JP2016152560A - アンテナ校正装置、及び、アンテナ校正方法 - Google Patents

アンテナ校正装置、及び、アンテナ校正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】計測回数を低減したアンテナ校正装置を提供する。
【解決手段】アンテナ校正装置は、分配器から入力される複数の送信信号の位相を調整するMビットの複数の移相器と、複数の送信信号を放射する複数の送信アンテナとを含むアンテナ装置において、複数の送信信号が合成された合成信号を受信アンテナで受信し、校正対象の送信アンテナに接続される移相器の位相調整量を(360/X)度に対応する位相量ずつ変化させて得るX(3≦X≦2M−1)点における合成信号の振幅値を求め、X点のうち、相対的に振幅値が大きい又は小さい2点の間において、合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相を検出し、合成信号の振幅値の最大値又は最小値と、合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相とは180度異なる点における振幅値との差分を求め、合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相と、差分とに基づき位相調整量と、振幅値との校正値を求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ校正装置、及び、アンテナ校正方法に関する。
従来より、素子選択部が各サブアレーアンテナから1つずつの素子アンテナを選択するアンテナ装置がある。移相量変更部は、素子選択部が選択した各選択移相器について、設定した移相量を変更する。例えば、移相器が移相量を2のk乗段階で設定できる移相器であれば、設定できる移相量の最小刻み幅Δφは、Δφ=360°/2である。移相量変更部は、まず、すべての選択移相器の移相量をΔφに設定する。次に、移相量変更部は、すべての選択移相器の移相量を2Δφに設定する。移相量変更部は、このようにすべての選択移相器の移相量をΔφ刻みで(2−1)Δφまで変更していく(例えば、特許文献1、要約、段落0024参照)。
特開2008−205645号公報
ところで、従来のアンテナ装置は、すべての選択移相器の移相量をΔφ刻みで(2−1)Δφまで変更して測定を行うため、校正値を求める際の計測回数が多いという課題がある。
本発明は、校正値を求める際の計測回数を低減したアンテナ校正装置、及び、アンテナ校正方法を提供することを目的とする。
1つの態様では、アンテナ校正装置は、信号源から出力される送信信号を複数の送信信号に分配する分配器と、前記分配器から入力される前記複数の送信信号の位相をシフトする複数の移相器であって、それぞれM(Mは自然数)ビットの分解能を有する、複数の移相器と、前記複数の移相器の出力側にそれぞれ設けられ、前記複数の移相器によって位相がシフトされる前記複数の送信信号をそれぞれ放射する複数の送信アンテナとを含むアンテナ装置の校正を行うアンテナ校正装置であって、前記複数の送信アンテナから放射される前記複数の送信信号が合成された合成信号を受信する受信アンテナによって受信される前記合成信号の位相に基づき、前記複数の移相器における位相シフト量と、前記送信アンテナが放射する送信信号の振幅との校正値を求める校正部を含み、前記校正部は、前記複数の送信アンテナのうちの1つを校正対象とするときに、前記校正対象以外の送信アンテナに接続される移相器における位相シフト量を所定量に固定した状態で、3≦X≦2M−1を満たす値Xに対して、前記校正対象の送信アンテナに接続される移相器の位相シフト量を(360/X)度に対応する位相量ずつ変化させて得るX個の動作点における前記合成信号の振幅値を求め、前記X個の動作点のうち、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相を検出し、前記合成信号の振幅値の最大値又は最小値と、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相とは180度異なる動作点における振幅値との差分を求め、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相と、前記差分とに基づき、前記位相シフト量と前記振幅値との校正値を求める。
1つの側面として、校正値を求める際の計測回数を低減したアンテナ校正装置、及び、アンテナ校正方法を提供することができる。
実施の形態1のアンテナ校正装置100をアンテナ装置101に接続した状態を示す図である。 実施の形態1の校正方法を説明する図である。 実施の形態1のアンテナ校正装置100が実行する校正処理を示すフローチャートである。 実施の形態1の変形例によるアンテナ校正装置100Aをアンテナ装置102に接続した状態を示す図である。 実施の形態2の校正方法を説明する図である。 実施の形態2の校正処理を示すフローチャートである。 重心点の求め方を説明する図である。
以下、本発明のアンテナ校正装置、及び、アンテナ校正方法を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1のアンテナ校正装置100をアンテナ装置101に接続した状態を示す図である。
アンテナ装置101は、分配器120、移相器130−1、130−2、・・・、130−N、素子アンテナ140−1、140−2、・・・、140−N、及び移相器制御回路150を含む。アンテナ装置101には、信号源110が接続されている。
アンテナ校正装置100は、位相設定回路160、受信アンテナ170、及び受信装置180を含む。アンテナ校正装置100は、アンテナ装置101に接続された状態で、受信アンテナ170及び受信装置180を用いて、位相設定回路160がアンテナ装置101の校正を行う。
アンテナ校正装置100は、校正作業が終了すると、アンテナ装置101から取り外される。校正が終了した後は、アンテナ装置101は、単独で利用可能になる。
ここでは、アンテナ校正装置100が、位相設定回路160、受信アンテナ170、及び受信装置180を含む形態について説明するが、位相設定回路160をアンテナ校正装置100として取り扱ってもよい。
また、以下では、移相器130−1〜130−Nを区別しない場合には、移相器130と称す。また、素子アンテナ140−1〜140−Nを区別しない場合には、素子アンテナ140と称す。
