JP2016164627A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンボス紙のような凹凸がある用紙に対して、高品質な画像を形成できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】用紙に対してブラシ状帯電部材81を備えた転写前帯電部80で電荷を付与し、その付与された電荷の一部であって、用紙表面の凹凸に対応した電荷の一部を除電部90で除去し、その後に転写部30によりトナーを転写する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関し、特にエンボス紙など表面に凹凸がある用紙に対してトナー画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真方式のプリンター、複写機等の画像形成装置においては、トナー画像を感光体等の像担持体上に形成し、形成したトナー画像を用紙上に転写し、その後、加熱・加圧定着することによりトナー画像が形成された用紙を得る。
近年、複写機やプリンターの用途が拡大し、表面が平滑な普通紙だけなく、表面にエンボス加工を施したエンボス紙をはじめ、多様な紙質の用紙が使用されるようになってきた。
エンボス紙のような凹凸が大きい用紙においては凹部ではトナーの転写性が不十分となり、画像の均一性が低下するという問題がある。
特許文献1に開示された画像形成装置では、転写部にDC電圧にAC電圧を重畳した転写バイアスを印加することで、転写性の向上を図っている。
また、この特許文献1、および特許文献2に開示された画像形成装置では、転写前の帯電ロールによってエンボス紙の転写面に対してトナーと逆極性の電荷を付与することで、転写後画像の均一性向上を図っている。
さらに特許文献3では、エンボス紙に対して電極等の転写前電荷付与手段により、予め用紙の凸部に対してのみトナーと同極性の電荷を付与する画像形成装置が開示されている。これにより、2次転写ニップ内では相対的に凹部に対して凸部よりも強い転写電界を形成することができ、凹部に最適化された2次転写バイアスを設定することで紙面全体にわたって転写後画像の均一性向上を図っている。
特開2006−267486号公報 特開2008−185890号公報 特開2008−262085号公報
しかしながら、特許文献1の転写部にDC電圧にAC電圧を重畳させた転写バイアスを印加すれば、用紙の凹部に対しては改善が図れるが、トナー画像が無い白紙領域の凸部においては、AC電圧を重畳した転写バイアスによってその表面が過剰に帯電されてしまう。結果、周囲のトナーを引き寄せてしまい画像チリが発生してしまう。
また、特許文献1、2に開示されたような用紙の転写面にトナーと逆極性の電荷を付与させるという技術では、帯電ロールによってエンボス紙に付与した電荷量が不足した場合には、エンボス紙の凹部に対してトナーの転写が上手く行われずに画像の均一性が不十分となる。一方で、エンボス紙に対してより多くの電荷量を付与した場合には、凹部のトナーの転写性に対してはトナーの転写性向上が期待できるが、凸部では過剰な電荷量によって局所的なトナーへの放電や周囲のトナーを引き寄せる現象が発生し、いわゆる転写ハジキ、チリ等といった新たな転写不良が発生することになる。
また、特許文献3の技術は、用紙の凸部に転写電界をキャンセルする電荷を付与することで、凸部でトナーへの放電に伴う転写不良を発生し難くするものである。この技術は、凹部に着目した場合に、転写性の改善を、2次転写バイアスを大きくすることで達成するものである。しかし、エンボス紙のような凹凸が大きい用紙では2次転写バイアスを大きくしたとしても転写性改善には限界があり、凹部の転写性が十分に改善する前に、逆にトナーへの放電に起因する転写不良が発生するために、凹部の転写性向上と、放電による転写不良の改善とが両立しないという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、エンボス紙のような凹凸が大きい用紙に対して、凹部での転写性向上と凸部での放電による転写不良の改善とを両立させた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)像担持体上にトナー画像を形成する画像形成部と、
用紙を搬送する搬送部と、
ブラシ状帯電部材を備え、前記搬送部により搬送された用紙に対して該ブラシ状帯電部材によってトナーの正規帯電極性と逆極性の電荷を付与する転写前帯電部と、
前記転写前帯電部よりも用紙搬送方向の下流側において、前記転写前帯電部により前記用紙表面に付与された電荷の一部であって、前記用紙表面の凹凸に対応した電荷の一部を除去する除電部と、
前記除電部よりも用紙搬送方向の下流側において、トナーの正規帯電極性と逆極性の電圧が印加されることで形成された転写電界により前記像担持体上に形成されたトナー画像を前記用紙に転写する転写部と、
を備える、画像形成装置。
