JP2016156264A - コンクリートの再振動の管理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1.管理装置
2.再振動によるコンクリートの品質評価試験
2−1.コンクリートの配合
2−2.プロクター貫入試験
2−3.ブリーディング試験
2−4.圧縮強度試験
2−5.評価
3.効果
4.変形例
図1に示すように、本発明を適用したコンクリートの再振動の管理装置1は、プロクター貫入試験(JIS A 1147)等に用いられる従来公知のプロクター貫入試験器2の一部を改良したものである。具体的に、管理装置1は、従来公知のプロクター貫入試験器2に、ロードセル3と表示部4とを設置したものである。
01Nの精度で表示することが出来るので、従来公知のプロクター貫入試験器よりも高精度に貫入抵抗値を算出することが出来る。よって、管理装置1によれば、従来公知のプロクター貫入試験器では、貫入抵抗値を0.1N/mm2程度の精度でしか算出することが出来なかったが、0.1N/mm2以下の貫入抵抗値についても高精度に算出することが出来る。なお、管理装置1は、更に制御部を有し、制御部によって算出した貫入抵抗値を表示部4に表示するようにしても良い。
次に、再振動によるコンクリートの品質評価試験を行った。具体的には、プロクター貫入試験とブリーディング試験と圧縮強度試験とを行った。
配合の設計条件は、呼び強度30、スランプ10cm、粗骨材の最大寸法20mmとし、セメント種類は、普通ポルトランドセメント(OPC)である。
本発明を適用した管理装置1を用いて、JIS A 1147(コンクリートの凝結時間試験方法)に準じて、上述したように配合されたコンクリートのプロクター貫入試験を行った。
8:30 プラント練り混ぜ開始
9:30 試験開始(開始後 0分、練り混ぜ後1時間00分)
9:45 第1測定(開始後 15分、練り混ぜ後1時間15分)
10:00 第2測定(開始後 30分、練り混ぜ後1時間30分)
10:15 第3測定(開始後 45分、練り混ぜ後1時間45分)
10:30 第4測定(開始後 60分、練り混ぜ後2時間00分)
11:00 第5測定(開始後 90分、練り混ぜ後2時間30分)
11:30 第6測定(開始後120分、練り混ぜ後3時間00分)
12:00 第7測定(開始後150分、練り混ぜ後3時間30分)
12:30 第8測定(開始後180分、練り混ぜ後4時間00分)
次に、JIS A 1123(コンクリートのブリーディング試験)に準じて、上述したように配合されたコンクリートのブリーディング試験を行った。ブリーディング試験は、試験開始から、30、60、90、120、150、180、210、240分後にそれぞれ測定を行った。図3(A)及び図3(B)にブリーディング試験の結果を示す。図3(A)は、ブリーディング量と試験開始時からの経過時間との関係を示し、縦軸は、ブリーディング量(cm3/cm2)を示し、横軸は、試験開始時からの経過時間(分)を示している。図3(B)は、ブリーディング率と試験開始時からの経過時間との関係を示し、縦軸は、ブリーディング率(%)を示し、横軸は、試験開始時からの経過時間(分)を示している。
次に、上述したように配合されたコンクリートの圧縮強度試験を行った。圧縮強度試験の試験体は、所定の大きさ及び形状の型枠に上述したように配合されたコンクリートを打設して、それぞれ、打設から、15、30、45、60、90、180分経過後に再振動を行い、28日間養生させて、再振動を行った時間が異なる6個の試験体と、比較例として、打設後再振動せずに28日間養生させた試験体と、合計7個の試験体を用いている。
圧縮強度試験の結果から、再振動を行った場合、再振動を行わなかった場合(0分)に比べて圧縮強度が向上することが分かった。特に、上述したように配合したコンクリートについては、試験開始時から45分〜180分後の範囲内で再振動を行うことで、より圧縮強度が向上することが分かった。即ち、ブリーディング試験の結果と対比すると、上述したように配合したコンクリートは、分離が完了する前に再振動を行うことで、より圧縮強度が向上することが分かった。
本発明によれば、コンクリートの貫入抵抗値を測定し、測定された貫入抵抗値、即ちコンクリートの凝結具合に基づいて、コンクリートの再振動のタイミングを管理することで、従来のようなコンクリートの再振動のタイミングを経過時間で管理するよりも、気温に左右されることなく、コンクリートの再振動のタイミングを最適に設定することが出来る。従って、本発明によれば、従来よりも、密実なコンクリートを施工することが出来、コンクリートの圧縮強度の向上を図ることが出来る。
なお、本発明では、プロクター貫入試験器2を改良した管理装置1によってコンクリートの貫入抵抗値を測定したが、これに限定されるものではなく、スウェーデン式貫入試験(S式貫入試験)等の他の貫入試験によって貫入抵抗値を測定し、この貫入抵抗値に基づいて、コンクリートの再振動のタイミングを管理するようにしても良い。
Claims (5)
- 所定の配合の試験用のコンクリートを打設し、打設から所定のタイムスケジュールで上記試験用のコンクリートのブリーディングと貫入抵抗値の測定試験を行い、
上記ブリーディングの測定試験の結果に基づいて打設からブリーディング水の排出が完了するまでの時間を決定し、この時間に対応する貫入抵抗値の範囲を上記貫入抵抗値の試験の結果に基づいて再振動可能範囲として決定し、
現場で打設した上記所定の配合のコンクリートに対して貫入抵抗値の測定試験を行い、その結果得られる貫入抵抗値が上記再振動可能範囲内にある場合にコンクリートの再振動を可能とするコンクリートの再振動の管理方法。 - 上記試験用のコンクリート及び上記現場で打設したコンクリートに対する貫入抵抗値の測定試験では、
コンクリートの貫入抵抗値を0.1N/mm2以下の精度で測定することを特徴とする請求項1に記載のコンクリートの再振動の管理方法。 - 上記貫入抵抗値は、プロクター貫入試験器に取り付けられたロードセルによって測定されることを特徴とする請求項2に記載のコンクリートの再振動の管理方法。
- 上記プロクター貫入試験器は、上記ロードセルによって測定された貫入抵抗値を表示する表示部を有し、
上記表示部の最小目盛りは、0.01Nであることを特徴とする請求項3に記載のコンクリートの再振動の管理方法。 - 上記試験用のコンクリートについて上記所定のタイムスケジュールで試料を採取して、その試料に対する圧縮強度試験を行い、
上記圧縮強度試験の結果を考慮して上記再振動可能範囲を決定することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のコンクリートの再振動の管理方法。
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