信号源110は、素子アンテナ140から放射する高周波信号を発生する信号発生器である。高周波信号は、例えば、1GHz〜50GHzのマイクロ波又はミリ波である。信号源110が発生する高周波信号は、送信信号として分配器120に入力される。
分配器120は、信号源110と移相器130−1〜130−Nとの間に設けられており、信号源110から入力される送信信号を移相器130−1〜130−Nに分配して伝送する。分配器120は、送信信号を同位相で等分できる電力分配器であればよい。分配器120は、例えば、ウィルキンソン分配器であってもよい。
分配器120は、理想的には、信号源110から入力される送信信号を移相器130−1〜130−Nに等分配するが、現実的には分配後の送信信号の振幅値にはばらつきが生じ得る。このため、アンテナ校正装置100は、送信信号の振幅値のばらつきを校正する。
移相器130−1〜130−Nは、分配器120と素子アンテナ140−1〜140−Nとの間に設けられている。移相器130−1〜130−Nは、5ビットの分解能を有するデジタル移相器であり、分配器120によって分配された送信信号(入力信号)の位相をシフト(調整)して素子アンテナ140−1〜140−Nに出力する。
移相器130−1〜130−Nが分配器120によって分配された送信信号(入力信号)の位相をシフト(調整)するシフト量(調整量)は、位相設定回路160によって設定され、移相器制御回路150が出力するビット値によって制御される。ビット値は、移相器制御回路150によって設定される。なお、移相器130−1〜130−Nが位相をシフトするシフト量をφ1、φ2、・・・、φNとする。
移相器130−1〜130−Nによる位相のシフト量φ1〜φNは、現実的にはばらつきを含む。このため、アンテナ校正装置100は、移相器130−1〜130−Nによる位相のシフト量φ1〜φNのばらつきを校正する。具体的には、アンテナ校正装置100は、位相設定回路160が出力するビット値を校正する。
なお、移相器130の分解能は5ビットであるため、移相器130は、360度を32ポイントに分解して検出することになる。360度を32分割すると、11.25度である。
素子アンテナ140−1〜140−Nは、等間隔で配列されるN個の素子アンテナであり、送信用のアレイアンテナを構築する。素子アンテナ140−1〜140−Nは、第1アンテナの一例である。
素子アンテナ140−1〜140−Nは、例えば、1つの配線基板で作製してもよい。例えば、FR−4(Flame Retardant type-4)規格によるガラスエポキシ樹脂と銅箔を積層した基板、又は、セラミックと金属箔を積層した基板を加工することによって作製することができる。
なお、素子アンテナ140−1〜140−Nが放射する電波は、円偏波又は直線偏波のいずれであってもよい。
移相器制御回路150は、位相設定回路160によって設定されるシフト量φ1〜φNに基づいて、ビット値を制御する。移相器130−1〜130−Nが位相をシフトするシフト量φ1〜φNは、移相器制御回路150によって制御される。移相器制御回路150は、位相設定回路160から入力されるシフト量φ1〜φNに基づいて、N個のビット値を演算し、移相器130−1〜130−Nに出力できる回路であればよい。
位相設定回路160は、校正演算部160Aを含む。校正演算部160Aは、校正部の一例である。位相設定回路160には、受信装置180から受信アンテナ170で受信された受信信号が入力される。位相設定回路160は、受信装置180から入力される受信信号に基づいてシフト量φ1〜φNを設定し、シフト量φ1〜φNを移相器制御回路150に出力する。
校正演算部160Aは、受信装置180から入力される受信信号に基づいてシフト量φ1〜φNの校正値を演算する。校正演算部160Aによる校正値の演算方法については後述する。
位相設定回路160は、校正演算部160Aによって校正値が演算されると、校正値を用いて校正したシフト量φ1〜φNを移相器制御回路150に出力する。位相設定回路160は、例えば、PC(Personal Computer)で実現することができる。
なお、ここでは、位相設定回路160が校正演算部160Aを含み、校正演算部160Aによって校正値が演算されると、校正値を用いて校正したシフト量φ1〜φNを移相器制御回路150に出力する形態について説明する。
しかしながら、校正演算部160Aによって演算される校正値を校正演算部160Aの内部又は位相設定回路160の内部のメモリに保存しておき、位相設定回路160の操作者が手入力で校正値を反映したビット値を入力するようにしてもよい。
また、校正演算部160Aを位相設定回路160の外部に設け、位相設定回路160とは別の装置として実現してもよい。
受信アンテナ170は、素子アンテナ140−1〜140−Nが放射する電波が合成された合成信号を受信する受信アンテナである。受信アンテナ170は、第2アンテナの一例である。受信アンテナ170は、合成信号としての電波を受信できるアンテナであればよく、どのような形式のアンテナであってもよい。
受信装置180は、受信アンテナ170に接続されており、受信アンテナ170で受信される合成信号を増幅等して位相設定回路160に出力する。受信装置180は、例えば、RF(Radio Frequency)受信回路であればよい。
図2は、実施の形態1の校正方法を説明する図である。この校正方法は、校正演算部160Aと位相設定回路160によって実行される。校正演算部160Aは、位相設定回路160に含まれるので、ここでは位相設定回路160が校正処理を実行するものとして説明する。
校正処理は、素子アンテナ140−1〜140−Nに対応するシフト量φ1〜φNのすべてについて1つずつ行うものであるが、ここでは、一例として、素子アンテナ140−1に対応するシフト量φ1の校正値を求める場合について説明する。
また、ここでは、一例として、シフト量φ1を90度ずつシフトさせながら校正値を求める形態について説明する。
図2の横軸は、シフト量φ1を表し、縦軸は、受信アンテナ170で受信する合成信号の振幅を表す。
まず、位相設定回路160は、校正対象である素子アンテナ140−1以外の素子アンテナ140−2〜140−Nに対応するシフト量φ2〜φNを所定値に固定した状態で、シフト量φ1をφ0に設定する。φ0は、どのような値でもよいが、ここでは、移相器130−1に電源を入れたときの初期値であることとする。
