JP2016199400A - 物品供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な大きさや形状の物品を確実にピックアンドプレイスする。【解決手段】固定斜面部20にある物品をピックするピック動作と、該物品1をプレイス位置にプレイスするプレイス動作を行うピックアンドプレイス装置40を備えた物品供給装置100であって、前記固定斜面部20を撮像する撮像装置30と、前記撮像された画像によって前記物品1のピック位置を決定する位置決定手段33とをさらに備え、前記固定斜面部20は、前記固定斜面部20の下端側から立設され、前記固定斜面部20に置かれた状態の物品の下方側に当接して前記固定斜面部20上に前記物品1を静止状態で保持する支持部材21を備え、前記撮像装置30は、前記固定斜面部20との位置関係およびその撮像方向が固定されており、前記ピックアンドプレイス装置40が、前記位置決定手段33により決定したピック位置にて前記物品1のピック動作を行う物品供給装置である。【選択図】図1

Description

本発明は、物品供給装置に関し、特に、物品をピックアンドプレイスするものに関する。
シャンプー、リンス、住居用洗剤、食品等が充填されて使用される容器は、内容物量に応じ、内容物使用時に最高に機能を発揮するため、また美観の点等により、様々な大きさや形状のものが存在している。
生産設備においては、容器の形状に合わせた内側形状、寸法を有する、外形状が一定であるホルダや袴(はかま)と呼ばれる搬送用部材を使用することで、これらの様々な容器を扱い生産することを可能としている。
このような生産設備において、様々な大きさや形状の容器を搬送用部材に自動投入することは困難で、手作業で行っていることが多い。
汎用性の高い自動機械によって様々な大きさや形状の容器の投入を可能としていることもある。しかし、自動機械が扱える容器の大きさや形状には限界がある。袴を用いずに、ベルトコンベヤ等の搬送装置に容器を直接投入する際も上記同様の限界がある。
また、容器に装着されるキャップについても、機能やデザインの面等から様々な大きさおよび形状のものが存在している。
キャップにおいても容器と同様に自動機械では扱える範囲に限界があり、手作業によってキャップを搬送用部材、搬送装置、また容器そのものに供給していることが多い。
ポンプキャップやトリガーキャップと言われるディップチューブ付きキャップは、自動機械による扱いが特に困難である。
キャップ、容器共に、手作業者や自動機械への供給は、納入された箱から直接であったり、ホッパーに貯めた状態からであったり、ベルトコンベヤなどの搬送装置などからによる。
手作業や自動機械の作業は、容器が一定方向で寝ている状態、バラバラの向きで寝ている状態または完全にランダムな方向にある状態から、容器への内容物の充填やキャップ締めするために行われる。この作業は、容器を起立させて、目的の位置へ置くという、複雑な動作を要する作業となる。
近年、正確な位置決めが可能なロボットの低価格化が進んできた。ロボットは動きのパターンが変更可能であることから、様々な大きさや形状の物品のハンドリングを行うことが可能となってきた。
従来は動きのパターンが、ある一定範囲に定まった機械装置で行っていた物品のハンドリング作業、特に、ピックアンドプレイスと呼ばれる、物品を把持して持ち上げ(ピックする)、所定の位置に移動して所望する方向にして置く(プレイスする)ハンドリング作業においても、ロボットを使用することが増えつつある。
ロボットを用いれば、容易に、様々な大きさや形状の容器やキャップをピックアンドプレイスし、搬送用部材に供給することができる。
例えば、特許文献1に記載の容器整列装置1では、容器5を整列させるロボット2の下流側で、多数の仕切り部材を有するバケットコンベヤからなる第1搬送コンベア3を有する。第1搬送コンベア3は、搬送方向の下流から上流側(ロボット8側)に向かって徐々に高くなるように全体として傾斜されている。容器5は、各バケットに1つずつ載置され第1搬送コンベア3の長手方向に沿って搬送された後、上流側のロボット2でピックされる。また検出手段は、容器に対して鉛直方向から撮像しており、しかも、ロボット2によるピック位置よりも下流側の離間した位置に配されている。
また、特許文献2に記載の容器整列装置1では、第1搬送コンベアで、扁平な容器3を横転状態(水平状態)にしてロボット12まで搬送する。ロボット12は、容器3をピックして、第2搬送コンベア上で、第2搬送コンベアの搬送方向と平行な状態(すなわち水平状態)で落下し、落下した容器3は、バケット28により正立される。
特開平9−40178号公報 特開平8−2654号公報
物品をピックする際に、物品が置かれたピック面上で動くなどして、物品におけるピック位置(ピック箇所)が目標位置(目標箇所)からずれる場合がある。このような場合、ピック箇所のずれの影響によりプレイス位置が本来の目標位置からずれることがある。
この問題は、例えばピック面が水平面であると、物品の形状によっては、物品が水平面と、直線、点、または小さい面で接触するため、物品がピック面で転がりやすかったり、揺れたり、回転しやすくなったりして発生する場合がある。
特に、物品が、長尺方向に対して垂直方向の断面が楕円形、または円形のボトルの場合に発生しやすい。または、長尺方向の断面が胴膨れのボトルの場合に、上記の問題が発生しやすい。
特許文献1に記載の容器整列装置1では、容器5は、ロボット8に到達するまでに第1搬送コンベア3で移動されており、広い設置スペースを要する。また、検出手段とロボット8とが離れているため、動きやすい形状の容器では、移動の間に容器5が動いてしまいロボット8による容器5の保持が失敗してしまう可能性がある。
また、特許文献2に記載の容器整列装置1においても、ロボット12に到達するまでに第1搬送コンベアで移動されており、同様に広い設置スペースを要する。さらに、容器3をバケット28のガイド部28Bに落下しながら起立させるため、ガイド部28Bの中で容器が斜めに詰まってしまうことがある。また、ガイド部28Bの型を容器の形状に合わせているため、1種類のガイド部28Bでは様々な形状や大きさの容器には対応できない。
本発明は、様々な大きさや形状の物品を確実にピックアンドプレイスする物品供給装置の提供を課題とする。
本発明は、固定斜面部にある物品をピックするピック動作と、該物品をプレイス位置にプレイスするプレイス動作を行うピックアンドプレイス装置を備えた物品供給装置であって、
前記固定斜面部を撮像する撮像装置と、前記撮像された画像によって前記物品のピック位置を決定する位置決定手段とをさらに備え、
前記固定斜面部は、前記固定斜面部の下端側から立設され、前記固定斜面部に置かれた状態の物品の下方側に当接して前記固定斜面部上に前記物品を静止状態で保持する支持部材を備え、
前記撮像装置は、前記固定斜面部との位置関係およびその撮像方向が固定されており、
前記ピックアンドプレイス装置が、前記位置決定手段により決定したピック位置にて前記物品のピック動作を行う
物品供給装置を提供する。
本発明によれば、支持部材によって固定斜面部上に停止した物品をピックアンドプレイスすることにより各種の形状の物品を自動的に供給することができる。
第1の実施の形態に係る物品供給装置の全体を示した図である。 固定斜面部と支持部材の効果を説明するための図である。 固定斜面部の照明装置の構成を示した図である。 固定斜面部の別の照明装置の構成を示した図である。 固定斜面部と支持部材との角度について示した図である。 固定斜面部に備えたエアブローノズルについて示した図である。 支持部材の別の一例を示した図である。 固定斜面部、支持部材および保持する物品の接触状態を示した図である。 固定斜面部の幅について示した図である。 固定斜面部の表面の別形態について示した図である。 物品、固定斜面部、撮像装置の配置を示した図である。 複数の物品、固定斜面部、撮像装置の配置を示した図である。 撮像手段による撮像処理について示した図である。 搬出装置の例について示した図である。 第3の実施の形態に係る物品供給装置の搬出装置および出口搬送装置を示した図である。 第2の実施の形態に係る物品供給装置の全体を示した図である。 第4の実施の形態に係る物品供給装置の全体を示した図である。 物品の一例を示した図である。 物品の一例を示した図である。 物品の一例を示した図である。 物品の一例を示した図である。
図1に示す第1の実施の形態の物品供給装置100では、下端に支持部材21が形成された固定斜面部20の上に物品1を降下させる。これにより物品1は、固定斜面部20と支持部材21とで構成される保持部201に長尺方向を揃えて静止する。この固定斜面部20および支持部材21は、物品1の自重にて降下した物品1を停止させて、ピックアンドプレイス装置40が物品1をピック可能な状態にする部材である。そのため、固定斜面部20は、ベルトコンベヤなどの搬送装置のように物品1に力を加えて水平方向に移動させる機能は有さない。ただし固定斜面部20および支持部材21は、物品1の降下速度を高めるような機能を有しても良い。その機能としては、具体的には、振動、上下動、スイング動作などが挙げられる。
撮像装置30は、予め定められた一定の方向、すなわち所定の撮像方向から静止した物品1を撮像する。画像処理装置31は、撮像装置30より伝送された画像データIdに基づいて、物品1の位置と首部4の方向を特定する画像認識を行う。
そして、ピックアンドプレイス装置40が当該位置にて物品1をピックし、空間位置を定める動作と腕部43の先端3軸の回転動作とで、物品1の首部を上に向けて、搬出装置50の袴51に入れる。
このように、第1の実施の形態の物品供給装置100では、支持部材21で固定斜面部20上の物品1を確実に停止させて、保持することができる。更に、固定斜面部20を降下させることにより物品1の方向を揃えることができる。
このため、各種形状の物品をピックアンドプレイスすることができ、上記課題を効果的に解決することができる。
(第2の実施の形態)
図16に示すように、第2の実施の形態の物品供給装置100では、ピックアンドプレイス装置40が物品1をプレイスするプレイス面62は、固定斜面部20と同じ方向に傾斜している。上記同じ方向に傾斜しているとは、固定斜面部20と、プレイス面62に置かれた物品のプレイス面62との接触部が概平行であることを意味する。ピックアンドプレイス装置40は、物品1を搬出装置50のプレイス面62に物品1の側面にて安定的にプレイスすることができる。すなわち、プレイス面62の斜面に沿うように物品1を倒して安定的にプレイスすることができる。なお、固定斜面部20は、ベルトコンベヤなどの搬送装置のように物品1に力を加えて水平方向に移動させる機能は有さない。
また、ピックアンドプレイス装置40は、固定斜面部20とプレイス面62が概ね同じ方向に傾斜しているので、空間位置を定める動作と、腕部43の先端1軸のみの回動動作で物品1の首部4を上に向けてプレイス面62にプレイスすることができる。
搬出装置50のプレイス面62を構成する第1ベルトコンベヤ66は、出口搬送装置55側で捻れており、物品1は、搬送されながらこの捻れによって起立する。
物品供給装置100は、このように物品1の起立動作を搬出装置50に分担させることにより、ピックアンドプレイス装置40の軸数を少なくすることができる。
第3の実施の形態(図15参照)では、ピックアンドプレイス装置40(図16参照)が物品1をプレイスするプレイス面62は、支持部材21と同じ方向に傾斜している。そのため、ピックアンドプレイス装置40は、物品1を搬出装置50のプレイス面62に物品1の側面にて(斜面に沿うように倒して)安定的にプレイスすることができる。上記同じ方向とは、支持部材21と、プレイス面62に置かれた物品のプレイス面62との接触部が概平行であることを意味する。
また、ピックアンドプレイス装置40は、支持部材21とプレイス面62が概ね同じ方向に傾斜している。このため、空間位置を定める動作と、腕部43(図12参照)の先端1軸のみの回転動作で物品1の首部4を上に向けてプレイス面62にプレイスすることができる。なお、固定斜面部20は、ベルトコンベヤなどの搬送装置のように物品1に駆動装置によって力を加えて水平方向に移動させる機能は有さない。
搬出装置50のプレイス面62を構成する第1ベルトコンベヤ66は、出口搬送装置55側で捻れており、物品1は、搬送されながらこの捻れによって起立する。
物品供給装置100は、このように物品1の起立動作を搬出装置50に分担させることにより、ピックアンドプレイス装置40の軸数を少なくできる。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る物品供給装置100の全体を示した図である。
物品供給装置100は、本実施の形態においては、長尺形状を有し、当該長尺方向の一端側を底部、他端側を首部とする物品1を生産ラインに供給する装置である。任意の位置および方向に投入された物品1をピックアンドプレイス動作によって物品1の首部4が上となるように整列して後工程に搬出する。
物品1は特に限定されない。長尺形状の物品1として、シャンプー、液体洗剤、液体薬剤、飲料などの流体物や、粉末洗剤、粉末薬剤、菓子などの粉体物や固形物を充填するための樹脂製や金属製などのボトルが例として挙げられる。また、例えば、食品、錠剤または薬液などを保存するための広口容器、また、細口容器、円筒容器、箱、ピロー包装品、その他、PTP包装品(press through pack)、やブリスターパックなどの台紙付包装体であってもよい。ボトルは空であっても内容物が充填されていてもよい。物品1がボトルの場合、長尺方向は、ボトルの高さ方向、すなわち、底部から首部、または底部から充填口部に至る方向である。
また、一般的な蓋(キャップ)や特殊機能を有する蓋も物品1の例として挙げることができる。特殊機能を有する蓋としては、使用者がトリガを引くことにより製品をチューブで吸い上げて噴霧または吐出するディップチューブ付きのトリガーキャップ、ポンプキャップ等がある。
物品供給装置100は、容器貯蔵部11、供給装置10、固定斜面部20、支持部材21、撮像装置30a、30b、画像処理装置31、制御装置32、ピックアンドプレイス装置40a、40b、搬出装置50などから構成されている。
なお、以下では、同種の構成要素については、構成要素を特定する数字に英小文字を添付して区別し、特に区別しない場合は数字のみによって表記するものとする。
例えば、撮像装置30a、30bやピックアンドプレイス装置40a、40bは、特に区別しない場合は、単に撮像装置30、ピックアンドプレイス装置40と記す。
容器貯蔵部11は、物品ホッパーなどから投入された物品1を貯蔵し、これを供給装置10に提供する。容器貯蔵部11の出口には、図示しない傾斜シュートが設けられており、物品1が自重によって供給装置10の方に移動するようになっている。
容器貯蔵部11に貯蔵された物品1の位置や方向は、投入時のままの乱雑な状態となっている。
供給装置10は、物品1を固定斜面部20に供給する装置として機能している。物品1の供給方向Sにおいて、供給装置10は、固定斜面部20の支持部材21と反対側の端部に隣接して配置されている。物品1の供給方向は、固定斜面部20に向かう方向であり、図1の矢印Sで示す方向である。以下、供給方向Sともいう。
供給装置10は、固定斜面部20と同じ方向で傾斜した床面と、該床面を固定斜面部20より下位から固定斜面部20の高さまで昇降させる不図示の昇降装置とを備える。この床面は、具体的には、床面が上下移動を繰り返す幅広上下移動床12と、床面が固定された幅広固定床13とが固定斜面部20に向かって登り階段状に配置されている。さらに上下移動床14と、床面が固定した固定床15とを固定斜面部20に向かって登り階段状に交互に配置して、構成されている。また、幅広上下移動床12と幅広固定床13の床面、上下移動床14と固定床15の床面は、物品1の供給方向に下るように傾斜しており、固定斜面部20に物品1を供給するための階段状の床面をなしている。
供給装置10は、床面に物品1を乗せた状態で床面を上昇させ、物品1を自重によって固定斜面部20に向かって降下させることによって、該物品1を固定斜面部20に搬送する。より詳細に説明すると次のとおりである。
