JP6982126B2 - 加熱部材及び静電チャック - Google Patents
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Description
を図ることが考えられるが、サブヒータの発熱量はメインヒータの発熱量に比べて小さいため(例えば10分の1程度)、その温度差を解消することは容易ではない。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱部材の平面方向における温度分布の均一化等の温度調節を容易に行うことができる加熱部材及び静電チャックを提供することにある。
また、例えば、周囲の環境等の何らかの原因で、第2発熱部の一部(例えば外周部分の周方向における一部)の領域の温度が低下するような状況でも、当該領域に配置された第2発熱部の周方向の一部の発熱体(例えば第1発熱部の発熱体より発熱量の大きな発熱体)の発熱状態を制御することにより、当該領域の温度を上昇させて、加熱部材の全体の温度の均一化を図ることができる。
特に、例えば第1発熱部より第2発熱部の発熱量を多くすることにより、即ち最外周に配置された第2発熱部の発熱体の発熱量を(第1発熱部より)多くすることにより、絶縁基板の外周部分の温度を容易に調節できる。
本第5局面では、第2発熱部の単位面積当たりの発熱量は、第1発熱部の単位面積当たりの発熱量より大であるので、第2発熱部により、絶縁基板(従って加熱部材)の温度を容易に所望の温度に制御できる。例えば加熱部材の平面方向における温度を容易に均一化できる。
ることができる。
本第7局面では、静電チャックは前記加熱部材を備えているので、この加熱部材によって上述した温度調節を容易に行うことができる。
(a)絶縁基板の内部に第1発熱部が配置され、絶縁基板の第2の主面に第2発熱部が配置されている加熱部材。
(c)絶縁基板は、セラミックス基板である加熱部材。
<以下に、本発明の各構成について説明する>
・前記主面とは、板材(基板)の厚み方向における端部をなす表面のことである。
・周方向とは、平面視で、加熱部材の重心の周囲を囲む方向である。例えば円盤の場合には、外周に沿った方向(円周方向)である。
・「大きな電力の供給が可能な端子部」とは、供給する電力を増加させた場合に、(第1端子部に比べて)破損が生じにくい端子部(即ち第2端子部)である。
セラミックスとしては、酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化アルミニウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、炭化ケイ素等を主成分(セラミックス中で50質量%以上)とする材料が挙げられる。なお、前記主成分以外に、例えば希土類化合物を添加することもできる。
・発熱部(従って発熱体)は、通電によって発熱する抵抗発熱体であり、この発熱体の材料としては、タングステン、タングステンカーバイド、モリブデン、モリブデンカーバイド、タンタル、白金等が挙げられる。
ここでは、第1実施形態として、例えば半導体ウェハを吸着保持できる静電チャックを例に挙げる。
[1−1.構成]
まず、第1実施形態の静電チャックの構造について説明する。
が積層されて接着剤層9により接合されたものである。
<セラミックヒータ>
図2に模式的に示すように、セラミックヒータ5(従ってセラミック基板17)は、その第2の主面B側が、例えばインジウムからなる接着剤層9により、金属ベース7の第3の主面C側に接合されている。
一方、第2発熱体25は、独自に温度制御が可能なように、第2発熱体25の一端がビア33や共通の内部配線層47に接続されるとともに、他端がビア33や個別の内部配線層49に接続されている。そして、共通の内部配線層47と個別の内部配線層49は、セラミック基板17の第2の主面B側の表面に設けられた第2端子部51を介して、給電用端子29に接続されている。
