JP6530220B2 - セラミックヒータ及びその制御方法、並びに、静電チャック及びその制御方法 - Google Patents

セラミックヒータ及びその制御方法、並びに、静電チャック及びその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば半導体ウェハを加熱することができるセラミックヒータと、そのセラミックヒータの制御方法と、例えば半導体ウェハの固定、半導体ウェハの平面度の矯正、半導体ウェハの搬送などに用いられる静電チャックと、その静電チャックの制御方法に関するものである。
従来より、半導体製造装置では、半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ)に対して、ドライエッチング(例えばプラズマエッチング)等の処理が行われている。このドライエッチングの精度を高めるためには、半導体ウェハを確実に固定しておく必要があるので、半導体ウェハを固定する固定手段として、静電引力によって半導体ウェハを固定する静電チャックが提案されている。
具体的には、静電チャックでは、例えば、セラミック基板(セラミック絶縁板)の内部に吸着用電極を有しており、吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて、半導体ウェハをセラミック基板の上面(第1主面:吸着面)に吸着させるようになっている。この静電チャックは、セラミック基板の下面(第2主面:接合面)に金属ベースを接合することによって構成されている。
更に、吸着面に吸着された半導体ウェハの温度を調節(加熱または冷却)する機能を有する静電チャックも知られている。例えば、セラミック基板内に発熱体(例えば線状の発熱パターン)を配置し、この発熱体によってセラミック基板を加熱することにより、吸着面上の半導体ウェハを加熱する技術も知られている。また、金属ベースに冷却用流体を流す冷却路を設け、この冷却用流体によって、セラミック基板を冷却する技術も知られている。
これとは別に、静電チャック等の加熱を精密に行うために、セラミック基板を複数の加熱ゾーン(ヒータゾーン)に区分したセラミックヒータも開発されている。具体的には、各加熱ゾーン毎に各加熱ゾーンを独立して加熱することができる発熱体(ゾーン発熱体)を配置して、セラミック基板の温度調節機能を向上させた多ゾーンヒータ付きセラミックヒータも提案されている(特許文献1、2参照)。
また、近年では、図19(a)に示すように、セラミック基板P1のうち、半導体ウェハP2を載置する中心部P3を、上述のように複数の加熱ゾーンP4に区分するとともに、中心部P3の外周側を囲むように外周部P5を設け、その外周部P5に外周側発熱体P6を配置して、外周部P5の温度を独自に制御する技術が開発されている。
この技術では、半導体ウェハP2を加工する際には、外周部P5上に外周リング(フォーカスリング)P7を載置し、この外周リングP7を外周部P5により加熱することによって、外周リングP7を半導体ウェハP2より高温に加熱している。なお、外周リングP7を半導体ウェハP2より高温に加熱することにより、エッチング等の加工の際に、半導体ウェハP2に不純物等が付着することを低減できる。
特開2002−93677号公報 特開2005−166354号公報
しかしながら、上述のように、外周リングP7を半導体ウェハP2より高温に加熱する場合には、外周部P5の温度が中心部P3の温度より高くなるので、外周部P5の温度が中心部P3の温度に影響を与えてしまう。
例えば、図19(b)に示すように、最外周の加熱ゾーンであるゾーン発熱体P8の発熱状態を制御して中心部P3の温度を均一化しようとする場合に、中心部P3の温度の均一化が難しいことがある。つまり、外周部P5の温度が高くなると、中心部P3の中心側より外周部P5に近い外周側(特に最外周の加熱ゾーンの外周側:端)の温度が高くなるので、中心部P3の温度を均一化することが難しいという問題があった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、セラミックヒータの中心部の温度を均一化できるセラミックヒータ及びその制御方法、並びに、静電チャック及びその制御方法を提供することにある。
(1)本発明の第1態様のセラミックヒータは、第1主面及び第2主面を有し、前記第1主面側にて被加熱物を加熱するセラミック基板を備えるとともに、前記セラミック基板は、外周側に外周側発熱体が配置され、且つ、前記被加熱物を加熱する中心部と、前記中心部に配置された中心側発熱体と、を備えたセラミックヒータにおいて、前記中心側発熱体は、前記セラミック基板の厚み方向における第1層に配置された第1層発熱体と、前記第1層とは異なる第2層に配置された第2層発熱体と、を有しており、前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、前記セラミック基板には、中心側から外周側に向かって複数の加熱ゾーンが設定され、前記第1層発熱体は、前記各加熱ゾーン毎に独立して加熱可能なように、各加熱ゾーン毎に配置された各ゾーン発熱体を有し、前記第2層発熱体は、前記中心側から外周側に向かって配置された複数の補助発熱体を有するとともに、前記複数の補助発熱体は、前記各加熱ゾーンのうち最外周に配置された加熱ゾーンと重なるように配置されていることを特徴とする。
本第1態様では、中心側発熱体は、第1層発熱体と第2層発熱体とを有しており、セラミックヒータを厚み方向から見た場合に(以下平面視と記すこともある)、第1層発熱体は、各ゾーン発熱体を有するとともに、第2層発熱体は、最外周の加熱ゾーンと重なるように配置された複数の補助発熱体を有している。
従って、外周側発熱体を発熱させることによって、セラミック基板の外周側を加熱した場合でも、第1層発熱体の最外周のゾーン発熱体と第2層発熱体の複数の補助発熱体の発熱状態を調節することにより、中心部の温度に対する外周側発熱体による影響を低減することができる。これによって、セラミック基板の中心部の温度(面内温度)を容易に均一化することができる。
例えば、後述するように、各ゾーン発熱体によって中心部を加熱する場合に、最外周のゾーン発熱体の発熱状態をそれより内周側のゾーン発熱体の発熱状態より低くし、且つ、外周側の補助発熱体の発熱状態を内周側の補助発熱体の発熱状態より低くすることによって、中心部の面内温度を容易に均一化することができる。
なお、中心部と外周部とは、同一のセラミック基板において、その中心側の部分と、中心側の部分を溝等を介して囲む外周側の部分として構成されていてもよく、或いは、セラミック基板を中心部として用い、そのセラミック基板とは別体に、セラミック基板(従って中心部)の外周側に外周部を設けてもよい。
ここで、各加熱ゾーンは、平面視で、その範囲内に各ゾーン発熱体が配置された領域である。つまり、各加熱ゾーンとしては、平面視で、各ゾーン発熱体が配置された箇所又はその箇所を含む領域を示しており、例えばゾーン発熱体が線状の発熱パターンの場合には、その発熱パターンで囲まれた領域(例えば平面視で発熱パターンを紐で括ったように囲まれる範囲)やその領域を所定幅で囲む範囲が挙げられる。また、ゾーン発熱体が隣接する箇所では、ゾーン発熱体間の間を加熱ゾーンの境界とすることができる。
(2)本発明の第2態様のセラミックヒータは、前記複数の補助発熱体による加熱状態を検出する温度センサを備えている。
本第2態様では、温度センサによって、複数の補助発熱体による加熱状態(従って補助発熱体が配置された位置やその近傍の温度)を検出することができる。よって、検出した温度に基づいて、例えば補助発熱体の印加電圧を制御することによって、補助発熱体が配置された位置やその近傍の温度(即ちセラミック基板の中心部の外周部分の温度)を調節できる。これによって、より精密にセラミック基板の中心部の面内温度を均一化することができる。
