以下に、本願にかかる情報表示装置、情報表示方法、情報表示プログラムおよび配信装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報表示装置、配信装置、情報表示方法および情報表示プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.端末装置100の一例〕
まず、図1を用いて、情報表示装置の一例である端末装置100が実行する処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る端末装置の一例を示す図である。図1では、端末装置100によって、ウェブページC10と、コンテンツC20とが表示される例を示す。
なお、以下の説明では、ウェブページC10やコンテンツC20を画面に表示する際に基準となる位置であり、ウェブページC10やコンテンツC20を表示する際に、画面上の最も上側に配置される端をウェブページC10やコンテンツC20の上端と記載する。また、ウェブページC10やコンテンツC20を画面に表示する際に生じる端のうち、画面上の最も下側に配置される端をウェブページC10やコンテンツC20の下端と記載する。また、ウェブページC10やコンテンツC20を画面に表示する際に生じる端のうち、上端および下端に対して左側の端をウェブページC10やコンテンツC20の左端と記載し、上端および下端に対して右側の端をウェブページC10やコンテンツC20の右端と記載する。
また、以下の説明では、画面のうち、ウェブページC10やコンテンツC20を表示する際の基準となる端であり、ウェブページC10やコンテンツC20の上側が表示される方向の端を画面の上端と記載し、ウェブページC10やコンテンツC20の下側が表示される方向の端を画面の下端と記載する。また、端末装置100が有する画面上において、ウェブページC10やコンテンツC20の上端が表示される方向を画面上方向と記載し、画面上においてウェブページC10やコンテンツC20の下端が配置される方向を画面下方向と記載する。また、端末装置100が有する画面上において、ウェブページC10やコンテンツC20の左端が表示される方向を画面左方向と記載し、画面上においてウェブページC10やコンテンツC20の右端が配置される方向を画面右方向と記載する。
図1に示した端末装置100は、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、3G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置100は、液晶ディスプレイ等の出力部130を有する。なお、端末装置100には、タッチパネルが採用されているものとする。すなわち、端末装置100の利用者は、指やスタイラスで出力部130の表示面(以下、画面と記載する場合がある。)をタッチすることにより各種操作を行う。
ウェブページC10は、例えば、ニュース、天気予報、受信メールのインデックスや内容、フォトビュワー、その他各種のコンテンツが配置されたウェブページであり、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等で記述されたウェブページである。ここで、ウェブページC10には、所定の大きさの広告領域C11が配置されており、ウェブページC10とは個別に配信されるコンテンツC20が配置されて表示される。
なお、以下の説明では、ウェブページC10は、いわゆるポータルサイトのウェブページであってもよい。また、ウェブページC10は、スマートデバイス用に最適化されたウェブページであり、横方向の表示サイズが、端末装置100が有する画面の横方向の表示サイズと同じウェブページであるものとする。
なお、ウェブページC10は、例えば、ニュース、天気予報、受信メールのインデックスや内容、フォトビュワー、その他各種のコンテンツが独立したタイル状に配置されたコンテンツであり、タイル状に配置されたコンテンツごとに操作や更新等を行うことができるコンテンツであってもよい。かかる場合、ウェブページC10に配置される各タイルの大きさ、配置位置、配置されるタイルの数は、タイルごとに自動で変更されてもよく、利用者の操作に応じて変更されてもよい。なお、ウェブページC10は、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等で記述されたウェブページであってもよい。このようなウェブページC10には、検索キーワードを入力するための入力欄や、他のウェブページへのリンク等が含まれる。
ここで、ウェブページC10には、広告に係るコンテンツ(以下、広告コンテンツと記載する。)を配置する領域として、表示領域C11が配置されている。端末装置100は、ウェブページC10の配信を受付けると、表示領域C11内に配置して表示するためのコンテンツを取得し、取得したコンテンツを表示領域C11内に配置して表示する。例えば、端末装置100は、以下に説明するコンテンツC20を広告コンテンツとして取得し、取得したコンテンツC20を表示領域C11内に配置して表示する。
コンテンツC20は、ウェブページC10とともに表示されるコンテンツであり、例えば、広告コンテンツである。例えば、コンテンツC20は、複数のコンテンツC21、C22を有する。コンテンツC21、C22は、例えば、表示領域C11と同じ表示サイズを有する画像である。
なお、図1では、コンテンツC21をコンテンツA、コンテンツC22をコンテンツBといったように、概念的な記載により表現したが、実際には、コンテンツC21、C22は、任意のテキスト、ロゴ、色彩、被写体等を含む画像である。なお、コンテンツC21、C22は、例えば、GIF(Graphics Interchange Format)動画等の動画像であってもよい。また、後述するように、コンテンツC20は、CSS(Cascading Style Sheets)、Java Script(登録商標)、HTML5、その他の動的なコンテンツを記述可能なスクリプト等により、配置位置や表示位置が設定される結果、利用者の操作等により表示態様が変化するコンテンツである。例えば、コンテンツC20は、利用者の操作により表示、消去、拡大、縮小、移動、回転、再生、一時停止等の制御が行われる画像、文字、図形、記号、動画像等を含みうるコンテンツである。なお、コンテンツC20は、ウェブページC10と同様に、HTMLやXML等で記述されたウェブページであってもよい。
ここで、広告に係るコンテンツとは、営利若しくは非営利の広告だけではなく、ボランティアの募集、公共広告、公共に対する通知、ウェブページC10にかかる情報の一部、その他任意のコンテンツであるものとする。すなわち、コンテンツC20は、いわゆる広告関連の情報を含むコンテンツのみならず、利用者に興味を抱かせ、コンテンツC20に含まれる情報、または、コンテンツC20と関連するコンテンツ(例えば、ランディングページや、動画像C30等)に含まれる情報を広く報知するものであれば、画像、動画像、文字、図形、記号、ハイパーリンク、その他任意のコンテンツを適用可能である。すなわち、利用者に対してウェブページC10よりも興味を生じさせようとするコンテンツであれば、任意のコンテンツをコンテンツC20として適用可能である。
端末装置100は、ウェブページC10の配信を受けると、広告に係るコンテンツの配信を行う広告配信サーバ20に配信要求を送信する。そして、端末装置100は、広告配信サーバ20から広告に係るコンテンツとして、コンテンツC20の配信を受けると、ウェブページC10が有する広告領域C11にコンテンツC20を配置し、ウェブページC10とコンテンツC20とを表示する。
〔2.端末装置100が実行する処理〕
ここで、従来技術では、ユーザに閲覧させたいコンテンツを情報コンテンツに重ねて表示するに過ぎず、コンテンツに対するユーザの興味を引き起こすことができない結果、コンテンツにかかる情報の訴求効果を向上させることができない。
ここで、利用者の興味を引き起こすため、動的なコンテンツを表示する手法が考えられる。しかしながら、動的なコンテンツを表示した場合には、ウェブページC10を閲覧する利用者の視野内で画面がちらつくため、利用者の印象を悪化させる恐れがある。また、動的なコンテンツを自動的に動作させた場合は、利用者の操作によってコンテンツが動作しているのか、自動的に動作しているのかが解りづらいため、利用者を困惑させる恐れがある。一方で、広告配信に対する課金は、利用者による閲覧や選択等に対して行われるため、広告にかかるコンテンツは、利用者の目に留まり易い態様で行われるのが望ましい。
〔2−1.表示変更処理〕
そこで、端末装置100は、以下の表示変更処理を行う。例えば、端末装置100は、ウェブページC10の表示範囲C11内にコンテンツC21を配置して表示する。そして、端末装置100は、表示領域C11内、若しくは、表示領域C11外での利用者の操作を検知した場合は、表示領域C11内のコンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示させる。より具体的には、端末装置100は、利用者の指F10が画面上に触れた場合、又は、利用者の指F10が画面上に触れ、その後離れた場合は、表示領域C11内のコンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示させることで、表示領域C11内に表示されたコンテンツC21をコンテンツC22に変更する。
以下、端末装置100が実行する表示変更処理の具体例について説明する。例えば、端末装置100は、ウェブページC10とコンテンツC20との配信を受付ける。すると、端末装置100は、ウェブページC10を画面内に表示するとともに、コンテンツC21を表示領域C11内に配置して表示する。また、端末装置100は、画面上に利用者の指F10が触れた場合には、利用者の操作が行われた位置(以下、操作位置と記載する。)を特定する。なお、端末装置100は、利用者の指F10以外にも、利用者の体の一部が触れた位置を特定して良い。
そして、端末装置100は、操作位置に基づく態様で、表示領域C11内に表示されたコンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示する。より具体的には、端末装置100は、操作位置を起点として、表示領域C11のうち、コンテンツC22が表示される範囲(以下、コンテンツC22の表示範囲と記載する。)を徐々に拡大する。
また、端末装置100は、操作位置が、表示領域C11が表示された領域内(以下、単に表示領域C11内と記載する。)であるか、表示領域C11が表示された領域外(以下、単に表示領域C11外と記載する。)であるかに応じて、異なる表示態様で、コンテンツC20の表示態様を変更する。すなわち、端末装置100は、画面のうち、利用者が表示領域C11が表示された範囲のみならず、表示領域C11の外側に利用者が触れた場合にも、表示領域C11内に表示されたコンテンツC20の表示態様を変更する。
例えば、端末装置100は、利用者の操作を検出した場合は、表示領域C11内のコンテンツC21に、コンテンツC22を不可視状態で重ねる。そして、端末装置100は、操作位置が表示領域C11内である場合は、操作位置を起点として、コンテンツC22のうち表示される円形の領域を徐々に拡大する。一方、端末装置100は、操作位置が表示領域C11外である場合は、表示領域C11の外周のうち、操作位置に最も近い位置を起点として特定する。例えば、端末装置100は、操作位置から表示領域C11の外周に対して垂直に伸びる垂線と、表示領域C11の外周との交点を起点として特定する。そして、端末装置100は、特定した起点を中心として、コンテンツC22のうち表示される円形の領域を徐々に拡大する。この結果、端末装置100は、コンテンツC22の表示範囲が、起点を中心として円形に広がっていくといった態様で、コンテンツC21をコンテンツC22に変更する。
ここで、端末装置100は、円形の形状以外にも、任意の形状の領域が拡大する態様で、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大して良い。例えば、端末装置100は、任意数の頂点を有する多角形形状の表示範囲、ロゴやマーク型の形状を有する表示範囲等、コンテンツC22の表示範囲であって所定の形状を有する領域が、特定した起点を中心として、表示領域C11内で徐々に広がるといった態様で、コンテンツC21をコンテンツC22に変更すればよい。
