JP2016166825A - パッシブレーダ装置、および目標物探知方法 - Google Patents

パッシブレーダ装置、および目標物探知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】探知性能を向上させることができるパッシブレーダ装置、および目標物探知方法を提供することである。【解決手段】実施形態のパッシブレーダ装置は、受信部と、累積部と、合成部と、特定部とを持つ。受信部は、電波を受信する。累積部は、受信部により受信した電波に基づく信号の信号値を、信号の周期に応じたグループ毎に累積する。合成部は、累積部によりそれぞれ累積された結果を、複数のグループ間で合成する。特定部は、合成部により合成された結果に基づいて、送信局により送信された直接波を反射した目標物の位置を特定する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、パッシブレーダ装置、および目標物探知方法に関する。
従来、送信局から送信された送信信号を受信して目標物を探知するパッシブレーダ装置が知られている。このパッシブレーダ装置は、他の装置(送信局)から送信された送信信号に基づいて目標物を探知する。しかしながら、従来のパッシブレーダ装置では、送信信号の送信方式によっては受信信号の利得が十分に得られず、探知性能が十分ではない場合があった。
M. I. Skolnik, "Rader Handbook," Third edition, pp. 23.1-23.13, McGraw-Hill, New York, N. J. Wills, "Bistatic Radar," Second edition, Silver Spring, MD: Technology Service Corp., 1995. Corrected and republished by Raleigh, NC: SciTech Publishing, Inc., 2005
本発明が解決しようとする課題は、探知性能を向上させることができるパッシブレーダ装置、および目標物探知方法を提供することである。
実施形態のパッシブレーダ装置は、受信部と、累積部と、合成部と、特定部とを持つ。受信部は、電波を受信する。累積部は、受信部により受信した電波に基づく信号の信号値を、信号の周期に応じたグループ毎に累積する。合成部は、累積部によりそれぞれ累積された結果を、複数のグループ間で合成する。特定部は、合成部により合成された結果に基づいて、送信局により送信された直接波を反射した目標物の位置を特定する。
第1の実施形態のパッシブレーダ装置100を含むシステム構成を示すブロック図。 第1の実施形態のパッシブレーダ装置100の構成を示すブロック図。 第1の実施形態のパッシブレーダ装置100により受信される送信信号の一例を示す図。 第1の実施形態のパッシブレーダ装置100における累積期間の設定手法を説明するための図である。 第1の実施形態のパッシブレーダ装置100において各グループにおける受信信号の利得の一例を示す図。 第1の実施形態のパッシブレーダ装置100の探知レンジ(距離)および探知角度(水平)と目標物Tを探索する対象となる領域との関係を示す図。 第1の実施形態のパッシブレーダ装置100の探知レンジ(距離)および探知角度(水平)と目標物Tを探索する対象となる領域との関係を示す図。 第1の実施形態のパッシブレーダ装置100において探知レンジ(距離)および探知角度(水平)と目標物Tを探索する対象となる領域との関係を示す図。 第1の実施形態のパッシブレーダ装置100における目標物検出処理の処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態のパッシブレーダ装置100Aの構成を示すブロック図。 第2の実施形態のパッシブレーダ装置100Aにおける目標物検出処理の処理手順を示すフローチャート。 第1の実施形態のパッシブレーダ装置100において目標物Tの移動予測が成功した場合のSNRと探知確率との関係を示すシミュレーション結果を示す図。 第1の実施形態のパッシブレーダ装置100において目標物Tの移動予測が失敗した場合のSNRと探知確率との関係を示すシミュレーション結果を示す図。 第2の実施形態のパッシブレーダ装置100AにおけるSNRと探知確率との関係を示すシミュレーション結果を示す図。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態のパッシブレーダ装置および目標物探知方法を、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100を含むシステム構成を示すブロック図である。パッシブレーダ装置100は、送信局200により送信された送信波が到来したことに応じて送信信号を受信する。送信局200により送信された送信波には、パッシブレーダ装置100により直接に受信される直接波W1、およびパッシブレーダ装置100以外の障害物(実施形態における目標物Tを含む)に到来する直接波W1#が含まれる。パッシブレーダ装置100は、障害物に反射されずに到来した直接波W1および直接波W1#が目標物Tに反射して到来した間接波W2を受信する。パッシブレーダ装置100は、送信信号を受信したことに応じて目標物Tの位置を特定する。以下、このパッシブレーダ装置100について説明する。
