JP5392410B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーダ装置に係り、特に、電波を送信し、その送信した電波が対象物に反射して得られる反射波を受信することにより、その対象物を検知するうえで好適なレーダ装置に関する。
従来、先行車両や対向車両,壁などの対象物への衝突を回避するため或いは先行車両との車間制御を行うため、自車両の前方へ電波を送信し、その送信した電波が対象物に反射して得られる反射波を受信することにより、対象物を検知するレーダ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このレーダ装置においては、複数の各方向について反射箇所を検出し、その検出した各反射箇所を同一の対象物に属すると推定されるグループにグループ化し、そのグループ化された反射箇所の配列に基づいて対象物の領域を構成する線分を抽出する。従って、上記のレーダ装置によれば、対象物の領域を検出することができる。
特開2000−206241号公報
ところで、上記のレーダ装置は、電波の受信方向が少しずつずれた複数のアンテナを備えており、各アンテナで受信される反射波の受信強度レベルに基づいて反射箇所を検出して対象物の輪郭を検出する。具体的には、各アンテナでそれぞれ受信強度レベルの小さな信号を不要信号として除去し、受信強度レベルの最も大きな信号に基づいて反射箇所を検出し、そして、各アンテナでの反射箇所から対象物の領域を検出する。
一般的に、送信手段から送信される電波はある程度のビーム幅を有するものであるが、電波の反射強度は、対象物の反射面の状態などに応じて異なるものとなり得る。このため、各アンテナでの受信強度レベルの最も大きな信号から反射箇所を検出するものとすると、反射箇所の検出精度が低下し、対象物の領域を精度良く検出することができないおそれがある。また、対象物が壁や縁石などの空間的に連続して存在するものである場合は、各アンテナでの受信強度レベルにピークが現れ難くなる。このため、各アンテナでの受信強度レベルの最も大きな信号から反射箇所を検出するものとすると、反射箇所を検出することができず、対象物を常時検出することができないおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、対象物が存在する領域を精度良く検出することが可能なレーダ装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、電波を送信する送信手段と、前記送信手段から送信される前記電波の反射波を受信する受信手段と、を備え、前記受信手段に受信される前記反射波に基づいて対象物を検知するレーダ装置であって、前記複数の距離ビンのうち、対象物が存在する存在距離ビンを検出する距離検出手段と、所定条件が成立する場合に、それぞれ対象物との相対距離として算出可能な複数の距離ビンのうち、前記距離検出手段により検出される前記存在距離ビンとは異なる別の距離ビンにおいて、対象物が存在する方向を検出するための処理を実行する方向検出処理実行手段と、前記方向検出処理実行手段による実行結果に基づいて、対象物が存在する領域を検出する存在領域検出手段と、を備えるレーダ装置により達成される。
この態様の発明において、所定条件が成立する場合、複数の距離ビンのうち対象物が存在する存在距離ビンとは異なる別の距離ビンにおいて、対象物が存在する方向を検出するための処理が実行される。このため、電波の反射強度が対象物の反射面上の位置によって異なる場合や対象物が空間的に連続して存在する場合にあっても、距離と方向とから定まる対象物の反射箇所を複数特定することができるので、対象物が存在する領域を精度良く検出することができる。
尚、上記したレーダ装置において、前記距離検出手段により検出された前記存在距離ビンにおいて、該対象物が存在する方向を検出する角度検出手段を備え、前記方向検出処理実行手段は、前記所定条件として前記距離検出手段により前記存在距離ビンが存在することの検出がなされた場合に、前記複数の距離ビンのうち、前記存在距離ビンの近傍に位置する近傍距離ビンにおいて、対象物が存在する方向を検出するための処理を実行し、前記存在領域検出手段は、前記角度検出手段による算出結果と前記方向検出処理実行手段による実行結果とに基づいて、対象物が存在する領域を検出することとしてもよい。
この態様の発明において、対象物が存在する存在距離ビンが存在することが検出されると、複数の距離ビンのうち対象物が存在する存在距離ビンとは異なる別の距離ビンにおいて、対象物が存在する方向を検出するための処理が実行される。このため、電波の反射強度が対象物の反射面上の位置によって異なる場合においても、距離と方向とから定まる対象物の反射箇所を複数特定することができるので、対象物が存在する領域を精度良く検出することができる。
また、上記したレーダ装置において、前記距離検出手段は、前記受信手段に受信される前記反射波の距離ビン別の信号強度にピークが現れる場合に前記存在距離ビンが存在することを検出し、一方、前記受信手段に受信される前記反射波の距離ビン別の信号強度にピークが現れない場合に前記存在距離ビンが存在しないことを検出することとしてもよい。
また、上記したレーダ装置において、前記角度検出手段は、前記受信手段に受信される前記反射波の距離ビン別の信号強度にピークが現れた前記存在距離ビンにおいて、複数のチャンネルにおいてそれぞれ取得される振幅及び位相に基づいて、対象物が存在する方向を検出することとしてもよい。