なお、端末装置100は、表示領域C11内におけるコンテンツC21、C22の縮尺を変更せず、かつ、表示領域C11内におけるコンテンツC21、C22が移動しないように、コンテンツC22の表示範囲を拡大する。このような処理を実行することで、例えば、端末装置100は、同一の被写体が同様の位置に配置されており、被写体の色彩が異なる複数の画像をコンテンツC21、C22として表示する際に、利用者が画面に触れたことであたかも被写体の色彩が変化するといった態様で、コンテンツC20の表示態様を変化させることができる。
なお、端末装置100は、利用者が画面を操作する度に上述した表示処理を実行して良い。例えば、端末装置100は、画面上にコンテンツC22が表示されている際に利用者の操作を検出した場合は、コンテンツC21を重ねて表示してもよい。その後、端末装置100は、再度利用者の操作を検出した場合は、コンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示してもよい。すなわち、端末装置100は、画面上に所定のコンテンツを表示し、利用者の操作を検出する度に、表示されているコンテンツに他のコンテンツを重ねて表示すればよい。
〔2−2.操作位置について〕
ここで、端末装置100は、利用者が画面に触れた際だけではなく、利用者が画面から指F10を離した際やスクロール操作、タップ操作、フリック操作等を行った際に、コンテンツC21をコンテンツC22に変更してもよい。また、端末装置100は、利用者の操作に基づく画面上の位置であれば、任意の位置を操作位置として良い。また、端末装置100は、操作位置に基づいた位置であれば、コンテンツC21からコンテンツC22へと表示を変更する際の起点として採用可能である。
なお、端末装置100は、任意の座標系を用いて、操作位置の特定および起点の特定を行ってよい。例えば、端末装置100は、画面の左上の角を基準とした座標系(以下、画面座標系と記載する。)を用いてウェブページC10を表示する。一方で、端末装置100は、上述した表示変更処理については、表示領域C11の左上の角を基準とする座標系(以下、表示領域座標系と記載する。)で処理を実行した方が、表示領域C11内で表示変更処理を実行させながら、ウェブページC10をスクロールさせる等の処理を容易にすることができる。
そこで、端末装置100は、操作位置を画面座標系で特定するとともに、ウェブページC10のスクロール量や表示領域C11の配置位置等に基づいて、特定した操作位置を画面座標系から表示領域座標系へと変換する。そして、端末装置100は、表示領域座標系で表した操作位置に基づいて、上述した表示変更処理を実行してもよい。すなわち、端末装置100は、操作位置をウェブページC10内に定義される第1の座標系から第2の座標系へと変換し、第2の座標系で表された操作位置に基づいて、表示領域C11内における各種の操作を実現してもよい。
また、端末装置100は、操作位置に表示領域C11が表示されているか否かを判定し、操作位置に表示領域C11が表示されている場合は、画像座標系で特定した操作位置を表示領域座標系に変換し、変換後の座標系に基づいて、表示領域C11内における各種の操作を実現してもよい。また、端末装置100は、操作位置に表示領域C11が表示されていない場合には、表示領域C11の外周のうち、画像座標系で特定した操作位置と最も近い位置を特定し、特定した位置を表示領域座標系へと変換し、変換後の位置に基づいて、表示領域C11内における各種の操作を実現してもよい。
〔2−3.コンテンツの数について〕
ここで、端末装置100は、表示領域C11内にコンテンツC22が表示されている際に、利用者の操作を検出した場合は、コンテンツC22にコンテンツC21を重ねて表示してもよい。また、かかる表示を行う際、端末装置100は、上述した表示変更処理と同様に、操作位置に基づく位置からコンテンツC21の表示範囲が徐々に広がる態様で、コンテンツC22をコンテンツC21に変更してもよい。すなわち、端末装置100は、利用者の操作に従って、コンテンツC21、C22を交互に表示してもよい。
また、端末装置100は、3つ以上のコンテンツを順番に表示してもよい。例えば、端末装置100は、利用者の操作を検出する度に、第1のコンテンツを第2のコンテンツに変更し、第2のコンテンツを第3のコンテンツに変更し、第3のコンテンツを第1のコンテンツに変更してもよい。また、端末装置100は、第1のコンテンツを第2のコンテンツに変更し、第2のコンテンツを第3のコンテンツに変更した後は、第3のコンテンツを第2のコンテンツに変更し、その後、第2のコンテンツを第1のコンテンツに変更してもよい。
〔2−4.連続性について〕
なお、端末装置100は、コンテンツC21をコンテンツC22に変更している際、すなわち、表示領域C11内にコンテンツC21とコンテンツC22とが表示されている際に新たな操作を検知した場合は、表示領域C11内のコンテンツC21、C22に他のコンテンツを重ねて表示してもよい。例えば、端末装置100は、表示領域C11内のコンテンツC21、C22の上から、コンテンツC21と同一のコンテンツ(以下、単にコンテンツC21と記載する。)を重ねて表示してもよい。
例えば、端末装置100は、表示領域C11の全体にコンテンツC21が表示されている際に、利用者の操作を検知した場合は、操作位置に基づく位置を起点として、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大させる。ここで、端末装置100は、コンテンツC22の表示範囲を拡大させている最中に、新たな操作を検出した場合は、新たな操作位置に基づく位置を起点として、既に表示されているコンテンツC21、C22よりも前面に新たなコンテンツC21を配置し、新たなコンテンツC21の表示範囲を徐々に拡大させる。ここで、新たなコンテンツC21の表示範囲は、既に表示されていたコンテンツC21やコンテンツC22の表示範囲よりも前面に重ねて表示されるため、既に表示されていたコンテンツC21やコンテンツC22は、新たなコンテンツC21の表示範囲によって隠されることとなる。
このように、端末装置100は、利用者の操作が行われる度に、表示変更処理を開始する。このため、例えば、端末装置100は、表示領域C11内にコンテンツC21、C22を順番に重ねていくといった態様で、コンテンツC20の表示態様を変更することができる。このため、端末装置100は、コンテンツC20に対する利用者の興味を生じさせる結果、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
〔2−5.表示変更処理の実行タイミングについて〕
なお、端末装置100は、表示領域C11が画面内に表示されていない場合は、上述した表示変更処理を実行せずともよい。また、例えば、端末装置100は、表示領域C11のうち所定の領域(例えば、三分の一以上の領域)が画面内に表示されていない場合は、上述した表示変更処理を実行せず、表示領域C11のうち所定の領域が画面内に表示されている場合は、上述した表示変更処理を実行してもよい。
〔2−6.表示変更処理の実現手法について〕
ここで、端末装置100は、上述した表示変更処理を任意の手法により実現することができる。例えば、端末装置100は、表示領域C11に、同数のコンテンツC21、C22を交互に重ねて配置する。このような配置を行った場合、端末装置100は、例えば、最前面にコンテンツC21を配置し、最背面にコンテンツC22を配置する。この結果、端末装置100は、表示領域C11内にコンテンツC21のみを表示する。
そして、端末装置100は、利用者の操作を検出した場合は、最背面のコンテンツC22を最前面に配置し直し、最前面に配置し直したコンテンツC22のうち、表示領域C11内に表示される範囲、すなわち、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大する。このような処理を実行した場合、端末装置100は、利用者が操作を繰り返し実行した場合にも、表示変更処理の対象とするコンテンツC21、C22の数を所定の数に固定することができる。この結果、端末装置100は、表示変更処理の実行に伴う計算リソースの消費量を削減し、滑らかな表示を実現することができる。
なお、端末装置100は、CSS等のスクリプトを利用することにより、コンテンツC21の表示範囲やコンテンツC22の表示範囲を拡大する態様を任意の手法により実現することができる。例えば、端末装置100は、コンテンツC22の表示領域を拡大する場合、コンテンツC21の前面にコンテンツC22を配置する。また、端末装置100は、コンテンツC22を視認可能な状態で表示する領域である可視領域をコンテンツC22の親要素として配置する。
ここで、端末装置100は、コンテンツC22の配置領域を設定した場合、コンテンツC22を配置領域上に配置して表示しようとする。しかしながら、端末装置100は、親要素としての可視領域が設定されている場合、可視領域内でのみコンテンツC22を可視状態にする。このため、端末装置100は、コンテンツC22が配置された領域のうち、コンテンツC22が可視状態となる範囲のみを可視状態とする。すなわち、端末装置100は、コンテンツC22のうち、配置領域と可視領域とが重なる範囲のみを可視状態にし、画面上に表示することとなる。
そこで、端末装置100は、コンテンツC22の可視領域として、操作位置に基づく起点を中心とした所定の形状を有する領域を設定し、可視領域の大きさを徐々に拡大することで、表示領域C11のうちコンテンツC22が表示される領域を徐々に拡大する。また、端末装置100は、利用者の新たな操作を検出した場合は、コンテンツC22の表示領域を拡大させつつ、新たなコンテンツC21をコンテンツC22の前面に配置する。そして、端末装置100は、コンテンツC22の表示領域を拡大させつつ、新たなコンテンツC21の可視領域を徐々に拡大させ、表示領域C11内の表示を、最終的にコンテンツC21へと変更させる。
また、端末装置100は、コンテンツC22の移動と拡大とを同時に行うことで、起点を中心とした円形の表示範囲を徐々に拡大する対応を実現する。例えば、操作位置に基づく起点の位置を基準に可視領域の拡大や縮小を行う場合、可視領域の外周に接する四角形のうち、左上の頂点の位置が起点の位置に固定されるように、可視領域の拡大や縮小が行われる。しかしながら、このような処理を実行した場合は、起点を中心とした可視領域の拡大や縮小を行うことができない。
そこで、端末装置100は、画面表示の制御を行うサイクル毎に、可視領域の形状に応じた方向へ、可視領域を徐々に移動させながら、可視領域の大きさを徐々に拡大する。例えば、端末装置100は、あるサイクルにおける可視領域の外周に接する四角形と、次のサイクルにおける可視領域の外周に接する四角形との中心を重ねた際に、各四角形の左上の点が移動する方向と距離とを特定する。そして、端末装置100は、特定した方向に、特定した距離だけ、可視領域を移動させる。この結果、端末装置100は、画面上コンテンツC22の表示位置を移動させることなく、コンテンツC22の表示範囲が起点を中心として徐々に拡大するといった表示態様を実現できる。
なお、端末装置100は、例えば、任意の形状を有する多角形型の表示範囲を拡大する場合にも、かかる表示範囲の外周に接する四角形の左上の頂点、すなわち、表示範囲の拡大する際の基準となる位置を所定の方向に移動させながら、可視領域を拡大させてもよい。また、上述した処理以外も、端末装置100は、表示領域C11内でコンテンツC11の表示位置を移動させることなく、操作位置に基づく起点を中心として表示範囲を拡大させることができるのであれば、任意の手法を用いてよい。
〔2−7.端末装置100が実行する処理の一例〕
以下、図1を用いて、端末装置100が実行する表示変更処理の一例を説明する。なお、以下の説明では、表示領域C11内にコンテンツC21を配置して表示し、利用者の操作に応じて、コンテンツC21をコンテンツC22へと変更する処理の一例を、第1状態〜第6状態に分けて説明する。
