JP2016175840A - アクリル酸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】乳酸から気相脱水反応でアクリル酸を製造する方法において、気化の際の副反応で生成する副生物の発生量を減らしつつ、アクリル酸を工業的に長時間安定して効率良く製造することができるアクリル酸の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の課題は以下の手段により解決される。
(a)乳酸水溶液を気化器に供給し、320℃以下の温度で気化させる工程、および
(b)気化した乳酸を含む原料ガスを反応器に供給し、気化器の温度より高い温度で反応し、アクリル酸を得る工程
を含むことを特徴とするアクリル酸の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の課題は以下の手段により解決される。
(a)乳酸水溶液を気化器に供給し、320℃以下の温度で気化させる工程、および
(b)気化した乳酸を含む原料ガスを反応器に供給し、気化器の温度より高い温度で反応し、アクリル酸を得る工程
を含むことを特徴とするアクリル酸の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、アクリル酸の製造方法に関する。より詳細には、乳酸をバイオマス原料としたアクリル酸の製造方法に関する。
アクリル酸及び/又はその塩を単量体として用いたポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂はその吸水性能の高さから紙オムツ、生理用ナプキン等の吸収物品、農園芸用保水剤、工業用止水材等、工業的に多く用いられている。
現行のアクリル酸の製造法はプロピレンを空気酸化する方法が一般的であるが、この方法はプロピレンを接触気相酸化によりアクロレインへ変換し、これを接触気相酸化においてアクリル酸に変換し、さらにガス状の反応混合物を水に吸収させ、このように得られたアクリル酸水溶液を蒸留して得られた粗アクリル酸を更に蒸留又は結晶化によって精製するといった製造方法である。
一方、地球温暖化防止および環境保護の観点から、炭素源としてリサイクル可能な生物由来資源を従来の化石原料の代替として用いることが注目されている。例えば、アクリル酸を含む汎用化成品の原料として、トウモロコシや小麦等の澱粉系バイオマス、サトウキビなどの糖質系バイオマス、および菜種の絞りかすや稲わら等のセルロース系バイオマス等のバイオマス資源を原料として利用する方法の開発が試みられている。
バイオマスを原料としてアクリル酸を製造する方法としては、発酵法で得られる3−ヒドロキシプロピオン酸の脱水反応、植物油のエステル交換で得られるグリセリンの脱水反応、および発酵法で得られる乳酸の脱水反応(乳酸法)等がある。この中で乳酸法は、乳酸が既に発酵法により大規模生産されていることから、有力なバイオマス原料アクリル酸の製造方法といえる。例えば、乳酸を用いてアクリル酸を製造する技術として、固体触媒を用いる気相脱水方法が知られている(下記非特許文献1)。
また、乳酸は水溶液として扱われることが多く、総乳酸濃度として、20質量%から90質量%の範囲で市販されることが多い。乳酸は分子内に水酸基とカルボキシル基を有しており、容易に乳酸分子間でエステルを形成し、多量化(主に2量体)する。
特許文献1は、α−または、β−ヒドロキシカルボン酸を含む水溶液を不活性なセラミック等や酸性の固体触媒を保持したところへ導入して加熱することにより、α、β−不飽和カルボン酸を合成する方法を開示している。さらにα−または、β−ヒドロキシカルボン酸から形成されるポリマー、オリゴマー、ラクチド、ラクトン等を含む水溶液を用いることができるとの記載はあるが、どのような条件で実施することが適当かは具体的に開示されていない。
The Canadian Journal of Chemical Engineering.86,1047−1053(2008)
先行技術文献記載の乳酸の気相脱水反応では、乳酸を水溶液として反応器に供給し、触媒層の前に不活性な充填物を充填し、反応器内で乳酸の気化を行っている。すなわち、気化器と反応器を同じ温度で使用している。これは、気化器と触媒層の温度を一致させると装置を一体化できるので、実験室等の比較的小さな規模の装置で好まれる簡便な操作である。このような先行例における気相脱水反応では、高い乳酸転化率やアクリル酸選択率といった触媒性能を発揮するために、触媒に応じて最適な温度が存在し、乳酸脱水法の多くの場合は320℃よりも高い温度条件が報告されている。
