JP2016155354A - インクジェット装置のクリーニング方法およびインクジェット装置 - Google Patents

インクジェット装置のクリーニング方法およびインクジェット装置 Download PDF

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【課題】放射線硬化型インクジェット組成物の凝集を抑制し、クリーニング性に優れたインクジェット装置のクリーニング方法、ならびにこれを実施するインクジェット装置を提供する。【解決手段】本発明に係るインクジェット装置のクリーニング方法は、放射線硬化型インクジェット組成物を吐出するインクジェット装置において、インクジェットヘッドのノズル面を、グリコールエステル類を含む有機溶剤を含浸させた吸収体を備える払拭手段により払拭する払拭工程を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット装置のクリーニング方法、およびこれを実行するインクジェット装置に関する。
サイン用途で使われる光照射で硬化する放射線硬化型インクジェット組成物で印刷する機会が増加している。インクジェットヘッドのノズルから吐出させた微小なインクジェット組成物(以下、単に「インク」ともいう。)の液滴によって画像や文字を記録する際に、ノズルが設けられたノズル面にインクが付着すると、ノズル面に付着したインクは、これに含まれる水分やその他の揮発成分が蒸発することで、増粘したり固化することがある。このため、ノズル面にインクが付着することにより、インクの正常な吐出が妨げられる場合がある。放射線硬化型インクジェット組成物は、従来のインクと比較して高粘度であり、また、反射光や漏れ光等の影響によりノズル面に付着したインクが硬化して増粘するため、通常のシリコン系ゴムワイパ等で拭き取るだけでは、インクを十分除去できない。
そこで、例えば、布ワイパー等のインク吸収体に溶剤を含浸させてノズル面に接触させ、ノズル面に付着したインクを拭き取ることが提案されている。例えば、特許文献1には、布ワイパーに含浸させる溶剤として、グリコールエーテル類、特に、ジエチレングリコールジブチルエーテルやトリエチレングリコールモノメチルエーテルを使用することが開示されている。
特開2009−274258号公報
しかしながら、特許文献1に記載の溶剤を用いてノズル面にインク吸収体を接触させながら拭き取ると、インクの凝集物、特に無機顔料由来の凝集物が払拭時に擦られることによりノズル面が傷ついたたり、十分な拭き取り性が得られない。
本発明に係る幾つかの態様は、上述の課題の少なくとも一部を解決することで、放射線硬化型インクジェット組成物の凝集を抑制し、クリーニング性に優れたインクジェット装置のクリーニング方法、ならびにこれを実施するインクジェット装置を提供することにある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインクジェット装置のクリーニング方法の一態様は、
放射線硬化型インクジェット組成物を吐出するインクジェット装置において、
インクジェットヘッドのノズル面を、グリコールエステル類を含む有機溶剤を含浸させた吸収体を備える払拭手段により払拭する払拭工程を備える。
適用例1のインクジェット記録装置のクリーニング方法によれば、グリコールエステル
類を含む含浸液を含浸させた吸収体を備える払拭部材により払拭することにより、放射線硬化型インクジェット組成物の凝集を抑制し、クリーニング性に優れたインクジェット記録装置のクリーニング方法を提供することができる。
[適用例2]
適用例1のクリーニング方法において、
前記グリコールエステル類の炭素数が8以上であることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2のクリーニング方法において、
前記グリコールエステル類がグリコールエーテルエステルであることができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか一例のクリーニング方法において、
前記放射線硬化型インクジェット組成物を前記記録媒体へ吐出する記録工程の間、前記有機溶剤を含浸させた前記吸収体を待機させて、前記記録工程後に前記払拭工程を行うことができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のいずれか一例のクリーニング方法において、
前記放射線硬化型インクジェット組成物が、3官能以上の重合性化合物を含有する放射線硬化型組成物であることができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれか一例のクリーニング方法において、
前記吸収体が、さらに界面活性剤を含浸させていることができる。
[適用例7]
適用例6のクリーニング方法において、
前記界面活性剤が、ポリエーテル変性シリコーン系、ポリエステル変性シリコーン系およびアセチレンジオール系からなる群より選択される少なくとも一種であることができる。
[適用例8]
本発明に係るインクジェット記録装置の一態様は、
適用例1ないし適用例7のいずれか一例のクリーニング方法によりクリーニングを行うことを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るインクジェット装置を模式的に示す図。 本発明の一実施形態に係るインクジェット装置のノズル面を模式的に示す概略図。 本発明の一実施形態に係るインクジェット装置のワイパーユニットを模式的に示す斜視図。 本発明の一実施形態に係るインクジェット装置のワイパーカセットを模式的に示す正面図。
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものでは
なく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお、以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
1.クリーニング方法
本発明の一実施形態に係るインクジェット装置のクリーニング方法は、放射線硬化型インクジェット組成物を吐出するインクジェット装置において、インクジェットヘッドのノズル面を、グリコールエステル類を含む有機溶剤を含浸させた吸収体を備える払拭手段により払拭する払拭工程を備える。
以下、本実施形態に係るインクジェット装置のクリーニング方法について、これを実施可能な装置の構成、含浸液(有機溶剤)、放射線硬化型インクジェット組成物の順に説明した上で、その工程を詳細に説明する。
1.1.装置構成
本実施形態に係るクリーニング方法が実施されるインクジェット装置は、放射線硬化型インクジェット組成物を吐出するノズルが設けられたノズル面と、含浸液を含浸させた吸収体を備える払拭手段と、を備える。このようなインクジェット装置としては、例えば、図1に示すインクジェットプリンターが挙げられる。図1に示すインクジェットプリンター1は、公知のインクジェットプリンターにヘッドクリーニング装置26を組み込んだものである。
インクジェットプリンター1は、放射線硬化型インクジェット組成物を微少粒径の液滴にしてノズルから噴射し、記録媒体P上に吐出するインクジェットヘッド22を搭載したキャリッジ20を備える。キャリッジ20の移動方向に沿った両側端には、インクジェットヘッド22から記録媒体P上に吐出させて付着させた放射線硬化型インクジェット組成物の液滴に活性放射線を照射するための、一対の活性放射線照射装置23A、23Bを備える。図1に示すように、インクジェットヘッド22の向かって左側に取り付けられた活性放射線照射装置23Aは、キャリッジ20が右方向に移動する右走査時に、記録媒体P上に吐出された液滴に対して活性放射線照射を行う。一方、インクジェットヘッド22の向かって右側に取り付けられた活性放射線照射装置23Bは、キャリッジ20が左方向に移動する左走査時に、記録媒体P上に吐出された液滴に対して活性放射線照射を行う。活性放射線照射装置23A、23Bには、活性放射線光源(図示せず)が設けられており、活性放射線光源としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)またはLD(Laser Diode)が用いられる。
1.1.1.ノズル面
インクジェットヘッド22は、複数色のインクを噴射するフルカラー印刷用のシリアル型ヘッドであり、各色ごとに多数のノズルを備える。図2は、ノズル面を模式的に示す概略図である。図2に示すように、インクジェットヘッド22の記録媒体Pと対向する面には、ノズル面37が形成される。ノズル面37には、放射線硬化型インクジェット組成物を吐出するノズル(ノズル開口)38が複数設けられている。ノズル38は、所定方向に複数配列されることでノズル列36を構成する。図2に示すように、ノズル面37には、ノズル列36が複数設けられている。
ノズル面37には、撥液膜(図示せず)が設けられてもよい。撥液膜は、撥液性を有している膜であれば特に制限されず、例えば、撥液性を有する金属アルコキシドの分子膜を成膜し、その後、乾燥処理、アニール処理等を経て形成することができる。金属アルコキシドの分子膜は、撥液性を有していればいかなるものでもよいが、フッ素を含む長鎖高分子基(長鎖RF基)を有する金属アルコキシドの単分子膜、または撥液基(例えば、フッ素を含む長鎖高分子基)を有する金属酸塩の単分子膜であることが望ましい。金属アルコ
