JP2014074879A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置を小型化することができると共に安定した分離性能及び画像品質を得ることが可能な定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着ローラ2と、加熱ローラ3と、定着ベルト4と、加圧ローラ5と、分離爪6,7とを有する定着装置1において、定着ローラ2と加圧ローラ5との圧接部Nよりも用紙搬送方向下流側近傍の位置に定着ベルト4の内面と接触するように配設された複数の接触部10a,10b、10cを有する分離補助部材10を設け、複数の接触部10a,10b、10cのうち定着ベルト4に接触する接触部を任意に選択可能とした。
【選択図】図2
【解決手段】定着ローラ2と、加熱ローラ3と、定着ベルト4と、加圧ローラ5と、分離爪6,7とを有する定着装置1において、定着ローラ2と加圧ローラ5との圧接部Nよりも用紙搬送方向下流側近傍の位置に定着ベルト4の内面と接触するように配設された複数の接触部10a,10b、10cを有する分離補助部材10を設け、複数の接触部10a,10b、10cのうち定着ベルト4に接触する接触部を任意に選択可能とした。
【選択図】図2
Description
本発明は、記録媒体上のトナーを加熱して定着する定着装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、これ等の複合機等の電子写真方式を採用した画像形成装置に関し、詳しくは定着後の記録媒体の分離を補助するための分離補助部材を併設した定着装置、及びこの定着装置を備えた画像形成装置に関する。
一般的に、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置には、非定着画像であるトナー像が転写された記録媒体にこのトナー像を定着させるための定着装置が設けられている。この定着装置としては、ヒータ等の加熱手段により加熱されるローラ対または無端状ベルトである第1の回転部材と、第1の回転部材に当接しかつ第1の回転部材との対向位置においてこれと逆方向に回転するローラ状の第2の回転部材(これには通常、加熱手段が設けられている)とを有するものが一般的である。このような定着装置では、トナー像を担持した記録媒体を第1の回転部材と第2の回転部材との対向接触によるニップ部を通過させ、このときに加熱及び加圧を行うことでトナー像を加熱溶融して記録媒体上に定着(ニップ定着)させている。
ところで近年では、地球環境問題に対する意識の高揚から、パルプの使用量が少なく製紙時の二酸化炭素発生量も少ない薄紙の使用の拡大や、プロダクションプリンティングといった市場の拡大により、薄紙から厚紙への対応力及び高速化が求められてきている。しかし、薄紙では腰が弱いために定着装置のニップ部から排出されるときに第1の回転部材への巻き付きが発生し易く、この巻き付きは用紙ジャムの原因となって種々の不具合を引き起こすという問題点があった。
また、高速化による必要熱容量の増大により定着ローラの径が増大して分離部の曲率半径が大きくなることで、近年はより一層分離性能に対する課題が増加している。このため従来の定着装置には、記録媒体が薄紙である場合にも第1の回転部材からの分離を確実に行うための用紙分離部材としての分離爪が、定着ベルトと微小ギャップを持つように記録媒体排出側に配置されている。
定着ローラ11及び定着ベルト12及び加圧ローラ13を有する従来の定着装置を示す図12において、ニップ部の出口側において定着ベルト12と微小ギャップを有するように分離爪18が配設されている。これによりニップ部を通過した定着後の記録媒体Pの分離が可能となり、加圧ローラ13表面への記録媒体Pの巻き付きトラブルが防止され、分離爪19の分離性能が確保される。
また図13に示すように、定着ローラ611と加圧ローラ62との圧接部N1の下流近傍に、分離性を向上させるために定着ベルト610の外周面を加圧ローラ62に押圧させると共に、加圧ローラ62に押圧された状態での加圧ローラ表面形状とほぼ同一である押圧面を有する分離補助64とを含む定着装置が、例えば「特許文献1」に開示されている。
