JP2016155175A - 歯車加工装置及び歯車加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工具刃を工具端面に形成した加工用工具を用いて切削加工によりねじり歯車を加工する際のびびり振動を抑制できる歯車加工装置及び歯車加工方法を提供すること。
【解決手段】歯車加工装置(1)は、加工物(W)の回転軸線(Lw)に対し、傾斜した回転軸線(L)を有する加工用工具(42)を用い、加工用工具(42)を加工物(W)と同期回転させながら加工物(W)の回転軸線(Lw)方向に相対的に送り操作して歯車を加工する。そして、加工用工具(42)の工具刃(42a)の刃すじ(42b)は、加工用工具(42)の回転軸線(L)に対し、ねじれて形成され、刃すじ(42b)のねじれ角(β)は、歯車のねじれ角(θ)に、加工用工具(42)の回転軸線(L)と加工物(W)の回転軸線(Lw)との成す交差角(φ)を加えた角に形成される。
【選択図】図3A

Description

本発明は、加工用工具及び加工物を同期回転させて切削加工により歯車を加工する歯車加工装置及び歯車加工方法に関する。
切削加工によりはすば歯車などの内歯及び外歯を加工する有効な装置としては、例えば、特許文献1に記載の加工装置がある。この加工装置は、回転軸線回りに回転可能な加工物と、加工物の回転軸線に対して所定の角度で傾斜した回転軸線回り、すなわち交差角を有する回転軸線回りに回転可能な加工用工具、例えば刃すじがねじれている複数枚の工具刃を有するカッタとを同期回転させ、加工用工具を加工物の回転軸線方向に送って切削加工することにより歯を創成する加工装置である。そして、特許文献2には、内歯車加工において、加工用工具の位置や回転を決定して交差角を設定することが記載されている。
特開平1−159126号公報 特許第4468632号公報
一般的に、上述した加工用工具の工具刃の刃すじのねじれ角は、歯車(加工物)のねじれ角と交差角との差で表される。通常、交差角は、10度〜30度の範囲内で設定されるので、例えば、歯車のねじれ角を20度、交差角を17度とした場合、工具刃の刃すじのねじれ角は、3度となる。そして、詳細は後述するが、工具刃の刃すじのねじれ角が小さいと、工具刃の刃先幅も小さくなる。このような加工用工具では、加工時に刃先が変形し易いため、びびり振動が発生して加工精度が低下する問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、工具刃を工具端面に形成した加工用工具を用いて切削加工によりねじり歯車を加工する際のびびり振動を抑制できる歯車加工装置及び歯車加工方法を提供することを目的とする。
本発明の歯車加工装置は、加工物の回転軸線に対し、傾斜した回転軸線を有する加工用工具を用い、前記加工用工具を前記加工物と同期回転させながら前記加工物の回転軸線方向に相対的に送り操作して歯車を加工する歯車加工装置であって、前記加工用工具の工具刃の刃すじは、前記加工用工具の回転軸線に対し、ねじれて形成され、前記刃すじのねじれ角は、前記歯車のねじれ角に、前記加工用工具の回転軸線と前記加工物の回転軸線との交差角を加えた角に形成される。
これにより、工具刃の刃すじのねじれ角が大きくなるので、工具刃の刃先幅も大きくなる。よって、加工時に刃先が変形し難い易ため、びびり振動の発生を抑制して加工精度を向上できる。
本発明の歯車加工方法は、加工物の回転軸線に対し、傾斜した回転軸線を有し、工具刃の刃すじが前記傾斜した回転軸線に対し、ねじれて形成される加工用工具を用いて歯車を加工する歯車加工方法であって、前記工具刃の刃数を設定する刃数設定工程と、前記加工用工具の回転軸線と前記加工物の回転軸線との交差角を設定して前記刃すじのねじれ角を求めるねじれ角演算工程と、前記設定した刃数及び前記求めたねじれ角に基づいて前記工具刃の刃先幅を求める刃先幅演算工程と、前記求めた刃先幅が所定値以上となったときの前記刃すじのねじれ角及び前記設定した刃数に基づいて、前記加工用工具の形状を決定する工具決定工程と、前記決定した加工用工具を前記加工物と同期回転させながら前記加工物の回転軸線方向に相対的に送り操作して前記歯車を加工する加工工程と、を備える。
これにより、上述した歯車加工装置における効果と同様の効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る歯車加工装置の全体構成を示す図である。 図1の歯車加工装置の制御装置による処理を説明するためのフローチャートである。 加工用工具の概略構成を工具端面側から回転軸線方向に見た図である。 図3Aの加工用工具の概略構成を径方向に見た一部断面図である。 図3Bの加工用工具の工具刃の拡大図である。 図3Aの加工用工具で加工する際の加工用工具と加工物との位置関係を示す図である。 一般的な加工用工具で加工する際の加工用工具と加工物との位置関係を示す図である。 加工用工具の刃先幅を求める際に使用する加工用工具の各部位を示す図である。
