JP2016187326A - シート状ゲル状食品、麺様ゲル状食品、及び該ゲル状食品の製造方法 - Google Patents

シート状ゲル状食品、麺様ゲル状食品、及び該ゲル状食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】グルコマンナン等の増粘多糖類によってゲル化させてなるゲル状食品であって、小麦粉を使用した食品具材の代替として、食べやすく、適度に食べ応えを有するようにしたゲル状食品の提供。【解決手段】グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、その後凍結し、解凍して得られたシート状ゲル状食品。およびシート状物を麺線状に切断し、その後凍結し、解凍して得られた麺様ゲル状食品。および該食品の製造方法。前記シート状ゲル状食品の解凍後の厚みが1〜8mmであり水分含量が40〜97.5質量%であるシートゲル状食品【選択図】なし

Description

本発明は、小麦粉を実質的に含まず、グルコマンナン等の増粘多糖類によってゲル化させてなる、シート状ゲル状食品、麺様ゲル状食品、及び該ゲル状食品の製造方法に関する。
小麦粉を使用しない低カロリーの麺として、コンニャクやグルコマンナン、その他のゲル化剤を用いて作られたいわゆるコンニャク麺が知られている。このような麺は、澱粉や糖などの摂取制限がなされる糖尿病患者などにとっても、食べやすいものである。
このような課題に関連して、例えば下記特許文献1には、コンニャク粉に水を加えて膨潤溶解せしめ次いで塩基性アミノ酸、塩基性塩類又は両者の混合物を添加混合するか;又は塩基性アミノ酸、塩基性塩類又は両者の混合物を予め添加混合した水をコンニャク粉に加えるか;又はコンニャク粉に塩基性アミノ酸、塩基性塩類又は両者の混合物を予め混合し、次いで水を混合物に添加して膨潤溶解するかして、加熱冷却後のコンニャクゼリーのpHが8.0〜10.5となるコンニャク糊とし、これをそのまま糸状に成型し、加熱水性液で凝固せしめてなるコンニャクゼリー麺が開示されている。
また、例えば下記特許文献2には、グルコマンナン粒と、増粘剤と、カルシウムと、食物繊維とを原料とし、通常の糸コンニャクの製造工程に従って製造したグルコマンナン麺と、グルコマンナンを液化する酵素を添加させた具と、を組合せ包装して成る消化し易いグルコマンナン麺が開示されている。
更に、例えば下記特許文献3には、水と、結晶セルロースと、水酸化カルシウムと、粉末マンナンとを混合し、ゲル化させて、麺線状に切り分けた麺様食品が開示されている。
一方、アルカリ剤を用いないで固めたコンニャクとして、例えば下記特許文献4には、コンニャク精粉と、カラギーナンと、ローカストビーンガムと、水と、乳化剤と、食用油脂と、調味料とからなる刺身状コンニャクが開示されている。
特公平8−29057号公報 特開平5−199845号公報 特開2005−13143号公報 特開昭60−203159号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載されたコンニャクもしくはグルコマンナンのゲルからなるコンニャク麺は、いずれもアルカリによってゲル化させているため、臭みが残りやすく、使用前に水洗い等が必要になるという不都合があった。
一方、上記特許文献4には、アルカリを用いることなく、増粘多糖類によって、コンニャクを固めた刺身状コンニャクが開示されている。
そこで、本発明者らは、上記特許文献4のように、グルコマンナンを他の増粘多糖類でゲル化させた麺様ゲル状食品を試作してみたが、軟らか過ぎて、麺とはほど遠い食感となり、また、ゲルが伸びすぎて成形適正も悪かった。更に、保存中に麺どうしがくっついてしまい、ほぐれにくくなるという問題が生じることがわかった。
したがって、本発明の目的は、グルコマンナン等の増粘多糖類によってゲル化させてなるゲル状食品であって、小麦粉を使用した食品具材の代替として、食べやすく、適度に食べ応えを有するようにしたゲル状食品を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、その後凍結して得られたことを特徴とするシート状ゲル状食品を提供するものである。
また、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、その後凍結し、解凍して得られたことを特徴とするシート状ゲル状食品を提供するものである。
本発明のシート状ゲル状食品においては、解凍後の厚みが1〜8mmであることが好ましい。
本発明のシート状ゲル状食品においては、解凍後の水分含量が40〜97.5質量%であることが好ましい。
本発明のシート状ゲル状食品においては、前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアガム、及びジェランガムからなる群から選ばれた1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明のシート状ゲル状食品においては、前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、ジェランガムを少なくとも含み、前記ミネラル原料として、カルシウムが、前記シート状ゲル状食品の解凍後の100g中に5〜100mg含有することが好ましい。
