JP2016160544A - 工程剥離紙用原紙およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶剤系シリコーン樹脂の染み込みが少なく、通気性が良好な目止め層を有する工程剥離紙用原紙を提供すること。【解決手段】 支持体の両面に、顔料と合成ゴムを含む接着剤と水溶性高分子を含有する目止め層用塗工液を塗工して乾燥させることで目止め層を設けた工程剥離紙用原紙であって、前記支持体の両面のうち、先に目止め層用塗工液を塗工した面を第一面、後に目止め層用塗工液を塗工した面を第二面とし、前記第一面の目止め層表面、及び第二面の目止め層表面には、直径50μm以下のピンホールが存在し、前記支持体の層間で厚み方向に二分割した際の各面の王研式透気度が、第一面は10000〜15000秒であり、第二面は4000〜8000秒であることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、工程剥離紙用原紙およびその製造方法に関するものである。更に詳しくは、プリプレグ製造用に好適な工程剥離紙用原紙およびその製造方法に関するものである。
ゴルフシャフト、釣竿等のスポーツ・レジャーなどに使用される炭素繊維プリプレグシートやコンデンサーなどに使用されるセラミックシート(グリーンシート)、クッションシートなどに使用される発砲ウレタン転写用シートなどのシート状成型物を製造する工程において、工程剥離紙と呼ばれる剥離紙が用いられている。工程剥離紙としては、従前はポリエチレンラミネート紙が用いられていたが、熱に弱い特性と廃棄処理時の環境負荷の問題があるため、現在では顔料塗工紙にシリコーン樹脂を塗工したものが工程剥離紙の主流となっている。このような工程剥離紙の原紙に用いる顔料塗工紙には、シリコーン樹脂の塗工量が少なくても十分な剥離性を発揮できるように高い目止め性能が要求される。
炭素繊維プリプレグシートの製造過程における工程剥離紙の使用方法の一例を説明する。先ずはじめに工程剥離紙の片面に、未硬化の熱硬化性樹脂、例えばエポキシ樹脂を一定の厚さで均一に塗布して未硬化のエポキシ樹脂層を設ける。次に、2枚の工程剥離紙を用いて未硬化のエポキシ樹脂層で炭素繊維を挟み込み、加熱しながら炭素繊維内に未硬化のエポキシ樹脂を含浸させて、炭素繊維とエポキシ樹脂を一体化させた後に冷却し、工程剥離紙と共に巻き取る。こうして得られた炭素繊維プリプレグシートと工程剥離紙との複合品は用途に応じて巻き取り形態のまま冷所で貯蔵される。
炭素繊維プリプレグシートの加工成形は、一例として次のような手順で行われる。先ずはじめに工程剥離紙が付いたままのプリプレグシートを所定のサイズに裁断し、その後に工程剥離紙の剥離を行う。次いで、プリプレグシートを金型に巻き付けて樹脂の加熱硬化を行い、脱芯、研磨、塗装、の順に処理を行い、最後に乾燥仕上げを行うことでプリプレグシートの加工成形が完了する。
工程剥離紙はこのように加熱工程と冷却工程を経るものであるため、加熱工程で紙中の水分が減少して縮み、その後の冷却工程で空気中の水分を吸収して伸び、製造途中または製造後の貯蔵環境において炭素繊維プリプレグシートと工程剥離紙の間に剥離が生じることで、プリプレグシートにシワや型が発生する。なお「型」とは、たわんで折れた工程剥離紙とプリプレグシートとが接触し、プリプレグシートに凹みが生じる現象をいう。このことにより、プリプレグ成形体の強度が低下する問題が生じる。更には工程剥離紙から剥離したプリプレグシートの表面は微細なレベルで表面が粗くなることで光沢を失いやすく、外観を損ねるといった問題が生じる。
このような炭素繊維プリプレグシートと工程剥離紙との間での剥離を抑制する手段として、特許文献1には、良好な寸法安定性を得るため両面に防湿層を有する原紙の少なくとも片面に剥離処理を施したプリプレグ用工程紙が開示されている。
また、特許文献2には、効果的に剥離性能を発現させるために、木材系パルプ繊維を主体とする基紙の表面にアスペクト比を限定した平板顔料を用いた顔料塗工層からなるバリア層を設けた剥離紙用原紙が開示されている。
また、特許文献3には、JIS P8117に準じた透気度が300秒以下であるために、プリプレグ熱処理加工における浮き剥がれや、ブリスターが発生しにくい工程剥離紙が開示されている。
特開2005−220482号公報 特開2000−282397号公報 特開2008−196059号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたプリプレグ用工程紙では、防湿層により工程紙原紙表面の水蒸気透過性が低い若しくは無いに等しいものとなるため、シリコーン塗工工程やプリプレグ製造工程での熱処理により水蒸気となった工程剥離紙内水分が紙表面から抜け難くなるため、工程剥離紙自体にブリスター(火脹れ)を発生するおそれがある。
また、特許文献2に記載された剥離紙用原紙では、剥離紙基材の表面に均一なバリア層を形成するために基紙表面の約1〜500μmの空隙を目留めしたことにより塗工層表面の空隙が無くなり、特許文献1と同様に剥離紙用原紙内の水分が紙表面から抜け難くなるためブリスターが発生するおそれがある。
また、特許文献3に記載された工程剥離紙では、原紙の表面でなくパルプ表面にシリコーン樹脂を被覆させる状態となるため、エポキシ樹脂塗布工程でエポキシ樹脂の染み込みが発生するおそれがある。これにより、プリプレグ製造工程において炭素繊維内にエポキシ樹脂を塗工又は含浸させる工程で、均一に含浸できないためプリプレグ成形体の強度が低下し、更に転写されたプリプレグ面にも凹凸が発生するおそれがある。
本発明はこのような問題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、溶剤系シリコーン樹脂の染み込みが少なく、通気性が良好な目止め層を有し、シリコーン塗工工程及びプリプレグ製造工程のいずれにおいても、熱処理工程でブリスターが発生しない工程剥離紙用原紙、工程剥離紙、及びそれらの製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的並びに作用効果については、本明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
本発明の工程剥離紙用原紙は、支持体の両面に、顔料と接着剤と水溶性高分子を含有する目止め層用塗工液を塗工して乾燥させることで目止め層を設けたものであって、前記支持体の両面のうち、先に目止め層用塗工液を塗工した面を第一面、後に目止め層用塗工液を塗工した面を第二面とし、前記第一面の目止め層表面、及び第二面の目止め層表面には、直径50μm以下のピンホールが存在し、前記支持体の層間で厚み方向に二分割した際の各面のJIS P 8117:2009に準拠した方法で測定した王研式透気度が、第一面は10000〜15000秒であり、第二面は4000〜8000秒であることを特徴とする。
