JP2016166060A - 搬送装置 - Google Patents

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【課題】通常運転を停止することなく、チェーンを有する駆動系の異常や故障の発生を速やかに検出し、チェーンにダメージが生じる前に対処することができる搬送装置を提供する。【解決手段】駆動用モータ1により回転駆動されるスプロケット8、及びこのスプロケット8に噛み合う駆動チェーン5を駆動系に有する搬送装置であって、駆動用モータ1への出力電流に基づきスプロケット8の出力軸トルクを求め、この出力軸トルクと、駆動チェーン5が噛み合うスプロケット8のピッチ円半径ゲインとから駆動チェーン5の張力を推定する演算部16を有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、スプロケットと噛み合う駆動チェーンを駆動系に有する搬送装置に関する。
エスカレータやオートロード、更には各種コンベアなどの搬送装置では、駆動用モータにより回転駆動されるスプロケット、及びこのスプロケットに噛み合う駆動チェーンが駆動系に用いられている。例えば、エスカレータの場合、駆動系には上述した駆動チェーンの他、下流側に手すりベルトや踏み段の駆動機構が連結されている。これら駆動機構は、それぞれスプロケット及びこれと噛み合うチェーンを有する。
このように駆動系にチェーンを有する搬送装置では、チェーンの保守管理が重要であり、その自動点検方法等に関する提案がなされている。例えば、駆動チェーンの伸び量を検出するため、駆動用モータを正転及び反転させてチェーンのたるみ量を測定し、チェーンの伸び量を精度良く算出する提案がある(例えば、特許文献1参照)。また、エスカレータの場合、各踏み段の側面にピンを配置し、運転中に各ピンの通過時刻を検出して、通過時刻の差から、各踏み段チェーンの伸びを測定する提案もある(例えば、特許文献2参照)。
特許第5209015号公報 特許第4915391号公報
前述した特許文献1、及び特許文献2に記載の従来技術は、チェーンの伸び量を測定することにより、チェーンの劣化状態や異常を検出する方法である。
しかし、チェーンの伸び量だけで異常や故障を検出する従来技術の場合、実際の異常発生から、検出までにタイムラグを生じるという問題があった。例えば、従動スプロケットのベアリングが何らかの原因でグリス切れ等の不具合を起こした場合、まずチェーンの負荷張力が増加し、その状態が長期間継続した結果、チェーンに伸びが生じる。このため、チェーンの伸び量を検出した時点では、不具合発生から多くの時間が経過してしまっている。
また、従来技術では、チェーンの伸びが進展しないと検出できないため、異常を検出した段階では、チェーンにダメージが及んでいるという問題がある。
さらに、従来技術では、チェーンのたるみを測定するために通常運転を停止して、専用の診断運転を実施しなければならない。このため、運転時間中には点検が実施できず、運転中に生じた突発的な異常は検出できないという問題がある。
本発明は、通常運転を停止することなく、チェーンを有する駆動系の異常や故障の発生を速やかに検出し、チェーンにダメージが生じる前に対処することができる搬送装置を提供することにある。
本発明の実施の形態に係る搬送装置は、駆動用モータにより回転駆動されるスプロケット、及びこのスプロケットと噛み合う駆動チェーンを駆動系に有する搬送装置であって、 前記駆動用モータへの出力電流に基づき前記スプロケットの出力軸トルクを求め、この出力軸トルクと、前記駆動チェーンが噛み合うスプロケットのピッチ円半径ゲインとから前記駆動チェーンの張力を推定する演算部を有することを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る搬送装置の駆動系を示す構成図である。 図1で示した本発明の一実施の形態の実施例1を示す構成図である。 図2で示した実施例1の演算部の構成を示す機能ブロック図である。 図1で示した本発明の一実施の形態の実施例2を示す構成図である。 図4で示した実施例2の演算部の構成を示す機能ブロック図である。 図1で示した本発明の一実施の形態の実施例3における演算部の構成を示す機能ブロック図である。 一般的なチェーンとスプロケットとの関係を説明する図である チェーンに生じる速度変化を説明する図である。 本発明の一実施の形態における駆動チェーンの張力波形を示す波形図である。 図9で示した波形を周波数分析した結果を示す図である。 図1で示した本発明の一実施の形態の実施例4における演算部の構成を示す機能ブロック図である。 図11で示した実施例4における外れ判定処理を説明する特性図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