まず、端末装置100は、ウェブページC10と、コンテンツC20との配信を受付ける。かかる場合、端末装置100は、第1状態に示すように、ウェブページC10を画面内に表示するとともに、表示領域C11内にコンテンツC21を配置して表示する。より具体的には、端末装置100は、表示領域C11内にコンテンツC22を配置し、コンテンツC22の前面にコンテンツC21を配置して表示する。
ここで、端末装置100は、利用者の指F10が画面に触れた場合は、利用者の指F10が触れた位置、すなわち操作位置を特定する。例えば、端末装置100は、第1状態に示すように、利用者の指F10が表示領域C11内に触れている場合は、操作位置を表示領域座標系で特定する。そして、端末装置100は、第2状態から第6状態に示すように、特定した操作位置を起点として、コンテンツC22の表示領域を徐々に拡大する。
例えば、端末装置100は、コンテンツC21の前面にコンテンツC22を配置する。そして、端末装置100は、第2状態に示すように、コンテンツC22のうち、操作位置を中心とした円形の範囲を表示する。また、端末装置100は、第3状態に示すように、コンテンツC22の表示位置を表示領域C11内で移動させることなく、コンテンツC22の表示範囲を拡大する。
また、端末装置100は、コンテンツC22の表示範囲をさらに拡大させる。この結果、例えば、コンテンツC21、C22の同じ位置に「コンテンツA」、「コンテンツB」といったテキストが配置されている場合、第4状態に示すように、コンテンツC21に配置されたテキスト「コンテンツA」のうち「テンツA」が配置された範囲に、コンテンツC22に配置されたテキスト「コンテンツB」のうち「テンツB」が重ねて表示されることで、表示領域内に「コンテンツB」といったテキストが現れるといった表示態様を実現できる。
また、端末装置100は、コンテンツC22の表示範囲をさらに拡大させることで、第5状態に示すように、コンテンツC21に配置されたテキスト「コンテンツA」に、コンテンツC22に配置されたテキスト「コンテンツB」を重ねて表示する。そして、端末装置100は、さらにコンテンツC22の表示範囲をさらに拡大させることで、第6状態に示すように、表示範囲C11の全体にコンテンツC22を表示することとなる。なお、図1に示したように、利用者の指F10が表示領域C11の右下の頂点を選択した場合、端末装置100は、コンテンツC22の可視領域を、表示領域C11の対角線を半径とする円形の範囲まで拡大させればよい。
次に、図2を用いて、端末装置100が実行する表示変更処理の他の例を説明する。図2は、実施形態にかかる端末装置が実行する表示変更処理のバリエーションを説明する図である。なお、以下の説明では、利用者の指F10が表示領域C11外を選択した際に端末装置100が実行する処理の一例を、第1状態〜第6状態に分けて説明する。
まず、端末装置100は、第1状態に示すように、ウェブページC10を画面内に表示するとともに、表示領域C11内にコンテンツC21を配置して表示する。そして、端末装置100は、利用者の指F10が画面に触れた場合は、操作位置を特定する。ここで、端末装置100は、第1状態に示すように、利用者の指F10が表示領域C11外に触れている場合は、図2中(A)に示すように、表示領域C11の外周のうち、操作位置に最も近い位置を特定し、特定した位置を起点として、コンテンツC22の表示範囲を拡大する。
例えば、端末装置100は、第2状態に示すように、コンテンツC22の表示範囲として、表示領域C11が有する辺のうち画面下方向の辺の中心位置を中心とした円形の範囲を表示する。また、端末装置100は、第3状態から第5状態に示すように、起点を中心としてコンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大する。そして、端末装置100は、第6状態に示すように、表示領域C11の前面に、コンテンツC22を表示する。
このように、端末装置100は、ウェブページC10の表示領域C11にコンテンツC21を配置して表示し、表示領域C11内のみならず、表示領域C11外における利用者の操作を検知した場合は、コンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示する。すなわち、端末装置100は、コンテンツC21に対する操作のみならず、ウェブページC10に対する操作が行われた場合にも、コンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示する。
このため、端末装置100は、例えば、利用者がウェブページC10のスクロール操作を行った場合等にも、コンテンツC21をコンテンツC22に変化させるので、コンテンツC20に対する興味を生じさせることができる。また、端末装置100は、利用者が操作を行うまでは、コンテンツC21を表示し続けるので、視野内のちらつきを軽減する結果、コンテンツC20に対する利用者の印象の悪化を防ぐことができる。このため、端末装置100は、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、利用者の操作位置に基づいて、コンテンツC21をコンテンツC22に変化させる。このため、端末装置100は、コンテンツC20が利用者の操作に基づいて変化している旨を利用者に示唆することができる。この結果、端末装置100は、コンテンツC20に対する興味を生じさせる結果、コンテンツC20に係る情報の訴求力を向上させることができる。
〔2−8.実行主体について〕
なお、上記では説明を省略したが、端末装置100は、上述した表示変更処理を任意の手法で実現することができる。例えば、端末装置100は、上述した表示変更処理を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、任意のタイミングでアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。
また、端末装置100は、ウェブページC10やコンテンツC20の配信と同時に、上述した表示変更処理を実行させる制御情報の配信を受付ける。そして、端末装置100は、制御情報に従って上記した表示変更処理を行う。以下、このような制御情報に従って、図1に示す表示変更処理を実行する端末装置100等について説明する。
〔3.配信システムの構成〕
以下、上記した表示変更処理を実現する端末装置100等について説明する。まず、図3を用いて、実施形態に係る配信システム1の構成について説明する。図3は、実施形態に係る配信システムの構成例を示す図である。図3に示すように、配信システム1は、端末装置100と、広告主端末10と、広告配信サーバ20と、コンテンツ配信サーバ30とを含む。端末装置100、広告主端末10、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図3に示す配信システム1には、複数台の端末装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の広告配信サーバ20や、複数台のコンテンツ配信サーバ30が含まれてもよい。
端末装置100は、ウェブページを閲覧する利用者によって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置100は、スマートフォン等の携帯電話機や、タブレット端末や、PDA(Personal Digital Assistant)や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PC等である。端末装置100は、利用者による操作にしたがって、コンテンツ配信サーバ30からウェブページC10を取得し、取得したウェブページC10を表示する。また、端末装置100は、ウェブページC10とともに後述する取得命令が含まれる場合には、コンテンツC20を広告配信サーバ20から取得する。また、端末装置100は、上述した表示変更処理を実現する制御情報の配信を広告配信サーバ20から受付けた場合は、かかる制御情報に従って動作し、表示変更処理を実現する。
広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末10は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。広告主端末10は、広告主による操作にしたがって、コンテンツC20等の広告コンテンツとして広告配信サーバ20に入稿する。例えば、広告主端末10は、広告コンテンツとして、コンテンツC20を広告配信サーバ20に入稿する。また、広告主端末10は、コンテンツC20として、静止画像や、動画像や、テキストデータや、ランディングページを取得するためのURL(Uniform Resource Locator)などを広告配信サーバ20に入稿する。
なお、広告主は、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合がある。この場合、広告配信サーバ20に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末10だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
広告配信サーバ20は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100から広告コンテンツの配信要求を受付けると、端末装置100の場所や利用者の属性等から利用者と広告コンテンツとのマッチングを行い、マッチングの結果配信対象となる広告コンテンツを端末装置100に配信する。また、広告配信サーバ20は、上述した表示変更処理を実現するための制御情報を広告コンテンツであるコンテンツC20とともに端末装置100に配信する。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により記述される。なお、表示範囲のオフセット量については、制御情報として配信されてもよく、制御情報とは個別の情報として配信されてもよい。
コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100にウェブページC10を配信するウェブサーバ等である。例えば、コンテンツ配信サーバ30は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する各種情報がタイル状に配置されたウェブページC10を端末装置100に配信する。なお、コンテンツ配信サーバ30は、各種情報が配置されたポータルサイト等のウェブページを配信するサーバであってもよい。
ここで、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページC10には、取得命令が含まれる。例えば、ウェブページC10を形成するHTMLファイル等には、広告配信サーバ20のURL等が取得命令として記述される。この場合、端末装置100は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告配信サーバ20からコンテンツC20を広告コンテンツとして取得する。
なお、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データは、実際にはウェブページを形成するHTMLファイルや画像、ウェブページとともに表示される動画像等である。
〔4.広告配信サーバの構成〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成について説明する。図4は、実施形態に係る広告配信サーバの構成例を示す図である。図4に示すように、広告配信サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
通信部21は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告主端末10やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部22は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツに関する各種情報が格納されたデータベースである広告データベース24を記憶する。
