JP2016175886A - ハロゲン化されたアルキルを有する液晶化合物、液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

ハロゲン化されたアルキルを有する液晶化合物、液晶組成物および液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】熱や光に対する高い安定性、高い透明点(または高い上限温度)、液晶相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、大きな誘電率異方性、適切な弾性定数、他の液晶性化合物との優れた相溶性等の物性の少なくとも1つを充足する液晶性化合物、この化合物を含有する液晶組成物、この組成物を含む液晶表示素子を提供する。【解決手段】式(1)で表される化合物。式(1)において、R1Xは、ハロゲンで置き換えられたアルキルであり;環A1、環A2、環A3、環A4、および環A5は1,4−フェニレン等であり;Z1、Z2、Z3、およびZ4は単結合、−COO−等であり;X1は、フッ素、−CF3等であり;L1およびL2はフッ素等であり;a、b、c、およびdは0または1である。【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、ハロゲン化されたアルキルを有する液晶性化合物、この化合物を含有し、ネマチック相を有する液晶組成物、およびこの組成物を含む液晶表示素子に関する。
液晶表示素子は、パソコン、テレビ等のディスプレイに広く利用されている。この素子は、液晶性化合物の光学異方性、誘電率異方性等の物性を利用したものである。液晶表示素子の動作モードとしては、PC(phase change)、TN(twisted nematic)、STN(super twisted nematic)、BTN(bistable twisted nematic)、ECB(electrically controlled birefringence)、OCB(optically compensated bend)、IPS(in-plane switching)、VA(vertical alignment)、FFS(fringe field switching)、PSA(polymer sustained alignment)等のモードがある。
このような液晶表示素子では、適切な物性を有する液晶組成物が使われている。素子の特性をさらに向上させるには、この組成物に含まれる液晶性化合物が、次の(1)から(8)で示す物性を有するのが好ましい。(1)熱や光に対する高い安定性、(2)高い透明点、(3)液晶相の低い下限温度、(4)小さな粘度(η)、(5)適切な光学異方性(Δn)、(6)大きな誘電率異方性(Δε)、(7)適切な弾性定数(K)、(8)他の液晶性化合物との優れた相溶性。
液晶性化合物の物性が素子の特性に及ぼす効果は、次のとおりである。(1)のように、熱や光に対する高い安定性を有する化合物は、素子の電圧保持率を上げる。これによって、素子の寿命が長くなる。(2)のように、高い透明点を有する化合物は、素子の使用可能な温度範囲を広げる。(3)のように、ネマチック相、スメクチック相等のような液晶相の低い下限温度、特にネマチック相の低い下限温度を有する化合物も、素子の使用可能な温度範囲を広げる。(4)のように、粘度の小さな化合物は、素子の応答時間を短くする。
素子の設計に応じて、(5)のように適切な光学異方性、すなわち大きな光学異方性または小さな光学異方性、を有する化合物が必要である。素子のセルギャップを小さくすることにより応答時間を短くする場合には、大きな光学異方性を有する化合物が適している。(6)のように大きな誘電率異方性を有する化合物は、素子のしきい値電圧を下げる。これによって、素子の消費電力が小さくなる。一方、小さな誘電率異方性を有する化合物は、組成物の粘度を下げることによって、素子の応答時間を短くする。この化合物は、ネマチック相の上限温度を上げることによって素子の使用可能な温度範囲を広げる。
(7)に関しては、大きな弾性定数を有する化合物は、素子の応答時間を短くする。小さな弾性定数を有する化合物は、素子のしきい値電圧を下げる。したがって、向上させたい特性に応じて適切な弾性定数が必要になる。(8)のように他の液晶性化合物との優れた相溶性を有する化合物が好ましい。これは、異なった物性を有する液晶性化合物を混合して、組成物の物性を調節するからである。
これまでに、大きな誘電率異方性を有する液晶性化合物が種々合成されてきた。大きな光学異方性を有する液晶性化合物も種々合成されてきた。新規な化合物には、従来の化合物にはない優れた物性が期待されるからである。新規な化合物を液晶組成物に添加することによって、組成物において少なくとも2つの物性の間で適切なバランスが得られると期待されるからである。このような状況から、上記の物性(1)から(8)に関して優れた物性と適切なバランスを有する化合物が望まれている。
特許文献1の段落0260、使用例33には、下記の化合物がF4−HHCF2OB(F,F)−Fの記号を使って記載されている。
Figure 2016175886
また、特許文献2〜4には、下記の化合物や類縁体が開示されている。

Figure 2016175886
特開平10−204016号公報 中国特許出願公開第104099105号明細書 中国特許出願公開第104130781号明細書 中国特許出願公開第104263382号明細書
第一の課題は、熱や光に対する高い安定性、高い透明点(またはネマチック相の高い上限温度)、液晶相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、大きな誘電率異方性、適切な弾性定数、他の液晶性化合物との優れた相溶性等の物性の少なくとも1つを充足する液晶性化合物を提供することである。スメクチック相を有さず、類似の化合物と比較して大きな弾性定数比を有する化合物を提供することである。第二の課題は、この化合物を含有し、熱や光に対する高い安定性、ネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、適切な弾性定数等の物性の少なくとも1つを充足する液晶組成物を提供することである。この課題は、少なくとも2つの物性に関して適切なバランスを有する液晶組成物を提供することである。第三の課題は、この組成物を含み、素子を使用できる広い温度範囲、短い応答時間、大きな電圧保持率、低いしきい値電圧、大きなコントラスト比、および長い寿命を有する液晶表示素子を提供することである。
本発明は、式(1)で表される化合物、この化合物を含有する液晶組成物、およびこの組成物を含む液晶表示素子に関する。
Figure 2016175886

式(1)において、
Xは、1つまたは2つの水素が、ハロゲンで置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;
環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり、環A、環A、環A、および環Aは1,4−シクロヘキシレンであってもよく;
、Z、Z、およびZは独立して、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH−、または−CHCH=CHCH−であり;
は、水素、ハロゲン、−CF、または−OCFであり;
およびLは独立して、水素、フッ素、または塩素であり;
a、b、c、およびdは独立して、0または1であり、a、b、c、およびdの和は1または2である。
第一の長所は、熱や光に対する高い安定性、高い透明点(またはネマチック相の高い上限温度)、液晶相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、大きな誘電率異方性、適切な弾性定数、他の液晶性化合物との優れた相溶性等の物性の少なくとも1つを充足する液晶性化合物を提供することである。スメクチック相を有さず、類似の化合物と比較して大きな弾性定数比を有する化合物を提供することである(比較例1、2を参照)。第二の長所は、この化合物を含有し、熱や光に対する高い安定性、ネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、適切な弾性定数等の物性の少なくとも1つを充足する液晶組成物を提供することである。この長所は、少なくとも2つの物性に関して適切なバランスを有する液晶組成物を提供することである。第三の長所は、この組成物を含み、素子を使用できる広い温度範囲、短い応答時間、大きな電圧保持率、低いしきい値電圧、大きなコントラスト比、および長い寿命を有する液晶表示素子を提供することである。
この明細書における用語の使い方は、次のとおりである。「液晶性化合物」、「液晶組成物」、および「液晶表示素子」の用語をそれぞれ「化合物」、「組成物」、および「素子」と略すことがある。「液晶性化合物」は、ネマチック相、スメクチック相等の液晶相を有する化合物、および液晶相を有しないが、上限温度、下限温度、粘度、誘電率異方性のような組成物の物性を調節する目的で添加する化合物の総称である。この化合物は、1,4−シクロヘキシレンや1,4−フェニレンのような六員環を有し、その分子構造は棒状(rod like)である。「液晶表示素子」は液晶表示パネルおよび液晶表示モジュールの総称である。「重合性化合物」は、組成物中に重合体を生成させる目的で添加する化合物である。
液晶組成物は、複数の液晶性化合物を混合することによって調製される。液晶性化合物の割合(含有量)は、この液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)で表される。この組成物に、重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、色素、消泡剤のような添加物が必要に応じて添加される。添加物の割合(添加量)は、液晶性化合物の割合と同様に、液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)で表される。重量百万分率(ppm)が用いられることもある。重合開始剤または重合禁止剤の割合は、例外的に重合性化合物の重量に基づいて表される。
「透明点」は、液晶性化合物における液晶相−等方相の転移温度である。「液晶相の下限温度」は、液晶性化合物における固体−液晶相(スメクチック相、ネマチック相等)の転移温度である。「ネマチック相の上限温度」は、液晶性化合物と母液晶との混合物または液晶組成物におけるネマチック相−等方相の転移温度であり、「上限温度」と略すことがある。「ネマチック相の下限温度」を「下限温度」と略すことがある。「誘電率異方性を上げる」の表現は、誘電率異方性が正である組成物のときは、その値が正に増加することを意味し、誘電率異方性が負である組成物のときは、その値が負に増加することを意味する。
式(1)で表される化合物を化合物(1)と略すことがある。式(1)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を化合物(1)と略すことがある。「化合物(1)」は、式(1)で表される1つの化合物、2つの化合物の混合物、または3つ以上の化合物の混合物を意味する。これらのルールは、他の式で表される化合物についても適用される。式(1)から(15)において、六角形で囲んだA、B、C等の記号はそれぞれ環A、環B、環C等の環に対応する。六角形は、シクロヘキサンやベンゼンのような六員環を表す。六角形がナフタレンのような縮合環や、アダマンタンのような架橋環を表すことがある。
成分化合物の化学式において、末端基Rの記号を複数の化合物に用いた。これらの化合物において、任意の2つのRが表す2つの基は同一であってもよく、または異なってもよい。例えば、化合物(1−1)のRがエチルであり、化合物(1−2)のRがエチルであるケースがある。化合物(1−1)のRがエチルであり、化合物(1−2)のRがプロピルであるケースもある。このルールは、R11、Z11等の記号にも適用される。化合物(8)において、iが2のとき、2つの環Dが存在する。この化合物において2つの環Dが表す2つの基は、同一であってもよく、または異なってもよい。iが2より大きいとき、任意の2つの環Dにも適用される。このルールは、他の記号にも適用される。
「少なくとも1つの‘A’」の表現は、‘A’の数が任意であることを意味する。「少なくとも1つの‘A’は、‘B’で置き換えられてもよい」の表現は、‘A’の数が1つのとき、‘A’の位置は任意であり、‘A’の数が2つ以上のときも、それらの位置は制限なく選択できることを意味する。このルールは、「少なくとも1つの‘A’が、‘B’で置き換えられた」の表現にも適用される。「少なくとも1つの‘A’が、‘B’、‘C’、または‘D’で置き換えられてもよい」という表現は、任意の‘A’が‘B’で置き換えられた場合、任意の‘A’が‘C’で置き換えられた場合、および任意の‘A’が‘D’で置き換えられた場合、さらに複数の‘A’が‘B’、‘C’、および/または‘D’の少なくとも2つで置き換えられた場合を含むことを意味する。例えば、「少なくとも1つの−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキル」には、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニル、アルコキシアルケニル、アルケニルオキシアルキルが含まれる。なお、連続する2つの−CH−が−O−で置き換えられて、−O−O−のようになることは好ましくない。アルキル等において、メチル部分(−CH−H)の−CH−が−O−で置き換えられて−O−Hになることも好ましくない。
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素を意味する。好ましいハロゲンは、フッ素および塩素である。さらに好ましいハロゲンはフッ素である。液晶性化合物のアルキルは直鎖状または分岐状であり、環状アルキルを含まない。直鎖状アルキルは、一般的に分岐状アルキルよりも好ましい。これらのことは、アルコキシ、アルケニル等の末端基についても同様である。1,4−シクロヘキシレンに関する立体配置は、上限温度を上げるためにシスよりもトランスが好ましい。2−フルオロ−1,4−フェニレンは、下記の2つの二価基を意味する。化学式において、フッ素は左向き(L)であってもよいし、右向き(R)であってもよい。このルールは、テトラヒドロピラン−2,5−ジイルのような、環から水素を2つ除くことによって生成した非対称な二価基にも適用される。

