以下に、本願に係る情報表示装置、配信装置、情報表示方法および情報表示プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報表示装置、配信装置、情報表示方法および情報表示プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.端末装置100の一例〕
まず、図1を用いて、情報表示装置の一例である端末装置100が実行する処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る端末装置の一例を示す図である。図1では、端末装置100によって、ウェブページC10と、コンテンツC20とが表示される例を示す。
図1に示した端末装置100は、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、3G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置100は、液晶ディスプレイ等の出力部130を有する。なお、端末装置100には、タッチパネルが採用されているものとする。すなわち、端末装置100の利用者は、指やスタイラスで出力部130の表示面(以下、画面と記載する場合がある。)をタッチすることにより各種操作を行う。
ウェブページC10は、例えば、ニュース、天気予報、受信メールのインデックスや内容、フォトビュワー、その他各種のコンテンツが配置されたウェブページであり、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等で記述されたウェブページである。ここで、ウェブページC10の先頭には、コンテンツC20の表示サイズと同じサイズの空欄C11若しくは利用者に視認されなくてもよい任意のコンテンツが挿入されているものとする。
なお、以下の説明では、ウェブページC10は、いわゆるポータルサイトのウェブページであるものとする。また、ウェブページC10は、スマートデバイス用に最適化されたウェブページであり、横方向の表示サイズが、端末装置100が有する画面の横方向の表示サイズと同じウェブページであるものとする。また、ウェブページC10は、縦方向の表示サイズが、端末装置100が有する出力部130の縦方向の表示サイズよりも長いウェブページであり、複数の「ニュース1」〜「ニュース5」といった複数のニュースに係るコンテンツが配置されているものとする。
なお、ウェブページC10は、例えば、ニュース、天気予報、受信メールのインデックスや内容、フォトビュワー、その他各種のコンテンツが独立したタイル状に配置されたコンテンツであり、タイル状に配置されたコンテンツごとに操作や更新等を行うことができるコンテンツであってもよい。かかる場合、ウェブページC10に配置される各タイルの大きさや配置位置は、タイルごとに自動で変更されてもよく、利用者の操作に応じて変更されてもよい。なお、ウェブページC10は、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等で記述されたウェブページであってもよい。このようなウェブページC10には、検索キーワードを入力するための入力欄や、他のウェブページへのリンク等が含まれる。
コンテンツC20は、ウェブページC10とともに表示されるコンテンツであり、例えば、広告に係るコンテンツ(以下、広告コンテンツと記載する。)である。例えば、コンテンツC20は、複数のコンテンツC21〜C23により構成されるコンテンツである。
より詳細には、コンテンツC21は、コンテンツC20として表示される画像のうち、上端から3分の1までの範囲を含む画像である。また、コンテンツC22は、コンテンツC20として表示される画像のうち、上端から3分の2までの範囲を含む画像である。また、コンテンツC23は、コンテンツC20として表示される画像の全範囲を含む画像である。
なお、コンテンツC20は、それぞれ独立した複数のコンテンツにより構成されてもよく、それぞれ独立した複数のコンテンツが組み合わせることによって全体として異なる1つのコンテンツとして構成されてもよい。また、コンテンツC20は、任意の数のコンテンツにより構成されてもよい。
また、後述するように、コンテンツC20は、CSS(Cascading Style Sheets)、HTML5、その他の動的なコンテンツを記述可能なスクリプト等により、配置位置や表示位置が設定される結果、利用者の操作等により表示態様が変化するコンテンツである。例えば、コンテンツC20は、利用者の操作により表示、消去、拡大、縮小、移動、回転、再生、一時停止等の制御が行われる画像、文字、図形、記号、動画像等を含むコンテンツである。なお、コンテンツC20は、ウェブページC10と同様に、HTMLやXML等で記述されたウェブページであってもよい。
ここで、広告に係るコンテンツとは、営利若しくは非営利の広告だけではなく、ボランティアの募集、公共広告、公共に対する通知、ウェブページC10に係る情報の一部、その他任意のコンテンツであるものとする。すなわち、コンテンツC20は、いわゆる広告関連の情報を含むコンテンツのみならず、利用者に興味を抱かせ、コンテンツC20に含まれる情報、または、コンテンツC20と関連するコンテンツ(例えば、ランディングページ等)に含まれる情報を広く報知するものであれば、画像、動画像、文字、図形、記号、ハイパーリンク、その他任意のコンテンツを適用可能である。
端末装置100は、ウェブページC10の配信を受けると、広告に係るコンテンツの配信を行う広告配信サーバ20に配信要求を送信する。そして、端末装置100は、広告配信サーバ20から広告に係るコンテンツとして、コンテンツC20の配信を受けると、ウェブページC10とコンテンツC20とを表示する。
〔2.端末装置100が実行する処理〕
ここで、従来技術では、ウェブページC10のスクロール操作が行われた際に、所定のコンテンツを表示する領域を拡大した。しかしながら、かかる従来技術では、コンテンツ領域の拡大に伴い、ウェブページC10が表示される領域(以下、ウェブページC10の表示領域と記載する)が狭くなるので、利用者がウェブページを注視している場合は、コンテンツに対する利用者の印象が悪化し、コンテンツに係る情報の訴求効果が適切に発揮できない場合がある。
また、従来、ウェブページC10のうち、初期表示が行われる範囲内にコンテンツを配置することで、コンテンツのインプレッション数を向上させるといった表示処理が行われてきた。しかしながら、利用者がコンテンツの配信前にウェブページC10をスクロールさせた場合は、利用者が実際にコンテンツを視認していないにも関わらず、コンテンツが視認されたものとしてインプレッション数がカウントされてしまう。
また、ウェブページC10をスクロールする際に、コンテンツを表示し続けた場合は、コンテンツに対する利用者の印象が悪化する恐れがある。一方で、広告配信に対する課金は、利用者による閲覧や選択等に対して行われるため、広告にかかるコンテンツは、利用者の目に留まり易い態様で行われるのが望ましい。
〔2−1.表示処理〕
そこで、端末装置100は、以下の表示処理を行う。まず、端末装置100は、ウェブページC10とコンテンツC20とを表示する。そして、端末装置100は、ウェブページC10のスクロール操作が行われた場合は、コンテンツC20を移動させることなく、コンテンツC20のうち表示される領域(コンテンツC20の表示領域と記載する。以下同様。)をスクロール操作が行われた方向へと狭めることで、ウェブページC10が表示される領域の広さを拡大する。
より具体的には、端末装置100は、画面上端にウェブページC10を表示し、ウェブページC10よりも前面にコンテンツC20を配置して表示する。ここで、ウェブページC10の先頭には、コンテンツC20の表示サイズと同サイズの空欄C11が挿入されているので、端末装置100は、空欄C11を有さないウェブページC10の上端がコンテンツC20の下端に接するように配置された初期画面を表示する。
ここで、ウェブページC10やコンテンツC20の上端とは、ウェブページC10やコンテンツC20を画面に表示する際に基準となる位置であり、ウェブページC10やコンテンツC20を表示する際に、画面上の最も上側に配置される端である。また、ウェブページC10やコンテンツC20の下端とは、ウェブページC10やコンテンツC20を画面に表示する際に生じる端のうち、画面上の最も下側に配置される端である。
そして、端末装置100は、ウェブページC10を画面上方向に移動させるスクロール操作(以下、上スクロール操作と記載する)が行われた場合は、ウェブページC10をスクロールさせるとともに、コンテンツC20の表示領域を、画面下方向から上方向へと徐々に狭める。ここで、画面上方向とは、端末装置100が有する画面上において、ウェブページC10やコンテンツC20の上端が表示される方向であり、画面下方向とは、画面上においてウェブページやコンテンツC20の下端が配置される方向である。換言すると、端末装置100は、コンテンツC20の上端を移動させることなく、コンテンツC20の下端をスクロール操作に従って徐々に画面上方向へと移動させることで、コンテンツC20の表示領域の幅を徐々に狭める。
ここで、端末装置100は、複数のコンテンツC21〜C23によりコンテンツC20が構成されている場合、コンテンツC21〜C23毎に、異なるタイミングで各コンテンツC21〜C23の表示領域を個別に狭める。例えば、端末装置100は、各コンテンツC21〜C23の上端の位置を揃えるように、コンテンツC21の背面にコンテンツC22を配置し、コンテンツC22の背面にコンテンツC23を配置することで、コンテンツC20を構成する。
そして、端末装置100は、上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC23を移動させることなく、コンテンツC23の表示領域の下端を徐々に画面上方向へと移動させることで、コンテンツC23の表示領域を画面上方向へと徐々に狭める。また、端末装置100は、コンテンツC23の表示領域が狭まり、コンテンツC23がコンテンツC22の背面に隠れる結果、コンテンツC23が表示されなくなった後で、さらに上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC22を移動させることなく、コンテンツC22の表示領域の下端を徐々に画面上方向へと移動させることで、コンテンツC22の表示領域を画面上方向へと徐々に狭める。
そして、端末装置100は、コンテンツC22の表示領域が狭まり、コンテンツC22がコンテンツC21の背面に隠れる結果、コンテンツC22が表示されなくなった後で、さらに上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC21を移動させることなく、コンテンツC21の表示領域を画面上方向へと徐々に狭める。この結果、端末装置100は、ウェブページC10のスクロール操作に従って、コンテンツC20を移動させることなく、コンテンツC20の表示領域を徐々に狭め、ウェブページC10の表示領域を拡大する。
なお、端末装置100は、コンテンツC20を3等分した画像をコンテンツC21〜C23として並べて配置することでコンテンツC20を表示し、各コンテンツC21〜C23の表示領域を同時に狭めることで、スリット状にコンテンツC20の表示領域を徐々に狭める表示を行ってもよい。
また、端末装置100は、各コンテンツC21〜C23の表示領域を狭め始めるタイミングに、差分を設ける。例えば、端末装置100は、コンテンツC23が表示されなくなった後で上スクロール操作の量が所定の閾値を超えるまでは、コンテンツC22の表示領域を狭めることなく表示し、上スクロール操作の量が所定の閾値を超えた場合は、コンテンツC22の表示領域を狭め始める。