最下部の幅広上下移動床12は、容器貯蔵部11の傾斜シュートの出口と隣接している。出口で幅広上下移動床12に拾い上げられた物品1は、幅広上下移動床12の上下移動によって上側に隣接する幅広固定床13に移される。そして、当該幅広固定床13を自重によって降下する。次に、上下移動床14の上下移動によって上側に隣接する固定床15に移され、当該固定床15を自重によって降下する。以降、物品1は、同様にして、上下移動床14の上下移動によって上側に隣接する固定床15に移され、当該固定床15を自重によって降下することにより順次中継されながら固定斜面部20に供給される。
物品1は、移送される過程で、これら床面の傾斜した表面を降下することにより、長尺方向が供給方向Sに対して直角に揃えられる。
なお、供給装置10の床面上下運動は、ピックアンドプレイス装置40や搬出装置50から独立または、連動して上下運動を繰り返している。
固定斜面部20は、物品1の供給方向Sに対して概ね直角方向に水平に伸びさらに、物品1の供給方向Sに下るように傾斜した固定された斜面により構成される。また固定斜面部20は、供給装置10の最終段を構成する上下移動床12から物品1の供給を受ける。
固定斜面部20の下端部には、固定斜面部20の下端全長に渡って支持部材21が設けられている。そして、固定斜面部20を転がり下る、または滑り下る物品1は、支持部材21に当接して、長尺方向を物品1の供給方向Sに直角に向けて固定斜面部20の上に静止する。
供給装置10の各床面、および固定斜面部20は、複数の物品1が長尺方向に沿って1列に並び得る長さを物品1の供給方向Sに対して直角方向に有している。これによって、固定斜面部20は、複数の物品1を斜面の伸びる方向に同時に保持することができる。即ち、斜面の延びる方向とは斜面の等高線の方向である。以下、その方向を長手方向と呼ぶ。
また、本実施の形態では、固定斜面部20の傾斜方向の幅は、物品1の1つ分程度の幅に設定されている。そして、既に物品1が置かれている位置に供給装置10により、物品1が更に供給されることがないようになっている。
このように、供給装置10は、物品1の供給方向Sに対しては1個ずつ、当該供給方向Sに直交する方向に対しては複数個の物品を固定斜面部20に供給する。
本実施の形態では、供給装置10として、固定斜面部20に物品1を供給できるものであれば、例えば、ベルトコンベヤなど、他の装置を用いてもよい。
撮像装置30は、不図示のブラケットにて固定されていて、固定斜面部20上に供給された物品1を撮像する機能を有している。したがって、撮像装置30は、撮像装置30を移動させる手段としてのロボットや物品1を移動させる手段であるピックアンドプレイス装置に設置されたものではない。撮像装置は、固定斜面部20との位置関係およびその撮像方向が固定されている。具体的には、カメラを固定斜面部20の概ね垂直上方に建屋の天井から吊り下げるようにして備えており、固定斜面部20上に静止している複数の物品1を撮像して画像データIdを生成する。1回の撮像で、固定斜面部20上の、供給方向Sと直交する方向に同時に静止している複数の物品1に対し2個以上を撮像する。ここで、2個以上同時に撮像することができるように、その撮影範囲(視野角)を考慮して撮像装置30の位置を定めることが後述の物品情報の同時生成およびピックアンドプレイスの処理効率の向上の観点から好ましい。
撮像装置30は、固定斜面部20に対して所定の方向から、より具体的には概垂直方向を撮像方向として物品1を撮像する。すなわち、撮像装置30は、固定斜面部20に対して概垂直上方の位置から物品1を撮像する。このような撮像は、後述の物品情報を、より精度の高いピック処理に貢献するものとして生成する観点から好ましい。ここでいう「概垂直上方の位置」とは、撮像装置30の撮像方向と固定斜面部20の面とが成す角度を固定斜面部20の面に対して65°〜115°、好ましくは75°〜105°、さらに好ましくは80°〜100°を成し撮像装置30が固定斜面部20の上方である位置をいう。撮像装置30の撮像方向と固定斜面部20の面とが成す角度を設置可能な範囲で90°に近づけることで、物品1をより歪が少なく撮像することが可能である。また、固定斜面部20から上方への距離は遠いほうが物品1を撮像したときの歪みの影響を少なくすることが可能である。撮像装置30は、ピックアンドプレイス装置40の動作を妨げず、また撮像装置30の調整が容易な高さに設置されることが好ましい。
物品供給装置100は、長手方向に延設された固定斜面部20の全領域を撮像範囲とするために、固定斜面部20の一端側を撮像する撮像装置30aと、他端側を撮像する撮像装置30bを備えている。
撮像装置30には、例えば、強力なストロボ光を用いて間欠的に撮像するものや、連続的に照射される光の下で、数msecから数10msecの極めて短い時間で連続的に撮像するものを用いることができる。
撮像装置30の種類は特に限定されない。撮像装置30には、高速処理が可能で、高解像度を有するものが好ましい。
画像処理装置31は、撮像装置30より送られてくる画像信号ないしは画像データに基づき、固定斜面部20に置かれた物品1(目標物)の位置と向き(方向)を解析する。
画像処理装置31は、物品1の形状を認識するための登録画像(基本画像)を参照データとして記憶しており、撮像装置30から送られてきた画像データIdと登録画像とをパターンマッチングなどの処理を行う。この処理により、画像上の物品1を認識し、その位置と方向を示す物品情報を生成する。
そして、画像処理装置31は、ピックアンドプレイス装置40のエンドエフェクタ46が向かうべき目標座標値とその向くべき目標方向を演算するための物品情報を、制御装置32に送信する。上記目標座標値および目標方向とは、ピックアンドプレイス装置40が物品1をピックして、ピック後に首部4を上に向けて物品1を起立させるために必要な情報である。このように、画像処理装置31は、エンドエフェクタ46が物品1をピックするための物品情報の供与装置として機能している。制御装置32は、供与された物品情報を基に、前記目標座標値と目標方向を演算し、後述のとおりピックアンドプレイス装置40の動作を制御信号Scにより制御する。
このように本実施の形態では、画像処理装置31で「物品1の位置と方向の解析」を行う。制御装置32で「エンドエフェクタ46が作用する目標座標値と目標方向の演算」を行う。この様に画像処理装置31と制御装置32とで機能分担をしており、両者でピック位置の位置決定手段33となる。このように、位置決定手段33は、撮像装置30により撮像された撮像データに基づいて物品1の位置および方向を解析する機能を有する。それとともに、位置決定手段33は、位置および方向を解析して得た物品1の位置情報Ipから目標座標値と目標方向とを演算して、その演算結果をエンドエフェクタ46に指示するものである。ただし、ピック位置の位置決定手段33としては、この形態に限定されるものでなく種々の形態をとり得る。例えば、「物品1の位置と方向の解析」および「エンドエフェクタ46が作用する目標座標値と目標方向の演算」を、画像処理装置31および制御装置32のいずれか一方が行い、ピック位置の位置決定手段33として機能してもよい。上記ピック位置は一つの物品1ごとに計算により1箇所が決定される。
撮像方法に関しては、種々の方式のものを利用することができ、例えば、カラー画像を用いて物品1の色を利用した認識や、白黒2値化画像にて認識するものなどがある。
何れを用いる場合も大量の物品1を処理するため高精度で高速処理が可能なものが望ましい。
物品1と固定斜面部20の明るさの差が大きい場合は、高コントラストにて物品1の輪郭が得られるので、白黒2値化画像による撮像を用いると高速に処理することができる。
本実施の形態のごとく、固定斜面部20を、透明部材、半透明部材、または透明部と半透明部とを組み合わせた部材のいずれかの透光性部材からなる。固定斜面部20は、その背面より後述のごとくミラーを介した照明装置で照らされる。このようなバックライト方式で固定斜面部20を照明することは、物品1の輪郭の認識性が向上するため、高速画像処理に適している。このバックライト方式については、図3を参照して後述する。
さらに、物品1は、決まった形状を有する。物品1は、長尺方向(固定斜面部20のどの位置に停止するか)、および向き(首部をどちらに向けるか)の自由度はあるものの固定斜面部20の決まったところに長尺方向を揃えて停止する。そのため、撮像装置30と画像処理装置31は、一般的な2次元認識タイプのもので足りる。
制御装置32は、制御信号Scによりピックアンドプレイス装置40の動作を制御する。
具体的には、制御装置32は、画像処理装置31からの物品情報に基づき制御装置32で生成した制御信号Scによりピックアンドプレイス装置40の動作を制御する。その動作は、ピックするためのエンドエフェクタ46の目標座標値と目標方向に基づいた動作で固定斜面部20から物品1をピックして拾い上げる。さらに、指定された目標方向に物品1の向き合わせをして、物品1の底部3が下、首部4が上になるように物品1の姿勢を変えることで物品1を起立させて袴51に挿入する。これにより、物品1は、搬出装置50の袴51に起立した状態でプレイスされる。
プレイスの際に、制御装置32が、各種センサなどにより、挿入対象となる空の袴51の位置を認識すると、プレイスの失敗を防止できて好ましい。
物品供給装置100では、2台のピックアンドプレイス装置40a、40bを固定斜面部20の長手方向に並べて設置している。
制御装置32は、通常、これら2台のピックアンドプレイス装置40それぞれに設けられている(図示せず)。それぞれの制御装置32を一括して制御すると、2台のピックアンドプレイス装置40を連動して制御することができる。すなわち、ピックアンドプレイス装置40a、40bを同時に並行運転したり、順序だてて運転したりすることができる。これによって袴51に物品1の無い空き袴51を発生させることを防止できる。それとともに、2台のピックアンドプレイス装置40の処理能力を同等にすることができる。上流側のピックアンドプレイス装置40bと下流側のピックアンドプレイス装置40aの処理能力を同等にするには、ピックアンドプレイス装置40bは、搬出方向に、1個挿入、1個空きを繰り返す。搬出方向とは、図1中に示した矢印Pの方向である。以下、搬出方向Pともいう。ピックアンドプレイス装置40aは、当該1つおきの空き袴51に物品1を挿入すると良い。また、それぞれの制御装置32を個別に動作させる。例えば、搬出方向Pの上流側のピックアンドプレイス装置40bを最大能力で動作させる。その場合と、搬出方向Pの下流側のピックアンドプレイス装置40aは、空の袴51に物品1をプレイスする。このようにして、2台のピックアンドプレイス装置40の合計能力を高めることができる。
ピックアンドプレイス装置40は、目標物をピックして、所定の位置に所定の姿勢となるようにプレイスするロボットである。例えば、パラレルリンク型ロボットにより構成されている。
ピックアンドプレイス装置40は、腕部43の先端に、物品1をピックするエンドエフェクタ46を有している。本実施の形態のエンドエフェクタ46は真空吸着式である。当該エンドエフェクタ46で固定斜面部20に置かれた物品1を吸着することにより物品1をピックする。
そして、ピックアンドプレイス装置40は、物品1を腕部43によって搬出装置50の方に移動させ、首部が上になるように向き合わせをして袴51に挿入し、その後、吸着を停止して真空破壊を行い、物品1を袴51内に解放する。
搬出装置50は、物品1を起立した状態で保持する袴51と呼ばれるホルダと、物品1を袴51ごと移送して搬出するベルトコンベヤ52を用いて構成されている。
袴51には、物品1の底側を下に向けて挿入する凹部が形成されている。通常、物品1を、ベルトコンベヤなどの搬送装置に直接プレイスすると、不安定になりがちである。これに対し、袴51に挿入することにより、首部を上にした物品1を安定的に立てることができる。
また、形状や大きさが異なる物品1であっても、袴51の外形を同一にできるので、搬出後の処理が容易である。例えば、袴51を位置決めすることにより物品1の充填口部の位置決めが成されるため、液体製品の充填やキャップ締めなどの下流の工程の効率を高めることができる。
ベルトコンベヤ52は、搬出方向Pが固定斜面部20の長手方向と平行になるように固定斜面部20の隣に設置されており、袴51を搬出方向Pに移動する。
ベルトコンベヤ52は、ピックアンドプレイス装置40が物品1をプレイスする際に、搬出方向Pに移動していたり、一旦停止したりするなど、各種の運転方法が可能である。
次に、図2を用いて固定斜面部20と支持部材21の効果を説明する。
図2(a)は、円筒形の長尺容器である物品1を、固定斜面部20および支持部材21のない、平面22に置いた状態を示した正面図(左下)、側面図(右)、および上面図(左上)である。
図2(a)に示したように、物品1は、側面底部で平面上22と1本の直線で接触するため、両矢印で示した方向、即ち、側面で転がる方向に自由度を有している。そのため、物品1を安定的に置くことはできない。このように物品1が動きやすいと、撮像中または撮像後に物品1が動く場合がある。または、ピック時に物品1が動いたりするなどして、画像認識した物品1の位置または方向と、ピックアンドプレイス装置40がピックする際の物品1の位置または方向との間に差異が生じる場合がある。この差異により、ピックアンドプレイス装置40が物品1をピックできない。または、認識した物品情報と異なる位置もしくは向きでピックすることになる。その結果、プレイスする場所が所望の位置と異なることになる。
これに対し、本発明に用いられる固定斜面部20および支持部材21は、上記の問題を解決して、前記物品情報に基づいたピック処理の精度向上に貢献する。
図2(b)は、当該物品1を本発明の固定斜面部20に置いた状態を固定斜面部20の長手方向から見た正面図を表している。
固定斜面部20は、物品1が自重で固定斜面部20を降下するのに十分な勾配を有している。
また、固定斜面部20の下端部分には、固定斜面部20から不図示のブラケットにて、固定斜面部20から張り出して固定斜面部20と共に物品1の保持部201を形成する壁面である支持部材21が設けられている。
なお、固定斜面部20を転がって降下する物品1に対しては、斜面と水平面とが成す角度である傾斜角度を小さくすると、物品1の落下速度が速くなりすぎることを抑制できる。また固定斜面部20を降下した物品1が支持部材21を乗り越えることを防止できる。その結果、物品1が確実に固定斜面部20の支持部材21に支持できるので好ましい。固定斜面部20上を滑って降下する物品1に対しては、固定斜面部20との摩擦力に対抗して物品1が滑り降りる程度に傾斜角度を大きく調節すると、物品1が確実に固定斜面部20の支持部材21に達するので好ましい。
固定斜面部20は、供給方向に下がるように傾斜しているため、物品1は、固定斜面部20に供給されると、固定斜面部20を降下し、支持部材21に突き当たって停止する。
物品1は、側面が固定斜面部20と直線で接触し、かつ、支持部材21とも他の直線で接触するので確実に停止する。
そのため、ピックアンドプレイス装置40は、画像認識で特定した位置および方向にて物品1を確実にピックすることができる。
このように、物品1は僅かな外力または振動などの影響で動きやすい。具体的には、転がったり、回転したり、振動しやすい物品1であっても、固定斜面部20と支持部材21とによって、確実に停止する。このため、撮像中又は撮像後に物品1が動くことが防止されるので、画像処理装置31からの物品情報とピックする際の物品1の位置や方向に差が生じることを防止できる。
すなわち、本発明に用いられる固定斜面部20および支持部材21は、上記の問題を解決して、前記物品情報に基づいたピック処理の精度向上に貢献する。
図2(c)は、楕円断面を有すると共に、長尺方向に丸みを帯びた物品1を、平面22に置いた状態を示した正面図、側面図、および上面図である。
図2(c)に示したように、物品1は、側面底部で平面22と点、もしくは小さい面で接触する。そのため、物品1は、両方向矢印で示した方向に、平面22と接触している点を中心に四方に揺れたり、もしくは回転したりする不安定性を有する。
図2(d)は、当該物品1を本発明の固定斜面部20に置いた状態を長尺方向から見た正面図を表している。
物品1が上記の楕円形断面を有する場合であっても、物品1が自重により固定斜面部20と支持部材21の2カ所に当接するため安定的に停止する。しかも固定斜面部20上には、供給方向に重なることなく物品1が停止するようになっている。