(3)本発明の第3態様のセラミックヒータは、前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、前記温度センサは、前記複数の補助発熱体が配置された位置又前記最外周の加熱ゾーンの位置にて、前記中心側から外周側に沿って複数配置されている。
本第3態様は、補助発熱体の好ましい配置を例示している。これによって、セラミック基板の中心部の外周部分において、中心側から外周側に到る温度状態を精度良く検出できる。そのため、例えば補助発熱体の印加電圧を制御することによって、セラミック基板の中心部の外周部分の温度を精度良く調節できるので、より一層精密にセラミック基板の中心部の面内温度を均一化することができる。
(4)本発明の第4態様のセラミックヒータは、前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、前記複数の加熱ゾーンのうち、最外周の加熱ゾーンに第1の温度センサ及び第2の温度センサを備えるとともに、前記第2の温度センサは前記第1の温度センサより外周側に配置されている。
本第4態様は、補助発熱体の好ましい配置を例示している。これによって、セラミック基板の中心部の外周部分(即ち最外周の加熱ゾーン)において、中心側から外周側に到る温度状態(即ち径方向における温度勾配)を精度良く検出できる。そのため、例えば補助発熱体の印加電圧を制御することによって、セラミック基板の中心部の外周部分の温度を精度良く調節できるので、より一層精密にセラミック基板の中心部の面内温度を均一化することができる。
(5)本発明の第5態様のセラミックヒータは、前記第2層発熱体は、前記第1層発熱体より前記第1主面側に配置されており、前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、前記セラミック基板の第1主面において、前記第2層発熱体より中心側に溝が形成されている。
本第5態様では、第2層発熱体より中心側に溝が形成されているので、第2層発熱体の発熱状態(従ってその周囲の温度)が変化した場合でも、溝が断熱部分として機能して、その温度変化が中心側に伝わりにくい。従って、溝より中心側における温度分布を均一化し易いという利点がある。
なお、溝は、第2層発熱体を分断する深さ(厚み方向に破断した面で見た場合)まで形成されていると、なおよい。
(6)本発明の第6態様のセラミックヒータは、前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、前記補助発熱体及びゾーン発熱体の少なくとも一方は、環状に配置されている。
本第6態様は、補助発熱体やゾーン発熱体の好ましい配置を例示している。これにより、例えば円盤状のセラミック基板の中心部の所望の位置を好適に加熱することができる。
(7)本発明の第7態様のセラミックヒータは、前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、前記複数の補助発熱体は、同心状に配置されている。
本第7態様では、補助発熱体は、同心状に複数配置されているので、セラミック基板の中心部の外周部分において、中心側と外周側で温度差がある場合には、中心側と外周側との補助発熱体の発熱状態を調節することにより、好適に中心部の面内温度を均一化できる。
(8)本発明の第8態様のセラミックヒータの制御方法は、前記第1〜第7態様のいずれかのセラミックヒータの制御方法であって、前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、前記第2層発熱体は、中心側の補助発熱体と外周側の補助発熱体とを有する構造であり、前記中心側発熱体にて前記中心部を加熱するとともに、前記外周側発熱体にて前記中心部の外周側に配置された外周部を加熱する場合には、前記最外周に配置されたゾーン発熱体の発熱状態を他のゾーン発熱体の発熱状態より低くするとともに、前記外周側の補助発熱体の発熱状態を前記中心側の補助発熱体の発熱状態より低くする。
中心側発熱体にて中心部を加熱するとともに、外周側発熱体にて外周部を加熱する場合、特に中心部より外周部の温度を高くするように加熱する場合には、中心部の外周部分の温度が外周部分の中心側より高くなる。
この場合、最外周に配置されたゾーン発熱体の発熱状態を他のゾーン発熱体の発熱状態より低くして、中心部の外周部分の温度を低めにするが、これだけだと、外周部分においては、外周側の温度が高い温度分布となる。例えば、図11(b)に示すように、最外周の加熱ゾーンにおける温度の傾斜が生じる。
そこで、本第8態様では、外周側の補助発熱体の発熱状態を中心側の補助発熱体の発熱状態より低くすることにより、中心部の外周部分おける温度分布を均一にする。これにより、例えば、図10(b)に示すように、最外周の加熱ゾーンにおける温度の傾斜(破線で示す傾斜)をなだらかにする(或いは無くす)ことができるので、中心部における面内温度を好適に均一化できるという顕著な効果を奏する。
ここで、発熱状態とは、例えば補助発熱体に印加する電圧(詳しくは供給する電力)を制御することによって調節できる発熱の状態(周囲を加熱できる能力)のことであり、例えば暖めるエリアにおける単位面積当たりの発熱量(発熱密度)で示すことができる。
(9)本発明の第9態様の静電チャックは、前記第1〜第7態様のいずれかのセラミックヒータを備えた静電チャックであって、前記セラミック基板の厚み方向に、金属ベースが積層されるとともに、前記セラミック基板に、被吸着物を吸着する吸着用電極を備え、更に、前記金属ベースには、前記セラミック基板の中心部と該中心部の外周側に配置された外周部とを独立に冷却可能な冷却部を有するとともに、前記静電チャックを厚み方向から見た場合に、前記第2層発熱体は、中心側の補助発熱体と外周側の補助発熱体とを有する。
本第9態様の静電チャックは、セラミックヒータを備えた静電チャックであって、金属ベースには、セラミックヒータの中心部と外周部とを独立に冷却できる冷却部を備えている。例えば中心部を冷却する中心側冷却路と外周部を冷却する外周側冷却路を備えている。
従って、例えば外周側冷却路によって、外周部の温度を中心部の温度より低くする場合には、中心部の外周部分の温度が低下するが、このような場合には、後述する第10態様のように、中心側の補助発熱体と外周側の補助発熱体との発熱状態を調節することによって、中心部の外周部分の温度を均一化できる。よって、中心部における面内温度を好適に均一化できるという顕著な効果を奏する。
(10)本発明の第10態様の静電チャックの制御方法は、前記第9態様に記載の静電チャックの制御方法であって、前記中心側発熱体にて前記中心部を加熱するとともに、前記冷却部にて前記外周部を冷却する場合には、前記最外周に配置されたゾーン発熱体の発熱状態を他のゾーン発熱体の発熱状態より低くするとともに、前記外周側の補助発熱体の発熱状態を前記中心側の補助発熱体の発熱状態より高くする。
例えば冷却部として、中心部を冷却する中心側冷却路と外周部を冷却する外周側冷却路を備えている場合に、外周側冷却路によって、外周部の温度を中心部の温度より低くするときには、中心部の外周部分の温度が低下する。
このような場合には、補助発熱体による中心部の外周部分の温度制御が可能なように、最外周に配置されたゾーン発熱体の発熱状態を他のゾーン発熱体の発熱状態より低くし、且つ、外周側の補助発熱体の発熱状態を中心側の補助発熱体の発熱状態より高くする。