Figure 2016175886
本発明は、下記の項等である。
項1. 式(1)で表される化合物。
Figure 2016175886

式(1)において、
Xは、1つまたは2つの水素が、ハロゲンで置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;
環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり、環A、環A、環A、および環Aは1,4−シクロヘキシレンであってもよく;
、Z、Z、およびZは独立して、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH−、または−CHCH=CHCH−であり;
は、水素、ハロゲン、−CF、または−OCFであり;
およびLは独立して、水素、フッ素、または塩素であり;
a、b、c、およびdは独立して、0または1であり、a、b、c、およびdの和は1または2である。
項2. 項1に記載の式(1)において、
Xは、1つまたは2つの水素が、フッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;
環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレンであり、環A、環A、環A、および環Aは1,4−シクロヘキシレンであってもよく;
、Z、Z、およびZは独立して、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH−、または−CHCH=CHCH−であり;
は、フッ素、塩素、−CF、または−OCFであり;
およびLは独立して、水素、フッ素、または塩素であり;
a、b、c、およびdは独立して、0または1であり、a、b、c、およびdの和は1または2である。
項3. 式(1−1)、式(1−2)、式(1−3)、式(1−4)、および式(1−5)のいずれか1つで表される、項1または2に記載の化合物。
Figure 2016175886

式(1−1)から式(1−5)において、
Xは、1つまたは2つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;
環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり、環A、環A、環A、および環Aは1,4−シクロヘキシレンであってもよく;
、Z、Z、およびZは独立して、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、または−CHCH−であり;
は、フッ素、塩素、−CF、または−OCFであり;
およびLは独立して、水素、フッ素、または塩素である。
項4. 式(1−1)、式(1−3)、および式(1−4)のいずれか1つで表される、項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
Figure 2016175886

式(1−1)、式(1−3)、および式(1−4)において、
Xは、1つまたは2つの水素がフッ素で置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;
環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり、環Aおよび環Aは1,4−シクロヘキシレンであってもよく;
、Z、およびZは独立して、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、または−CHCH−であり;
は、フッ素、−CF、または−OCFであり;
およびLは独立して、水素またはフッ素である。
項5. 式(1−a)から(1−h)のいずれか1つで表される、項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
Figure 2016175886

式(1−a)から(1−h)において、RXは、1つの水素がフッ素で置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;Xは、フッ素、−CF、または−OCFであり;LおよびLは独立して、水素またはフッ素である。
項6.項5に記載の式(1−a)から(1−h)において、RXが、−(CH−CHFであり、hは0から9の整数である、項5に記載の化合物。
項7. 式(1−i)から(1−p)のいずれか1つで表される、項1から3のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2016175886

Figure 2016175886

式(1−i)から(1−p)において、RXは、1つの水素がフッ素で置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;Xは、フッ素、−CF、または−OCFであり;LおよびLは独立して、水素またはフッ素である。
項8. 項7に記載の式(1−i)から(1−p)において、RXが、−(CH−CHFであり、hは1から9の整数である、項7に記載の化合物。
項9. 項1から8のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
項10. 式(2)から(4)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項9に記載の液晶組成物。

Figure 2016175886

式(2)から(4)において、
11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環B、環B、環B、および環Bは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
11、Z12、およびZ13は独立して、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−、または−COO−である。
項11. 式(5)から(7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項9または10に記載の液晶組成物。

Figure 2016175886

式(5)から(7)において、
13は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
11は、フッ素、塩素、−OCF3、−OCHF2、−CF3、−CHF2、−CH2F、−OCF2CHF2、または−OCF2CHFCF3であり;
環C、環C、および環Cは独立して、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
14、Z15、およびZ16は独立して、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、または−(CH−であり;
11およびL12は独立して、水素またはフッ素である。
項12. 式(8)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項9から11のいずれか1項に記載の液晶組成物。

Figure 2016175886

式(8)において、
14は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
12は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;
環Dは、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり、環Dが複数有る場合は、同じであっても、異なっていてもよく;
17は、単結合、−CHCH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または−CHO−であり、Z17が複数有る場合は、同じであっても、異なっていてもよく;
13およびL14は独立して、水素またはフッ素であり;
iは、1、2、3、または4である。
項13. 式(9)から(15)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項9から12のいずれか1項に記載の液晶組成物。

Figure 2016175886

式(9)から(15)において、
15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環E、環E、環E、および環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン,テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり、環E、環E、環E、および環Eが複数有る場合は、同じであっても、異なっていてもよく;
環Eおよび環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン,テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
18、Z19、Z20、およびZ21は独立して、単結合、−CHCH−、−COO−、−CHO−、−OCF−、または−OCFCHCH−であり、Z18、Z19、Z20、およびZ21が複数有る場合は、同じであっても、異なっていてもよく;
15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
11は、水素またはメチルであり;
Xは、−CHF−または−CF−であり;
j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、n、およびpの和は、1または2であり、q、r、およびsの和は、0、1、2、または3であり、tは、1、2、または3である。
項14. 重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、色素、および消泡剤の群から選択された少なくとも1つの添加物をさらに含有する、項9から13のいずれか1項に記載の液晶組成物。
項15. 項9から14のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
本発明は、次の項をも含む。(a)重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、色素、および消泡剤の群から選択された、1つ、2つ、または少なくとも3つの添加物をさらに含有する、上記の組成物。(b)ネマチック相の上限温度が70℃以上であり、波長589nmにおける光学異方性(25℃で測定)が0.07以上であり、そして周波数1kHzにおける誘電率異方性(25℃で測定)が2以上である、上記の液晶組成物。(c)液晶表示素子の動作モードが、TNモード、ECBモード、OCBモード、IPSモード、またはFPAモードであり、液晶表示素子の駆動方式がアクティブマトリックス(AM)方式である、上記の液晶表示素子。
化合物(1)の態様、化合物(1)の合成法、液晶組成物、および液晶表示素子について、順に説明する。
1.化合物(1)の態様
本発明の化合物(1)は、ハロゲン化されたアルキルとCFO結合基とを有する。このCFO結合基は、2つのフェニレンの間に存在する(Compound BXBを参照)。一方、特許文献1の化合物は、シクロへキシレンとフェニレンとの間にCFO結合基を有する(Compound HXBを参照)。化合物(1)は、特許文献1に記載されている化合物に比較して、大きな光学異方性を有するという特徴を有する。

