JP2016177038A - ファインダー光学系及びそれを有する撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 焦点板に形成した被写体像について、大型の撮像素子を用いて、高画質の電子画像をリアルタイムで得ることができ、しかも明るいファインダー像を観察することができるファインダー光学系を得ること。
【解決手段】 撮像光学系によって焦点板に結像された被写体像を正立像とする正立光学系と、正立像を接眼光学系を介して観察させる観察光学系と、焦点板に結像された被写体像を、正立光学系を介して撮像素子に結像する縮小光学系とを有するファインダー光学系であって、縮小光学系の光軸は、接眼光学系の光軸に対して非平行であり、縮小光学系は、正立光学系側から撮像素子側へ順に、開口絞り、正の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズから構成され、第1レンズは光入射面から入射した光束を反射して光出射面より出射させる内面反射面を有すること。
【選択図】 図1

Description

本発明はファインダー光学系及びそれを有する撮像装置に関する。特に焦点板に形成された被写体像を接眼光学系を介して観察する観察光学系と、焦点板に形成された被写体像を撮像素子に再結像し、電子画像を得るための縮小光学系とを有する一眼レフカメラ等の撮像装置に好適なものである。
近年、デジタルカメラ等の撮像装置では、撮影者の撮影を支援するため各種の機能を備えたカメラの多機能化が進んでいる。例えば、被写体の顔にピントや露出を合わせる顔認識機能、画像内での主被写体の移動に追従してフォーカス位置が変化して主被写体への合焦を容易とする自動追尾機能等がカメラに搭載されている。
これらの機能を実現するために、ファインダー光学系に、焦点板に形成された被写体像を観察する観察光学系と、焦点板に形成された被写体像を撮像素子に再結像し、電子画像を得るための縮小光学系を設けたものが知られている(特許文献1、2)。特許文献1、2に開示されているファインダー光学系における観察光学系は、焦点板上に形成された被写体像をペンタブリズム等の正立光学系で正立像とした後、接眼光学系を介して拡大して観察するように構成されている。
また縮小光学系は、焦点板に結像された被写体像を正立光学系を介して撮像素子に再結像するように構成されている。このファインダー光学系においては縮小光学系と観察光学系の接眼光学系は正立光学系の光出射側に各々の光入射側の面が正立光学系の光出射面に対向するように並列配置されている。
縮小光学系として、特許文献1では正立光学系側から順に、正レンズ、正レンズの2枚構成よりなり、正立光学系側の正レンズに入射光を撮像素子側に反射するための内部反射面を設けている。特許文献2では正立光学系側から順に、正レンズ、負レンズの2枚構成よりなり、負レンズに入射光を撮像素子側に反射するための内部反射面を設けている。
特開2012−22107号公報 特開2013−235242号公報
カメラの多機能化を効率的に図るには、ファインダー光学系の一部に設けられた縮小光学系において、焦点板に形成された被写体像を撮像素子に形成して電子画像を得る際、電子画像をより高画質に得る必要がある。そのためには、画素が多い大型の撮像素子を用いて、かつ縮小光学系は諸収差が良好に補正されていることが必要になってくる。
一方、焦点板に形成された被写体像を明るい状態で、かつ高倍率で観察するには観察光学系を構成する接眼光学系は、大口径で高倍率であることが必要となる。さらに高画質の電子画像をリアルタイムで得て観察するとともに、接眼光学系を介して明るい被写体像の観察を行う必要がある。そのためには、正立光学系の光出射側、例えばペンタダハプリズムの光出射側に大型の撮像素子を含む縮小光学系と大口径の接眼光学系を含む観察光学系を配置しなければならない。
しかしながら、このような構成の観察光学系と縮小光学系を正立光学系の光出射側に配置しようとすると、撮像素子と接眼光学系が機構的に干渉してきてしまい、双方を配置するのが困難になる。正立光学系の光出射側に接眼光学系と縮小光学系を並列配置して、焦点板に形成された被写体像を明るく観察し、かつ焦点板に形成された被写体像を撮像素子に高い光学性能で再結像するには縮小光学系の構成を適切に設定することが重要になってくる。