例えば外周側の補助発熱体の印加電圧を中心側の補助発熱体の印加電圧より高くすることによって、外周側の温度を内周側より上昇させることができる。これによって、例えば図18(b)に示すように、最外周の加熱ゾーンにおける温度の傾斜をなだらかにする(或いは無くす)ことができるので、中心部における面内温度を好適に均一化できるという顕著な効果を奏する。
<以下に、本発明の各構成について説明する>
・セラミックヒータや静電チャックの外形形状としては、平面視で、円形を採用できる。
・加熱ゾーンとしては、平面視で、環状に配置されるとともに、周方向に複数配置されているものを採用できる。また、平面視で、同じピッチで又は異なるピッチ(径方向にて異なる加熱ゾーンの場合)で配置されているものを採用できる。更に、平面視で、同心状に、複数列配置されているものを採用できる。
・複数のゾーン発熱体としては、平面視で、同心状の配置を採用できる。
・セラミック基板としては、平面視で、周方向に複数の加熱ゾーンを備え、各加熱ゾーンに対応して各ゾーン発熱体が配置されている構成を採用できる。
・外周部としては、平面視で、中心部の外周側を囲むように、環状に配置されている構成を採用できる。
・発熱体としては、線状の発熱パターンが並列に配置された並列部分を有するものなどを採用できる。例えば発熱パターンがU字状や蛇行状に配置されたものを採用できる。
・発熱体(従ってゾーン発熱体、補助発熱体)、吸着用電極を構成する導体の材料としては特に限定されないが、同時焼成法によってこれらの導体及びセラミック基板を形成する場合、導体中の金属粉末は、セラミック基板の焼成温度よりも高融点である必要がある。
例えば、セラミック基板がいわゆる高温焼成セラミック(例えばアルミナ等)からなる場合には、導体中の金属粉末として、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)等やそれらの合金が選択可能である。セラミック基板がいわゆる低温焼成セラミック(例えばガラスセラミック等)からなる場合には、導体中の金属粉末として、銅(Cu)または銀(Ag)等やそれらの合金が選択可能である。また、セラミック基板が高誘電率セラミック(例えばチタン酸バリウム等)からなる場合には、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)等やそれらの合金が選択可能である。
なお、発熱体、吸着用電極は、金属粉末を含む導体ペーストを用い、従来周知の手法、例えば印刷法等により塗布された後、焼成することで形成される。
・セラミック基板としては、複数のセラミック層を積層して形成すると、内部に各種の構造を容易に形成できるので好適である。なお、静電チャックに用いられるセラミック基板は、電気絶縁性を有するセラミック絶縁板である。
・セラミック基板(複数のセラミック層からなる場合には、各セラミック層)を構成する材料としては、アルミナ、イットリア(酸化イットリウム)、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化珪素、窒化珪素などといった高温焼成セラミックを主成分とする焼結体などが挙げられる。また、用途に応じて、ホウケイ酸系ガラスやホウケイ酸鉛系ガラスにアルミナ等の無機セラミックフィラーを添加したガラスセラミックのような低温焼成セラミックを主成分とする焼結体を選択してもよいし、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウムなどの誘電体セラミックを主成分とする焼結体を選択してもよい。
・静電チャックとしては、セラミック基板の厚み方向に金属ベースが積層され、セラミック基板に、被吸着物を吸着する吸着用電極を備えた構成を採用できる。つまり、セラミック基板の第1主面(被吸着物を吸着する側の面)と反対側の第2主面側に、板状の金属ベースを接着剤層によって接合した構成を採用できる。また、冷却用流体が流れる冷却路等の冷却部を、例えば金属ベースに備えた構成を採用できる。
・冷却部としては、平面視で、中心部と重なる位置に配置された中心側冷却部(中心側冷却路)と、外周部と重なる位置に配置された外周側冷却部(外周側冷却路)との構成を採用できる。なお、冷却部に流す流体としては、フッ素系不活性流体を挙げることができる。
・金属ベースを使用する場合には、その材料として、銅、アルミニウム、鉄、チタンなどを挙げることができる。また、接着剤層にてセラミック基板と接合する場合には、その接着剤の材料として、セラミック基板と金属ベースとを接合させる力が大きい材料であることが好ましく、例えばインジウムなどの金属材料や、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂などの樹脂材料を選択することができる。しかし、セラミック基板の熱膨張係数と金属ベースの熱膨張係数との差が大きいため、接着剤は、緩衝材としての機能を有する弾性変形可能な樹脂材料からなることが特に好ましい。
実施例1の静電チャックを一部破断して模式的に示す斜視図である。 実施例1の静電チャックを示す平面図である。 実施例1の外周リングを載置した静電チャックを一部破断して模式的に示す斜視図である。 (a)は実施例1の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して模式的に示す説明図、(b)はセラミックヒータの一部を破断し拡大して示す説明図である。 (a)は実施例1のセラミックヒータにおける加熱ゾーンの配置を示す平面図、(b)はその加熱ゾーンにおけるゾーン発熱体の配置を示す平面図である。 (a)は実施例1のセラミックヒータにおける補助加熱ゾーンの配置を示す平面図、(b)はその補助加熱ゾーンにおける補助発熱体の配置を示す平面図である。 実施例1の静電チャックを駆動するための電力の供給状態を示すブロック図である。 実施例1の静電チャックを厚み方向に破断し、静電チャックの一部の電極や一部の発熱体に対する電気的接続部分を示す説明図である。 実施例1の静電チャックの制御処理を示すフローチャートである。 (a)は実施例1の静電チャックを厚み方向に破断し各発熱体の通電等の状態を示す説明図、(b)は静電チャックの制御処理によるセラミックヒータの温度の状態を示すグラフである。 (a)は実施例1の静電チャックを厚み方向に破断し各発熱体の通電等の状態を示す説明図、(b)は静電チャックの制御処理を実施しない場合のセラミックヒータの温度の状態を示すグラフである。 実施例2の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して模式的に示す説明図である。 実施例3の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して模式的に示す説明図である。 実施例4の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して模式的に示す説明図である。 実施例4の静電チャックの外周側冷却路で冷却しない場合の制御処理を示すフローチャートである。 (a)は実施例4の静電チャックを厚み方向に破断し外周側冷却路で冷却しない場合の各発熱体の通電等の状態を示す説明図、(b)は外周側冷却路で冷却しない場合の制御処理によるセラミックヒータの温度の状態を示すグラフである。 実施例4の静電チャックの外周側冷却路で冷却する場合の制御処理を示すフローチャートである。 (a)は実施例4の静電チャックを厚み方向に破断し外周側冷却路で冷却する場合の各発熱体の通電等の状態を示す説明図、(b)は外周側冷却路で冷却する場合の制御処理によるセラミックヒータの温度の状態を示すグラフである。 従来技術を示し、(a)は静電チャックを厚み方向に破断し各発熱体の通電等の状態を示す説明図、(b)はセラミックヒータの温度の状態を示すグラフである。