また、物品1は、物品1の楕円形断面の長軸が固定斜面部20の傾斜と概平行になる姿勢で停止すると安定性が高くなる。しかも、物品1を真空吸着にてピックできる位置となる物品1の胴部が、固定斜面部20に概垂直な方向に対して平らでかつ大きくとれるので好ましい。
先に述べたように、物品1が置かれた場所が水平面であると、物品1の形状によっては、物品1が水平面と直線、点または小さい面で接触し、物品1が転がりやすかったり、揺れたり、回転しやすい。特に、物品1が空ボトル(空容器)の場合は、重量が軽いためこのような不安定を生じやすくなる。そのため、撮像してからピックアンドプレイス装置40が物品1をピックするまでの待ち時間(例えば、0.2秒〜1秒)の間に動く可能性がある。そのため、水平面では物品1の揺れや回転が収まるまでピックアンドプレイス装置40が待つ必要がある。
これに対し、本発明においては、固定斜面部20と支持部材21とによって、固定斜面部20の物品供給方向における下端に、L字、J字、またはV字型の断面の保持部201が形成される。この保持部201により物品1の形状や大きさに関係なく物品1を速やかに停止させることができる。すなわち、保持部201は、固定斜面部20に沿って降下する物品1を停止させ、かつ、停止に伴う物品1の揺れ等をも抑えて静止させることができる。
このため、撮像後に物品1が動いてしまい、画像処理装置31からの情報と実際の物品1の位置や方向に差が生じることを防止でき、ピック動作も安定する。特に、空ボトルやキャップなど軽量な物品に対して、ピックアンドプレイス装置40のピック動作が安定する。また、これにより、ピックアンドプレイス装置40の高速稼働に合わせて、上記のような軽量物品をタイミングよく安定的に連続供給することが可能となる。
次に、図3を用いて固定斜面部20の構成について説明する。
図3に示したように、本実施の形態において、固定斜面部20は、物品1を乗せる水平に対し傾いた上側斜面部材としての透明板23と、透明板23の下側に透明板23と重ねて配置された下側斜面部材としての半透明板24とで構成されている。半透明板24は、光拡散機能を有する透光部材であり、入射した光を拡散させて射出する機能を有する。
半透明板24の下部の領域には、照明装置として、物品1に照射する光の光源25と、当該光を固定斜面部20の方向に反射するミラー26が収納されている。
光源25から発せられた光は、ミラー26によって固定斜面部20の方向に反射することにより固定斜面部20に対して概垂直に光路を変更する。固定斜面部20の半透明板24に入射した光は、半透明板24の光拡散機能により透明版23を照らす照度のばらつきが平均化される。さらに照度が平均化された光は、透明板23の裏側から入射して、固定斜面部20に置かれた物品1を背後より照らす。すなわち、本実施形態では光源25にミラー26を組み合わせることで、バックライト方式による照明を実現している。また、ミラー26を介して固定斜面部20を照明するため、光路長を稼ぐことができ、光拡散によって照度を平均化することが容易になる。上記の光路の概垂直とは垂直方向に対して、固定斜面部20に対し概垂直(直角)方向に設置された撮像装置30に相対して、照度が低減しないように、±20度程度の許容範囲がある。
撮像装置30の撮像方向は固定斜面部20に対し概垂直(直角)方向なので、当該バックライトによる光Rは、物品1の形状による陰影を写し出した後、撮像装置30に至る。
このように、光源25は、ミラー26と組み合わせられることで照明装置として機能しており、固定斜面部20を透過する光Rを物品1の背後より照射している。即ち、固定斜面部20に対して撮像装置30が設置された側とは反対側より、光Rが照射される。このように、照明装置は、固定斜面部20の背後より撮像装置30に向かう光Rを、固定斜面部20を通過するように与える。
固定斜面部20では、バックライト方式による照明を行うため、低い光量の光源でも効率よく物品1の影を撮像することが可能となる。さらに、通常の光量や高光量の光源を用いることにより高コントラストに物品1を撮像できる。これによって、画像処理装置31は、高精度に物品1の位置や方向を認識することができる。さらに、画像処理を白黒2値化で行うことが容易になる。その結果、撮像装置30や画像処理装置31を簡単な構成にでき、物品1の認識を高速に行うことができる。
また、光源25は、ミラー26を用いたことで固定斜面部20から離れた位置に設置できるため、メンテナンスを容易に行うことができる。
光源25として使用される光源は、特に限定されないが、白熱灯、蛍光灯、発光ダイオード(LEDとも記す。)などの発光デバイスが用いられる。
光源25としては、撮像範囲にむら無く均一に光を照射できるものが好ましい。特にLEDは、低電力でしかも長期間に渡って光量が安定しているので好適に用いられる。
固定斜面部20の下方に設けられたミラー26の材質としては、例えば、ガラス、プラスチック、ステンレスなどを用いることができる。ミラー26の光反射面は、光Rが反射され易い鏡面が好ましい。ガラスおよびプラスチックは、銀またはアルミニウムなどを成膜して反射面が形成される。膜付け方法としては、めっき法、物理的気相成長法(蒸着法、イオンプレーティング、スパッタリング等)、化学的気相成長法(熱CVD法、プラズマCVD法等)がある。
本実施の形態では、高強度である、耐久性が高い、メンテナンスが容易、鏡面反射に近いなどの点からステンレスの磨き品が用いられている。
また、光源25から照射した光Rが半透明板24に平行光として投射されるようにミラー26を凹面形状とするなど、曲面形状を用いてもよい。
透明板23は、ガラスや樹脂(例えば、アクリル板)により構成された透明の板部材であり、上側固定斜面部材として機能している。
透明板23の表面は、固定斜面部20を構成するため、長期使用によって表面に傷が発生しないように、硬度が高く、滑りの良いものが好ましい。
また、透明板23の固定方法は特に限定されない。本例では、半透明板24と支点27で着脱可能に接合されている。そのため、透明板23が傷ついた場合、支点27から透明板23を取り外して容易に交換することができる。
半透明板24は、透明板23の下側(即ち、固定斜面部20の裏側)に透明板23と重ねて配設されている。
半透明板24は、ガラス、またはポリカーボネート、ポリスチレンなどの樹脂により構成された光拡散機能を有する半透明の板部材であり、下側固定斜面部材として機能している。半透明板24は、例えば表面が粗さを有することで光拡散機能を有する。
半透明板24は、ミラー26で反射した光を分散して透過し、固定斜面部20全体に平均化して照射されるようにする。
透明板23や半透明板24に傷が付くと、誤認識の原因となることがある。そこで、本実施の形態では、固定斜面部20を、透明で傷つきにくい透明板23で構成し、その下に物品1と接しない半透明板24を重ねた2重構造とすることにより、光の拡散と傷つき防止の両機能を同時に満たしている。
透明板23には、固定斜面部20の勾配角度が調節できる支点27が配されている。支点27によって、固定斜面部20の角度を固定斜面部20に供給される物品1の姿勢をピックアンドプレイス装置40でピック処理しやすい状態に調節することが出きる。また物品1が固定斜面部20を降下する供給速度を調節することができる。
なお、固定斜面部20は、本実施の形態のように、透明板23と半透明板24の2重構造とすることも、半透明板の1重構造とすることも可能である。
1重構造の場合は、半透明板24が固定斜面部20の構成と光の均一化とを同時に行うため、固定斜面部20の構造を単純化することができる。
また、固定斜面部20の表面に傷つき防止用の保護膜を設けることが好ましい。傷防止用の保護膜には、可視光線の光透過性を有しかつ滑り性の良い、例えば高分子ポリエチレンテープ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)含浸ガラスクロステープ等が用いられる。
また、1重構造であっても固定斜面部20の角度は調節可能とすることができる。
次に別の形態の照明装置を、図4を参照して説明する。
図4(a)に示すように、照明装置は、光源25を備えている。この光源25には、例えば、半導体発光素子として、例えば発光ダイオード(LED)を用いることができる。また、蛍光管、電球等を用いてもよい。光源25には複数本の光ファイバ91が接続されている。各光ファイバ91の射出端には光ファイバ91内を伝送された光を拡散する光拡散部92が配されている。この光拡散部92は、光拡散機能を持つものであればよく、光ファイバ91の先端部を球状体としたものでもよい。また不図示の凸レンズもしくは凹レンズを配しても良く、または、不図示の凸レンズと凹レンズとを組み合わせた光学系を配してもよい。さらには、光ファイバ91の先端に凸状のミラーを配置して光を拡散させてもよい。各光ファイバ91の射出端は、射出された光が固定斜面部20の裏面方向から固定斜面部20に対して垂直方向に入射されるように配されている。例えば、光ファイ91の射出端が固定斜面部20の全面にわたって固定斜面部20の長手方向およびその長手方向に直交する幅方向に、それぞれ、等間隔になるように配されることが好ましい。
さらに、図4(b)および(c)に示すように、光源25に接続された光ファイバ91の射出端に、クラッドに光散乱物質を混ぜるなどの方法による側面発光型光ファイバ93を接続し、固定斜面部20の背面に設置したものであってもよい。該側面発光型光ファイバー93を等間隔に配することで、均一な照射光を得ることができて好ましい。
このように光ファイバ91、93を用いると、特に固定斜面部20の隅部にまで均質に光を行き渡らせることが容易になる。
また、固定斜面部20の半透明板24の代わりに不図示のLED発光パネルを用いてもよい。この場合、LED発光パネル自体が面発光するので、光源25およびミラー26が不要になる。
本実施の形態のように、バックライト方式とすれば、固定斜面部20の下方から物品1に光を照射することができる。そのため、日光や変化する外光の影響を最小限にして、物品1の外形を確実に浮かび上がらせることができるため、画像認識率の低下を抑止することができるので好ましい。
すなわち、本実施の形態の固定斜面部20では、固定斜面部20の下部領域の光源25から光Rを射出し、当該領域のミラー26で固定斜面部20に対して概垂直に入射するように反射する。そして反射した光Rは、固定斜面部20を透過して、光Rの進行方向に設置された撮像装置30に向かって照射される。そのため、低い光量の光源でも効率よく、物品1を撮像することが可能になる。
更に、通常光量または高光量の場合は、高コントラストで物品1を撮像できるため、物品1の位置や方向を高精度で認識することができる。
なお、光源25で用いる光Rの波長は、一般的には可視光の波長領域のものである。しかし物品1の光の反射特性、吸収特性、もしくは環境によっては、赤外線領域または紫外線領域の波長の光を用いても良い。その場合、撮像装置30も光Rの波長に対応したものを使用する。
フロントライト方式で照明する場合は、光源を物品1の上方で撮像装置30の近辺に設けることが好ましい。また、物品1の影を消すために撮像装置30の左右や上下など撮像装置30から離れたところに複数個設けるのが、画像認識率の低下を抑止できさらに好ましい。
固定斜面部20の取り付け角度などを、図5を参照して説明する。
図5に示すように、固定斜面部20の傾斜角度αは5°(度)〜75°であればよく、好ましくは15°〜65°である。
15°以上とすることで物品1を確実に速やかに降下させることが可能となる。また65°以内とすることで、固定斜面部20を降下した物品1が支持部材21を乗り越えることを防止できる。さらに、速やかに固定斜面部20の支持部材21で確実に停止する。
支持部材21は、板状の部材によって構成されている。固定斜面部20の傾斜角度αと後述する固定斜面部20と支持部材21の成す角度βから、λ=180°−α−βと定められる。支持部材21の傾斜角度λは、降下する物品1が飛び出すことを防止するため、20°(度)以上にすると良い。支持部材21の材質は特に限定されない。支持部材21の表面に物品1が跳ね返ることを防止する衝撃吸収機能を有するゴムなどの部材を張るのが好ましい。
これにより固定斜面部20に供給された物品1がさらに速やかに停止するようになる。そのため、物品1を供給した後直ちに画像認識処理を開始して画像認識し、ピックアンドプレイス装置40によるピック動作を行うことができる。
なお、例えば、支持部材21を円柱形状の棒やパイプなど他の形状の部材で構成したり、支持部材21そのものが、衝撃吸収機能を有す部材で構成するなどしても良い。
また、支持部材21は、固定斜面部20と別々の部材を組み合わせたものでもよい。または、固定斜面部20の構成部材で連続的に形成されたL字、J字、またはV型の断面の樋の如きものであってもよい。
さらに、固定斜面部20および支持部材21には、物品1の降下速度を高める機能を配しても良い。そのような機能としては、固定斜面部20自身を振動させるバイブレータ、上下動を行う電動装置またはエアシリンダ、スイング動作を行う回転モータや電動装置またはエアシリンダなどが挙げられる。
固定斜面部20と支持部材21の成す角度βが小さいほど、固定斜面部20と支持部材21との間が狭まって物品1を挟み込むようになり、より確実に物品1を停止させることができる。このため、角度βは好ましくは130°以下とされる。
また、角度βが大きいほど、ピックアンドプレイス装置40が物品1を持ち上げる際に支持部材21が邪魔になりにくく、最短経路で高速に物品1を処理することができる。このため、角度βは好ましくは、50°以上とされる。
支持部材21は、通常の円形あるいは楕円形断面のボトルを扱う場合、斜面に対して概ね垂直に立てる、すなわち角度βは約90°とするのが好ましい。
また、支持部材21の固定斜面部20からの垂直方向の高さHは、物品1の高さ(幅)h(図5、7参照)と同等、またはhの0.5倍からhの2.0倍が好ましい。hの0.5倍以上とすることで確実に物品を停止することが可能となる。またhの2.0倍以内とすることでピックアンドプレイス装置40が物品をピックして動作する際に支持部材21が干渉して邪魔になることを防止あるいは抑制することができる。
固定斜面部20の下部にエアブローノズル28を設けた例を、図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、固定斜面部20の下部にて支持部材21を貫通するエアブローノズル28を設けることが好ましい。エアブローノズル28は、固定斜面部20の上に残った物品1が邪魔な場合にエアブローノズル28から高圧エアを噴射して物品1を固定斜面部20から吹き飛ばすようにして除去することができる。物品1が邪魔な場合として、物品1の姿勢が悪くピックアンドプレイス装置40でピックできない場合、または物品1が重なって画像認識が困難な場合が挙げられる。
除去された物品1は、エアにより供給装置10や容器貯蔵部11、もしくは図示しないさらに上流の物品ホッパーへ戻されて供給装置10に再度搬入される。
再度の搬入作業は、吹き飛ばされた物品1を供給装置10や容器貯蔵部11や物品ホッパーなどへ戻すベルトコンベヤなどの搬送装置を設けて戻してもよい。または、一度系外に排出したものを手作業で戻してもよい。
上記支持部材21として、図7(a)、(b)に示すように、複数の柱状部材からなる棒状の支持部材21とすることもできる。
棒状の支持部材21の断面形状は特に限定されず、例えば四角棒でも丸棒でも良い。棒状の支持部材21の表面が物品1と接する部分は、滑らかな平面や曲面とすると物品1を傷つけることがないので好ましい。棒状の支持部材21の材質は特に限定されず、例えば、樹脂、金属、ゴムなどが挙げられる。支持部材21は、物品1が跳ね返ることを防止する衝撃吸収機能を有する部材としたり、衝撃吸収機能を有する部材を支持部材21張ることが好ましい。棒状の支持部材21の間隔Dbは物品1の長さLcの60%未満とすることで、棒状の支持部材21の間から物品1が落下することを防止できる。長さLcは、物品1の底部3から首部4の上端までの長さをいう。言い換えれば、物品1の高さである。棒状の支持部材21の高さHは、物品高さhの90%以上とすることで、物品1が棒状の支持部材21を乗り越えて落下することを防止できる。また、物品高さhの150%未満とすることで、ロボットが物品1をピックして移動する際に、棒状の支持部材21を回避することが容易となり好ましい。