(歯車加工装置の機械構成)
本実施形態では、歯車加工装置の一例として、5軸マシニングセンタを例に挙げ、図1を参照して説明する。つまり、当該歯車加工装置1は、駆動軸として、相互に直交する3つの直進軸(X,Y,Z軸)及び2つの回転軸(A軸、C軸)を有する装置である。
図1に示すように、歯車加工装置1は、ベッド10と、コラム20と、サドル30と、回転主軸40と、テーブル50と、チルトテーブル60と、ターンテーブル70と、加工物保持具80と、制御装置100等とから構成される。なお、図示省略するが、ベッド10と並んで既知の自動工具交換装置が設けられる。
ベッド10は、ほぼ矩形状からなり、床上に配置される。このベッド10の上面には、コラム20をX軸線方向に駆動するための、図略のX軸ボールねじが配置される。そして、ベッド10には、X軸ボールねじを回転駆動するX軸モータ11cが配置される。
コラム20のY軸に平行な側面(摺動面)20aには、サドル30をY軸線方向に駆動するための、図略のY軸ボールねじが配置される。そして、コラム20には、Y軸ボールねじを回転駆動するY軸モータ23cが配置される。
回転主軸40は、サドル30内に収容された主軸モータ41により回転可能に設けられ、加工用工具42を支持する。加工用工具42は、図略の工具ホルダに保持されて回転主軸40の先端に固定され、回転主軸40の回転に伴って回転する。また、加工用工具42は、コラム20及びサドル30の移動に伴ってベッド10に対してX軸線方向及びY軸線方向に移動する。なお、加工用工具42の詳細は後述する。
さらに、ベッド10の上面には、テーブル50をZ軸線方向に駆動するための、図略のZ軸ボールねじが配置される。そして、ベッド10には、Z軸ボールねじを回転駆動するZ軸モータ12cが配置される。
テーブル50の上面には、チルトテーブル60を支持するチルトテーブル支持部63が設けられる。そして、チルトテーブル支持部63には、チルトテーブル60がX軸線と平行なA軸線回りで回転(揺動)可能に設けられる。チルトテーブル60は、テーブル50内に収容されたA軸モータ61により回転(揺動)される。
チルトテーブル60には、ターンテーブル70がA軸線に直角なC軸線回りで回転可能に設けられる。ターンテーブル70には、加工物Wを保持する加工物保持具80が装着される。ターンテーブル70は、加工物W及び加工物保持具80とともにC軸モータ62により回転される。
制御装置100は、工具設計部101と、加工制御部102と、記憶部103等とを備える。ここで、工具設計部101、加工制御部102及び記憶部103は、それぞれ個別のハードウエアにより構成することもできるし、ソフトウエアによりそれぞれ実現する構成とすることもできる。
工具設計部101は、詳細は後述するが、加工用工具42の工具刃42aのねじれ角β(図3A参照)等を求めて加工用工具42を設計する。
加工制御部102は、主軸モータ41を制御して、加工用工具42を回転させ、X軸モータ11c、Z軸モータ12c、Y軸モータ23c、A軸モータ61及びC軸モータ62を制御して、加工物Wと加工用工具42とをX軸線方向、Z軸線方向、Y軸線方向、A軸回り及びC軸回りに相対移動することにより、加工物Wの切削加工を行う。
記憶部103は、加工用工具42を設計する際に入力される工具刃42aの刃数Z及び交差角φを記憶する。また、記憶部103には、加工用工具42に関する工具データ、すなわち刃先円直径da、基準円直径d、刃末のたけha、モジュールm、転位係数λ、圧力角α、正面圧力角αt及び刃先圧力角αa、及び加工物Wの切削加工を行うための加工データは予め記憶される。
(加工用工具)
上述の歯車加工装置1では、加工用工具42と加工物Wとを同期回転させ、加工用工具42を加工物Wの回転軸線方向に送って切削加工することにより歯を創成する。図3Aに示すように、加工用工具42を工具端面42A側から回転軸線L方向に見たときの工具刃42aの形状は、加工される歯車と噛み合う歯の形状、本例ではインボリュート曲線形状と同一形状に形成される。
そして、図3Bに示すように、加工用工具42の工具刃42aには、工具端面42A側に回転軸線Lと直角な平面に対し、角度γ傾斜したすくい角が設けられ、工具周面42B側に回転軸線Lと平行な直線に対し、角度δ傾斜した前逃げ角が設けられる。そして、図3Cに示すように、工具刃42aの刃すじ42bは、回転軸線Lと平行な直線に対し、角度β傾斜したねじれ角を有する。
ここで、背景技術で説明したように、一般的に、図4Bに示すように、加工物Wの回転軸線Lwと平行な直線に対し、傾斜した歯車のねじれ角θ(以下、「加工物Wのねじれ角θ」という)と、加工物Wの回転軸線Lwと加工用工具92の回転軸線Lとの交差角φとの差を、工具刃92aの刃すじ92bのねじれ角β´(=θ−φ)として加工用工具92を設計する(図4Bのねじれ角β´は、加工用工具92の手前側(加工点でない)の角度を表している)。しかし、その加工用工具92では、工具刃92aのねじれ角β´が小さくなり、工具刃92aの刃先幅も小さくなるので、加工時に刃先が変形しびびり振動が発生して加工精度が低下する問題がある。
