JP2016154112A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイレート充放電を繰り返した後の電池容量保持率を向上することができるリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】次式(I)で表される正極活物質を含有する正極活物質含有層が正極集電体上に形成された正極と、負極と、非水系電解質とを備えたリチウムイオン二次電池において、前記正極活物質の平均一次粒子径が0.50μm以上2μm以下であり、正極集電体における前記正極活物質含有層に接する面の平均表面粗さRaが0.2μm以上0.6μm以下である。次式(I)において、Mは、Co,Ni,Fe,Mn,Cu,Mg,Zn,Ti,Al,Si,BおよびMoからなる群から選択される少なくとも1種の金属原子であり、0<X<2である。LixMPO4・・・(I)【選択図】なし

Description

本発明は、リチウム二次電池用に関し、特には、リン酸鉄リチウムなどのオリビン型リチウム酸化物を正極活物質に用いたものに関する。
リチウムイオンニ次電池は、エネルギー密度及び出力密度等に優れ、小型軽量化に有効であるため、携帯電話、ノートパソコン、携帯情報端末(PDA)、ビデオカメラ、デジタルカメラなどの比較的電力消費の大きな携帯機器の電源として広く利用されている。このような特徴からリチウムイオン二次電池は、省エネルギー化やエネルギー貯蔵としての蓄電池技術においてキーテクノロジーとなると考えられる。省エネルギーとしては、二酸化炭素排出の削減を目指した電気自動車(EV)やハイブリット自動車(HEV)等の車載用途への応用、エネルギー貯蔵としては風力発電、太陽光発電および夜間電力の有効利用のための定置型電源への応用が挙げられる。同用途の実用化においては更なる高性能化・高容量化・低コスト化が望まれている。
リチウムイオン二次電池の正極材料で最も普及しているのはコバルト酸リチウムであり、優れた性能を持つ材料であることから多くの民生機器に使用されている。しかし、コバルトは、レアメタルであるため高価かつ価格変動も大きい。そこで、コバルト使用量を低減できるニッケル−マンガン−コバルト系材料や、コバルトを用いないか、または低減できるオリビン型リチウム酸化物を正極材料として用いたリチウムイオン二次電池が開発されている。これらは二次電池としての性能バランスも良好であることから、実用化が進みつつある。なお、オリビン型リチウム酸化物は、リチウム(Li)と、特定の金属とのリン酸塩であり、基本的に、リン酸鉄リチウムと同様の結晶構造を有するものである。
ところが、リン酸鉄リチウムなどのオリビン型リチウム酸化物を用いた場合、充放電サイクルに伴う電池特性の劣化が大きく、特に、ハイレート放電時に分極が増大し、顕著に電池特性が劣化するという課題がある。この原因としては、前記コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムあるいはマンガン酸リチウム(LiMn2O4)等と比較して導電性が非常に低いことや、正極集電体である金属箔との密着性が低いことなどが考えられる。
特許文献1においては、正極集電体をなす金属アルミニウム箔に、ブラスト法による研磨を行うことで、平均表面粗さRaが0.2μm未満となるように粗面化することが提案されている(請求項3〜5など)。また、特許文献1の0024段落には、「エッチング法、めっき法等を用いて処理する場合には」「正極集電体の強度の低下を防止することができるという理由に」より、正極集電体の平均表面粗さRaをもう少し大きくなるよう」に設定できるだろうことが記載されている。しかし、特許文献1の0025段落には、エッチング法などによる場合、「工程が煩雑で、製造コストが高くなる」と記載されている。
一方、特許文献1の0007〜0008段落においては、リン酸鉄リチウムの一次粒子の粒径を非常に小さくした場合、「正極活物質の充填密度が低下して、電池全体としてのエネルギー密度も低下するという問題点がある」ことが指摘されており、実施例では、平均粒径が3μmの一次粒子を用いている(0043段落)。なお、特許文献1においては、表3〜4に、「活物質1gあたりの放電容量」の実験データが記載されているが、充放電サイクルの後の劣化についての実験データは記載されていない。