Figure 2016175886
化合物(1)の第一の特徴は、スメクチック相を有しないという点である。類似の化合物がスメクチック相を有する場合であっても、化合物(1)はネマチック相を有する(比較例1、2を参照)。第二の特徴は、大きな弾性定数比(K33/K11)を有する点である。化合物(1)は、類似の化合物と比較して弾性定数比が大きい(比較例2を参照)。この弾性定数比が大きいとき、素子の電圧−透過率曲線が急峻になる。これは、小さな電圧差によって、透過率に大きな変化が生じることを意味する。
スメクチック相に関しては、特開2007−308707号公報を参照する。段落0007には、「最近の市販の混合物は広い温度範囲にわたって作動する必要があり、従って低い温度における結晶化やスメクチック相の形成は排除しなければならない。ネマチックな混合物の開発において液晶物質の有用性についての最も重要な前提条件の1つは良好な溶解性である。この理由から、高い溶融温度やスメクチック相を形成する傾向を有する化合物は適当ではない。」と開示されている。つまり、スメクチック相が存在しない方が好ましいのである。
化合物(1)の好ましい例について説明をする。化合物(1)における末端基RXおよびX、環A、環A、環A、環A、および環A、結合基Z、Z、Z、およびZ、および置換基LおよびLの好ましい例は、化合物(1)の下位式にも適用される。化合物(1)において、これらの基を適切に組み合わせることによって、物性を任意に調整することが可能である。化合物の物性に大きな差異がないので、化合物(1)は、H(重水素)、13C等の同位体を天然存在比の量より多く含んでもよい。なお、化合物(1)の記号の定義は、項1に記載したとおりである。
Figure 2016175886
式(1)において、RXは、1つまたは2つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から10のアルキルである。
Xは、モノハロアルキルまたはジハロアルキルである。好ましいハロゲンは、フッ素または塩素である。好ましいモノハロアルキルは、1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたアルキルである。モノフルオロアルキルの例は、−CHF−(CH−CH、−(CH−CHF−(CH−CH、−(CH−CHFである。ここでeは0から8の整数であり、fとgの和は0から8の整数であり、hは0から9の整数である。これらの基において、フッ素は塩素で置き換えられてもよい。
好ましいジハロアルキルは、2つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたアルキルである。ジフルオロアルキルの例として、−CF−(CH−CH、−(CH−CF−(CH−CH、−(CH−CHF、−CHF−(CH−CHF−(CH−H等が挙げられる。ここでeは0から8の整数であり、fとgの和は0から8の整数であり、hは0から9の整数である。これらの基において、フッ素は塩素で置き換えられてもよい。
式(1)において、環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり、環A、環A、環A、および環Aは1,4−シクロヘキシレンであってもよい。
好ましい環Aから環Aは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルである。さらに好ましい環Aから環Aは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルである。特に好ましい環Aから環Aは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである。
環Aから環Aの少なくとも1つが1,4−シクロヘキシレンであるときは、透明点が高く、粘度が小さい。これらの少なくとも1つが1,4−フェニレンであるとき、または少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた1,4−フェニレンであるときは、光学異方性が大きく、そして配向秩序パラメーター(orientational order parameter)が比較的大きい。これらの少なくとも1つが、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた1,4−フェニレンであるときは、誘電率異方性が大きい。
式(1)において、Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH−、または−CHCH=CHCH−である。
好ましいZからZは、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、または−CHCH−である。さらに好ましいZからZは、単結合、−COO−、−OCH−、または−CFO−である。特に好ましいZからZは、単結合または−CFO−である。最も好ましいZからZは、単結合である。
、Z、Z、またはZが単結合であるときは、化学的安定性が高く、そして粘度が小さい。Z、Z、Z、またはZが−CFO−であるときは、粘度が小さく、誘電率異方性が大きく、そして上限温度が高い。
式(1)において、Xは、水素、ハロゲン、−CF、または−OCFである。好ましいXは、フッ素、塩素、−CF、または−OCFである。さらに好ましいXは、フッ素、−CF、または−OCFである。特に好ましいXは、フッ素または−OCFである。最も好ましいXはフッ素である。最も好ましいXは−OCFである。Xがフッ素であるときは、粘度が小さい。Xが−CFであるときは、誘電率異方性が大きい。Xが−OCFであるときは、他の液晶性化合物との相溶性が優れている。
式(1)において、LおよびLは独立して、水素、フッ素、または塩素である。好ましいLおよびLは、水素およびフッ素の組み合わせである。好ましいLおよびLは、フッ素およびフッ素の組み合わせである。LおよびLが水素およびフッ素の組み合わせであるときは、誘電率異方性が大きい。LおよびLがフッ素およびフッ素の組み合わせであるときは、特に誘電率異方性が大きい。
式(1)において、a、b、c、およびdは独立して、0または1であり、a、b、c、およびdの和は1または2である。a、b、c、およびdの和が1であるとき、化合物(1)は3環を有する。この化合物は小さな粘度の観点から好ましい。a、b、c、およびdの和が2であるとき、化合物(1)は4環を有する。この化合物は高い透明点の観点から好ましい。
好ましい化合物(1)の例は、項3に記載した化合物(1−1)から(1−5)である。より好ましい化合物(1)の例は、項4に記載された化合物(1−1)、化合物(1−3)、化合物(1−4)である。最も好ましい化合物(1)の例は、項5に記載された化合物(1−a)から(1−h)である。最も好ましい化合物(1)の例は、項7に記載された化合物(1−i)から(1−p)でもある。
化合物(1−1)は、熱や光に対する高い安定性および小さな粘度という観点から好ましい。化合物(1−3)は、高い透明点および優れた相溶性という観点から好ましい。化合物(1−4)は、高い透明点および大きな光学異方性という観点から好ましい。
2.化合物(1)の合成
化合物(1)の合成法を説明する。化合物(1)は、有機合成化学の方法を適切に組み合わせることにより合成することができる。出発物質に目的の結合基、環、または末端基を導入する方法は、フーベン−ヴァイル(Houben-Wyle, Methoden der Organische Chemie, Georg-Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・シンセシズ(Organic Syntheses, John Wily & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wily & Sons Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)等の成書に記載されている。
2−1.結合基Zの生成
結合基ZからZを生成する方法に関して、最初にスキームを示す。次に反応を説明する。このスキームにおいて、MSG(またはMSG)は少なくとも1つの環を有する1価の有機基である。スキームで用いた複数のMSG(またはMSG)が表わす一価の有機基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。化合物(1A)から(1I)は化合物(1)に相当する。エステルの生成においては、−COO−を有する化合物の合成法を示した。−OCO−を有する化合物もこの合成法によって合成することが可能である。他の非対称な結合基についても同様である。
(1)単結合の生成
Figure 2016175886
アリールホウ酸(11)と公知の方法で合成される化合物(12)とを、炭酸塩水溶液中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム触媒等の存在下で反応させて化合物(1A)を合成する。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(13)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で化合物(12)を反応させることによっても合成される。
(2)−COO−の生成
Figure 2016175886
化合物(13)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸(14)を得る。化合物(14)と、公知の方法で合成されるフェノール(15)とをDCC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)とDMAP(N,N−ジメチル−4−アミノピリジン)の存在下で脱水縮合させて化合物(1B)を合成する。
(3)−CHO−の生成
Figure 2016175886
化合物(16)を水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤で還元して化合物(17)を得る。これを臭化水素酸でハロゲン化して化合物(18)を得る。炭酸カリウム等の塩基存在下で、化合物(18)を化合物(19)と反応させて化合物(1C)を合成する。
(4)−CFO−の生成
Figure 2016175886

化合物(1B)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(20)を得る。化合物(20)をフッ化水素ピリジン錯体とNBS(N−ブロモスクシンイミド)でフッ素化し、−CFO−を有する化合物(1D)を合成する。M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 1992,827.を参照。化合物(1D)は化合物(1B)を(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(DAST)でフッ素化しても合成される。W. H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768.を参照。Peer. Kirsch et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2001, 40, 1480.に記載の方法によってこれらの結合基を生成させることも可能である。
(5)−CH2CH2−の生成
Figure 2016175886
公知の方法で合成されるホスホニウム塩(21)にカリウムt−ブトキシドのような塩基を作用させてリンイリドを調製する。これをアルデヒド(16)と反応させて得られたオレフィンを、パラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1E)を合成する。
(6)−(CF22−の生成
J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 5414. に記載された方法に従い、ジケトン(−COCO−)をフッ化水素触媒の存在下、四フッ化硫黄でフッ素化して−(CF22−を有する化合物を得る。
(7)−CF=CF−の生成
Figure 2016175886
化合物(13)をn−ブチルリチウムで処理した後、テトラフルオロエチレンを反応させて化合物(22)を得る。化合物(12)をn−ブチルリチウムで処理した後、化合物(22)と反応させて化合物(1F)を合成する。
(8)−C≡C−の生成
Figure 2016175886
ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下で、化合物(13)に2−メチル−3−ブチン−2−オールを反応させたのち、塩基性条件下で脱保護して化合物(23)を得る。ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下、化合物(23)を化合物(12)と反応させて、化合物(1G)を合成する。
(9)−(CH−の生成
Figure 2016175886