棒状の支持部材21の形状として、先端を物品が落下してくる上方向に僅かに曲げておくこともできる。棒状の支持部材21の先端を曲げておくと、固定斜面部20に対して垂直方向の棒状の支持部材21の高さHを低くしても物品1が棒状の支持部材21を乗り越えて落下することを防止できる。例えば先端の曲げ角度は10°から30°とされ、曲げておくと物品高さh(同上)の80%から120%程度に棒状の支持部材21の高さHを低くできる。このため、図7(c)に示すように、不図示のロボットが物品1をピックして移動する際に、僅かな上昇で棒状の支持部材21を回避できる。さらに曲げ部を回避しなくても、棒状の支持部材21は衝撃吸収機能を有す部材であれば、物品1によって変形もできるので、ロボットの動作に与える制約が最も小さく、特に好ましい。
次に、固定斜面部20、支持部材21および保持する物品1の接触状態について説明する。
物品1が支持部材および固定斜面部20に、点と線、点と面、線と線、もしくは面と面、といったように複数個所で接触する。すなわち物品1は少なくとも2カ所で接触することで、画像認識からピックに至るまでの間、物品1をより安定的に保持することができる。加えて物品1が線、点、面、もしくはこれらの組み合わせにより3カ所以上で固定斜面部20および支持部材21と接触すると、さらに安定的に物品1を保持することができる。
ここで、安定的に保持するとは、物品1が固定斜面部20に供給された際に、物品1に振動や揺れなどが発生せず、仮に発生したとしても継続せずに短時間で静止状態になることを意味する。
固定斜面部20において物品1が速やかに安定すると、画像認識を直ちに行うことが可能となる。そして、ピックアンドプレイス装置40を待機させることなくピック動作を行わせることができ、効率的に作業を行うことができる。
さらに、ピックアンドプレイス装置40がピック動作を行う際に、物品1が動いて、制御装置32が演算したエンドエフェクタ46が向かうべき目標座標値とエンドエフェクタ46の目標方向からずれることを抑制することもできる。ピック時にこれらのずれが発生すると、ピックそのものが行えなかったり、不正確なピックで物品1のプレイス時に目標から位置や姿勢などがずれることとなったりして、プレイスに失敗する原因となる。これに対し、本発明で用いる固定斜面部20および支持部材21は、上記問題を回避すべく、前述のとおり物品1を安定的に保持することができる。したがって、正確なピックを可能とする物品1の静止状態を提供することができる。
線、点、面により物品1が固定斜面部20および支持部材21と接触する位置は、互いの距離が離れている方が、物品1の重心部を囲むことになって、安定的に物品1を保持することができる。
また、面接触部は広い方が、線接触部は長いほど、安定的に物品1を保持することができる。
物品1を安定的に保持するために、取り扱う物品1の形状が限られている場合、その形状に応じて、固定斜面部20を平板以外の形状で構成するのが好ましい。
例えば、固定斜面部20を傾斜方向に湾曲させた曲面としたり、平板部分(平面部分)と湾曲部分(曲面部分)を組み合わせたり、もしくは、3次元的により複雑な形状としてもよい。
例えば、固定斜面部20の物品1と接触する面の形状が物品1の面に沿うような形状であると、3カ所以上での接触が容易になり好ましい。
一方、固定斜面部20を平板形状とすることで、固定斜面部20の加工が容易となるとともに多様な形状の物品1を保持できるので好ましい。
以上説明した固定斜面部20、支持部材21およびそれにより保持する物品1の接触状態の具体例を図8の各図を参照しながら説明する。
図8(a)は、長尺方向の断面形状変化が少ない物品1を傾斜方向に湾曲した固定斜面部20で保持する場合を示した図である。図8の各図面中の左側の図面(以下左図という)は固定斜面部20の長手方向から見た正面図であり、各図面中の右側の図面(以下右図という)は物品1の上面図である。
図8(a)に示すように、固定斜面部20は、物品1の側面に沿うように傾斜方向に湾曲しており、長手方向より見た断面は曲線となっている。物品1は、楕円形の断面を有する筒状の形状を有している。
左図に示したように、物品1は、固定斜面部20と、例えば、箇所2a、2bで接触し、支持部材21と箇所2cで接触する。
これらの箇所2a〜2cは、右図に示したように物品1の長尺方向に延びる3本の平行な直線となる。このように物品1の長尺方向の断面形状変化が少ない場合、物品1は、傾斜方向にのみ湾曲した固定斜面部20により複数の直線箇所で接触し、安定的に停止することができる。
図8(b)は、長尺方向の断面形状の変化が大きいなど、物品1がより複雑な形状を有する物品1を傾斜方向に湾曲した固定斜面部20で保持する場合を示した図である。左図は、固定斜面部20の長手方向から見た正面図、右図は、物品1の上面図を示している。
左図に示したように、物品1は、例えば、固定斜面部20と箇所2a、2bで接触し、支持部材21と箇所2cで接触する。
これら箇所2a〜2cは、右図に示したように同一直線上にない3点となる。そして、物品1の重心は、これら3点を頂点とする三角形の内側にある。そのため、これら3つの点状の箇所2a〜2cで固定斜面部20および支持部材21と接することにより物品1は、安定的に保持される。
このように物品1の長尺方向の断面形状変化が大きい場合、固定斜面部20を、その長手方向に対しての幅方向の断面形状が、物品1の外形に対応した形状とすることで、物品1は、傾斜方向に湾曲した固定斜面部20に複数の点箇所で接触し、安定的に停止することができる。
図8(c)は、長尺方向の断面形状変化が少ない物品1を平板(平面)状の固定斜面部20で保持する場合を示した図であり、物品1は、図8(a)と同じである。左図は固定斜面部20の長手方向から見た正面図、右図は物品1の上面図を示している。
図4に示したように、物品1は、固定斜面部20と箇所2aで接触し、支持部材21と箇所2bで接触する。物品1の長尺方向の断面形状変化が少ない場合であっても、固定斜面部20を、その長手方向に対しての幅方向の断面形状を、物品1の外形に対応した形状とすることで、物品1は、傾斜方向に湾曲した固定斜面部20に複数の点箇所で接触し、安定的に停止することができる。
物品1が固定斜面部20および支持部材21と接触する箇所2a、2bは、右図に示したように物品1の長尺方向に延びる2本の平行な直線となり、物品1の重心は、これら2本の平行な直線2a、2bの間にある。そのため、これら2つの直線状の箇所2a、2bにより物品1は、安定的に保持される。
物品1が固定斜面部20に接触する箇所が2本の平行な直線であるため、平板状の固定斜面部20でも物品1を安定的に保持することができる。
以上、固定斜面部20を斜面方向において湾曲させた場合について説明した。さらに例えば、三角状、台形状、長方形状など、他の形状の凹凸を固定斜面部20に設けることで、物品1を安定的に保持しても良い。
また、支持部材21も同様に湾曲、三角状、台形状、長方形状などの凹凸形状のものを設けても、物品1を安定的に保持することができる。支持部材21にこのような凹凸形状を設けることで、撮像やピックの際に物品1が供給方向に対して左右方向に振れることを防止できる。
さらに、固定斜面部20を湾曲面(曲面)とし、支持部材21に三角状の凹部を設けるなど、固定斜面部20と支持部材21の立体形状を様々に組み合わせることもでき、個々の物品1の形状に応じた組み合わせを選択することができる。
以上のように、固定斜面部20と支持部材21は、物品1と複数箇所で接触することにより物品1を支持する。例えば、固定斜面部20は、物品1の供給方向に下るように傾斜した平面部と、当該平面部と支持部材21を連接する曲面部を有する。この平面部と曲面部との間には明確な境界があってもよい。境界が無く連続的に平面部から曲面部へと面形状が変化することで断面がJ字のごとくなったものであってもよい。
また、固定斜面部20と支持部材21の少なくとも一方の上面の物品1と接する箇所に凹凸を形成することもできる。
次に、図9を用いて固定斜面部20の幅について説明する。
固定斜面部20の幅L(固定斜面部20を構成するピック側部材の長手方向と直角方向の長さ:傾斜方向の長さ)は、物品1の供給方向長さ、即ち、物品1が固定斜面部20に置かれた際の、物品1の幅、すなわち幅L方向の長さの、0.8倍以上、1.8倍以下とすることが好ましい。
幅Lを物品1の幅の0.8倍以上とすることで、物品1が固定斜面部20から供給方向の上流側に逆戻りして落下することを防止することができ、確実に物品1を固定斜面部20上に保持することが可能となる。
また、幅Lを物品1の幅の1.8倍以下とすることで、物品1が固定斜面部20の上で幅L方向に複数個置かれることを防止する。そして、物品1同士の接触を防ぎ、物品1同士の接触による画像認識率の低下を防止することができる。さらに、ピック時にピック対象となっていない物品1が干渉してピック動作が失敗するのを防止することができる。
一方、固定斜面部20および支持部材21の長手方向の長さWは、物品1の長尺方向の長さの1.05倍以上が必要である。
これにより、物品1を固定斜面部20の長さの範囲内に収めることが可能となる。また、物品1を固定斜面部20の長手方向にn個同時に乗せたい場合は、長さWを物品1の長尺方向の長さ×n×1.05以上とすることが望ましい。
本図においては、支持部材21を2分割としている。支持部材21は、分割型でも一体型でもよく、製作の容易な方とすればよい。
固定斜面部20、および支持部材21の長手方向の両端には、固定斜面部20、および支持部材21と垂直な平面で形成された壁面を構成する側面ガイド29、29が配されている。各側面ガイド29は、物品1が固定斜面部20に供給される際に物品1が固定斜面部20の両端部から落下するのを防止している。
側面ガイド29は、滑らかな表面を有し、物品1との摩擦の少ない滑りの良い材質の部材を用いることで、物品1の固定斜面部20への供給時に、側面ガイド29表面との摩擦抵抗によって物品1の姿勢が不安定になるのを防止することができる。
側面ガイド29の材質は特に限定されないが、磨きステンレス板、滑りの良い樹脂などを選択することができる。
側面ガイド29を透明部材とすると、作業者が物品1の供給状況を確認しやすくなるため、固定斜面部20への物品1の供給量調整が容易になる。
次に、図10を用いて固定斜面部20の表面の別形態について説明する。
図10(a)に示した例では、固定斜面部20の表面に複数の棒状の縦方向部材18が設けられている。
縦方向部材18は、台形状の断面を有し斜面方向に延設された細長い棒状の突起であり、上方(斜面から遠く斜面に平行な側)は、幅が細くなって上端面が平坦である峰部16を形成している。
複数の縦方向部材18は、固定斜面部20の表面に等間隔で平行に設けられており、斜面上端側(即ち、物品1供給の上流側)に位置する先端部には、供給される物品1が峰部16に移りやすくなるように、その上方に向かって斜面からの高さが低くなるように斜めにカットした切り欠き部17が形成されている。
切り欠き部17の先端は、固定斜面部20の表面まで達しており、当該先端から固定斜面部20の上端部までは縦方向部材18の存在しない平面状斜面部202となっている。
供給装置10から供給された物品1は、切り欠き部17を経由して縦方向部材18の峰部16に乗り上げる。その後、物品1は、峰部16に沿って固定斜面部20を降下し、支持部材21に当接して停止する。
峰部16は、斜面上で重力が作用する方向(斜面方向)に延在しているため、縦方向部材18に乗せられた物品1は、峰部16に沿って速やかに固定斜面部20を降下し、支持部材21に当接して停止する。
供給装置10から固定斜面部20の上端部に供給された物品1は、固定斜面部20の上面から切り欠き部17へ、更に、切り欠き部17から峰部16へと滑らかに導かれる。そのため、供給装置10から固定斜面部20への物品1の供給が円滑に行われる。
縦方向部材18の長さは、物品1が固定斜面部20のどこにあっても接触点を増やせるように、供給を妨げない範囲で、供給方向のほぼ全域にあった方が良い。
以上に説明したように、固定斜面部20の斜面方向に延設される凹凸部を縦方向部材18などにより複数設けることが好ましい。この凹凸部によって、物品1が固定斜面部20の上を滑りやすくなるほか、物品1と固定斜面部20の接触部の数が増加するので固定斜面部20上で停止した物品1の安定性が増す。
上記の例の縦方向部材18は、台形状の断面を有している。その断面形状は、台形状に限定されるものではなく、長方形状、三角形状、もしくは半円形状など、固定斜面部20の傾斜方向に延設される凹凸部を各種の断面形状で形成することができる。
凹凸部の峰部16の幅が細くなるように、斜めカットまたはRカットなどの面取りを行うことが好ましい。斜めカットとは、例えば、台形断面になるようにカットすることであり、Rカットとは、例えば、円弧状断面になるようにカットすることである。このような斜めカットまたはRカットをすることで、長い線状の接触部が得られて、なおかつ接触部での物品の自重による単位面積あたりの荷重が大きくなって、安定的に物品を保持することができる。
峰部16の幅d(図10(b)参照)は、5mm以下、好ましくは2mm以下とすると特にその効果が発揮できる。
縦方向部材18は、物品1が固定斜面部20のどこにあっても接触点を増やせるように、供給を妨げない範囲で、供給方向のほぼ全域にあるのが好ましい。
縦方向部材18は、物品1の供給方向に平行に延在させて複数配置するのが好ましく、その配置のピッチD(図10(b)参照)は、細かい方が物品1との接触点を増やせて好ましい。
ピッチDは、縦方向部材18の本数を増やさず、固定斜面部20上で物品1が回転して長尺方向が固定斜面部20の長手方向より傾くことがないよう、適度な値が選択される。
具体的には、ピッチDは、物品1の長尺方向の長さの10%から40%が好ましく、さらに好ましくは、20%から30%である。ピッチDは全て同一でも、異なるピッチDが混在していても良い。
縦方向部材18の材質は特に限定されるものではなく、物品1の固定斜面部20上での降下を妨げず、かつ、物品1の表面に傷を付けないものが好ましい。さらに、光源25によるバックライト光が透過するものが好ましい。例えば、表面が滑らかな透明樹脂が好ましく用いられる。
バックライト方式でなく、撮像装置30側から物品1を照明するフロントライト方式の照明の場合は、ギラつきやハレーションを防止するため、2B材など反射性の低いステンレス板などの金属板や、表面が艶消しで明度が高い色の樹脂板などの、いわゆるレフ板を使用してもよい。
縦方向部材18は、固定斜面部20と別体とし、固定斜面部20の表面に装着しても良いし、もしくは、固定斜面部20と一体成形しても良い。
縦方向部材18を別体とする場合は、固定斜面部20に接着し、もしくは、ブラケットを設けて着脱可能に嵌め込んでも良い。
縦方向部材18を固定斜面部20から着脱可能に形成すると、縦方向部材18が摩耗した場合に、縦方向部材18を取り替えるだけで性能が維持でき、コスト低減を図ることができる。
また、物品1の形状に合わせたいときは、固定斜面部20を物品1の形状に合わせた曲面とする。もしくは、平板状の面に設けた縦方向部材18の各々の高さを異ならせて、縦方向部材18の峰部16を物品1の形状に合わせた曲面とすれば良い。
さらには、固定斜面部20を平板で構成するのでなく長手方向に設置した梁部材に縦方向部材18を櫛状に配設するなどして、縦方向部材18の峰部16の包絡線にて固定斜面部を構成してもよい。
このように縦方向部材18だけを用いて実質的な固定斜面部を形成する場合、塵などのゴミは、縦方向部材18の間を抜けて床面に落ちるため、清掃が容易となり固定斜面部を清潔に保てる。
以上、縦方向部材18を設け固定斜面部20を形成する場合について説明したが、支持部材21の表面についても同様の形状が可能である。
次にピックアンドプレイス装置40について説明する。
ピックアンドプレイス装置40は、ピック位置からプレイス位置まで物品1の方向を所望の向きとして移動させるものであり、腕部(アーム)43を備えている。
物品供給装置100では、ピックアンドプレイス装置40を用いて横に倒れている長尺形状の物品1を画像処理装置31が認識したピック位置にてピックする。そして、空間位置を定める動作と、腕部43の先端の回転動作とで、物品1の首部4を上に向け、底面3が下方になるように物品1を一定方向に揃えて、搬出装置50の袴51にプレイスする。