この実施の形態では、搬送装置としてエスカレータを例示しており、図1により、その駆動系を説明する。
図1において、駆動用モータ1の動力はVベルト2で減速機3へ伝達される。この駆動用モータ1は、制御盤4内に設けられたマイコンなどの演算部16及びインバータ17により、回転加速度、速度、トルクなどが制御される。減速機3の回転出力軸には駆動側のスプロケット8が一体に設けられている。このスプロケット8には、エスカレータの上階側床下内に設けられた従動側のスプロケット9との間に無端状の駆動チェーン5が巻き掛けられており、それぞれこの駆動チェーン5と噛み合っている。
上述した従動側のスプロケット9の回転軸には、後述する駆動機構用のスプロケット10,11がそれぞれ同軸に設けられている。
スプロケット10は踏み段6を移動させる踏み段用のチェーン7と噛み合っており、踏み段6の駆動機構を構成する。また、スプロケット11は、手摺ベルト用のチェーン12を介して従動側のスプロケット13と噛み合っており、手摺ベルト15の駆動機構を構成する。なお、従動側のスプロケット13は、駆動シーブ14と一体に回転し、この駆動シーブ14の回転により手摺ベルト15を長さ方向に移動させる。
このように、スプロケット8に噛み合う駆動チェーン5の下流側に踏み段6の駆動機構、及び手摺ベルト15の駆動機構が連結され、これらにより搬送装置の駆動系が構成される。このため、減速機3の回転に同期して、踏段6と手摺ベルト15が所定方向に駆動される。
本発明の実施の形態では、上述の搬送装置の駆動系において、駆動チェーン5の張力を検出することにより駆動チェーン5そのもの、及びこの駆動チェーン5に連結される下流側の各駆動機構に生じる不具合を早期に検出する。そのための具体的実施例を以下説明する。
(実施例1)
図2を用いて、実施例1のハードウエア構成を説明する。本実施例では、インバータ17から駆動用モータ1への出力電流波形を検出する電流センサー21を設ける。マイコン等による演算部(以下、マイコンとして説明する)16は、電流センサー21が検出する電流値に基づき、スプロケット8の出力軸トルクを求める。そして、この出力軸トルクと、駆動チェーン5が噛み合うスプロケット8のピッチ円半径ゲインとから駆動チェーン5の張力を推定し、その結果を監視センター50などへ送信する。
すなわち、駆動用モータ1の駆動電流を検出する電流センサー21と、電流センサー21の信号を検出し、駆動チェーン5の張力を算出するマイコン16とを、通常のエスカレータ設備に追加した構成とする。
次に、図3を用いて、マイコン16内で実施する信号処理を説明する。マイコン16に入力された駆動用モータ1への出力電流波形に、予め設定した電流/トルク換算定数41を乗じて、モータ1の駆動トルクを算出する。次いで、減速機3での減速比によって定まる減速機出力トルク換算ゲイン43を乗じて、減速機3の出力軸トルクを算出する。次いで、減速機出力軸に設置された、駆動側のスプロケット8のピッチ円半径ゲイン44を乗じて、駆動チェーン5の張力を算出し、推定する。
以上の構成により、本実施例では、モータ1への出力電流値から、駆動チェーン5の張力値を検出することができるため、駆動チェーン5によって駆動される下流の機器の異常や故障によって生じた負荷の増加を、駆動チェーンの張力異常として、即座に検出することができる。また、モータ1の電流検出は運転中に実施できるため、運転を継続したまま点検が可能となる。
(実施例2)
図4を用いて、実施例2のハードウエア構成を説明する。本実施例では、駆動用モータ1を速度一定に駆動するインバータ17として、駆動用モータ1への出力電流に基づきモータトルクをモニタする機能を有するものを用いている。そして、マイコン16は、このトルクモニタ波形の信号からスプロケット8の出力軸トルクを求める。
すなわち、インバータ17は、内部で制御上生成されるトルクモニタ波形を、外部に出力可能なものとする。また、マイコン16は、インバータ17のトルクモニタ波形の信号を検出し、駆動チェーンの張力を算出する。
図5は実施例2のマイコン16で実施する信号処理を説明する。マイコン16にはインバータ17で内部生成されたトルクモニタ波形が入力される。入力されたトルクモニタ波形の信号は、内部トルクモニタ波形/モータトルク換算係数51を乗じて、モータトルク信号に換算される。これ以降の処理は前述した実施例1と同じであり、減速機3での減速比によって定まる減速機出力トルク換算ゲイン43を乗じて、減速機3の出力軸トルクを算出し、減速機出力軸に設置された、駆動側のスプロケット8のピッチ円半径ゲイン46を乗じて、駆動チェーン5の張力を算出し、推定する。