ここで、第一面はシリコーン塗工層を設けて工程剥離紙とした際に重剥離面とする面であり、第二面は軽剥離面とする面である。
そしてこのような構成によれば、各面の通気性が良好であるため、シリコーン塗工工程やプリプレグ製造工程における加熱処理時にも支持体から生じた水蒸気が紙層の外に逃れることができ、ブリスターが発生しない。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第一面の目止め層表面には直径10〜50μmのピンホールが1m2あたり2000〜10000個存在し、前記第二面の目止め層表面には直径10〜50μmのピンホールが1m2あたり14000〜28000個存在するものであってもよい。
このような構成によれば、目止め層表面に存在するピンホールの直径と個数が適切なものであるため、各面の目止め層表面にシリコーン層を設ける際にシリコーンが支持体に吸収されにくくシリコーン樹脂の使用量を抑えることができ、また、目止め層表面に大きいピンホールが少ないためシリコーン樹脂を均一に塗工しやすい。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記水溶性高分子は、前記顔料100質量部に対して3〜10質量部の範囲で配合されていることが好ましい。
このような構成によれば、水溶性高分子の配合量が適切な範囲であるため、乾燥工程で部分的に凝集し被膜を形成した水溶性高分子により目止め層に適度な量の微細な空隙を効率良く形成し易くなる。また、シリコーン塗工工程において目止め層表面上に水酸基が並ぶことにより溶剤系シリコーン樹脂の濡れ性が良くなり、ハジキなどが発生せずに均一なシリコーン塗工を行うことができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記目止め層用塗工液に含まれる顔料のうち、80質量%以上がカオリンであってもよい。
このような構成によれば、目止め層の耐溶剤性が良好となり、シリコーン塗工工程において溶剤系シリコーン樹脂の目止め層への染み込みをより抑制できる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記接着剤にはスチレン−ブタジエン共重合体が含まれ、スチレン−ブタジエン共重合体の配合量は顔料100質量部に対して20〜30質量部の範囲であってもよい。
このような構成によれば、接着剤の種類と配合量が好ましいものであるため、目止め層の耐溶剤性が良好となり、シリコーン塗工工程において溶剤系シリコーン樹脂の目止め層への染み込みをより抑制できる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記カオリンのアスペクト比が20〜70の範囲であってもよい。
ここで「アスペクト比」とは、直径÷厚さで求められる粒子の直径と厚さとの比率であり、値が大きいほど相対的に薄く直径の大きな粒子形状ということを意味する。
そしてこのような構成によれば、アスペクト比が上述の範囲であるカオリンを用いることで、目止め層の耐溶剤性を維持し易くなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、当該工程剥離紙用原紙は含有水分が6質量%以下であってもよい。
このような構成によれば、紙中の含有水分量を抑えることでシリコーン塗工工程及びプリプレグ製造工程において加熱処理を行う際に発生する水蒸気量も抑制することができ、結果としてブリスターも発生しにくくなる。
また、本願発明は工程剥離紙に関する発明としても捉えることができる。
本発明に係る工程剥離紙は、前述のいずれかの構成を有する工程剥離紙用原紙の第一面にシリコーンを含む重剥離面用塗布液を塗工して重剥離面を設け、第二面にシリコーンを含む軽剥離面用塗布液を塗工して軽剥離面を設けたことを特徴とするものである。
ここで重剥離面とは、プリプレグシートの製造工程において、未硬化の熱硬化性樹脂を塗工する面である。また、軽剥離面とは、プリプレグシートの製造工程において硬化後、若しくは半硬化状態のプリプレグシートが接する面である。
そしてこのような構成によれば、原紙として用いた工程剥離紙用原紙の目止め層の透気度が好適なものであるため、プリプレグシートの製造工程にて加熱処理を行った際にも支持体から生じた水蒸気が工程剥離紙の外に抜けてブリスターやしわ等の問題が発生しない好適な工程剥離紙が得られる。
また本願発明は工程剥離紙用原紙の製造方法としても捉えることができる。
本発明に係る工程剥離紙用原紙の製造方法は、支持体を用意する支持体用意ステップと、顔料と接着剤と水溶性高分子とを含む原料を混合して目止め層用塗工液を調整する目止め層用塗工液調整ステップと、前記目止め層用塗工液を前記支持体の一方の面に塗工し、その後120〜160℃で乾燥させることで目止め層を形成する第一面目止め層形成ステップと、前記目止め層用塗工液を前記支持体のもう一方の面に塗工し、その後120〜160℃で乾燥させることで目止め層を形成する第二面目止め層形成ステップと、を有する。前記第一面の目止め層表面、及び第二面の目止め層表面には、直径50μm以下のピンホールが存在し、支持体の層間で厚み方向に二分割した場合の各面の王研式透気度が、第一面側は10000〜15000秒であり、第二面側は4000〜8000秒である。
このような構成によれば、透気度に優れることにより、シリコーン塗工時やプリプレグシート製造工程における加熱処理時にシワやブリスター等が発生しにくい工程剥離紙用原紙を容易に製造することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第一面の目止め層表面には直径10〜50μmのピンホールが1m2あたり2000〜10000個存在し、前記第二面の目止め層表面には直径10〜50μmのピンホールが1m2あたり14000〜28000個存在するものであってもよい。
このような構成によれば、均一且つ適度な透気性を有する目止め層が得られるため、シリコーン塗工工程やプリプレグ製造工程における熱処理工程でのブリスターの発生がなく、またシリコーン樹脂塗工後にも均一なシリコーン塗工面が得られる。ブリスター等の発生がないことから、プリプレグシート製造工程においてもプリプレグ成形体の強度低下が生じず、更に転写されたプリプレグ面に意図しない凹凸が発生しない好ましい工程剥離紙用原紙を製造することができる。
また、本願発明は、工程剥離紙の製造方法としても捉えることができる。
本発明に係る工程剥離紙の製造方法は、前述のいずれかの構成を有する工程剥離紙用原紙の第一面に、シリコーンを含む重剥離面用塗布液を塗工して重剥離面を設ける重剥離面形成ステップと、第二面にシリコーンを含む軽剥離面用塗布液を塗工して軽剥離面を設ける軽剥離面形成ステップとを有するものである。
