JP2016197161A - 光学フィルム、画像表示装置及び光学フィルムの製造方法 - Google Patents

光学フィルム、画像表示装置及び光学フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムに関して、簡易な構成により簡易に作成可能であって、安定かつ高い生産性を確保することができる光学フィルムを提供することを目的とする。【解決手段】可視光域では透明であって、近赤外線を拡散反射する光学フィルム5であって、少なくとも一方の面が粗面Mであり、可視光域において透明である透明フィルム材による基材10と、基材10の粗面Mに作製されたコレステリック液晶による拡散反射層9とを備え、拡散反射層9は、TEM観察又はSEM観察による前記コレステリック液晶のらせん軸構造を示すスジ状模様のスジが、粗面表面の凹凸形状に沿って形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムに適用可能であって、ディスプレイ装置の画面に直接手書きする構成の電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムに関する。
従来、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムが提供されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発したアノトペン(Anoto(登録商標) pen)による電子ペン入力システムが知られている。
このような電子ペン入力システムに関して、特許文献1には、可視光を透過すると共に、近赤外線又は紫外線を拡散反射するフィルム上に、近赤外線又は紫外線を吸収する層をパターン印刷することにより、ディスプレイ装置の画面に直接手書きするタイプの電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムが提案されている。
また特許文献2には、コレステリック液晶のらせん軸方向を各領域で異ならせることにより、適宜、白色光を反射表示することが可能な反射板の構成が開示されている。また特許文献3には、コレステリック液晶層を波型のような状態にして拡散反射層を作成する構成が開示されている。また特許文献4には、垂直配向したディスコティック液晶層に、コレステリック液晶層を作製することにより、赤外線を選択的に拡散反射する透明光学フィルムの構成が開示されている。また特許文献5には、コレステリック液晶層を指紋状の螺旋軸層構造とすることにより、Cプレートの鏡面反射を抑制する構成が開示されている。
ディスプレイ装置の画面に直接手書きするタイプの入力システムにあっては、今後、更に普及すると考えられる。これによりこのような入力システムに適用可能な光学フィルムにあっては、従来に比して一段と簡易な構成により簡易に作成可能であることが望まれる。また当然に、安定かつ高い生産性を確保できることが望まれる。
特開2008−209598号公報 特開2003−215342号公報 特開2005−107296号公報 特開2015−4974号公報 国際公開第WO99/034242号
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムに関して、簡易な構成により簡易に作成可能であって、安定かつ高い生産性を確保することができる光学フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、透光性フィルム材に形成された粗面の上に、直接、コレステリック液晶による液晶層を作成するようにして、このコレステリック液晶に係るらせん軸構造が、この粗面の凹凸形状に沿って変化するように構成する、との着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 可視光域では透明であって、近赤外線を拡散反射する光学フィルムであって、
少なくとも一方の面が粗面であり、前記可視光域において透明である透明フィルム材による基材と、
前記基材の粗面に作製されたコレステリック液晶による拡散反射層とを備え、
前記拡散反射層は、
TEM観察又はSEM観察による前記コレステリック液晶のらせん軸構造を示すスジ状模様のスジが、前記粗面表面の凹凸形状に沿って形成されている光学フィルム。
(1)によれば、近赤外線を選択的に反射するコレステリック液晶の特徴を有効に利用して、このコレステリック液晶による液晶層を粗面に直接作製するだけの簡易な構成、工程により近赤外線を拡散反射し、可視光を透過する光学フィルムを提供することができる。またコレステリック液晶に係るらせん軸構造が、粗面の凹凸形状に沿って変化するように構成されていることにより、安定かつ確実に、可視光域を透過すると共に近赤外線を拡散反射させることができ、これにより安定かつ高い生産性を確保することができる。
(2) (1)において、
前記粗面は、算術平均粗さRaが0.01μm以上1μm以下である光学フィルム。
(2)によれば、より具体的構成により、簡易な構成により簡易に作成可能であって、安定かつ高い生産性により生産することができる光学フィルムを提供することができる。
(3) (1)又は(2)において、
さらに近赤外線を吸収するドットによるドットパターンが作製された光学フィルム。
(4) (1)又は(2)によれば、
近赤外線を吸収するドットによるドットパターンが作製されたドットパターンフィルムと積層された光学フィルム。
(3)又は(4)によれば、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムに適用可能であって、例えばディスプレイ装置の画面に直接手書きする構成の電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムを提供することができる。
(5) (3)又は(4)に記載の光学フィルムを画像表示パネルのパネル面に配置した画像表示装置。
(5)によれば、手書入力システムによる画像表示装置を提供することができる。
(6) 可視光域で透明な透明フィルム材による基材に設けられた粗面に、塗工液を塗工して乾燥、硬化させることにより、前記粗面に直接、コレステリック液晶による液晶層を作製する液晶層作製工程を備え、
前記粗面は、
表面張力(γs)が35mN/m以上70mN/m以下である光学フィルムの製造方法。
