が第4主面Dである。
本実施例1の静電チャック1は、第1主面A側の構成として、静電チャック1の厚み方向(図1の上下方向)から見た場合に(以下平面視と記すこともある)、図2に示すように、中心(軸中心)側の円形の中心部23と、中心部23の径方向外側(外周側)にて中心部23の周囲(全周)を囲むように配置された環状の外周部25と、中心部23と外周部25との間に設けられて中心部23と外周部25との表面側(第1主面A側)を分離する環状の分離部27を備えている。
また、静電チャック1には、リフトピン(図示せず)が挿入されるリフトピン孔29が、静電チャック1を厚み方向に貫くように、複数箇所に設けられている。このリフトピン孔29は、半導体ウェハ3を冷却するために第1主面A側に供給される冷却用ガスの流路(冷却用ガス孔)としても用いられる。なお、冷却用ガス孔は、リフトピン孔29とは別に設けられていてもよい。冷却用ガスとしては、例えばヘリウムガスや窒素ガス等の不活性ガスなどを用いることができる。
更に、図1に示すように、金属ベース5のうち、中心側金属ベース9には、中心側セラミック基板19(従って半導体ウェハ3)を冷却するために、冷却用流体が流される中心側冷却部31が設けられている。同様に、外周側金属ベース11には、外周側セラミック基板21を冷却するために、外周側冷却部33が設けられている。なお、金属ベース5は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属製であり、冷却用流体としては、例えばフッ化液又は純水等の冷却用液体などを用いることができる。
また、半導体ウェハ3の加工時には、図3に示すように、外周部25の外周側セラミック基板21の上面に、その上面全体を覆うように、例えばシリコン等からなる環状の外周リング35が載置される。なお、図1〜図3では、第1主面A等の構成を模式的に示している。
b)次に、静電チャック1の各構成について詳細に説明する。
図4に拡大して示すように、中心側セラミック基板19は、例えばインジウムからなる第1接合層36により、中心側金属ベース9に接合されている。同様に、外周側セラミック基板21は、例えばインジウムからなる第2接合層37により、外周側金属ベース11に接合されている。
中心側セラミック基板19及び外周側セラミック基板21は、複数のセラミック層(図示せず)が積層されたものであり、アルミナを主成分とするアルミナ質焼結体である。なお、アルミナ質焼結体は、絶縁体(誘電体)である。
本実施例1では、静電チャック1は、上述のように、分離部27にて一部が分離された中心部23と外周部25とを有している。
このうち、中心部23は、中心側セラミック基板19と中心側金属ベース9とが積層された構造を有している。中心側セラミック基板19の内部には、図4の上方より、吸着用電極39、中心側発熱体41が配置されており、中心側金属ベース9の内部には、中心側冷却部31が設けられている。
外周部25は、外周側セラミック基板21と外周側金属ベース11とが積層された構造を有している。外周側セラミック基板21の内部には、外周側発熱体43が配置されており、外周側金属ベース11の内部には、外周側冷却部33が設けられている。
また、中心部23は外周部25より厚みが大きく(従って高さが高く)、中心側金属ベース9は外周側金属ベース11より厚みが小さく(従って高さが低く)なっている。更に、外周側冷却部33は、中心側冷却部31よりも高い位置に配置されている。つまり、外周側冷却部33の下端(第4主面D側の端部)33bの位置は、中心側冷却部31の上端(第3主面C側の端部)31aの位置(T1)よりも高く設定されている。
特に本実施例1では、中心部23と外周部25とを分離する溝である分離部27は、第1主面A側から中心側冷却部31の上端(第3主面C側の端部)31aを超えた範囲に形成されている。「第1主面A側から中心側冷却部31の上端(第3主面C側の端部)31aを超えた範囲」は、第1主面A側から、中心側冷却部31の上端(第3主面C側の端部)31aの位置(高さ)T1と下端(第4主面D側の端部)31bの位置(高さ)T2との間の位置(高さ)に到る連続した範囲である。
つまり、分離部27を構成する溝は、第4主面Dからの距離が例えば5〜15mmの深さまで形成されるとともに、所定幅(例えば1〜5mm)を有する円筒状となっている。
なお、中心側金属ベース9と外周側金属ベース11とは環状の連結部13により一体となっており、この連結部13の上面が分離部27の底面27aを構成している。つまり、底面27aの高さは、中心側冷却部31の上端(第3主面C側の端部)31aの高さT1と下端(第4主面D側の端部)31bの高さT2との間の高さである。