一方、本発明の第2は、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、そのシート状物を麺線状に切断し、その後凍結して得られたことを特徴とする麺様ゲル状食品と提供するものである。
また、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、そのシート状物を麺線状に切断し、その後凍結し、解凍して得られたことを特徴とする麺様ゲル状食品を提供するものである。
また、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、その後凍結し、解凍して、そのシート状物を麺線状に切断して得られたことを特徴とする麺様ゲル状食品を提供するものである。
本発明の麺様ゲル状食品においては、解凍後の厚みが1〜8mmであることが好ましい。
本発明の麺様ゲル状食品においては、解凍後の水分含量が40〜97.5質量%であることが好ましい。
本発明の麺様ゲル状食品においては、前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアガム、及びジェランガムからなる群から選ばれた1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明の麺様ゲル状食品においては、前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、ジェランガムを少なくとも含み、前記ミネラル原料として、カルシウムが、前記麺様ゲル状食品の解凍後の100g中に5〜100mg含有することが好ましい。
一方、本発明の第3は、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、その後凍結することを特徴とするゲル状食品の製造方法を提供するものである。
本発明のゲル状食品の製造方法においては、凍結後更に解凍することが好ましい。
本発明のゲル状食品の製造方法においては、前記ゲル前駆物を流動性のある状態でシート状にしたシート状物を麺線状に切断し、その後凍結することが好ましい。
本発明のゲル状食品の製造方法においては、前記ゲル前駆物を流動性のある状態でシート状にしたシート状物を麺線状に切断し、その後凍結し、解凍することが好ましい。
本発明のゲル状食品の製造方法においては、前記凍結解凍したシート状物を、更に麺線状に切断することが好ましい。
本発明のゲル状食品の製造方法においては、前記ゲル状食品の解凍後の厚みが1〜8mmであることが好ましい。
本発明のゲル状食品の製造方法においては、前記ゲル状食品の解凍後の水分含量が40〜97.5質量%であることが好ましい。
本発明のゲル状食品の製造方法においては、前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアガム、及びジェランガムからなる群から選ばれた1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明のゲル状食品の製造方法においては、前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、ジェランガムを少なくとも含み、前記ミネラル原料として、カルシウムが、前記ゲル状食品の解凍後の100g中に5〜100mg含有することが好ましい。
本発明のシート状ゲル状食品によれば、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類とによってゲル化してなるシート状ゲル状食品に、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料を配合することによって、適度な弾力と硬さが付与され、生春巻きの皮のような食感、良好な風味となる。また、シートどうしが付着しにくく、冷蔵保存等した後に調理する際などに、シートが速やかにほぐれ、作業性よく調理することができる。更に、凍結の処理によって、ちぢれ形状となるので、タレによく絡み、従来の単調な食感よりも変化のある食感になり、食べ応えもある。
本発明の麺様ゲル状食品によれば、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類とによってゲル化してなる麺様ゲル状食品に、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料を配合することによって、適度な弾力と硬さが付与され、麺らしい食感、良好な風味となる。また、麺線どうしが付着しにくく、冷蔵保存等した後に食する際、麺線が速やかにほぐれて、良好な食感、風味を味わうことができる。更に、凍結の処理によって、ちぢれ形状となるので、つゆによく絡み、従来の単調な食感よりも変化のある食感になり、食べ応えもある。