(6)によれば、近赤外線を選択的に反射するコレステリック液晶の特徴を有効に利用して、このコレステリック液晶による液晶層を粗面に直接作製するだけの簡易な構成、工程により近赤外線を拡散反射し、可視光を透過する光学フィルムを提供することができる。またコレステリック液晶に係るらせん軸構造が、粗面の凹凸形状に沿って変化するように構成することができ、これにより可視光器を透過すると共に近赤外線を拡散反射させることができ、さらに安定かつ高い生産性を確保することができる。
(7) (6)において、
前記粗面は、算術平均粗さRaが0.01μm以上1μm以下である光学フィルムの製造方法。
(8)によれば、より具体的構成により、簡易な構成により簡易に作成可能であって、安定かつ高い生産性により生産することができる光学フィルムを提供することができる。
本発明によれば、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムに関して、簡易な構成により簡易に作成可能であって、かつ安定かつ高い生産性を確保することができる。
本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す図である。 図1の画像表示装置に係る光学フィルムを示す図である。 拡散反射層が白濁した構成に係る断面写真である。 図3とは他の例による断面写真である。 本発明に係る拡散反射フィルムの実施例1の断面写真である。 図5の他の部位の断面写真である。 本発明に係る拡散反射フィルムの実施例1に係る光学特性を示す図である 図7を拡大して示す図である。 図8をさらに拡大して示す図である。 比較例1の光学特性を示す図である。 図10を拡大して示す図である。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す図である。この画像表示装置1は、画像表示パネル2のパネル面(視聴者側面)に、電子ペン入力システムに係る光学フィルム3が配置されて、対応する電子ペン等とにより電子ペン入力システムが構成される。
ここでこの電子ペン入力システムは、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムであり、ディスプレイ装置の画面に直接手書きする構成の電子ペン入力システムである。この実施形態において、この電子ペン入力システムは、対応する電子ペンから照明用の近赤外線を送出すると共に、この近赤外線の反射光による撮像結果を当該電子ペンで取得して処理することにより、光学フィルム3に設けられたドットパターンを検出して入力座標を検出し、これにより画像表示パネル2による表示画像の視聴を何ら損なくことなく、手書きによりデータ入力できるように構成される。なおここで近赤外線は、波長が約0.7μm〜2.5μmの電磁波である。
ここで画像表示パネル2は、液晶表示パネル、有機ELによる画像表示パネル等、種々の構成を広く適用することができる。また電子ペンは、近赤外線を送出してペン先が接触している部位を照明する光源、この接触している部位の撮像結果を取得する撮像手段、撮像手段で取得した撮像結果を処理して、この撮像結果で検出されるドットパターンによりペン先の入力座標を検出するデータ処理回路等が設けられる。
〔光学フィルム〕
光学フィルム3は、図2に示すように、紫外線硬化性樹脂等の透明の接着剤によりドットパターンフィルム4と、拡散反射フィルム5とを積層して作製され、拡散反射フィルム5側が画像表示パネル2のパネル面側となるようにして、感圧接着剤、紫外線硬化性樹脂による接着剤等により画像表示パネル2のパネル面に配置される。
ここでドットパターンフィルム4は、可視光域では透明であって、近赤外線を選択的に吸収するドットパターンが形成されたフィルムである。また拡散反射フィルム5は、可視光域では透明であって、近赤外線を拡散反射するフィルムである。これにより光学フィルム3は、ドットパターンフィルム4を透過した電子ペンからの照明用の近赤外線を拡散反射フィルム5により拡散反射すると共に、この拡散反射した近赤外線をドットパターンフィルム4のドットパターンにより選択的に吸収する。その結果、光学フィルム3は、拡散反射フィルム5で拡散反射した近赤外線による明るい背景に、ドットパターンフィルム4によるドットパターンを撮影できるように構成され、確実にドットパターンを検出して入力座標を検出できるように構成される。また可視光域では透明であることにより、画像表示パネル2による画像表示には、何ら障害を与えることなく、確実に入力座標を検出できるように構成される。
〔ドットパターンフィルム〕
ここでドットパターンフィルム4は、可視光域では比較的透明であって、近赤外線を選択的に吸収するドット7を、透明フィルム材による基材8に印刷して形成され、これにより画像表示パネル2による画像表示には、何ら障害を与えることなく、電子ペンからの照明用の近赤外線をこのドットパターンにより吸収するように形成される。
ここでこの基材8に係る透明フィルム材は、TAC(トリアセチルセルロース)フィルム材、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム材、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム材等、画像表示パネル2のパネル面に配置される各種光学フィルムに適用される透明フィルム材を広く適用することができる。また近赤外線吸収剤は、可視光域で比較的透明であり、効率良く近赤外線を吸収することが可能な、かつ透明フィルム材に印刷可能な各種の材料を広く適用することができ、例えば、ジインモニウム系、フタロシアニン系、シアニン系、等の化合物を利用することができる。またドット7の印刷方法は、特に限定されず公知の方法を用いることができ、例えば、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、孔版印刷法、インキジェット印刷法等を適用することができる。なおドットパターンフィルム4は、必要に応じて最表面にハードコート層等の保護層が作製される。
なお転写法、印刷等により、直接、拡散反射フィルム5の表面にドットパターンを作製することにより、基材8を省略するようにしてもよい。ここで転写法とは、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に該層を積層形成して転写体を作製した後、工程、需要等に応じて、該支持体上に形成した層を、最終的に該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、該支持体を剥離除去することにより、該基材上に所望の層を形成する方法である。
