JP2016193748A - 注出キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】次回注出するまでの間に弁体が弁座部に密着することを抑えるとともに、弁体が弁座部に着座するときに容器本体内に空気が吸い込まれるのを規制する。
【解決手段】注出キャップ1は、容器本体100の口部101の開口を覆う天壁部11を有し、この天壁部11に内容物を注出する注出孔4が形成されたキャップ本体2を備え、天壁部11には、注出孔4と容器本体100内とを連通する連通筒20が下方に向けて延設され、連通筒20内には、上下動自在に配設された弁体24と、弁体24が上方に向けて離反自在に着座し、連通筒20内と容器本体100内との連通を遮断する弁座部22aと、連通筒20内と注出孔4とを連通させた状態で、弁体24の上昇移動を規制する規制部26aと、が配設され、弁体24の表面と弁座部22aの表面との間には、内容物を保持する保持隙間が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、注出キャップに関する。
内容物が収容されるとともに内容物の減少に伴いしぼみ変形する可撓性に富む内容器と、内容器が内装され弾性変形可能な外容器と、を有する容器本体の口部に装着される注出キャップとして、従来から、例えば下記特許文献1に示すような構成が知られている。注出キャップは、容器本体の口部の開口を覆う頂壁部を有し、この頂壁部に内容物を注出する注出孔が形成されたキャップ本体を備えている。頂壁部には、注出孔と容器本体内とを連通する連通筒が下方に向けて延設されている。連通筒内には、上下動自在に配設された弁体と、弁体が上方に向けて離反自在に着座し、連通筒内と容器本体内との連通を遮断する弁座部と、連通筒内と注出孔とを連通させた状態で、弁体の上昇移動を規制する規制部と、が配設されている。
特開2013−180775号公報
しかしながら、前記従来の注出キャップでは、次回注出するまでの間に、内容物によっては弁体が弁座部に密着するおそれがあった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、次回注出するまでの間に弁体が弁座部に密着することを抑えるとともに、弁体が弁座部に着座するときに容器本体内に空気が吸い込まれるのを規制することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る注出キャップは、内容物が収容されるとともに前記内容物の減少に伴いしぼみ変形する可撓性に富む内容器と、前記内容器が内装され弾性変形可能な外容器と、を有する容器本体の口部に装着される注出キャップであって、前記容器本体の口部の開口を覆う天壁部を有し、この天壁部に内容物を注出する注出孔が形成されたキャップ本体を備え、前記天壁部には、前記注出孔と前記容器本体内とを連通する連通筒が下方に向けて延設され、前記連通筒内には、上下動自在に配設された弁体と、前記弁体が上方に向けて離反自在に着座し、前記連通筒内と前記容器本体内との連通を遮断する弁座部と、前記連通筒内と前記注出孔とを連通させた状態で、前記弁体の上昇移動を規制する規制部と、が配設され、前記弁体の表面と前記弁座部の表面との間には、前記内容物を保持する保持隙間が設けられていることを特徴とする。
この場合、弁体の表面と弁座部の表面との間に保持隙間が設けられているので、弁体が弁座部に着座した状態で、弁体と弁座部とが、連通筒の周方向の全周にわたって接触するのを抑えることができる。これにより、仮に、弁体の表面と弁座部の表面との間で内容物が固化する等したとしても、弁体と弁座部との固着の程度を弱め、弁体が弁座部に密着するのを抑えることができる。したがって、次回注出時において、例えば容器本体を傾けたり、スクイズ変形させたりしたとき等に、弁体を弁座部から離反させ易くすることができる。
しかも、保持隙間が内容物を保持するので、弁座部から離反した弁体が再び弁座部に着座するときに、保持隙間に内容物を保持させることができる。したがって、この注出キャップのように、弁体の表面と弁座部の表面との間に保持隙間が設けられていても、空気が外部から容器本体内に保持隙間を通して吸い込まれるのを規制することができる。
前記保持隙間は、前記弁体の表面および前記弁座部の表面のうちの少なくとも一方に設けられた凹部または凸部により画成されていてもよい。
この場合、保持隙間が、凹部または凸部により画成されているので、凹部または凸部の形状や大きさを調整することにより、保持隙間の形状や大きさを調節することが可能になり、保持隙間を簡便かつ精度良く形成することができる。
前記弁体は、真球状に形成され、前記弁座部は、内部を通して前記連通筒内と前記容器本体内とを連通可能な楕円環状に形成されていてもよい。
この場合、弁体が、真球状に形成され、弁座部が、楕円環状に形成されているので、弁体が弁座部に着座した状態で、例えば弁座部の長軸方向の両側に、保持隙間を形成すること等が可能になり、保持隙間を簡便かつ精度良く形成することができる。
本発明によれば、次回注出するまでの間に弁体が弁座部に密着することを抑えるとともに、弁体が弁座部に着座するときに容器本体内に空気が吸い込まれるのを規制することができる。
