JP2000098223A - レンズおよび光学モジュール - Google Patents

レンズおよび光学モジュール

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JP2000098223A
JP2000098223A JP10270019A JP27001998A JP2000098223A JP 2000098223 A JP2000098223 A JP 2000098223A JP 10270019 A JP10270019 A JP 10270019A JP 27001998 A JP27001998 A JP 27001998A JP 2000098223 A JP2000098223 A JP 2000098223A
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lens
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image
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positive lens
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JP10270019A
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Kyoko Otake
恭子 大竹
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で50°程度の画角をもち、監視
用途等のカメラとして実用上十分な光学性能を有するレ
ンズを提供する。 【解決手段】 物体側から順に、球形に近い両凸形状の
正レンズL1 と凹平形状の負レンズL2 とを含むレンズ
であり、正レンズL1 の像側の面と負レンズL2の物体
側の面とは異なる形状の曲面でかつ隣り合って配置さ
れ、負レンズL2 の像側の平面の近傍に結像位置があ
る。また、正レンズL1 と負レンズL2 とは光軸上で接
しており、負レンズL2 の物体側の面は面頂から光軸と
垂直方向に離れるほど負パワーが弱くなるような非球面
である。さらに、正レンズL1 の内部に明るさ絞りSを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオカメラ等に
用いるレンズおよびそれを用いた光学モジュールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、簡易に撮像できる小型で低コスト
な撮像モジュールヘの需要がますます高くなっている。
これら撮像モジュールに用いられるレンズ系としては、
画角が50°程度のものが求められるケースが多く、レ
ンズ構成としては通常、4〜6枚が一般的である。特に
枚数が少ないものでは特開平4−211214号公報に
開示されたレンズ系があり、それは結像レンズと補正レ
ンズの2枚構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
4〜6枚構成ではレンズ枚数が多く、レンズを固定する
ための鏡枠構成が複雑になりコスト高になってしまう。
また上記の特開平4−211214号公報のものは枚数
は少ないものの複数枚のレンズや撮像素子が各々別体と
なっており、組み立て後の調整の必要などからコスト高
になってしまう。
【0004】本発明は上記の従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的は、簡単な構成で50°
程度の画角をもち、監視用途等のカメラとして実用上十
分な光学性能を有するレンズを提供することである。ま
た本発明の他の目的は、簡単な構成で、小型、低コスト
な撮像モジュールを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のレンズは、(1) 物体側より順に、球もしくは球
形に近い両凸形状の正レンズと、凹平形状の負レンズと
を含んで構成され、前記正レンズの像側の面と前記負レ
ンズの物体側の面とが異なる形状の曲面でかつ隣り合っ
て配置され、前記負レンズの像側の平面の近傍に結像位
置があり、以下の条件(1)、(2)、(3)を満足す
ることを特徴とするレンズ。