高い温度条件での気化過程は、乳酸水溶液中に含まれる乳酸オリゴマー等の、乳酸単量体よりも高沸点な原料成分を気化できる観点で好適であるが、本発明者らは、乳酸および/または乳酸オリゴマーが気化器内で無触媒で反応(自己触媒的熱分解)してアセトアルデヒドやプロピオン酸などに一部分解するため、気化工程から気相脱水工程(触媒反応)までを通算すると、得られるアクリル酸の収率や純度が低下する問題があることをあらたに見出した。
一方、比較的低い温度条件での気化過程では、前記の自己触媒的熱分解は抑制できるが、用いる乳酸水溶液に含まれる乳酸オリゴマーの量により、乳酸水溶液中のオリゴマー等が気化できなくなる場合がある。さらに、気化器内での平均滞留時間が長くなって気化器ボトム液で濃縮され、乳酸オリゴマーが増加する場合がある。このような場合、気化器壁面にオリゴマー由来の重質な化合物が付着し、付着物により伝熱効率が経時的に悪くなったり、さらには煩雑な気化器の洗浄工程を頻繁に行わなければならず工業的には問題がある。さらに、反応器内の触媒にオリゴマー由来の重質な化合物が付着すると、反応器の閉塞や触媒活性の低下、炭素状物質(コーク)量の増加などが生じ、実用上の触媒使用可能期間(触媒寿命)が短くなる問題がある。すなわち、乳酸水溶液の気化工程では、高温度条件での効率の良い気化と自己触媒的無効分解反応の抑制が相反することとなり、このため、工業的規模で長期間安定して高収率で高純度のアクリル酸を製造するには上記の困難な技術的課題がある。
本発明の課題は以下の手段により解決される。
(a)乳酸水溶液を気化器に供給し、320℃以下の温度で気化させる工程、および
(b)気化した乳酸を含む原料ガスを反応器に供給し、気化器の温度より高い温度で反応し、アクリル酸を得る工程
を含むアクリル酸の製造方法である。また、供給する乳酸水溶液中の乳酸オリゴマーの量が20質量%以下であることを特徴とするアクリル酸の製造方法である。
(a)乳酸水溶液を気化器に供給し、320℃以下の温度で気化させる工程、および
(b)気化した乳酸を含む原料ガスを反応器に供給し、気化器の温度より高い温度で反応し、アクリル酸を得る工程
を含むアクリル酸の製造方法である。また、供給する乳酸水溶液中の乳酸オリゴマーの量が20質量%以下であることを特徴とするアクリル酸の製造方法である。
すなわち、乳酸の気化を320℃以下の温度で行うことにより、自己触媒的熱分解で生じるアセトアルデヒドやプロピオン酸などの副生物を抑制できる。さらに、原料乳酸水溶液中の乳酸オリゴマーの量を20質量%以下とすることにより、320℃以下の気化温度でも気化器や反応器、触媒に乳酸オリゴマーやコークなどの重質な化合物が付着することを抑制できることになり、触媒寿命が長くなることで、長期間安定して高収率で高純度のアクリル酸を製造することが可能になる技術を完成するに至った。
本発明によれば、乳酸を原料として気相脱水反応でアクリル酸を製造する方法において、気化の際の乳酸の熱分解によるアセトアルデヒドやプロピオン酸などの副生物の生成を抑制できる。さらに、乳酸オリゴマー等から生じる重質な化合物の付着を防止でき、触媒寿命を長くできる等の効果が得られるため、工業的に長時間安定して効率よくアクリル酸を製造できる方法を提供することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定はされない。
(乳酸)
反応に使用する乳酸水溶液は、一般的な製造法である発酵法で製造されたものでも化学法で製造されたものでもどちらでも使用できる。乳酸は通常水溶液の形態で流通しており、そのまま使用してもよいし、水でさらに希釈してもよく、また蒸発等の操作を利用して水分を除去して適宜濃縮して用いてもよい。前記希釈に用いる水としてはイオン交換水、純水、通常の水道水などを使用してもよいし、製造工程で発生する廃水をリサイクル使用してもよい。乳酸水溶液中の乳酸の濃度は10質量%以上、さらに言えば20質量%以上であることが好ましい。また、乳酸の濃度は90質量%以下、さらに言えば80質量%以下であることが好ましい。このような乳酸の濃度であれば、乳酸の気化や反応生成物の精製の際の熱量が大きくなりすぎない。また、反応に使用する乳酸水溶液は乳酸単量体のほかに、乳酸のオリゴマーやラクチドなどの乳酸同士の縮合物を含んでいても良い。ここで乳酸の濃度とは、乳酸単量体と乳酸のオリゴマーやラクチドを含む濃度で、JIS K8726に記載の方法により定量される濃度のことを指す。
