JP2016159782A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】舵角比が変化することによって生じる違和感を抑制可能なステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリング装置1は、ステアリングホイール11の操舵角θ1と操舵輪50の転舵角θ2との比である舵角比を変化させる舵角比可変機構20と、舵角比が可変な可変モードと舵角比が固定の固定モードとをドライバーが選択的に入力可能な入力装置61と、入力装置61の入力結果に基づいて舵角比を設定し、この舵角比が得られるように舵角比可変機構20を制御する第一の制御装置60と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
ステアリングホイールの操舵角と操舵輪の転舵角との比である舵角比を可変に制御可能なステアリング装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この種のステアリング装置では、高速走行時に舵角比が小さく設定され、低速走行時に舵角比が大きく設定される。これにより、高速走行時の安定性と低速走行時の俊敏な旋回挙動とが実現される。
特開2012−056399号公報
上述のステアリング装置では、走行中に舵角比が変化するため、ドライバーによっては違和感を覚える場合がある。特許文献1では、ドライバーの運転状況に応じて舵角比をきめ細かく制御することが提案されている。しかし、この方法では、違和感を完全には解消することができず、制御も複雑になる。
本発明の目的は、舵角比の変化によって生じる違和感を抑制可能なステアリング装置を提供することにある。
本発明の一態様に係るステアリング装置は、ステアリングホイールの操舵角と操舵輪の転舵角との比である舵角比を変化させる舵角比可変機構と、舵角比が可変な可変モードと舵角比が固定の固定モードとをドライバーが選択的に入力可能な入力装置と、前記入力装置の入力結果に基づいて舵角比を設定し、前記舵角比が得られるように前記舵角比可変機構を制御する第一の制御装置と、を有する。
この構成によれば、ドライバーの選択によって可変モードと固定モードとを切り替えることができる。固定モードを選択することで、舵角比の変化が防止され、違和感の少ない走行が可能となる。
本発明の一態様に係るステアリング装置は、例えば、ドライバーの操舵をアシストするアシストトルクを発生させるパワーアシスト機構と、前記固定モードの舵角比に基づいてアシストトルクを設定し、前記アシストトルクが得られるように前記パワーアシスト機構を制御する第二の制御装置と、を有する。
この構成によれば、固定モードに適したアシストトルクを発生させることができる。
本発明の一態様に係るステアリング装置においては、例えば、前記第二の制御装置は、前記固定モードの舵角比が大きくなるに従って前記アシストトルクを小さくする。
この構成によれば、自然な操作感を実現することができる。
本発明の一態様に係るステアリング装置においては、例えば、前記固定モードの舵角比を前記入力装置にドライバーが入力可能である。
この構成によれば、ドライバーが固定モードの舵角比を自由に設定することができる。
本発明の一態様に係るステアリング装置においては、例えば、前記舵角比の入力は、予め設定された複数の舵角比の中から一つの舵角比をドライバーが選択することにより行われる。
この構成によれば、舵角比の入力が容易になる。
本発明の一態様に係るステアリング装置においては、例えば、前記車両が走行している最中は、前記固定モードと前記可変モードとの切り替えを行うためのドライバーの入力操作が禁止される。
この構成によれば、走行中の舵角比の変動が抑制され、走行の安定性が高まる。
本発明の一態様に係るステアリング装置においては、例えば、走行の安全を確保するための安全システムが作動しているときには、前記固定モードで設定された舵角比よりも前記安全システムで設定された舵角比が優先される。
この構成によれば、走行の安全性が高まる。
本発明の一態様に係るステアリング装置においては、例えば、前記ステアリングホイールと前記操舵輪とは機械的に切り離されており、前記舵角比可変機構は、前記操舵輪に転舵力を付与する転舵アクチュエータを有し、前記第一の制御装置は、前記ステアリングホイールの操舵角に基づいて、前記操舵輪の転舵角を設定する。