〔拡散反射フィルム〕
拡散反射フィルム5は、可視光域では透明であって、近赤外線を選択的に拡散反射する拡散反射層9を、透光性フィルム材による基材10に作製して形成される。拡散反射フィルム5は、基材10の拡散反射層9側面が粗面Mにより形成される。拡散反射層9は、コレステリック液晶による液晶層であり、基材10の粗面Mに、直接、塗工液を塗工して乾燥、硬化させて作製される。
ここでコレステリック液晶による液晶層は、液晶材料がらせん構造(コレステリック構造)を有し、可視光域では透明であり、近赤外線を選択的に反射することが周知である。このような液晶材料による液晶層は、例えば特開2003−215342号公報に開示のように、配向層の配向規制力により液晶材料を配向させるようにして、この配向層を凹凸面上に作製することにより、液晶材料のらせん構造に係る中心軸方向(らせん軸方向)を種々に異ならせて近赤外線の拡散反射を図ることができる。しかしながらこのようにして拡散反射層を作製する場合には、配向層の構成が必要となり、構成、工程が複雑になるばかりでなく、らせん軸方向を極端に変動させると可視光領域で白濁して見えるようになることによりディスプレイ等への応用には難があることが分かった。
そこでこの実施形態において、拡散反射フィルム5は、基材10の一方の面を粗面Mとし、この粗面Mに直接コレステリック液晶の塗工液を塗工し、乾燥、硬化させて拡散反射層9が作製される。ここでこのように基材10に直接コレステリック液晶の塗工液を塗工して液晶層を作製する場合にあって、塗工面が平坦な面である場合、液晶層に係る液晶材料のらせん軸方向は、ほぼ法線方向を向いていることになる。
しかしながら塗工面が粗面Mである場合、近赤外線に対して拡散反射性を示すことが判った。これは液晶材料のらせん軸方向が、粗面Mに応じた揺らぎを生じることによるもの、及び、粗面Mからの反射の影響と考えられる。これにより拡散反射フィルム5では、粗面を備えた基材10に、塗工液を塗工して液晶材料による液晶層を作製するだけの簡易な構成、工程により可視領域では透明で近赤外線を選択的に拡散反射できるように構成される。
ここで粗面Mは、粗さが荒すぎると、画像表示パネル2の表示画面が、にじんだように見て取られて、これにより表示画面の鮮明度が低下して画質が劣化する。これとは逆に、粗面Mに十分な粗さが確保されていない場合、近赤外領域での拡散反射の効率が低下することになり、この実施形態に係る電子ペン入力システムでは、撮像結果におけるドットパターンと背景とで十分な輝度比を確保できなくなり、入力座標の位置検出精度が低下することになる。
これにより粗面Mの粗さは、算術平均粗さRaが0.01μm以上1μm以下、より好ましくは0.01μm以上0.5μm以下であることが望ましい。またこの粗さは、十点平均粗さRzが0.05μm以上3μm以下、より好ましくは、0.1μm以上1.5μm以下であることが望ましい。なおこれら算術平均粗さRa及び十点平均粗さRzは、JIS B 0601(1994)による。
さらにこの実施形態において、拡散反射フィルム5は、拡散反射層9の断面をTEM(Transmission Electron Microscope)観察又はSEM(Scanning Electron Microscope)観察した場合に見て取られる、コレステリック液晶のらせん軸構造を示すスジ状模様のスジが、粗面表面の凹凸形状に沿って形成されているように作製される。ここで粗面表面の凹凸形状に沿って形成されているとは、このスジ模様に係るスジが、基材表面に対して一定のピッチだけ順次離間して、粗面表面の凹凸形状に沿って蛇行している状態を意味する。なおこのように粗面表面の凹凸形状に沿って形成されたスジ状模様のスジにおいては、基材表面の傾きが大きな箇所で、複数のスジが結合して1つのスジになる場合もある。拡散反射フィルム5は、このようなスジ状模様の構造が、粗面Mに係る凸部を中心とした5μm前後の範囲で形成される。
すなわち粗面Mに拡散反射層9を作製する実験を繰り返したところ、拡散反射層9が白濁する場合が発生した。これにより安定かつ高い生産性により生産する点において、実用上未だ不十分なことが判った。
詳細に検討したところ、このように白濁した拡散反射フィルムの断面形状をTEMにより観察したところ、コレステリック液晶のらせん軸構造を示すスジ状模様のスジが、粗面表面によって途切れたりして、粗面表面の凹凸形状に沿って形成されていないことが判った。すなわち図3〜図6は、TEMによる拡散反射フィルムの写真であり、図3は、白濁の程度の小さいもの(ヘイズ値2.0)の断面写真であり、後述する比較例2の断面写真である。図4は白濁の程度の大きいもの(ヘイズ値14.2)の断面写真であり、後述する比較例2の他のサンプルの断面写真である。また図5及び図6は、後述する実施例1の断面写真である。なお観察に供するサンプルは、前処理において、熱硬化型樹脂による包埋処理を実行した後、四酸化ルテニウムによる染色処理を実行し、ミクロトームによる超薄切片作製(切片作製厚み設定値:80nm)により作製した。観察は、日立ハイテクノロジーズ社製 S−4800 TYPE Iを使用し、加速電圧30kV、エミッション電流10μA、ワーキングディスタンス8mmの条件によりTE(Transmission electron)検出器を使用して観察したものである。
図3の例では、符号Aにより示す部位で、スジ状模様を構成する横スジが、基材の表面に衝突し、このスジが基材の粗面表面によって途切れていることが判る。またこの符号Aにより示す部位では、基材表面に対してスジ状模様が傾斜しており、これによりスジ状模様が、粗面表面の凹凸形状に沿って形成されていないことが判る。これに反して拡散反射層の表面(基材逆側)では、表面に沿ってスジ状模様が作製されていることが判る。また図4は、スジ状模様が、がうねっており、これによりスジ状模様が、粗面表面の凹凸形状に沿って形成されていないことが判る。またこの図4でも、拡散反射層の表面(基材逆側)では、表面に沿ってスジ状模様が作製されていることが判る。なお図3における縦方向のスジは、試験片作製時に発生したシワによるものである。また図4は、試験片作製時に拡散反射層より基材が剥離したことにより、基材が剥離した状態での観察写真である。
