以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。本実施形態に係る電気的操作装置は、図1で示す電動式の窓用シャッター装置を電気的に操作するためのものであり、はじめにこの窓用シャッター装置について説明する。窓用シャッター装置は、住宅の窓1の左右の枠部材に配設されたガイドレール2に左右両端部が上下にスライド自在に挿入されたシャッターカーテン3を有し、このシャッターカーテン3の上端は、窓1の上部に配置されたシャッターケース4の内部に水平に収納されている巻取軸5に連結され、この巻取軸5は左右のブラケット6で回転自在に支持されている。一方のブラケット6には、巻取軸5を駆動させる駆動装置となっている開閉機7が取り付けられ、電動モータとブレーキの組み合せからなるこの開閉機7と巻取軸5は、チェーン等の駆動力伝達手段で連結されており、開閉機7の電動モータの正逆回転により、シャッターカーテン3は、巻取軸5の巻き取りによる開き移動と、巻取軸5からの繰り出しによる閉じ移動とを左右のガイドレール2で案内されながら行い、また、電動モータがブレーキにより停止すると、シャッターカーテン3の移動が停止する。
このような開閉機7の作動は、この開閉機7の電動モータとブレーキを制御装置8が電気的に制御することにより行われ、シャッターケース4の内部に配置されている制御装置8は、住宅の室内の壁に配設されている無線式の電気的操作装置10から送信される無線信号を受信し、この無線信号に基づいて開閉機7を制御する。
図2には、電気的操作装置10の斜視図が示されている。電気基板や電池等の電気機器が内部に収納されている電気的操作装置10のケースは、それぞれ合成樹脂製である前側ケース片10Aと後側ケース片10Bとをビス止めにより、ゴム材等の弾性材によって防滴性(防水性)、防塵性を備えさせて前後に合体させることにより形成されており、電気的操作装置10の正面図を示している図3のとおり、前側ケース片10Aには、シャッターカーテン3を開き移動させるときに押し操作される「開」スイッチ11と、シャッターカーテン3の開閉移動を停止させるときに押し操作される「停」スイッチ12と、シャッターカーテン3を閉じ移動させるときに押し操作される「閉」スイッチ13とを突出状態で露出させるための開口部又は窪み部が形成されており、最上部の「開」スイッチ11よりもさらに上側には小開口部14が形成されている。この小開口14からは上記ケースの内部に収納されているランプが露出し、このランプは、シーソー式スイッチとなっているスイッチ11〜13が押し操作されたときに電気的操作装置10から制御装置8へ無線信号が送信されたことを点灯により示すためのものである。
本実施形態では、3個のスイッチ11〜13は、電気的操作装置10の表面の左右方向の中央部又は略中央部において、上下方向に並設されている。
図4は、電気的操作装置10の裏面を示している。前側ケース片10Aと後側ケース片10Bを合体させるためのビス15が示されているこの図4のとおり、後側ケース片10Bには、上記ケースの内部に電池を収納したり電池交換を行うために開閉される回転式蓋部材16が設けられているとともに、電気的操作装置10についての仕様を表示するための製品ラベル17が貼付されており、回転式蓋部材16は、ゴム材等の弾性材によって防滴性、防塵性を備えて後側ケース片10Bに配置されている。さらに、後側ケース片10Bには、上記ケースの内部に収納されている電気的音発生手段からの音を外部に放出させるための小開口部18と、登録スイッチを外部に露出させるための小開口部19とが形成されており、本実施形態では、これらの小開口部18,19は製品ラベル17で隠される箇所に設けられているため、製品ラベル17にも、これらの小開口部18,19と対応する箇所において、小開口部が設けられている。
なお、電気的操作装置10の内部に収納されている上記電気的音発生手段は、電気的操作装置10の表面に、この表面から突出状態で設けられているそれぞれのスイッチ11〜13が押し操作されたときに、前記電池を電源としてブザー音を鳴動させるものであり、このブザー音の鳴動回数により、これらのスイッチ11〜13を区別することが可能となっている。この電気的音発生手段は、これに限らず、例えば、スイッチ11〜13の区別を擬人化された音声によって報知するものでもよい。
また、上記登録スイッチは、電気的操作装置10から送信される無線信号を制御装置8が受信できるように、電気的操作装置10と制御装置8との間でペアリングするためのものである。
本実施形態では、上述のように、小開口部18,19は製品ラベル17で隠される箇所に設けられているが、製品ラベル17を小開口部18,19から外れた箇所に貼付してもよく、あるいは、製品ラベル17からはずれた箇所に小開口部18,19及び電気的音発生手段、登録スイッチを配置してもよい。
図2には、電気的操作装置10を保持する保持体30が二点鎖線で示されている。後述するように、電気的操作装置10は、厚板状となっている保持体30に対して係脱手段により係脱可能、すなわち、保持体30に対して係止、離脱可能であって、保持体30に対して取り付け、取り外し可能であり、また、保持体30は、電気的操作装置10が配設されるべき相手部材となっている前記住宅の室内の壁に配置されるものである。そして、正面視が四角形又は略四角形となっている厚板状の保持体30の上下寸法及び左右寸法は、正面視が四角形又は略四角形となっている電気的操作装置10の上下寸法及び左右寸法と同じ又は略同じになっている。
このため、電気的操作装置10の正面視の形状及び大きさは、保持体30の正面視の形状及び大きさと同じ又は略同じになっている。
図3に示されているように、電気的操作装置10には、この電気的操作装置10を保持体30に結合することにより、上記係脱手段によって保持体30に保持された電気的操作装置10を保持体30から取り外すことができないようにするための結合手段20が設けられている。この結合手段20は、電気的操作装置10の前側ケース片10Aと後側ケース片10Bに形成された貫通孔21(図4も参照)に軸部が挿通されるビス22であり、電気的操作装置10を保持体30に結合するための結合具ともなっているこのビス22の頭部22Aを隠すための合成樹脂製の蓋部材23が、前側ケース片10Aに設けられた凹部24に着脱可能に、具体的には、上下にスライド可能に配置されている。図3は、この蓋部材23を下側へスライドさせて前側ケース片10Aから取り外し、凹部24を開放したときを示しており、この凹部24の底部において、貫通孔21は、前述した3個のスイッチ11〜13のうち、最下部の「閉」スイッチ13の下側に設けられている。
なお、蓋部材23には、上下に弾性変形可能となった舌片23Aが設けられ、凹部24を開放していた蓋部材23を前側ケース片10Aに対して上側へスライドさせることにより、舌片23Aの突条部23Bが、前側ケース片10Aに形成されている凹条部23Cに舌片23Aの弾性変形で係合することにより、蓋部材23は、下側へスライド不能状態となって凹部24の上面に被せられることになる。また、蓋部材23に下側への押し下げ力を作用させると、舌片23Aの弾性変形により、舌片23Aの突条部23Bは凹条部23Cから脱出して蓋部材23が押し下げられ、凹部24の上面が開放される。
このため、本実施形態によると、舌片23Aの弾性変形により突条部23Bが凹条部23Cに係合することにより、蓋部材23は、電気的操作装置10のケースから容易に脱落しないことになり、また、舌片23Aの弾性変形により突条部23Bを凹条部23Cから脱出させることにより、蓋部材23を電気的操作装置10のケースから容易に取り外すことができ、これらを、蓋部材23を上下にスライドさせるという簡単な操作によって行うことができる。