そこで、本実施形態では、工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βを大きくして、工具刃42aの刃先幅も大きくする。このため、図4Aに示すように、加工物Wのねじれ角θと交差角φとの和を工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角β(=θ+φ)として加工用工具42を設計する(図4Aのねじれ角βは、加工用工具42の手前側(加工点でない)の角度を表している)。なお、図4A,Bは、加工物Wの手前側に加工用工具42,92が位置している状態で加工物Wの加工点を通る径方向から見た図、すなわち加工物Wの回転軸線Lwと直角であって加工点を通る直線方向から見た図であり、交差角φは、加工物Wの回転軸線Lwと加工用工具92の回転軸線Lとを上記直線に直角な平面上に投影したときの角である。
以下に、刃先幅を求めるための演算例を説明する。
図5に示すように、工具刃42aの刃先幅Saは、刃先円直径da及び刃先円刃厚の半角Ψaで表される(式(1)参照)。
Figure 2016155175
刃先円直径daは、基準円直径d及び刃末のたけhaで表され(式(2)参照)、さらに、基準円直径dは、工具刃42aの刃数Z、工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角β及びモジュールmで表され(式(3)参照)、刃末のたけhaは、転位係数λ及びモジュールmで表される(式(4)参照)。
Figure 2016155175
Figure 2016155175
Figure 2016155175
また、刃先円刃厚の半角Ψaは、工具刃42aの刃数Z、転位係数λ、圧力角α、正面圧力角αt及び刃先圧力角αaで表される(式(5)参照)。なお、正面圧力角αtは、圧力角α及び工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βで表すことができ(式(6)参照)、刃先圧力角αaは、正面圧力角αt、刃先円直径da及び基準円直径dで表すことができる(式(7)参照)。
Figure 2016155175
Figure 2016155175
Figure 2016155175
本実施形態の加工用工具42の刃先円直径daが、従来の加工用工具92の刃先円直径と同一であるとした場合、式(5)〜式(7)から明らかなように、工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βが大きくなるとcosβは小さくなるので、刃先円刃厚の半角Ψaが大きくなる。よって、式(1)から明らかなように、工具刃42aの刃先幅Saは大きくなる。
具体的には、例えば、従来の加工用工具92及び本実施形態の加工用工具42の刃数Z、転位係数λ及びモジュールmを同一とし、加工物Wのねじれ角θを20度、交差角φを17度とした場合、従来の加工用工具92の工具刃92aの刃すじ92bのねじれ角β´は3度となるので、式(1)〜(7)により、工具刃92aの刃先幅Saは、0.16mmとなる。一方、本実施形態の加工用工具42の工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βは37度となるので、式(1)〜(7)により、工具刃42aの刃先幅Saは、0.3mmとなり、従来の加工用工具92の工具刃92aの刃先幅0.16mmよりも大きくなる。
(制御装置による処理)
次に、制御装置100の処理について、図2を参照して説明する。なお、加工用工具42に関するデータ、すなわち刃先円直径da、基準円直径d、刃末のたけha、モジュールm、転位係数λ、圧力角α、正面圧力角αt及び刃先圧力角αaは、記憶部103に予め記憶されているものとする。
制御装置100の工具設計部101は、作業者により入力される加工用工具42の工具刃42aの刃数Zを記憶部103に記憶する(図2のステップS1、刃数設定工程)。そして、工具設計部101は、作業者により入力される加工物Wの回転軸線Lwと加工用工具42の回転軸線Lとの交差角φを記憶部103に記憶し、この交差角φに基づいて加工用工具42の工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βを求める(図2のステップS2、ねじれ角演算工程)。
工具設計部101は、記憶した刃数Z及び求めたねじれ角βに基づいて、工具刃42aの刃先幅Saを求める(図2のステップS3、刃先幅演算工程)。そして、工具設計部101は、記憶部103から予め記憶されている刃先幅Saの閾値SSを読み出し、求めた刃先幅Saが閾値SS以上になったか否かを判断する(図2のステップS4)。