ピックアンドプレイス装置40の設置位置は特に限定されないが、固定斜面部20の鉛直上方、または固定斜面部20の鉛直上方に対して撮像装置30側とは反対側の何れかに配されていると、設備全体の設置面積をコンパクトにできるので好ましい。ピックアンドプレイス装置40の腕部(アーム)43が、物品1を自在にピックアンドプレイス可能なように、腕部43の先端がピック位置付近とプレイス位置付近とを固定斜面部20の鉛直上方を跨いで行き来できるように、ピックアンドプレイス装置40を配置せねばならない。
ピックアンドプレイス装置40としては自動機械式のものを用いてもよい。本実施の形態のように、物品1が、固定斜面部20上の長手方向で任意の位置に、かつ、向きが不均一に置かれている場合には、ロボットを用いるのが好ましい。
物品供給装置100で使用可能なロボットは、特に限定されない。
産業用に使用されている垂直多関節型ロボットは、動作速度はやや遅いものの、一般に5軸から7軸の自由度を有するため、広範囲で様々な姿勢をとることが可能である。このため、物品1を様々な位置に様々な姿勢で置く場合に好ましく用いることができる。また、ロボットの配置が容易であり、更に、腕を伸ばすような姿勢で物品1をピックできるため撮像装置30の視界を遮りにくい。
水平多関節型ロボットは、一般にXYZ座標の空間位置決めを行う3軸と腕部43の先端の回転動作を行う1軸の計4軸を有する。動作速度が速いので効率よく物品1を処理することができる。また、撮像のためにロボットが退避する時間を減らすことができる。水平多関節型ロボットはスカラ型ロボットともよばれる。
パラレルリンク型ロボットは、パラレルリンク機構を用いたロボットであり、各種の軸数のものがある。
パラレルリンク型4軸ロボットは、一般にXYZ座標の空間位置決めを行う3軸と腕部43の先端の回転動作を行う1軸の計4軸を有する。Z軸(高さ)の移動範囲はXY軸(水平面)の移動範囲より小さいので、物品を置く場所や姿勢がやや限定される。
動作速度がスカラ型ロボットよりもさらに速いので効率よく物品1を処理することができる。腕部43が、スカラ型ロボットや垂直多関節型ロボットに対して細いので、撮像装置30の視界を遮る範囲は僅かである。更に、動作が非常に速いため、撮像のためにロボットが退避する時間を減らすことができ、撮像時間を十分に得ることができる。
パラレルリンク型6軸ロボットは、腕部先端のXYZ座標の空間位置決めを行う3軸と、回転により腕部先端の姿勢決めを行う3軸の計6軸を有し、様々な姿勢をとることが可能である。このため、パラレルリンク型6軸ロボットは、物品1を任意の姿勢で置くことが可能である。しかも動作速度がスカラ型ロボットよりもさらに速いので効率よく物品1を処理することができる。また、腕部43は、スカラ型や垂直多関節型より細いので、視界を遮る範囲は僅かである。さらに、動作が速いため、撮像のためにロボットが退避する時間を減らすことができる。
このように、パラレルリンク型の6軸ロボットは、高速で様々な姿勢をとることが可能であり、画像認識処理に与える影響も限定的であるため、物品供給装置100で用いるピックアンドプレイス装置として好適である。
次に、ロボットの腕部43の先端に取り付けられ、物品1をピックするエンドエフェクタ(ロボットのハンド部)46について説明する。
物品1をピックするエンドエフェクタ46には、一般的に、開閉式のものと真空吸着式のものがある。
開閉式のものは、エアなどの流体や電動機により開閉する部材の間に物品1を挟んで物品1を把持することによりピックする。エアなどの流体による開閉式エンドエフェクタ46は、高い把持力を有す。電動式の開閉式エンドエフェクタ46は、ピック対象に応じて開度を調節することができる。
一方、真空吸着式のものは、吸着部を物品1に当接し、回転式や往復式の真空ポンプやエジェクタ式真空発生装置などにより吸着部内部の空間部を真空に近づけることより物品1を吸引して吸着するものである。真空吸着式のエンドエフェクタ46は、吸着と解放に関して高速応答性を有する。
他の形態として、物品1が鉄などの強磁性体を含み、磁石によって吸着できるものの場合は、電磁石のオンオフにより吸着と解放を行っても良い。
以上のように、エンドエフェクタ46が物品1をピックする方法には、「把持」によるものと「吸着」によるものが含まれる。
一般に、物品1が重かったり、表面に凹凸があったり、吸着用の面が少ない場合には、開閉式のエンドエフェクタ46を用いるのが好ましい。
一方、物品1が軽く、吸着用の十分な広さの平面や曲面があって吸着位置が確保でき、これを高速で扱う場合は、吸着と解放が迅速に行える真空吸着式のエンドエフェクタ46が好ましく用いられる。
本実施の形態の物品供給装置100では、物品1として主に樹脂製の長尺形状を有する空ボトルを扱うため、吸着式のエンドエフェクタ46を用いることが好ましい。
吸着式のエンドエフェクタ46の物品1と接触する吸着部は、バキュームパッドとした。バキュームパッドの種類は特に限定するものではない。平型のバキュームパッドは、プレイス時には、速やかにパッド内の真空状態を常圧状態に戻すことができるので物品を吸着状態から解放する時間が短く、応答性に優れていて好ましい。また、蛇腹型のバキュームパッドは、ピック時にバキュームパッド先端部分と物品1との相対位置の微妙なずれに変形して対応することが可能なので、吸着ミスが防止できて好ましい。
バキュームパッドとエンドエフェクタ46本体との取付部には、外力によって縦方向に伸縮可能なスプリング等によるバッファ部を設けることもある。バッファ部の設置によって、バキュームパッド先端部分と物品1との相対位置の微妙なずれに変形して対応することが可能となる。例えば、ピックする物品1が他の物品1に乗り上げており、高さが通常と異なっていても、対応できる。
さらに、物品1の吸着面が複雑な形状である場合には、エンドエフェクタ46は、複数個の蛇腹式バキュームパッドと、そのそれぞれがバッファ部を有する構成とすることが好ましい。このような構成では、個々の吸着角度の違いが蛇腹の湾曲により調節され、吸着位置の高さの違いがバッファ部の伸縮により調節される。そのため、バキュームパッドを物品1に確実に押し当てて物品1を吸着することができる。
次に、固定斜面部20と撮像装置30の配置関係について説明する。
本実施の形態の物品供給装置100では、固定斜面部20に面する方向で、固定斜面部20に対して概垂直な上方、すなわち斜め上方向に撮像装置30が設置されている。したがって、撮像装置30は、不図示の壁、支柱等に固定されていて、斜め下方向に物品1を撮像する。
これにより、物品1のピックに際して腕部43やエンドエフェクタ46が遮る物品1の画像領域を最少限に抑え得ることができる。さらに、固定斜面部20に沿って傾いて置かれた物品1をピックする側からの正面、言い換えると、物品1の側面から撮像することができる。
次に、図11を用いて、固定斜面部20と撮像装置30の配置について説明する。
図11(a)は、以下の説明で用いる物品1の底面図(左図)、側面図(中図)、および上面図(右図)を表している。
図11に示したように、物品1は、例えば、円筒形を有し、一端側に底部3が配され、他端側に首部4が配されている。
図11(b)は、固定斜面部20に置かれた物品1を固定斜面部20の長手方向に見たところを示している。
図11(b)に示すように、ピックアンドプレイス装置40として、垂直多関節型ロボットを用いている。しかし、以下の説明は、ピックアンドプレイス装置40の種類を限定せずに成り立つ。
物品1の上方や斜め上方からピックする際の画像認識では、撮像装置30は、認識する物品に対し、鉛直上方に配置されるのが一般的である。その場合は、図11(b)の点線で示した位置に撮像装置30cが配置される。この場合、図に示したように、撮像装置30cの撮像範囲130cに腕部43が入り、撮像装置30cの視界を遮ることとなる。
一方、本発明の物品供給装置100では、撮像装置30aを固定斜面部20に対し概垂直な上方に設置している。図1に示した撮像装置30bも上記撮像装置30aと同様である。
これにより、ピックアンドプレイス装置40の腕部43が撮像装置30aの視界を遮ることが殆ど無いようにすることが可能である。また、エンドエフェクタ46が僅かに視界を遮るだけにすることができ、画像認識が容易となる。
図11(d)は、撮像装置30aで撮像した場合の画像認識範囲の例を示している。
この例では、ピック方向と撮像方向が異なるため、エンドエフェクタ46が物品1をピックする際に、画像認識範囲131aにおいてエンドエフェクタ46や腕部43が物品1の像に殆ど干渉しない。このため、撮像装置30cで撮像した場合(図11(c)参照)よりも物品1の多くの範囲を撮像することができる。
これにより、登録画像とパターンマッチングなどの処理を行うことによる画像認識率を飛躍的に高めることができる。
次に、図12を用いて、固定斜面部20と支持部材21の効果、および複数個処理のメリットについて説明する。
図12(a)は、固定斜面部20に置かれた物品1をピックアンドプレイス装置40が物品1をピックする前の状態を固定斜面部20の長手方向に見た図である。図12(b)は、この状態を撮像装置30の方向から見た図である。
図12(b)に示すように、固定斜面部20には、一例として、長手方向に物品1aから物品1cの3個の物品1が供給されている。物品1aから物品1cは、何れも画像認識範囲131にある。
図12(c)は、これら3個の物品1aから物品1cのうち、画像処理装置31が物品1bを画像処理し、これに基づいてピックアンドプレイス装置40が物品1bをピックするところを固定斜面部20の長手方向に見た図である。図12(d)は、この状態を撮像装置30の方向から見た図である。
図12(e)は、ピックアンドプレイス装置40が、固定斜面部20に置かれた物品1bをプレイスしている状態を固定斜面部20の長手方向に見た図である。図12(f)は、この状態を撮像装置30の方向から見た図である。
図12(c)から図12(f)に示したように、ピックアンドプレイス装置40が物品1bをピックしてプレイスしている間に腕部43およびエンドエフェクタ46が撮像範囲130に入り、画像認識範囲131の画像が損なわれる。
しかし、本実施の形態におけるピックアンドプレイス装置40の配置の場合、画像認識範囲131には、撮像装置30の視界でピックアンドプレイス装置40と干渉しない物品1aと物品1cが存在する。そのため、画像処理装置31は、物品1aや物品1cに対して画像認識を行うことができる。
固定斜面部20に一度に1個の物品1しか置けないと、以下の制約が生じる。つまり、ピックアンドプレイス装置40が当該物品1を処理している間、ピックアンドプレイス装置40の腕部43やエンドエフェクタ46が画像認識範囲131の外に待避するまで待たなければならない。および、物品1が固定斜面部20に供給されていてもピックアンドプレイス装置40が画像認識範囲131にある場合も同様に、ピックアンドプレイス装置40が画像認識範囲131の外に待避するまで待たなければならない。つまり図12の例で固定斜面部20に一度に1個の物品1しか置けないと、1個の当該物品1を処理するには1回の画像認識が必要であり、3個の当該物品1を処理するには3回の画像認識が必要となる。
したがって、固定斜面部20に複数の物品1が存在した状態で、ピックアンドプレイス装置40がこのうちの1つの物品1を処理している間は、他の物品1がピックアンドプレイス装置40の動作領域外にある。したがって、画像処理装置31は、ピックアンドプレイス装置40が当該物品1を処理している間に他の物品1を画像認識することができる。つまり図12の例では、3個の当該物品1を処理する場合でも、1回の画像認識で十分となる。これは、固定斜面部20において、物品1の供給方向S、言い換えれば、腕部43やエンドエフェクタ46の稼働方向と直交する方向に、複数の物品1を供給、静止させていることで可能となる。
そのため、ピックアンドプレイス装置40は、ピックアンドプレイスの1回作業毎に画像認識範囲131の外に待避する必要が無くなる。よって、ピックアンドプレイス装置40は、当該物品1をプレイスした後、直ちに次の物品1のピックを行うことができ、作業効率を高めることができる。
次に、図13を用いて、撮像装置による撮像処理について説明する。
図13(a)は、以下の説明で用いる物品1の上面図(最上段の図)、正面図(中段の左図)、右側面図(中段の右図)、および下面図(最下段の図)を示している。
図に示したように物品1は、楕円形の断面を有する筒状をしており、楕円形の長軸に対応する幅広面6と楕円形の短軸に対応する幅狭面5を有している。
図13(b)は、物品1が固定斜面部20に供給されたところを示している。物品1は、上記楕円形の長軸が固定斜面部20と平行になるように停止すると安定であるため、幅広面6が固定斜面部20に沿って置かれやすい。
このため、固定斜面部20に対向するように配置された撮像装置30aで物品1を撮像すると、図13(d)に示したように幅広面6が正面となるように撮像される。これは図13(a)に示す30a方向からの撮像に相当する。
一方、撮像装置を一般的な配置で設置する場合、即ち固定斜面部20の真上(鉛直上方)に設置される場合には、図11(b)の点線で示した位置に撮像装置30cは設置される。このとき、撮像装置30cは、図13(e)に示したように、物品1の側面を斜め方向から撮像することになり、正面から見た本来の幅である破線で表した部分より細く歪んで認識される。これは図13(a)に示す30c方向からの撮像に相当する。
図13(c)は、物品1の登録画像であり、物品1の幅広面6に対応する画像である。
このため、図13(c)の登録画像を用いて撮像装置30aで撮像した図13(d)の画像を画像認識すると、両画像が良好に対応し、画像認識率が高まる。
一方、撮像装置30cで撮像した場合は、その撮像画像は図13(e)のように実線で示したようになり、物品1の正面から撮像した撮像画像と形状が一致せず、画像認識率が低下する。
以上のように、物品1が固定斜面部20に沿いやすい形状の場合、固定斜面部20に対して垂直方向に設置した撮像装置30aで物品1を正面から撮像することになる。そのため、登録画像に対して、画像のひずみを小さく抑えることができ、画像認識率を高めることができる。
次に、搬出装置50について説明する。
この搬出装置50としては、シュート、または搬送装置を用いる。
一般的に、シュートの場合は、シュート途中、または、シュート出口で、物品1に対して方向調整などの処理が行われる。シュートの傾斜方向や搬送装置の移動方向、即ち、物品1を移動して搬出する方向は、現場に合わせてレイアウトされ、特に限定されない。
搬出装置には、物品1を任意の位置にプレイスできるものと、物品1をプレイスする位置が決まっているものがある。
物品1を任意の位置にプレイスできるものとしては、ベルトコンベヤ、トップチェーンコンベヤ、ローラーコンベヤなど、ピックアンドプレイス装置40が物品1をプレイスする場所が連続的に連なっているものがある。
このような搬出装置は、一般に水平に配置される。また物品1が長尺物である場合に、より安定的に搬送したり、搬送しながら起立させるために、斜め配置されることがある。
このように斜め配置される場合は、第2、第3の実施の形態で説明する。
一方、物品1をプレイスする位置が決まっているものとしては、プロファイル、桟、アタッチと呼ばれる隔壁、また窪みを有するバケットが設けられたベルトコンベヤなどがある。このような搬出装置は、一般に水平に配置される。また、物品1が長尺物である場合に、より安定的に搬送し、搬送しながら起立させるために、斜めに配置されることがある。
また、容器の形状に合わせた内側形状および寸法を有する、外形状が一定であるホルダまたは袴(はかま)も一般に投入部が鉛直方向となるように水平に配置される。
もしくは、スクリューコンベヤも搬送装置として使用できる。スクリューコンベヤは傾斜面を有するので、前述の斜めに配置された搬送装置同様の使用方法も可能である。
さらに、これらの搬送装置を組み合わせることで、より安定な搬送を行うことも可能である。
これらのプレイスする位置が決まっている搬送形態では、ピックアンドプレイス装置40が搬送装置の決まった場所に物品1をプレイスするので、タイミングを制御する必要がある。