図5は、保持体30の斜視図であり、図6は、保持体30の正面図であり、図7は、保持体30の裏面図である。これらの図に示されているように、合成樹脂製の保持体30の下部には、上述のビス22の軸部を螺入させるためのナット31が埋設されており、このナット31に、電気的操作装置10の前側ケース片10Aと後側ケース片10Bに形成されている貫通孔21に挿通させたビス22の軸部の先端部を螺入させることにより、電気的操作装置10は保持体30に結合される。また、図2で示した蓋部材23を電気的操作装置10の前側ケース片10Aの凹部24に被せることにより、ビス22の頭部22Aは蓋部材23により隠されることになる。
電気的操作装置10の後側ケース片10Bの裏面を示している図4のとおり、合成樹脂製の後側ケース片10Bの一部には、例えば、薄肉化により打ち抜くことが可能となった打ち抜き可能部25が設けられている。本実施形態に係る電気的操作装置10は、図1で示した制御装置8に無線信号を送信するリモコン式のものであるが、この電気的操作装置10を有線式の電気的操作装置とする場合には、打ち抜き可能部25を打ち抜くことにより後側ケース片10Bに開口部を形成し、この開口部に電気配線用コネクタを挿入できるようになっている。
電気的操作装置10は、前述したように、保持体30に対して係脱手段により係脱可能であるため、保持体30に対して取り付け、取り外し可能となっており、図4〜図7には、この係脱手段32が示されている。係脱手段32は、図5〜図7で示す保持体30の表面に設けられた係止部33と、図4で示す電気的操作装置10の後側ケース片10Bの裏面に設けられ、係止部33が挿入係止される被係止部34とからなり、これらの係止部33と被係止部34は、左右上下に4個33A〜33D,34A〜34D設けられている。係止部33A〜33Dは、保持体30の表面から突出した突起部であり、被係止部34A〜34Dは、後側ケース片10Bの裏面に設けられた孔部又は窪み部(穴部)である。
図8の(A)は、保持体30の表面に突起部として形成されている係止部33の斜視図である。それぞれの係止部33は、保持体30を貫通して形成された四角形の開口部35に沿って上下方向の短寸法の長さを有する縦壁部36と、水平方向の短寸法の長さを有する横壁部37と、これらの縦壁部36及び横壁部37の突出先端部同士を覆う四角形状の覆い部38とからなる。4個の係止部33A〜33Dのうち、全部の係止部33A〜33Dについて、横壁部37は、それぞれの開口部35の下辺に沿って設けられ、縦壁部36は、図6から分かるように、左右方向に2個ずつとなっている係止部33A,33Bと係止部33C,33Dについて、それぞれの開口部35の互いに近い側の縦辺に沿って設けられている。
このような4個の係止部33A〜33Dは、図5及び図6に示されているように、正面視が四角形又は略四角形となっている保持体30の表面の4個の隅部又は隅部に近い箇所に設けられている。
図8の(B)は、電気的操作装置10の後側ケース片10Bに形成されている被係止部34の斜視図である。それぞれの被係止部34は、係止部33の覆い部38を挿入できる大きさとなっている四角形の主部39と、この主部39の上辺の左右方向の端部から上方へ延びる副部40とからなる。この副部40は、図4から分かるように、4個の被係止部34A〜34Dのうち、左右方向に2個ずつとなっている被係止部34A,34Bと被係止部34C,34Dについて、主部39の上辺の互いに近い側の端部から上方へ延びている。
電気的操作装置10を保持体30に保持させるときには、電気的操作装置10の後側ケース片10Bの裏面と保持体30の表面とを対面させ、それぞれの係止部33の覆い部38をそれぞれの被係止部34の主部39の内部に挿入し、次いで、電気的操作装置10を保持体30に対して下げることにより、係止部33の縦壁部36を被係止部34の副部40に挿入する。これにより、それぞれの係止部33は、覆い部38によりそれぞれの被係止部34に対して係止することになり、電気的操作装置10は、係止部33と被係止部34による係脱手段32により保持体30に保持される。
また、電気的操作装置10を保持体30に対して上げると、係止部33の縦壁部36は被係止部34の副部40から脱出して主部39に達するため、係止部33は被係止部34から離脱して、係止部33の被係止部34に対する係止が解除され、これにより、係脱手段32で保持体30に保持されていた電気的操作装置10を保持体30から取り外すことができる。
以上のように本実施形態に係る係脱手段32は、電気的操作装置10を保持体30に対して下げることによって係止部33が被係止部34に係止するとともに、電気的操作装置10を保持体30に対して上げることによって係止部33が被係止部34から離脱するものになっているため、係止部33の被係止部34に対する係止状態を、電気的操作装置10自体の重量が保持体30に作用することによって維持させることができ、これにより、電気的操作装置10が保持体30にビス22で結合されていないときでも、電気的操作装置10が保持体30から落下等することはない。
また、上述のように電気的操作装置10が係脱手段32により保持体30に保持されているときに、図3のビス22による結合手段20により電気的操作装置10を保持体30に結合すると、電気的操作装置10を保持体30から取り外すことができなくなる。また、図3のビス22の頭部22Aが露出している電気的操作装置10の前側ケース片10Aの凹部24に蓋部材23を被せると、頭部22Aが蓋部材23で隠されることになり、ビス22の取り外しが不能となるため、係脱手段32により保持体30に保持されている電気的操作装置10を保持体30から取り外すことを抑制できるようになる。
なお、図4で説明したように、電気的操作装置10の後側ケース片10Bには、前述の電気的音発生手段からの音を外部に放出させるための小開口部18が形成されており、図5〜図7に示されているように、保持体30には、この小開口部18の位置と一致する位置において、孔41が形成されており、このため、電気的音発生手段から発生した音は、この孔41に達するようになっている。本実施形態の孔41は、厚板状の保持体30を貫通した貫通孔となっており、このため、電気的音発生手段から発生した音は、この貫通孔を通過して保持体30の外部へ放出される。
このように電気的音発生手段から発生した音を保持体30の外部へ放出させることができるようにするために、孔41と共に、あるいは孔41の代わりに、小開口部18の位置と一致する保持体30の位置から保持体30の外縁部まで達する溝部を、保持体30の表面に形成してもよい。
以上の保持体30は、図1で説明した住宅の室内の壁に電気的操作装置10を配設するために用いられ、このため、この壁は、電気的操作装置10が保持体30を介して配設されるべき相手部材となっている。そして、本実施形態では、電気的操作装置10を保持するための部材となっている保持体30を住宅の室内の壁に配置することは、複数種類の止着具のうちのいずれの種類の止着具によっても行えるようになっており、このため、図5〜図7に示されているように、保持体30には、複数種類の止着具に対し適用可能となっている複数種類の止着具適用箇所50,51が設けられている。上記複数種類の止着具の一つは、ビスである(図9,図11,図13,図15を参照)ため、複数種類の止着具適用箇所50,51のうち、一つの止着具適用箇所50は、このビスの軸部が挿通される貫通孔60であり、他の止着具は、ピンである(図17及び図18を参照)ため、他の止着具適用箇所51は、このピンの軸部が挿通される貫通孔61である。
本実施形態において、ビスの軸部のための貫通孔60は保持体30の上下部に複数個、具体的には、2個60A,60B形成されており、これらの貫通孔60A,60Bのうち、下側の貫通孔60Bは、横方向に長い長孔となっているため、ビスにより保持体30を上述の壁に止着することは、保持体30及びこの保持体30に保持された電気的操作装置10の上下方向を正確に鉛直方向と一致させて行えるようになっている。