本発明は、焦点板に形成した被写体像について、大型の撮像素子を用いて、高画質の電子画像をリアルタイムで得ることができ、しかも明るいファインダー像を観察することができるファインダー光学系の提供を目的とする。
本発明のファインダー光学系は、撮像光学系によって焦点板に結像された被写体像を正立像とする正立光学系と、前記正立像を接眼光学系を介して観察させる観察光学系と、前記焦点板に結像された被写体像を、前記正立光学系を介して撮像素子に結像する縮小光学系とを有するファインダー光学系であって、
前記縮小光学系の光軸は、前記接眼光学系の光軸に対して非平行であり、
前記縮小光学系は、前記正立光学系側から前記撮像素子側へ順に、開口絞り、正の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズから構成され、前記第1レンズは光入射面から入射した光束を反射して光出射面より出射させる内面反射面を有することを特徴としている。
本発明によれば、焦点板に形成した被写体像について、大型の撮像素子を用いて、高画質の電子画像をリアルタイムで得ることができ、しかも明るいファインダー像を観察することができるファインダー光学系が得られる。
本発明の実施例1に係るファインダー光学系を有する撮像装置の概略構成図 本発明の実施例1に係る縮小光学系の光軸に沿った展開図 本発明の実施例1に係る縮小光学系の収差図 本発明の実施例2に係るファインダー光学系を有する撮像装置の概略構成図 本発明の実施例2に係る縮小光学系の光軸に沿った展開図 本発明の実施例2に係る縮小光学系の収差図 本発明の実施例3に係るファインダー光学系を有する撮像装置の概略構成図 本発明の実施例3に係る縮小光学系の光軸に沿った展開図 本発明の実施例3に係る縮小光学系の収差図 本発明の実施例4に係るファインダー光学系を有する撮像装置の概略構成図 本発明の実施例4に係る縮小光学系の光軸に沿った展開図 本発明の実施例4に係る縮小光学系の収差図 本発明の実施例5に係るファインダー光学系を有する撮像装置の概略構成図 本発明の実施例5に係る縮小光学系の光軸に沿った展開図 本発明の実施例5に係る縮小光学系の収差図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。本発明のファインダー光学系は、撮像光学系によって焦点板に結像された被写体像を正立像とする正立光学系と、正立像を接眼光学系を介して観察させる観察光学系とを有する。更に焦点板に結像された被写体像を、正立光学系を介して撮像素子に結像する縮小光学系を有する。
縮小光学系の光軸は、接眼光学系の光軸に対して非平行である。縮小光学系は、正立光学系側から撮像素子側へ順に、開口絞り、正の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズから構成される。第1レンズは光入射面から入射した光束を反射して光出射面より出射させる内面反射面を有する。
図1、図4、図7、図10、図13は本発明の実施例1乃至5のファインダー光学系101を有する撮像装置の要部概略図である。図2は図1の一部分の説明図、図3は実施例1の縮小光学系の収差図である。ここで縮小光学系の収差図は焦点板上の被写体像を撮像素子に結像するときの収差図である。これは以下、同様である。
図5は図4の一部分の説明図、図6は実施例2の縮小光学系の収差図である。図8は図7の一部分の説明図、図9は実施例3の縮小光学系の収差図である。図11は図10の一部分の説明図、図12は実施例4の縮小光学系の収差図である。図14は図13の一部分の説明図、図15は実施例5の縮小光学系の収差図である。
各実施例の撮像装置では、要部断面図に示すように撮像光学系11によって被写体像をクイックリターンミラー12を介して焦点板13に形成している。被写体像を撮像するときはクイックリターンミラー12が回動し、撮像素子24に被写体像が形成される。