また、上記したレーダ装置において、前記角度検出手段は、前記存在距離ビンに対して前記受信手段に受信される前記反射波の角度別の信号強度にピークが現れる角度を、対象物が存在する方向として検出することとしてもよい。
また、上記したレーダ装置において、前記方向検出処理実行手段は、前記所定条件として前記距離検出手段により前記存在距離ビンが存在することの検出がなされた場合に、前記複数の距離ビンのうち、前記存在距離ビンの近傍に位置する複数の近傍距離ビンにおいてそれぞれ、複数のチャンネルにおいてそれぞれ取得される振幅及び位相に基づいて、対象物が存在する方向を検出するための処理を実行することとしてもよい。
また、上記したレーダ装置において、前記方向検出処理実行手段は、前記所定条件として前記複数の距離ビンのうち対象物が存在する存在距離ビンが存在しないことの検出がなされた場合に、前記複数の距離ビンのうち予め定められた所定距離ビンにおいて、対象物が存在する方向を検出するための処理を実行することとしてもよい。
この態様の発明において、対象物が存在する存在距離ビンが存在しないことが検出されると、複数の距離ビンのうち予め定められた所定距離ビンにおいて、対象物が存在する方向を検出するための処理が実行される。このため、対象物が空間的に連続して存在する場合においても、距離と方向とから定まる対象物の反射箇所を複数特定することができるので、対象物が存在する領域を精度良く検出することができる。
また、上記したレーダ装置において、前記方向検出処理実行手段は、前記所定条件として前記複数の距離ビンのうち対象物が存在する存在距離ビンが存在しないことの検出がなされた場合に、前記複数の距離ビンのうち複数の前記所定距離ビンにおいてそれぞれ、複数のチャンネルにおいてそれぞれ取得される振幅及び位相に基づいて、対象物が存在する方向を検出するための処理を実行することとしてもよい。
更に、上記したレーダ装置において、前記方向検出処理実行手段は、複数の前記近傍距離ビン又は複数の前記所定距離ビンに対してそれぞれ、前記受信手段に受信される前記反射波の角度別の信号強度にピークが現れる角度を、対象物が存在する方向として検出することとしてもよい。
本発明によれば、対象物が存在する領域を精度良く検出することができる。
本発明の第1実施例であるレーダ装置の構成図である。 車両から所定距離Lだけ離れて対象物が存在する場合における受信アンテナの受信結果(距離ビンに対する受信信号強度)を表した図である。 複数の受信アンテナの受信結果から対象物の方向を検出する手法を説明するための図である。 本実施例のレーダ装置において、存在距離ビンを含む複数の距離ビンにおいてそれぞれ各受信アンテナの受信結果から対象物の方向を検出する手法を説明するための図である。 本実施例のレーダ装置において信号処理部が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートである。 自車両の近傍に壁が存在する場合における受信アンテナの受信結果(距離ビンに対する受信信号強度)を表した図である。 本発明の第2実施例のレーダ装置において、複数の距離ビンにおいてそれぞれ各受信アンテナの受信結果から対象物の方向を検出する手法を説明するための図である。 本実施例のレーダ装置において信号処理部が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートである。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例であるレーダ装置20の構成図を示す。レーダ装置20は、例えば車両や飛行体などの移動体或いは固定物に搭載されており、自己の周囲に存在する対象物(ターゲット)を検出する例えばFM−CW方式の装置である。図1に示す如く、本実施例のレーダ装置20は、送信アンテナ22と、受信アンテナ24と、発振器26と、混合器28と、A/D変換器30と、信号処理部32と、を備えている。尚、レーダ装置20は、車両に搭載されるものとし、レーダ装置20において検知された対象物のデータは、車両に搭載される車間制御装置や速度制御装置,制動装置などのアプリケーション装置に提供されて使用される。
発振器26は、周波数が経時的に偏移する発振信号を出力する。発振器26には、アンプ34を介して送信アンテナ22が接続されている。送信アンテナ22は、発振器26から送られてくる発振信号に応答して、周波数が経時的に偏移する電磁波である例えばミリ波の送信波を外部空間へ放射する。送信アンテナ22は、車両の進行方向に向けて所定の検知範囲内で電波放射を行う。
受信アンテナ24は、複数(N個)設けられている。各受信アンテナ24−1〜24−Nには、アンプ36−1〜36−Nを介して混合器28−1〜28−Nが接続されている。受信アンテナ24−1〜24−Nに受信された受信波は、アンプ36−1〜36−Nを介して混合器28−1〜28−Nに入力される。混合器28−1〜28−Nに入力される受信信号は、受信アンテナ24−1〜24−Nでの受信強度が大きくなるほど信号の振幅レベルが大きくなる信号である。各混合器28−1〜28−Nには、また、発振器26からの発振信号が入力される。各混合器28−1〜28−Nはそれぞれ、受信信号と発振信号とを混合し、両信号のビート周波数を有するビート信号を生成する。