そして、上述した構成の静電チャック1では、中心側発熱体41によって、中心側セラミック基板19(従って半導体ウェハ3)が加熱され、外周側発熱体43によって、外周側セラミック基板21(従って外周リング35)が加熱される。また、中心側冷却部31によって、中心側金属ベース9(従って半導体ウェハ3)が冷却され、外周側冷却部33によって、外周側金属ベース11(従って外周リング35)が冷却される。
なお、中心側発熱体41、外周側発熱体43は、電圧が印加されて電流が流れると発熱する金属材料(W等)からなり、後述するように、長尺(所定幅の線状)の発熱パターンにより構成されている。
以下、内部の各構成について更に詳細に説明する。
<吸着用電極39>
吸着用電極39は、例えば平面形状が半円状の一対の電極39a、39b(図1参照)から構成されている。この吸着用電極39とは、静電チャック1を使用する場合には、両電極39a、39bの間に、直流高電圧を印加し、これにより、半導体ウェハ3を吸着する静電引力(吸着力)を発生させ、この吸着力を用いて半導体ウェハ3を吸着して固定するものである。なお、吸着用電極39については、これ以外に、周知の各種の構成を採用できる。
<中心側発熱体41>
図5(a)に示すように、中心側セラミック基板19には、中心側セラミック基板19の平面方向における各領域をそれぞれ加熱(従って温度調節)できるように、平面視で、複数の加熱ゾーン51が設定されている。
具体的には、中心側セラミック基板19に設けられた加熱ゾーン51は、軸中心を含む1つの円形の第1加熱ゾーン51aと、第1加熱ゾーン51aの外周側を帯状に囲む円環状の第2加熱ゾーン51bと、第2加熱ゾーン51bの外周側を帯状に囲む円環状の第3加熱ゾーン51cと、第3加熱ゾーン51cの外周側を帯状に囲む円環状の第4加熱ゾーン51dとから構成されており、それらは同心状に配置されている。なお、図5(a)の破線が各加熱ゾーン51の境界を示している。
また、第2加熱ゾーン51bは、同じ中心角(等ピッチ)となるように、3つの個別ゾーンに区分され、第3加熱ゾーン51cは、等ピッチで、同様に3つの個別ゾーンに区分され、第4加熱ゾーン51d(即ち最外周の加熱ゾーン)は、等ピッチで、8つの個別ゾーンに区分されている。従って、各個別ゾーンの形状は、湾曲した所定幅の円弧状の領域となっている。
そして、図5(b)に示すように、第1加熱ゾーン51aと、第2〜第4加熱ゾーン51b〜51dの個別ゾーンには、中心側発熱体41として部分発熱体53が配置されている。つまり、それぞれ第1〜第4部分発熱体53a、53b、53c、53dが配置されている。ここでは、第1加熱ゾーン51aも個別ゾーンと称する。なお、図5(b)では実線で各部分発熱体53a〜53dを示している。
第2〜第4部分発熱体53b〜53dは、長尺の発熱パターンからなり、各個別ゾーンの形状に合わせて、例えばU字状に形成されている。詳しくは、各部分発熱体53a〜53dは、各加熱ゾーン51の内周や外周の湾曲に沿うように湾曲した形状を有するとともに、周方向の一端にてU字状に曲がっている。なお、第1部分発熱体53aは、第1加熱ゾーン51aの円形の形状に合わせて、長尺の発熱パターンが(一部が切り欠かかれた)円形となっている。
<外周側発熱体43>
図5(b)に示すように、外周側セラミック基板21には、円環状に外周側発熱体43が配置されている。
この外周側発熱体43は、長尺のU字形状の発熱パターンが、外周側セラミック基板21に沿って円環状に配置されたものである。なお、図5(b)では実線で外周側発熱体43を示している。
c)次に、静電チャック1の電気的な構成(電力を供給する構成)について説明する。
図示しないが、静電チャック1の吸着用電極39、中心側発熱体41、外周側発熱体43には、それぞれを作動させるために電源回路が接続されており、それらの動作は、マイコンを含む電子制御装置によって制御される。
つまり、電子制御装置により、吸着用電極39の動作を独立して制御(印加電圧などの制御)できる。また、全ての加熱ゾーン51の全ての部分発熱体53の動作をそれぞれ独立して制御できる。更に、外周側発熱体43の動作も独立して制御できる。
また、図6に示すように、吸着用電極39、中心側発熱体41、外周側発熱体43と、各電源回路との接続は、それぞれ内部接続端子61、63、65を介して行うことができる。なお、図6では、内部接続端子61〜65の一部のみを例示している。
つまり、吸着用電極39、中心側発熱体41、外周側発熱体43は、それぞれビア71や内部導電層73などを介して、同図下方に開口する内部孔75のメタライズ層77に導通しており、このメタライズ層77にそれぞれ内部接続端子61〜65が形成されている。