本発明に係る第1実施形態の注出キャップを示す縦断面図である。 図1に示す注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 図1に示す注出キャップを構成する弁座部を含む要部の平面図である。 図1に示す注出キャップを構成する弁座部を含む要部の斜視図である。 本発明に係る第2実施形態の注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 図5に示す注出キャップを構成する弁座部を含む要部の平面図である。 本発明に係る第3実施形態の注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 図7に示す注出キャップを構成する弁座部を含む要部の平面図である。 本発明に係る第4実施形態の注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 図9に示す注出キャップを構成する弁座部を含む要部の平面図である。 本発明に係る第5実施形態の注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 図11に示す注出キャップを構成する弁座部を含む要部の平面図である。 本発明に係る第6実施形態の注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 図13に示す注出キャップを構成する弁座部を含む要部の平面図である。 本発明に係る第7実施形態の注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 本発明に係る第8実施形態の注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 本発明に係る第9実施形態の注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 本発明に係る第10実施形態の注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 本発明に係る第11実施形態の注出キャップを構成する弁体および弁座部を含む要部の縦断面図である。 図19に示す注出キャップを構成する弁座部を含む要部の平面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る注出キャップの第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の注出キャップ1は、液状の内容物(内容液)が収容される容器本体100の口部101に装着され、内容物の注出孔4が形成された有頂筒状のキャップ本体2と、キャップ本体2の天壁部11を開閉する有頂筒状の蓋体3と、を備えている。なお内容物としては、例えば食用油や液体調味料(例えば醤油やとんかつソース、シロップ)などが挙げられる。
キャップ本体2及び蓋体3は、それぞれの中心軸線を共通軸上に位置した状態で配置されている。本実施形態ではこの共通軸をキャップ軸O1といい、キャップ軸O1に沿う方向を上下方向という。そして、上下方向に沿ってキャップ本体2側を上側、その反対側である容器本体100側を下側という。
容器本体100は、内容物が収容されるとともに内容物の減少に伴いしぼみ変形する可撓性に富む内容器100aと、内容器100aが内装され弾性変形可能な外容器100bと、を備えている。
容器本体100は、例えばブロー成形により形成され、外容器100bの内面に内容器100aが剥離可能に積層されたデラミボトル(積層剥離型容器)とされている。
ブロー成形としては、例えば押出成形等によって二重(内外)に組み合わされた積層パリソンを形成し、この積層パリソンをダイレクトブロー成形することで容器本体100を形成しても良い。また、射出成形等によって外容器100b用のプリフォーム、および内容器100a用のプリフォームを形成し、これらを二重(内外)に組み合わせた後、二軸延伸ブロー成形することで容器本体100を形成しても構わない。
さらに、外容器100b用のプリフォームを先に二軸延伸ブロー成形して外容器100bを形成した後、内容器100a用のプリフォームを内部に配置し、その後、内容器100a用のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することで容器本体100を形成しても構わない。
なお、内容器100aおよび外容器100bの材質は樹脂材料とされ、剥離可能な組み合わせであれば互いに同材質でも構わないし異材質でも構わない。例えば内容器100aおよび外容器100bは、ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリエチレンナフタレート樹脂等のポリエステル樹脂、又は、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂、エチレンビニルアルコール共重合成樹脂等を用い、外容器100bと内容器100aとが剥離可能(相溶性がない)となる組み合わせで形成される。
容器本体100は、口部101に、図示しない肩部、胴部および底部が上側から順に連設された有底筒状に形成されている。外容器100bのうち少なくとも前記胴部に位置する部分は、容器内側に向けて弾性変形可能(スクイズ変形可能)とされている。内容器100aは、外容器100bのスクイズ変形に伴って減容変形する。外容器100bの底部には、内容器100aとの間に外気を吸入する図示しない吸気スリット部が形成されている。前記吸気スリット部は、例えば金型のピンチオフ部により形成される。