各混合器28−1〜28−Nには、A/D変換器30−1〜30−Nが接続されている。各混合器28−1〜28−Nで生成されたビート信号は、A/D変換器30−1〜30−Nに入力される。各A/D変換器30−1〜30−Nはそれぞれ、ビート信号をデジタル信号に変換して信号処理部32へ供給する。
信号処理部32は、入力されたデジタル信号について高速フーリエ変換(FFT)処理などを行うことで、入力されたデジタル信号に基づいて対象物に応じた周波数成分(振幅及び位相)を抽出し、その抽出した周波数成分に基づいて、自車両から対象物までの距離、自車両と対象物との相対速度、及び自車両に対する対象物の方向(角度)を検出する。そして、その検出した対象物を認識して、その認識結果に応じたデータ信号をアプリケーション装置へ向けて出力する。
次に、図2乃至図5を参照して、本実施例のレーダ装置20において対象物を検知する手法について説明する。
図2は、自車両から所定距離Lだけ離れて対象物が存在する場合における受信アンテナ24の受信結果(距離ビンに対する受信信号強度)を表した図を示す。図3は、複数のチャンネル(受信アンテナ24−1〜24−N)の受信結果から対象物の方向を検出する手法を説明するための図を示す。図4は、本実施例のレーダ装置20において、存在距離ビンを含む複数の距離ビンにおいてそれぞれ各チャンネル(受信アンテナ24−1〜24−N)の受信結果から対象物の方向を検出する手法を説明するための図を示す。また、図5は、本実施例のレーダ装置20において信号処理部32が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。
本実施例において、レーダ装置20が起動されると、その起動中、発振器26から発振信号が出力され、送信アンテナ22から送信波が外部空間へ放射されると共に、受信アンテナ24−1〜24−Nでの受信処理が行われる(ステップ100)。
送信波の放射範囲内に対象物が存在しないときは、送信アンテナ22から放射された送信波が対象物に反射せず、その送信波の反射波は受信アンテナ24−1〜24−Nに受信されない。この場合は、受信アンテナ24−1〜24−Nに受信される受信波の強度は比較的小さい。一方、送信波の放射範囲内に対象物が存在するときは、送信アンテナ30から放射された送信波がその対象物で反射して、その反射波が受信アンテナ24−1〜24−Nに受信される。この場合は、受信アンテナ24−1〜24−Nに受信される受信波の強度は比較的大きくなる(図2参照)。受信アンテナ24−1〜24−Nに送信波の反射波が受信されると、その受信波は、アンプ36−1〜36−Nで増幅された後、混合器28−1〜28−Nに供給される。また、混合器28−1〜28−Nには、発振器26からの周波数が経時的に偏移する発振信号が入力される。
混合器28−1〜28−Nはそれぞれ、受信アンテナ24−1〜24−Nからの受信信号と発振器26からの発振信号とを混合し、ビート信号を生成する。ビート信号の周波数は自車両から対象物までの距離を表し、また、ビート信号のレベルは受信反射波の強度を表す。混合器28−1〜28−Nで生成されたビート信号は、A/D変換器30−1〜30−Nでデジタル変換された後、信号処理部32へ供給される。
信号処理部32は、各A/D変換器30−1〜30−Nから供給されるデジタル信号についてそれぞれFFT処理を施し、ビート信号の周波数ごとの信号強度を算出する。そして、信号強度がピーク(極大値)となるビート信号の周波数を抽出する。信号強度がピークとなるビート信号の周波数は、自車両から対象物までの距離を表す。信号処理部32は、信号強度がピークとなるビート信号の周波数に基づいて、自車両から対象物までの距離Lを検出する距離検出処理を実行する(ステップ102)。尚、ビート信号の周波数は、発振器26の出力する発振信号の周波数偏移量に相当する分だけ間を空けて存在するので、検出される対象物までの距離はある程度の幅を持つこととなる(距離ビン)。
信号処理部32は、信号強度がピークとなるビート信号の周波数が現れるか否かすなわちビート信号の周波数に信号強度のピークが発生するか否かを判別する(ステップ104)。尚、この判別は、ビート信号の周波数に信号強度のピークが一つ以上発生しかつそのうちの最大ピークから所定範囲内に他のピークが存在しない場合に肯定されるものとしてもよい。
上記の判別の結果、ピークが発生しないと判別した場合は、検知範囲内に対象物が存在しないと判断して、再び上記ステップ100の処理を実行する。一方、ピークが発生したと判別した場合は、信号強度がピークとなるビート信号の周波数に相当する距離ビン(以下、この距離ビンを「存在距離ビンL」と称す。)に対象物が存在すると推定し、次にまず、その信号強度がピークとなるビート信号の周波数においてすなわち対象物が存在すると推定される存在距離ビンLにおいて、その対象物の自車両に対する方向(角度)αを検出する処理(方向検出処理)を実行する(ステップ106)。
具体的には、信号処理部32は、存在距離ビンでの対象物の方向検出処理として、まず、検知範囲内のすべての距離ビンのうち、信号強度がピークとなるビート信号の周波数が現れた存在距離ビンLにおいて、各チャンネル(受信アンテナ24−1〜24−N)ごとの振幅及び位相を取得する。そして、その取得した各チャンネルごとの振幅及び位相に基づいて、例えばデジタルビームフォーミングのような到来方向推定処理によって自車両に対して対象物が存在する方向αを検出する。