従って、内部接続端子61〜65にそれぞれ端子ピン81、83、85を接続することにより、吸着用電極39、中心側発熱体41、外周側発熱体43に電力を供給することができる。
なお、静電チャック1を冷却する場合には、中心側冷却部31と外周側冷却部33に、それぞれ独自に冷却用流体を流すことによって、中心部23や外周部25を独立して冷却することができる。
d)次に、本実施例1の静電チャック1の製造方法について、簡単に説明する。
(1)中心側セラミック基板19及び外周側セラミック基板21の原料として、主成分であるAl:92重量%、MgO:1重量%、CaO:1重量%、SiO:6重量%の各粉末を混合して、ボールミルで、50〜80時間湿式粉砕した後、脱水乾燥する。
(2)次に、この粉末に溶剤等を加え、ボールミルで混合して、スラリーとする。
(3)次に、このスラリーを、減圧脱泡後平板状に流し出して徐冷し、溶剤を発散させて、(各セラミック層に対応する)各アルミナグリーンシートを形成する。
そして、各アルミナグリーンシートに対して、リフトピン孔29や内部孔75などとなる空間、更にはビア71となるスルーホールを、必要箇所に開ける。
(4)また、前記アルミナグリーンシート用の原料粉末中にタングステン粉末を混ぜて、スラリー状にして、メタライズインクとする。
(5)そして、吸着用電極39、中心側発熱体41、外周側発熱体43、内部導電層73を形成するために、前記メタライズインクを用いて、それぞれの電極や発熱体の形成箇所に対応した(中心側セラミック基板19用及び外周側セラミック基板21用の)アルミナグリーンシート上に、通常のスクリーン印刷法により、各パターンを印刷する。なお、ビア71を形成するために、スルーホールに対して、メタライズインクを充填する。
(6)次に、各アルミナグリーンシートを、リフトピン孔29等の必要な空間が形成されるように位置合わせして、熱圧着し、(中心側セラミック基板19用及び外周側セラミック基板21用の)積層シートを形成する。
(7)次に、熱圧着した各積層シートを、それぞれ所定の形状(即ち円板形状と円環形状)にカットする。
(8)次に、カットした各積層シートを、還元雰囲気にて、1400〜1600℃の範囲(例えば、1550℃)にて5時間焼成(本焼成)し、各アルミナ質焼結体を作製する。
(9)そして、焼成後に、各アルミナ焼結体に対して、例えば第1主面A側の加工など必要な加工を行って、中心側セラミック基板19及び外周側セラミック基板21を作製する。
(10)次に、中心側セラミック基板19及び外周側セラミック基板21に応じて、メタライズ層77や内部接続端子61〜65を設ける。
(11)これとは別に、金属ベース5を製造する。具体的には、金属板に対して切削加工等を行うことにより、中心側金属ベース9の高さを外周側金属ベース11の高さより低くするとともに、中心側金属ベース9と外周側金属ベース11との間に分離部27となる溝を形成する。
(12)次に、中心側金属ベース9と中心側セラミック基板19とを接合して一体化するとともに、外周側金属ベース11と外周側セラミック基板21とを接合して一体化する。これにより、静電チャック1が完成する。
e)次に、本実施例1の効果について説明する。
本実施例1の静電チャック1は、中心部23と外周部25との間に、第1主面A側から中心側冷却部31の第3主面C側の端部31aを超えた範囲の中心部23と、外周部25とを分離する溝である分離部27を備えているので、外周部25の温度が中心部23に伝わりにくい。
つまり、中心部23と外周部25とは、上述した範囲の分離部27にて十分に(熱的に)分離されているので、中心部23とは別に外周部25の温度が変化しても、中心部23は外周部25の温度変化の影響を受けにくい。よって、中心部23の温度を容易に均一化することができる。
また、本実施例1では、外周側冷却部33は、中心側冷却部31の第1主面A側の端部31aより第1主面A側に配置されているので、分離部27は、中心部23と外周側冷却部33との間に位置している。そのため、外周側冷却部33で冷却した場合でも、その温度変化が中心部23に伝わりにくいという効果がある。
また、外周側冷却部33で冷却した際の温度が中心部23に伝わる場合でも、その温度(冷熱)は、主として、分離部27を迂回するようにして中心側冷却部31が配置された範囲を通過して伝わる。つまり、外周側冷却部33による温度変化は、中心側冷却部31によって緩和されるので、その点からも、外周部25の温度が中心部23の温度に影響を及ぼしにくいという利点がある。
