JP6884728B2 - ハンドレール駆動力診断装置及びハンドレール駆動力診断方法 - Google Patents

ハンドレール駆動力診断装置及びハンドレール駆動力診断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6884728B2
JP6884728B2 JP2018095152A JP2018095152A JP6884728B2 JP 6884728 B2 JP6884728 B2 JP 6884728B2 JP 2018095152 A JP2018095152 A JP 2018095152A JP 2018095152 A JP2018095152 A JP 2018095152A JP 6884728 B2 JP6884728 B2 JP 6884728B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
handrail
speed
unit
acceleration
drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018095152A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019199333A (ja
Inventor
五嶋 匡
匡 五嶋
厚沢 輝佳
輝佳 厚沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Building Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Building Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority to JP2018095152A priority Critical patent/JP6884728B2/ja
Publication of JP2019199333A publication Critical patent/JP2019199333A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6884728B2 publication Critical patent/JP6884728B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Description

本発明は、ハンドレール駆動力診断装置及びハンドレール駆動力診断方法に関する。
従来、階段状のエスカレーター、水平式又は傾斜式のエスカレーター等の乗客コンベアに設けられているハンドレールは、安全のため、踏段に先行して駆動している。この先行度合いを、「先行量」と呼ぶ。乗客コンベアでは、踏段及びハンドレールの速度をエンコーダ等で監視している。ハンドレールは、内側の滑り性を受け持つ布層の摩擦力を利用し、駆動ローラーと従動ローラーに挟圧されて摺動走行している。
しかし、ハンドレールが摺動走行を続けると、回転する駆動ローラーに面した布層部分が摩耗し、駆動ローラーに対してハンドレールがスリップを起こすことがある。これは、布層部分の摩擦係数が減少することで、駆動ローラーがハンドレールを搬送する力(以下、「ハンドレール駆動力」とも呼ぶ。)が、ハンドレールと駆動ローラーとの摩擦力の限界値を超えるために起きる。駆動ローラーが空転し、ハンドレール駆動力が減少すると、踏段の速度に対してハンドレールの速度が遅れることがある。
昨今の乗客コンベアに設けられた診断装置は、ハンドレールが一定の速度以下まで遅れると、ハンドレール駆動力が低下したと診断し、制御装置に乗客コンベア自体を停止させるよう指示を行う機能を有している。この機能により、速やかに乗客コンベアが停止制御されることで、乗客の安全を確保することが可能である。しかし、乗客コンベア自体が停止することで、乗客コンベアの保守員は初めてハンドレールと踏段の速度差に異常が生じていたことを知ることになる。さらに、ハンドレールの修復が完了するまで、乗客コンベアは利用できないので、乗客に不便を掛けることがあった。
一方で、保守員は、ハンドレールが一定の速度以下まで遅れ、乗客コンベア自体が停止しないように、定期的に点検等を行っている。保守員は、ハンドレールに一定の負荷を与えた上で、正常な駆動速度を維持しているか否か等を点検することによりハンドレール駆動力の評価を行っている。ハンドレールを診断する技術の一例として、例えば、以下の特許文献1に開示された技術が知られている。
特許文献1には、踏段面の走行時における加速度と、ハンドレールの駆動状態における加速度をそれぞれ検出した加速度検出信号から、踏段及びハンドレールの走行距離を算出する技術が開示されている。そして、特許文献1には、算出された走行距離を比較し、その比較結果に基づいて踏段に対するハンドレールの先行量に異常があるか否かを判定する技術が開示されている。
特開2013−49558号公報
しかし、走行中のハンドレール駆動力より大きなハンドレール駆動力を必要とするタイミングでは、踏段面に対しハンドレールが遅れてしまう可能性がある。また、乗客コンベアの点検は、定期的に行われているが、乗客コンベアの駆動率によっては、ハンドレール駆動力が低下する時期と点検時期とが一致せず、異常を発見できない場合もある。このため、特許文献1に開示された、踏段面に対しハンドレールの速度が遅れていないことを判定する技術を用いても、乗客コンベアに生じた異常を適切なタイミングで発見できないことがあった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、早期にハンドレール駆動力の低下の兆候を把握することを目的とする。
本発明に係る乗客コンベアのハンドレール駆動力診断装置は、無端状に連結され、循環走行する複数の踏段と、複数の踏段が循環走行する方向と同じ方向に循環走行するハンドレールと、複数の踏段及びハンドレールを駆動する駆動部と、踏段が走行する速度を踏段速度として検出して踏段速度検出信号を出力する踏段速度検出器と、ハンドレールが走行する速度をハンドレール速度として検出してハンドレール速度検出信号を出力するハンドレール速度検出器と、設定された加速度で駆動部を駆動させ、駆動部の速度を可変する制御を行う制御部と、を備える乗客コンベアのハンドレールの駆動力を診断するハンドレール駆動力診断装置であって、踏段速度検出器から入力する踏段速度検出信号に基づいて踏段速度を検出する踏段速度検出部と、ハンドレール速度検出器から入力するハンドレール速度検出信号に基づいてハンドレール速度を検出するハンドレール速度検出部と、制御部に設定する加速度として、駆動部を運転方向に通常駆動させる第1加速度よりも大きい第2加速度を制御部に設定する駆動加速度設定部と、制御部に設定された第2加速度で駆動部が駆動した時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が管理値以下であればハンドレールの駆動力を正常と診断し、管理値を超えていればハンドレールの駆動力を異常と診断する診断部と、を備える。