(2)前記ブラシ状帯電部材のブラシ繊維が前記用紙に接触し、該ブラシ繊維の繊維径が前記画像形成装置で使用する用紙表面の凹凸の凹部の直径よりも小さい、上記(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記ブラシ状帯電部材のブラシ繊維が前記用紙に接触し、該ブラシ繊維の繊維径が40μm以下である、上記(1)または上記(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記ブラシ状帯電部材は、駆動源により回転するブラシローラーである、上記(1)〜上記(3)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(5)前記ブラシローラーの回転方向が、用紙との接触位置において用紙の搬送方向と該ブラシローラーの外周の移動方向が逆向きなるように設定されている、上記(4)に記載の画像形成装置。
(6)前記ブラシローラーのブラシ繊維の先端に当接して、ブラシ繊維の毛倒れを復帰させるフリッカー部材を備える、上記(4)または上記(5)に記載の画像形成装置。
(7)前記ブラシ状帯電部材は、ブラシバーであり、該ブラシバーのブラシ繊維が搬送された用紙表面に摺動する、上記(1)〜上記(3)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
本発明に係る画像形成装置は、エンボス紙のような凹凸がある用紙に対して、ブラシ状帯電部材を備えた転写前帯電部で電荷を付与し、その付与された電荷の一部であって、用紙表面の凹凸に対応した電荷の一部を除電部で除去し、その後に転写部によりトナーを用紙上に転写する。このような構成とすることで、凹凸がある用紙に対しても、凹部での転写性向上と凸部での放電による転写不良の改善とを両立させることができるので高品質な画像を形成可能となる。
画像形成装置Aの全体を示す図である。 画像形成装置Aのブロック図である。 第1の実施形態における2次転写部30周辺の構成を示す模式図である。 比較例における転写不良を説明する模式図である。 ニップN1〜N3における用紙Sの状態を示す図である。 比較例における2次転写部30周辺の構成を示す模式図である。 比較例における転写不良を説明する模式図である。 比較例と第1の実施形態において、プロセス速度と転写性能の比較結果を示す表である。 用紙表面の凹部の最小凹径Dsの定義を説明する模式図である。 最小凹径Dsと繊維径Dfの組み合わせによる転写性能の評価結果を示す表である。 第2の実施形態における転写前帯電部80を示す図である。 第3の実施形態における2次転写部30周辺の構成を示す模式図である。 変形例における転写前帯電部80、80cの一部の構成を示す図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(画像形成装置)
図1、図2に基づいて本実施形態に係る画像形成装置について説明する。図1は、画像形成装置Aの全体を示す図であり、図2は画像形成装置Aのブロック図である。
画像形成装置Aは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10K、中間転写ベルト6、給紙搬送部20、2次転写部30、定着装置40、操作表示部60、およびスキャナー70等から構成されている。
なお本願明細書においては構成要素を総称する場合にはアルファベットの添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成要素を指す場合にはY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の添え字を付した参照符号で示す。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kはそれぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー画像を形成する。各画像形成部10は、それぞれ像担持体としてのドラム状の感光体1の周囲に配置された帯電極2、露光部3、現像部4およびクリーニング部5を有する(M、C、Kについては一部の参照符号を省略)。
感光体1は、例えば、有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層がドラム状の金属基体の外周面に形成されてなる有機感光体よりなり、搬送される用紙Sの幅方向(図1において、紙面に対して垂直な方向であり、以下「軸方向」ともいう)に延在する。感光層を構成する樹脂としては、例えばポリカーボネイト等を例示することができる。
現像部4はそれぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の異なる色の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。2成分現像剤は、フェライトをコアとしてその周りに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、ポリエステルを主材料として顔料あるいはカーボンブラック等の着色剤、荷電制御剤、シリカ、酸化チタン等を加えたトナーからなる。キャリアは粒径10〜50μm、飽和磁化10〜80emu/g、トナーは粒径4〜10μm、トナーの帯電特性は負帯電特性であり平均電荷量としては−20〜−60μC/gである。2成分現像剤としてはこれらのキャリアとトナーとを、トナー濃度4〜10質量%になるよう混合したものを用いる。