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
なお、実施例1と同様な構成には、同じ番号を使用する。
図7に示すように、本実施例2の静電チャック91では、前記実施例1と同様に、金属ベース5のうち、中心側金属ベース9の第3主面C側に、吸着用電極39及び中心側発熱体41を備えた中心側セラミック基板19を接合されている。同様に、外周側金属ベース11の第3主面C側に、外周側発熱体43を備えた外周側セラミック基板21が接合されている。
また、中心部23と外周部25との間には、同図の上面側(第1主面A側)が開口する環状の溝である分離部93が形成されている。
この分離部93は、実施例1よりも深い位置にまで形成されている。本実施例2では、「第1主面A側から中心側冷却部31の上端(第3主面C側の端部)31aを超えた範囲」は、第1主面A側から、中心側冷却部31の下端(第4主面D側の端部)31bの位置(高さ)T2と、第4主面Dの位置(高さ)との間の位置(高さ)に到る連続した範囲である。分離部93の底面93aは、中心側冷却部31の第4主面D側の端部31bの位置T2よりも第4主面D側に形成されている。
従って、本実施例2は、前記実施例1と同様な効果を奏する。また、分離部93は実施例1よりも深い位置まで形成されているので、中心部23は外周部25の温度の影響を一層受けにくく、よって、中心部23の温度を一層容易に均一化できるという利点がある。
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
なお、実施例1と同様な構成には、同じ番号を使用する。
図8に示すように、本実施例3の静電チャック101では、金属ベース103の中心側金属ベース105の第3主面C側に、前記実施例1と同様に、吸着用電極39及び中心側発熱体41を備えた中心側セラミック基板19が接合されており、これにより、中心部107が構成されている。
特に本実施例3では、後述するように、中心側金属ベース105の外周側に板状で円環状の外周側延設部109が延びており、この外周側延設部109に外周部111が取り付けられている。
また、中心部107と外周部111との間には、分離部113として機能する隙間が設けられており、この分離部113は、第1主面A側(図8の上方)に開口するとともに、中心側冷却部31の第4主面D側の端部31bの位置T2より第4主面D側(図8の下方)に到るまで形成されている。
なお、分離部113は、図8の上方の第1分離部113aの幅(図8の左右方向:径方向)が、図8の下方の第2分離部113bの幅より広くなっている。
図9に示すように、外周部111は、円環状の外周側環状部115と、外周側環状部115から図9の下方(第4主面D側)に向けて、同間隔にて伸びる4本の支柱117とを備えている。また、この支柱117は、図10に示すように、外周側延設部109に等間隔に4箇所に開けられた固定孔119に嵌め込まれて固定されている。
詳しくは、外周部111は、前記図8に示すように、断面(静電チャック101の中心軸に沿った断面)が長方形の外周側環状部115と、外周側環状部115を支える支柱117と、支柱117の下端を支える円盤状の支持板121を備えている。
このうち、外周側環状部115は、金属製(例えばアルミニウム製)の環状の枠体123と、枠体123の外部表面を覆うセラミック材料(例えばアルミナ、イットリア)からなる溶射層125と、枠体123の内部に形成された環状の外周側冷却部127と、枠体123の上面(上部の溶射層125の上面)に接合された外周側セラミック基体129とを備えている。
なお、溶射層125は、セラミック材料(例えばアルミナ、イットリア)の溶射によって形成されたものである。また、外周側セラミック基体129の内部には、実施例1と同様に、外周側発熱体43やビア71等が配置されている。
支柱117は、枠体123と一体に構成されており、固定孔119の上部空間119a及び下部空間119bに嵌挿されるとともに、支柱117の下部は支持板121にネジ止めされている。つまり、固定孔119の下部空間119bは、上部空間119aより大径とされており、その下部空間119bに、支持板121が配置されている。
また、下部空間119bのうち、支持板121の上面と外周側延設部109との間の隙間には、複数(ここでは2個)の環状のパッキン131が配置されている。なお、支持板121は、図8の下方より、複数の固定ネジ133によって外周側延設部109に固定されている。