タイミングの制御は、例えば、センサによって袴51やプロファイルなどの位置を検出したり、または、搬送装置の移動箇所に光学式センサを設置して、その検出値を用いる。もしくは、搬送装置の駆動部などにエンコーダを設け、その検出値から計算される搬送装置の基準位置に対する移動状態を用いたりして行われる。センサとエンコーダを併用することより高精度に制御できる。
また、搬送装置の動作形態には、搬送装置を動かしながらプレイスするものと、搬送装置を止めてプレイスするものがある。
搬送装置を動かしながらプレイスする形態では、プレイス時に搬送装置を停止しなくても良いなど、搬送装置側の自由度が向上する。
この動作形態では、エンドエフェクタ46を搬送装置と共に移動させながら物品1をプレイスする。具体的には、ピックアンドプレイス装置40の動作を搬送装置の移動速度に同期させることで、より安定的に物品1をプレイスすることができる。同期方法には、上に述べた光学式センサやエンコーダによる方法を用いることができる。
一方、搬送装置を止めてプレイスする形態では、物品1をプレイスする目標位置が停止しているので、ピックアンドプレイス装置40は、高速、かつ安定的に物品1をプレイスすることができる。
ピックアンドプレイス装置40の動作範囲の広さに応じ、搬送装置の一度の停止で、複数の物品1を複数の目標位置にプレイスしてもよい。
次に、図14を用いて、物品1を起立した状態でプレイスする搬出装置50の例について説明する。
図14(a)、(b)は、袴51とベルトコンベヤ52で搬出装置50を構成した例である。図14(a)は、上面図であり、図14(b)は、搬出方向Pから見た図である。
この例では、物品1のプレイス先は、ベルトコンベヤ52の搬送面であるコンベヤベルト面上に置かれた袴51となっている。
ベルトコンベヤ52の搬送面は、水平となるように設置されており、上面に等間隔で袴51が乗せてある。連続して配された袴51は接触していてもよい。図示しないピックアンドプレイス装置40によって固定斜面部20からピックされた物品1は、底部3が下側、首部4が上側になるように起立させられて袴51に挿入される。
その後、物品1は、袴51に挿入された起立状態で、ベルトコンベヤ52によって、固定斜面部20と平行な矢印Pで示した方向に安定的に搬出される。
図14(c)、(d)は、ベルトコンベヤ52で搬出装置50を構成した例である。図14(c)は、上面図であり、図14(d)は、搬出方向Pから見た図である。
この例では、物品1のプレイス先は、水平に設置されたベルトコンベヤ52の搬送面であり、固定斜面部20と平行な矢印Pで示した方向に移動している。
ベルトコンベヤ52の固定斜面部20から遠い側には、ベルトコンベヤ52の全長に渡って物品1の転倒防止のためのガイド53bが配されている。
一方、ベルトコンベヤ52の固定斜面部20に近い側には、固定斜面部20に対して並走する区間を除いて、ベルトコンベヤ52の下流側にガイド53aが配されている。
固定斜面部20に近い側のガイド53aの端部は、物品1の位置が固定斜面部20側にずれてプレイスされた場合に、当接してこれを揃えるため、固定斜面部20の側に緩やかに湾曲している。
物品1は、ベルトコンベヤ52上の搬出方向Pのうち、ガイド53aは存在せずガイド53bのみ存在する区間にプレイスされ、ベルトコンベヤ52上を起立した状態で安定的に搬送される。
次に、以上のように構成された物品供給装置100の一連の動作について説明する。
まず、供給装置10によって、支持部材21を有する固定斜面部20に上方から物品1が1個、供給方向に供給される。すなわち、固定斜面部20の傾斜方向に対して物品1が1個となるように供給される。なお、これは、固定斜面部20の傾き方向である幅L方向(図9参照)について1個という意味であって、長手方向には、複数個であってもよい。
固定斜面部20上の物品1を固定斜面部20に対して概垂直な上方に設けた撮像装置30によって撮像し、その情報として画像データが、画像処理装置31へと送られる。
撮像の際は、ピックアンドプレイス装置40の腕部43およびエンドエフェクタ46は、撮像装置30の視界外に退避する。その際、撮像装置30による撮像において、腕部43およびエンドエフェクタ46の影響が無いか小さいために、物品1の画像認識が可能であれば、撮像装置30の視界内に腕部43やエンドエフェクタ46の一部が入っていてもよい。
画像処理装置31は、予め登録した登録画像と受け取った画像データをパターンマッチングなどにより比較して、固定斜面部20上の物品1の位置と方向を求める。
そして、画像処理装置31は、求めた物品の位置と方向に関する情報、すなわち位置情報Ipを制御装置32に送信する。
制御装置32は、位置情報Ipを用いて、ピックアンドプレイス装置40のエンドエフェクタ46が向かうべき目標座標値と、向くべき目標方向である向き合わせ方向とを演算して、ピックアンドプレイス装置40を制御する。これによってピックアンドプレイス装置40は、エンドエフェクタ46を用いて当該目標座標値と目標方向にて物品1をピックする。
そして、ピックアンドプレイス装置40は、ピックした物品1を予め定められた位置へ移動させ、物品1の姿勢を変えることで、首部4が上に向くように物品1の方向を合わせてからプレイスする。
引き続いて、固定斜面部20上の物品1が無くなると、供給装置10によって、支持部材21を有する固定斜面部20に上方から物品1が再び供給される。そして、上記処理が繰り返される。
この供給は物品1のプレイスを待つこと無く、物品1が固定斜面部20からピックアンドプレイス装置40によって持ち上げられて固定斜面部20が空くタイミングに行われる。空くタイミングとは、新たに処理する物品1と現在処理中の物品1が固定斜面部20で干渉しないタイミングである。したがって、処理時間の短縮が可能になる。
固定斜面部20に置かれた物品1が画像認識できない、または、ピックアンドプレイス装置40で処理できない状態にある場合には、エアブローにて上記のような物品1を排除する。
固定斜面部20が、物品1の供給方向に直角な方向、すなわち直交する方向に、概水平に延びている。この固定斜面部20に対して、同時に複数の物品1が供給されている場合は、1つの物品1がプレイスされた後、固定斜面部20上に残った他の物品1についても処理が行われる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態の物品供給装置100は、前記第1の実施の形態の搬出装置50の形態が異なり、出口搬送装置55が付加されたものである。その他の構成は、前記第1の実施の形態と同様の構成を有するものである。すなわち、供給装置10、固定斜面部20、支持部材21、撮像装置30、ピックアンドプレイス装置40、位置決定手段33等は同様の構成を有する。
したがって、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と構成が異なる搬出装置50および出口搬送装置55について説明し、その他の構成の説明については省略する。
第2の実施の形態の物品供給装置100は、搬出装置50と出口搬送装置55を備える。
搬出装置50と出口搬送装置55は、長尺形状の物品1を最終的に立てて搬出することを目的とした装置である。搬出装置50は、下部固定ガイド65と第1ベルトコンベヤ66とにより構成されている。出口搬送装置55は、第1ベルトコンベヤ66、第2ベルトコンベヤ67、および側面ガイド68などから構成されている。
第1ベルトコンベヤ66は、搬出装置50から出口搬送装置55に渡って設置されている。
第1ベルトコンベヤ66と第2ベルトコンベヤ67は、固定斜面部20の長手方向と搬出方向が平行に設置された搬送ベルトを有する。物品1を搬送するこれらの搬送面66Sおよび67Sは、同じ速度で搬出方向Pに移動している。
以下では、搬送元の側を上流側、搬送先の側を下流側と呼ぶことにする。
第1ベルトコンベヤ66は、ローラ64a、64bおよび64cによって張られた無端ベルトであって、搬送面66Sが搬出方向Pに向って駆動される。
第2ベルトコンベヤ67は、不図示のローラおよびローラ64dによって張られた無端ベルトであって、搬送面67Sが搬出方向Pに向って駆動される。
ローラ64a、64bは、それぞれ、搬出装置50の上流側端部と下流側端部に設置されており、その回動軸は、固定斜面部20の傾斜方向と概ね同じ方向に傾斜している。
ローラ64cは、出口搬送装置55の下流側に設置されており、その回動軸は、鉛直方向に向いている。
これによって第1ベルトコンベヤ66は、搬出装置50において搬送面66Sが固定斜面部20と同方向かつ同角度を保って傾斜してプレイス面62を構成している。しかも、この搬出装置50は、第1ベルトコンベヤ66のプレイス面62と下部固定ガイド65の受け面69とでプレイスされた物品を支持している。そのため、物品1を挿入して運ぶ袴51や箱(カートン、コンテナ等)を必要としていない。また第1ベルトコンベヤ66は、出口搬送装置55において搬送面66Sが捻れて徐々に立ち上がり、最終的に水平に対して垂直面となる。なお、搬送面66Sの立ち上がり開始位置は、不図示のフリーローラで搬送面66Sを押さえることで規定される。この場合は、搬送面66Sを物品1が載置されていない上方向または下方向、またはその両方に延長し、搬送面66Sの物品1が通過しない位置を前記フリーローラで押さえれば良い。さらに、桟63が存在する際は、搬送面66Sの前記フリーローラの押さえ位置は、前記フリーローラの邪魔にならないように桟63が存在しないようにする必要があり、桟63の長さを短くする。
以下では、第1ベルトコンベヤ66の搬出装置50における区間を斜面区間と呼び、出口搬送装置55における区間を捻れ区間と呼ぶ。第1ベルトコンベヤ66は、斜面区間で物品1の移動装置として機能し、捻れ区間で物品1の起立装置として機能する。
斜面区間の搬送面66Sは、物品1を斜めに倒した状態でその側面を受けることにより物品1のプレイスを受けるプレイス面62となっている。同時に、斜面区間の第1ベルトコンベヤ66は、物品1の移動装置としても機能している。上記プレイスしたとき、側面ガイド68は物品1の底面3を受ける受け面69となっている。このように、プレイス面62、受け面69で物品1を受けるように、ピックアンドプレイス装置40は物品1の姿勢を変えてプレイスする。
次工程での物品1の起立を容易とし、ピックアンドプレイス装置40の動作を最小限度にするために、斜面区間の傾斜角度γは、固定斜面部20の傾斜角度αと同程度かこれより急角度となっている。
第1ベルトコンベヤ66の斜面区間の斜面下端には、搬送面66Sに対して概ね垂直な支持面を有する下部固定ガイド65が斜面区間の全長に渡って配されている。
下部固定ガイド65は、ピックアンドプレイス装置40が物品1を第1ベルトコンベヤ66にプレイスした際に、物品1の底部3に接触して物品1を支え、物品1が第1ベルトコンベヤ66によって安定的に搬送されるようにする。
一方、第2ベルトコンベヤ67は、出口搬送装置55の下流側端部に設置されたローラ64dと、出口搬送装置55の上流側端部に設置された不図示のローラにより張られた無端ベルトである。この第2ベルトコンベヤ67は、物品1が搬送される搬送面67Sが搬出方向Pに向って駆動される。このローラ64dおよび不図示のローラの回動軸は、何れも水平方向に設定されており、これによって第2ベルトコンベヤ67の物品1が搬送される搬送面は水平面となっている。
側面ガイド68は、第1ベルトコンベヤ66の捻れ区間と向かい合って設けられたガイド部材であって、物品1が第2ベルトコンベヤ67の外側に転倒するのを防ぐ壁面を構成している。
出口搬送装置55は、搬出装置50から物品1を受け渡された後、これを第2ベルトコンベヤ67で搬送しつつ、第1ベルトコンベヤ66の捻れによってこれを起立させる。
以上のように構成された搬出装置50と出口搬送装置55は、次のように連携して動作する。
まず、ピックアンドプレイス装置40は、固定斜面部20から物品1をピックする。そしてピックアンドプレイス装置40は、固定斜面部20の傾斜角度以上に傾斜している搬出装置50の搬送面であるプレイス面62に、物品1の底部が下側になるように物品1を側面にてプレイスしている。
プレイスされた物品1には、第1ベルトコンベヤ66によって側面に搬送力が加えられ、これによって物品1は、底部を下部固定ガイド65で支持されつつ下部固定ガイド65上を滑りながら搬送される。
このように斜面区間の第1ベルトコンベヤ66は、移動装置として機能している。
物品1が搬出装置50の斜面区間を通過して出口搬送装置55の捻れ区間に移行すると、物品1の底部3は、搬出装置50の下部固定ガイド65から出口搬送装置55の第2ベルトコンベヤ67に受け渡される。
物品1は、側面ガイド68によって転倒を防止されながら第2ベルトコンベヤ67によって搬送されつつ、第1ベルトコンベヤ66の捻れた搬送面67Sよって次第に起立する。
このように、捻れ区間の第1ベルトコンベヤ66は、物品1の供給を受ける位置で傾斜し、移動する下流側に向かうに従って垂直に近づくように捻れた搬送面を有する起立装置として機能している。
そして、物品1は、第2ベルトコンベヤ67の上で起立した状態で、第2ベルトコンベヤ67によって搬送力が加えられて出口搬送装置55から搬出される。
このように、斜面区間は、一定速度で移動しながら当該移動方向に渡って複数の物品1の供給を受け、捻れ区間は、これら供給を受けた複数の物品1を順次起立させる。
以上のとおり、第1ベルトコンベヤ66は、物品1の移動装置および起立装置として機能している。
(第3の実施の形態)
次に、図15を参照して、第3の実施の形態に係る物品供給装置の搬出装置50、および出口搬送装置55の形態について説明する。この実施の形態では、プレイス面を斜面で構成する。
図15(a)は、搬出装置50の下流側と出口搬送装置55の上流側の上面図を示している。図15(b)は、図15(a)のA−A’断面を矢印方向に視た図を表している。
搬出装置50と出口搬送装置55は、長尺形状の物品1を最終的に立てて搬出することを目的とした装置である。搬出装置50は、下部固定ガイド65と第1ベルトコンベヤ66とにより構成されている。出口搬送装置55は、第1ベルトコンベヤ66、第2ベルトコンベヤ67、および側面ガイド68などから構成されている。
すなわち、第1ベルトコンベヤ66は、搬出装置50から出口搬送装置55に渡って設置されている。
第1ベルトコンベヤ66と第2ベルトコンベヤ67は、固定斜面部20の長手方向と搬出方向が平行に設置された搬送ベルトを有する。物品1を搬送するこれらの搬送面66Sおよび67Sは、同じ速度で搬出方向Pに移動している。
以下では、搬送元の側を上流側、搬送先の側を下流側と呼ぶことにする。
第1ベルトコンベヤ66は、ローラ64a、64bおよび64cによって張られた無端ベルトであって、搬送面66Sが搬出方向Pに向って駆動される。
ローラ64a、64bは、それぞれ、搬出装置50の上流側端部と下流側端部に設置されており、その回動軸は、支持部材21の傾斜方向と概ね同じ方向に傾斜している。
ローラ64cは、出口搬送装置55の下流側に設置されており、その回動軸は、鉛直方向に向いている。
これによって第1ベルトコンベヤ66は、搬出装置50において搬送面66Sが支持部材21と概ね同方向かつ同角度を保って傾斜してプレイス面62を構成している。しかも、この搬出装置50は、第1ベルトコンベヤ66のプレイス面62と下部固定ガイド65の受け面69とでプレイスされた物品を支持している。そのため、物品1を挿入して運ぶ箱(カートン、コンテナ等)を必要としていない。また第1ベルトコンベヤ66は、出口搬送装置55において、搬送面67Sが捻れて徐々に立ち上がり、最終的に水平に対して垂直面となる。なお、搬送面67Sの立ち上がり開始位置は、前述のように不図示のフリーローラーで搬送面67Sを押さえることで規定される。
以下では、第1ベルトコンベヤ66の搬出装置50における区間を斜面区間と呼び、出口搬送装置55における区間を捻れ区間と呼ぶ。第1ベルトコンベヤ66は、斜面区間では物品1の移動装置として機能し、捻れ区間では物品1の起立装置として機能する。
斜面区間の搬送面66Sは、物品1を斜めに倒した状態でその側面を受けることにより物品1のプレイスを受けるプレイス面62となっている。同時に、斜面区間の第1ベルトコンベヤ66は、物品1の移動装置としても機能している。上記プレイスしたとき、側面ガイド68は物品1の底面3を受ける受け面69となっている。このように、プレイス面62、受け面69で物品1を受けるように、ピックアンドプレイス装置40は物品1の姿勢を変えてプレイスする。