口部101は、内容器100aの口部101aと外容器100bの口部101bとが積層された構成である。内容器100aの口部101aの上端部には、径方向の外側に突出する環状の折り返し部が形成され、この折り返し部を利用して外容器100bの口部101bの開口端を上方から塞いでいる。そのため、外容器100bの口部101bは、内容器100aによって閉塞されている。
蓋体3は、ヒンジ部5を介してキャップ本体2に連結されており、キャップ本体2に対してヒンジ部5回りに上下に回動することにより注出孔4を開閉する。本実施形態では、注出キャップ1を上下方向から見た平面視において、キャップ軸O1及びヒンジ部5を通過する仮想線に沿う方向を前後方向といい、前後方向に沿ってヒンジ部5側を後側、その反対側を前側という。
キャップ本体2は、周壁部10及び天壁部11を備えた有頂筒状に形成され、容器本体100の口部101に例えば打栓により外側から嵌合されている。なお、図示しない回り止め機構により、容器本体100の口部101に対してキャップ本体2を回転不能に装着しても良い。但し、打栓に限定されるものではなく、螺着によってキャップ本体2を容器本体100の口部101に装着しても構わない。
キャップ本体2の天壁部11は、容器本体100の口部101の上端開口縁上に配置され、容器本体100の口部101の開口を覆っている。この天壁部11には、下方に向けて突出し、容器本体100の口部101の内側に嵌合するシール筒12が形成されていると共に、上方に向けて突出する注出筒13が形成されている。
注出筒13は、後述する連通筒20内を通じて容器本体100内に連通している。よって、注出筒13の内側が注出孔4として機能する。なお、注出筒13は、キャップ軸O1に対して前側にずれた位置に配置されていると共に、内径が上方に向かうにしたがって漸次拡径するように形成されている。そのため、注出筒13から内容物を注出し易い構成とされている。
なお、本実施形態では、注出キャップ1を上下方向から見た平面視において、注出筒13の軸線O2に直交する方向を径方向といい、注出筒13の軸線O2回りに周回する方向を周方向という。
天壁部11には、下方に向けて突出し、注出孔4と容器本体100内とを連通する連通筒20が形成されている。図示の例では、連通筒20は、上端部が注出筒13に一体に接続されていると共に、その注出筒13との接続部分から下方に向けて延びるように形成されている。これにより連通筒20は、注出筒13を介して天壁部11に一体に形成されている。また、連通筒20は、注出筒13の軸線O2と同軸に配置されている。
さらに、連通筒20は、下方に向かうに従って緩やかに縮径した第1テーパ部21と、第1テーパ部21の下端部から下方に向かうに従って急激に縮径した第2テーパ部22と、第2テーパ部22の下端部から下方に向けて突出したストレート部23と、で二段筒状に形成されている。
連通筒20内には、上下動自在に配設された弁体24が収容されている。図示の例では、弁体24として球状(真球状)のボール弁を例に挙げている。第1テーパ部21の内径は、弁体24の直径よりも拡径しており、ストレート部23の内径は弁体24の直径よりも縮径している。よって、弁体24は第2テーパ部22の内周面の全周に亘って着座可能とされている。
なお、第2テーパ部22の内周面は、弁体24が上方に向けて離反自在に着座する弁座部22aとして機能する。また、ストレート部23の内側は注入孔25として機能する。前記弁座部22aは、弁体24が着座したときに、連通筒20内と容器本体100内との連通を遮断する。
連通筒20における第1テーパ部21の内周面には、図1に示すように、弁体24を上下動自在に案内する複数の案内リブ(縦リブ)26が設けられている。これら案内リブ26は、周方向に間隔をあけて配置されており、第1テーパ部21の内周面から径方向内側に向かって突設されると共に上下方向に沿って縦長に形成されている。
図示の例では、案内リブ26は、周方向に間隔をあけて3つ形成されていると共に、第2テーパ部22の内周面における上側部分に達するように下方に向けて延びている。このように、案内リブ26の形成範囲としては、弁体24の着座領域が適切に確保できれば、第2テーパ部22の上方部分を含んでいても構わない。
案内リブ26の上端部には、径方向内側に向かって突出し、案内リブ26に対して弁体24が上方に離脱することを規制する規制突起(規制部)26aが形成されている。
複数の案内リブ26が連通筒20内に形成されていることで、弁体24は案内リブ26の内側で安定に支持されながらスムーズに上下動するように案内されると共に、規制突起26aによって上方への抜けが規制されている。規制突起26aは、連通筒20内と注出孔4とを連通させた状態で、弁体24の上昇移動を規制する。
また、周方向に隣り合う案内リブ26間の隙間は、容器本体100内から注入孔25を通じて連通筒20内に流入した内容物が流通する流通路27として機能する。これにより、内容物は、弁体24によって流れが阻害されることなく、注出孔4に達する。