このような構成によれば、良好な通気性を有し、プリプレグシートの製造工程にて加熱処理を行った際にも支持体から生じた水蒸気が工程剥離紙の外に抜けてブリスターやしわ等の問題が発生しない好適な工程剥離紙を容易に製造することができる。
本発明の工程剥離紙用原紙によれば、支持体上に設けられた目止め層に空隙を形成することで、通気性が良好となり、シリコーン塗工工程、及びプリプレグ製造工程においても熱処理工程でブリスターを抑制することが可能であり、溶剤系シリコーン樹脂の染み込みが少なく、安定した均一なシリコーン層を塗工することができる工程剥離紙用原紙の製造方法を提供することができる。
実施例における工程剥離紙用原紙の構成を示す図表である。 比較例における工程剥離紙用原紙の構成を示す図表である。 実施例により得られた工程剥離紙用原紙の物性を示す図表である。 比較例により得られた工程剥離紙用原紙の物性を示す図表である。
次に、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
先にも述べたように、本発明に係る工程剥離紙用原紙は、支持体の両面に、顔料と合成ゴムを含む接着剤と水溶性高分子を含有する目止め層用塗工液を塗工して乾燥させることで目止め層を設けたものであって、前記支持体の両面のうち、先に目止め層用塗工液を塗工した面を第一面、後に目止め層用塗工液を塗工した面を第二面とし、前記第一面の目止め層表面、及び第二面の目止め層表面には、直径50μm以下のピンホールが存在し、前記支持体の層間で厚み方向に二分割した際の各面の王研式透気度が、第一面は10000〜15000秒であり、第二面は4000〜8000秒であることを特徴とするものである。
本発明の工程剥離紙用原紙に用いる支持体としては特に限定しないが、パルプを主体とする上質紙、中質紙、晒クラフト等の用紙を適宜使用することができる。これらの用紙は市販のものを用いても良いし、木材パルプ、古紙パルプ、非木材パルプ等の一般的なパルプから原料パルプを選択して抄造しても良い。また、支持体をパルプから抄造する場合には、本発明の効果を損なわない範囲にて填料や抄紙用薬品等を適宜用いることができる。
また、本発明において用いる支持体の米坪等については特に限定するものではなく、加工対象となる熱硬化性樹脂の種類等に合わせて適宜選択すればよいが、目止め層形成後の透気度等を鑑みて、米坪50〜200g/m2、密度0.8〜1.0、厚み50〜250μm、王研式透気度20〜150秒程度であることが望ましい。また、塗工基材として平滑性及びカラーの塗工適性を具備したものであることも好ましい。
本発明において目止め層は、少なくとも顔料と接着剤と水溶性高分子が含まれる目止め層用塗工液を支持体の両面に塗工して、これを乾燥することにより形成されるものである。またここで、先に目止め層を形成した側の面を第一面、後に目止め層を形成した側の面を第二面と表す。第一面はシリコーン塗工層を設けて工程剥離紙とした際に重剥離面とする面であり、第二面は軽剥離面とする面である。
本発明において、目止め層用塗工液に用いる顔料としては、平板上であり塗工層内で配向しやすいことで均一な塗工面が得られやすく、また親水性を有していることから耐溶剤性の発言にも寄与するという点からカオリンが好ましい。目止め層用塗工液に用いるカオリンとしては、デラミネートカオリン、エンジニアードカオリン、構造化カオリンなどを用いることができる。ここで、デラミネートカオリンとは、積層状のカオリン粒子に剪断力をかけて機械的に薄板状に剥がしたものであり、一般的なカオリンと比較してアスペクト比が高く粒度分布が揃っている。また、エンジニアードカオリンとは、デラミネートカオリンの粗粒及び微粒を分級除去し、粒度分布を特定の狭い範囲に揃えたものである。本発明においては、目止め層の耐溶剤性とキュアー性の面からアスペクト比20〜70のカオリンを使用することが好ましく、アスペクト比40〜70のシェイプエンジニアードカオリンであればより好ましく、アスペクト比50〜60のシェイプエンジニアードカオリンであれば特に好ましい。アスペクト比が20未満、若しくは70を上回ると、耐溶剤性とキュアー性が不十分となるおそれがある。
なお、ここで「キュアー性」とはシリコーンの硬化性(硬化のしやすさ)を意味するものであり、キュアー性に優れているとはシリコーン塗工層が硬化しやすいものであることを示す。シリコーン塗工層がキュアー性に劣る、即ち硬化しにくいものであると指で擦る程度の接触でシリコーン層が壊れてしまい、軽度の破壊であれば表面が曇ったように見え、またより破壊の程度が大きければ表面が剥がれ落ちてしまうことがある。
また、本願においては、耐溶剤性とキュアー性が不十分にならない範囲であればカオリン以外の顔料を適宜混合して用いても良く、具体的には全顔料に対してカオリンの配合割合が80〜100質量部の範囲であれば十分な耐溶剤性とキュアー性が保持されると考えられる。ここでカオリンと併用できる顔料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、サチンホワイト、タルク、コロイダルシリカ、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、酸化チタン、プラスチックピグメント等が挙げられる。
本発明において、目止め層用塗工液に用いる接着剤としては合成ゴムからなる接着剤を用い、合成ゴムからなる接着剤としてはスチレン−ブタジエン共重合体(以下において「SBR」と表記することがある)を用いることが好ましい。工程剥離紙用原紙は後の工程において溶剤シリコーン塗工を行うものであるため、目止め層には耐溶剤性が必要となる。スチレン−ブタジエン共重合体はアクリル樹脂と比べて柔軟な被膜を形成し、大きなヒビ割れが発生し難いため、本発明の目止め層に用いる接着剤として好適である。すなわち目止め層用塗工液にスチレン−ブタジエン共重合体を添加することで、耐溶剤性が良好となり、後のシリコーン塗工工程において、溶剤系シリコーン樹脂の目止め層への染み込みが少なくなる。
本発明においてスチレン−ブタジエン共重合体の配合量は、顔料100質量部に対して20〜30質量部の範囲であることが好ましい。スチレン−ブタジエン共重合体の配合量が20質量部未満になると、支持体表面に十分な目止め層が形成されず、目止め層による耐溶剤性が乏しいことに加えひび割なども発生しやすくなるおそれがある。一方、スチレン−ブタジエン共重合体の配合量が30質量部を上回ると、十分な目止め層を形成することは容易となるが、皮膜が強固なものとなるため微細な空隙が生じにくくなり、また生じた場合であっても塞がりやすいため微細な空隙が少なくなり、本発明の目的であるシリコーン塗工工程やプリプレグ製造工程における加熱処理時のブリスターの発生が十分に抑制されないおそれがある。加えて、目止め層表面の粘着性が増すことにより目止め層用塗工液の塗工時やシリコーン塗工時に目止め層が接触する箇所にロール汚れが発生して安定操業を妨げたり、目止め層同士が接着する問題が発生するおそれがある。