ベルト状の中間転写ベルト6は、複数のローラーにより、回転可能に支持されている。像担持体として機能する中間転写ベルト6は、ポリイミドを材料として体積抵抗率を8〜11LOGΩ・cmに設定した厚さ80μmのポリイミド性半導体ベルトを用いる。なお、体積抵抗率は2重リング電極法(IEC60093、ASTM D257、JIS K6911、JIS K6271)に従って測定したものである。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kよりそれぞれの感光体1上に形成された各色のトナー画像は、回転する中間転写ベルト6上へ1次転写ローラー7により逐次転写されて(1次転写)、合成されたカラー画像が形成される。一方、画像転写後のそれぞれの感光体1は各色のクリーニング部5のクリーニングローラーにより残留トナーが除去される。
給紙搬送部20は、用紙収納部291、292、293、第1給紙部21、給紙ローラー22、レジストローラー23、両面搬送路24、および排紙ローラー25を備える。レジストローラー23は、不図示のクラッチ、および駆動モーターに接続されており、停止、回転制御を行うことで、中間転写ベルト6上に形成されたトナー画像が転写ニップN3に到達するタイミングに同期させて、用紙Sが転写ニップN3に到達するように用紙Sを搬送させる。
用紙収納部291、292、293には複数枚の用紙Sが収容可能であり、収容された用紙Sは、第1給紙部21により給紙され、給紙ローラー22、レジストローラー23により、搬送方向下流の2次転写部30へ搬送される。
搬送された用紙は、転写前帯電部80、転写前除電部90を経て2次転写部30に搬送され、2次転写部30の転写ニップN3において、中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像は用紙S上に転写される(2次転写)。
定着装置40においてカラー画像が転写された用紙Sに対して熱と圧力とを加えることにより、用紙S上にカラー画像(あるいはトナー画像)が固定される。その後、排紙搬送路に設けられた排紙ローラー25から排出され、機外の排紙トレイ上に載置される。
一方、2次転写部30により用紙Sにカラー画像を転写した後、用紙Sを曲率分離した中間転写ベルト6は、ベルトクリーニング部61により残留トナーが除去される。
用紙Sの両面に画像を形成する場合には、用紙Sの第1面に形成した画像を定着処理した後、用紙Sを分岐板により排紙搬送路から分岐させ、両面搬送路24に導入して表裏反転してから再び給紙ローラー22等を経て搬送する。用紙Sの第2面には、画像形成部10Y、10M、10C、10Kによって中間転写ベルト6上に形成されたトナー画像が転写され、定着装置40により加熱・加圧定着処理された後、排紙ローラー25によって装置外に排出される。
図2は、画像形成装置Aのハード構成を示す制御ブロック図である。なお、同図では本実施形態の動作説明に必要な要部を中心に記載してあり、その他の画像形成装置として既知の部分については省略してある。画像形成装置Aは、画像形成部10、給紙搬送部20、制御部50、操作表示部60、スキャナー70、および高圧電源101、102を備える。
制御部50は、CPU51およびメモリ52を備える。メモリ52はRAM、ROM、HDD等で構成される。ROMは各種制御するためのプログラムやデータを記憶している。RAMはCPU51のワークエリアとして利用され、CPU51が画像形成装置Aの制御を実行する際に必要なプログラムやデータを一時的に記憶する。そして、CPU51は、RAMに展開されたプログラムとデータに基づき、画像形成装置Aの制御を実行する。
操作表示部60は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)の表示面に、タッチセンサーを重畳して配置させたものであり、ユーザーの操作を受けるとともに情報を表示する。本実施形態においては、ユーザーは、用紙収納部291、292、293に収納した用紙の情報を、操作表示部60を用いて設定することができる。用紙の情報としては、厚紙、薄紙、あるいは斤量等の用紙の厚み情報に加えて、コート紙、エンボス紙、ラフ紙等の特殊紙の情報も設定することができる。設定された情報は、メモリ52に記憶される。
スキャナー70は、原稿の読み取りを行って画像データを生成する。スキャナー70の原稿台上に載置された原稿、またはADF(図示せず)により読み取り位置に搬送された原稿は、原稿画像走査露光装置の光学系により画像が走査露光され、ラインイメージセンサに読み込まれる。ラインイメージセンサにより光電変換されたアナログ信号は、制御部50において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、露光部3Y、3M、3C、3Kに入力される。
高圧電源101、102は、後述する転写前帯電部80、2次転写部30にそれぞれ電圧を印加する。
制御部50は、ニップN1、N3へ用紙Sが搬送されるタイミングに合わせて、高圧電源101、102の出力を制御する。特に用紙収納部291〜293のうち、エンボス紙等の凹凸が大きい用紙が収納されている設定となっている用紙収納部が選択され、これにより画像形成を行うジョブが実行される場合に、高圧電源101を制御して転写前帯電部80にバイアス電圧を出力する。
<第1の実施形態>
図3は、第1の実施形態における2次転写部30の周辺を示す模式図である。図3に示すように用紙Sの搬送経路(一点破線で示す)に沿って上流側から順に、レジストローラー23、転写前帯電部80、転写前除電部90、および2次転写部30を配置している。
