JP2016156247A - 鋼矢板の縦継ぎ構造および鋼矢板壁構造 - Google Patents
鋼矢板の縦継ぎ構造および鋼矢板壁構造 Download PDFInfo
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特許文献2は、所定の回転角以上に鋼矢板を打設する際に使用する接続用部材であって、鉛直方向に一定の間隔で離隔をもけることで、接続部材と鋼矢板との溶接部を起点としたひび割れ等を防止する構成について記載したものである。
そのため、縦継部を覆うようにしてフランジに溶接された所定の断面性能を有する添接板の形状を小さくすることができ、鋼重の低減を図ることができる。
鋼矢板2、3は、幅方向X(左右方向)に隣り合う鋼矢板2、3と互いの継手部24、34同士を嵌合させることで連結され、これにより鋼製連壁10が形成されるようになっている。このような各鋼矢板2、3では、フランジ21、31とアーム23、33との外面間距離である鋼矢板断面高さを有し、この鋼矢板断面高さが鋼製連壁10の壁厚寸法になっている。
このように下側鋼矢板2の上端と上側鋼矢板3の下端とは、上述した縦継部40及び溶接縦継ぎ水平面4A、4Bから形成される段差が形成されている。
ここで、縦継部40の延長方向Yの長さ寸法Lは、例えば継手部24、34の高さを板厚としたとき、板厚が36.5mmの場合において、36.5mm以上で50mm以下に設定することができる。
そのため、上述したように縦継部40は、無溶接であっても、全周溶接された第1添接板5によって覆われているため、止水性は確保されている。
第2添接板6は、四角形状の外郭をなし、所定の断面性能を有する形状、寸法に設定されている。
図7に示す鋼製連壁10Aは、隣り合う鋼矢板1、1同士で縦継ぎ面4の延長方向Yの位置が同じ位置となっている。
このように左右に隣接する鋼矢板1における縦継ぎ面4の一対の溶接縦継ぎ水平面4A、4B同士が同一の水平断面上で一致せずに延長方向Yにずれていれば良いことから、鋼矢板1の縦継ぎ面4の延長方向Yの位置にかかわらず、鋼矢板1、1同士を自由に組み合わせて左右に連結して鋼矢板壁構造を構成することができる。
そのため、縦継部40を覆うようにしてフランジ21、31に溶接された所定の断面性能を有する第1添接板5の形状を小さくすることができ、鋼重の低減を図ることができる。
本実施例では、従来例による比較例1、2の鋼矢板の縦継ぎ構造と、上述した実施の形態による実施例1の鋼矢板の縦継ぎ構造とのそれぞれについて断面性能の計算を行い、本実施の形態による鋼矢板の縦継ぎ構造の効果を確認した。
鋼矢板としては、図5に示す寸法の「NS−SP−45H」(新日鐵住金社製)のハット形鋼矢板を使用した。図9に示すように、比較例1は、縦継ぎ面の無い鋼矢板のみを対象としている。比較例2は、従来の縦継ぎ構造であって、縦継ぎ面が同一の水平断面上で一致しているケースである。そして、実施例1は、上述した実施の形態のように縦継部と溶接縦継ぎ水平面を有して縦継ぎ面が同一の水平断面上で一致しないケースである。これら比較例1、2および実施例1のそれぞれにおいて、添接板は考慮していない。
一方、実施例1は、断面2次モーメントIおよび断面係数Zの比率が共に0.91となり比較例1に比べて低減は9%となる。そして、現場溶接である場合、溶接部は許容応力度の90%として設計されるため、縦継ぎ面に作用することのできる限界の曲げモーメントMは0.82となり比較例に比べて18%の低減となった。なお、実施例1は、比較例2に比べて断面2次モーメントIで11%向上し、曲げモーメントの限界値Mで8%向上したことになる。
したがって、縦継ぎ面に縦継部を設けることにより、鋼矢板の縦継ぎ面の全体が同一の水平断面上に位置しない構成となることから、縦継ぎ面の断面欠損を鋼矢板延長方向の2断面に分担させることができることを確認できた。
例えば比較例2における従来のひし形状の添接板として、例えば図10に示すように鋼矢板延長方向の長さ寸法で810mm、鋼矢板幅方向の寸法で240mmに決定される。これに対して実施例1では、図6に示すように鋼矢板延長方向の長さ寸法で595mm、鋼矢板幅方向の寸法で165mmに設定することができる。
鋼矢板延長方向の縦継部の長さ寸法は35mm以上を必要とする。これは溶接による応力影響範囲T(図3に示す色付領域)を鋼矢板延長方向に板厚分であると仮定したことによる。しかしながら、溶接縦継ぎ水平面に必要とされる幅寸法が比較例2の240mmから実施例1の165mmに低減されたことを受け、上記35mmの縦継部を考慮しても、鋼矢板延長方向の長さを810mmから595mmまで低減することが可能である。
さらに、フランジ21、31における縦継部40の幅方向Xの位置として、本実施の形態ではフランジ21、31の幅方向Xの中心に設けられているが、縦継部40はフランジ21、31おいて延長方向Yに沿って設けられていれば良いのであって、幅方向Xの中心からずれた位置であってもかまわない。
また、本実施の形態では、ハット形の鋼矢板を対象としているが、U形鋼矢板など他の断面形状の鋼矢板を採用することも可能である。
2 下側鋼矢板
3 上側鋼矢板
4 縦継ぎ面
4A、4B 溶接縦継ぎ水平面
5 第1添接板
6 第2添接板
10、10A、10B 鋼製連壁(鋼矢板壁構造)
21、31 フランジ
22、32 ウェブ
23、33 アーム
24、34 継手部
40 縦継部
51 直線部
52 第1傾斜部
53 第2傾斜部
X 幅方向(鋼矢板幅方向)
Y 延長方向(鋼矢板延長方向)
Z 壁厚方向
Claims (6)
- フランジを有して断面屈曲状に形成された鋼矢板を縦継ぎ面を介して上下に連結する鋼矢板の縦継ぎ構造であって、
前記フランジにおいて鋼矢板延長方向に沿って延在する縦継部が設けられ、
前記縦継ぎ面は、前記縦継部の両端から前記鋼矢板の継手部側に向けて水平方向に沿って延在する一対の溶接縦継ぎ水平面を有し、
該溶接縦継ぎ水平面は、同一の水平断面上で一致せずに前記鋼矢板延長方向にずれた位置に設けられ、
前記フランジには、前記縦継部を覆うようにして添接板が溶接により固定されていることを特徴とする鋼矢板の縦継ぎ構造。 - 前記縦継部は、溶接されていないことを特徴とする請求項1に記載の鋼矢板の縦継ぎ構造。
- 前記添接板の前記フランジに対する溶接部は、上下の前記鋼矢板同士のせん断力により破断しない周長を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼矢板の縦継ぎ構造。
- 前記添接板は、前記縦継部の延在方向に平行な一対の直線部を有する平面視で六角形状の外郭をなし、前記一対の直線部を前記縦継部の鋼矢板幅方向の両側に位置させた状態で前記フランジに固定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の鋼矢板の縦継ぎ構造。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の鋼矢板の縦継ぎ構造を用いて上下の前記鋼矢板が連結されるとともに、該上下に連結された鋼矢板が左右に連続して設けられていることを特徴とする鋼矢板壁構造。
- 互いに隣接する鋼矢板は、それぞれの前記縦継ぎ面の位置が前記鋼矢板延長方向で一致していないことを特徴とする請求項5に記載の鋼矢板壁構造。
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