JP2015215548A - 潜像担持体の除電方法、及び画像形成装置 - Google Patents

潜像担持体の除電方法、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】潜像担持体表面の除電に露光手段と転写手段とを用い、転写手段の電圧が印加される転写部材の抵抗がばらついても、露光領域内でのトナー吐き出し発生の抑制と、露光領域外の除電不良の発生の抑制とを両立できる潜像担持体の除電方法を提供する。【解決手段】プリンタ200では、次のような潜像担持体の除電方法を用いて感光体1の除電を行うこととした。一連の画像形成動作における最後のトナー像の感光体1から中間転写ベルト21への転写終了後、帯電装置2で一様帯電し、除電した感光体1の表面領域が、現像装置5による現像位置にある状態で、感光体1の無端移動を停止させる。そして、最後の転写終了後に行う除電を、露光装置3による除電露光と、一次転写部22で感光体1と中間転写ベルト21との間に形成する除電電界とにより行い、露光装置3の主走査方向における除電電界の露光領域外の強さを、露光領域内よりも強くする方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、現像手段による現像位置に停止する潜像担持体表面の領域を、潜像担持体の無端移動を停止させるときに除電する潜像担持体の除電方法、この潜像担持体の除電方法を用いる画像形成装置に関するものである。
従来から、帯電手段で一様帯電された潜像担持体表面に、露光手段で露光を行って静電潜像を形成し、形成した静電潜像を現像手段で現像して得たトナー像を、被転写体である中間転写体や記録媒体に転写する電子写真式の画像形成装置が知られている。
また、このような画像形成装置では、一連の画像形成動作における最後のトナー像の、潜像担持体から被転写体への転写の終了後、潜像担持体表面の除電を行わずに潜像担持体の無端移動を停止させると、例えば、次のような不具合が発生することが知られている。
最後のトナー像の、潜像担持体から被転写体への転写の終了後には、通常、潜像担持体の停止と、現像手段の現像剤担持体へ印加される電圧が切られる。このように電圧が切られると、現像手段の現像剤担持体の表面電位は、露光手段の主走査方向(以下、主走査方向という)に略均一、且つ、急激に0V近傍の表面電位となる。これに対し、除電されていない潜像担持体表面の電位は、直前の静電潜像を担持した露光部の表面電位と、担持していなかった非露光部の表面電位とが主走査方向でばらついた状態で、現像位置、つまり上記現像剤担持体に対向した位置で停止することになる。
そして、一様帯電時と略同一な表面電位の潜像担持体の非露光部が現像位置に停止したり、逆に、直前の画像形成動作で転写部を通過するときに正規帯電極性とは逆極性に帯電した潜像担持体の露光部が現像位置に停止したりする場合がある。
これらのため、逆極性に帯電した潜像担持体の露光部が自然放電により0V近傍になるまでの間に、現像剤担持体表面との電位差で現像剤担持体表面から潜像担持体の露光部へトナーが付着が発生するトナー吐き出しが発生する場合がある。
また、潜像担持体の非露光部と、現像剤担持体表面との電位差により、潜像担持体の非露光部と現像剤担持体表面との間で放電が生じてしまい、現像剤担持体表面から現像剤(キャリアやトナー)が、あたかも穂立ちするように立つ場合ある。この立った現像剤が、潜像担持体の無端移動により現像手段の入口シール等で分断されると、分断された部分に含まれるトナーが落ちるトナー落ちが生じて、潜像担持体や転写部材等への付着や機内汚染等が発生する場合もある。
そして、トナー吐き出しやトナー落ちが生じて、潜像担持体や転写部材にトナーが付着すると、次の画像形成時に記録媒体の裏面がトナーで汚れる用紙裏汚れ等の不具合が発生してしまう。
そこで、従来から最後のトナー像の、潜像担持体から被転写体への転写終了後、次のようにして潜像担持体の無端移動を停止させる画像形成装置が知られている。最後のトナー像の転写終了後、潜像担持体表面の除電を行って、0V近傍に初期化した潜像担持体表面の領域が、現像手段による現像位置にある状態で、現像手段の現像剤担持体に印加する電圧を切り、潜像担持体の無端移動を停止させるものである。このように停止させて、現像手段からのトナー吐き出しやトナー落ちが生じて、潜像担持体や転写部材等へトナーが付着して用紙裏汚れ等の不具合が発生することを抑制している。
しかし、潜像担持体の無端移動を停止させるときに、トナー吐き出しやトナー落ちが発生する場合があった。このため、従来から潜像担持体の無端移動を停止させるときに、現像手段による現像位置にある潜像担持体表面の領域の初期化、つまり潜像担持体の除電を良好に行うため、様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、次のような直接転写方式の画像形成装置が記載されている。
被転写体(用紙)への転写後、一様帯電された潜像担持体(感光体ドラム)表面を静電潜像を形成するための露光手段(LED光学ユニット)の露光により、最終的な除電電位まで次第に変化する電位分布の領域を設けるように除電する。そして、除電電位が次第に変化する電位分布の領域が現像位置(現像ニップ内)にある状態で現像手段(現像機)に印加する電圧(現像バイアス)を切り、最終的な除電電位まで除電しながら潜像担持体の無端移動を停止させる。
このように現像手段に印加する電圧を切ることで、潜像担持体の表面電位が急激に変化する領域が対向した状態で現像手段に印加する電圧を切って、除電された露光部と電圧を切る前の現像手段が対向したときの電位差でトナー付着が発生することを抑制している。また、除電されていない非露光部と、電圧を切った後の現像手段が対向したときの電位差により、キャリアや、キャリアに付着したトナーが帯状に付着することを抑制している。
また、この画像形成装置では、露光手段による、その主走査方向(以下、単に主走査方向という)の露光領域幅(LEDの発光可能な幅)を、画像形成が行える記録媒体の規格内で主走査方向の幅が最大のサイズ(レターサイズ)と同じにしている。このように、露光手段で画像形成を行う記録媒体の最大幅以上の潜像担持体の領域の除電を行うことで、記録媒体の主走査方向両端に対応する潜像担持体上の領域(感光体ドラムの左右端)に発生するキャリアやトナーの付着を防止できる旨、記載されている。
近年、電子写真式の画像形成装置の分野では、企業等のオフィスでの利用に加え、ホームオフィスや一般ユーザーの家庭での利用が増えており、高画質化に加え、小型化の要請が、従来にも増して高まっている。
しかし、特許文献1の画像形成装置では、露光手段の主走査方向の露光領域幅を画像形成を行う記録媒体の最大幅以上としており、設置に要する空間が小型化し難い露光手段の主走査方向のサイズを小さくできず、画像形成装置の小型化が困難になるおそれがある。
一方、出願人は特願2013−137488(以下、先願という)の明細書に、次のような画像形成装置を記載している。
潜像担持体(感光体)の無端移動を停止させるときに行う除電を、露光手段による潜像担持体の露光(以下、除電露光という)と、潜像担持体と被転写体との間に転写手段で形成する転写電界(以下、除電電界という)とで行うというものである。
例えば、先願の明細書には、被転写体(中間転写ベルト)への最後の一次転写を行った後に、潜像担持体表面の一様帯電、除電露光、現像手段に印加する電圧、及び潜像担持体の無端移動の停止を、次のように制御する画像形成装置の例を記載している。
潜像担持体から、転写手段の転写部材でもある被転写体にトナー像を転写後、帯電手段に印加する帯電バイアスを切るのと同時に、露光手段による除電露光と、転写手段の転写部材に印加する電圧(転写バイアス)を高めて除電電界を形成し始める。その後、現像手段に印加する電圧(現像バイアス)を逆極性の電圧に変更し、帯電バイアスを切ってから潜像担持体が1周するタイミングで潜像担持体の駆動手段を停止させる制御を始めるとともに、除電露光と除電電界の形成とを停止させる。ここで、駆動手段を停止させるのに要する時間を、停止させる制御を開始する前の速度で潜像担持体が1周する時間よりも短くしているため、現像位置に停止する潜像担持体の領域は、露光手段及び転写手段により除電された領域となる。
そして、潜像担持体の無端移動が停止する際、現像手段へ印加していた現像バイアスと逆極性の電圧の印加を停止する。
上記のように各手段を制御することで、現像手段に対向する位置には、一様帯電された後、露光手段及び転写手段により除電された潜像担持体の領域が、現像手段による現像位置にある状態で停止させることができる。そして、転写手段で形成できる除電電界の主走査方向の領域幅は、通常、画像形成を行う記録媒体の最大幅、つまり、露光手段により形成する静電潜像幅よりも広い。
これらのため、先願の画像形成装置では、特許文献1の画像形成装置と異なり、露光手段の露光領域幅を画像形成を行う記録媒体幅以上にすることなく、主走査方向における潜像担持体表面の露光領域端、及び、この露光領域端近傍の露光領域外も除電できる。
したがって、潜像担持体の無端移動を停止させるときに、潜像担持体へトナーが付着したり、機内汚染が生じたりすることを抑制しつつ、特許文献1よりも小型化が可能な画像形成装置を提供可能となる。
そして、発明者らは、停止させるときの潜像担持体表面の除電を、露光手段の除電露光と転写手段による除電電界とで行う画像形成装置の、さらなる高画質化を可能とするために検討を行ったところ、次のような改善すべき点を見出した。
除電用の電圧が印加される転写部材の抵抗は、温度や湿度環境の変化等によりばらつく。このように転写手段の抵抗がばらつくと、転写部材に印加される電圧が一定であっても、例えば、転写部材の回りの環境が高温高湿環境となり、転写部材の抵抗が低下して、潜像担持体に対向する側の転写部材の表面電位(+)が高くなる場合がある。このように高くなると、帯電手段で一様帯電された潜像担持体表面電位(−)と転写部材との電位差が大きくなって除電電界が強くなり、潜像担持体表面が過剰に除電されて、潜像担持体表面の帯電極性が逆極性(+)になる場合がある。
上記高温高湿環境のように潜像担持体表面が逆極性に帯電してしまうと、潜像担持体表面と、現像時の極性とは逆極性の電圧が印加されている現像手段の現像剤担持体の表面電位(+)との電位差(現像ポテンシャル)が小さくなる。その結果、現像手段から、潜像担持体の正規帯電極性(−)と同極性に帯電しているトナーが吐き出されるトナー吐き出しが生じてトナーが潜像担持体上に付着し易くなり、次の画像形成時に記録媒体の裏汚れ等が発生する可能性が高まる。
一方、現像手段からのトナー吐き出しが生じないように除電電界を弱くすると、露光手段による露光領域外で、除電不良が生じて潜像担持体表面と現像手段との電位差が大きくなりすぎて放電が発生してしまう。このように放電が生じると、あたかも穂立ちするように現像剤である二成分現像剤や一成分現像剤が現像手段側から潜像担持体側へ立ち、現像剤担持体の回転で、現像手段の入口シールで分断されたトナーが落ちるトナー落ち等が露光領域外で生じる可能性が高まる。
そして、先願の転写手段は、主走査方向における露光領域内と露光領域外とで一様な除電電界を形成するように構成されている。このため、仮に転写手段の抵抗の変動に応じて転写手段に印加する電圧を変化させようとしても、転写手段の抵抗のばらつきによっては、露光領域内でのトナー吐き出しの発生の抑制と、露光領域外の除電不良の発生の抑制とを両立できないおそれがある。
ここで、転写手段の抵抗がばらく要因としては、温・湿度環境の変化の他にも直接転写方式の転写部材である転写ベルトや転写ローラ、及び被転写体でもある中間転写方式の転写部材である中間転写ベルト等の経時による磨耗等も挙げられる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、次のような潜像担持体の除電方法を提供することである。
潜像担持体表面の除電に露光手段と転写手段とを用い、転写手段の電圧が印加される転写部材の抵抗がばらついても、露光領域内でのトナー吐き出し発生の抑制と、露光領域外の除電不良の発生の抑制とを両立できる潜像担持体の除電方法ある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様帯電する帯電手段と、一様帯電された前記潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、前記潜像担持体と被転写体との間に形成する転写電界により、現像されたトナー像を前記潜像担持体から前記被転写体に転写する転写手段と、前記潜像担持体を無端移動させる駆動手段と、前記帯電手段、前記現像手段、及び前記転写手段に、それぞれ印加する電圧に応じた電力を供給する電力供給手段と、前記露光手段、前記駆動手段、及び前記電力供給手段の動作を制御する制御手段とを備え、一連の画像形成動作における最後のトナー像の前記潜像担持体から前記被転写体への転写の終了後、除電した前記潜像担持体の表面領域が、前記現像手段による現像位置にある状態で、前記潜像担持体の無端移動を停止させる画像形成装置に用いる潜像担持体の除電方法において、前記転写終了後に行う除電を、前記露光手段による除電露光と、前記潜像担持体と前記転写手段の転写部材との間に、前記転写部材に印加する電圧により形成される除電電界とにより行い、前記露光手段の主走査方向における露光領域外の前記除電電界の強さを、露光領域内の前記除電電界の強さよりも強くすることを特徴とするものである。