また図14に示すように、大小2個の支持ローラ101,102により回転自在に支持された無端状の定着ベルト103を備え、定着ベルト103と加圧ローラ104との間を記録媒体が通過することにより、記録媒体上にトナー像を加熱する定着装置において、使用する記録媒体の種類に応じて支持ローラ102の位置を変位させ、定着ベルト103と加圧ローラ104との接触幅を変化させる定着装置100が、例えば「特許文献2」に開示されている。
上述した技術のうち、分離補助部材の位置が常に固定で加圧ローラに当接させる構成では、比較的分離が容易な厚紙でも分離補助部材による一定の圧力を与えていた。しかし、厚紙ではニップ通過時に用紙のエッジが定着ベルト表面を擦ることで定着ベルト表面が摩耗するために印刷物の光沢が低下し、定着ベルトの寿命が短くなったり分離補助部材での曲率半径が小さいために定着ベルトを劣化させたりし、封筒等のしわが発生し易い記録媒体でも必要以上の圧力をかける構成となっていた。
「特許文献2」に開示された技術では、このように定着ベルトにストレスがかかりすぎることによる障害を回避するために支持ローラが回動自在に設けられているが、支持ローラによる曲率分離であるために加圧ローラとの圧接部出口から記録媒体が分離するまでの距離は制御できず、定着ベルトから享受される熱量がばらついて一旦記録媒体上に固定されたトナーが再度溶融したり、ブリスタを発生させたりするという問題点があった。
本発明は上述の問題点を解決し、装置を小型化することができると共に安定した分離性能及び画像品質を得ることが可能な定着装置及びこれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、定着部材と、熱源を有する加熱部材と、前記定着部材と前記加熱部材との間に張架されたベルト部材と、前記ベルト部材を介して前記定着部材に圧接配置された加圧部材と、前記ベルト部材から記録媒体を分離する分離部材とを有する定着装置において、前記ベルト部材と接触して画像形成条件に応じて前記ベルト部材の曲率半径を変化させる分離補助部材を有することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成条件に応じてベルト部材の曲率半径を変化させることが可能であるので、大掛かりな構成を有することなく定着装置を小型化することができると共に、定着ベルトに必要以上のストレスをかけることなく紙種や紙厚等の条件に応じた最適な分離を行うことができ、良好な分離性能を有する定着装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に用いられる定着装置を示している。同図において定着装置1は、定着部材である定着ローラ2及び加熱部材である加熱ローラ3に所定の張力で掛け渡されたベルト部材としての定着ベルト4を有している。定着ベルト4を介して定着ローラ2と対向する位置には加圧部材としての加圧ローラ5が配設されており、加圧ローラ5は定着ローラ2に圧接配置されて圧接部Nを形成している。圧接部Nよりも用紙搬送方向下流側には、その先端が定着ベルト4に近接配置され定着ベルト4に対する記録媒体としての用紙Pの巻き付きを防止する分離部材としての分離爪6が配設されている。用紙搬送経路を介して分離爪6と対向する位置には、その先端が加圧ローラ5の周面に接触配置され加圧ローラ5への用紙Pの巻き付きを防止する分離爪7が配設されている。また、加圧ローラ5の周面近傍には、クリーニングウェブ8aを加圧ローラ5の周面に当接させてクリーニングを行うクリーニング機構8が配設されている。
定着ベルト4は無端ベルトであり、断面構造としては例えばニッケルやステンレス、ポリイミド等の基材にシリコンゴム層等の弾性層を形成した2層構造となっている。定着ローラ2は金属の芯金にシリコンゴムを巻いたものであり、ウォームアップ時間短縮のために定着ベルト4の熱を吸収しにくいように発泡性のシリコンゴムを用いる場合もある。加熱ローラ3はアルミニウムまたは鉄製の中空ローラであって、内部にハロゲンヒータ等の熱源3aを有している。熱源3aとしては、誘導加熱機構(IH)等を用いてもよい。