信号処理部32は、上記の如く、ビート信号の周波数に信号強度のピークが発生することでそのビート信号の周波数に相当する存在距離ビンLに対象物が存在することを推定し、かつ、到来方向推定処理によって対象物が存在する方向αを検出すると、その検出方向αにおいて存在距離ビンLに相当する距離だけ自車両から離れた位置に対象物が存在すると判定する。
信号処理部32は、上記の如く存在距離ビンLでの対象物の方向αを検出すると、次に、検知範囲内のすべての距離ビンのうち、存在距離ビンLを基準にして自車両から離れた方向(奥行き方向)に隣接する近傍距離ビン(L+1)或いは奥行き方向に所定のビン数xだけ離れた近傍距離ビン(L+x)において、上記の如く存在距離ビンLで存在が検出された対象物と同一の或いは連続する対象物が存在するとしたら、その対象物の自車両に対する方向α+1を検出する方向検出処理を実行する(ステップ108)。
具体的には、信号処理部32は、ステップ108での対象物の方向検出処理として、まず、検知範囲内のすべての距離ビンのうち、存在距離ビンLから奥行き方向にある近傍距離ビン(L+1)又は(L+x)において、各チャンネル(受信アンテナ24−1〜24−N)ごとの振幅及び位相を取得する。そして、取得した各チャンネルごとの振幅及び位相に基づいて到来方向推定処理を行い、その処理結果として信号強度のピークが存在するか否かを判別する(ステップ110)。
その結果、到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在すると判別した場合は、更に、検知範囲内のすべての距離ビンのうち、上記の近傍距離ビン(L+1)又は(L+x)を基準にして自車両から離れた奥行き方向に隣接する近傍距離ビン(L+2)或いは奥行き方向に所定のビン数xだけ離れた近傍距離ビン(L+2x)において、上記の如く存在距離ビンLで存在が検出された対象物と同一の或いは連続する対象物が存在するとしたら、その対象物の自車両に対する方向α+2を検出する方向検出処理を実行する(ステップ112)。そして、ステップ112の処理を実行すると、次に、上記ステップ110の処理と同様の処理を実行する。
尚、上記の存在距離ビンL以外の近傍距離ビンでの方向検出処理は、到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在しないと判別される距離ビンまで一つずつ対象の距離ビンを奥行き方向にずらしながら行われる。このため、上記したステップ110及び112の各処理において、処理対象の近傍距離ビンは、到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在しないと判別される距離ビンまで一つずつ奥行き方向にずれる。
信号処理部32は、上記ステップ110での方向検出処理の結果、存在距離ビン以外の近傍距離ビンで到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在しないと判別すると、次に、検知範囲内のすべての距離ビンのうち、存在距離ビンLを基準にして自車両に近い方向(手前方向)に隣接する近傍距離ビン(L−1)或いは手前方向に所定のビン数xだけ離れた近傍距離ビン(L−x)において、上記の如く存在距離ビンLで存在が検出された対象物と同一の或いは連続する対象物が存在するとしたら、その対象物の自車両に対する方向α−1を検出する方向検出処理を実行する(ステップ114)。
具体的には、信号処理部32は、ステップ114での対象物の方向検出処理として、まず、検知範囲内のすべての距離ビンのうち、存在距離ビンLから手前方向にある近傍距離ビン(L−1)又は(L−x)において、各チャンネル(受信アンテナ24−1〜24−N)ごとの振幅及び位相を取得する。そして、取得した各チャンネルごとの振幅及び位相に基づいて到来方向推定処理を行い、その処理結果として信号強度のピークが存在するか否かを判別する(ステップ116)。尚、この判別は、到来方向推定処理結果として信号強度のピークが一つ以上存在する場合に肯定されるものとしてもよい。
その結果、到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在すると判別した場合は、更に、検知範囲内のすべての距離ビンのうち、上記の近傍距離ビン(L−1)又は(L−x)を基準にして自車両に近い手前方向に隣接する近傍距離ビン(L−2)或いは手前方向に所定のビン数xだけ離れた近傍距離ビン(L−2x)において、上記の如く存在距離ビンLで存在が検出された対象物と同一の或いは連続する対象物が存在するとしたら、その対象物の自車両に対する方向α−2を検出する方向検出処理を実行する(ステップ118)。そして、ステップ118の処理を実行すると、次に、上記ステップ116の処理と同様の処理を実行する。
尚、上記の存在距離ビンL以外の近傍距離ビンでの方向検出処理は、到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在しないと判別される距離ビンまで一つずつ対象の距離ビンを手前方向にずらしながら行われる。このため、上記したステップ116及び118の各処理において、処理対象の近傍距離ビンは、到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在しないと判別される距離ビンまで一つずつ手前方向にずれる。