本発明は、潜像担持体表面の除電に露光手段と転写手段とを用い、転写手段の電圧が印加される転写部材の抵抗がばらついても、露光領域内でのトナー吐き出し発生の抑制と、露光領域外の除電不良の発生の抑制とを両立できる潜像担持体の除電方法を提供できる。
一実施形態に係るプリンタの概略構成図。 プリンタの制御系の説明図。 感光体の除電方法に係る構成部材の露光領域と露光領域外の説明図。 感光体の停止前除電の制御フロー図。 感光体の停止前除電の各バイアスの印加タイミングチャート図。 一実施形態と先願の構成に係る、感光体の停止前除電の方法における、感光体の表面電位の説明図。 検証を行うときに用いた除電バイアスの設定値を記した表。 実施例1に係る、中間転写ベルトの主走査方向に平行な断面説明図。 実施例2に係る、中間転写ベルトの主走査方向に平行な断面説明図。 実施例3に係る、一次転写ローラの主走査方向に平行な側面説明図。 実施例4に係る、一次転写ローラの主走査方向に平行な側面説明図。 実施例5に係る、一次転写ローラの副走査方向に平行な断面説明図。 各実施例、及び比較例の評価結果の表。 変形例に係る、現像ローラの説明図。
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態について、複数の実施例と変形例を挙げて説明する。
まず、本実施形態に係る画像形成装置であるA3対応のフルカラープリンタ(以下、プリンタ200という)の構成、動作について、図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る、プリンタ200の概略構成図である。
なお、各実施例、変形例、及び各比較例等の画像形成装置に備えた構成部材に付す符号は、特に区別する必要が無い限り、同一の符号を用いて説明する。
図1に示すように、プリンタ200は、タンデム型中間転写方式のプリンタであり、フルカラー画像を記録媒体である用紙P上に形成するための4つの作像ユニット11Y,M,C,Kを設けた作像部10を備えている。作像ユニット11Y,M,C,Kは、それぞれ、イエロー(Y)、マセンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の色にそれぞれ対応する色のトナーを用いるものである。
また、作像部10の各作像ユニット11に有した潜像担持体であるドラム状の感光体1Y,M,C,K上に形成された4色のトナー像が、重ね合わされるように一次転写された後、記録媒体である用紙P上に一括して二次転写される転写ユニット20も備えている。
また、転写ユニット20に有した二次転写部23に用紙Pを給紙する給紙部40、二次転写部23で二次転写されたトナー像を用紙P上に定着する定着部30、定着部30でトナー像が定着された用紙Pを装置本体100外に排紙する排紙部52も備えている。そして、装置本体100内に備えた動作制御が必要な各部及び各部に有した装置等の動作の制御を行う制御手段である本体制御部110、及び図示を省略した各駆動源や電源装置や廃トナー容器等も備えている。
上記した主な各部や各装置は、次のように配置されている。
装置本体100内の略中央に、4つの一次転写手段である一次転写部22Y,M,C,Kと、二次転写手段である二次転写部23と、中間転写体である中間転写ベルト21等を有した転写ユニット20が配置されている。この転写ユニット20の図中上方には4つの作像手段である作像ユニット11Y,M,C,Kを有した作像部10が、図中下方には給紙部40が、図中右斜め上には定着部30が、図中左斜め下には制御手段である本体制御部110が配置されている。そして、定着部30の図中左斜め上方には排紙部52が配置され、この排紙部52と定着部30間、定着部30と転写ユニット20の二次転写部23間、及び二次転写部23と給紙部40間は、給紙部40から給紙される用紙Pの搬送路50となっている。
また、装置本体100の筐体101の排紙部52が設けられた部分は他の部分に比べて上方に突出しており、その図中左側面には排紙口53が形成され、この排紙口53の図中左側の天板部には積載トレイ部71が形成されている。
作像部10は、作像ユニット11Y,M,C,Kを有し、各作像ユニット11は、イエロー(Y)、マセンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の色にそれぞれ対応した現像剤により、各色に色分解されたトナー像を、各感光体1上に形成するものである。このようにタンデム型の画像形成装置では、主にイエロー(Y)、マセンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)といった単色のトナー像を感光体1表面に形成する。
ここで、4つの作像ユニット11Y,M,C,Kは、一成分現像剤を用いる現像装置5をそれぞれ有している。また、各作像ユニット11は、用いる現像剤に含まれるトナーの色が異なるのみで、その他の基本構成は略同一であるので、以下の説明では、特に、色や配置を特定する必要が内限り、Y,M,C,Kの符号は省略して説明する。また、各作像ユニット11の構成部材の符号については、図1に示した作像ユニット11Kの符号を参照しながら説明する。
感光体1は、帯電装置2で一様帯電された後、露光装置3の露光により、その表面上(感光層)に形成された静電潜像を担持搬送する潜像担持体である。また、表面上に形成された静電潜像が現像装置5により現像されたトナー像を、一次転写部22で、中間転写ベルト21上に一次転写されるまで、担持搬送する像担持体でもある。
そして、潜像担持体駆動モータである、図示を省略した感光体駆動モータの回転駆動力により、この感光体1は無端移動(回転)させられる。
なお、このプリンタ200では、2つの感光体駆動モータを有しており、1つは作像ユニット11Kの感光体1、及び作像ユニット11Kに有した他の回転体を、ギア列を介して回転駆動する。また、他の作像ユニット11Y,M,Cは、ギア列を介して各作像ユニット11毎に回転駆動力が伝達されるとともに、それぞれの感光体1、及び他の回転体に更にギア列を介して回転駆動力が伝達される。
また、このプリンタ200では、図示を省略した中間転写ベルト21を駆動する転写部材駆動モータであるベルト駆動モータと、感光体1Kを駆動する感光体駆動モータとを、別々に設けているが、ギア列やクラッチ機構を介して同一のものを用いても良い。
感光体1の周囲には、図1図中、感光体1の左斜め上にに配置された帯電手段である帯電ローラを有した帯電装置2を起点として、作像ユニット11の各構成部材(プロセスユニット)が、図中、時計回りに次の順で配置されている。帯電装置2、露光手段である露光装置3、現像手段である現像装置5、転写手段である一次転写部22、潜像担持体クリーニング手段である感光体クリーニング装置7が配置されている。ここで、一次転写部22には、その転写部材であり、一次転写部22の被転写部材でもある中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21を介して感光体1に対向配置された印加部材である一次転写ローラ9とを有している。
帯電装置2は、電力供給手段の1つである、帯電高圧電源(図2参照)に接続された帯電ローラを有した接触型の帯電器である。帯電ローラは、感光体1の回転(無端移動)に従動回転しながら、帯電高圧電源から帯電装置2に供給される電力で印加される帯電バイアスにより、感光体1表面を負極性の電位(例えば、−350[V])に一様帯電させる。
露光装置3は、プリンタ200に接続されたパソコン等の外部機器からの画像データに基づいて、有したLEDアレイ(図4参照)により一様帯電された感光体1表面を露光して、感光体1表面に静電潜像を形成する。具体的には、画像データに基づいて、一様帯電された感光体1に露光を行って、露光部の表面を負極性の電位(例えば、−30[V])に下げることで静電潜像を形成し、現像装置5による負極性に帯電したトナーを付着させるネガポジ方式の現像を可能とする。
また、感光体1から転写ユニット20に有した被転写体である中間転写ベルトへのトナー像の転写終了後、次の静電潜像を形成する前に、後述する一次転写部22とともに、感光体1表面を除電する除電手段としても機能する。
現像装置5は、符号を付していない現像容器の開口部から感光体1に対向するように、その一部が露出した現像剤担持体である現像ローラ6、符号を付していない供給ローラを有する一成分現像方式の現像装置である。また、図示を省略した部材として、現像容器の開口部の現像ローラ6回転方向上流側に取り付けられた現像剤層厚規制部材であるドクタブレード、ドクタブレードが取り付けられていない開口部の端部に取り付けられた入口シール、攪拌パドル等の部材も有している。そして、感光体1表面上に露光装置3の露光により形成された静電潜像に、感光体1と現像ローラ6とが対向する現像位置まで現像ローラ6で担持搬送した現像剤に含まれるトナーを付着させてトナー像として、可視像化(現像)する。
具体的には、現像容器内で、供給ローラ及び攪拌パドルによる攪拌と、現像ローラ6に担持搬送されてドクターブレードで層厚を規制されるときの摩擦により、現像剤に含まれるトナーを負極性に帯電させる。そして、電力供給手段の1つである、現像高圧電源(図2参照)から現像装置5に供給される電力で、現像ローラ6に現像バイアスを印加して、現像位置で感光体1に対向する現像ローラ6の表面を負極性の電位(例えば、−190[V])に帯電させる。このように帯電させることで、感光体1上の静電潜像である表面電位が低下した露光部の電位(例えば、−30[V])との電位差(例えば、+160[V])により、現像ローラ6表面から感光体1上の静電潜像に負極性のトナーを移動させて付着させる。
また、現像装置5の上部には交換可能な現像剤を収容し、現像装置5と連結されて、現像剤を現像装置5の現像容器内に供給するトナー補給容器4が配置されている。なお、本実施形態ではトナー補給容器4が、直接、現像容器内にトナーを補給する構成を示したが、装置本体100内に補給経路を設けて、現像容器にトナーを補給する構成でも良い。
一次転写部22は、一次転写を行うための転写部材であり、感光体1に対向配置される被転写体でもある中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21に一次転写を行なうための電圧である一次転写バイアスを印加する印加部材である一次転写ローラ9とを有している。一次転写ローラ9には、電力供給手段の1つである一次転写高圧電源が接続されており、一次転写高圧電源から供給される電力で中間転写ベルト21に、所定の一次転写バイアス(例えば、+100〜+2000[V]の範囲のある電圧)を印加する。そして、感光体1に対向する中間転写ベルト21表面を正極性の電位に帯電させ、感光体1上の静電潜像の電位との電位差で、転写電界を形成して感光体1から負極性のトナー像を中間転写ベルト21に一次転写する。
また、感光体1から転写ユニット20に有した被転写体である中間転写ベルトへのトナー像の転写終了後、次の静電潜像を形成する前に、上述した露光手段とともに、感光体1表面を除電する除電手段としても機能する。
感光体クリーニング装置7は、符号を付していない感光体クリーニングケースと、感光体1上から中間転写ベルト21に一次転写されずに、感光体1上に残った残トナーを掻き取るように除去するクリーニング部材である感光体クリーニングブレード8を有している。また、図示を省略した、除去した残トナーを感光体クリーニングケースの一端側に搬送する残トナー搬送シュクリュを有しており、一端側に搬送された残トナーは廃トナー容器と接続する搬送チューブ及びチューブ内コイルにより、廃トナー容器内に搬送される。
なお、廃トナー容器は、装置本体100に対して着脱可能に設けられており、収容した廃トナー量を検知するセンサが装置本体100に設けられ、所定量を超える廃トナーの収容を検知すると、図示を省略した操作部の表示パネルに廃トナーの廃棄指示が表示される。
転写ユニット20は、上記したように、4つの一次転写部22Y,M,C,Kと、二次転写部23と、中間転写ベルト21等を有している。また、フルカラー画像形成時には作像ユニット11Y,M,C,Kの各感光体1に、モノクロ画像形成時には作像ユニット11Kの感光体1Kにだけ中間転写ベルト21が接触するように、中間転写ベルト21の軌道を変更するベルト接離機構29も有している。また、中間転写体クリーニング装置であるベルトクリーニング装置27や、光学センサ28も有している。