ホスホニウム塩(21)の代わりにホスホニウム塩(24)を用い、項(5)の方法に従って−(CH−CH=CH−を有する化合物を得る。これをパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1H)を合成する。
(10)−CHCH=CHCH−の生成
Figure 2016175886
公知の方法で合成されるホスホニウム塩(25)にカリウムt−ブトキシドのような塩基を作用させてリンイリドを調製する。これをアルデヒド(26)と反応させることにより、化合物(1I)を合成する。
2−2.環Aから環Aの生成
化合物(1)における環Aから環Aに関する合成法を説明する。1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン等の環に関しては出発物が市販されているか、または合成法がよく知られている。
2−3.RXの生成
化合物(1)における左末端基RXに関する生成法について、最初にスキームを示し、次に反応を説明する。このスキームにおいて、MSGは少なくとも1つの環を有する1価の有機基である。スキームで用いた複数のMSGによって表される有機基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。化合物(1J)および(1K)は化合物(1)に相当する。ハロゲン化アルキルの構造単位は、次のような方法で合成する。ハロゲンがアルキルの任意の位置に置換していても、同様な方法で合成できる。
Figure 2016175886
ハロゲン化アルキルのハロゲン化物(31)にトリフェニルホスフィンを反応させ、ホスホニウム塩(32)を得る。化合物(32)をカリウムt−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(16)と反応させる。得られたオレフィン(33)をパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1J)を合成する。
Figure 2016175886
公知の方法で合成される化合物(34)を(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(DAST)や、トリフェニルホスフィンと四ハロゲン化炭素でハロゲン化することによっても、化合物(1K)は合成できる。
3.液晶組成物
3−1.成分化合物
本発明の液晶組成物について説明をする。この組成物は、少なくとも1つの化合物(1)を成分Aとして含む。この組成物は、2つまたは3つ以上の化合物(1)を含んでもよい。組成物の成分が化合物(1)のみであってもよい。組成物は、化合物(1)の少なくとも1つを1重量%から99重量%の範囲で含有することが、優良な物性を発現させるために好ましい。誘電率異方性が正である組成物において、化合物(1)の好ましい含有量は5重量%から60重量%の範囲である。誘電率異方性が負である組成物において、化合物(1)の好ましい含有量は30重量%以下である。組成物は、化合物(1)と、本明細書中に記載しなかった液晶性化合物とを含んでもよい。
この組成物は、化合物(1)を成分Aとして含み、下に示す成分B、C、D、およびEから選択された液晶性化合物をさらに含むことが好ましい。成分Bは、化合物(2)から(4)である。成分Cは化合物(5)から(7)である。成分Dは、化合物(8)である。成分Eは、化合物(9)から(15)である。この組成物は、化合物(2)から(15)とは異なる、その他の液晶性化合物を含んでもよい。この組成物を調製するときには、誘電率異方性の正負と大きさとを考慮して成分B、C、D、およびEを選択することが好ましい。成分を適切に選択した組成物は、熱や光に対する高い安定性、高い上限温度、低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性(すなわち、大きな光学異方性または小さな光学異方性)、大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、および適切な弾性定数(すなわち、大きな弾性定数または小さな弾性定数)を有する。
成分Bは、2つの末端基がアルキル等である化合物である。成分Bの好ましい例として、化合物(2−1)から(2−11)、化合物(3−1)から(3−19)、および化合物(4−1)から(4−7)を挙げることができる。これらの化合物において、R11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。
Figure 2016175886
成分Bは、小さな誘電率異方性を有する。成分Bは中性に近い。化合物(2)は、粘度を下げるまたは光学異方性を調整する効果がある。化合物(3)および(4)は、上限温度を上げることによってネマチック相の温度範囲を広げる、または光学異方性を調整する効果がある。
成分Bの含有量を増加させるにつれて組成物の粘度は小さくなるが、誘電率異方性が小さくなる。そこで、素子のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は多い方が好ましい。IPS、VA等のモード用の組成物を調製する場合には、成分Bの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上である。
成分Cは、右末端にハロゲンまたはフッ素含有基を有する化合物である。成分Cの好ましい例として、化合物(5−1)から(5−16)、化合物(6−1)から(6−113)、化合物(7−1)から(7−57)を挙げることができる。これらの化合物において、R13は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく;X11は、フッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFである。
Figure 2016175886
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Figure 2016175886
Figure 2016175886
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成分Cは、誘電率異方性が正であり、熱や光に対する安定性が非常に優れているので、IPS、FFS、OCB等のモード用の組成物を調製する場合に用いられる。成分Cの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて1重量%から99重量%の範囲が適しており、好ましくは10重量%から97重量%の範囲、さらに好ましくは40重量%から95重量%の範囲である。成分Cを誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、成分Cの含有量は30重量%以下が好ましい。成分Cを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
成分Dは、右末端基が−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nである化合物(8)である。成分Dの好ましい例として、化合物(8−1)から(8−64)を挙げることができる。これらの化合物において、R14は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;X12は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nである。
Figure 2016175886
Figure 2016175886
成分Dは、誘電率異方性が正であり、その値が大きいので、TNモード等のモード用の組成物を調製する場合に用いられる。この成分Dを添加することにより、組成物の誘電率異方性を上げることができる。成分Dは、液晶相の温度範囲を広げる、粘度を調整する、または光学異方性を調整する、という効果がある。成分Dは、素子の電圧−透過率曲線の調整にも有用である。
TNモード等のモード用の組成物を調製する場合には、成分Dの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて1重量%から99重量%の範囲が適しており、好ましくは10重量%から97重量%の範囲、さらに好ましくは40重量%から95重量%の範囲である。成分Dを誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、成分Dの含有量は30重量%以下が好ましい。成分Dを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
成分Eは、化合物(9)から(15)である。これらの化合物は、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンのように、ラテラル位が2つのハロゲンで置換されたフェニレンを有する。成分Eの好ましい例として、化合物(9−1)から(9−8)、化合物(10−1)から(10−17)、化合物(11−1)、化合物(12−1)から(12−3)、化合物(13−1)から(13−11)、化合物(14−1)から(14−3)、および化合物(15−1)から(15−3)を挙げることができる。これらの化合物において、R15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;R17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。
Figure 2016175886
Figure 2016175886
成分Eは、誘電率異方性が負に大きい。成分Eは、IPS、VA、PSAモード等のモード用の組成物を調製する場合に用いられる。成分Eの含有量を増加させるにつれて組成物の誘電率異方性が負に大きくなるが、粘度が大きくなる。そこで、素子のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は少ないほうが好ましい。誘電率異方性が−5程度であることを考慮すると、充分な電圧駆動をさせるには、含有量が40重量%以上であることが好ましい。
成分Eのうち、化合物(9)は二環化合物であるので、粘度を下げる効果がある、光学異方性を調整する、または誘電率異方性を上げる効果がある。化合物(10)および(11)は三環化合物であるので、上限温度を上げる、光学異方性を上げる、または誘電率異方性を上げるという効果がある。化合物(12)から(15)は、誘電率異方性を上げるという効果がある。
IPS、VA、PSAモード等のモード用の組成物を調製する場合には、成分Eの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて、好ましくは40重量%以上であり、さらに好ましくは50重量%から95重量%の範囲である。成分Eを誘電率異方性が正である組成物に添加する場合は、成分Eの含有量は30重量%以下が好ましい。成分Eを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
以上に述べた成分B、C、D、およびEを適切に組み合わせることによって熱や光に対する高い安定性、高い上限温度、低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、適切な弾性定数等の物性の少なくとも1つを充足する液晶組成物を調製することができる。必要に応じて、成分B、C、D、およびEとは異なる液晶性化合物を添加してもよい。
3−2.添加物
液晶組成物は公知の方法によって調製される。例えば、成分化合物を混合し、そして加熱によって互いに溶解させる。用途に応じて、この組成物に添加物を添加してよい。添加物の例は、重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、色素、消泡剤等である。このような添加物は当業者によく知られており、文献に記載されている。
PSA(polymer sustained alignment)モードを有する液晶表示素子では、組成物が重合体を含有する。重合性化合物は、組成物中に重合体を生成させる目的で添加される。電極間に電圧を印加した状態で紫外線を照射して、重合性化合物を重合させることによって、組成物の中に重合体を生成させる。この方法によって、適切なプレチルトが達成されるので、応答時間が短縮され、画像の焼き付きが改善された素子が作製される。
重合性化合物の好ましい例は、アクリレート、メタクリレート、ビニル化合物、ビニルオキシ化合物、プロペニルエーテル、エポキシ化合物(オキシラン、オキセタン)、およびビニルケトンである。さらに好ましい例は、少なくとも1つのアクリロイルオキシを有する化合物および少なくとも1つのメタクリロイルオキシを有する化合物である。さらに好ましい例には、アクリロイルオキシとメタクリロイルオキシの両方を有する化合物も含まれる。
さらに好ましい例は、化合物(M−1)から(M−17)である。これらの化合物において、R25からR31は独立して、水素またはメチルであり;s、v、およびxは独立して、0または1であり;tおよびuは独立して、1から10の整数である。L21からL26は独立して、水素またはフッ素であり、L25およびL26がそれぞれ複数有る場合は、同じであっても、異なっていてもよく;L27およびL28は独立して、水素、フッ素、またはメチルである。
Figure 2016175886
重合性化合物は、重合開始剤を添加することによって、速やかに重合させることができる。反応温度を最適化することによって、残存する重合性化合物の量を減少させることができる。光ラジカル重合開始剤の例は、BASF社のダロキュアシリーズからTPO、1173、および4265であり、イルガキュアシリーズから184、369、500、651、784、819、907、1300、1700、1800、1850、および2959である。
光ラジカル重合開始剤の追加例は、4−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物である。
液晶組成物に光ラジカル重合開始剤を添加した後、電場を印加した状態で紫外線を照射することによって重合を行うことができる。しかし、未反応の重合開始剤または重合開始剤の分解生成物は、素子に画像の焼き付き等の表示不良を引き起こすかもしれない。これを防ぐために重合開始剤を添加しないまま光重合を行ってもよい。照射する光の好ましい波長は150nmから500nmの範囲である。さらに好ましい波長は250nmから450nmの範囲であり、最も好ましい波長は300nmから400nmの範囲である。
重合性化合物を保管するとき、重合を防止するために重合禁止剤を添加してもよい。重合性化合物は、通常は重合禁止剤を除去しないまま組成物に添加される。重合禁止剤の例は、ヒドロキノン、メチルヒドロキノンのようなヒドロキノン誘導体、4−t−ブチルカテコール、4-メトキシフェノ−ル、フェノチアジン等である。
光学活性化合物は、液晶分子にらせん構造を誘起して必要なねじれ角を与えることによって逆ねじれを防ぐ、という効果を有する。光学活性化合物を添加することによって、らせんピッチを調整することができる。らせんピッチの温度依存性を調整する目的で2つ以上の光学活性化合物を添加してもよい。光学活性化合物の好ましい例として、下記の化合物(Op−1)から(Op−18)を挙げることができる。化合物(Op−18)において、環Jは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり、R28は炭素数1から10のアルキルである。
Figure 2016175886
酸化防止剤は、大きな電圧保持率を維持するために有効である。酸化防止剤の好ましい例として、下記の化合物(AO−1)および(AO−2);IRGANOX 415、IRGANOX 565、IRGANOX 1010、IRGANOX 1035、IRGANOX 3114、およびIRGANOX 1098(商品名;BASF社)を挙げることができる。紫外線吸収剤は、上限温度の低下を防ぐために有効である。紫外線吸収剤の好ましい例は、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾエート誘導体、トリアゾール誘導体等であり、具体例として下記の化合物(AO−3)および(AO−4);TINUVIN 329、TINUVIN P、TINUVIN 326、TINUVIN 234、TINUVIN 213、TINUVIN 400、TINUVIN 328、およびTINUVIN 99−2(商品名;BASF社);および1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)を挙げることができる。
立体障害のあるアミンのような光安定剤は、大きな電圧保持率を維持するために好ましい。光安定剤の好ましい例として、下記の化合物(AO−5)および(AO−6);TINUVIN 144、TINUVIN 765、およびTINUVIN 770DF(商品名;BASF社)を挙げることができる。熱安定剤も大きな電圧保持率を維持するために有効であり、好ましい例としてIRGAFOS 168(商品名;BASF社)を挙げることができる。GH(guest host)モードの素子に適合させるために、アゾ系色素、アントラキノン系色素等のような二色性色素(dichroic dye)が組成物に添加される。消泡剤は、泡立ちを防ぐために有効である。消泡剤の好ましい例は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等である。
Figure 2016175886
化合物(AO−1)において、R40は炭素数1から20のアルキル、炭素数1から20のアルコキシ、−COOR41、または−CHCHCOOR41であり、ここでR41は炭素数1から20のアルキルである。化合物(AO−2)および(AO−5)において、R42は炭素数1から20のアルキルである。化合物(AO−5)において、R43は水素、メチルまたはO(酸素ラジカル)であり;環Gは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;zは、1、2、または3である。
4.液晶表示素子
液晶組成物は、PC、TN、STN、OCB、PSAモード等の動作モードを有し、アクティブマトリックスで駆動する液晶表示素子に使用できる。この組成物は、PC、TN、STN、OCB、VA、IPSモード等の動作モードを有し、パッシブマトリクス方式で駆動する液晶表示素子にも使用することができる。これらの素子は、反射型、透過型、半透過型のいずれのタイプにも適用ができる。
この組成物は、NCAP(nematic curvilinear aligned phase)素子にも適しており、ここでは組成物がマイクロカプセル化されている。この組成物は、ポリマー分散型液晶表示素子(PDLCD)や、ポリマーネットワーク液晶表示素子(PNLCD)にも使用できる。これらの組成物においては、多量の重合性化合物が添加される。一方、重合性化合物の添加量が液晶組成物の重量に基づいて10重量%以下であるとき、PSAモードの液晶表示素子が作製される。好ましい割合は0.1重量%から2重量%の範囲である。さらに好ましい割合は、0.2重量%から1.0重量%の範囲である。PSAモードの素子は、アクティブマトリックス、パッシブマトリクスのような駆動方式で駆動させることができる。このような素子は、反射型、透過型、半透過型のいずれのタイプにも適用ができる。
実施例(合成例、使用例を含む)により本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例によっては制限されない。本発明は、使用例1の組成物と使用例2の組成物との混合物を含む。本発明は、使用例の組成物の少なくとも2つを混合することによって調製した組成物をも含む。
1.化合物(1)の実施例
化合物(1)は、下記の手順により合成した。合成した化合物は、NMR分析等の方法により同定した。化合物や組成物の物性、および素子の特性は、下記の方法により測定した。
NMR分析:測定には、ブルカーバイオスピン社製のDRX−500を用いた。H−NMRの測定では、試料をCDCl等の重水素化溶媒に溶解させ、室温、500MHz、積算回数16回の条件で測定した。テトラメチルシランを内部標準として用いた。19F−NMRの測定では、CFClを内部標準として用い、積算回数24回で行った。核磁気共鳴スペクトルの説明において、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、quinはクインテット、sexはセクステット、mはマルチプレット、brはブロードであることを意味する。
ガスクロマト分析:測定には、島津製作所製のGC−2010型ガスクロマトグラフを用いた。カラムは、Agilent Technologies Inc.製のキャピラリカラムDB−1(長さ60m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)を用いた。キャリアーガスとしてはヘリウム(1ml/分)を用いた。試料気化室の温度を300℃、検出器(FID)部分の温度を300℃に設定した。試料はアセトンに溶解して、1重量%の溶液となるように調製し、得られた溶液1μlを試料気化室に注入した。記録計には島津製作所製のGCSolutionシステム等を用いた。
HPLC分析:測定には、島津製作所製のProminence(LC−20AD;SPD−20A)を用いた。カラムはワイエムシー製のYMC−Pack ODS−A(長さ150mm、内径4.6mm、粒子径5μm)を用いた。溶出液はアセトニトリルと水を適宜混合して用いた。検出器としてはUV検出器、RI検出器、CORONA検出器等を適宜用いた。UV検出器を用いた場合、検出波長は254nmとした。試料はアセトニトリルに溶解して、0.1重量%の溶液となるように調製し、この溶液1μLを試料室に導入した。記録計としては島津製作所製のC−R7Aplusを用いた。
紫外可視分光分析:測定には、島津製作所製のPharmaSpec UV−1700用いた。検出波長は190nmから700nmとした。試料はアセトニトリルに溶解して、0.01mmol/Lの溶液となるように調製し、石英セル(光路長1cm)に入れて測定した。
測定試料:相構造および転移温度(透明点、融点、重合開始温度等)を測定するときには、化合物そのものを試料として用いた。ネマチック相の上限温度、粘度、光学異方性、誘電率異方性等の物性を測定するときには、化合物と母液晶との混合物を試料として用いた。
化合物を母液晶と混合した試料を用いた場合は、次の式によって外挿値を算出し、この値を記載した。〈外挿値〉=(100×〈試料の測定値〉−〈母液晶の重量%〉×〈母液晶の測定値〉)/〈化合物の重量%〉.
母液晶(A):化合物の誘電率異方性がゼロまたは正であるときは、下記の母液晶(A)を用いた。各成分の割合を、重量%で表した。

