JP2016206309A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート分離補助部材を用いた場合に、研磨ローラによる定着ベルトの研磨不良の発生を抑制する。【解決手段】定着ローラ11と、加熱ローラ14と、定着ローラ及び加熱ローラに掛け渡された定着ベルト12と、定着ベルトを介して定着ローラに圧接して定着圧接部Nを形成する加圧部材13と、定着圧接部の下流側近傍において定着ベルトの内側面12bに接触して定着ベルトの曲率半径を小さくするシート分離補助部材16と、シート分離補助部材よりも下流側且つ加熱ローラよりも上流側において定着ベルトの外側面12aに接触する研磨ローラ20とを備えた定着装置1であって、定着ベルト12を挟んで研磨ローラ20と対向する位置に、研磨ローラと共に定着ベルトに対する圧接部N1を形成する対向ローラ21が配置された。【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関するものである。
一般的に、複写機、ファクシミリ、プリンタ等といった画像形成装置には、非定着画像としてのトナー像が形成されたシート状媒体にこのトナー像を定着するための定着装置が設けられている。定着装置において、定着ベルトを含む二つの回転部材の対向接触部である定着圧接部(ニップ部)にシート状部材を通過させつつ、加熱・加圧を行なってトナー像をシート状媒体に定着する。
例えば、特許文献1には、定着装置(図示せず)として、定着ローラと加熱ローラ及びこれら二つのローラに掛け渡された定着ベルトと、定着ローラに対向して定着ベルトに接触する加圧ローラ及び研磨ローラとを備えたものが記載されている。
この研磨ローラは加圧スプリングを介して接離カムで駆動され、定着ローラ上の定着ベルトに対して接離(接触離脱)可能となっている。研磨ローラは定着ベルトの表面を摺擦、研磨するものである。
定着ベルトの定着圧接部(ニップ部)においてシート状媒体である用紙が通過する際に、用紙の裁断バリによって定着ベルトの表面が摩耗し、この用紙よりも大きいサイズの用紙で画像を出力した場合に、定着ベルト上の摩耗箇所が画像に現れてしまうことがある。研磨ローラを使用してこのような問題に対応している。
また、近年では、環境問題に対する意識の高揚により、パルプの使用量が少なく、二酸化炭素の発生量の少ない薄紙の使用の拡大や、薄紙から厚紙、様々な記録媒体への対応力、高耐久、高速化が求められてきている。
例えば、定着ベルトの内側に配置された弾性体である定着ローラに対して、定着ローラよりも硬度の高い加圧ローラを圧接することにより、定着圧接部(ニップ部)の出口側の定着ベルトの曲率を小さくすることで、用紙(シート)を分離させる方式がある。この方式においては、腰の弱い薄紙の分離性が必ずしも良くなく、且つ印刷速度の高速化により定着ローラが大径化されるに従い、益々、薄紙を分離するのが困難になりやすい。このため、定着圧接部の下流側において定着ベルトに強制的に曲率を形成するための部材(シート分離補助部材)を配置することも提案されている。
用紙エッジによる定着ベルトの摩耗に対して、定着ベルト表層を研磨する研磨ローラを用いる場合、従来においては、定着ローラを研磨ローラの対向部材としている。しかしながら、シート分離補助部材を用いた場合に、分離補助部材の上流側と下流側とで定着ベルトの線速のバランスが安定せず、定着ローラを対向部材とすると定着ベルトの研磨不良が発生する懸念がある。
本発明は、上記した点に鑑み、シート分離補助部材を用いた場合でも、研磨ローラによる定着ベルトの研磨不良の発生を抑制することのできる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る定着装置は、定着ローラと、加熱ローラと、該定着ローラ及び該加熱ローラに掛け渡された定着ベルトと、該定着ベルトを介して該定着ローラに圧接して定着圧接部を形成する加圧部材と、該定着圧接部の下流側近傍において該定着ベルトの内側面に接触して該定着ベルトの曲率半径を小さくするシート分離補助部材と、該シート分離補助部材よりも下流側且つ該加熱ローラよりも上流側において該定着ベルトの外側面に接触する研磨ローラとを備えた定着装置であって、前記定着ベルトを挟んで前記研磨ローラと対向する位置に、該研磨ローラと共に該定着ベルトに対する圧接部を形成する対向ローラが配置されたことを特徴とする。