本発明によれば、第1加速度よりも大きい第2加速度で駆動部を運転方向に駆動させた時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が管理値以下か否かによって、踏段に対しハンドレールが遅れていないことを診断できる。そのため、ハンドレール駆動力の低下の兆候を早期に発見することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施の形態に係る乗客コンベアの構成例を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る乗客コンベアが下降運転して停止した時のハンドレールチェーンの状態例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る乗客コンベアが下降運転して停止後、上昇運転した時のハンドレールチェーンの状態例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るハンドレール駆動力診断装置の機能の一例を示す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るハンドレール駆動力診断装置を構成する計算機のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る診断部による正常判定時の踏段速度及びハンドレール速度の関係例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る診断部による要点検判定時の踏段速度及びハンドレール速度の関係例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るハンドレール駆動力診断装置の診断処理例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るハンドレール駆動力診断装置の診断処理例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[第1の実施の形態]
<乗客コンベアの構成例>
まず、本発明の第1の実施の形態に係る乗客コンベア100の構成例について説明する。
図1は、乗客コンベア100の構成例を示す側面図である。
乗客コンベア100は、駆動装置1、駆動モーター2(駆動部の一例)、ベルト3、減速機4、制御装置5(制御部の一例)、ドライビングチェーン6、駆動側ターミナルギア7、被駆動側ターミナルギア8、踏段チェーン9、及び踏段10を備える。また、乗客コンベア100は、ハンドレール駆動装置11、ハンドレールチェーン12、駆動ローラー13、従動ローラー14、ハンドレール15、踏段速度検出器16、及びハンドレール速度検出器17を備える。さらに、乗客コンベア100は、警報ランプ18及びハンドレール駆動力診断装置19を備える。
以下の説明では、駆動モーター2が踏段10及びハンドレール15を運転方向に定速度で走行可能とさせることを「駆動」と呼ぶ。また、停止中の駆動モーター2が所定(後述の第1加速度〜第3加速度)の加速度で起動することで踏段10及びハンドレール15が連動して走行開始することも「駆動」と呼ぶ。
駆動装置1は、駆動モーター2によって電気エネルギーから変換された回転等の機械エネルギー(以下、「動力」と呼ぶ)を、ベルト3を介して減速機4へ伝達する。
減速機4は、一定の速度で回転している駆動モーター2から、踏段10及びハンドレール15の駆動に必要な動力だけを得るために、回転速度を減速させる。そして、減速機4は、動力に応じた回転をドライビングチェーン6を介して駆動側ターミナルギア7に伝達する。
制御装置5は、駆動モーター2の回転速度を調整することで、踏段10の加速度、速度及びトルク等を制御し、踏段10及びハンドレール15の駆動に合わせて、減速機4から駆動側ターミナルギア7に伝達される動力の制御を行う。
駆動側ターミナルギア7と被駆動側ターミナルギア8は、巻掛けられた踏段チェーン9により連結されている。このため、駆動側ターミナルギア7の回転方向に合わせて、被駆動側ターミナルギア8も回転する。
踏段チェーン9には、複数の踏段10が係止されており、駆動側ターミナルギア7の回転に合わせて、踏段10が駆動され、循環走行する。
さらに、駆動側ターミナルギア7は、ハンドレールチェーン12を介して、ハンドレール駆動装置11に動力を伝達している。
ハンドレール駆動装置11は、ハンドレールチェーン12、駆動ローラー13及び従動ローラー14で構成される。
ハンドレールチェーン12は、ハンドレール駆動装置11のうちの駆動ローラー13の軸に備えたスプロケット(図示せず)と、駆動側ターミナルギア7との間で巻き掛けられる。
ハンドレール15は、駆動ローラー13と従動ローラー14の間に挟圧されることで発生した摩擦力により、駆動ローラー13の回転に応じて摺動走行(以下、「循環走行」とも呼ぶ)する。
ハンドレール駆動装置11を設けることにより、駆動モーター2の回転に同期して、踏段10及びハンドレール15が駆動する。しかし、駆動ローラー13との摩擦力で駆動しているハンドレール15は、駆動ローラー13との接触面の摩擦係数が低下した場合、スリップを起こし、踏段10に対して遅れて走行することがある。
そのため、乗客コンベア100には、踏段10の速度(以下、「踏段速度」と呼ぶ)の変化を検出する踏段速度検出器16と、ハンドレール15の速度(以下、「ハンドレール速度」と呼ぶ。)の変化を検出するハンドレール速度検出器17が設けられている。踏段速度検出器16は、例えば、減速機4内に設けられ、ハンドレール速度検出器17は、例えば、ハンドレール15に設けられる。
踏段速度検出器16が検出した踏段速度は、踏段速度検出信号としてハンドレール駆動力診断装置19に出力される。
また、ハンドレール速度検出器17が検出したハンドレール速度は、ハンドレール速度検出信号としてハンドレール駆動力診断装置19に送信される。
ハンドレール駆動力診断装置19は、踏段速度検出器16及びハンドレール速度検出器17から受信した踏段速度及びハンドレール速度のデータから速度差を解析(算出及び記憶を含む)し、ハンドレール15が踏段10より遅れて走行しているか否かを診断する。そして、ハンドレール駆動力診断装置19は、警報ランプ18に、判定結果に基づいた発光の指示をする。
ハンドレール15と踏段10との速度差に遅れがない場合、警報ランプ18は、例えば、「緑色」に発光し、ハンドレール15の駆動力が正常であることを通知する。
一方、ハンドレール15と踏段10との速度差に遅れが生じた場合、警報ランプ18は、例えば、「赤色」に発光し、ハンドレール15の駆動力が異常であることを警告する。
保守員は、警報ランプ18の発光色を確認することで、ハンドレール15の駆動力が正常であるか否かを、乗客コンベア100を停止することなく確認できる。
以下の説明では、ハンドレール15は、安全のため、踏段10に対して先行して駆動していることを前提とする。そのため、各図中での説明では、ハンドレール速度が踏段速度より大きい値で表されている。
<乗客コンベアが下降運転して停止した時のハンドレールチェーンの状態例>
まず、乗客コンベア100が下降運転後に停止した時のハンドレールチェーン12の状態例について説明する。
図2は、乗客コンベア100が下降運転後に停止した時のハンドレールチェーン12の状態例を示す説明図である。
図2の上段は、駆動モーター2の回転に伴い駆動側ターミナルギア7が反時計回りに回転し、連結されているハンドレールチェーン12及び駆動ローラー13ともに反時計回りに回り、停止した直後の乗客コンベア100の様子を示している。ここで、図2及び図3では、ハンドレールチェーン12を、ハンドレールチェーン12a、12bに分けて説明する。ハンドレールチェーン12aは、駆動側ターミナルギア7に巻掛けられたチェーンであり、ハンドレールチェーン12bは、駆動ローラー13を駆動させるチェーンである。
図2より、ハンドレールチェーン12aの上側部分C1、及びハンドレールチェーン12bの右側部分C3は弛んでいる状態になる。また、ハンドレールチェーン12bの左側部分C2は張っている状態になる。
図2の下段は、乗客コンベア100が下降運転して停止した後、再び乗客コンベア100が下降運転するように駆動モーター2が駆動した時の踏段10及びハンドレール15の速度関係を示すグラフである。
このグラフは、縦軸に速度「V」、横軸に時間「T」を表している。縦軸と横軸が交差する点を原点とし、この点は停止中の駆動モーター2が駆動を開始する時点であることを表している。ここで、図3の下段には、破線で示された踏段速度v1a、及び実線で示されたハンドレール速度v2aが表されている。