【0006】 −0.25≦db /f≦0.25 ・・・(1) 0.9≦r1 /(d1 /2)≦1.3 ・・・(2) 0.0≦|(r1 +r2 )/f|≦0.15 ・・・(3) ただし、db はレンズ系のバックフォーカス、fはレン
ズ系全体の焦点距離、r 1 は前記正レンズの物体側の面
の曲率半径、r2 は前記正レンズの像側の面の曲率半
径、d1 は前記正レンズの面間隔である。
【0007】この構成においては、簡単な構成で、かつ
レンズ1枚の場合よりも光学性能のよいレンズ系を提供
することができる。またレンズ枚数が少ないので、組み
立てが容易になり鏡枠の構成も簡単で低コストになし得
る。正レンズの形状を球もしくは球形に近い形状とした
場合も、製造しやすく、低コストになし得る。さらに最
も像側の面が平面で像位置がこの面の近傍にできるた
め、光学モジュールとして組み込みやすい。
【0008】条件(1)を満足することによって、図1
1に示すように結像位置がレンズ系の最も像側の面の近
傍にくる。条件(2)、(3)を満足することによっ
て、正レンズは球もしくは球形に近い両凸形状となる。
また、(2) 前記正レンズと前記負レンズとが一部接
していることを特徴とする前記(1)に記載のレンズ。
【0009】この構成においては、物体側からレンズを
押し付け固定することによって、鏡枠の構成が簡単にな
り低コストで製造上も好都合である。また、正レンズの
形状が球もしくは球形に近いため、負レンズの物体側の
面の曲率を正レンズの像側の面よりゆるくすれば、正レ
ンズを負レンズの物体側の面上で転がすことによって容
易にレンズの軸を合わせることができ、製造上好都合で
ある。また、(3) 前記正レンズと前記負レンズ各々
の対向する面の間を充填する媒質を有することを特徴と
する前記(1)に記載のレンズ。
【0010】この構成においては、正レンズと負レンズ
とが接着されるので鏡枠が不要である。また、(4)
前記負レンズの物体側の面が非球面であることを特徴と
する前記(1)乃至(3)に記載のレンズ。
【0011】この構成においては、像面湾曲を抑える効
果、または最大像高における非点隔差を少なくする効果
がある。また、(5) 前記負レンズの物体側の面が、
面頂から光軸と垂直方向に離れるほど負パワーが弱くな
るような非球面であることを特徴とする前記(2)に記
載のレンズ。
【0012】この構成においては、負レンズの媒質が正
レンズの媒質より融点が低い場合、負レンズの媒質の融
点以上で正レンズの媒質の融点以下の温度において、正
レンズを負レンズに押し付けて製造することができ、製
造上好都合である。また、(6) 以下の条件(4)を
満足することを特徴とする前記(1)乃至(5)に記載
のレンズ。
【0013】 n1 −n2 <0 ・・・(4) ただし、n1 は前記正レンズの屈折率、n2 は前記負レ
ンズの屈折率である。この構成においては、各収差を良
好に補正することが可能となる。特に歪曲収差、倍率色
収差を良好に補正可能である。さらに、非点隔差も抑え
られており光学性能が良好である。
【0014】また、この構成において以下の条件
(4’)を満足することが望ましい。 −0.4<n1 −n2 ≦−0.2 ・・・(4’) 条件(4’)を満足することによって、特に歪曲収差、
倍率色収差が補正されたより良好な光学性能をもったレ
ンズ系となし得る。また、(7) レンズ系内に明るさ
絞りを有することを特徴とする前記(1)乃至(6)に
記載のレンズ。
【0015】この構成においては、各収差を良好に補正
することが可能となる。特に非点収差、歪曲収差、コマ
収差を良好に補正可能である。また、明るさ絞りをレン
ズ内部に配置する場合、図12に示すように、レンズ外
形に溝状のくびれ部を設けレンズ外形部に遮光のための
黒ペイントを施せば、収差補正上望ましい絞り構成を部
品点数を増やさずに簡易に得ることが可能となる。
【0016】また、この構成において以下の条件(5)
を満足することが望ましい。 0.3<ds /f<0.65 ・・・(5) ただし、ds は前記正レンズの物体側の面頂から明るさ
絞りまでの光軸方向の距離、fはレンズ系全体の焦点距
離である。条件(5)を満足する場合、特に歪曲収差、
倍率色収差が補正されたより良好な光学性能をもったレ
ンズ系となる。
【0017】また、この構成において以下の条件(6)