信号処理部32は、上記ステップ116での方向検出処理の結果、存在距離ビン以外の近傍距離ビンで到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在しないと判別すると、次に、存在距離ビンを含むすべての近傍距離ビンにおいて、ピークの信号強度を正規化・規格化する処理を行う(ステップ120)。具体的には、距離ビン(ビート信号の周波数)ごとの信号強度の算出結果から、それぞれの距離ビンでの信号強度を“1”としたうえで、各距離ビンそれぞれの方向検出処理で用いる信号強度がピークとなるチャンネルの信号強度を正規化・規格化する。
対象物の各反射部位での反射強度の違いに伴って各距離ビンの方向検出処理での信号強度のピークの高さに差が生じ得るが、上記の正規化・規格化によれば、各距離ビンの方向検出処理での信号強度のピークの閾値を逐次変更することは不要となり、電波の反射強度の小さい対象物の反射箇所においても信号強度のピークの抽出を容易に行うことができる。
信号処理部32は、上記ステップ110で到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在すると判別した場合は、その信号強度のピーク方向を、自車両に対して対象物が存在する方向α+1,・・・として検出する。また、上記ステップ116で到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在すると判別した場合は、その信号強度のピーク方向を、自車両に対して対象物が存在する方向α−1,・・・として検出する。
信号処理部32は、上記ステップ120でピークの信号強度の正規化・規格化を行うと、次に、上記した距離検出処理の結果及び方向検出処理の結果に基づいて、対象物が存在する領域を検出する処理を実行する(ステップ122)。上記した距離検出処理により、信号強度がピークとなるビート信号の周波数に基づいて自車両から対象物までの距離L(存在距離ビンL)を検出すると共に、方向検出処理により、その存在距離ビンLを含みその存在距離ビン近傍の距離ビンそれぞれについての到来方向推定処理結果として信号強度のピークに基づいて自車両に対する対象物の方向α,・・・を検出することにより、対象物が存在する領域を検出する。自車両に対して対象物が存在する領域が検出されると、その対象物の大きさ或いは幅を検出することが可能である。
信号処理部32は、上記ステップ122の処理を行うと、次に、対象物の大きさ・幅を検出できたか否かを判別する(ステップ124)。尚、対象物が存在する領域上の各点までの距離に差が無い場合は、対象物が存在する領域を検出し難くなり、対象物の大きさ・幅を検出し難くなる。信号処理部32は、対象物の大きさ・幅を検出できたと判別した場合は、その検出結果としての対象物の大きさ・幅を内蔵メモリに記憶する処理を行うと共に、その対象物の認識結果に応じたデータ信号をアプリケーション装置へ向けて出力する(ステップ126)。一方、対象物の大きさ・幅を検出できないと判別した場合は、内蔵メモリから記憶されていた対象物の大きさ・幅のデータを読み出し、その対象物の認識結果に応じたデータ信号をアプリケーション装置へ向けて出力する(ステップ128)。
このように、本実施例のレーダ装置20においては、信号強度がピークとなるビート信号の周波数に相当する対象物が存在すると推定される存在距離ビンLについて自車両に対する対象物の方向αを検出すると共に、その存在距離ビンLを中心として奥行き方向及び手前方向それぞれの信号強度のピークが存在しないと判別される距離ビンまでの各近傍距離ビンについて自車両に対する対象物の方向α−n,・・・α−1,α+1,・・・,α+nを検出する。
距離ビンごとの対象物の方向が検出されれば、自車両に対して対象物が存在する領域を検出することが可能であり、更に、その対象物の大きさ・幅(例えば、対象物が車両であれば、車両の車幅や全長など)を検出することが可能である。従って、本実施例のレーダ装置20によれば、自車両前方の検出範囲内で対象物が存在する領域及び対象物の大きさ・幅を検出することができる。
尚、本実施例のレーダ装置20においては、距離検出処理及び方向検出処理により距離と方向とから定まる対象物での反射箇所を複数特定して、対象物が存在する領域を検出するので、電波の反射強度が対象物の反射面上の位置によって異なる場合にも、その対象物が存在する領域の検出を精度良く行うことができる。
また、本実施例のレーダ装置20においては、自車両前方の所定検出範囲内の存在距離ビン及びその存在距離ビン近傍の距離ビンについてそれぞれ方向検出処理が行われる。対象物が他車両などの全長の比較的短い物体である場合は、その対象物が存在すると判別される存在距離ビンが検出されると、自車両から対象物上の各点までの距離はそれぞれ、その存在距離ビンに相当する距離近傍の値となる。従って、本実施例によれば、すべての距離ビンにおいて到来方向推定処理結果として信号強度のピークの存在有無を検知する方向検出処理を行う必要はないので、対象物の領域を検出するうえでの演算処理の簡素化を図ることが可能である。
更に、本実施例のレーダ装置20においては、対象物の大きさ・幅を検出することができた場合は、その対象物の大きさ・幅が内蔵メモリに記憶されると共に、その対象物の認識結果に応じたデータ信号がアプリケーション装置へ向けて出力される。一方、対象物の大きさ・幅を検出することができない場合は、内蔵メモリから記憶されていた対象物の大きさ・幅のデータが読み出され、その対象物の認識結果に応じたデータ信号がアプリケーション装置へ向けて出力される。アプリケーション装置は、レーダ装置20からのデータ信号に基づいて制御を実行する。