図2の上段を参照すると、乗客コンベア100が下降運転して停止した後、再び乗客コンベア100が下降運転する場合、同じ方向に駆動モーター2が駆動するので、左側部分C2が弛むことなくハンドレールチェーン12bが再び反時計回りに回る。
このため、図2の下段に示すグラフには、踏段速度v1a、及びハンドレール速度v2aが、停止中の駆動モーター2を駆動した直後に同期していることが示される。ここで、同期とは、踏段速度v1aとハンドレール速度v2aの速度差が、定められた範囲以内となっていることである。
なお、所定の時間が経過した後は、踏段速度v1a及びハンドレール速度v2aは、定格速度に移行するので、加速度は0となる。また、ハンドレール15は摺動走行しているので、停止中の駆動モーター2を駆動した直後、踏段10に対するハンドレール15の遅れが拡大することもある。
<乗客コンベアが下降運転して停止後、上昇運転した時のハンドレールチェーンの状態例>
次に、乗客コンベア100が下降運転して停止後、上昇運転した時のハンドレールチェーン12の状態例について説明する。
図3は、乗客コンベア100が下降運転して停止後、上昇運転した時のハンドレールチェーン12の状態例を示す説明図である。
図3の上段は、乗客コンベア100が下降運転して停止した状態から、駆動モーター2の回転に伴い駆動側ターミナルギア7が時計回りに回転し、連結されているハンドレールチェーン12及び駆動ローラー13ともに時計回りに回り、停止した直後の様子を示している。図3には、図2に示したハンドレールチェーン12aの上側部分C1と、ハンドレールチェーン12bの左側部分C2及び右側部分C3が二点鎖線で表される。そして、図2に示した各部分と対照的に、図3の上段に示すハンドレールチェーン12aの上側部分C4、及びハンドレールチェーン12bの右側部分C6は、張った状態になる。また、ハンドレールチェーン12bの左側部分C5は、弛んだ状態になる。
図3の下段は、乗客コンベア100が下降運転して停止後、上昇運転して再び停止した後、再度、乗客コンベア100が下降運転するように駆動モーター2を駆動した時の踏段10及びハンドレール15の速度関係を示すグラフである。
このグラフは、縦軸に速度「V」、横軸に時間「T」を表している。縦軸と横軸が交差する点を原点とし、この点は停止中の駆動モーター2が駆動を開始する時点であることを表している。ここで、図3の下段には、破線で示された踏段速度v1a、及び実線で示されたハンドレール速度v2bが表されている。
図3の上段を参照すると、乗客コンベア100が下降運転して停止した後、上昇運転して再び停止した後、再度、乗客コンベア100が下降運転する場合、反対方向に駆動モーター2が駆動するので、ハンドレールチェーン12bの左側部分C5の弛みを巻き取ってからハンドレールチェーン12が再び反時計回りに回ることになる。
このため、図3のグラフには、ハンドレールチェーン12bの左側部分C5の弛みを巻き取るために要する弛み巻き取り時間t0の時間分だけ踏段速度v1aの開始より遅れて、ハンドレール速度v2bが開始している様子が示される。そして、弛み巻取り時間t0以降になると、踏段速度v1a、及びハンドレール速度v2bが、同期する。なお、所定の時間が経過した後は、踏段速度v1a及びハンドレール速度v2bは、定格速度に移行するので、加速度は0となる。
<ハンドレール駆動力診断装置の機能例>
次に、ハンドレール駆動力診断装置19の機能の一例について説明する。
図4は、ハンドレール駆動力診断装置19の機能の一例を示す機能ブロック図である。
乗客コンベア100は、上述したように駆動装置1、制御装置5、踏段速度検出器16、ハンドレール速度検出器17、警報ランプ18及びハンドレール駆動力診断装置19を備える。
制御装置5は、駆動装置1の動作を制御する。
ハンドレール駆動力診断装置19は、踏段速度検出部20、ハンドレール速度検出部21、診断部22、警報部23、伝送部24及び駆動加速度設定部25を備える。
そして、乗客コンベア100とネットワークNを介して接続され、乗客コンベア100の動作を監視する監視センター27は、監視サーバ28を備える。この監視サーバ28は、ネットワークNを介して、ハンドレール駆動力診断装置19と接続される他、保守員が所持する保守端末29とも接続されており、乗客コンベア100を監視する。
駆動装置1は、制御装置5の指示により、図1に示した駆動モーター2を駆動させ、複数の踏段10及びハンドレール15を駆動する。無端状に連結された複数の踏段10は、駆動モーター2により運転方向に循環走行する。運転方向とは、踏段10に乗った乗客が走行する方向であり、上昇方向又は下降方向のいずれかとなる。そして、複数の踏段10が循環走行する運転方向と同じ方向にハンドレール15が循環走行する。
制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された加速度で駆動モーター2を駆動させ、駆動モーターの速度を可変する制御を行う。例えば、制御装置5は、通常運転において第1加速度で駆動モーター2を通常駆動させる。また、制御装置5は、乗客コンベア100の点検時、又は電源オン時に、第1加速度よりも大きい第2加速度(例えば、第1加速度の1.5倍)で駆動モーター2を運転方向に駆動させる。
また、乗客コンベア100の停止時には、上述したようにハンドレールチェーン12a,12bの片側が弛んだ状態となっている。そこで、ハンドレールチェーン12a,12bの片側の弛みを張った状態とするために、制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された第1加速度で運転方向に駆動モーター2を駆動させる制御を行って停止させる。制御装置5は、駆動モーター2を停止させた後、駆動加速度設定部25により設定された第2加速度で駆動モーター2を駆動させる制御を行う。
さらに、制御装置5は、診断部22がハンドレール15の駆動力を異常と診断した場合、ハンドレール15の点検が完了するまでの間、駆動加速度設定部25により設定された、第1加速度より小さい第3加速度で運転方向に駆動モーター2を駆動させる制御を行う。第3加速度は、例えば、第1加速度の半分の加速度とする。これにより、ハンドレール15に負荷をかけることなく、保守員が対応するまで乗客コンベア100の運用を続けることができ、乗客に不便を生じさせない。
踏段速度検出器16は、減速機4内に設けられており、踏段10が走行する速度を踏段速度として検出して踏段速度検出信号をハンドレール駆動力診断装置19に出力する。
ハンドレール速度検出器17は、ハンドレール15に設けられており、ハンドレール15が走行する速度をハンドレール速度として検出してハンドレール速度検出信号をハンドレール駆動力診断装置19に出力する。
警報ランプ18は、乗客が乗客コンベア100を乗り降りする際に、乗降口付近に目視できる位置に設置されている。警報ランプ18は、警報部23の指示により、例えば、緑色又は赤色に発光する。
踏段速度検出部20は、踏段速度検出器16から入力する踏段速度検出信号に基づいて踏段10の踏段速度を検出し、診断部22に踏段速度のデータを出力する。
ハンドレール速度検出部21は、ハンドレール速度検出器17から入力するハンドレール速度検出信号に基づいてハンドレール速度を検出し、診断部22にハンドレール速度のデータを出力する。
診断部22は、踏段速度検出部20から入力する踏段速度のデータと、ハンドレール速度検出部21から入力するハンドレール速度のデータに基づいて、踏段速度とハンドレール速度の時間変化の良否を診断する。そして、診断部22は、制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が管理値以下であればハンドレール15の駆動力を正常と診断し、管理値を超えていればハンドレール15の駆動力を異常と診断する。