また本発明においては、スチレン−ブタジエン共重合体の性能を損なわない程度であれば、目止め層用塗工液にスチレン−ブタジエン共重合体以外の接着剤を適宜混合使用しても良い。ここでスチレン−ブタジエン共重合体と併用することができる接着剤としては、例えばアクリル−スチレン系共重合体、メタクリレート−ブタジエン系共重合体、アクリルニトリル−ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ポリエステル系共重合体、ポリウレタン系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
本発明において目止め層用塗工液には水溶性高分子を配合する。目止め層用塗工液に水溶性高分子を添加することにより、乾燥工程で水溶性高分子が部分的に凝集し被膜を形成するため、目止め層に微細な空隙を効率良く形成し易くなる。水溶性高分子の添加により微細な空隙が生じやすくなるのは、水溶性高分子は乾燥時の収縮率が高いものであるため、その収縮差で微細な空隙が生じるためであると考えられる。また、シリコーン塗工工程において目止め層表面上に水酸基が並ぶため、溶剤系シリコーン樹脂の濡れ性が良くなり、安定したシリコーン塗工を行うことができる。
ここで水溶性高分子の配合量としては、顔料100質量部に対して3〜10質量部の範囲であることが好ましい。水溶性高分子の配合量が3質量部未満になると、水溶性高分子の配合量が不十分であるためシリコーン加工工程において溶剤系シリコーン樹脂の濡れ性が悪くなり、ハジキを生じるおそれがある。一方、水溶性高分子の配合量が10質量部を上回ると、目止め層が固くなりカレンダー工程で大きなひび割れを生じるおそれがある。
本発明において目止め層に配合する水溶性高分子としては特に限定せず、リン酸エステル化澱粉、酸化澱粉、ポリビニルアルコール、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース等を適宜選択して用いることができるが、濡れ性に優れてシリコーン塗工時に塗工適性が向上し、また他の水溶性高分子と比べて低粘度であるため塗工方式に応じて液性を調整しやすいという理由から尿素リン酸エステル化澱粉が好ましい。また、尿素リン酸エステル化澱粉を用いる場合であっても、本発明の目的を損なわない範囲であれば上述の他の水溶性高分子を併用しても良い。
本発明においては、発明の目的を損なわない範囲であれば、目止め層用塗工液に、保水剤、耐水化剤、流動性改良剤、防黴剤、防腐剤、消泡剤などのその他の抄紙用添加剤を加えることができる。耐水化剤を用いる場合には通常抄紙用に使用されるものを用いることができ、例えば、エポキシ樹脂、尿素ホルマリン樹脂、炭酸ジルコニウムアンモニウム、ポリアミドポリ尿素系樹脂、変性アミン樹脂、変性ポリアミド系樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド重縮合物などが挙げられる。
なお、本発明要件を満たし目的を達成できるのであれば、目止め層用塗工液は第一面と第二面とで同一のものを用いても良いし、異なる処方としても良い。
先にも述べたように、本発明においては支持体表面に設けられた目止め層の透気度を所定の範囲に調整することでシリコーン塗工工程やプリプレグシート製造工程における加熱処理時のシワやブリスターの発生を抑制するものである。より具体的には、本発明に係る工程剥離紙用原紙を支持体層の厚みで二分割してJIS P 8117:2009に準拠した方法で測定した王研式透気度が、第一面側の目止め層表面が10000〜15000秒であり、第二面側の目止め層表面が4000〜8000秒である。本発明者等の知見によれば、透気度が上述の範囲となるように調整することで、シリコーン塗工工程やプリプレグ製造工程での熱処理工程におけるブリスターの発生を抑制することができる。
透気度の具体的な調整方法としては幾つかの手段が考えられるが、本発明においては主として目止め層の構成により透気度の調整を行っている。即ち、顔料と接着剤と水溶性高分子を含む目止め層用塗工液を支持体の一方の面に塗工して目止め層を設ける第一面の目止め層形成処理と、もう一方の面に目止め層用塗工液を塗工し目止め層を設ける第二面の目止め層形成処理とを経て本発明に係る工程剥離紙用原紙が製造される。
本発明の工程剥離紙用原紙において、第一面はシリコーン塗工工程にて重剥離面用のシリコーン溶剤が塗工されて重剥離シリコーン面が形成される面である。一方、第二面はシリコーン塗工工程にて軽剥離面用のシリコーン溶剤が塗工されて軽剥離シリコーン面が形成される面である。
先にも述べたように、本発明に係る工程剥離紙用原紙は両面の目止め層表面に直径50μm以下のピンホールを複数有するものであり、第一面側の目止め層表面には1m2あたり直径10〜50μmであるピンホール数が2000〜10000個存在し、第二面側の目止め層表面には1m2あたり直径10〜50μmであるピンホール数が14000〜28000個存在することが好ましい。各面目止め層上のピンホールが上述の範囲であれば、適度な透気性を有しながらもシリコーンの浸透を抑制することができる。
ここで「ピンホール」とは、目止め層上に生じた微細な空隙のことであり、本発明においてはその中でも直径が10〜50μmであるピンホールに特に着目する。直径10〜50μmのピンホールは非常に微細なものであるため、紙層内で生じた水蒸気は問題なく紙外へ逃す一方で、シリコーン樹脂の支持体への浸透は抑制することができ、本願の目的に即したものである。
これに対して、直径が10μm未満のピンホールは後段で述べるSHO法による個数の把握が難しく、また物性への影響も小さいものと考えられるため本願においては測定対象外とする。一方、直径が50μmを超えるピンホールはシリコーンの過度な浸透の要因となり、シリコーンの過度な浸透を防ぎつつ良好な通気性を得るという本願の目的とは合致しないことに加え、本願に係る工程剥離紙用原紙の構成によればこのように大きいピンホールは基本的にほとんど発生しないため、こちらも測定対象外とした。
本発明においても、直径が50μmを超えるピンホールがごく少数発生する可能性は考えられるが、透気度と直径が10〜50μmであるピンホールの数とが本発明の範囲に入るものであれば、計測範囲内であるピンホールの数とそれによる透気度がほぼ釣り合っていることから、直径50μmを超えるピンホールは品質に悪影響を当たるほどの個数は存在しないものと考えられる。
