JP6014211B1 - 乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗客コンベアを停止させることなく、また、面倒で時間のかかる付随作業を必要とせずに、踏み段チェーンの伸びを簡易に計測することができるようにする。【解決手段】特定の一の踏み段12aを他の踏み段12から区別する識別部22を当該一の踏み段12aに取り付け、エスカレータのトラス内28に、識別部22を検知する検知器24を配置し、エスカレータの運転時に、検知器24が識別部22を検知する時間間隔から、踏み段チェーン16が一周する周回時間を計測し、踏み段チェーン16の伸び測定の基準周回時間と計測した周回時間とを比較することにより、踏み段チェーン16の伸びを計測する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測方法および装置に関する。
エスカレータ、動く歩道等の乗客コンベアでは、踏み段チェーンを利用して踏み段を循環させている。踏み段チェーンは、無端状に連結された踏み段の両側に取り付けられている。そして踏み段チェーンは、駆動スプロケットと従動スプロケットに巻き掛けられ、駆動スプロケットを駆動モータで回転させることで、駆動モータの回転を踏み段の直線運動、反転運動に変換している。
通常、エスカレータの運転を続けていくと、踏み段チェーンには次第に伸びが生じてくる。このような踏み段チェーンの伸びによって、スプロケットと踏み段チェーンとが噛み合うときのバックラッシュが大きくなり、騒音の原因となったりするなど、乗客の快適な利用の妨げとなる。
エスカレータでは、踏み段チェーンの伸びを測定することが重要な点検項目となっている。踏み段チェーンが伸びた場合には、必要に応じて調整を行い、規定の許容値を超える場合には、踏み段チェーン全体を交換することが必要となる。
このように踏み段チェーンの伸びの状態を常に把握しておくことは、エスカレータの適正な運転を維持していく上できわめて重要である。
このように踏み段チェーンの伸びの状態を常に把握しておくことは、エスカレータの適正な運転を維持していく上できわめて重要である。
従来から踏み段チェーンの伸びを測定する方法が種々提案されている。例えば、特許文献1は、駆動モータを所定の順序で制御し、その間の駆動モータの回転数から踏み段チェーンの伸び量を求める方法を開示している。
従来、エスカレータの点検時に踏み段チェーンの伸びを測定する場合、エスカレータを停止させてから、点検員が踏み段チェーンの伸びをメジャー等で実測している。踏み段チェーンは、通常はカバーで覆われているため、測定の前にカバーを取り外して測定箇所を露出させ、測定後にまた元に戻すといった面倒で時間を要する作業が必要となる。
このような準備作業および測定作業は、乗降板の下にあるエスカレータのトラス内で行われる。点検員は、非常に狭いトラスの内部に潜り込んでの作業となり、作業性の悪い姿勢を強いられ面倒な作業を行わなければならない。また、エスカレータのトラス内には、駆動モータやスプロケットなど様々な機器が設置されており、これらに体をぶつけたり、挟まれるというような危険も伴っていた。
本発明は、前記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであって、乗客コンベアを停止させることなく、また、面倒で時間のかかる付随作業を必要とせずに、踏み段チェーンの伸びを簡易に計測することができるようにした乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測方法および装置を提供することを目的としている。
前記の目的を達成するために、本発明の実施形態による乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測方法は、特定の一の踏み段を他の踏み段から区別する識別部を当該一の踏み段に取り付け、エスカレータのトラス内に、前記識別部を検知する検知器を配置し、前記エスカレータの運転時に、前記検知器が前記識別部を検知する時間間隔から、前記踏み段チェーンが一巡する周回時間を計測し、当該踏み段チェーンの伸び測定の基準周回時間と計測した前記周回時間とを比較することにより、前記踏み段チェーンの伸びを計測することを特徴としている。
また、本発明の実施形態による乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測装置は、特定の一の踏み段の少なくとも一方の側面に取り付けられ、当該一の踏み段を他の踏み段から区別する識別部と、エスカレータのトラス内に配置され、前記識別部を検知する検知器と、 前記エスカレータの定格運転時に、前記検知器が前記識別部を検知する時間間隔から、前記踏み段チェーンが一巡する周回時間を計測し、当該踏み段チェーンの伸び測定の基準周回時間と計測した前記周回時間とを比較し、前記踏み段チェーンの伸びを計測する手段と、を具備したことを特徴としている。