また、端末装置100は、例えば、コンテンツC23の全体が表示されなくなってからコンテンツC22の表示領域を狭め始めるまでのスクロール量と、コンテンツC22の全体が表示されなくなってからコンテンツC21の表示領域を狭め始めるまでのスクロール量とに異なる値を採用してもよい。このように、端末装置100は、ウェブページC10に対するスクロール操作に応じて、コンテンツC20を移動させることなく、コンテンツC20の表示領域の広さを徐々に狭めるのであれば、任意の態様で、コンテンツC20の表示領域の広さを狭めてよい。
また、端末装置100は、コンテンツC20を利用者が選択した場合は、所定のランディングページを表示してもよい。ここで、端末装置100は、コンテンツC21〜C23ごとに異なるランディングページを表示してもよく、コンテンツC21〜C23のうち表示されているコンテンツの数や、コンテンツC20のうち表示されている領域の割合等に応じて、異なるランディングページを表示してもよい。また、端末装置100は、コンテンツC21〜C23が表示されていない場合は、コンテンツC21〜C23が配置されていた位置を利用者がタップしても、ランディングページを表示しないといった処理を行ってもよい。
〔2−2.表示処理の実現手法について〕
ここで、端末装置100は、上述した表示処理を任意の手法により実現することができる。例えば、端末装置100は、スクロール量を監視し、監視したスクロール量が所定の閾値を超えた場合は、スクロール操作に従って、コンテンツC20の表示領域を徐々に狭めてもよい。また、例えば、端末装置100は、ウェブページC10のうち所定の位置がコンテンツC20の下端よりも画面上方向に位置しているか否かを判定する。そして、端末装置100は、ウェブページC10のうち所定の位置がコンテンツC20の下端よりも画面上方向に位置している場合は、コンテンツC20の下端を、かかる所定の位置まで画面上方向に移動させてもよい。
また、端末装置100は、CSS等のスクリプトを利用することにより、上述した表示処理を実現してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC20を画面上端に固定した領域である配置領域に配置する。また、端末装置100は、コンテンツC20を視認可能な状態で表示する領域である可視領域を、コンテンツC20の親要素としてウェブページC10の上端から所定の位置まで設定する。
ここで、端末装置100は、コンテンツC20の配置領域を設定した場合、コンテンツC20を配置領域上に配置して表示しようとする。しかしながら、端末装置100は、親要素としての可視領域が設定されている場合、可視領域内でのみコンテンツC20を可視状態にする。このため、端末装置100は、コンテンツC20のうち、コンテンツC20が配置され、かつ、コンテンツC20が可視状態となる範囲、すなわち、配置領域と可視領域とが重なる範囲のみを可視状態にし、画面上に表示することとなる。
例えば、初期画面においては、配置領域全体がコンテンツC20の可視領域に含まれる、すなわち、配置領域と可視領域とが一致する。このため、端末装置100は、初期画面においてコンテンツC20の全体を表示する。一方、上スクロール操作が行われた場合は、ウェブページC10のスクロール操作に合わせて可視領域が移動する。そして、コンテンツC20の下端が配置領域の下端よりも画面上方向に移動した場合は、配置領域と可視領域とに齟齬が生じるので、コンテンツC20のうち、配置領域と可視領域とが一致する範囲のみが表示されることとなる。
この結果、端末装置100は、コンテンツC20のうち、配置領域の下端から可視領域の下端までの範囲が不可視状態となるので、コンテンツC20を移動させることなくその表示領域を下端から徐々に狭め、コンテンツC20の背面に配置されたウェブページC10を表示する。すなわち、ここでいう不可視状態は、コンテンツC20の透過度等がプログラムやスクリプトによって操作されることにより実現されるものではなく、配置領域のうち可視領域に含まれない範囲が表示されないという現象により実現される。
ここで、端末装置100は、コンテンツC21〜C23ごとに可視領域と配置領域とをそれぞれ個別に設定してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC21〜C23の配置領域を画面上端から順に設定するとともに、それぞれ異なる位置に下端が設定された可視領域を設定する。より詳細には、端末装置100は、ウェブページC10の上端からコンテンツC23、コンテンツC22、コンテンツC21の順で、各可視領域の下端と下端との間がコンテンツC21の幅よりも広くなるように、各可視領域の下端を設定する。そして、端末装置100は、コンテンツC21〜C23のうち可視領域に含まれる範囲を表示する。
上述した設定を行った場合、端末装置100は、スクロール操作により、コンテンツC23の可視領域の下端がコンテンツC23の配置領域の下端よりも画面上方向に移動するので、コンテンツC23の表示領域を下端から徐々に狭め、コンテンツC23を不可視状態にする。また、端末装置100は、スクロール操作がさらに行われると、コンテンツC22の可視領域の下端がコンテンツC22の配置領域の下端よりも画面上方向に移動するので、コンテンツC22の表示領域を下端から徐々に狭め、コンテンツC22を不可視状態にする。そして、端末装置100は、スクロール操作がさらに行われると、コンテンツC21の可視領域の下端がコンテンツC21の配置領域の下端よりも画面上方向に移動するので、コンテンツC21の表示領域を下端から徐々に狭め、コンテンツC21を不可視状態にする。
このように、端末装置100は、コンテンツC20の配置領域とコンテンツC20の親要素となる可視領域とを設定することで、ウェブページC10のスクロール操作に応じ、コンテンツC20を移動させることなく、コンテンツC20の表示領域を徐々に狭めることができる。この結果、端末装置100は、スクロール量やコンテンツC10の位置を判定するといった複雑な処理を行なわずとも、上述した表示処理を容易に実現することができる。
〔2−3.スクロール操作の方向について〕
なお、端末装置100は、画面下方向にウェブページC10を移動させるスクロール操作(以下、下スクロール操作と記載する。)が行われた場合は、徐々にコンテンツC20の表示領域を拡大してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC20の表示領域を狭めた後で、下スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC20を移動させることなく、コンテンツC20表示領域の下端を画面下方向に移動させることで、コンテンツC20の表示領域を広げてもよい。
〔2−4.端末装置100が実行する処理の一例〕
以下、図1を用いて、端末装置100が実行する表示処理の一例を説明する。なお、以下の説明では、端末装置100が複数のコンテンツC21〜C23の表示領域をそれぞれ異なるタイミングで狭め始めることで、コンテンツC21〜C23から構成されるコンテンツC20の表示領域を段階的に狭める表示処理の一例を第1状態〜第6状態に分けて説明する。また、以下の説明では、コンテンツC23の可視領域の下端がウェブページC10に含まれる「ニュース1」の上端の位置に配置され、コンテンツC22の可視領域の下端がウェブページC10に含まれる「ニュース2」の上端の位置に配置され、コンテンツC21の可視領域の下端がウェブページC10に含まれる「ニュース3」の上端の位置に配置されているものとする。
まず、端末装置100は、ウェブページC10と、コンテンツC20との配信を受付ける。かかる場合、端末装置100は、第1状態に示すように、画面上端からコンテンツC21〜C23を並べて配置し、画面上端からウェブページC10を配置して表示することで、ウェブページC10とコンテンツC20とを並べた初期画面を表示する。
ここで、端末装置100は、利用者の指F10がウェブページC10上で上スクロール操作を行った場合は、ウェブページC10を画面上方向にスクロールさせる。そして、端末装置100は、ウェブページC10に含まれる「ニュース1」の上端がコンテンツC23の下端よりも画面上方向まで移動した場合、すなわち、コンテンツC23の可視領域の上端がコンテンツC23の配置領域の下端よりも画面上方向に移動した場合は、第2状態に示すように、「ニュース1」の上端の位置に合わせてコンテンツC23の表示領域を狭め始める。
そして、端末装置100は、上スクロール操作に従って、コンテンツC23の表示領域を徐々に狭め、第3状態に示すように、コンテンツC23を不可視状態とする。なお、第3状態に示す例では、コンテンツC23の全体が不可視状態となっているわけではないものの、可視状態となっている範囲がコンテンツC22の背面に配置されている結果、コンテンツC23は画面上に表示されず、不可視状態となる。
ここで、端末装置100は、さらに上スクロール操作が行われても、コンテンツC22の表示領域を狭めず、ウェブページC10のスクロールのみを行う。そして、端末装置100は、上スクロール操作が行われた結果、ウェブページC10に含まれる「ニュース2」の上端がコンテンツC22の下端よりも画面上方向まで移動した場合、すなわち、コンテンツC22の可視領域の上端がコンテンツC22の配置領域の下端よりも画面上方向に移動した場合は、第4状態に示すように、「ニュース2」の上端の位置に合わせてコンテンツC22の表示領域を狭め始める。そして、端末装置100は、上スクロール操作に従って、コンテンツC22の表示領域を徐々に狭め、第5状態に示すように、コンテンツC22をコンテンツC23と同様に不可視状態とし、コンテンツC21のみを表示する。
同様に、端末装置100は、さらに上スクロール操作が行われても、コンテンツC21の表示領域を狭めず、ウェブページC10のスクロールのみを行う。そして、端末装置100は、上スクロール操作が行われた結果、ウェブページC10に含まれる「ニュース3」の上端がコンテンツC21の下端よりも画面上方向まで移動した場合、すなわち、コンテンツC21の可視領域の上端がコンテンツC21の配置領域の下端よりも画面上方向に移動した場合は、上スクロール操作に従って、コンテンツC21の表示領域を徐々に狭める。そして、端末装置100は、ウェブページC10に含まれる「ニュース3」の上端が画面上端まで移動した場合は、第6状態に示すように、コンテンツC21を不可視状態とする。
なお、端末装置100は、下スクロール操作が行われた場合は、第6状態から第1状態に示すように、コンテンツC21〜C23の順に、各コンテンツC21〜C23の表示領域を徐々に拡大することで、コンテンツC20を表示してもよい。また、端末装置100は、例えば、コンテンツC20を非表示とするためのボタン等を表示し、かかるボタンが選択された場合は、コンテンツC20全体を非表示にしてもよい。また、端末装置100は、コンテンツC20全体を非表示とした後は、下スクロール操作等が行われても、コンテンツC20を非表示状態に保ってもよい。
このように、端末装置100は、利用者が上スクロール操作を行い続けた場合、コンテンツC20を段階的に不可視状態にし、ウェブページC10の表示領域を広げる。より詳細には、端末装置100は、スクロール操作に従ってコンテンツC23の表示領域を狭め、コンテンツC23が不可視状態になった後で、所定量だけスクロール操作が行われると、コンテンツC22の表示領域を狭める処理を開始する。
また、端末装置100は、コンテンツC22が不可視状態になった後で、所定量だけスクロール操作が行われると、コンテンツC21の表示領域を狭める処理を開始する。このような処理を実行することで、端末装置100は、スクロール操作に従ってコンテンツC21〜C23の表示領域を単純に狭めるのではなく、コンテンツC21〜C23の表示領域を段階的に異なるタイミングで狭めるといった複雑な表示態様で、コンテンツC21〜C23を不可視状態にする。