定着装置1の駆動時には、例えば定着ローラ2が図1において時計回り方向に回転駆動する。これにより定着ベルト4がテンションローラ9a,9bによって適切な張力が付与された状態で用紙搬送方向である時計回り方向に走行駆動され、定着ベルト4の走行に伴い加圧ローラ5が従動回転する。なお駆動されるローラは定着ローラ2に限られず、加圧ローラ5や加熱ローラ3であってもよい。また定着の際には、定着ベルト4は加熱ローラ3の内部に設けられた熱源3aの発熱により図示しないサーミスタで検出される温度が所定の温度(例えばトナー定着に適する温度)まで加熱される。
加圧ローラ5は、通常はアルミニウムまたは鉄等の芯金上にシリコンゴム等の弾性層が設けられた円筒形状のローラである。加圧ローラ5は、図示しない接離手段によって定着ベルト4側へ移動されて定着ベルト4を加圧する態様と定着ベルト4側から離間される態様とを選択的に占め、定着装置1の駆動時には定着ベルト4に所定の圧力で圧接される。また定着時等の必要なときに、加圧ローラ5は内部に設けられたヒータ5aの発熱により所定の温度に加熱される。なお本実施形態では加圧ローラ5を示したが、2個のローラ間に掛け渡された無端ベルト状の加圧ベルトを加圧ローラ5に代えて用いてもよい。
定着装置1では、定着ベルト4及び加圧ローラ5が回転駆動された状態で定着ベルト4の表面は所定温度まで昇温されている。そして、圧接部Nに未定着のトナー像が形成された用紙Pが通紙され(図1において右方から左方への通紙)、圧接部Nにおける加圧及び加熱により未定着トナーを用紙P上に熱融着させて定着を行う。次いで、トナーが定着された用紙Pは圧接部Nから排出されるが、このときに用紙Pが定着ベルト4または加圧ローラ5に巻き付いたまま排出される場合がある。このため、各分離爪6,7の先端が用紙Pの先端に当接することにより、用紙Pを定着ベルト4または加圧ローラ5から分離させるように構成されている。圧接部Nから排出された用紙Pは、所定の排出経路を通過して定着装置1から送り出される。
図1及び図2に示すように、圧接部Nの用紙搬送方向下流側であって定着ベルト4の内部側には、本発明の特徴部である分離補助部材10が配設されている。分離補助部材10は、そのフレーム部10dに設けられたそれぞれ先端部の曲率半径が異なる接触部としての2つの突起部10a,10bと、フレーム部10dに回転自在に支持された接触部としての回転部材10cとを有している。分離補助部材10は図示しないステッピングモータ等の駆動手段によって回転駆動され、突起部10a、突起部10b、回転部材10cの何れかを定着ベルト4の内周面に対して選択的に接触可能となるように構成されている。
定着ベルト4を介して分離補助部材10と対向する位置には、定着装置1の幅方向において所定の間隔で配置された複数の分離爪6が配設されている。分離爪6は、その先端が直接定着ベルト4に接触した状態で繰り返し使用されると分離爪6が接触する定着ベルト4が摩耗して著しい画像劣化が発生する。このため、分離爪6と定着ベルト4との間には微小ギャップMが設けられるように、図示しない位置決め部材によってその配設位置が調整される。微小ギャップMは、用紙Pが圧接部Nから送り出されるときに定着ベルト4からやや離間する状態の用紙先端部に対して分離爪6の先端が潜り込むに足りるだけの定着ベルト4に近接したギャップである。
図2は、定着ベルト4からの分離が比較的困難である薄紙(または腰が弱い用紙)通紙時の状態を示している。薄紙通紙時には、定着ローラ2に対する加圧ローラ5の食い込み量を少なくして圧接部Nの幅を比較的狭いNaに設定する。また薄紙通紙時には用紙Pが定着ベルト4に巻き付き易いため、分離補助部材10のうちの曲率半径が最も小さい突起10aを、定着ベルト4を介して加圧ローラ5に圧接させる。そして、突起10aにより形成される曲率半径によって定着ベルト4からの用紙Pの分離を補助している。このとき分離爪6は、突起10aの曲率により定着ベルト4からやや離間した状態の用紙先端部に入り込む最適位置に位置決めされ、用紙Pの分離が可能となる。