(2次転写部)
2次転写部30は、中間転写ベルト6の内周面側に配置された対向ローラー31、および2次転写ローラー32を備えており、高圧電源102により2次転写ローラー32と対向ローラー31との間に転写電界を形成するための電圧が2次転写ローラー32に印加される。印加する電圧は、トナーの正規帯電極性(マイナス極性)とは逆極性の電圧である。
対向ローラー31と2次転写ローラー32はともに、NBR(Nitrile Butadiene Rubber:ニトリルゴム)、ゴム硬度は71°(Asker−C)、体積抵抗値は5〜10LOGΩのローラーを用いる。対向ローラー31、2次転写ローラー32の外径はそれぞれφ30mm、φ38mmのストレートである。
また対向ローラー31と2次転写ローラー32の少なくとも一方は他方に対して、中間転写ベルト6を介在して押圧力80Nで付勢されている。両ローラーで形成される転写ニップN3の軸方向長さは340mmである。なお、以下に説明する転写前帯電部80、転写前除電部90で形成されるニップN2、N3の軸方向の位置、長さは、転写ニップN3と同等に設定している。
(転写前帯電部)
転写前帯電部80は、ブラシローラー81および対向ローラー82を備える。
ブラシローラー 81は、芯金811およびブラシ繊維812から構成されたブラシ状帯電部材である。ブラシローラー81の外径はφ20mmである。ブラシ繊維812は芯金811の周面に植毛され、芯金811表面から法線方向に延在する。ブラシ繊維812としてはナイロン系、ポリエステル系、アクリル系、レーヨン系等が使用でき、カーボンブラック等の導電材を繊維中に添加することにより抵抗を調整できる。それぞれのブラシ繊維812は毛長1.0〜5.0mm、繊度2〜10d(デニール)、原糸抵抗7.5〜11.5logΩである。ブラシ繊維812の植毛密度は120〜430kF/inchである。なお繊度2〜10d(デニール)はブラシ繊維径φ10〜40μmに相当する。
対向ローラー82は、SUS304を材料とした金属ローラーを用いてもよく、2次転写ローラー32を転用してもよい。
ブラシローラー81と対向ローラー82の軸中心間の距離は、両者の外径の和と同じか、これよりも短く設定している。ブラシローラー81と対向ローラー82で形成されるニップN2において、ブラシ繊維812は、搬送される用紙Sに当接する。またブラシローラー81は、駆動モーターに接続されており駆動回転する。回転方向としては例えば、図3に示すように反時計回りに用紙Sに対してカウンター回転する。つまりニップN1において用紙Sの搬送方向と、ブラシ繊維812の移動方向が逆向きなるように設定している。外周の移動速度の速度比θは0.5〜2.0の範囲が好ましく、より好ましくは用紙の搬送速度とブラシローラー81の外周の移動速度が等しいθ=1.0である。速度比θは大きい方が、用紙Sへの帯電性能が向上するが、その反面、用紙搬送性は悪化するため、本実施形態においては、ニップN1において、ブラシローラー81の外周面が用紙搬送速度と同じ移動速度で逆方向に移動するようにしているので、速度比θ=1.0である。
ブラシローラー 81に対しては高圧電源101によりトナーの正規帯電極性(マイナス極性)とは逆極性の電圧を印加する。印加電圧としては+3.0〜+6.0kV程度が好ましく、より好ましくは+4.0kVである。印加電圧を高くするほど、帯電性能が向上するが、その反面、用紙搬送性能が悪化するため、本実施形態では印加電圧を+4.0kVにしている。
(転写前除電部)
転写前除電部90は、除電上ローラー91と除電下ローラー92を備える。除電上ローラー91、除電下ローラー92はともにSUS304等を材料とした金属ローラーである。外径はそれぞれφ20〜40mmである。これらのローラーはGND接続される。除電上ローラー91、除電下ローラー92で構成されるニップN2を、転写前帯電部80で帯電された用紙Sを搬送させることにより、用紙Sの表面に付与された電荷の一部が除去される。
なお、除電上ローラー91を、φ30mmの対向ローラー31とその外周面を中間転写ベルト6のベルトと同じ材料で被覆したローラーで構成し、除電下ローラー92をφ38mmの2次転写ローラー32で構成するようにし、これらを2次転写部30と同じ荷重となるような押圧力で付勢してもよい。これにより、所定以上の凹凸がある用紙の表面において、2次転写ベルト6が直接接触する領域と除電上ローラー91が直接する領域とを一致させることができる。つまり転写ニップN3において2次転写ベルト6が直接接触するような用紙S表面の凸部や浅い凹部の領域では、転写前帯電によって電荷を付与しなくても十分な転写性能を確保可能である。転写前除電部90では、用紙S表面のこの凸部や浅い凹部の領域に存在する不要な電荷のみを選択的に除電することができる。
また、ブラシローラー 81をGND接続ではなく電圧を印加してもよい。この場合、高圧電源101とは別の高圧電源を設け、これにより除電上ローラー91に対してトナーの正規帯電極性と同極性の電圧を印加する。印加電圧としては好ましくは−3.5kVである。
(課題、効果)
次に図4〜図7を参照し、本実施形態による凹凸が大きい用紙Sにトナー画像を転写する際に、その表面にブラシを用いて電荷を付与し、そして付与させた電荷の一部を除去する構成による効果について説明する。