更に、外周部111には、枠体123、溶射層125、支柱117を貫くように内部孔135が設けられており、この内部孔135の内周面には、電気絶縁層139が形成されている。そして、内部孔135内には、外周側発熱体43に給電するための構成(端子部の構成)として、メタライズ層77、(端子ピン85が接続される)内部接続端子65等が設けられている。
一方、図11に示すように、給電を行う構成を備えていない他の支柱117a、117bについては、上述した支柱117とは異なる構造となっている。
具体的には、図11(a)に示すように、他の(1本又は2本)の支柱117aでは、その内部に外周側冷却部127と連通に連通するように、支柱117aの軸方向に沿って1本(又は2本)の冷却流路141が形成されている。従って、この冷却流路141を用いて外周側冷却部127に冷却用流体を供給したり排出することができる。
また、図11(b)に示すように、給電の構成や冷却流路141を設けない支柱117bにおいては、支柱117bの内部を中実とすることができる。
本実施例3では、実施例1と同様な効果を奏する。また、上述した構成によって、中心部107と外周部111とを十分に分離できるので、中心部107は外周部111からの温度の影響を一層受けにくく、より一層好適に中心部107の温度を均一化できる。
更に、別体に形成された外周延設部109と外周部111とを組み付けるので、製造工程の自由度が高まるという利点がある。
また、外周側延設部109が延設された金属ベース103を用いるので、外周部111を、容易に且つ強固に金属ベース103に固定できる。
更に、支柱117、117aを利用して、外周側発熱体43への給電や、外周側冷却部127への冷却用流体の供給を行うことができる。
なお、外周部111の下部に、外周部111の高さを調節できる調節機構を設けてもよい。例えば固定ネジ133をねじ込む範囲を調節することによって、外周部111の高さを調節するようにしてもよい。その場合には、支持板121の上面と外周側延設部109との間の隙間に、異なる直径のパッキン131を用いたり、異なる厚みのスペーサを配置することができる。
次に、実施例4について説明するが、前記実施例3と同様な箇所の説明は省略する。
なお、実施例3と同様な構成には、同じ番号を使用する。
図12に示すように、本実施例4の静電チャック151では、金属ベース153の中心側金属ベース155の第3主面C側に、前記実施例1と同様に、吸着用電極39及び中心側発熱体41を備えた中心側セラミック基板19が接合されており、これにより、中心部157が構成されている。
また、中心側金属ベース155の外周側には、板状で円環状の外周側延設部159(図13参照)が設けられている。
特に本実施例4では、金属ベース153は、その第4主面D側が、図示しない固定ネジによって、円盤形状の基台161に取り付けられ、後述する外周部163も固定ネジ165によって基台161に取り付けられている。
また、中心部157と外周部163との間には、分離部167として機能する隙間が設けられている。この分離部167は、第1主面A側に開口するとともに、中心側冷却部31の第4主面D側の端部31bの位置T2より図12の下方(第4主面D側)に到るまで、即ち基台161の表面に到るまで形成されている。
前記外周部163は、実施例3とほぼ同様であり、円環状の外周側環状部115と、外周側環状部115から図12の下方に向けて、同間隔にて伸びる複数(ここでは3本の支柱117とを備えている。また、この支柱117は、図13に示すように、外周側延設部159に等間隔に3箇所に開けられた切欠部169内にて固定されている。
詳しくは、図12に示すように、外周側環状部115は、環状の枠体123と、枠体123を覆う溶射層125と、枠体123の内部の環状の外周側冷却部127と、枠体123の上面側の外周側セラミック基体129とを備えている。
また、外周側セラミック基体129の内部には、外周側発熱体43が設けられている。更に、外周部161のうち、所定の支柱117及び(その支柱117が設けられた箇所の)外周側環状部115には、実施例3と同様に、外周側発熱体43に給電するための構成が設けられている。
なお、給電するための構成が設けられていない他の支柱117としては、実施例3と同様に、図14(a)に示すように、外周側冷却部127に連通する冷却流路141が設けられた支柱117aや、図14(b)に示すように、内部が中実の支柱117bを用いることができる。
特に本実施例4では、図12に示すように、支柱117の下部に、支柱117の外周に張り出す張出部171を備えており、この張出部171に取り付けられた固定ネジ165によって、支柱117(従って外周部163)を基台161に固定している。
本実施例4においても、実施例3と同様な効果を奏する。