ここで、4つの一次転写部22Y,M,C,Kについては、上記した作像部10で説明したので、その詳しい説明は省略する。
中間転写ベルト21は、無端移動する中間転写体であり、各一次転写部22における転写部材、及び被転写体として機能するとともに、二次転写手段である二次転写部23における転写体として機能する像担持体でもある。そして、中間転写ベルト21は、図中右側が二次転写対向ローラでもある駆動ローラ24で、図中左側が従動回転するテンションローラ26で架張されている。
また、駆動ローラ24とテンションローラ26間の各作像ユニット11の各感光体1に対向する側の内周には、次の回転体が配置されている。各一次転写部22にそれぞれ有した一次転写ローラ9、ベルトクリーニング装置27のクリーニング対向ローラ27b、及びベルト接離機構に有した3つの支持ローラ29a,b,cである。これらの回転体は、中間転写ベルト21の移動方向上流側からクリーニング対向ローラ27b、支持ローラ29a、一次転写ローラ9Y、一次転写ローラ9M、一次転写ローラ9C、支持ローラ29b、一次転写ローラ9K、支持ローラ29cの順で配置されている。
そして、図中右側を二次転写対向ローラでもある駆動ローラ24で、図中左側を従動回転するテンションローラ26で架張され、図示を省略したベルト駆動モータで回転駆動される駆動ローラ24の回転により図中、反時計回りに無端移動する。
また、テンションローラ26は、ベルト接離機構29の動作により、その軌道が変更されて、伸縮する中間転写ベルト21の伸縮を吸収する。
また、中間転写ベルト21の軌道は、ベルト接離機構29の動作により、次のように変化する。
フルカラー画像形成時には中間転写ベルト21に接触する各一次転写ローラ9、及び3つの支持ローラ29a,b,cの頂点部が、駆動ローラ24、テンションローラ26、及びクリーニング対向ローラ27bの頂点部よりも図中上下方向の高さが高くなる。このように高くなることで、駆動ローラ24とテンションローラ26間の各感光体1に対向する側の中間転写ベルト21の軌跡は、支持ローラ29aと支持ローラ29c間が図中上方に出っ張る、中間転写ベルト21が感光体1Y,M,C,Kに接触する軌跡となる。
モノクロ画像形成時には中間転写ベルト21に接触する支持ローラ29b、一次転写ローラ9K、及び支持ローラ29c頂点部が、中間転写ベルト21の内周側から接触する他の回転体の頂点部よりも図中上下方向の高さが高くなる。このように高くなることで、駆動ローラ24とテンションローラ26間の各感光体1に対向する側の中間転写ベルト21の軌跡は、支持ローラ29bと支持ローラ29c間が図中上方に出っ張る、中間転写ベルト21が感光体1Kにだけ接触する軌跡となる。
また、作像ユニット11Y,M,C,Kの各感光体1は、図中、反時計回りに無端移動する中間転写ベルト21の図中上の展張面に対向するように、中間転写ベルト21の無端移動方向上流側から、各作像ユニット11がY,M,C,Kの順で配置されている。
このように各作像ユニット11が配置されることで、フルカラー画像形成時には中間転写ベルト21上に各作像ユニット11の各感光体1から、各色に対応したトナー像が重ね合わされように一次転写されて、フルカラーのトナー像が形成(担持)される。
一方、モノクロ画像形成時には中間転写ベルト21上に作像ユニット11Kの感光体1Kから、ブラックに対応したトナー像が一次転写されて、モノクロのトナー像が形成(担持)される。このとき、他の作像ユニット11Y,M,Cの各感光体1は、上記したように、中間転写ベルト21から離間しているため、これら感光体1の不要な無端移動を停止させて、その寿命をのばしたり、作像ユニット11Y,M,Cの消費電力を低減できる。
ベルト接離機構29は、3つの支持ローラ29a,b,cと、図示を省略した可動フレーム29d、保持フレーム29e、中間転写ベルト21の軌道変更手段である偏心カム29f、カム回転軸29g、中間転写接離クラッチ29h等からなる。
支持ローラ29a,b,cは、ベルトクリーニング装置27と一次転写ローラ9Y間に支持ローラ29aが、一次転写ローラ9Cと一次転写ローラ9K間に支持ローラ29bが、一次転写ローラ9Kとテンションローラ26間に支持ローラ29cが配置されている。
可動フレーム29dは、その一端側が支持ローラ29cの回転軸を支点として回動可能に設けられるとともに、支持ローラ29a、一次転写ローラ9Y、一次転写ローラ9M、及び一次転写ローラ9Cの回転軸を両側から回転自在に保持する2つの側板からなる。
保持フレーム29eは、転写ユニット20の保持フレームを兼ねており、主に、2つの側板部材からなる。そして、可動フレーム29dに回転自在に保持される支持ローラ29a、一次転写ローラ9Y、一次転写ローラ9M、及び一次転写ローラ9Cを除く、転写ユニット20の回転体を回転自在に保持するとともに、転写ユニット20の他の構成部材等も保持している。
偏心カム29fは、可動フレーム29dの2つの側板に設けられた従節に、それぞれ摺動するように2つ設けられ、これら2つの偏心カム29fが固定されたカム回転軸29gは、保持フレーム29eの2つの側板に回転自在に保持されている。
カム回転軸29gは、その回転範囲が保持フレーム29eに設けられた規制部と、偏心カム29fに設けられた被規制部とが接触することで規制されるように構成されている。そして、カム回転軸29gが、一方の回転規制位置まで回転したときに、中間転写ベルト21が、全ての作像ユニット11の各感光体1に接触しする。また、他方の回転規制位置まで回転したときに、中間転写ベルト21が、作像ユニット11Kの感光体1Kを除く、他の作像ユニット11Y,M,Cの各感光体1から離間する。
上記したカム回転軸29gの回転駆動力は、中間転写接離クラッチ29hを介して伝達される駆動ローラ24の駆動源からの回転駆動力である。
中間転写接離クラッチ29hは、被回転体であるカム回転軸29gの両方向回転に対応したクラッチであり、本体制御部110の制御により、駆動ローラ24の駆動源からの一方向の回転駆動力を、任意の方向の回転駆動力に変えて伝達するとともに遮断できる。
二次転写部23は、上記した中間転写ベルト21、駆動ローラ24、及び中間転写ベルト21を介して駆動ローラ24に対向配置され、中間転写ベルト21とで記録媒体である用紙Pを挟持搬送する二次転写部材である二次転写ローラ25等を有している。
二次転写ローラ25には、電力供給手段の1つである二次転写高圧電源が接続されており、駆動ローラ24は接地されており、中間転写ベルト21の二次転写ニップ部における表面電位は0V近傍になっている。
この中間転写ベルト21上のトナー像が二次転写ローラ25とで形成する二次転写ニップを通過するタイミングに合わせて、二次転写高圧電源から二次転写部23に電力が供給されて、所定の正極性の二次転写バイアスが二次転写ローラ25に印加される。また、このタイミングに合わせて、搬送路50の二次転写部23と給紙部40間のレジストローラ対51が、回転駆動されて給紙部40から給紙される用紙Pを二次転写ニップに搬送する。
そして、二次転写バイアスにより帯電した二次転写ローラ25の表面電位と、0V近傍になっている中間転写ベルト21の表面電位との電位差により、二次転写ニップ部を挟持搬送される用紙Pと中間転写ベルト21との間に二次転写電界が形成される。この二次転写電界により、中間転写ベルト21上のトナー像は、二次転写ニップ部で用紙P上へと二次転写される。
ベルトクリーニング装置27は、符号を付していないベルトクリーニングケースと、中間転写ベルト21表面に二次転写されずに残った残トナーや、付着した外添材を除去する中間転写体クリーニング部材であるベルトクリーニングブレード27aを有している。また、残トナー等を搬送する搬送コイル27cと、ベルトクリーニングケースと廃トナー容器とを接続しする搬送チューブと、ベルトクリーニングブレード27aと中間転写ベルト21を介して対向する金属製のクリーニング対向ローラ27bも有している。そして、ベルトクリーニング装置27は、クリーニング対向ローラ27bが駆動ローラ24の中間転写ベルト21移動方向下流側の直近になる位置に配置されている。
また、搬送コイル27cは、搬送チューブ内を貫通しており、回転することでベルトクリーニングブレード27aで除去した残トナー等を廃トナー容器内に搬送する。
なお、廃トナー容器は、感光体クリーニング装置7で除去した残トナー等を収容するものと同一のものである。
光学センサ28は、テンションローラ26で架張される中間転写ベルト21に外側から対向するように配置されている。
この光学センサ28は、中間転写ベルト21上に一次転写されるトナー(トナー像)の付着量及び各色の位置を測定して画像濃度や位置あわせの調整に使用するセンサであり、正反射と拡散反射方式を組み合わせたものである。
定着部30は、上記した転写ユニット20の二次転写部23で、用紙P上に二次転写されたトナー像に、熱と圧力を加えて用紙P上に定着するものである。この定着部30には、二次転写部23でトナー像が二次転写された側に接触して熱を加える定着ローラ31と、この定着ローラ31と対向配置されて定着ニップ部を形成し、定着ローラ31とで用紙Pを挟持搬送しながら圧力を加える加圧ローラ32を有している。
排紙部52は、定着部30で熱と圧力が加えられて、トナー像が定着された用紙Pを装置本体100内から、筐体101の上部に形成された積載トレイ部71上に排出するものである。そして、筐体101に形成された排紙口53から用紙Pを挟持搬送して排出する排紙ローラ対54を有している。
給紙部40は、複数の用紙Pを収納するとともに、装置本体100(給紙部40)に対して着脱可能な用紙カセット41と、用紙カセット41に収納された用紙Pを搬送路50に1枚づつ分離して供給する供給ローラ42と分離ローラ43を有している。
搬送路50は、給紙部40から供給された用紙Pを、転写ユニット20の二次転写部23、定着部30、及び排紙部52に搬送するものであり、二次転写部23の用紙搬送方向上流側に有したレジストローラ対と、図示を省略した複数の搬送ローラ対を有している。
本体制御部110は、装置本体100内に備えた動作制御が必要な各部及び各部に有した装置等の動作の制御を行うものである。
ここで、本体制御部110について、図2を用いて説明する。
図2は、プリンタ200の制御系の説明図である。
図2の制御系の説明図に示すように本体制御部110は、中央演算処理部(CPU)と、ロム(ROM)とラム(RAM)からなるメモリと、入出力用のI/Oポートなどを備えている。
また、一方のI/Oポートは操作部と接続されている。他方のI/Oポートは、図1では図示を省略した、用紙位置検知手段、温湿度センサ、感光体駆動モータ、ベルト駆動モータ、中間転写接離クラッチ、一次転写高圧電源、二次転写高圧電源、帯電高圧電源、現像高圧電源、LEDアレイ等と接続されている。
ここで、用紙紙位置検知手段は、レジストローラ対51が回転し始めたタイミングから用紙Pの位置を計算している。また、温湿度センサは、装置本体100内の環境情報を取得している。また、中間転写接離クラッチは、上記したように、モノクロ画像形成時、他の色の作像ユニット11に有した各感光体1と中間転写ベルト21が離間するように、中間転写ベルト21の軌道を切り替える。
なお、上記のように本実施形態では、ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト21を用いるタンデム型中間転写方式のプリンタ200に、本発明を適用した例について説明するが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、ベルト状の転写搬送体である転写搬送ベルトを用いるタンデム型直接転写方式や、転写搬送部材として転写ローラ等の回転体を転写部材として用いる単色対応の画像形成装置にも適用可能である。
また、本発明を、各作像ユニット11に、一成分現像剤を用いる現像装置5を有したプリンタ200に、本発明を適用した例について説明するが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、各作像ユニットに、二成分現像剤を用いる現像装置を有した画像形成装置にも適用可能である。
ここで、本発明の特徴は、感光体1などの潜像担持体から、中間転写ベルト21や用紙Pなどの被転写体に、静電潜像を現像することで得たトナー像を転写する画像形成装置における、潜像担持体の除電方法に係る点に特徴を有している。
より具体的には、一連の画像形成動作における最後のトナー像の潜像担持体から被転写体への転写終了後、潜像担持体の無端移動を停止させるときの、潜像担持体の除電方法に係るものである。そして、潜像担持体の上記除電を、露光手段の除電露光と、潜像担持体と転写手段の転写部材との間に、転写部材に印加する電圧(以下、除電バイアスという)により形成される除電電界とにより行う潜像担持体の除電方法に係るものである。