以下に、本発明を実施するための形態(実施例)について説明する。
ここでは、例えば半導体ウェハを吸着保持できる静電チャックを例に挙げる。
a)まず、本実施例1の静電チャックの構造について説明する。
図1に示す様に、本実施例1の静電チャック1は、図1の上側にて半導体ウェハ3を吸着する装置であり、第1主面(吸着面)5及び第2主面7を有する円盤状のセラミックヒータ9と、円盤状の金属ベース(クーリングプレート)11とを、例えばインジウムからなる接合層12(図4参照)を介して接合したものである。
本実施例1では、セラミックヒータ9は、後述する発熱体等を備えたセラミック基板13から構成されている。このセラミック基板13は、吸着面5側の構成として、セラミック基板13の厚み方向(図1の上下方向)から見た場合に(以下平面視と記すこともある)、図2に示すように、中心(軸中心)側の円形の中心部15と、中心部15の径方向外側(外周側)にて中心部15の周囲(全周)を囲むように配置された環状の外周部17と、中心部15と外周部17との間に設けられて中心部15と外周部17とを一部分離する環状の断熱用溝19を備えている。
また、静電チャック1には、リフトピン(図示せず)が挿入されるリフトピン孔21が、静電チャック1を厚み方向に貫くように、複数箇所に設けられている。このリフトピン孔21は、半導体ウェハ3を冷却するために吸着面5側に供給される冷却用ガスの流路(冷却用ガス孔)としても用いられる。なお、冷却用ガス孔は、リフトピン孔21とは別に設けられていてもよい。冷却用ガスとしては、例えばヘリウムガスや窒素ガス等の不活性ガスなどを用いることができる。
更に、図1に示すように、金属ベース11には、セラミック基板13(従って半導体ウェハ3)を冷却するために、冷却用流体が流される冷却路23が設けられている。なお、金属ベース11は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属製であり、冷却用流体としては、例えばフッ化液又は純水等の冷却用液体などを用いることができる。
また、半導体ウェハ3の加工時には、図3に示すように、セラミック基板13の外周部17の上面に、その上面全体を覆うように、例えばシリコン等からなる環状の外周リング25が載置される。なお、図1〜図3では、吸着面5等の構成を模式的に示している。
b)次に、セラミックヒータ9の内部構造について説明する。
図4に示すように、セラミックヒータ9は、接合層12によって、金属ベース11に接合されている。セラミックヒータ9のセラミック基板13は、複数のセラミック層27(図4(b)参照)が積層されたものであり、アルミナを主成分とするアルミナ質焼結体である。なお、アルミナ質焼結体は、絶縁体(誘電体)である。
セラミックヒータ9(従ってセラミック基板13)は、上述のように、中心部15と外周部17とを有しており、中心部15と外周部17とは、断熱用溝19の底部を構成する中間部29を介して、一体に構成されている。
また、中心部15の内部には、図4の上方より、吸着用電極31、第2層発熱体33、第1層発熱体35が、各セラミック層27により上下方向に分離されて配置されており、外周部17の内部には、外周側発熱体37が配置されている。
このうち、第2層発熱体33及び第1層発熱体35により構成される中心側発熱体39によって、中心部15(従って半導体ウェハ3)が加熱され、外周側発熱体37によって、外周部17(従って外周リング25)が加熱される。
なお、第2層発熱体33、第1層発熱体35、外周側発熱体37は、電圧が印加されて電流が流れると発熱する金属材料(W等)からなり、後述するように、長尺(所定幅の線状)の発熱パターンにより構成されている。
以下、内部の各構成について更に詳細に説明する。
<吸着用電極31>
吸着用電極31は、例えば平面形状が半円状の一対の電極31a、31b(図1参照)から構成されている。この吸着用電極31とは、静電チャック1を使用する場合には、両電極31a、31bの間に、直流高電圧を印加し、これにより、半導体ウェハ3を吸着する静電引力(吸着力)を発生させ、この吸着力を用いて半導体ウェハ3を吸着して固定するものである。なお、吸着用電極31については、これ以外に、周知の各種の構成を採用できる。
<第1層発熱体35>
図5(a)に示すように、セラミック基板13の中心部15には、セラミック基板13の平面方向における各領域をそれぞれ加熱(従って温度調節)できるように、平面視で、複数の加熱ゾーン41が設定されている。
具体的には、中心部15に設けられた加熱ゾーン41は、中心部15の軸中心を含む1つの円形の第1加熱ゾーン41aと、第1加熱ゾーン41aの外周側を帯状に囲む円環状の第2加熱ゾーン41bと、第2加熱ゾーン41bの外周側を帯状に囲む円環状の第3加熱ゾーン41cと、第3加熱ゾーン41cの外周側を帯状に囲む円環状の第4加熱ゾーン41dとから構成されており、それらは同心状に配置されている。なお、図5(a)の破線が各加熱ゾーン41の境界を示している。
また、第2加熱ゾーン41bは、同じ中心角(等ピッチ)となるように、3つの個別ゾーンに区分され、第3加熱ゾーン41cは、等ピッチで、同様に3つの個別ゾーンに区分され、第4加熱ゾーン41d(即ち最外周の加熱ゾーン)は、等ピッチで、8つの個別ゾーンに区分されている。従って、各個別ゾーンの形状は、湾曲した所定幅の円弧状の領域となっている。
そして、図5(b)に示すように、第1加熱ゾーン41aと、第2〜第4加熱ゾーン41b〜41dの個別ゾーンには、第1層発熱体35としてゾーン発熱体43が配置されている。つまり、それぞれ第1〜第4ゾーン発熱体43a、43b、43c、43dが配置されている。ここでは、第1加熱ゾーン41aも個別ゾーンと称する。なお、図5(b)では実線で各ゾーン発熱体43a〜43dを示している。
第2〜第4ゾーン発熱体43b〜43dは、長尺の発熱パターンからなり、各個別ゾーンの形状に合わせて、例えばU字状に形成されている。詳しくは、各ゾーン発熱体43a〜43dは、各加熱ゾーン41の内周や外周の湾曲に沿うように湾曲した形状を有するとともに、周方向の一端にてU字状に曲がっている。なお、第1ゾーン発熱体43aは、第1加熱ゾーン41aの円形の形状に合わせて、長尺の発熱パターンが(一部が切り欠かかれた)円形となっている。
<第2層発熱体33>
図6(a)に示すように、セラミック基板13の中心部15には、最外周の加熱ゾーン(即ち第4加熱ゾーン41d)に対応した領域の温度調節を精度良く行うために、平面視で、第4加熱ゾーン41dと重なる領域に、円環状の補助加熱ゾーン45が設定されている。
具体的には、中心部15の外周領域に設けられた補助加熱ゾーン45は、中心側の帯状で円環状の第1補助加熱ゾーン45aと、第1補助加熱ゾーン45aの外周側を帯状に囲む円環状の第2補助加熱ゾーン45bと、第2補助加熱ゾーン45bの外周側を帯状に囲む円環状の第3補助加熱ゾーン45cとから構成されており、それらは同心状に配置されている。なお、図6(a)の破線が各補助加熱ゾーン45の境界を示している。
そして、図6(b)に示すように、第1〜第3補助加熱ゾーン45a〜45cには、第2層発熱体33として、それぞれ長尺の発熱パターンからなる補助発熱体47が、同心状に配置されている。つまり、第1補助加熱ゾーン45aに円環状の第1補助発熱体47aが配置され、第2補助加熱ゾーン45bに円環状の第2補助発熱体47bが配置され、第3補助加熱ゾーン45cに円環状の第3補助発熱体47cが配置されている。なお、図6(b)では実線で補助発熱体47を示している。
<外周側発熱体37>
図6(b)に示すように、セラミック基板13の外周部17には、円環状に外周側発熱体37が配置されている。
