JP6537446B2 - 乗客コンベア - Google Patents

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Description

本発明は、エスカレーターや動く歩道等の乗客コンベアに関する。
乗客コンベアであるエスカレーターや動く歩道等は、無端状に連結されて乗降口間を移動するステップと、ステップの両側に設けられた欄干と、この欄干上をステップと同期して移動する移動手すりとを備えて構成され、ステップ上の乗客を乗り口から降り口まで搬送する。
乗客コンベアを駆動するに際して、モータと減速機とを駆動ベルト・駆動チェーン等で連結して、モータ回転軸の回転を減速機軸へ伝達し、減速機とスプロケットとを駆動チェーン等で連結して、減速機軸の回転をスプロケットへ伝達し、スプロケットに連結したステップを駆動する駆動装置を用いることが一般的である。
駆動装置を用いる場合、減速機軸に回転検出器を設置して、減速機軸の速度監視を行い、回転検出器の検出出力から減速機軸の回転速度の異常を検出することができる。しかし、減速機軸の速度監視を行う場合、駆動ベルトのスリップや駆動チェーンの切断に伴う異常が発生した際には、減速機軸の回転に変化が現れない場合があるので、減速機軸の回転速度の異常を確実に検出することができない。例えば、駆動チェーンが切断した場合は、減速機軸は正常に回転したままであるため、回転検出器の検出出力から減速機軸の異常を検出できない。また、駆動ベルトがスリップしていた場合、減速機軸の回転の速度は正常状態が一定時間継続する場合があるので、回転検出器の検出出力から減速機軸の異常を検出するまでに時間が掛かる場合がある。そのため、駆動ベルト周辺にセンサ等を設置し、センサの出力から駆動ベルトの異常を検出する方式(特許文献1参照)や、駆動チェーン周辺にセンサ等を設置し、センサの出力から駆動チェーンの異常を検出する方式(特許文献2参照)、起動時に特殊な動作を行いインバータの稼動情報により、駆動ベルトの異常を検出する方式(特許文献3参照)がある。
特開2004−137040号公報 特開2001−261275号公報 特開2008−169020号公報
特許文献1に記載された先行技術では、駆動ベルト周辺にセンサを設置し、駆動ベルトの破断、摩耗、伸び、スリップ、振動といった異常を検出することができる。しかし、専用のセンサの設置が必要となる。
また、特許文献2に記載された先行技術では、主駆動伝達スプロケットの歯先部と所定間隔を有して配置された摩擦制動装置と、電動機の負荷を検出する負荷検出部を設置することにより、負荷検出部で検出した負荷と乗載者のいない状態の電動機の負荷とを比較し、主駆動伝達チェーンに接触することなく、主駆動伝達チェーンの切断あるいは異常なたわみなどを検出することができる。しかし、専用の負荷検出部を設置する必要がある。
また、特許文献3に記載された先行技術では、駆動用モータの駆動を制御するためのトルク指令によって出力される駆動用モータの駆動情報をモニターする手段と、減速機の回転を制動する制動手段と、減速機の回転状態を検出する回転検出手段と、制動手段の動作を制御しかつ回転検出手段及びモニター手段の情報を監視してトルク指令手段を制御する駆動装置制御手段と、制動手段によりベルト伝達体が回転しないように保持した状態で駆動用モータを駆動するようにトルク指令手段に命令を発することでモニター手段の出力周波数が一定であればベルトスリップ無しかつモニター手段の出力周波数が変化すればベルトスリップ有りと判定するベルトテンション監視手段とからなる構成で、駆動ベルトのテンション異常を検出できる。しかしながら、起動時の特殊動作によって、駆動ベルトのテンション異常を検出することはできるが、運転中に、駆動ベルトのテンション異常を検出することはできない。