この構成によれば、ステアバイワイヤ方式のステアリング装置において、可変モードと固定モードの切り替えが可能となる。
本発明によれば、舵角比の変化によって生じる違和感を抑制可能なステアリング装置を提供することができる。
図1は、第一の実施形態に係るステアリング装置の概念図である。 図2は、舵角比可変機構の近傍の構成を示す図である。 図3は、舵角比可変機構の概略構成を示す図である。 図4は、舵角比可変機構の模式図である。 図5は、入力軸回転数と出力軸回転数との関係を示す図である。 図6は、可変モードにおける車両速度と舵角比との関係を示す図である。 図7は、固定モードにおける車両速度と舵角比との関係を示す図である。 図8は、操舵トルクとアシストトルクとの関係を示す図である。 図9は、舵角比が小さいときの操舵トルクとアシストトルクとの関係を示す図である。 図10は、舵角比が大きいときの操舵トルクとアシストトルクとの関係を示す図である。 図11は、入力装置がステアリングホイールに設けられた例を示す図である。 図12は、入力装置がカーナビゲーションシステムのメニュー画面として構成される例を示す図である。 図13は、車両走行中のメニュー画面を示す図である。 図14は、レーンキープモードが作動した状態で車両が左にカーブする例を示す図である。 図15は、車両の右側にガードレールが存在する例を示す図である。 図16は、第二の実施形態に係るステアリング装置の概念図である。
発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
[第一の実施形態]
図1は、本発明の第一の実施形態に係るステアリング装置1の概念図である。
ステアリング装置1は、ステアリングホイール11と、操舵軸80と、舵角比可変機構20と、ラック40と、第一の制御装置60と、パワーアシスト機構90と、第二の制御装置100と、入力装置61と、速度センサー62と、カメラ63と、操舵角センサー64と、トルクセンサー65と、を有する。
操舵軸80は、入力操舵軸10と、出力操舵軸30と、を有する。入力操舵軸10と出力操舵軸30との間には、舵角比可変機構20が設けられている。入力操舵軸10の上端には、ステアリングホイール11が連結されている。入力操舵軸10には、ステアリングホイール11の操舵角θ1が入力される。
入力操舵軸10は、複数のシャフト部(第一のシャフト部12、第二のシャフト部13、第三のシャフト部14)によって構成されている。複数のシャフト部は、複数のユニバーサルジョイント(第一のユニバーサルジョイント15、第二のユニバーサルジョイント16)を介して互いに連結されている。出力操舵軸30の下端には、ピニオン36が設けられている。ピニオン36は、出力操舵軸30と交差する方向に延びるラック40と噛み合っている。ラック40の両端には、タイロッド42を介して、操舵輪50がそれぞれ連結されている。
入力操舵軸10には、操舵角センサー64が設けられている。操舵角センサー64は、ステアリングホイール11の操舵角θ1を検出する。操舵角センサー64は、例えば、ステアリングホイール11の中立位置からのステアリングホイール11の回転角を操舵角θ1として検出する。操舵角θ1は、入力操舵軸10の回転数(入力軸回転数)ωAに変換されて、第一の制御装置60に供給される。
入力操舵軸10には、トルクセンサー65が設けられている。トルクセンサー65は、入力操舵軸10に作用する操舵トルクTrを検出する。操舵トルクTrは、操舵輪50の操舵に伴うトルクである。操舵トルクTrは、第二の制御装置100に供給される。
舵角比可変機構20は、変速機21と、駆動装置22と、を有する。舵角比可変機構20は、変速機21を駆動装置22によって駆動することにより、ステアリングホイール11の操舵角θ1と操舵輪50の転舵角θ2との比である舵角比(θ2/θ1)を変化させる。駆動装置22の駆動は、第一の制御装置60によって制御される。
図2は、舵角比可変機構20の近傍の構成を示す図である。図3は、舵角比可変機構20の概略構成を示す図である。
図2に示すように、変速機21の上端および下端には、入力操舵軸10と出力操舵軸30とがそれぞれ接続されている。駆動装置22および第一の制御装置60は、変速機21の側方に設けられている。