特許文献2の0029段落には、リチウムニッケルマンガンコバルト系複合酸化物などのオリビン型リチウム酸化物により正極を形成するするにあたり、「平均一次粒子径」を「通常0.4μm以下、・・最も好ましくは0.2μm以下」とすべきことが記載されている。なお、正極集電体の平均表面粗さRaについて、請求項1などでは「70nm以上、5000nm以下」としているが、0086段落によると、実施例では約250nm(約0.25μm)である。
一方、特許文献3の0019段落には、「正極活物質(オリビン正極材)」の「平均一次粒子径が0.05μm以上、0.3μm以下(0.05〜0.3μm)の範囲で」あると記載されている。なお、特許文献3の請求項3〜4においては、正極集電体の表面に、「表面粗さRaが0.3μm以上、1μm以下である」カーボンコート層を形成することが記載されている。他方、特許文献4においては、樹脂フィルム上に形成されたアルミ蒸着膜からなる正極集電体の平均表面粗さRaについて、「0.02〜0.1μm」とすべきことが記載されている。
再公表WO2005/086260号公報(特許4286288) 特開2013-058451号公報 特開2013-187034号公報 特開2011-222397号公報
本発明は、オリビン型リチウム酸化物を正極活物質に用いたリチウムイオン二次電池において、ハイレート充放電を繰り返した後の電池容量保持率を向上することのできるものを提供することを目的とする。
本発明のリチウムイオン二次電池は、次式(I)で表される正極活物質を含有する正極活物質含有層が正極集電体上に形成された正極と、負極と、非水系電解質とを備えたリチウムイオン二次電池において、前記正極活物質の平均一次粒子径が0.50μm以上2μm以下であり、正極集電体における前記正極活物質含有層に接する面の平均表面粗さRaが0.2μm以上0.6μm以下であることを特徴とする。
LixMPO4 ・・・(I)
上記式(I)において、Mは、Co,Ni,Fe,Mn,Cu,Mg,Zn,Ti,Al,Si,BおよびMoからなる群から選択される少なくとも1種の金属原子であり、0<X<2である。
上記リチウムイオン二次電池において、正極活物質はLiFePO4であることが好ましい。
また、少なくとも一部の正極活物質の比表面積が10m2/g以上20m2/g以下であることが好ましい。
ハイレート充放電を繰り返した後の電池容量保持率を向上することができる。
1.正極活物質の組成・原料
本発明で用いる正極活物質は、次式(I)で表されるものである;
LixMPO4 ・・・(I)
上記(I)において、Mは、Co,Ni,Fe,Mn,Cu,Mg,Zn,Ti,Al,Si,BおよびMoからなる群から選択される少なくとも1種の金属原子であり、0<X<2である。中でもMがFeを含むものが好ましく、とりわけLiFePO4が好ましい。オリビン型LiFePO4は、理論容量が170mAh/gと、ある程度高く、安価であり、電池製造コストが大幅に削減できる。また、人体や環境に対する毒性もほとんどなく、酸素脱離がしにくい、熱安定性が高いなど、正極材料として優れた性質を備えている。従って、正極活物質はLiFePO4単独であるか、又は主としてLiFePO4からなることが好ましい。
正極活物質の原料に関し、Li源としては、LiOH,Li2CO3,CH3COOLi,LiClなどのLi塩、Fe源としてはFeC24,(CH3COO)2Fe,FeCl2,FeBr2などのFe塩、Mn源としてはMnCl2などのMn塩、Ni源としてはNiClなどのNi塩、Co源としてはCo34などがある。Mが他の元素の場合についても各元素の金属塩を使用することができる。
P源としては、H3PO4,(NH42HPO4,NH42PO4などを用いることができる。
正極活物質は、これらの原料を目標とするモル比で配合し、高温で焼成することにより得ることができる。上記リチウムリン酸化物はそのままでも使用し得るが、LiFePO4などの導電性の低い正極活物質は、粒子を炭素で表面被覆することにより電子伝導性を補うことができる。炭素の被覆量は、正極活物質100重量部に対して0.5重量部以上10重量部以下が好ましい。例えば、正極活物質100重量部に対して1〜5重量部であり、特には1〜3重量部である。なお、正極活物質の粉体の結晶構造は、オリビン型に限らず、層状構造などでも良い。