本発明によれば、シート分離補助部材を用いた場合でも、研磨ローラによる定着ベルトの研磨不良の発生を抑制することができる。
一実施形態に係る定着装置を示す断面図である。 同じく定着装置の一要部を示す概略図である。 図2の一要部を示す拡大図である。 一実施形態に係る画像形成装置を示す説明図である。
以下に、一実施形態に係る定着装置を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。図1は定着装置の詳細図、図2は定着装置の一要部を示す概略図、図3は図2の一要部を示す拡大図である。
図1,図2に示す如く、この定着装置1は、上側の加熱ローラ14と、中間の定着ローラ11と、下側の加圧ローラ(加圧部材)13と、中間左側のテンションローラ15とを備えている。さらに、加熱ローラ14と定着ローラ11とテンションローラ15とに一定の張力で掛け渡された第一ニップ形成部材である定着ベルト(定着部材)12を備えている。
加圧ローラ13は、定着ベルト12に対して下側で回転自在に圧接して定着圧接部Nを形成する第二ニップ形成部材である。定着圧接部Nにおいては、金属製のローラ母体の表面にフッ素系のコーティングを施したり、フッ素系のシート状部材を被着させている。定着圧接部Nの直後(下流側)において定着ベルト12の曲率半径を小さくするシート分離補助部材(以下、分離補助部材と称する)16が定着ベルト12の内側に配設されている。
分離補助部材16は、定着圧接部Nの下流側近傍において定着ベルト12の内側面12bに強く接触して、定着ベルト12の曲率半径を小さく規定している。分離補助部材16は、定着ベルト12の内側面12bに接触する湾曲状ないし略湾曲状の外側面16aを有している。分離補助部材16は、定着ローラ11と同心の不動のブラケット16Aを介して固定されている。分離補助部材16はブラケット16Aで定着ローラ11の径方向外側に突出している。
定着圧接部Nのシート(用紙)排出側において板状のシート分離板(分離手段)19が取り付けられ、シート分離板19の先端19aが定着ベルト12との間の微少ギャップM(図2)を維持している。先端19a側は略テーパ状に尖っている。また、加圧ローラ13へのシート(用紙)Pの巻き付きを抑止するシート分離爪18がシート分離板19の下方に隣接して設けられている。シートPはシート分離板19とシート分離爪18との間を通って図で左側に排出される。なお、明細書で前後左右の方向性は説明の便宜上のものであり、必ずしも定着装置1の設置方向と一致するものではない。
定着ベルト12は、無端ベルトであり、断面構造として、例えばニッケル、ステンレス、ポリイミド等といった基材にシリコンゴム層等の弾性層を形成した二層構造となっている。また、定着ローラ11は、金属製の芯金にシリコンゴム等の弾性体を被着させたものである。ウォームアップ時間の短縮のために、定着ベルト12の熱を吸収しにくいように、発泡シリコンゴムを用いることも可能である。また、加熱ローラ14は、アルミニウム又は鉄製の中空ローラで内部にハロゲンヒータ等のヒータ14hから成る熱源を有している。熱源は誘導加熱機構であってもよい。
定着装置1を駆動する際には、定着ローラ11が図中時計回り方向(図1の矢印D方向)に回転駆動される。そして、定着ベルト12が、テンションローラ15の外向きの押圧により適切な張力が付与された状態でシートPを排出する方向(図2で矢印D1の時計回り方向)に回動する。通紙(定着)の際には、加圧ローラ13が不図示の加圧脱圧手段で加圧されて定着圧接部Nを形成し、待機時(非定着時)においては、加圧ローラ13が定着ベルト12から図中下方に離脱する。