この結果、端末装置100は、コンテンツC20に対する利用者の印象の悪化を防ぎつつ、コンテンツC20に対する気づきを与えることができる。この結果、端末装置100は、コンテンツC20に興味を持った利用者をコンテンツC20へと誘導することができるので、コンテンツC20に係る情報の訴求力を向上させることができる。
また、端末装置100は、利用者が初期画面から即時に上スクロール操作を行っても、すぐにはコンテンツC20を非表示にしないので、利用者の印象の悪化を防ぎつつも、コンテンツC20のファーストビューを確保することができる。
また、端末装置100は、上スクロール操作が行われた場合に、コンテンツC20を上方向に移動させることなく、コンテンツC20の下端を徐々に上方向へと移動させるといった複雑な態様で、コンテンツC20を非表示とする。このため、端末装置100は、コンテンツC20に対する利用者の興味を生じさせることができる。
〔2−5.実行主体について〕
なお、上記では説明を省略したが、端末装置100は、上述した表示処理を任意の手法で実現することができる。例えば、端末装置100は、上述した表示処理を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、任意のタイミングでアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。
また、端末装置100は、ウェブページC10やコンテンツC20の配信と同時に、上述した表示処理を実行させる制御情報の配信を受け付ける。そして、端末装置100は、制御情報に従って上記した表示処理を行う。以下、このような制御情報に従って、図1に示す表示処理を実行する端末装置100等について説明する。
〔3.配信システムの構成〕
以下、上記した表示処理を実現する端末装置100等について説明する。まず、図2を用いて、実施形態に係る配信システム1の構成について説明する。図2は、実施形態に係る配信システムの構成例を示す図である。図2に示すように、配信システム1は、端末装置100と、広告主端末10と、広告配信サーバ20と、コンテンツ配信サーバ30とを含む。端末装置100、広告主端末10、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図2に示す配信システム1には、複数台の端末装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の広告配信サーバ20や、複数台のコンテンツ配信サーバ30が含まれてもよい。
端末装置100は、ウェブページを閲覧する利用者によって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置100は、スマートフォン等の携帯電話機や、タブレット端末や、PDA(Personal Digital Assistant)や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PC等である。端末装置100は、利用者による操作にしたがって、コンテンツ配信サーバ30からウェブページC10を取得し、取得したウェブページC10を表示する。また、端末装置100は、ウェブページC10とともに後述する取得命令が含まれる場合には、コンテンツC20を広告配信サーバ20から取得する。また、端末装置100は、上述した表示処理を実現する制御情報の配信を広告配信サーバ20から受付けた場合は、かかる制御情報に従って動作し、表示処理を実現する。
広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末10は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。広告主端末10は、広告主による操作にしたがって、コンテンツC20等の広告コンテンツとして広告配信サーバ20に入稿する。例えば、広告主端末10は、広告コンテンツとして、コンテンツC20を広告配信サーバ20に入稿する。また、広告主端末10は、コンテンツC20として、静止画像や、動画像や、テキストデータや、ランディングページを取得するためのURL(Uniform Resource Locator)などを広告配信サーバ20に入稿する。
なお、広告主は、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合がある。この場合、広告配信サーバ20に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末10だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
広告配信サーバ20は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100から広告コンテンツの配信要求を受付けると、端末装置100の場所や利用者の属性等から利用者と広告コンテンツとのマッチングを行い、マッチングの結果配信対象となる広告コンテンツを端末装置100に配信する。また、広告配信サーバ20は、上述した表示処理を実現するための制御情報を広告コンテンツであるコンテンツC20とともに端末装置100に配信する。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により記述される。なお、表示領域のオフセット量については、制御情報として配信されてもよく、制御情報とは個別の情報として配信されてもよい。
コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100にウェブページC10を配信するウェブサーバ等である。例えば、コンテンツ配信サーバ30は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する各種情報がタイル状に配置されたウェブページC10を端末装置100に配信する。なお、コンテンツ配信サーバ30は、各種情報が配置されたポータルサイト等のウェブページを配信するサーバであってもよい。
ここで、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページC10には、取得命令が含まれる。例えば、ウェブページC10を形成するHTMLファイル等には、広告配信サーバ20のURL等が取得命令として記述される。この場合、端末装置100は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告配信サーバ20からコンテンツC20を広告コンテンツとして取得する。
なお、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データは、実際にはウェブページを形成するHTMLファイルや画像、ウェブページとともに表示される動画像等である。
〔4.広告配信サーバの構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成について説明する。図3は、実施形態に係る広告配信サーバの構成例を示す図である。図3に示すように、広告配信サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
通信部21は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告主端末10やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部22は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツに関する各種情報が格納されたデータベースである広告データベース24を記憶する。
ここで、図4は、実施形態に係る広告データベースに格納された情報の一例を示す図である。図4に示した例では、広告データベース24は、広告主ID、広告コンテンツ、インプレッション数、インプレッション保証数、対価といった項目を有する。なお、広告データベース24は、コンテンツと利用者とのマッチングを行うための情報や、CTR(Click Through Rate)といった情報をさらに記憶してもよい。
「広告主ID」は、広告主または広告主端末10を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主端末10から入稿されたコンテンツ、すなわち、コンテンツC20等の広告に係るコンテンツを示す。なお、図4では「広告コンテンツ」に「C20」〜「C60」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、共通する情報を利用者に伝えようとする個別の画像、動画像、音声と画像、テキストデータ、ゲームのデータ、ゲーム形式の広告等、各コンテンツが所在するURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
広告データベース24には、広告コンテンツとして、コンテンツC20の他にも、コンテンツC20の表示態様の変更を指示する表示指示が登録される。かかる表示指示には、コンテンツC20を構成するコンテンツC21〜C23の可視領域や配置領域の設定値などが含まれる。
例えば、広告データベース24には、ウェブページC10の上端を基準として「0〜1000ピクセル」や「300〜1000ピクセル」といった可視領域の範囲を示す画素数がコンテンツC21〜C23ごとに登録される。また、広告データベース24には、画面の上端を基準として「0〜100ピクセル」や、「100〜200ピクセル」といった配置領域の範囲を示す画素数がコンテンツC21〜C23ごとに登録される。端末装置100は、かかる可視領域の設定と配置領域の設定との組合せにより、任意の態様でコンテンツC20の表示態様を変更できる。
また、表示指示には、コンテンツC20のランディングページへの遷移の契機となる利用者の操作や端末装置100の状態等を示す情報が含まれている。かかる表示指示は、例えば、広告主が広告コンテンツを登録する際に、広告主によって任意の設定が行われる。
「インプレッション数」は、広告コンテンツが表示された回数を示す。また、「インプレッション保証数」は、対価に対して保証されている広告コンテンツの表示回数を示す。また、「対価」は、「インプレション保証数」だけ広告コンテンツが表示された際に広告主から支払われる報酬を示す。すなわち、広告配信サーバ20は、広告に係るコンテンツをインプレッション保証型で配信するサーバである。
すなわち、図4では、広告主ID「B10」によって識別される広告主が、コンテンツC20を広告コンテンツとして入稿した例を示している。また、図4では、広告コンテンツ「C20」のインプレッション数が「10000」であり、インプレッション保証数が「20000」であり、インプレッション保証数だけコンテンツ「C20」が表示された際の課金額が「aaa」である例を示している。ここで、広告配信サーバ20は、コンテンツC21〜C23ごとにインプレッション数を計数してもよい。
なお、広告コンテンツが選択される度に課金が行われるクリック課金形式で広告に係るコンテンツを配信する場合は広告データベース24には、コンテンツが選択された回数や、コンテンツが選択された際の課金額等が登録される。また、配信要求を受信した際に、入札形式で広告コンテンツを選択し、選択した広告コンテンツを配信する場合は、広告データベース24には、1インプレッションあたりの報酬として広告主が設定した広告料金である入札価格や、CTR等が登録される。
図3に戻って、説明を続ける。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部23は、入稿受付部25と、要求受付部26と、広告選択部27と、配信部28とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