反応に使用する乳酸水溶液は、一般的な製造法である発酵法で製造されたものでも化学法で製造されたものでもどちらでも使用できる。乳酸は通常水溶液の形態で流通しており、そのまま使用してもよいし、水でさらに希釈してもよく、また蒸発等の操作を利用して水分を除去して適宜濃縮して用いてもよい。前記希釈に用いる水としてはイオン交換水、純水、通常の水道水などを使用してもよいし、製造工程で発生する廃水をリサイクル使用してもよい。乳酸水溶液中の乳酸の濃度は10質量%以上、さらに言えば20質量%以上であることが好ましい。また、乳酸の濃度は90質量%以下、さらに言えば80質量%以下であることが好ましい。このような乳酸の濃度であれば、乳酸の気化や反応生成物の精製の際の熱量が大きくなりすぎない。また、反応に使用する乳酸水溶液は乳酸単量体のほかに、乳酸のオリゴマーやラクチドなどの乳酸同士の縮合物を含んでいても良い。ここで乳酸の濃度とは、乳酸単量体と乳酸のオリゴマーやラクチドを含む濃度で、JIS K8726に記載の方法により定量される濃度のことを指す。
本発明における乳酸水溶液中の乳酸オリゴマーの量は20質量%以下、好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。また、乳酸オリゴマーの量は、0.1質量%以上、好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上である。乳酸オリゴマーの量がこのような範囲であれば、気化器内に重質な化合物が付着したり、反応器内のコーク量が増加することなく、効率的に乳酸を転化できる。また、乳酸水溶液中の乳酸単量体と乳酸オリゴマーの質量比は70/30〜97/3が好ましく、80/20〜95/5がより好ましい。
乳酸水溶液中の乳酸単量体および乳酸オリゴマーの量は、以下の方法で定量した。
乳酸単量体の定量
ウォーターズ社製 超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)を用いて、以下の条件で分析を行った。
使用カラム:BEH C18
流量:0.4mL/min
インジェクション量:5μL
溶離液:リン酸/リン酸二水素カリウム/アセトニトリル/水=1.0/0.5/3.0/95.5
内部標準:シュウ酸
検出:UV220nm
検量線:乳酸リチウムを用いて検量線を作成
乳酸オリゴマーの定量
JIS K8726記載の方法で得られた乳酸総量から、乳酸単量体の量を引いて定量値とした。
乳酸単量体の定量
ウォーターズ社製 超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)を用いて、以下の条件で分析を行った。
使用カラム:BEH C18
流量:0.4mL/min
インジェクション量:5μL
溶離液:リン酸/リン酸二水素カリウム/アセトニトリル/水=1.0/0.5/3.0/95.5
内部標準:シュウ酸
検出:UV220nm
検量線:乳酸リチウムを用いて検量線を作成
乳酸オリゴマーの定量
JIS K8726記載の方法で得られた乳酸総量から、乳酸単量体の量を引いて定量値とした。
(気化器)
乳酸水溶液を気化させる際には、乳酸や乳酸オリゴマーは沸点が高いため、効率よく気化させることが好ましい。気化に用いる気化器は、液体状態で供給される乳酸水溶液に効率的に熱を伝えることができる構造を有するものであることが好ましい。このような気化器としては、水平管型や垂直管型の自然循環式蒸発器、強制循環式蒸発器等が挙げられる。また、蒸発器内の乳酸水溶液の流路に、デミスター、ラシヒリング、ベルルサドル、球状成形物、ディクソンパッキン等の単位充填容積当たりの表面積が大きな充填物を充填し、そこに乳酸水溶液を供給することで、液体の表面積を大きくして蒸発させる方法も挙げられる。充填物の材質としては、乳酸による腐食や、乳酸の副反応が生じない材質であればよく、鉄やステンレス等の金属材料や、シリカ、アルミナ、セラミック等の無機材料のものが使用できる。これらの中でも無機材料が好ましく、アルミナがより好ましい。