図3は普通紙通紙時の状態を示している。普通紙通紙時には、定着ローラ2に対する加圧ローラ5の食い込み量を基準値として圧接部Nの幅を幅Naよりも広い普通の幅であるNbに設定する。また分離補助部材10のうちの曲率半径が2番目に小さい突起10bを定着ベルト4に圧接させ、突起10bにより形成される曲率半径によって定着ベルト4からの用紙Pの分離を補助している。分離爪6は上述と同様の位置に位置決めされ、用紙Pの分離が可能となる。
図4は厚紙(または腰が強い用紙)通紙時の状態を示している。厚紙通紙時には、定着ローラ2に対する加圧ローラ5の食い込み量を多くして圧接部Nの幅を比較的広いNcに設定する。また厚紙通紙時には用紙Pが定着ベルト4に巻き付きにくいために各突起10a,10bによる曲率分離は必要なく、用紙Pの分離に足り得るだけの曲率半径を有する回転部材10cを定着ベルト4に圧接させる。そして、回転部材10cにより形成される曲率半径によって定着ベルト4からの用紙Pの分離を補助している。分離爪6は上述と同様の位置に位置決めされ、用紙Pの分離が可能となる。
上述の構成により、用紙Pの厚みや種類に応じて分離補助部材10の定着ベルト4に接触する接触部10a,10b,10cを任意に選択可能であるので、大掛かりな構成を有することなく定着装置1を小型化することができる。また、定着ベルト4に必要以上のストレスをかけることなく紙種や紙厚等の画像形成条件に応じた最適な分離を行うことができ、良好な分離性能を有する定着装置1を提供することができる。
第1の実施形態では、画像形成条件として用紙Pの厚みや種類に応じて定着ベルト4に接触する分離補助部材10の接触部10a,10b,10cを選択可能な構成とした。しかし、画像形成条件として用紙Pに形成される画像濃度、及び環境温度に応じて定着ベルト4に接触する分離補助部材10の接触部10a,10b,10cを選択可能な構成としてもよい。画像濃度による場合には、例えば画像濃度が50%以上100%以下の場合に突起10aを、20%以上50%未満の場合に突起10bを、0%以上20%未満の場合に回転部材10cを定着ベルト4に接触させる構成とする。また環境温度による場合には、例えば温度が27℃以上の場合に突起10aを、20℃以上27℃未満の場合に突起10bを、0℃以上20℃未満の場合に回転部材10cを定着ベルト4に接触させる構成とする。
上述の構成により、画像形成条件として画像濃度や環境温度に応じて分離補助部材10の定着ベルト4に接触する接触部10a,10b,10cを任意に選択可能であるので、大掛かりな構成を有することなく定着装置1を小型化することができる。また、定着ベルト4に必要以上のストレスをかけることなく画像濃度や環境温度等の条件に応じた最適な分離を行うことができ、良好な分離性能を有する定着装置1を提供することができる。
図5は、本発明の第2の実施形態に用いられる定着装置20を示している。この定着装置20は、第1の実施形態で示した定着装置1と比較すると分離補助部材10に代えて分離補助部材21を有する点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。図5及び図6に示すように、圧接部Nの用紙搬送方向下流側であって定着ベルト4の内側には、分離補助部材21が配設されている。分離補助部材21は定着ローラ2の回転中心軸を中心として定着ローラ2の円周方向に移動自在に設けられており、図示しないステッピングモータ等の駆動手段によって移動される。
図6は、定着ベルト4からの分離が比較的困難である薄紙(または腰が弱い用紙)または普通紙通紙時の状態を示している。薄紙通紙時には、定着ローラ2に対する加圧ローラ5の食い込み量を少なくして圧接部Nの幅を比較的狭いNaに設定する。また薄紙通紙時には用紙Pが定着ベルト4に巻き付き易いため、定着ベルト4を介して分離補助部材21を加圧ローラ5の周面に当接させる。この当接時における分離補助部材21により形成される曲率半径によって定着ベルト4からの用紙Pの分離を補助している。このとき分離爪6は、分離補助部材21の曲率により定着ベルト4からやや離間した状態の用紙先端部に入り込む最適位置に位置決めされ、用紙Pの分離が可能となる。