図4は比較例における転写不良を説明する模式図である。図4(a)は、エンボス紙の表面の凹凸状態を示している。エンボス紙の例として特殊製紙(株)のレザック66(商品名)があり、この場合、凹凸の高さは最大100〜150μmである。これはトナーの粒径(4〜10μm)に比べて十分に大きい。転写ニップN3では、エンボス紙のような凹凸が大きい用紙においては、用紙Sの凸部に対してトナーは用紙Sの表面に接触することができるが、用紙Sの凹部においてトナーは用紙Sの表面に接触せずに隙間が生じることになる。
転写ニップN3の位置において、用紙表面の凸部は中間転写ベルト6上のトナーと接触するので転写性は良好であるが、凹部ではトナーとは非接触になるのでトナーに圧力が作用せずに、中間転写ベルト6と用紙Sの間で形成される転写電界によりトナーに作用する力のみによって転写が行われることになる。
図4(b)に示すように、隙間が生じている凹部では形成される転写電界自体も弱いために、用紙Sの凹部へはトナーは転写されずに中間転写ベルト6上に残ることになる。この場合、用紙の凹部では転写するトナー量が少なくなるので、その周辺に比べて濃度が淡くなり白く抜けたような不良画像となる。
凹部の転写が適切になるように2次転写ローラー32に印加する転写バイアスのDC成分の値を大きくしたり、AC成分を重畳させた転写バイアスを用いたりしたような場合には、凹部の転写性は改善する。その一方で用紙表面の凸部では帯電が過剰になり局所的なトナーへの放電や周囲のトナーを電荷により引き寄せる現象が発生し、転写ハジキ、チリ等の転写不良が発生することになる。
以下、このような問題に対する本実施形態の効果について説明する。図5は図3に示す各ニップにおける用紙Sの状態を示す図であり、図5(a)〜図5(c)はニップN1、N2、N3にそれぞれ対応する。
図5(a)に示すようにニップN1に搬送された用紙Sは、プラスのDC電圧を印加した転写前帯電部80により帯電される。ブラシローラー81を用いることにより、用紙に対する帯電性能の向上が期待できる。特に用紙Sの凹凸の径よりも、小さい繊維径のブラシ繊維812を用いることによりブラシ繊維812の先端が用紙Sの微細な凹凸に追従するので、凹部の底部に対してもブラシ繊維812を接触させることができる。また、プロセス速度(用紙Sの搬送速度)がより高速になっても用紙Sの凹凸に十分、ブラシ繊維812の先端が追従するので高いレベルの帯電性能を維持することができる。これはブラシローラーの代わりに発泡スポンジローラーやゴムローラー等の弾性ローラーを用いた場合に比べて優れている点である(詳細は後述)。またブラシ繊維812を用いることで、その先端が用紙S表面に対して点接触しているので放電点が多く、弾性ローラーに比べて用紙Sに対してより高性能に電荷を付与させることができる。
図5(b)に示すように、ニップN2に搬送された用紙Sは、GND接続された転写前除電部90により、用紙S表面に付与された電荷の一部が除去される。具体的には、ニップN2には、ニップN1で転写前帯電部80により帯電された用紙Sが搬送される。そして、転写前除電部90の除電上ローラー91は、搬送された用紙S表面の凸部や浅い凹部の領域に直接接触することで、この領域に存在する不要な電荷のみを選択的に除電する。
ニップN1、N2を通過して転写ニップN3に搬送される用紙Sにおいては、その表面の凹部の底部にプラス電荷が残存している。これにより図5(c)に示すように凹部の底にもトナーが転写され易くなり、凹部を含めた用紙Sの全面に対して均一にトナーを転写させることが可能となる。
図6〜図8は、比較例における2次転写部30周辺の構成を示す模式図および、転写不良を説明する模式図である。図6に示す比較例は、図3に示した第1の実施形態と異なり、ブラシローラー81ではなく弾性ローラー88を用いる。転写前帯電部80b以外の転写前除電部90、2次転写部30等の構成は同一である。
転写前帯電部80bの弾性ローラー88として、NBR発泡、ゴム硬度は45°(Asker−C)、φ38mm、抵抗値は6.5LOGΩのローラーを用いる。帯電下ローラー89は、2次転写ローラー32を転用しており、寸法、材料、物性値ともに2次転写ローラー32と同一である。
比較例に係るこのような構成の転写前帯電部80bを用いることにより、ある特定の条件下においては第1の実施形態に係る転写前帯電部80と同等の効果を得ることができる。図7(a)、図7(b)は比較例に係る転写前帯電部80bのニップN1bでの用紙Sの状態を示す図である。このうち図7(a)はプロセス速度が低速〜中速(例えば300mm/sec以下)での用紙Sの状態を、図7(b)はプロセス速度が高速(例えば500mm/sec以上)の場合の用紙Sの状態を示している。
弾性ローラー88の弾性層は、粘性も有しており、変形速度に時間依存性がある。プロセス速度が速くなりにつれて粘性の影響が大きくなり、弾性層の凹凸追従性が十分に確保できくなる恐れがある。図7(a)に示すように低速〜中速であれば用紙Sの凹凸形状に沿った形に、弾性ローラー88の弾性層が追従して変形するので、用紙Sの凹部の底部まで十分に帯電させることができる。一方で、プロセス速度が高速の場合には、図7(b)に示すように弾性ローラー88の弾性層は用紙Sの凹凸形状に沿った形に追従して変形することができない。この場合、用紙Sの凹部の底部への帯電が不十分になる。