工具設計部101は、求めた刃先幅Saが閾値SS未満のときは、ステップS1に戻って上述の処理を繰り返し、求めた刃先幅Saが閾値SS以上になったら、求めたねじれ角β及び記憶した刃数Zに基づいて、加工用工具42の形状を決定する(図2のステップS5、工具決定工程)。
この決定した加工用工具42の形状のデータは、例えば制御装置100の図略の表示部に表示される。そこで、作業者は、この表示データに基づいて加工用工具42を製作し、製作した加工用工具42を回転主軸40に取り付け加工物Wに対し交差角φを付ける。加工制御部102は、加工用工具42を加工物Wと同期回転させながら加工物Wの回転軸線Lw方向に相対的に送り操作して加工物Wを加工して歯車を製作する(図2のステップS6、加工工程)。
(効果)
本実施形態の歯車加工装置1は、加工物Wの回転軸線Lwに対し、傾斜した回転軸線Lを有する加工用工具42を用い、加工用工具42を加工物Wと同期回転させながら加工物Wの回転軸線Lw方向に相対的に送り操作して歯車を加工する。そして、加工用工具42の工具刃42aの刃すじ42bは、加工用工具42の回転軸線Lに対し、ねじれて形成され、刃すじ42bのねじれ角βは、歯車のねじれ角θに、加工用工具42の回転軸線Lと加工物Wの回転軸線Lwとの交差角φを加えた角に形成される。
これにより、工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βが大きくなるので、工具刃42aの刃先幅Saも大きくなる。よって、加工時に刃先が変形し難い易ため、びびり振動の発生を抑制して加工精度を向上できる。特に、加工物Wの歯底幅が狭いときには、従来の装置では工具刃42aの刃先幅Saが狭くなるが、本実施形態の装置では工具刃42aの刃先幅Saを大きくすることが可能となる。
また、加工用工具42は、工具刃42aの刃数Zを設定し、交差角φを設定して刃すじのねじれ角βを求め、設定した刃数Z及び求めたねじれ角βに基づいて、工具刃42aの刃先幅Saを求めることにより形成される。これにより、刃先幅Saの大きな工具刃42aを有する加工用工具42を得ることができる。
また、本実施形態の歯車加工方法は、加工物Wの回転軸線Lwに対し、傾斜した回転軸線Lを有し、工具刃42aの刃すじ42bが傾斜した回転軸線Lに対し、ねじれて形成される加工用工具42を用いて歯車を加工する歯車加工方法である。そして、工具刃42aの刃数Zを設定する刃数設定工程(図2のステップS1)と、加工用工具42の回転軸線Lと加工物Wの回転軸線Lwとの交差角φを設定して刃すじ42bのねじれ角βを求めるねじれ角演算工程(図2のステップS2)と、設定した刃数Z及び求めたねじれ角βに基づいて工具刃42aの刃先幅Saを求める刃先幅演算工程(図2のステップS3)と、を備える。
さらに、求めた刃先幅Saが所定値SS以上となったときの刃すじ42bのねじれ角β及び設定した刃数Zに基づいて、加工用工具の形状を決定する工具決定工程(図2のステップS4)と、決定した加工用工具42を加工物Wと同期回転させながら加工物Wの回転軸線Lw方向に相対的に送り操作して歯車を加工する加工工程(図2のステップS6)と、を備える。これにより、工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βが大きくなるので、工具刃42aの刃先幅Saも大きくなる。よって、加工時に刃先が変形し難い易ため、びびり振動の発生を抑制して加工精度を向上できる。また、刃先の剛性が高いので、磨耗が少なく、寿命を向上することができる。
(その他)
上述した実施形態では、5軸マシニングセンタである歯車加工装置1は、加工物WをA軸旋回可能とするものとした。これに対して、5軸マシニングセンタは、縦形マシニングセンタとして、加工用工具42をA軸旋回可能とする構成としてもよい。また、本発明をマシニングセンタに適用する場合を説明したが、歯車加工の専用機に対しても同様に適用可能である。また、加工物Wとして、ねじれ角度を有する歯車(はすば歯車)などがよいが、その他の歯車でも加工可能である。
1:歯車加工装置、 42:加工用工具、 42a:工具刃、 42a:工具刃、 42b:刃すじ、 100:制御装置、 101:工具設計部、 102:加工制御部、 103:記憶部、 W:加工物、β:刃すじのねじれ角
本発明は、加工用工具及び加工物を同期回転させて切削加工により歯車を加工する歯車加工装置及び歯車加工方法に関する。