を満足することが望ましい。 −0.2≦(r1 −ds )/f≦0.25 ・・・(6) ただし、r1 は前記正レンズの物体側の面の曲率半径、
s は前記正レンズの物体側の面頂から明るさ絞りまで
の光軸方向の距離、fはレンズ系全体の焦点距離であ
る。条件(6)を満足する場合、特に歪曲収差、倍率色
収差、コマ収差が補正されたより良好な光学性能をもっ
たレンズ系となり、さらに、絞り位置がレンズの中心に
あるようにすることで、絞り位置の確定がしやすく、製
造上も好都合である。また、(8) 前記(1)乃至
(7)に記載のレンズを、光強度と電気信号とを変換す
る素子に密着配置したことを特徴とする光学モジュー
ル。
【0018】なお、「光強度と電気信号とを変換する素
子」とは、たとえば撮像素子や表示素子などである。こ
の構成のように光学モジュールとした場合、レンズ、レ
ンズ保持部材、撮像素子の撮像面などのばらつきを極め
て小さく抑えることができ、レンズ系の結像面を撮像素
子の撮像面に一致させることが容易となる。また、立体
撮影やAFなどで光学系が二つ必要な光学モジュールと
する場合、レンズ系を撮像エリアに貼り付けるだけで光
学系の光軸が簡単に平行になり、アライメントが極めて
容易となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のレンズとそれを
用いた光学モジュールの実施例について説明する。
【0020】図1〜図5はそれぞれ実施例1〜5のレン
ズ断面図、図6〜図10はそれぞれ実施例1〜5の収差
曲線図を示す。
【0021】実施例1のレンズ構成は、図1に示すよう
に、図示しない物体側から順に、球形に近い両凸形状の
正レンズL1 と凹平形状の負レンズL2 とを含むレンズ
である。正レンズL1 の像側の面と負レンズL2 の物体
側の面とは異なる形状の曲面でかつ隣り合って配置さ
れ、負レンズL2 の像側の平面の近傍に結像位置があ
る。また、正レンズL1 と負レンズL2 とは光軸上で接
しており、負レンズL2 の物体側の面は面頂から光軸と
垂直方向に離れるほど負パワーが弱くなるような非球面
である。さらに、正レンズL1 の内部に明るさ絞りSを
有する。図6に実施例1の収差曲線図を示す。
【0022】実施例2のレンズ構成は、図2に示すよう
に、図示しない物体側から順に、球形に近い両凸形状の
正レンズL1 と凹平形状の負レンズL2 とを含むレンズ
である。正レンズL1 の像側の面と負レンズL2 の物体
側の面とは異なる形状の曲面でかつ隣り合って配置さ
れ、負レンズL2 の像側の平面の近傍に結像位置があ
る。また、負レンズL2 の物体側の面は面頂から光軸と
垂直方向に離れるほど負パワーが弱くなるような非球面
である。さらに、正レンズL1 の内部に明るさ絞りSを
有する。図7に実施例2の収差曲線図を示す。
【0023】実施例3のレンズ構成は、図3に示すよう
に、図示しない物体側から順に、球形の正レンズL1
凹平形状の負レンズL2 とを含むレンズである。正レン
ズL1 の像側の面と負レンズL2 の物体側の面とは異な
る形状の曲面でかつ隣り合って配置され、負レンズL2
の像側の平面の近傍に結像位置がある。また、正レンズ
1 と負レンズL2 とは光軸上で接しており、負レンズ
2 の物体側の面は面頂から光軸と垂直方向に離れるほ
ど負パワーが弱くなるような非球面である。さらに、正
レンズL1 の中心に明るさ絞りSを有する。図8に実施
例3の収差曲線図を示す。
【0024】実施例4のレンズ構成は、図4に示すよう
に、図示しない物体側から順に、球形に近い両凸形状の
正レンズL1 と凹平形状の負レンズL2 とを含むレンズ
である。正レンズL1 の像側の面と負レンズL2 の物体
側の面とは異なる形状の曲面でかつ隣り合って配置さ
れ、負レンズL2 の像側の平面の近傍に結像位置があ
る。また、負レンズL2 の物体側の面は非球面である。
さらに、正レンズL1 の中心に明るさ絞りSを有する。
図9に実施例4の収差曲線図を示す。
【0025】実施例5のレンズ構成は、図5に示すよう
に、図示しない物体側から順に、球形の正レンズL1
凹平形状の負レンズL2 とを含むレンズである。正レン
ズL 1 の像側の面と負レンズL2 の物体側の面とは異な
る形状の曲面でかつ隣り合って配置され、負レンズL2
の像側の平面の近傍に結像位置がある。正レンズL1
負レンズL2 各々の対向する面の間を充填する媒質mを