これらの構成により、実施例1と同様に駆動チェーン5の張力値を検出することができるため、駆動チェーン5によって駆動される下流の機器の異常や故障によって生じた負荷の増加を、駆動チェーンの張力異常として、即座に検出することができる。また、運転を継続したままの点検も可能となる。
さらに実施例2では、モータ1の電流値を電流センサーで検出せず、インバータ17の内部で生成されたトルクモニタ波形の信号をマイコン16に直接入力している。従って、実施例1で用いた電流センサー21を設置すること無く、駆動チェーン5の張力の異常を検出することが可能となる。
(実施例3)
本実施例を図6に示す。図6はマイコン16が実行する機能実現手段を示しており、駆動チェーン5の張力算出手段60、駆動チェーン5の脈動周波数除去フィルタ61、手摺ベルト用チェーン12の脈動周波数除去フィルタ62、踏み段用チェーン7の脈動周波数除去フィルタ63、及びチェーン脈動周波数算出手段64を有する。これらの詳細は後述する。
ここで駆動系は、図1で示したように、駆動チェーン5の下流側に連結された駆動機構(踏み段6の駆動機構、手摺)ベルトの駆動機構)を有している。そして、これら下流側の駆動機構は、それぞれ固有のスプロケット10,11,13およびチェーン7,12を有する。この実施例3では、駆動チェーン5の張力を基に、下流側の駆動機構を構成するチェーン7,12の張力を検出し、これらの不具合発生を捉えようとするものである
そのために、マイコン16は、駆動チェーン5、及び下流側駆動機構に設けられたチェーン7,12の脈動周波数が設定されたフィルタ61,62,63をそれぞれ有し、駆動チェーン5の推定された張力信号を、これらフィルタ61,62,63の対応するものに通すことで、この駆動チェーン5の張力信号から下流側駆動機構のチェーン7,12の脈動振幅を張力信号として抽出する。
以下、詳細に説明するが、この説明の前に、一般的に知られているチェーンの速度変動(脈動)現象の特徴を、図7〜図10を用いて説明する。
チェーンは、図7に示すように、ローラr0、r1、・・・間が直線リンクL1、L2、・・・で接続されており、スプロケットSと多角形で接続する。このため、駆動スプロケットSが一定の角速度で回転した場合でも、チェーン速度には脈動が生じる。この脈動速度は理論的に、下記式(1)、(2)で算出され、チェーンピッチP、駆動側スプロケットのピッチ円半径Rによって、脈動速度が決まる。
Figure 2016166060
Figure 2016166060
すなわち、チェーンの脈動周波数は、対応するスプロケット歯数、チェーンピッチ間隔、及び対応するスプロケットの回転速度から算出される
上述した式(1)で求められるX1は、スプロケットSの回転に伴うチェーンのリンク位置の時間変化を表す。また、式(2)で求められるv1はX1位置での速度を表しており。これらによって求められたチェーンの速度変動波形の計算結果の一例を図8に示す。図8ではチェーンのローラが水平部で1ピッチP進む時間sの中で振幅αの脈動が1回発生することを表している。すなわち,sは速度変化(脈動)の時間周期、αは脈動の振幅である。なお、図8では縦軸を張力としているが、これは速度変動(脈動)に伴って張力が同様に変化することを表している。
次に、図1で示した一般的なエスカレータの駆動チェーン5における、チェーン張力の脈動の様子を説明する。エスカレータの駆動チェーン5の下流側には、前述のように、踏み段6用のチェーン7,手摺ベルト15用のチェーン12が接続されており、これらのチェーン7,12も、それぞれ特有の脈動周波数を有する。そのため、上流の駆動チェーン5には、下流のチェーン7,12の脈動周波数も混在する。
この駆動チェーン5の張力波形の一例を図9に示す。低周波数の振幅に高周波数が合わさった波形となっている。これを周波数分析した結果を図10に示す。駆動チェーン5の脈動周波数foと、踏み段チェーン7の脈動周波数fs、及び手摺用チェーン12の脈動周波数fhが混在していることが、この周波数分析結果からも分かる。
以上のチェーン張力の脈動メカニズムを踏まえて、図6に示した実施例3を詳細に説明する。
駆動チェーン5の張力算出手段60は、前述した実施例1又は実施例2の手法により駆動チェーン5の張力を算出する。チェーン脈動周波数算出手段64により、駆動チェーン5,踏み段用チェーン7,手すりベルト用チェーン12のそれぞれの脈動周波数を、式(3)を用いて算出する。すなわち、それぞれのチェーン5,7,12の駆動側のスプロケット8,10,11のピッチ円半径R、及びチェーンピッチPに基づき算出する。なお、これら各脈動周波数の数値は、都度算出せずに、予め求めておいた値を用いてもよい。