さらに、連通筒20における第1テーパ部21の内周面には、該第1テーパ部21の内周面の全周に亘って延びた整流リング(環状部材)28が一体的に形成されている。この整流リング28は、案内リブ26と注出孔4との間に配置されている。
図示の例では、整流リング28は、第1テーパ部21の内周面のうち案内リブ26の上方に位置する部分から径方向内側に向かうに従って上方に延びるように形成されている。
これにより、整流リング28は、流通路27を上方から覆うように該流通路27の上方に位置している。そのため、流通路27内を流通した内容物は、流通路27を抜けた後に整流リング28にあたるように構成されている。
なお、図示の例では、整流リング28の径方向内端部が、案内リブ26の規制突起26aよりも径方向外側に位置しているが、径方向内端部が案内リブ26の規制突起26aと同じ又は規制突起26aよりも径方向内側に位置するように整流リング28の突出量を調整しても構わない。
図1に示すように、蓋体3は周壁部30及び頂壁部31を備えた有頂筒状に形成され、キャップ本体2の天壁部11の全体を上側から覆っていて注出孔4を開閉する。周壁部30の下端部は、キャップ本体2の周壁部10の上端部に形成された段差部10aを利用して、キャップ本体2の天壁部11に外側から着脱可能に嵌合されている。蓋体3における周壁部30の下端部とキャップ本体2における周壁部10の上端部とが、ヒンジ部5を介して一体に連結されている。
蓋体3の周壁部30のうち、キャップ軸O1を挟んでヒンジ部5とは反対側に位置する部分には、径方向外側に向けて突出した操作片32が形成されている。この操作片32を利用することで、ヒンジ部5回りに蓋体3を容易に回動させ易くなる。
蓋体3における頂壁部31には、下方に向けて突出し、注出筒13の内側又は連通筒20の内側に着脱自在に嵌合する閉塞筒33が連通筒20の軸線O2と同軸に形成されている。図示の例では、閉塞筒33は、注出筒13と連通筒20との接続部分(連通筒20の上端部)から連通筒20の内側に入り込むように、連通筒20の内側に嵌合している。このように、閉塞筒33が連通筒20の内側に嵌合することで、注出孔4は開閉可能にシールされる。なお、閉塞筒33が連通筒20の内側に嵌合した際、閉塞筒33の下端部は整流リング28の上方に位置し、整流リング28に干渉することがない。
さらに、閉塞筒33の内側には、蓋体3の頂壁部31から下方に向けて突出した円柱状の押圧ロッド34が連通筒20の軸線O2と同軸に形成されている。
この押圧ロッド34は、閉塞筒33よりも下方に突出しており、例えば咬み込み等によって規制突起26aに弁体24が接したままの状態となったとしても、この弁体24を上方から押圧して規制突起26aから強制的に離間させることが可能とされている。つまり、押圧ロッド34は、弁体24を規制突起26aから強制的に離間させ、弁座部22aに着座させるための予備的な復旧部材として機能する。
そして図2から図4に示すように、弁体24の表面と弁座部22aの表面との間には、内容物を保持する保持隙間40が設けられている。保持隙間40は、弁体24の表面および弁座部22aの表面のうちの少なくとも一方に設けられた凹部または凸部により画成されている。図示の例では、保持隙間40は、弁座部22aの表面に設けられた凸部41により画成されている。凸部41は、案内リブ26と周方向に沿って同等の位置に配置されている。凸部41は、弁座部22aの表面および注入孔25の内周面に一体に設けられている。凸部41は、弁座部22aにおいて案内リブ26に径方向の内側から連なる部分から径方向の内側に向けて延び、弁座部22aの内周縁を通過した後、注入孔25の内周面の下端に到達するまで延びている。なお凸部41は、少なくとも弁体24と接触する弁座部22aに形成してあれば効果を発揮するため、注入孔25の内周面の下端まで設けなくともよく、適宜設定することができる。
本実施形態では、連通筒20が円筒状に形成され、弁座部22aの表面が円錐面状に形成されているのに対して、凸部41の表面は、弁座部22aの表面において周方向に離間した2箇所を連結するように、周方向に延びる平面状に形成されている。軸線O2に直交する連通筒20の横断面視のうち、凸部41を含む横断面視において、凸部41の表面は、周方向に沿う直線状に延びている。凸部41は、少なくとも1箇所設けてあればよく、周方向に間隔をあけて複数配置することも可能である。
保持隙間40は、弁体24が弁座部22aに着座した状態で、凸部41の表面と、弁座部22aのうち、周方向に沿って凸部41を回避した部分の表面と、弁体24の表面と、の間に画成される。保持隙間40は、周方向にスリット状に延びる細孔とされている。保持隙間40についての、弁体24の径方向に沿う大きさである隙間高さHは、例えば0.01mm以上0.06mm以下であることが好ましく、0.02mm以上0.05mm以下であることがより好ましい。なお設計上、隙間高さHを0.02mm以上0.05mm以下に設定しておくと、成形誤差を考慮しても、実際の製品において、隙間高さHを0.01mm以上0.06mm以下に維持し易くすることが可能である。
(注出キャップの作用)
次に、上記のように構成された注出キャップ1を利用して、内容物を注出する場合の作用について説明する。
内容物を注出する際、まず蓋体3をヒンジ部5回りに回動させ、注出孔4を開放する。その後、容器本体100の口部101が下向きとなるように、容器本体100を傾けるとともにスクイズ変形する等し、弁体24を、その自重や容器本体100内(内容器100a内)の圧力を利用して弁座部22aから離間させ、容器本体100内と連通筒20内とを連通させる。