2.正極活物質の平均粒子径
上記正極活物質の平均一次粒子径は、0.50μm以上、好ましくは0.60μm以上、より好ましくは0.70μm以上であって、2μm以下、好ましくは1.8μm以下、より好ましくは1.7μm以下、さらに好ましくは1.6μm以下である。平均一次粒子径が上記下限より小さくても、また、上記上限より大きくても、ハイレート充放電を繰り返した後の電池容量保持率の向上は、確認されないか、または十分でない。
なお、上記正極活物質の一次粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した平均径であり、30,000〜100,000倍のSEM画像を用いて、10〜30個程度の一次粒子の粒子径の平均値として求めることができる。
一方、上記正極活物質の二次粒子のメジアン径は、通常1μm以上15μm以下であり、例えば2μm以上5μm以下である。平均粒子径としてのメジアン径は、公知のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置によって、屈折率1.24を設定し、粒子径基準を体積基準として測定できる。
正極活物質の比表面積(BET)は、好ましくは10m2/g以上20m2/g以下であり、より好ましくは12m2/g以上18m2/g以下である。このような範囲とすることにより、電解質溶液との親和性及びイオン伝導性を高く保つことができる。なお、比表面積(BET)は、圧力を変化させながら窒素の吸着脱離を行うことで求めることができる。例えば、比表面積測定装置「NOVA1200」(ユアサアイオニクス(株)社製)を用い、正極活物質の粉末に対して減圧下(真空度5×10-4Torr以下)150℃で1時間、予備乾燥を行なった後、大気圧に対する窒素の相対圧の値が0.01、0.02、0.04、0.07、0.10となるように調整した高純度窒素ガス(5N8)を用い、窒素吸着BET5点法によって測定することができる。
3.正極集電体
正極集電体をなす金属箔は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、特にはアルミニウム箔である。なお、金属箔は、場合によっては樹脂フィルム上に、蒸着、スパッタリング、ラミネート加工などによって設けた金属層であっても良い。正極集電体に用いる金属箔は、JIS B 0601-2001による算術平均粗さRaが、0.2μm以上0.6μm以下である。表面粗さが0.2μmm未満では、ハイレート充放電を繰り返した後の電池容量保持率の向上が見られないかまたは不十分である。また、表面粗さが0.6μmを超えるようにした場合、一般に、金属箔の機械的強度が低く、電極塗工工程および電極加工工程において容易に破断し、取り扱いが困難となる。なお、算術平均粗さRaは、例えば、レーザー顕微鏡(例えばオリンパス社製の3D測定レーザー顕微鏡OLS4000)を用い、レーザースポット径0.4μmとして測定することができる。
上記のような所定の表面粗さを有する金属箔は、電気化学的(電解)エッチングまたはその他の微細加工により容易に作製することができる。好ましい実施形態において、正極集電体は、アルミニウム電解コンデンサなどに用いられるエッチドアルミ箔(エッチングアルミニウム箔)である。用いるアルミ箔の厚みは、一典型例において、5〜150μm、特には10〜30μmである。また、電解エッチングにより、径及び深さがほぼ均一な孔(エッチピット)を、かなり均等に分布するように設けることが可能である。エッチングまたはその他の微細加工により金属箔に設けられる孔は、非貫通孔であるのが好ましく、特には、アルミ箔の芯部に孔が到達しないのが、アルミ箔の強度の点から望ましい。但し、場合によっては、一部または全部が貫通孔であっても良い。なお、粗面化のためのエッチング処理は、両面に行うものでも、正極活物質に接する側の面のみに行うものであっても良い。また、場合によっては、電解エッチング処理の際、規則的にエッチピットが精製するようにすべく、機械的インプリントや、マスク材の取り付けまたはマスキングフィルムの印刷などを行うこともできる。