駆動チェーンの脈動周波数除去フィルタ61、手摺ベルト用チェーンの脈動周波数除去フィルタ62、踏み段用チェーンの脈動周波数除去フィルタ63は、チェーン脈動周波数算出手段64で算出された対応するチェーンの脈動周波数がそれぞれ設定されており、入力波形から設定された脈動周波数を除去する。
このような構成において、駆動チェーン5の張力算出手段60は、実施例1又は実施例2の手法により算出した駆動チェーン5の張力信号を出力すると共に、この張力信号を駆動チェーンの脈動周波数除去フィルタ61、手摺ベルト用チェーンの脈動周波数除去フィルタ62、踏み段用チェーンの脈動周波数除去フィルタ63に流す。
駆動チェーン5の張力信号は図9及び図10で説明したように複数の周波数が重畳されたものである。したがって、上述した各フィルタ61,62,63の対応するものを通すことにより、下流側チェーン7,12の脈動振幅を張力信号として抽出することができる。
すなわち、駆動チェーン5の張力信号を、まず駆動チェーンの脈動周波数除去フィルタ61に流すことにより、このフィルタ61にて処理され、駆動チェーン5の脈動成分が除去される。この駆動チェーン5の脈動成分が除去された信号を、手摺ベルト用チェーンの脈動周波数の除去フィルタ62に通すと、手摺ベルト用チェーン12の張力変動成分のみが除去され、残る踏み段用チェーン7の脈動振幅が張力信号として抽出され、得られる。同様に、駆動チェーン5の脈動成分が除去された信号を、踏み段用チェーンの脈動周波数除去フィルタ63に通すと、踏み段用チェーン7の張力変動成分のみが除去され、残る手摺ベルト駆動用チェーン12の脈動振幅が張力信号として抽出され、得られる。
すなわち、駆動チェーン5及び下流側駆動機構に設けられたチェーン7,12の脈動周波数が設定されたフィルタ61,62,63を用い、駆動チェーン5の推定された張力信号を、これらフィルタ61,62,63の対応するものに通し、この駆動チェーン5の張力信号から下流側駆動機構のチェーン7,12の脈動振幅を張力信号として抽出している。
以上、この実施例3では、モータ電流から、駆動チェーン5の張力だけでなく、踏み段用チェーン7の張力信号、手摺りベルト用チェーン12の張力信号をそれぞれ算出できる。このため、これら下流側駆動機構用のチェーン7,12の張力の異常をも個別に検出でき、速やかに異常発生個所を特定できる。
(実施例4)
この実施例4では、所定時間毎に、実施例3で求めた駆動チェーン5、或いは下流側駆動機構のチェーン7,12の張力推定結果を用いて、当該のチェーン張力の特徴値(例えば平均値)を算出し、これら特徴値の時間変化を示す曲線を、過去の特徴値のデータをも用いて算出する。そして、現在のチェーン張力の特徴値が、前述した特徴値の時間変化曲線から外れているかどうかを判定するものである。以下、図11を用いて詳述する。
図11は、実施例4におけるマイコン16で実施する信号処理を説明している。このマイコン16は、チェーン張力算出処理手段71、所定時間分の張力信号の特徴値算出処理手段72、外れ判定処理手段73、異常発報処理手段74、及び特徴値の変化傾向算出処理手段75を有する。
チェーン張力算出処理手段71は、前述した実施例3の手法で、駆動チェーン5、或いは下流側駆動機構のチェーン7,12の張力信号を算出する。特徴値算出処理手段72は、駆動チェーン5の張力信号、または踏み段用チェーン7の張力信号、または、手摺りベルト用チェーン12の張力信号を入力し、所定の測定時間分の特徴値(ここでは平均値とする)を算出し蓄積する。
外れ判定処理手段73は、特徴値算出処理手段72が算出し蓄積した、過去の平均値の変化傾向カーブと、今回算出された平均値とを比較し、今回の平均値が、過去の傾向から外れているかどうかを判定する。判定方法としては、例えば、過去の変化傾向カーブにおける現時刻における予想平均値に対して、今回測定された実際の平均値が10%以上、ずれているかどうかによって、外れの判定を実施する。その結果、変化傾向から外れていると判定された場合、異常発報処理手段74にて異常発生を発報する。
上述した異常判定処理終了後、特徴値の変化傾向算出処理手段75にて、今回の特徴値(平均値)を含めて、変化傾向カーブを更新する。なお、本カーブの算出方法としては、例えば、過去を含めた所定回数分の平均値を用いて、その変化を、最小二乗法を用いて数式として算出する方法などを用いる。
図12に、過去のチェーン張力の平均値×から、変化傾向カーブを求めた事例と、その
±10%の範囲を示す。また、今回の平均値を黒三角で示す。この場合、予想される変化値に対して今回の測定値が10%から外れているため、異常として判定する。