本発明のゲル状食品の製造方法によれば、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料との添加によって、適度な弾力と硬さが付与され、風味もよく、且つ、シート状又は麺様に成形するので、食べやすく、小麦粉を使用した食品具材の代替として好適なゲル状食品を提供することができる。また、シート状に成形した場合にそのシートどうしや、麺様に成形した場合にその麺線どうしが保存中に付着しにくい。更に、凍結の処理によって、ちぢれ形状となるので、タレやつゆによく絡み、従来の単調な食感よりも変化のある食感になり、食べ応えもある。
また、従来は増粘多糖類の濃度を上げるにつれて溶解中に粘度上昇が起こるため、ゲル形成前に増粘多糖類の濃度を上げるには限界があったが、本発明によれば、一旦ゲルを形成させたのちに、あるいはゲルを形成させつつ、凍結の処理を行うので、その離水作用により、グルコマンナン等の増粘多糖類の濃度を従来になく高めることが可能となる。これにより、小麦粉を使用した食品具材の代替として好適なゲル状食品として、食感をより向上させることができる。
本発明は、小麦粉を実質的に含まず、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類とによってゲル化させてなるゲル状食品を提供するものである。ここで、小麦粉を実質的に含まないとは、ゲル状食品中の小麦粉の含量が1質量%以下であることを意味する。なお、本明細書において、ゲル状食品中の各成分の含有量は、特に別段の記載をしないかぎり、ゲル状食品の解凍後の含有量を意味するものとする。
グルコマンナンは、コンニャクマンナンとも称されているものであり、精製されたグルコマンナンの他、通常のコンニャク粉を用いることもできる。ゲル状食品中のグルコマンナンの含有量は、麺の弾力の好みによって調節することができるが、0.15〜5質量%が好ましく、0.6〜3.5質量%がより好ましい。グルコマンナンの含有量が0.15質量%未満では弾力性が乏しくなる傾向があり、5質量%を超えると弾力性が強すぎて歯切れが悪くなる傾向がある。
グルコマンナン以外の増粘多糖類としては、特に限定されないが、例えば、カラギーナン(κ−カラギーナン、ι−カラギーナン)、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアガム、ジェランガムから選ばれた1種又は2種以上が好ましく用いられる。ゲル化や得られるゲル性状の観点からは、カラギーナンを用いることが好ましく、特にκ−カラギーナンやι−カラギーナンを用いることが好ましい。ゲル状食品中のカラギーナンの含有量は、0.15〜3.5質量%が好ましく、0.45〜3質量%がより好ましい。カラギーナンの含有量が0.15質量%未満ではゲルが柔らか過ぎる傾向があり、3.5質量%を超えるとプルプル感が乏しくなり硬くなる傾向がある。
また、後述の実施例で示されるように、ジェランガムを配合することによって、ゲル状食品に、お湯を注いでも原形を維持し、箸でつまんだりすくえたりすることができる程度に、耐熱性を付与することができる。ジェランガムは、種々のカチオンの存在下でゲル形成能を示すが、特に2価カチオンの存在下でゲル化が促進される。したがって、ジェランガムを用いる場合は、2価カチオンを含有せしめることが好ましい。2価カチオン原料としては、例えば乳酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムなどが挙げられる。2価カチオン原料の含有量は、カルシウムの場合ゲル状食品100g中に5〜100mgが好ましく、20〜100mgがより好ましく、30〜100mgがさらに好ましい。また、2価カチオン原料の含有量は、例えば、ジェランガムの含有量1に対するカルシウムの質量比にして1:0.05〜0.4が好ましく、1:0.06〜0.25より好ましく、1:0.06〜0.2がさらに好ましい。ゲル状食品中のジェランガムの含有量は、0.29〜2質量%が好ましく、0.29〜1.5質量%がより好ましい。2価カチオン原料の含有量やジェランガムの含有量が上記下限値未満であると、耐熱性を付与する効果が乏しくなる傾向がある。また、ジェランガムの含有量が2質量%を超えると、食感がもろくなる傾向がある。
グルコマンナン、カラギーナン、及びジェランガム以外の増粘多糖類としては、例えば、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアガム等が挙げられるが、特に、ローカストビーンガム及び/又はキサンタンガムが好ましく用いられる。
ゲル状食品中のグルコマンナン、カラギーナン、及びジェランガム以外の増粘多糖類の含有量は、ゲルの硬さ等の好みによって調節することができるが、0.1〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。グルコマンナン、カラギーナン、及びジェランガム以外の増粘多糖類の含有量が0.1質量%未満では弾力性が乏しくなる傾向があり、5質量%を超えると弾力性が強すぎる傾向がある。