ここで、後述するように、第2発熱部15(従って第2発熱体25)の発熱量は第1発熱部13(従って第1発熱体23)の発熱量より大であるので、即ち第2発熱体25は第1発熱体23より大きな電流が流れるので、第2端子部51は第1端子部39より大きな電力の供給が可能な構造(即ち電流が流れる方向に直交する断面積が大きな構造)となっている。
金属ベース7は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属製である。金属ベース7には、前記冷却路19やリフトピン孔21以外に、前記電極用端子、給電用端子29、コネクタ31等が配置される貫通孔である貫通部55がそれぞれ形成されている。
なお、コネクタ31は、そのまま(コネクタ31用の)内部孔57に収容されている。
吸着用電極11は、例えば平面形状が円形の電極から構成されている。この吸着用電極11とは、静電チャック1を使用する場合には、直流高電圧が印加され、これにより、半導体ウェハ3を吸着する静電引力(吸着力)を発生させ、この吸着力を用いて半導体ウェハ3を吸着して固定するものである。なお、吸着用電極11については、これ以外に、周知の各種の構成(単極性や双極性の電極など)を採用できる。なお、吸着用電極11は、例えばタングステン等の導電材料からなる。
[1−2.第1発熱部及び第2発熱部]
次に、第1発熱部13及び第2発熱部15の構成について説明する。
図2に示すように、第1発熱部13の各第1発熱体23は、吸着用電極11より第2の主面B側(図2の下方)にて、同一平面(第1平面H1:図3参照)上に配置されている。
従って、第1発熱部13と第2発熱部15とは、セラミック基板17(従って静電チャック1)の厚み方向から見た平面視で、重ね合されるように配置されている。以下、詳細に説明する。
まず、第1平面H1上における第1発熱部13の複数の第1発熱体23の配置を説明する。
また、第2加熱ゾーン61bは、同じ中心角(等ピッチ)となるように、8つの加熱領域63に区分され、第3加熱ゾーン61cは、等ピッチで、18つの加熱領域63に区分され、第4加熱ゾーン61dは、等ピッチで、18つの加熱領域63に区分され、第5加熱ゾーン61eは、等ピッチで、30の加熱領域63に区分され、第6加熱ゾーン61fは、等ピッチで、30の加熱領域63に区分され、第7加熱ゾーン61gは、等ピッチで、36の加熱領域63に区分されている。従って、各加熱領域63の形状は、円形又は湾曲した所定幅の円弧状の領域となっている。
次に、第2平面H2上における第2発熱部15の複数の第2発熱体25の配置を説明する。
また、第2加熱ゾーン71bは、同じ中心角(等ピッチ)となるように、3つの加熱領域73に区分され、第3加熱ゾーン71cは、等ピッチで、6つの加熱領域73に区分され、第4加熱ゾーン71dは、等ピッチで、9の加熱領域73に区分されている。従って、各加熱領域73の形状は、円形又は湾曲した所定幅の円弧状の領域となっている。
[1−3.第1発熱部及び第2発熱部の積層構造]
次に、第1発熱部13及び第2発熱部15を重ね合わせた構成について説明する。
第1発熱部13の第3加熱ゾーン61c及び第4加熱ゾーン61dと、第2発熱部15の第2加熱ゾーン71bとが、完全に重なっている。
なお、図5から明らかなように、第1発熱部13における加熱ゾーンの数(従って第1発熱体23の数)は、第2発熱部15における加熱ゾーンの数(従って第2発熱体25の数)より多い。
[1−4.第1発熱部及び第2発熱部の温度制御]
本第1実施形態では、第1発熱部13及び第2発熱部15の内周側の加熱ゾーンZ1と外周側(即ち最外周)の加熱ゾーンZ2とでは、異なる温度制御を行うことができるので、この温度制御について説明する。
ここで内周側の加熱ゾーンZ1とは、図6の灰色部分に示すように、最外周の加熱ゾーンZ2より内側の加熱ゾーンのことである。
ここでは、例えば図7に示すように、重なり合う任意の加熱ゾーンを例に挙げて説明する。なお、図7では、重なり合う加熱ゾーンの一部を直線状に配置して示している。
て、
<外周側の温度制御>
次に、図6に示す外周側(即ち最外周)の加熱ゾーンZ2の温度制御について説明する。
[1−5.製造方法]