また、ピンの軸部のための貫通孔61は、保持体30の左右両側にそれぞれ複数個、具体的には、左側に4個61A、右側に4個61B設けられ、合計8個のこれらの貫通孔61A,61Bは保持体30の表裏面に対して直角に形成されておらず、図6から分かるように、左側の貫通孔61Aは、保持体30の表面から裏面へ延びるにしたがい、保持体30の左側へ延びており、また、右側の貫通孔61Bは、保持体30の表面から裏面へ延びるにしたがい、保持体30の右側へ延びている。このため、左右の貫通孔61A,61Bは、非平行の貫通孔となって保持体30に形成されている(図18も参照)。
さらに、図5〜図7に示されているように、保持体30には、後述するように、この保持体30を住宅の室内の壁に取り付けるために用いる挟着部材を係合するための係合部70が設けられている。この係合部70は、左右2個で一対をなす四角形の係合孔部71により形成されているものであり、それぞれの係合孔部71は、保持体30の表裏を貫通した貫通孔71Aと、この貫通孔71Aの一部を、保持体30の厚さよりも小さい厚さを有する塞ぎ部71Bにより塞いだものである。このような左右2個で一対をなす係合孔部71による係合部70は、保持体30の上下に2個設けられている。そして、上側の2個の係合孔部71の塞ぎ部71Bは、それぞれ四角形となっている左右2個の貫通孔71Aの互いに近い側の下角部に設けられ、下側の2個の係合孔部71の塞ぎ部71Bは、それぞれ四角形となっている左右2個の貫通孔71Aの互いに近い側の上角部に設けられている。
また、図5〜図7に示されているように、保持体30の略中央部には、この保持体30の表裏を貫通した大きな四角形の大開口部72が設けられている。そして、保持体30の表面には、この大開口部72と、前述した止着具適用箇所50,51のうちの止着具適用箇所50と、係合部70とを含む範囲において、深さが浅い凹部73が形成されている。本実施形態では、図5に示されているように、この凹部73の大きさ及び深さと対応する大きさ及び厚さを有しているシート74が予め用意されており、このシート74は、例えば、両面粘着テープにより凹部73に貼付され、これにより、大開口部72等を塞ぐことができるようになっている。
なお、シート74により大開口部72を塞ぐと、前述した孔41も塞がれるため、シート74には、この孔41と一致する箇所に貫通孔75が設けられている。
図9は、保持体30を前述した住宅の室内の壁77に取り付けたときを示す縦断面図である。石膏ボード等によるこの壁77には貫通した開口部77Aが形成されており、この開口部77Aに、壁77の前面77Bに当接するフランジ部78Aを有するボックス状部材78が挿入されている。ボックス状部材78の外面部には、ビス79と、このビス79の軸部が螺入された押圧部材80とが配置されており、複数設けられているそれぞれのビス79を工具で回転させると、ビス79ごとに設けられているそれぞれの押圧部材80がビス79の送り作用で移動して壁77の裏面77Cに当接、押圧するため、フランジ部78Aと押圧部材80との挟着作用により、ボックス状部材78が壁77に取り付けられる。
このようにして壁77に取り付けられるボックス状部材78には、このボックス状部材78の内壁面から内部に突出している複数個の突出部78Bが設けられており、これらの突出部78Bにナット81が埋設されている。保持体30を壁77に取り付けるときには、保持体30の裏面をボックス状部材78のフランジ部78Aに当接させ、保持体30に複数種類の止着具に対し適用可能となって設けられている複数種類の止着具適用箇所50,51のうち、止着具適用箇所50となっている前述の貫通孔60にビス82の軸部を挿入し、これらのビス82をボックス状部材78のナット81に螺入挿通する。これにより、保持体30は、止着具であるビス82によりボックス状部材78に取り付けられるとともに、このボックス状部材78を介して壁77に取り付けられることになる。
なお、保持体30の上下寸法及び左右寸法は、壁77の開口部77Aの上下寸法及び左右寸法よりも大きくなっている。
次いで、保持体30の表面に設けられている深さの浅い凹部73に図5のシート74を、例えば、両面粘着シートによって貼付することにより、保持体30に設けられている大開口部72とビス82の頭部とをシート74により覆い、この後に、保持体30に電気的操作装置10を係脱手段32により、前述したように係脱可能に保持させる。次に、図3で示した結合手段20であって、保持体30に電気的操作装置10を結合するための結合具となっているビス22により、電気的操作装置10を保持体30に結合して、電気的操作装置10を保持体30から取り外し不能とし、電気的操作装置10の前側ケース片10Aの凹部24に蓋部材23を被せることにより、ビス22の頭部22Aを蓋部材23で隠す。これにより、例えば、前記住宅の居住者以外の者が、電気的操作装置10を保持体30から取り外してしまうことを防止できる。
図9には、ビス22と、このビス22の頭部22Aを隠している蓋部材23とが二点鎖線により示されている。
また、電気的操作装置10は、保持体30に結合手段20となっているビス22により取り外し不能に取り付けられているため、電気的操作装置10が保持体30から落下して破損等することを防止できる。
以上により、電気的操作装置10は、壁77に保持体30及びボックス状部材78を介して配設されたことになり、この電気的操作装置10に設けられている前述したスイッチ11〜13を操作すると、図1で示した窓用シャッター装置のシャッターカーテン3は、それぞれのスイッチ11〜13に基づき開き移動や閉じ移動、移動停止を行う。
以上のことから分かるように、本実施形態では、電気的操作装置10と保持体30とのうち、一方に設けられた被係止部34と他方に設けられた係止部33とにより、電気的操作装置10を保持体30に係脱可能に保持させるための係脱手段32が構成されており、ビス22により電気的操作装置10が保持体30に結合されていないときに、保持体30に対する電気的操作装置10の取り付け、取り外しを係脱手段32によって簡単に行えるため、保持体30から電気的操作装置10を取り外すことにより、電気的操作装置10を任意の場所に持ち運んで操作することができ、また、係脱手段32により電気的操作装置10が保持体30に保持されているときに、電気的操作装置10をビス22で保持体30に結合することにより、電気的操作装置10が保持体30から落下する等の事態が生ずることを防止できることなる。
また、電気的操作装置10が保持体30を介して住宅の室内の壁77に配置されている通常時においては、ビス22の頭部22Aを蓋部材23により隠すことができるため、例えば、電気的操作装置10を操作すべき者以外の者が、ビス22を取り外すことにより、このビス22による電気的操作装置10の保持体30に対する結合を解除して電気的操作装置10を保持体30から取り外してしまうことを防止できる。また、蓋部材23は電気的操作装置10から取り外し可能となっているため、電気的操作装置10を操作すべき者が蓋部材23の取り外しを行うことにより、電気的操作装置10を保持体30に結合していたビス22をこれらの電気的操作装置10と保持体30から抜き取ってこの結合を解除することができるため、電気的操作装置10を任意の場所に持ち運び、この電気的操作装置10を任意の場所で操作することができるようになる。
また、本実施形態の保持体30は、電気的操作装置10と住宅の室内の壁77との間に配置されるものとなっており、そして、ビス22は、電気的操作装置10に挿入されて保持体30まで達する結合具となっており、このビス22の頭部22Aを隠すための蓋部材23は、電気的操作装置10における壁77側とは反対側に表面に配置されているため、この蓋部材23の取り外し及び取り付けを、保持体30に影響されることなく容易に行える。
さらに、本実施形態では、保持体30の大開口部72はシート74により塞がれることになるため、住宅の外部の風が、住宅の室内の壁77と外壁との間の隙間と、大開口部72とを通って室内に流入することを防止することができる。