定着の際には、加熱ローラ14の内部に配置されたヒータ14hの発熱により、定着装置1内の不図示のサーミスタで検出される温度が所定の温度(例えばトナーの定着に適する温度)になるまで定着ベルト12が加熱される。加圧ローラ13は、通常はアルミニウム又は鉄製等の芯金の上にシリコンゴム等の弾性層が設けられた円筒形状のローラである。
また、不図示の加圧脱圧手段により、加圧ローラ13を定着ベルト12側へ移動させて加圧すること、及び定着ベルト12から引き離す方向に移動させて脱圧することが可能である。定着装置1を駆動する時には、この加圧脱圧手段により、定着ベルト12への加圧ローラ13の押し当てが一定の圧力で行なわれる。
なお、本実施形態では、加圧部材として加圧ローラ13を用いたが、加圧部材はローラタイプに限定されるものではなく、例えば、不図示の二つのローラに掛け渡された無端ベルト状の加圧部材(ベルトタイプ)を用いることも可能である。加圧部材13は定着ベルト12を介して定着ローラ11に圧接して、定着ベルト12の定着圧接部Nを形成する。
定着装置1では、定着ベルト12及び加圧ローラ13が回転駆動された状態で、定着ベルト12の表面は所定の温度まで加熱されている。この状態で定着圧接部(ニップ部)Nに、未定着トナーが形成されたシートPが図中右側から左側方向に通紙され、定着圧接部Nにおける加圧及び加熱により未定着トナーがシートP上に熱融着されて定着が行なわれる。
次いで、トナーが定着されたシートPは定着圧接部Nから図で左側に排出される。定着圧接部Nの下流側の定着ベルト12の内側に配置された分離補助部材16によって定着ベルト12に小さな曲率半径が形成される。これにより、シートPの先端が前述の微小ギャップM(図2)の距離だけ定着ベルト12より離れ、シートPが定着ベルト12から分離される。
本例において、定着ベルト12は、少し左上がりに傾斜した略平面的な定着圧着部Nから分離補助部材16の下部外側面16a1に沿って、定着ローラ11の外周面よりも径方向外側に(下流側で水平ないし斜め下向きに)湾曲状に突出している。この定着ベルト12の突出部分12cに沿ってシートPが定着圧接部Nから略水平方向に分離して送り出される(図1のシートP2を参照)。
図2,図3に示す如く、テンションローラ15と加熱ローラ14とに架橋された定着ベルト12の内側に対向ローラ21が配置され、対向ローラ21に対して定着ベルト12を挟んで向かい合う位置に研磨ローラ20が配置されている。研磨ローラ20は定着ベルト12の外側に配置されて定着ベルト12の外側面12aに接触している。テンションローラ15と加熱ローラ14との間に掛け渡された(架橋された)定着ベルト部分12Aの長さのほぼ中間位置において、対向ローラ21及び研磨ローラ20が定着ベルト12の内外から定着ベルト12に接触している。研磨ローラ20は、分離補助部材16よりもベルト回転方向下流側且つ加熱ローラ14よりも上流側において定着ベルト12の外側面12aに接触している。対向ローラ21は研磨ローラ20と共に定着ベルト12に対する(定着ベルト12の)圧接部N1(図3)を形成する。
分離補助部材16の比較的近傍の上流側と下流側とで定着ベルト12の線速が変動した場合でも、分離補助部材16のさらに上流側における定着ベルト12の線速が安定した位置で、定着ベルト12が対向ローラ21に押し付けられつつ研磨ローラ20で研磨される。これにより、定着ベルト12の研磨が研磨残り等なく安定して行なわれ、定着ベルト12の研磨不良の発生が抑制される。
また、分離補助部材16の下流側で定着ベルト12がテンションローラ15に接触しつつ上流側に移動することで、テンションローラ15によって定着ベルト12の線速が安定する。その状態で、テンションローラ15と加熱ローラ14との間で、定着ベルト12が対向ローラ21に押し付けられつつ研磨ローラ20で研磨される。これにより、定着ベルト12の研磨が一層安定して行なわれ、定着ベルト12の研磨不良の発生が一層抑制される。そして、安定した研磨性能を維持し、良好なシート分離性能、画像品質を得ることができる。