入稿受付部25は、広告主端末10から広告コンテンツの入稿を受け付ける。具体的には、入稿受付部25は、対価の指定とともに広告コンテンツの入稿を受け付ける。また、入稿受付部25は、コンテンツC20と表示指示とを受付ける。かかる場合、入稿受付部25は、コンテンツC20および表示指示を、広告主IDと、受付けた対価の値とともに広告データベース24に登録する。
要求受付部26は、端末装置100から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。例えば、要求受付部26は、広告コンテンツの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
広告選択部27は、要求受付部26によって広告コンテンツの取得要求が受け付けられた場合に、配信候補の広告コンテンツを広告データベース24から選択する。例えば、広告選択部27は、端末装置100の位置や利用者の属性に基づいて、広告データベース24に登録されている広告コンテンツから配信対象となる広告コンテンツのマッチングを行う。かかるマッチングにおいては、インプレッション数が、インプレッション保証数よりも多くなるように、広告コンテンツの選択が行われる。例えば、広告選択部27は、インプレッション保証数とインプレッション数との差が最も大きい広告コンテンツを優先して選択する。なお、広告選択部27は、入札価格またはCTRが高い広告コンテンツや、入札価格およびCTRの双方が高い広告コンテンツが優先的に選択されてもよい。そして、広告選択部27は、配信対象として選択された広告コンテンツを配信部28に出力する。
なお、広告選択部27は、ウェブページが検索ページである場合には、検索ページに指定された検索キーワードとマッチする広告コンテンツを抽出する検索連動型広告と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、利用者の属性情報(サイコグラフィック属性、デモグラフィック属性など)とマッチする広告コンテンツを抽出するターゲティング配信と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。
配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツとともに、端末装置100に対して制御情報を配信する。具体的には、配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツを受信すると、受信した広告コンテンツに含まれる表示指示を抽出する。そして、配信部28は、抽出した表示指示が示す内容の表示処理を端末装置100に実行させるための制御情報を生成する。かかる制御情報には、例えば、各コンテンツC21〜C23の可視領域や配置領域の位置を示す情報等が含まれる。その後、配信部28は、生成した制御情報と、広告コンテンツとを端末装置100に対して配信する。
〔5.コンテンツ配信サーバの構成〕
次に、図5を用いて、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成について説明する。図5は、実施形態に係るコンテンツ配信サーバの構成例を示す図である。図5に示すように、コンテンツ配信サーバ30は、通信部31と、コンテンツ記憶部32と、制御部33とを有する。
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告配信サーバ20との間で情報の送受信を行う。
コンテンツ記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、コンテンツ記憶部32は、コンテンツの一例であるウェブページを記憶する。例えば、コンテンツ記憶部32は、ウェブページを形成するHTMLファイルや、ウェブページに表示される静止画像や動画像を記憶する。
制御部33は、例えば、CPUやMPU等によって、コンテンツ配信サーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図5に示すように、制御部33は、受付部34と、配信部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部33の内部構成は、図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部33が有する各処理部の接続関係は、図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
受付部34は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付ける。例えば、受付部34は、ウェブページの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
配信部35は、受付部34によってウェブページの取得要求が受け付けられた場合に、ウェブページを端末装置100に配信する。具体的には、配信部35は、コンテンツ記憶部32から取得要求対象のウェブページを取得し、取得したウェブページを端末装置100に配信する。
また、配信部35は、ウェブページC10を生成し、生成したウェブページC10を端末装置100に配信する。かかる場合、端末装置100は、ウェブページC10を受信すると、広告配信サーバ20に対して広告の配信要求を送信し、応答として受信した広告コンテンツを表示する。そして、端末装置100は、利用者の操作に応じて、広告コンテンツを変更する表示処理を実行する。
〔6.端末装置の構成〕
次に、図6を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。図6は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。図6に示すように、端末装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、物理センサ140と、制御部150とを有する。
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、広告配信サーバ20やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
入力部120は、利用者から各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部130は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部130は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、端末装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部120と出力部130とは一体化される。また、以下の説明では、出力部130を画面と記載する場合がある。
物理センサ140は、端末装置100の物理的な状態を検知するセンサである。例えば、物理センサ140は、端末装置100の3軸方向の傾きを測定するジャイロセンサである。なお、物理センサ140は、ジャイロセンサに限定されるものではなく、例えば、加速度センサ、温度センサ、音量センサ、明度センサ等、任意のセンサが適用可能である。
制御部150は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(表示プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部150は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図6に示すように、制御部150は、要求部151と、操作制御部152と、表示制御部153とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部150の内部構成は、図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部150が有する各処理部の接続関係は、図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
要求部151は、操作制御部152からウェブページC10のURLを受信した場合は、コンテンツ配信サーバ30に対して受信したURLが示すウェブページC10の取得要求を送信する。また、要求部151は、コンテンツ配信サーバ30から受信したウェブページC10に取得命令が含まれる場合に、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する。
操作制御部152は、入力部120を介して受け付けた利用者の操作にしたがって、各種制御を実行する。例えば、操作制御部152は、利用者が入力部120に対してウェブページC10の表示操作を行った場合は、表示対象となるウェブページC10のURLを要求部151に出力する。また、操作制御部152は、入力部120を介して受け付けたスクロール操作やタップ操作等、利用者の操作の内容を表示制御部153に出力する。
表示制御部153は、受信したウェブページおよび広告コンテンツを出力部130に表示する処理を実行する。例えば、表示制御部153は、制御部150が、広告コンテンツとともに配信される制御情報を実行することで、図6に示すように、配置部154、表示部155、領域制御部156として動作し、表示処理を実行する。配置部154、表示部155、領域制御部156は、例えば、CPUやMPU等によって、制御情報がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
配置部154は、コンテンツC21〜C23を並べて配置する。例えば、配置部154は、コンテンツC20として、複数のコンテンツC21〜C23を受信した場合は、各コンテンツC21〜C23がコンテンツC20として表示されるように、各コンテンツC21〜C23を、各コンテンツC21〜C23の配置領域にそれぞれ配置する。また、配置部154は、ウェブページC10を各コンテンツC21〜C23の背面に配置する。
表示部155は、ウェブページC10とコンテンツC20とを表示する。具体的には、表示部155は、配置部154によって配置されたコンテンツC21〜C23及びウェブページC10を表示する。また、表示部155は、スクロール操作に従って、ウェブページC10をスクロールさせる。そして、表示部155は、各コンテンツC21〜C23のうち、対応する可視領域に含まれる範囲のみを表示する。
領域制御部156は、ウェブページC10のスクロール操作に従って、各コンテンツC21〜C23の可視領域を移動させることで、各コンテンツC21〜C23を移動させることなく、各コンテンツC21〜C23の表示領域をスクロール操作が行われた方向へ狭めさせる。この結果、領域制御部156は、ウェブページC10の表示領域の広さを拡大する。
より具体的には、領域制御部156は、各コンテンツC21〜C23ごとに設定された可視領域を、ウェブページC10と同様に、スクロール操作に従って移動させる。この結果、領域制御部156は、上方向のスクロール操作に従って、各コンテンツC21〜C23の表示領域を、それぞれ個別に、画面下方向から上方向へと徐々に狭める。
ここで、各コンテンツC21〜C23の可視領域C21b〜C23bは、それぞれ異なる位置が下端として設定されている。このため、領域制御部156は、各可視領域を移動させることで、各コンテンツC21〜C23の表示領域をそれぞれ異なるタイミングで狭めることとなる。また、各コンテンツC21〜C23の可視領域は、ウェブページC10の上端を基準として、コンテンツC23、コンテンツC22、コンテンツC21の順に下端が設定されている。このため、領域制御部156は、コンテンツC23、コンテンツC22、コンテンツC21の順に、各コンテンツC21〜C23の表示領域を狭め始めることとなる。