各実施例のファインダー光学系101は、撮像光学系11によりクイックリターンミラー12を介して焦点板13に形成された被写体像(ファインダー像)を、ペンタダハプリズム15より成る正立光学系によって正立像としている。そして正立像を接眼光学系16を介してアイポイント16aより観察する観察光学系1を有する。また、観察光学系1の光軸Oaと非平行な光軸Obを有する縮小光学系2で焦点板13に形成した被写体像より電子ファインダー像(電子画像)を得ている。
縮小光学系2の光軸Obは焦点板13と観察光学系1の光軸Oaの交点13aを通り、観察光学系1の光軸Oaに対して傾斜している。即ち、光軸Oaと光軸Obは非平行となっている。
縮小光学系2は開口絞り17、正の屈折力の第1レンズ19と負の屈折力の第2レンズ20を有する。第1レンズ19の内部の光路中に反射面(裏面反射面)19aを設けることによって、光路を上方への撮像素子22側へ折り曲げている。ここで上方とは撮像光学系11に対してファインダー光学系101側を言う。そして第1レンズ19の光出射面19cと第2レンズ20及び撮像素子22を上方またはカメラ本体の側面方向に退避させて配置することができるようにしている。これによって、縮小光学系2と接眼光学系16を正立光学系15の光出射面側に配置する際の双方の機構的な干渉を防いでいる。
撮像装置の要部断面図において、18及び21はローパスフィルタやIR(近赤外)カットフィルタ、カバーガラス等のフィルタである。23は撮像素子22で得られる被写体像(画像)を処理する画像処理手段である。縮小光学系2によって撮像素子22に形成された像は画像処理手段23で画像処理されて、カメラ本体の背面等に設けた液晶画面にリアルタイムで表示される。
この他、画像内の主被写体の移動に追従してフォーカス位置が変化して主被写体の合焦を行う自動追尾機能、画面内の人物の顔等を認識して適切な露出を設定すること露出機能等の各種の機能を行うために用いられる。24は撮像光学系11によって形成される被写体像に相当する像を記録(受光)するCMOSやCCD等の撮像素子である。
図2は図1の実施例1による、縮小光学系2のレンズ構成を光軸に沿った展開したときの光路展開図を示している。縮小光学系は、物体側(ペンタダハプリズム15側)より順に、開口絞り17、第1レンズ19、第2レンズ20を有する。図2において、18及び21はローパスフィルタやIRカットフィルタ、カバーガラス等のフィルタである。IMGは撮像素子22の撮像面である。第1レンズ19の光入射面19b、光出射面19cと第2レンズ20の光入射面20a、光出射面20bはいずれも非球面形状で構成されている。19aは第1レンズ19内に設けた仮想の内面反射面の位置を示している。
図4の実施例2のファインダー光学系は図1の実施例1に比べて、焦点板13に形成した被写体像をコンデンサーレンズ14を介してペンタダハプリズム15(正立光学系)に導光していることが異なっている。更に、接眼光学系16のレンズ構成や縮小光学系2の第1レンズ19と第2レンズ20のレンズ構成等が異なっている。この他は実施例1と同じである。
図5は図4の実施例2による、縮小光学系2のレンズ構成を光軸に沿った展開したときの光路展開図を示している。縮小光学系2は、物体側(ペンタダハプリズム15側)より順に、開口絞り17、第1レンズ19、第2レンズ20を有する。図5において、18及び21はローパスフィルタやIRカットフィルタ、カバーガラス等のフィルタである。IMGは撮像素子22の撮像面である。第1レンズ19の光入射面19b、光出射面19c、第2レンズ20の光入射面20a、光出射面20bはいずれも非球面形状で構成されている。
図7の実施例3のファインダー光学系は図1の実施例1に比べて、焦点板13に形成される被写体像の大きさ、接眼光学系16のレンズ構成や縮小光学系2の第1レンズ19と第2レンズ20のレンズ構成等が異なっている。この他は実施例1と同じである。
図8は図7の実施例3による、縮小光学系2のレンズ構成を光軸に沿った展開したときの光路展開図を示している。縮小光学系2は、物体側(ペンタダハプリズム15側)より順に、開口絞り17、第1レンズ19、第2レンズ20を有する。図8において、18及び21はローパスフィルタやIRカットフィルタ、カバーガラス等のフィルタである。IMGは撮像素子22の撮像面である。第1レンズ19の光入射面19b、光出射面19c、第2レンズ20の光入射面20a、光出射面20bはいずれも非球面形状で構成されている。