次工程での物品1の起立を容易とし、ピックアンドプレイス装置40の動作を最小限度にするために、斜面区間の傾斜角度δは、支持部材21の傾斜角度λ(図5参照)と同程度かこれより急角度となっている。
第1ベルトコンベヤ66の斜面区間の斜面下端には、搬送面66Sに対して概ね垂直な支持面を有する下部固定ガイド65が斜面区間の全長に渡って配されている。
下部固定ガイド65は、ピックアンドプレイス装置40が物品1を第1ベルトコンベヤ66にプレイスした際に、物品1の底部3に接触して物品1を支え、物品1が第1ベルトコンベヤ66によって安定的に搬送されるようにする。
一方、第2ベルトコンベヤ67は、出口搬送装置55の下流側端部に設置されたローラ64dと、出口搬送装置55の上流側端部に設置された不図示のローラにより張られた無端ベルトである。この第2ベルトコンベヤ67は、物品1が搬送される搬送面67Sが搬出方向Pに向って駆動される。このローラ64dおよび不図示のローラの回動軸は、何れも水平方向に設定されており、これによって第2ベルトコンベヤ67の物品1が搬送される搬送面67Sは水平面となっている。
側面ガイド68は、第1ベルトコンベヤ66の捻れ区間と向かい合って設けられたガイド部材であって、物品1が第2ベルトコンベヤ67の外側に転倒するのを防ぐ壁面を構成している。
出口搬送装置55は、搬出装置50から物品1を受け渡された後、これを第2ベルトコンベヤ67で搬送しつつ、第1ベルトコンベヤ66の捻れによってこれを起立させる。
図15(a)、(b)に示したように、第1ベルトコンベヤ66の搬送面66Sには、搬送面66Sに対して垂直方向に伸びる桟63が等間隔で配されていることが好ましい。隣接する桟63で区分されるベルトコンベヤ面は、物品1のプレイスを受け付けて、この物品1を移送する受け面69となっている。
このように受け面69に物品1をプレイスすると、出口搬送装置55の捻れ区間での起立時に物品1を桟63によって押して搬送力を伝達できる。また、物品1が搬出方向の前後に転倒するのを防ぐことができる。そのため、より効果的に、かつ安定的に物品1を起立させることができる。
次工程での起立を容易とし、ピックアンドプレイス装置40の動作を最小限度にするために、ここでも、水平面に対する搬送面66Sの傾斜角度δは、水平面に対する支持部材21の傾斜角度λ(図5および図15(b)参照)と同程度の角度またはこれより急角度となっている。
図15(a)、(b)の搬出装置50を構成する桟63を備えた第1ベルトコンベヤ66では、斜面区間における第1ベルトコンベヤ66の搬送面66Sの傾斜方向が固定斜面部20の傾斜方向と対面している。
つまり、対面するとは、第1ベルトコンベヤ66の搬送面66Sに沿って下方へ伸ばした延長線と、固定斜面部20の斜面に沿って下方へ伸ばした延長線が交わることをいう。言い換えると、第1ベルトコンベヤ66の搬送面66Sが支持部材21と概ね同じ方向に傾斜していることである。もしくは、第1ベルトコンベヤ66の搬送面66Sと固定斜面部20とが、搬出方向Pに沿った仮想鉛直面301を挟んで、互いに反対方向に傾斜していることである。
以上に説明した実施の形態では、搬送ベルトの捻れを利用して物品1を起立させた。物品1の起立方法は、これに限定されるものでない。例えば、図15(c)および(d)に示すように、起立ガイド71を用いて物品1を起立させることも可能である。この態様では、移動装置とは別に、起立装置として起立ガイド71を設け、該起立ガイド71を用いて物品1を起立させている。
図15(c)は、起立ガイドを用いた、搬出装置50の下流側と出口搬送装置55の上流側の上面図を示している。図15(d)は、図15(c)のA−A’断面図を表している。
この例では、搬出装置50と出口搬送装置55はつながっている。スクリュー72、下方ガイド73および側面下方ガイド74から成るスクリューコンベヤと起立ガイド71を設置して構成されている。この例では、スクリューコンベヤが物品1の移動装置として機能する。
スクリュー72は、全体形状が略円柱状で、螺旋状の溝部75が円柱の周壁に形成された軸部材であって、軸方向が固定斜面部20の長手方向と平行になるように設置されている。
溝部75の溝幅と深さは、物品1を立て掛けた際に物品1が溝内に収まる大きさに設定されている。
溝部75のピッチは、スクリュー72の出口付近において、搬送方向Pに対して徐々に小さくなるものとして、起立後の物品1のピッチを詰めるようにしている。また溝部75のピッチは、所望する起立後の物品1のピッチに応じて、搬送方向Pに対して徐々に大きくなるものとしても良く、または、変化無しとしても良い。
溝部75は、ピックアンドプレイス装置40によって物品1のプレイスを受け付ける搬送面(プレイス面)を構成している。
スクリュー72の固定斜面部20側でかつ搬送面側の下部には、固定斜面部20の長手方向と平行に延設された下方ガイド73と側面下方ガイド74が配されている。
下方ガイド73は、水平な板面を有し、側面下方ガイド74は、スクリュー72から遠い側の下方ガイド73の端部に配され、下方ガイド73の板面に対して垂直な板面を有している。
下方ガイド73は、物品1の側面が溝部75にプレイスされた場合に、物品1の底部3を支える。
側面下方ガイド74は、物品1の底部3が下方ガイド73を滑ってスクリュー72から離れる方向に移動しないように、物品1の底部3に、スクリュー72とは反対の側から、垂直面で接している。
このように、物品1は、底部3を下方ガイド73に支えられながら溝部75に寄り掛かり、物品1が溝部75からずり落ちないように側面下方ガイド74で抑えられた状態となる(図15(d)参照)。
この状態で、溝部75による凹形状が搬出方向Pに移動する方向にスクリュー72を回動軸の周りに回動させると、物品1に溝部75から搬出方向Pに移送する力が作用し、これにより物品1を搬出方向Pに移動させる。
スクリュー72の下流側には、スクリュー72の上方に起立ガイド71が水平に設置されている。
起立ガイド71は、棒状の部材で構成されており、固定斜面部20の下流側端部付近に対応する位置から下流方向に延設されている。
起立ガイド71の上流側端部は、溝部75の底部よりも回動軸側に寄っており、下流に行くに従って回動軸から遠ざかるようになっている。このように、起立ガイド71は、物品1の搬出方向Pに対して捻れの位置関係にある。
起立ガイド71の上流側端部は、回動軸の方に湾曲しており、スクリュー72によって搬送されてきた物品1を起立ガイド71が受け止めやすくなっている。
以上のように構成された搬出装置50は、次のように動作する。
まず、ピックアンドプレイス装置40が固定斜面部20から物品1をピックし、底部3を下げながら首部4が上側になるように物品1を溝部75にプレイスする。
プレイスされた物品1は、底部3を下方ガイド73と側面下方ガイド74に支えられながらそれらの面をすべるように、かつスクリュー72の回動によって溝部75の内面に押されて生じる搬送力により溝部75の内面を滑るようにして搬送される。
起立ガイド71が設置された位置に物品1が搬送されると、物品1の起立方向と反対側の側面が起立ガイド71の湾曲した部分に当接する。
物品1と起立ガイド71との当接点が搬送に従って起立方向に移動してくるため、移動と共に物品1には起立方向のモーメントが作用し、物品1は、出口搬送装置55にて起立する。
なお、以上では、スクリュー72を1本と起立ガイド71とを用いて出口搬出装置55を構成している。出口搬出装置55は、スクリュー72を2本平行して配置し、これらを同期して回転させて、その間隔に物品1を起立させるように構成することもできる。
また、下方ガイド73の代わりに搬送面が水平なベルトコンベヤを配してもよい。または、途中で下方ガイド73から搬送面が水平なベルトコンベヤに物品1を受け渡したりするように構成すると、より安定的に物品1を起立させることができる。
また、図15(c)の搬出装置50を構成するスクリュー72では、溝部75によって構成される搬送面の傾斜方向が固定斜面部20の傾斜方向と向き合っている。
つまり、対面するとは、溝部75によって構成される搬送面の下方へ伸ばした延長線と、固定斜面部20の斜面に沿って下方へ伸ばした延長線が交わることをいう。言い換えると、溝部75によって構成される搬送面が支持部材21と概ね同じ方向に傾斜していることである。もしくは、溝部75によって構成される搬送面と固定斜面部20とが、搬出方向Pに沿った仮想鉛直面301を挟んで、互いに反対方向に傾斜していることである。
これら図15に示したように、ピック面に対面するようにプレイス面を設定する場合、物品1のプレイス時の姿勢は、首部4を上に向けて物品1を完全に垂直に起立させる必要がなく、首部4が概ね斜め上方を向いていれば良い。したがって、プレイス時に物品1を垂直に立てる際に生じる失敗、例えばベルトコンベヤ上での転倒を防止することができる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態としての物品供給装置100は、搬出装置50のベルトコンベヤと物品1を起立させる出口搬送装置55のベルトコンベヤとを別々のベルトコンベヤで構成している。以下、図17を参照して説明する。
搬出装置50と出口搬送装置55は、長尺形状の物品1を最終的に立てて搬出することを目的とした装置である。搬出装置50は、下部固定ガイド65と第1ベルトコンベヤ66とにより構成されている。出口搬送装置55は、第2ベルトコンベヤ67、側面ガイド68、第3ベルトコンベヤ70などから構成されている。
また、第1ベルトコンベヤ66と第3ベルトコンベヤ70との間には渡りガイド80が配されている。渡りガイド80は、表面が滑らかな平板からなる。第2ベルトコンベヤ67は、第3ベルトコンベヤ70の下方に配置されている。
第1ベルトコンベヤ66、第2ベルトコンベヤ67および第3ベルトコンベヤ70は、固定斜面部20の長手方向と搬出方向が平行に設置された搬送ベルトを有する。これらの物品1を搬送する搬送面66S、67Sおよび70Sは、同じ速度で搬出方向Pに移動するように設定されている。
以下では、搬送元の側を上流側、搬送先の側を下流側と呼ぶことにする。
第1ベルトコンベヤ66は、ローラ64aおよび64bによって張られた無端ベルトであって、上記搬送面66Sが搬出方向Pに向って駆動される。
ローラ64a、64bは、それぞれ、搬出装置50の上流側端部と下流側端部に設置されており、その回動軸は、固定斜面部20の傾斜方向と概ね同じ方向に傾斜している。
また第2ベルトコンベヤ67は、出口搬送装置55の上流側端部に設置されたローラ64cおよび出口搬送装置55の下流側端部に設置された64dによって張られた無端ベルトであって、上記搬送面67Sが搬出方向Pに向って駆動される。ローラ64cおよび64dのそれぞれの回動軸は水平になっている。これによって第2ベルトコンベヤ67の搬送面は水平面となっている。
さらに第3ベルトコンベヤ70は、ローラ64eおよび64fによって張られた無端ベルトであって、上記搬送面70Sが搬出方向Pに向って駆動される。ローラ64eは、ローラ64a、64bと同様に、固定斜面部20の傾斜方向と概ね同じ方向に傾斜している。ローラ64fは、出口搬送装置55の下流側に設置されており、その回動軸は、鉛直方向に向いている。これによって、第3ベルトコンベヤ70は、搬送面70Sが捻れて徐々に立ち上がり、最終的に水平に対して垂直面となる。また、ローラ64bとローラ64eは、第1ベルトコンベヤ66および第3ベルトコンベヤ70の回動を阻害することなく、できうる限り接近した状態に配されていることが好ましい。
第1ベルトコンベヤ66は、搬送面66Sが固定斜面部20と概ね同じ方向に傾斜してプレイス面62を構成している。
以下、第1ベルトコンベヤ66における区間を斜面区間と呼び、第3ベルトコンベヤ70における区間を捻れ区間と呼ぶ。第1ベルトコンベヤ66は、斜面区間で物品1の移動装置として機能し、第2、第3ベルトコンベヤ67、70は、捻れ区間で物品1の起立装置として機能する。
斜面区間の搬送面66Sは、物品1を斜めに倒した状態でその側面を受けることにより物品1のプレイスを受けるプレイス面62となっている。斜面区間の第2ベルトコンベヤ67は、物品1の移動装置として機能している。上記プレイスしたとき、側面ガイド65は物品1の底面3を受ける受け面69となっている。
次工程での物品1の起立を容易とし、ピックアンドプレイス装置40の動作を最小限度にするために、斜面区間の傾斜角度δは、固定斜面部20の傾斜角度α(図5参照)と同程度かこれより急角度となっている。
第1ベルトコンベヤ66の斜面区間の斜面下端には、搬送面66Sに対して概ね垂直な支持面を有する下部固定ガイド65が斜面区間の全長に渡って配されている。
下部固定ガイド65は、ピックアンドプレイス装置40が物品1を第1ベルトコンベヤ66にプレイスした際に、物品1の底部3に接触して物品1を支え、物品1が第1ベルトコンベヤ66によって安定的に搬送されるようにする。
一方、第2ベルトコンベヤ67は、出口搬送装置55の下流側端部に設置されたローラ64dと、出口搬送装置55の上流側端部に設置された不図示のローラにより張られた無端ベルトである。この第2ベルトコンベヤ67は、物品1が搬送される搬送面67Sが搬出方向Pに向って駆動される。このローラ64dおよび不図示のローラの回動軸は、何れも水平方向に設定されており、これによって第2ベルトコンベヤ67の物品1が搬送される搬送面67Sは水平面となっている。
側面ガイド68は、第3ベルトコンベヤ70の捻れ区間からさらに下流に伸びて、第3ベルトコンベヤ70と向かい合って設けられたガイド部材である。側面ガイド68は、物品1が第2ベルトコンベヤ67の外側に転倒するのを防ぐ壁面を構成している。
出口搬送装置55は、搬出装置50から第3ベルトコンベヤ70の搬送面70Sに物品1を受け渡された後、第3ベルトコンベヤ70の捻れによって物品1を徐々に起立させつつ、第2ベルトコンベヤ67の搬送面67Sに物品1の底面3を接触させる。第3ベルトコンベヤ70の出口手前で、物品1は自重にて完全に起立し、第2ベルトコンベヤ67で搬送される。起立時の勢いで外側に転倒することは、側面ガイド68で防止される。
本例においては、搬出装置50と物品1を起立させる出口搬送装置55とを別の装置として設置することにより、それぞれの搬送速度に差を持たせることができる。これによって、出口搬出装置55において前後する物品のピッチを調整することが可能になる。
物品1を起立させる方法としては、上記ように物品1を搬送させながら起立させる以外にも、搬送を停止して物品1を起立させる方法がある。
例えば出口搬出装置55を搬送面が平行に向かい合った一対のベルトコンベヤとする。一対のベルトコンベヤのそれぞれの搬送面を搬出装置50と同じ角度の傾きとする。一対のベルトコンベヤ間に複数個の物品を溜めて搬送を一時停止し、出口搬送装置55を物品が起立する方向、例えば搬送方向と平行な軸を中心に回動する。その後、搬送を再開して物品を払い出し、逆方向に回転してもとの傾きとなって物品を受け取るなどの方法がある。
搬送を停止して物品1を起立させる方法では、確実に物品1を起立させることが可能で、起立時の物品転倒などのトラブルを防止できる。
搬送を停止させるため、その間にピックアンドプレイスも停止し、全体の処理能力が低下する。処理能力の低下を防止するには、出口搬送装置55と搬出装置50の間に、物品1のピッチを詰めて滞留させる搬送装置を設置してピックアンドプレイスは止めないようにすればよい。その搬送装置としては、例えば、搬送面が滑りの良い樹脂であるトップチェーン式のコンベヤなどが選定される。搬送面では、物品が滑りながら転倒することなく滞留させることができる。
なお、物品1を搬送させながら起立させる方法は、物品1の搬送を停止して物品1を起立させる方法に対し、ピックアンドプレイスを停止する時間が不要であるために高能力で起立させることが可能である。また、搬出装置50と出口搬送装置55との間に物品を滞留させる搬送装置が不要で、装置全体をコンパクトにできるといった利点がある。
さらに、物品1の起立方向については、最終的に所望する物品1の方向とすることもあれば、途中の搬送を容易にするため、最終的に所望する物品1の方向とは上下を逆に倒立させることもある。