Figure 2016175886
化合物と母液晶(A)との割合は、15重量%:85重量%にした。この割合で結晶(または、スメクチック相)が25℃で析出した場合、化合物と母液晶(A)との割合を10重量%:90重量%、5重量%:95重量%、1重量%:99重量%の順に変更をしていき、結晶(または、スメクチック相)が25℃で析出しなくなった割合で試料を測定した。なお、特に断りのない限り、化合物と母液晶(A)との割合は、15重量%:85重量%であった。
測定方法:物性の測定は下記の方法で行った。これらの多くは、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA;Japan Electronics and Information Technology Industries Association)で審議制定されるJEITA規格(JEITA・ED−2521B)に記載されている。これを修飾した方法も用いた。測定に用いたTN素子には、薄膜トランジスタ(TFT)を取り付けなかった。
(1)相構造:偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−52型ホットステージ)に試料を置いた。この試料を、3℃/分の速度で加熱しながら相状態とその変化を偏光顕微鏡で観察し、相の種類を特定した。
(2)転移温度(℃):測定には、パーキンエルマー社製の走査熱量計、Diamond DSCシステムまたはエスアイアイ・ナノテクノロジー社製の高感度示差走査熱量計、X−DSC7000を用いた。試料は、3℃/分の速度で昇降温し、試料の相変化に伴う吸熱ピークまたは発熱ピークの開始点を外挿により求め、転移温度を決定した。化合物の融点、重合開始温度もこの装置を使って測定した。化合物が固体からスメクチック相、ネマチック相等の液晶相に転移する温度を「液晶相の下限温度」と略すことがある。化合物が液晶相から液体に転移する温度を「透明点」と略すことがある。
結晶はCと表した。結晶の種類の区別がつく場合は、それぞれをCまたはCと表した。スメクチック相はS、ネマチック相はNと表した。スメクチック相の中で、スメクチックA相、スメクチックB相、スメクチックC相、またはスメクチックF相の区別がつく場合は、それぞれS、S、S、またはSと表した。液体(アイソトロピック)はIと表した。転移温度は、例えば、「C 50.0 N 100.0 I」のように表記した。これは、結晶からネマチック相への転移温度が50.0℃であり、ネマチック相から液体への転移温度が100.0℃であることを示す。
(3)低温相溶性:化合物の割合が、20重量%、15重量%、10重量%、5重量%、3重量%、および1重量%となるように母液晶と化合物とを混合した試料を調製し、試料をガラス瓶に入れた。このガラス瓶を、−10℃または−20℃のフリーザー中に一定期間保管した後、結晶またはスメクチック相が析出したか否かを観察した。
(4)ネマチック相の上限温度(TNIまたはNI;℃):偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定した。試料が化合物(1)と母液晶との混合物であるときは、TNIの記号で示した。試料が化合物(1)と成分B、C、Dのような化合物との混合物であるときは、NIの記号で示した。ネマチック相の上限温度を「上限温度」と略すことがある。
(5)ネマチック相の下限温度(T;℃):ネマチック相を有する試料をガラス瓶に入れ、0℃、−10℃、−20℃、−30℃、および−40℃のフリーザー中に10日間保管した後、液晶相を観察した。例えば、試料が−20℃ではネマチック相のままであり、−30℃では結晶またはスメクチック相に変化したとき、Tを<−20℃と記載した。ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。
(6)粘度(バルク粘度;η;20℃で測定;mPa・s):測定には東京計器株式会社製のE型回転粘度計を用いた。
(7)粘度(回転粘度;γ1;25℃で測定;mPa・s):測定は、M. Imai et al., Molecular Crystals and Liquid Crystals, Vol. 259, 37 (1995) に記載された方法に従った。ツイスト角が0°であり、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5μmであるTN素子に試料を入れた。この素子に16Vから19.5Vの範囲で0.5V毎に段階的に印加した。0.2秒の無印加の後、ただ1つの矩形波(矩形パルス;0.2秒)と無印加(2秒)の条件で印加を繰り返した。この印加によって発生した過渡電流(transient current)のピーク電流(peak current)とピーク時間(peak time)を測定した。これらの測定値とM. Imaiらの論文、40頁の計算式(8)とから回転粘度の値を得た。この計算に必要な誘電率異方性の値は、この回転粘度を測定した素子を用い、下に記載した方法で求めた。
(8)光学異方性(屈折率異方性;25℃で測定;Δn):測定は、波長589nmの光を用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により行なった。主プリズムの表面を一方向にラビングした後、試料を主プリズムに滴下した。屈折率(n‖)は偏光の方向がラビングの方向と平行であるときに測定した。屈折率(n⊥)は偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときに測定した。光学異方性(Δn)の値は、Δn=n‖−n⊥、の式から計算した。
(9)誘電率異方性(Δε;25℃で測定):2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が9μmであり、そしてツイスト角が80度であるTN素子に試料を入れた。この素子にサイン波(10V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。この素子にサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
(10)弾性定数(K;25℃で測定;pN):測定には横河・ヒューレットパッカード株式会社製のHP4284A型LCRメータを用いた。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmである水平配向素子に試料を入れた。この素子に0ボルトから20ボルト電荷を印加し、静電容量および印加電圧を測定した。測定した静電容量(C)と印加電圧(V)の値を「液晶デバイスハンドブックク」(日刊工業新聞社)、75頁にある式(2.98)、式(2.101)を用いてフィッティングし、式(2.99)からK11およびK33の値を得た。次に171頁にある式(3.18)に、先ほど求めたK11およびK33の値を用いてK22を算出した。弾性定数Kは、このようにして求めたK11、K22、およびK33の平均値で表した。
(11)しきい値電圧(Vth;25℃で測定;V):測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が0.45/Δn(μm)であり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。この素子に印加する電圧(32Hz、矩形波)は0Vから10Vまで0.02Vずつ段階的に増加させた。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%である電圧−透過率曲線を作成した。しきい値電圧は透過率が90%になったときの電圧で表した。
(12)電圧保持率(VHR−1;25℃で測定;%):測定に用いたTN素子はポリイミド配向膜を有し、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)は5μmであった。この素子は試料を入れた後紫外線で硬化する接着剤で密閉した。この素子に25℃でパルス電圧(5Vで60マイクロ秒)を印加して充電した。減衰する電圧を高速電圧計で16.7ミリ秒のあいだ測定し、単位周期における電圧曲線と横軸との間の面積Aを求めた。面積Bは減衰しなかったときの面積であった。電圧保持率は面積Bに対する面積Aの百分率で表した。
(13)電圧保持率(VHR−2;80℃で測定;%):25℃の代わりに、80℃で測定した以外は、上記の方法で電圧保持率を測定した。得られた結果をVHR−2の記号で示した。
(14)比抵抗(ρ;25℃で測定;Ωcm):電極を備えた容器に試料1.0mLを注入した。この容器に直流電圧(10V)を印加し、10秒後の直流電流を測定した。比抵抗は次の式から算出した。(比抵抗)={(電圧)×(容器の電気容量)}/{(直流電流)×(真空の誘電率)}。
(15)応答時間(τ;25℃で測定;ms):測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。ローパス・フィルター(Low-pass filter)は5kHzに設定した。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5.0μmであり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。この素子に矩形波(60Hz、5V、0.5秒)を印加した。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%であるとみなした。立ち上がり時間(τr:rise time;ミリ秒)は、透過率が90%から10%に変化するのに要した時間であった。立ち下がり時間(τf:fall time;ミリ秒)は透過率10%から90%に変化するのに要した時間であった。応答時間は、このようにして求めた立ち上がり時間と立ち下がり時間との和で表した。
原料:ソルミックス(登録商標)A−11は、エタノール(85.5%)、メタノール(13.4%)とイソプロパノール(1.1%)の混合物であり、日本アルコール販売(株)から入手した。テトラヒドロフランをTHFと略すことがある。テトラブチルアンモニウムブロミドをTBABと略すことがある。N,N−ジメチルホルムアミドをDMFと略すことがある。2−プロパノールをIPAと略すことがある。1,2−ジメトキシエタンをDMEと略すことがある。ヘキサメチルジシラザンカリウムをKHMDSと略すことがある。
〔合成例1〕
化合物(1−4−059)の合成
Figure 2016175886
第1工程:(S−3)の合成
化合物(S−1)(10.0g,54.1mmol)、化合物(S−2)(9.9g,56.8mmol)、炭酸カリウム(14.9g,108.1mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.6g,0.5mmol)、臭化テトラブチルアンモニウム(4.4g,13.5mmol)、水(100mL)、エタノール(200mL)とトルエン(200mL)の混合物を窒素気流下12時間還流させた。反応混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL)、水(200mL)の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン)と再結晶(トルエン:ヘプタン=1:1)で精製することにより化合物(S−3)(9.6g,40.5mmol)を無色針状結晶として得た。
第2工程:(S−4)の合成
化合物(S−3)(6.6g,28.1mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物(0.1g,0.6mmol)とエチレングリコール(1.9g)の混合物を窒素気流下トルエン(100mL)に加えた。水を共沸により取り除きながら3時間還流させた。室温に戻した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)、水(100mL)、飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン)と再結晶(トルエン:ヘプタン=1:1)で精製することにより、化合物(S−4)(5.6g,20.1mmol)を無色針状結晶として得た。
第3工程:(S−6)の合成
化合物(S−4)(4.0g,14.4mmol)、化合物(S−5)(5.3g,15.1mmol)、炭酸カリウム(4.0g,28.7mmol)、PEPPSI−IPr(0.10g,0.15mmol)、水(10mL)、エタノール(50mL)とトルエン(50mL)の混合物を窒素気流下3時間還流させた。反応混合物を、飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)、水(100mL)の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を再結晶(トルエン:ヘプタン=1:1)で精製することにより化合物(S−6)(5.3g,9.6mmol)を無色針状結晶として得た。
第4工程:(S−7)の合成
化合物(S−6)(5.3g,9.6mmol)、臭化テトラブチルアンモニウム(0.6g,1.9mmol)、ギ酸(6.4g)とトルエン(50mL)の混合物を窒素気流下90℃で3時間攪拌した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)、水(100mL)、飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を再結晶(トルエン:ヘプタン=1:1)で精製することにより化合物(S−7)(4.6g,9.1mmol)を無色針状結晶として得た。
第5工程:(S−9)の合成
化合物(S−8)(4.5g,10.9mmol)を窒素気流下、テトラヒドロフラン(50mL)に懸濁させ−40℃に冷却した。カリウムt−ブトキシド(1.2g,10.9mmol)を加え、1時間攪拌した。化合物(S−7)(4.6g,9.1mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下し、徐々に室温に戻し、終夜攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)に注ぎ、トルエン(200mLで3回)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン)で精製することにより化合物(S−9)(3.4g,6.0mmol)を無色固体として得た。
第6工程:(1−4−059)の合成
化合物(S−9)(3.4g,6.0mmol)、5%パラジウム炭素−1%硫黄被毒(0.1g)、トルエン(20mL)とエタノール(20mL)の混合物を水素雰囲気下、室温で撹拌した。触媒を濾別した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1)と再結晶(ヘプタン:エタノール=1:1)で精製することにより、化合物(1−4−059)(0.4g,0.6mmol)を無色針状結晶として得た。
H−NMR(CDCl;δppm):7.54(d,J=8.2Hz,2H)、7.48(d,J=4.4Hz,2H)、7.42(d,J=12.0Hz,1H)、7.29(d,J=7.6Hz,2H)、7.00(t,J=10.1Hz,2H)、7.00(t,J=6.6Hz,2H)、4.51(td,J=6.0,47.3Hz,2H)、2.53(t,J=7.6Hz,2H)、1.80−1.68(m,4H)、1.52−1.46(m,2H).19F−NMR(δppm;CDCl):-62.24(t,J=25.9Hz,2F)、-111.20(dt,J=10.7,26.7Hz,2F)、-117.32(d,J=12.2Hz,1F)、-132.97(dd,J=7.6,19.9Hz,2F)、-163.65(tt,J=6.1,20.6Hz,1F)、-218.69(tt,J=25.2,47.3Hz,1F).
相転移温度:C 48.6 N 105.8 I.上限温度(NI)=88.4℃;誘電率異方性(Δε)=30.77;光学的異方性(Δn)=0.1837;粘度(η)=83.3mPa・s.
〔合成例2〕
化合物(1−4−010)の合成
Figure 2016175886
第1工程:(T−3)の合成
イソプロピルマグネシウムクロリド−塩化リチウム錯体(1.3M,300mL,390mmol)を窒素気流下、テトラヒドロフラン(100mL)に溶解させ−40℃に冷却した。4−ヨードブロモベンゼン(100g,354mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を滴下し、1時間攪拌した。化合物(T−2)(58g,371mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を滴下し、室温に戻し、さらに8時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(500mL)に注ぎ、酢酸エチル(200mLで3回)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)および水(500mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮することにより、化合物(T−3)を無色固体として(107g,341mmol)得た。
第2工程:(T−4)の合成
化合物(T−3)(48.0g,153mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物(1.4g,7.6mmol)とエチレングリコール(2.7mL)を窒素気流下トルエン(300mL)に加えた。水を共沸により取り除きながら2時間還流させた。反応混合物を室温まで冷却した後、水(500mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)、水(500mL)の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン)で精製することにより、化合物(T−4)を無色固体として(32.0g,108mmol)得た。
第3工程:(T−6)の合成
化合物(T−4)(11.0g,37.3mmol)、化合物(T−5)(16.4g,41.0mmol)、リン酸三カリウム(23.7g,111.8mmol)、1,1‘−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド-ジクロロメタン錯体(0.3g,0.37mmol)とジオキサン(300mL)の混合物を窒素気流下5時間還流させた。反応混合物を室温まで冷却した後、セライトろ過を行い減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン)で精製した固体を得た。この固体のイソプロピルアルコール(500mL)溶液に5%パラジウム−炭素(0.6g)を加え、水素添加した。触媒を濾別後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン)と再結晶(トルエン:ヘプタン=1:1)で精製することにより化合物(T−6)(11.3g,23.0mmol)を無色針状結晶として得た。
第4工程:(T−7)の合成
化合物(T−6)(11.3g,23.0mmol)、臭化テトラブチルアンモニウム(1.5g,4.6mmol)、ギ酸(34mL)とトルエン(50mL)の混合物を窒素気流下2時間攪拌した。反応混合物を水(200mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)、水(200mL)の順に洗浄した。この溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮することにより、化合物(T−7)(10.1g,22.6mmol)を無色固体として得た。
第5工程:(T−9)の合成
化合物(T−8)(10.8g,29.4mmol)を窒素気流下、テトラヒドロフラン(100mL)に懸濁させ、−40℃に冷却した。カリウムt−ブトキシド(3.3g,29.4mmol)を加え、1時間攪拌した。化合物(T−7)(10.1g,22.6mmol)のテトラヒドロフラン(25mL)溶液を滴下し、徐々に室温に戻し、終夜攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)に注ぎ、トルエン(200mLで3回)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL)および水(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン:ヘプタン=1:1)で精製することにより化合物(T−9)(9.7g,20.4mmol)を無色固体として得た。
第6工程:(T−10)の合成
化合物(T−9)(9.7g,20.4mmol)、臭化テトラブチルアンモニウム(1.3g,4.1mmol)、ギ酸(29mL)とトルエン(50mL)の混合物を窒素気流下4時間攪拌した。反応混合物を、水(200mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)、水(200mL)の順に洗浄した。この溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を窒素気流下イソプロピルアルコール(100mL)に溶解させ0℃に冷却した。水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L,50mL)を滴下した。加え3時間攪拌した。反応混合物を水(500mL)に注ぎ、トルエン(200mLで3回)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL)および水(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を再結晶(トルエン:ヘプタン=1:2)で精製することにより化合物(T−10)(6.8g,14.8mmol)を無色針状結晶として得た。
第7工程:(T−12)の合成
化合物(T−11)(2.0g,4.7mmol)を窒素気流下、テトラヒドロフラン(30mL)に懸濁させ−40℃に冷却した。カリウムt−ブトキシド(0.5g,4.7mmol)を加え、1時間攪拌した。化合物(T−10)(1.8g,3.9mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下し、徐々に室温に戻し、終夜攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)に注ぎ、トルエン(100mLで3回)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)および水(100mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1)で精製することにより化合物(T−12)(1.8g,3.5mmol)を無色固体として得た。
第8工程:(1−4−010)の合成
化合物(T−12)(1.4g,2.8mmol)とトシルヒドラジド(6.3g,33.9mmol)をジメトキシエタン(30mL)に加え還流させた。これに酢酸ナトリウム(3.0g,35.8mmol)の水(6mL)溶液を滴下し、さらに4時間還流させた。反応混合物を水(80mL)に注ぎ、トルエン(100mLで3回)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)および水(100mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1)と再結晶(ヘプタン:エタノール=1:1)で精製することにより、化合物(1−4−010)(0.7g,1.3mmol)を無色針状結晶として得た。
H−NMR(CDCl;δppm):7.73(d,J=8.4Hz,2H)、7.68(d,J=8.4Hz,2H)、7.54(d,J=8.2Hz,2H)、7.32(d,J=8.2Hz,2H)、6.97(dd,J=6.1,7.8Hz,2H)、4.46(td,J=6.3,47.3Hz,2H)、2.53(tt,J=3.2,12.1Hz,1H)、1.95−1.88(m,4H)、1.76−1.68(m,2H)、1.53−1.25(m,9H)、1.12−1.04(m,2H).19F−NMR(δppm;CDCl):-66.62(s,2F)、-133.17(dd,J=8.0,20.3Hz,2F)、-164.31(tt,J=6.0,21.2Hz,1F)、-218.45(tt,J=25.2,47.3Hz,1F).
相転移温度:C 63.6 N 177.4 I.上限温度(NI)=148.4℃;誘電率異方性(Δε)=16.57;光学的異方性(Δn)=0.157;粘度(η)=57.9mPa・s.
合成例1、2に記載された方法や、「2.化合物(1)の合成」の項を参考にしながら、以下に示す化合物を合成することが可能である。
Figure 2016175886
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Figure 2016175886
Figure 2016175886
Figure 2016175886
Figure 2016175886

