JP2016193748A - 注出キャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】注出キャップ1は、容器本体100の口部101の開口を覆う天壁部11を有し、この天壁部11に内容物を注出する注出孔4が形成されたキャップ本体2を備え、天壁部11には、注出孔4と容器本体100内とを連通する連通筒20が下方に向けて延設され、連通筒20内には、上下動自在に配設された弁体24と、弁体24が上方に向けて離反自在に着座し、連通筒20内と容器本体100内との連通を遮断する弁座部22aと、連通筒20内と注出孔4とを連通させた状態で、弁体24の上昇移動を規制する規制部26aと、が配設され、弁体24の表面と弁座部22aの表面との間には、内容物を保持する保持隙間が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明に係る注出キャップは、内容物が収容されるとともに前記内容物の減少に伴いしぼみ変形する可撓性に富む内容器と、前記内容器が内装され弾性変形可能な外容器と、を有する容器本体の口部に装着される注出キャップであって、前記容器本体の口部の開口を覆う天壁部を有し、この天壁部に内容物を注出する注出孔が形成されたキャップ本体を備え、前記天壁部には、前記注出孔と前記容器本体内とを連通する連通筒が下方に向けて延設され、前記連通筒内には、上下動自在に配設された弁体と、前記弁体が上方に向けて離反自在に着座し、前記連通筒内と前記容器本体内との連通を遮断する弁座部と、前記連通筒内と前記注出孔とを連通させた状態で、前記弁体の上昇移動を規制する規制部と、が配設され、前記弁体の表面と前記弁座部の表面との間には、前記内容物を保持する保持隙間が設けられていることを特徴とする。
しかも、保持隙間が内容物を保持するので、弁座部から離反した弁体が再び弁座部に着座するときに、保持隙間に内容物を保持させることができる。したがって、この注出キャップのように、弁体の表面と弁座部の表面との間に保持隙間が設けられていても、空気が外部から容器本体内に保持隙間を通して吸い込まれるのを規制することができる。
以下、本発明に係る注出キャップの第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の注出キャップ1は、液状の内容物(内容液)が収容される容器本体100の口部101に装着され、内容物の注出孔4が形成された有頂筒状のキャップ本体2と、キャップ本体2の天壁部11を開閉する有頂筒状の蓋体3と、を備えている。なお内容物としては、例えば食用油や液体調味料(例えば醤油やとんかつソース、シロップ)などが挙げられる。
ブロー成形としては、例えば押出成形等によって二重(内外)に組み合わされた積層パリソンを形成し、この積層パリソンをダイレクトブロー成形することで容器本体100を形成しても良い。また、射出成形等によって外容器100b用のプリフォーム、および内容器100a用のプリフォームを形成し、これらを二重(内外)に組み合わせた後、二軸延伸ブロー成形することで容器本体100を形成しても構わない。
さらに、外容器100b用のプリフォームを先に二軸延伸ブロー成形して外容器100bを形成した後、内容器100a用のプリフォームを内部に配置し、その後、内容器100a用のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することで容器本体100を形成しても構わない。
なお、本実施形態では、注出キャップ1を上下方向から見た平面視において、注出筒13の軸線O2に直交する方向を径方向といい、注出筒13の軸線O2回りに周回する方向を周方向という。
さらに、連通筒20は、下方に向かうに従って緩やかに縮径した第1テーパ部21と、第1テーパ部21の下端部から下方に向かうに従って急激に縮径した第2テーパ部22と、第2テーパ部22の下端部から下方に向けて突出したストレート部23と、で二段筒状に形成されている。
なお、第2テーパ部22の内周面は、弁体24が上方に向けて離反自在に着座する弁座部22aとして機能する。また、ストレート部23の内側は注入孔25として機能する。前記弁座部22aは、弁体24が着座したときに、連通筒20内と容器本体100内との連通を遮断する。
図示の例では、案内リブ26は、周方向に間隔をあけて3つ形成されていると共に、第2テーパ部22の内周面における上側部分に達するように下方に向けて延びている。このように、案内リブ26の形成範囲としては、弁体24の着座領域が適切に確保できれば、第2テーパ部22の上方部分を含んでいても構わない。