また、図5で示すシート74には前述の貫通孔75が設けられているため、電気的操作装置10の裏面に設けられている図4の小開口部18から放出される前述の電気的音発生手段の音を、シート74の貫通孔75及び保持体30の図5〜図7の孔41を介して住宅の室内の壁77と外壁との間の隙間に放出させることができ、これにより、電気的操作装置10を操作した者にこの音を確認させることができる。
さらに、本実施形態では、前述したように電気的操作装置10を有線式の電気的操作装置とする場合には、図4で示した打ち抜き可能部25の打ち抜きにより後側ケース片10Bに開口部を形成し、この開口部に電気配線用コネクタを挿入することが行われ、このように打ち抜き可能部25の打ち抜きで後側ケース片10Bに電気配線用コネクタ用の開口部を形成するときには、保持体30にシート74を貼付せず、これにより、開口状態となっている保持体30の大開口部72にコネクタ及びこのコネクタから延びる電気配線を挿入配置するようにする。
なお、図9で示したボックス状部材78は、図10に示されているように、既設の有線式の電気的操作装置210を壁77に配設するために用いられていたものである。すなわち、本実施形態のボックス状部材78は、有線式の電気的操作装置210を壁77に配設するために、予めフランジ部78Aと押圧部材80との挟着作用により壁77に取り付けられていたものであり、このボックス状部材78のナット81に、止着具となっているビス82が螺入挿通されることにより、有線式の電気的操作装置210がこのビス82によりこのボックス状部材78に取り付けられていた。
このため、ボックス状部材78は、有線式の電気的操作装置210を住宅の室内の壁77に取り付けるために、この壁77に配置されていた取付部材となっており、このような取付部材となっているボックス状部材78には、有線式の電気的操作装置210から延びる電気配線211を挿通させるための開口部78Cが形成されている。
以上の説明から分かるように、図9で示されている電気的操作装置10の取付構造は、図10で示した改修前の電気的操作装置となっていた有線式の電気的操作装置210を、改修された電気的操作装置となっている無線式の電気的操作装置10に交換する場合の取付構造であり、頭部が改修前の電気的操作装置210の表面に露出しているビス82を抜き取り、これにより、改修前の電気的操作装置210をボックス状部材78から取り外し、この後に、壁77に残されているこのボックス状部材78に、図9に示されているように保持体30を、止着具であるビス82によって取り付ける作業を行うようにしている。
本実施形態では、ボックス状部材78に設けられている複数個のナット81は、止着具であるビス82が到達する止着具到達箇所になっており、また、保持体30に複数種類の止着具に対し適用可能となって設けられている複数種類の止着具適用箇所50,51のうち、止着具適用箇所50となっている貫通孔60は、上述のビス82の軸部を挿通させるためのものとなっているため、これらの貫通孔60は、ビス82が挿入される止着具挿入箇所となっている。
上述したようにボックス状部材78は、改修前の有線式の電気的操作装置210を無線式の電気的操作装置10に交換、改修した後も、この電気的操作装置10が配設されるべき相手部材となっている住宅の室内の壁77に残されるため、このボックス状部材78に保持体30を複数のビス82により止着できるようにするために、ボックス状部材78の止着具到達箇所となっている複数のナット81の個数及び間隔と同じ個数及び間隔により、止着具挿入箇所となっている貫通孔60が保持体30に設けられており、本実施形態のナット81と貫通孔60は、ボックス状部材78と保持体30に上下に2個ずつ設けられている。
それぞれの貫通孔60に挿入したビス82をナット81に螺合させることにより、保持体30を前述した取付部材となっているボックス状部材78に止着する作業が行われ、次いで、この保持体30に、改修後の電気的操作装置となっている無線式の電気的操作装置10を有線式の電気的操作装置210からの改修装置として、係脱手段32により係脱可能に保持させる作業を行うことにより、改修された電気的操作装置10は、保持体30とボックス状部材78を介して、この改修された電気的操作装置10が配設されるべき相手部材となっている住宅の室内の壁77に配置されることになる。
この後、電気的操作装置10を保持体30に、前述した結合手段であって結合具ともなっているビス22により結合する作業が行われ、次いで、図3で示した電気的操作装置10の凹部24を蓋部材23で閉じ、この蓋部材23によりビス22の頭部22Aを隠す作業が行われる。
以上説明した図9及び図10の実施形態によると、改修前の電気的操作装置210を住宅の室内の壁77に取り付けるためにこの壁77に取付部材として配置されていたボックス状部材78は、電気的操作装置10への交換、改修後ものそのまま残されており、このボックス状部材78に保持体30が取り付けられ、この保持体30に改修された電気的操作装置10が保持されるため、この改修された電気的操作装置10を壁77に配設する作業を、改修前の電気的操作装置210を壁77に配設するためにこの壁77に配置されていたボックス状部材78を利用して行えることになり、このため、改修前の電気的操作装置210を、安価なコストと少ない手間により改修された電気的操作装置10に簡単に交換することができるようになる。
また、ボックス状部材78には、このボックス状部材78に改修前の電気的操作装置210を止着するための止着具となっているビス82が到達する複数の止着具到達箇所が複数のナット81として設けられており、これらの止着具到達箇所と個数及び間隔が同じになっている複数の止着具挿入箇所が保持体30に貫通孔60として設けられ、これらの貫通孔60に挿入された複数のビス82がナット81に到達することにより、保持体30がボックス状部材78に止着されるため、ボックス状部材78に改修前の電気的操作装置210を止着するためにこのボックス状部材78に予め複数設けられているナット81を有効に利用して、ボックス状部材78に保持体30を取り付けことができる。
さらに、図6や図9から分かるように、保持体30に止着具挿入箇所として設けられているそれぞれの貫通孔60は、改修された電気的操作装置10を保持体30に係脱手段32により保持させたときに、この電気的操作装置10によって隠される保持体30の位置に設けられており、このため、保持体30に改修された電気的操作装置10を係脱手段32により保持させると、複数の貫通孔60と、これらの貫通孔60に止着具として挿入されたビス82は、改修された電気的操作装置10によって隠されることになり、このため、ビス82が抜かれてしまうことを、この電気的操作装置10によって防止できることになり、これにより、保持体30をボックス状部材78にビス82により一層確実に取り付けことができる。
なお、図5で示したシート74が保持体30に両面粘着テープ等で貼付されている場合には、このシート74によってもビス82は隠されることになる。
また、本実施形態では、改修された電気的操作装置10は、保持体30に係脱手段32により係脱可能、言い換えると、保持体30に取り付け、取り外し可能に保持されるため、前述の説明から分かるように、改修された電気的操作装置10を保持体30に保持させること、及び改修された電気的操作装置10を保持体30から取り外すことを係脱手段32によって容易に行え、また、改修された電気的操作装置10を保持体30から取り外すことにより、任意の場所に改修された電気的操作装置10を持ち運んでこの電気的操作装置10を操作することができるようになる。
また、本実施形態では、係脱手段32により、改修された電気的操作装置10を保持体30に係脱可能に保持させた後に、改修された電気的操作装置10を保持体30に、結合手段であって結合具にもなっているビス22により結合できるようにしているため、改修された電気的操作装置10が係脱手段32で保持体30の係脱可能に保持されていても、ビス22により改修された電気的操作装置10を保持体30に結合することにより、改修された電気的操作装置10が保持体30から落下して損傷する等の事態が生ずることを有効に防止することができる。