本願において、ピンホール個数の測定は耐溶剤性試験であるSHO法により行った。具体的には、染料1.0質量部とエタノール100質量部とを混合してエタノール溶液を調整し、これを目止め層の表面に十分な量だけ塗布して10秒間静置後に払拭する。エタノール溶液が支持体のパルプ層に浸透することで顕在化した0.5mm2以上の面積を有する斑点(ピンホール)の個数を測定することで目止め層表面の面積0.5mm2以上のピンホールの数を把握することが可能となる。なお、この試験方法において測定対象となる「0.5mm2以上の面積を有するピンホール」とは直径が10μm以上の微細な空隙に相当する。
本願発明者等は、第一面及び第二面に前述の構成を有する目止め層用塗工液を塗工し、これを乾燥させる乾燥工程において、120〜160℃という高い乾燥温度で乾燥を行うることにより、ピンホールの個数を好適な範囲に容易に調整できることを知見した。
具体的には、先ずはじめに支持体の一方の表面に目止め層用塗工液を塗工して120〜160℃で乾燥させることで第一面側の目止め層が形成される。120〜160℃という高温で乾燥処理が行われることにより、当然支持体中の水分が水蒸気となり紙層から抜けることとなる。紙層から抜けた水蒸気が更に乾燥固化の途中の目止め層から抜けることにより、目止め層に微細な空隙を生じさせる。ところが、この時点で第一面側には既に目止め層用塗工液が塗工されているのに対して、第二面となる面側はまだ目止め層用塗工液が塗工されておらず非塗工面がそのまま露出しているため、第一面側表面と非塗工面側表面とでは水蒸気の抜ける量に差異が生じ、非塗工面側の方がより多くの水蒸気が抜けることとなる。
次いで、支持体のもう一方の面にも目止め層用塗工液を塗工して120〜160℃で乾燥させることで第二面側の目止め層が形成される。この処理の際にも第一面乾燥時と同様に工程剥離紙用原紙の両面から水蒸気が抜けるが、第二面の乾燥処理を行う時点で第一面側の目止め層は既にしっかりと形成されているのに対して第二面側の目止め層用塗工液は乾燥固化の途中であるため、第二面の乾燥処理時にもやはり第二面側の方が水蒸気が抜けやすい。そして、それぞれの目止め層を設けた際の目止め層から抜けた水蒸気の量は第一面側より第二面側の方が多くなるため、水蒸気が抜ける際に生じるピンホールの数も第二面側の目止め層は第一面側の目止め層に比べて多いものとなる。このような手順で支持体の両面に目止め層を設けることで、仮に両面に同一の目止め層用塗工液を用いた場合であっても、両面のピンホール数と透気度が異なるものとなり、重剥離面を形成する第一面は相対的にピンホール数が少なく耐溶剤性に優れたものとなり、軽剥離面を形成する第二面は相対的にピンホール数が多く通気性に優れたものとなる。
ここで、目止め層用塗工液の乾燥温度が120℃未満となると、乾燥が緩慢に進行することにより一度に発生する水蒸気の量が減少し、支持体断面等からの蒸発だけで発生した水蒸気の多くが抜けることとなり、支持体から目止め層を抜けて出る水蒸気の量が減少することでピンホールが生じにくくなる。このため目止め層に十分な数のピンホールが形成されず、水蒸気の通気性が乏しくなりシリコーン塗工工程やプリプレグ製造工程における熱処理工程でのブリスターが発生し易くなる。一方、目止め層用塗工液の乾燥温度が160℃を超えると、乾燥温度が高すぎるために目止め層全体が均一に乾燥するのではなく、目止め層表面から乾燥がはじまることで目止め層表面に薄膜が形成されるような状態になって支持体内の水分を高い状態で閉じ込めることにより、乾燥工程において目止め層内でブリスターが発生するおそれがあることに加え、高すぎる乾燥温度により直径が50μmを上回るピンゴールが目止め層上に多く発生し、目止め層の耐溶剤性と塗工面感が悪化して目止め層表面にも凹凸が生じる。
先にも述べたように、未硬化の熱硬化性樹脂が塗工される重剥離シリコーン面は剥離強度の均一化などの品質を高度に求められることから、重剥離シリコーン面を設ける側の面の目止め層にはポリエチレンラミネート並の目止め性能が求められる。このため、第一面の目止め層表面には1m2あたりの直径が10〜50μmであるピンホール数が2000〜10000個であることが好ましい。第一面におけるピンホール数が上述の範囲であれば、適度な透気性を有しながらも重剥離シリコーン面を形成できる高い耐溶剤性が得られる。第一面の1m2あたりのピンホール数が2000個未満になると、ピンホールの数が少ないことからシリコーン塗工工程において重剥離シリコーン液の染み込みが少なくなり、均一なシリコーン面が形成されると考えられるが、その一方で水蒸気の通気性が乏しくなるため、プリプレグ製造工程における熱処理工程でブリスターが発生し易くなる。一方、第一面の1m2あたりのピンホール数が10000個を超えると、通気性は得られるものの耐溶剤性が乏しくなってシリコーン塗工工程における重剥離シリコーン液の染み込みが多くなり、安定した均一なシリコーン層を塗工することが困難になる。
一方、軽剥離シリコーン面は重剥離シリコーン面と比べて、剥離強度の均一化などの品質をそれほど高度には求められない。このため、軽剥離面を設ける第二面には第一面ほどの高度な耐溶剤性が必要とされず、目止め層表面によりピンホールを多く形成させて通気性を向上させることができる。このため、第二面の目止め層表面には直径が10〜50μmであるピンホール数が1m2あたり14000〜28000個であることが好ましい。第二面の目止め層上の直径10〜50μmであるピンホール数が1m2あたり14000個未満になると、透気度が低下し水蒸気の通気性が乏しくなるため、シリコーン塗工工程やプリプレグ製造工程における熱処理工程でのブリスターが発生し易くなる。一方、第二面の目止め層上の直径10〜50μmであるピンホール数が1m2あたり28000個を超えると、ピンホールの個数が多すぎるために目止め層の耐溶剤性が乏しくなり、シリコーン塗工工程において軽剥離シリコーン液の染み込みが過度になり安定した均一なシリコーン層を塗工することが困難になる。また、プリプレグ製造工程において炭素繊維内にエポキシ樹脂を塗工又は含浸させる工程においても、塗工を行う軽剥離シリコーン面が均一でないためエポキシ樹脂を均一に含浸させられずプリプレグ成形体の強度が低下し、更に転写されたプリプレグ面にも凹凸が発生するおそれがある。
本実施形態において、目止め層の塗工方法は、エアナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、ロールコーター、リップコーター、カーテンコーター、ダイコーター、グラビアコーターなどの公知の塗工機を用いた方法である。この中でもエアナイフコーターが好ましい。エアナイフでwet状態の目止め層を均一に掻き落とすことで乾燥工程において好適に微細な空隙を有する目止め層を形成することができる。また、目止め用塗工液は、支持体を製造後、別途塗工工程を設けて塗工するか、又は支持体を製造時に同時に塗工してもよい。