これに対して図5及び図6では、基材10の凸部に沿って、スジ状模様が蛇行し、粗面表面の凹凸形状に沿ってスジ状模様に係る横スジが形成されていることが判る。またこれにより拡散反射層の表面側にて、スジ状模様を構成する横スジが、拡散反射層の表面に衝突し、拡散反射層の表面でのスジの途切れを見て取ることができる。なおこれら図5及び図6でも、基材表面ではスジ状模様を構成する横スジが、基材の表面に衝突し、このスジが基材の粗面表面によって途切れているものの(図5の左端側)、拡散反射層の表面と比較すると、格段にこの途切れが少ないことが判る。言い換えると、この図5及び図6の例では、基材表面側の方が、これとは逆側より、拡散反射層の表面形状に沿ってスジ状模様が作製されていることが確認される。
このようにコレステリック液晶のらせん軸構造を示すスジ状模様のスジが、粗面表面の凹凸形状に沿って形成されていれば、可視光域で透明であり、かつ近赤外線を効率良く拡散反射する拡散反射フィルムを、安定かつ高い生産性により生産できる。
ところで光学フィルム3は、この種の画像表示パネルに配置するフィルム材に要求されるヘイズ値を満足することも必要である。しかしながら拡散反射の効率を充分に確保する観点からは、粗面Mの粗さを充分に確保することが必要であり、その結果、光学フィルム3は、ヘイズ値が増大することになる。しかしながら実施例等について後述するように、粗面Mに塗工液を塗工して拡散反射層9を作製する場合、基材10単体で計測した場合に比して粗面Mによるヘイズ値が低下することになる。これにより基材10は、ヘイズ値が80以下5以上により、好ましくは40以下5以上により、より好ましくは、20以下5以上により作製される。粗面Mに塗工液を塗工した後のヘイズ値は20以下1以上となるが、画像をより鮮明にしたい場合は、10以下0.5以上とした方がより好ましい。またこれにより拡散反射フィルム5は、可視光域(波長400nm以上750nm以下の範囲)において、直進光及び拡散光による透過率が80%以上に作成される。また法線に対して5度の角度で入射し、法線に対して60度の角度で受光した際の近赤外線の反射率が0.2%以上であるように作成される。
なおこのように塗工面を粗面とすることにより、拡散反射層9に係る塗工液を塗工する際の、塗工液のハジキも低減することができる。
なおこの図2の例では、基材10の拡散反射層9とは逆側面にあっては、何ら粗面化されていない平滑面により構成されていることになるものの、この逆側面にコレステリック液晶による反射層を作製してもよい。またこのようにコレステリック液晶による反射層を作製するようにして、この反射層側の基材表面を粗面として拡散反射を図るようにしても良い。
〔基材〕
ここでこの基材10に係る透光性フィルム材は、TAC(トリアセチルセルロース)フィルム材、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム材、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム材等、画像表示パネル2のパネル面に配置される各種光学フィルムに適用される透光性フィルム材を広く適用することができる。
基材10に係る粗面Mにあっては、サンドブラストによる粗面化処理による場合、表面に粗面Mに対応する微細凹凸形状を作製してなる平板、ロール版等に基材を加熱押圧して粗面を作製する場合、エッチングによる場合等、種々の粗面化処理を広く適用することができる。なおエッチングによる粗面化処理は、例えばPETフィルムをアルカリ溶液によりエッチング処理する場合(いわゆるケミカルエッチングである)に代表される。また基材10を構成する樹脂に、フィラーを混入することにより粗面Mを作製するようにしてもよい。
またこのような基材表面の直接の粗面化処理に代えて、粗面を備えた粗面層を設けるようにしてもよい。ここでこのような粗面層は、賦型樹脂層を使用した賦型処理により作製することができる。またこのような粗面層は、反射防止フィルムに適用される各種の反射防止層を適用することができる。より具体的に、このような粗面を備えた反射防止層としては、エンボス加工による場合、透光性の微粒子の混入により表面を粗面とする場合、塗工液中の固体成分の凝集により表面を凹凸形状とする場合(いわゆるケミカルマット面である)、微細な凹部を多数設けた板状またはロール状金型に紫外線硬化型樹脂を塗布した基材を押し付けて凹部形状を凸部形状として転写する方法(いわゆる賦形)等、各種の手法を広く適用することができる。
〔濡れ性〕
基材10の粗面Mは、さらに拡散反射層9の塗工液に対して充分な濡れ性を確保できるように構成される。より具体的に、表面張力(γs)が35mN/m以上70mN/m以下、好ましくは、40mN/m以上70mN/m以下、より好ましくは45mN/m以上70mN/m以下により作製される。またこの表面張力(γs)の条件を満足することを前提に、極性成分(γsh)が0mN/m以上40mN/m以下、好ましくは、1mN/m以上35mN/m以下、より好ましくは3mN/m以上30mN/m以下により作製され、又は非極性成分(γsd)が35mN/m以上70mN/m以下、好ましくは、40mN/m以上70mN/m以下、より好ましくは45mN/m以上70mN/m以下により作製される。
このように表面張力を設定することにより、拡散反射層9の塗工液に対して充分な濡れ性を確保し、コレステリック液晶のらせん軸構造を示すスジ状模様のスジを、粗面表面の凹凸形状に沿って形成することができ、可視光域で透明であり、かつ近赤外線を効率良く拡散反射する拡散反射フィルムを、安定かつ高い生産性により生産することができる。なおここで表面張力をこのように設定して濡れ性を向上することができる理由は、拡散反射層9の塗工液中の液晶分子が水平配向し易くなるからである。
ここで基材は、上述した粗面化処理により作製した後、必要に応じて濡れ性を改善する処理を別途施すことにより表面張力を調整してもよい。具体的に、例えばケミカルエッチングによる粗面は、充分な濡れ性を確保して上述の範囲に表面張力を設定できることにより、改めて濡れ性を改善する処理を設ける必要が無く、工程を簡略化することができる。これに対してサンドブラスト処理による粗面、粗面層による粗面等にあっては、改めてコロナ処理、プラズマ処理等により濡れ性を向上することが必要になる。
〔拡散反射層〕