図3に示すように、駆動装置22は、舵角比調整モーター22bと、ウォーム22cと、を有する。ウォーム22cは、舵角比調整モーター22bによって回転駆動される。ウォーム22cは、変速機21に設けられたウォームホイール歯29a(図4参照)と噛み合う。ウォーム22cが回転することにより、ウォームホイール歯29aに接続された出力操舵軸30が回転する。
第一の制御装置60は、複数の電子部品60cを搭載した制御基板60bを有する。複数の電子部品60cには、各種制御パラメーターおよび制御プログラムを記憶した記憶素子、舵角比調整モーター22bの回転数を演算する演算素子、舵角比調整モーター22bを回転駆動する駆動素子などが含まれる。第一の制御装置60は、記憶素子に記憶された各種制御パラメーターを用いて舵角比を設定し、この舵角比が得られるように舵角比調整モーター22bの回転数を制御する。
舵角比調整モーター22bとウォーム22cは、ケース22aの内部に収容されている。制御基板60bは、ケース60aの内部に収容されている。ケース60aとケース22aとは一体に固定されている。これにより、第一の制御装置60と舵角比可変機構20とが一体化されている。
図1に戻って、パワーアシスト機構90は、ボールねじ機構91と、アシストモーター92と、を有する。ボールねじ機構91はラック40に取り付けられている。ボールねじ機構91は、アシストモーター92の回転運動をラック40の長軸方向の直線運動に変換する。これにより、操舵輪50に転舵力が付与される。パワーアシスト機構90は、アシストモーター92の動力をラック40に伝達することにより、ドライバーの操舵をアシストするアシストトルクTaを発生させる。
アシストモーター92の駆動は、第二の制御装置100によって制御される。第二の制御装置100は、アシストモーター92の駆動電流を変化させることにより、アシストトルクTaの大きさを変化させる。アシストモーター92と第二の制御装置100とは、一体化され、ラック40の外周を囲むハウジングの内部に収容されている。
第二の制御装置100は、各種制御パラメーターおよび制御プログラムを記憶した記憶素子、アシストモーター92の回転数を演算する演算素子、アシストモーター92を回転駆動する駆動素子などを有する。第二の制御装置100は、記憶素子に記憶された各種制御パラメーターを用いてアシストトルクTaを設定し、このアシストトルクTaが得られるようにアシストモーター92の駆動電流を制御する。
図2に示すように、第一の制御装置60と第二の制御装置100とは、ワイヤーハーネス110によって接続されている。第二の制御装置100は、第一の制御装置60によって設定された舵角比と連動して、アシストトルクTaを制御する。
図4は、舵角比可変機構20の模式図である。
変速機21は、第一の太陽歯車23と、複数の第一の遊星歯車24と、第二の太陽歯車26と、複数の第二の遊星歯車27と、キャリア29と、を有する。複数の第一の遊星歯車24は、第一の太陽歯車23と噛合して、第一の太陽歯車23の周りを回転する。複数の第二の遊星歯車27は、第二の太陽歯車26と噛合して、第二の太陽歯車26の周りを回転する。複数の第一の遊星歯車24と複数の第二の遊星歯車27は、キャリア29によって回転自在に支持されている。複数の第一の遊星歯車24と複数の第二の遊星歯車27とキャリア29は、操舵軸80の周りを一体に回転する。
第一の太陽歯車23には入力操舵軸10が連結されている。第二の太陽歯車26には出力操舵軸30が連結されている。キャリア29の外周には、ウォームホイール歯29aが形成されている。ウォームホイール歯29aは、駆動装置22のウォーム22c(図3参照)と噛み合っている。駆動装置22は、舵角比調整モーター22b(図3参照)によってウォーム22cを回転させることにより、キャリア29を回転させる。これにより、入力操舵軸10の回転数(入力軸回転数)と出力操舵軸30の回転数(出力軸回転数)との比が変化する。舵角比可変機構20は、入力軸回転数と出力軸回転数との比を変化させることにより、舵角比を変化させる。
例えば、出力軸回転数ωDは、下記の式(1)および式(2)によって決まる。
ωD=ωS+(ωA−ωS)×(ZA/ZB)×(ZC/ZD)…(1)
ωS=ωM/R…(2)
ここで、ZAは、第一の太陽歯車23の歯数である。ZBは、第一の遊星歯車24の歯数である。ZCは、第二の遊星歯車27の歯数である。ZDは、第二の太陽歯車26の歯数である。ωSは、キャリア29の回転数である。ωMは、舵角比調整モーター22b(図3参照)の回転数である。Rは、ウォーム22c(図3参照)とウォームホイール歯29aとで構成されるウォームギアの減速比である。