キシドとしては、特に限定されないが、その金属種としては、例えば、ケイ素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムが一般的に用いられる。長鎖RF基としては、例えば、パーフルオロアルキル鎖、パーフルオロポリエーテル鎖が挙げられる。この長鎖RF基を有するアルコキシシランとして、例えば、長鎖RF基を有するシランカップリング剤等が挙げられる。撥液膜としては、特に限定されず、例えばSCA(silane coupling agent)膜や、特許第4424954号公報に記載されたものも用いることができる。なお、特に撥水性を有するものを撥水膜という。
また、撥液膜は、ノズルが形成された基板(ノズルプレート)に導電膜を形成し、その導電膜上に形成してもよいが、先にシリコーン材料をプラズマ重合することにより下地膜(PPSi(Plasma Polymerization Silicone)膜)を成膜し、この下地膜上に形成してもよい。この下地膜を介することにより、ノズルプレートのシリコーン材料と撥液膜を馴染ませることができる。
撥液膜は、1nm以上30nm以下の厚さを有することが好ましく、1nm以上20nm以下の厚さを有することがより好ましく、1nm以上15nm以下の厚さを有することがさらに好ましい。上記範囲であることにより、ノズル面が撥液性により優れる傾向にあり、膜の劣化が比較的遅く、より長期間撥液性を維持できる。また、コスト的にも膜形成の容易さにもより優れる。
ノズル面37には、ノズル面37の少なくとも一部を覆うノズルプレートカバーが設けられていてもよい。図2の例では、ノズルプレートカバー35は、全てのノズル列36(ノズル38)を囲むように設けられている。ノズルプレートカバー35は、複数のノズルチップ(以下、単に「チップ」という。)の組み合わせによって形成されるインクジェットヘッド22のノズル面37において、当該チップを固定する役割、又は記録媒体が浮き上がってノズル38に記録媒体が直接接触してしまうのを防止する役割のうち、少なくともいずれかを果たすために設けられるものである。そして、上記ノズルプレートカバー35は、ノズル面37の少なくとも一部を覆うことにより、側面から見たときに、ノズルから突出している状態で設けられる。当該ノズルプレートカバー35が設けられている場合に、ノズル面37と、ここから突出したノズルプレートカバー35との間の角(隙間)に放射線硬化型インクジェット組成物が残りやすく、この残った放射線硬化型インクジェット組成物の顔料等が固化することに起因して、キャップとノズル面との密着が不十分になりキャッピング動作が不良となる問題が生じ得る。放射線硬化型インクジェット組成物に含まれる樹脂の種類によっては、特にその問題が顕著になる。そこで、当該ノズルプレートカバー35とノズル38との間に、後述する払拭手段が当接することにより、上記の隙間に堆積した放射線硬化型インクジェット組成物を除去することができ、キャッピング動作が安定して良好なものとなる。
ノズル面37には、後述する払拭工程を実施する際に、ノズル38に含浸液が付着しつつ、払拭が行われるものである。具体的には、払拭工程を実施する際に、予め含浸液を払拭手段の吸収体に含浸させ、含浸液を保持した払拭手段の吸収体によってノズル面37の払拭をおこなう。
1.1.2.払拭手段
図1に示すように、フレーム12内において記録媒体Pが搬送される記録領域の右側に設けられたホームポジションHPには、インクジェットヘッド22のクリーニングを行なうためのヘッドクリーニング装置26が設けられている。図3は、ヘッドクリーニング装置26の一例であるワイパーユニット34を模式的に示す斜視図である。図4(a)は、ワイパーユニット34の正面図であり、図4(b)は筐体を省略したワイパーユニット34の正面図である。
ワイパーユニット34は、払拭手段30を搭載したワイパーカセット31と、該ワイパーカセット31が着脱自在に装着されるワイパーホルダー32と、該ワイパーホルダー32をインクジェットヘッド22のノズル列方向(図1においては記録媒体Pの搬送方向)に移動させる移動機構33を備える。ヘッドクリーニング装置26は、図3に示すワイパーユニット34の他に、インクジェットヘッド22のノズル面37に対してノズル38を囲うように当接可能に設けられるキャップ(図示せず)と、そのキャップを介してインクジェットヘッド22内から増粘等したインクを廃インクとして吸引排出するために駆動される吸引ポンプ(図示せず)を備えていてもよい。
図4に示すように、ワイパーカセット31の外装を構成する略矩形箱状をなす筐体80の内側には、筐体80の短手方向となる前後方向へ水平に延びる軸線を有した一対のローラー81,82が筐体80の長手方向となる左右方向に距離をおいて収容されている。この一対のローラー81,82の間には、インクジェットヘッド22のノズル面37からインクを払拭するための長尺状の払拭手段30が掛装されている。そして、この一対のローラー81,82のうち、インクジェットヘッド22が記録媒体Pに対して記録を実行する記録領域寄りとなる左方側に設けられた繰り出しローラー81は、巻装した未使用の払拭手段30を繰り出す。一方、この一対のローラー81,82のうち、インクジェットヘッド22が記録媒体Pに対して記録を実行する記録領域とは反対寄りとなる右方側の巻き取りローラー82は、繰り出しローラー81から巻き解かれて払拭に使用された使用済みの払拭手段30を巻き取る。なお、繰り出しローラー81及び巻き取りローラー82は互いに略同一の高さに位置している。また、筐体80の外側に露出した繰り出しローラー81の軸線方向の一端部(前端部)には、繰り出し歯車が繰り出しローラー81と一体回転可能に設けられている。また、筐体80の外側に露出した巻き取りローラー82の軸線方向の両端部には、巻き取り歯車84,85が巻き取りローラー82と一体回転可能に設けられている。
また、筐体80の内側には、繰り出しローラー81から巻き取りローラー82に至る払拭手段30の繰り出し経路上に、複数(本実施形態では4つ)のローラー86,88,89及び押圧部材87が設けられている。これらのローラー86,88,89及び押圧部材87は、繰り出しローラー81及び巻き取りローラー82と平行に前後に延びており、その前後方向の両端が筐体80の側壁部に設けられた軸受け部等によって回動自在に支持されている。
具体的には、繰り出しローラー81の右斜め上方に設けられた押圧部材87には、払拭手段30において繰り出しローラー81から繰り出される部分が巻き掛けられている。押圧部材87における軸線方向両端の軸部87aは、筐体80の前後両側の外側面に固定された棒ばね90によって下方から支持されている。棒ばね90は、その長手方向の中間位置で押圧部材87の軸部87aを下方から支持している。なお、押圧部材87の軸部87aは、筐体80に設けられた軸受け孔91に対して前後に挿通されており、棒ばね90から作用する上方への付勢力に従って軸受け孔91の上側の孔縁に密着している。そして、押圧部材87の軸部87aは、棒ばね90と軸受け孔91の孔縁との間で上下両側から回動自在に支持されている。また、押圧部材87における周面の最上部は筐体80の上面よりも上方に位置しており、払拭手段30において押圧部材87に巻き掛けられた部分は筐体80の上面から上方に突出している。また、押圧部材87における周面の最上部は、インクジェットヘッド22のノズル面37よりも上方に位置している。
棒ばね90、押圧部材87を少なくとも含む駆動機構は、棒ばね90による上方への付勢力により、含浸液を含む払拭手段30を、ノズル面37に対して押圧して押圧荷重を加えることができる。本実施形態において、押圧荷重はばね荷重を指す。なお、押圧荷重を
印加する機構は、払拭手段30をある一定の荷重でノズル面37に押圧できるものであれば、ばねだけではなく、ゴムを用いても良いし、これらを用いずに電気的に機械部材を制御して荷重を印加する等の方法で荷重をかけても良い。
また、押圧部材87の鉛直下方には、払拭手段30において押圧部材87から繰り出される部分を巻き掛ける中継ローラー89が設けられている。また、中継ローラー89に対して払拭手段30を挟んで反対側となる位置には、中継ローラー89との間で払拭手段30を挟持する挟持ローラー92が設けられている。また、筐体80の底壁内面と挟持ローラー92との間には付勢部材としてのばね部材93が介設されている。そして、挟持ローラー92は、ばね部材93によって中継ローラー89に接近する方向に付勢されている。
なお、中継ローラー89において筐体80の側壁部から外側に露出した軸線方向の一方側(図4では後方側)の軸部89aの端部には、中継歯車94が中継ローラー89と一体回転可能に設けられている。また、挟持ローラー92における軸線方向両端の軸部92aは、筐体80の側壁部に弾性片部を切り抜き形成した際に形成された切り欠き溝状の軸受け部から外側に端部が露出している。
また、繰り出しローラー81から巻き取りローラー82に至る払拭手段30の繰り出し経路上において、繰り出しローラー81と押圧部材87との間、及び、押圧部材87と中継ローラー89との間には、払拭手段30に対してテンションを付与するテンションローラー86,88が設けられている。なお、テンションローラー86,88における軸線方向両端の軸部86a,88aは、筐体80の側壁部に設けられた円形凹状の軸受け部から外側に端部が露出している。