本発明の目的は、駆動力伝達機構の周辺に専用センサを設置することなく、運転中に、ステップが速度異常状態に至る前に、駆動力伝達機構の異常を検出し、安全に停止することができる乗客コンベアを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、無端状に連結されて上部乗降口と下部乗降口との間を移動する複数のステップと、駆動ベルトを介して減速機の減速機軸に連結されたモータと、前記減速機により駆動される回転軸に駆動チェーンを介して連結され、前記減速機からの駆動力を前記ステップに伝達するスプロケットとを備えた乗客コンベアであって、前記モータのトルクを制御するためのモータ制御系と、前記モータに対するトルク指令値を管理する制御装置を有し、前記モータ制御系は、三相電源からの三相交流を直流に変換するコンバータと、前記コンバータで変換した直流電圧を平滑する平滑コンデンサと、前記直流電圧を所定電圧および所定周波数の交流電力に変換し、当該変換された交流電力を前記モータに出力すると共に前記モータへの出力電流値に応じたトルク指令値を前記制御装置に出力するインバータと、前記インバータに制御信号を与える制御回路とを有し、前記制御装置は、前記インバータからのトルク指令値とトルク判定値とを比較し、前記トルク指令値が前記トルク判定値から外れた場合、前記駆動ベルト又は前記駆動チェーンを含む駆動力伝達機構に異常が生じたと判定し、運転停止動作を実行することを特徴とする。
本発明によれば、駆動力伝達機構の周辺に専用センサを設置することなく、運転中に、ステップが速度異常状態に至る前に、駆動力伝達機構の異常を検出し、安全に停止することができる。
本発明の一実施例を示す乗客コンベアの全体構成を示す概略側面断面図である。 制御装置と駆動装置の構成を説明するための構成図である。 乗客の乗降によるトルク指令値の変化を説明するための特性図である。 制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施例について、図面を用いて詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
図1は、本発明の一実施例を示す乗客コンベアの全体構成を示す概略側面断面図である。図1において、エスカレーターや動く歩道として機能する乗客コンベアは、無端状に連結された複数のステップ1と、各ステップ1の左右両側に配置されて各ステップ1と同期して移動する移動手すり2と、移動手すり2を支持する欄干3を備えて構成される。各ステップ1は、上部乗降口となる乗り口床板4と下部乗降口となる降り口床板5とを結ぶ移動路として移動可能に配置されている。欄干3は、スカート部14に立設されている。
各ステップ1の移動領域内には、スプロケット7、8が互いに離れて回転自在に配置されており、各スプロケット7、8には、各ステップ1を無端状に連結するチェーン6が巻き掛けられている。スプロケット8の近傍には、モータ9と減速機10を有する駆動装置11が配置されており、スプロケット8が、駆動チェーン12を介して駆動装置11に連結されている。また、駆動装置11の近傍には、駆動装置11を制御するための制御装置13が配置されている。
制御装置11の制御によりモータ9が回転すると、モータ9の回転速度が減速機10で減速され、減速機10の出力が駆動チェーン12を介してスプロケット8に伝達され、各ステップ1が上昇方向又は下降方向に移動する。各ステップ1は、移動手すり2との同期移動により、下降運転時には、乗り口床板4から降り口床板5へ乗客を搬送し、上昇運転時には、降り口床板5から乗り口床板4へ乗客を搬送する。
図2は、制御装置と駆動装置の構成を説明するための構成図である。図2において、乗客コンベアの制御系は、制御装置13と、インバータ18と、減速機ブレーキ15と、スプロケット補助ブレーキ22と、モータ補助ブレーキ23等を備えて構成される。
制御装置13は、モータ9に対するトルク指令値を管理するために、例えば、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、入出力インタフェース(いずれも図示省略)等の情報処理資源を備えたコンピュータ装置で構成される。この際、メモリには、CPUにより起動されるプログラムとして、運転制御部16と、トルク異常値判定部17と、速度異常判定部26が格納される。