このため、本実施例によれば、ある時刻tで対象物の大きさ・幅を検出することができなくなった場合にも、それ以前に対象物の大きさ・幅が検出されていたときには、その検出されていた対象物の大きさ・幅を利用して時刻tで検知された対象物をその大きさ・幅を持った対象物として認識することができるので、対象物の大きさ・幅の不検出に起因してアプリケーション装置での制御不能が生じるのを抑制することができる。例えば、アプリケーション装置により自車両が先行車両に追従して走行するように制御されている場合に、その先行車両が隣接車線で走行する対向車両と自車両から見て同じ距離に位置するものとなることにより、自車両のレーダ装置20で先行車両の存在領域を検出することができなくなっても、自車両のアプリケーション装置でその先行車両への追従制御を続行することができる。
尚、上記の第1実施例においては、送信アンテナ22が特許請求の範囲に記載した「送信手段」に、受信アンテナ24が特許請求の範囲に記載した「受信手段」に、それぞれ相当していると共に、信号処理部32が、図5に示すルーチン中ステップ102の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「距離検出手段」が、ステップ108,112,114,118の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「方向検出処理実行手段」が、ステップ122の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「存在領域検出手段」が、ステップ106の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「角度検出手段」が、それぞれ実現されている。
上記した第1実施例では、信号強度がピークとなるビート信号の周波数が現れる場合すなわちビート信号の周波数に信号強度のピークが発生する場合に、存在距離ビンを含む所定距離ビンでの方向検出処理を行うこととしている。これに対して、本発明の第2実施例においては、信号強度がピークとなるビート信号の周波数が現れない場合すなわちビート信号の周波数に信号強度のピークが発生しない場合に、所定距離ビンでの方向検出処理を行うこととしている。これは、対象物が、壁や縁石などの空間的に切れ目が無く連続的に存在する路側物(連続路側物)である場合には、ビート信号の周波数に信号強度のピークが発生せず或いはそのピークが発生しても安定しないことがあるが、このときにも、その路側物の検知を可能とするためである。
図6は、自車両の近傍に壁が存在する場合における受信アンテナ24の受信結果(距離ビンに対する受信信号強度)を表した図を示す。図7は、本実施例のレーダ装置100において、複数の距離ビンにおいてそれぞれ各チャンネル(受信アンテナ24−1〜24−N)の受信結果から対象物の方向を検出する手法を説明するための図を示す。また、図8は、本実施例のレーダ装置100において信号処理部102が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。尚、本実施例のレーダ装置100は、上記第1実施例のレーダ装置20において信号処理部32に代えて信号処理部102を用いることにより実現される。
本実施例において、レーダ装置100が起動されると、その起動中、発振器26から発振信号が出力され、送信アンテナ22から送信波が外部空間へ放射されると共に、受信アンテナ24−1〜24−Nでの受信処理が行われる(ステップ200)。
送信波の放射範囲内に対象物が存在しないときは、送信アンテナ22から放射された送信波が対象物に反射せず、その送信波の反射波は受信アンテナ24−1〜24−Nに受信されない。この場合は、受信アンテナ24−1〜24−Nに受信される受信波の強度は比較的小さい。また、送信波の放射範囲内に対象物が存在するがその対象物が壁などの連続路側物であるときは、その対象物で反射した反射波が受信アンテナ24−1〜24−Nに受信されるが、各受信アンテナ24−1〜24−Nでの受信波の強度は比較的大きくても大きなピークが現れない(図6参照)。受信アンテナ24−1〜24−Nに送信波の反射波が受信されると、その受信波は、アンプ36−1〜36−Nで増幅された後、混合器28−1〜28−Nに供給される。また、混合器28−1〜28−Nには、発振器26からの周波数が経時的に偏移する発振信号が入力される。
混合器28−1〜28−Nはそれぞれ、受信アンテナ24−1〜24−Nからの受信信号と発振器26からの発振信号とを混合し、ビート信号を生成する。ビート信号の周波数は自車両から対象物までの距離を表し、また、ビート信号のレベルは受信反射波の強度を表す。混合器28−1〜28−Nで生成されたビート信号は、A/D変換器30−1〜30−Nでデジタル変換された後、信号処理部102へ供給される。
信号処理部102は、各A/D変換器30−1〜30−Nから供給されるデジタル信号についてそれぞれFFT処理を施し、ビート信号の周波数ごとの信号強度を算出する。そして、信号強度がピーク(極大値)となるビート信号の周波数を抽出する。信号強度がピークとなるビート信号の周波数は、自車両から対象物までの距離を表す。信号処理部32は、信号強度がピークとなるビート信号の周波数に基づいて、自車両から対象物までの距離Lを検出する距離検出処理を実行する(ステップ202)。尚、ビート信号の周波数は、発振器26の出力する発振信号の周波数偏移量に相当する分だけ間を空けて存在するので、検出される対象物までの距離はある程度の幅を持つこととなる(距離ビン)。