また、可視領域C23bの下端と可視領域C22bの下端との間、および、可視領域C22bの下端と可視領域C21bの下端との間に間隔を設けた場合、端末装置100は、以下の表示処理を行う。すなわち、端末装置100は、コンテンツC23が不可視状態になった後で、スクロール操作が行われても、しばらくコンテンツC22の表示領域を狭めず、所定量だけスクロール操作が行われた後でコンテンツC22の表示領域を狭める処理を開始する。また、端末装置100は、コンテンツC22が不可視状態になった後で、スクロール操作が行われても、しばらくコンテンツC21の表示領域を狭めず、所定量だけスクロール操作が行われた後でコンテンツC21の表示領域を狭める処理を開始する。
このように、端末装置100は、複数のコンテンツC21〜C23の表示領域を、それぞれ異なるタイミングで段階的に狭める。このため、端末装置100は、端末装置100は、例えば、表示サイズが縦に長いコンテンツ等を表示する際に、かかるコンテンツの全体を表示するだけではなく、スクロール操作に従って段階的に表示領域を狭めるので、コンテンツに対する印象の悪化を防ぎつつ、コンテンツに係る情報の訴求効果を向上させることができる。
〔7.配置領域と可視領域との設定例〕
ここで、図7は、配置領域と可視領域との設定の一例を説明する図である。例えば、図7中(A)に示す例では、ウェブページC10の上端から、コンテンツC21の配置領域C21a、コンテンツC22の配置領域C22a、コンテンツC23の配置領域C23aが設定されている。また、図7中(A)に示す例では、ウェブページの上端からコンテンツC23の可視領域C23bが設定され、可視領域C23bよりも下端までの距離が長いコンテンツC22の可視領域C22bが設定され、可視領域C22bよりも下端までの距離がさらに長いコンテンツC21の可視領域C21bが設定されている。
かかる場合、端末装置100は、図7中(B)に示すように、出力部130の画面の上端に各コンテンツC21〜C23を配置し、その背面にウェブページC10を配置する。なお、図7中(B)に示す例では、各可視領域C21b〜C23bを模式的に示した点線を、コンテンツC21〜C23とウェブページC10との間に配置した。そして、端末装置100は、図7中(C)に示すように、スクロール操作に従って、ウェブページC10及び各可視領域C21b〜C23bを移動させる。
ここで、可視領域C22bの下端は、可視領域C23bの下端よりも画面下方向に設定され、可視領域C21bの下端は、可視領域C21bの下端よりも画面下方向に設定されている。この結果、端末装置100は、図7中(D)に示す可視領域C23bの下端を画面上方向に移動させることで、配置領域C23aに配置されたコンテンツC23を、下端から上端へと徐々に不可視状態にする。
また、端末装置100は、コンテンツC23を不可視状態にした後で、図7中(E)に示す可視領域C22bの下端を画面上方向に移動させることで、配置領域C22aに配置されたコンテンツC22を、下端から上端へと徐々に不可視状態にする。そして、端末装置100は、コンテンツC22を不可視状態にした後で、図7中(F)に示す可視領域C21bの下端が画面上方向に移動させることで、配置領域C21aに配置されたコンテンツC21を、上端から下端へと徐々に不可視状態にする。
なお、端末装置100は、コンテンツC22を一部に含むコンテンツC23をコンテンツC22の背面に配置し、コンテンツC23の下端から画面上方向へ徐々に不可視状態にした場合は、コンテンツC22とコンテンツC23との境目をシームレスに表示することができる。しかしながら、端末装置100は、コンテンツC20のうちそれぞれ異なる範囲を各コンテンツC21〜C23として表示してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC20を上端から3等分したコンテンツをコンテンツC21〜C23として表示する場合、画面上端から配置領域C21a〜C23aを並べて配置すればよい。このような設定を行った場合にも、端末装置100は、図7に示す設定を行った場合と同様の表示態様を実現できる。
〔8.表示処理のバリエーション〕
上記では、図1に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100が実行する表示処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する表示処理は、例えば表示部155や領域制御部156が発揮する処理により実現されるが、実施形態は、これに限定されるものではない。
〔8−1.第1のバリエーション〕
上述した端末装置100は、ウェブページC10の上端から始まる可視領域を設定することで、各コンテンツC21〜C23を初期画面で表示した。また、上述した端末装置100は、各コンテンツC21〜C23の可視領域を重ね、各可視領域の下端の位置をずらすことで、それぞれ異なるタイミングで表示領域を狭めた。しかしながら、実施形態は、これに限定するものではない。
例えば、利用者は、コンテンツC20の配置領域を画面上端に設定し、可視領域をウェブページC10の途中に設定してもよい。このような設定を行った場合は、初期画面においてコンテンツC20の配置領域と可視領域とが重ならないので、コンテンツC20を表示せず、ウェブページC10のみを表示する。そして、端末装置100は、上スクロール操作が行われた場合に、コンテンツC20を移動することなくその表示領域の下端を画面上方向へ移動させることで、表示領域を徐々に広げ、さらに上スクロール操作が行われた場合は、表示領域を画面上方向へ徐々に狭めるといった対応で、コンテンツC20を表示する。
この結果、端末装置100は、初期画面においてはコンテンツC20を表示せずにウェブページC10のみを表示するので、利用者がウェブページC10を閲覧する行為を妨げない結果、利用者の印象の悪化を防ぐことができる。また、端末装置100は、スクロール操作が行われた際にコンテンツC20を下端から上端まで徐々に表示し、その後、コンテンツC20を下端から上端まで徐々に非表示にする。このため、端末装置100は、コンテンツC20に対する印象の悪化を防ぎつつ、コンテンツC20に係る情報の訴求力を向上させることができる。
また、利用者は、例えば、表示サイズが同じ複数のコンテンツC31、C32の配置領域を同じ位置に設置し、コンテンツC31の可視領域の下端とコンテンツC32の可視領域の上端とを接するように設定してもよい。このような設定を行った場合は、端末装置100は、上スクロール操作に従って、コンテンツC31の表示領域を画面下方向から画面上方向へと徐々に広げ、コンテンツC31を表示する。
また、端末装置100は、さらに上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC31の表示領域の下端を画面上方向へ移動させると同時に、コンテンツC31が表示されていた領域内で、コンテンツC32の表示領域の上端を画面上方向へ移動させる。また、端末装置100は、さらに上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC32の表示領域を徐々に狭める。このような処理を行うことで、端末装置100は、スクロール操作に従い、画面上の同一領域内で、コンテンツC31をコンテンツC32に切替えることができる。
〔8−1−1.可視領域と配置領域との設定について〕
以下、図8を用いて、表示処理のバリエーションの一例を説明する。図8は、実施形態に係る端末装置が実行する表示処理の第1のバリエーションを示す図である。なお、以下の説明では、端末装置100が同一の領域内でコンテンツを切替える表示処理の一例を第1状態〜第6状態に分けて説明する。
例えば、端末装置100は、図8に示すように、上端に空欄C11が設けられていないウェブページC10と、同じ表示サイズのコンテンツC31〜C33からなるコンテンツC30との配信を受付ける。ここで、各コンテンツC31〜C33は、コンテンツC21〜C23と同様に、広告に係るコンテンツであるものとする。
ここで、各コンテンツC31〜C33の配置領域は、画面上同一の領域に設定されており、各コンテンツC31〜C33の可視領域は、それぞれ重ならないように設定される。例えば、図9は、配置領域と可視領域との設定のバリエーションを説明する図である。図9中(A)に示す例では、各コンテンツC31〜C33の配置領域であるC30aが、ウェブページC10の上端から各コンテンツC31〜C33と同じ表示サイズだけ設定されている。
また、図9中(A)に示す例では、ウェブページC10の途中から、コンテンツC31〜C33の可視領域C31b〜C33bが設定されている。ここで、可視領域C32bの上端は、可視領域C31bの下端と接するように配置され、可視領域C33bの上端は、可視領域C32bの下端と接するように配置されている。
かかる場合、端末装置100は、図9中(B)に示すように、配置領域C30aに各コンテンツC31〜C33を不可視領域で配置し、その背面にウェブページC10を配置する。なお、図9中(B)に示す例では、各可視領域C31b〜C33bを模式的に示した点線を、配置領域C30aとウェブページC10との間に配置した。そして、端末装置100は、図9中(C)に示すように、スクロール操作に従って、ウェブページC10及び各可視領域C31b〜C33bを移動させる。
かかる処理を行った場合、可視領域C31b〜C33bのうち、可視領域C31bが最初に配置領域C30aと重なることとなる。このため、端末装置100は、配置領域C30a内で、コンテンツC31を移動させずに、コンテンツC31を、下端から上端へと徐々に可視状態にする。
そして、端末装置100は、図9中(D)に示す可視領域C31bの下端及び可視領域C32bの上端が画面上方向に移動するに従い、配置領域C30a内で、コンテンツC31を下端から上端へと徐々に不可視状態にし、コンテンツC32を下端から上端へと徐々に可視状態にする。すなわち、端末装置100は、同一の配置領域C30a内で、コンテンツC31の表示領域の下端を画面上方向に移動させるとともに、コンテンツC32の表示領域の上端を上方向に移動させる。
また、端末装置100は、図9中(E)に示す可視領域C32bの下端及び可視領域C33bの上端が画面上方向に移動するに従い、配置領域C30a内で、コンテンツC32を下端から上端へと徐々に不可視状態にし、コンテンツC33を下端から上端へと徐々に可視状態にする。すなわち、端末装置100は、同一の配置領域C30a内で、コンテンツC32の表示領域の下端を画面上方向に移動させるとともに、コンテンツC33の表示領域の上端を上方向に移動させる。
そして、端末装置100は、図9中(F)に示す可視領域C33bの下端が画面上方向に移動するに従い、配置領域C30a内で、コンテンツC33を下端から上端へと徐々に不可視状態にすることで、コンテンツC33の表示領域を画面下方向から画面上方向へと徐々に狭める。
〔8−1−2.コンテンツを切替える表示処理の一例〕
以下、図8に戻り、端末装置100がスクロール操作に従って、コンテンツC31〜C33を切替える表示処理の一例を説明する。なお、以下の説明では、可視領域C31bの上端が「ニュース1」の上端の位置に配置され、可視領域C31bの下端および可視領域C32bの上端が「ニュース2」の上端の位置に配置されているものとする。また、可視領域C32bの下端および可視領域C33bの上端が「ニュース3」の上端の位置に配置され、可視領域C33bの下端が「ニュース4」の上端の位置に配置されているものとする。