そして、上記したように、発明者らは、停止させるときの潜像担持体表面の除電を、露光手段の除電露光と転写手段による除電電界とで行う画像形成装置の、さらなる高画質化を可能とするために検討を行ったところ、次のような改善すべき点を見出した。すなわち、先願のように主走査方向における露光領域内と露光領域外とで一様な除電電界を形成する構成では、転写手段の抵抗のばらつきによって、トナー吐き出しの発生の抑制と、露光領域外の除電不良の発生の抑制とを両立できないおそれがあるという点である。
そして、発明者らは、転写手段の電圧が印加される転写部材の抵抗がばらついても、現像手段からのトナー吐き出し発生の抑制と、露光領域外の除電不良の発生の抑制とを両立できる潜像担持体の除電方法について検討を行ない、次の除電方法を見出した。露光手段の主走査方向における露光領域外の除電電界の強さを、露光領域内の除電電界の強さよりも強くする潜像担持体の除電方法である。
上記の潜像担持体の除電方法を用いて、一連の画像形成動作における最後のトナー像の前記潜像担持体から前記被転写体への転写の終了後、潜像担持体の除電を行うことで、次のような効果を奏することができる。
すなわち、露光領域内の除電電界を、露光領域内で現像手段からのトナー吐き出しが生じない強さに抑えても、露光領域内の除電電界よりも強い露光領域外の除電電界で、露光領域外の潜像担持体表面を良好に除電可能となる。
よって、潜像担持体表面の除電に露光手段と転写手段とを用い、転写手段の電圧が印加される転写部材の抵抗がばらついても、露光領域内でのトナー吐き出し発生の抑制と、露光領域外の除電不良の発生の抑制とを両立できる潜像担持体の除電方法を提供できる。
次に、発明者らが、見出した潜像担持体の除電方法の具体的な方法を、本実施形態のプリンタ200に適用した複数の実施例と変形例を説明する前に、従来、及び先願の構成との差異を明確にするため、以下の説明で用いる露光領域と露光領域外の定義を説明する。また、感光体1の除電方法の制御フローについて説明した後に、本実施形態と先願の停止前除電の方法で除電した感光体の表面電位の差異、及び潜像担持体の除電不良により引き起こされる不具合についても、さらに詳しく説明する。各実施例を説明した後に、発明者らが行った検証結果についても説明する。その後、本実施形態の変形例、具体的には現像剤担持体である現像ローラ6の形状に係る構成について説明する。
ここで、以下の説明では、一連の画像形成動作における最後のトナー像の潜像担持体から被転写体への転写のことを最後の転写と呼称し、この最後の転写の終了後、潜像担持体の無端移動を停止させるときの、潜像担持体の除電のことを、停止前除電と呼称する。
また、停止前除電の制御は、フルカラー画像形成時の4つの作像ユニット11Y,M,C,Kを使用する場合も、モノクロ画像形成時の作像ユニット11Kだけを用いる場合も、使用した作像ユニット11の感光体1の停止前除電の制御としては同様である。したがって、モノクロ画像形成時の作像ユニット11Kだけを用いる場合について説明するとともに、その対応する色を示す符号は省略して説明する。
<露光領域と露光領域外の定義>
まず、図3を用いて、先願と、本実施形態の各実施例、変形例、及び後述する検証における比較例に共通する露光領域と露光領域外の定義を説明する。
図3は、感光体1の除電方法に係る構成部材の露光領域(露光領域内ともいう)と露光領域外の説明図である。
露光領域は、露光装置3に有したLEDアレイ3aによって露光される感光体1上の領域である。図3では、LEDアレイ3aを例として記載している。露光領域外は、感光体1上のLEDアレイ3aによって露光されない領域である。
そして、以下の説明では、感光体1だけでなく、現像ローラ6、中間転写ベルト21、一次転写ローラ9についても対応する範囲を、それぞれ、露光領域(内)と露光領域外という。
そして、特許文献1のように最後の転写の終了後、感光体1の停止前除電を、露光装置3の除電露光だけで行う構成では、露光領域外は露光装置3のLEDアレイ3aにより露光されないため、現像位置での現像ローラ6との電位差が大きくなりすぎる場合がある。
その結果、詳しくは後述するが現像ローラ6上で、あたかも穂立ちするように現像ローラ6側から感光体1側へ現像剤が立ち、トナー落ちが発生してしまうことがある。
<感光体1の除電方法の制御フロー>
次に、感光体1の停止前除電の制御フローについて説明する。
図4は、感光体1の停止前除電の制御フロー図、図5は、感光体1の停止前除電の各バイアスの印加タイミングチャート図である。
ここで、プリンタ200は中間転写方式であるため、停止前除電に用いる一次転写部22の転写部材である中間転写ベルト21に印加する電圧(以下、除電バイアスという)は、一次転写バイアスと同じ印加部材である一次転写ローラ9から印加される。
図4に示すように、プリンタ200に、パソコン等の外部機器から印刷ジョブが入力されると、本体制御部110は、印刷(画像形成)に用いる用紙Pのサイズ、紙種、及び、温湿度センサで検知した装置本体100内の環境情報を取得する。そして、本体制御部110は、これらの取得した情報に基づき、各部の制御を開始し、各作像ユニット11では、感光体1等の回転体の回転を開始するとともに、それぞれ露光装置3による静電潜像の光書き込みを開始する。また、これと同時に、給紙部40から用紙Pの給紙が開始され、印刷ジョブに含まれる枚数の用紙Pへの画像形成が開始される。
そして、印刷ジョブに含まれる、最後の一次転写が終了すると、感光体1の停止前除電を行う感光体除電制御を開始し、感光体1の停止前除電が終了したら感光体除電制御も終了する。
なお、中間転写ベルト21への最後の一次転写が行なわれたトナー画像は、転写ユニット20の二次転写部23で、中間転写ベルト21から用紙Pへの二次転写後、定着部30で定着された後、排紙部52から積載トレイ部71上へ排紙される。この積載トレイ部71上へ排紙のタイミングは、各印刷ジョブ毎に停止前除電を行って感光体1の回転(無端移動)を停止させる場合には、感光体除電制御の終了後となる場合もある。しかし、作像部10や転写ユニット20に有した回転体の駆動開始、及び駆動停止の回数を減らすために、先行した印刷ジョブが終了するタイミングと、後続の印刷ジョブとの時間間隔を設定している構成では、感光体除電制御の終了後とは限らない。
また、停止前除電を行うときの、各部材の駆動制御や電圧の印加制御のタイミングについて、図5を用いて説明する。
図5にT1で示すタイミングは、最後の一次転写が終了してから、帯電装置2の帯電ローラに帯電バイアスを印加して、感光体1の一様帯電を行なっている感光体除電制御に切り換わる前のタイミングを示している。また、T2で示すタイミングは、感光体除電制御に切り替わり、一次転写部22で中間転写ベルト21へ除電バイアスの印加して、除電電界による感光体1の除電を開始したタイミングを示している。また、T3で示すタイミングは、除電電界により除電された感光体1の箇所が、露光装置3による露光位置に到達したタイミングを示している。そして、T4で示すタイミングは、除電電界により除電された感光体1の箇所が、現像位置に到達するとともに、現像装置5の現像ローラ6に印加していた現像バイアスを逆極性の電圧に切替えるタイミングを示している。
そして、図5にT2で示すタイミングで除電電界により除電された感光体1の箇所が、帯電装置2による帯電位置(帯電ニップ)に到達すると帯電バイアスを遮断し、その後、露光装置3による露光位置に到達するT3で示すタイミングで除電露光を開始する。
また、図5にT2で示すタイミングで感光体露光領域内外の一次転写部22による除電電界による除電が開始され、図5にT3で示すタイミングで感光体露光領域内の露光装置3による除電露光による除電が開始される。
その後、図5にT3で示すタイミングから、感光体1が1周した後、露光装置3による除電露光、一次転写部22で中間転写ベルト21に印加される除電バイアスを切り(OFFし)、感光体駆動モータとベルト駆動モータの駆動も停止させる。そして、感光体駆動モータとベルト駆動モータの駆動が停止するタイミングに合わせて、現像装置5の現像ローラ6に印加していた、現像バイアスとは逆極性の電圧の印加も切る。
<本実施形態と先願の停止前除電の方法で除電した感光体の表面電位の差異>
本実施形態と先願の停止前除電の方法で除電した感光体の表面電位の差異について、図6を用いて説明する。
図6は、本実施形態と先願に係る、感光体の停止前除電の方法における、感光体の表面電位の説明図である。
また、上段に記載した図6(T1)、(T2)、(T3)、(T4)は、図5で説明したT1、T2、T3、T4のタイミングに対応した、除電電界により除電される感光体1上の先頭箇所:P1を、作像ユニット11の断面模式図に示したものである。また、中段に記載した図6(a)、(b)、(c)、(d)は、先願の除電方法で、停止前除電を行った場合の、上記図6(T1)、(T2)、(T3)、(T4)に記した各位置に先頭箇所:P1があるときの感光体1の表面電位のグラフである。そして、下段に記載した図6(A)、(B)、(C)、(D)は、本実施形態の除電方法で、停止前除電を行った場合の、上記図6(T1)、(T2)、(T3)、(T4)に記した各位置に先頭箇所:P1があるときの感光体1の表面電位のグラフである。
ここで、図6(a)〜(d)、及び図6(A)〜(D)のグラフは、横軸が先頭箇所:P1の主走査方向の位置、縦軸が先頭箇所:P1の表面電位を示している。また、図6(b)〜(d)、及び図6(B)〜(D)のグラフでは、感光体1の狙い(理想)の表面電位を実線で記載するとともに、転写部材である中間転写ベルト21の抵抗がばらついた場合の感光体1の表面電位を破線で記載している。そして、図6(d)、及び図6(D)のグラフでは、現像ローラ6に印加している現像時とは逆極性の電圧を記載するとともに、トナー吐き出しの発生の有無も記載している。
図6(T1)は、一次転写部22の一次転写位置に到達する前の先頭箇所:P1の位置を示し、これに対応する図6(a)、及び図6(A)は、除電バイアスが印加される前であって、除電電界により除電される前の先頭箇所:P1の表面電位を示している。
そして、図6(a)、及び図6(A)に示すように、いずれの方法でも、感光体1の表面電位は、帯電装置2で一様帯電された正規帯電極性の電位(例えば、−350[V])で、主走査方向に均一となっている。なお、トナーの正規帯電極性、及び現像時に現像バイアスが印加された現像ローラ6の帯電極性は、感光体1の正規帯電極性と同極性である。
図6(T2)は、一次転写部22の一次転写位置を通過した後の先頭箇所:P1の位置を示し、これに対応する図6(b)、及び図6(B)は、除電バイアスが印加された後であって、除電電界により除電された後の先頭箇所:P1の表面電位を示している。
そして、図6(b)に示すように、先願の除電方法では、狙い通りに除電できれば、除電電界により主走査方向に均一な正規帯電極性の表面電位(例えば、−30[V])まで除電される。しかし、中間転写ベルト21の抵抗がばらつきいて過剰な除電電界が生じた場合には、感光体1の主走査方向全域に亘り、表面電位が正規帯電極性とは逆極性の表面電位(例えば+50[V])になることがある。
一方、本実施形態の除電方法では、図6(B)に示すように、狙い通りに除電できれば、露光領域外である両端部がより除電されるため、露光領域(例えば−250[V])と露光領域外(例えば−30[V])とで電位差が発生する。そして、中間転写ベルト21の抵抗ばらつくと、感光体1の露光領域外の表面電位が正規帯電極性とは逆極性の表面電位(例えば+50[V])になり、露光領域内が正規帯電極性の0[V]近傍(例えば、−20[V])に除電されることがある。
図6(T3)は、露光装置3による露光位置に先頭箇所:P1が到達した状態を示しており、これに対応する図6(c)、及び図6(C)は、除電電界及び除電露光により除電された後の先頭箇所:P1の表面電位を示している。
そして、図6(b)に示すように先願の除電方法では、狙い通りに除電できれば、露光領域外は除電電界により除電された表面電位(例えば、−30[V])のままで、露光領域内は除電露光により、更に除電されて負極性の表面電位(例えば、−20[V])となる。しかし、中間転写ベルト21の抵抗ばらつきによって、除電電界により感光体1の主走査方向全域に亘り、正規帯電極性とは逆極性の表面電位(例えば、+50[V])になっている場合には、除電露光を行っても感光体1の表面電位は変化しない。
一方、本実施形態の除電方法では、図6(C)に示すように、狙い通りに除電できれば、除電露光により露光領域が更に除電されて、露光領域外との電位差が解消されて、主走査方向全域に亘り同一の表面電位(例えば、−30[V])となる。しかし、中間転写ベルト21の抵抗ばらつきによって、既に除電露光による除電電位よりも絶対値が低い表面電位(例えば−20[V])まで除電されている場合には、除電露光を行っても、露光領域外との電位差は解消されず、主走査方向の表面電位は変化しない。