対向ローラ21とテンションローラ15と加熱ローラ14とでなす(これら三つのローラに掛け渡される)定着ベルト12の屈曲角度θは、180°未満(θ<180°)に規定されている。角度θ<180°と規定したのは、図3に示すように、定着ベルト12にかかる研磨ローラ20の線圧が、定着ベルト12を介した対向ローラ21との圧接部(ニップ部)N1にのみ付与され、安定的な研磨性能を得ることができるからである。そして、安定した研磨性能を維持し、良好なシート分離性能、画像品質を得ることができる。例えば、定着ベルト12の角度θがθ=180°又はθ>180°である場合には、圧接部N1の面積が増加し、定着ベルト12にかかる研磨ローラ20の圧力が分散されてしまい、安定的な研磨性能を得られにくい。
本実施形態における屈曲角度θは、例えば170°である。角度θは略170°(例えばθ=170°±5°程度の範囲)であってもよい。また、角度θは170°以下であってもよい。但しθが鋭角的であると定着ベルト12の耐久性を低下させる懸念があるので、角度θは鈍角であることが好ましい。
なお、対向ローラ21とテンションローラ15と加熱ローラ14とでなす定着ベルト12の屈曲角度θとは、正確には以下のようである。定着ベルト12の軌跡に沿って、テンションローラ15の外側面と対向ローラ21の外側面とを接線方向に結んだ直線と、加熱ローラ14の外側面と対向ローラ21の外側面とを接線方向に結んだ直線とのなす交差角度(内側角度)である。
研磨ローラ20は不図示の移動手段で図2の矢印Aのように定着ベルト12に対して接離(接触離脱)方向に移動可能である。また、対向ローラ21は不図示の移動手段で矢印Bのように定着ベルト12に対して接離方向(接触離脱)に移動可能である。移動手段は研磨ローラ20と対向ローラ21を定着ベルト12に対して同時に接離方向に移動する(両ローラ20,21を同時に接触させ、同時に離脱させる)ものであってもよい。対向ローラ21は常時、定着ベルト12に接触するものであってもよいが、接離するものであることが、定着ベルト12の接触抵抗を低減させる上で好ましい。「接離」とは、接触分離、接近乖離をも意味する。
定着ベルト12を研磨する必要のない時に、研磨ローラ20を定着ベルト12から離脱(離間)させることで、定着ベルト12の寿命を高めることができる。そして、安定した研磨性能を維持し、良好なシート分離性能、画像品質を得ることができる。
研磨ローラ20と対向ローラ21は、定着ローラ11、加熱ローラ14又は加圧ローラ13と同様に、平行に軸方向に水平に延びている。そして、研磨ローラ20の軸方向長さは、対向ローラ21の軸方向長さよりも長く規定されている。これにより、研磨ローラ20が対向ローラ21の全長に渡って定着ベルト12を介して対向ローラ21に接触する。そして、研磨ローラ20による定着ベルト12の外側面(シートPの上面に接触してシートPを下流側に送り出す面)12aの研磨が研磨残り等なく確実に行なわれる。安定した研磨性能を維持し、良好なシート分離性能、画像品質を得ることができる。
以下に、図1の定着装置1におけるその他の構成を説明する。
定着装置1は例えば電子写真式印刷装置におけるものである。上下のカバー2,3の内側に、上から斜め左下にかけて加熱ローラ14、定着ローラ11、加圧ローラ13が順に配置されている。加熱ローラ14は内部に複数本の熱源14hを有している。加圧ローラ13は、退避位置から定着ローラ11に向けて不図示の加圧脱圧手段で径方向に定着圧接部(画像定着位置)Nまでやや斜め上向きに付勢されて加圧状態となっている。加圧脱圧手段は、例えばカム部材とばね部材あるいはプランジャ等といった移動・付勢手段で構成されている。
加圧ローラ13及び定着ローラ11の定着圧接部Nに向けて、右側(上流側)の用紙ガイド板24が左上がりに傾斜して配置されると共に、左側(下流側ないし出口側)の用紙ガイド板28が略水平に配置されている。各用紙ガイド板24,28の上面に記録媒体としての用紙P1,P2が配置されている。用紙Pは記録媒体の一種である。
定着圧接部Nの左側(下流側)に断面湾曲状の分離補助部材16がテンションローラ15に向けて斜め上向きに配設されている。定着ベルト12と各ローラ11,14,15,20,21は上カバー2の内側に配置され、加圧ローラ13は下カバー3の内側に配置されている。上下のカバー2,3の間に用紙案内路25が形成されている。