そして、診断部22は、踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が管理値を超えると診断した場合に、ハンドレール15の点検が必要である(以下、「要点検判定」と呼ぶ。)ことを、伝送部24を介して監視サーバ28に伝送する。また、診断部22は、踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が管理値以下であると診断した場合に、ハンドレール15が正常である(以下、「正常判定」と呼ぶ。)ことを監視サーバ28に伝送する。
警報部23は、診断部22がハンドレール15の駆動力を判定した結果が正常である場合、警報ランプ18に対して、「緑色」に発光する指示を行う。「緑色」に発光する警報ランプ18は、踏段10に対してハンドレール15が遅れていないことを表している。
また、警報部23は、診断部22がハンドレール15の駆動力を判定した結果が要点検である場合、警報ランプ18に対して、「赤色」に発光する指示を行う。「赤色」に発光する警報ランプ18は、踏段10に対してハンドレール15が遅れていることを表している。
伝送部24は、診断部22が診断した正常判定結果又は要点検判定結果を監視サーバ28に伝送する。
監視サーバ28は、診断部22がハンドレール15の駆動力を異常と診断した場合、ネットワークNを介して、保守員が所持する保守端末29にハンドレール15に異常があることを通知し、点検を行うよう指示する。
駆動加速度設定部25は、制御装置5に設定する加速度として、駆動モーター2を運転方向に通常駆動させる第1加速度よりも大きい第2加速度を制御装置5に設定する。
また、駆動加速度設定部25は、診断部22によりハンドレール15の要点検判定が診断された場合、ハンドレール15の点検が完了するまでの間、駆動加速度設定部25により設定された第1加速度より小さい第3加速度で踏段10を運転方向に駆動させるよう制御装置5に指示する。
制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された第1加速度〜第3加速度に応じた動力を発生させるために駆動装置1の駆動を制御する。
<ハンドレール駆動力診断装置のハードウェア構成例>
次に、ハンドレール駆動力診断装置19を構成する計算機40のハードウェア構成例について説明する。
図5は、ハンドレール駆動力診断装置19を構成する計算機40のハードウェア構成例を示すブロック図である。
計算機40は、いわゆるコンピューターとして用いられるハードウェアである。計算機40は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43を備える。さらに、計算機40は、不揮発性ストレージ装置45、通信部46を備える。計算機40の各部は、バス44を介して接続されている。
CPU41は、本実施の形態例に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM42から読み出して実行する。
ROM42は、不揮発性メモリであり、ROM42には、CPU41が動作するために必要なプログラムやデータ等を記憶している。
RAM43は、揮発性メモリであり、RAM43には、CPU41が行う各処理に必要な演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に記憶される。
不揮発性ストレージ装置45は、例えばHDD(Hard Disk Drive)で構成され、CPU41が各部を制御するためのプログラム、OS、コントローラー等のプログラム、データを記憶する。不揮発性ストレージ装置45に記憶されるプログラム、データの一部は、ROM42にも記憶されている。不揮発性ストレージ装置45は、CPU41によって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な非一過性の記録媒体である。このため、不揮発性ストレージ装置45には、このプログラムが永続的に格納される。なお、計算機40によって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な非一過性の記録媒体としては、HDDに限定されず、例えば、SSD(Solid State Drive)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)等の記録媒体であってもよい。
通信部46は、NIC(Network Interface Card)やモデム等で構成され、外部のLAN(Local Area Network)等と接続されるインターフェースである。通信部46は、乗客コンベア100の動作を監視する監視センター27に設けられた監視サーバ28等との間で接続を確立し、各種データの送受信を実行する。
次に、図6と図7を参照して、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間について説明する。図6と図7に示された左側のグラフは、縦軸に速度「V」、横軸に時間「T」を表している。また、図6と図7に示された右側のグラフは、縦軸に「速度差」、横軸に時間「T」を表している。
図6と図7に示された「管理値」は、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が許容されるか否かを診断部22が診断する際に参照される値である。そして、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間を「同期時間」と呼ぶ。
また、ハンドレール15がスリップした後、ハンドレール15が駆動し始める時間を「駆動時スリップ時間」と呼ぶ。
「同期時間」及び「駆動時スリップ時間」は、診断部22で算出される。
<診断部による正常判定時の踏段速度及びハンドレール速度の関係例>
次に、診断部22による正常判定時の踏段速度及びハンドレール速度の関係例について説明する。
図6は、診断部22が正常判定した時の踏段速度及びハンドレール速度の関係例を示す説明図である。
始めに図6の上段に示す、駆動モーター2の駆動時に、ハンドレール15と踏段10とが同期して正常に駆動される場合における、踏段速度v1、ハンドレール速度v2の例を説明する。
図6の上段のグラフには、踏段速度v1、ハンドレール速度v2及び同期時間d1が示されている。このグラフにおいて踏段速度v1は破線で示され、ハンドレール速度v2は実線で示される。
図6の上段左側に示すグラフは、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度v1とハンドレール速度v2とが同期するまでに要する時間が同期時間d1であった場合の踏段速度v1とハンドレール速度v2の関係を表す。このグラフには、同期時間d1が管理値より少ない値であり、且つ同期時間d1が原点付近にある様子が示されている。この同期時間d1は、ほぼ0秒である。つまり、駆動ローラー13とハンドレール15との間でスリップが発生しておらず、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段10とハンドレール15は正常に駆動したことを表している。同期時間d1以降は、踏段10及びハンドレール15の速度が同期し、所定時間後に定格速度で駆動する。
図6の上段右側に示すグラフは、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度v1とハンドレール速度v2とが同期するまでに要する時間が同期時間d1であった場合の踏段速度v1とハンドレール速度v2の速度差の時系列変化を表す。このグラフにより、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度v1とハンドレール速度v2とが同期した様子が示される。ハンドレール速度は、踏段速度よりもわずかに早く駆動されるので、第2加速度で駆動して同期した同期時間d1以降、ハンドレール速度と踏段速度の速度差(v2−v1)は徐々に大きくなる。その後、速度差(v2−v1)が正の値で保たれる。