次に、本第1実施形態の静電チャック1の製造方法について、簡単に説明する。
(3)次に、このスラリーを、減圧脱泡後平板状に流し出して徐冷し、溶剤を発散させて、(各セラミック層に対応する)各アルミナグリーンシートを形成する。
(4)また、前記アルミナグリーンシート用の原料粉末中にタングステン粉末を混ぜて、スラリー状にして、メタライズインクとする。
(7)次に、熱圧着した各積層シートを、それぞれ所定の形状(即ち円板形状)にカットする。
(9)そして、焼成後に、各アルミナ焼結体に対して、例えば第1の主面A側の加工など必要な加工を行って、セラミック基板17を作製する。
(11)次に、例えば電極パッド43にピン45をろう付けする。また、電極パッド53に
給電用端子29の上部をろう付けする。
(14)次に、各内部孔57に対応して、コネクタ31や給電用端子29を配置して、静電チャック1を完成する。
[1−6.効果]
次に、本第1実施形態の効果について説明する。
また、例えば、周囲の環境等の何らかの原因で、第2発熱部15の一部(例えば外周部分の周方向における一部)の領域の温度が低下するような状況でも、当該領域に配置された第2発熱部15の周方向の一部の第2発熱体25の発熱状態を制御することにより、当該領域の温度を上昇させて、セラミックヒータ5の全体の温度の均一化を図ることができる。
される配線数や端子数を低減できるという利点がある。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と同様な内容の説明は省略又は簡易化して説明する。なお、第1実施形態と同様な構成には同様な番号を付す。
図9に示すように、本第2実施形態では、第1実施形態と同様に、第1発熱部13は、第1〜第7加熱ゾーン61a〜61gに区分されるとともに、各加熱ゾーン61a〜61gは、それぞれ所定のピッチで複数の加熱領域63に区分されている。
なお、図10では、重なり合う加熱ゾーンの一部を直線状に配置して示している。
図10(a)に示すように、第1発熱部13の第7加熱ゾーン61gと、第2発熱部15の第4内周加熱ゾーン71d1及び第4外周加熱ゾーン71d2とが重なり合っている。
ン61gのいくつかの加熱領域63と第4外周加熱ゾーン71d2とが重なる領域(図10(c)でハッチングが交差する部分)の温度が最も高くなる。
このように、本第2実施形態では、第1実施形態と同様な効果を奏する。
(1)例えば、前記実施形態では、第1発熱部13及び第2発熱部15を、セラミック基板17内に配置したが、図11(a)に変形例1を示すように、セラミック基板17内に第1発熱部13を配置し、セラミック基板17の外側(即ち第2の主面B側)に第2発熱部15を配置してもよい。
(6)前記第1実施形態では、第2内側環状領域を構成する1つの加熱ゾーン71(第3加熱ゾーン71c)に対して、第1内側環状領域を構成する2つの加熱ゾーン61(第5加熱ゾーン61e及び第6加熱ゾーン61f)が完全に重なっている静電チャック1を例に挙げたが、本発明は、第2内側環状領域を構成する1つの加熱ゾーン71に対して、第1内側環状領域を構成する2つ以上の加熱ゾーン61のそれぞれが部分的に重なっていてもよい。
(9)各実施形態の構成を適宜組み合わせることができる。
3…半導体ウェハ
5…セラミックヒータ
11…静電電極
13…第1発熱部
15…第2発熱部
17…セラミック基板
23…第1発熱体
25…第2発熱体
61、71…加熱ゾーン
63、73…加熱領域
Claims (7)
- 被加工物が搭載される第1の主面と該第1の主面の反対側の第2の主面とを有するとともに、電気絶縁性を有する絶縁基板と、該絶縁基板に配置されて通電により発熱する発熱部と、を備えるとともに、
前記発熱部として、前記絶縁基板の内部に配置された第1発熱部と、該第1発熱部よりも前記第2の主面側に配置された第2発熱部と、を備えた加熱部材において、
前記絶縁基板を厚み方向から見た平面視で、
前記第1発熱部及び前記第2発熱部は、それぞれ独立して温度調節が可能な複数の発熱体からなり、