図10の実施例4のファインダー光学系は図1の実施例1に比べて、焦点板13に形成される被写体像の大きさ、接眼光学系16のレンズ構成や縮小光学系2の第1レンズ19と第2レンズ20のレンズ構成等が異なっている。この他は実施例1と同じである。
図11は図10の実施例4による、縮小光学系2のレンズ構成を光軸に沿った展開したときの光路展開図を示している。縮小光学系2は、物体側(ペンタダハプリズム15側)より順に、開口絞り17、第1レンズ19、第2レンズ20を有する。図11において、18及び21はローパスフィルタやIRカットフィルタ、カバーガラス等のフィルタである。IMGは撮像素子22の撮像面である。第1レンズ19の光入射面19b、光出射面19c、第2レンズ20の光入射面20a、光出射面20bは非球面形状で構成されている。
図13の実施例5のファインダー光学系は図1の実施例1に比べて、焦点板13に形成した被写体像をコンデンサーレンズ14を介してペンタダハプリズム15(正立光学系)に導光していることが異なっている。更に、撮像素子22に再結像される被写体像の大きさ、接眼光学系16のレンズ構成や縮小光学系2の第1レンズ19と第2レンズ20のレンズ構成等が異なっている。この他は実施例1と同じである。
図14は図13の実施例5による、縮小光学系2のレンズ構成を光軸に沿った展開したときの光路展開図を示している。縮小光学系2は、物体側(ペンタダハプリズム15側)より順に、開口絞り17、第1レンズ19、第2レンズ20を有する。図14において、18及び21はローパスフィルタやIRカットフィルタ、カバーガラス等のフィルタである。IMGは撮像素子22の撮像面である。第1レンズ19の光入射面19b、光出射面19c、第2レンズ20の光入射面20a、光出射面20bはいずれも非球面形状で構成されている。
図3、図6、図9、図12、図15は実施例1乃至5のファインダー光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。なお、球面収差を表す図において、実線はd線(波長587.6nm)、2点鎖線はF線(波長=486.1nm)、1点鎖線はC線(波長=656.3nm)に対する球面収差を示す。また、非点収差図において、実線Sはサジタル像面、破線Mはメリディオナル像面における値を示す。FnoはFナンバー、Hは最大像高(撮像素子22の対角線長の1/2)である。
以上のように各実施例のファインダー光学系によれば、焦点板13に形成した被写体像について、より大型の撮像素子22を用いて、高画質の電子画像をリアルタイムで得ることができ、しかも明るいファインダー像を観察することができる。
本実施例のファインダー光学系において更に好ましくは次の諸条件のうち1以上を満足するのが良い。
第1レンズ19の焦点距離をf1とする。第1レンズ19の光入射面19bから光出射面19cまでの光軸に沿った厚さ(光軸上の長さ)をd1とする。第1レンズ19の光入射面19bと光出射面19cの近軸曲率半径を各々R11、R12とする。第2レンズ20の焦点距離をf2とする。第1レンズ19と第2レンズ20の合成焦点距離(縮小光学系2の焦点距離)をfとする。第2レンズ20の光出射面20bの近軸曲率半径をR22とする。第1レンズ19の材料のアッベ数をν1、第2レンズ20の材料のアッベ数を各々ν1、ν2とする。
このとき、
0.4<f1/d1<0.9 ・・・(1)
−0.1<(R11+R12)/(R11−R12)<0.7 ・・・(2)
−1.5<f2/f<−0.3 ・・・(3)
1.0<f/R22<3.0 ・・・(4)
1.5<ν1/ν2<5.5 ・・・(5)
なる条件式のうち1以上を満足するのが良い。
次に前述の各条件式の技術的意味について説明する。条件式(1)は、内面反射面を持つ第1レンズ19の焦点距離f1と第1レンズ19の光軸に沿った長さd1の関係を示している。条件式(1)の上限を超えて、第1レンズ19の光軸に沿った長さが短くなると、開口絞り17の開口を充分に確保するのが困難になる。この結果、縮小光学系2のF値が暗く(Fナンバーが大きくなり)、暗い環境下での撮像素子22で得られる画質が低下してくる。