Figure 2016175886
Figure 2016175886
Figure 2016175886
〔比較例1〕
比較するために下記の化合物(C−1)を選んだ。この化合物の左末端はアルキルであり、この点で本発明の化合物とは異なるからである。この化合物は特開平10−204016号公報に記載された方法に従って合成した。
Figure 2016175886
H−NMR(CDCl;δppm):7.54(d,J=8.2Hz,2H)、7.48(d,J=4.5Hz,2H)、7.42(d,J=12.6Hz,1H)、7.59(d,J=8.2Hz,2H)、7.27(s,1H)、7.00(dd,J=6.3,7.6Hz,2H)、2.67(t,J=7.6Hz,2H)、1.66(quin,J=7.6Hz,2H)、1.37−1.34(m,4H)、0.91(t,J=6.9Hz,3H).19F−NMR(δppm;CDCl):-62.18(t,J=26.7Hz,2F)、-111.16(dt,J=10.7,26.7Hz,2F)、-117.28−-117.33(m,1F)、-132.90(dd,J=7.6,19.8Hz,2F)、-163.58(tt,J=6.1,21.4Hz,1F).相転移温度:C 61.1 SA 62.8 N 121.8 I.
合成例1で得られた化合物(1−4−059)と比較化合物(C−1)の相転移温度を表1にまとめた。比較化合物(C−1)は61.1℃から62.8℃の範囲でスメクチック相(S)を示した。一方、化合物(1−4−059)は、ネマチック相だけを示し、スメクチック相(S)を有しない点で優れていることが分かった。
Figure 2016175886
〔比較例2〕
比較するために下記の化合物(C−2)を選んだ。この化合物の左末端はアルキルであるから、この点で本発明の化合物とは異なるからである。この化合物は特開平10−204016号公報に記載された方法に従って合成した。