このようにすると、各チェーンの長期間にわたる経年変化の状況を的確に把握することができ、交換のタイミングなどを適切に把握することができる。
なお、上述の説明では、チェーン張力の特徴値を平均値としたが、これに限定されるものでは無く、チェーン張力の特徴を検出できる量であれば、どのような特徴値を用いても良い。例えば、張力変動振幅の平均値や最大値を用いても良い。また、波形のRMS(実効値)としても良い。
上述した実施の形態では、搬送装置としてエスカレータを例示したが、これに限定されずオートロードやその他の各種コンベアなど、駆動系にチェーンを用いた搬送装置であれば何でもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…駆動用モータ
3…減速機
5…駆動チェーン
7,12…下流側駆動機構のチェーン
8,10,11…駆動側のスプロケット
16…演算部
17…インバータ
21…電流センサー
本発明の実施の形態に係る搬送装置は、駆動用モータにより回転駆動されるスプロケット、及びこのスプロケットと噛み合う駆動チェーンを駆動系に有する搬送装置であって、 前記駆動用モータへの出力電流に基づき前記スプロケットの出力軸トルクを求め、この出力軸トルクと、前記駆動チェーンが噛み合うスプロケットのピッチ円半径ゲインとから前記駆動チェーンの張力を推定する演算部を有し、前記駆動系は、前記駆動チェーンの下流側に連結され、それぞれ固有のスプロケットおよびチェーンを有する下流側駆動機構を有し、前記演算部は、前記駆動チェーン及び前記下流側駆動機構に設けられたチェーンの脈動周波数が設定されたフィルタをそれぞれ有し、前記駆動チェーンの推定された張力信号を、これらフィルタの対応するものに通し、この駆動チェーンの張力信号から前記下流側駆動機構のチェーンの脈動振幅を張力信号として抽出することを特徴とする。

Claims (6)

  1. 駆動用モータにより回転駆動されるスプロケット、及びこのスプロケットと噛み合う駆動チェーンを駆動系に有する搬送装置であって、
    前記駆動用モータへの出力電流に基づき前記スプロケットの出力軸トルクを求め、この出力軸トルクと、前記駆動チェーンが噛み合うスプロケットのピッチ円半径ゲインとから前記駆動チェーンの張力を推定する演算部を有する
    ことを特徴とする搬送装置。
  2. 前記演算部は、インバータから駆動用モータに供給される電流を検出する電流センサーからのセンサー信号に基づき、前記スプロケットの出力軸トルクを求めることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 駆動用モータに駆動電流を供給するインバータが、前記駆動用モータへの出力電流に基づくトルクモニタ波形の信号を内部生成する機能を有し、前記演算部は、このトルクモニタ波形の信号に基づき、前記スプロケットの出力軸トルクを求めることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  4. 前記駆動系は、前記駆動チェーンの下流側に連結され、それぞれ固有のスプロケットおよびチェーンを有する下流側駆動機構を有し、
    前記演算部は、前記駆動チェーン及び前記下流側駆動機構に設けられたチェーンの脈動周波数が設定されたフィルタをそれぞれ有し、前記駆動チェーンの推定された張力信号を、これらフィルタの対応するものに通し、この駆動チェーンの張力信号から前記下流側駆動機構のチェーンの脈動振幅を張力信号として抽出する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の搬送装置。
  5. 前記駆動チェーン、及び前記各下流側の駆動機構のチェーンの脈動周波数は、対応するスプロケット歯数、チェーンピッチ間隔、及び前記対応するスプロケットの回転速度から算出されることを特徴とする請求項4記載の搬送装置。
  6. 前記演算部は、
    所定時間毎に前記駆動チェーン、或いは前記下流側駆動機構のチェーンの張力推定結果を用いて、当該のチェーン張力の特徴値を算出する特徴値算出処理手段と、
    前記特徴値の時間変化を示す曲線を、過去の特徴値のデータも用いて算出する特徴値の変化傾向算出処理手段と、
    現在のチェーン張力の特徴値が、前述した特徴値の時間変化曲線から外れているかどうかを判定する外れ判定処理手段とを有する
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の搬送装置。
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