切削加工によりはすば歯車などの内歯及び外歯を加工する有効な装置としては、例えば、特許文献1に記載の加工装置がある。この加工装置は、回転軸線回りに回転可能な加工物と、加工物の回転軸線に対して所定の角度で傾斜した回転軸線回り、すなわち交差角を有する回転軸線回りに回転可能な加工用工具、例えば刃すじがねじれている複数枚の工具刃を有するカッタとを同期回転させ、加工用工具を加工物の回転軸線方向に送って切削加工することにより歯を創成する加工装置である。そして、特許文献2には、内歯車加工において、加工用工具の位置や回転を決定して交差角を設定することが記載されている。
特開平1−159126号公報 特許第4468632号公報
一般的に、上述した加工用工具の工具刃の刃すじのねじれ角は、歯車(加工物)のねじれ角と交差角との差で表される。通常、交差角は、10度〜30度の範囲内で設定されるので、例えば、歯車のねじれ角を20度、交差角を17度とした場合、工具刃の刃すじのねじれ角は、3度となる。そして、一般的に、図4Bに示すように、加工物Wの回転軸線Lwと平行な直線に対し、傾斜した歯車Gのねじれ角θと、加工物Wの回転軸線Lwと加工用工具92の回転軸線Lとの交差角φとの差を、工具刃92aの刃すじ92bのねじれ角β´(=θ−φ)として加工用工具92を設計する(図4Bのねじれ角β´は、加工物Wの図示手前側に位置する加工用工具92の加工点における角度を表している)。しかし、その加工用工具92では、工具刃92aのねじれ角β´が小さくなり、工具刃92aの刃先幅も小さくなるので、加工時に刃先が変形しびびり振動が発生して加工精度が低下する問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、工具刃を工具端面に形成した加工用工具を用いて切削加工により歯車を加工する際のびびり振動を抑制できる歯車加工装置及び歯車加工方法を提供することを目的とする。
本発明の歯車加工装置は、加工物の回転軸線に対し、傾斜した回転軸線を有する加工用工具を用い、前記加工用工具を前記加工物と同期回転させながら前記加工物の回転軸線方向に相対的に送り操作して歯車を加工する歯車加工装置であって、前記加工用工具の工具刃の刃すじは、前記加工用工具の回転軸線に対し、ねじれて形成され、前記刃すじのねじれ角は、前記歯車のねじれ角に、前記加工用工具の回転軸線と前記加工物の回転軸線との交差角を加えた角に形成される。
これにより、工具刃の刃すじのねじれ角が大きくなるので、工具刃の刃先幅も大きくなる。よって、加工時に刃先が変形し難い易ため、びびり振動の発生を抑制して加工精度を向上できる。
本発明の歯車加工方法は、加工物の回転軸線に対し、傾斜した回転軸線を有し、工具刃の刃すじが前記傾斜した回転軸線に対し、ねじれて形成される加工用工具を用いて歯車を加工する歯車加工方法であって、前記歯車のねじれ角に、前記加工用工具の回転軸線と前記加工物の回転軸線との交差角を加えた角に前記刃すじのねじれ角を形成した前記加工用工具を、前記加工物と同期回転させながら前記加工物の回転軸線方向に相対的に送り操作して前記歯車を加工する。
これにより、上述した歯車加工装置における効果と同様の効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る歯車加工装置の全体構成を示す図である。 図1の歯車加工装置の制御装置による処理を説明するためのフローチャートである。 加工用工具の概略構成を工具端面側から回転軸線方向に見た図である。 図3Aの加工用工具の概略構成を径方向に見た一部断面図である。 図3Bの加工用工具の工具刃の拡大図である。 図3Aの加工用工具で加工する際の加工用工具と加工物との位置関係を示す図である。 一般的な加工用工具で加工する際の加工用工具と加工物との位置関係を示す図である。 加工用工具の刃先幅を求める際に使用する加工用工具の各部位を示す図である。
(歯車加工装置の機械構成)
本実施形態では、歯車加工装置の一例として、5軸マシニングセンタを例に挙げ、図1を参照して説明する。つまり、当該歯車加工装置1は、駆動軸として、相互に直交する3つの直進軸(X,Y,Z軸)及び2つの回転軸(A軸、C軸)を有する装置である。
図1に示すように、歯車加工装置1は、ベッド10と、コラム20と、サドル30と、回転主軸40と、テーブル50と、チルトテーブル60と、ターンテーブル70と、加工物保持具80と、制御装置100等とから構成される。なお、図示省略するが、ベッド10と並んで既知の自動工具交換装置が設けられる。
ベッド10は、ほぼ矩形状からなり、床上に配置される。このベッド10の上面には、コラム20をX軸線方向に駆動するための、図略のX軸ボールねじが配置される。そして、ベッド10には、X軸ボールねじを回転駆動するX軸モータ11cが配置される。
コラム20のY軸に平行な側面(摺動面)20aには、サドル30をY軸線方向に駆動するための、図略のY軸ボールねじが配置される。そして、コラム20には、Y軸ボールねじを回転駆動するY軸モータ23cが配置される。