図2は、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100の構成を示すブロック図である。パッシブレーダ装置100は、第1のアンテナ部102と、間接波信号処理部104と、累積部106と、合成部108と、目標物特定部110とを備える。また、パッシブレーダ装置100は、第2のアンテナ部112と、直接波信号処理部114と、タイミング制御部116とを備える。なお、累積部106、合成部108および目標物特定部110は、演算回路および制御回路としてのCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、メモリに記憶されたプログラムを実行することで機能するコンピュータであってもよい。
第1のアンテナ部102は、電磁波の到来に応じて受信信号を生成するアンテナ素子を備える。間接波信号処理部104は、第1のアンテナ部102により生成された受信信号を処理する受信回路である。間接波信号処理部104は、電磁波のうち間接波W2の到来に応じて受信信号を生成する。間接波信号処理部104は、間接波W2の到来期間において受信信号を生成するようにタイミング制御部116により制御される。間接波信号処理部104は、受信信号に対してリミッタ処理、増幅処理、フィルタ処理、およびA/D変換処理などの受信処理を施す。受信処理が施された受信信号は、累積部106に出力される。第1のアンテナ部102および間接波信号処理部104は、電波を受信する受信部として機能する。
累積部106は、受信信号の信号値を累積する演算器である。累積部106は、タイミング制御部116により制御された累積期間において生成された受信信号の信号値を累積する。
第2のアンテナ部112は、電磁波の到来に応じて受信信号を生成するアンテナ素子を備える。直接波信号処理部114は、第2のアンテナ部112により生成された受信信号を処理する受信回路である。直接波信号処理部114は、電磁波のうち直接波W1の到来に応じて受信信号を生成する。直接波信号処理部114は、受信信号に対してリミッタ処理、増幅処理、フィルタ処理、およびA/D変換処理などの受信処理を施す。受信処理が施された受信信号は、タイミング制御部116に出力される。
タイミング制御部116は、直接波信号処理部114により生成された受信信号に基づいて、複数の直接波W1のグループを含むインターバルの開始タイミングを求める。また、タイミング制御部116は、直接波W1のグループごとに直接波W1の到来タイミングを求める。タイミング制御部116は、直接波W1の到来タイミングに基づいて間接波信号処理部104により受信信号を生成する期間(間接波W2の到来期間)を制御する。また、タイミング制御部116は、累積部106における受信信号の累積期間を制御する。
合成部108は、累積部106により累積された結果を、複数のグループ間で合成する。累積部106により累積された結果に対して変換処理を行い、目標物特定部110は、合成部108により合成された結果に基づいて目標物Tの位置を特定する。目標物特定部110により特定された目標物Tの情報は、例えば、外部に出力されて目標物Tの探知結果として表示される。
合成部108は、周波数変換部108aを備える。周波数変換部108aは、累積部106によりグループ毎にそれぞれ累積された結果を、受信信号の周波数成分に対する利得を表す周波数成分特性に変換する。合成部108は、複数のグループの周波数成分特性を合成して、合成結果を生成する。
図3は、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100により受信される送信信号の一例を示す図である。
パッシブレーダ装置100により受信される送信信号は、複数のパルスを含むグループごとにパルスの繰り返し周期を変更するグループスタガ方式に従って送信される。パッシブレーダ装置100により受信される送信信号には、各インターバルにおいて、複数のグループ(1)、(2)および(3)が含まれる。なお、このインターバルは、CPI(Coherent Processing Interval)とも称される。各グループ(1)、(2)および(3)は、同一の繰り返し周期(PRI:Pulse Repetition Interval)の複数のパルスであるパルス列を含む。グループ(1)、(2)および(3)は、それぞれ期間が異なるPRI(1)、PRI(2)、およびPRI(3)に設定される。