舵角比可変機構20は、回転数ωMを増減することにより、出力軸回転数ωDを増減することができる。図5に示すように、回転数ωMを大きくすると、出力軸回転数ωDは大きくなり、回転数ωMを小さくすると、出力軸回転数ωDは小さくなる。入力軸回転数ωAと出力軸回転数ωDとの比(ωD/ωA)によって舵角比が一意に決まる。比(ωD/ωA)が大きいほど舵角比は大きくなり、比(ωD/ωA)が小さいほど舵角比は小さくなる。舵角比可変機構20によって舵角比を可変に制御することで、運転状況に応じた適切な運転支援を行うことができる。
図1に戻って、第一の制御装置60には、入力装置61と、速度センサー62と、カメラ63と、が接続されている。入力装置61には、ステアリングモードSMとして、舵角比が可変な可変モードと舵角比が固定の固定モードとをドライバーが選択的に入力可能である。速度センサー62は、車両速度DSを検出する。カメラ63は、車両の周囲の映像を撮影し、車両の走行を規制する走行規制物体を検出する。走行規制物体としては、例えば、走行レーンを表示する白線やガードレールなどが挙げられる。
ステアリングモードSMに関する情報と車両速度DSに関する情報と走行規制物体に関する情報は、第一の制御装置60に入力される。第一の制御装置60は、これらの情報に基づいて舵角比を設定する。舵角比可変機構20は、この舵角比が得られるように回転数ωMを変化させる。
例えば、第一の制御装置60は、入力装置61の入力結果に基づいて舵角比を設定し、この舵角比が得られるように舵角比可変機構20を制御する。
例えば、ドライバーが可変モードを選択したときには、第一の制御装置60は、車両速度DSに基づいて舵角比を設定し、この舵角比が得られるように舵角比可変機構20を制御する。例えば図6に示すように、車両速度DSが小さいときは、舵角比が大きくなるように、比(ωD/ωA)が大きい値に設定される。車両速度DSが大きいときには、舵角比が小さくなるように、比(ωD/ωA)が小さい値に設定される。車両速度DSが一定の速度を超えた場合には、比(ωD/ωA)は一定の値(例えば、1)に固定される。これにより、高速走行時の安定性と低速走行時の俊敏な旋回挙動とが実現される。
ドライバーが固定モードを選択したときには、第一の制御装置60は、固定モード用の舵角比を設定し、この舵角比が得られるように舵角比可変機構20を制御する。例えば、図7に示すように、比(ωD/ωA)が車両速度DSに関係なく常に一定の値となるように、回転数ωMが制御される。固定モードの舵角比の大きさは、例えば、40mm/rev.〜50mm/rev.である。これにより、舵角比の変化によって生じる違和感を抑制することができる。
固定モードの舵角比の設定方法は任意である。予めメモリなどの記憶素子に記憶されていた舵角比を固定モードの舵角比として用いてもよい。記憶素子は、複数の電子部品60cのうちの一つとして制御基板60bに搭載することができる。
固定モードの舵角比を入力装置61にドライバーが入力可能であってもよい。これにより、ドライバーが固定モードの舵角比を自由に設定することができる。舵角比の入力は、例えば、予め設定された複数の舵角比の中から一つの舵角比をドライバーが選択することにより行われるものとすることができる。舵角比は、数値として提示されてもよく、モードとして提示されてもよい。例えば、クイックモード(50mm/rev.)とコンフォートモード(40mm/rev.)とをドライバーが選択する構成とすれば、舵角比の入力が容易になる。
図1に戻って、第二の制御装置100には、入力装置61と、速度センサー62と、カメラ63と、が接続されている。ステアリングモードSMに関する情報と車両速度DSに関する情報と走行規制物体に関する情報は、第二の制御装置100に入力される。第二の制御装置100は、これらの情報に基づいてアシストトルクを設定する。パワーアシスト機構90は、このアシストトルクが得られるようにアシストモーター92の駆動電流を変化させる。アシストトルクTaは駆動電流に比例する。
例えば、第二の制御装置100は、車両速度DSに基づいてアシストトルクTaを設定し、このアシストトルクTaが得られるようにパワーアシスト機構90を制御する。図8に示すように、第二の制御装置100は、操舵トルクTrの増加にともなってアシストトルクTaを増加させる。車両速度DSが大きいときにはアシストトルクTaを大きくし、車両速度DSが小さいときにはアシストトルクTaを小さくする。