次に、ボックス状部材78によらずに保持体30を、この保持体30が配設されるべき相手部材に、すなわち、住宅の室内の壁77に取り付ける場合について説明する。
図11は、壁77を保持体30と板金製の挟着部材90とで挟着することにより、保持体30を壁77に取り付ける場合を示しており、図12は、この挟着部材90を示し、(A)は正面図であり、(B)は側面図である。エンボス加工による補強部91が形成されている挟着部材90は、図12の(A)に示されているように、上下の横辺部90A,90Bと、これらの横辺部90A,90Bの一方の端部同士を繋ぐ縦辺部90Cとからなるコ字形状となっており、横辺部90A,90Bの他方の端部には、バーリング加工とねじ刻設加工により雌ねじ孔92が形成されており、挟着部材90に上下2個設けられている雌ねじ孔92の上下間隔は、保持体30に上下2個設けられている貫通孔60A,60Bの上下間隔と同じに設定されている。
挟着部材90により保持体30を壁77に取り付けるためには、作業者は、はじめに、挟着部材90を壁77の開口部77Aに通すことによって壁77の裏面77C側に挟着部材90を配置するとともに、上下2個の貫通孔60A,60Bにビス93の軸部を挿通させた保持体30を壁77の前面77B側に配置し、この保持体30の大開口部72と壁77の開口部77Aとに通した手により挟着部材90を押えながら、作業者は、工具により2本のビス93を回転させ、これらのビス93の軸部の先端を挟着部材90の雌ねじ孔92に螺入する。これにより、保持体30は、この保持体30と挟着部材90とが壁77を挟着することにより、壁77に取り付けられることになる。
なお、挟着部材90には、この挟着部材90が保持体30と共に壁77を挟着したときに、壁77の内部に侵入する爪部94が形成されており、このため、挟着部材90の位置が上下方向や左右方向にずれることが防止されるようになっている。
図13も、保持体30と板金製の挟着部材100とで壁77を挟着することにより、保持体30を壁77に取り付ける場合を示しており、図14は、この挟着部材100を示し、(A)は正面図であり、(B)は側面図である。エンボス加工による補強部101が形成されている挟着部材90は、図14の(A)に示されているように、上下の横辺部100A,100Bと、これらの横辺部100A,100Bの両方の端部同士を繋ぐ左右の縦辺部100C,100Dとからなる四角形状(ロ字形状)となっており、横辺部100A,100Bの中央部には、バーリング加工とねじ刻設加工により雌ねじ孔102が形成されており、挟着部材100に上下2個設けられている雌ねじ孔102の上下間隔は、保持体30に上下2個設けられている貫通孔60A,60Bの上下間隔と同じに設定されている。また、それぞれの横辺部100A,100Bには、直角に屈曲した突片103が左右2個ずつ形成されており、横辺部100Aと横辺部100Bに上下に対向して設けられている2個の突片103の上下間隔は、壁77の開口部77Aの上下寸法と同じに設定されている。
挟着部材100により保持体30を壁77に取り付けるためには、作業者は、はじめに、挟着部材100を壁77の開口部77Aに通すことによって壁77の裏面77C側に挟着部材100を配置して、この挟着部材100の突片103を開口部77Aの上下内面に当接させるとともに、上下2個の貫通孔60A,60Bにビス93の軸部を挿通させた保持体30を壁77の前面77B側に配置し、この保持体30の大開口部72と壁77の開口部77Aとに通した手により挟着部材100を押えながら、作業者は、工具により2本のビス93を回転させ、これらのビス93の軸部の先端を挟着部材100の雌ねじ孔102に螺入する。これにより、保持体30は、この保持体30と挟着部材100とが壁77を挟着することにより、壁77に取り付けられることになる。
図15は、図11と図12の挟着部材90及び図13と図14の挟着部材100とは形状が異なっている板金製の2個の挟着部材110により、保持体30を壁77に取り付ける場合を示しており、図16は、エンボス加工による補強部111が形成されているこの挟着部材110を示し、(A)は正面図であり、(B)は側面図である。挟着部材110は、図16の(B)に示されているように、湾曲した湾曲部110Aと、図16の(A)に示されているように、この湾曲部110Aから延びているフック部110C付きアーム部110Bとからなり、このフック部110C付きアーム部110Bは一対設けられている。そして、湾曲部110Aにおけるアーム部110Bの基部が接続されている箇所には、バーリング加工とねじ刻設加工により雌ねじ孔112が形成されている。図15に示されているように、このような形状を有する挟着部材110が上下2個用いられて、保持体30は壁77に取り付けられる。
上下2個の挟着部材110により保持体30を壁77に取り付けるためには、作業者は、はじめに、挟着部材110を壁77の開口部77Aに通すことによって壁77の裏面77C側に挟着部材110を配置して、図15に示されているように、この挟着部材110の湾曲部110Aの先端部を壁77の裏面77Cに当接させるとともに、アーム部110Bのフック部110Cを、壁77の前面77B側に配置した保持体30に左右2個で一対となって設けられている図5〜図7の係合孔部71の貫通孔71Aに挿入し、それぞれのアーム部110Bのフック部110Cを、貫通孔71Aに形成されている塞ぎ部71Bに係合する。この作業を上下2個の挟着部材110について行い、これにより、これらの挟着部材110における湾曲部110Aとは反対側の端部は、保持体30に2個で一対となっている係合孔部71で形成されている前述の係合部70に係合される。
そして、作業者は、保持体30の大開口部72と壁77の開口部77Aとに通した手により挟着部材110を押えながら、工具により、保持体30の上下2個の貫通孔60A,60Bに軸部を挿通させた2本のビス113を回転させ、ビス113の軸部の先端を挟着部材110の雌ねじ孔112に螺入し、この作業を上下2個の挟着部材110について行う。これにより、保持体30は、この保持体30と2個の挟着部材110とが壁77を挟着することにより、壁77に取り付けられることになる。
以上の図11及び図12と、図13及び図14と、図15及び図16のいずれの場合においても、保持体30と挟着部材90,100,110とで壁77を挟着することにより、保持体30を壁77に取り付けた後には、図9で説明したように、保持体30の表面に設けられている凹部73に図5のシート74を、例えば、両面粘着シートにより貼付し、これにより、保持体30に設けられている大開口部72とビス93,113の頭部とをシート74により覆い、この後に、保持体30に電気的操作装置10を係脱手段32により保持させる。
なお、図11、図13及び図15で示されている壁77の開口部77Aは、図9及び図10で示したボックス状部材78が挿入配置されていた開口部でもよく、石膏ボード等で形成されている壁77に新たに設けられた開口部でもよい。
すなわち、図11〜図16で示した挟着部材90,100,110は、図10で説明した改修前の有線式の電気的操作装置210とボックス状部材78とを壁77から取り外し、この壁77に、この電気的操作装置210から改修された装置としての無線式の電気的操作装置210を配設する場合に用いてもよく、あるいは、例えば、新築住宅の室内の壁77に開口部77Aを形成し、このような開口部77Aが新たに設けられた壁77に無線式の電気的操作装置10を配設する場合に用いてもよい。
また、図11〜図16において、前述したように電気的操作装置10を有線式の電気的操作装置とし、図4で示した打ち抜き可能部25の打ち抜きにより後側ケース片10Bに開口部を形成し、この開口部に電気配線用コネクタを挿入することを行う場合には、保持体30にシート74を貼付せず、これにより、開口状態となっている保持体30の大開口部72にコネクタ及びこのコネクタから延びる電気配線を挿入配置するようにする。