図6(T4)は、現像ローラ6に対向する現像位置に先頭箇所:P1が到達した状態を示しており、これに対応する図6(d)、及び図6(D)は、除電電界及び除電露光により除電された後の先頭箇所:P1と現像ローラ6に作用する現像ポテンシャルを示している。ここで、現像ローラ6には、帯電装置2で一様帯電された箇所が現像位置に到達するタイミングで、現像時の現像バイアスとは逆極性の電圧が印加されており、現像ローラ6の表面電位は、現像時とは逆極性の表面電位(例えば、+150[V])に帯電している。
そして、図6(d)に示すように、先願の除電方法では、中間転写ベルト21の抵抗がばらついたとき、トナーの正規帯電極性とは逆極性に帯電している感光体1と現像ローラ6の表面電位の電位差(現像ポテンシャル)が小さく(電位差が100[V]以下)なる。このように電位差が小さくなると、トナー吐き出しが発生するおそれが高まる。
そして、感光体1の回転を停止させて現像ローラ6に印加する現像時とは逆極性の電圧を切って現像ローラ6の表面電位が急激に低下すると、更に電位差が小さくなったり、正極性に帯電した感光体1と現像ローラ6の表面電位が逆転したりする。このように逆転してしまうと、現像ローラ6から感光体1へトナー吐き出しが発生して、感光体1上にトナーが付着してしまう。
上記トナー吐き出しが発生することを抑制するために、中間転写ベルト21に印加する除電バイアスを低めて除電電界を弱めることが考えられる。このように除電電界を弱めることで、露光領域内ではトナー吐き出しの発生を抑制できるが、露光領域外で除電不良が生じて現像ローラ6の表面電位との電位差が大きくなりすぎ、トナー落ちが生じるおそれが高まってしまう。
そして、先願の一次転写部22は、主走査方向における露光領域内と露光領域外とで一様な除電電界を形成するように構成されている。このため、仮に中間転写ベルト21の抵抗の変動に応じて印加する電圧を変化させようとしても、中間転写ベルト21の抵抗のばらつきによっては、露光領域内でのトナー吐き出しの発生の抑制と、露光領域外の除電不良の発生の抑制とを両立できないおそれがある。
一方、本実施形態の除電方法では、図6(D)に示すように、中間転写ベルト21の抵抗がばらついても、トナー吐き出が発生するおそれが高まるのは、正規帯電極性とは逆極性の表面電位に帯電している露光領域外だけである。
そして、露光手段の主走査方向における露光領域外の除電電界の強さは、露光領域内の除電電界の強さよりも強くしている。
このため、露光領域内の除電電界を、露光領域内で現像ローラ6からのトナー吐き出しが生じない強さに抑えても、露光領域内の除電電界よりも強い露光領域外の除電電界で、露光領域外の感光体1の表面電位を除電可能となる。
よって、感光体1表面の除電に露光装置3と一次転写部22とを用い、中間転写ベルト21の抵抗がばらついても、露光領域内でのトナー吐き出し発生の抑制と、露光領域外の除電不良の発生の抑制とを両立できる感光体1の除電方法を提供できる。
ここで、プリンタ200の一次転写部22の転写部材である中間転写ベルト21に印加部材である一次転写ローラ9を介して印加する除電バイアスの値について説明しておく。
図7は、検証を行うときに用いた除電バイアスの設定値を記した表である。
上記したように、中間転写ベルト21の抵抗は、装置本体100内の温度や湿度、つまり環境が変化や、経時の磨耗により変化してしまう。このため、好適な除電電界を感光体1と中間転写ベルト21との間に形成するためには、中間転写ベルト21に一次転写ローラ9を介して印加する除電バイアスを変更する必要がある。
具体的には、好適な除電バイアス値は、例えば高温高湿環境、常温常湿環境、低温低湿環境などの各環境毎に、中間転写ベルト21の走行距離によって決まる。
そこで、本実施形態の感光体1の除電方法では、除電電界の強さを、温度や湿度環境などの環境変化に応じて変化させるように構成した。
このように構成することで、次のような効果を奏することができる。
一次転写部22が有する中間転写ベルト21の抵抗は、周囲の温度や湿度の環境に応じて変動する。この変動により、一次転写高圧電源から供給され、一次転写ローラ9から印加される除電バイアスを一定に制御しても、感光体1との間に形成される除電電界が変化してしまう。このため、環境に応じて、電力供給手段から供給して印加部材から印加する電圧の値を制御することで、感光体1との間に最適な除電電界を形成できる。
また、除電電界の強さ、すなわち中間転写ベルト21に印加する除電バイアスの値を、中間転写ベルト21、及び感光体1の少なくともいずれかの無端移動方向の走行距離に応じて変化させるようにした。
このように構成することで、次のような効果を奏することができる。
感光体1に対向する中間転写ベルト21の抵抗や感光体1の帯電特性は、感光体1に対向する中間転写ベルト21や感光体1の経時での無端移動方向の走行距離に応じて変わる。このため、感光体1に対向する中間転写ベルト21、及び中間転写ベルト21のいずれかの無端移動方向の走行距離に応じて、中間転写ベルト21に一次転写ローラ9を介して印加する除電バイアスを変化させて、感光体1との間に最適な除電電界を形成できる。
また、中間転写ベルト21の走行距離はベルト駆動モータの回転数や、感光体1の感光体駆動モータの回転数から計算することが可能である。
そこで、本実施形態の感光体1の除電方法では、上記走行距離を、中間転写ベルト21を無端移動させるベルト駆動モータの回転数、及び感光体1を無端移動させる感光体駆動モータの回転数の少なくともいずれかから算出するように構成した。
このように構成することで、経時で変わる中間転写ベルト21の抵抗、感光体1の帯電特性に応じた、除電バイアスを中間転写ベルト21に印加でき、最適な除電電界を形成できる。
なお、転写部材として回転して記録媒体を搬送しつつ、印加された転写バイアスにより、潜像担持体から記録媒体にトナー像を転写する転写ローラを用いる直接転写方式であれば、走行距離は転写ローラを駆動する駆動モータの回転数から計算される。
ここで、各環境の設定は、転写方式や転写部材、各構成部材の配置や温度や湿度を検知するセンサ位置、及び転写部材周辺の気流等により異なってくる。このため、プリンタ200で設定した各環境の設定については明記しないが、後述する検証を行ったときに設定した、各環境における温度と湿度、及び中間転写ベルトの走行距離の範囲の値を記した図7を、例として説明しておく。
常温常湿環境は温度が23[℃]、湿度が50[%]、高温高湿環境は温度が27[℃]、湿度が80[%]、低温低湿環境は温度が10[℃]、湿度が15[%]の環境としている。
また、中間転写ベルト21の走行距離としては、0を超え10[km]以下の範囲、10[km]を越え20[km]以下の範囲、20[km]を越え40[km]以下の範囲、及び40[km]を越え80[km]以下の範囲としている。
次に、本実施形態のプリンタ200で用いた感光体1の除電方法(停止前除電)の具体的な方法(構成)について、複数の実施例を挙げて説明する。
各実施例は、転写部材である中間転写ベルト21や印加部材である一次転写ローラ9の構成に特徴を有しており、各実施例の中間転写ベルト21や一次転写ローラ9を用いることで、露光領域外の除電電界の強さを、露光領域内の除電電界の強さよりも強くできる。
したがって、上記した作像部10の各作像ユニット11や転写ユニット20の構成、及び動作については、適宜、省略して説明する。
なお、各実施例では、特に区別する必要がない限り、同一の構成部材には、同一の符号を付して説明する。
(実施例1)
まず、本実施形態のプリンタ200の実施例1について、図を用いて説明する。
図8は、本実施例1に係る、中間転写ベルト21のの主走査方向に平行な断面説明図である。
本実施例は、転写部材である中間転写ベルト21に特徴を有しており、具体的には露光領域外の電気抵抗が、露光領域内の電気抵抗よりも小さくなるように設定されている。
まず、プリンタ200に好適に用いることができる中間転写ベルト21、一次転写ローラ9の基本的な構成について説明した後に、本実施例の中間転写ベルト21の特徴的な構成について説明する。
プリンタ200の中間転写ベルト21としては、引張弾性率:1000〜2000[Mpa]のTPE(熱可塑性エラストマー)にカーボンブラックを添加した単層構造の構成で厚さ70〜160[μm]、幅が297[mm]のベルトが好適に用いられる。また、電気抵抗としては、体積抵抗率:10〜1011[Ω・cm]、表面抵抗率:10〜1011[Ω/□](共に三菱化学社製HirestaUP MCP−HT450にて測定、印加電圧500V、印加時間10秒)のものが好適に用いられる。材質としては他にも、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ETFE(熱可塑性フッ素樹脂)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカルボナート)などが用いられる。また、基層に表層をコーティングしても良い。
また、プリンタ200は、中間転写方式であるため、感光体1を除電する除電電界は一次転写ローラ9から印加される。一次転写ローラ9としては、φ8〜φ16[mm]のスポンジもしくは金属ローラが好適である。一次転写高圧電源により所定の一次転写バイアス(+100〜2000[V])が印加されることで、感光体1から中間転写ベルト21上にトナー像を一次転写する。一次転写ローラ9には、10〜10[Ω]の抵抗値に調整されたイオン導電性ローラや電子導電タイプのローラ、もしくは、金属ローラを好適に用いることができる。
また、2次転写ローラは、φ16〜φ25[mm]のスポンジローラであり、その電気抵抗は、10〜10[Ω]の抵抗値に調整されたイオン導電性ローラや電子導電タイプのローラが好適に用いられる。
そして、本実施例の中間転写ベルト21は、図8に示すように、主走査方向の幅は297[mm]であり、両端部から3[mm]の領域の電気抵抗が低くなっている。
露光領域内の電気抵抗は、体積抵抗率:1010[Ω・cm]、表面抵抗率:1010[Ω/□]、露光領域外の電気抵抗は、体積抵抗率:10[Ω・cm]、表面抵抗率:10[Ω/□]である。
なお、転写ベルトの周長は750[mm]であり、厚みは150[μm]である。また、一次転写ローラ9としては、10[Ω]の抵抗値に調整された金属ローラを用いている。
上記のように露光領域外の電気抵抗を露光領域内の電気抵抗よりも小さくすることで、次のような効果を奏することができる。
露光領域外における中間転写ベルト21の電気抵抗を露光領域内よりも小さくすることで、除電バイアスを印加したときの感光体1表面に対向する中間転写ベルト21の露光領域外の表面電位を、露光領域内の表面電位よりも高めることができる。
このため、露光領域外における感光体1と中間転写ベルト21との間に形成される除電電界を露光領域内よりも強め、除電バイアスによる露光領域外での除電効果を、露光領域内での除電効果よりも高めることができる。
ここで、本実施例の中間転写ベルト21のように、露光領域外の電気抵抗を体積抵抗率、及び表面抵抗率ともに、露光領域内の50〜10[%]に設定するのが好適である。露光領域外の抵抗がこの範囲を下回ると、露光領域内から露光領域外に電流が漏れ、画像部と非画像部の主走査方向の境界で転写不良によるチリが発生してしまう。
なお、プリンタ200は、中間転写方式の画像形成装置であるため、感光体1からトナー像が中間転写される中間転写部材である中間転写ベルト21に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、タンデム型直接転写方式の画像形成装置に用いる、印加部材である印加ローラを介して印加される転写バイアスにより、潜像担持体上のトナー像を搬送している用紙などの記録媒体上に転写するベルト状の転写搬送部材である搬送ベルトにも適用可能である。また、1つの作像ユニットを備えた直接転写方式の画像形成装置に用いる、転写バイアスが直接印加されながら用紙などの記録媒体を搬送する転写搬送部材である転写ローラにも適用可能である。また、ベルト状の転写部材を用いる4サイクル中間転写方式、4サイクル直接転写方式の画像形成装置にも適用可能である。
(実施例2)
本実施形態のプリンタ200の実施例2について、図を用いて説明する。
図9は、本実施例に係る、中間転写ベルト21の主走査方向に平行な断面説明図である。
本実施例は、転写部材である中間転写ベルト21に特徴を有しており、具体的には露光領域外の中間転写ベルト21の厚さ(膜厚)が、露光領域内の中間転写ベルト21の厚さよりも薄くなるように設定されている。
以下の説明では、上記実施例1の中間転写ベルトと同様な構成、及びその効果は、適宜、省略して説明する。