ここで、図5は、実施形態に係る広告データベースに格納された情報の一例を示す図である。図5に示した例では、広告データベース24は、広告主ID、広告コンテンツ、インプレッション数、インプレッション保証数、対価といった項目を有する。なお、広告データベース24は、コンテンツと利用者とのマッチングを行うための情報や、CTR(Click Through Rate)といった情報をさらに記憶してもよい。
「広告主ID」は、広告主または広告主端末10を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主端末10から入稿されたコンテンツ、すなわち、コンテンツC20等の広告に係るコンテンツを示す。なお、図5では「広告コンテンツ」に「C20」〜「C70」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、共通する情報を利用者に伝えようとする個別の画像、動画像、音声と画像、テキストデータ、ゲームのデータ、ゲーム形式の広告等、各コンテンツが所在するURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
広告データベース24には、広告コンテンツとして、コンテンツC20の他にも、コンテンツC20の表示態様の変更を指示する表示指示が登録される。かかる表示指示には、コンテンツC20の可視領域の設定値などが含まれる。例えば、広告データベース24には、コンテンツC21、C22の表示範囲を拡大する速さ(サイクル毎の拡大率)や表示範囲の形状等、上述した表示変更処理を実行する際に用いられる任意のパラメータが表示指示として登録される。また、表示指示には、各コンテンツC21、C22を重ねる数等を示す情報が含まれる。
また、表示指示には、コンテンツC20のランディングページへの遷移の契機となる利用者の操作や端末装置100の状態等を示す情報が含まれている。なお、上述した表示指示は、例えば、広告主が広告コンテンツを登録する際に、広告主によって任意の設定が行われる。
「インプレッション数」は、広告コンテンツが表示された回数を示す。また、「インプレッション保証数」は、対価に対して保証されている広告コンテンツの表示回数を示す。また、「対価」は、「インプレション保証数」だけ広告コンテンツが表示された際に広告主から支払われる報酬を示す。すなわち、広告配信サーバ20は、広告に係るコンテンツをインプレッション保証型で配信するサーバである。
すなわち、図5では、広告主ID「B10」によって識別される広告主が、コンテンツC20を広告コンテンツとして入稿した例を示している。また、図5では、広告コンテンツ「C20」のインプレッション数が「10000」であり、インプレッション保証数が「20000」であり、インプレッション保証数だけコンテンツ「C20」が表示された際の課金額が「aaa」である例を示している。ここで、広告配信サーバ20は、コンテンツC21、C22ごとにインプレッション数を計数してもよい。
なお、広告コンテンツが選択される度に課金が行われるクリック課金形式で広告に係るコンテンツを配信する場合は広告データベース24には、コンテンツが選択された回数や、コンテンツが選択された際の課金額等が登録される。また、配信要求を受信した際に、入札形式で広告コンテンツを選択し、選択した広告コンテンツを配信する場合は、広告データベース24には、1インプレッションあたりの報酬として広告主が設定した広告料金である入札価格や、CTR等が登録される。
図4に戻って、説明を続ける。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図4に示すように、制御部23は、入稿受付部25と、要求受付部26と、広告選択部27と、配信部28とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、図4に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
入稿受付部25は、広告主端末10から広告コンテンツの入稿を受付ける。具体的には、入稿受付部25は、対価の指定とともに広告コンテンツの入稿を受付ける。また、入稿受付部25は、コンテンツC20と表示指示とを受付ける。かかる場合、入稿受付部25は、コンテンツC20および表示指示を、広告主IDと、受付けた対価の値とともに広告データベース24に登録する。
要求受付部26は、端末装置100から広告コンテンツの取得要求を受付ける。例えば、要求受付部26は、広告コンテンツの取得要求として、HTTPリクエストを受付ける。
広告選択部27は、要求受付部26によって広告コンテンツの取得要求が受け付けられた場合に、配信候補の広告コンテンツを広告データベース24から選択する。例えば、広告選択部27は、端末装置100の位置や利用者の属性に基づいて、広告データベース24に登録されている広告コンテンツから配信対象となる広告コンテンツのマッチングを行う。かかるマッチングにおいては、インプレッション数が、インプレッション保証数よりも多くなるように、広告コンテンツの選択が行われる。例えば、広告選択部27は、インプレッション保証数とインプレッション数との差が最も大きい広告コンテンツを優先して選択する。なお、広告選択部27は、入札価格またはCTRが高い広告コンテンツや、入札価格およびCTRの双方が高い広告コンテンツが優先的に選択されてもよい。そして、広告選択部27は、配信対象として選択された広告コンテンツを配信部28に出力する。
なお、広告選択部27は、ウェブページが検索ページである場合には、検索ページに指定された検索キーワードとマッチする広告コンテンツを抽出する検索連動型広告と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、利用者の属性情報(サイコグラフィック属性、デモグラフィック属性など)とマッチする広告コンテンツを抽出するターゲティング配信と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。
配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツとともに、端末装置100に対して制御情報を配信する。具体的には、配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツを受信すると、受信した広告コンテンツに含まれる表示指示を抽出する。そして、配信部28は、抽出した表示指示が示す内容の表示変更処理を端末装置100に実行させるための制御情報を生成する。かかる制御情報には、例えば、各コンテンツC21〜C23の可視領域や配置領域の位置を示す情報等が含まれる。その後、配信部28は、生成した制御情報と、広告コンテンツとを端末装置100に対して配信する。
〔5.コンテンツ配信サーバの構成〕
次に、図6を用いて、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成について説明する。図6は、実施形態に係るコンテンツ配信サーバの構成例を示す図である。図6に示すように、コンテンツ配信サーバ30は、通信部31と、コンテンツ記憶部32と、制御部33とを有する。
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告配信サーバ20との間で情報の送受信を行う。
コンテンツ記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、コンテンツ記憶部32は、コンテンツの一例であるウェブページを記憶する。例えば、コンテンツ記憶部32は、ウェブページを形成するHTMLファイルや、ウェブページに表示される静止画像や動画像を記憶する。
制御部33は、例えば、CPUやMPU等によって、コンテンツ配信サーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図6に示すように、制御部33は、受付部34と、配信部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部33の内部構成は、図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部33が有する各処理部の接続関係は、図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
受付部34は、端末装置100からウェブページの取得要求を受付ける。例えば、受付部34は、ウェブページの取得要求として、HTTPリクエストを受付ける。
配信部35は、受付部34によってウェブページの取得要求が受け付けられた場合に、ウェブページを端末装置100に配信する。具体的には、配信部35は、コンテンツ記憶部32から取得要求対象のウェブページを取得し、取得したウェブページを端末装置100に配信する。
また、配信部35は、ウェブページC10を生成し、生成したウェブページC10を端末装置100に配信する。かかる場合、端末装置100は、ウェブページC10を受信すると、広告配信サーバ20に対して広告の配信要求を送信し、応答として受信した広告コンテンツを表示する。そして、端末装置100は、利用者の操作に応じて、広告コンテンツを変更する表示変更処理を実行する。
〔6.端末装置の構成〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。図7は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。図7に示すように、端末装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、物理センサ140と、制御部150とを有する。
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、広告配信サーバ20やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
入力部120は、利用者から各種操作を受付ける入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部130は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部130は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、端末装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部120と出力部130とは一体化される。また、以下の説明では、出力部130を画面と記載する場合がある。
物理センサ140は、端末装置100の物理的な状態を検知するセンサである。例えば、物理センサ140は、端末装置100の3軸方向の傾きを測定するジャイロセンサである。なお、物理センサ140は、ジャイロセンサに限定されるものではなく、例えば、加速度センサ、温度センサ、音量センサ、明度センサ等、任意のセンサが適用可能である。
制御部150は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(表示プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部150は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図7に示すように、制御部150は、要求部151と、操作制御部152と、表示制御部153とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部150の内部構成は、図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部150が有する各処理部の接続関係は、図7に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