グルコマンナンと、上記グルコマンナン以外の増粘多糖類とを含有させることにより、アルカリ剤を添加しなくても、ゲル化が可能となり、アルカリ臭のないゲル状食品を得ることができる。しかしながら、それだけでは、柔らか過ぎて、小麦粉を使用した麺などとはほど遠い、食べ応えのない食感となる。また、保存中にシート状に成形した場合にそのシートどうしや、麺様に成形した場合にその麺線どうしがくっついてしまい、ほぐれにくくなるという問題が生じる。そこで、本発明によるゲル状食品では、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料を配合する。これによって、適度な弾力と硬さが付与され、風味もよく、シート状に成形した場合には生春巻きの皮のような食感、良好な風味となる。また、麺様に成形した場合には麺らしい食感、良好な風味となる。更に、保存中にシート状に成形した場合にそのシートどうしや、麺様に成形した場合にその麺線どうしがくっついてしまい、ほぐれにくくなるのを防ぐことができる。
カルシウムを含有するミネラル原料としては、乳酸カルシウム、リン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム、塩化カルシウムなどのカルシウム塩が挙げられる。
カリウムを含有するミネラル原料としては、塩化カリウム、リン酸カリウム、グルコン酸カリウム、クエン酸カリウム、リンゴ酸カリウムなどのカリウム塩が挙げられる。
あるいはカルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料として、カルシウムやカリウムを含有する野菜加工品や果実加工品などを用いてもよい。
野菜加工品としては、野菜の種類は問わないが、トマト、キャロット、ほうれんそう、かぼちゃ、ブロッコリー、ピーマン、アスパラガス、セロリ、レタス、バジル、ハーブ等の野菜のピューレ、ペースト、粉末パウダーなどが挙げられる。野菜ピューレは適宜水分を除き濃縮したものを用いてもよい。野菜加工品は、その100g中に5〜500mgの含有量でカルシウムを含むものであることが好ましい。また、その100g中に100〜3000mgの含有量でカリウムを含むものであることが好ましい。カルシウムとカリウムの含有量について、両者をともに満たすことが更により好ましい。
果実加工品としては、果実の種類は問わないが、ブドウ、アップル、オレンジ、グレープフルーツ、パッションフルーツ、パイナップル、ストロベリー等の果実の果汁、果肉、粉末パウダーなどが挙げられる。果実の果汁は適宜水分を除き濃縮したものを用いてもよい。果実加工品は、その100g中に1〜100mgの含有量でカルシウムを含むものであることが好ましい。また、その100g中に5〜1000mgの含有量でカリウムを含むものであることが好ましい。カルシウムとカリウムの含有量について、両者をともに満たすことが更により好ましい。
ミネラル原料のゲル状食品への添加量は、カルシウムを含有するミネラル原料では、ゲル状食品100g中のカルシウム含有量として0.5〜100mgとなるように添加することが好ましく、1〜100mgとなるように添加することがより好ましく、5〜50mgとなるように添加することが更により好ましい。また、カリウムを含有するミネラル原料では、ゲル状食品100g中のカリウム含有量として、5〜200mgとなるように添加することが好ましく、10〜100mgとなるように添加することがより好ましく、20〜100mgとなるように添加することが更により好ましい。
また、カルシウムやカリウムを含有する野菜加工品、果実加工品などを用いる場合は、野菜加工品のゲル状食品への添加量は、例えば固形分濃度5〜30質量%の野菜ピューレとして添加する場合、1〜25質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましい。また、果実加工品のゲル状食品への添加量は、例えば固形分濃度5〜30質量%の濃縮果汁として添加する場合、1〜25質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましい。更に、野菜加工品や果実加工品に含まれるカルシウムを加えた麺様ゲル状食品中におけるカルシウム含有量が、上記カルシウム塩の好ましい含有量に相当する量となるようにすることが好ましく、同様に、野菜加工品や果実加工品に含まれるカリウムを加えた麺様ゲル状食品中におけるカリウム含有量が、上記カリウム塩の好ましい含有量に相当する量となるようにすることが好ましい。
本発明によるゲル状食品は、更にコラーゲンを含有することが好ましい。これによれば、もっちり感を付与することができる。具体的には、例えば、豚皮、豚骨、牛皮、牛骨、魚鱗、魚皮などから得られた平均分子量500〜12000、より好ましくは平均分子量500〜5000のコラーゲンペプチドや、ゼラチンなどが挙げられる。ゲル状食品中のコラーゲンの含有量は、0.5〜15質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
本発明によるゲル状食品には、その他に、食塩や、糖類や、脱脂粉乳等の乳由来原料や、ホエイ蛋白質、大豆たんぱく質等の蛋白質原料や、カルシウム塩及びカリウム塩以外の塩類や、植物油脂、乳脂肪等の油脂や、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤や、セルロース、おから、難消化性デキストリン、大豆多糖類等の食物繊維や、タピオカでんぷん、馬鈴薯でんぷん、加工でんぷん等の澱粉や、魚介、エビ等の加工品、香料等を、本発明による作用効果に大きな影響を与えない範囲で、適宜添加してもよい。