本実施例の中間転写ベルト21のように露光領域外の厚さを、露光領域内の厚さよりも薄くする場合には、露光領域外の厚さを露光領域内の厚さの70〜50[%]となるように設定することが好適である。それよりも薄いと中間転写ベルト21が破損してしまう。また、中間転写ベルト21が積層構造の場合は、露光領域外を単層構造とすることも考えられる。
そして、本実施例の中間転写ベルト21は、図9に示すように主走査方向の幅は297[mm]であり、両端部から3[mm]の領域で厚さが薄くなっている。具体的には露光領域内の厚さは150[μm]、露光領域外の膜厚は75[μm]である。
また、中間転写ベルト21の電気抵抗は、露光領域内も露光領域外もともに体積抵抗率:1010[Ω・cm]、表面抵抗率:1010[Ω/□]である。また、中間転写ベルト21の周長は750[mm]である。
上記のように露光領域外の中間転写ベルト21の厚さを、露光領域内の中間転写ベルト21の厚さよりも薄くすることで、次のような効果を奏することができる。
露光領域外における中間転写ベルト21の電気抵抗を露光領域内よりも小さくすることができ、除電バイアスなどの電圧を印加したときの感光体1表面に対向する中間転写ベルト21の露光領域外の表面電位を、露光領域内の表面電位よりも高めることができる。
このため、露光領域外における感光体1と中間転写ベルト21との間に形成される除電電界を露光領域内よりも強め、除電バイアスによる露光領域外での除電効果を、露光領域内での除電効果よりも高めることができる。
なお、プリンタ200は、中間転写方式の画像形成装置であるため、感光体1からトナー像が中間転写される中間転写部材である中間転写ベルト21に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、タンデム型直接転写方式の画像形成装置に用いる、印加部材である転写ローラを介して印加される転写バイアスにより、潜像担持体上のトナー像を搬送している用紙などの記録媒体上に転写するベルト状の転写搬送部材である搬送ベルトにも適用可能である。また、ベルト状の転写部材を用いる4サイクル中間転写方式、4サイクル直接転写方式の画像形成装置にも適用可能である。
(実施例3)
本実施形態のプリンタ200の実施例3について、図を用いて説明する。
図10は、本実施例に係る、一次転写ローラ9の主走査方向に平行な側面説明図である。
本実施例は、印加部材である一次転写ローラ9に特徴を有しており、具体的には露光領域外の一次転写ローラ9の電気抵抗が、露光領域内の一次転写ローラ9の電気抵抗よりも小さくなるように設定されている。
以下の説明では、上記実施例1に記載した一次転写ローラと同様な構成、及びその効果は、適宜、省略して説明する。
本実施例の一次転写ローラ9のように電気抵抗を、露光領域内の電気抵抗よりも小さくする場合には、露光領域外の電気抵抗を露光領域内の電気抵抗の50〜10[%]となるように設定することが好適である。この範囲外であると、転写電流が露光領域外に漏れて、露光領域内(画像領域内)で転写不良による異常画像が発生してしまう。
そして、本実施例の一次転写ローラ9は、図10に示すように主走査方向の幅は295[mm]であり、両端部から2[mm]の領域で電気抵抗が小さくなっている。具体的には露光領域内の電気抵抗は10[Ω]に、露光領域外の電気抵抗は10[Ω]に設定されている。
また、中間転写ベルト21の電気抵抗は、露光領域内も露光領域外もともに体積抵抗率:1010[Ω・cm]、表面抵抗率:1010[Ω/□]である。また、中間転写ベルト21の周長は750[mm]である。
上記のように露光領域外の一次転写ローラ9の電気抵抗を、露光領域内の一次転写ローラ9の電気抵抗よりも小さくすることで、次のような効果を奏することができる。
中間転写ベルト21に除電バイアスを印加する一次転写ローラ9の露光領域外の電気抵抗が、露光領域内の電気抵抗よりも小さい。このため、電圧を印加したときの感光体1表面に対向する中間転写ベルト21の露光領域外の表面電位を、露光領域内の表面電位よりも高めることができる。
したがって、露光領域外における感光体1と中間転写ベルト21との間に形成される除電電界を露光領域内よりも強め、除電バイアスによる露光領域外での除電効果を、露光領域内での除電効果よりも高めることができる。
なお、プリンタ200は、中間転写方式の画像形成装置であるため、感光体1からトナー像が中間転写される中間転写ベルト21に除電バイアスを印加する印加部材である一次転写ローラ9に、本発明を適用した例について説明した。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、タンデム型直接転写方式の画像形成装置に用いる、転写搬送ベルトに転写バイアスを印加する印加部材である印加ローラや、転写バイアスが直接印加されながら用紙などの記録媒体を搬送する転写搬送部材である転写ローラにも適用可能である。また、ローラ状の転写部材又はローラ状の印加部材を用いる4サイクル中間転写方式や、4サイクル直接転写方式の画像形成装置にも適用可能である。
(実施例4)
本実施形態のプリンタ200の実施例4について、図を用いて説明する。
図11は、本実施例に係る、一次転写ローラ9の主走査方向に平行な側面説明図である。
本実施例は、印加部材である一次転写ローラ9に特徴を有しており、具体的には一次転写ローラ9が、逆クラウン形状をしている。
以下の説明では、上記実施例1、3に記載した一次転写ローラと同様な構成、及びその効果は、適宜、省略して説明する。
本実施例の一次転写ローラ9は、図11に示すように逆クラウン形状をしたローラ部材からなり、主走査方向幅が295[mm]である。ローラ径は両端位置でφ=10.0[mm]、一端側から主走査方向幅の1/4毎の距離である73.75[mm]の位置でφ=9.9[mm]、147.5[mm]の位置でφ=9.85[mm]、221.25[mm]の位置でφ=9.9[mm]である。
このようにクラウン量はローラ径に、クラウン量の規定箇所は、ローラ長手方向長さに応じて変化する。例えば、ローラ径をφ=10.0[mm]からφ=20.0[mm]に変更した場合、ローラ中心の径はφ=16.0[mm]となる。
また、電気抵抗は露光領域内も露光領域外もともに10[Ω]に設定されており、中間転写ベルト21の電気抵抗は、露光領域内も露光領域外もともに体積抵抗率:1010[Ω・cm]、表面抵抗率:1010[Ω/□]である。また、中間転写ベルト21の周長は750[mm]である。
上記のように一次転写ローラ9を、逆クラウン形状のローラ部材とすることで、次のような効果を奏することができる。
一次転写ローラ9の露光領域内のローラ径を露光領域外のローラ径よりも小さくすることで、露光領域内では露光領域外と比べて、除電バイアスが中間転写ベルト21に印加され難くできる。したがって、除電バイアスを印加したときの感光体1表面に対向する中間転写ベルト21の露光領域外の表面電位を、露光領域内の表面電位よりも高めることができる。
このため、露光領域外における感光体1と中間転写ベルト21との間に形成される除電電界を露光領域内よりも強め、除電バイアスによる露光領域外での除電効果を、露光領域内での除電効果よりも高めることができる。
なお、プリンタ200は、中間転写方式の画像形成装置であるため、感光体1からトナー像が中間転写される中間転写ベルト21に除電バイアスを印加する印加部材である一次転写ローラ9に、本発明を適用した例について説明した。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、タンデム型直接転写方式の画像形成装置に用いる、転写搬送ベルトに転写バイアスを印加する印加部材である印加ローラにも適用可能である。また、ローラ状の転写部材又はローラ状の印加部材を用いる4サイクル中間転写方式や、4サイクル直接転写方式の画像形成装置にも適用可能である。
(実施例5)
本実施形態のプリンタ200の実施例5について、図を用いて説明する。
図12は、本実施例に係る、一次転写ローラ19の副走査方向に平行な断面説明図である。
本実施例は、印加部材である一次転写ローラ19に特徴を有しており、具体的には一次転写ローラ19が中間転写ベルト21に摺動する摺動部材19aと、摺動部材19aを中間転写ベルト21に押し当てる弾性部材19b及び支持部材19cとから構成されている。
以下の説明では、上記実施例1、3に記載した一次転写ローラと同様な構成、及びその効果は、適宜、省略して説明する。
上記した実施例3、4では、印加部材としてローラ部材からなる一次転写ローラ9、又は直接、転写バイアスや除電バイアスが印加される転写搬送部材である転写ローラに本発明を適用した例について説明したが、印加部材の構成としては、次のような構成もある。
すなわち、図12に示すように、本実施例の一次転写ローラ19は、中間転写ベルト21に従動回転する無端状の摺動部材19aを有している。また、摺動部材19aを介して中間転写ベルト21に対向するように摺動部材19aに内周側に接触する弾性部材19bと、弾性部材19bを摺動部材19a側(中間転写ベルト21側)へ押圧する支持部材19cも有している。そして、弾性部材19bは摺動部材19aの内周側が摺動する曲面を有した主走査方向に延伸するように形成された棒状部材であり、一次転写高圧電源に接続されている。
摺動部材19aと弾性部材19bは導電性を有しており、弾性部材19bに供給された一次転写高圧電源からの電力により、中間転写ベルト21に転写バイアスや除電バイアスを印加する。また、摺動部材19aには中間転写ベルト21と同様の部材を適用でき、弾性部材19bには導電性のゴムや発泡剤が適用できる。
また、一次転写ローラ19の電気抵抗は露光領域内も露光領域外もともに10[Ω]に設定されており、中間転写ベルト21の電気抵抗は、露光領域内も露光領域外もともに体積抵抗率:1010[Ω・cm]、表面抵抗率:1010[Ω/□]である。また、中間転写ベルト21の周長は750[mm]である。
摺動部材19aとしては、TPE(熱可塑性エラストマー)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ETFE(熱可塑性フッ素樹脂)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカルボナート)等の材質にカーボンブラックを添加して導電性を持たせたものが好適である。
弾性部材19bとしては、イオン導電性または電子導電タイプのスポンジもしくはゴムからなるものが好適である。
そして、本実施例では、一次転写ローラ19を、摺動部材19aをPI(ポリイミド)、弾性部材19bをNBRヒドリンゴムとを組み合わせて構成した。また、PIの体積抵抗率:10[Ω・cm]、表面抵抗率:10[Ω/□]とし、NBRヒドリンゴムの抵抗を10として、一次転写ローラ19の電気抵抗を10[Ω]とした。
上記のように一次転写ローラ19を、摺動部材19a、弾性部材19b、支持部材19cとで構成することで、次のような効果を奏することができる。
摺動部材19aを、弾性部材19bと支持部材19cで押し当てるとき、支持部材19cから弾性部材19bへ加える圧力を、露光領域外の方が露光領域内よりも高くする。このように高くすることで、露光領域外では、露光領域外と比べて、除電バイアスが中間転写ベルト21に印加され易くできる。したがって、除電バイアスを印加したときの感光体1表面に対向する中間転写ベルト21の露光領域外の表面電位を、露光領域内の表面電位よりも高めることができる。
このため、露光領域外における感光体1と中間転写ベルト21との間に形成される除電電界を露光領域内よりも強め、除電バイアスによる露光領域外での除電効果を、露光領域内での除電効果よりも高めることができる。
なお、プリンタ200は、中間転写方式の画像形成装置であるため、感光体1からトナー像が中間転写される中間転写ベルト21に除電バイアスを印加する印加部材である一次転写ローラ19に、本発明を適用した例について説明した。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、タンデム型直接転写方式の画像形成装置に用いる、転写搬送ベルトに転写バイアスを印加する印加部材である印加ローラにも適用可能である。また、1つの作像ユニットを備えた直接転写方式の画像形成装置に用いる、転写バイアスが直接印加されながら用紙などの記録媒体を搬送する転写搬送部材である転写ローラにも適用可能である。また、無端移動する転写部材又は無端移動する印加部材を用いる4サイクル中間転写方式や、4サイクル直接転写方式の画像形成装置にも適用可能である。
(各実施例の効果の検証)
次に、上記した各実施例の効果を確認するため実施した検証について説明する。
図13は、各実施例、及び比較例の評価結果の表である。
まず、検証に用いた機器や条件等について説明する。
検証に用いた画像形成装置は、カラープリンタ(Ricoh製IPSiO SP C320)を改造したものを用いた。
また、一次転写ローラ9(19)の露光領域内の電気抵抗は、10[Ω]とする実施例3の構成を除き10[Ω]とした。