本発明において、目止め層の乾燥方法としては、熱風乾燥法、赤外乾燥法、ドラム乾燥法等の一般的な乾燥方法の中から適宜選択することができるが、それらの中でもエアドライヤーなどを用いた熱風乾燥法が好ましい。目止め層の表層から熱風乾燥することで微細な空隙を有する目止め層を形成することが容易となる。
また、本実施形態において、乾燥工程を経た工程剥離紙用原紙の最終水分率が6質量%以下であることが好ましく、4%以下であることがより好ましい。工程剥離紙用原紙の最終水分率とは、乾燥工程直後の工程剥離紙用原紙の全質量に対する工程剥離紙用原紙に含まれる水分の質量の割合をいう。
本発明において、各面の目止め層用塗工液の塗工量は片面あたり絶乾質量で10〜20g/m2であることが好ましく、10〜15g/m2であることがより好ましい。目止め層用塗工液の塗工量が10g/m2未満になると、目止め層自体の厚みが十分でないため被膜性が乏しく、耐溶剤性に劣るおそれがある。一方、目止め層用塗工液の塗工量が20g/m2を超えると、目止め層の厚みが過度になり水蒸気の通過性が悪くなるおそれがある。なお、目止め層用塗工液の塗工量は、両面同一の塗工量であっても良いし、本発明の目的を達成する範囲で異なっていても良い。
本発明においては、支持体の両面に目止め層を形成した後に、マシンカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカレンダーなどでカレンダー処理を行ってもよい。また、カール調整処理として、裏面に水若しくはカール調整剤などの塗工や、加湿を行ってもよい。
本発明において、工程剥離紙用原紙の目止め層上にシリコーン剥離層を設けることで工程剥離紙を製造することができる。ここでシリコーン剥離層に用いるシリコーン剥離剤は、剥離効果を有するものであれば特に限定されるものではなく、従来公知のシリコーン剥離剤を用いることができる。このようなシリコーン剥離剤としては、例えば、エマルジョン系、溶剤系、又は無溶剤系の塗布又は混合溶融押し出し物の形態のもの等を用いることができ、また硬化機構としては、例えば、ラジカル重合型、縮合型、付加型、架橋型、開環重合型などの反応を利用するものを挙げることができる。
シリコーン剥離層を形成する際のシリコーン剥離剤の塗布量は特に限定されるものではないが、工程剥離紙用原紙の片面あたり0.3〜3.0g/m2であることが好ましく、0.5〜2.0g/m2であればより好ましい。シリコーン剥離層の塗布量が0.3g/m2未満になると、シリコーン剥離層による効果が十分得られずにプリプレグシート製造工程において剥離不良となることがある。一方、シリコーン剥離層の塗布量が3.0g/m2を超えると、多量のシリコーン樹脂を用いることでコストがかかるだけではなく、剥離剤の硬化不良が発生することがある。なお、シリコーン剥離層の塗布量は、両面同一の塗工量であっても良いし、本発明の目的を達成する範囲であれば重剥離シリコーン面と軽剥離シリコーン面とで異なっていても良い。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の構成に限定されるものではない。また、例中の「部」、「%」は、特に断らない限りそれぞれ「質量部」、「質量%」を示す。なお、添加部数は、固形分換算の値である。
(実施例1)
<目止め用塗工液の調製>
先ずはじめに、顔料と分散剤を下記の比率で水中に添加して、カウレス分散機で固形分濃度が65%である顔料分散液を調製した。

・カオリン(イメリス社製、商品名Contour 1500、アスペクト比59)
80部
・重質炭酸カルシウム(備北粉化社製、商品名ソフトン#2200) 20部
・分散剤(東亜合成社製、商品名アロンT−50、40%濃度品) 0.1部

次いで、得られた顔料分散液固形100部に、下記の薬品を添加して撹拌し、さらに水で調製して固形分濃度が40%である目止め層用塗工液を作製した。

・顔料分散液 100部
・尿素リン酸エステル化澱粉(王子コーンスターチ社製、商品名エースP260)
8部
・スチレンブタジエンラテックス(旭化成社製、商品名:L−7063) 24部
・水溶性エポキシ樹脂(DIC社製、商品名:CR−5L) 0.5部
・ポリエチレン樹脂(商品名:SNコート289、サンノプコ社製) 0.5部

得られた目止め層用塗工液を、支持体となる坪量70g/m2の上質紙の片面にエアナイフコーターで片面の塗工量が絶乾質量で12.0g/m2となるように塗工し、エアドライヤーにて150℃の乾燥温度で乾燥させて第一面の目止め層を形成し、続いてもう一方の面に前記目止め層用塗工液をエアナイフコーターで塗工量が絶乾質量で12.0g/m2となるように塗工し、エアドライヤーにて150℃の乾燥温度で乾燥させて第二面の目止め層を形成することにより、最終水分率が4%である工程剥離紙用原紙を作製した。
このようにして得られた工程剥離紙用原紙において、耐溶剤性(ピンホール数)、ブリスター性、シリコーン適性(密着性)の評価を行った。これらの評価は、23℃、50%RHで調湿後、次の方法に準拠して行い、その結果を図1及び図3に示した。
[耐溶剤性]
SHO法;染料を1.0質量部とエタノール100質量部とを混合したエタノール溶液を各目止め層の表面に表面がスポンジ状である巾10cmのローラーで8cm×15cmの面積を覆うように1度塗りで十分な量を塗布し、10秒間静置後にろ紙などで払拭する。エタノール液が支持体のパルプ層に浸透し斑点(ピンホール)が生じ、測定面積(8cm×15cm)内の0.5mm2の大きさを超えるピンホールを数え、m2あたりに換算し評価する。
[王研式透気度]
支持体層で二分割し、JIS P 8117:2009に準拠した方法で測定した。
[ブリスター性]
ドラフト内で電熱器を用いて、熱源600Wの電熱部から高さ6.5cmに試料を固定する枠を設置し、A4サイズの試料を枠上に載せブリスターの発生の有無を評価する。試料の水分は最終水分値のまま実施する。
○:ブリスター発生なし。
×:ブリスター発生あり。
(剥離層の形成:シリコーン剥離剤塗布)
<重剥離面(以下、「重面」と記載することもある)用シリコーン剥離剤塗布液>
以下の原料を混合して撹拌し、シリコーン濃度6%の重剥離面用シリコーン剥離剤塗布液を調整した。

・重面シリコーン(信越シリコーン社製、商品名KS−830、30%濃度品)
100g
・触媒(信越シリコーン社製、商品名CAT−PL−50T、100%濃度品)
0.8g
・トルエン 400g

<軽剥離面(以下、「軽面」と記載することもある。)用シリコーン剥離剤塗布液>
以下の原料を混合して撹拌し、シリコーン濃度6%の軽剥離面用シリコーン剥離剤塗布液を調整した。

・軽面シリコーン(信越シリコーン社製、商品名KS−778、30%濃度品)
100g
・触媒(信越シリコーン社製、商品名CAT−PL−50T、100%濃度品)
0.8g
・トルエン 400g