位相設定回路160がこのようにシフト量φ1〜φNを設定した状態で、素子アンテナ140−1〜140−Nから電波を放射し、受信アンテナ170で受信する。このときに、合成信号の振幅がL1であったとする。シフト量φ1がφ0のときの動作点は図2に示すP1である。
次に、位相設定回路160は、シフト量φ2〜φNを所定値に固定した状態でシフト量φ1を+90度シフトさせて、素子アンテナ140−1〜140−Nから電波を放射し、受信アンテナ170で受信する。このときに、合成信号の振幅がL2であったとする。シフト量φ1がφ0+90度のときの動作点は図2に示すP2である。
次に、位相設定回路160は、シフト量φ2〜φNを所定値に固定した状態でシフト量φ1をさらに+90度シフトさせて、素子アンテナ140−1〜140−Nから電波を放射し、受信アンテナ170で受信する。このときに、合成信号の振幅がL3であったとする。シフト量φ1がφ0+180度のときの動作点は図2に示すP3である。
次に、位相設定回路160は、シフト量φ2〜φNを所定値に固定した状態でシフト量φ1をさらに+90度シフトさせて、素子アンテナ140−1〜140−Nから電波を放射し、受信アンテナ170で受信する。このときに、合成信号の振幅がL4であったとする。シフト量φ1がφ0+270度のときの動作点は図2に示すP4である。
次に、位相設定回路160は、動作点P1〜P4のうち、相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出する。ここでは、動作点P3とP4を抽出することになる。
そして、シフト量φ2〜φNを所定値に固定した状態で、動作点P3とP4との間で、シフト量φ1のビット値を1つずつずらして掃引しながら、素子アンテナ140−1〜140−Nから放射した電波を受信アンテナ170で受信し、振幅が最大値Lmaxになるシフト量φ1の値φAを求める。
シフト量を掃引するとは、シフト量φ1のビット値を1つずつずらしながら、ビット値が1つずつ異なるシフト量を用いて、相対的に振幅が大きい2つの動作点の間のすべてのシフト量において、合成信号の振幅と、シフト量を計測することである。
そして、位相設定回路160は、シフト量φ2〜φNを所定値に固定した状態で、シフト量φ1をφAから180度ずらした動作点(ここではφA−180度のφBの動作点)の振幅を求める。シフト量φ1がφBの動作点は、振幅が最小値Lminになる動作点である。
そして、位相設定回路160は、最大値Lmaxと最小値Lminとの差分を求める。この差分は、シフト量φ2〜φNを所定値に固定して素子アンテナ140−2〜140−Nから放射しながら、素子アンテナ140−1から放射する電波の位相を360度シフトさせて得られる合成信号の変動の全振幅を表す。この変動は、図2に正弦波状に示すものである。
以上より、シフト量φ2〜φNを所定値に固定して素子アンテナ140−2〜140−Nから放射しながら、素子アンテナ140−1から放射する電波の位相を360度シフトさせて得られる合成信号の変動の振幅と、振幅が最大値Lmaxになるシフト量φ1の値φAと、振幅が最小値Lminになるシフト量φ1の値φBとが得られる。
また、同様の手法によって素子アンテナ140−2〜140−Nの各々を校正対象とすることにより、シフト量φ2〜φNについて、振幅の最大値Lmax、振幅が最大値Lmaxになるシフト量、振幅の最小値Lmin、振幅が最小値Lminになるシフト量が得られる。
そして、素子アンテナ140−1〜140−Nについて求めた振幅の最大値Lmax、振幅が最大値Lmaxになるシフト量、振幅の最小値Lmin、振幅が最小値Lminを用いれば、従来と同様の手法により、素子アンテナ140−1〜140−Nに対応する移相器130−1〜130−Nのシフト量φ1〜φNの校正値を求めることができる。
図3は、実施の形態1のアンテナ校正装置100が実行する校正処理を示すフローチャートである。ここでは、素子アンテナ140−1〜140−Nの素子番号kを用いて説明する。kは1からNの値をとる。
まず、素子番号kを1に設定し(k=1)、素子番号kに対応するシフト量φkを初期値に設定し、校正対象以外の素子アンテナ140に対応するシフト量を所定値に設定し、合成信号の振幅を測定する(ステップS1)。
これは、素子番号kを1の場合は、校正対象である素子アンテナ140−1以外の素子アンテナ140−2〜140−Nに対応するシフト量φ2〜φNを所定値に固定した状態で、シフト量φ1をφ0に設定した状態で、合成信号の振幅を測定することに相当する。
次に、シフト量φkを0度、90度、180度、270度にシフトさせながら、合成信号の振幅を測定する(ステップS2)。
これは、動作点P1、P2、P3、P4における合成信号の振幅を測定することに相当する。
次に、相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出し、2つの動作点の間で、シフト量を1つずつずらしながら(掃引しながら)、合成信号の振幅の最大値Lmaxと、最大値Lmaxを与えるシフト量を求める(ステップS3)。
これは、振幅の最大値Lmaxと、シフト量φ1の値φAとを求めることに相当する。
次に、シフト量を180度ずらした動作点のシフト量と振幅を求める(ステップS4)。
これは、シフト量φ1をφAから180度ずらした動作点(φBの動作点)のシフト量φBと振幅Lminを求めることに相当する。
次に、k≧Nが成立するかを判定する(ステップS5)。素子アンテナ140−1〜140−Nのすべてに対応する最大値Lmax、最大値Lmaxを与えるシフト量、最小値Lminと、最小値Lminを与えるシフト量とを求めたかどうかを判定するためである。
ステップS5において、k≧Nが成立しない(S5:NO)場合は、素子番号kをインクリメント(k=k+1)しフローをステップS1にリターンさせる。
ステップS5において、k≧Nが成立する(S5:YES)場合は、ステップS6に進行し、素子アンテナ140−1〜140−Nについての校正値を求める(ステップS6)。求めた校正値は、PCのメモリに保存すればよい。
このステップS6の処理は、素子アンテナ140−1〜140−Nについて求めた振幅の最大値Lmax、振幅が最大値Lmaxになるシフト量、振幅の最小値Lmin、振幅が最小値Lminを用いて、従来と同様の手法により、素子アンテナ140−1〜140−Nに対応する移相器130−1〜130−Nのシフト量φ1〜φNの校正値を求めることに相当する。