一次転写ローラ9(実施例5の摺動部材19aの軌道径)は、φ=10.0[mm]のストレート形状、もしくは図11で示した逆クラウン形状のものとした。
中間転写ベルト21の露光領域内の厚さは150[μm]とし、電気抵抗は体積抵抗率:10[Ω・cm]、表面抵抗率:10[Ω/□]とした。
また、中間転写ベルト21の走行距離が80[km]までA3サイズを、各ジョブ毎に1枚ずつ印刷した。
画像形成を行う画像は、作像ユニット11Kだけを用いるモノクロの画像形成とし、画像形成する用紙Pの紙種は白紙とした。
除電バイアスは、図7の値を用いた。
評価判定項目は、露光領域外でのトナー落ちと、露光領域内の用紙裏汚れとした。
また、本評価は、タンデム中間転写方式で評価したが、4サイクル中間転写方式、タンデム直接転写方式、4サイクル直接転写方式でも効果が得られる。
<評価1:トナー落ち>
用紙Pに形成された画像にトナー落ちが発生した場合を「×」、そうでない場合を「○」と判定した。
<評価2:用紙裏汚れ>
用紙Pに形成された画像にトナー吐き出しによる用紙裏汚れが発生した場合を「×」、そうでない場合を「○」と判定した。
<総合評価>
トナー落ち、及び用紙裏汚れの両方とも「○」の場合のみ、総合評価を「○」と判定した。どちらか一方または両方とも「×」の場合は、総合評価「×」と判定した。
<評価結果>
図13に示すよ評価結果は、以下のようになった。
(実施例1)
常温常湿環境(温度が23[℃]、湿度が50[%])で、中間転写ベルト21の露光領域外の電気抵抗を体積抵抗率:10[Ω・cm]、表面抵抗率:10[Ω/□]として評価を実施した。
評価を実施した結果、評価1のトナー落ち、評価2の用紙裏汚れとも「○」と判定し、総合評価も「○」と判定した。
(実施例2)
常温常湿環境で、中間転写ベルト21の露光領域外の膜厚を75μmとして評価を実施した。
評価を実施した結果、評価1のトナー落ち、評価2の用紙裏汚れとも「○」と判定し、総合評価も「○」と判定した。
(実施例3)
常温常湿環境で、一次転写ローラ9の露光領域外の電気抵抗を10[Ω]として評価を実施した。
評価を実施した結果、評価1のトナー落ち、評価2の用紙裏汚れとも「○」と判定し、総合評価も「○」と判定した。
(実施例4)
常温常湿環境で、一次転写ローラ9の形状を逆クラウンとして評価を実施した。
評価を実施した結果、評価1のトナー落ち、評価2の用紙裏汚れとも「○」と判定し、総合評価も「○」と判定した。
(実施例5)
常温常湿環境で、一次転写ローラ19を、摺動部材19aをPI(ポリイミド)、弾性部材19bをNBRヒドリンゴムを組み合わせたものとして評価を実施した。
評価を実施した結果、評価1のトナー落ち、評価2の用紙裏汚れとも「○」と判定し、総合評価も「○」と判定した。
(比較例1)
実施例1の構成に対して、常温常湿環境で、中間転写ベルト21の露光領域外の電気抵抗を体積抵抗率:10[Ω・cm]、表面抵抗率:10[Ω/□]として評価を実施した。
評価を実施した結果、評価1のトナー落ちを「×」と判定した。そして、評価2の用紙裏汚れとは「○」と判定し、総合評価は「×」と判定した。
露光領域外の除電バイアスの効果が弱まり、露光領域外でのトナー落ちが発生したものと考えられる。
(比較例2)
比較例1の構成に対し、常温常湿環境で、除電バイアス値を+120「V]高く設定して評価を実施した。
評価を実施した結果、トナー落ちを「○」と判定した。評価2の用紙裏汚れとは「×」と判定し、総合評価は「×」と判定した。
感光体1の除電効果が高まり、露光領域外でのトナー落ちは発生しなかったものの、露光領域内で除電電界が強くなりすぎてトナー吐き出しが生じ、用紙裏汚れが発生したものと考えられる。
(比較例3)
実施例1の構成に対して、高温高湿環境(温度が27[℃]、湿度が80[%])で、除電バイアス制御は、常温常湿環境の除電バイアス値を用いて評価を実施した。
評価を実施した結果、トナー落ちを「○」と判定した。評価2の用紙裏汚れとは「×」と判定し、総合評価は「×」と判定した。
高温高湿環境では、中間転写ベルト21、一次転写ローラ9の抵抗が低くなるため、常温常湿環境の除電バイアス値では、露光領域内で過多となり、用紙裏汚れが発生したものと考えられる。
(比較例4)
実施例1の構成に対して、常温常湿環境で、除電バイアスを中間転写ベルト21の走行距離によらず700Vに固定して評価を実施した。
評価を実施した結果、トナー落ちを「×」と判定した。評価2の用紙裏汚れとは「○」と判定し、総合評価は「×」と判定した。
中間転写ベルト21、一次転写ローラ9が経時で抵抗上昇するため、除電バイアス不足となり、露光領域外で除電不良してトナー落ちが発生したものと考えられる。
(比較例5)
実施例1の構成に対して、低温低湿環境(温度が10[℃]、湿度が15[%])で、除電バイアスの制御は、の除電バイアス値を用いて評価を実施した。
評価を実施した結果、トナー落ちを「×」と判定した。評価2の用紙裏汚れとは「○」と判定し、総合評価は「×」と判定した。
低温低湿環境では、中間転写ベルト21、一次転写ローラ9の抵抗が高くなるため、常温常湿環境の除電バイアス値では、除電バイアス不足となり、露光領域外で除電不良してトナー落ちが発生したものと考えられる。
(変形例)
本実施形態のプリンタ200の変形例について、図を用いて説明する。
図14は、本変形例に係る、現像ローラ6の説明図である。
本変形例は、現像装置5に有する現像剤担持体である現像ローラ6に特徴を有しており、具体的には露光領域外の現像ローラ6の径を、露光領域内の現像ローラ6の径よりも両端部に近く程、小さくなるように設定している。
以下の説明では、上記実施例1の現像ローラと同様な構成、及びその効果は、適宜、省略して説明する。
図14に示すように、本変形例の現像ローラ6は、その径を主走査方向における露光領域と露光領域外の境界部分から、露光領域から主走査方向に離れる程、次第に小さくなるように形成されている。
より具体的には、現像ローラ6のローラ部の露光領域の径は、φ=16.0[mm]であり、両端部の径がφ=15.7[mm]となるように露光領域外の境界部分から現像ローラ6の主走査方向の端部位置までの4.0[mm]の間で次第に小さくなるように構成している。
図14に示した例では、露光領域内の径が一定で、両端部近傍がクラウン形状のように次第に小さくなる構成としている。
このように現像ローラ6を構成することで、露光領域外で現像ローラ6表面から感光体1に正規帯電極性に帯電したトナーを移動させる力を弱めることができる。
したがって、感光体1の無端移動を停止させるときに、露光領域外の感光体1と現像ローラ6との電位差により、露光領域外で現像装置5から感光体1へのトナー吐き出しが発生することも抑制できる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体1などの潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様帯電する帯電装置2などの帯電手段と、一様帯電された前記潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光装置3などの露光手段と、前記潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像装置5などの現像手段と、前記潜像担持体と中間転写ベルト21などの被転写体との間に形成する転写電界により、現像されたトナー像を前記潜像担持体から前記被転写体に転写する一次転写部22などの転写手段と、前記潜像担持体を無端移動させる感光体駆動モータなどの駆動手段と、前記帯電手段、前記現像手段、及び前記転写手段に、それぞれ印加する電圧に応じた電力を供給する一次転写高圧電源などの電力供給手段と、前記露光手段、前記駆動手段、及び前記電力供給手段の動作を制御する本体制御部110などの制御手段とを備え、一連の画像形成動作における最後のトナー像の前記潜像担持体から前記被転写体への転写の終了後、除電した前記潜像担持体の表面領域が、前記現像手段による現像位置にある状態で、前記潜像担持体の無端移動を停止させるプリンタ200などの画像形成装置に用いる潜像担持体の除電方法において、前記転写終了後に行う除電を、前記露光手段による除電露光と、前記潜像担持体と前記転写手段の中間転写ベルト21などの転写部材との間に、前記転写部材に印加する除電バイアスなどの電圧により形成される除電電界とにより行い、前記露光手段の主走査方向における露光領域外の前記除電電界の強さを、露光領域内の前記除電電界の強さよりも強くすることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
露光領域内の除電電界を、露光領域内で現像手段からのトナー吐き出しが生じない強さに抑えても、露光領域内の除電電界よりも強い露光領域外の除電電界で、露光領域外の潜像担持体表面を良好に除電可能となる。
よって、潜像担持体表面の除電に露光手段と転写手段とを用い、転写手段の電圧が印加される転写部材の抵抗がばらついても、露光領域内でのトナー吐き出し発生の抑制と、露光領域外の除電不良の発生の抑制とを両立できる潜像担持体の除電方法を提供できる。
(態様B)
(態様A)において、一次転写部22などの前記転写手段は、前記転写部材として、前記被転写部材でもある中間転写ベルト21などのベルト状の中間転写体、又は前記被転写体である用紙などの記録媒体を搬送する転写搬送ベルトなどのベルト状の転写搬送体を有し、前記ベルト状の中間転写体、又は前記ベルト状の転写搬送体の体積抵抗率、及び表面抵抗率は、前記露光領域外が前記露光領域内よりも小さいことを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
露光領域外における転写部材の電気抵抗を露光領域内よりも小さくすることで、除電バイアスなどの電圧を印加したときの潜像担持体表面に対向する転写部材の露光領域外の表面電位を、露光領域内の表面電位よりも高めることができる。
このため、露光領域外における潜像担持体と転写部材との間に形成される除電電界を露光領域内よりも強め、印加する電圧による露光領域外での除電効果を、露光領域内での除電効果よりも高めることができる。
(態様C)
(態様A)において、一次転写部22などの前記転写手段は、前記転写部材として、前記被転写部材でもある中間転写ベルト21などのベルト状の中間転写体、又は前記被転写体である用紙などの記録媒体を搬送する転写搬送ベルトなどのベルト状の転写搬送体を有し、前記ベルト状の中間転写体、又は前記ベルト状の転写搬送体の厚みは、前記露光領域外が前記露光領域内よりも薄いことを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
露光領域外における転写部材の電気抵抗を露光領域内よりも小さくすることができ、除電バイアスなどの電圧を印加したときの潜像担持体表面に対向する転写部材の露光領域外の表面電位を、露光領域内の表面電位よりも高めることができる。
このため、露光領域外における潜像担持体と転写部材との間に形成される転写電界を露光領域内よりも強め、印加する電圧による露光領域外での除電効果を、露光領域内での除電効果よりも高めることができる。
(態様D)
(態様A)において、一次転写部22などの前記転写手段は、前記転写部材として、転写バイアスなどの前記転写電圧が直接印加されながら用紙などの記録媒体を搬送する転写ローラなどの転写搬送体、前記転写電圧が印加ローラなどの印加部材を介して印加されながら記録媒体を搬送する転写搬送ベルトなどの転写搬送体、及び前記被転写体でもあり、前記転写電圧が一次転写ローラ9などの前記印加部材を介して印加される中間転写ベルト21などの中間転写体のいずれかを有し、前記転写電圧が直接印加されながら記録媒体を搬送する転写搬送体、及び前記印加部材は、前記露光領域外の電気抵抗が、前記露光領域内の電気抵抗よりも小さいことを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
電圧が直接印加されながら記録媒体を搬送する転写搬送体、又は印加部材の露光領域外の電気抵抗が、露光領域内の電気抵抗よりも小さい。このため、電圧を印加したときの潜像担持体表面に対向する転写部材の露光領域外の表面電位を、露光領域内の表面電位よりも高めることができる。
したがって、露光領域外における潜像担持体と転写部材との間に形成される除電電界を露光領域内よりも強め、印加する電圧による露光領域外での除電効果を、露光領域内での除電効果よりも高めることができる。
(態様E)
(態様A)又は(態様D)において、一次転写部22などの前記転写手段は、前記転写部材として、転写バイアスなどの転写電圧が印加ローラなどの印加部材を介して印加されながら用紙などの記録媒体を搬送する転写搬送ベルトなどの転写搬送体、及び前記被転写体でもあり、前記転写電圧が一次転写ローラ9などの前記印加部材を介して印加される中間転写ベルト21などの中間転写体のいずれかを有し、前記印加部材は、逆クラウン形状をしたローラ部材からなることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