信号処理部102は、信号強度がピークとなるビート信号の周波数が現れるか否かすなわちビート信号の周波数に信号強度のピークが発生するか否かを判別する(ステップ204)。尚、この判別は、ビート信号の周波数に信号強度のピークが一つ以上発生しかつそのうちの最大ピークから所定範囲内に他のピークが存在しない場合に肯定されるものとしてもよい。
上記の判別の結果、ピークが発生すると判別した場合は、検知範囲内に対象物が存在すると判断して、再び上記ステップ100の処理を実行する。尚、かかる判別がなされた場合は、上記した第1実施例に示す処理を行うこととしてもよい。一方、ピークが発生しないと判別した場合は、次に、検出範囲内のすべての距離ビンのうち、予め定められた距離ビンにおいて、自車両に対する対象物の方向(角度)を検出する方向検出処理を実行する(ステップ206)。尚、この方向検出処理は、検出範囲内のすべての距離ビンのうちの二以上の複数の距離ビンでそれぞれ行われる。
具体的には、信号処理部102は、所定距離ビンにおいて各チャンネル(受信アンテナ24−1〜24−N)ごとの振幅及び位相を取得する。そして、取得した各チャンネルごとの振幅及び位相に基づいて、例えばデジタルビームフォーミングのような到来方向推定処理を行い、その処理結果として信号強度のピークが存在するか否かを判別する(ステップ208)。
その結果、各所定距離ビンのすべてにおいて到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在しないと判別した場合は、以後、何ら処理を行うことなく処理を終了する。一方、何れか一以上の所定距離ビンにおいて到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在すると判別した場合は、自車両からその信号強度のピーク方向に相当する位置に対象物が存在すると検出する(ステップ210)。
このように、本実施例のレーダ装置100においては、受信アンテナ24に受信される受信波についてビート信号の周波数に信号強度のピークが発生せず、対象物が存在すると推定される存在距離ビンLが存在しないと判定される場合にも、予め定められた複数の距離ビンにおいてそれぞれ到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在するか否かを判別する。各所定距離ビンにおいてそれぞれ到来方向推定処理結果として信号強度のピークが存在すると判別される場合は、距離と方向とから定まる対象物の各部位の位置に基づいて対象物が存在する領域を推定することが可能である。従って、本実施例のレーダ装置100によれば、距離検出処理によって信号強度がピークとなるビート信号の周波数が存在しない対象物(連続路側物)に対しても、自車両前方の検出範囲内でその対象物が存在する領域を検出することができる。
尚、本実施例のレーダ装置100においても、予め定められた距離ビンに相当する距離と方向検出処理による方向とから定まる対象物での反射箇所を複数特定して、対象物が存在する領域を検出するので、その対象物が存在する領域の検出を精度良く行うことができる。
ところで、上記の第2実施例においては、信号処理部102が、図8に示すルーチン中ステップ202の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「距離検出手段」が、ステップ206の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「方向検出処理実行手段」が、ステップ210の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「存在領域検出手段」が、それぞれ実現されている。
尚、上記の第1及び第2実施例においては、レーダ装置20,100としてFM−CW方式のレーダ装置を用いることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、パルスレーダ装置やAMレーダ装置,レーザレーダ装置などに適用することが可能である。
また、上記の第1及び第2実施例においては、自車両に対する対象物の方向の検出を、デジタルビームフォーミングのような到来方向推定処理方式を利用して行うこととしているが、一の送信波に対して異なる位置に配置された複数の受信アンテナ24に受信される信号間の位相差を検出する位相比較モノパルス方式を利用して行うこととしてもよい。
また、上記の第1及び第2実施例においては、送信アンテナ22を一つ設けかつ受信アンテナ24を複数設けることとしているが、送信アンテナ22を複数設けることとしてもよい。また、受信アンテナ24が複数個ある場合は、受信アンテナ24それぞれに対応して受信回路を別個独立に設けることとしてもよいが、受信アンテナ24に共通した一つの受信回路と、その受信回路の有する各部品と接続する受信アンテナを複数の受信アンテナ24間で適宜切り替えるスイッチと、を設けることとしてもよい。かかる変形例によれば、複数の受信アンテナ24で受信回路の共用化を図ることができ、これにより、レーダ装置としての構成の簡素化を図ることが可能となる。