例えば、食塩を添加することで適度な塩味を付与できる。食塩のゲル状食品への添加量は、0.2〜2.0質量%が好ましく、0.2〜1.0質量%がより好ましい。
また、糖類を添加することで、風味がまろやかになると共に、グルコマンナン及びその他の増粘多糖類の分散・膨潤が良好となる。糖類としては、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール等の糖アルコールや、オリゴトース(マルトトリオース(G3)を主成分とする直鎖オリゴ糖)、フラクトオリゴ糖等のオリゴ糖や、マルトース、乳糖などの、比較的甘味度が低い糖類が好ましく使用される。ゲル状食品中の糖類の含有量は、固形分換算で、1〜15質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、1〜5質量%であることがさらに好ましい。
本発明によるゲル状食品のpHは4.5未満であることが好ましく、3.0以上4.5未満であることがより好ましい。pHが4.5以上であると生育可能な微生物の種類が増え、食品衛生上の危険が増大するため好ましくなく、pHが3.0未満では酸味が強くなりすぎるので好ましくない。
本発明によるゲル状食品の水分含量は、40〜97.5質量%であることが好ましく、40〜90質量%であることがより好ましく、40〜85質量%であることが更により好ましい。水分含有量が97.5質量%を超えると、麺のちぢれ形状が乏しくなる傾向があり、40質量%未満であると、麺つゆなどの調味液につけたときに、調味液を吸い込みやすくなる傾向がある。なお、本発明によるゲル状食品においては、後述するように、その製造における凍結・解凍処理の前後で離水を生じるが、離水量としては、解凍前を100質量部とすると、30〜70質量部の離水量であることが好ましく、40〜60質量部の離水量であることがより好ましい。
グルコマンナンと、上記グルコマンナン以外の増粘多糖類とによってゲル化してなるシート状ゲル状食品に、上記カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料を配合することによって、適度な弾力と硬さが付与され、風味もよく、シート状に成形した場合には生春巻きの皮のような食感、良好な風味となる。また、麺様に成形した場合には麺らしい食感、良好な風味となる。更に、保存中にシート状に成形した場合にそのシートどうしや、麺様に成形した場合にその麺線どうしがくっついてしまい、ほぐれにくくなるのを防ぐことができる。しかしながら、それだけでは、舌触りが単調で、食べ応えや味わいに乏しい食感である。そこで、本発明によるゲル状食品では、グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、もしくは必要に応じてそのシート状物を麺線状に切断して、凍結ないしは凍結・解凍の処理を施す。凍結ないしは凍結・解凍の処理を施すことによって、ゲルの組織が縮み、離水を促し、ちぢれ形状となる。これにより、タレやつゆによく絡み、食べ応えもあるゲル状食品となすことができる。
本発明によるゲル状食品は、例えば次のような方法で製造することができる。すなわち、グルコマンナン、その他の増粘多糖類を水に添加して、必要に応じて加熱しながら、混合して溶解させる(以下「溶液A」とする)。
一方、上記増粘多糖類以外の原料を水に添加して、必要に応じて加熱しながら、混合して溶解させる(以下「溶液B」とする)。
次いで、溶液Aと、溶液Bとを混合し、ステンレス製バット等の容器にシート状に充填し、冷蔵庫等に入れて冷却・ゲル化する。容器にシート状に充填したときのシートの厚さとしては2〜20mmが好ましく、2〜15mmがより好ましい。厚さが2mm未満であると離水後のゲルの厚みが小さくなり、厚さが20mmを超えると凍結後の解凍に時間を要する。また、解凍後の厚みは、1〜8mmが好ましく、1.5〜6mmがより好ましく、1.5〜5mmがさらに好ましい。この範囲にあると、シート状や麺様ゲル状食品として食べやすい。
次いで、シート状物を、冷凍庫等に入れて冷凍する。なお、ゲル化のための冷却と冷凍は、同時並行的に行ってもよい。例えば、冷凍のための冷却の過程でゲル化が起こるようにしてもよい。冷凍庫の庫内温度は−18℃〜−40℃程度が望ましい。凍結は、緩慢凍結でも急速凍結でもよい。更に、解凍は、凍結品を室温に放置する自然解凍や、水中もしくは流水中で解凍したり、凍結品を冷蔵庫内で解凍してもよい。
冷凍後のシート状物を冷凍のまま、もしくは解凍して、シート状ゲル状食品が得られる。また、冷凍後のシート状物を冷凍のまま、もしくは解凍後に、カッター等を用いて所定の大きさにシート状に切断して、シート状ゲル状食品としてもよい。また、冷凍後のシート状物を解凍後に、例えばイカそうめん用カッター等を用いて所定の幅で麺線状に切断して、麺様ゲル状食品が得られる。また、冷凍前のシート状物を麺線状に切断して、それを冷凍、もしくは冷凍・解凍して、麺様ゲル状食品としてもよい。