これにより、容器本体100内が連通筒20内を通じて注出孔4内に連通するので、容器本体100内に収容されている内容物を、注入孔25及び連通筒20内を通じて注出孔4から注出することができる。このとき内容物は、周方向に隣り合う案内リブ26間の隙間である流通路27を通じて注出孔4に達するので、弁体24によって流れが阻害されることなく内容物を注出孔4から確実に注出することができる。しかも本実施形態では、内容物は流通路27を通過した後、整流リング28を乗り越えながら注出孔4に達するので、内容物は整流リング28によって流れの向きが変化しながら、注出孔4に達する。従って、内容物は、流通路27を通過した後、整流リング28にあたることで流れの向きが例えば整流リング28の沿う周方向に変わって互いに合流し合い、その後にまとまった状態(整流状態)となりながら整流リング28を乗り越えて注出孔4から注出される。
なお、弁座部22aから離間した弁体24は、案内リブ26の規制突起26aに接するので、これ以上の移動が規制され、連通筒20内から抜け落ちることがない。
その後、例えば口部101が上方を向くように容器本体100を正立姿勢に戻すとともに容器本体100のスクイズ変形を解除し、弁体24を自重や、容器本体100の復元変形に伴う容器本体100内の減圧等を利用して、弁座部22a上に再び着座させる。これにより、容器本体100内と連通筒20内との連通を遮断できるので、内容物の注出を停止することができる。このとき、弁体24の移動に伴うサックバック効果により、注出孔4付近の内容物を引き込むことが可能となり、注出孔4からの液だれを効果的に抑えることができる。
このように、弁体24による連通、遮断の切り換えを適切に行いながら、内容物を確実に注出することができる。
なお、前述したようにスクイズ変形を解除すると、外容器100bは復元変形しようとする。このとき、弁体24が弁座部22aに着座して内容器100aが密封されていると、外容器100bと内容器100aとの間に負圧が発生する。このとき、前記吸気スリット部を通して外気が外容器100bと内容器100aとの間に吸入される。このように、外容器100bと内容器100aとの間に外気が吸入されることにより、内容器100aの減容形状が保持される。
その後、蓋体3をヒンジ部5回りに回動させ、注出孔4を閉塞する。このとき、弁体24が弁座部22a上に着座していることで、前述の保持隙間40が形成されている。したがって、注出孔4を閉塞するに際し、閉塞筒33が連通筒20の内側に嵌合したときに、連通筒20内の圧力が高められそうになっても、この内圧を保持隙間40を通して容器本体100内(内容器101a内)に逃がし易くすることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る注出キャップ1によれば、弁体24の表面と弁座部22aの表面との間に保持隙間40が設けられているので、弁体24が弁座部22aに着座した状態で、弁体24と弁座部22aとが、周方向の全周にわたって接触するのを抑えることができる。これにより、仮に、弁体24の表面と弁座部22aの表面との間で内容物が固化する等したとしても、弁体24と弁座部22aとの固着の程度を弱め、弁体24が弁座部22aに密着するのを抑えることができる。したがって、次回注出時において、例えば容器本体100を傾けたり、スクイズ変形させたりしたとき等に、弁体24を弁座部22aから離反させ易くすることができる。
しかも、保持隙間40が内容物を保持するので、弁座部22aから離反した弁体24が再び弁座部22aに着座するときに、保持隙間40に内容物を保持させることができる。したがって、この注出キャップ1のように、弁体24の表面と弁座部22aの表面との間に保持隙間40が設けられていても、空気が外部から容器本体100内(内容器100a内)に保持隙間40を通して吸い込まれるのを規制することができる。
また保持隙間40が、凸部41により画成されているので、凸部41の形状や大きさを調整することにより、保持隙間40の形状や大きさを調節することが可能になり、保持隙間40を簡便かつ精度良く形成することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の注出キャップを、図5および図6を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップでは、凸部41が上下方向に延びる凸リブ状に形成されていて、前述の横断面視において、凸部41の表面が、径方向の内側に向けて凸となる曲線状に形成されている。凸部41の径方向の内側に向けた突出量は、凸部41における周方向の両側部から中央部に向かうに従い漸次、大きくなっている。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態の注出キャップを、図7および図8を参照して説明する。
なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップでは、凸部41が、突起状に形成されている。凸部41は、凸部41の平面視において、円形状に形成され、凸部41の表面は、凸球面状に形成されている。凸部41は、弁座部22aのうち、注入孔25に連なる部分(弁座部22aの内周縁)に配置されている。また、凸部41の形状は内容物に応じて適宜設定することができる。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態の注出キャップを、図9および図10を参照して説明する。
なお、この第4実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップでは、保持隙間40は、弁座部22aの表面に設けられた凹部42により画成されている。凹部42は、案内リブ26と周方向に沿って同等の位置に配置されている。凹部42は、連通筒20の内面に上下方向に延びる縦溝状に形成されている。凹部42は、弁座部22aのうち、注入孔25に連なる部分(弁座部22aの内周縁)から下方に向けて延びている。
凹部42は、注入孔25の内周面に上下方向の全長にわたって延びていて、凹部42の下端は、注入孔25の内周面の下端にまで到達している。軸線O2に直交する連通筒20の横断面視のうち、凹部42を含む横断面視において、凹部42は、矩形状に形成されている。
保持隙間40は、弁体24が弁座部22aに着座した状態で、凹部42の表面(内面)と、弁体24の表面と、の間に設けられている。
本実施形態に係る注出キャップによれば、保持隙間40が、凹部42により画成されているので、凹部42の形状や大きさを調整することにより、保持隙間40の形状や大きさを調節することが可能になり、保持隙間40を簡便かつ精度良く形成することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明に係る第5実施形態の注出キャップを、図11および図12を参照して説明する。
なお、この第5実施形態においては、第4実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップでは、前述の横断面視において、凹部42の表面が、径方向の外側に向けて凸となる曲線状に形成されている。凹部42は、弁座部22aにおいて案内リブ26に径方向の内側から連なる部分から径方向の内側に向けて延び、弁座部22aの内周縁を通過した後、注入孔25の内周面の下端に到達するまで延びている。なお凹部42は、少なくとも弁体24と接触する弁座部22aに形成してあれば効果を発揮するため、注入孔25の内周面の下端まで設けなくともよく、適宜設定することができる。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明に係る第6実施形態の注出キャップを、図13および図14を参照して説明する。
なお、この第6実施形態においては、第4実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップでは、凹部42が、ディンプル状に形成されている。凹部42は、凹部42の平面視において、円形状に形成され、凹部42の表面は、凹球面状に形成されている。凹部42は、弁座部22aのうち、注入孔25に連なる部分(弁座部22aの内周縁)に配置されている。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第7実施形態)
次に、本発明に係る第7実施形態の注出キャップを、図15を参照して説明する。
なお、この第7実施形態においては、第3実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップでは、凸部41が、弁体24の表面に設けられている。凸部41は、弁体24の表面に同等の間隔をあけて複数配置されている。弁体24が弁座部22aに着座した状態で、弁座部22aには、上下方向に隣り合う複数の凸部41が当接する。
保持隙間40は、弁体24が弁座部22aに着座した状態で、凸部41の表面と、弁体24の表面と、弁座部22aの表面と、の間に設けられている。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第8実施形態)
次に、本発明に係る第8実施形態の注出キャップを、図16を参照して説明する。
なお、この第8実施形態においては、第7実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップでは、弁体24が弁座部22aに着座した状態で、弁座部22aの内周縁に、1つの凸部41が当接していて、上下方向に隣り合う複数の凸部41が同時に当接してはいない。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第9実施形態)
次に、本発明に係る第9実施形態の注出キャップを、図17を参照して説明する。
なお、この第9実施形態においては、第7実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップでは、弁体24が、上下方向に延びる柱状に形成されている。弁体24は、軸線O2と同軸の円柱状に形成されている。弁体24の上下方向の両端部24aは、上下方向の外側に向かうに従い漸次縮径している。端部24aの外周面は、円錐面状に形成され、弁座部22aと平行に延びていて、この端部24aが弁座部22aに着座する。端部24aには、凸部41が設けられている。