Figure 2016175886
H−NMR(CDCl;δppm):7.73(d,J=8.5Hz,2H)、7.68(d,J=8.5Hz,2H)、7.54(d,J=8.2Hz,2H)、7.32(d,J=8.2Hz,2H)、6.97(dd,J=6.1,7.9Hz,2H)、2.53(tt,J=3.1,12.1Hz,1H)、1.91(t,J=14.9Hz,4H)、1.53−1.46(m,2H)、1.33−1.22(m,9H)、1.11−1.04(m,2H)、0.90(t,J=7.1Hz,3H).19F−NMR(δppm;CDCl):−66.62(s,2F)、−133.19(dd,J=8.5,21.2Hz,2F)、−164.33(tt,J=6.0,21.3Hz,1F).相転移温度:C 51.4 SC 97.5 SA 97.5 N 184.3 I.弾性定数比(K33/K11)=1.99(K33:ベンド弾性定数、K11:スプレイ弾性定数).
合成例2で得られた化合物(1−4−010)と比較化合物(C−2)の物性を表2にまとめた。比較化合物(C−2)は、ネマチック相に加えSおよびSのスメクチック相を示した。一方、化合物(1−4−010)は、ネマチック相だけを示し、スメクチック相を有しない点で優れていることが分かった。化合物(1−4−010)は、弾性定数比(K33/K11)が大きい点でも優れていることが分かった。
Figure 2016175886
2.組成物の実施例
実施例により本発明の組成物を詳細に説明する。本発明は、使用例1の組成物と使用例2の組成物との混合物を含む。本発明は、使用例の組成物の少なくとも2つを混合した混合物をも含む。使用例における化合物は、下記の表3の定義に基づいて記号により表した。表3において、1,4−シクロヘキシレンに関する立体配置はトランスである。使用例において記号の後にあるかっこ内の番号は、化合物が属する化学式を表す。(−)の記号はその他の液晶性化合物を意味する。液晶性化合物の割合(百分率)は、液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)である。最後に、組成物の物性値をまとめた。物性は、先に記載した方法にしたがって測定し、測定値を(外挿することなく)そのまま記載した。
Figure 2016175886
[使用例1]
F5−HBBXB(F,F)−F (1) 9%
2−HB−C (8−1) 5%
3−HB−C (8−1) 12%
3−HB−O2 (2−5) 12%
2−BTB−1 (2−10) 5%
3−HHB−F (6−1) 5%
3−HHB−1 (3−1) 5%
3−HHB−O1 (3−1) 5%
3−HHB−3 (3−1) 12%
3−HHEB−F (6−10) 5%
5−HHEB−F (6−10) 5%
2−HHB(F)−F (6−2) 5%
3−HHB(F)−F (6−2) 5%
5−HHB(F)−F (6−2) 5%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 5%
NI=106.0℃;η=22.4mPa・s;Δn=0.110;Δε=5.7.
[使用例2]
F5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (1) 10%
3−HB−CL (5−2) 13%
3−HH−4 (2−1) 12%
3−HB−O2 (2−5) 8%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 3%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 25%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 21%
5−HBB(F)B−2 (4−5) 4%
5−HBB(F)B−3 (4−5) 4%
NI=70.3℃;η=23.1mPa・s;Δn=0.120;Δε=7.5.
[使用例3]
F5−BB(F,F)XB(F,F)−F (1) 7%
7−HB(F,F)−F (5−4) 3%
3−HB−O2 (2−5) 7%
2−HHB(F)−F (6−2) 9%
3−HHB(F)−F (6−2) 9%
5−HHB(F)−F (6−2) 9%
2−HBB(F)−F (6−23) 8%
3−HBB(F)−F (6−23) 8%
5−HBB(F)−F (6−23) 15%
2−HBB−F (6−22) 4%
3−HBB−F (6−22) 4%
5−HBB−F (6−22) 3%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 5%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 9%
[使用例4]
F3−BB(F,F)XB(F)B(F,F)−F (1) 6%
5−HB−CL (5−2) 13%
3−HH−4 (2−1) 12%
3−HH−5 (2−1) 4%
3−HHB−F (6−1) 4%
3−HHB−CL (6−1) 3%
4−HHB−CL (6−1) 3%
3−HHB(F)−F (6−2) 10%
4−HHB(F)−F (6−2) 8%
5−HHB(F)−F (6−2) 8%
7−HHB(F)−F (6−2) 8%
5−HBB(F)−F (6−23) 3%
1O1−HBBH−5 (4−1) 3%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
4−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
5−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
3−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
4−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
[使用例5]
F5−HBBXB(F,F)−F (1) 8%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 9%
3−H2HB(F,F)−F (6−15) 7%
4−H2HB(F,F)−F (6−15) 8%
5−H2HB(F,F)−F (6−15) 7%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 19%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 18%
3−H2BB(F,F)−F (6−27) 10%
5−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
5−HHEBB−F (7−17) 2%
3−HH2BB(F,F)−F (7−15) 3%
1O1−HBBH−4 (4−1) 3%
1O1−HBBH−5 (4−1) 3%
NI=101.0℃;η=36.2mPa・s;Δn=0.119;Δε=9.6.
上記組成物にOp−05を0.25重量%の割合で添加したときのピッチは65.2μmであった。
[使用例6]
F5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (1) 6%
5−HB−F (5−2) 12%
6−HB−F (5−2) 9%
7−HB−F (5−2) 7%
2−HHB−OCF3 (6−1) 7%
3−HHB−OCF3 (6−1) 5%
4−HHB−OCF3 (6−1) 7%
5−HHB−OCF3 (6−1) 5%
3−HH2B−OCF3 (6−4) 4%
5−HH2B−OCF3 (6−4) 4%
3−HHB(F,F)−OCF2H (6−3) 3%
3−HHB(F,F)−OCF3 (6−3) 4%
3−HH2B(F)−F (6−5) 3%
3−HBB(F)−F (6−23) 8%
5−HBB(F)−F (6−23) 10%
5−HBBH−3 (4−1) 3%
3−HB(F)BH−3 (4−2) 3%
NI=84.9℃;η=17.9mPa・s;Δn=0.097;Δε=5.8.
[使用例7]
F5−BB(F,F)XB(F,F)−F (1) 9%
5−HB−CL (5−2) 11%
3−HH−4 (2−1) 8%
3−HHB−1 (3−1) 4%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 8%
3−HBB(F,F)−F (6−24) 17%
5−HBB(F,F)−F (6−24) 14%
3−HHEB(F,F)−F (6−12) 9%
4−HHEB(F,F)−F (6−12) 3%
5−HHEB(F,F)−F (6−12) 3%
2−HBEB(F,F)−F (6−39) 3%
3−HBEB(F,F)−F (6−39) 4%
5−HBEB(F,F)−F (6−39) 3%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 4%
[使用例8]
F3−BB(F,F)XB(F)B(F,F)−F (1) 7%
3−HB−CL (5−2) 6%
5−HB−CL (5−2) 4%
3−HHB−OCF3 (6−1) 5%
3−H2HB−OCF3 (6−13) 3%
5−H4HB−OCF3 (6−19) 15%
V−HHB(F)−F (6−2) 5%
3−HHB(F)−F (6−2) 5%
5−HHB(F)−F (6−2) 3%
3−H4HB(F,F)−CF3 (6−21) 8%
5−H4HB(F,F)−CF3 (6−21) 8%
5−H2HB(F,F)−F (6−15) 5%
5−H4HB(F,F)−F (6−21) 6%
2−H2BB(F)−F (6−26) 5%
3−H2BB(F)−F (6−26) 10%
3−HBEB(F,F)−F (6−39) 5%
[使用例9]
F5−HBBXB(F,F)−F (1) 10%
5−HB−CL (5−2) 17%
7−HB(F,F)−F (5−4) 3%
3−HH−4 (2−1) 10%
3−HH−5 (2−1) 5%
3−HB−O2 (2−5) 15%
3−HHB−1 (3−1) 7%
3−HHB−O1 (3−1) 4%
2−HHB(F)−F (6−2) 4%
3−HHB(F)−F (6−2) 5%
5−HHB(F)−F (6−2) 7%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 5%
3−H2HB(F,F)−F (6−15) 4%
4−H2HB(F,F)−F (6−15) 4%
NI=75.9℃;η=16.4mPa・s;Δn=0.081;Δε=3.7.
[使用例10]
F5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (1) 8%
5−HB−CL (5−2) 3%
7−HB(F)−F (5−3) 7%
3−HH−4 (2−1) 9%
3−HH−5 (2−1) 10%
3−HB−O2 (2−5) 13%
3−HHEB−F (6−10) 8%
5−HHEB−F (6−10) 7%
3−HHEB(F,F)−F (6−12) 9%
4−HHEB(F,F)−F (6−12) 4%
3−GHB(F,F)−F (6−109) 4%
4−GHB(F,F)−F (6−109) 4%
5−GHB(F,F)−F (6−109) 5%
2−HHB(F,F)−F (6−3) 4%
3−HHB(F,F)−F (6−3) 5%
NI=72.9℃;η=20.8mPa・s;Δn=0.077;Δε=7.0.
[使用例11]
F5−BB(F,F)XB(F,F)−F (1) 5%
3−HB−O1 (2−5) 15%
3−HH−4 (2−1) 5%
3−HB(2F,3F)−O2 (9−1) 12%
5−HB(2F,3F)−O2 (9−1) 12%
2−HHB(2F,3F)−1 (10−1) 11%
3−HHB(2F,3F)−1 (10−1) 11%
3−HHB(2F,3F)−O2 (10−1) 11%
5−HHB(2F,3F)−O2 (10−1) 11%
3−HHB−1 (3−1) 7%
[使用例12]
F3−BB(F,F)XB(F)B(F,F)−F (1) 10%
2−HH−5 (2−1) 3%
3−HH−4 (2−1) 14%
3−HH−5 (2−1) 3%
3−HB−O2 (2−5) 10%
3−H2B(2F,3F)−O2 (9−4) 15%
5−H2B(2F,3F)−O2 (9−4) 13%
3−HHB(2F,3CL)−O2 (10−12) 4%
2−HBB(2F,3F)−O2 (10−7) 4%
3−HBB(2F,3F)−O2 (10−7) 7%
5−HBB(2F,3F)−O2 (10−7) 8%
3−HHB−1 (3−1) 3%
3−HHB−3 (3−1) 3%
3−HHB−O1 (3−1) 3%
[使用例13]
F5−HBBXB(F,F)−F (1) 6%
2−HH−3 (2−1) 20%
3−HH−4 (2−1) 9%
1−BB−3 (2−8) 9%
3−HB−O2 (2−5) 2%
3−BB(2F,3F)−O2 (9−3) 9%
5−BB(2F,3F)−O2 (9−3) 6%
2−HH1OB(2F,3F)−O2 (10−5) 11%
3−HH1OB(2F,3F)−O2 (10−5) 18%
3−HHB−1 (3−1) 5%
3−HHB−O1 (3−1) 3%
5−B(F)BB−2 (3−8) 2%
NI=76.3℃;η=16.3mPa・s;Δn=0.101;Δε=−2.8.
[使用例14]
F5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (1) 9%
2−HH−3 (2−1) 16%
7−HB−1 (2−5) 10%
5−HB−O2 (2−5) 8%
3−HB(2F,3F)−O2 (9−1) 15%
5−HB(2F,3F)−O2 (9−1) 15%
3−HHB(2F,3CL)−O2 (10−12) 3%
4−HHB(2F,3CL)−O2 (10−12) 3%
5−HHB(2F,3CL)−O2 (10−12) 2%
3−HH1OCro(7F,8F)−5 (13−6) 3%
5−HBB(F)B−2 (4−5) 8%
5−HBB(F)B−3 (4−5) 8%
NI=71.4℃;η=25.3mPa・s;Δn=0.106;Δε=−2.2.
[使用例15]
F5−BB(F,F)XB(F,F)−F (1) 8%
1−BB−3 (2−8) 10%
3−HH−V (2−1) 27%
3−BB(2F,3F)−O2 (9−3) 13%
2−HH1OB(2F,3F)−O2 (10−5) 18%
3−HH1OB(2F,3F)−O2 (10−5) 12%
3−HHB−1 (3−1) 6%
5−B(F)BB−2 (3−8) 6%
[使用例16]
F3−BB(F,F)XB(F)B(F,F)−F (1) 9%
2−HH−3 (2−1) 6%
3−HH−V1 (2−1) 8%
1V2−HH−1 (2−1) 7%
1V2−HH−3 (2−1) 7%
3−BB(2F,3F)−O2 (9−3) 7%
5−BB(2F,3F)−O2 (9−3) 4%
3−H1OB(2F,3F)−O2 (9−5) 7%
2−HH1OB(2F,3F)−O2 (10−5) 7%
3−HH1OB(2F,3F)−O2 (10−5) 17%
3−HDhB(2F,3F)−O2 (10−3) 6%
3−HHB−1 (3−1) 3%
3−HHB−3 (3−1) 2%
2−BB(2F,3F)B−3 (11−1) 10%
[使用例17]
F5−HBBXB(F,F)−F (1) 7%
1V2−BEB(F,F)−C (8−15) 4%
3−HB−C (8−1) 17%
2−BTB−1 (2−10) 10%
5−HH−VFF (2−1) 30%
3−HHB−1 (3−1) 3%
VFF−HHB−1 (3−1) 7%
VFF2−HHB−1 (3−1) 10%
3−H2BTB−2 (3−17) 4%
3−H2BTB−3 (3−17) 4%
3−H2BTB−4 (3−17) 4%
NI=85.0℃;η=13.8mPa・s;Δn=0.131;Δε=6.0.
[使用例18]
F5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (1) 6%
5−HB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (7−41) 3%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (7−47) 3%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (7−47) 5%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (7−47) 3%
3−HH−V (2−1) 41%
3−HH−V1 (2−1) 7%
3−HHEH−5 (3−13) 3%
3−HHB−1 (3−1) 3%
V−HHB−1 (3−1) 5%
V2−BB(F)B−1 (3−6) 5%
1V2−BB−F (5−1) 3%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (6−97) 10%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
NI=81.9℃;η=13.6mPa・s;Δn=0.107;Δε=6.6.
[使用例19]
F5−BB(F,F)XB(F,F)−F (1) 6%
F3−BB(F,F)XB(F)B(F,F)−F (1) 5%
3−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (7−57) 4%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (7−47) 3%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (7−47) 3%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (7−47) 3%
3−HH−V (2−1) 38%
3−HH−V1 (2−1) 7%
3−HHEH−5 (3−13) 3%
3−HHB−1 (3−1) 4%
V−HHB−1 (3−1) 5%
V2−BB(F)B−1 (3−6) 5%
1V2−BB−F (5−1) 3%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (6−97) 4%
3−GB(F,F)XB(F,F)−F (6−113) 4%
3−HHBB(F,F)−F (7−6) 3%
本発明の液晶性化合物は、優れた物性を有する。この化合物を含有する液晶組成物は、パソコン、テレビ等に用いる液晶表示素子に広く利用できる。