以上の説明から分かるように、図9のビス82、図11及び図13のビス93、図15のビス113は、保持体30を壁77に止着するために用いられる止着具となっており、また、保持体30に設けられていて、ビス83,93,113が挿通される貫通孔60となっている止着具適用箇所50は、ビス適用箇所となっている。
そして、それぞれ形状が異なっている図11〜図16の挟着部材90,100,110は、止着具であるビス93,113が挿通されるものとなっており、この挿通を行うことにより、挟着部材90,100,110は保持体30と共に壁77を挟着して、保持体30を壁77に取り付けるため、これらの挟着部材90,100,110は、保持体30を壁77に取り付けるために用いられる部材となっている。
また、それぞれの挟着部材90,100,110と形状が異なっている図9のボックス状部材78は、前述のフランジ部78Aと押圧部材80との挟着作用により壁77に固定されるものとなっており、このボックス状部材78のナット81にも、止着具であるビス83が挿通され、この挿通を行うことにより、保持体30は壁77に取り付けられるため、このボックス状部材78は、前述したように、ビス83がナット81に挿通されることにより、保持体30を壁77に取り付けるための取付部材となっている。
図17と、図17のS18−S18線断面図である図18は、保持体30を壁77に止着するために用いられる止着具を、電気的操作装置10が配設される相手部材である壁77の内部に挿入される挿入部材とした場合を示しており、この挿入部材は、ピン120である。図17には、このピン120により、保持体30を壁77に止着したときの正面図が示されている。
図6で説明したように、保持体30には、複数種類の止着具に対し適用可能となっている複数種類の止着具適用箇所50,51が設けられており、これらの一つの止着具適用箇所50は、上述したようにビス82,93,113の軸部が挿通される貫通孔60であり、他の止着具適用箇所51は、図17及び図18で示したピン120の軸部が挿通案内される挿入部材案内部となっている貫通孔61である。この貫通孔61は、保持体30の左右に複数個ずつ、具体的には、4個ずつあり、それぞれの貫通孔61にピン120の軸部が挿入され、この軸部が壁77の内部に達することにより、保持体30は壁77にピン120により止着される。
前述したように、保持体30の左右に4ずつ設けられる貫通孔61のうち、左側の貫通孔61Aは、保持体30の表面から裏面へ延びるにしたがい、保持体30の左側へ延びており、また、右側の貫通孔61Bは、保持体30の表面から裏面へ延びるにしたがい、保持体30の右側へ延びている。このため、それぞれの貫通孔61A,61Bにピン120の軸部を挿入すると、図18に示されているように、左右のピン120の軸部は、挿入部材であるピン120の軸部を案内するための挿入部材案内部となっている貫通孔61A,61Bの案内作用により、壁77の内部において、保持体30から離れるにしたがい、次第に左右方向の間隔が拡大する非平行の状態となる。
このため、これらのピン120の軸部は、相手部材である壁77からの容易に抜け出ないようになり、これにより、保持体30を一層確実に壁77に止着できることになる。
なお、複数本のピン120により保持体30を壁77に止着することは、これらのピン120を本実施形態のように左右方向について非平行とすることや、上下方向について非平行とすること、さらには、左右方向や上下方向の斜めの方向について非平行とすることにより行うようにしてもよい。
また、ピン120を用いて保持体30を壁77に止着することは、この壁77に図9等で示した開口部77Aが形成されている場合と、形成されていない場合との両方について行うことができ、また、開口部77Aが形成されている場合においては、この開口部77Aに図9で示したボックス状部材78が挿入固定されている場合と、挿入固定されていない場合との両方について行うことができる。
すなわち、ピン120の軸部を案内するための挿入部材案内部となっている貫通孔61は、図5〜図7に示されているように、四角形の厚板状となっている保持体30の左右両側の外縁部の近くの箇所に形成されており、これらの箇所は、壁77に形成されている開口部77Aやボックス状部材78のフランジ部78Aから外れた箇所となっているため、上述のように、ピン120を用いて保持体30を壁77に止着することは、壁77に開口部77Aが形成されている場合と、形成されていない場合との両方について行うことができ、また、開口部77Aが形成されている場合においては、開口部77Aにボックス状部材78が挿入固定されている場合と、挿入固定されていない場合との両方について行うことができる。
以上説明した本実施形態によると、電気的操作装置10を保持する保持体30は、この保持体30を壁77に止着するために用いられる複数種類の止着具、すなわち、ビス82,93,113とピン120に対し適用可能となっている複数種類の止着具適用箇所50,51を備えており、これらの止着具適用箇所50,51のうち、複数種類の止着具から選択された止着具と対応する止着具適用箇所に、この選択された止着具を適用することにより、保持体30を壁77に止着可能となっているため、保持体30を壁77に止着する際に、止着具と止着具適用箇所とを選択することにより、壁77の状態に対応させて適正に保持体30を止着できるようになる。
また、保持体30に電気的操作装置10を保持させると、止着具であるビス82,93,113やピン120は電気的操作装置10により隠されるため、これらのビス82,93,113やピン120が取り外されることや自然と抜けることを防止できる。
なお、このような止着具は電気的操作装置10により隠されないものとしてもよく、少なくとも2本の止着具を電気的操作装置10により隠されないものとする場合には、これらの止着具を図18のピン120のように非平行とすることにより、同時に抜き取ることを困難にすることができる。
図19及び図20は、無線式の電気的操作装置10と保持体30とを、工場等から窓用シャッター装置の施工現場等に搬送するときを示している。このときには、図19に示されているように、電気的操作装置10の表裏を逆とし、電気的操作装置10の表面に設けられている前述のスイッチ11〜13を保持体30の表面側に向けて、電気的操作装置10と保持体30とを対面接触させ、これにより、電気的操作装置10と保持体30を、それぞれの厚さ方向に重ね合せる。
前述したように、正面視が四角形又は略四角形となっている厚板状の保持体30の上下寸法及び左右寸法は、正面視が四角形又は略四角形となっている電気的操作装置10の上下寸法及び左右寸法と同じ又は略同じになっているため、電気的操作装置10の正面視の形状及び大きさは、保持体30の正面視の形状及び大きさと同じ又は略同じになっている。そして、電気的操作装置10のスイッチ11〜13は、電気的操作装置10の表面の左右方向の中央部又は略中央部において、上下方向に並設されているのに対し、保持体30の表面に突起部として4個形成されている前述の係止部33は、保持体30の表面の4個の隅部又は隅部に近い箇所に設けられている。また、これらの係止部33についての保持体30の表面からの突出量は、図19から分かるように、スイッチ11〜13についての電気的操作装置10の表面からの突出量よりも大きくなっている。
このため、上述のように電気的操作装置10の表面に設けられているスイッチ11〜13を保持体30の表面側に向けて、電気的操作装置10と保持体30とを対面接触させるときに、電気的操作装置10の外縁部と保持体30の外縁部とを一致又は略一致させると、それぞれの係止部33をスイッチ11〜13と干渉させることなく、これらの係止部33の先端を電気的操作装置10の表面に当接させることができ、この状態で電気的操作装置10と保持体30を、例えば、紐やテープ等で縛ることにより、電気的操作装置10と保持体30をコンパクトにまとめて組み合せて、互いに重ね合せることができる。