以下、本発明による乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測方法および装置の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態による踏み段チェーンの伸び計測方法が適用されるエスカレータの概要を示す図である。
図1において、参照番号10はエスカレータを示し、参照番号12は踏み段を示している。踏み段12は、無端環状に連結されている。また、踏み段12の左右両側には、踏み段チェーン16が環状をなすように連結されている。
図1は、本発明の一実施形態による踏み段チェーンの伸び計測方法が適用されるエスカレータの概要を示す図である。
図1において、参照番号10はエスカレータを示し、参照番号12は踏み段を示している。踏み段12は、無端環状に連結されている。また、踏み段12の左右両側には、踏み段チェーン16が環状をなすように連結されている。
踏み段チェーン16は、上階の反転部に配置されている駆動スプロケット13と、下階の反転部に配置されている従動スプロケット14に巻き掛けられており、駆動スプロケット13が回転することで、踏み段チェーン16とともに踏み段12が循環するように構成されている。従動スプロケット14は、引張スプリング18によって常時踏み段チェーン16が弛まないように引っ張られており、踏み段チェーン16が多少伸びた場合でも、踏み段16の移動には支障が無いようになっている。
図2に示されるように、踏み段12は、踏板32とライザ33とを組み合わせた構造を有しており、左右両側には踏み段ガイドレールを転動するローラ34が取り付けられている。
環状に連なっている各踏み段12はすべて同一構造のものであるが、これらの踏み段12の中から、特定の1つの踏み段(以下、踏み段12aと記して他の踏み段12と区別する。)だけを区別して特定できるようにするために、識別板(識別部)22を踏み段12aの片側の側面、この場合、踏板32の側面に取り付けている。
本実施形態による踏み段チェーン16の伸び計測方法では、他の踏み段12から区別された、この踏み段12aを1回巡回してくるたびに検知器24により検知し、1回巡回するのに要する時間を計ることで、踏み段チェーン16の伸びを計測するようになっている。
図1に示されるように、エスカレータ10の上階反転部には、巡回してきた踏み段12aを検知するため、識別板22を利用して踏み段12aを同定する検知器が配置されている。この実施形態では、検知器としては、反射型光電センサ24が用いられ、識別板22には、反射型光電センサ24から投光された光を反射する反射板(以下の説明では反射板22と表記する)が用いられている。
ここで、図3は、反射型光電センサ24が配置されているエスカレータ10の上階反転部を示している。図3において、参照番号25は欄干を示し、参照番号26は手摺ベルトを示している。参照番号27は、スカートガードである。参照番号31は、踏み段12を案内する踏み段ガイドレールを示している。
エスカレータ上階にある乗降板29の下には、上階反転部が収容されるトラス28が構築されている。このトラス28の内部には、駆動スプロケット13や図示されない駆動モータ等のエスカレータ駆動部や制御盤20が配置されている。反射型光電センサ24は、トラス28を構成している縦梁30に取り付けられている。
上階反転部では、駆動スプロケット13に巻き掛けられた踏み段チェーン16の移動に追従して踏み段12aの姿勢が反転するようになっている。踏み段12aに取り付けられている反射板22は、踏み段12aが反転するにつれて、軌跡40に沿って移動する。
反射型光電センサ24は、軌跡40に対応させて配置されている。踏み段12aが反転していく過程で、反射型光電センサ24から投光された光は反射板22で反射し、その反射光が反射型光電センサ24に入射するので、踏み段12aを他の踏み段12の中から区別して検知することができる。
なお、反射型光電センサ24は、設置やメンテナンスを容易にするために、反転部のトラス28に配置されているが、なるべく高い位置に配置されることが好ましい。これは、踏み段チェーン16に付着している潤滑油が反射型光電センサ24に滴り落ちて反射型光電センサ24の機能が阻害されるのを防止できるからである。
また、反射板22と反射型光電センサ24との間の距離が可及的に短くなるように、反射型光電センサ24を配置することが好ましい。これは、踏み段12の周回とともにトラス28内では埃が舞い上がることがあり、その影響を少なくするためである。反射板22には、反射型光電センサ24が十分な精度で反応できれば、シール状のものを用いるようにしてもよい。