また、上昇液膜型、流下液膜型、撹拌液膜型等の薄膜式熱交換器を用いて液体の表面積を大きくして短時間で蒸発させる方法も挙げられる。さらに、スプレーやアトマイザー等を用いて当該組成物を細かい液滴にして分散させて蒸発させる方法も挙げられる。これ以外にも、加熱した乳酸水溶液を蒸発室に供給し、気化させるフラッシュ蒸発器を使用する方法が挙げられる。フラッシュ蒸発器を用いた蒸発は、乳酸水溶液を常圧または加圧下で加熱し、この加熱された液体状の乳酸水溶液を減圧または常圧下の蒸発室に供給して、乳酸水溶液を気化させることにより行われる。また、乳酸水溶液を流動床式の蒸発器に供給して気化させてもよい。流動床式の蒸発器を用いた蒸発は、例えば、粒状の不活性固体を不活性ガスで流動化させ、加熱された流動床式蒸発器に乳酸水溶液を供給し、気化させることによって行われる。さらに、上記の蒸発方法を適宜併用してもよい。例えば、スプレーで乳酸水溶液を噴霧し、充填物を充填した蒸発器で乳酸水溶液を気化させることもできる。これらの中で、平均滞留時間が短いことから、薄膜式熱交換器や流動床式の蒸留器が好ましい。
乳酸水溶液を気化させる際には、乳酸や乳酸オリゴマーは沸点が高いため、効率よく気化させることが好ましい。気化に用いる気化器は、液体状態で供給される乳酸水溶液に効率的に熱を伝えることができる構造を有するものであることが好ましい。このような気化器としては、水平管型や垂直管型の自然循環式蒸発器、強制循環式蒸発器等が挙げられる。また、蒸発器内の乳酸水溶液の流路に、デミスター、ラシヒリング、ベルルサドル、球状成形物、ディクソンパッキン等の単位充填容積当たりの表面積が大きな充填物を充填し、そこに乳酸水溶液を供給することで、液体の表面積を大きくして蒸発させる方法も挙げられる。充填物の材質としては、乳酸による腐食や、乳酸の副反応が生じない材質であればよく、鉄やステンレス等の金属材料や、シリカ、アルミナ、セラミック等の無機材料のものが使用できる。これらの中でも無機材料が好ましく、アルミナがより好ましい。
また、上昇液膜型、流下液膜型、撹拌液膜型等の薄膜式熱交換器を用いて液体の表面積を大きくして短時間で蒸発させる方法も挙げられる。さらに、スプレーやアトマイザー等を用いて当該組成物を細かい液滴にして分散させて蒸発させる方法も挙げられる。これ以外にも、加熱した乳酸水溶液を蒸発室に供給し、気化させるフラッシュ蒸発器を使用する方法が挙げられる。フラッシュ蒸発器を用いた蒸発は、乳酸水溶液を常圧または加圧下で加熱し、この加熱された液体状の乳酸水溶液を減圧または常圧下の蒸発室に供給して、乳酸水溶液を気化させることにより行われる。また、乳酸水溶液を流動床式の蒸発器に供給して気化させてもよい。流動床式の蒸発器を用いた蒸発は、例えば、粒状の不活性固体を不活性ガスで流動化させ、加熱された流動床式蒸発器に乳酸水溶液を供給し、気化させることによって行われる。さらに、上記の蒸発方法を適宜併用してもよい。例えば、スプレーで乳酸水溶液を噴霧し、充填物を充填した蒸発器で乳酸水溶液を気化させることもできる。これらの中で、平均滞留時間が短いことから、薄膜式熱交換器や流動床式の蒸留器が好ましい。
気化器内の平均滞留時間は、乳酸が気化できる範囲で適宜設定することができる。好ましくは60分以下、より好ましくは30分以下である、さらに好ましくは10分以下である。60分以下にすることで、気化器内での乳酸の副反応が生じにくい点で有利である。
本発明における気化器の温度は、320℃以下である。320℃以下であれば、乳酸の熱分解による副反応を抑えることができ、アセトアルデヒドやプロピオン酸などの副生物の生成を抑えることができる。好ましくは310℃以下であり、さらに好ましくは300℃以下である。また、気化器内の閉塞を防ぎ、安定的に長時間アクリル酸を製造するためには、好ましくは200℃以上、さらに好ましくは250℃以上である。この際、気化器の温度は脱水反応温度より低い温度であることが好ましい。本発明において、「気化器の温度」とは、気化器の温度制御を行なうための熱媒等の温度を意味する。
乳酸を気化させる工程において、水および/または不活性ガスを導入してもよい。不活性ガスの種類としては、特に限定されないが、窒素、ヘリウム、アルゴンや二酸化炭素、空気等の非凝縮性のガス、水蒸気、加熱水蒸気等の凝縮性のガスを用いることができる。使用する不活性ガスは、複数のガスを併用しても良い。また、水と不活性ガスを同時に使用しても構わない。不活性ガスとしては窒素が好ましい。なお、ここでいう「不活性ガス」とは、乳酸の脱水反応に不活性なガスを意味する。