複数の案内リブ26が連通筒20内に形成されていることで、弁体24は案内リブ26の内側で安定に支持されながらスムーズに上下動するように案内されると共に、規制突起26aによって上方への抜けが規制されている。規制突起26aは、連通筒20内と注出孔4とを連通させた状態で、弁体24の上昇移動を規制する。
図示の例では、整流リング28は、第1テーパ部21の内周面のうち案内リブ26の上方に位置する部分から径方向内側に向かうに従って上方に延びるように形成されている。
これにより、整流リング28は、流通路27を上方から覆うように該流通路27の上方に位置している。そのため、流通路27内を流通した内容物は、流通路27を抜けた後に整流リング28にあたるように構成されている。
この押圧ロッド34は、閉塞筒33よりも下方に突出しており、例えば咬み込み等によって規制突起26aに弁体24が接したままの状態となったとしても、この弁体24を上方から押圧して規制突起26aから強制的に離間させることが可能とされている。つまり、押圧ロッド34は、弁体24を規制突起26aから強制的に離間させ、弁座部22aに着座させるための予備的な復旧部材として機能する。
次に、上記のように構成された注出キャップ1を利用して、内容物を注出する場合の作用について説明する。
内容物を注出する際、まず蓋体3をヒンジ部5回りに回動させ、注出孔4を開放する。その後、容器本体100の口部101が下向きとなるように、容器本体100を傾けるとともにスクイズ変形する等し、弁体24を、その自重や容器本体100内(内容器100a内)の圧力を利用して弁座部22aから離間させ、容器本体100内と連通筒20内とを連通させる。
なお、弁座部22aから離間した弁体24は、案内リブ26の規制突起26aに接するので、これ以上の移動が規制され、連通筒20内から抜け落ちることがない。
このように、弁体24による連通、遮断の切り換えを適切に行いながら、内容物を確実に注出することができる。
しかも、保持隙間40が内容物を保持するので、弁座部22aから離反した弁体24が再び弁座部22aに着座するときに、保持隙間40に内容物を保持させることができる。したがって、この注出キャップ1のように、弁体24の表面と弁座部22aの表面との間に保持隙間40が設けられていても、空気が外部から容器本体100内(内容器100a内)に保持隙間40を通して吸い込まれるのを規制することができる。
次に、本発明に係る第2実施形態の注出キャップを、図5および図6を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、本発明に係る第3実施形態の注出キャップを、図7および図8を参照して説明する。
なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、本発明に係る第4実施形態の注出キャップを、図9および図10を参照して説明する。
なお、この第4実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
保持隙間40は、弁体24が弁座部22aに着座した状態で、凹部42の表面(内面)と、弁体24の表面と、の間に設けられている。
次に、本発明に係る第5実施形態の注出キャップを、図11および図12を参照して説明する。
なお、この第5実施形態においては、第4実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、本発明に係る第6実施形態の注出キャップを、図13および図14を参照して説明する。
なお、この第6実施形態においては、第4実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、本発明に係る第7実施形態の注出キャップを、図15を参照して説明する。
なお、この第7実施形態においては、第3実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
保持隙間40は、弁体24が弁座部22aに着座した状態で、凸部41の表面と、弁体24の表面と、弁座部22aの表面と、の間に設けられている。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、本発明に係る第8実施形態の注出キャップを、図16を参照して説明する。
なお、この第8実施形態においては、第7実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、本発明に係る第9実施形態の注出キャップを、図17を参照して説明する。