ニップN1bでの転写前帯電部81bによる帯電が不十分の場合には、その下流側の転写ニップN3に搬送される用紙Sにおいて、凹部の底にはプラス電荷が付与されていない。その結果、図7(c)に示すように転写電界のみによる転写では用紙Sの凹部へのトナー転写が不十分となり、中間転写ベルト6上に未転写トナーとして残ることになる。
図8は、比較例(図6)と第1の実施形態(図3等)において、プロセス速度と転写性能の比較結果を示す表であり、下記基準で評価した。
○:転写前帯電部80、80bへの印加電圧3−5kVで品質確保可能
△:転写前帯電部80、80bへの印加電圧の調整により品質確保可能
×:転写前帯電部80、80bへの印加電圧の調整によっても品質確保不可能
この評価を、評価紙としてレザック66(坪量150g)を用い、転写前帯電部80、80bへの印加電圧を3―5kV、転写前除電部90の印加電圧をGND接続の条件で行った。
図8に示すように、弾性ローラー88を用いた比較例においてはプロセス速度が速い程、転写性能は低下している。これは弾性層が用紙Sの凹凸に十分に追従しないためである。一方で、ブラシローラー81を用いた第1の実施形態では、そのような問題は生じず、プロセス速度が高速であっても十分な転写性能を確保できる。
(繊維径Dfと用紙表面の凹部の直径Ds)
次に、図9、図10を参照し、繊維径Dfの好ましい範囲について説明する。図9は、用紙表面の凹部の最小凹径Dsの定義を説明する模式図である。
図9(a)は、凹凸が大きい用紙Sの表面を示す図であり、任意の10点を測定点とし、その点についてレーザー顕微鏡により表面形状のプロファイルを図9(b)の様に観察した。そして各測定点に含まれる複数の凹部の直径(同図では「Ds1〜Ds3」で示す)から最も小さい凹径を抽出し、10個の測定点からそれぞれ抽出した最も小さい凹径の平均値を凹部の最小凹径Dsと定義した。
図10は、最小凹径Dsとブラシ繊維812の繊維径Dfの組み合わせによる転写性能の評価結果を示す表であり、下記基準で評価した。
○:転写前帯電部80への印加電圧3−5kVで品質確保可能
△:転写前帯電部80への印加電圧の調整により品質確保可能
×:転写前帯電部80への印加電圧の調整によっても品質確保不可能
この評価を、評価紙としてレザック66(坪量150g)を用い、プロセス速度300mm/sec、転写前帯電部80の印加電圧を3−5kV,転写前除電部90の印加電圧をGND接続の条件で行った。
図10に示すように、繊維径Dfが20μm、40μmの場合には、最小凹径Dsが50〜120μmの全ての用紙Sで問題ない転写性能を示している。一方で繊維径Dfが60μmの場合には、最小凹径Dsが50μmの用紙Sでは転写性能が△であり、繊維径Dfが100μmの場合には最小凹径80μmの用紙Sでは転写性能が△であり、最小凹径50μmの用紙Sでは転写性能が×になっている。
このことから、使用する用紙表面の凹凸の凹部の直径よりもブラシ繊維812の繊維径Dfが小さくいことが好ましく、特に最小凹径Dsよりも繊維径Dfが小さいことがより好ましい。一般に流通しているエンボス紙では、最小凹径Dsは50μm程度であることから、好ましい繊維径Dfは60μm以下であり、印加電圧の調整が不要となることからより好ましくは40μm以下である。このような繊維径Dfとなるような繊度(デニール)のブラシ繊維を選択することで、多くのエンボス紙に対して十分な転写性能を確保することができる。
このように本実施形態によれば、エンボス紙のような凹凸がある用紙に対して、ブラシ状帯電部材としてのブラシローラー81を備えた転写前帯電部80で電荷を付与し、その付与した電荷の一部であって、用紙表面の凹凸に対応した電荷の一部を転写前除電部90で除去し、その後に転写部30によりトナーを用紙上に転写する。このような構成とすることで凹凸がある用紙に対しても、凹部での転写性向上と凸部での放電による転写不良の改善とを両立させることができるので高品質な画像を形成可能となる。特にブラシ繊維812の繊維径Dfを凹凸がある用紙の凹部の直径よりも小さい径とすることで、ブラシ繊維812が用紙表面の凹凸に追従するので、幅広い範囲のプロセス速度においても十分な帯電性能を確保できる。これにより凹凸が大きい用紙に対して、凹部での転写性向上と凸部での放電による転写不良の改善とを両立させた高品質な画像を形成可能となる。
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態に係る画像形成装置Aの主要部である転写前帯電部80を示す図である。同図に示す転写前帯電部80では、フリッカー部材83を設けている。フリッカー部材83以外の構成は第1の実施形態と同じであり、図示は省略している。同図に示すフリッカー部材83は、回転するブラシローラー81のブラシ繊維812の先端に当接し、ブラシ繊維812の先端側をはじいて、ブラシ繊維812の倒れた繊維を復帰させる効果がある。