以上、実施の形態1によれば、シフト量を90度ずつシフトさせた4点における合成信号の振幅を測定し、相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出し、2つの動作点の間で、シフト量のビット値を1つずつずらしながら、合成信号の振幅の最大値Lmaxと、最大値Lmaxを与えるシフト量を求める。
また、最大値Lmaxを与えるシフト量とは180度位相が異なる動作点において、振幅の最小値Lminと、振幅が最小値Lminになるシフト量を求める。
このような処理を素子アンテナ140−1〜140−Nの1つ1つを校正対象として行うことによって、素子アンテナ140−1〜140−Nに対応する移相器130−1〜130−Nのシフト量φ1〜φNの校正値を求めることができる。
すなわち、実施の形態1によれば、合成信号の振幅の最大値Lmaxと、最小値Lminと、最大値Lmax及び最小値Lminを与えるシフト量とを求める際に、相対的に振幅が大きい2つの動作点の間でのみシフト量を掃引すればよい。
このため、従来のように、0度と360度のすべての区間でシフト量を掃引しながら合成信号の振幅の最大値Lmaxと、最小値Lminと、最大値Lmax及び最小値Lminを与えるシフト量とを求める場合に比べて、計測回数を大幅に低減することができる。
従って、実施の形態1によれば、校正値を求める際の計測回数を低減したアンテナ校正装置、及び、アンテナ校正方法を提供することができる。
なお、以上では、ステップS2でシフト量を90度ずつシフトさせた4つの動作点における合成信号の振幅を測定し、しかしながら、合成信号の振幅を測定するための動作点の数は、4つに限られるものではない。
また、移相器130が5ビットの形態について説明したが、移相器130の分解能は、4ビット以上であればよい。
ここで、移相器130の分解能をMビットとすると、動作点の数Xは、次式(1)を満たす自然数として設定すればよい。
3≦X≦2M−1 (1)
すなわち、式(1)を満たす値X個の動作点のシフト量と合成信号の振幅を求めるために、校正対象の素子アンテナ140に接続される移相器130のシフト量を(360/X)度に対応する位相量ずつ変化させて、X個の動作点における合成信号の振幅値とシフト量を求めればよい。
なお、Mの値によっては、(360/X)度で与えられる角度を移相器130が検出できない場合がある。このような場合には、移相器130が検出できる角度のうち、(360/X)度で与えられる角度に最も近い角度に設定すればよい。
(360/X)度に対応する位相シフト量とは、(360/X)度で与えられる角度に加えて、(360/X)度で与えられる角度を移相器130が検出できない場合において、移相器130が検出できる角度のうち、(360/X)度で与えられる角度に最も近い角度を含む意味である。
Mビットの移相器130において、2個の動作点のすべてで合成信号の振幅とシフト量を計測する場合に比べて、実施の形態1の校正方法で計測する場合のすべての位相差を測定した回数を100%とした場合に対する測定回数比率は、次式(2)を用いて求めることができる。ここで、X個の動作点を用いるものとする。
Figure 2016152560
式(2)を変形すると式(3)を得る。
{1/X+X/2}×100[%] (3)
式(2)の分子第1項はX個の動作点、第2項は振幅が大きい2つの動作点間の掃引動作点数、第3項は最小振幅値を読み取る動作点1点を表す。分母は全動作点を掃引した場合の動作点の数である。
例えば、4つの動作点で5ビット移相器130を用いる場合は、すべての素子アンテナ140のシフト量の校正値を求めるための計測回数を約37.5%に低減することができる。
また、この場合に、例えば、素子アンテナ140の数(N)が256素子の場合には、すべての素子アンテナ140のシフト量の校正値を求めるためには8192回の計測が必要になるのに対して、実施の形態1の校正方法では計測回数を3072回まで低減することができる。
また、6つの動作点で5ビット移相器130を用いる場合は、相対的に振幅が大きい2つの動作点の間には、4つ又は5つのポイントが存在し、位相が180度ずれた動作点が1ポイント存在するため、測定ポイントは32個のうちの11個又は12個に低減される。このため、11or12/32=34.4or37.5%まで測定回数を低減することが可能である。
6つの動作点で位相をシフトする場合には、式(2)の(2M-X)/Xの項が割り切れなくなる。この場合、式(2)の代わりに式(4)又は式(5)を用いればよい。
Figure 2016152560
Figure 2016152560
ここでfloorは負の方向の整数に丸め込む関数であり、ceilは正の方向の整数に丸め込む関数である。
また、移相器130が5ビットの場合には、X=6の場合(動作点が6個の場合)が最も計測回数が少なくなる。また、移相器130が4ビットの場合には、X=4の場合(動作点が4個の場合)が最も計測回数が少なくなる。移相器130が6ビットの場合には、X=8の場合(動作点が8個の場合)が最も計測回数が少なくなる。移相器130が7ビットの場合には、X=12の場合(動作点が12個の場合)が最も計測回数が少なくなる。移相器130が8ビットの場合には、X=15の場合(動作点が15個の場合)が最も計測回数が少なくなる。移相器130が9ビットの場合には、X=23の場合(動作点が23個の場合)が最も計測回数が少なくなる。移相器130が10ビットの場合には、X=32の場合(動作点が32個の場合)が最も計測回数が少なくなる。
また、移相器130の分解能(Mビット)と、動作点の数(X個)との取り方によっては、X個の動作点のうちの少なくとも一部を与えるシフト量と、移相器130の分解能で得られる角度とが一致しない場合がある。このような場合には、シフト量を移相器130の分解能で得られる角度のうち最もそのシフト量に近い角度に修正すればよい。
また、以上では、ステップS3で相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出する形態について説明した。しかしながら、ステップS3において相対的に振幅が小さい2つの動作点を抽出し、この2つの動作点の間でシフト量を掃引して最小値Lminと、最小値Lminを与えるシフト量とを求めてもよい。この場合は、ステップS4で合成信号の振幅の最大値Lmaxと、最大値Lmaxを与えるシフト量を求めればよい。
また、以上では、校正対象以外の素子アンテナ140に対応するシフト量φを所定値に固定した状態で、校正対象の素子アンテナ140に対応するシフト量φを90度ずつシフトさせる形態について説明した。