図6の上段のグラフに示すように、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度v1とハンドレール速度v2とが同期するまでに要する時間が管理値以下である。このため、診断部22は、ハンドレール15の駆動力を正常と診断する。
次に、図6の下段に示す、駆動モーター2の駆動時に、ハンドレール15が踏段10に対してわずかにスリップした場合における、踏段速度v1、ハンドレール速度v12の例を説明する。図6の下段のグラフには、踏段速度v1、ハンドレール速度v12、駆動時スリップ時間t11及び同期時間d12が示されている。このグラフにおいて踏段速度v1は破線で示され、ハンドレール速度v12は実線で示される。
図6の下段左側に示すグラフは、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度v1とハンドレール速度v12とが同期するまでに要する時間が同期時間d12であった場合の踏段速度v1とハンドレール速度v2の関係を表す。このグラフには、踏段10に対してハンドレール15がわずかにスリップを起こしたことで、駆動時スリップ時間t11後にハンドレール15が駆動したものの、同期時間d12が管理値より少ない値であることが示されている。つまり、ハンドレール15に微少なスリップは発生したが、第2加速度で駆動した踏段10とハンドレール15は正常に駆動したことを表している。同期時間d12以降は、踏段速度とハンドレール速度が同期するため、踏段10とハンドレール15が定格速度で駆動される。
図6の下段右側に示すグラフは、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度v1とハンドレール速度v12とが同期するまでに要する時間が同期時間d12であった場合の踏段速度v1とハンドレール速度v12の速度差の時系列変化を表す。このグラフにより、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から同期時間d12経過した後に、踏段速度v1とハンドレール速度v12とが同期した様子が示される。
駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から駆動時スリップ時間t11までハンドレール15が駆動しないので、速度差(v12−v1)は徐々に小さくなり負の値を取る。駆動時スリップ時間t11以降は、ハンドレール15が駆動し始めるため、ハンドレール速度v12が大きくなる。そして、同期時間d12で踏段速度とハンドレール速度が同期すると速度差(v12−v1)が正の値を取る。同期時間d12以降は、踏段速度とハンドレール速度が同期するため、踏段10とハンドレール15が定格速度で駆動される。そして、速度差(v12−v1)が正の値で保たれる。
図6の下段のグラフに示すように、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度v1とハンドレール速度v12とが同期するまでに要する時間が管理値以下である。このため、診断部22は、ハンドレール15の駆動力を正常と診断する。
<診断部による要点検判定時の踏段速度及びハンドレール速度の関係例>
次に、診断部22による要点検判定時の踏段速度v1及びハンドレール速度v22の関係例について説明する。
図7は、診断部22が要点検判定した時の踏段速度v1及びハンドレール速度v22の関係例を示す説明図である。このグラフには、踏段速度v1、ハンドレール速度v22、駆動時スリップ時間t21及び同期時間d22が示されている。
図7の左側のグラフは、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度v1とハンドレール速度v22とが同期するまでに要する時間が同期時間d22であった場合の踏段速度v1とハンドレール速度v22の関係を表す。
このグラフには、踏段10に対してハンドレール15が大きなスリップを起こしたことで、駆動時スリップ時間t21後にハンドレール15が駆動したことが示される。このため、同期時間d22は、管理値を超える。つまり、ハンドレール15に大きなスリップが発生したことで、第2加速度で駆動した踏段10とハンドレール15は正常に駆動しなかったと言える。同期時間d22以降は、踏段速度とハンドレール速度が同期するため、踏段10とハンドレール15が定格速度で駆動される。
図7の右側に示すグラフは、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度v1とハンドレール速度v22とが同期するまでに要する時間が同期時間d22であった場合の踏段速度v1とハンドレール速度v22の速度差の時系列変化を表す。このグラフには、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から同期時間d22経過した後に、踏段速度v1とハンドレール速度v22とが同期した様子が表されている。
駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から駆動時スリップ時間t21まで、ハンドレール15が駆動しないので、速度差(v22−v1)は徐々に小さくなり負の値を取る。さらに管理値を超えてもハンドレール15が駆動しない。
駆動時スリップ時間t21以降は、ハンドレール15が駆動し始めるため、ハンドレール速度v22が大きくなる。そして、同期時間d22で踏段速度とハンドレール速度が同期すると速度差(v22−v1)が正の値を取る。同期時間d22以降は、踏段速度とハンドレール速度が同期するため、踏段10とハンドレール15が定格速度で駆動される。そして、速度差(v22―v1)が正の値で保たれる。
図7のグラフに示すように、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度v1とハンドレール速度v22とが同期するまでに要する時間が管理値を超える。このため、診断部22は、ハンドレール15の駆動力を要点検判定と診断する。
<ハンドレール駆動力診断装置の診断処理例>
次に、ハンドレール駆動力診断装置19の診断処理例について説明する。
図8は、ハンドレール駆動力診断装置19の診断処理例を示すフローチャートである。
ハンドレール駆動力診断装置19による診断は、例えば、乗客コンベア100の設備管理者が毎日行うルーチン作業として、業務開始時に乗客コンベア100の電源を入れる際に自動的に行われる。また、保守員が乗客コンベア100を点検する際に、保守員が乗客コンベア100の電源を入れることでハンドレール駆動力診断装置19による診断が行われてもよい。
なお、図8のフローチャートでは、乗客が上階床から下階床に移動するために下降方向に運転されている乗客コンベア100についての処理例を示す。
始めに、例えば、設備管理者又は保守員等が乗客コンベア100に電源を入れる(S1)。ただし、タイマー機能等を用いて、乗客コンベア100を利用する乗客がいない時間帯であっても乗客コンベア100に自動的に電源が入れられてもよい。
制御装置5は、乗客コンベアに電源が入れられると、スピーカー及び表示器等(不図示)を用いて、ハンドレール15の駆動力を診断するための運転(以下、「診断運転」とも記載)を開始することを乗客コンベア100の周囲にアナウンスする(S2)。
次に、制御装置5は、診断運転のための準備運転として、駆動加速度設定部25により設定された第1加速度で踏段10を下降方向に駆動モーター2を駆動させて、所定時間後に停止させる(S3)。このとき、図2に示したように、ハンドレールチェーン12bの左側部分C2が張った状態となる。
次に、制御装置5は、ハンドレール15の駆動力を診断するための診断運転を行う(S4)。ここでは、制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された第2加速度でステップS3にて踏段10を走行させた方向と同方向(下降方向)に、駆動モーター2を駆動させる。そして、制御装置5は、踏段10が定格速度に到達するまで駆動モーター2を駆動する。制御装置5は、踏段10が定格速度に到達した後、駆動モーター2を一旦停止させる。これにより踏段10とハンドレール15が停止する。