気化により得られる原料ガス中における乳酸濃度は、通常は0.1〜100モル%の範囲であり、好ましくは1モル%以上であり、アクリル酸の製造を経済的かつ高効率に行うために、より好ましくは3モル%以上である。
(原料ガスの昇温装置)
気化器から供給される気化した乳酸を含む原料ガスを反応温度まで昇温する装置としては、特に限定されないが、ガス−ガスの熱交換器や予熱層などが例示される。
気化器から供給される気化した乳酸を含む原料ガスを反応温度まで昇温する装置としては、特に限定されないが、ガス−ガスの熱交換器や予熱層などが例示される。
昇温装置内での乳酸の平均滞留時間が長いと、副反応が生じやすくなる。昇温装置内の平均滞留時間としては、好ましくは10分以下、より好ましくは5分以下である
(反応装置)
本発明における乳酸の脱水反応に使用する反応装置としては、特に限定されないが撹拌式反応器、固定床型、流動床型、噴流床型などが挙げられ、好ましくは固定床型である。
(反応装置)
本発明における乳酸の脱水反応に使用する反応装置としては、特に限定されないが撹拌式反応器、固定床型、流動床型、噴流床型などが挙げられ、好ましくは固定床型である。
固定床反応器は、固体触媒が充填された反応管を備えており、該反応管に、原料である乳酸水溶液の揮発成分を通過させながら、気相接触反応により乳酸及び乳酸のオリゴマーやラクチドを脱水させ、アクリル酸を得るものである。固定床反応器は、反応器入口部に設けられた原料ガス入口と、反応器出口部に設けられた生成物出口と、反応管を加熱または除熱するための熱媒体を反応器内に導入する熱媒体入口と、熱媒体を反応器内から排出する熱媒体出口とを有して概略構成される。また、熱媒体の代わりに電気ヒーター等で反応管を加熱する形式でもよい。
固定床反応器に備わる反応管は、単数であってもよく、複数配置されていてもよい。反応管が複数配置される場合、通常、反応管は実質的に同一形状の金属管である。また、反応管は、コイル状等であってもよいが、通常は直線状の直管が使用される。直管は水平配置、垂直配置のいずれでもよいが、通常は垂直方向に配置され、原料ガスを垂直方向に通過させる縦型である。
(固体触媒)
反応に使用する触媒としては、特に制限されないが、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライト、ヒドロキシアパタイトなどが挙げられる。それぞれ単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
反応に使用する触媒としては、特に制限されないが、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライト、ヒドロキシアパタイトなどが挙げられる。それぞれ単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
硫酸塩としては、例えば、Na2SO4、K2SO4、CaSO4、Al2(SO4)3などが挙げられる。
リン酸塩としてはNa3PO4、Na2HPO4、NaH2PO4、K3PO4、K2HPO4、KH2PO4、CaHPO4、Ca3(PO4)2、AlPO4、CaH2P2O7、Ca2P2O7、NaCaPO4、Na2CaP2O7などが挙げられる。これらリン酸塩は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
硝酸塩としては、例えば、NaNO3、KNO3、Ca(NO3)2などが挙げられる。これら硝酸塩は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
ゼオライトとしては、例えば、ZSM−12、ZSM−11、Xゼオライト、Ti−MWW、Ti−MCM−41、SAPO−34、SAPO−11、NaXゼオライト、NaAゼオライト、MFI、MCM−68、MCM−22、LTAゼオライト、ETS−10、Al−MCM−41、有機ゼオライト、ゼオライトL、ゼオライトA、モルデナイト、ホージャサイト、クリノブチロライト、βゼオライト、シリカライト、Yゼオライト、ZSM−5が挙げられる。シリカライトとしては、例えば、シリカライト−1が挙げられる。Yゼオライトとしては、例えば、HYゼオライト、NaYゼオライト、USYゼオライトが挙げられる。ZSM−5としては、例えば、HZSM−5、Cu−ZSM−5、Fe/ZSM−5、NaZSM−5が挙げられる。これらゼオライトは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