したがって、電気的操作装置10と保持体30を、例えば、図1で示した窓用シャッター装置の構成部品と共に同じ箱に梱包して、工場等から窓用シャッター装置の施工現場等であって、電気的操作装置10と保持体30が設置される施工現場等まで搬送する際に、この箱に多くの部品を収納することができ、このため、搬送コストを削減できる。
また、上述のように電気的操作装置10と保持体30をコンパクトにまとめて組み合せることは、スイッチ11〜13が係止部33によって押されることなく、言い換えると、スイッチ11〜13が、係止部33が表面に突起部として設けられている保持体30からの影響を受けることなく、行えることになるため、上記の搬送時に、電気的操作装置10の内部に前述した電気的音発生手段の電源となっている電池が収納されていても、電気的音発生手段からブザー音等の音が発生することをなくすことができる。
さらに、スイッチ11〜13は、保持体30側に向いていて、外側に向いていないため、これらのスイッチ11から13が、外力等によって誤って押されてしまうこともなくすことができる。
以上説明した実施形態に係る保持体30は、この保持体30に電気的操作装置10が係脱手段32により保持されているときに、前述の結合手段となっているビス22を隠すための蓋部材23と、電気的操作装置10のスイッチ11〜13とを覆うためのものを備えておらず、電気的操作装置10全体を外部に露出させてこの電気的操作装置10を保持するものであったが、図21〜図23は、電気的操作装置10を保持する保持体130が、開閉される蓋体130B付きのものとなっている実施形態を示しており、この保持体130に電気的操作装置10が係脱手段32で保持されているときに、蓋体130Bにより、ビス22を隠すための蓋部材23と、電気的操作装置10のスイッチ11〜13とを覆うことができて、電気的操作装置10全体を保持体130の内部に収納できるようになっている。以下の説明では、前述した保持体30に設けられているものと機能等が同じものには同じ符号を用いる。
前記実施形態の保持体30は、住宅の窓用シャッター装置を操作するために用いられる電気的操作装置10を住宅の室内の壁77に配設するためのものであったが、図21〜図23図の保持体130で保持される電気的操作装置10は、車庫用シャッター装置を操作するために用いられるものとなっており、このため、図21〜図23の保持体130は、この電気的操作装置10を車庫の壁等に配設するためのものとなっている。この保持体130は、ベース体130Aの上端に蓋体130Bをヒンジ130Cにより回動可能、言い換えると、蓋体130Bをヒンジ130Cを中心に開閉可能に取り付けたものである。
図21に示されているように、保持体130のベース体130Aには、図5〜図7の保持体30で説明したように、保持体130を、相手部材となっている車庫の壁等に止着するために用いられる複数種類の止着具、すなわち、ビスとピンに対し適用可能となっている複数種類の止着具適用箇所50,51が設けられている。また、ベース体130Aには、電気的操作装置10の裏面に設けられている前述の被係止部34と共に、電気的操作装置10をベース体130Aに対して係脱可能とするための係脱手段32を構成している係止部33が設けられている。このため、電気的操作装置10は、保持体130のベース体130Aに係脱手段32により係脱可能に保持され、これにより、電気的操作装置10は、ベース体130Aから取り外し可能となっている。
図22には、ベース体130Aに電気的操作装置10を係脱手段32により保持させた状態が示されている。
また、図21に示されているように、ベース体130Aには、電気的操作装置10に設けられている前述の蓋部材23を開放したときに、頭部が露出する図3のビス22の軸部の先端を螺入させることができるナット31が埋設されているため、前述の結合手段20となっているこのビス22により、電気的操作装置10を保持体130のベース体130Aに取り外し不能に保持させることができる。
図23は、保持体130を、電気的操作装置10が配設されるべき相手部材となっている車庫の室内の壁177に取り付けたときを示している。この壁177には、図10で示した壁77と同様に、既設の有線式の電気的操作装置が配設されており、改修前の電気的操作装置であるこの有線式の電気的操作装置が取り外された後に、図23では、改修された電気的操作装置となっている無線式の電気的操作装置10を保持体130を介して壁177に配設するようにしているため、壁177にフランジ部78Aと押圧部材80との挟着作用により固定されているボックス状部材78をそのまま残し、これにより、改修前の電気的操作装置を壁177に取り付けるための取付部材となっていたこのボックス状部材78を利用して、保持体130を壁177に取り付けている。すなわち、図23では、保持体130のベース体130Aに設けられている上述の複数種類の止着具適用箇所50,51のうち、ビス82の軸部が挿通される箇所となっている止着具適用箇所50にビス82の軸部を挿通し、この軸部を、ボックス状部材78のナット81に螺入することにより、ベース体130Aは、ボックス状部材78を介して壁177に取り付けられている。
したがって、この実施形態の保持体130も、図9及び図10の保持体30と同様に、改修前の電気的操作装置を壁177に取り付けるための取付部材となっているボックス状部材78が用いられて、壁177に配置されている。
保持体130のベース体130Aは、電気的操作装置10と、この電気的操作装置10が配設されるべき相手部材となっている壁177との間に配置された保持体130の部分となっており、上述のビス22は、電気的操作装置10に挿入されて保持体130のベース体130Aまで達することにより電気的操作装置10とベース体130Aとを結合するための結合具となっている。
そして、この保持体130の実施形態でも、壁177へのベース体130Aの取り付けは、止着具適用箇所50,51のうち、ピン120の軸部が挿通される箇所となっている止着具適用箇所51にピン120の軸部を挿通することにより、ピン120によっても行うことができる。
図21に示されているように、ベース体130Aには、図4で説明した電気的操作装置10の小開口部18の位置と一致する位置において、孔141が形成されているとともに、この孔141からベース体130Aの左右両端縁部まで2本の溝142が形成されている。電気的操作装置10の小開口部18は、前述したように、電気的操作装置10のスイッチ11〜13が操作されたときに、電気的操作装置10の内部に配置されている電気的音発生手段から発生する音を電気的操作装置10の外部に放出させるためのものであるため、小開口部18が、塵埃等のことを考慮して電気的操作装置10の表面ではなく、電気的操作装置10の裏面に設けられていても、保持体130の蓋体130Bが開放されているときに電気的音発生手段から発生する音を、孔141と溝142を介してベース体130Aの外縁部まで導いて放出させることができ、これにより、上記音を、電気的操作装置10を操作した者等に一層確実に認識させることができる。
また、図21から分かるように、それぞれの溝142の幅寸法は、この溝142が孔141からベース体130Aの左右の端縁部へ向かって延びるにしたがい次第に拡大しているため、ベース体130Aの外縁部まで導かれて放出される上記音の大きさを大きくすることができる。
さらに、孔141によると、前記実施形態の保持体30の図5〜図7で示した孔41と同様に、電気的操作装置10の内部に配置されている電気的音発生手段から発生する音を車庫の室内の壁177と外壁との間の隙間に放出させることができ、これにより、電気的操作装置10を操作した者にこの音を認識させることができる。