なお、この実施形態の説明ではグループスタガ方式に従って送信される送信信号をパッシブレーダ装置100が受信する例を説明するが、グループスタガ方式とは異なる方式で送信信号が送信された場合であっても以下の処理は適用可能である。例えば、繰り返し周期ごとに複数の受信信号を得たことに応じて複数の受信信号を複数のグループに区分して、以下の処理を行えばよい。
タイミング制御部116は、直接波信号処理部114から供給された受信信号に基づいて、インターバルの開始タイミングT1およびT4、各グループ(1)、(2)および(3)の開始タイミングT1、T2およびT3を求める。また、タイミング制御部116は、直接波信号処理部114から供給された受信信号に基づいて、各グループにおける繰り返し周期PRI(1)、PRI(2)、およびPRI(3)を求める。
図4は、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100における累積期間の設定手法を説明するための図である。
パッシブレーダ装置100には、図4の上図に示すように、時刻t0において直接波W1が到来し、直接波W1に基づく受信信号を生成する。また、パッシブレーダ装置100には、図4の下図に示すように、時刻t0後の時刻t1において、直接波W1が目標物Tに反射した間接波W2が到来し、間接波W2に基づく受信信号を生成する。タイミング制御部116は、直接波W1#が目標物Tにより反射された間接波W2を受信することが予測される期間において信号値を累積する累積期間を設定する。この累積期間は、パッシブレーダ装置100が探知する目標物Tの探知範囲に基づいて設定される。パッシブレーダ装置100が探知する目標物Tの探知範囲が広いほど、累積期間は長く設定される。
なお、直接波W1の到来時刻(例えばt0)と間接波W2の到来時刻(例えばt1)との時間差は、送信局200から目標物Tを経てパッシブレーダ装置100に至る距離と、送信局200からパッシブレーダ装置100までの距離との差分を反映した値となる。
図5は、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100において各グループにおける受信信号の利得の一例を示す図である。
累積部106は、タイミング制御部116の制御に従って、グループ(1)、(2)、および(3)ごとに、累積期間において受信信号の信号値を累積する。これにより、累積部106は、各グループ(1)、(2)および(3)について、累積値(1)、(2)および(3)を得る。なお、図4で示す累積期間中では微小な信号が増減して受信されており、各累積値は、累積期間における受信信号を、直接波W1からの経過時間毎に合成したものとなる。図5に示す累積値は、合成して得られた受信信号の波形の中で閾値を超えたものを取りだしたものである。
図6、図7および図8は、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100の探知レンジ(距離)および探知角度(水平)と目標物Tを探索する対象となる領域との関係を示す図である。なお、図6および図7は、探知角度のうち例えば水平方向の角度を表しているが、自装置に対する仰角方向および俯角方向も同様に探知角度が存在するものとしてよい。
また、図6、図7および図8は、パッシブレーダ装置100が目標物Tを探知する範囲を領域に区分して示しており、目標物Tを探知する最小の範囲を一つの領域として表している。すなわち、各領域の距離および角度の範囲は、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100において探知する対象である目標物Tの想定される移動速度および各グループの期間に基づいて設定される。また、図6、図7および図8中の矢印は、距離方向および角度方向における目標物Tの移動が予測される経路である。
合成部108は、一つのインターバルに含まれる複数のグループのそれぞれに対して各領域を割り当てる。合成部108は、処理対象の領域に一つのグループを割り当てる。また、合成部108は、処理対象となる領域から目標物Tの距離方向および/または角度方向の移動を予測し、処理対象の領域から移動が予測される領域に拡張して各グループを割り当てる。
合成部108は、例えば一つのインターバルの含まれるグループが2グループの(1)および(2)である場合、図6に示すように、処理対象の領域A(G1)にグループ(1)を割り当てる。また、合成部108は、処理対象の領域A(G1)から距離の+方向に隣接する領域A(G2)−1および距離の−方向に隣接する領域A(G2)−2に拡張してグループ(2)を割り当てる。