払拭手段30は、ノズル面37と対向する面に吸収体(図示せず)を供える。吸収体は、含浸液を保持した状態でノズル面37を払拭して、ノズル38およびノズル面37に付着した付着物(例えば、放射線硬化型インクジェット組成物、放射線硬化型インクジェット組成物の硬化物、繊維、紙、埃など)を吸収あるいは吸着することで、ノズル38およびノズル面37をクリーニング(清掃)するために用いられる。これにより、放射線硬化型インクジェット組成物に含まれる顔料粒子や硬化物が吸収体の内部に吸収されるので、払拭手段30の吸収体表面には顔料粒子や硬化物が残らない。このため、ノズル面37に形成された撥水膜が顔料粒子や硬化物によって傷つけられることを抑制することができる。
払拭手段30の吸収体としては、液体吸収性であれば特に限定されるものではなく、例えば、布帛(織物、編み物、不織布等)、スポンジ、パルプ等が挙げられる。これらの中でも、布帛が好ましい。布帛であれば撓みやすく、ノズルプレートカバー35が設けられている場合は、特に、ノズル面37に付着したインクをより拭き取りやすいためである。布帛を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、キュプラ、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、リヨセル、レーヨン等からなるものを挙げることができる。この際、含浸液によって劣化しにくい材料を選択することが好ましい。
吸収体の厚さは、所望に応じて適宜設定することができ、例えば0.1mm以上3mm以下とすることができる。厚さが0.1mm以上であることにより、より含浸液を保持しやすくなる。厚さが3mm以下であることにより、コンパクトな払拭手段となり、ワイパーユニット全体が小型化でき、払拭手段の機械的搬送もより容易となる。
吸収体の面密度は、0.005g/cm以上0.15g/cm以下が好ましい。より好ましくは、0.02g/cm以上0.13g/cm以下である。上記範囲であることにより、含浸液をより保持しやすくなる。さらに、含浸液の保持のため、吸収体は面
密度、厚さを設計しやすい布帛を用いることが好ましい。
吸収体は、出荷時に含浸液を保持していることが好ましい。これにより、ノズル面37の払拭を直ちに行うことができたり、ノズル面37に含浸液を噴射したり塗布する機構を設ける必要がなくなる。ここで、「出荷時に含浸液を保持している」とは、払拭手段を備えたインクジェット装置を設置する時に、既に当該払拭手段の吸収体が含浸液を保持している状態や、払拭手段をインクジェット装置に設置する時に、払拭手段の吸収体が既に含浸液を保持している状態であることや、交換用の払拭手段の吸収体が含浸液を保持している状態であることをいう。ここで、「インクジェット装置の設置」とは、当該インクジェット装置を初めて使用すべく用意することをいい、「払拭手段の設置」とは当該払拭手段を初めて使用すべく用意することをいう。本実施形態において、払拭手段30を用いて行うノズル面37の払拭は、少なくともノズル面37を払拭手段30によって拭くものであればよく、払拭によってノズル面37に付着した付着物の少なくとも一部を払うことが好ましい。なお、吸収体が保持する含浸液の量は、ノズル面37に形成された撥水膜を傷つけず、また、取り回し性が低下しない量であることが好ましい。
1.1.3.駆動機構
本実施形態に係るインクジェット装置は、駆動機構を有する。駆動機構は、払拭手段30及びインクジェットヘッド22のうち少なくとも一方を、他方に対して相対的に移動させ、払拭手段30によってノズル面37に付着した付着物を除去する払拭工程を実行させるための手段である。なお、本実施形態に用いられる駆動機構は、含浸液を含む払払拭手段30とノズル面37とを押圧するための機構であり、上述したように、少なくとも図4(a)における押圧部材87と、棒ばね90とからなり、移動機構33も含まれうる。
押圧部材87は、払拭手段30とノズル面37とを50kf以上700kf以下、好ましくは75kf以上500kf以下で相対的に押圧させるものが好ましい。押圧力が50kf以上であることにより、クリーニング性が良好となる。さらに、ノズルプレートとノズルプレートカバー35間に段差がある場合でも、その隙間にインクが付着、堆積することを防ぐ、又はその隙間から除去することに優れたものとなる。また、押圧力が700kf以下であることにより、ノズル面37に形成された撥液膜を傷つけずに払拭することが可能となり、撥液膜の保存性に一層優れたものとなる。
なお、駆動機構は、上記したように、ノズル面37に接する側とは反対の側から払拭手段30を押圧して、払拭手段30とノズル面37を接触させるものに限られず、インクジェットヘッド22が駆動して、払拭手段30とノズル面37とを接触させるものとすることもできる。なお、ここでいう荷重は、駆動機構全体からノズル面37に印加される荷重の総和である。
さらに、駆動機構は、払拭手段30及びインクジェットヘッド22を1cm/s以上10cm/s以下の速度で相対的に移動させるものであることが好ましい。上記範囲であることにより、クリーニング性と撥液膜の保存性がより向上する。なお、当該清掃動作の速度は、通常記録ヘッドが画像を記録する際に移動する速度と比較しておおよそ5分の1から20分の1程度の遅い速度となるが、この速度関係に限定されるわけではない。
押圧部材87は、特に限定されないが、例えば、弾性部材によって被覆されたものが好ましい。弾性部材のショアA硬度は10以上60以下であることが好ましく、10以上50以下であることがより好ましい。これにより、押圧時に押圧部材及び払拭手段30が撓み、ノズル面からなる凹凸面に対して払拭手段を奥に押し込むことができる。特に、ノズルプレートカバー35がある場合には、ノズル面37とここから突出したノズルプレートカバー35との間の角(隙間)に対して払拭手段を奥に押し込むことができ、インクの堆
積を抑制できる。その結果、クリーニング性が一層向上する。
1.2.含浸液(有機溶剤)
本実施形態に係るインクジェット装置のクリーニング方法では、グリコールエステル類を含む有機溶剤を含浸液として用いる。含浸液は、払拭工程を実施する際に払拭手段30の吸収体に保持させておくことで、ノズル面37に付着するものである。以下、含浸液に含まれる成分および含まれ得る成分について説明する。
<有機溶剤>
含浸液は、グリコールエステル類を含む有機溶剤(以下、「特定の有機溶剤」ともいう。)である。この特定の有機溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
特定の有機溶剤は、ノズル面37に付着した放射線硬化型インクジェット組成物を溶解(軟化)させる作用に優れる。このため、特定の有機溶剤を含浸液として用いることにより、ノズル面37に付着した放射線硬化型インクジェット組成物の凝集を抑制でき、ノズル面37のクリーニング性が向上する。また、特に3官能以上の重合性化合物を含有するインクは、硬化物が高架橋性の硬化物となり、払拭で拭き取り難い傾向があるが、特定の有機溶剤は硬化物を溶解(軟化)し、上記吸収体によってノズル面37を優しく拭けるため、ノズル面37を傷つけずにクリーニングすることが可能となる。更に、ノズル面37を優しく拭けるため、特に無機顔料を含むインクを使用する場合にも、ノズル面37を傷つけずにクリーニングすることが可能となる。
特定の有機溶剤において、グリコールエステル類の炭素数が8以上であることが好ましい。放射線硬化型インクジェット組成物は疎水性インクであるため、接触する含浸液を疎水性のものとすることにより、放射線硬化型インクジェット組成物の凝集を抑制し、クリーニング性が一層良好となる。また、炭素数が8以上であることにより、含浸液の揮発性が低下するため、長期使用した場合に、含浸液の乾燥に伴うノズルの詰まりの発生を低減でき、放射線硬化型インクジェット組成物の吐出安定性が良好となる。
上記グリコールエステル類がグリコールエーテルエステルであることが好ましい。グリコールエステル類であっても、グリコールエーテルエステルではないものは、分子の片側に水酸基を有しているため、水分を吸収しやすく、拭き取り後に凝集物が発生する場合がある。このため、グリコールエステル類の中でもグリコールエーテルエステルを使用することが好ましい。グリコールエーテルエステルの具体例としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートやジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が挙げられる。これらの有機溶剤は、1種単独か又は2種以上を混合して使用することができる。
上記の特定の有機溶剤には、標準沸点が170℃以上であるものを用いることが好ましく、標準沸点が250℃以上であるものを用いることがより好ましい。これにより、含浸液の乾燥に伴うノズルの目詰まりの発生を低減でき、放射線硬化型インクジェット組成物の吐出安定性が良好となる。
上記の特定の有機溶剤には、20℃における蒸気圧が1hPa以下であるものを用いることが好ましく、0.5hPa以下であるものを用いることがより好ましく、0.1hPa以下であるものを用いることがより一層好ましく、0.01hPa以下であるものを用いることが特に好ましい。これにより、含浸液の乾燥に伴うノズルの詰まりの発生を低減でき、放射線硬化型インクジェット組成物の吐出安定性が良好となる。