所定の表面粗さRaを実現するための電解エッチング処理は、塩化物水溶液中で直流電流又は交流電流を印加することでアルミ表面を選択的に溶解させるものである。好ましい実施形態において、このエッチングは異方性エッチングであり、厚み方向へとエッチングが進むことで、孔の径よりも孔の深さが大きく、例えば3倍以上である。好ましい実施形態において、エッチドアルミ箔は、電解エッチング処理により、処理前の平滑なアルミ箔(プレーンアルミ箔)に比べて、表面積を例えば10〜150倍に拡大したものである。エッチドアルミ箔は、低圧用(面積拡大率60〜150倍)または高圧用(面積拡大率10〜30倍)のアルミニウム電解コンデンサに用いられる市販品のうちから、上記所定の表面粗さRaを有するものを選択して、そのまま用いることができる。例えば、日本蓄電器工業(株)の「低圧陽極箔」及び「中高圧陽極箔」の各シリーズ(http://www.jcc-foil.co.jp/product/index.html)や、昭和電工(株)の「アルミニウム電解コンデンサ用陽極箔」から、所定範囲の表面粗さRaのものを選択して用いることができる。
正極集電体としてのエッチドアルミ箔は、好ましくは99%以上の純度、より好ましくは99.5%以上の純度を有する。エッチドアルミ箔を得るためには、食塩または塩酸といった塩化物イオンを含む電解液にアルミ箔を浸漬し、交流または直流をかけるか、またはこれらを交互にまたは同時にかけることで行うことができる。詳しくは、アルミ箔を水酸化ナトリウム中に浸漬して洗浄し、硝酸水溶液中でリンスした後、塩化水素と、少量の塩化アルミニウムとを含む30℃の電解液中で、交流を印加することにより行うことができる。
4.結着剤および分散媒
正極及び負極を製造するための結着剤としては、リチウムイオン二次電池で一般的に使用される結着剤であればいずれも使用可能である。例としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリドン、又はこれらの混合物が挙げられる。中でもポリフッ化ビニリデンを好適に用いることができる。
正極及び負極を製造するための分散媒も、リチウムイオン二次電池で一般的に使用される分散媒であればいずれも使用可能であり、例としては、N−メチルピロリドン、トルエン等が挙げられ、中でもN−メチルピロリドンを好適に用いることができる。
5.導電剤
正極及び負極を製造するための導電剤としては、平均粒子径が3μm以上12μm以下のものを1重量%以上含むものを用いることができる。この範囲の平均粒子径のものを所定量含有することにより、塗料の流動性を改善し、粘度上昇を抑制することができる。また、プレス工程での充填率や結着性の向上等の効果があり、電池の長寿命化が可能となる。なお、平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により測定することができる。
正極を製造するための導電剤の形状は、ボール状(粒状)、鱗片状、繊維状等のいずれでもよいが、鱗片状、繊維状又はこれらの混合物を使用した場合、正極プレス工程において充填率・結着性が向上し、剥離等の不良が起こりにくくなり、好ましい。
また、正極用の導電剤のBET比表面積は、8m2/g以上かつ30m2/g以下であることが好ましい。BET比表面積が8m2/g未満であると、活物質との接触面積が少なくなり、インピーダンス増加が大きくなる。30m2/gを越えると、得られる塗料の粘度上昇が大きくなり、コーティングが困難となる。
以上の条件を満たし得ることから、正極用の導電剤としては、グラファイト、炭素繊維等の高アスペクト比(径に対する長さの比、または、厚みに対する長径の比が大きい)導電性炭素物質が好適に用いられる。市販されているものでは、Timcal社製の合成グラファイトKSシリーズ(KS4,KS6,KS10)、同社製のフレーク状合成グラファイトKSシリーズ(SFG6,SFG10)、昭和電工(株)製の気相法炭素繊維(VGCF−H)等を好適に用いることができる。
特には凝集前の平均一次粒径が3〜20μmで、燐片状又は繊維状の炭素材料を、正極活物質100重量部に対し1〜2重量部添加することで、塗料の流動性の改善、粘度上昇の抑制、プレス工程における充填率・結着性の向上等の効果が顕著となる。