このシフト量φの所定値は、素子アンテナ140−1〜140−Nの各々が校正対象以外になるときに、素子アンテナ140−1〜140−Nの各々で同一の値を用いるのであれば、素子アンテナ140−1〜140−Nの各々のシフト量φの所定値は、互いに異なる値であってもよい。
また、以上では、送信アンテナとしての素子アンテナ140のシフト量の校正値を計算する形態について説明したが、受信アンテナのシフト量の校正値を計算してもよい。
図4は、実施の形態1の変形例によるアンテナ校正装置100Aをアンテナ装置102に接続した状態を示す図である。
アンテナ装置102は、合成器120A、移相器130−1〜130−N、移相器制御回路150、受信アンテナ170−1〜170−N、及び受信装置180を含む。
アンテナ校正装置100Aは、位相設定回路160を含む。図4に示すアンテナ校正装置100Aは、位相設定回路160によって実現され、アンテナ装置102を校正する際には、信号源110に接続された素子アンテナ140Aを用いる。
図4に示すアンテナ校正装置100Aとアンテナ装置102の全体の構成は、図1に示すN個の素子アンテナ140−1〜140−Nを1つの素子アンテナ140Aに置き換え、1つの受信アンテナ170をN個の受信アンテナ170−1〜170−Nに置き換えたものである。
また、さらに、合成器120A、移相器130−1〜130−N、移相器制御回路150、位相設定回路160、受信装置180を受信アンテナ170−1〜170−N側に設けたものである。
素子アンテナ140Aから送信する送信信号を受信アンテナ170−1〜170−Nで受信し、N個の受信信号を合成器120Aで合成した合成信号について、図2及び図3を用いて説明した処理と同様の処理を行えば、受信アンテナ170−1〜170−Nに対応する移相器130−1〜130−Nにおけるシフト量の校正値を求めることができる。
<実施の形態2>
図5は、実施の形態2の校正方法を説明する図である。実施の形態2のアンテナ校正装置は、実施の形態1のアンテナ校正装置100と同様の校正を有し、校正演算部160Aによる校正の方法が一部異なるものである。このため、装置校正については、図1を援用して説明する。また、以下では、相違点を中心に説明を行う。
図5の横軸は、シフト量φ1を表し、縦軸は、受信アンテナ170で受信する合成信号の振幅を表す。
動作点P1〜P4のシフト量と振幅を求め、動作点P1〜P4のうち、相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出するところまでは、実施の形態1の校正方法と同様である。
位相設定回路160は、シフト量φ2〜φNを所定値に固定した状態で、シフト量φ1を動作点P3とP4との間のシフト量の中心値(2つのシフト量の平均値)に設定し、素子アンテナ140−1〜140−Nから放射した電波を受信アンテナ170で受信し、振幅を計測する。動作点P3とP4との間のシフト量の中心値における動作点をP5とすると、この処理は、動作点P5のシフト量と、合成信号の振幅を求める処理である。
そして、位相設定回路160は、動作点P3、P4、P5のうち、相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出し、同様の処理を繰り返す。例えば、ここで、動作点P3、P4、P5のうち、相対的に振幅が大きい2つの動作点がP4とP5である場合には、シフト量φ1を動作点P4とP5との間のシフト量の中心値に設定し、素子アンテナ140−1〜140−Nから放射した電波を受信アンテナ170で受信し、振幅を計測する。動作点P4とP5との間のシフト量の中心値における動作点をP6とすると、この処理は、動作点P6のシフト量と、合成信号の振幅を求める処理である。
位相設定回路160は、各動作点のシフト量が移相器130のどのビット値に対応するかを判定し、連続した3つのビット値で表される3つの位相シフト量に対応する3つの動作点が得られるまで処理を繰り返す。
ここで、例えば、動作点P4、P5、P6のうち、相対的に振幅が大きい2つの動作点がP5とP6である場合には、シフト量φ1を動作点P5とP6との間のシフト量の中心値に設定し、素子アンテナ140−1〜140−Nから放射した電波を受信アンテナ170で受信し、振幅を計測する。動作点P5とP6との間のシフト量の中心値における動作点をP7とすると、この処理は、動作点P7のシフト量と、合成信号の振幅を求める処理である。
そして、このようにして求めた動作点P5、P7、P6が、この順で連続する3つのビット値で表される3つの位相シフト量に対応する3つの動作点であるとする。
このように連続する3つのビット値に対応する3つの動作点が得られると、3つの連続した動作点のいずれかにおける合成信号の振幅が最大値Lmaxである。
3つの動作点(例えば、P3、P4、P5)から相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出し、抽出した2つの動作点の中点を抽出し、中点を含めた新たな3つの動作点(例えば、P4、P5、P6)から相対的に振幅が大きい2つの動作点(例えば、P7)を抽出する。このような処理を繰り返し、連続する3つのビット値で表される3つの位相シフト量に対応する3つの動作点を得ることにより、最大値Lmaxを与えるシフト量を挟み打つことができるからである。
なお、最終的に得られる動作点P5、P7、P6は、移相器130の分解能(11.25度)ずつシフト量が異なる連続した3つの動作点であり、5ビットの移相器130で検出できる32ポイントのうちの3つの連続したポイントで検出される動作点である。
このように最大値Lmaxの振幅と、最大値Lmaxを与えるシフト量とを求めた後は、実施の形態1と同様に、180度ずらした動作点の振幅を求めれば、振幅が最小値Lminの動作点におけるシフト量と振幅を求めることができる。
また、同様の手法によって素子アンテナ140−2〜140−Nの各々を校正対象とすることにより、シフト量φ2〜φNについて、振幅の最大値Lmax、振幅が最大値Lmaxになるシフト量、振幅の最小値Lmin、振幅が最小値Lminになるシフト量が得られる。
そして、素子アンテナ140−1〜140−Nについて求めた振幅の最大値Lmax、振幅が最大値Lmaxになるシフト量、振幅の最小値Lmin、振幅が最小値Lminを用いれば、従来と同様の手法により、素子アンテナ140−1〜140−Nに対応する移相器130−1〜130−Nのシフト量φ1〜φNの校正値を求めることができる。
図6は、実施の形態2の校正処理を示すフローチャートである。