本発明のシート状ゲル状食品は、例えば、エビや野菜等の具材を包んで生春巻き風にしてそのまま食することができる。
本発明の麺様ゲル状食品は、例えば、めんつゆやトマトソース等の適当な調味液を付けて、冷麺としてそのまま食することができる。あるいは、サラダのトッピングなどとしてもよい。
本発明によるゲル状食品は、常温、冷蔵、冷凍のいずれで流通してもよい。例えば、冷凍で流通し、解凍を消費者が行うことによって、ちぢれ形状となるようにしてもよい。
本発明によるゲル状食品は、グルコマンナンを含有するものの、従来のこんにゃく麺のようなアルカリ臭(こんにゃく臭い)はなく、食べ易く、美味である。また、小麦粉を実質的に含まないものの、シート状に成形した場合には生春巻きの皮のような歯ごたえと食感を有し、麺様に成形した場合には麺らしい、歯ごたえと食感を有している。更に、ちぢれ形状となるので、タレやつゆによく絡み、十分に食べ応えがある。
以下、試験例により、本発明の実施例並びに比較例を説明するが、これらの実施例並びに比較例は本発明の範囲を限定するものではない。なお、以下の試験例における、ゲル状食品の製造方法や評価方法は、下記の通りである。
(ゲル状食品の製造方法)
1Lステンレス缶に、増粘多糖類(グルコマンナン、その他の増粘多糖類)と、水を入れ、800gにメスアップし、温浴中でステンレス缶を加熱して、増粘多糖類を溶解した溶液Aを調製した。一方、1Lステンレス缶に、上記増粘多糖類以外の原料と、水を入れ、200mLにメスアップし、温浴中でステンレス缶を加熱して、上記増粘多糖類以外の原料を溶解した溶液Bを調製した。これら溶液Aと溶液Bとを混合し、ステンレス製バットに薄層状に充填し(およそ3mm厚)、冷蔵庫に入れ、冷却してゲル化した。
次に、シート状ゲル状食品については、得られた薄層ゲルを−25℃の冷凍庫に一晩入れて凍結し、常温にもどして解凍し、4分割にシート状にカットした。
また、麺様ゲル状食品については、得られた薄層ゲルを−25℃の冷凍庫に一晩入れて凍結し、常温にもどして解凍し、イカそうめん用カッターを用いて、断面1.5mm×1.2mmの麺状にカットした。
(形状の評価)
製造後のゲル状食品について、ちぢれ形状の有無を評価した。評価は、×:外観上も手触り上も、ゲル表面に凹凸が確認できない、△:手触り上、ゲル表面に凹凸が確認できる、○:外観上も手触り上も、明らかにゲル表面に凹凸が確認できる、という基準で行った。
(官能評価)
製造後のゲル状食品について、ベテランの6名のパネラーにより、官能評価を行った。官能評価は、下記基準により行い、各パネラーの平均で表示した。
◎…硬さ、弾力性、歯切れ、風味ともに良好で、ゲル状食品として、コシ、弾力にたいへん優れている。
○…硬さ、弾力性、歯切れ、風味ともに良好で、ゲル状食品として、コシ、弾力に優れている。
△…硬さ、弾力性、歯切れ、風味のいずれかが好ましくない。
×…硬さ、弾力性、歯切れ、風味のいずれも好ましくない。
(付着性の評価)
麺様ゲル状食品については、製造後のゲル状食品を容器に入れ、冷蔵庫(6℃)で1週間保管後、箸で麺をすくい上げて、付着性を評価した。評価は、×:麺線どうしがくっつき、麺線がほぐれなかった、△:箸で数回すくったらほぐれた、○:麺線が容易にほぐれた、という基準で行った。
また、シート状ゲル状食品については、製造後のゲル状食品を数枚重ねて容器に入れ、冷蔵庫(6℃)で1週間保管後、箸で1シートを取り上げて、付着性を評価した。評価は、×:シートどうしがくっつき、ほぐれなかった、△:箸でもちあげたらほぐれた、○:シートが容易にほぐれた、という基準で行った。
(耐熱性の評価)
麺様ゲル状食品について、下記基準により、耐熱性の評価を行った。
○:90℃のお湯を注いでも、原型を維持し、箸で麺様ゲル状飲食品をすくえる。
△:お湯を注いでも、保形性は有している。
×:お湯を注いだら、しばらくするとゲルが溶解した。
[試験例1](ミネラル原料の有無及び凍結・解凍の有無の検討)
下記表1に示す配合により実施例1〜5の麺様ゲル状食品を製造した。また、比較例1として、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料を配合しないもの、比較例2として、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料を配合せず、食塩を配合したもの、比較例3として、乳酸カルシウムを配合するが、凍結・解凍の処理を行なわないもの、比較例4として、塩化カリウムを配合するが、凍結・解凍の処理を行なわないもの、をそれぞれ製造した。
それらの評価結果を下記表1に示す。なお、実施例中における表の配合組成に関する数字は、いずれも、解凍前のゲル状食品に配合した各成分の添加量に関する値(質量%)である。また、カルシウム塩(乳酸Ca)及びカリウム塩(塩化K)については、配合組成の質量%と共に、解凍前のゲル状食品100g当たりに含有する質量をカッコ内に示す。また、トマトピューレ(5倍濃縮)の含有量の5質量%は、解凍前のゲル状食品100g当たりにカルシウムを1.7mg、カリウムを53mg含有する配合組成に相当する。