前記第1発熱部及び前記第2発熱部の複数の発熱体は、それぞれ前記絶縁基板の周方向に複数配置されており、
且つ、前記第1発熱部の発熱体数は、前記第2発熱部の発熱体数より大であり、
前記平面視で、
前記第1発熱部は、同心状に区分された複数の第1環状領域にそれぞれ配置された第1環状部を有するとともに、該第1環状部は前記絶縁基板の周方向に複数の発熱体を有し、
且つ、前記第2発熱部は、同心状に区分された複数の第2環状領域にそれぞれ配置された第2環状部を有するとともに、該第2環状部は前記絶縁基板の周方向に複数の発熱体を有し、
前記複数の第2環状領域のうち最外周の1つの前記第2環状領域からなる第2外側環状領域と、前記複数の第2環状領域のうち前記第2外側環状領域より1つ内周側の前記第2環状領域からなる第2内側環状領域と、を備え、
前記複数の第1環状領域のうち前記第2外側環状領域と重なる範囲を第1外側環状領域とするとともに、前記複数の第1環状領域のうち前記第2内側環状領域と重なる範囲を第1内側環状領域とし、
前記第1外側環状領域及び前記第1内側環状領域は、周方向に区分される複数の加熱領域を有するとともに、当該第1外側環状領域及び前記第1内側環状領域の複数の加熱領域ごとに1つの前記発熱体が配置され、
前記第2外側環状領域及び第2内側環状領域は、周方向に区分される複数の加熱領域を有するとともに、当該第2外側環状領域及び第2内側環状領域の複数の加熱領域ごとに1つの前記発熱体が配置され、
前記第2外側環状領域の1つの加熱領域の範囲以内に、前記第1外側環状領域の複数の加熱領域が配置され、且つ、前記第2内側環状領域の1つの加熱領域の範囲以内に、前記第1内側環状領域の複数の加熱領域が配置されていることを特徴とする加熱部材。 - 前記平面視で、
前記第2外側環状領域の1つの加熱領域の範囲と、前記第1外側環状領域の複数の加熱領域が構成する範囲とが、完全に一致するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱部材。 - 前記平面視で、
前記第2外側環状領域の1つの加熱領域の範囲以内に配置された、前記第1外側環状領域の複数の加熱領域は、周方向に一列に配置され、且つ、径方向における配列数が一列であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱部材。 - 前記平面視で、
前記複数の第2環状領域のうち最外周より内周側の1つの前記第2環状領域からなる第2内側環状領域と、前記複数の第1環状領域のうち前記第2内側環状領域と重なる2つ以上の前記第1環状領域からなる第1内側環状領域とについて、
前記絶縁基板の径方向において、前記第1内側環状領域内の前記発熱体の配列数は、前記第2内側環状領域内の前記発熱体の配列数より多く、
且つ、前記絶縁基板の周方向において、前記第1内側環状領域内の前記発熱体の配列数は前記第2内側環状領域内の前記発熱体の配列数より多いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱部材。 - 前記平面視で、前記第2発熱部の単位面積当たりの発熱量は、前記第1発熱部の単位面積当たりの発熱量より大であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱部材。
- 前記加熱部材の表面に、前記第1発熱部に電気的に接続されて外部から電力が供給される第1端子部と、前記第2発熱部に電気的に接続されて外部から電力が供給される第2端子部と、を備えており、
前記第2端子部は前記第1端子部より大きな電力の供給が可能な端子部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱部材。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱部材を備えるとともに、前記絶縁基板に静電電極を備えたことを特徴とする静電チャック。
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