Claims (15)

  1. 式(1)で表される化合物。
    Figure 2016175886

    式(1)において、
    Xは、1つまたは2つの水素が、ハロゲンで置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;
    環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり、環A、環A、環A、および環Aは1,4−シクロヘキシレンであってもよく;
    、Z、Z、およびZは独立して、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH−、または−CHCH=CHCH−であり;
    は、水素、ハロゲン、−CF、または−OCFであり;
    およびLは独立して、水素、フッ素、または塩素であり;
    a、b、c、およびdは独立して、0または1であり、a、b、c、およびdの和は1または2である。
  2. 請求項1に記載の式(1)において、
    Xは、1つまたは2つの水素が、フッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;
    環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレンであり、環A、環A、環A、および環Aは1,4−シクロヘキシレンであってもよく;
    、Z、Z、およびZは独立して、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH−、または−CHCH=CHCH−であり;
    は、フッ素、塩素、−CF、または−OCFであり;
    およびLは独立して、水素、フッ素、または塩素であり;
    a、b、c、およびdは独立して、0または1であり、a、b、c、およびdの和は1または2である。
  3. 式(1−1)、式(1−2)、式(1−3)、式(1−4)、および式(1−5)のいずれか1つで表される、請求項1または2に記載の化合物。
    Figure 2016175886

    式(1−1)から式(1−5)において、
    Xは、1つまたは2つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;
    環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり、環A、環A、環A、および環Aは1,4−シクロヘキシレンであってもよく;
    、Z、Z、およびZは独立して、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、または−CHCH−であり;
    は、フッ素、塩素、−CF、または−OCFであり;
    およびLは独立して、水素、フッ素、または塩素である。
  4. 式(1−1)、式(1−3)、および式(1−4)のいずれか1つで表される、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 2016175886

    式(1−1)、式(1−3)、および式(1−4)において、
    Xは、1つまたは2つの水素がフッ素で置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;
    環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり、環Aおよび環Aは1,4−シクロヘキシレンであってもよく;
    、Z、およびZは独立して、単結合、−COO−、−OCH−、−CFO−、または−CHCH−であり;
    は、フッ素、−CF、または−OCFであり;
    およびLは独立して、水素またはフッ素である。
  5. 式(1−a)から(1−h)のいずれか1つで表される、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 2016175886

    式(1−a)から(1−h)において、RXは、1つの水素がフッ素で置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;Xは、フッ素、−CF、または−OCFであり;LおよびLは独立して、水素またはフッ素である。
  6. 請求項5に記載の式(1−a)から(1−h)において、RXが、−(CH−CHFであり、hは0から9の整数である、請求項5に記載の化合物。
  7. 式(1−i)から(1−p)のいずれか1つで表される、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。

    Figure 2016175886

    Figure 2016175886

    式(1−i)から(1−p)において、RXは、1つの水素がフッ素で置き換えられた炭素数1から10のアルキルであり;Xは、フッ素、−CF、または−OCFであり;LおよびLは独立して、水素またはフッ素である。
  8. 請求項7に記載の式(1−i)から(1−p)において、RXが、−(CH−CHFであり、hは1から9の整数である、請求項7に記載の化合物。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
  10. 式(2)から(4)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項9に記載の液晶組成物。

    Figure 2016175886

    式(2)から(4)において、
    11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    環B、環B、環B、および環Bは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
    11、Z12、およびZ13は独立して、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−、または−COO−である。
  11. 式(5)から(7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項9または10に記載の液晶組成物。

    Figure 2016175886

    式(5)から(7)において、
    13は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    11は、フッ素、塩素、−OCF3、−OCHF2、−CF3、−CHF2、−CH2F、−OCF2CHF2、または−OCF2CHFCF3であり;
    環C、環C、および環Cは独立して、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
    14、Z15、およびZ16は独立して、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、または−(CH−であり;
    11およびL12は独立して、水素またはフッ素である。
  12. 式(8)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項9から11のいずれか1項に記載の液晶組成物。

    Figure 2016175886

    式(8)において、
    14は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    12は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;
    環Dは、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり、環Dが複数有る場合は、同じであっても、異なっていてもよく;
    17は、単結合、−CHCH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または−CHO−であり、Z17が複数有る場合は、同じであっても、異なっていてもよく;
    13およびL14は独立して、水素またはフッ素であり;
    iは、1、2、3、または4である。
  13. 式(9)から(15)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項9から12のいずれか1項に記載の液晶組成物。

    Figure 2016175886

    式(9)から(15)において、
    15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    環E、環E、環E、および環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン,テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり、環E、環E、環E、および環Eが複数有る場合は、同じであっても、異なっていてもよく;
    環Eおよび環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン,テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
    18、Z19、Z20、およびZ21は独立して、単結合、−CHCH−、−COO−、−CHO−、−OCF−、または−OCFCHCH−であり、Z18、Z19、Z20、およびZ21が複数有る場合は、同じであっても、異なっていてもよく;
    15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
    11は、水素またはメチルであり;
    Xは、−CHF−または−CF−であり;
    j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、n、およびpの和は、1または2であり、q、r、およびsの和は、0、1、2、または3であり、tは、1、2、または3である。
  14. 重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、色素、および消泡剤の群から選択された少なくとも1つの添加物をさらに含有する、請求項9から13のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  15. 請求項9から14のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
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