次に、物品1の形状の例について説明する。
ピックアンドプレイス装置40に供給されるため、搬送中の物品1はその最大長さLCを有する側面部分がピックする固定斜面部20上に接触するように寝転がったものが大部分となる。さらに形状によって接触面が最大となるような向きで安定する。その際の高さが横たわって置かれたときの物品高さhとなる。
物品供給装置100の対象物品となる物品1には、各種の形状のものがあり、図18に、物品1がボトルの例をいくつか示す。
図18(a)は、物品1が楕円形の断面を有するボトルの一例を示している。左図が物品1の上面図であり、右図は、2方向から見た側面図である。
図18(b)は、物品1が楕円形の断面を有し、更に胴膨れしているボトルの一例を示している。左図が上面図であり、右図は、2方向から見た側面図である。
図18(c)は、物品1が長円形で非対称の断面を有し、底面断面が大きいボトルの一例を示している。左図が上面図であり、右図は、側面図である。
図18(d)は、物品1が、断面が円形のボトルの一例を示している。左図が上面図であり、右図は、側面図である。
図19(e)は、物品1がキャップの一例を示している。左図、および右図は、それぞれ上面図と側面図である。
図20(f)は、物品1がディップチューブ付きポンプキャップの一例であり、使用時にノズル部が上昇するタイプである。上図は、上面図を示しており、下の3つの図面は、3方向から見た側面図である。
図20(g)は、物品1がディップチューブ付きポンプキャップの一例であり、予めノズル部が上昇しているタイプである。上図は、上面図を示しており、下の3つの図面は、3方向から見た側面図である。
図21(h)は、物品1がディップチューブ付きトリガーキャップの一例である。上図は、上面図を示しており、下の3つの図面は、3方向から見た側面図である。
図21(i)も物品1がディップチューブ付きトリガーキャップの一例である。上図は、上面図を示しており、下の3つの図面は、3方向から見た側面図である。
物品1はボトルに限定されるものではなく、箱やブリスター容器、もしくはボトルの蓋など種々のものを本発明では扱うことができる。
上述した各実施の形態に関し、本発明は更に以下の物品供給装置を開示する。
<1>
固定斜面部にある物品をピックするピック動作と、該物品をプレイス位置にプレイスするプレイス動作を行うピックアンドプレイス装置を備えた物品供給装置であって、
前記固定斜面部を撮像する撮像装置と、前記撮像された画像によって前記物品のピック位置を決定する位置決定手段とをさらに備え、
前記固定斜面部は、前記固定斜面部の下端側から立設され、前記固定斜面部に置かれた状態の物品の下方側に当接して前記固定斜面部上に前記物品を静止状態で保持する支持部材を備え、
前記撮像装置は、前記固定斜面部との位置関係およびその撮像方向が固定されており、
前記ピックアンドプレイス装置が、前記位置決定手段により決定したピック位置にて前記物品のピック動作を行う
物品供給装置。
<2>
前記固定斜面部および前記支持部材は、前記物品を複数箇所で支持して前記物品を前記固定斜面部上に静止させる
<1>に記載の物品供給装置。
<3>
前記撮像装置の撮像方向が、前記固定斜面部の斜面に対し垂直上方の位置から前記固定斜面部に向かっている
<1>または<2>に記載の物品供給装置。
<4>
前記固定斜面部の背後より前記撮像装置に向う光を、固定斜面部を通過するように与える照明装置を具備する、
<1>から<3>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<5>
前記ピックアンドプレイス装置は、前記固定斜面部の鉛直上方、または前記固定斜面部の鉛直上方に対して前記撮像装置側とは反対側の何れかに配されて、
前記ピックアンドプレイス装置のアームは、前記固定斜面部の鉛直上方を跨いで、前記撮像装置側とその反対側とを移動自在に配されている
<1>から<4>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<6>
前記固定斜面部の上端側に隣接して前記物品を前記固定斜面部へ供給する供給装置が配され、
前記供給装置で供給された物品を前記固定斜面部が受けることが可能であって、
前記固定斜面部は前記供給装置側から下るように傾斜している
<1>から<5>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<7>
前記固定斜面部は平面であり、前記支持部材は板材である
<1>から<6>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<8>
前記固定斜面部は平面であり、前記支持部材は複数の柱状部材である
<1>から<7>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<9>
前記固定斜面部は、その長手方向に対して幅方向の断面形状が、前記物品の外形に対応した形状である
<1>から<5>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<10>
前記固定斜面部の傾斜方向に対して前記物品が1個となるように供給される
<1>から<9>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<11>
前記ピックアンドプレイス装置は、ピックした物品を一定の方向に揃えてプレイスする
<1>から<10>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<12>
前記固定斜面部は、前記物品の供給装置の供給方向と直交する方向において複数の物品を同時に静止させ、
前記撮像装置は、静止した前記複数の物品を同時に2個以上撮像する
<1>から<11>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<13>
前記固定斜面部は、光拡散機能を有する透光性部材からなる
<4>に記載の物品供給装置。
<14>
前記照明装置は光源およびミラーを有し、
前記ミラーは、前記光源からの光を反射して、前記固定斜面部に対して垂直方向に入射させる、
<4>または<13>に記載の物品供給装置。
<15>
前記固定斜面部まで前記物品を搬送する供給装置を有し、
前記供給装置は、前記固定斜面部と同じ方向に傾斜した床面と、前記床面を前記固定斜面部より低い位置から前記固定斜面部の高さまでの間で昇降させる昇降装置と、を備え、
前記昇降装置は前記床面に前記物品を乗せた状態で前記床面を上昇させ、前記床面は、前記物品の自重によって前記物品を前記固定斜面部に向けて降下させて、前記物品を前記固定斜面部に移動させる
<5>または<9>に記載の物品供給装置。
<16>
前記支持部材は、衝撃吸収機能を有している
<1>から<15>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<17>
前記固定斜面部は、その上面の前記物品と接する箇所に凹凸が配されている
<9>に記載の物品供給装置。
<18>
前記固定斜面部は、前記物品と接する上側斜面部材と、前記上側斜面部材の下側に配置された下側斜面部材より構成されており、
前記上側斜面部材は透光部材であり、前記下側斜面部材は光拡散機能を有する透光部材である
<13>または<14>に記載の物品供給装置。
<19>
前記ピックアンドプレイス装置は、ロボットであり、前記ピック位置から前記プレイス位置まで前記物品の方向を所望の向きとして移動させるものであり、かつ前記ピック動作と前記プレイス動作を行うアームを備えている
<1>から<18>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<20>
前記ピックアンドプレイス装置は、前記物品を把持または吸引して前記物品をピックする
<1>から<19>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<21>
前記撮像装置は、前記固定斜面部に対して、その位置および撮像方向が固定されている
<1>から<20>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<22>
前記物品は長尺形状を有している
<1>から<21>のいずれか1に記載の物品供給装置。
<23>
前記物品はボトルである
<22>に記載の物品供給装置。
1 物品
2 箇所
3 底部
4 首部
5 幅狭面
6 幅広面
10 供給装置
11 容器貯蔵部
12 幅広上下移動床
13 幅広固定床
14 上下移動床
15 固定床
16 峰部
17 切り欠き部
18 縦方向部材
20 固定斜面部
21 支持部材
22 平面
23 透明板
24 半透明板
25 光源
26 ミラー
27 支点
28 エアブローノズル
29 側面ガイド
30 撮像装置
31 画像処理装置
32 制御装置
33 位置決定手段
40 ピックアンドプレイス装置
43 腕部
46 エンドエフェクタ
50 搬出装置
51 袴
52 ベルトコンベヤ
55 出口搬送装置
62 プレイス面
64a、64b、64c、64d、64e、64f ローラ
65 下部固定ガイド
66 第1ベルトコンベヤ
66S 搬送面
67 第2ベルトコンベヤ
67S 搬送面
68 側面ガイド
69 受け面
70 第3ベルトコンベヤ
70S 搬送面
71 起立ガイド
72 スクリュー
73 下方ガイド
74 側面下方ガイド
80 渡りガイド
100 物品供給装置
130 撮像範囲
131 画像認識範囲
201 保持部
202 平面状斜面部
301 仮想鉛直面

Claims (23)

  1. 固定斜面部にある物品をピックするピック動作と、該物品をプレイス位置にプレイスするプレイス動作を行うピックアンドプレイス装置を備えた物品供給装置であって、
    前記固定斜面部を撮像する撮像装置と、前記撮像された画像によって前記物品のピック位置を決定する位置決定手段とをさらに備え、
    前記固定斜面部は、前記固定斜面部の下端側から立設され、前記固定斜面部に置かれた状態の物品の下方側に当接して前記固定斜面部上に前記物品を静止状態で保持する支持部材を備え、
    前記撮像装置は、前記固定斜面部との位置関係およびその撮像方向が固定されており、
    前記ピックアンドプレイス装置が、前記位置決定手段により決定したピック位置にて前記物品のピック動作を行う
    物品供給装置。
  2. 前記固定斜面部および前記支持部材は、前記物品を複数箇所で支持して前記物品を前記固定斜面部上に静止させる
    請求項1に記載の物品供給装置。
  3. 前記撮像装置の撮像方向が、前記固定斜面部の斜面に対し垂直上方の位置から前記固定斜面部に向かっている
    請求項1または2に記載の物品供給装置。
  4. 前記固定斜面部の背後より前記撮像装置に向かう光を、固定斜面部を通過するように与える照明装置を具備する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  5. 前記ピックアンドプレイス装置は、前記固定斜面部の鉛直上方、または前記固定斜面部の鉛直上方に対して前記撮像装置側とは反対側の何れかに配されて、
    前記ピックアンドプレイス装置のアームは、前記固定斜面部の鉛直上方を跨いで、前記撮像装置側とその反対側とを移動自在に配されている
    請求項1から4のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  6. 前記固定斜面部の上端側に隣接して前記物品を前記固定斜面部へ供給する供給装置が配され、
    前記供給装置で供給された物品を前記固定斜面部が受けることが可能であって、
    前記固定斜面部は前記供給装置側から下るように傾斜している
    請求項1から5のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  7. 前記固定斜面部は平面であり、前記支持部材は板材である
    請求項1から6のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  8. 前記固定斜面部は平面であり、前記支持部材は複数の柱状部材である
    請求項1から7のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  9. 前記固定斜面部は、その長手方向に対して幅方向の断面形状が、前記物品の外形に対応した形状である
    請求項1から5のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  10. 前記固定斜面部の傾斜方向に対して前記物品が1個となるように供給される
    請求項1から9のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  11. 前記ピックアンドプレイス装置は、ピックした物品を一定の方向に揃えてプレイスする
    請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  12. 前記固定斜面部は、前記物品の供給装置の供給方向と直交する方向において複数の物品を同時に静止させ、
    前記撮像装置は、静止した前記複数の物品を同時に2個以上撮像する
    請求項1から11のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  13. 前記固定斜面部は、光拡散機能を有する透光性部材からなる
    請求項4に記載の物品供給装置。
  14. 前記照明装置は光源およびミラーを有し、
    前記ミラーは、前記光源からの光を反射して、前記固定斜面部に対して垂直方向に入射させる、
    請求項4または13に記載の物品供給装置。
  15. 前記固定斜面部まで前記物品を搬送する供給装置を有し、
    前記供給装置は、前記固定斜面部と同じ方向に傾斜した床面と、前記床面を前記固定斜面部より低い位置から前記固定斜面部の高さまでの間で昇降させる昇降装置と、を備え、
    前記昇降装置は前記床面に前記物品を乗せた状態で前記床面を上昇させ、前記床面は、前記物品の自重によって前記物品を前記固定斜面部に向けて降下させて、前記物品を前記固定斜面部に移動させる
    請求項5または9に記載の物品供給装置。
  16. 前記支持部材は、衝撃吸収機能を有している
    請求項1から15のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  17. 前記固定斜面部は、その上面の前記物品と接する箇所に凹凸が配されている
    請求項9に記載の物品供給装置。
  18. 前記固定斜面部は、前記物品と接する上側斜面部材と、前記上側斜面部材の下側に配置された下側斜面部材より構成されており、
    前記上側斜面部材は透光部材であり、前記下側斜面部材は光拡散機能を有する透光部材である
    請求項13または14に記載の物品供給装置。
  19. 前記ピックアンドプレイス装置は、ロボットであり、前記ピック位置から前記プレイス位置まで前記物品の方向を所望の向きとして移動させるものであり、かつ前記ピック動作と前記プレイス動作を行うアームを備えている
    請求項1から18のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  20. 前記ピックアンドプレイス装置は、前記物品を把持または吸引して前記物品をピックする
    請求項1から19のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  21. 前記撮像装置は、前記固定斜面部に対して、その位置および撮像方向が固定されている
    請求項1から20のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  22. 前記物品は長尺形状を有している
    請求項1から請求項21のいずれか1項に記載の物品供給装置。
  23. 前記物品はボトルである
    請求項22に記載の物品供給装置。

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