なお、支柱117の張出部171と基台161との間にスペーサを配置することによって、外周部111の高さを調節することができる。
尚、本発明は前記実施例などになんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、本発明は、外周側金属ベースに外周側冷却部を設けないものにも適用できる。
(2)また、支柱の形状、例えば長手方向と垂直に破断した断面形状としては、特に限定は無い。例えば円形、楕円形、長方形、正方形など、各種の形状を採用できる。
(3)前記各実施例では、第1主面側から中心側冷却部の第3主面側の端部を超えた範囲の中心部と、外周部とを分離する空間(間隙)を設けたが、断熱材を設けることで分離してもよい。しかしながら、中心部と外周部との熱の移動を減らすためには、中心部と外周部との間に間隙を設ける方が好ましい。
(4)なお、各実施例の構成を、適宜他の実施例の構成と組み合わせてもよい。
1、91、101、151…静電チャック
3…半導体ウェハ
9、105、155…中心側金属ベース
11…外周側金属ベース
19…中心側セラミック基板
21…外周側セラミック基板
23、105、157…中心部
25、111、163…外周部
27、93、113、167…分離部
31…中心側冷却部
33、127…外周側冷却部
41…中心側発熱体
43…外周側発熱体
109、159…外周側延設部
115…外周側環状部
117、117a、117b…支柱
141…冷却流路
A…第1主面
B…第2主面
C…第3主面
D…第4主面

Claims (9)

  1. 第1主面及び第2主面を有し前記第1主面側にて被加工物を吸着する中心側セラミック基板と、第3主面及び第4主面を有し前記中心側セラミック基板の第2主面側に前記第3主面が配置される中心側金属ベースと、を備えた中心部と、
    前記中心部の外周側を囲むように配置された外周部と、
    を備えるとともに、
    前記中心側セラミック基板は、前記被加工物を吸着する吸着用電極と前記被加工物を加熱する中心側発熱体とを備え、
    前記中心側金属ベースは、周囲を冷却する中心側冷却部を備え、
    前記外周部は、外周側セラミック基板と、該外周側セラミック基板に配置されて前記中心側発熱体とは独立して温度調節が可能な外周側発熱体と、
    を備えた静電チャックにおいて、
    前記第1主面側から前記中心側冷却部の前記第3主面側の端部を超えた範囲の前記中心部と、前記外周部とが分離されていることを特徴とする静電チャック。
  2. 前記第1主面側から前記中心側冷却部の前記第4主面側の端部を超えた範囲の前記中心部と、前記外周部とが分離されていることを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
  3. 前記外周部は、前記外周側セラミック基板の前記第2主面側に外周側金属ベースが配置された構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の静電チャック。
  4. 前記外周側金属ベースに、周囲を冷却する外周側冷却部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の静電チャック。
  5. 前記外周側冷却部は、前記中心側冷却部の前記第1主面側の端部より前記第1主面側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の静電チャック。
  6. 前記外周部は、前記中心部の外周を囲む環状の外周側環状部と、前記外周側環状部から前記第2主面側に伸びて該外周側環状部を支持する複数の支柱と、を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の静電チャック。
  7. 前記中心側金属ベースは、前記外周側に延設された外周側延設部を備えるとともに、前記外周部の支柱は、前記外周側延設部に固定される構造を有することを特徴とする請求項6に記載の静電チャック。
  8. 前記外周部の支柱の1又は複数には、前記外周側発熱体に接続される端子部及び前記外周側冷却部に連通する冷却流路の少なくとも一方を備えたことを特徴とする請求項6又は7に記載の静電チャック。
  9. 前記中心側発熱体は、中心側から外周側に向かって配置されるとともに、独立して温度調節が可能な複数の部分発熱体から構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の静電チャック。
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