また、上記の高アスペクト比導電剤に、平均粒子径1μm以下の導電性炭素物質からなる群から選択された1種または2種以上の第2導電性成分を混合することも、正極プレス工程において充填率・結着性を向上させ、剥離等を起こりにくくすることができるという点で好ましい。第2導電性成分はBET比表面積が50m2/g以上であることが好ましい。
そのような第2導電性成分としては、導電性カーボンブラックやアセチレンブラック等の粒状の導電性炭素物質が使用できる。市販されているものでは、Timcal社の導電性カーボンブラックであるSuper Pシリーズ及びSuper P Liシリーズ、ライオン(株)製ケッチェンブラック(EC,EC600JD)、電気化学工業(株)製アセチレンブラックであるデンカブラック(登録商標)等を好適に用いることができる。
上記導電剤は1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用することもできる。
上記導電剤の使用量は、正極活物質100重量部に対する総量で0.1〜15重量部が好ましい。
6.リチウムイオン二次電池
本発明のリチウム二次電池は、上記した正極活物質及び導電剤からなる正極と負極と電解質層とから構成される。
正極は正極活物質を導電剤成分と混合し、この粉体混合物をバインダーに添加して分散させ、必要に応じて所望の濃度に希釈した正極塗料となし、得られた塗料をアルミ箔等の正極集電体の表面に塗布し、乾燥させることにより得られる。その後、必要に応じて所定のプレス密度となるようロールプレス処理等を行う。
上記正極集電体の表面に形成される正極活物質及び導電剤を含有する正極合材層の厚みは、正極合材層自体の電子伝導性を高レートの電流での充放電においても十分に維持するために、片面あたり50μm以下であることが好ましい。正極合材層厚みが厚くなりすぎると、正極合材層の厚み方向での電子伝導性が低下し、抵抗が大きくなるため、高レートな充放電において寿命特性が著しく低下するおそれがある。
負極は、金属リチウムまたはリチウムイオンを挿入/脱離することができるものが好ましく、その材料構成は特に限定されず、合金系、シリコン系、ハードカーボン等、公知の材料を用いることができる。
具体的には、負極活物質と結着剤とを混合して得られた材料が集電体に塗布されてなるものを用いることができる。
負極活物質としては、公知の活物質を特に限定なく用いることができる。たとえば、天然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素などの炭素材料、金属リチウムや合金、スズ化合物などの金属材料、リチウム遷移金属窒化物、結晶性金属酸化物、非晶質金属酸化物、導電性ポリマーなどを挙げることができる。
負極の集電体としては、たとえば、銅、ニッケルなどを、網、パンチドメタル、フォームメタルや板状に加工した箔などを用いることができる。
負極の電極密度は1.55g/cm3以上とし、好ましくは1.65g/cm3以上とする。電極密度が1.55g/cm3未満では、所望の電池寿命を得るのが困難となる。
電解質層は正極層と負極層によって挟まれた層で、電解液または電解質塩を溶解したポリマーまたは高分子ゲル電解質を含んだ層である。電解液または高分子ゲル電解質を用いる場合には、セパレータを併用することが望ましい。セパレータは正極及び負極を電気的に絶縁し、電解液等を保持する役割を果たすものである。
電解液は通常のリチウム二次電池に用いられる電解液であればよく、有機電解液および
イオン液体等の一般的なものを含める。
電解質塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCl、LiBr、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23、LiI、LiAlCl4、NaClO4、NaBF4、NaI等を挙げることができ、特に、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6などの無機リチウム塩、LiN(SO2x2x+1)(SO2y2y+1)で表される有機リチウム塩を挙げることができる。ここで、xおよびyは0又は1〜4の整数を表し、また、x+yは2〜8である。