有する。また、負レンズL2 の物体側の面は非球面であ
る。さらに、正レンズL1 の中心に明るさ絞りSを有す
る。図10に実施例5の収差曲線図を示す。
【0026】後記する数値データが示すように、以上の
実施例1〜5は、条件(1)〜(6)を満足し、さら
に、条件(4’)を満足する。以下に、実施例1〜5の
数値データを示す。各実施例において、記号は上記の
他、FNOはFナンバー、ωは半画角、r1 、r2 、・・
・は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 、・・・は各レ
ンズ面間の間隔、nd1、nd2、・・・は各レンズのd線
の屈折率、νd1、νd2、・・・は各レンズのd線のアッ
ベ数である。また非球面は、光軸との交点を原点として
光軸方向にx軸、x軸に垂直な面内にy軸をとるとき、
以下の式(a)にて表わされるものである。
【0027】 x=(y2 /r)/[1+√{1−(k+1)(y/r)2 }]+A4 4 +A6 6 +・・・ ・・・(a) ただし、rは近軸曲率半径、kは円錐係数、A4 、A6
はそれぞれ4次、6次の非球面係数である。
【0028】なお、データでは明るさ絞りを第0面(r
0 )として記載している。したがって第0面と第1面と
の面間隔(d0 )は負の値となっている。また、実施例
5のデータにおいて、r2 〜r3 は充填媒質を表す。 (実施例1) r0 = ∞(絞り) d0 =-2.1825 r1 = 1.7205 d1 = 3.3492 nd1 = 1.49700 νd1 = 81.54 r2 = -1.7313 d2 = 0.0000 r3 = -1.9268(非球面)d3 = 2.6322 nd2 = 1.80518 νd2 = 25.43 r4 = ∞ db = 0.0000 f = 4.0000 FNO = 2.8000 IH = 2.0000 2ω = 51.12° 非球面係数 第3面 k = 0.0000 A4 = -4.8364 ×10-26 = 4.7654 ×10-2 (1)db /f = 0.0 (2)r1 /(d1 /2.0)= 1.0274 (3)|(r1 +r2 )/f| = 0.00261 (4)n1 −n2 = -0.31 (5)ds /f = 0.53 (6)(r1 −ds )/f = -0.1155 (実施例2) r0 = ∞(絞り) d0 =-2.1828 r1 = 2.0366 d1 = 3.2826 nd1 = 1.49700 νd1 = 81.54 r2 = -1.8563 d2 = 0.3370 r3 = -2.3148(非球面)d3 = 2.4599 nd2 = 1.80518 νd2 = 25.43 r4 = ∞ db = 0.0000 f = 4.0000 FNO = 2.8000 IH = 2.0000 2ω = 52.36° 非球面係数 第3面 k = 0.0000 A4 = -4.1014 ×10-26 = 2.8865 ×10-2 (1)db /f = 0.0 (2)r1 /(d1 /2.0) = 1.241 (3)|(r1 +r2 )/f| = 0.0451 (4)n1 −n2 = -0.31 (5)ds /f = 0.55 (6)(r1 −ds )/f = -0.0366 (実施例3) r0 = ∞(絞り) d0 =-1.6780 r1 = 1.6780 d1 = 3.3559 nd1 = 1.49700 νd1 = 81.54 r2 = -1.6780 d2 = 0.0000 r3 = -1.8567(非球面)d3 = 2.4262 nd2 = 1.80518 νd2 = 25.43 r4 = ∞ db = 0.0000 f = 4.0000 FNO = 2.8000 IH = 2.0000 2ω = 53.15° 非球面係数 第3面 k = 0.0000 A4 = -5.0517 ×10-26 = 5.2553 ×10-2 (1)db /f = 0.0 (2)r1 /(d1 /2.0) = 1.0 (3)|(r1 +r2 )/f| = 0.0 (4)n1 −n2 = -0.31 (5)ds /f = 0.42 (6)(r1 −ds )/f = 0.0 (実施例4) r0 = ∞(絞り) d0 =-2.0224 r1 = 2.0224 d1 = 4.0449 nd1 = 1.49700 νd1 = 81.54 r2 = -2.0224 