ローラ部材からなる印加部材の露光領域内のローラ径を露光領域外のローラ径よりも小さくすることで、露光領域内では露光領域外と比べて、除電バイアスなどの電圧が転写部材に印加され難くできる。したがって、電圧を印加したときの潜像担持体表面に対向する転写部材の露光領域外の表面電位を、露光領域内の表面電位よりも高めることができる。
このため、露光領域外における潜像担持体と転写部材との間に形成される除電電界を露光領域内よりも強め、印加する電圧による露光領域外での除電効果を、露光領域内での除電効果よりも高めることができる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、前記除電電界の強さを、温度や湿度環境などの環境変化に応じて変化させることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
一次転写部22などの転写手段が有する中間転写ベルト21などの転写部材の抵抗は、周囲の温度や湿度の環境に応じて変動する。この変動により、一次転写高圧電源などの電力供給手段から供給され、一次転写ローラ9などの印加部材から印加される除電バイアスなどの電圧を一定に制御しても、感光体1などの潜像担持体との間に形成される除電電界が変化してしまう。このため、環境に応じて、電力供給手段から供給して印加部材から印加する電圧の値を制御することで、潜像担持体との間に最適な除電電界を形成できる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様F)のいずれかにおいて、前記除電電界の強さを、中間転写ベルト21などの前記転写部材、及び感光体1などの前記潜像担持体の少なくともいずれかの無端移動方向の走行距離に応じて変化させることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
潜像担持体に対向する転写部材の抵抗や潜像担持体の帯電特性は、潜像担持体に対向する転写部材や潜像担持体の経時での無端移動方向の走行距離に応じて変わる。このため、潜像担持体に対向する転写部材、及び潜像担持体のいずれかの無端移動方向の走行距離に応じて、転写部材に印加する除電バイアスを変化させて、潜像担持体との間に最適な除電電界を形成できる。
(態様H)
(態様G)において、前記走行距離は、中間転写ベルト21などの前記転写部材を無端移動させるベルト駆動モータなどの転写部材駆動モータの回転数、及び感光体1などの前記潜像担持体を無端移動させる駆動手段である感光体駆動モータなどの潜像担持体駆動モータの回転数の少なくともいずれかから算出されることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施形態で説明したように、経時で変わる転写部材の抵抗、潜像担持体の帯電特性に応じた、除電バイアスなどの前記電圧を転写部材に印加でき、最適な除電電界を形成できる。
(態様I)
感光体1などの潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様帯電する帯電装置2などの帯電手段と、一様帯電された前記潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光装置3などの露光手段と、前記潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像装置5などの現像手段と、前記潜像担持体と中間転写ベルト21などの被転写体との間に形成する転写電界により、現像されたトナー像を前記潜像担持体から前記被転写体に転写する一次転写部22などの転写手段と、前記潜像担持体を無端移動させる感光体駆動モータなどの駆動手段と、前記帯電手段、前記現像手段、及び前記転写手段に、それぞれ印加する電圧に応じた電力を供給する一次転写高圧電源などの電力供給手段と、前記露光手段、前記駆動手段、及び前記電力供給手段の動作を制御する本体制御部などの制御手段とを備え、一連の画像形成動作における最後のトナー像の前記潜像担持体から前記被転写体への転写の終了後、除電した前記潜像担持体の表面領域が、前記現像手段による現像位置にある状態で、前記潜像担持体の無端移動を停止させるプリンタ200などの画像形成装置において、前記転写の終了後に行う前記除電の方法として、(態様A)乃至(態様H)のいずれかの潜像担持体の除電方法を用いることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施形態で説明したように、(態様A)乃至(態様H)の潜像担持体の除電方法と同様な効果を奏することができる画像形成装置を提供できる。
(態様J)
(態様I)において、現像装置5などの前記現像手段に有した現像ローラ6などのローラ状の現像剤担持体の径を、主走査方向における露光領域と露光領域外の境界部分から、露光領域から主走査方向に離れる程、次第に小さくなるように形成したことを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施形態で説明したように、露光領域外で現像剤担持体表面から潜像担持体に正規帯電極性に帯電したトナーを移動させる力を弱めることができる。
したがって、感光体1などの潜像担持体の無端移動を停止させるときに、露光領域外の潜像担持体と現像剤担持体との電位差により、露光領域外で現像手段から潜像担持体へのトナー吐き出しが発生することを抑制できる。
1 感光体
2 帯電装置
3 露光装置
3a LEDアレイ
4 トナー補給容器
5 現像装置
6 現像ローラ
7 感光体クリーニング装置
8 感光体クリーニングブレード
9 一次転写ローラ
10 作像部
11 作像ユニット
19 一次転写ローラ(実施例5)
19a 摺動部材
19b 弾性部材
19c 支持部材
20 転写ユニット
21 中間転写ベルト
22 一次転写部
23 二次転写部
24 駆動ローラ
25 二次転写ローラ
26 テンションローラ
27 ベルトクリーニング装置
27a ベルトクリーニングブレード
27b クリーニング対向ローラ
27c 搬送コイル
28 光学センサ
29 ベルト接離機構
29a,b,c 支持ローラ(ベルト接離機構)
29d 可動フレーム
29e 保持フレーム
29f 偏心カム
29g カム回転軸
29h 中間転写接離クラッチ
30 定着部
31 定着ローラ
32 加圧ローラ
40 給紙部
41 用紙カセット
42 供給ローラ
43 分離ローラ
50 搬送路
51 レジストローラ対
52 排紙部
53 排紙口
54 排紙ローラ対
71 積載トレイ部
100 装置本体
101 筐体
110 本体制御部
200 プリンタ
P 用紙
特許第3457083号公報

Claims (10)

  1. 潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様帯電する帯電手段と、一様帯電された前記潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、前記潜像担持体と被転写体との間に形成する転写電界により、現像されたトナー像を前記潜像担持体から前記被転写体に転写する転写手段と、前記潜像担持体を無端移動させる駆動手段と、前記帯電手段、前記現像手段、及び前記転写手段に、それぞれ印加する電圧に応じた電力を供給する電力供給手段と、前記露光手段、前記駆動手段、及び前記電力供給手段の動作を制御する制御手段とを備え、
    一連の画像形成動作における最後のトナー像の前記潜像担持体から前記被転写体への転写の終了後、除電した前記潜像担持体の表面領域が、前記現像手段による現像位置にある状態で、前記潜像担持体の無端移動を停止させる画像形成装置に用いる潜像担持体の除電方法において、
    前記転写終了後に行う除電を、前記露光手段による除電露光と、前記潜像担持体と前記転写手段の転写部材との間に、前記転写部材に印加する電圧により形成される除電電界とにより行い、
    前記露光手段の主走査方向における露光領域外の前記除電電界の強さを、露光領域内の前記除電電界の強さよりも強くすることを特徴とする潜像担持体の除電方法。
  2. 請求項1に記載の潜像担持体の除電方法において、
    前記転写手段は、前記転写部材として、前記被転写部材でもあるベルト状の中間転写体、又は前記被転写体である記録媒体を搬送するベルト状の転写搬送体を有し、
    前記ベルト状の中間転写体、又は前記ベルト状の転写搬送体の体積抵抗率、及び表面抵抗率は、前記露光領域外が前記露光領域内よりも小さいことを特徴とする潜像担持体の除電方法。
  3. 請求項1に記載の潜像担持体の除電方法において、
    前記転写手段は、前記転写部材として、前記被転写部材でもあるベルト状の中間転写体、又は前記被転写体である記録媒体を搬送するベルト状の転写搬送体を有し、
    前記ベルト状の中間転写体、又は前記ベルト状の転写搬送体の厚みは、前記露光領域外が前記露光領域内よりも薄いことを特徴とする潜像担持体の除電方法。
  4. 請求項1に記載の潜像担持体の除電方法において、
    前記転写手段は、前記転写部材として、転写電圧が直接印加されながら記録媒体を搬送する転写搬送体、前記転写電圧が印加部材を介して印加されながら記録媒体を搬送する転写搬送体、及び前記被転写体でもあり、前記転写電圧が前記印加部材を介して印加される中間転写体のいずれかを有し、
    前記転写電圧が直接印加されながら記録媒体を搬送する転写搬送体、及び前記印加部材は、前記露光領域外の電気抵抗が、前記露光領域内の電気抵抗よりも小さいことを特徴とする潜像担持体の除電方法。
  5. 請求項1又は4に記載の潜像担持体の除電方法において、
    前記転写手段は、前記転写部材として、転写電圧が印加部材を介して印加されながら記録媒体を搬送する転写搬送体、及び前記被転写体でもあり、前記転写電圧が前記印加部材を介して印加される中間転写体のいずれかを有し、
    前記印加部材は、逆クラウン形状をしたローラ部材からなることを特徴とする潜像担持体の除電方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一に記載の潜像担持体の除電方法において、
    前記除電電界の強さを、環境変化に応じて変化させることを特徴とする潜像担持体の除電方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一に記載の潜像担持体の除電方法において、
    前記除電電界の強さを、前記転写部材、及び前記潜像担持体の少なくともいずれかの無端移動方向の走行距離に応じて変化させることを特徴とする潜像担持体の除電方法。
  8. 請求項7に記載の潜像担持体の除電方法において、
    前記走行距離は、前記転写部材を無端移動させる転写部材駆動モータの回転数、及び前記潜像担持体を無端移動させる駆動手段である潜像担持体駆動モータの回転数の少なくともいずれかから算出されることを特徴とする潜像担持体の除電方法。
  9. 潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様帯電する帯電手段と、一様帯電された前記潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、前記潜像担持体と被転写体との間に形成する転写電界により、現像されたトナー像を前記潜像担持体から前記被転写体に転写する転写手段と、前記潜像担持体を無端移動させる駆動手段と、前記帯電手段、前記現像手段、及び前記転写手段に、それぞれ印加する電圧に応じた電力を供給する電力供給手段と、前記露光手段、前記駆動手段、及び前記電力供給手段の動作を制御する制御手段とを備え、
    一連の画像形成動作における最後のトナー像の前記潜像担持体から前記被転写体への転写の終了後、除電した前記潜像担持体の表面領域が、前記現像手段による現像位置にある状態で、前記潜像担持体の無端移動を停止させる画像形成装置において、
    前記転写の終了後に行う前記除電の方法として、請求項1乃至8のいずれか一に記載の潜像担持体の除電方法を用いることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9に記載の画像形成装置において、
    前記現像手段に有したローラ状の現像剤担持体の径を、主走査方向における露光領域と露光領域外の境界部分から、露光領域から主走査方向に離れる程、次第に小さくなるように形成したことを特徴とする画像形成装置。
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