第二の制御装置100は、固定モードの舵角比に基づいてアシストトルクTaを設定し、このアシストトルクが得られるようにパワーアシスト機構90を制御する。第二の制御装置100は、固定モードの舵角比が大きくなるに従ってアシストトルクTaを小さくする。
例えば、舵角比が大きいときには、ハンドルが軽く感じられ、キャッチアップ(操舵追従性限界)も早く訪れる。そのため、第二の制御装置100は、図10に示すように、アシストモーター92の駆動電流を小さくし、アシストトルクTaを小さい値に設定する。舵角比が小さいときには、キャッチアップに余裕ができるが、ハンドルが重く感じられる可能性がある。そのため、第二の制御装置100は、図9に示すように、アシストモーター92の駆動電流を大きくし、アシストトルクTaを大きい値に設定する。
入力装置61の構成や配置は任意である。ドライバーが運転席に座って容易に入力操作を行うことができる構成および配置であればどのようなものでもよい。例えば、図11に示すように、ステアリングホイール11にステアリングモードSMを切り替えるための切り替えスイッチを設け、このスイッチを入力装置61として用いてもよい。切り替えスイッチの位置は、ステアリングホイール11に限らず、車室内でドライバーが容易に操作できる位置であればよい。また、入力装置61は、ドライバーが直接手で操作するものに限らず、音声認識などの技術を用いてドライバーが手を用いずに入力を行う構成でもよい。
また、図12に示すように、カーナビゲーションシステムの表示画面120に、ステアリングモードSMの切り替えを行うためのアイコン121を表示し、アイコン121をドライバーがクリックすることによりステアリングモードSMの切り替えが行われるようにしてもよい。この場合、カーナビゲーションシステムが入力装置61となる。
運転状況に応じてステアリングモードSMの切り替えが禁止されるようにしてもよい。例えば、車両が走行している最中は、固定モードと可変モードとの切り替えを行うためのドライバーの入力操作が禁止されるようにしてもよい。これにより、走行中の舵角比の変動が抑制され、走行の安定性が高まる。
例えば、図13は、車両が走行している最中のカーナビゲーションの表示画面120を示している。車両が走行している最中は、アイコン121は薄く表示され、アイコン121をドライバーがクリックしてもステアリングモードSMの切り替えを行うことはできない。車両が停止すると、図12に示したように、アイコン121は濃く表示される。アイコン121をクリックすれば、ステアリングモードSMの切り替えを行うことができる。
固定モードが選択されている場合でも、運転状況に応じて舵角比が自動制御に切り替わるようにしてもよい。例えば、走行の安全を確保するための安全システム(例えば、レーンキープや緊急回避時などの安全システム)が作動しているときには、固定モードで設定された舵角比よりも安全システムで設定された舵角比が優先されるようにしてもよい。これにより、走行の安全性が高まる。
例えば、図14は、レーンキープモードが作動した状態で車両Cが左にカーブする例を示す図である。車両Cは、二本の白線131で挟まれた走行レーンを走行する。白線131の位置は、車両Cに搭載されたカメラ63によって撮影される。カメラ63は、白線131の位置に基づいて走行レーンの位置を検出する。
車両Cには、走行レーンの中央部を走行するようにドライバーの運転を支援するレーンキープモードが作動している。レーンキープモードでは、車両Cが走行レーンの中央部を通るように目標走行軌跡132が設定される。固定モードが選択された後にレーンキープモードが作動すると、固定モードが強制的に解除され、可変モードに切り替わる。車両Cでは、走行軌跡133が右側にずれないように、左側にステアリングホイールを回転させるときの舵角比が、右側にステアリングホイールを回転させるときの舵角比よりも大きく設定される。
図15は、車両Cの右側にガードレール134が存在する例を示す図である。この例では、ガードレール134の位置がカメラ63によって検出される。車両Cがガードレール134と衝突しないように、車両Cでは、左側にステアリングホイールを回転させるときの舵角比が、右側にステアリングホイールを回転させるときの舵角比よりも大きく設定される。