d2 = 0.3835 r3 = -2.5521(非球面)d3 = 1.4473 nd2 = 1.80518 νd2 = 25.43 r4 = ∞ db = 0.0000 f = 4.0000 FNO = 2.8000 IH = 2.0000 2ω = 53.65° 非球面係数 第3面 k = 0.0000 A4 = -9.9007 ×10-36 = -6.1926 ×10-3 (1)db /f = 0.0 (2)r1 /(d1 /2.0) = 1.0 (3)|(r1 +r2 )/f| = 0.0 (4)n1 −n2 = -0.31 (5)ds /f = 0.53 (6)(r1 −ds )/f = 0.0 (実施例5) r0 = ∞(絞り) d0 =-1.8097 r1 = 1.8097 d1 = 3.6195 nd1 = 1.49700 νd1 = 81.54 r2 = -1.8097 d2 = 0.0070 nd2 = 1.56384 νd2 = 60.67 r3 = -3.3971(非球面)d3 = 2.5351 nd3 = 1.80518 νd3 = 25.43 r4 = ∞ db = 0.0000 f = 4.0000 FNO = 2.8000 IH = 2.0000 2ω = 50.57° 非球面係数 第3面 k = 0.0000 A4 = -2.1147 ×10-26 = -1.6658 ×10-2 (1)db /f = 0.0 (2)r1 /(d1 /2.0) = 1.0 (3)|(r1 +r2 )/f| = 0.0 (4)n1 −n2 = -0.31 (5)ds /f = 0.43 (6)(r1 −ds )/f = 0.0 次に、本発明の光学モジュールについて詳しく説明す
る。
【0029】本発明の光学モジュールの例を図13に示
す。1は本発明のレンズ、2は撮像素子の撮像チップ、
3は撮像素子の撮像面、4は撮像素子のセラミックス基
板を示し、平面であるレンズ1の最終面5を撮像チップ
2に直接接着することによってレンズ1と撮像素子とを
密着させたものである。接着にはエポキシ系接着剤等を
用いる。このとき所定の距離にある物体の像が撮像面3
上にできるように構成しておけば、その像を撮像するこ
とができる。またレンズ1の被写界深度によって、所定
の距離前後にある物体もかなり広い範囲で撮像すること
ができる。
【0030】本発明の光学モジュールの別の例を図14
に示す。この例は、レンズ1と撮像チップ2との問を樹
脂6で埋めて一体化し、レンズ1の最終面5と撮像面3
とを光学的に密着させたものである。このとき所定の距
離にある物体の像が撮像面3上にできるようにレンズ1
と樹脂6の厚さを調整しておけば、その像を撮像するこ
とができる。またレンズ1の被写界深度によって、所定
の距離前後にある物体もかなり広い範囲で撮像すること
ができる。
【0031】上記のように光学モジュールを構成するこ
とによって、次のような大きなメリットが生じる。通
常、撮像系の組み立て後、レンズの結像面が撮像面にち
ょうどくるようにレンズを動かして調整をしなければな
らない。これは、レンズ自体やレンズ保持部材、撮像素
子の撮像面などのばらつきにより、組み立て後、レンズ
の結像面が撮像面からずれてしまうからである。ところ
が、本発明のような構成にすると、レンズ自体やレンズ
保持部材、撮像素子の撮像面などのばらつきを極めて小
さく抑えることができ、その結果、調整なしにレンズの
結像面を撮像素子の撮像面に容易に一致させることがで
きる。
【0032】以上に説明したように、本発明のレンズ
は、撮像素子と一体化させた撮像モジュールを構成する
ときにも好適なものである。
【0033】また、このとき、従来の撮像系においてレ
ンズ系の後方に配置されているローパスフィルタや赤外
カットフィルタが従来のようには配置できないことにな
るが、以下のような対応が考えられる。すなわち、ま
ず、赤外カットフィルタについては、レンズを構成する
ガラス素材に銅イオン等の赤外光を吸収する元素を含ま
せておく方法や、レンズの物体側面に赤外光をカットす
るコーティングをほどこす方法などである。ローパスフ
ィルタについては、レンズ系の収差および回折ボケによ
って、モアレを発生させている画素ピッチ程度に点像強
度分布を大きくしておく方法や、レンズの物体側面上に
モアレを消すための回折パタンを形成する方法などであ