合成部108は、例えば一つのインターバルの含まれるグループが3グループの(1)、(2)および(3)である場合、図7に示すように、処理対象の領域A(G1)にグループ(1)を割り当てる。また、合成部108は、処理対象の領域A(G1)から距離の+方向に1領域分だけ拡張した領域A(G2)−1、および距離の−方向に1領域分だけ拡張した領域A(G2)−2にグループ(2)を割り当てる。さらに、合成部108は、処理対象の領域A(G1)から距離の+方向に2領域分だけ拡張した領域A(G3)−1、および距離の−方向に2領域分だけ拡張した領域A(G3)−2にグループ(3)を割り当てる。
合成部108は、図8に示すように処理対象の領域から距離方向および角度方向の移動を予測してもよい。
合成部108は、例えば一つのインターバルの含まれるグループが3グループの(1)、(2)および(3)である場合、処理対象の領域A(G1)にグループ(1)を割り当てる。また、合成部108は、処理対象の領域A(G1)から距離の+方向に1領域分だけ拡張した領域A(G2)−1、距離の−方向に1領域分および水平のL方向に1領域分だけ拡張した領域A(G2)−2、および、距離の−方向に1領域分および水平のR方向に1領域分だけ拡張した領域A(G2)−3にグループ(2)を割り当てる。さらに、合成部108は、処理対象の領域A(G1)から距離の+方向に2領域分だけ拡張した領域A(G3)−1、距離の−方向に2領域分および水平のL方向に1領域分だけ拡張した領域A(G3)−2、および、距離の−方向に2領域分および水平のR方向に1領域分だけ拡張した領域A(G3)−3にグループ(3)を割り当てる。
なお、合成部108により目標物Tが移動する経路は、図8に示した一例に限るものではなく、合成部108は、処理対象の領域から任意の方向に移動を予測し、移動が予測される経路上の領域にグループを割り当ててもよい。合成部108は、例えば予測しうる12通りの全てについて目標物Tの移動を予測してもよい。また、合成部108は、単一の受信ビームに限らず、受信ビーム間を跨いで目標物Tが移動する経路を予測してもよい。
以上のように、合成部108は、処理対象の領域から目標物Tの移動を予測した領域に拡張してグループを割り当てる。合成部108は、累積部106から供給されたグループのそれぞれについての累積結果を、予測した経路に従って合成する。これにより、合成部108は、予測した経路ごとに、処理対象の領域に割り当てたグループの累積結果と処理対象の領域から拡張した領域に割り当てたグループの累積結果とを合成する。
図9は、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100における目標物検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、タイミング制御部116は、インターバルの開始タイミングまで待機し(ステップS100)、インターバルの開始タイミングが到来したことに応じて、グループごとの累積期間において受信信号を取り込むように間接波信号処理部104および累積部106を制御する(ステップS102)。累積部106は、累積期間において取り込んだ受信信号の信号値をグループごとに累積し、グループごとに累積された受信信号を生成する。累積部106により生成されたグループごとの受信信号は、合成部108に供給される。
次に合成部108は、目標物Tが移動する領域を推定し、処理対象の領域および推定して拡張した領域にグループを割り当てる(ステップS104)。次に合成部108は、ステップS104において領域が割り当てられたグループ間の受信信号を合成する(ステップS106)。このとき、合成部108は、周波数変換部108aによりグループごとの受信信号を周波数成分ごとの利得を表す周波数成分特性に変換する。合成部108は、例えばフーリエ変換処理により受信信号を周波数成分特性に変換する。この周波数成分特性は、目標物Tの移動に基づいて強度が高い周波数が変動する。例えば目標物Tがパッシブレーダ装置100から遠くなる方向に移動している場合には所定周波数よりも低い周波数成分の強度が高くる。一方、目標物Tがパッシブレーダ装置100に近くなる方向に移動している場合には所定周波数よりも高い周波数成分の強度が高くなる。所定周波数は、移動していない固定物により反射された間接波に基づいて表れる周波数である。合成部108は、予測した経路ごとに、当該経路に含まれる領域に割り当てられたグループの周波数成分特性を合成する。