また、上記の特定の有機溶剤としては、20℃における表面張力が25mN/m以上35mN/m以下であるものを用いることが好ましい。これにより、後述する放射線硬化型インクジェット組成物との相溶性が向上するので、クリーニング性が一層向上する傾向にある。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートを有機溶剤で濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
含浸液を含浸させた吸収体を備える払拭手段30を用いて、後述する払拭工程を行う場合には、吸収体に保持させた含浸液には、前記吸収体の質量100質量部に対して、10質量部以上の特定の有機溶剤が含まれていることが好ましく、15質量部以上であることがより好ましく、20質量部以上であることがより一層好ましく、40質量部以上であることがさらに好ましく、50質量部以上であることが特に好ましい。その上限値は、150質量部以下であることが好ましく、100質量部以下であることがより好ましい。10質量部以上であることで、ノズル面37で固化したインクが溶解(軟化)しやすくなるので、クリーニング性が一層向上する。150質量部以下であることで、吸収体にインクが吸収されやすくなるので、インクの拭き残りによるノズル38の吐出異常や不吐出が生じにくくなり、インクの吐出安定性が良好となる。
<界面活性剤>
本実施形態に係る含浸液は、特定の有機溶剤と重合禁止剤を含む他に、更に界面活性剤を含んでいてもよい。含浸液が界面活性剤を含むことにより、含浸液の表面張力が低下し、ノズル面37に対する濡れ性が上がる。このため、ノズル面37に付着した放射線硬化型インクジェット組成物を溶解(軟化)させる作用だけでなく、ノズル面37にインクの顔料が再付着するのを抑制できる上に、ノズル面37のクリーニング性も一層向上する。
上記界面活性剤としては、ポリエーテル変性シリコーン系、ポリエステル変性シリコーン系およびアセチレンジオール系からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。これにより、クリーニング性が一層良好となる。上記界面活性剤の具体例としては、例えば、シリコーン系界面活性剤(市販品としては、例えば、BYK UV3700(ビックケミー・ジャパン社製商品名))、アセチレン系界面活性剤(市販品としては、例えば、サーフィノールE1010(日信化学工業社製商品名))挙げられる。界面活性剤は、1種単独か又は2種以上を混合して使用することができる。
含浸液に対する界面活性剤の含有量は、含浸液の全質量(100質量%)に対して0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
上記界面活性剤は、上記したように含浸液に含まれるものであってもよく、払拭手段30の吸収体にあらかじめ含浸されていてもよい。また、払拭工程を実施する際に、公知の噴霧装置などを用いてノズル面37に供給され付着するものであってもよい。
<重合禁止剤>
本実施形態に係る含浸液は、特定の有機溶剤の他に重合禁止剤を含んでいてもよい。含浸液が重合禁止剤を含むことにより、ノズル面37に付着した放射線硬化型インクジェット組成物が漏れ光や熱等により硬化することが低減するため、放射線硬化型インクジェット組成物に含まれる成分が凝集することを抑制し、ノズル面37のクリーニング性が向上する。
含浸液に含まれる重合禁止剤は、カテコール類、ヒンダードアミン類、フェノール類、フェノチアジン類および縮合芳香族環のキノン類からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。これにより、ノズル面37に付着した放射線硬化型インクジェ
ット組成物が漏れ光により硬化することを低減する作用が向上して、クリーニング性が一層良好となる。
上記重合禁止剤の中でも、ノズル面37に付着した放射線硬化型インクジェット組成物が漏れ光により硬化することを低減させる作用に優れているという点から、光重合禁止剤であることが好ましいが、高熱がかかる等の条件では、使用可能な重合禁止剤は光重合禁止剤に限られない。重合禁止剤の具体例としては、例えば、ハイドロキノンモノメチルエーテル、4−ヒドロキシ2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシルが挙げられる。重合禁止剤は、1種単独か又は2種以上を混合して使用することができる。
含浸液に対する重合禁止剤の含有量は、含浸液の全質量(100質量%)に対して0.1質量%以上1質量%以下であることが好ましい。含浸液に対する重合禁止剤の含有量が上記範囲にあることにより、ノズル面37に付着した放射線硬化型インクジェット組成物が漏れ光により硬化する作用が向上して、クリーニング性が一層良好となる。含浸液に対する重合禁止剤の含有量が上記範囲より多い場合には、印刷した際にインクが硬化しにくくなったり、印字が薄くなる可能性がある。
<その他の成分>
本実施形態に係る含浸液は、上記の特定の有機溶剤以外の有機溶剤を含有してもよい。このような有機溶剤としては、後述する放射線硬化型インクジェット組成物で例示する有機溶剤が挙げられるので、その説明を省略する。
本実施形態に係る含浸液は、さらに、pH調整剤、キレート化剤、防腐剤・防かび剤、及び防錆剤など、所定の性能を付与するための物質を含有することができる。
本実施形態に係る含浸液は、グリコールエステル類を含む有機溶剤を含浸液として用いることにより、放射線硬化型インクジェット組成物の凝集を抑制し、インクの凝集物、特に3官能以上の重合性化合物を含有するインクや、無機顔料由来の凝集物が払拭時に擦られることにより、ノズル面の撥液膜が傷ついて耐久性を悪化することを防止する。このため、クリーニング性に優れたインクジェット装置のクリーニング方法を実現することが可能となる。
1.3.放射線硬化型インクジェット組成物
本実施系形態に係るクリーニング方法が適用されるインクジェット装置は、放射線硬化型インクジェット組成物を用いて記録媒体Pに画像の記録を行うものである。
本発明において「放射線硬化型インクジェット組成物」とは、記録媒体に付着した放射線硬化型インクジェット組成物に対して、活性放射線を照射して硬化膜を得る硬化工程を有するインクジェット記録方法に用いるインクジェット用インク組成物であり、公知のものを使用することができる。
本発明の一実施形態で用いる放射線硬化型インクジェット組成物は、顔料と、インク皮膜を形成するモノマーと、重合開始剤と、有機溶剤と、を含有する。以下、放射線硬化型インクジェット組成物に含まれる成分および含まれ得る成分について、詳細に説明する。
<顔料>
インクジェット組成物は、色材として顔料を用いることができ、顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。
無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャ
ネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。
ブラック色材として使用されるカーボンブラックとしては、特に限定されないが、例えば、No.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等(以上、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、Raven
5750、Raven 5250、Raven 5000、Raven 3500、Raven 1255、Raven 700等(以上、コロンビアカーボン(Carbon
Columbia)社製)、Rega1 400R、Rega1 330R、Rega1 660R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400等(キャボット社(CABOT JAPAN K.K.)製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW200、Color B1ack S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4(以上、デグッサ(Degussa)社製)が挙げられる。
イエロー色材として使用される顔料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントイエロー 1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、155、167、172、180が挙げられる。
ホワイト色材として使用される顔料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントホワイト 6、18、21、塩基性炭酸鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム等が挙げられる。
マゼンタ色材として使用される顔料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントレッド 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、又はC.I.ピグメントヴァイオレット 19、23、32、33、36、38、43、50が挙げられる。
シアン色材として使用される顔料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピ
グメントブルー 1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:34、15:4、16、18、22、25、60、65、66、C.I.バットブルー 4、60が挙げられる。
また、マゼンタ、シアン、及びイエロー色材以外の顔料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメント グリーン 7,10、C.I.ピグメントブラウン 3,5,25,26、C.I.ピグメントオレンジ 1,2,5,7,13,14,15,16,24,34,36,38,40,43,63が挙げられる。
上記顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の顔料を使用する場合、顔料の平均粒子径は、好ましくは10nm以上200nm以下の範囲であり、より好ましくは50nm以上150nm以下の範囲である。
本実施の形態に係る放射線硬化型インクジェット組成物に添加し得る顔料の添加量は、放射線硬化型インクジェット組成物の全質量に対して、0.1質量%以上25質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以上15質量%以下である。
なお、顔料だけでなく、色材として染料を用いることもできる。染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能である。
<重合性化合物>
放射線硬化型インクジェット組成物は重合性化合物を含んでもよい。重合性化合物は、単独で、又は光重合開始剤の作用により、光照射時に重合して、記録媒体上のインクジェット組成物を硬化させることができる。重合性化合物としては、特に限定されないが、具体的には、従来公知の、単官能、2官能、及び3官能以上の多官能のモノマー及びオリゴマーが使用可能である。重合性化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。以下これら重合性化合物について例示する。
単官能、2官能、及び3官能以上の多官能のモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びマレイン酸の不飽和カルボン酸;該不飽和カルボン酸の塩;不飽和カルボン酸のエステル、ウレタン、アミド及び無水物;アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、並びに不飽和ウレタンが挙げられる。また、単官能、2官能、及び3官能以上の多官能のオリゴマーとしては、特に限定されないが、例えば、直鎖アクリルオリゴマー等の上記のモノマーから形成されるオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレート、オキセタン(メタ)アクリレート、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、芳香族ウレタン(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、他の単官能モノマーや多官能モノマーとして、N−ビニル化合物を含んでいてもよい。N−ビニル化合物としては、特に限定されないが、例えば、N−ビニルフォルムアミド、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、及びアクリロイルモルホリン、並びにそれらの誘導体が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)
アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ラクトン変性可撓性(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、及びジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能(メタ)アクリレートの含有量は、放射線硬化型インクジェット組成物の総質量(100質量%)に対して、30質量%以上85質量%以下が好ましく、40質量%以上75質量%以下がより好ましい。上記好ましい範囲とすることにより、硬化性、開始剤溶解性、保存安定性、吐出安定性により優れる傾向にある。
単官能(メタ)アクリレートとしては、ビニルエーテル基を含有するものも挙げられる。このような単官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビニロキシメチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸m−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸o−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノ
キシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、及び(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらのなかでも、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、が好ましい。
これらの中でも、放射線硬化型インクジェット組成物をより低粘度化でき、引火点が高く、かつ、インクジェット組成物の硬化性に優れるため、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、即ち、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル及びメタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルのうち少なくともいずれかが好ましく、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルがより好ましい。アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル及びメタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルは、何れも単純な構造であって分子量が小さいため、放射線硬化型インクジェット組成物を顕著に低粘度化することができる。(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルとしては、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル及び(メタ)アクリル酸2−(1−ビニロキシエトキシ)エチルが挙げられ、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルとしては、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル及びアクリル酸2−(1−ビニロキシエトキシ)エチルが挙げられる。なお、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの方が、メタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルに比べて硬化性の面で優れている。
上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類、特に(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの含有量は、放射線硬化型インクジェット組成物の総質量(100質量%)に対して、10〜70質量%が好ましく、30〜50質量%がより好ましい。含有量が10質量%以上であることにより、放射線硬化型インクジェット組成物を低粘度化でき、かつ、放射線硬化型インクジェット組成物の硬化性がより優れる傾向にある。一方で、含有量が70質量%以下であることにより、インクジェット組成物の保存性がより優れるとともに、印刷物の表面光沢により優れる傾向にある。
上記(メタ)アクリレートのうち、2官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO(エチレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO(プロピレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びペンタエリスリトール骨格若しくはジペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。そのうち、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール骨格若しくはジペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上の(
メタ)アクリレートが好ましい。放射線硬化型インクジェット組成物が、多官能(メタ)アクリレートを単官能(メタ)アクリレートに加えて含むことがより好ましい。