まず、端末装置100は、ウェブページC10と、コンテンツC30との配信を受付ける。かかる場合、端末装置100は、ウェブページC10を表示するとともに、コンテンツC20を配置領域C30aに配置する。この結果、端末装置100は、第1状態に示すように、ウェブページC10のみを可視状態で表示する。
ここで、端末装置100は、利用者の指F10がウェブページC10上で上スクロール操作を行った場合は、ウェブページC10を画面上方向にスクロールさせる。そして、端末装置100は、ウェブページC10に含まれる「ニュース1」の上端が配置領域C30aの下端よりも画面上方向まで移動した場合は、第2状態に示すように、「ニュース1」の上端の位置に合わせてコンテンツC31を下端から上端へと可視状態にすることで、コンテンツC31の表示領域を広げる。そして、端末装置100は、上スクロール操作に従って、コンテンツC31の表示領域を徐々に広げ、第3状態に示すように、コンテンツC31の全体を可視状態にする。
また、端末装置100は、コンテンツC31の全体が表示されている際に、さらに上スクロール操作が行われ、ウェブページC10に含まれる「ニュース2」の上端が配置領域C30aの下端よりも画面上方向まで移動した場合は、以下の処理を実行する。すなわち、端末装置100は、第4状態に示すように、「ニュース2」の上端の位置に合わせてコンテンツC31を下端から上端へと不可視状態にし、同時に、「ニュース2」の上端の位置に合わせてコンテンツC32を下端から上端へと可視状態にする。
すなわち、端末装置100は、コンテンツC31を移動させずに、その表示領域を画面下方向から上方向へと狭めつつ、コンテンツC32を移動させずに、その表示領域を画面下方向から上方向へと広げる。そして、端末装置100は、上スクロール操作に従って、コンテンツC31の表示領域を徐々に狭めつつ、コンテンツC32の表示領域を徐々に広げ、第5状態に示すように、コンテンツC32の全体を可視状態にする。
また、端末装置100は、さらに上スクロール操作が行われ、ウェブページC10に含まれる「ニュース3」の上端が配置領域C30aの下端よりも画面上方向まで移動した場合は、「ニュース3」の上端の位置に合わせてコンテンツC32を下端から上端へと不可視状態にし、同時に、「ニュース2」の上端の位置に合わせてコンテンツC33を下端から上端へと可視状態にする。
そして、端末装置100は、上スクロール操作に従って、コンテンツC32の表示領域を徐々に狭めつつ、コンテンツC33の表示領域を徐々に広げ、第6状態に示すように、コンテンツC33の全体を可視状態にする。なお、端末装置100は、コンテンツC33の全体が表示されている際に、さらに上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC33を下端から上端へと不可視状態にすることで、コンテンツC30を不可視状態にする。
上述したように、端末装置100は、ウェブページC10の上スクロール操作に従って、同一の領域内で、画面下方向から画面上方向へとコンテンツC31がコンテンツC32に切り替わり、コンテンツC32がコンテンツC33に切り替わっていくといった複雑な表示態様で、コンテンツC31〜C33を表示できる。このため、端末装置100は、各コンテンツC30に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
なお、端末装置100は、下スクロール操作が行われた場合は、第6状態から第1状態に示すように、下スクロール操作に従って、コンテンツC33〜C31の順に、表示されるコンテンツを切替えることとなる。例えば、図9を用いて説明すると、端末装置100は、下スクロール操作が行われた場合は、配置領域C30a内で、コンテンツC33を上端から下端へと徐々に可視状態にする。そして、端末装置100は、コンテンツC33を上端から下端へと徐々に不可視状態にするとともに、コンテンツC32を上端から下端へと徐々に可視状態にする。また、端末装置100は、コンテンツC32を上端から下端へと徐々に不可視状態にするとともに、コンテンツC31を上端から下端へと徐々に可視状態にし、その後、コンテンツC31を上端から下端へと徐々に不可視状態にする。
〔8−2.第2のバリエーション〕
上述した端末装置100は、各コンテンツC21〜C23、C31〜C33の配置領域と可視領域とを設定することで、上述した各種の表示処理を行った。しかしながら、実施形態は、これに限定するものではない。
例えば、図10は、実施形態に係る端末装置が実行する表示処理の第2のバリエーションを示す図である。なお、以下の説明では、端末装置100が同一の領域内でコンテンC40の表示を変更する処理の一例を第1状態〜第6状態に分けて説明する。
例えば、端末装置100は、図10に示すように、ウェブページC10と、コンテンツC40との配信を受付ける。ここで、ウェブページC10には、コンテンツC40を表示するための空欄C11が設けられており、かかる空欄C11にコンテンツC40が配置される。また、コンテンツC40は、コンテンツC41と、コンテンツC42により構成される。
コンテンツC41は、例えば「SALE!」といった文字が配置された領域と「○○ショップ」といった文字が配置された領域とを有する。また、コンテンツC42は、コンテンツC41が有する「SALE!」といった文字が配置された領域と同じ表示サイズのコンテンツであり、「月末まで!」といった文字が配置されている。
かかる場合、端末装置100は、第1状態に示すように、コンテンツC41をウェブページC10の空欄C11に配置して、ウェブページC10とコンテンツC41とを表示する。そして、端末装置100は、第2状態に示すように、利用者の指F10による上スクロール操作に従って、ウェブページC10をスクロールさせるとともに、コンテンツC41をスクロールさせる。
ここで、コンテンツC42の配置領域は、画面上端に配置されており、コンテンツC42の可視領域は、コンテンツC41のうち「○○ショップ」といった文字が配置された領域に配置されているものとする。かかる場合、端末装置100は、上スクロール操作に応じて、コンテンツC41を画面の上端から画面外へと移動させるとともに、コンテンツC42を下端から上端へと徐々に可視状態にする。
この結果、端末装置100は、第3状態に示すように、「SALE!」といった文字を画面上方向に移動させながらその表示領域を徐々に狭めさせるとともに、コンテンツC42を移動させずに、その表示領域を画面下方向から画面上方向へと広げるといった複雑な表示対応を実現する。
また、端末装置100は、さらに、上スクロール操作が行われると、第4状態に示すように、コンテンツC42の全体を可視状態にする。そして、端末装置100は、さらに上スクロール操作が行われると、コンテンツC42の表示領域を移動させることなく、背面に配置されたコンテンツC41が画面上方向に移動するといった対応で、コンテンツC40を表示する。
そして、端末装置100は、さらに上スクロール操作が行われると、コンテンツC41の全体を画面外まで移動させるとともに、コンテンツC41の下端の位置に合わせて、コンテンツC42を移動させることなく下端から上端へと徐々に不可視状態にする。この結果、端末装置100は、第6状態に示すように、ウェブページC10のみを表示する。
〔8−3.スクロールの方向に応じた表示処理について〕
上述した端末装置100は、上スクロール操作が行われると、コンテンツC20の表示領域を画面下方向から画面上方向へと徐々に狭めた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、下スクロール操作が行われた場合に、コンテンツC20の表示領域を画面上方向から画面下方向へと徐々に狭めてもよい。また、端末装置100は、画面左側から右側へと横方向のスクロール操作が行われた場合に、コンテンツC20を移動させることなく、その表示領域を画面左側から右側へと徐々に狭めてもよい。すなわち、端末装置100は、任意の方向のスクロール操作に応じて、コンテンツC20を移動させずに、その表示領域を徐々に狭めればよい。
〔8−4.可視領域の設定について〕
上述した説明以外にも、コンテンツC20〜C40を移動させずに、表示領域をスクロール操作の方向へと徐々に狭めるのであれば、端末装置100は、任意の態様を採用することができる。例えば、端末装置100は、コンテンツC21〜C23の可視領域C21b〜C21bを重ねずともよく、可視領域C21aの下端から可視領域C22bの下端までの距離と、可視領域C21bの下端から可視領域C23bの下端までの距離とを異なる距離に設定してもよい。
また、端末装置100は、コンテンツC31〜C33の可視領域C31b〜C33bの可視領域が接するように設置せずとも好い。また、端末装置100は、コンテンツC20〜C40の一部のみが表示されるように可視領域を設定してもよい。例えば、端末装置100は、横方向の表示サイズがコンテンツC20よりも短い可視領域を設定することで、コンテンツC20の一部のみが表示されるようにしてもよい。
〔8−5.可視領域について〕
上述した端末装置100は、コンテンツC20〜C40を可視状態にする可視領域を設定した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、コンテンツC20〜C40のうち、配置領域と重なった範囲の透過度、彩度、若しくは明度等を変更する領域を設定してもよい。また、端末装置100は、コンテンツC20〜C40が動画像である場合は、動画像の再生や停止等、動画像の再生態様を制御する領域を設定してもよい。
〔8−6.配置領域について〕
上述した端末装置100は、画面の上端部分に配置領域C31a〜C23a、C30aを設定した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。すなわち、端末装置100は、画面上の任意の場所に配置領域を設定することができる。例えば、端末装置100は、画面上の下端部分、左右、中央など、任意の場所に配置領域を設定することができる。また、端末装置100は、画面内にコンテンツC21の配置領域C21aを複数配置してもよい。かかる場合、端末装置100は、画面内の複数の位置で同時にコンテンツC21の表示態様を変更することとなる。
〔8−7.その他〕
端末装置100は、上述した任意の処理を適宜組み合わせて、表示処理を実行してもよい。かかる組合せは、広告配信サーバ20に広告コンテンツを登録する際、表示指示として広告主が任意に設定することができる。そして、広告配信サーバ20は、広告主が設定した処理の組合せを端末装置100に実行させる制御情報を生成し、生成した制御情報を端末装置100に配信する。この結果、端末装置100は、上述した任意の処理を広告主の設定に応じて組合せ、実行することができる。
〔9.端末装置100の処理フロー〕
次に、図11を用いて、制御情報を実行した端末装置100が実行する処理の手順について説明する。図11は、実施形態に係る端末装置が実行する表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図11に示す例では、コンテンツC20等、広告配信サーバ20から配信されるコンテンツを広告コンテンツとして処理を説明する。
図11に示す例では、端末装置100は、利用者の操作に応じてコンテンツ配信サーバ30にウェブページC10の配信を要求し、コンテンツ配信サーバ30からウェブページC10を受信する(ステップS101)。次に、端末装置100は、配信されたウェブページC10に取得命令が含まれる場合は、広告配信サーバ20に対して配信要求を送信する(ステップS102)。次に、端末装置100は、広告コンテンツを受信したか否かを判定する(ステップS103)。そして、端末装置100は、広告コンテンツを受信していないと判定した場合は(ステップS103:No)、再度ステップS103を実行する。