なお、孔141と溝142のうち、一方だけをベース体130Aに設けてもよく、ベース体130Aに溝142だけを設ける場合には、溝142を孔141が含まれる長さとする。
図23の二点鎖線130B’は、保持体130のベース体130Aに電気的操作装置10を係脱手段32で保持させているときに、蓋体130Bをヒンジ130Cを中心に回動させて閉じさせている状態を示している。保持体130がこのような状態になったときには、電気的操作装置10の全体は、ベース体130Aと蓋体130Bとで覆われて保持体130の内部に収納された状態になるため、住宅の室内と異なり、外気等に晒される可能性が大きい車庫の壁等に電気的操作装置10を配設しても、この電気的操作装置10を外気や塵埃等から有効に保護することができる。
また、本実施形態に係る保持体130の蓋体130Bの外面側には、図23に示されているように、図示しないキーにより回動操作される回動部材143が設けられ、図21及び図22に示されているように、蓋体130Bの内面側には、軸144により回動部材143と連結されていて、回動部材143と一体に回動する係止片145が設けられている。また、蓋体130Bが閉じられたときにこの係止片145の箇所と対応するベース体130Aの内部箇所には、上面が塞ぎ部146Aで塞がれていて、前述のナット31側の面が開口している係止凹部146が設けられている。
このため、ベース体130Aに電気的操作装置10が係脱手段32で保持されているときに、蓋体130Bをヒンジ130Cを中心に回動させて閉じさせ、上記キーにより回動部材143と係止片145とを軸144を中心に回動させることにより、係止片145の先端部は、係止凹部146の内部に挿入係止し、これにより、蓋体130Bは開放不能となる。
このため、この実施形態の保持体130は、回動部材143や係止片145、係止凹部146により構成されていて、閉じられたときの蓋体130Bをベース体130Aに対して施錠することができる施錠装置147を備えていることになり、この施錠装置147により、上記キーを持つ者だけが、蓋体130Bを開放させることができて、保持体130に保持されて電気的操作装置10を操作できるようになっている。
また、保持体130のヒンジ130Cには、蓋体130Bを開放したときに、この開放状態を維持させることができるクリック機構等が設けられており、これにより、図23の実線で示すように、電気的操作装置10を操作するために、蓋体130Bをヒンジ130Cを中心に上側へ開放させたときに、上記クリック機構等による蓋体開放維持手段により、蓋体130Bの開放状態を維持することができる。
なお、上記蓋体開放維持手段は、ヒンジ130Cに生ずる摩擦力でもよい。
また、この実施形態の保持体130によると、ベース体130Aに対して蓋体130Bを閉じたときには、ビス22を隠すための蓋部材23と、電気的操作装置10のスイッチ11〜13とを蓋体130Bにより覆うことができるため、電気的操作装置10を操作すべき者以外の者が、ビス22を隠している蓋部材23を取り外したり、電気的操作装置10のスイッチ11〜13を押し操作したりすることを防止することができる。
また、保持体130は、蓋体130Bを開放不能とするための施錠装置147付きのものとなっているため、電気的操作装置10を操作すべき者以外の者がビス22を隠している蓋部材23を取り外したりすることを一層有効に防止できる。
また、この保持体130については、電気的操作装置10と保持体130を工場等から車庫シャッター装置の施工現場等へ搬送する際に、電気的操作装置10を保持体130のベース体130Aに係脱手段32により保持させた後に、蓋体130Bを閉じると、電気的操作装置10の全体が保持体130の内部に収納されるため、電気的操作装置10のスイッチ11〜13が外力等により誤って押されてしまうことを防止できる。
また、上記搬送時における電気的操作装置10と保持体130は、電気的操作装置10の全体が、ベース体130Aに対して蓋体130Bが閉じられた保持体130の内部に収納されることにより、コンパクトのまとめられて組み合せられるため、これらの電気的操作装置10と保持体130を、例えば、車庫用シャッター装置の構成部品と共に同じ箱に梱包して、工場等から車庫用シャッター装置の施工現場等であって、電気的操作装置10と保持体130が設置される施工現場等まで搬送する際に、前記実施形態と同様に、この箱に多くの部品を収納することができることになり、このため、搬送コストを削減できる。
そして、上記搬送時における保持体130の内部への電気的操作装置10の収納は、電気的操作装置10のスイッチ11〜13が蓋体130B側に向いて行われ、そして、スイッチ11〜13と蓋体130Bとの間には間隔があいているため、スイッチ11〜13が保持体130の構成要素となっている蓋体130Bによって押されることはなく、したがって、スイッチ11〜13が保持体130からの影響を受けることはなく、このため、上記の搬送時に、電気的操作装置10の内部に前述した電気的音発生手段の電源となっている電池が収納されていても、電気的音発生手段からブザー音等の音が発生することをなくすことができる。
また、保持体130の内部への電気的操作装置10の収納は、電気的操作装置10の裏面に設けられている被係止部34とベース体130Aの表面に設けられている係止部33とによる係脱手段32により、電気的操作装置10を保持体130に保持させて行うことができるため、電気的操作装置10と保持体130を組み合せて行う上記の搬送時において、これらの電気的操作装置10と保持体130に位置関係のずれが生ずることを抑制できる。
なお、電気的操作装置10及び保持体130は、車庫用シャッター装置だけではなく、例えば、店舗の出入口を開閉するための軽量シャッター装置のためにも用いることができ、図5〜図7で示した保持体30についても同じである。
また、以上説明したそれぞれの実施形態において、保持体30,130に設けられている複数個の係止部33と、電気的操作装置10の裏面に設けられている複数個の被係止部34とからなる係脱手段32について、電気的操作装置10を上下逆とした場合に、全部の係止部33の前述の覆い部38のうち、少なくとも一部の係止部33の覆い部38を、被係止部34の主部39の内部に挿入することができない構成としてもよい。このような構成は、例えば、個数がそれぞれ上下左右の4個となっている係止部33及び被係止部34のうち、それぞれ上側の2個の係止部33及び被係止部34の左右間隔と、それぞれ下側の2個の係止部33及び被係止部34の左右間隔とを異ならせることにより、実現することができる。
これにより、電気的操作装置10が、本来の上下の向きになっているときに、この電気的操作装置10を保持体30,130に係脱手段32により保持させることができるようになり、電気的操作装置10が上下逆となって保持体30.130に保持されることを防止できる。
以上説明したそれぞれの実施形態における電気的操作装置10は、前述した「開」スイッチ11と、「停」スイッチ12と、「閉」スイッチ13とが上下方向に並設されているものであったが、この電気的操作装置を、例えば、これらのスイッチと、現在の時刻やシャッターカーテンの開閉時刻を液晶で表示するための表示画面とを備えたものとしてもよい。
また、操作機能や表示事項等が異なる複数の電気的操作装置を用意しておき、シャッター装置の用途等に応じて、電気的操作装置を操作する者が用いる電気的操作装置を選択できるようにしてもよい。そして、このようにする場合には、それぞれの電気的操作装置について、前述した保持体30と保持体130のうち、どちらの保持体も用いることができるにするために、これらの電気的操作装置に、係脱手段32のための図4の被係止部34を共通して設けることが好ましい。
さらに、操作機能や表示事項等が異なる複数の電気的操作装置について、用意しなければならない部材種類を削減できるようにするために、それぞれの内部に電気基板等が収納されるこれらの電気的操作装置のケースを共通化してもよい。