前記工程剥離紙用原紙の第一面に、重剥離面用シリコーン剥離剤塗布液をメイヤーバーにて塗工量が絶乾質量で1.0g/m2となるように塗工し、熱風循環式乾燥機にて150℃で30秒間熱乾燥処理を行った。次いで、前記工程剥離紙用原紙の第二面に、軽剥離面用シリコーン剥離剤塗布液をメイヤーバーにて塗工量が絶乾質量で1.0g/m2となるように塗工し、熱風循環式乾燥機にて150℃で30秒間熱乾燥処理を行った。
[濡れ性]
前記シリコーン塗工後の表面状態を観察する。
○:ハジキがなく、実用レベルである。
×:ハジキがあり、実用レベルではない。
[キュアー性]
各重面、軽面シリコーン剥離剤塗布面を指で数回擦り、くもり、脱落の有無を観察する。
○:くもりと脱落のいずれもなく、実用レベルである。
×:くもりと脱落のいずれか、もしくは双方が有り、実用レベルではない。
(実施例2)
実施例1において、乾燥温度を120℃に変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
(実施例3)
実施例1において、乾燥温度を160℃に変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
(実施例4)
実施例1において、最終水分率が6質量%となるように目止め層の乾燥工程における乾燥時間を変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
(実施例5)
実施例1において、尿素リン酸エステル化澱粉(王子コーンスターチ社製、商品名エースP260)の添加量を8部から3部に、スチレンブタジエンラテックス(旭化成社製、商品名:L−7063)の添加量を24部から30部に、乾燥温度を120℃に変更し、最終水分率が6質量%となるように目止め層の乾燥工程における乾燥時間を変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
(実施例6)
実施例1において、尿素リン酸エステル化澱粉(王子コーンスターチ社製、商品名エースP260)の添加量を8部から10部に、スチレンブタジエンラテックス(旭化成社製、商品名:L−7063)の添加量を24部から20部に、乾燥温度を160℃に変更し、最終水分率が3.5質量%となるように目止め層の乾燥工程における乾燥時間を変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
(実施例7)
実施例1において、カオリン(イメリス社製、商品名Contour 1500、アスペクト比59)の添加量を80部から100部に変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
(実施例8)
実施例1において、顔料であるアスペクト比59のカオリン(イメリス社製、商品名Contour 1500、アスペクト比59)を、アスペクト比が20〜25のカオリン(イメリス社製、商品名センチュリーHC、アスペクト比20〜25)に変更した以外は実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
(実施例9)
実施例1において、目止め層の片面の塗工量が絶乾質量で10.0g/m2となるように両面の塗工量を変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
(実施例10)
実施例1において、目止め層の片面の塗工量が絶乾質量で18.0g/m2となるように両面の塗工量を変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
[比較例1]
実施例1において、目止め層の乾燥温度を110℃に変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
[比較例2]
実施例1において、目止め層の乾燥温度を170℃に変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
[比較例3]
実施例1において、最終水分率が7質量%となるように目止め層の乾燥工程における乾燥時間を変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
[比較例4]
実施例5において、尿素リン酸エステル化澱粉(王子コーンスターチ社製、商品名エースP260)の添加量を3部から0部に、スチレンブタジエンラテックス(旭化成社製、商品名:L−7063)の添加量を30部から40部に変更した以外は実施例5に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
[比較例5]
実施例6において、尿素リン酸エステル化澱粉(王子コーンスターチ社製、商品名エースP260)の添加量を10部から20部に、スチレンブタジエンラテックス(旭化成社製、商品名:L−7063)20部から10部に変更した以外は実施例6に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
[比較例6]
実施例7において、顔料であるアスペクト比59のカオリン(イメリス社製、商品名Contour 1500、アスペクト比59)を、アスペクト比が80〜100であるカオリン(イメリス社製、商品名バリサーフHX、アスペクト比80〜100)に変更した以外は、実施例7に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
[比較例7]
実施例1においてエアナイフコーターで、片面の塗工量が絶乾質量で8.0g/m2となるように両面塗工を行った以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
[比較例8]
実施例1において、目止め層の片面の塗工量が絶乾質量で22.0g/m2となるように両面の塗工量を変更した以外は、実施例1に記載したとおりの条件で工程剥離紙用原紙を作製した。
本実施例及び比較例における工程剥離紙用原紙の構成と物性を図1〜4に示す。
図1〜4の結果から明らかなように、本発明の要件を充たした工程剥離紙用原紙は、目止め層の通気性が良好となり、シリコーン塗工工程、及びプリプレグ製造工程においても熱処理工程でブリスターを抑制することが可能であり、溶剤系シリコーン樹脂の染み込みが少なく、安定した均一なシリコーン層を塗工することができるものとなった。これは、目止め層用塗工液の構成と乾燥温度が好ましいものであったため、第一面の目止め層表面1m2あたりの直径10〜50μmであるピンホール数を2000〜10000個、第二面の目止め層表面1m2あたりの直径10〜50μmであるピンホール数を14000〜28000個の範囲にコントロールできたことによるものと考えられる。