まず、素子番号kを1に設定し(k=1)、素子番号kに対応するシフト量φkを初期値に設定し、校正対象以外の素子アンテナ140に対応するシフト量を所定値に設定し、合成信号の振幅を測定する(ステップS21)。ステップS21の処理は、実施の形態1のステップS1の処理と同様である。
次に、シフト量φkを0度、90度、180度、270度にシフトさせながら、合成信号の振幅を測定する(ステップS22)。ステップS22の処理は、実施の形態1のステップS2の処理と同様である。
次に、相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出し、2つのシフト量の中心値(2つのシフト量の平均値)に設定し、合成信号の振幅とシフト量を求める(ステップS23)。
次に、連続した3つのビット値で表される3つの位相シフト量に対応する3つの動作点が得られたかどうかを判定する(ステップS24)。連続する3つのビット値で表される3つの位相シフト量に対応する3つの動作点には、合成信号の振幅が最大値Lmaxになる動作点が含まれているため、ステップS24の処理は、合成信号の振幅が最大値Lmaxになる動作点を検出したかどうかを判定する処理である。
なお、ステップS24で連続した3つのビット値で表される3つの位相シフト量に対応する3つの動作点が得られていない(S24:NO)場合は、フローをステップS23にリターンし、連続した3つのビット値で表される3つの位相シフト量に対応する3つの動作点が得られる(S24:YES)までステップS23の処理を繰り返す。
連続した3つのビット値で表される3つの位相シフト量に対応する3つの動作点が得られる(S24:YES)と、シフト量を180度ずらした動作点のシフト量と振幅を求める(ステップS25)。ステップS25の処理は、実施の形態1のステップS4の処理と同様である。
次に、k≧Nが成立するかを判定する(ステップS26)。素子アンテナ140−1〜140−Nのすべてに対応する最大値Lmax、最大値Lmaxを与えるシフト量、最小値Lminと、最小値Lminを与えるシフト量とを求めたかどうかを判定するためである。ステップS26の処理は、実施の形態1のステップS5の処理と同様である。
ステップS26において、k≧Nが成立しない(S26:NO)場合は、素子番号kをインクリメント(k=k+1)し、フローをステップS21にリターンさせる。
ステップS26において、k≧Nが成立する(S26:YES)場合は、ステップS27に進行し、素子アンテナ140−1〜140−Nについての校正値を求める(ステップS27)。求めた校正値は、PCのメモリに保存すればよい。
このステップS27の処理は、素子アンテナ140−1〜140−Nについて求めた振幅の最大値Lmax、振幅が最大値Lmaxになるシフト量、振幅の最小値Lmin、振幅が最小値Lminを用いて、従来と同様の手法により、素子アンテナ140−1〜140−Nに対応する移相器130−1〜130−Nのシフト量φ1〜φNの校正値を求めることに相当する。ステップS27の処理は、実施の形態1のステップS6の処理と同様である。
以上、実施の形態2によれば、シフト量を90度ずつシフトさせた4点における合成信号の振幅を測定し、相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出し、2つの動作点のシフト量の中心値における動作点のシフト量と、合成信号の振幅を求める。このような処理を、連続した3つのビット値で表される3つの位相シフト量に対応する3つの動作点が得られるまで繰り返す。
そして、最大値Lmaxを与えるシフト量とは180度位相が異なる動作点において、振幅の最小値Lminと、振幅が最小値Lminになるシフト量を求める。
このような処理を素子アンテナ140−1〜140−Nの1つ1つを校正対象として行うことによって、素子アンテナ140−1〜140−Nに対応する移相器130−1〜130−Nのシフト量φ1〜φNの校正値を求めることができる。
すなわち、実施の形態2によれば、合成信号の振幅の最大値Lmaxと、最小値Lminと、最大値Lmax及び最小値Lminを与えるシフト量とを求める際に、相対的に振幅が大きい2つの動作点のシフト量の中心値における動作点のシフト量と、合成信号の振幅を求める。
そして、相対的に振幅が大きい2つの動作点に、中心値における動作点を加えた3つの動作点の中から相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出し、シフト量の中心値における動作点のシフト量と、合成信号の振幅を求める。
このような処理を、連続した3つのビット値で表される3つの位相シフト量に対応する3つの動作点が得られるまで繰り返す。
このため、従来のように、0度と360度のすべての区間でシフト量を掃引しながら合成信号の振幅の最大値Lmaxと、最小値Lminと、最大値Lmax及び最小値Lminを与えるシフト量とを求める場合に比べて、計測回数を大幅に低減することができる。
また、実施の形態2によれば、実施の形態1の校正方法よりもさらに計測回数を減らすことができる。これは、実施の形態1の校正方法のように、相対的に振幅が大きい2つの動作点の間で振幅が最大になる動作点を検出するために、移相器130を掃引しないからである。
従って、実施の形態2によれば、校正値を求める際の計測回数を低減したアンテナ校正装置、及び、アンテナ校正方法を提供することができる。
なお、以上では、相対的に振幅が大きい2つの動作点を抽出し、2つの動作点のシフト量の中心値における動作点のシフト量と、合成信号の振幅を求める形態について説明した。
しかしながら、相対的に振幅が大きい2つの動作点のシフト量の中心値における動作点のシフト量と、合成信号の振幅を求める代わりに、相対的に振幅が大きい2つの動作点の重心点のシフト量と、合成信号の振幅を求めてもよい。
図7は、重心点の求め方を説明する図である。
動作点P3におけるシフト量がφC、動作点P3における合成信号の振幅がL3、動作点P4におけるシフト量がφD、動作点P4における合成信号の振幅がL4であることとする。
この場合に、動作点P3とP4の重心点Pwのシフト量φwは、次式(6)で求めることができる。
Figure 2016152560
相対的に振幅が大きい2つの動作点のシフト量の中心値における動作点の代わりに、このような重心点Pwを求めてもよい。
以上、本発明の例示的な実施の形態のアンテナ校正装置、及び、アンテナ校正方法について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