要求部151は、操作制御部152からウェブページC10のURLを受信した場合は、コンテンツ配信サーバ30に対して受信したURLが示すウェブページC10の取得要求を送信する。また、要求部151は、コンテンツ配信サーバ30から受信したウェブページC10に取得命令が含まれる場合に、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する。
操作制御部152は、入力部120を介して受付けた利用者の操作にしたがって、各種制御を実行する。例えば、操作制御部152は、利用者が入力部120に対してウェブページC10の表示操作を行った場合は、表示対象となるウェブページC10のURLを要求部151に出力する。また、操作制御部152は、入力部120を介して受付けたスクロール操作やタップ操作等、利用者の操作の内容を表示制御部153に出力する。
表示制御部153は、受信したウェブページおよび広告コンテンツを出力部130に表示し、上述した表示変更処理を実行する。例えば、表示制御部153は、制御部150が、広告コンテンツとともに配信される制御情報を実行することで、図7に示すように、配置部154、表示部155、領域制御部156として動作し、表示変更処理を実行する。配置部154、表示部155、領域制御部156は、例えば、CPUやMPU等によって、制御情報がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
配置部154は、ウェブページC10とコンテンツC20との配置を行う。例えば、配置部154は、ウェブページC10の上端を画面の上端から所定の閾値だけ下側となるように、ウェブページC10を配置する。また、配置部154は、ウェブページC10に含まれる表示領域C11に、コンテンツC21、C22を重ねて配置する。
より具体的には、配置部154は、表示領域C11の前面に、複数のコンテンツC21と、コンテンツC21と同数のコンテンツC22とを、交互に重ねた状態で配置する。また、配置部154は、利用者の操作が検出されると、相互に重ねた複数のコンテンツC21、C22のうち、最背面に配置されたコンテンツを最前面に配置し直す。例えば、配信部154は、最前面にコンテンツC21を配置している際に、利用者の操作が行われた場合は、最背面に配置されたコンテンツC22を最前面に配置し直す。
例えば、図8は、実施形態にかかる端末装置がコンテンツを配置しなおす処理の一例を説明する図である。なお、図8に示す例では、同数のコンテンツC21、C22を相互に重ねて配置する処理の一例について記載した。例えば、配置部154は、図1中(A)に示すように、表示領域C11の前面に、5つのコンテンツC21、C22を相互に重ねて配置する。より具体的には、配置部154は、最前面にコンテンツC21を配置し、最背面にコンテンツC22を配置する。
そして、配置部154は、利用者の操作が検出された場合は、図8中(B)に示すように、最背面に配置されたコンテンツC22を最前面に配置し直す。この結果、後述する領域制御部156により、図8中(C)に示すように、コンテンツC22の表示範囲が徐々に拡大される結果、コンテンツC21の前面に配置されたコンテンツC22が表示領域C11内に表示されることとなる。
図7に戻り、説明を続ける。表示部155は、ウェブページC10とコンテンツC20とを表示する。例えば、表示部155は、ウェブページC10を画面内に表示するとともに、スクロール操作に応じて、ウェブページC10のうち画面内に表示される範囲を変更する。また、表示部155は、スクロール操作によって画面内に表示領域C11が含まれる場合は、表示領域C11と重ねて配置されたコンテンツC20のうち、最前面に配置されたコンテンツの表示を行う。例えば、表示部155は、表示領域C11と重ねられたコンテンツC20のうち、最前面のコンテンツC20がコンテンツC21である場合、表示領域C11内にコンテンツC21が配置されているといった態様で、コンテンツC21の表示を行う。
領域制御部156は、利用者の操作が検出されると、表示領域C11内のコンテンツC20の表示態様を変更する。例えば、領域制御部156は、利用者の操作が検出されると、表示領域C11に表示されていたコンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示させる。
以下、領域制御部156が実行する処理を詳細に説明する。なお、以下の説明では、表示領域C11内に表示されたコンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示する処理の一例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、領域制御部156は、以下に説明する処理と同様の処理を実行することで、コンテンツC22にコンテンツC21を重ねて表示することも可能である。
例えば、領域制御部156は、操作制御部152から利用者が行った操作の内容を取得する。そして、領域制御部156は、利用者が所定の操作を行った場合は、重ねられたコンテンツC20のうち最背面のコンテンツC20を最前面に配置しなおすように配置部154に指示する。例えば、領域制御部156は、利用者の操作として、表示領域C11内または表示領域C11外に指を接触させる操作、すなわち、画面に指を接触させる操作、または、画面から指を離す操作が検知された場合は、最背面のコンテンツC20を最前面に配置しなおすように配置部154に指示する。
続いて、領域制御部156は、利用者が触れた画面上の位置、すなわち操作位置を特定し、特定した操作位置に基づく態様で、コンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示する。例えば、領域制御部156は、操作位置が表示領域C11内または表示領域C11外であるかを判定する。そして、領域制御部156は、操作位置が表示領域C11内である場合は、操作位置を起点として表示領域座標系に変換する。一方、領域制御部156は、操作位置が表示領域C11外である場合は、表示領域C11の外周のうち、操作位置に最も近い位置を特定し、特定した位置を起点として表示領域座標系に変換する。
そして、領域制御部156は、起点の位置からコンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大する。より具体的には、領域制御部156は、コンテンツC22を最前面に配置させるとともに、起点の位置を中心とした円形の形状を有する範囲をコンテンツC22の表示範囲として設定する。そして、領域制御部156は、表示範囲の大きさを徐々に拡大させることで、表示領域C11内においてコンテンツC22が表示される位置を移動させることなく、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大する。
ここで、図9は、表示範囲の拡大する際の処理の一例を説明する図である。なお、図9に示す例では、説明を容易にするため、コンテンツC22の表示領域を四角形の形状で示した。例えば、端末装置100は、図9(A)に示す位置を基準として、図9中(B)に示す表示範囲を拡大した場合、図9中(C)に示すように、表示領域の左上の角を基準となる位置に固定した状態で、表示範囲を拡大しようとする。このため、端末装置100は、表示範囲を拡大する際の基準となる位置として、操作位置に基づく起点を設定した場合は、起点を中心とした表示範囲の拡大を実現することができない。
そこで、領域制御部156は、図9中(D)に示すように、表示範囲を拡大する際に基準となる位置を徐々に移動させながら、表示範囲の拡大を行う。例えば、領域制御部156は、あるサイクルにおける可視領域の外周に接する四角形と、次のサイクルにおける可視領域の外周に接する四角形とを、図9中(E)に示すように、操作位置に基づく起点を中心として重ねた際に、図9中(F)に示すように、各四角形の左上の点が移動する方向と距離とを特定する。
そして、領域制御部156は、図9中(F)に示す方向に、特定した距離だけ、表示範囲を移動させながら拡大する。この結果、領域制御部156は、図9中(G)に示すように、操作位置に基づく起点を中心に保ったまま、表示範囲を徐々に拡大させることができる。なお、表示範囲を移動させる方向と位置は、表示範囲の形状や表示範囲を拡大する際の拡大率に応じて異なることとなる。また、領域制御部156は、表示変更処理を実行しながらウェブページC10のスクロール操作を容易にするため、表示範囲の拡大を行う処理を、表示領域座標系で実行することとなる。
〔7.表示変更処理のバリエーション〕
上記では、図1、図2に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示変更処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100が実行する表示変更処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する表示変更処理は、例えば、配置部154、表示部155、領域制御部156が発揮する処理により実現されるが、実施形態は、これに限定されるものではない。
〔8−1.連続操作について〕
上述した端末装置100は、利用者が操作を行った際に、コンテンツC21にコンテンツC22を重ね、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大した。ここで、端末装置100は、表示領域C11にコンテンツC21とコンテンツC22とが表示されている状態で、新たな操作が行われた場合は、さらに新たなコンテンツC21を最前面に配置し、新たなコンテンツC21の表示範囲を拡大する。
例えば、図10は、実施形態に係る端末装置が連続した操作に対して実行する表示変更処理の一例を説明する図である。なお、以下の説明では、利用者の指F10が表示領域C11内に連続した触れた際に端末装置100が実行する処理の一例を、第1状態〜第6状態に分けて説明する。
まず、端末装置100は、ウェブページC10を画面内に表示するとともに、表示領域C11内にコンテンツC21を配置して表示する。そして、端末装置100は、第1状態に示すように、利用者の指F10が画面に触れた場合は、コンテンツC22を表示領域C11の最前面、すなわち、コンテンツC21よりも前面に配置し、操作位置を起点として、表示領域C11のうちコンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大する。
ここで、端末装置100は、第2状態に示すように、利用者の指F10がさらに触れた場合は、新たなコンテンツC21を表示領域C11の最前面に配置し、操作位置を起点として、新たなコンテンツC21の表示領域を徐々に拡大する。すなわち、端末装置100は、第1状態において表示されていたコンテンツC21の前面に、表示範囲が徐々に拡大するコンテンツC22を重ねて表示し、コンテンツC22の前面に表示範囲が徐々に拡大するコンテンツC21をさらに重ねて表示する。
また、端末装置100は、第3状態に示すように、コンテンツC21の前面に配置したコンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大するとともに、コンテンツC22の前面に配置した新たなコンテンツC21の表示範囲を徐々に拡大する。そして、端末装置100は、第4状態に示すように、コンテンツC22の表示範囲を表示領域C11全体を覆うまで拡大するとともに、コンテンツC22の前面に配置した新たなコンテンツC21の表示範囲を徐々に拡大する。また、端末装置100は、第5状態に示すように、コンテンツC22の前面に配置した新たなコンテンツC21の表示範囲をさらに拡大し、第6状態に示すように、表示領域C11の前面にコンテンツC21を表示する。
なお、図10に示す例では、利用者が端末装置100の画面に2回触れた際に実行する表示変更処理の一例について記載した。しかしながら、実施形態は。これに限定されるものではない。すなわち、端末装置100は、利用者が画面に触れる度に、最前面に配置されたコンテンツとは異なるコンテンツを新たに配置し、新たに配置したコンテンツの表示領域を徐々に広げればよい。このような処理を実行することで、端末装置100は、例えば、画面に触れる度に新たなコンテンツが波紋のように広がっていくという複雑な態様で、コンテンツC20を表示することができるので、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