詳細には、目止め層は、目止め層用塗工液の乾燥工程で乾燥温度を120〜160℃と高温乾燥することで微細な空隙を形成させ、ピンホール数をコントロール(調節)することで、シリコーン塗工工程やプリプレグ製造工程での熱処理工程におけるブリスターの発生を抑制し、微細な空隙であるため、耐溶剤性が良好で、溶剤系シリコーン樹脂の溶剤バリア性と、濡れ性と、キュアー性についても良好な工程剥離紙用原紙が形成された(実施例1〜6)。
これに対して、乾燥温度が120℃未満となると目止め層に微細な空隙が少なく、水蒸気の通気性が乏しくなるため、ブリスターが発生し易く、乾燥温度が160℃を超えると微細な空隙のピンホールだけでなく、大きな径のピンホールが多くなるため、耐溶剤性が劣り、溶剤系シリコーン樹脂の溶剤バリア性と、濡れ性と、キュアー性について不備のある工程剥離紙用原紙しか形成されなかった。(比較例1〜5)
また、特定の範囲のアスペクト比(20〜70)を有するカオリン顔料を使用した場合において、ピンホール数を好ましい範囲にコントロールすることができ、溶剤バリア性、濡れ性、キュアー性ともに良好である工程剥離紙用原紙が形成された(実施例7及び8)。これに対して、カオリン顔料のアスペクト比が一定の範囲にない場合には、少なくとも溶剤バリア性とキュアー性について不備のある工程剥離紙用原紙となった(比較例6)。
また、目止め層用塗工液の塗工量が片面あたり絶乾質量で10〜20g/m2の範囲であるとピンホール数を好ましい範囲にコントロールすることができ、シリコーン塗工工程やプリプレグ製造工程での熱処理工程におけるブリスターの発生を抑制し、溶剤バリア性と、濡れ性と、キュアー性が良好である工程剥離紙用原紙が形成された(実施例1、実施例9及び10)。これに対して、目止め層用塗工液の塗工量が10g/m2未満の場合には、目止め層自体の被膜が乏しく、溶剤バリア性、キュアー性とも不備があり、また20g/m2を超えると、水蒸気の通過性が悪くなり、ブリスターが発生し易くなる工程剥離紙用原紙しか形成されなかった(比較例7及び8)。
以上述べたように本発明によれば、目止め層の通気性が良好である工程剥離紙用原紙を製造することができる。
このような工程剥離紙用原紙を用いることで、シリコーン塗工工程における加熱処理時にもブリスターの発生が抑制され、工程剥離紙の製造時にも溶剤系シリコーン樹脂の染み込みが少なく、安定した均一なシリコーン層を塗工することができる。
また、本発明に係る工程剥離紙用原紙を使用した工程剥離紙を用いることで、非常に高い温度で加工される炭素繊維プリプレグシートの製造にも用いることができ、プリプレグ製造工程における加熱処理時のブリスターの発生が抑制され、それによるプリプレグシートでのシワや型の発生も抑制できる。

Claims (11)

  1. 支持体の両面に、顔料と合成ゴムを含む接着剤と水溶性高分子を含有する目止め層用塗工液を塗工して乾燥させることで目止め層を設けた工程剥離紙用原紙であって、
    前記支持体の両面のうち、先に目止め層用塗工液を塗工した面を第一面、後に目止め層用塗工液を塗工した面を第二面とし、
    前記第一面の目止め層表面、及び第二面の目止め層表面には、直径50μm以下のピンホールが存在し、
    前記支持体の層間で厚み方向に二分割した際の各面の王研式透気度が、第一面は10000〜15000秒であり、第二面は4000〜8000秒であることを特徴とする工程剥離紙用原紙。
  2. 前記第一面の目止め層表面には直径10〜50μmのピンホールが1m2あたり2000〜10000個存在し、
    前記第二面の目止め層表面には直径10〜50μmのピンホールが1m2あたり14000〜28000個存在する、ことを特徴とする請求項1に記載の工程剥離紙用原紙。
  3. 前記水溶性高分子は、前記顔料100質量部に対して3〜10質量部の範囲で配合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の工程剥離紙用原紙。
  4. 前記目止め層用塗工液に含まれる顔料のうち、80質量部以上がカオリンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の工程剥離紙用原紙。
  5. 前記接着剤にはスチレン−ブタジエン共重合体が含まれ、スチレン−ブタジエン共重合体の配合量は顔料100質量部に対して20〜30質量部の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の工程剥離紙用原紙。
  6. 前記カオリンのアスペクト比が20〜70の範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の工程剥離紙用原紙。
  7. 含有水分が6質量%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の工程剥離紙用原紙。
  8. 請求項1〜7に記載された工程剥離紙用原紙の第一面にシリコーンを含む重剥離面用塗布液を塗工して重剥離面を設け、第二面にシリコーンを含む軽剥離面用塗布液を塗工して軽剥離面を設けたことを特徴とする工程剥離紙。
  9. 支持体を用意する支持体用意ステップと、
    顔料と接着剤と水溶性高分子とを含む原料を混合して目止め層用塗工液を調整する目止め層用塗工液調整ステップと、
    前記目止め層用塗工液を前記支持体の一方の面に塗工し、その後120〜160℃で乾燥させることで目止め層を形成する第一面目止め層形成ステップと、
    前記目止め層用塗工液を前記支持体のもう一方の面に塗工し、その後120〜160℃で乾燥させることで目止め層を形成する第二面目止め層形成ステップと、を有し、
    前記第一面の目止め層表面、及び第二面の目止め層表面には、直径50μm以下のピンホールが存在し、
    支持体の層間で厚み方向に2分割した場合の各面の王研式透気度が、第一面側は10000〜15000秒、第二面側は4000〜8000秒である、ことを特徴とする工程剥離紙用原紙の製造方法。
  10. 前記第一面の目止め層表面には直径10〜50μmのピンホールが1m2あたり2000〜10000個存在し、
    前記第二面の目止め層表面には直径10〜50μmのピンホールが1m2あたり14000〜28000個存在する、ことを特徴とする請求項9に記載の工程剥離紙用原紙の製造方法。
  11. 請求項1〜6に記載された工程剥離紙用原紙の第一面に、シリコーンを含む重剥離面用塗布液を塗工して重剥離面を設ける重剥離面形成ステップと、
    第二面にシリコーンを含む軽剥離面用塗布液を塗工して軽剥離面を設ける軽剥離面形成ステップと、を有することを特徴とする工程剥離紙の製造方法。
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