この外周側発熱体37は、長尺のU字形状の発熱パターンが、外周部17に沿って円環状に配置されたものである。なお、図6(b)では実線で外周側発熱体37を示している。
c)次に、本実施例1の静電チャック1の電気的な構成(電力を供給する構成)について説明する。
図7に示すように、静電チャック1の吸着用電極31、第1層発熱体35(詳しくは第1〜第4ゾーン発熱体43a〜43dの各ゾーン発熱体43)、第2層発熱体33(詳しくは第1〜第3補助発熱体47a〜47cの各補助発熱体47)、外周側発熱体37には、それぞれを作動させるために電源回路が接続されている。
具体的には、吸着用電極31には第1電源回路51が接続され、第1層発熱体35には第2電源回路53が接続され、第2層発熱体33には第3電源回路55が接続され、外周側発熱体37には第4電源回路57が接続されており、それらの動作は、マイコンを含む電子制御装置59によって制御される。
つまり、電子制御装置59により、吸着用電極31の動作を独立して制御(印加電圧などの制御)できる。また、全ての加熱ゾーン41の全てのゾーン発熱体43の動作をそれぞれ独立して制御できる。更に、全ての補助加熱ゾーン45の全ての補助発熱体47の動作を独立して制御できる。また、外周側発熱体37の動作も独立して制御できる。
また、図8に示すように、吸着用電極31、第2層発熱体33、第1層発熱体35、外周側発熱体37と、各電源回路51〜57との接続は、それぞれ内部接続端子61、63、65、67を介して行うことができる。なお、図8では、内部接続端子61〜67の一部のみを例示している。
つまり、吸着用電極31、第2層発熱体33、第1層発熱体35、外周側発熱体37は、それぞれビア71や内部導電層73などを介して、同図下方に開口する内部孔75のメタライズ層77に導通しており、このメタライズ層77にそれぞれ内部接続端子61〜67が形成されている。
従って、内部接続端子61〜67にそれぞれ端子ピン81、83、85、87を接続することにより、吸着用電極31、第2層発熱体33、第1層発熱体35、外周側発熱体37に電力を供給することができる。
d)次に、本実施例1の静電チャック1の製造方法について、簡単に説明する。
(1)セラミック基板13の原料として、主成分であるAl:92重量%、MgO:1重量%、CaO:1重量%、SiO:6重量%の各粉末を混合して、ボールミルで、50〜80時間湿式粉砕した後、脱水乾燥する。
(2)次に、この粉末に溶剤等を加え、ボールミルで混合して、スラリーとする。
(3)次に、このスラリーを、減圧脱泡後平板状に流し出して徐冷し、溶剤を発散させて、(各セラミック層に対応する)各アルミナグリーンシートを形成する。
そして、各アルミナグリーンシートに対して、リフトピン孔21や内部孔87などとなる空間、更にはビア83となるスルーホールを、必要箇所に開ける。
(4)また、前記アルミナグリーンシート用の原料粉末中にタングステン粉末を混ぜて、スラリー状にして、メタライズインクとする。
(5)そして、吸着用電極31、第2層発熱体33、第1層発熱体35、外周側発熱体37、内部導電層73を形成するために、前記メタライズインクを用いて、それぞれの電極や発熱体の形成箇所に対応したアルミナグリーンシート上に、通常のスクリーン印刷法により、各パターンを印刷する。なお、ビア83を形成するために、スルーホールに対して、メタライズインクを充填する。
(6)次に、各アルミナグリーンシートを、リフトピン孔21等の必要な空間が形成されるように位置合わせして、熱圧着し、積層シートを形成する。
(7)次に、熱圧着した積層シートを、所定の円板形状にカットする。このとき、切削加工機によって、断熱用溝19となる溝を形成する。
(8)次に、カットしたシートを、還元雰囲気にて、1400〜1600℃の範囲(例えば、1550℃)にて5時間焼成(本焼成)し、アルミナ質焼結体を作製する。
(9)そして、焼成後に、アルミナ焼結体の一方の主面のうち、外周部17に対応する表面を、切削加工機よって削って、外周部17の高さを調節する。これによって、セラミック基板13を作成する。
(10)次に、セラミック基板13に、メタライズ層77や内部接続端子61〜67を設ける。
(11)次に、例えばインジウムを用いて、セラミック基板13(即ちセラミックヒータ9)と金属ベース11とを接合して一体化する。これにより、静電チャック1が完成する。
e)次に、本実施例1の静電チャック1の制御方法について説明する。
本処理は、電子制御装置59により実施される処理である。
ここでは、静電チャック1により半導体ウェハ3を加熱する際に、セラミック基板13の中心部15の平面方向における温度(中心部15の面内温度)を均一化するための処理について説明する。
図9及び図10(a)に示すように、まず、ステップ(S)100では、セラミックヒータ9による加熱が指示されたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ110に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ110では、外周リング25を半導体ウェハ3より高温にするために、外周側発熱体37に対して、所定の電圧を印加する処理(即ち通電(オン:ON)して発熱させる処理:以下同様)を行う。
続くステップ120では、半導体ウェハ3を加熱するために、中心側発熱体39のうち、第1層発熱体35に所定の電圧を印加する処理を行う。但し、第1層発熱体35のうち、最外周の第4加熱ゾーン41dの第4ゾーン発熱体43dに印加する電圧は、他の第1〜第3加熱ゾーン41a〜41cの第1〜第4ゾーン発熱体43a〜43cに印加する電圧より低くする。
これにより、最外周の第4加熱ゾーン41dの第4ゾーン発熱体43dの発熱状態を、他の第1〜第3加熱ゾーン41a〜41cの第1〜第3ゾーン発熱体43a〜43cの発熱状態より低くする。従って、この状態では(但し外周側発熱体37の影響を考慮しない場合)、第4加熱ゾーン41dの温度は、他の第1〜第3加熱ゾーン41a〜41cの温度より低くなる。
なお、図10(a)では、ゾーン発熱体43において、高い発熱状態をHで示し、高い発熱状態Hより低い発熱状態をLで示している(以下同様)。
続くステップ130では、中心部15の面内温度を均一にするために、第2層発熱体33の第1〜第3補助発熱体47a〜47cに印加する電圧を制御し、その発熱状態を調節し、一旦本処理を終了する。
具体的には、電圧の高い方から順番に、第1補助発熱体47aの印加電圧、第2補助発熱体47bの印加電圧、第3補助発熱体47cの印加電圧とする制御を行う。これにより、第1補助発熱体47aの発熱状態は最も高く、第2補助発熱体47bの発熱状態は中程度に、第3補助発熱体47cの発熱状態は最も低くなる。つまり、外部からの影響を考慮しない場合には、温度の高い方から順番に、第1補助加熱ゾーン45a、第2補助加熱ゾーン45b、第3補助加熱ゾーン45cとなる。
なお、図10(a)では、各補助発熱体47において、最も高い発熱状態をHで示し、中程度の発熱状態をMで示し、最も低い発熱状態をLで示している(以下同様)。従って、発熱状態は、H>M>Lとなる。
このような制御処理によって、セラミック基板13の中心部15の面内温度を均一化する。なお、前記ステップ110〜130の処理の順番を入れ換えてもよい。
f)次に、本実施例1の効果について説明する。
本実施例1では、中心側発熱体39は、第1層発熱体35と第2層発熱体33とを有しており、平面視で、第1層発熱体35は、各ゾーン発熱体43a〜43dを有するとともに、第2層発熱体33は、最外周の最外周の加熱ゾーン41d(従って第4ゾーン発熱体43d)と重なるように配置された複数の補助発熱体47a〜47cを有している。