回転主軸40は、加工用工具42を支持し、サドル30内に回転可能に支持され、サドル30内に収容された主軸モータ41により回転される。加工用工具42は、図略の工具ホルダに保持されて回転主軸40の先端に固定され、回転主軸40の回転に伴って回転する。また、加工用工具42は、コラム20及びサドル30の移動に伴ってベッド10に対してX軸線方向及びY軸線方向に移動する。なお、加工用工具42の詳細は後述する。
さらに、ベッド10の上面には、テーブル50をZ軸線方向に駆動するための、図略のZ軸ボールねじが配置される。そして、ベッド10には、Z軸ボールねじを回転駆動するZ軸モータ12cが配置される。
テーブル50の上面には、チルトテーブル60を支持するチルトテーブル支持部63が設けられる。そして、チルトテーブル支持部63には、チルトテーブル60がX軸線と平行なA軸線回りで回転(揺動)可能に設けられる。チルトテーブル60は、テーブル50内に収容されたA軸モータ61により回転(揺動)される。
チルトテーブル60には、ターンテーブル70がA軸線に直角なC軸線回りで回転可能に設けられる。ターンテーブル70には、加工物Wを保持する加工物保持具80が装着される。ターンテーブル70は、加工物W及び加工物保持具80とともにC軸モータ62により回転される。
制御装置100は、工具設計部101と、加工制御部102と、記憶部103等とを備える。ここで、工具設計部101、加工制御部102及び記憶部103は、それぞれ個別のハードウエアにより構成することもできるし、ソフトウエアによりそれぞれ実現する構成とすることもできる。
工具設計部101は、詳細は後述するが、加工用工具42の工具刃42aのねじれ角β(図3参照)等を求めて加工用工具42を設計する。
加工制御部102は、主軸モータ41を制御して、加工用工具42を回転させ、X軸モータ11c、Z軸モータ12c、Y軸モータ23c、A軸モータ61及びC軸モータ62を制御して、加工物Wと加工用工具42とをX軸線方向、Z軸線方向、Y軸線方向、A軸回り及びC軸回りに相対移動することにより、加工物Wの切削加工を行う。
記憶部103は、加工用工具42を設計する際に入力される工具刃42aの刃数Z及び交差角φを記憶する。また、記憶部103には、加工用工具42に関する工具データ、すなわち刃先円直径da、基準円直径d、刃末のたけha、モジュールm、転位係数λ、圧力角α、正面圧力角αt及び刃先圧力角αa、及び加工物Wの切削加工を行うための加工データは予め記憶される。
(加工用工具)
上述の歯車加工装置1では、加工用工具42と加工物Wとを同期回転させ、加工用工具42を加工物Wの回転軸線方向に送って切削加工することにより歯を創成する。図3Aに示すように、加工用工具42を工具端面42A側から回転軸線L方向に見たときの工具刃42aの形状は、加工される歯車と噛み合う歯の形状、本例ではインボリュート曲線形状と同一形状に形成される。
そして、図3Bに示すように、加工用工具42の工具刃42aには、工具端面42A側に回転軸線Lと直角な平面に対し、角度γ傾斜したすくい角が設けられ、工具周面42B側に回転軸線Lと平行な直線に対し、角度δ傾斜した前逃げ角が設けられる。そして、図3Cに示すように、工具刃42aの刃面に対し略直角な方向に延びる刃すじ42bは、回転軸線Lと平行な直線に対し、角度β傾斜したねじれ角を有する。
ここで、背景技術で説明したように、一般的に、図4Bに示すように、加工物Wの回転軸線Lwと平行な直線に対し、傾斜した歯車のねじれ角θ(以下、「加工物Wのねじれ角θ」という)と、加工物Wの回転軸線Lwと加工用工具92の回転軸線Lとの交差角φとの差を、工具刃92aの刃すじ92bのねじれ角β´(=θ−φ)として加工用工具92を設計する(図4Bのねじれ角β´は、加工物Wの図示手前側に位置する加工用工具92の加工点における角度を表している)。しかし、その加工用工具92では、工具刃92aのねじれ角β´が小さくなり、工具刃92aの刃先幅も小さくなるので、加工時に刃先が変形しびびり振動が発生して加工精度が低下する問題がある。
そこで、本実施形態では、工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βを大きくして、工具刃42aの刃先幅も大きくする。このため、図4Aに示すように、加工物Wのねじれ角θと交差角φとの和を工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角β(=θ+φ)として加工用工具42を設計する(図4Aのねじれ角βは、加工物Wの図示手前側に位置する加工用工具42の加工点における角度を表している)。なお、図4A,Bは、加工物Wの手前側に加工用工具42,92が位置している状態で加工物Wの加工点を通る径方向から見た図、すなわち加工物Wの回転軸線Lwと直角であって加工点を通る直線方向から見た図であり、交差角φは、加工物Wの回転軸線Lwと加工用工具92の回転軸線Lとを上記直線に直角な平面上に投影したときの角である。
以下に、刃先幅を求めるための演算例を説明する。