これらの触媒のうち好ましくはリン酸塩であり、特に好ましくはCa3(PO4)2、またはCa2P2O7およびそれらの混合物である。
これらの触媒は、担体に担持して使用してもよい。担体としては、シリカ、珪藻土、アルミナ、シリカアルミナ、シリカマグネシア、ジルコニア、チタニア、マグネシア、ニオビア、セリア、ゼオライト、炭化ケイ素、炭化物などが挙げられ、チタニア、シリカ、ジルコニア、またはアルミナが好ましい。これらの中から1種の担体に担持してもよく、2種以上の複合体や混合物からなる担体に担持してもよい。また、これらの触媒は、添加剤としてNa、Cs、Ba、Y、La、Ceなどの金属を含んでもよい。
また、これらの触媒は粉体、破砕体、または成形体のいずれかであっても良い。成形体の場合は、その成形体形状としては、限定されるものではなく、球状、シリンダー型、リング型、ハニカム型等が挙げられ、その大きさは直径相当で1mm以上が好ましい。
(反応条件)
本発明の反応温度は、気化器の温度より高い温度で反応すればよく、用いる触媒と反応の転化率及び選択率に応じて適宜決定すればよい。充分な反応速度を得るためには、300℃以上が好ましく、より好ましくは310℃以上、さらに好ましくは330℃以上、もっとも好ましくは350℃以上である。また、副反応を抑えて目的化合物の選択率を十分に得るためには、反応温度は500℃以下が好ましく、より好ましくは450℃以下、さらに好ましくは400℃以下である。本発明において、「反応温度」とは、反応器の温度制御を行なうための熱媒等の温度を意味する。
本発明の反応温度は、気化器の温度より高い温度で反応すればよく、用いる触媒と反応の転化率及び選択率に応じて適宜決定すればよい。充分な反応速度を得るためには、300℃以上が好ましく、より好ましくは310℃以上、さらに好ましくは330℃以上、もっとも好ましくは350℃以上である。また、副反応を抑えて目的化合物の選択率を十分に得るためには、反応温度は500℃以下が好ましく、より好ましくは450℃以下、さらに好ましくは400℃以下である。本発明において、「反応温度」とは、反応器の温度制御を行なうための熱媒等の温度を意味する。
反応器内の圧力は特に限定されないが、減圧や反応ガスの冷却に要する設備の観点から30kPa以上、より好ましくは60kPa以上である。また、高圧に要する設備や反応器などの材質の観点から、200kPa以下、さらに言えば、150kPa以下が好ましい。
キャリアガスを用いる場合は、不活性ガスを使用することができ、好ましくは窒素、アルゴン、ヘリウムであり、経済的な観点からより好ましくは窒素である。また、キャリアガスとして水蒸気を用いることもでき、この場合、原料の乳酸水溶液中の水分が気化した水蒸気をそのまま用いることもできるし、新たに水蒸気を追加して用いてもよい。
反応ガスの流量は、原料の乳酸濃度やキャリアガス量、触媒の性能、生産性などを考慮して適宜調整すればよいが、触媒単位体積あたりのガス空間速度(GHSV)で表すと、通常50〜20000h−1、好ましくは100〜10000h−1であり、より好ましくは150〜6000h−1である。なお、GHSVは以下の式により算出した。
(精製条件)
反応ガスを冷却してアクリル酸を得る方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、反応生成ガスを熱交換器に導入し反応生成ガスの露点以下の温度で凝縮して得る方法や、または反応生成ガスを溶剤等の捕集剤に接触させて吸収する方法等により冷却して、アクリル酸を得ることができる。該組成物中のアクリル酸濃度は5質量%〜90質量%である。
反応ガスを冷却してアクリル酸を得る方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、反応生成ガスを熱交換器に導入し反応生成ガスの露点以下の温度で凝縮して得る方法や、または反応生成ガスを溶剤等の捕集剤に接触させて吸収する方法等により冷却して、アクリル酸を得ることができる。該組成物中のアクリル酸濃度は5質量%〜90質量%である。