2官能以上の多官能(メタ)アクリレートの含有量は、放射線硬化型インクジェット組成物の総質量(100質量%)に対して、5〜60質量%が好ましく、15〜60質量%がより好ましく、20〜50質量%がさらに好ましい。上記好ましい範囲とすることにより、硬化性・保存安定性・吐出安定性・印刷物の表面光沢により優れる傾向にある。
上記(メタ)アクリレートのうち、3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、及びカプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、重合性化合物は単官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。この場合、放射線硬化型インクジェット組成物が低粘度となり、光重合開始剤その他の添加剤の溶解性に優れ、かつ、インクジェット記録時の吐出安定性が得られやすい。さらに硬化膜の強靭性、耐熱性、及び耐薬品性が増すため、単官能(メタ)アクリレート及び2官能(メタ)アクリレートを併用することがより好ましく、中でもフェノキシエチル(メタ)アクリレート及びジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートを併用することがさらに好ましい。
上記重合性化合物の含有量は、放射線硬化型インクジェット組成物の総質量(100質量%)に対し、5質量%以上95質量%以下が好ましく、15質量%以上90質量%以下がより好ましい。重合性化合物の含有量が上記範囲内であることにより、粘度及び臭気をより低下させることができるとともに、光重合開始剤の溶解性及び反応性・印刷物の表面光沢を更に優れたものとすることができる。
<光重合開始剤>
放射線硬化型インクジェット組成物は、光重合開始剤を含有してもよい。光重合開始剤は、活性放射線を照射することによってラジカルやカチオン等の活性種を発生し、上記モノマーの重合反応を開始させるものであれば特に制限されない。光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤や光カチオン重合開始剤を使用することができるが、光ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
なお、放射線の中でも紫外線(UV)を用いることにより、安全性に優れ、且つ、光源ランプのコストを抑えることができる。したがって、光重合開始剤は、紫外線領域に吸収ピークを有していることが好ましい。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルホスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物等)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン化合物が挙げられる。
これらの中でも、モノマーへの溶解性および硬化性が良好という有利な効果が得られる
観点から、アシルホスフィンオキサイド化合物およびチオキサントン化合物から選択される少なくとも1種が好ましく、アシルホスフィンオキサイド化合物およびチオキサントン化合物を併用することがより好ましい。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、およびビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシドが挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の市販品としては、例えば、IRGACURE 651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、IRGACURE 184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、DAROCUR 1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)、IRGACURE 2959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン)、IRGACURE 127(2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン)、IRGACURE 907(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)、IRGACURE 369(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1)、IRGACURE 379(2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン)、DAROCUR TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)、IRGACURE 819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)、IRGACURE 784(ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム)、IRGACURE OXE 01(1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)])、IRGACURE OXE 02(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム))、IRGACURE 754(オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物)、Lucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASFジャパン社製)、KAYACURE DETX−S(2,4−ジエチルチオキサントン)(日本化薬株式会社製)、ユベクリルP36(UCB社製)、Speedcure TPO(ジフェニル−2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド)、Speedcure TPO(ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィン オキシド)(以上、Lambson社製)等が挙げられる。
上記光重合開始剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤の含有量は、放射線硬化型インクジェット組成物の総質量に対して、0.5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。光重合開始剤の含有量が前記範囲であれば、紫外線硬化速度が十分大きく、且つ、光重合開始剤の溶け残りや光重合開始剤に由来する着色が殆どない。上述したように、インクジェット組成物に含まれる光重合開始剤がアシルホスフィンオキサイド化合物および/またはチオキサントン化合物である場合には、前記アシルホスフィンオキサイド化合物の含有量は、放射線硬化型インクジェット組成物の総質量に対して2質量%以上であることが好ましい。一方、前記チオキサントン化合物の含有量は、放射線硬化型インクジェット組成物の総質量に対して1質量%以上であることが好ましい。
なお、前述のモノマーとして光重合性の化合物を用いることで、光重合開始剤の添加を省略することが可能であるが、光重合開始剤を用いた方が、重合の開始を容易に調整することができ、好適である。
<界面活性剤>
本実施形態に係るインクジェット組成物は界面活性剤をさらに含むことができる。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系界面活性剤(市販品としては、例えば、BYK UV3500、UV3570(ビックケミー・ジャパン社製商品名))、アクリル系界面活性剤(BYK350(ビックケミー・ジャパン社製商品名))が挙げられる。このなかでも、シリコーン系界面活性剤を含むことにより、表面張力低下能に優れ被記録媒体に対する濡れ性を上げ、ベタ埋まりにより優れ、また表面張力を調整しやすい傾向にある。
界面活性剤の含有量は、インクジェット組成物の総質量(100質量%)に対し、0.20質量%以上が好ましく、0.30質量%以上がより好ましく、0.40質量%以上がさらに好ましく、0.50質量%以上が特に好ましい。また、含有量は1.0質量%以下が好ましく、0.8質量%以下がより好ましく、0.7質量%以下がさらに好ましい。界面活性剤の含有量が、0.20質量%以上であることにより、被記録媒体への濡れ性により優れる傾向にある。また、界面活性剤の含有量が、1.0質量%以下であることにより、ヘッドノズルプレートの撥液性を良好に保ち、吐出安定性により優れる傾向にある。
なお、インクジェット組成物の表面張力は、23mN/m以下が好ましく、22mN/m以下がより好ましい。また、表面張力の下限は、特に限定されず、低いほど好ましい。表面張力が上記範囲内であることにより、被記録媒体への濡れ性により優れる傾向にある。表面張力の測定方法としては、一般的に用いられる表面張力計(例えば、協和界面科学(株)製、表面張力計CBVP−Z等)を用いて、ウィルヘルミー法で液温25℃にて測定する方法が例示できる。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物が好ましく用いられ、例えば、ポリエーテル変性オルガノシロキサンが挙げられる。また、市販品を用いることでき、例えば、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−348(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学株式会社製)が挙げられる。