運転制御部16は、制御装置13全体を統括制御すると共に、減速機ブレーキ15とスプロケット補助ブレーキ22及びモータ補助ブレーキ23を制御対象として管理し、トルク異常値判定部17の判定結果又は速度異常判定部26の判定結果を基にインバータ18に対して停止指令を出力すると共に、減速機ブレーキ15とスプロケット補助ブレーキ22及びモータ補助ブレーキ23に対してブレーキ動作指令を出力する。この際、運転制御部16は、トルク異常値判定部17から異常の判定結果を得た場合、モータ9を停止させるための運転停止動作として、インバータ18の出力を遮断してモータ9を停止させるために、インバータ18に対して停止指令(出力遮断指令)を出力し、減速機ブレーキ15とスプロケット補助ブレーキ22及びモータ補助ブレーキ23を停止させるための運転停止動作として、減速機ブレーキ15とスプロケット補助ブレーキ22及びモータ補助ブレーキ23に対してブレーキ動作指令を出力する。
トルク異常値判定部17は、インバータ18からトルク指令値を取り込み、トルク指令値とトルク判定値とを比較し、トルク指令値がトルク判定値の範囲内か否かを判定し、判定結果を運転制御部16に出力する。
速度異常判定部26は、減速機軸の回転速度を検出する減速機軸回転検出器21の回転速度と、速度判定値(第1の速度判定値)とを比較し、減速機軸回転検出器21の回転速度が速度判定値の範囲内か否かを判定し、判定結果を運転制御部16に出力すると共に、移動手すり付ローラ軸の回転速度を検出する回転検出器25の検出速度と速度判定値(第2の速度判定値)とを比較し、回転検出器25の検出速度が速度判定値の範囲内か否かを判定し、判定結果を運転制御部16に出力する。
インバータ18は、モータ9のトルク又は駆動を制御するためのモータ制御系の一要素として構成される。モータ制御系は、三相電源からの三相交流を直流に変換するコンバータと、コンバータで変換された直流電圧を平滑する平滑コンデンサと、直流電圧を所定電圧及び所定周波数の交流電力(交流信号)に変換し、変換された交流信号によるモータ制御信号をモータ9に出力すると共に、モータ9への出力電流値に応じたトルク指令値を制御装置13に出力するインバータ18と、インバータ18に制御信号を与える制御回路(いずれも図示省略)とを備えて構成される。
インバータ18では、例えば、インダクションモータで構成されたモータ9を流れる電流を、トルク(回転力)を発生する電流成分と磁束を発生する電流成分に分解し、各電流成分を独立に制御して、モータ9の回転磁界の磁束の方向と大きさをベクトル量として制御するベクトル制御が採用されている。この際、インバータ18は、制御装置13から運転指令を受けた場合、即ち、トルク異常値判定部17の判定結果と速度異常判定部26の判定結果がそれぞれ正常である場合、インバータ18の出力電流値からトルクを算出し、算出値をトルク指令値として制御装置13に出力し、制御回路からの制御信号を基にモータ9の回転速度・回転方向を制御するためのモータ制御信号を生成し、生成したモータ制御信号をモータ9に印加する。インバータ18がモータ9の回転速度・回転方向を制御することで、各ステップ1の運転速度(運転方向)、加速度、減速度が制御される。一方、制御装置13から停止指令を受けた場合、インバータ18は、運転を停止して出力を遮断する。これにより、モータ9への電源供給が遮断され、モータ9が停止する。
モータ9の回転軸は駆動ベルト19を介して減速機軸に接続される。減速機10により駆動される回転軸24は、駆動チェーン12を介してスプロケット8に接続される。この際、減速機10からの駆動力は、回転軸24と駆動チェーン12及びスプロケット8を介してステップ1に伝達される。ステップ減速機ブレーキ15は、運転制御部16からのブレーキ動作指令に応答して減速機10の回転を停止させるためのブレーキ動作を実行し、スプロケット補助ブレーキ22は、運転制御部16からのブレーキ動作指令に応答してスプロケット8の回転を停止させるためのブレーキ動作を実行し、モータ補助ブレーキ23は、運転制御部16からのブレーキ動作指令に応答してモータ9の回転を停止させるためのブレーキ動作を実行する。
図3は、乗客の乗降によるトルク指令値の変化を説明するための特性図である。図3(A)、(B)において、トルク指令値は、モータ9を一定速度で運転中は、略一定の値に保持され、その後、例えば、各ステップ1に順次乗客が最大2名ずつ乗った場合、特性100に沿って順次高くなり、一方、各ステップ1から順次乗客が最大2名ずつ降りた場合、特性101に沿って順次低くなる。