有機リチウム塩としては、具体的には、LiN(SO2 F)2、LiN(SO2 CF3)(SO225)、LiN(SO2CF3)(SO237)、LiN(SO2CF3)(SO249)、LiN(SO2252、LiN(SO225)(SO237)、LiN(SO225)(SO249)等が挙げられる。
中でも、LiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO22、LiN(SO2 F)2、LiN(SO2252などを電解質に使用すると、電気特性に優れるので好ましい。
上記電解質塩は1種類用いても2種類以上用いても良い。
電解質塩を溶解させる有機溶媒としては、通常のリチウム二次電池の非水電解液に用いられる有機溶媒であれば特に限定されず、例えば、カーボネート化合物、ラクトン化合物、エーテル化合物、スルホラン化合物、ジオキソラン化合物、ケトン化合物、ニトリル化合物、ハロゲン化炭化水素化合物等を挙げることができる。詳しくは、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレングリコールジメチルカーボネート、プロピレングリコールジメチルカーボネート、エチレングリコールジエチルカーボネート、ビニレンカーボネート等のカーボネート類、γ−ブチルラクトン等のラクトン類、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、スルホラン、3−メチルスルホラン等のスルホラン類、1,3−ジオキソラン等のジオキソラン類、4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類、アセトニトリル、ピロピオニトリル、バレロニトリル、ベンソニトリル等のニトリル類、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、その他のメチルフォルメート、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、イミダゾリウム塩、4級アンモニウム塩などのイオン性液体等を挙げることができる。さらに、これらの混合物であってもよい。
これらの有機溶媒のうち、特に、カーボネート類からなる群より選ばれた非水溶媒を一種類以上含有することが、電解質の溶解性、誘電率および粘度において優れているので好ましい。
高分子電解質または高分子ゲル電解質に用いる高分子化合物は、エーテル、エステル、シロキサン、アクリロニトリル、ビニリデンフロライド、ヘキサフルオロプロピレン、アクリレート、メタクリレート、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、オキセタンなどの重合体またはその共重合体構造を有する高分子またはその架橋体などが挙げられ、高分子は一種類でも二種類以上でもよい。高分子構造は特に限定されるものではないが、ポリエチレンオキサイドなどのエーテル構造を有する高分子が特に好ましい。
液系の電池は電解液、ゲル系の電池はポリマーを電解液に溶解したプレカーサー溶液、固体電解質電池は電解質塩を溶解した架橋前のポリマーを電池容器内に収容する。
セパレータについても、通常のリチウムイオン二次電池に用いられるセパレータを特に限定なしに使用でき、その例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン等よりなる多孔質樹脂、セラミック、不織布などが挙げられる。
7.エージング処理
本発明のリチウムイオン二次電池の製造においては、初回充電後に加熱と3回以上の充放電を繰り返すエージング処理を実施することにより、放電容量をより増加させることができる。加熱は40〜50℃程度で行うのが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定
されるものではない。
[正極の作製]
正極活物質LiFePO4を86g(被覆炭素含む)はか(量)り取り、これと、合計量8gの導電剤混合物とをミキサーで乾式混合した。この導電剤混合物は、粒状導電剤としてのTimcal社製カーボンブラック「SuperP(平均粒子径が1μm以下、BET比表面積が50m2/g以上)」を5g、高アスペクト比導電剤としての、Timcal社製グラファイトKSシリーズ「SFG6(平均粒子径が3μm以上、BET比表面積が30m2/g以下)」を2g、昭和電工製「VGCF−H(平均一次粒径での長さが10〜20μmで直径が150nm、BET比表面積が13m2/g)」を1g量り取り、これらをミキサー中で予め混合しておいたものである。