右側の用紙ガイド板24の左端(先端)は加圧ローラ13の右上の外側面に近接している。右側の用紙ガイド板24は下カバー3の一部(上壁)を兼ねている。右側の用紙ガイド板24の下側のスペースに他のローラ群(例えばクリーニングウェブユニット)27が配設され、ローラ群27のうちの小さなローラ17が加圧ローラ13の右側の外側面に向けて近接配置されている。
左側の用紙ガイド板28の右端(先端)側は斜め下向きに折れ曲げられて、用紙ガイド板28の右端(先端)が加圧ローラ13に近接している。左側の用紙ガイド板28は下カバー3側に固定されている。左側の用紙ガイド板28の下方において、整風板23が配置されている。整風板23の右端部(先端部)が加圧ローラ13の下部左側の外側面に接触している。
整風板23よりも右側において(加圧ローラ13の下端よりも右側において)、他の整風板22が右上がりに傾斜して配置されている。整風板22の上端部が加圧ローラ13の下部右側の外周面に接触している。右側の整風板22の下方において、下カバー3の底壁に送風取り入れ用の開口が設けられ、開口から斜め左上がりに加圧ローラ13の下部に向けて冷却ダクト26が配置されている。冷却ダクト26は左側の排気ダクト34に続いている。一例として、左側の整風板23の上面よりも上側に突出して不図示の加圧ローラ用温度センサが下カバー3に配設されている。加圧ローラ13の表面(外側面)に沿って冷却風が矢印Wで示すように流れて、加圧ローラ13が冷却される。
以下に、図4を用いて、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
この画像形成装置50はタンデム型のカラー複写機である。画像形成装置50は、装置本体の中央部に位置する画像形成部50Aと、画像形成部50Aの下方に位置する給紙部50Bと、画像形成部50Aの上方に位置する不図示の画像読取部を有する高速機である。画像形成部50Aに前述の定着装置1が組み込まれている。
画像形成部50Aには、水平方向に延びる転写面を有する転写ベルト60が配置され、転写ベルト60の上面に、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。すなわち、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)による像を保持可能な像保持体としての感光体55Y、55M、55C、55Kが転写ベルト60の転写面に沿って並置されている。各感光体55Y、55M、55C、55Kはそれぞれ同じ方向(反時計回り方向)に回転可能なドラムで構成されている。その周りに、回転過程において画像形成処理を実行する光書き込み装置51と、帯電装置52Y、52M、52C、52Kと、現像装置53Y、53M、53C、53Kと、一次転写装置54Y、54M、54C、54Kと、クリーニング装置が配置されている。
また、各現像装置53Y、53M、53C、53Kには、それぞれのカラートナーが収容されている。転写ベルト60は、駆動ローラと従動ローラに掛け回されて感光体55Y、55M、55C、55Kとの対峙位置において同方向に移動可能な構成を有している。また、従動ローラの一つであるローラ61に対向する位置に転写ローラ62が設けられている。転写ローラ62から定着装置1までのシートPの搬送経路は横パス式となっている。
給紙部50Bは、記録媒体としてのシートPを積載収容する給紙トレイ70と、給紙トレイ70内のシートPを最上部から順に一枚ずつ分離して転写ローラ62まで搬送する搬送機構とを有している。
画像形成装置50における画像形成にあたっては、例えば、感光体55Yにより一様に帯電され、画像読取部からの画像情報に基づいて感光体55Y上に静電潜像が形成される。この静電潜像はイエローのトナーを収容した現像装置53Yによりトナー像として可視像化され、このトナー像は所定のバイアスが印加される一次転写装置54Yにより転写ベルト60上に一次転写される。他の感光体55M,55C,55Kでもトナーの色が異なるだけで同様の画像形成がなされ、それぞれの色のトナー像が転写ベルト60上に静電気力で順に転写されて重ね合わされる。