図7は、非通紙時の状態を示している。非通紙の場合は、分離補助部材21によって定着ベルト4の曲率半径を作る必要がないため、分離補助部材21は加圧ローラ5から離間する矢印A方向に移動し、定着ベルト4の内周面に接しない退避位置を占める。また厚紙(または腰が強い用紙)通紙時には、図7の状態から定着ローラ2に対する加圧ローラ5の食い込み量を多くして圧接部Nの幅を比較的広いNcに設定する。厚紙通紙時には用紙Pが定着ベルト4に巻き付きにくいために分離補助部材21による曲率分離は必要なく、分離補助部材21が退避位置を占めた状態での通紙が可能である。分離爪6は上述と同様の位置に位置決めされ、用紙Pの分離が可能となる。
この構成により、第1の実施形態における作用効果に加え、定着ベルト4及び分離補助部材21に必要以上のストレスをかけることが防止され、装置の長寿命化を図ることができる。第2の実施形態においても、画像形成条件として用紙Pに形成される画像濃度、及び環境温度に応じて分離補助部材21を移動させる構成としてもよい。
図8は、本発明の第3の実施形態に用いられる定着装置30を示している。この定着装置30は第1の実施形態で示した定着装置1と比較すると、分離補助部材10に代えて分離補助部材31を有する点及び分離爪6に代えて分離部材としての分離爪32を有する点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
図8及び図9に示すように、圧接部Nの用紙搬送方向下流側であって定着ベルト4の内側には、分離補助部材31が配設されている。分離補助部材31は定着ローラ2の回転中心軸を中心として定着ローラ2の円周方向に移動自在に設けられており、図示しないステッピングモータ等の駆動手段によって移動される。分離補助部材31は、図9に示すように定着ベルト4を介して加圧ローラ5の周面に当接する分離位置と、図10に示すように加圧ローラ5より離間した退避位置との間の任意の位置を占めるように構成されている。
定着ベルト4を介して分離補助部材31と対向する位置には、分離爪6と同様に定着装置1の幅方向において所定の間隔で配置された複数の分離爪32が配設されている。分離爪32は分離爪6と同様に、定着ベルト4との間に微小ギャップMが設けられるように図示しない位置決め部材によってその配設位置が調整される。また、各分離爪32は定着ローラ2の回転中心軸を中心として定着ローラ2の円周方向に分離補助部材31と一体的に移動自在に設けられており、分離補助部材31を移動させる図示しない駆動手段によって分離補助部材31と共に移動される。各分離爪32は分離補助部材31に対して常時同様の位相を保った状態で移動され、図9に示す分離位置と図10に示す退避位置との間の任意の位置を占めるように構成されている。
図9は、定着ベルト4からの分離が比較的困難である薄紙(または腰が弱い用紙)または普通紙通紙時の状態を示している。薄紙通紙時には、定着ローラ2に対する加圧ローラ5の食い込み量を少なくして圧接部Nの幅を比較的狭いNaに設定する。また薄紙通紙時には用紙Pが定着ベルト4に巻き付き易いため、分離補助部材31及び各分離爪32を分離位置に位置決めし、分離補助部材31により形成される曲率半径によって定着ベルト4からの用紙Pの分離を補助している。このとき分離爪32は、分離補助部材31の曲率により定着ベルト4からやや離間した状態の用紙先端部に入り込む最適位置に位置決めされ、用紙Pの分離が可能となる。
図10は厚紙(または腰が強い用紙)通紙時の状態を示している。厚紙通紙時には、定着ローラ2に対する加圧ローラ5の食い込み量を多くして圧接部Nの幅を比較的広いNcに設定する。また厚紙通紙時には用紙Pが定着ベルト4に巻き付きにくいために分離補助部材31による曲率分離は必要なく、分離補助部材31及び各分離爪32を退避位置に位置決めする。各分離爪32は上述と同様の位置に位置決めされ、用紙Pの分離が可能となる。この構成において、用紙Pの厚みまたは腰の強さに応じて、分離補助部材31及び各分離爪32を分離位置と退避位置との間の任意の位置に位置決めしてもよい。
この構成により、第1の実施形態における作用効果に加え、さらに用紙の厚みや腰の強さに応じて曲率半径を変化させることができ、きめの細かい分離を行うことができる。第3の実施形態においても、画像形成条件として用紙Pに形成される画像濃度、及び環境温度に応じて分離補助部材31及び各分離爪32を移動させる構成としてもよい。