ここで、駆動ベルト19又は駆動チェーン12が切断した場合、駆動装置11に掛かる負荷が急激に無負荷状態となるため、図3(A)に示すように、トルク指令値は、一定の値から特性102に沿って急激に低下し、無負荷時の値となる。即ち、トルク指令値は、正常の値を示す特性100と特性101で規定される正常範囲(乗客乗降によるトルク変化率範囲であってトルク変化率の正常値を示す範囲)を外れ、無負荷時の値となる。
また、駆動ベルト19がスリップした場合、駆動装置11に掛かる負荷が徐々に上昇した後、急激に低下するため、図3(B)に示すように、トルク指令値は、略一定の値から特性103に沿って急激に上昇した後、急激に低下し、ベルトスリップ時一定トルク指令値となる。即ち、トルク指令値は、正常の値を示す特性100と特性101で規定される範囲(乗客乗降によるトルク変化率範囲であってトルク変化率の正常値を示す範囲)を外れ、ベルトスリップ時一定トルク指令値となる。
図4は、制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。図4において、エスカレーター運転中である場合、制御装置13は、運転制御部16が、インバータ18に運転指令を出力する(S1)。この際、インバータ18は、運転指令に従ってモータ9を一定の回転速度に制御するためのモータ制御信号をモータ9に印加する。モータ9が一定の回転速度で運転されると、インバータ18から出力されるトルク指令値は、略一定の値に保持される。
モータ9が一定の回転速度で運転されている過程で、制御装置13は、減速機軸回転検出器21の検出出力を基にモータ9の速度が加速中(速度加速中)または減速中(速度減速中)か否かを判定し(S2)、このステップS2で肯定の判定結果を得た場合、ステップS1の処理に戻り、ステップS2で否定の判定結果を得た場合、トルク指令値の変化率が乗客乗降時以上であるか否かを判定する(S3)。即ち、制御装置13のトルク異常値判定部17は、インバータ18から出力されるトルク指令値とトルク判定値(特性100で規定されるトルク指令値を上限値とし、特性101で規定されるトルク指令値を下限値とするトルク判定値)とを比較し、トルク指令値がトルク判定値の範囲(トルク判定値の上限値と下限値の範囲)内か否かを判定し、判定結果を運転制御部16に出力する。
制御装置13は、ステップS3で否定の判定結果を得た場合、ステップS1の処理に戻り、ステップS3で肯定の判定結果を得た場合、即ち、トルク指令値がトルク判定値の範囲から外れた場合、駆動力伝達機構としての駆動ベルト19または駆動チェーン12の異常検出とする処理を実行し(S4)、その後、運転を停止させるための停止動作(モータ9と、必要に応じてさらに減速機10とスプロケット8を停止させるための停止動作)を実行し(S5)、その後、このルーチンでの処理を終了する。
ステップS3とS4において、制御装置13は、インバータ18からのトルク指令値がトルク判定値の範囲から外れた場合、トルク指令値が一定の値から急激に低下して、トルク判定値の下限値よりも小さくなったことを条件に、駆動ベルト19または駆動チェーン12の切断による異常検出とする処理を実行し、トルク指令値が一定の値から急激に高くなって、トルク判定値の上限値を超え、その後、トルク判定値の下限値よりも小さくなったことを条件に、駆動ベルト19のスリップによる異常検出とする処理を実行する。なお、駆動ベルト19のスリップによる異常検出は、トルク指令値が一定の値から急激に高くなって、トルク判定値の上限値を超えたことだけを条件にしてもよい。この場合、早期に検出できる。
ステップS5において、運転制御部16は、トルク異常値判定部17から異常検出の判定結果を受けたことを条件に、インバータ18に対して停止指令を出力する。インバータ18は、停止指令を受けると、インバータ18は運転を停止して出力を遮断する。その結果、モータ9への電源供給が遮断され、モータ9が停止する。