このとき、踏段速度検出部20は、踏段速度検出器16が出力した踏段速度検出信号に基づいて、踏段10が第2加速度で駆動してから定格速度に到達するまでの速度変化を計測する。また、ハンドレール速度検出部21は、ハンドレール速度検出器17が出力したハンドレール速度検出信号に基づいて、ハンドレール15が第2加速度で駆動してから、ハンドレール15が定格速度に到達するまでの速度変化を計測する。
そして、診断部22は、踏段10の速度変化と、ハンドレール15の速度変化に基づいて同期時間を算出し、記憶する。
診断部22は、制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する同期時間が管理値以下であるか否か判定する(S5)。診断部22は、同期時間が管理値を超えたと判定した場合(S5のNO)、ハンドレール15にスリップが発生しているとして、ハンドレール15の駆動力を異常と診断する。
そして、伝送部24は、同期時間、及び要点検判定結果を監視サーバ28に伝送する(S7)。その後、監視サーバ28は、算出した同期時間、及び要点検指示を保守員が所持する保守端末29に報知する。要点検指示を受けた保守員は、次回点検のタイミングでハンドレール15の摩擦力の点検及び回復の処置を行う。
なお、保守員が乗客コンベア100を点検するまでの間、乗客コンベア100を停止させると乗客に不便が生じる。このため、駆動加速度設定部25は、保守員によるハンドレール15の点検が完了するまでの間、駆動時において、駆動加速度設定部25により設定された第1加速度より小さい第3加速度で踏段10を下降方向に駆動させる設定が継続される(S8)。これにより、ハンドレール15のスリップを抑えた状態で乗客コンベア100の運転を継続することができる。
一方、ステップS5にて、診断部22は、同期時間が管理値以下であると判定した場合(S5のYES)、ハンドレール15の駆動力を正常と診断する。そして、伝送部24は、同期時間、及び正常判定結果を監視サーバ28に伝送する(S6)。
ステップS6又はS8の後、制御装置5は、スピーカー及び表示器等(不図示)を用いて、ハンドレール15の駆動力を診断するための診断運転が終了したことをアナウンスする(S9)。
そして、ステップS5のYESにより正常判定結果であった場合、制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された第1加速度で踏段10を下降方向に駆動モーター2を駆動させて、乗客コンベア100を稼働する。
また、ステップS5のNOにより要点検判定結果であった場合、制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された第3加速度で踏段10を下降方向に駆動モーター2を駆動させて、乗客コンベア100を稼働する(S10)。これにより、ハンドレール15のスリップを抑えた状態で乗客コンベア100の運転を継続することができる
以上説明した第1の実施の形態に係るハンドレール駆動力診断装置19は、駆動ローラー13とハンドレール15との摩擦力が、定格速度で走行している時よりも、停止状態から駆動する時の方が大きいことを利用して診断を行う。
このとき、駆動加速度設定部25は、制御装置5に設定する加速度として、駆動モーター2を運転方向に通常駆動させる第1加速度よりも大きい第2加速度を制御装置5に設定する。そして、診断部22は、駆動加速度設定部25により制御装置5に設定された第2加速度で駆動モーター2が駆動した時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が管理値以下であればハンドレール15の駆動力を正常と診断し、管理値を超えていればハンドレール15の駆動力を異常と診断する。
このように駆動モーター2を第1加速度より大きい第2加速度で駆動することで、第1加速度で通常駆動させるよりも駆動ローラー13とハンドレール15との間でスリップが発生しやすくなる。このため、診断部22は、ハンドレール15の駆動力が低下している兆候をより早期に捉えることが可能となる。
このため、ハンドレール15の駆動力が低下して乗客コンベア100が正常に稼働できなくなる前に、適切なタイミングで点検を行うことができ、更なる品質の向上と点検の効率化を図ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係るハンドレール駆動力診断装置19について説明する。
乗客コンベア100は、乗客の利用状況に応じて運転方向を切り替えて稼働することができる。通常、ハンドレール15の裏面は、綿又は合成繊維等の帆布で構成されている。
例えば、乗客コンベア100を一方向(例えば、下降方向)のみで稼働していた場合、ハンドレール15が摺動走行するため、帆布の目の向きがハンドレール15の運転方向に馴らされてしまう。そのため、乗客コンベア100の運転方向の向きによって、ハンドレール15の摩擦係数が異なる場合がある。このような場合、乗客コンベア100の運転方向によってハンドレール15の駆動力に差が生じ、適切な診断を行うことが困難となる。
図9のフローチャートでは、上記のような状況に鑑みて成されたものである。
<ハンドレール駆動力診断装置の診断処理例>
図9は、ハンドレール駆動力診断装置19の診断処理例を示すフローチャートである。図9のフローチャートでは、第1の実施の形態と同様、乗客が上階床から下階床に走行するための下降方向に運転されている乗客コンベア100についての処理例を示す。
なお、図9のステップS11,S12の処理は、既に説明した図8のステップS1,S2と同じ処理であるため、詳細な説明を省略する。
ステップS12の後、制御装置5は、上昇方向の診断運転のための準備運転として、駆動加速度設定部25により設定された第1加速度で踏段10の直前の運転方向の反対方向(例えば、上昇方向)に駆動モーター2を駆動させて、所定時間後に停止させる(S13)。このとき、図3に示したように、ハンドレールチェーン12aの上側部分C4、及びハンドレールチェーン12bの右側部分C6が張った状態となる。この準備運転をすることで、下降方向に運転されていた乗客コンベア100に対する、上昇方向の診断運転時において、ハンドレールチェーン12の巻き取り時間の影響を受けずに済む。
次に、制御装置5は、ハンドレール15の駆動力を診断するための診断運転を行う(S14)。ここで、制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された第2加速度で踏段10の運転方向と反対方向(上昇方向)に駆動モーター2を駆動させる。そして、制御装置5は、踏段10が定格速度に到達するまで駆動モーター2を駆動する。踏段10が定格速度に到達した後、制御装置5は、駆動モーター2を停止させる。
このとき、踏段速度検出部20は、踏段速度検出器16から入力する踏段速度検出信号に基づいて、踏段10が第2加速度で駆動して定格速度に到達するまでの速度変化を計測する。また、ハンドレール速度検出部21は、ハンドレール速度検出器17から入力するハンドレール速度検出信号に基づいて、ハンドレール15が第2加速度で駆動して定格速度に到達するまでの速度変化を計測する。
そして、診断部22は、踏段10の速度変化と、ハンドレール15の速度変化に基づいて、同期時間を算出し、記憶する。
次に、制御装置5は、下降方向の診断運転のための準備運転として、駆動加速度設定部25により設定された第1加速度で踏段10の運転方向(例えば、下降方向)に駆動モーター2を駆動させて、所定時間後に停止させる(S15)。このとき、図2に示したように、ハンドレールチェーン12bの左側部分C2が張った状態となる。この準備運転をすることで、ステップS13、S14で上昇方向に診断運転されていた乗客コンベア100に対する、下降方向の診断運転時において、ハンドレールチェーン12の巻き取り時間の影響を受けずに済む。