次に目標物特定部110は、合成部108により合成された結果に基づいて、送信局200により送信された直接波W1#を反射した目標物Tの位置を特定する。このとき、目標物特定部110は、合成部108により合成された結果と所定の閾値とを比較し(ステップS108)、合成部108により合成された結果が所定の閾値を超えている場合には、目標物Tが処理対象の領域に存在すると判定する(ステップS110)。一方、目標物特定部110は、合成部108により合成された結果が所定の閾値を超えていない場合には、目標物Tが処理対象の領域に存在しないと判定する(ステップS112)。
目標物特定部110は、合成結果に対する閾値を、1つのインターバルに含まれるグループの数に基づいて予め設定する。目標物特定部110は、例えば、グループ(1)を処理対象の領域に割り当て、グループ(2)を処理対象の領域に隣接する領域に割り当てるものとする。この場合、目標物特定部110は、グループ(1)に目標物Tが存在する場合の間接波W2の強度および雑音の発生回数に基づいた値と、グループ(2)に目標物Tが存在する場合の間接波W2の強度および雑音の発生回数に基づいた値とを合計した値を閾値として設定する。
また、目標物特定部110は、予測した経路ごとに閾値を設定してもよい。図6に示すように目標物Tの移動を予測した場合、目標物特定部110は、目標物Tが領域A(G1)からA(G2)−1に移動した場合に得られる合成結果と比較される閾値と、目標物Tが領域A(G1)からA(G2)−2に移動した場合に得られる合成結果と比較される閾値とを予め設定する。そして、目標物特定部110は、それぞれの閾値と合成結果とを比較し、何れかの合成結果が閾値を超えていた場合に、処理対象の領域であるA(G1)に目標物Tが存在していたことを特定する。
以上のように、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100によれば、グループごとの受信信号の累積結果を合成し、合成した結果に基づいて目標物Tの位置を特定するので、受信信号の利得を向上させることができ、目標物Tの探知性能を向上させることができる。
また、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100によれば、周波数変換部108aによる累積結果を周波数成分特性に変換して合成するので、合成部108により予測した目標物Tの移動に基づいて周波数成分の強度が変化する周波数成分特性に基づいて目標物Tの位置を特定することができる。この結果、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100によれば、受信信号に含まれる雑音の周波数成分と間接波W2の周波数成分とを区別することができる。
さらに、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100によれば、第1のグループに処理対象の領域を割り当てると共に、第2のグループに処理対象の領域から拡張して目標物Tの距離方向の移動および/または角度方向の移動することが予測される領域を割り当てる。そして、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100によれば、第2のグループに対して割り当てた領域に第2のグループに関する累積部106の累積結果を拡張し、拡張を反映させて第1のグループの累積結果と第2のグループの累積結果とを合成し、合成結果に基づいて目標物Tが処理対象の領域に存在するか否かを特定することができる。
さらに、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100によれば、グループの数に対応した閾値(第1の閾値)を設定するので、複数のグループの累積結果を合成してもグループ数に対応した閾値に基づいて目標物Tが存在するか否かを特定することができる。この結果、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100によれば、複数のグループを合成して合成結果の値が高くなって誤って目標物Tが存在するという誤判定を抑制することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態のパッシブレーダ装置および目標物探知方法を、図面を参照して説明する。なお、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100と同様の部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
図10は、第2の実施形態のパッシブレーダ装置100Aの構成を示すブロック図である。パッシブレーダ装置100Aは、目標物特定部110Aが、合成部108および累積部106に接続され、累積部106により生成した累積結果および合成部108により生成した合成結果に基づいて目標物Tの位置を特定する点で、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100とは異なる。