図5に示すように、工具刃42aの刃先幅Saは、刃先円直径da及び刃先円刃厚の半角Ψaで表される(式(1)参照)。
Figure 2016155175
刃先円直径daは、基準円直径d及び刃末のたけhaで表され(式(2)参照)、さらに、基準円直径dは、工具刃42aの刃数Z、工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角β及びモジュールmで表され(式(3)参照)、刃末のたけhaは、転位係数λ及びモジュールmで表される(式(4)参照)。
Figure 2016155175
Figure 2016155175
Figure 2016155175
また、刃先円刃厚の半角Ψaは、工具刃42aの刃数Z、転位係数λ、圧力角α、正面圧力角αt及び刃先圧力角αaで表される(式(5)参照)。なお、正面圧力角αtは、圧力角α及び工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βで表すことができ(式(6)参照)、刃先圧力角αaは、正面圧力角αt、刃先円直径da及び基準円直径dで表すことができる(式(7)参照)。
Figure 2016155175
Figure 2016155175
Figure 2016155175
本実施形態の加工用工具42の刃先円直径daが、従来の加工用工具92の刃先円直径と同一であるとした場合、式(5)〜式(7)から明らかなように、工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βが大きくなるとcosβは小さくなるので、刃先円刃厚の半角Ψaが大きくなる。よって、式(1)から明らかなように、工具刃42aの刃先幅Saは大きくなる。
具体的には、例えば、従来の加工用工具92及び本実施形態の加工用工具42の刃数Z、転位係数λ及びモジュールmを同一とし、加工物Wのねじれ角θを20度、交差角φを17度とした場合、従来の加工用工具92の工具刃92aの刃すじ92bのねじれ角β´は3度となるので、式(1)〜(7)により、工具刃92aの刃先幅Saは、0.16mmとなる。一方、本実施形態の加工用工具42の工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βは37度となるので、式(1)〜(7)により、工具刃42aの刃先幅Saは、0.3mmとなり、従来の加工用工具92の工具刃92aの刃先幅0.16mmよりも大きくなる。
(制御装置による処理)
次に、制御装置100の処理について、図2を参照して説明する。なお、加工用工具42に関するデータ、すなわち刃先円直径da、基準円直径d、刃末のたけha、モジュールm、転位係数λ、圧力角α、正面圧力角αt及び刃先圧力角αaは、記憶部103に予め記憶されているものとする。
制御装置100の工具設計部101は、作業者により入力される加工用工具42の工具刃42aの刃数Zを記憶部103に記憶する(図2のステップS1、刃数設定工程)。そして、工具設計部101は、作業者により入力される加工物Wの回転軸線Lwと加工用工具42の回転軸線Lとの交差角φを記憶部103に記憶し、この交差角φに基づいて加工用工具42の工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βを求める(図2のステップS2、ねじれ角演算工程)。
工具設計部101は、記憶した刃数Z及び求めたねじれ角βに基づいて、工具刃42aの刃先幅Saを求める(図2のステップS3、刃先幅演算工程)。そして、工具設計部101は、記憶部103から予め記憶されている刃先幅Saの閾値SSを読み出し、求めた刃先幅Saが閾値SS以上になったか否かを判断する(図2のステップS4)。
工具設計部101は、求めた刃先幅Saが閾値SS未満のときは、ステップS1に戻って上述の処理を繰り返し、求めた刃先幅Saが閾値SS以上になったら、求めたねじれ角β及び記憶した刃数Zに基づいて、加工用工具42の形状を決定する(図2のステップS5、工具決定工程)。
この決定した加工用工具42の形状のデータは、例えば制御装置100の図略の表示部に表示される。そこで、作業者は、この表示データに基づいて加工用工具42を製作し、製作した加工用工具42を回転主軸40に取り付け加工物Wに対し交差角φを付ける。加工制御部102は、加工用工具42を加工物Wと同期回転させながら加工物Wの回転軸線Lw方向に相対的に送り操作して加工物Wを加工して歯車を製作する(図2のステップS6、加工工程)。
(効果)
本実施形態の歯車加工装置1は、加工物Wの回転軸線Lwに対し、傾斜した回転軸線Lを有する加工用工具42を用い、加工用工具42を加工物Wと同期回転させながら加工物Wの回転軸線Lw方向に相対的に送り操作して歯車を加工する。そして、加工用工具42の工具刃42aの刃すじ42bは、加工用工具42の回転軸線Lに対し、ねじれて形成され、刃すじ42bのねじれ角βは、歯車のねじれ角θに、加工用工具42の回転軸線Lと加工物Wの回転軸線Lwとの交差角φを加えた角に形成される。