また、駆動ベルト19または駆動チェーン12を含む駆動力伝達機構に異常がある場合は、減速機10を停止してもステップ1が停止しない場合があるため、運転制御部16は、トルク異常値判定部17から異常検出の判定結果を受けたことを条件に、インバータ18に対して停止指令を出力した後、減速機ブレーキ15と、スプロケット補助ブレーキ22及びモータ補助ブレーキ23に対してブレーキ動作指令を出力する。なお、このブレーキ動作指令の出力は、駆動ベルト19または駆動チェーン12の切断による異常検出の場合は必須であるが、駆動ベルト19のスリップによる異常検出の場合は必ずしも必須ではない。ただし、安全に運転停止させるためには駆動ベルト19のスリップによる異常検出の場合もこのブレーキ動作指令の出力を行うことが望ましい。減速機ブレーキ15と、スプロケット補助ブレーキ22及びモータ補助ブレーキ23がブレーキ動作指令に応答してブレーキ動作を実行することで、減速機10と、スプロケット8及びモータ9にそれぞれ制動力が作用し、減速機10と、スプロケット8及びモータ9は、停止する。
本実施例によれば、駆動ベルト19または駆動チェーン12を含む駆動力伝達機構の周辺に専用センサを設置することなく、乗客コンベアの運転中に、ステップ1が速度異常状態に至る前に、駆動力伝達機構の異常を検出し、乗客コンベアを安全に停止させることができる。また、本実施例によれば、トルク異常値判定部17から異常検出の判定結果を受けた場合、スプロケット補助ブレーキ22及びモータ補助ブレーキ23がブレーキ動作指令に応答してブレーキ動作を実行するので、減速機10と、スプロケット8及びモータを停止させることができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に記録して置くことができる。
1 ステップ、2 移動手すり、3 欄干、4 乗り口床板、5 降り口床板、6 チェーン、7、8 スプロケット、9 モータ、10 減速機、11 駆動装置、12 駆動チェーン、13 制御装置、14 スカート部、15 減速機ブレーキ、16 運転制御部、17 トルク異常値判定部、18 インバータ、19 駆動ベルト、21 減速機軸回転検出器、22 スプロケット補助ブレーキ、23 モータ補助ブレーキ、25 回転検出器、26 速度異常判定部。

Claims (2)

  1. 無端状に連結されて上部乗降口と下部乗降口との間を移動する複数のステップと、駆動ベルトを介して減速機の減速機軸に連結されたモータと、前記減速機により駆動される回転軸に駆動チェーンを介して連結され、前記減速機からの駆動力を前記ステップに伝達するスプロケットとを備えた乗客コンベアであって、
    前記モータのトルクを制御するためのモータ制御系と、
    前記モータに対するトルク指令値を管理する制御装置を有し、
    前記モータ制御系は、
    三相電源からの三相交流を直流に変換するコンバータと、前記コンバータで変換した直流電圧を平滑する平滑コンデンサと、前記直流電圧を所定電圧および所定周波数の交流電力に変換し、当該変換された交流電力を前記モータに出力すると共に前記モータへの出力電流値に応じたトルク指令値を前記制御装置に出力するインバータと、前記インバータに制御信号を与える制御回路とを有し、
    前記制御装置は、
    前記インバータからのトルク指令値とトルク判定値とを比較し、前記トルク指令値が前記トルク判定値から外れた場合、前記トルク指令値が一定の値から急激に低下して、前記トルク判定値の下限値よりも小さくなったことを条件に、前記駆動ベルトまたは前記駆動チェーンの切断による異常と判定し、前記トルク指令値が一定の値から急激に高くなって、前記トルク判定値の上限値を超えたことを条件に、前記駆動ベルトのスリップによる異常と判定し、
    前記いずれかの異常の判定結果を得た場合、前記インバータの出力を遮断して前記モータの運転を停止させる運転停止動作を実行することを特徴とする乗客コンベア。
  2. 請求項に記載の乗客コンベアであって、
    前記制御装置は、
    前記減速機の回転を停止させるためのブレーキ動作を実行する減速機ブレーキと前記モータの回転を停止させるためのブレーキ動作を実行するモータ補助ブレーキ及び前記スプロケットの回転を停止させるためのブレーキ動作を実行するスプロケット補助ブレーキを制御対象として管理し、前記いずれかの異常の判定結果を得た場合、前記運転停止動作として前記インバータの運転を停止させると共に、前記インバータを介して前記モータの運転を停止させ、且つ前記減速機ブレーキと前記モータ補助ブレーキ及び前記スプロケット補助ブレーキに対してブレーキ動作を実行させることを特徴とする乗客コンベア。
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