つまり、第2層発熱体33は、中心側と外周側との異なる位置に配置された複数の補助発熱体47a〜47cを有しており、しかも、各補助発熱体47a〜47cは、平面視で、環状に且つ同心状に配置されている。なお、(個別ゾーンを並べた状態において)各ゾーン発熱体43a〜43dも、環状に配置されている。
従って、セラミック基板13の外周部17の温度を中心部15の温度よりも高くなるように加熱した場合でも、第1層発熱体35の最外周の第4ゾーン発熱体43dと第2層発熱体33の各補助発熱体47a〜47cとに印加する電圧を制御して、各発熱体の発熱状態を調節することにより、中心部15の温度に対する外周側発熱体37による影響を低減することができる。
詳しくは、中心側発熱体39にて中心部15を加熱するとともに、外周側発熱体37にて外周部17を加熱する場合(中心部15より外周部17の温度を高くする場合)には、最外周に配置された第4ゾーン発熱体43dの発熱状態を他の第1〜第3ゾーン発熱体43a〜43cの発熱状態より低くするとともに、外周側の第3補助発熱体47cの発熱状態を中心側の第1補助発熱体47aの発熱状態より低くする。
これによって、図10(b)に示すように、中心部15の外周部分(平面視で最外周の加熱ゾーン41dに対応する位置)の温度上昇を抑制することができるので、中心部15の面内温度を均一化することができる。
つまり、セラミックヒータ9によって加熱を行う場合に、中心部15より外周部17の温度が高くなるようにすると、中心部15の外周部分の温度が外周部17に近いほど(端の近いほど)高くなるが、上述したように、最外周の第4ゾーン発熱体43dの温度上昇を抑制するとともに、第1〜第3補助発熱体47a〜47cの発熱状態を制御することにより、中心部15の面内温度を均一化することができる。
これに対して、図11(a)に示すように、全てのゾーン発熱体43の発熱状態を同様に制御し(Hの状態とする)、全ての補助発熱体47に通電しない(オフ:OFF)場合には、図11(b)に示すように、最外周の第4加熱ゾーン41dに対応する中心部15の外周部分においては、外周側にゆくほど温度が高くなるので、中心部15の面内温度を均一化することができない。
従って、本実施例1のように制御することによって、中心部15の面内温度を容易に均一化することができることが分かる。
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
なお、実施例1と同様な構成には、同じ番号を使用する。
図12に示すように、本実施例2の静電チャック91は、前記実施例1と同様に、図12の上方の吸着面5側にて半導体ウェハ3を吸着するものであり、セラミックヒータ95と金属ベース11とを接合層97を介して接合したものである。
このうち、セラミックヒータ95は、平面視で、中心部99(即ち中心側の円形のセラミック基板)と、中心部99の外周側に配置された円環状の外周部101とを備えており、中心部99と外周部101とは、円環状の断熱用溝103により分離されている。
この断熱用溝103は、実施例1よりも深い溝であり、金属ベース11の表面に達するまで形成されている。つまり、中心部99は、平面視で、円形の第1接合層97aにより金属ベース11に接合され、外周部101は、円環状の第2接合層97bにより金属ベース11に接合されている。
なお、前記実施例1と同様に、中心部99には、吸着用電極31と第2層発熱体33と第1層発熱体35とが配置され、外周部101には、外周側発熱体37が配置されている。
本実施例2においても、実施例1と同様な効果を奏するとともに、中心部99と外周部101とは、断熱用溝103により完全に分離されているので、中心部99は外周部101からの温度の影響を受けにくいという利点がある。よって、中心部99における面内温度を容易に均一化できるという効果がある。
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
なお、実施例1と同様な構成には、同じ番号を使用する。
図13に示すように、本実施例3の静電チャック111は、前記実施例1と同様に、図13の上方の吸着面5側にて半導体ウェハ3を吸着するものであり、セラミックヒータ113(従ってセラミック基板115)と金属ベース11とを接合層12を介して接合したものである。
このうち、セラミック基板115は、実施例1と同様に、平面視で、中心側の中心部117と、中心部117の外周側に配置された円環状の外周部17とを備えており、中心部117と外周部17とは、円環状の断熱用溝19により分離されている。
また、中心部117には、吸着用電極119が配置されるとともに、実施例1と同様な第2層発熱体33及び第1層発熱体35が配置され、外周部17には、外周側発熱体37が配置されている。
特に、本実施例3では、中心部117の吸着面5に、円環状の溝121が形成されている。詳しくは、平面視で、溝121は、補助加熱ゾーン45(従って第1補助発熱体47a)より内周側にて、補助加熱ゾーン45と加熱ゾーン41との間の深さまで形成されている。なお、吸着用電極119は、溝121の両側に形成されている。
本実施例3においても、実施例1と同様な効果を奏するとともに、補助加熱ゾーン45より内周側の領域は、溝121により、補助加熱ゾーン45と分離されているので、補助加熱ゾーン45における温度の影響を受けにくいという利点がある。よって、中心部117のうち、溝121より内周側の領域においては、面内温度をより均一化できるという効果がある。
次に、実施例4について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
なお、実施例1と同様な構成には、同じ番号を使用する。
a)まず、本実施例4の静電チャックの構成について説明する。
図14に示すように、本実施例4の静電チャック121は、前記実施例1と同様に、図14の上方の吸着面5側にて半導体ウェハ3を吸着するものであり、セラミックヒータ9(従ってセラミック基板13)と金属ベース123とを接合層125を介して接合したものである。
このうち、セラミック基板13は、実施例1と同様に、中心部15、外周部17、断熱用溝19を備えるとともに、セラミック基板13の内部に、吸着用電極31、第2層発熱体33、第1層発熱体35等を備えている。
特に本実施例4では、金属ベース123においては、平面視で、中心部15と重なる位置に設けられた冷却路(中心側冷却路)23とは別に、外周部17と重なる位置に設けられた円環状の外周側冷却路127を備えている。なお、中心側冷却路23と外周側冷却路127とは独立に設けられているので、中心部15と外周部17とを独立に温度調節(この場合は冷却)することができる。
また、本実施例4では、平面視で、補助加熱ゾーン45(従って最外周の加熱ゾーン41d)と重なる位置に、一対の温度センサ129が配置されている。詳しくは、金属ベース123を厚み方向に貫くように、一対の貫通孔131a、131bが形成されており、この貫通孔131a、131bに、それぞれ中心側温度センサ129a、外周側温度センサ129bが配置されている。
このうち、中心側温度センサ129aは、平面視で、補助加熱ゾーン45の中心側(第1補助加熱ゾーン45aと重なる位置)に配置され、外周側温度センサ129bは、補助加熱ゾーン45の外周側(第3補助加熱ゾーン45c)と重なる位置に配置されている。なお、各温度センサ129a、129bは、第1、第3補助発熱体47a、47cの位置とも重なっている。
従って、中心側温度センサ129aによって、補助加熱ゾーン45の中心側の温度を検出でき、外周側温度センサ129bによって、補助加熱ゾーン45の外周側の温度を検知できる。