その結果、グルコマンナン等の増粘多糖類のみからなる比較例1では、柔らかすぎで、麺とはほど遠い食感で、成形適性も悪かった。また、麺様ゲル状食品の付着が生じた。また、比較例1の配合組成に加え食塩を配合した比較例2では、麺様ゲル状食品の付着はやや改善されたものの、柔らかく、コシや弾力性に乏しかった。乳酸カルシウムや塩化カリウムを配合した比較例3,4では、弾力性が付与され、コシが有り、硬さも良好であると共に、麺様ゲル状食品の付着が防止された。しかしながら、麺はちぢれ形状を示さなかった。
これに対して、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料を配合し、凍結・解凍の処理を行なった実施例1〜5では、凍結・解凍の処理を行なわない比較例3,4よりも、弾力性やこしが向上した。また、麺は外観上も手触り上も凹凸があり、ちぢれ形状を示した。なお、実施例3の場合、凍結・解凍前の質量を100質量部としたとき、凍結・解凍後の離水量は、44質量部であった。
[試験例2](タンパク質の有無及び凍結・解凍の有無の検討)
下記表2に示す配合により実施例6,7の麺様ゲル状食品を製造した。また、比較例5として、実施例6と同じ配合であって、凍結・解凍の処理を行なわないものを製造した。
それらの評価結果を下記表2に示す。
その結果、グルコマンナン等の増粘多糖類に加え脱脂粉乳を配合し、乳酸カルシウム及び塩化カリウムを配合した比較例5では、弾力性が付与され、コシが有り、硬さも良好であったが、麺様ゲル状食品の付着が生じた。また、麺は、ちぢれ形状を示さなかった。
これに対して、比較例5と同じ配合であって、凍結・解凍の処理を行なった実施例6では、弾力性が付与され、コシが有り、硬さも良好であると共に、麺様ゲル状食品の付着が防止された。また、麺は外観上も手触り上も凹凸があり、ちぢれ形状を示した。
また、実施例6の配合組成の脱脂粉乳のかわりにコラーゲンペプチド(平均MW5000)を添加した実施例7では、弾力性が付与され、コシが有り、硬さも良好であると共に、もっちり感が付与された。また、麺は外観上も手触り上も凹凸があり、ちぢれ形状を示した。
[試験例3](ゲル化剤の種類の検討)
下記表3に示す配合により実施例8〜18の麺様ゲル状食品を製造した。
それらの評価結果を下記表3に示す。
その結果、増粘多糖類にグルコマンナン、κカラギーナン、及びローカストビーンガムを用いた場合と同様に、それらの含有量を減らす代わりにジェランガム及び/又はキサンタンガムを併用した実施例8,9,11,15〜17や、ローカストビーンガムに代えてジェランガム及び/又はキサンタンガムを併用した実施例10,12〜14,18でも、食感や付着性の改善が認められた。また、麺は外観上も手触り上も凹凸があり、ちぢれ形状を示した。
なお、実施例13の場合、凍結・解凍前の質量を100質量部としたとき、凍結・解凍後の離水量は、54質量部であった。
[試験例4](乳酸Caの添加量によるゲル状食品の耐熱性への影響の検討)
下記表4に示す配合により実施例19,20の麺様ゲル状食品を製造した。
それらの評価結果を下記表4に示す。
その結果、グルコマンナンにジェランガムを併用し、ジェランガムのゲル化補助剤として機能する乳酸カルシウムの含有量を増量することで、耐熱性が向上することが明らかとなった。
[試験例5](成形方法の検討)
下記表5に示す配合により実施例21,22の麺様ゲル状食品を製造した。その際、麺様ゲル状食品の製造時の凍結・解凍のタイミングを変更し、ゲル化して得られた薄層ゲルを、イカそうめん用カッターを用いて、断面1.5mm×1.2mmの麺状にカットした後に、−25℃の冷凍庫に一晩入れて凍結し、常温にもどして解凍した。
それらの評価結果を、実施例3,20の結果とともに下記表5に示す。
その結果、実施例3と同じ配合であって、製造時の凍結・解凍のタイミングを変更した実施例21も、実施例21と同じ配合であって、製造時の凍結・解凍のタイミングを変更した実施例22も、いずれも凍結・解凍のタイミングにかかわらずに同様の評価結果が得られた。
[試験例6](シート状ゲル状食品の検討)
下記表6に示す配合により、実施例3,8〜18の麺用ゲル状食品と配合を同じくする、それぞれ実施例23〜34のシート状ゲル状食品を、ゲル化して得られた薄層ゲルを凍結・解凍後、麺様にカットする代わりに4分割にシート状にカットすることにより、製造した。また、比較例6として、実施例23と同じ配合であって、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料を配合しないものを製造した。
それらの評価結果を下記表6に示す。
その結果、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料を配合しない比較例1では、ちぢれ形状が乏しく、また、弾力性がやや弱かった。また、シートどうしの付着も生じた。
これに対して、実施例23〜34のシート状ゲル状食品は、実施例3,8〜18の麺用ゲル状食品と同様に、弾力性が付与され、コシが有り、硬さも良好である食感を有すると共に、重ねて保存したときのシートどうしの付着が防止された。また、シートは外観上も手触り上も凹凸があり、ちぢれ形状を示した。