また、端末装置100は、広告コンテンツを受信した場合は(ステップS103:Yes)、画面上に広告コンテンツの配置領域を設定する(ステップS104)。また、端末装置100は、ウェブページC10内に広告コンテンツの可視領域を設定する(ステップS105)。そして、端末装置100は、ウェブページC10と広告コンテンツとを表示する(ステップS106)。ここで、ステップS106に示す処理においては、広告コンテンツのうち、配置領域が可視領域と重なる範囲のみが表示されることとなる。例えば、図1に示す例では、端末装置100は、コンテンツC20の全体を表示する。
また、端末装置100は、スクロール操作が行われたか否かを判定し(ステップS107)、スクロール操作が行われていた場合は(ステップS107:Yes)、スクロール操作に応じて、広告コンテンツを移動させずに、スクロール方向へと表示領域を狭める(ステップS108)。例えば、図1に示す例では、端末装置100は、コンテンツC20を移動させずに、コンテンツC20の表示領域を画面上方向へと徐々に狭める。
また、端末装置100は、利用者がリンクをタップした等の処理によりウェブページを遷移させるか否かを判定する(ステップS109)。そして、端末装置100は、ウェブページを遷移させる場合は(ステップS109:Yes)、ウェブページを遷移させ(ステップS110)、処理を終了する。
一方、端末装置100は、ウェブページを遷移させない場合は(ステップS109:No)、ステップS107を実行する。また、端末装置100は、スクロール操作が行われていない場合は(ステップS107:No)、ステップS107を再度実行する。
〔10.変形例〕
上記では、図1、図8、図10に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100が実行する表示処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する表示処理は、例えば、配置部154、表示部155、領域制御部156が実行する処理により実現されるものとする。
〔10−1.コンテンツの態様について〕
上述した端末装置100は、コンテンツC20を構成する複数のコンテンツC21〜C23を表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、コンテンツC21〜C23は、それぞれ異なる広告に係るコンテンツであってもよい。また、端末装置100は、コンテンツC21〜C23で構成される際と、コンテンツC21、C22で構成される際と、コンテンツC21のみで構成される際とで、異なる内容を示すように構成されたコンテンツC20を表示してもよい。
〔10−2.コンテンツについて〕
上述した例では、端末装置100が、広告に係るコンテンツC20〜C40を表示する例について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、文字列、模様、画像、動画像等を含むコンテンツを表示してもよい。また、端末装置100は、広告にかかるコンテンツではなく、ゲーム等を含むコンテンツC20〜C40を表示してもよく、いわゆるプレイアブル広告を含むコンテンツC20〜C40を表示してもよい。また、端末装置100は、音声を含むコンテンツC20〜C40を表示してもよい。なお、コンテンツC20〜C40に含まれる文字列、模様、画像、動画像、ゲーム、音声等は、広告に係るものに限定されるものではない。
また、コンテンツC20は、広告に係るコンテンツに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、ウェブページC10に代えてゲームコンテンツを表示する際、ゲームのメニューやチュートリアル等の補助コンテンツをコンテンツC20〜C40として表示してもよい。また、端末装置100は、ゲームの実行時、フラッシュやCSS等の技術により作成されたインタラクティブ形式のウェブページの表示を行う際にコンテンツC20〜C40を表示して、表示処理を実行してもよい。
また、端末装置100は、SNS(Social Networking Service)のコンテンツ、メッセンジャーアプリケーションの画面、カメラアプリケーションの画面、その他任意のコンテンツとともに、コンテンC20〜C40を表示し、上述した表示処理を実行してもよい。また、端末装置100は、ウェブページC10以外にも、ゲーム、地図、音楽再生画面、動画再生画面等、任意のコンテンツを表示してもよい。
〔10−3.制御情報について〕
上記した端末装置100は、広告配信サーバ20がコンテンツC20とともに配信する制御情報を用いて、上記した表示処理を実行した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、上記した制御情報をコンテンツ配信サーバ30からウェブページとともに受信し、広告配信サーバ20からコンテンツC20とともに制御指示を受信する。そして、端末装置100は、コンテンツ配信サーバ30から受信した制御情報を実行するとともに、受信した制御指示に従って表示処理を実行してもよい。
また、端末装置100は、ウェブページC10の表示処理や、上述した表示処理等を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、かかるアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。
〔10−4.装置構成〕
また、上記実施形態では、配信システム1に、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とが含まれる例を示したが、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とは1個の装置として形成されてもよい。この場合、図3に示した広告配信サーバ20は、例えば、図5に示したコンテンツ記憶部32、受付部34、配信部35を有する。そして、広告配信サーバ20は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付けた場合に、広告コンテンツとともに、取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
また、上記実施形態では、広告配信サーバ20から端末装置100にコンテンツC20が配信される例を示したが、コンテンツ配信サーバ30が、広告配信サーバ20からコンテンツC20を取得してもよい。この場合、広告配信サーバ20の要求受付部26は、コンテンツ配信サーバ30からコンテンツC20の取得要求を受け付ける。また、広告配信サーバ20は、コンテンツ配信サーバ30にコンテンツC20を配信する。また、コンテンツ配信サーバ30は、広告配信サーバ20から取得したコンテンツC20とともに、取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
〔10−5.ログについて〕
ここで、端末装置100は、コンテンツC20〜C40が表示されたか否かを示すログや、利用者によって選択されたコンテンツのログを取ってもよい。また、端末装置100は、コンテンツC20〜C40の表示回数や選択回数だけではなく、利用者が選択した時間を、画像ごとに測定してもよい。まだ、端末装置100は、初期画面からコンテンツC30を表示したか、コンテンツC20〜C30の全体を非表示にしたかを示すログを取ってもよい。また、端末装置100は、コンテンツC20〜C40が全て表示されたか否かを示すログを取ってもよい。また、端末装置100は、コンテンツC21〜C23、C31〜C33、C41、C42が表示されたか否か、表示領域を狭めたか否か、表示領域を広げたか否か、もしくは表示回数等を示すログを取ってもよい。また、端末装置100は、ウェブページC10に対する1度のアクセスで各コンテンツC20〜C40を表示した回数や、操作した回数等を示すログを取ってもよい。
例えば、端末装置100は、利用者がスクロール操作を行わずにウェブページC10の表示を終了した場合は、コンテンツC30が閲覧されていない旨のログを取得してもよい。一方で、端末装置100は、初期画面から利用者が上スクロール操作を行い、コンテンツC31の表示領域を拡大した場合は、コンテンツC31が表示された旨のログを取得してもよい。また、端末装置100は、利用者がコンテンツC21〜C23を選択したか否か、コンテンツC21〜C23のいずれかが表示されている際に選択を行ったかを示すログを取ってもよい。
このように端末装置100が取得したログは、コンテンツC20〜C40のインプレッション数やCTRの更新、コンテンツC20〜C40の表示に対する課金処理、および、広告主に広告効果を報告する際等に有用なログとなる。例えば、コンテンツC20が非表示状態になり、その後再度表示されなかった場合は、利用者がコンテンツC20に興味を有さなかったものと予測される。また、コンテンツC21〜C23が複数回表示された場合は、上スクロール操作と下スクロール操作とが何度も行われた場合は、コンテンツC20に利用者が興味を有し、表示態様を何度も変更したと予測される。このため、コンテンツC20〜C40の表示態様を変更した旨を示すログや、初期画面からのスクロール操作を示すログは、利用者がコンテンツC20〜C40に対して興味を有したか否かの指標となりえる。また、一度のアクセスで各コンテンツC20〜C40を表示した回数や、操作した回数等は、利用者の広告に対する認知度を示す指標になりえる。
そこで、広告配信サーバ20は、取得された各ログを用いて、インプレッション数の更新や、課金額の変更等を行ってもよい。例えば、広告配信サーバ20は、初期画像から下方向のスクロール操作が行われ、コンテンツC20〜C40の表示領域が拡大もしくは狭めたか、コンテンツC20〜C40の表示態様が変更されたか、コンテンツC20〜C40に含まれる動画像が再生されたか、スクロール操作が行われた回数等に応じて、課金額を変更してもよい。
また、端末装置100が取得したログは、ランディングページに配置されるコンテンツの変更に用いられてもよい。例えば、端末装置100は、利用者がコンテンツC20を選択した場合は、コンテンツC20の表示領域の広さや、コンテンツC20の表示態様を最後まで変更したか否かに応じて、ランディングページを出しわけてもよい。また、端末装置100は、同一のランディングページを取得するとともに、かかるランディングページを配信するサーバに対して、コンテンツC20の表示領域の広さや、コンテンツC20の表示態様を最後まで変更したかいなか等を通知し、ランディングページに配置するコンテンツを変更させてもよい。
〔10−6.端末装置の操作記録〕
また、上述してきた端末装置100は、実施形態に係るコンテンツC20〜C40が配置されているウェブページに対して、利用者がどれだけ端末装置100を操作したかという記録を広告配信サーバ20に送信してもよい。具体的には、端末装置100は、コンテンツC20〜C40が配置された際におけるスクロール操作の内容や回数、利用者の選択操作、利用者がコンテンツC20〜C40を選択した位置、選択された際のコンテンツC20〜C40の表示態様、コンテンツC20〜C40が含む動画像の再生状況等を記録する。
また、端末装置100は、コンテンツC20〜C40の選択回数や、リロードした回数や、コンテンツC20〜C40を特定する情報について端末装置100からの発信操作(例えば、SNSへの書き込みなど)など、利用者が端末装置100に対して行う種々の操作を記録することもできる。そして、端末装置100は、操作履歴に関する情報を広告配信サーバ20に送信する。