このように、端末装置100は、利用者の操作を検知する度に、表示領域C11内に表示されるコンテンツC20の表示態様を変更する。具体的には、端末装置100は、利用者の操作を検知する度に、表示領域C11内に表示されたコンテンツ(例えば、コンテンツC21)に、他のコンテンツ(例えば、コンテンツC22やコンテンツC23)を重ねて表示する。この結果、端末装置100は、ウェブページC10を閲覧しようとしてる利用者の興味をコンテンツC20に向けさせることができるので、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
〔8−2.ランディングページの表示について〕
ここで、利用者がコンテンツC20を選択した場合は、ランディングページ等の所定のコンテンツを表示させたい場合がある。そこで、端末装置100は、コンテンツC21、C22として、所定の領域が選択された場合は、ランディングページ等の所定のコンテンツに遷移可能なコンテンツを表示してもよい。
例えば、図11は、実施形態に係る端末装置がランディングページを表示する処理の一例を説明する図である。なお、以下の説明では、所定の領域が選択された際にランディングページへと遷移可能なコンテンツC21、C22を表示する処理の一例を、第1状態〜第4状態に分けて説明する。
まず、端末装置100は、「LP(Landing Page)」といったテキストが配置された遷移領域が配置されたコンテンツC21、C22の配信を受付ける。このような場合、端末装置100は、第1状態に示すように、コンテンツC21を表示領域C11内に配置して表示する。そして、端末装置100は、利用者の指F10が、コンテンツC21の遷移領域以外の位置にふれた場合は、第2状態および第3状態に示すように、コンテンツC22をコンテンツC21の前面に重ねて配置し、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大する。
一方、コンテンツC21、C22のうち同じ領域に遷移領域が配置されている場合、コンテンツC20の変更を行った場合にも、表示領域C11内には、同一の位置に遷移領域が配置されることとなる。そして、端末装置100は、第1状態〜第3状態に示すように、任意のタイミングにおいて、利用者が遷移領域に触れた場合は、第4状態に示すように、コンテンツC20に対応するランディングページL01を表示する。
このように、端末装置100は、所定の領域が選択された際にランディングページ等のコンテンツに遷移可能なコンテンツC20を表示する。このため、端末装置100は、コンテンツC20に対して興味を持った利用者に対し、ランディングページL01を表示させることができるので、コンテンツC20やランディングページL01に関する情報の訴求力を向上させることができる。
〔8−3.選択位置に応じたコンテンツの出し分けについて〕
上述した説明では、端末装置100は、画面内の任意の位置で操作が検出される度に、2つのコンテンツC21、C22を順番に表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、画面内に第1の領域および第2の領域を設定し、利用者が操作を行った位置に応じて、表示するコンテンツの出し分けを行ってもよい。
例えば、端末装置100は、表示領域C11にコンテンツC21を配置して表示し、画面内の第1の領域内で利用者の操作が行われた場合は、コンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示する。一方、端末装置100は、画面内の第2の領域で利用者の操作が行われた場合は、コンテンツC21に、他のコンテンツ(例えば、コンテンツC23)を重ねて表示してもよい。
例えば、図12は、実施形態に係る端末装置がコンテンツの出し分けを行う処理の一例を説明する図である。なお、以下の説明では、操作位置に応じて異なるコンテンツを表示する処理の一例を、第1状態〜第6状態に分けて説明する。
例えば、端末装置100は、コンテンツC21〜C23を含むコンテンツC20の配信を受付ける。このような場合、端末装置100は、第1状態に示すように、表示領域C11にコンテンツC21を配置して表示する。そして、端末装置100は、利用者の指F10が表示領域C11内に触れた場合、すなわち、表示位置が表示領域C11内である場合は、第2状態および第3状態に示すように、コンテンツC21にコンテンツC22を重ねて配置し、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大する。
一方、端末装置100は、第1状態に示すように、利用者の指F10が表示領域C11外に触れた場合、すなわち、表示位置が表示領域C11外である場合は、第4状態に示すように、コンテンツC21にコンテンツC23を重ねて配置し、選択位置に基づく位置からコンテンツC23の表示領域を拡大する。そして、端末装置100は、第5状態および第6状態に示すように、コンテンツC23の表示範囲を徐々に拡大する。
なお、端末装置100は、第2状態または第3状態に示すように、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大している際に、利用者の指F10が表示領域C11外に触れた場合は、コンテンツC22の前面にコンテンツC23を重ねて配置し、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大させつつ、コンテンツC23の表示範囲を徐々に拡大させてもよい。また、端末装置100は、第1の領域および第2の領域として、任意の領域を採用してもよい。例えば、端末装置100は、画面の左半分を第1の領域とし、画面の右半分を第2の領域としてもよい。
このように、端末装置100は、利用者が操作を行った位置に応じて、異なるコンテンツC20を表示するので、コンテンツC20への興味を起こさせる結果、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
〔8−4.表示変更処理の実行について〕
また、端末装置100は、表示領域C11のうち所定の領域が表示されているか否かに応じて、上述した表示変更処理を行うか否かを制御してもよい。例えば、端末装置100は、表示領域C11のうち所定の領域が表示されている場合は、利用者の操作が行われる度に、上述した表示変更処理を実行する。一方、端末装置100は、表示領域C11のうち所定の領域が表示されていない場合は、利用者の操作が行われたとしても、上述した表示変更処理を実行せずともよい。
このような処理を実行することで、端末装置100は、表示領域C11のうち所定の領域が表示されている際、すなわち、利用者がコンテンツC20を視認可能な状態で、上述した表示変更処理を実行する。この結果、端末装置100は、コンテンツC20への興味を起こさせる結果、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
〔8−5.表示態様について〕
なお、端末装置100は、例えば、アニメーション等の動画像をコンテンツC20として表示し、利用者の操作が行われる度に、表示領域C11内に表示されるフレームを変更することで、利用者の操作に応じた動画像の再生を実現してもよい。また、端末装置100は、表示範囲の中心を徐々に移動させることで、例えば、円形の領域が移動しながら徐々に拡大していくといった表示態様を実現してもよい。このような動的な表示態様を行う場合、例えば、端末装置100は、表示範囲の拡大を開始する際に基準となる点、すなわち、選択位置に応じた起点の位置と、表示範囲の拡大を終了する際に基準となる点との間を補間するように、表示範囲の中心位置を徐々にずれせばよい。
〔8−6.座標の変換について〕
ここで、端末装置100は、画面上に画像を表示する際に用いられる絶対的な座標系である画面座標系から、画面座標系に対して相対的に変化する表示領域座標系へと起点の座標を変換した。このような処理を実行した場合、端末装置100は、上述した表示変更処理を実行しながら、ウェブページC10のスクロールを行なうといった処理を容易に実現することができる。
すなわち、端末装置100は、表示領域C11内においては、表示領域座標系を用いて上述した表示変更処理を記述し、ウェブページC10のスクロール操作については、画面座標系を用いて実現する。このような処理を実行した場合、端末装置100は、移動する表示領域C11内での表示態様を画面座標系で記述せずとも、表示領域座標系を用いて表示変更処理を記述し、表示変更処理の結果を画面座標系へと変更するだけで、スクロールする表示領域C11内での表示変更処理を実現することができる。この結果、端末装置100は、表示変更処理に伴う計算リソースを削減することができる。
〔8−7.コンテンツの配置について〕
なお、上述した例では、端末装置100は、ウェブページC10が有する表示領域C11にコンテンツC20を配置して表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、コンテンツC21を画面下端に配置されるバナーとして表示し、利用者が画面上に触れる度に、バナーとして表示されたコンテンツC21にコンテンツC22を重ねて配置し、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大してもよい。すなわち、端末装置100は、表示領域C11内のみならず、表示領域C11外における操作に応じて、コンテンツC21をコンテンツC22やコンテンツC23へと変更することができるのであれば、任意の態様で表示変更処理を行ってよい。
〔8−8.コンテンツについて〕
なお、上述した例では、端末装置100は、利用者の操作を検出する度に、表示されていたコンテンツC21〜C23に他のコンテンツC21〜C23を重ねて表示した。ここで、端末装置100は、各コンテンツC21〜C23として、同一の画像や動画像等のコンテンツを表示してもよく、それぞれ異なる画像や動画像等のコンテンツを表示してもよい。また、端末装置100は、表示されているコンテンツC21〜C23に関する広告主や配信者と関連するコンテンツC21〜C23を表示してもよく、表示されているコンテンツC21〜C23に関する広告主や配信者と関連しないコンテンツC21〜C23を表示してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC21が表示されている際に、利用者の操作を検知した場合は、コンテンツC22として、コンテンツC21と同じ広告主に関連するコンテンツを連続して重ねて表示してもよい。
このように、端末装置100は、利用者の操作を検知する度に、同じ広告主に関連するコンテンツをすでに表示されていたコンテンツに重ねて表示した場合は、コンテンツに関連する広告主を利用者に印象付けることができる。この結果、端末装置100は、コンテンツに関連する広告主のブランディングを実現することができる。
〔8−9.その他〕
端末装置100は、上述した任意の処理を適宜組み合わせて、表示変更処理を実行してもよい。かかる組合せは、広告配信サーバ20に広告コンテンツを登録する際、表示指示として広告主が任意に設定することができる。そして、広告配信サーバ20は、広告主が設定した処理の組合せを端末装置100に実行させる制御情報を生成し、生成した制御情報を端末装置100に配信する。この結果、端末装置100は、上述した任意の処理を広告主の設定に応じて組合せ、実行することができる。
〔9.端末装置100の処理フロー〕
次に、図13を用いて、制御情報を実行した端末装置100が実行する処理の手順について説明する。図13は、実施形態に係る端末装置が実行する表示変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図13に示す例では、コンテンツC20等、広告配信サーバ20から配信されるコンテンツを広告コンテンツとして処理を説明する。