第2の実施形態におけるフリッカー部材83は、ブラシローラー81の回転軸方向に延在する断面が円のローラー状の剛体の材料で構成された棒であり、ブラシ繊維812が接触する位置に固定配置されている。フリッカー部材83の例としては金属(SUS304)の材料で構成したφ8mmの棒である。またフリッカー部材83はブラシローラー81と共通の高圧電源101に接続されているが、高抵抗の抵抗器を介してGND接続してもよい。フリッカー部材83は、ブラシ繊維812の先端側をはじく機能があればこのような構成に限られない。フリッカー部材として断面が矩形の板状部材を適用してもよい。また別な例として、ローラー状の部材であればこれに駆動モーターにより駆動可能な構成とし、ブラシローラー81の回転方向に対して同じ方向あるいは逆方向に回転させる構成、あるいは回転方向とともに回転速度を可変できるような構成にしてもよい。
また所定のタイミング(本体電源スイッチオンにともなう起動処理時、所定周期毎、等)でフリッカー部材83による毛倒れ復帰処理を実行させるようにしてもよい。毛倒れ復帰処理としては例えば、通常は停止しているフリッカー部材83を、所定のタイミングで前述の駆動モーターによって所定時間回転させる処理がある。また別な例としては、高圧電源101とは別の高圧電源を設けこれによりフリッカー部材83とブラシローラー81との間で電界を形成できるようにしてもよい。このような構成にした上で所定のタイミングの毛倒れ復帰処理としてブラシ繊維812を起毛させるような電界をフリッカー部材83とブラシローラー81の芯金811との間に形成させてもよい。
このような構成の第2の実施形態においても第1の実施形態の効果が得られる。さらに、この効果に加えて第2の実施形態においてはフリッカー部材83を用いることで、ブラシローラー81の帯電性能を高いレベルで長期間に渡って維持することができる。
特に図6の比較例のような弾性ローラー88を用いた場合において、小サイズの用紙(例えば「はがき」サイズ)を連続して使用した場合には、その用紙のエッジ部に対応する位置で弾性ローラー88が摩耗してしまい、その部分での帯電性能が低下する。その後に大サイズ(例えば「A4」サイズ)で凹凸の大きい用紙を使用した場合には、摩耗した部分では転写前帯電が不十分となるので、用紙の凹部に対する転写性が低下してしまう。この点、第2の実施形態のようなブラシローラー81を用いることで、小サイズ用紙のエッジ部の位置における摩耗は生じず、またその位置で毛倒れが生じたとしてもフリッカー部材を用いることでブラシ繊維812を容易に起毛させることができる。これにより比較例で発生するような問題が生じないという点で優れている。
(第3の実施形態)
図12は、第3の実施形態に係る画像形成装置Aの主要部を示す図である。同図においては、2次転写部30周辺の構成のみを示しており、その他の構成は第1の実施形態等に係る画像形成装置Aと同じ構成である。
同図に示すように転写前帯電部80cはブラシ状帯電部材としてブラシバー85を備える。ブラシバー85は、金属等の導電材料で構成された本体部851とこれに植毛されたブラシ繊維852からなる。本体部851は、断面が矩形で、用紙Sの搬送方向と直交する軸方向に延在する部材である。ブラシ繊維852は、ブラシ繊維812と同様の材質、形状、および植毛密度を有する。また転写前帯電部80cは、さらに、遮蔽板84、バネ等で構成される弾性部材86、および偏心カム等で構成される当接圧可変機構87を備える。本体部851には高圧電源101により電圧が印加される。高圧電源101の出力電圧は第1の実施形態と同等である。遮蔽板84は絶縁体で構成されており、弾性部材86およびブラシバー85を収納し、ブラシバー85が用紙の紙面に対する垂直方向以外(図12の上下方向以外)への移動を規制する。また遮蔽板84は搬送ガイド板26とは電気的に接続していない。
ブラシバー85は、弾性部材86により下方の搬送経路側に向けて所定の圧力で付勢される。ブラシ繊維852は搬送経路を搬送する用紙Sと摺動する。遮蔽板84の内面側には、爪状のストップ爪841が突出して設けられており本体部851の下面に当接する。これによりブラシバー85の下方への移動は下限位置までに制限される。下限位置は、ブラシ繊維852の先端が搬送する用紙Sの表面に接触するように設定されている。当接圧可変機構87は、駆動源(図示せず9により所定角度回転することにより、弾性部材86によるブラシバー85への付勢力を可変可能である。当接圧可変機構87により用紙の情報に応じて、例えばエンボス紙のような凹凸がある用紙を用いる場合には付勢力を強くし、その他の用紙の場合には付勢力を解除するようにしてもよい。
転写前除電部90bは、金属の薄い板材等の導電性の弾性部材で構成された用紙除電板95を備える。用紙除電板95は軸方向に延在する矩形の板であり、その幅方向の一端が遮蔽板84に取り付けられており、他端は自由端でありバネ性により可動する。この他端は図13に示すように用紙の搬送経路を跨ぐように配置しており、搬送経路を搬送される用紙の表面に接触する。用紙除電板95はGND接続されており、搬送される用紙Sに接触することでその表面に付与された電荷の一部を除去する。なお用紙除電板95に対して高圧電源101とは別の高圧電源を設け、これにより用紙除電板95に対してトナーの正規帯電極性と同極性の電圧を印加するようにしてもよい。
このような構成の第3の実施形態においては、エンボス紙のような凹凸がある用紙に対して、ブラシ状帯電部材としてのブラシバー85を備えた転写前帯電部80cで電荷を付与し、その付与した電荷の一部であって、用紙表面の凹凸に対応した電荷の一部を転写前除電部90bで除去し、その後に転写部30によりトナーを用紙上に転写する。このような第3の実施形態においても第1の実施形態の効果が得られる。さらに、この効果に加えて、第3の実施形態においては搬送ガイド板26、転写前帯電部80c、および転写前除電部90bを一体化することも可能である。一体化することで装置を小型化できる。また、これらの部材の配置に関する設計の自由度が増すといった効果がある。