次に、上述した本発明の定着装置1,20,30が適用可能な画像形成装置について説明する。図11に示すように画像形成装置であるタンデム型のカラー複写機200は、装置本体の中央部に配置された画像形成部200Aと、画像形成部200Aの下方に配設された給紙部200Bとを有している。またカラー複写機200は、画像形成部200Aの上方に配設された図示しない画像読取部を有する高速機であり、画像形成部200Aに上述した定着装置1が組み込まれている。
画像形成部200Aには水平方向に延在する転写面を有する中間転写ベルト210が配設されており、中間転写ベルト210の上面には色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が配設されている。これは、補色関係にある色のトナー(イエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)によりトナー像を担持する構成であり、具体的には像担持体としての感光体205Y,205M,205C,205Kが中間転写ベルト210の上面に沿って並設されている。
各感光体205Y,205M,205C,205Kはそれぞれ同方向である反時計回り方向に回転可能なドラムであり、その周囲には回転過程において画像形成処理を実行する構成が配設されている。具体的には、光書込装置201、帯電装置202Y,202M,202C,202K、それぞれのカラートナーが収容された現像装置203Y,203M,203C,203K、1次転写装置204Y,204M,204C,204K、クリーニング装置である。
中間転写ベルト210は、駆動ローラと従動ローラとに掛け渡されて各感光体205との対向位置において同方向に移動可能に構成されている。また従動ローラの1つであるローラ211と対向する位置には2次転写ローラ212が配設されている。2次転写ローラ212から定着装置1までの用紙Pの搬送経路は、図示しないコンベヤ等を用いた周知の横搬送方式を採用している。給紙部200Bは、用紙Pを積載収容する給紙トレイ220、給紙トレイ220内の用紙Pを最上位のものから順に1枚ずつ分離して2次転写ローラ212まで給送する周知の分離給送機構を有している。
カラー複写機200における画像形成では、感光体205Yの表面が帯電装置202Yにより一様に帯電され、画像読取部からの画像情報に基づいて感光体205Y上に静電潜像が形成される。形成された静電潜像はイエロのトナーを収容した現像装置203Yによってトナー像に可視像化され、形成されたトナー像は所定のバイアスが印加される1次転写装置204Yにより中間転写ベルト210上に1次転写される。他の感光体205M,205C,205Kでもトナーの色が異なるのみで同様の画像形成が行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト210上に静電気力により重畳転写される。
次に、各感光体205から中間転写ベルト210上に1次転写されたフルカラートナー像は、ローラ211と2次転写ローラ212とにより搬送されてきた用紙Pに一括して2次転写される。トナー像が転写された用紙Pはさらに定着装置1まで搬送され、定着ベルト4と加圧ローラ5との圧接部Nにおいて定着が行われる。定着ベルト4及び加圧ローラ5には図示しないオイル塗布装置からそれぞれ適量のオイルが塗布されており、また必要に応じて分離爪6,7が機能することから用紙Pは定着ベルト4、加圧ローラ5に巻き付くことなく圧接部Nからさらに下流側へと排出される。次いで、圧接部Nから排出された用紙Pは排出経路に沿って搬送されてスタッカ215に収容される。
図11ではカラー複写機200に定着装置1を適用した例を示したが、定着装置1に代えて定着装置20または定着装置30を適用してもよい。上述したように、本発明では定着装置1,20,30を有するカラー複写機200により、より高度な定着分離機能が得られ、様々な紙種、紙厚、画像、温度等への対応が可能となる。上記各実施形態では画像形成装置としてフルカラー複写機200を示したが、本発明が適用可能な画像形成装置はこれに限られず、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ、これ等の複合機等の画像形成装置にも本発明は適用可能である。