また、反射板22と反射型光電センサ24との間の距離が可及的に短くなるように、反射型光電センサ24を配置することが好ましい。これは、踏み段12の周回とともにトラス28内では埃が舞い上がることがあり、その影響を少なくするためである。反射板22には、反射型光電センサ24が十分な精度で反応できれば、シール状のものを用いるようにしてもよい。
次に、図1において、エスカレータ10の制御盤20は、エスカレータ10の運行を制御するほか、踏み段チェーン16の伸びを計測するために必要な演算部40、記憶装置41、タイマ42などを備えており、これらによって計測手段が構成されている。制御盤20には、コンソール43が接続されており、踏み段チェーン16の伸びの計測結果は、このコンソール43に表示されるようになっている。また、制御盤20には、遠隔端末装置44が接続されており、この遠隔端末装置44に計測結果が送信される他、さらに運行情報、計測結果などの各種情報が複数のエスカレータを管轄している遠隔監視センサに送信されるようになっている。
次に、図4は、本実施形態による踏み段チェーンの伸び計測方法の手順を示すフローチャートである。以下、踏み段チェーンの伸び計測方法について、順を追って説明する。
本実施形態の踏み段チェーンの伸び計測方法は、エスカレータ10が運転されている間に実施することができる。
早朝など一日の始まりにエスカレータ10が起動されると、制御盤20では自動的に計測プログラムが立ち上がり、踏み段チェーン16の伸びの計測が開始される(ステップS10)。エスカレータ10が起動されてから、踏み段12の走行速度が定格速度に達するまでにはある程度の時間が必要である。踏み段チェーン16の伸びの計測には、一定の速度で踏み段チェーン16が周回していることを前提としている。このため、制御盤20で定格速度に達したことが検知され、あるいは定格速度に達するのに必要十分な時間が経過すると(ステップS11)、ステップS12以下の処理が開始される。
早朝など一日の始まりにエスカレータ10が起動されると、制御盤20では自動的に計測プログラムが立ち上がり、踏み段チェーン16の伸びの計測が開始される(ステップS10)。エスカレータ10が起動されてから、踏み段12の走行速度が定格速度に達するまでにはある程度の時間が必要である。踏み段チェーン16の伸びの計測には、一定の速度で踏み段チェーン16が周回していることを前提としている。このため、制御盤20で定格速度に達したことが検知され、あるいは定格速度に達するのに必要十分な時間が経過すると(ステップS11)、ステップS12以下の処理が開始される。
まず、反射板22が付いている特定の踏み段12aが反射型光電センサ24によって最初に検知される(ステップS12)。この時点から踏み段12aが一回りしてくる周回時間の計時が開始され、一巡してきた踏み段12aは再度検知される(ステップS13)。このように、踏み段12aを連続的に検知していくと、その間の時間間隔から、踏み段12aの周回時間Ti(i=1,2,…)を計測することができる(ステップS14)。
計測した周回時間Tiは記憶装置41に記録され(ステップS15)、計測回数が、予め設定した例えば100回になるまで、周回時間Tiの計測および記録が繰り返されることになる(ステップS16)。
次いで、周回時間Ti(i=1,2,…,100)の平均値Ta(以下、平均周回時間Taという)が算出される(ステップS17)。周回時間Tiは、そのときエスカレータ10に乗っている乗客の人数などによって変動するからである。
ここで、踏み段12aの平均周回時間Taだけでは、踏み段チェーン16の伸びは判定できない。そこで、本実施形態では、予め、伸びが無い新品の踏み段チェーン16の長さと、定格速度と、から基準となる周回時間Ts(以下、基準周回時間という)を算出しておく。
また、踏み段チェーン16に、保守・点検上の観点からチェックすべき伸び量が生じているかどうかを判定する基準となる閾値αを予め設定しておく。この実施形態では、例えば、基準周回時間Tsの10%が閾値αとして設定されている。
次に、ステップS18では、平均周回時間Taと基準周回時間Tsとの差と、閾値αとが比較される。比較の結果、平均周回時間Taが基準周回時間Tsよりも10%以上長くかかっていた場合には、踏み段チェーン16に保守・点検上注意すべき伸びが生じていると判定される(ステップS19)。
なお、閾値αについては、様々な設定の仕方がある。例えば、踏み段チェーン16全体の交換が必要となる踏み段チェーン16の伸びの割合を時間換算して閾値αを設定するようにしてもよい。この場合の閾値αは、踏み段チェーン16の交換を警告する必要があるかどうかを判定する基準となる。また、交換警告の閾値αよりも小さい値に閾値αを設定する場合には、この閾値αは、踏み段チェーン16の伸びが進行しているので、やがて交換が必要となることを喚起するため、その警告の要否を判定する基準となる。