(変形例)
図13は、変形例における転写前帯電部80、80cの一部の構成を示す図である。同図に示すようにそれぞれのブラシ繊維812b、852bに対して斜毛工程により斜毛処理を施している。
図13(a)に示すように斜毛処理によりブラシ繊維812bの先端が、ブラシローラー81の回転方向の上流側を向いている。図13(b)に示すように斜毛処理によりブラシ繊維852bの先端が、用紙搬送方向の上流側を向いている。
このような方向の斜毛処理を施すことによりブラシ繊維812b、852bの先端が、搬送されてくる用紙Sに向かうようになるので、ブラシ繊維の先端がより用紙の凹部に接触しやすくなる。これによって、さらに帯電性能が向上する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。特に、各実施形態において説明した構成を様々に組み合わせた構成とすることもできる。
なお、本実施形態においては、中間転写ベルトを用いたタンデム型カラー画像形成装置について例示をしたがこれに限られない。本発明をモノクロ専用の画像形成装置、あるいは複数の感光体上に形成した各色の画像を2次転写ベルト上に搬送した用紙上に順次転写する方式の画像形成装置の様に、中間転写ベルトを用いずに、感光体に形成したトナー画像を用紙に直接転写する方式の画像形成装置に適用してもよい。
また、ユーザーにより凹凸が大きい紙の使用有無や、その凹凸の径、深さは様々であることから、使用する用紙に応じてブラシ状帯電部材のブラシ条件(長さ、繊維径)、速度差θ、高圧電源101による印加電圧を変更するようにしてもよい。
そのほか、本発明は、特許請求の範囲に記載された内容によって規定されるものであり、様々な変形形態が可能である。
A 画像形成装置、
S 用紙、
10 画像形成部、
1 感光体、
2 帯電極、
3 露光部、
4 現像部、
5 クリーニング部、
6 中間転写ベルト(像担持体)、
7 1次転写部、
20 給紙搬送部、
23 レジストローラー、
30 2次転写部、
31 対向ローラー、
32 2次転写ローラー、
40 定着装置、
50 制御部、
51 CPU、
52 メモリ、
60 操作表示部、
70 スキャナー、
80、80b、80c 転写前帯電部、
81 ブラシローラー、
811 芯金、
812 ブラシ繊維、
82 対向ローラー、
83 フリッカー部材、
88 弾性ローラー、
89 対向ローラー、
84 遮蔽板、
85 ブラシバー、
851 本体部、
852 ブラシ繊維、
86 弾性部材、
87 当接圧可変機構、
90、90b 転写前除電部、
91 除電上ローラー、
92 除電下ローラー、
95 用紙除電板、
101、102 高圧電源。

Claims (7)

  1. 像担持体上にトナー画像を形成する画像形成部と、
    用紙を搬送する搬送部と、
    ブラシ状帯電部材を備え、前記搬送部により搬送された用紙に対して該ブラシ状帯電部材によってトナーの正規帯電極性と逆極性の電荷を付与する転写前帯電部と、
    前記転写前帯電部よりも用紙搬送方向の下流側において、前記転写前帯電部により前記用紙表面に付与された電荷の一部であって、前記用紙表面の凹凸に対応した電荷の一部を除去する除電部と、
    前記除電部よりも用紙搬送方向の下流側において、トナーの正規帯電極性と逆極性の電圧が印加されることで形成された転写電界により前記像担持体上に形成されたトナー画像を前記用紙に転写する転写部と、
    を備える、画像形成装置。
  2. 前記ブラシ状帯電部材のブラシ繊維が前記用紙に接触し、該ブラシ繊維の繊維径が前記画像形成装置で使用する用紙表面の凹凸の凹部の直径よりも小さい、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ブラシ状帯電部材のブラシ繊維が前記用紙に接触し、該ブラシ繊維の繊維径が40μm以下である、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ブラシ状帯電部材は、駆動源により回転するブラシローラーである、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  5. 前記ブラシローラーの回転方向が、用紙との接触位置において用紙の搬送方向と該ブラシローラーの外周の移動方向が逆向きなるように設定されている、請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記ブラシローラーのブラシ繊維の先端に当接して、ブラシ繊維の毛倒れを復帰させるフリッカー部材を備える、請求項4または請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記ブラシ状帯電部材は、ブラシバーであり、該ブラシバーのブラシ繊維が搬送された用紙表面に摺動する、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
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