拡散反射層9は、対応する塗工液を塗工、乾燥、硬化して作製される。ここで拡散反射層9は、厚みが薄い場合には、粗面Mに係る微細凹凸形状がその表面に現れ易くなり、その結果、画像表示パネル2の表示画面が、にじんだように見て取られて、これにより表示画面の鮮明度が低下して画質が劣化する。これとは逆に、厚みが厚すぎる場合には、拡散反射の効率が低下することになり、この実施形態に係る電子ペン入力システムでは、入力座標の位置検出精度が低下することになる。そこで拡散反射層9は、厚み0.5μm以上20μm以下により、より好ましくは1μm以上10μm以下、更に好ましくは1μm以上5μm以下により作製される。
拡散反射層9は、近赤外線波長域の電磁波を反射する組成物からなり、この組成物は、ネマチック規則性を有するネマチック液晶と、このネマチック液晶に対して旋回性を有するカイラル剤とを含有する。またこの組成物は、レベリング剤、重合開始剤、添加剤等を含有してもよい。
(ネマチック液晶)
ネマチック液晶は、ネマチック液晶構造を形成し得る液晶材料であれば特に限定されるものではないが、硬化後に光学的に安定した拡散反射層が得られる点で、分子の片末端又は両末端に重合性の官能基を有する液晶材料が好ましい。両末端に重合性の官能基を有する液晶材料は加熱時の信頼性が良好になる点で優れているが、コーティングして溶媒を蒸発させて硬化(架橋)させる前の液晶相の温度範囲を広げられる点で、片末端に重合性の官能基を有する液晶材料と両末端に重合性の官能基を有する液晶材料の混合材料とすることが量産性を考慮すると好ましい。
このような液晶材料として、例えば、下記の一般式(1)で表わされる化合物のほか、下記の式(2−i)〜(2−xii)で表される化合物を挙げることができる。また、これらの化合物を単独で、もしくは混合して用いることができる。
上記一般式(1)において、R及びRはそれぞれ水素又はメチル基を示すが、液晶相を示す温度範囲の広さからR及びRはともに水素であることが好ましい。Xは水素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、シアノ基、ニトロ基のいずれであっても差し支えないが、塩素又はメチル基であることが好ましい。また、上記一般式(1)において、分子鎖両端の(メタ)アクリロイロキシ基と芳香環とのスペーサーであるアルキレン基の鎖長を示すa及びbは、それぞれ個別に2〜12の範囲で任意の整数をとり得るが、4〜10の範囲であることが好ましく、6〜9の範囲であることがさらに好ましい。a=b=0である場合、安定性に乏しく、加水分解を受けやすい上に、化合物自体の結晶性が高いため、液晶相を示す温度範囲が狭い点で好ましくない。また、a又はbのいずれかが13以上である場合、アイソトロピック転移温度(TI)が低いため、液晶相を示す温度範囲が狭い点で好ましくない。
(カイラル剤)
カイラル剤は、光学活性な部位を有する低分子化合物であり、主として分子量1500以下の化合物である。カイラル剤は主として、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料が発現する正の一軸ネマチック規則性にらせん構造を誘起させる目的で用いられる。この目的が達成される限り、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料との間で溶液状態あるいは溶融状態において相溶し、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料の液晶性を損なうことなく、これに所望のらせん構造を誘起できるものであれば、カイラル剤としての低分子化合物の種類は特に限定されない。
なお、このようにして液晶にらせん構造を誘起させるために用いられるカイラル剤は、少なくとも分子中に何らかのキラリティーを有していることが必要である。従って、ここで用いられるカイラル剤としては、例えば1つあるいは2つ以上の不斉炭素を有する化合物、キラルなアミンやキラルなスルフォキシド等のようにヘテロ原子上に不斉点がある化合物、あるいはクムレンやビナフトール等の軸不斉を持つ光学活性な部位を有する化合物が挙げられる。
しかしながら、選択されたカイラル剤の性質によっては、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料が形成するネマチック規則性の破壊、配向性の低下、あるいはカイラル剤が非重合性の場合には、液晶材料の硬化性の低下や、硬化後のフィルムの信頼性の低下を招くおそれがある。さらに、光学活性な部位を有するカイラル剤の多量な使用は、液晶材料のコストアップを招く。従って、短いらせんピッチ長のコレステリック規則性を有する選択反射層を形成する場合には、液晶材料に含有させる光学活性な部位を有するカイラル剤としては、らせん構造を誘起させる効果の大きなカイラル剤を選択することが好ましく、具体的には下記の一般式(3)、(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)で表されるような、分子内に軸不斉を有する低分子化合物を用いることが好ましい。
上記一般式(3)又は(4)において、Rは水素又はメチル基を示す。Yは下記に示す式(i)〜(xxiv)の任意の一つであるが、中でも、式(i)、(ii)、(iii)、(v)及び(vii)のいずれか一つであることが好ましい。また、アルキレン基の鎖長を示すc及びdは、それぞれ個別に2〜12の範囲で任意の整数をとり得るが、4〜10の範囲であることが好ましく、6〜9の範囲であることがさらに好ましい。c又はdの値が0又は1である場合、安定性に欠け、加水分解を受けやすく、結晶性も高いため、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料との間の相溶性が低下し、濃度によっては相分離する可能性がある点で、好ましくない。一方、c又はdの値が13以上である場合、融点(Tm)が低いため、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料との間の相溶性が低下し、濃度によっては相分離する可能性がある点で、好ましくない。
このようなカイラル剤は、特に重合性を有する必要はない。しかしながら、カイラル剤が重合性を有している場合、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料と重合され、コレステリック規則性が安定的に固定化されるので、熱安定性等の点で好ましい。特に、分子の両末端に重合性の官能基があることが、耐熱性の良好な選択反射層を得る上で好ましい。