目標物特定部110Aは、グループ毎の累積結果に基づいて目標物Tが存在するか否かを判定すると共に、複数のグループの累積結果を合成した合成結果に基づいて目標物Tが存在するか否かを判定する。この結果、パッシブレーダ装置100Aは、インターバルに含まれるグループ数がNである場合、N+1回の探知機会数において目標物Tが特定できたか否かを判定する。また、目標物特定部110Aは、複数の探知機会のうち何れかの探知機会において目標物Tが特定された場合に、目標物Tが特定されたと判定する。
図11は、第2の実施形態のパッシブレーダ装置100Aにおける目標物検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
パッシブレーダ装置100Aは、第1の実施形態と同様に、グループごとの累積期間において受信信号を取り込むように累積部106を制御し、グループごとに累積された受信信号を生成する(ステップS102)。累積部106は、グループごとの累積結果を合成部108および目標物特定部110Aに供給する。
目標物特定部110Aは、第1の実施形態と同様に移動推定処理(ステップS104)およびグループ間の合成処理(ステップS106)を行う。目標物特定部110Aは、合成結果と第1の閾値とを比較して、合成結果が第1の閾値を超えているか否かを判定して判定結果を得る(ステップS122)。第1の閾値は、第1の実施形態と同様に予め設定される。
一方、目標物特定部110Aは、グループごとに累積された受信信号の信号値と第2の閾値とを比較し、グループごとに累積された受信信号が第2の閾値を超えているか否かを判定する(ステップS120)。目標物特定部110Aは、グループごとに、第2の閾値を超えたか否かを表す判定結果を得る。第2の閾値は、グループに含まれるパルス数、雑音の発生回数および間接波W2の強度などに基づいて設定される。
目標物特定部110Aは、ステップS120により得られた比較結果およびステップS122により得られた判定結果のうち、合成結果が閾値を超えたと判定された判定結果があるか否かを判定する(ステップS124)。目標物特定部110は、判定結果のうち合成結果が閾値を超えたと判定された判定結果があると判定した場合には、目標物Tが処理対象の領域に存在すると判定する(ステップS126)。一方、目標物特定部110Aは、判定結果のうち合成結果が閾値を超えたと判定された判定結果がないと判定した場合には、目標物Tが処理対象の領域に存在しないと判定する(ステップS128)。
以上のように、第2の実施形態のパッシブレーダ装置100Aによれば、合成結果が第1の閾値を超えたか否かを判定する第1の判定処理を行い、累積結果が第2の閾値を超えたか否かをそれぞれ判定する第2の判定処理を行い、何れか一つの判定処理において閾値を超えたと判定された場合に処理対象の領域に目標物Tが存在すると特定する。この結果、第2の実施形態のパッシブレーダ装置100Aによれば、グループ数に応じた探知機会に加えて、合成結果に基づく探知機会を得ることができ、探知性能を向上させることができる。
以上が、第2の実施形態のパッシブレーダ装置および目標物探知方法の説明である。
以下、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100および第2の実施形態のパッシブレーダ装置100Aの探知性能のシミュレーション結果について説明する。
図12は、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100において目標物Tの移動予測が成功した場合のSNR(信号対雑音比(signal-to-noise ratio))と探知確率との関係を示すシミュレーション結果を示す図である。図12において、特性Aは、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100のシミュレーション結果であり、特性Bは、比較例のパッシブレーダ装置のシミュレーション結果である。比較例のパッシブレーダ装置は、グループごとに累積結果を生成し、累積結果に基づいて目標物を特定する処理を行う。
図12によれば、比較例のパッシブレーダ装置において探知確率が50%のSNRであっても、特性Aの探知確率は90%以上となる。このように、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100によれば、比較例に対して高い探知性能であることが分かる。
図13は、第1の実施形態のパッシブレーダ装置100において目標物Tの移動予測が失敗した場合のSNRと探知確率との関係を示すシミュレーション結果を示す図である。特性A1は、1つのグループについて移動を推定した場合のシミュレーション結果であり、特性A2は、2つのグループについて移動を推定した場合のシミュレーション結果であり、特性A3は、3つのグループについて移動を推定した場合のシミュレーション結果である。図13によれば、インターバルに含まれるグループが1つである場合において比較例よりも探知性能が低いことが分かる。