1,20,30 定着装置
2 定着部材(定着ローラ)
3 加熱部材(加熱ローラ)
4 ベルト部材(定着ベルト)
5 加圧部材(加圧ローラ)
6,32 分離部材(分離爪)
10,21,31 分離補助部材
10a,10b 接触部(突起)
10c 接触部(回転部材)
200 画像形成装置
N 圧接部
P 記録媒体(用紙)
2 定着部材(定着ローラ)
3 加熱部材(加熱ローラ)
4 ベルト部材(定着ベルト)
5 加圧部材(加圧ローラ)
6,32 分離部材(分離爪)
10,21,31 分離補助部材
10a,10b 接触部(突起)
10c 接触部(回転部材)
200 画像形成装置
N 圧接部
P 記録媒体(用紙)
Claims (9)
- 定着部材と、熱源を有する加熱部材と、前記定着部材と前記加熱部材との間に張架されたベルト部材と、前記ベルト部材を介して前記定着部材に圧接配置された加圧部材と、前記ベルト部材から記録媒体を分離する分離部材とを有する定着装置において、
前記ベルト部材と接触して画像形成条件に応じて前記ベルト部材の曲率半径を変化させる分離補助部材を有することを特徴とする定着装置。 - 請求項1記載の定着装置において、
前記分離補助部材は前記定着部材と前記加圧部材との圧接部よりも記録媒体搬送方向下流側近傍の位置で前記ベルト部材の内面と接触するように配設されると共に、前記ベルト部材と接触することにより該ベルト部材の曲率半径をそれぞれ変化させる複数の接触部を備え、前記画像形成条件に応じて前記複数の接触部のうち前記ベルト部材に接触する接触部を選択することを特徴とする定着装置。 - 請求項1記載の定着装置において、
前記分離補助部材は回転自在な前記定着部材と前記加圧部材との圧接部よりも記録媒体搬送方向下流側近傍の位置で前記ベルト部材の内面と接触可能である位置に配設されると共に、前記分離補助部材は前記定着部材の回転軸を中心として前記定着部材の円周方向へ移動可能であって前記加圧部材に対して接離可能であり、非通紙時または前記画像形成条件に応じて前記分離補助部材を移動させることを特徴とする定着装置。 - 請求項1記載の定着装置において、
前記分離補助部材は回転自在な前記定着部材と前記加圧部材との圧接部よりも記録媒体搬送方向下流側近傍の位置で前記ベルト部材の内面と接触するように配設されると共に、前記分離部材と前記分離補助部材とは前記定着部材の回転軸を中心として前記定着部材の円周方向へと一体的に移動可能であって前記分離補助部材は前記加圧部材に対して接離可能であり、前記画像形成条件に応じて前記分離部材と前記分離補助部材とを移動させることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から4までの何れか1つに記載の定着装置において、
前記画像形成条件に応じて前記定着部材に対する前記加圧部材の食い込み量を変化させることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から5までの何れか1つに記載の定着装置において、
前記画像形成条件が前記記録媒体の種類または厚みであることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から6までの何れか1つに記載の定着装置において、
前記画像形成条件が前記記録媒体に形成される画像濃度であることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から7までの何れか1つに記載の定着装置において、
前記画像形成条件が環境温度であることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から8までの何れか1つに記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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