なお、この第9実施形態においては、第7実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る注出キャップによれば、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、本発明に係る第10実施形態の注出キャップを、図18を参照して説明する。
なお、この第10実施形態においては、第9実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
保持隙間40は、弁体24が弁座部22aに着座した状態で、凹部42の表面(内面)と、弁座部22aの表面と、の間に設けられている。
次に、本発明に係る第11実施形態の注出キャップを、図19および図20を参照して説明する。
なお、この第11実施形態においては、第4実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
よって、整流リング28の位置は、連通筒20における第1テーパ部21の内周面に限定されるものではなく、例えば注出筒13の内周面に形成されていても構わない。
この場合には、整流リング28を気にすることなくキャップ本体2を形成できるので、連通筒20の内径等を自由に設計し易く、設計の自由度を向上することができる。また、連通筒20内に弁体24を収容した後に、整流リング28を連通筒20内に組み込むことができるので、組み立て易く製造効率を向上させ易い。
さらに整流リング28がなくてもよい。
吐出不良対策の良否の試験では、各注出キャップについて、一度内容物を注出した後、次回注出しようと容器本体100をスクイズ変形したときに、弁体24が弁座部22aから離反して内容物が吐出されたか否かを確認した。
空気吸い込みの有無の試験では、各注出キャップについて、容器本体100を傾けるとともにスクイズ変形させて内容物を注出した後、容器本体100を正立姿勢に戻すとともに容器本体100のスクイズ変形を解除したときに、透明の容器本体100内に空気が吸い込まれた否かを、目視にて確認した。
吐出不良対策の良否の試験では、5つの注出キャップいずれも吐出不良が発生しなかった場合には「○」と評価し、5つの注出キャップうち、吐出不良が発生した注出キャップが2つ以下の場合には、「△」と評価し、5つの注出キャップうち、吐出不良が発生した注出キャップが3つ以上の場合には、「×」と評価した。
空気吸い込みの有無の試験では、5つの注出キャップいずれも空気の吸い込みが発生しなかった場合には「○」と評価し、5つの注出キャップうち、空気の吸い込みが発生した注出キャップが2つ以下の場合には、「△」と評価し、5つの注出キャップうち、空気の吸い込みが発生した注出キャップが3つ以上の場合には、「×」と評価した。
また、隙間高さHが0.01mm以上0.06mm以下、好ましくは0.02mm以上0.05mm以下であることで、内容物の粘度によらず、吐出不良および空気の吸い込みのいずれについても効果的に対策することができることが確認された。
2 キャップ本体
4 注出孔
11 天壁部
20 連通筒
22a 弁座部
24 弁体
26a 規制突起(規制部)
40 保持隙間
41 凸部
42 凹部
100 容器本体
100a 内容器
100b 外容器
101 口部
Claims (3)
- 内容物が収容されるとともに前記内容物の減少に伴いしぼみ変形する可撓性に富む内容器と、前記内容器が内装され弾性変形可能な外容器と、を有する容器本体の口部に装着される注出キャップであって、
前記容器本体の口部の開口を覆う天壁部を有し、この天壁部に内容物を注出する注出孔が形成されたキャップ本体を備え、
前記天壁部には、前記注出孔と前記容器本体内とを連通する連通筒が下方に向けて延設され、
前記連通筒内には、
上下動自在に配設された弁体と、
前記弁体が上方に向けて離反自在に着座し、前記連通筒内と前記容器本体内との連通を遮断する弁座部と、
前記連通筒内と前記注出孔とを連通させた状態で、前記弁体の上昇移動を規制する規制部と、が配設され、
前記弁体の表面と前記弁座部の表面との間には、前記内容物を保持する保持隙間が設けられていることを特徴とする注出キャップ。 - 前記保持隙間は、前記弁体の表面および前記弁座部の表面のうちの少なくとも一方に設けられた凹部または凸部により画成されていることを特徴とする請求項1記載の注出キャップ。
- 前記弁体は、真球状に形成され、
前記弁座部は、内部を通して前記連通筒内と前記容器本体内とを連通可能な楕円環状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の注出キャップ。
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