弁体24の上下方向の中央部24bは、上下方向の全長に向かって同径とされていて、中央部24bの外周面は、円筒面状に形成され、案内リブ26において径方向の内側を向く端面と平行に延びている。中央部24bには、凸部41が設けられていない。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第10実施形態)
次に、本発明に係る第10実施形態の注出キャップを、図18を参照して説明する。
なお、この第10実施形態においては、第9実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップでは、弁体24における端部24aの外周面と弁座部22aとが平行ではない。軸線O2を通る連通筒20の縦断面視において、弁座部22aは、端部24aの外周面よりも、上下方向に延びる基準軸に対して大きく傾斜している。これにより、弁体24の端部24aは、弁座部22aの内周縁に限定して着座する。
弁体24の表面には、凸部41に代えて凹部42が設けられている。凹部42は、端部24aの外周面に上下方向に延びる縦溝状に形成されている。凹部42は、端部24aの上下方向の全長にわたって延びている。
保持隙間40は、弁体24が弁座部22aに着座した状態で、凹部42の表面(内面)と、弁座部22aの表面と、の間に設けられている。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第11実施形態)
次に、本発明に係る第11実施形態の注出キャップを、図19および図20を参照して説明する。
なお、この第11実施形態においては、第4実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップでは、弁座部22aは、内部を通して連通筒20内と容器本体100内とを連通可能な楕円環状に形成されている。つまり弁座部22aのうち、弁座部22aの平面視における長軸方向に位置する各部分に、前記長軸方向の外側に向けて凹となる凹部42が設けられていて、これにより、弁座部22aが楕円環状に形成されている。保持隙間40は、弁体24に対して前記長軸方向の両外側に形成される。
以上説明したように、本実施形態に係る注出キャップ1によれば、弁体24が、真球状に形成され、弁座部22aが、楕円環状に形成されているので、弁体24が弁座部22aに着座した状態で、例えば本実施形態のように、弁体24に対して前記長軸方向の両側に保持隙間40を形成すること等が可能になり、保持隙間40を簡便かつ精度良く形成することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、弁体24の表面に凹部42および凸部41の両方があってもよく、弁座部22aの表面に凹部42および凸部41の両方があってもよく、弁体24の表面および弁座部22aの表面の両方に凹部42や凸部41があってもよい。
整流リング28のサイズや形状は上記実施形態に限定されるものではなく、連通筒20の内径や、案内リブ26及び流通路27の数や、内容物の種類等に応じて適宜設計変更して構わない。いずれにしても、整流リング28は、環状に形成されて各流通路27の上方に位置し、各流通路27を流通してきた内容物の流れの向きを変えることでまとまった1つの流れにすることができれば良い。
よって、整流リング28の位置は、連通筒20における第1テーパ部21の内周面に限定されるものではなく、例えば注出筒13の内周面に形成されていても構わない。
また、整流リング28と連通筒20とを一体に形成した場合を例に挙げて説明したが、整流リング28を連通筒20とは別体に形成し、連通筒20の内周面に整流リング28を後から嵌合させて、組み合わせても構わない。
この場合には、整流リング28を気にすることなくキャップ本体2を形成できるので、連通筒20の内径等を自由に設計し易く、設計の自由度を向上することができる。また、連通筒20内に弁体24を収容した後に、整流リング28を連通筒20内に組み込むことができるので、組み立て易く製造効率を向上させ易い。
さらに整流リング28がなくてもよい。
また、上記実施形態では、連通筒20が、キャップ本体2と一体に形成されているが、連通筒20をキャップ本体2と別体に形成することも可能である。
また、上記実施形態では、外容器100bの底部に、前記吸気スリット部が形成されているが、内容器100aと外容器100bとの間に外気を吸入する構造として、他の構造を採用することが可能である。例えば、外容器100bの口部101bに、内容器100aとの間に外気を吸入する吸気孔を設け、注出キャップ1に、前記吸気孔に連通可能な外気導入孔、および前記外気導入孔を開閉自在に閉塞する外気導入弁を設けることも可能である。さらに例えば、外容器100bの胴部に、内容器100aとの間に外気を吸入する外気導入孔、および前記外気導入孔を開閉自在に閉塞する外気導入弁を設けることも可能である。
また、上記実施形態では、キャップ本体2の天壁部11に注出筒13を形成したが、注出筒13を形成せずに、注出孔4だけを形成しても構わない。また、弁体24は球体のボール弁に限定されるものではなく、弁座部22aに着座する接触面部を少なくとも有していれば、例えばカプセル状に形成されていても良い。