以上のように、本実施形態のステアリング装置1では、ドライバーの選択によって可変モードと固定モードとを切り替えることができる。固定モードを選択することで、舵角比の変化が防止され、違和感の少ない走行が可能となる。また、固定モードでは、アシストトルクTaが固定モードの舵角比に基づいて設定される。そのため、固定モードに適したアシストトルクを発生させることができる。よって、自然な操作感が実現される。
[第二の実施形態]
図16は、本発明の第二の実施形態に係るステアリング装置2の概念図である。ステアリング装置2は、ステアリングホイール11と操舵輪50(図1参照)とが機械的に切り離されたステアバイワイヤ方式のステアリング装置である。本実施形態において第一の実施形態と共通する構成については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
ステアリング装置2は、ステアリングホイール11と、操舵軸160と、反力装置140と、第三の制御装置150と、ラック40と、転舵アクチュエータ200と、第一の制御装置190と、入力装置61と、速度センサー62と、カメラ63と、操舵角センサー64と、トルクセンサー65と、を有する。
ステアリングホイール11と接続された操舵軸160と、操舵輪50(図1参照)と接続されたラック40と、は機械的に切り離されている。操舵軸160には、ステアリングホイール11の回転操作(操舵)に対して反力トルクを付与する反力装置140が接続されている。反力装置140は、減速機と反力制御モーター(いずれも図示略)を有する。反力制御モーターの駆動電流を変化させることにより、反力トルクの大きさが変化する。
ドライバーがステアリングホイール11を回転操作すると、第三の制御装置150は、操舵角センサー64によって検出された操舵角θ1に基づいて反力トルクを決定する。第三の制御装置150は、反力トルクに応じた駆動電流を反力制御モーターに供給する。これにより、操舵軸160が反力制御モーターにより駆動され、操舵軸160を介してドライバーに適切な反力が付与される。
反力トルクの大きさは任意に設定することができる。例えば、速度センサー62から供給された車両速度DSに基づいて反力トルクを設定してもよい。第三の制御装置150は、ワイヤーハーネス155によって反力装置140と接続されている。第三の制御装置150は、反力装置140のハウジングの内部に収容することができる。
転舵アクチュエータ200は、減速機170と、転舵モーター180と、を有する。減速機170は、ラック40に取り付けられている。減速機170は、転舵モーター180の回転運動をラック40の長軸方向の直線運動に変換する。これにより、操舵輪50(図1参照)に転舵力が付与される。転舵アクチュエータ200は、転舵モーター180の動力をラック40に伝達することにより、操舵輪を転舵させる転舵トルクを発生させる。
転舵モーター180の駆動は、第一の制御装置190によって制御される。第一の制御装置190は、転舵モーター180の駆動電流を変化させることにより、転舵トルクの大きさを変化させる。転舵モーター180と減速機170とは一体化されている。第一の制御装置190は、ワイヤーハーネス195によって転舵モーター180と接続されている。第一の制御装置190は、減速機170のハウジングの内部に収容することができる。
第一の制御装置190は、操舵角センサー64によって検出された操舵角θ1に基づいて、操舵輪の転舵角θ2(図1参照)を設定する。ステアリングホイール11と操舵輪とが機械的に連結していないため、操舵角θ1と転舵角θ2との比である舵角比は任意に設定することができる。第一の制御装置190は、入力装置61の入力結果(ステアリングモードSM)、速度センサー62の検出結果(車両速度DS)、および、カメラ63の画像から判定される運転状況などに基づいて舵角比を設定し、この舵角比が得られるように転舵アクチュエータ200を制御する。転舵アクチュエータ200は、舵角比を変化させる舵角比可変機構として機能する。
本実施形態のステアリング装置2でも、ドライバーの選択によって可変モードと固定モードとを切り替えることができる。固定モードを選択することで、舵角比の変化が防止され、違和感の少ない走行が可能となる。