(レベリング剤)
レベリング剤は、液晶材料のコレステリック構造の形成を促すために用いられる。レベリング剤は、拡散反射層において液晶材料のコレステリック配列を促進できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シリコン系化合物、フッ素系化合物、アクリル系化合物等を挙げることができる。レベリング剤の市販品としては、ビックケミー・ジャパン社製のBYK−361N、AGCセイケミカル社製のS−241等を用いることができる。なお、レベリング剤は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
レベリング剤の含有量は、液晶材料のコレステリック構造を所望の規則性で形成できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、組成物100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下であることが好ましく、0.03質量部以上1.0質量部以下であることがより好ましい。0.01質量部未満であると、コレステリック構造を所望の規則性で得られないため、好ましくない。5.0質量部を超えると、コレステリック構造が所望の規則性で得られないために、好ましくない。
(重合開始剤)
重合開始剤は、カイラル剤及びレベリング剤の作用によりコレステリック構造を形成した液晶材料を、当該コレステリック構造を維持したまま架橋し、コレステリック構造が乱されにくくするために用いられる。重合開始剤は、液晶材料の重合反応を促進できるものであれば特に限定されるものではなく、照射するエネルギーの種類に応じて適宜選択すればよい。重合開始剤として、光重合開始剤及び熱重合開始剤等を挙げることができる。また重合開始剤の量は、所望の重合反応が生じる程度であれば特に限定されるものではなく、適宜決定すればよい。
(溶媒)
また、液晶材料、カイラル剤、レベリング剤、重合開始剤を分散させるため、通常、組成物は溶媒に分散されている。溶媒は、上記の成分を分散できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シクロヘキサノン等を挙げることができるが、乾燥速度を向上させるためにトルエン、MEK、MIBK等の溶媒を適宜混合させても良い。
〔製造工程〕
光学フィルム3は、次の工程を経て製造される。
〔ドットパターンフィルムの製造工程〕
(ドットパターン印刷工程)
この製造工程は、ロールにより提供される長尺フィルム形状による基材10をロールより引き出して搬送しながら、例えば、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、孔版印刷法、インキジェット印刷法等により、ドットパターンを印刷する。また必要に応じてハードコート層等の保護層を作製した後、ロールに巻き取って次工程に搬送する。
〔拡散反射フィルムの製造工程〕
(粗面作製工程)
この製造工程は、ロールにより提供される長尺フィルム形状による基材10をロールより引き出して搬送しながら、例えばサンドブラスト処理により基材10の一方の面を粗面化する。なお表面に粗面Mに対応する微細凹凸形状を作製してなる平板、ロール版等に基材を加熱押圧して粗面を作製する場合、エッチングによる場合等にあっては、サンドブラスト処理に代えて、これらの処理が施される。また粗面層を作製する場合には、上述した各種の構成に対応する材料による塗工液を塗工、乾燥、硬化する工程が、サンドブラスト処理に代えて実行される。
(濡れ性改善工程)
サンドブラスト処理等により粗面を作製する場合、コロナ処理等による濡れ性改善処理が施され、これにより濡れ性が改善され、上述した範囲に表面張力が収まるように設定される。
(液晶層作製工程(拡散反射層作製工程))
続いて光学フィルム3の製造工程は、拡散反射層9に係る塗工液を塗工した後、乾燥硬化して拡散反射層9を作製する。ここで塗工液の塗工には、種々の塗工方法を広く適用することができ、例えば、スロットダイコート法、ロールコート法、バーコート法、スピンコート法、ブレードコート法等を挙げることができる。
ここで塗工後の乾燥は、塗工液に含まれる溶媒を除去するために行われるが、乾燥の温度によって、分光曲線が変化する。乾燥温度が低温であれば溶媒の蒸発が十分でなくなるばかりでなく液晶配向状態が不完全な状態となる。一方、乾燥温度が高温であるとコレステリック相が等方相に移行してしまう。従って目的とする特性を確保する観点より、乾燥温度は、65℃を超えて120℃未満であることが好ましく、70℃を超えて100℃未満であることがより好ましい。
乾燥後の硬化は、電磁波の照射により実行され、より具体的には紫外線の照射により実行され、この照射によるカイラル剤及びレベリング剤の作用によりコレステリック構造を形成した液晶材料を、当該コレステリック構造を維持したまま架橋し、コレステリック構造が乱されにくくするためである。
電磁波は、波長200〜450nmの波長域の光が好ましく、波長300〜450nmの波長域の光がより好ましい。この光を供給する光源は、特に限定されるものではなく、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、炭素アーク灯、水銀蒸気アーク、蛍光ランプ、アルゴングローランプ、ハロゲンランプ、白熱ランプ、低圧水銀灯、フラッシュUVランプ、ディープUVランプ、キセノンランプ、タングステンフィラメントランプ、太陽光等が挙げられる。これらの光源を用い、積算光量が25mJ/cm〜800mJ/cm、好ましくは25mJ/cm〜400mJ/cm、より好ましくは50mJ/cm〜200mJ/cmの範囲となるように光を照射することにより、拡散反射層9を硬化させることができる。積算光量が25mJ/cm未満であると、液晶材料の重合が不十分になり、結果として液晶材料のコレステリック構造が乱され得るため、好ましくない。800mJ/cmを超えると、レベリング剤が拡散反射層の表面に表れる可能性があるため、好ましくない。
(積層工程)