また、受信アンテナ24が複数個設けられる場合は、それらの受信アンテナを受信専用のアンテナ24で構成することとしてもよいが、それらの受信アンテナの少なくとも一つを送信アンテナ22と兼用することとし、そのアンテナの接続を送信回路側と受信回路側との間で適宜切り替えるスイッチを設けることとしてもよい。かかる変形例によれば、送信アンテナと受信アンテナとの共用化を図ることができ、これにより、更にレーダ装置としての構成の簡素化を図ることが可能となる。
更に、上記の第1及び第2実施例においては、自車両から検知対象の対象物までの検出範囲を一次元とし、対象物検出に際し一次元スキャンのみを行うものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、検出範囲を前後左右の二次元とし、対象物検出に際し二次元スキャンを行うものとしてもよいし、また、検出範囲を前後左右上下の三次元とし、対象物検出に際し三次元スキャンを行うものとしてもよい。
20,100 レーダ装置
22 送信アンテナ
24 受信アンテナ
32,102 信号処理部

Claims (8)

  1. 電波を送信する送信手段と、前記送信手段から送信される前記電波の反射波を受信する受信手段と、を備え、前記受信手段に受信される前記反射波に基づいて対象物を検知するレーダ装置であって、
    それぞれ対象物との相対距離として算出可能な複数の距離ビンのうち、対象物が存在する存在距離ビンを検出する距離検出手段と、
    前記距離検出手段により検出された前記存在距離ビンにおいて、該対象物が存在する方向を検出する角度検出手段と、
    前記距離検出手段により前記存在距離ビンが存在することの検出がなされた場合に、前記複数の距離ビンのうち、前記存在距離ビンの近傍に位置する近傍距離ビンにおいて、対象物が存在する方向を検出するための処理を実行する方向検出処理実行手段と、
    前記距離検出手段により検出される前記存在距離ビンと前記角度検出手段により検出される対象物が存在する方向とに基づく位置、及び、前記近傍距離ビンと前記方向検出処理実行手段による前記処理の実行により検出される対象物が存在する方向とに基づく位置に基づいて、同一の対象物が存在する領域を検出する存在領域検出手段と、
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記距離検出手段は、前記受信手段に受信される前記反射波の距離ビン別の信号強度にピークが現れる場合に前記存在距離ビンが存在することを検出し、一方、前記受信手段に受信される前記反射波の距離ビン別の信号強度にピークが現れない場合に前記存在距離ビンが存在しないことを検出することを特徴とする請求項2記載のレーダ装置。
  3. 前記角度検出手段は、前記受信手段に受信される前記反射波の距離ビン別の信号強度にピークが現れた前記存在距離ビンにおいて、複数のチャンネルにおいてそれぞれ取得される振幅及び位相に基づいて、対象物が存在する方向を検出することを特徴とする請求項3記載のレーダ装置。
  4. 前記角度検出手段は、前記存在距離ビンに対して前記受信手段に受信される前記反射波の角度別の信号強度にピークが現れる角度を、対象物が存在する方向として検出することを特徴とする請求項4記載のレーダ装置。
  5. 前記方向検出処理実行手段は、前記距離検出手段により前記存在距離ビンが存在することの検出がなされた場合に、前記複数の距離ビンのうち、前記存在距離ビンの近傍に位置する複数の近傍距離ビンにおいてそれぞれ、複数のチャンネルにおいてそれぞれ取得される振幅及び位相に基づいて、対象物が存在する方向を検出するための処理を実行することを特徴とする請求項3又は4記載のレーダ装置。
  6. 電波を送信する送信手段と、前記送信手段から送信される前記電波の反射波を受信する受信手段と、を備え、前記受信手段に受信される前記反射波に基づいて対象物を検知するレーダ装置であって、
    それぞれ対象物との相対距離として算出可能な複数の距離ビンのうち、対象物が存在する存在距離ビンを検出する距離検出手段と、
    前記複数の距離ビンのうち前記存在距離ビンが存在しないことの検出がなされた場合に、前記複数の距離ビンのうち予め定められた複数の所定距離ビンにおいてそれぞれ、対象物が存在する方向を検出するための処理を実行する方向検出処理実行手段と、
    前記複数の所定距離ビンごとの、該所定距離ビンと前記方向検出処理実行手段による前記処理の実行により検出される対象物が存在する方向とに基づく位置に基づいて、連続路側物が存在する領域を検出する存在領域検出手段と、
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  7. 前記方向検出処理実行手段は、前記複数の距離ビンのうち前記存在距離ビンが存在しないことの検出がなされた場合に、前記複数の距離ビンのうち複数の前記所定距離ビンにおいてそれぞれ、複数のチャンネルにおいてそれぞれ取得される振幅及び位相に基づいて、対象物が存在する方向を検出するための処理を実行することを特徴とする請求項7記載のレーダ装置。
  8. 前記方向検出処理実行手段は、複数の前記近傍距離ビン又は複数の前記所定距離ビンに対してそれぞれ、前記受信手段に受信される前記反射波の角度別の信号強度にピークが現れる角度を、対象物が存在する方向として検出することを特徴とする請求項6又は8記載のレーダ装置。
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