以上、本発明を実施するための好適な一例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。ステアリング装置を構成する各部材の構成や配置は適宜変更することができる。例えば、第一の実施形態では、パワーアシスト機構90が同軸アシストタイプの機構として構成されたが、パワーアシスト機構90の構成はこれに限定されない。パワーアシスト機構90の構成は、コラムアシストタイプ、ピニオンアシストタイプ、同軸アシストタイプのいずれの構成でもよい。
また、第一の実施形態では、操舵角と操舵トルクが別々のセンサーによって検出されたが、操舵角と操舵トルクが一つのセンサー(トルクアングルセンサー)によって検出されてもよい。また、第一の実施形態では、舵角比可変機構20と第一の制御装置60とが一体化されているが、舵角比可変機構20と第一の制御装置60とは別体に配置されてもよい。また、第一の実施形態では、パワーアシスト機構90と第二の制御装置100とが一体化されているが、パワーアシスト機構90と第二の制御装置100とは別体に配置されてもよい。
また、第一の実施形態では、第一の制御装置60と第二の制御装置100とが別体に設けられているが、第一の制御装置60と第二の制御装置100は一体に設けられてもよい。また、第一の制御装置60と第二の制御装置100のいずれか一方が第一の制御装置60と第二の制御装置100の双方の機能を発揮してもよい。また、第二の実施形態では、第一の制御装置190と第三の制御装置150とが別体に設けられているが、第一の制御装置190と第三の制御装置150は一体に設けられてもよい。また、第一の制御装置190と第三の制御装置150のいずれか一方が第一の制御装置190と第三の制御装置150の双方の機能を発揮してもよい。
1,2 ステアリング装置
11 ステアリングホイール
20 舵角比可変機構
50 操舵輪
60,190 第一の制御装置
61 入力装置
90 パワーアシスト機構
100 第二の制御装置
200 転舵アクチュエータ
C 車両
Ta アシストトルク
θ1 操舵角
θ2 転舵角

Claims (8)

  1. ステアリングホイールの操舵角と操舵輪の転舵角との比である舵角比を変化させる舵角比可変機構と、
    舵角比が可変な可変モードと舵角比が固定の固定モードとをドライバーが選択的に入力可能な入力装置と、
    前記入力装置の入力結果に基づいて舵角比を設定し、前記舵角比が得られるように前記舵角比可変機構を制御する第一の制御装置と、
    を有するステアリング装置。
  2. ドライバーの操舵をアシストするアシストトルクを発生させるパワーアシスト機構と、
    前記固定モードの舵角比に基づいてアシストトルクを設定し、前記アシストトルクが得られるように前記パワーアシスト機構を制御する第二の制御装置と、
    を有する請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記第二の制御装置は、前記固定モードの舵角比が大きくなるに従って前記アシストトルクを小さくする
    請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 前記固定モードの舵角比を前記入力装置にドライバーが入力可能である
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  5. 前記舵角比の入力は、予め設定された複数の舵角比の中から一つの舵角比をドライバーが選択することにより行われる
    請求項4に記載のステアリング装置。
  6. 車両が走行している最中は、前記固定モードと前記可変モードとの切り替えを行うためのドライバーの入力操作が禁止される
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  7. 走行の安全を確保するための安全システムが作動しているときには、前記固定モードで設定された舵角比よりも前記安全システムで設定された舵角比が優先される
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  8. 前記ステアリングホイールと前記操舵輪とは機械的に切り離されており、
    前記舵角比可変機構は、前記操舵輪に転舵力を付与する転舵アクチュエータを有し、
    前記第一の制御装置は、前記ステアリングホイールの操舵角に基づいて、前記操舵輪の転舵角を設定する
    請求項1に記載のステアリング装置。
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