以上の実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
信号源から出力される送信信号を複数の送信信号に分配する分配器と、
前記分配器から入力される前記複数の送信信号の位相をシフトする複数の移相器であって、それぞれM(Mは自然数)ビットの分解能を有する、複数の移相器と、
前記複数の移相器の出力側にそれぞれ設けられ、前記複数の移相器によって位相がシフトされる前記複数の送信信号をそれぞれ放射する複数の送信アンテナと
を含むアンテナ装置の校正を行うアンテナ校正装置であって、
前記複数の送信アンテナから放射される前記複数の送信信号が合成された合成信号を受信する受信アンテナによって受信される前記合成信号の位相に基づき、前記複数の移相器における位相シフト量と、前記送信アンテナが放射する送信信号の振幅との校正値を求める校正部を含み、
前記校正部は、
前記複数の送信アンテナのうちの1つを校正対象とするときに、前記校正対象以外の送信アンテナに接続される移相器における位相シフト量を所定量に固定した状態で、3≦X≦2M−1を満たす値Xに対して、前記校正対象の送信アンテナに接続される移相器の位相シフト量を(360/X)度に対応する位相量ずつ変化させて得るX個の動作点における前記合成信号の振幅値を求め、前記X個の動作点のうち、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相を検出し、
前記合成信号の振幅値の最大値又は最小値と、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相とは180度異なる動作点における振幅値との差分を求め、
前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相と、前記差分とに基づき、前記位相シフト量と前記振幅との校正値を求める、アンテナ校正装置。
(付記2)
前記校正部は、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記校正対象の送信アンテナに接続される移相器の位相シフト量を掃引することにより、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる動作点の位相を検出する、付記1記載のアンテナ校正装置。
(付記3)
前記校正部は、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記2個の動作点の位相の中心値の動作点、又は、前記2個の動作点の重心点を求めることにより、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相を検出する、付記1記載のアンテナ校正装置。
(付記4)
送信アンテナから放射される送信信号を受信する複数の受信アンテナと、
前記複数の受信アンテナが受信する複数の受信信号の位相をシフトする複数の移相器であって、それぞれM(Mは自然数)ビットの分解能を有する、複数の移相器と、
前記複数の移相器で位相がシフトされた複数の受信信号を合成する合成器と
を含むアンテナ装置の校正を行うアンテナ校正装置であって、
前記合成器によって合成される合成信号の位相に基づき、前記複数の移相器における位相シフト量と、前記受信アンテナが受信する受信信号の振幅との校正値を求める校正部を含み、
前記校正部は、
前記複数の受信アンテナのうちの1つを校正対象とするときに、前記校正対象以外の受信アンテナに接続される移相器における位相シフト量を所定量に固定した状態で、3≦X≦2M−1を満たす値Xに対して、前記校正対象の受信アンテナに接続される移相器の位相シフト量を(360/X)度に対応する位相量ずつ変化させて得るX個の動作点における前記合成信号の振幅値を求め、前記X個の動作点のうち、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相を検出し、
前記合成信号の振幅値の最大値又は最小値と、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相とは180度異なる動作点における振幅値との差分を求め、
前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相と、前記差分とに基づき、前記位相シフト量と前記振幅との校正値を求める、アンテナ校正装置。
(付記5)
信号源から出力される送信信号を複数の送信信号に分配する分配器と、
前記分配器から入力される前記複数の送信信号の位相をシフトする複数の移相器であって、それぞれM(Mは自然数)ビットの分解能を有する、複数の移相器と、
前記複数の移相器の出力側にそれぞれ設けられ、前記複数の移相器によって位相がシフトされる前記複数の送信信号をそれぞれ放射する複数の送信アンテナと
を含むアンテナ装置において、前記複数の送信アンテナから放射される前記複数の送信信号が合成された合成信号を受信する受信アンテナによって受信される前記合成信号の位相に基づき、前記複数の移相器における位相シフト量を校正するアンテナ校正方法であって、
前記複数の送信アンテナのうちの1つを校正対象とするときに、前記校正対象以外の送信アンテナに接続される移相器における位相シフト量を所定量に固定した状態で、3≦X≦2M−1を満たす値Xに対して、前記校正対象の送信アンテナに接続される移相器の位相シフト量を(360/X)度に対応する位相量ずつ変化させて得るX個の動作点における前記合成信号の振幅値を求め、前記X個の動作点のうち、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相を検出し、
前記合成信号の振幅値の最大値又は最小値と、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相とは180度異なる動作点における振幅値との差分を求め、
前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相と、前記差分とに基づき、前記位相シフト量と前記振幅との校正値を求める、アンテナ校正方法。
100、100A アンテナ校正装置
110 信号源
120 分配器
120A 合成器
130、130−1〜130−N 移相器
140、140−1〜140−N 素子アンテナ
150 移相器制御回路
160 位相設定回路
160A 校正演算部