上記のガス状の反応生成物を冷却凝縮や溶剤捕集などにより液化し、必要に応じて、この液化物に含まれる水や捕集溶剤を従来公知の方法(例えば、蒸留)により除去した後、晶析操作を施すことにより、高純度のアクリル酸を得ることができる。
乳酸の脱水反応により得られた粗製アクリル酸は、副生成物として、プロピオン酸を含んでいる。アクリル酸から吸水性樹脂を製造する場合には、プロピオン酸が臭気の原因となるので、粗製アクリル酸からプロピオン酸を除去することが好ましい。そこで、粗製アクリル酸を精製してプロピオン酸を除去する。アクリル酸およびプロピオン酸の沸点は、いずれも、約141℃である。それゆえ、沸点差を利用して、粗製アクリル酸からプロピオン酸を除去することは困難である。これに対し、アクリル酸およびプロピオン酸の融点は、それぞれ、約12℃および約−21℃である。それゆえ、融点差を利用して、粗製アクリル酸からプロピオン酸を除去することは容易である。つまり、粗製アクリル酸からのプロピオン酸を除去するには、粗製アクリル酸に晶析操作を施せばよい。具体的には、粗製アクリル酸を冷却して、プロピオン酸よりも先に析出するアクリル酸を回収すればよい。この場合、粗製アクリル酸の冷却温度は、好ましくは−18℃〜10℃、より好ましくは4℃以下、さらに好ましくは0℃以下である。なお、粗製アクリル酸が酢酸、アクロレイン、水等のプロピオン酸以外の不純物を含んでいる場合には、これらの不純物を蒸留等の従来公知の方法により除去した後、晶析操作によりプロピオン酸を除去することが好ましい。
晶析操作は、粗製アクリル酸からプロピオン酸を分離することができる限り、特に限定されるものではなく、従来公知の方法、例えば、特開平9−227445号公報や特表2002−519402号公報に記載された方法を用いて行うことができる。
以下、実施例および比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例には限定されない。
(乳酸の転化率)
検出器にPDIを備える高速液体クロマトグラフィー(Waters社製UPLC)を用いて、内部標準法で定量した。定量分析の結果から、以下の算出式を用いて乳酸転化率を算出した。
検出器にPDIを備える高速液体クロマトグラフィー(Waters社製UPLC)を用いて、内部標準法で定量した。定量分析の結果から、以下の算出式を用いて乳酸転化率を算出した。
(反応生成物の選択率)
反応生成物の分析は、検出器にFIDを備えるガスクロマトグラフィー(島津製作所社製GC−2010)を用いて、内部標準法で定量した。定量分析の結果から、以下の算出式を用いて反応生成物の選択率を算出した。
反応生成物の分析は、検出器にFIDを備えるガスクロマトグラフィー(島津製作所社製GC−2010)を用いて、内部標準法で定量した。定量分析の結果から、以下の算出式を用いて反応生成物の選択率を算出した。
(炭素状物質量の測定)
熱重量−示差熱分析(TG−DTA)によって触媒に付着した炭素状物質の量を測定した。熱分析は、空気流通下、室温から900℃まで10℃/minで昇温後、10分間保持する条件で行い、触媒上に析出したコークは全て燃焼除去させ、抜出触媒単位質量当たりのその間の質量減少を「コーク量(質量%)」とした。
熱重量−示差熱分析(TG−DTA)によって触媒に付着した炭素状物質の量を測定した。熱分析は、空気流通下、室温から900℃まで10℃/minで昇温後、10分間保持する条件で行い、触媒上に析出したコークは全て燃焼除去させ、抜出触媒単位質量当たりのその間の質量減少を「コーク量(質量%)」とした。
[実施例1]
ステンレス製気化装置(内径10mm、長さ130mm)に高純度アルミナボール(比良セラミック製 AL9−3)を7mL充填し、この気化器を電気炉の内部に設置し、300℃に昇温した。その後、気化器内に窒素ガスを流量157mL/minで30分間流通させた後、36質量%乳酸水溶液を0.5g/分で気化器に添加した。このときの乳酸水溶液組成は乳酸単量体26質量%、乳酸オリゴマー10質量%、水64質量%であった。気化器出口から原料ガスを、そのままステンレス製反応装置(内径10mm、長さ310mm)に供給した。反応装置は、Applied Catalysis A:General 396(2011) 194−200を参考にして得たリン酸カルシウム−ピロリン酸カルシウム触媒を10mL充填し、390℃に制御した塩浴に浸漬した。2.5〜3.0時間の30分間における反応器からの流出ガスを、水中に冷却吸収して捕集した。なお、本発明では「捕集した流出ガスの冷却吸収物」を「流出物」ということがある。