これにより、工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βが大きくなるので、工具刃42aの刃先幅Saも大きくなる。よって、加工時に刃先が変形し難い易ため、びびり振動の発生を抑制して加工精度を向上できる。特に、加工物Wの歯底幅が狭いときには、従来の装置では工具刃42aの刃先幅Saが狭くなるが、本実施形態の装置では工具刃42aの刃先幅Saを大きくすることが可能となる。
また、加工用工具42は、工具刃42aの刃数Zを設定し、交差角φを設定して刃すじのねじれ角βを求め、設定した刃数Z及び求めたねじれ角βに基づいて、工具刃42aの刃先幅Saを求めることにより形成される。これにより、刃先幅Saの大きな工具刃42aを有する加工用工具42を得ることができる。
また、本実施形態の歯車加工方法は、加工物Wの回転軸線Lwに対し、傾斜した回転軸線Lを有し、工具刃42aの刃すじ42bが傾斜した回転軸線Lに対し、ねじれて形成される加工用工具42を用いて歯車を加工する歯車加工方法である。そして、工具刃42aの刃数Zを設定する刃数設定工程(図2のステップS1)と、加工用工具42の回転軸線Lと加工物Wの回転軸線Lwとの交差角φを設定して刃すじ42bのねじれ角βを求めるねじれ角演算工程(図2のステップS2)と、設定した刃数Z及び求めたねじれ角βに基づいて工具刃42aの刃先幅Saを求める刃先幅演算工程(図2のステップS3)と、を備える。
さらに、求めた刃先幅Saが所定値SS以上となったときの刃すじ42bのねじれ角β及び設定した刃数Zに基づいて、加工用工具の形状を決定する工具決定工程(図2のステップS4)と、決定した加工用工具42を加工物Wと同期回転させながら加工物Wの回転軸線Lw方向に相対的に送り操作して歯車を加工する加工工程(図2のステップS6)と、を備える。これにより、工具刃42aの刃すじ42bのねじれ角βが大きくなるので、工具刃42aの刃先幅Saも大きくなる。よって、加工時に刃先が変形し難い易ため、びびり振動の発生を抑制して加工精度を向上できる。また、刃先の剛性が高いので、磨耗が少なく、寿命を向上することができる。
(その他)
上述した実施形態では、5軸マシニングセンタである歯車加工装置1は、加工物WをA軸旋回可能とするものとした。これに対して、5軸マシニングセンタは、縦形マシニングセンタとして、加工用工具42をA軸旋回可能とする構成としてもよい。また、本発明をマシニングセンタに適用する場合を説明したが、歯車加工の専用機に対しても同様に適用可能である。また、加工物Wとして、ねじれ角度を有する歯車(はすば歯車)などがよいが、その他の歯車でも加工可能である。
1:歯車加工装置、 42:加工用工具、 42a:工具刃、 42a:工具刃、 42b:刃すじ、 100:制御装置、 101:工具設計部、 102:加工制御部、 103:記憶部、 W:加工物、β:刃すじのねじれ角

Claims (3)

  1. 加工物の回転軸線に対し、傾斜した回転軸線を有する加工用工具を用い、前記加工用工具を前記加工物と同期回転させながら前記加工物の回転軸線方向に相対的に送り操作して歯車を加工する歯車加工装置であって、
    前記加工用工具の工具刃の刃すじは、前記加工用工具の回転軸線に対し、ねじれて形成され、前記刃すじのねじれ角は、前記歯車のねじれ角に、前記加工用工具の回転軸線と前記加工物の回転軸線との交差角を加えた角に形成される、歯車加工装置。
  2. 前記加工用工具は、前記工具刃の刃数を設定し、前記交差角を設定して前記刃すじのねじれ角を求め、前記設定した刃数及び前記求めたねじれ角に基づいて、前記工具刃の刃先幅を求めることにより形成される、請求項1の歯車加工装置。
  3. 加工物の回転軸線に対し、傾斜した回転軸線を有し、工具刃の刃すじが前記傾斜した回転軸線に対し、ねじれて形成される加工用工具を用いて歯車を加工する歯車加工方法であって、
    前記工具刃の刃数を設定する刃数設定工程と、
    前記加工用工具の回転軸線と前記加工物の回転軸線との交差角を設定して前記刃すじのねじれ角を求めるねじれ角演算工程と、
    前記設定した刃数及び前記求めたねじれ角に基づいて前記工具刃の刃先幅を求める刃先幅演算工程と、
    前記求めた刃先幅が所定値以上となったときの前記刃すじのねじれ角及び前記設定した刃数に基づいて、前記加工用工具の形状を決定する工具決定工程と、
    前記決定した加工用工具を前記加工物と同期回転させながら前記加工物の回転軸線方向に相対的に送り操作して前記歯車を加工する加工工程と、
    を備える、歯車加工方法。
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