る。以上のように構成することによって、フィルタ機能
も含めたモジュールの一体化を達成することができる。
本発明の光学モジュールのさらに別の例について説明す
る。
【0034】立体撮影やAFなどで光学系が二つ必要な
場合は、二つのレンズ系を正確にアライメントする必要
があるが、そのアライメントが手間のかかるものとな
り、コストアップの原因になっている。従来の立体撮影
や位相検出AFを電気的におこなうための光学系では、
二つの別々のレンズ系をそれぞれ別々の撮像素子に取り
付けて、両光学系をうまくアライメントして用いる方法
が一般的であった。そのため、二つの光学系のアライメ
ントが必要となる。
【0035】そこで本発明では、図15に示すように、
二つの撮像エリア7、8を一つの素子基板9上の同一平
面上に設け、かつ二つのレンズ10、11の最終面1
0’、11’を平面とし、その近傍に結像位置が来るよ
うにしたうえで、二つの撮像エリア7、8に二つのレン
ズ10、11を直接貼り付ける。このようにすると二つ
のレンズの光軸が簡単に平行となるため、アライメント
が極めて容易となる。なお図15(a)はこの例の光学
モジュールを物体側からみた正面図、(b)は側面図を
表す。
【0036】また、ここでいう素子基板とは、シリコン
などの平板状のウエハ表面に電気回路パタンを構成した
もので、撮像や光の受光・発光をおこなう機能を有した
ものである。また、このときに用いるレンズとしては、
本発明のレンズが有効である。本発明は二枚のレンズが
密着しているので、鏡枠を用いることなく素子基板に接
着することが可能となる。本発明の光学モジュールのさ
らに別の例を図16に示す。
【0037】12は表示素子、13は本発明のレンズ、
14はバックライトであり、表示素子12とレンズ13
とは密着されている。この例は、レンズ13の結像位置
にLCD等の表示素子を置くことによって表示光学系と
しても用いるものである。表示素子12からの光はレン
ズ13によってほぼ平行光となり、目15をレンズ13
に接近して観察すれば図示しない表示パタンの拡大像を
見ることができる。本発明は、上記したものの他に、以
下のように構成することができる。
【0038】(1) 前記負レンズの媒質が前記正レン
ズの媒質より融点が低いことを特徴とする請求項5に記
載のレンズ。 (2) 以下の条件(4’)を満足することを特徴とす
る請求項6に記載のレンズ。
【0039】 −0.4<n1 −n2 ≦−0.2 ・・・(4’) ただし、n1 は前記正レンズの屈折率、n2 は前記負レ
ンズの屈折率である。(3) レンズ外形に溝状のくび
れ部を設けレンズ外形部に遮光のための黒ペイントを施
したことを特徴とする請求項7に記載のレンズ。 (4) 以下の条件(5)を満足することを特徴とする
請求項7に記載のレンズ。
【0040】 0.3<ds /f<0.65 ・・・(5) ただし、ds は前記正レンズの物体側の面頂から明るさ
絞りまでの光軸方向の距離、fはレンズ系全体の焦点距
離である。 (5) 以下の条件(6)を満足することを特徴とする
請求項7に記載のレンズ。
【0041】 −0.2≦(r1 −ds )/f≦0.25 ・・・(6) ただし、r1 は前記正レンズの物体側の面の曲率半径、
s は前記正レンズの物体側の面頂から明るさ絞りまで
の光軸方向の距離、fはレンズ系全体の焦点距離であ
る。 (6) 明るさ絞りがレンズ中心にあることを特徴とす
る請求項7に記載のレンズ。
【0042】
【発明の効果】 以上の説明から明らかなように、本発
明によって、簡単な構成でありながら、50°程度の画
角をもち、監視用途等のカメラとして実用上十分な光学
性能を有するレンズおよび、小型、低コストな撮像モジ
ュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のレンズ断面図である。
【図2】 本発明の実施例2のレンズ断面図である。
【図3】 本発明の実施例3のレンズ断面図である。
【図4】 本発明の実施例4のレンズ断面図である。
【図5】 本発明の実施例5のレンズ断面図である。
【図6】 本発明の実施例1の収差曲線図である。
【図7】 本発明の実施例2の収差曲線図である。
【図8】 本発明の実施例3の収差曲線図である。
【図9】 本発明の実施例4の収差曲線図である。
【図10】 本発明の実施例5の収差曲線図である。
【図11】 本発明のレンズの結像位置を示す図であ