次に、感光体55Y、55M、55C、55Kから転写ベルト60上に一次転写されたトナー像は、ローラ61、転写ローラ62により搬送されてきたシートPに転写される。トナー像が転写されたシートPは、さらに定着装置1まで搬送され、定着装置1における定着ベルト12と加圧ローラ13との定着圧接部(ニップ部)Nにて定着が行なわれる。
定着装置1における定着ベルト12や加圧ローラ13には、オイル塗布装置81,82によりそれぞれ適当量のオイルが塗布されており、また、必要に応じて図2の定着圧接部Nの下流側に配置された分離補助部材16やシート分離板18が機能する。これにより、シートPが定着ベルト12や加圧ローラ13に巻き付くことなく定着圧接部Nの下流側に排出される。定着圧接部Nから排出されたシートPは排出経路に沿ってスタッカ65(図4)に送り出される。
上記定着装置1及び定着装置1を有する画像形成装置50により、一層高度なシート定着分離機能が得られ、様々な紙種・画像への対応が可能となる。また、装置1,50の小型化が可能になると共に、安定したシート分離性能、画像品質、高耐久性が可能になる。このように、安定した研磨性能を維持し、良好なシート分離性能、画像品質を得ることができる。
なお、本発明は、図面に示した実施形態に限定されるものではない。他の実施形態、追加、変更、削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、何れの態様においても本発明の作用効果を奏する限り、本発明に範疇に含まれるものである。
1 定着装置
11 定着ローラ
12 定着ベルト
13 加圧ローラ(加圧部材)
14 加熱ローラ
16 シート分離補助部材
20 研磨ローラ
21 対向ローラ
50 画像形成装置
N 定着圧接部
N1 圧接部
θ 屈曲角度
特開2014−164074号公報

Claims (7)

  1. 定着ローラと、加熱ローラと、該定着ローラ及び該加熱ローラに掛け渡された定着ベルトと、該定着ベルトを介して該定着ローラに圧接して定着圧接部を形成する加圧部材と、該定着圧接部の下流側近傍において該定着ベルトの内側面に接触して該定着ベルトの曲率半径を小さくするシート分離補助部材と、該シート分離補助部材よりも下流側且つ該加熱ローラよりも上流側において該定着ベルトの外側面に接触する研磨ローラとを備えた定着装置であって、
    前記定着ベルトを挟んで前記研磨ローラと対向する位置に、該研磨ローラと共に該定着ベルトに対する圧接部を形成する対向ローラが配置されたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記シート分離補助部材の下流側において前記定着ベルトを張るテンションローラを備え、該テンションローラと前記加熱ローラとの間に前記研磨ローラが配置されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記対向ローラによって形成される前記定着ベルトの屈曲角度は、180°未満であることを特徴とする請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 前記研磨ローラは前記定着ベルトに対して接触離脱可能であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の定着装置。
  5. 前記対向ローラは前記定着ベルトに対して接触離脱可能であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の定着装置。
  6. 前記研磨ローラの軸方向長さは前記対向ローラの軸方向長さよりも長いことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の定着装置。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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