[試験例7](シート状ゲル状食品の利用の検討)
実施例23〜34のシート状ゲル状食品について、それらを使用して、レタスとえび、アボカドを包んで生春巻き風にして食したところ、これまでにない弾力性のある食感で美味しかった。 また、スイートチリソースにつけて食したところ、シートがちぢれ形状のため、ソースの絡みつきも良かった。

Claims (22)

  1. グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、その後凍結して得られたことを特徴とするシート状ゲル状食品。
  2. グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、その後凍結し、解凍して得られたことを特徴とするシート状ゲル状食品。
  3. 前記シート状ゲル状食品の解凍後の厚みが1〜8mmである請求項1又は2記載のシート状ゲル状食品。
  4. 前記シート状ゲル状食品の解凍後の水分含量が40〜97.5質量%である請求項1〜3のいずれか1つに記載のシート状ゲル状食品。
  5. 前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアガム、及びジェランガムからなる群から選ばれた1種又は2種以上である請求項1〜4のいずれか1つに記載のシート状ゲル状食品。
  6. 前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、ジェランガムを少なくとも含み、前記ミネラル原料として、カルシウムが、前記シート状ゲル状食品の解凍後の100g中に5〜100mg含有する請求項5記載のシート状ゲル状食品。
  7. グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、そのシート状物を麺線状に切断し、その後凍結して得られたことを特徴とする麺様ゲル状食品。
  8. グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、そのシート状物を麺線状に切断し、その後凍結し、解凍して得られたことを特徴とする麺様ゲル状食品。
  9. グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、その後凍結し、解凍して、そのシート状物を麺線状に切断して得られたことを特徴とする麺様ゲル状食品。
  10. 前記麺様ゲル状食品の解凍後の厚みが1〜8mmである請求項7〜9のいずれか1つに記載の麺様ゲル状食品。
  11. 前記麺様ゲル状食品の解凍後の水分含量が40〜97.5質量%である請求項7〜10のいずれか1つに記載の麺様ゲル状食品。
  12. 前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアガム、及びジェランガムからなる群から選ばれた1種又は2種以上である請求項7〜11のいずれか1つに記載の麺様ゲル状食品。
  13. 前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、ジェランガムを少なくとも含み、前記ミネラル原料として、カルシウムが、前記麺様ゲル状食品の解凍後の100g中に5〜100mg含有する請求項12記載の麺様ゲル状食品。
  14. グルコマンナンと、グルコマンナン以外の増粘多糖類と、カルシウム及び/又はカリウムを含有するミネラル原料とを含有するゲル前駆物を、流動性のある状態でシート状にし、その後凍結することを特徴とするゲル状食品の製造方法。
  15. 凍結後更に解凍する請求項14記載のゲル状食品の製造方法。
  16. 前記ゲル前駆物を流動性のある状態でシート状にしたシート状物を麺線状に切断し、その後凍結する請求項14記載のゲル状食品の製造方法。
  17. 前記ゲル前駆物を流動性のある状態でシート状にしたシート状物を麺線状に切断し、その後凍結し、解凍する請求項14記載のゲル状食品の製造方法。
  18. 前記凍結解凍したシート状物を、更に麺線状に切断する請求項15記載のゲル状食品の製造方法。
  19. 前記ゲル状食品の解凍後の厚みが1〜8mmである請求項14〜18のいずれか1つに記載のゲル状食品の製造方法。
  20. 前記ゲル状食品の解凍後の水分含量が40〜97.5質量%である請求項14〜19のいずれか1つに記載のゲル状食品の製造方法。
  21. 前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアガム、及びジェランガムからなる群から選ばれた1種又は2種以上である請求項14〜20のいずれか1つに記載のシート状ゲル状食品の製造方法。
  22. 前記グルコマンナン以外の増粘多糖類は、ジェランガムを少なくとも含み、前記ミネラル原料として、カルシウムが、前記ゲル状食品の解凍後の100g中に5〜100mg含有する請求項21記載のゲル状食品の製造方法。

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