<分散剤>
放射線硬化型インクジェット組成物が顔料を含む場合、顔料分散性をより良好なものと
するため、分散剤をさらに含んでもよい。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。その具体例として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマー及びコポリマー、アクリル系ポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、及びエポキシ樹脂のうち一種以上を主成分とするものが挙げられる。高分子分散剤の市販品として、味の素ファインテクノ社製のアジスパーシリーズ、アベシア(Avecia)社やノベオン(Noveon)社から入手可能なソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYKChemie社製のディスパービックシリーズ、楠本化成社製のディスパロンシリーズが挙げられる。
<その他の添加剤>
放射線硬化型インクジェット組成物は、上記に挙げた添加剤以外の添加剤(成分)を含んでもよい。このような成分としては、特に制限されないが、例えば従来公知の、スリップ剤(界面活性剤)、重合促進剤、浸透促進剤、及び湿潤剤(保湿剤)、並びにその他の添加剤があり得る。上記のその他の添加剤としては、特に限定されないが、例えば、従来公知の、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、及び増粘剤が挙げられる。
<放射線硬化型インクジェット組成物の調製方法>
本実施形態に係る放射線硬化型インクジェット組成物は、前述した成分を任意な順序で混合し、必要に応じて濾過等をして不純物を除去することにより得られる。各成分の混合方法としては、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。濾過方法としては、遠心濾過、フィルター濾過等を必要に応じて行なうことができる。
<放射線硬化型インクジェット組成物の物性>
本実施形態で用いる放射線硬化型インクジェット組成物の20℃における粘度は、好ましくは5mPa・s以上50mPa・s以下であり、より好ましくは20mPa・s以上40mPa・s以下である。放射線硬化型インクジェット組成物の20℃における粘度が前記範囲内にあると、ノズルから放射線硬化型インクジェット組成物が適量吐出され、放射線硬化型インクジェット組成物の飛行曲がりや飛散を一層低減することができるため、インクジェット装置に好適に使用することができる。なお、粘度の測定は、粘弾性試験機MCR−300(Pysica社製)を用いて、20℃の環境下で、Shear Rateを10〜1000に上げていき、Shear Rate200時の粘度を読み取った。
本実施形態で用いる放射線硬化型インクジェット組成物の20℃における表面張力は、好ましくは20mN/m以上30mN/m以下である。放射線硬化型インクジェット組成物の20℃における表面張力が前記範囲内にあると、放射線硬化型インクジェット組成物が撥液処理されたノズルに濡れにくくなる。これにより、ノズルから放射線硬化型インクジェット組成物が適量吐出され、放射線硬化型インクジェット組成物の飛行曲がりや飛散を一層低減することができるため、インクジェット装置に好適に使用することができる。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、20℃の環境下で、白金プレートをインクで濡らした時の表面張力を確認した。
1.4.払拭工程
本実施形態に係る払拭工程では、上述したように、グリコールエステル類を含む有機溶剤を含浸させた吸収体を備える払拭手段30により、インクジェットヘッド22のノズル面37を払拭するものである。
より詳細には、本実施形態に係る払拭工程では、上述したように、押圧部材87によって長尺状の払拭部材30をインクジェットヘッド22のノズル面37に対して押圧して押圧荷重を加えことにより、ノズル面37を払拭する。なお、記録媒体Pへ放射線硬化型インクジェット組成物を吐出する記録工程の間は、有機溶剤を含む含浸液を含浸させた吸収体を待機させて、記録工程が終了した後に払拭工程を行う。
放射線硬化型インクジェット組成物を光照射して画像の記録を行うインクジェット装置では、光照射の反射光や漏れ光に起因するノズル詰まりが発生しやすいが、本実施形態に係るクリーニング方法では、上述した含浸液を用いた払拭工程を実施するため、放射線硬化型インクジェット組成物の凝集を抑制してノズル面37のクリーニング性が優れたものとなり、ノズル詰まり等の不具合の発生を効果的に抑制できる。
1.5.予備吐出工程
本実施形態に係るインクジェット装置のクリーニング方法において、含浸液が重合禁止剤を含む場合には、払拭工程後に、ノズルから放射線硬化型インクジェット組成物を予備吐出させる予備吐出工程を備え、この予備吐出工程において、予備吐出を行うノズルと、予備吐出を行わないノズルとを有することが好ましい。ノズル面37のクリーニング直後は、ノズル38内に重合禁止剤が多量に拡散することで、放射線硬化型インクジェット組成物が光硬化しにくい状態になっており、この状態でインクを吐出して印刷すると画質を損なう。そこで、印刷画像で使用するノズル列およびノズルについては、クリーニング後に打ち捨てを行い、ノズル内のインクをフレッシュにする。一方、印刷画像で使用しないノズル列およびノズルについては、光硬化しない状態を維持することで、次の印刷時の漏れ光の影響によるノズル近傍のインクの硬化を防ぎ、アライメント劣化、つまり吐出信頼性の低下を抑える。
なお、前記予備吐出を行わないノズルとは、予備吐出工程後に最初に行われる記録において、記録媒体Pとインクジェットヘッド22の相対的な位置を変化させながら放射線硬化型インクジェット組成物を吐出する少なくとも最初の走査において使用しないノズルである。走査は、図1に示す記録媒体Pに対してキャリッジ20を1回動かす動作である。キャリジ式プリンターの場合、プリンターの両側にフラッシングボックスがあれば、1走査後に打ち捨てもできるため、少なくとも最初の走査で使わないノズルは最初の走査の前に予備吐出する必要はない。ラインプリンターの場合には、1走査で印刷が全て終わるため、印刷で全く使わないか使うかにより、予備吐出を行わないノズルを選択する。
予備吐出の有無は、ノズル列単位で選択してもよいし、ノズル単位で選択してもよい。例えば、白インクとカラーインクのように、インク単位で使用の有無が決定される場合には、ノズル列単位で行うことが好ましいが、これに限られず、ノズル単位で選択することも可能である。
2.実施例
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
2.1.放射線硬化型インクジェット組成物の調製
払拭に関する評価を行う前に、まず、顔料分散液を調製した。組成1に用いる顔料として、カーボンブラック2質量部、分散剤としてsolspers36000(THE LUBRIZOL CORP社製)1質量部を加えて全体を100質量部とし、混合撹拌して混合物とした。この混合物を、サンドミル(安川製作所株式会社製)を用いて、ジルコニアビーズ(直径1.5mm)と共に6時間分散処理を行った。その後、ジルコニアビーズをセパレータで分離することにより、ブラック顔料分散液を得た。また、同様にして、
シアン顔料分散液、マゼンタ顔料分散液、イエロー顔料分散液、およびホワイト顔料分散液を得た。
Figure 2016155354
次に、表1に記載の組成(質量%)となるように、重合性化合物、界面活性剤、重合禁止剤、重合開始剤および分散剤を混合し完全に溶解させた後、常温で1時間混合撹拌し、これに、それぞれ顔料分散液をブラック顔料の濃度が表1に記載の濃度となるように撹拌しながら滴下した。滴下終了後、常温で1時間混合撹拌し、さらに5μmのメンブランフィルターでろ過して、組成1のブラック放射線硬化型インクジェット組成物を得た。同様にして、組成2(マゼンタ放射線硬化型インクジェット組成物)、組成3(シアン放射線硬化型インクジェット組成物)、組成4(イエロー放射線硬化型インクジェット組成物)、および組成5(ホワイト放射線硬化型インクジェット組成物)を得た。
なお、表1で使用した成分は、下記のとおりである。
(1)重合性化合物
・PEA(フェノキシアクリレート、大阪有機化学工業株式会社、商品名「ビスコート#
192」)
・VEEA(アクリル酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、株式会社日本触媒製)・SR508(ジプロピレングリコールジアクリレート、サートマー社製)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、新中村化学工業株式会社製)(2)界面活性剤
・BYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製、ポリエーテル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサン)
(3)重合禁止剤
・MEHQ(p−メトキシフェノール、関東化学株式会社製)
(4)重合開始剤
・IRGACURE 819(チバ・ジャパン株式会社製、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)
・Speedcure TPO(Lambson社製、ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィン オキシド)
(5)分散剤
・カラー用:solspers36000(THE LUBRIZOL CORP製)
・酸化チタン用:BYK180(BYK社製)
(6)顔料
・カーボンブラック
・PB15:3(C.I.ピグメントブルー 15:3)
・PR122(C.I.ピグメントレッド122)
・PY155(C.I.ピグメントイエロー155)
・酸化チタン
2.2.払拭に関する評価
払拭に関する評価は、表2に示す組成の含浸液を用いて行った。
Figure 2016155354
2.2.1.ノズル面光暴露前のインク拭き取り性の評価
EPSON製 SC−S50650を改造してプリンターとして用い、キャリッジのヘ
ッドの左右には、光源としてピーク波長395nmの照射光源LEDを搭載した。ヘッドの5つノのズル列に、1ノズル列ずつ異なる色のインク(2.1.で調製した全5色)を充填した。ここで、1ノズル列は360個のノズル数である。最初に、全てのノズルを用いて記録媒体へインクを吐出する印刷を5分間行った。ここでは、試験のため、光源はオフとした。続いて、全ノズルにキャップをして吸引クリーニングを行い、続いて下記の払拭を行い、ノズル面の拭き取り性を評価した。なお、実施例7は、インクとして組成2を2列、組成4を2列、組成5を1列とした以外は実施例6と同様に行った。つまり、実施例7は、3官能以上のモノマーを含まないインクを使用した例である。
吸収体(布ワイパー)には、セルロース長繊維不織布(商品名ベンリーゼ)を用い、吸収体100質量%に対して80質量%となるように含浸液を含浸させた。払拭動作は、払拭手段(吸収体)をノズルプレートに接触させ、払拭手段の裏からノズルプレートに100kfの加重で押圧部材で押圧した状態で、ノズル列に対して直交する方向に、面上を端から端へ20cm移動させた。図3に示すように、払拭手段はロール状になっており、新しい部分を引き出して次回の払拭に用いた。
インク拭き取り性の評価基準は次の通りである。
A:ノズルプレート、ノズルプレートとヘッドカバーの段差部分含めて、インクが綺麗に拭き取られている。
B:段差部分にインクが若干残っている。
C:ノズルプレートにインクの拭き残しが多くある。
2.2.2.ノズル面光暴露後のインク拭き取り性の評価
2.2.1.に記載の操作を払拭まで行った後、上記プリンターの照射光源をオンにし、照度25μW/cm、光量4800mJ/cm相当の光照射条件でノズル表面に光暴露しながら印刷を行い、続いて、2.2.1.に記載の吸引クリーニング以降の評価を行った。つまり、含浸液がノズル面に付着されている状態で光暴露し、その後2.2.1.に記載の払拭を行い、2.2.1.と同様にノズル面の拭き取り性を評価した。
2.2.3.ノズル面光暴露後の吐出信頼性の評価
2.2.2.に記載の払拭に続いて、ノズルの吐出試験を行った。ノズル面における照度は、照射光源の反射光や漏れ光によるものであるので、前記照度で積算光量が前記光量となる時間まで印刷を行った。ここで、照度×照射時間=光量(照射エネルギー)である。クリーニング(吸引・拭き取り)、吐出試験までを1セットとし、このセットを繰り返してクリーニング誘発性(吐出信頼性)を評価した。評価基準は次の通りである。
A:2セット以下で正常吐出になる。
B:3セットで正常吐出になる。
C:3セット以上でも回復しない場合がある。
2.2.4.揮発性評価
各含浸液をガラス瓶の口を開放した状態で20℃で3日間放置した後、重量変化を確認した。数値は、揮発率(%)を表す。
2.2.5.長期インク拭き取り性の評価
布ワイパーに含浸液を含浸させてから、常湿常温で1ヶ月、解放放置後のものを用いたこと以外は、2.2.1.と同様に評価した。
2.2.6.払拭に関する評価結果
払拭に関する評価結果を表2に示す。含浸液としてグリコールエステル類を用いた実施例では、有機溶剤として用いたグリコール類やグリコールエーテル類を用いた比較例と比
べると、特に露光後における拭き取り性に大きな違いがあり、露光によりインクの一部が硬化した異物の拭き取り性に効果があった。つまり、実施例の含浸液は、単に、ノズル面に付着したインクを拭き取る洗浄液としてだけではなく、インクの一部が硬化した硬化異物を軟化させる作用を有することにより、硬化異物を含むインクが付着したノズル面の払拭に有用であることが分かった。特に、グリコールエステル類の炭素数が多い実施例2、3では、拭き取り後に凝集物は発生することもなく、きれいに拭き取ることができた。グリコールエステル類の炭素数の少ない実施例1、4−6では、有機溶剤として用いたグリコールエステル類の炭素数が少ないため、溶剤に吸湿性があり、拭き取り後に凝集物が発生した。実施例7は、3官能以上モノマーを含まないインクを使用した例であるため、実施例6のように凝集物が発生しなかった。なお、比較例は、有機溶剤として用いたたグリコール類やグリコールエーテル類はインクとの相溶性が無いため、拭き取り性が悪いと考えられる。
また、ノズル面光暴露後の吐出信頼性について、拭き取り性の良い実施例の含侵液を使用した場合には、布ワイパーを用いた払拭時に、光暴露により固化(一部が硬化など)したインクがノズル面に擦り込まれることが防止されたため、クリーニング誘発性は良好であり、いずれも3セット以内で正常吐出になった。中でも、凝集物が発生しなかった実施例2、3、7の吐出信頼性が高かった。これに対し、拭き取り性が劣る比較例では、ノズル面光暴露後の吐出信頼性でも劣る結果となった。
さらに、長期インク拭き取り性の評価について、実施例の中でも、グリコールエステル類の炭素数が多いほど低揮発性溶剤であるため、実施例1−3では、予め溶剤を含浸させた布ワイパーを待機させて置く形態であっても、待機中に有機溶剤が揮発して洗浄性が低下することが無く、他の例よりも、長期にわたってインク拭き取りが可能であることがわかった。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
P…記録用紙、HP…ホームポジション、1…インクジェットプリンター、12…フレーム、20…キャリッジ、22…インクジェットヘッド、23A、23B…活性放射線照射装置、26…ヘッドクリーニング装置、30…払拭手段、31…ワイパーカセット、32…ワイパーホルダー、33…移動機構、34…ワイパーユニット、35…ノズルプレートカバー、36…ノズル列、37…ノズル面、38…ノズル、80…筐体、81…繰り出しローラー、82…巻き取りローラー、84…巻き取り歯車、85…巻き取り歯車、86…テンションローラー、86a…軸部、87…押圧部材、87a…軸部、88…テンションローラー、88a…軸部、89…中継ローラー、89a…軸部、90…棒ばね、91…軸受け孔、92…挟持ローラー、92a…軸部、93…ばね部材、94…中継歯車

Claims (8)

  1. 放射線硬化型インクジェット組成物を吐出するインクジェット装置において、
    インクジェットヘッドのノズル面を、グリコールエステル類を含む有機溶剤を含浸させた吸収体を備える払拭手段により払拭する払拭工程を備える、インクジェット装置のクリーニング方法。
  2. 請求項1において、
    前記グリコールエステル類の炭素数が8以上である、インクジェット装置のクリーニング方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記グリコールエステル類がグリコールエーテルエステルである、インクジェット装置のクリーニング方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記放射線硬化型インクジェット組成物を前記記録媒体へ吐出する記録工程の間、前記有機溶剤を含浸させた前記吸収体を待機させて、前記記録工程後に前記払拭工程を行う、インクジェット装置のクリーニング方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記放射線硬化型インクジェット組成物が、3官能以上の重合性化合物を含有する放射線硬化型組成物である、インクジェット装置のクリーニング方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記吸収体が、さらに界面活性剤を含浸させている、インクジェット記録装置のクリーニング方法。
  7. 請求項6において、
    前記界面活性剤が、ポリエーテル変性シリコーン系、ポリエステル変性シリコーン系およびアセチレンジオール系からなる群より選択される少なくとも一種である、インクジェット記録装置のクリーニング方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のクリーニング方法によりクリーニングを行う、インクジェット装置。
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