正極活物質と導電剤との乾式混合により得られた粉体混合物を、バインダーであるPVDF溶液60g(固形分として6g)に添加して、遊星式ミキサーにて分散させた。さらにN−メチル−2−ピロリドン109gを加えて希釈し、固形分38wt%とし、正極塗料を得た。ここで用いたPVDF溶液は、(株)クレハ製のKFバインダー#7208(8wt%NMP溶液)とKFバインダー#9130(13wt%NMP溶液)との、固形分換算で1/1の混合物である。このようにして得られた塗料は、エッチドアルミ箔(厚み15μm)上に、乾燥後に所定の塗工重量となるように塗布し、熱風乾燥させた。次いで、130℃で減圧乾燥後、所定のプレス密度となるようロールプレス処理を行った。このようにして、正極活物質により形成された正極を得た。
[エッチドアルミ箔の作成]
(実施例1)
厚みが20μmのアルミニウム硬質箔(JIS A 3003−H18、組成: アルミニウム96.90質量%、シリコン0.6質量%、鉄0.7質量%、銅0.2質量%、マンガン1.5質量%、その他0.1質量%)の一部表面上に、液温が25℃の前処理液としてフッ化水素を0.3質量%、ノニオン界面活性剤を0.5質量%含有する酸性水溶液をポリオレフィンスポンジに染み込ませて塗布量10g/m2で塗布加工し、20秒後にアルミニウム硬質箔の表面を水洗した。その後、塩酸を12質量%、塩化アルミニウムを15質量% 含有する液温が35℃の後処理液中にアルミニウム硬質箔を60秒間浸漬した。得られたエッチドアルミ箔の表面粗さRaは0.6μmであった。
(実施例2)
後処理液中にアルミニウム硬質箔を40秒間浸漬した以外は、実施例1と同様に製造をおこなった。得られたエッチドアルミ箔の表面粗さRaは0.4μmであった。
(実施例3)
後処理液中にアルミニウム硬質箔を30秒間浸漬した以外は、実施例1と同様に製造をおこなった。得られたエッチドアルミ箔の表面粗さRaは0.3μmであった。
(実施例4、5、及び比較例2)
後処理液中にアルミニウム硬質箔を20秒間浸漬した以外は、実施例1と同様に製造をおこなった。得られたエッチドアルミ箔の表面粗さRaは0.2μmであった。
(比較例4)
後処理液中にアルミニウム硬質箔を140秒間浸漬した以外は、実施例1と同様に製造をおこなった。得られたエッチドアルミ箔の表面粗さRaは1.0μm未満であった。
[負極の作製]
負極活物質としての黒鉛を93.5gはかり取り、導電剤としてTimcal社製カーボンブラックSuperPを1.5g量り取り、これらをミキサーで乾式混合した。次いで、得られた粉体混合物を、バインダーであるPVDF溶液((株)クレハ製 KFバインダー#9130(13wt%NMP溶液))38.5g(固形分として5g)に添加して、遊星式ミキサーにて分散させた。さらにN-メチル-2-ピロリドン94gを加えて希釈し固形分44wt%とすることで負極塗料を得た。
得られた負極塗料は、電解銅箔(厚み10μm)上に、乾燥後に所定の塗工重量となるように塗布し、熱風乾燥させた。次いで、130℃で減圧乾燥後、所定のプレス密度となるようロールプレス処理を行った。このようにして、負極活物質により形成された負極を得た。
[リチウムイオン二次電池の作成]
上記で得られた正極、負極間に、セパレーターとしてポリオレフィン系単層セパレーター(セルガード社製#2500;厚さ25μm、空孔率55%、ガーレ透気度200秒)を挟んで積層し、各正負極に正極端子と負極端子を超音波溶接した。この積層体をアルミラミネート包材に入れ、注液用の開口部を残してヒートシールした。正極面積56.2cm2、負極面積60.5cm2とした注液前電池を作製した。次にエチレンカーボネートとジエチルカーボネートを混合した溶媒にLiPF6を溶解させた電解液を注液し、開口部をヒートシールし、評価用電池を得た。
[リチウムイオン二次電池の充放電評価]