ドットパターンフィルムの製造工程で作製されたドットパターンフィルムと、拡散反射フィルムの製造工程で作製された拡散反射フィルムとを搬送しながら一方のフィルム材に紫外線硬化性樹脂の塗工液を塗工して乾燥した後、積層し、紫外線の照射により一体化する。その後、画像表示パネル2への配置に供する接着剤層を作製した後、セパレータフィルムを配置し、所望の大きさに切断して光学フィルム3を作製する。
これらにより光学フィルム3においては、単に粗面を作製した透光性フィルム材に、コレステリック液晶による液晶層を作製するだけで、近赤外線のみを選択的に拡散反射する透明の拡散反射フィルムを作製することができ、これにより従来に比して簡易な構成、工程により、ディスプレイ装置の画面に直接手書きするタイプのデータ入力システムに適用可能な光学フィルムを提供することができる。
〔実施例1〕
以下に、光学フィルム3を構成する拡散反射フィルム5の実施例を詳述するものの、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[塗工液の調製]
両末端に重合可能なアクリレートを有するとともに中央部のメソゲンとアクリレートとの間にスペーサーを有する液晶材料95.3質量部と、両側の末端に重合可能なアクリレートを有する右旋回性のカイラル剤(商品名:CNL−715,ADEKA社製)4.03質量部とをシクロヘキサノン溶液500質量部に溶解させて、拡散反射層の作製に供する塗工液を作製した。このとき、シクロヘキサノン溶液は、液晶性モノマー分子及びカイラル剤の合計100質量部に対して5.0質量部の光重合開始剤(商品名:イルガキュア184,BASF社製)と、液晶性モノマー分子及びカイラル剤の合計100質量部に対して0.03質量部のレベリング剤(商品名:BYK−361N,固形分:30質量%,ビックケミー・ジャパン社製)とを含んでいた。
なお塗工液の塗工に供した液晶材料は、下記の構造式により表される化合物を使用した。
またカイラル剤は、下記の構造式により表される化合物である。なお(8−1)のカイラル剤は、(8)と同一のカイラル剤である。
[拡散反射層の形成]
続いて、いわゆるケミカルエッチングにより両面を粗面としたPETフィルムを基材に適用して、バーコーターを用いて、硬化後の膜厚が4μmとなるように上記の塗工液を基材の一方の面に塗布した。次いで、この塗工液に含まれるシクロヘキサノンを80℃、2分間の条件で蒸発させて乾燥した後、紫外線照射装置「Hバルブ」(フュージョン社製)を用いて積算光量が50mJ/cmになるように紫外線を照射することで、液晶材料とカイラル剤とを3次元架橋してポリマー化し、拡散反射層を形成した。なお、積算光量の測定は、紫外線光量計「UV−351」(オーク製作所社製)を用いてJIS R1709法にしたがって測定した。なおこの透明フィルム材は、粗面が、算術平均粗さRa0.399μm、十点平均粗さRz1.618μmであり、全体としてヘイズ値は85.5、厚みは50μmである。なお拡散反射層をコーティング後の、コーティング面の算術平均粗さRaは0.034μmまで低下しており、ヘイズ値も6.2まで低下していた。
なお基材の粗面は、表面張力(γs)が58.1mN/mであり、極性成分(γsh)が21.5mN/mであり、非極性成分(γsd)が36.6mN/mであった。
<反射率の測定>
図7は、拡散反射フィルム5の計測結果を示す図である。符号LTは全透過光(直進光及び拡散透過光)による透過率であり、符号LRは、全反射光(正反射光及び拡散反射光)による反射率であり、この計測結果から拡散反射フィルム5が可視光域では透明であり、近赤外線で選択的に反射率が増大することが判る。正反射を含む拡散反射率LRは、紫外可視分光光度計「V−670」(日本分光株式会社)に積分球ユニット「ISN−723」(日本分光株式会社製)を装着して測定した。
各受光角度における反射率は、拡散反射層を成膜したフィルムの法線方向に対して5度の角度から光線を入射して、紫外可視近分光光度計「V−670」(日本分光株式会社製)に自動絶対反射率測定ユニット「ARMN−735」(日本分光株式会社製)を装着して測定した。符号LR5〜LR60(LR5、LR10、LR15、LR20、LR25、LR30、LR35、LR40、LR45、LR50、LR55、LR60)は、それぞれ反射角5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度で計測された反射光の受光光量による反射率である。反射角10度〜60度の反射特性LR10〜LR60により、近赤外線における拡散反射の状況を見て取ることができる。
図8は、拡散反射層9の拡散反射による反射率を示す図である。この図8の計測結果は、図7の計測結果を部分的に拡大したものであり、計測に係る入射角及び反射角は、図7と同一であることにより対応する符号を付して示す。なおこの図8における符号LR5の反射率は、反射角が入射角と等しい5度であることにより、拡散反射層9とは逆側面の基材10の空気との界面反射の反射光量を含むものであり、正しい拡散反射の反射率を示すものでは無い。
この図8の計測結果によれば、入射角5度に対応する反射角5度より反射角が大きくなるに従って徐々に反射率が低下していることが判り、拡散反射層9による拡散反射の状況を見て取ることができる。また反射角10度〜60度の反射特性LR10〜LR60により、近赤外線における拡散反射の状況をより詳細に見て取ることができる。
図9は、図8の計測結果をさらに拡大して示す図である。この図9によれば、より詳細に拡散反射層9による拡散反射の状況を見て取ることができる。また可視光域における直進光及び拡散光による透過率が80%以上であり、これらの図面の作成に供する光学特性の計測において、60度における近赤外線の反射率が0.2%以上で確保されていることが判る。
実験では、この実施例1の拡散反射フィルムを10枚作製したところ、全ての拡散反射フィルムで、図7〜図9とほぼ同様の計測結果が得られ、これにより可視光域では透明であって、近赤外線を効率良く拡散反射することができ、安定かつ高い生産性を確保できることを確認することができた。なお図5及び図6は、この実施例の拡散反射層の断面写真である。
〔比較例1〕
図10及び図11は、図3及び図4との対比により、何ら粗面化処理していないPETフィルム基材(算術平均粗さRa0.004μm、十点平均粗さRz0.025μm、ヘイズ値1.0、厚み50μm)に、コレステリック液晶による液晶層を作製した場合の計測結果を示す図であり、図3及び図4と同一の符号により各計測結果を示す。なおこの図10及び図11の計測に使用したサンプルは、粗面を作製していない点を除いて、実施例1の拡散反射フィルムと同一に作製した。なおこの基材は、表面張力(γs)が47.6mN/mであり、極性成分(γsh)が3.7mN/mであり、非極性成分(γsd)が43.9mN/mであった。