一方、条件式(1)の下限を超えて、第1レンズ19の光軸に沿った長さが長くなると、縮小光学系2の光学全長(第1レンズ19の光入射面19bから第2レンズ20の光出射面20bまでの長さ)が長くなり、ファインダー光学系全体が大型化する。つまり、第1レンズ19の内面反射面19aと有効径を十分大きく確保し、縮小光学系2の小型化を図るためには、条件式(1)を満足することが望ましい。
条件式(2)は、第1レンズ19のシェイプファクター(レンズ形状)を規定している。縮小光学系2の主点位置および焦点距離は焦点板13上での観察範囲と撮像素子22の受光範囲によって一義的に決まる。そのため、条件式(2)の下限を超えると、縮小光学系2の主点がペンタダハプリズム15側に偏る。このため、第2レンズ20と撮像素子22の間隔が狭くなり過ぎてしまい、フィルタ21の挿入や撮像素子22の位置調整が困難となる。
また、条件式(2)の上限を超えると、第1レンズ19の、開口絞り17を通過した光束が広がるため、第1レンズ19の光出射面19cおよび第2レンズ20の有効径を広くしなければならず、縮小光学系2が大型化する。つまり、縮小光学系2の適切な主点配置及び小型化のためには、条件式(2)を満足することが望ましい。
条件式(3)は、第2レンズ20の焦点距離2と縮小光学系2の焦点距離fの関係を示している。条件式(3)の下限を超えると、軸上色収差及び倍率色収差の補正が不十分となり、画素が多く大型の撮像素子を用いても十分な解像力を得るのが困難になる。条件式(3)の上限を超えると、第2レンズ20と撮像素子22の間隔が狭くなり過ぎてしまい、フィルタ21の挿入や撮像素子22の位置調整を精度良く行うことが困難となる。縮小光学系2の高い解像力を得るためには、条件式(3)を満足することが望ましい。
条件式(4)は、第2レンズ20の光出射面20bの近軸曲率半径と縮小光学系2の焦点距離の関係を示している。条件式(4)の下限を超えると、第2レンズによる収差補正が不十分となり、特に非点収差が多く発生する。条件式(4)の上限を超えると、第2レンズ20の偏芯敏感度が大きくなり、さらに第2レンズ20の外周部が撮像素子22と近づき過ぎるため、撮像素子22の位置調整を精度良く行うことが困難となる。縮小光学系2の高い解像力を得るためには、条件式(4)を満足することが望ましい。
条件式(5)は、第1レンズ19の材料のアッベ数ν1と第2レンズ20の材料のアッベ数ν2との関係を示す。第1レンズ19は正の屈折力、第2レンズ20は負の屈折力を持つため、色収差の発生を抑えるためには、第1レンズ19は色分散の小さな材料、第2レンズ20は色分散の大きな材料を用いることが望ましい。条件式(5)の下限値を超えると軸上色収差を良好に補正するのが困難になるため、好ましくない。条件式(5)の上限値を超えると倍率色収差を良好に補正することが困難になるため、好ましくない。
更に好ましくは条件式(1)乃至(5)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
0.5<f1/d1<0.8 ・・・(1a)
0.0<(R11+R12)/(R11−R12)<0.6 ・・・(2a)
−1.4<f2/f<−0.4 ・・・(3a)
1.5<f/R22<2.8 ・・・(4a)
2.0<ν1/ν2<5.0 ・・・(5a)
次に各実施例の縮小光学系の数値データを示す。数値データにおいてiは開口絞り17を第1番目(r1)とする面の順序を示す。「ri」は開口絞り17を含めて第i番目の面の近軸曲率半径を示す。「di」は開口絞り17を含めて第i番目の面と第(i+1)番目の面との間の軸上面間隔を示す。さらに、「Ni」は開口絞り17から第i番目の材料のd線(波長=578.6nm)に対する屈折率を示し、「νi」は開口絞り17から第i番目の材料のd線に対するアッベ数を示す。
また、「f」は縮小光学系の焦点距離(第1レンズと第2レンズの合成焦点距離)、「f1」は第1レンズの焦点距離、f2は第2レンズの焦点距離をそれぞれ示す。Hは撮像素子22の最大像高(撮像素子22の対角線長の1/2)を示す。r2、r3はフィルタ18の光入射面と、光出射面の曲率半径をそれぞれ示す。r8、r9はフィルタ21の光入射面と、光出射面の曲率半径をそれぞれ示す。r10は撮像面IMGである。第1レンズ19の両レンズ面(r4、r5)、第2レンズ20の両レンズ面(r6、r7)は非球面形状で構成されており、非球面形状は、次の数1式によって定義されるものとする。