図13に示す例では、端末装置100は、利用者の操作に応じてコンテンツ配信サーバ30にウェブページC10の配信を要求し、コンテンツ配信サーバ30からウェブページC10を受信する(ステップS101)。次に、端末装置100は、配信されたウェブページC10に取得命令が含まれる場合は、広告配信サーバ20に対して配信要求を送信する(ステップS102)。次に、端末装置100は、広告コンテンツを受信したか否かを判定する(ステップS103)。そして、端末装置100は、広告コンテンツを受信していないと判定した場合は(ステップS103:No)、再度ステップS103を実行する。
また、端末装置100は、広告コンテンツとしてコンテンツC20を受信した場合は(ステップS103:Yes)、広告コンテンツをウェブページC10の表示領域C11に配置して表示する(ステップS104)。より具体的には、端末装置100は、コンテンツC20のうち、コンテンツC21を表示領域C11に配置して表示する。また、端末装置100は、画面内がタップされたか否かを判定し(ステップS105)、画面内がタップされた場合は(ステップS105:Yes)、表示領域C11のうち所定の領域が表示されているか否かを判定する(ステップS106)。
そして、端末装置100は、表示領域C11のうち所定の領域が表示されている場合は(ステップS106:Yes)、タップされた位置に対応する位置を起点として、広告コンテンツの切り替えを行う(ステップs107)。例えば、端末装置100は、コンテンツC21にコンテンツC22を重ねて配置し、起点を中心としてコンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大する。
また、端末装置100は、利用者がリンクをタップした等の処理によりウェブページを遷移させるか否かを判定する(ステップS108)。そして、端末装置100は、ウェブページを遷移させる場合は(ステップS108:Yes)、ウェブページを遷移させ(ステップS109)、処理を終了する。一方、端末装置100は、ウェブページを遷移させない場合は(ステップS108:No)、ステップS105を実行する。また、端末装置100は、画面内がタップされていない場合や(ステップS105:No)、表示領域C11のうち所定の領域が表示されていない場合は(ステップS106:No)、ステップS105を実行する。
〔10.変形例〕
上記では、図1、図2、図10〜12に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示変更処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100が実行する表示変更処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する表示変更処理は、例えば、配置部154、表示部155、領域制御部156が実行する処理により実現されるものとする。
〔10−1.コンテンツの態様について〕
上述した端末装置100は、コンテンツC20を構成する複数のコンテンツC21〜C23を表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、コンテンツC21〜C23は、同一の広告にかかるコンテンツであってもよく、それぞれ異なる広告にかかるコンテンツであってもよい。また、端末装置100は、それぞれ大きさが異なるコンテンツC21〜C23を表示してもよい。また、例えば、端末装置100は、文字列、模様、画像、動画像等を含むコンテンツC20を表示してもよい。また、端末装置100は、広告にかかるコンテンツC20ではなく、ゲーム等を含むコンテンツC20を表示してもよく、いわゆるプレイアブル広告を含むコンテンツC20を表示してもよい。また、端末装置100は、音声を含むコンテンツC20を表示してもよい。なお、コンテンツC20に含まれる文字列、模様、画像、動画像、ゲーム、音声等は、広告に係るものに限定されるものではない。
また、端末装置100は、ウェブページC10に代えて、任意のコンテンツと共にコンテンツC20を表示する際に、上述した表示変更処理を実行してもよい。また、コンテンツC20は、広告に係るコンテンツに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、ウェブページC10に代えてゲームコンテンツを表示する際、ゲームのメニューやチュートリアル等の補助コンテンツをコンテンツC20として表示してもよい。また、端末装置100は、ゲームの実行時、フラッシュやCSS等の技術により作成されたインタラクティブ形式のウェブページの表示を行う際にコンテンツC20を表示して、表示変更処理を実行してもよい。
また、端末装置100は、SNS(Social Networking Service)のコンテンツ、メッセンジャーアプリケーションの画面、カメラアプリケーションの画面、その他任意のコンテンツとともに、コンテンツC20を表示し、上述した表示変更処理を実行してもよい。また、端末装置100は、ウェブページC10以外にも、ゲーム、地図、音楽再生画面、動画再生画面等、任意のコンテンツを表示してもよい。
〔10−2.制御情報について〕
上記した端末装置100は、広告配信サーバ20がコンテンツC20とともに配信する制御情報を用いて、上記した表示変更処理を実行した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、上記した制御情報をコンテンツ配信サーバ30からウェブページとともに受信し、広告配信サーバ20からコンテンツC20とともに制御指示を受信する。そして、端末装置100は、コンテンツ配信サーバ30から受信した制御情報を実行するとともに、受信した制御指示に従って表示変更処理を実行してもよい。
また、端末装置100は、ウェブページC10の表示変更処理や、上述した表示変更処理等を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、かかるアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。また、端末装置100は、表示変更処理を実行する情報表示プログラムを含むアプリケーションをダウンロードし、かかるアプリケーションのインストールにより、表示変更処理を実現可能としてもよい。また、端末装置100は、表示変更処理を実行する情報表示プログラムの配信を受付けた後に、情報表示プログラムを使用して表示する旨が規定された広告コンテンツを受信すると、配信された情報表示プログラムを実行し、受信した広告コンテンツを表示する際に表示変更処理を実現してもよい。
〔10−3.装置構成〕
また、上記実施形態では、配信システム1に、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とが含まれる例を示したが、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とは1個の装置として形成されてもよい。この場合、図4に示した広告配信サーバ20は、例えば、図6に示したコンテンツ記憶部32、受付部34、配信部35を有する。そして、広告配信サーバ20は、端末装置100からウェブページの取得要求を受付けた場合に、広告コンテンツとともに、取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
また、上記実施形態では、広告配信サーバ20から端末装置100にコンテンツC20が配信される例を示したが、コンテンツ配信サーバ30が、広告配信サーバ20からコンテンツC20を取得してもよい。この場合、広告配信サーバ20の要求受付部26は、コンテンツ配信サーバ30からコンテンツC20の取得要求を受付ける。また、広告配信サーバ20は、コンテンツ配信サーバ30にコンテンツC20を配信する。また、コンテンツ配信サーバ30は、広告配信サーバ20から取得したコンテンツC20とともに、取得命令を含まないウェブページC10を端末装置100に配信する。このような構成においては、コンテンツ配信サーバ30は、ウェブページC10の上端に所定の表示範囲を設定した結合コンテンツの配信を行ってもよい。
〔10−4.ログについて〕
ここで、端末装置100は、コンテンツC21、C22が表示されたか否かを示すログや、利用者によって遷移領域が選択されたコンテンツC21、C22のログを取ってもよい。また、端末装置100は、表示回数や選択回数だけではなく、コンテンツC20の表示を変更した際の態様、コンテンツC21、C22が表示された領域の広さや画面占有率、どのような画面占有率の際に遷移領域が選択されたか等を示すログを取ってもよい。また、端末装置100は、コンテンツC20にGIF動画等が含まれる場合は、かかるGIF動画が再生されたか、どの範囲まで再生されたか等を示すログを取ってもよい。
また、端末装置100は、ランディングページが表示されたか否か、どのランディングページが表示されたか、遷移領域が選択された際にコンテンツC21、C22のうちどの領域が表示されていたか、各コンテンツC21、C22の画面占有率がどれくらいであったか、利用者が操作を行った際にどの位置に触れたか、コンテンツC21、C22のうちどの位置が選択されたか、各コンテンツC21、C22が表示された表示領域C11が選択されたか、表示領域C11が表示された時間の累計、表示変更処理におけるどのタイミングで選択されたか、どのような態様の表示変更処理を行ったかを示すログを取ってもよい。
例えば、端末装置100は、利用者が表示領域C11を所定の時間以上表示されずに、ウェブページC10の表示を終了した場合は、コンテンツC20が表示されていない旨のログ等を取得してもよい。一方で、端末装置100は、表示領域C11の全体が画面内に表示されている状態で、利用者が画面に複数回触れ、表示変更処理が実行された場合は、コンテンツC20が表示された旨のログを取得してもよい。
このように端末装置100が取得したログは、コンテンツC20のインプレッション数やCTRの更新、コンテンツC20の表示に対する課金処理、および、広告主に広告効果を報告する際等に有用なログとなる。例えば、表示変更処理が複数回行われたが、表示領域C11の表示時間が短い場合は、利用者がコンテンツC20に興味を持たずにウェブページC10をスクロールさせたと予測される。また、例えば、コンテンツC21の表示回数とコンテンツC22の表示回数とが異なる場合は、利用者がコンテンツC20に興味を有し、表示態様を何度も変更したと予測される。
このため、コンテンツC20の表示態様を変更した旨を示すログや、表示変更処理が実行されたか否かを示すログ、各処理を実行した回数、初期画面からのスクロール操作を示すログ、コンテンツC20を選択したか否かを示すログ、コンテンツC20が表示されたか若しくは選択されたか否かを示すログ、各コンテンツC20の画面占有率の内容を示すログ等は、利用者の広告に対する認知度を示す指標になりえる。
そこで、広告配信サーバ20は、取得された各ログを用いて、インプレッション数の更新や、課金額の変更等を行ってもよい。例えば、広告配信サーバ20は、コンテンツC20の表示回数、選択回数、表示変更処理の回数等に応じて、課金額を変更してもよい。
また、端末装置100が取得したログは、ランディングページに配置されるコンテンツの変更に用いられてもよい。例えば、端末装置100は、利用者が遷移領域を選択した場合は、コンテンツC20のうちどの領域が表示されているか、コンテンツC21の画面占有率とコンテンツC22の画面占有率とのどちらが多いか、コンテンツC21の遷移領域が選択されたか、コンテンツC22の遷移領域が選択されたか等に基づいて、ランディングページの出し分けを行ってもよい。また、端末装置100は、同一のランディングページを取得するとともに、かかるランディングページを配信するサーバに対して、取得したログの内容等を通知し、ランディングページに配置するコンテンツを変更させてもよい。
〔10−5.端末装置の操作記録〕
また、上述してきた端末装置100は、実施形態に係るコンテンツC20が配置されているウェブページC10に対して、利用者がどれだけ端末装置100を操作したかという記録を広告配信サーバ20に送信してもよい。具体的には、端末装置100は、コンテンツC20が配置された際におけるスクロール操作、タップ操作、選択操作、利用者の指が接触した回数、利用者がコンテンツC20を選択した位置、選択された際のコンテンツC20の表示態様、コンテンツC20の表示位置等を記録する。