踏み段チェーン16に伸びが生じていると判定された場合には、判定結果のデータとして、判定した日時とともに、基準周回時間Tsを超える時間を踏み段チェーン16の伸び量に換算するなどした判定情報がフラグの形で格納される(ステップS20)。
このような踏み段チェーン16の伸び判定情報ついては、点検員は保守・点検作業時などに、制御盤20に接続されるコンソール43(図1参照)で確認することができる。判定情報を遠隔端末装置44に送信し、さらに、各所のエスカレータを集中監視している監視センターに送信するようにしてもよい。
このような踏み段チェーン16の伸び判定情報ついては、点検員は保守・点検作業時などに、制御盤20に接続されるコンソール43(図1参照)で確認することができる。判定情報を遠隔端末装置44に送信し、さらに、各所のエスカレータを集中監視している監視センターに送信するようにしてもよい。
踏み段チェーン16の伸び判定情報は、判定した日時とともに、予め決められた期間、例えば、過去5日分の情報をサイクリックにフラグ情報として格納するようにしてもよい。そして、何らかの事情で閾値判定を行えなかった場合には、結果を格納しないようにしておけば、踏み段チェーン16の伸び計測を実施できなかったことも判定することができる。
以上のように、本実施形態によれば、エスカレータ10を毎日運転する度に、踏み段チェーン16の伸び計測を自動的に実施することが可能になるので、従来のように、踏み段チェーン16に伸びが生じているかどうかを点検するために、エスカレータ10を停止し、煩雑な準備作業を行ったり、トラス28内に潜り込んで計測する必要がなくなり、踏み段チェーン16の点検作業の効率と安全性を格段に高めることができる。
上述した実施形態においては、反射型光電センサ24を上階反転部のトラス28内に配置した例を示したが、下階反転部に反射型光電センサ24を配置しても、同様に踏み段チェーン16の伸びを計測することができる。
また、計測を開始するタイミングとして、毎日の最初のエスカレータ起動時としているが、これに限定されるものではない。例えば、毎日のエスカレータ運転スケジュールにおいて、予め踏み段チェーン16の伸び計測開始時刻を制御盤20で設定しておくようにしてもよい。
また、伸びの計測を毎日実施する替わりに、保守員の要求に基づいて、エスカレータ運転中に、踏み段チェーン16の伸び計測を適時行えるようにしてもよい。さらに、監視センター、あるいは遠隔端末装置44からの指令に基づいて、定期的または適時に踏み段チェーン16の伸び計測を開始させるようにしてもよい。
また、伸びの計測を毎日実施する替わりに、保守員の要求に基づいて、エスカレータ運転中に、踏み段チェーン16の伸び計測を適時行えるようにしてもよい。さらに、監視センター、あるいは遠隔端末装置44からの指令に基づいて、定期的または適時に踏み段チェーン16の伸び計測を開始させるようにしてもよい。
次に、図5は、反射板22を踏み段12aの両側面にそれぞれ取り付けるようにした例を示す。各反射板22に対応させてそれぞれ反射型光電センサ24が配置されている。
図2に示したように、踏み段12aの一方の側面に反射板22を取り付けていても、両側の踏み段チェーン16の伸びを実用上十分正確に測定できることに変わりはない。しかし、一方の踏み段チェーン16が他方の踏み段チェーン16とアンバランスに伸びるというような事態を回避し、より計測に正確さを期すために、反射板を踏み段12aの両側面に取り付け、左右の踏み段チェーン16の伸びをそれぞれ独立に計測し、図4のフローチャートに従って、それぞれ伸びを判定するようにしてもよい。
図2に示したように、踏み段12aの一方の側面に反射板22を取り付けていても、両側の踏み段チェーン16の伸びを実用上十分正確に測定できることに変わりはない。しかし、一方の踏み段チェーン16が他方の踏み段チェーン16とアンバランスに伸びるというような事態を回避し、より計測に正確さを期すために、反射板を踏み段12aの両側面に取り付け、左右の踏み段チェーン16の伸びをそれぞれ独立に計測し、図4のフローチャートに従って、それぞれ伸びを判定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、反射型光電センサ24と反射板22の組み合わせによって、周回してくる特定の踏み段12aを検知する例を挙げたが、これに以外にも、特殊な材料、例えば、赤外線塗料を特定の踏み段12aに塗布し、それを赤外線センサで検知するというように、特定の踏み段12aを他から区別して検知することができれば、様々な識別部とその検知手段を適用することが可能である。