図14は、第2の実施形態のパッシブレーダ装置100AにおけるSNRと探知確率との関係を示すシミュレーション結果を示す図である。特性A11は、1つのグループについて移動を推定した場合のシミュレーション結果であり、特性A12は、2つのグループについて移動を推定した場合のシミュレーション結果であり、特性A13は、3つのグループについて移動を推定した場合のシミュレーション結果である。図14によれば、インターバルに含まれるグループが1つである場合においても、比較例に対して高い探知性能であることが分かる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、間接波信号処理部104により受信した電波に基づく信号の信号値を、信号の周期に応じたグループ毎に累積する累積部106と、累積結果を、複数のグループ間で合成する合成部108と、合成結果に基づいて、送信局200により送信された直接波を反射した目標物Tの位置を特定する特定部とを持つことにより、受信信号の利得を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100…パッシブレーダ装置、100A…パッシブレーダ装置、102…第1のアンテナ部、104…間接波信号処理部、106…累積部、108…合成部、108a…周波数変換部、110…目標物特定部、112…第2のアンテナ部、114…直接波信号処理部、116…タイミング制御部、200…送信局

Claims (7)

  1. 電波を受信する受信部と、
    前記受信部により受信した電波に基づく信号の信号値を、前記信号の周期に応じたグループ毎に累積する累積部と、
    前記累積部によりそれぞれ累積された結果を、複数のグループ間で合成する合成部と、
    前記合成部により合成された結果に基づいて、送信局により送信された直接波を反射した目標物の位置を特定する特定部と、
    を備えるパッシブレーダ装置。
  2. 前記合成部は、前記累積部によりそれぞれ累積された結果を前記信号の周波数成分ごとの利得を表す周波数成分特性に変換し、前記グループごとの変換結果を合成する、
    請求項1に記載のパッシブレーダ装置。
  3. 前記累積部は、前記直接波が前記目標物により反射された間接波を受信することが予測される期間において前記受信部により生成された信号の信号値を累積する、
    請求項1または2に記載のパッシブレーダ装置。
  4. 前記複数のグループは、少なくとも第1のグループと第2のグループとを含み、
    前記合成部は、前記第1のグループに処理対象の領域を割り当てると共に、前記第2のグループに前記処理対象の領域から前記目標物の距離方向および/または角度方向に移動することが予測される領域を割り当て、前記第2のグループに対して割り当てた領域に前記第2のグループに関する前記累積部の累積結果を拡張し、前記拡張を反映させて前記第1のグループの累積結果および前記第2のグループの累積結果を合成する、
    請求項1から3のうち何れか1項に記載のパッシブレーダ装置。
  5. 前記特定部は、前記グループの数に対応した第1の閾値を設定し、前記合成部により合成された結果が前記第1の閾値を超えたか否かを判定し、前記合成部により合成された結果が前記第1の閾値を超えた場合に前記目標物の位置を特定する、
    請求項1から4のうち何れか1項に記載のパッシブレーダ装置。
  6. 前記特定部は、
    前記グループの数に対応した第1の閾値を設定し前記合成部により合成された結果が前記第1の閾値を超えたか否かを判定する第1の判定処理を行い、前記グループ毎の第2の閾値を設定し前記累積部によりそれぞれ累積された結果が第2の閾値を超えたか否かをそれぞれ判定する第2の判定処理を行い、
    前記第1の判定処理と前記第2の判定処理の何れか一つの判定処理において閾値を超えたと判定された場合に前記目標物の位置を特定する、
    請求項1から4のうち何れか1項に記載のパッシブレーダ装置。
  7. コンピュータが、
    受信部により受信した電波に基づく信号の信号値を、前記信号の周期に応じたグループ毎に累積するステップと、
    累積された結果を、複数のグループ間で合成するステップと、
    合成された結果に基づいて、送信局により送信された直接波を反射した目標物の位置を特定するステップと、
    を実行する目標物探知方法。
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