ステンレス製気化装置(内径10mm、長さ130mm)に高純度アルミナボール(比良セラミック製 AL9−3)を7mL充填し、この気化器を電気炉の内部に設置し、300℃に昇温した。その後、気化器内に窒素ガスを流量157mL/minで30分間流通させた後、36質量%乳酸水溶液を0.5g/分で気化器に添加した。このときの乳酸水溶液組成は乳酸単量体26質量%、乳酸オリゴマー10質量%、水64質量%であった。気化器出口から原料ガスを、そのままステンレス製反応装置(内径10mm、長さ310mm)に供給した。反応装置は、Applied Catalysis A:General 396(2011) 194−200を参考にして得たリン酸カルシウム−ピロリン酸カルシウム触媒を10mL充填し、390℃に制御した塩浴に浸漬した。2.5〜3.0時間の30分間における反応器からの流出ガスを、水中に冷却吸収して捕集した。なお、本発明では「捕集した流出ガスの冷却吸収物」を「流出物」ということがある。
流出物の一部を採り、乳酸の転化率およびアクリル酸、アセトアルデヒド、プロピオン酸、2,3−ペンタンジオン、ヒドロキシアセトン、酢酸の各反応生成物の定量を行った。結果を表1に示す。実験終了後、気化器および反応器の内部を観測したが、付着物は観測されなかった。
(比較例1)
気化器の温度を390℃とした以外は実施例1と同様の実験を行った。流出物の一部を採り、乳酸の転化率および反応生成物の定量を行った。結果を表1に示す。実験終了後、気化器および反応器の内部を観測したが、付着物は観測されなかった。
気化器の温度を390℃とした以外は実施例1と同様の実験を行った。流出物の一部を採り、乳酸の転化率および反応生成物の定量を行った。結果を表1に示す。実験終了後、気化器および反応器の内部を観測したが、付着物は観測されなかった。
(比較例2)
気化器の温度を390℃とし、充填物をSUS製のデミスターとした以外は実施例1と同様の実験を行った。流出物の一部を採り、乳酸の転化率および反応生成物の定量を行った。結果を表1に示す。実験終了後、気化器および反応器の内部を観測したが、付着物は観測されなかった。
気化器の温度を390℃とし、充填物をSUS製のデミスターとした以外は実施例1と同様の実験を行った。流出物の一部を採り、乳酸の転化率および反応生成物の定量を行った。結果を表1に示す。実験終了後、気化器および反応器の内部を観測したが、付着物は観測されなかった。
(実施例2)
乳酸水溶液の濃度を88質量%とし、窒素ガスの流量を292mL/minとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。このときの乳酸水溶液の組成は、乳酸単量体63質量%、乳酸オリゴマー25質量%、水12質量%であった。流出物の一部を採り、乳酸の転化率および反応生成物の定量を行った。結果を表1に示す。表1に示すように、気化温度が300℃では、アセトアルデヒドおよびプロピオン酸の副生物が減少していた。実験終了後、気化器および反応器の内部を観測したところ、気化器に重質な化合物が付着していた。
乳酸水溶液の濃度を88質量%とし、窒素ガスの流量を292mL/minとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。このときの乳酸水溶液の組成は、乳酸単量体63質量%、乳酸オリゴマー25質量%、水12質量%であった。流出物の一部を採り、乳酸の転化率および反応生成物の定量を行った。結果を表1に示す。表1に示すように、気化温度が300℃では、アセトアルデヒドおよびプロピオン酸の副生物が減少していた。実験終了後、気化器および反応器の内部を観測したところ、気化器に重質な化合物が付着していた。
Claims (2)
- 乳酸からアクリル酸を気相反応で製造する方法であって、
(a)乳酸水溶液を気化器に供給し、320℃以下の温度で気化させる工程、および
(b)気化した乳酸を含む原料ガスを反応器に供給し、気化器の温度より高い温度で反応し、アクリル酸を得る工程
を含むことを特徴とするアクリル酸の製造方法。 - 供給する乳酸水溶液中の乳酸オリゴマーの量が20質量%以下であることを特徴とする請求項1記載のアクリル酸の製造方法。
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