次に、制御装置5は、ハンドレール15の駆動力を診断するための診断運転を行う(S16)。ここで、制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された第2加速度で踏段10の運転方向と同方向(下降方向)に駆動モーター2を駆動させる。そして、制御装置5は、踏段10が定格速度に到達するまで駆動モーター2を駆動する。踏段10が定格速度に到達した後、制御装置5は、駆動モーター2を停止させる。
このとき、踏段速度検出部20は、踏段速度検出器16から入力する踏段速度検出信号に基づいて、踏段10が第2加速度で駆動速して定格速度に到達するまでの速度変化を計測する。また、ハンドレール速度検出部21は、ハンドレール速度検出器17から入力するハンドレール速度検出信号に基づいて、ハンドレール15が第2加速度で駆動して定格速度に到達するまでの速度変化を計測する。
そして、診断部22は、踏段10の速度変化と、ハンドレール15の速度変化に基づいて、同期時間を算出し、記憶する。
上述したステップS13〜S16により、制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された第2加速度で運転方向の反対方向に駆動モーター2を駆動させる制御を行った後、駆動加速度設定部25により設定された第2加速度で運転方向に駆動モーター2を駆動させる制御を行った。
診断部22は、反対方向及び運転方向のそれぞれに対して求めた、駆動モーター2が第2加速度で駆動した時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する同期時間が管理値以下であるか否か判定する(S17)。
診断部22は、駆動モーター2が第2加速度で駆動した時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が、反対方向又は運転方向の少なくともいずれか一方で管理値を超えていると判定した場合(S17のNO)、ハンドレール15の駆動力を異常と診断する。そして、伝送部24は、同期時間、及び要点検判定結果を監視サーバ28に伝送する(S19)。その後、監視サーバ28は、算出した同期時間、及び要点検指示を保守員が所持する保守端末29に報知する。要点検指示を受けた保守員は、次回点検のタイミングでハンドレール15の摩擦力の点検及び回復の処置を行う。
さらに、駆動加速度設定部25は、保守員によるハンドレール15の点検が完了するまでの間、駆動時において、駆動加速度設定部25により設定された第1加速度より小さい第3加速度で踏段10を下降方向に駆動させる設定を指示する(S20)。
診断部22は、駆動モーター2が第2加速度で駆動した時点から踏段速度とハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が、反対方向及び運転方向ともに管理値以下であると判定した場合(S17のYES)、ハンドレール15の駆動力を正常と診断する。そして、伝送部24は、同期時間、及び正常判定結果を監視サーバ28に伝送する(S18)。
制御装置5は、スピーカー及び表示器等(不図示)を用いて、ハンドレール15の駆動力を診断するための診断運転が終了したことをアナウンスする(S21)。
そして、ステップS5のYESにより良好判定結果であった場合、制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された第1加速度で踏段10を下降方向に駆動モーター2を駆動させて、乗客コンベア100を稼働する。また、ステップS5のNOにより要点検判定結果であった場合、制御装置5は、駆動加速度設定部25により設定された第3加速度で踏段10を下降方向に駆動モーター2を駆動させて、乗客コンベア100を稼働する(S22)。
以上説明した第2の実施の形態に係るハンドレール駆動力診断装置19は、踏段10を運転方向の反対方向に駆動加速度設定部25により設定された第2加速度で加速させて診断した後、踏段10を運転方向に駆動加速度設定部25により設定された第2加速度で加速させて診断を行う。反対方向及び運転方向の診断運転前には、準備運転として、診断運転の方向と同方向に駆動加速度設定部25により設定された第1加速度で所定時間、踏段10を駆動させる。準備運転によりハンドレールチェーン12が張るので、診断運転時にハンドレールチェーン12の巻き取り時間の影響を受けずに済む。
そのため、乗客の利用状況に応じて運転方向を切り替えて稼働され、運転方向の向きによって、ハンドレール15の摩擦係数が異なる場合でも運転方向に影響されない診断ができる。
なお、第1及び第2の実施の形態に係る乗客コンベア100は、階段状のエスカレーターであるが、水平式又は傾斜式のエスカレーター等の乗客コンベアについても、ハンドレールの駆動力を診断することが可能である。
また、第1及び第2の実施の形態に係るハンドレール駆動力診断装置19により実現されるハンドレール駆動力診断方法は、既存の乗客コンベア100に備えられる踏段速度検出器16及びハンドレール速度検出器17の機能を流用して実現することができる。
また、第1及び第2の実施の形態に係るハンドレール駆動力診断装置19は、ハンドレール15が定格速度で走行している時よりも、大きなハンドレール駆動力を必要とすることでスリップが発生しやすい停止状態から駆動する時を利用して診断を行う。このとき、制御装置5は、駆動モーター2を運転方向に通常駆動させる第1加速度よりも大きい駆動加速度設定部により設定された第2加速度で駆動させる。これにより、ハンドレール駆動力診断装置19は、ハンドレール15がよりスリップしやすい状況で診断をすることができる。そのため、ハンドレール駆動力低下の兆候を機械的、且つ定量的に診断することができる。そして、必要な点検を適切なタイミングで計画的に行うことが可能になるため、乗客コンベア100は、常に正常な状態を維持することができる。
また、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために装置の構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ここで説明した実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
2…駆動モーター、5…制御装置、10…踏段、15…ハンドレール、16…踏段速度検出器、17…ハンドレール速度検出器、19…ハンドレール駆動力診断装置、20…踏段速度検出部、21…ハンドレール速度検出部、22…診断部、25…駆動加速度設定部、100…乗客コンベア

Claims (6)

  1. 無端状に連結され、循環走行する複数の踏段と、
    前記複数の踏段が循環走行する方向と同じ方向に循環走行するハンドレールと、
    前記複数の踏段及び前記ハンドレールを駆動する駆動部と、
    前記踏段が走行する速度を踏段速度として検出して踏段速度検出信号を出力する踏段速度検出器と、
    前記ハンドレールが走行する速度をハンドレール速度として検出してハンドレール速度検出信号を出力するハンドレール速度検出器と、
    設定された加速度で前記駆動部を駆動させ、前記駆動部の速度を可変する制御を行う制御部と、を備える乗客コンベアの前記ハンドレールの駆動力を診断するハンドレール駆動力診断装置であって、
    前記踏段速度検出器から入力する前記踏段速度検出信号に基づいて前記踏段速度を検出する踏段速度検出部と、
    前記ハンドレール速度検出器から入力する前記ハンドレール速度検出信号に基づいて前記ハンドレール速度を検出するハンドレール速度検出部と、
    前記制御部に設定する前記加速度として、前記駆動部を運転方向に通常駆動させる第1加速度よりも大きい第2加速度を前記制御部に設定する駆動加速度設定部と、