また、端末装置100は、各コンテンツC20の選択回数や、リロードした回数や、コンテンツC20を特定する情報について端末装置100からの発信操作(例えば、SNSへの書き込みなど)など、利用者が端末装置100に対して行う種々の操作を記録することもできる。そして、端末装置100は、操作履歴に関する情報を広告配信サーバ20に送信する。
かかる場合、広告配信サーバ20は、端末装置100から配信された操作履歴に関する情報を集計し、かかる情報について分析した情報をさらに取得する。例えば、広告配信サーバ20は、制御情報とともにコンテンツC20を配信した場合と、配信しなかった場合とについて、スクロール操作の回数や、表示変更処理を実行した回数、表示したランディングページの種別やランディングページに配置されたコンテンツの種別、CTRなどの広告効果の指標を比較した情報などを取得する。
ここで、制御情報とともにコンテンツC20を配信した際にウェブページC10に対して行われた操作の履歴は、広告効果を示す指標となりうる。すなわち、実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20が表示されるウェブページC10においては、利用者によってコンテンツC20自体が選択されることによりコンテンツC20の先のウェブページ(ランディングページ)が表示されたり、コンテンツC20の表示態様が変化することのみならず、かかるウェブページC10に対して利用者がどれだけ操作を行ったか(つまり、利用者がどれだけ画面の表示態様を変化させたか)という操作履歴自体が利用者のコンテンツC20への興味を示す指標といえる。
例えば、広告配信サーバ20は、コンテンツC21をコンテンツC22に変更した回数や、コンテンツC21、C21の画面占有率の最大値、コンテンツC21、C21を表示した回数、表示した時間等を比較することで、実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20を表示した際に、コンテンツC20が広く伝えようとする情報、すなわち広告に対する関心をどれくらい発生させたかを示す指標を提供することができる。
したがって、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報を送信することにより、実施形態に係るコンテンツC20が表示されるウェブページC10に対する広告効果の指標を示すレポートとすることができる。なお、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報やログをそのまま送信してもよい。これにより、広告配信サーバ20は、端末装置100における実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20の表示態様の有用性を広告主に示すことができる。
〔10−6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図6に示した要求部151および操作制御部152は統合されてもよい。
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない領域で適宜組み合わせることが可能である。
〔10−7.プログラム〕
また、上記してきた実施形態に係る端末装置100、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、例えば、図14に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、広告配信サーバ20を例に挙げて説明する。図14は、広告配信サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、係るプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、係るプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信サーバ20として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部23の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部22内のデータ、すなわち広告データベース24が格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。
なお、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。
なお、コンピュータ1000が実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部33の機能を実現する。また、HDD1400には、コンテンツ記憶部32内のデータが格納される。
〔11.効果〕
上述したように、端末装置100は、ウェブページC10とともに、ウェブページC10に含まれる所定の表示領域C11内にコンテンツC21を表示する。そして、端末装置100は、表示領域C11外、または、表示領域C11内における利用者の操作が検知された場合は、表示領域C11内のコンテンツC21に、コンテンツC22を重ねて表示する。このため、端末装置100は、例えば、利用者が画面に触れた際に、コンテンツC21をコンテンツC22に変更するので、コンテンツC20に対する興味を生じさせる結果、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、利用者の操作を検知した場合は、操作位置に基づく態様で、表示領域C11内のコンテンツC21にコンテンツC22を重ねて表示する。例えば、端末装置100は、操作位置に対応する位置を起点として、コンテンツC21のうち特定した位置に対応する位置を起点として、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大する。このため、端末装置100は、利用者の操作によりコンテンツC21がコンテンツC22に変化した旨を利用者に示唆することができるので、コンテンツC20に対する興味を生じさせる結果、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、操作位置が表示領域C11内である場合は、操作位置を起点として、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大する。一方、端末装置100は、操作位置が表示領域C11外である場合は、表示領域C11の外周のうち、操作位置に最も近い位置を起点として、コンテンツC22の表示領域を徐々に拡大する。このため、端末装置100は、コンテンツC20に対する興味を生じさせる結果、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、所定の形状を有する表示範囲が徐々に広がる態様で、コンテンツC22の表示範囲を拡大する。例えば、端末装置100は、円形の形状を有する表示範囲が徐々に広がる態様で、コンテンツC22の表示範囲を拡大する。このため、端末装置100は、操作位置に基づく位置からコンテンツC22が波紋のように広がるといった態様で、コンテンツC21をコンテンツC22に変更するので、コンテンツC20に対する興味を生じさせる結果、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、コンテンツC22を移動させずに、コンテンツC22の表示範囲を徐々に広げる。このため、端末装置100は、表示領域C11内のコンテンツC21が徐々にコンテンツC22に変化している態様を実現するので、コンテンツC20に対する興味を生じさせる結果、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、表示領域C11内にコンテンツC22を配置し、操作位置に基づく起点を中心として、表示領域C11内に配置されたコンテンツC22のうち、表示領域C11内に表示される表示範囲を徐々に拡大する。このため、端末装置100は、表示領域C11内に表示されるコンテンツC21をコンテンツC22へと変更することができる。
また、端末装置100は、表示領域C11内にコンテンツC22を配置し、コンテンツC22の可視領域を、可視領域の形状に応じた方法へ徐々に移動させながら拡大する。この結果、端末装置100は、コンテンツC22を表示領域C11内で移動させることなく、起点を中心として表示範囲を徐々に拡大することができる。
また、端末装置100は、コンテンツC22の前面にコンテンツC21を重ねて表示し、利用者の操作が検知された場合は、コンテンツC21の前面にコンテンツC22を配置しなおし、コンテンツC22のうち表示領域C11内に表示される表示範囲を徐々に広げる。このため、端末装置100は、コンテンツC21、C22をその都度追加せずとも、コンテンツC21をコンテンツC22に切替えることができるので、表示変更処理に要する計算リソースの増加を防ぐことができる。
また、端末装置100は、表示領域C11内にコンテンツC21とコンテンツC22とが表示されている間に、利用者の操作が新たに検知された場合は、表示領域C11内のコンテンツC21およびコンテンツC22に、新たなコンテンツ(例えば、コンテンツC21)を重ねて表示する。例えば、端末装置100は、操作位置に基づく位置を起点として、表示領域C11内のコンテンツC21にコンテンツC22を重ね、コンテンツC22の表示範囲を徐々に拡大させつつ、新たな操作位置に基づく位置を起点として、表示領域C11内のコンテンツC21とコンテンツC22とに、新たなコンテンツC21を重ね、新たなコンテンツC21の表示範囲を徐々に拡大させる。このため、端末装置100は、利用者が画面に連続して触れた場合に、複雑な態様でコンテンツC21、C22の変更を行うので、コンテンツC20に対する興味を起こさせる結果、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、コンテンツC22、C23として、コンテンツC21に関する広告主と同じ広告主に関連するコンテンツを重ねて表示する。このため、端末装置100は、表示領域C11内で、利用者が操作を行う度に、同じ広告主に関連するコンテンツを重ねて表示するので、広告主に対するブランディングを実現することができる。
また、端末装置100は、表示領域C11のうち所定の領域が表示されていない際に利用者の操作が検知された場合は、表示変更処理を実行せず、表示領域C11のうち所定の領域が表示されている際に利用者の操作が検知された場合は、表示変更処理を実行する。このため、端末装置100は、計算リソースの削減を行うことができる。
また、端末装置100は、利用者の操作として、ウェブページC10またはコンテンツC21が表示された画面に指を接触させる操作、または、画面から指を離す操作が検知された場合は、表示変更処理を実行する。このため、端末装置100は、利用者が指を画面に接触させる度に、表示変更処理を実行するので、コンテンツC20への気づきを与える結果、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
また、端末装置100は、画面のうち第1の領域で利用者の操作が行われた場合は、表示領域C11内のコンテンツC21に、コンテンツC22を重ねて表示させ、第2の領域で利用者の操作が行われた場合は、表示領域C11内のコンテンツC21に、コンテンツC23を重ねて表示させる。このため、端末装置100は、操作位置に応じたコンテンツの出し分けを実現できる。
また、端末装置100は、所定の遷移領域が選択された際にランディングページ等のコンテンツに遷移可能なコンテンツC21、C22を表示する。この結果、端末装置100は、コンテンツC20に関するランディングページを表示することができるので、コンテンツC20に関する情報の訴求効果を向上させることができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。