図10及び図11によれば、近赤外線における選択的な反射特性を見てとることができる。なお符号LR5による反射角5度における拡散反射光の反射率の近赤外線以外での増減(脈動)は、液晶層を作製していない側の基材表面(空気との界面)からの反射光との干渉によるものと考えられる。しかしながら拡散反射成分については、殆んど検出できていないことが判る。
なおこれら図7〜図11の計測結果においては、波長850nmで急激な計測変化が発生しているものの、この変化は、波長による受光器の切替によるものである。
〔比較例2〕
いわゆるケミカルマット面による粗面を備えた透光性フィルム材を基材に適用して、実施例1と同様にして拡散反射フィルムを作製した。なおこの透光性フィルム材は、粗面が、算術平均粗さRa0.273μm、十点平均粗さRz0.98μmであり、全体としてヘイズ値は16.4、厚みは128μmである。なお拡散反射層をコーティング後の、コーティング面の算術平均粗さRaは0.011μmまで低下しており、ヘイズ値も2.0まで低下していた。なお基材の粗面は、表面張力(γs)が31.4mN/mであり、極性成分(γsh)が0.0mN/mであり、非極性成分(γsd)が31.4mN/mであった。
この比較例2の拡散反射フィルムを10枚作製したところ、内8枚で白濁が観察され、これにより安定生産に難点があることが判った。なお残りの2枚では、実施例1と同程度に、可視光域では透明であって、近赤外線を効率良く拡散反射することができることが確認された。なお図3及び図4は、この比較例2において白濁が観察されたサンプルの断面写真である。
〔実施例2〕
この実施例2は、拡散反射層の塗工液を以下のようにして作製した点を除いて、上述の実施例1と同一に拡散反射フィルムを作製した。この実施例2では、(7−1)について上述した液晶材料に代えて、(7−1)の液晶材料と(9)の液晶材料とを質量比7:3により調整し、2官能液晶と単官能液晶との混合液晶により塗工液を作製した。このように、2官能液晶と単官能液晶の混合液晶とすることにより、液晶相の温度範囲が拡大し、塗工液の取り扱いが容易となる。
またカイラル剤には、(8−1)のカイラル剤に代えて、(10)のカイラル剤を適用した。なおこの(10)のカイラル剤は、(8−1)のカイラル剤に比して、低コストで合成し易い等の利点を備えている。なおカイラル剤の使用量は、実施例1の使用量の約8%増しであり、反射波長がほぼ実施例1と同一になるように、調整した。
溶剤には、シクロヘキサノンに替えて、MEK(メチルエチルケトン)とMIBK(メチルイソブチルケトン)とを質量比6:4により混合して使用した。この混合溶剤によれば、シクロヘキサノンのみによる場合に比して、より塗工膜が乾燥し易すくなり、より大量生産に向いた塗工液とすることができる。
この実施例2によっても、上述の実施例と同様の効果を確認することができた。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
すなわち上述の実施形態では、拡散反射フィルム及びドットパターンフィルムを積層する場合、拡散反射フィルムの拡散反射層にドットパターンを作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、拡散反射フィルムの基材側にドットパターンを作製すると共に、この拡散反射フィルムの表裏を反転させて配置するようにしてもよい。また転写法により拡散反射層のみドットパターンフィルムに転写するようにしてもよい。
また上述の実施例では、ネマチック液晶とカイラル剤によるコレステリック液晶を用いて光拡散層を作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、高分子又は中分子コレステリック液晶を用いて光拡散層を作製するようにしてもよい。
また上述の実施の形態では、本発明の光学フィルムを画像表示パネルのパネル面に配置して電子ペン入力システムを構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、印刷物等、種々の部材の表面に配置して電子ペン入力システムを構成する場合にも広く適用することができる。
1 画像表示装置
2 画像表示パネル
3 光学フィルム
4 ドットパターンフィルム
5 拡散反射フィルム
7 ドット
8 基材
9 拡散反射層
10 基材

Claims (7)

  1. 可視光域では透明であって、近赤外線を拡散反射する光学フィルムであって、
    少なくとも一方の面が粗面であり、前記可視光域において透明である透明フィルム材による基材と、
    前記基材の粗面に作製されたコレステリック液晶による拡散反射層とを備え、
    前記拡散反射層は、
    TEM観察又はSEM観察による前記コレステリック液晶のらせん軸構造を示すスジ状模様のスジが、前記粗面表面の凹凸形状に沿って形成されている
    光学フィルム。
  2. 前記粗面は、算術平均粗さRaが0.01μm以上1μm以下である
    請求項1に記載の光学フィルム。
  3. さらに近赤外線を吸収するドットによるドットパターンが作製された
    請求項1又は請求項2に記載の光学フィルム。
  4. 近赤外線を吸収するドットによるドットパターンが作製されたドットパターンフィルムと積層された
    請求項1又は請求項2に記載の光学フィルム。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の光学フィルムを画像表示パネルのパネル面に配置した
    画像表示装置。
  6. 可視光域で透明な透明フィルム材による基材に設けられた粗面に、塗工液を塗工して乾燥、硬化させることにより、前記粗面に直接、コレステリック液晶による液晶層を作製する液晶層作製工程を備え、
    前記粗面は、
    表面張力(γs)が35mN/m以上70mN/m以下である
    光学フィルムの製造方法。
  7. 前記粗面は、算術平均粗さRaが0.01μm以上1μm以下である
    請求項6に記載の光学フィルムの製造方法。
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