    前記制御部に設定された前記第2加速度で前記駆動部が駆動した時点から前記踏段速度と前記ハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が管理値以下であれば前記ハンドレールの駆動力を正常と診断し、前記管理値を超えていれば前記ハンドレールの駆動力を異常と診断する診断部と、を備えた
    ハンドレール駆動力診断装置。
  2. 前記制御部は、前記駆動加速度設定部により設定された前記第1加速度で前記運転方向に前記駆動部を駆動させる制御を行って停止させた後、前記駆動加速度設定部により設定された前記第2加速度で前記駆動部を駆動させる制御を行う
    請求項1に記載のハンドレール駆動力診断装置。
  3. さらに、前記診断部が診断した結果を、前記乗客コンベアを監視する監視サーバに伝送する伝送部を備え、
    前記診断部は、前記踏段速度と前記ハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が前記管理値を超える場合に、前記ハンドレールの点検が必要であることを前記伝送部を通じて前記監視サーバに伝送する
    請求項2に記載のハンドレール駆動力診断装置。
  4. 前記制御部は、前記ハンドレールの点検が完了するまでの間、前記駆動加速度設定部により設定された、前記第1加速度より小さい第3加速度で前記運転方向に前記駆動部を駆動させる制御を行う
    請求項3に記載のハンドレール駆動力診断装置。
  5. 前記診断部は、前記制御部が前記駆動加速度設定部により設定された前記第2加速度で前記運転方向の反対方向に前記駆動部を駆動させる制御を行った後、前記制御部が前記駆動加速度設定部により設定された前記第2加速度で前記運転方向に前記駆動部を駆動させる制御を行ったことにより、前記反対方向及び前記運転方向のそれぞれに対して求めた、前記駆動部が前記第2加速度で駆動した時点から前記踏段速度と前記ハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が、前記反対方向及び前記運転方向ともに前記管理値以下であれば前記ハンドレールの駆動力を正常と診断し、前記反対方向又は前記運転方向の少なくともいずれか一方で前記管理値を超えていれば前記ハンドレールの駆動力を異常と診断する
    請求項4に記載のハンドレール駆動力診断装置。
  6. 無端状に連結された複数の踏段が駆動部によって循環走行する速度を踏段速度として検出するステップと、
    ハンドレールが前記駆動部によって、前記複数の踏段が循環走行する方向と同じ方向に循環走行する速度をハンドレール速度として検出するステップと、
    設定された加速度で前記駆動部を駆動させ、前記駆動部の速度を可変する制御を行う制御部に設定する前記加速度として、前記駆動部を運転方向に通常駆動させる第1加速度よりも大きい第2加速度を前記制御部に設定するステップと、
    前記制御部に設定された前記第2加速度で前記駆動部が駆動した時点から前記踏段速度と前記ハンドレール速度とが同期するまでに要する時間が管理値以下であれば前記ハンドレールの駆動力を正常と診断し、前記管理値を超えていれば前記ハンドレールの駆動力を異常と診断するステップと、を含む
    ハンドレール駆動力診断方法。
JP2018095152A 2018-05-17 2018-05-17 ハンドレール駆動力診断装置及びハンドレール駆動力診断方法 Active JP6884728B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018095152A JP6884728B2 (ja) 2018-05-17 2018-05-17 ハンドレール駆動力診断装置及びハンドレール駆動力診断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018095152A JP6884728B2 (ja) 2018-05-17 2018-05-17 ハンドレール駆動力診断装置及びハンドレール駆動力診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019199333A JP2019199333A (ja) 2019-11-21
JP6884728B2 true JP6884728B2 (ja) 2021-06-09

Family

ID=68612836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018095152A Active JP6884728B2 (ja) 2018-05-17 2018-05-17 ハンドレール駆動力診断装置及びハンドレール駆動力診断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6884728B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019199333A (ja) 2019-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9791009B2 (en) Brake torque monitoring and health assessment
JP5095791B2 (ja) 乗客コンベアのハンドレール駆動力診断装置及びハンドレール駆動力診断方法
EP1701904B1 (en) Method for testing the condition of the brakes of an elevator
JP5135858B2 (ja) エレベータの診断運転装置及び診断運転方法
JP2009155050A (ja) 乗客コンベアの自動診断運転装置
JP6453424B1 (ja) 乗客コンベア
WO2020147710A1 (zh) 电梯故障诊断方法、装置、设备和介质
JP2009084028A (ja) 乗客コンベアのチェーン診断方法
JP5052837B2 (ja) チェーン異常診断装置
JP6479941B1 (ja) 乗客コンベアの異常検知システム
JP6884728B2 (ja) ハンドレール駆動力診断装置及びハンドレール駆動力診断方法
JPH11199153A (ja) エレベータの診断装置
JP2009083941A (ja) 乗客コンベアの手摺駆動用伝達条体の弛み量測定装置
JP2009173364A (ja) 乗客コンベアの異常診断システム
JP5963332B1 (ja) 搬送装置
JP6231442B2 (ja) 乗客コンベア
JP5632341B2 (ja) 傾斜型乗客コンベアの診断装置及び診断方法
JP6611902B1 (ja) 乗客コンベア
JP2022176544A (ja) 乗客コンベア
JP2010159128A (ja) エスカレータのベルト滑り検出装置
CN117985571A (zh) 乘客输送机的异常检测装置
JP6537446B2 (ja) 乗客コンベア
JP6014211B1 (ja) 乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測方法および装置
JP6641035B1 (ja) 乗客コンベア
JP7118261B2 (ja) 乗客コンベヤのブレーキ静トルク測定装置および乗客コンベヤのブレーキ静トルク測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200708

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210512

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6884728

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150