かかる場合、広告配信サーバ20は、端末装置100から配信された操作履歴に関する情報を集計し、かかる情報について分析した情報をさらに取得する。例えば、広告配信サーバ20は、制御情報とともにコンテンツC20〜C40を配信した場合と、配信しなかった場合とについて、ウェブページC10に対するスクロール操作の回数や、表示処理を実行した回数、表示したランディングページの種別やランディングページに配置されたコンテンツの種別、CTRなどの広告効果の指標を比較した情報などを取得する。
ここで、制御情報とともにコンテンツC20〜C40を配信した際にウェブページC10に対して行われた操作の履歴は、広告効果を示す指標となりうる。すなわち、実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20〜C40が表示されるウェブページにおいては、利用者によってコンテンツC20〜C40自体がクリックされることによりコンテンツC20〜C40の先のウェブページ(ランディングページ)が表示されることのみならず、かかるウェブページC10に対して利用者がどれだけ操作を行ったか(つまり、利用者がどれだけ画面の表示態様を変化させたか)という操作履歴自体が利用者のコンテンツC20〜C40への興味を示す指標といえる。
例えば、広告配信サーバ20は、利用者が初期画面から上スクロール操作を行い、各コンテンツC21〜C23、C31〜C33、C40、C41を表示させた回数や時間等を比較することで、実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20〜C40を表示した際に、コンテンツC20〜C40が広く伝えようとする情報、すなわち広告に対する関心をどれくらい発生させたかを示す指標を提供することができる。
したがって、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報を送信することにより、実施形態に係るコンテンツC20〜C40が表示されるウェブページC10に対する広告効果の指標を示すレポートとすることができる。なお、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報やログをそのまま送信してもよい。
これにより、広告配信サーバ20は、端末装置100における実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20〜C40の表示態様の有用性を広告主に示すことができる。
〔10−7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図6に示した要求部151および操作制御部152は統合されてもよい。
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔10−8.プログラム〕
また、上記してきた実施形態に係る端末装置100、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、例えば、図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、広告配信サーバ20を例に挙げて説明する。図12は、広告配信サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、係るプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、係るプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信サーバ20として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部23の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部22内のデータ、すなわち広告データベース24が格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。
なお、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。
なお、コンピュータ1000が実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部33の機能を実現する。また、HDD1400には、コンテンツ記憶部32内のデータが格納される。
〔11.効果〕
上述したように、端末装置100は、第1コンテンツの一例であるウェブページC10と第2コンテンツの一例であるコンテンツC20とを表示する。そして、端末装置100は、上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC20を移動させることなく、コンテンツC20の表示領域を画面上方向に狭めることで、ウェブページC10が表示される領域の広さを拡大する。
この結果、端末装置100は、利用者が上スクロール操作を行い続けた場合、コンテンツC20を不可視状態にし、ウェブページC10の表示領域を広げるので、コンテンツC20に対する利用者の印象の悪化を防ぎつつ、コンテンツC20に対する気づきを与えることができる。この結果、端末装置100は、コンテンツC20に興味を持った利用者をコンテンツC20へと誘導することができるので、コンテンツC20に係る情報の訴求力を向上させることができる。
より具体的な例を説明すると、端末装置100は、広告に係るコンテンツC20を表示した場合、広告にかかるコンテンツC20に対する利用者の興味を生じさせることができるので、コンテンツC20が伝えようとする情報、すなわち広告の内容の訴求力を向上させる結果、広告効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、ウェブページC10の上スクロール操作に従って、コンテンツC20の表示領域の下端を画面上方向に向けて移動させる。このため、端末装置100は、コンテンツC20の下端を徐々に上方向へと移動させるといった複雑な態様で、コンテンツC20を非表示とするので、コンテンツC20に対する利用者の興味を生じさせることができる。
また、端末装置100は、複数のコンテンツC21〜C23を並べて配置し、スクロール操作に従って、各コンテンツC21〜C23の表示領域をそれぞれ個別に狭める。このため、端末装置100は、利用者の印象を悪化させることなく、各コンテンツC21〜C23に対する利用者の興味を生じさせることができる。
また、端末装置100は、複数のコンテンツC21〜C23の表示領域をそれぞれ異なるタイミングで狭める結果、コンテンツC21〜C23が下端から徐々に狭まるといった複雑な対応で、コンテンツC21〜C23を非表示にするので、利用者に対してコンテンツC20に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
例えば、端末装置100は、スクロール操作に従って、コンテンツC23、コンテンツC22、コンテンツC21の順に、その表示領域を段階的に狭める。この結果、端末装置100は、コンテンツC21〜C23から構成されるコンテンツC20の表示態様を、スクロール操作に伴って、段階的に狭めることができる。
このような表示処理を行った場合、端末装置100は、利用者に対してコンテンツC20に係る情報の訴求効果を向上させることができる。例えば、端末装置100は、コンテンツC20を単一のコンテンツとして表示した場合、画面上にコンテンツC20を表示し続けるか、スクロール操作に従ってコンテンツC20を非表示にしてしまう。しかしながら、端末装置100は、複数のコンテンツC21〜C23を表示し、スクロール操作に従って、各コンテンツC21〜C23の表示領域を異なるタイミングで狭めるので、コンテンツC20を段階的に非表示にする。このため、端末装置100は、例えば、表示サイズが縦に長いコンテンツ等を表示する際に、かかるコンテンツの全体を表示するだけではなく、スクロール操作に従って段階的に表示領域を狭めるので、コンテンツに対する印象の悪化を防ぎつつ、コンテンツに係る情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、第2コンテンツの他の例であるコンテンツC30を不可視状態で画面内に配置し、コンテンツC30が不可視状態である際にスクロール操作が行われた場合は、コンテンツC30を移動させずに、コンテンツC30の表示領域をスクロール操作が行われた方向へ広げることで、ウェブページC10が表示される領域の広さを狭める。
このため、端末装置100は、初期画面においてはウェブページC10のみを表示し、その後、スクロール操作に応じてコンテンツC30を表示するので、初期画面におけるウェブページC10の視認性の悪化を防ぎつつ、コンテンツC30に対する気づきを利用者に与えることができる。このため、端末装置100は、コンテンツC30に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、コンテンツC30が不可視状態である際にウェブページC10を上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC30の表示領域の上端を、画面上方向に向けて移動させる。このため、端末装置100は、上スクロール操作に従い、コンテンツC30を移動させることなく下端から徐々に表示するといった複雑な態様を実現できる。この結果、端末装置100は、コンテンツC30に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、例えば、第2コンテンツの一例であるコンテンツC31と表示サイズが同じコンテンツC32を、同じ位置に不可視状態で配置する。そして、端末装置100は、コンテンツC31の表示領域をスクロール操作が行われた方向へ狭めると同時に、コンテンツC32を移動させずに、その表示領域をスクロール操作が行われた方向へ広げる。
この結果、端末装置100は、上スクロールに従い、下端から上端へとコンテンツC31がコンテンツC32へ徐々に切り替わるといった複雑な対応で、コンテンツC31、C32を切替えることができる。この結果、端末装置100は、コンテンツC30に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、コンテンツC31の全体が表示されている際に、スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC31の表示領域をスクロール操作が行われた方向へ狭めると同時に、コンテンツC32を移動させずに、その表示領域をスクロール操作が行われた方向へ広げる。この結果、端末装置100は、コンテンツC31の全体を利用者に視認させることができる。
また、端末装置100は、第3コンテンツの一例であるコンテンツC33の全体が表示されている際に、スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC33の表示領域をスクロール操作が行われた方向へ狭めることで、ウェブページC10が表示される領域の広さを拡大する。このため、端末装置100は、利用者の印象を悪化させることなく、各コンテンツC30に対する利用者の興味を生じさせることができる。
また、広告配信サーバ20は、端末装置100に制御情報を配信する。かかる制御情報は、端末装置100に、ウェブページC10とコンテンツC20とを表示させ、上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC20を移動させることなく、コンテンツC20の表示領域を画面上方向に狭めることで、ウェブページC10が表示される領域の広さを拡大する処理を実行させる。このため、広告配信サーバ20は、利用者の印象を悪化させることなく、各コンテンツC20に対する利用者の興味を生じさせることができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。