以上、本発明に係る乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測方法および装置について、エスカレータに適用した好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、動く歩道にも同様に適用することができる。さらに、本発明に係るチェーンの伸び計測の基本的な手法は、踏み段チェーンだけでなく、手摺ベルトを駆動するチェーンや、スプロケットの駆動チェーンなどの伸びの計測にも応用可能である。
また、これらの実施形態は、例示として挙げたもので、発明の範囲の制限を意図するものではない。もちろん、明細書に記載された新規な装置、方法およびシステムは、様々な形態で実施され得るものであり、さらに、本発明の主旨から逸脱しない範囲において、種々の省略、置換、変更が可能である。請求項およびそれらの均等物の範囲は、発明の主旨の範囲内で実施形態あるいはその改良物をカバーすることを意図している。
10…エスカレータ、12…踏み段、12a…特定の踏み段、13…駆動スプロケット、14…従動スプロケット、16…踏み段チェーン、18…引張スプリング、20…制御盤、22…識別板(反射板)、24…反射型光電センサ(検知器)、25…欄干、26…手摺ベルト、27…スカートガード、28…トラス、40…演算部、41…記憶装置、42…タイマ、43…コンソール、44…遠隔端末装置
Claims (7)
- 乗客コンベアの踏み段に連結されている踏み段チェーンの伸びを計測する方法であって、
特定の一の踏み段を他の踏み段から区別する識別部を当該一の踏み段に取り付け、
エスカレータのトラス内に、前記識別部を検知する検知器を配置し、
前記エスカレータの運転時に、前記検知器が前記識別部を検知する時間間隔から、前記踏み段チェーンが一周する周回時間を計測し、
当該踏み段チェーンの伸び測定の基準周回時間と計測した前記周回時間とを比較することにより、前記踏み段チェーンの伸びを計測することを特徴とする乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測方法。 - 前記踏み段チェーンの周回時間の計測を予め決められた回数だけ実施し、
その平均をとった周回時間と伸びがないとした場合の踏み段チェーンが同一定格速度で周回するときの基準周回時間との差と、予め設定した伸び判定基準となる閾値とを比較し、前記踏み段チェーンの伸びを判定することを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測方法。 - 前記閾値には、前記踏み段チェーンの交換が必要となる伸び量の判定基準または前記踏み段チェーンの伸びが進行していることの警告要否の判定基準が用いられることを特徴とする請求項2に記載の乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測方法。
- 乗客コンベアの踏み段に連結されている踏み段チェーンの伸びを計測する装置であって、
特定の一の踏み段の少なくとも一方の側面に取り付けられ、当該一の踏み段を他の踏み段から区別する識別部と、
エスカレータのトラス内に配置され、前記識別部を検知する検知器と、
前記エスカレータの定格運転時に、前記検知器が前記識別部を検知する時間間隔から、前記踏み段チェーンが一周する周回時間を計測し、当該踏み段チェーンの伸び測定の基準周回時間と計測した前記周回時間とを比較し、前記踏み段チェーンの伸びを計測する手段と、を具備したことを特徴とする乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測装置。 - 前記検知器は、反射型の光電センサからなり、前記識別部は、前記光電センサから投光された光を反射する反射板からなることを特徴とする請求項4に記載の乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測装置。
- 前記検知器は、前記踏み段が反転する領域の前記トラス内で梁に取り付けられることを特徴とする請求項4に記載の乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測装置。
- 前記識別部を前記踏み段の両側面に取り付けるとともに、各識別部に対応する検知器を配置し、左右の踏み段チェーンの伸びをそれぞれ独立に計測するようにしたことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかの項に記載乗客コンベアの踏み段チェーン伸び計測装置。
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JP2008239349A (ja) * | 2008-05-19 | 2008-10-09 | Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd | 乗客コンベヤの踏段チェーンの伸び量測定装置 |
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