る。
【図12】 明るさ絞りをレンズ内部に配置する方法を
示す図である。
【図13】 本発明の光学モジュールの例を示す図であ
る。
【図14】 本発明の光学モジュールの別の例を示す図
である。
【図15】 本発明の光学モジュールのさらに別の例を
示す図である。
【図16】 本発明の光学モジュールのさらに別の例を
示す図である。
【符号の説明】
S 明るさ絞り m 充填媒質 1、10、11、13 レンズ 2 撮像チップ I、3 撮像面 4 セラミックス基板 5、10’、11’ レンズの最終面 6 樹脂 7、8 撮像エリア 9 素子基板 12 表示素子 14 バックライト 15 目

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に、球もしくは球形に近い
    両凸形状の正レンズと、凹平形状の負レンズとを含んで
    構成され、前記正レンズの像側の面と前記負レンズの物
    体側の面とが異なる形状の曲面でかつ隣り合って配置さ
    れ、前記負レンズの像側の平面の近傍に結像位置があ
    り、以下の条件(1)、(2)、(3)を満足すること
    を特徴とするレンズ。 −0.25≦db /f≦0.25 ・・・(1) 0.9≦r1 /(d1 /2)≦1.3 ・・・(2) 0.0≦|(r1 +r2 )/f|≦0.15 ・・・(3) ただし、db はレンズ系のバックフォーカス、fはレン
    ズ系全体の焦点距離、r 1 は前記正レンズの物体側の面
    の曲率半径、r2 は前記正レンズの像側の面の曲率半
    径、d1 は前記正レンズの面間隔である。
  2. 【請求項2】 前記正レンズと前記負レンズとが一部接
    していることを特徴とする請求項1に記載のレンズ。
  3. 【請求項3】 前記正レンズと前記負レンズ各々の対向
    する面の間を充填する媒質を有することを特徴とする請
    求項1に記載のレンズ。
  4. 【請求項4】 前記負レンズの物体側の面が非球面であ
    ることを特徴とする請求項1乃至3に記載のレンズ。
  5. 【請求項5】 前記負レンズの物体側の面が、面頂から
    光軸と垂直方向に離れるほど負パワーが弱くなるような
    非球面であることを特徴とする請求項2に記載のレン
    ズ。
  6. 【請求項6】 以下の条件(4)を満足することを特徴
    とする請求項1乃至5に記載のレンズ。 n1 −n2 <0 ・・・(4) ただし、n1 は前記正レンズの屈折率、n2 は前記負レ
    ンズの屈折率である。
  7. 【請求項7】 レンズ系内に明るさ絞りを有することを
    特徴とする請求項1乃至6に記載のレンズ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7に記載のレンズを、光強
    度と電気信号とを変換する素子に密着配置したことを特
    徴とする光学モジュール。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003015400A1 (fr) * 2001-08-07 2003-02-20 Hitachi Maxell, Ltd Module de camera
JP2004242205A (ja) * 2003-02-07 2004-08-26 Hitachi Maxell Ltd カメラモジュールとその製造方法
JP2016177038A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 キヤノン株式会社 ファインダー光学系及びそれを有する撮像装置
JP2019184998A (ja) * 2018-04-03 2019-10-24 コンクラフト ホールディング コーポレーション エルティーデーConcraft Holding Co., Ltd. 異なる屈折率の材料を利用して構成されたレンズ構造体
JP2019184999A (ja) * 2018-04-03 2019-10-24 コンクラフト ホールディング コーポレーション エルティーデーConcraft Holding Co., Ltd. 異なる屈折率の材料を利用して構成されたレンズ構造体

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