ハイレート充放電評価として、10C電流値にて放電または充電したときの容量保持率(対0.2C容量)から評価した。なお10C電流値とは、セル容量を1時間で放電できる電流値1Cの10倍の電流値での充放電であり、約6分で充電または放電を行うことを示す。
急速充電サイクル評価として、6C電流値にて定電流・定電圧(CCCV)充電および定電流(CC)放電の繰り返しサイクルを行ったときの容量保持率から評価した。なお6C電流値とは、セル容量を1時間で放電できる電流値1Cの6倍の電流値での充放電であり、約10分で充電、放電することを示す。表1に、これらの評価結果を示す。なお、下記において、比較例1及び3では、エッチングを施していないプレーンアルミ箔を用いた。表面粗さRaを計測していないが、0.2よりも、著しく小さいことは間違いない。一方、実施例4及び5では、同一のエッチドアルミ箔を用い、正極活物質として、互いに異なる平均一次粒子径のものを用いた。
Figure 2016154112
[正極電極の強度評価]
表面粗さの異なるエッチドアルミ箔を用いて電極塗工および電極加工を行ったときの強度を評価した。この評価結果を、表2に示す。比較例1は、上述のようにプレーンアルミ箔であり、比較例4で用いたアルミ箔は、過度にエッチングを行うことにより、表面粗さRaが約1μmとなったものである。
Figure 2016154112
表1に示すように、正極集電体としてのアルミ箔の表面粗さRa、及び、正極活物質の平均一次粒子径が所定の範囲内である各実施例では、表面エッチングされていないプレーン箔を用いた場合(比較例1)と比べて、6Cハイレート充放電3000サイクルにおいて、容量保持率が13%以上向上し寿命特性が改善した。また、ハイレート10C放電において2%以上、10C充電において3%以上、容量保持率が向上した。
なお、表には示さないが、実施例では、プレーン箔を用いた場合(比較例1)と比べて、ハイレート10C放電における放電平均電圧が約0.13V上昇しており、エネルギー密度が向上すると期待できる。また、表に示さないが、正極活物質に平均一次粒子径が2μmより大きいリン酸鉄リチウム(LFP;LiFePO4)を使用した場合、表面エッチングの効果は見られず、ハイレート充放電やハイレートサイクル充放電における容量保持率の改善は確認されなかった。
表2に示すように、表面粗さRaが大きすぎる比較例4では、アルミ箔の強度が弱く、取り扱いが困難であった。これに対し、実施例1では、アルミ箔の強度が多少弱いものの、取り扱いが可能であった。一方、実施例2〜5と、プレーン箔を用いた比較例1との間では、アルミ箔の強度及び取り扱い性に差が見られなかった。
本発明のリチウム二次電池用正極は、モバイル機器電源のみならず、電動自転車、電動車椅子、ロボット、電動自動車、非常用電源および大容量定置電源として搭載される中型もしくは大型リチウム二次電池に有用である。

Claims (4)

  1. 次式(I)で表される正極活物質を含有する正極活物質含有層が正極集電体上に形成された正極と、負極と、非水系電解質とを備えたリチウムイオン二次電池において、
    前記正極活物質の平均一次粒子径が0.50μm以上2μm以下であり、
    正極集電体における前記正極活物質含有層に接する面の平均表面粗さRaが0.2μm以上0.6μm以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
    LixMPO4 ・・・(I)
    上記式(I)において、Mは、Co,Ni,Fe,Mn,Cu,Mg,Zn,Ti,Al,Si,BおよびMoからなる群から選択される少なくとも1種の金属原子であり、0<X<2である。
  2. 前記正極活物質がLiFePO4であることを特徴とする、請求項1に記載のリチウム
    イオン二次電池。
  3. 少なくとも一部の正極活物質の比表面積が10m2/g以上20m2/g以下であることを特徴
    とする、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記正極集電体がエッチドアルミ箔であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
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