なお、数1式において、xはレンズ面の頂点からの光軸方向の距離、hは光軸と垂直な方向の高さ、Rはレンズ面の頂点での近軸曲率半径、kは円錐定数である。C4、C6、C8、C10、C12は非球面係数である。「E−i」は10を底とする指数表現、すなわち「10−i」を表している。また、各条件式と各実施例との対応を表1に示す。
1 観察光学系 2 縮小光学系 11 撮像光学系 13 焦点板
15 ペンタダハプリズム(正立光学系) 16 接眼光学系
19 第1レンズ 20 第2レンズ 22 撮像素子
101 ファインダー光学系

Claims (9)

  1. 撮像光学系によって焦点板に結像された被写体像を正立像とする正立光学系と、前記正立像を接眼光学系を介して観察させる観察光学系と、前記焦点板に結像された被写体像を、前記正立光学系を介して撮像素子に結像する縮小光学系とを有するファインダー光学系であって、
    前記縮小光学系の光軸は、前記接眼光学系の光軸に対して非平行であり、
    前記縮小光学系は、前記正立光学系側から前記撮像素子側へ順に、開口絞り、正の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズから構成され、前記第1レンズは光入射面から入射した光束を反射して光出射面より出射させる内面反射面を有することを特徴とするファインダー光学系。
  2. 前記縮小光学系の光入射面と前記接眼光学系の光入射面が前記正立光学系の光出射面に対向するように、前記縮小光学系と前記接眼光学系が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のファインダー光学系。
  3. 前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第1レンズの光入射面から光出射面までの光軸上の長さをd1とするとき、
    0.4<f1/d1<0.9
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のファインダー光学系。
  4. 前記第1レンズの光入射面と光出射面の近軸曲率半径を各々R11、R12とするとき、
    −0.1<(R11+R12)/(R11−R12)<0.7
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のファインダー光学系。
  5. 前記縮小光学系の焦点距離をf、前記第2レンズの焦点距離をf2とするとき、
    −1.5<f2/f<−0.3
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のファインダー光学系。
  6. 前記縮小光学系の焦点距離をf、前記第2レンズの光出射面の近軸曲率半径をR22とするとき、
    1.0<f/R22<3.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のファインダー光学系。
  7. 前記第1レンズの材料のアッベ数をν1、前記第2レンズの材料のアッベ数をν2とするとき、
    1.5<ν1/ν2<5.5
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のファインダー光学系。
  8. 前記縮小光学系の光軸は、前記焦点板と前記観察光学系の光軸の交点を通り、前記接眼光学系の光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のファインダー光学系。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のファインダー光学系と、該ファインダー光学系で観察される被写体像に相当する像を受光する撮像手段と、を有することを特徴とする撮像装置。
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