なお、ここでは、2本の温度センサ129を配置する例を挙げたが、中心部15の補助加熱ゾーン45における温度(詳しくは平面視で補助加熱ゾーン45の位置に対応するセラミック基板13の中心部15の温度)を検出できる限りは、その本数に限定はない。例えば1本でも、3本以上でもよい。
また、温度センサ129を配置する位置は、平面視で、中心部15の範囲内において、補助加熱ゾーン45と重なる位置以外に、中心から外周に向かう径方向に沿って配置することができる。例えば中心側温度センサ129aを、補助加熱ゾーン45から中心側に外れた位置に配置してもよい、或いは、外周側温度センサ129bを、補助加熱ゾーン45から外周側の外れた位置に配置してもよい。
つまり、温度センサ129の位置は、中心部15の補助加熱ゾーン45における温度を、直接又は間接的に検出できる限りは、その位置に限定はなく、平面視で、補助加熱ゾーン45と重なる位置に限らず、その近傍であってもよい。
なお、上述した構成以外に、外周部17を独自に冷却しない場合には、外周側冷却路127を省略することもできる。また、中心部15の外周部分の温度を測定しない場合には、温度センサ129を省略することもできる。
b)次に、本実施例4の静電チャック121の制御処理について説明する。
<外周側冷却路127で独自に冷却を行わない場合の処理>
図15及び図16(a)に示すように、まず、ステップ200では、セラミックヒータ9による加熱が指示されたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ210に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ210では、実施例1と同様に、外周リング25を半導体ウェハ3より高温にするために、外周側発熱体37に対して、所定の電圧を印加(通電ON)する処理を行う。
続くステップ220では、実施例1と同様に、半導体ウェハ3を加熱するために、中心側発熱体39のうち、第1層発熱体35に所定の電圧を印加する処理を行う。但し、最外周の第4ゾーン発熱体43dに印加する電圧は、他の第1〜第3ゾーン発熱体43a〜43cに印加する電圧より低くする。これにより、最外周の第4ゾーン発熱体43dの発熱状態を、他の第1〜第3ゾーン発熱体43a〜43cの発熱状態より低くする。
続くステップ230では、実施例1と同様に、中心部15の面内温度を均一にするために、第2層発熱体33の第1〜第3補助発熱体47a〜47cに印加する電圧を制御し、その発熱状態を調節する。
具体的には、電圧の高い方から順番で、第1補助発熱体47aの印加電圧、第2補助発熱体47bの印加電圧、第3補助発熱体47cの印加電圧とする制御を行う。これにより、第1補助発熱体47aの発熱状態は最も高く、第2補助発熱体47bの発熱状態は中程度に、第3補助発熱体47cの発熱状態は最も低くなる。
なお、前記ステップ210〜230の処理の順番を入れ換えてもよい。
ここで、上述したステップ220、230による処理で、ある程度の面内温度の均一化ができるが、より均一化を実現するために、以下の処理を行う。
続くステップ240では、両温度センサ129からの信号に基づいて、補助加熱ゾーン45の内周側と外周側の温度を検出する。
続くステップ250では、補助加熱ゾーン45の内周側と外周側との温度差が、所定以上あるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ260に進み、一方否定判断されると、温度差が少ないとして一旦本処理を終了する。
ステップ260では、補助加熱ゾーン45の内周側と外周側との温度差が少なくなるように、各補助発熱体47に印加する電圧を調整する。例えば、温度差が大きい場合(外周側の温度が高い場合)には、例えば第3補助発熱体47cに印加する電圧を更に低減する(例えば50%低減する)。このとき、第2補助発熱体47bに印加する電圧も低減してもよいが、低減の度合は、第3補助発熱体47cよりは小さくする(例えば25%低減する)。なお、どの程度低減すれば温度差が小さくなるかは、予め実験等により求めておくことができる。
このような処理を行うことにより、図16(b)に示すように、中心部15の外周部分(平面視で最外周の第4加熱ゾーン41dや補助加熱ゾーン45が存在する領域)の温度を精度良く均一化できるので、実施例1よりも、中心部15における面内温度を一層均一化できる。
なお、上述した処理では、ステップ230により、予め補助発熱体47に電圧を印加して発熱させたが、このステップ230の処理を省略し、温度センサ129によって測定された温度差に基づいて、ステップ250、260の処理により、補助発熱体47に印加する電圧を制御してもよい。
<外周側冷却路127で独自に冷却を行う場合の処理>
図17及び図18(a)に示すように、まず、ステップ300では、セラミックヒータ9による加熱が指示されたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ310に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ310では、外周リング25を冷却するための処理を行う。例えばポンプ等により、外周側冷却路127に冷却用流体を供給する処理を行う。なお、このとき、外周側発熱体37には電圧を印加しない(通電オフ:OFF)。
続くステップ320では、前記ステップ220と同様に、半導体ウェハ3を加熱するために、中心側発熱体39のうち、第1層発熱体35に所定の電圧を印加する処理を行う。但し、最外周の第4ゾーン発熱体43dに印加する電圧は、他の第1〜第3ゾーン発熱体43a〜43cに印加する電圧より低くする。
なお、前記ステップ310、320の処理の順番を入れ換えてもよい。
続くステップ330では、両温度センサ129からの信号に基づいて、補助加熱ゾーン45の中心側と外周側の温度を検出する。
続くステップ340では、補助加熱ゾーン45の中心側と外周側との温度差が、所定以上あるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ350に進み、一方否定判断されると、温度差が少ないとして一旦本処理を終了する。
ステップ350では、補助加熱ゾーン45の中心側と外周側との温度差が少なくなるように、各補助発熱体47に印加する電圧を調整する。
具体的には、例えば、電圧の低い方から順番に、第1補助発熱体47aの印加電圧、第2補助発熱体47bの印加電圧、第3補助発熱体47cの印加電圧とする制御を行う。これにより、第1補助発熱体47aの発熱状態は最も低く、第2補助発熱体47bの発熱状態は中程度に、第3補助発熱体47cの発熱状態は最も高くなる。
このような処理を行うことにより、図18(b)に示すように、中心部15の外周側の温度を精度良く均一化できるので、中心部15における面内温度を一層均一化できる。つまり、外周側冷却路127によって、外周部17を冷却する場合でも、中心部15における面内温度を均一化できる。
尚、本発明は前記実施例などになんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、前記各実施例では、第2層発熱体33の第1〜第3補助発熱体47a〜47cに印加する電圧を制御し、その発熱状態を調節したが、第1〜第3補助発熱体47a〜47cに印加する電圧を一定にし、それぞれの線幅、厚みや材料を調節することで、その発熱状態を調節してもよい。
(2)前記各実施例では、第2層発熱体33は、第1層発熱体35に対して、吸着面5側に配置したが、第2主面7側に配置してもよい。第1層発熱体35の方が、第2層発熱体33よりも、通常、電力量が大きく、発熱状態が吸着面5に反映されやすい。そのため、第1層発熱体35をできるだけ吸着面5から遠ざける方が、吸着面5(従って半導体ウェハ3)上に、ゾーン発熱体43のパターンのライン及びスペースが反映されにくくなり、温度分布の影響が小さくなる。つまり、第2層発熱体33を、第1層発熱体35に対して、吸着面5側に配置する方が、半導体ウェハ3上の温度ムラが小さくなるため、好ましい。