170、170−1〜170−N 受信アンテナ
180 受信装置

Claims (5)

  1. 信号源から出力される送信信号を複数の送信信号に分配する分配器と、
    前記分配器から入力される前記複数の送信信号の位相をシフトする複数の移相器であって、それぞれM(Mは自然数)ビットの分解能を有する、複数の移相器と、
    前記複数の移相器の出力側にそれぞれ設けられ、前記複数の移相器によって位相がシフトされる前記複数の送信信号をそれぞれ放射する複数の送信アンテナと
    を含むアンテナ装置の校正を行うアンテナ校正装置であって、
    前記複数の送信アンテナから放射される前記複数の送信信号が合成された合成信号を受信する受信アンテナによって受信される前記合成信号の位相に基づき、前記複数の移相器における位相シフト量と、前記送信アンテナが放射する送信信号の振幅との校正値を求める校正部を含み、
    前記校正部は、
    前記複数の送信アンテナのうちの1つを校正対象とするときに、前記校正対象以外の送信アンテナに接続される移相器における位相シフト量を所定量に固定した状態で、3≦X≦2M−1を満たす値Xに対して、前記校正対象の送信アンテナに接続される移相器の位相シフト量を(360/X)度に対応する位相量ずつ変化させて得るX個の動作点における前記合成信号の振幅値を求め、前記X個の動作点のうち、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相を検出し、
    前記合成信号の振幅値の最大値又は最小値と、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相とは180度異なる動作点における振幅値との差分を求め、
    前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相と、前記差分とに基づき、前記位相シフト量と前記振幅値との校正値を求める、アンテナ校正装置。
  2. 前記校正部は、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記校正対象の送信アンテナに接続される移相器の位相シフト量を掃引することにより、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる動作点の位相を検出する、請求項1記載のアンテナ校正装置。
  3. 前記校正部は、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記2個の動作点の位相の中心値の動作点、又は、前記2個の動作点の重心点を求めることにより、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相を検出する、請求項1記載のアンテナ校正装置。
  4. 送信アンテナから放射される送信信号を受信する複数の受信アンテナと、
    前記複数の受信アンテナが受信する複数の受信信号の位相をシフトする複数の移相器であって、それぞれM(Mは自然数)ビットの分解能を有する、複数の移相器と、
    前記複数の移相器で位相がシフトされた複数の受信信号を合成する合成器と
    を含むアンテナ装置の校正を行うアンテナ校正装置であって、
    前記合成器によって合成される合成信号の位相に基づき、前記複数の移相器における位相シフト量と、前記受信アンテナが受信する受信信号の振幅との校正値を求める校正部を含み、
    前記校正部は、
    前記複数の受信アンテナのうちの1つを校正対象とするときに、前記校正対象以外の受信アンテナに接続される移相器における位相シフト量を所定量に固定した状態で、3≦X≦2M−1を満たす値Xに対して、前記校正対象の受信アンテナに接続される移相器の位相シフト量を(360/X)度に対応する位相量ずつ変化させて得るX個の動作点における前記合成信号の振幅値を求め、前記X個の動作点のうち、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相を検出し、
    前記合成信号の振幅値の最大値又は最小値と、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相とは180度異なる動作点における振幅値との差分を求め、
    前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相と、前記差分とに基づき、前記位相シフト量と前記振幅値との校正値を求める、アンテナ校正装置。
  5. 信号源から出力される送信信号を複数の送信信号に分配する分配器と、
    前記分配器から入力される前記複数の送信信号の位相をシフトする複数の移相器であって、それぞれM(Mは自然数)ビットの分解能を有する、複数の移相器と、
    前記複数の移相器の出力側にそれぞれ設けられ、前記複数の移相器によって位相がシフトされる前記複数の送信信号をそれぞれ放射する複数の送信アンテナと
    を含むアンテナ装置において、前記複数の送信アンテナから放射される前記複数の送信信号が合成された合成信号を受信する受信アンテナによって受信される前記合成信号の位相に基づき、前記複数の移相器における位相シフト量を校正するアンテナ校正方法であって、
    前記複数の送信アンテナのうちの1つを校正対象とするときに、前記校正対象以外の送信アンテナに接続される移相器における位相シフト量を所定量に固定した状態で、3≦X≦2M−1を満たす値Xに対して、前記校正対象の送信アンテナに接続される移相器の位相シフト量を(360/X)度に対応する位相量ずつ変化させて得るX個の動作点における前記合成信号の振幅値を求め、前記X個の動作点のうち、相対的に前記振幅値が大きい2個の動作点、又は、相対的に前記振幅値が小さい2個の動作点の間において、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相を検出し、
    前記合成信号の振幅値の最大値又は最小値と、前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相とは180度異なる動作点における振幅値との差分を求め、
    前記合成信号の振幅値が最大又は最小になる位相と、前記差分とに基づき、前記位相シフト量と前記振幅値との校正値を求める、アンテナ校正方法。
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