さらに、上記実施形態では、蓋体3を具備した構成としたが、蓋体3を具備しなくても良い。さらに、蓋体3を具備する場合、閉塞筒33がなくても構わないし、ヒンジ部5を介してキャップ本体2に連結する構成としなくても構わない。但し、キャップ本体2にヒンジ部5を介して蓋体3を連結した場合には、蓋体3を例えばワンタッチで開閉できるので使い易いうえ、蓋体3の紛失を防止することができるので好ましい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
次に、以上説明した作用効果の検証試験について説明する。
この検証試験では、第1実施形態に係る実施例の注出キャップ1を、隙間高さHを互いに異ならせて複数種類準備した。具体的には、注出キャップ1として、隙間高さH=0.01mm〜0.1mmに至るまで、0.01mm刻みで10種類準備した。また、第1実施形態に係る注出キャップ1とは異なり、保持隙間40が無い比較例の注出キャップも1種類準備し、全部で11種類の注出キャップを準備した。なお比較例の注出キャップについては、便宜上、隙間高さH=0mmとする。
また、容器本体100に収容する内容物として、A〜Dの4種類の内容物を準備した。本検証試験では、内容物Aとして醤油を採用し、内容物Bとして油を採用し、内容物Cとしてシロップを採用し、内容物Dとしてとんかつソースを採用した。これらの内容物は粘度が互いに異なっていて、各内容物の粘度は、後述する表1中に付記している。
そして11種類の注出キャップそれぞれについて、吐出不良対策の良否と、空気吸い込みの有無と、を試験して確認した。
吐出不良対策の良否の試験では、各注出キャップについて、一度内容物を注出した後、次回注出しようと容器本体100をスクイズ変形したときに、弁体24が弁座部22aから離反して内容物が吐出されたか否かを確認した。
空気吸い込みの有無の試験では、各注出キャップについて、容器本体100を傾けるとともにスクイズ変形させて内容物を注出した後、容器本体100を正立姿勢に戻すとともに容器本体100のスクイズ変形を解除したときに、透明の容器本体100内に空気が吸い込まれた否かを、目視にて確認した。
吐出不良対策の良否、および空気吸い込みの有無のいずれの試験についても、全11種類の注出キャップそれぞれを5つずつ準備し、各種類の注出キャップについて、注出キャップを使い回しせずに5回ずつ実施した。
吐出不良対策の良否の試験では、5つの注出キャップいずれも吐出不良が発生しなかった場合には「○」と評価し、5つの注出キャップうち、吐出不良が発生した注出キャップが2つ以下の場合には、「△」と評価し、5つの注出キャップうち、吐出不良が発生した注出キャップが3つ以上の場合には、「×」と評価した。
空気吸い込みの有無の試験では、5つの注出キャップいずれも空気の吸い込みが発生しなかった場合には「○」と評価し、5つの注出キャップうち、空気の吸い込みが発生した注出キャップが2つ以下の場合には、「△」と評価し、5つの注出キャップうち、空気の吸い込みが発生した注出キャップが3つ以上の場合には、「×」と評価した。
結果を以下の表1に示す。
Figure 2016193748
上記表1から、内容物の粘度によらず、実施例の注出キャップではいずれも、比較例の注出キャップに比べて、吐出不良について改善されていることが確認された。
また、隙間高さHが0.01mm以上0.06mm以下、好ましくは0.02mm以上0.05mm以下であることで、内容物の粘度によらず、吐出不良および空気の吸い込みのいずれについても効果的に対策することができることが確認された。
1 注出キャップ
2 キャップ本体
4 注出孔
11 天壁部
20 連通筒
22a 弁座部
24 弁体
26a 規制突起(規制部)
40 保持隙間
41 凸部
42 凹部
100 容器本体
100a 内容器
100b 外容器
101 口部

Claims (3)

  1. 内容物が収容されるとともに前記内容物の減少に伴いしぼみ変形する可撓性に富む内容器と、前記内容器が内装され弾性変形可能な外容器と、を有する容器本体の口部に装着される注出キャップであって、
    前記容器本体の口部の開口を覆う天壁部を有し、この天壁部に内容物を注出する注出孔が形成されたキャップ本体を備え、
    前記天壁部には、前記注出孔と前記容器本体内とを連通する連通筒が下方に向けて延設され、
    前記連通筒内には、
    上下動自在に配設された弁体と、
    前記弁体が上方に向けて離反自在に着座し、前記連通筒内と前記容器本体内との連通を遮断する弁座部と、
    前記連通筒内と前記注出孔とを連通させた状態で、前記弁体の上昇移動を規制する規制部と、が配設され、
    前記弁体の表面と前記弁座部の表面との間には、前記内容物を保持する保持隙間が設けられていることを特徴とする注出キャップ。
  2. 前記保持隙間は、前記弁体の表面および前記弁座部の表面のうちの少なくとも一方に設けられた凹部または凸部により画成されていることを特徴とする請求項1記載の注出キャップ。
  3. 前記弁体は、真球状に形成され、
    前記弁座部は、内部を通して前記連通筒内と前記容器本体内とを連通可能な楕円環状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の注出キャップ。
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