(3)補助加熱ゾーン45は、最外周の第4加熱ゾーン41dだけでなく、最外周の第4加熱ゾーン41dとその隣の第3加熱ゾーン41cの一部に重なる領域に設定されていてもよい。補助加熱ゾーン45は、最外周の第4加熱ゾーン41dだけに設定する方が、端子数の増加や制御回路の増加を最小限に抑えることができるため、好ましい。
具体的には、外周側発熱体37を発熱させたときに、中心部15の外周部分(平面視で第4加熱ゾーン41dに対応する位置)だけでなく、中心部15の外周部分より内側の部分(平面視で第3加熱ゾーン41cの一部に対応する位置)の温度が上昇することがある。
その際には、第4加熱ゾーン41dと第3加熱ゾーン41cの制御により、中心部15の外周部分(平面視で第4加熱ゾーン41dに対応する位置)のみを、温度傾斜がある状態にすることができる。そのため、補助加熱ゾーン45は、最外周の第4加熱ゾーン41dだけに設定することができる。補助加熱ゾーン45の範囲を少なくすることで、補助発熱体47の数を減らすことができる。つまり、端子数の増加や制御回路の増加を最小限に抑えることができるため、好ましい。
(4)また、前記各実施例では、セラミックヒータと金属ベースとを接合した静電チャックを例に挙げて説明したが、本発明は、セラミックヒータ単独の場合でも適用することができ、セラミック基板の中心部の面内温度を好適に均一化することができる。
(5)さらに、各実施例の構成を、適宜他の実施例の構成と組み合わせてもよい。
1、91、111、121…静電チャック
3…半導体ウェハ
5…吸着面
9、95…セラミックヒータ
11、123…金属ベース
13、115…セラミック基板
15、99、117…中心部
17、101…外周部
23…中心側冷却路
25…外周リング
33…第2層発熱体
35…第1層発熱体
37…外周側発熱体
39…中心側発熱体
41、41a、41b、41c、41d…加熱ゾーン
43、43a、43b、43c、43d…ゾーン発熱体
47、47a、47b、47c…補助発熱体
127…外周側冷却路
129、129a、129b…温度センサ

Claims (10)

  1. 第1主面及び第2主面を有し、前記第1主面側にて被加熱物を加熱するセラミック基板を備えるとともに、
    前記セラミック基板は、外周側に外周側発熱体が配置され、且つ、前記被加熱物を加熱する中心部と、前記中心部に配置された中心側発熱体と、を備えたセラミックヒータにおいて、
    前記中心側発熱体は、前記セラミック基板の厚み方向における第1層に配置された第1層発熱体と、前記第1層とは異なる第2層に配置された第2層発熱体と、を有しており、
    前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、
    前記セラミック基板には、中心側から外周側に向かって複数の加熱ゾーンが設定され、
    前記第1層発熱体は、前記各加熱ゾーン毎に独立して加熱可能なように、各加熱ゾーン毎に配置された各ゾーン発熱体を有し、
    前記第2層発熱体は、前記中心側から外周側に向かって配置され、かつ、それぞれが独立して加熱可能な複数の補助発熱体を有するとともに、前記複数の補助発熱体は、前記各加熱ゾーンのうち最外周に配置された加熱ゾーンと重なるように配置されていることを特徴とするセラミックヒータ。
  2. 前記複数の補助発熱体による加熱状態を検出する温度センサを備えたことを特徴とする請求項1に記載のセラミックヒータ。
  3. 前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、
    前記温度センサは、前記複数の補助発熱体が配置された位置又は前記最外周の加熱ゾーンの位置にて、前記中心側から外周側に沿って複数配置されていることを特徴とする請求項2に記載のセラミックヒータ。
  4. 前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、
    前記複数の加熱ゾーンのうち、最外周の加熱ゾーンに第1の温度センサ及び第2の温度センサを備えるとともに、前記第2の温度センサは前記第1の温度センサより外周側に配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のセラミックヒータ。
  5. 前記第2層発熱体は、前記第1層発熱体より前記第1主面側に配置されており、
    前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、
    前記セラミック基板の第1主面において、前記第2層発熱体より中心側に溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックヒータ。
  6. 前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、
    前記補助発熱体及びゾーン発熱体の少なくとも一方は、環状に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のセラミックヒータ。
  7. 前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、
    前記複数の補助発熱体は、同心状に配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のセラミックヒータ。
  8. 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載のセラミックヒータの制御方法であって、
    前記セラミックヒータを厚み方向から見た場合に、前記第2層発熱体は、中心側の補助発熱体と外周側の補助発熱体とを有する構造であり、
    前記中心側発熱体にて前記中心部を加熱するとともに、前記外周側発熱体にて前記中心部の外周側に配置された外周部を加熱する場合には、
    前記最外周に配置されたゾーン発熱体の発熱状態を他のゾーン発熱体の発熱状態より低くするとともに、前記外周側の補助発熱体の発熱状態を前記中心側の補助発熱体の発熱状態より低くすることを特徴とするセラミックヒータの制御方法。
  9. 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載のセラミックヒータを備えた静電チャックであって、
    前記セラミック基板の厚み方向に、金属ベースが積層されるとともに、前記セラミック基板に、被吸着物を吸着する吸着用電極を備え、
    更に、前記金属ベースには、前記セラミック基板の中心部と該中心部の外周側に配置された外周部とを独立に冷却可能な冷却部を有するとともに、
    前記静電チャックを厚み方向から見た場合に、前記第2層発熱体は、中心側の補助発熱体と外周側の補助発熱体とを有することを特徴とする静電チャック。
  10. 前記請求項9に記載の静電チャックの制御方法であって、
    前記中心側発熱体にて前記中心部を加熱するとともに、前記冷却部にて前記外周部を冷却する場合には、
    前記最外周に配置されたゾーン発熱体の発熱状態を他のゾーン発熱体の発熱状態より低くするとともに、前記外周側の補助発熱体の発熱状態を前記中心側の補助発熱体の発熱状態より高くすることを特徴とする静電チャックの制御方法。
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