JP2016145475A

JP2016145475A - 杭基礎と架台との接合構造

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Publication number: JP2016145475A
Application number: JP2015022616A
Authority: JP
Inventors: 康之山本; Yasuyuki Yamamoto; 一郎村上; Ichiro Murakami; 雅臣木村; Masaomi Kimura
Original assignee: Shimizu Construction Co Ltd; Shimizu Corp
Current assignee: Shimizu Construction Co Ltd; Shimizu Corp
Priority date: 2015-02-06
Filing date: 2015-02-06
Publication date: 2016-08-12
Anticipated expiration: 2035-02-06
Also published as: JP6512428B2

Abstract

【課題】簡易な構造で、架台に対するきめの細かい高さ調整が可能である杭基礎と架台との接合構造を提供すること。
【解決手段】山形鋼３の垂直片部３ｂに架台２の柱２ａの高さ方向に延びる長穴１０ａ，１０ｂを形成し、架台２の柱２ａの高さ調整を行った状態で長穴１０ａ，１０ｂを挿通した固定ボルト１１ａ，１１ｂと固定ナット１２ａ，１２ｂとで山形鋼３を杭基礎１に固定するとともに、杭頭部１ａに当接し、かつ、山形鋼３の水平片部３ａに設けられたボルト穴２１に挿通して柱２ａの高さ方向に延びる支持ボルト２３と支持ボルト２３に螺合する支持ナット２４，２５とで山形鋼３，４の水平片部を固定して山形鋼３，４の高さを保持する。
【選択図】図１

Description

本発明は、簡易な構造で、太陽光パネルアレイ用架台などの架台に対するきめの細かい高さ調整が可能である杭基礎と架台との接合構造に関する。

メガソーラーなどの太陽光発電施設では、太陽光パネルを支持する腐食に強いメッキ鋼板製の架台と基礎とを結合する必要がある。

ここで、太陽光パネルアレイ用架台の基礎には、杭基礎と直接基礎とがある。杭基礎は、杭頭部の突出長を調整することによって容易に杭頭部のレベルを一定にすることができる。特に、メガソーラーの場合、高さ調整を架台の柱の長さで行おうとすると、架台の柱の長さが異なることによって、柱の種類が多くなり、施工管理が難しくなる。このため、杭基礎の突出長で杭頭部の高さを揃えることが施工管理上、好ましい。

特開２０１３−１８９７８４号公報特開２０１３−１９９７９４号公報

しかしながら、基礎杭の杭打時における杭頭部レベルの施工精度は±３０ｍｍ程度であるため、この施工誤差を吸収する杭基礎と架台との接合構造が必要となる。

ここで、特許文献１には、架台が結合されるＬ字状調整金具の垂直片部に、架台の水平方向の取り付け位置を調整する長穴を設けるものが記載されている。さらに、Ｌ字状調整金具の水平片部が、回転・移動調整できるものが記載されている。そして、特許文献１に記載されたものは、高さ調整部材としてはシムを設けるようにしている。しかし、シムでは、きめの細かい高さ調整を行うことはできない。

一方、特許文献２には、架台側外筒を、基礎側内筒に外装する際、基礎側内筒に複数のボルト穴を形成して、架台と基礎との高さ方向の位置調整を行うものが記載されている。しかし、構造が複雑であるとともに、きめの細かい高さ調整を行うことはできない。

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構造で、架台に対するきめの細かい高さ調整が可能である杭基礎と架台との接合構造を提供することを目的とする。

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる杭基礎と架台との接合構造は、杭基礎の杭頭部を山形鋼の水平片部が覆い、前記山形鋼の垂直片部が前記杭基礎の側部に固定ボルト及び固定ナットで固定され、前記山形鋼あるいは前記山形鋼に固定される接続部材を介して架台の柱が固定される杭基礎と架台との接合構造であって、前記山形鋼の垂直片部に前記架台の柱の高さ方向に延びる長穴を形成し、前記架台の柱の高さ調整を行った状態で前記長穴を挿通した前記固定ボルトと前記固定ナットとで前記山形鋼を前記杭基礎に固定するとともに、前記杭頭部に当接し、かつ、前記山形鋼の垂直片部に設けられた穴に挿通して前記柱の高さ方向に延びる支持ボルトと該支持ボルトに螺合する支持ナットとで前記山形鋼の水平片部を固定して前記山形鋼の高さを保持することを特徴とする。

また、本発明にかかる杭基礎と架台との接合構造は、上記の発明において、前記杭基礎は、Ｈ形鋼であり、前記支持ボルトは、前記Ｈ形鋼のウェブの上端部に当接することを特徴とする。

また、本発明にかかる杭基礎と架台との接合構造は、上記の発明において、前記山形鋼としてＴ形鋼を用い、前記山形鋼の水平片部を前記Ｔ形鋼のフランジとすることを特徴とする。

本発明によれば、山形鋼の垂直片部に架台の柱の高さ方向に延びる長穴を形成し、前記架台の柱の高さ調整を行った状態で長穴を挿通した固定ボルトと固定ナットとで前記山形鋼を杭基礎に固定することによって、簡易な構成で、架台に対するきめの細かい高さ調整が可能であり、また、杭基礎の杭頭部に当接し、かつ、前記山形鋼の水平片部に設けられた穴に挿通して前記柱の高さ方向に延びる支持ボルトと該支持ボルトに螺合する支持ナットとで前記山形鋼の水平片部を固定して前記山形鋼の高さを保持するようにしているので、架台の高さ方向のずれを抑えることができる。

図１は、本実施の形態１における杭基礎と架台との接合構造を示す正面図である。図２は、図１に示した杭基礎と架台との接合構造の左側面図である。図３は、図１に示した杭基礎と架台との接合構造を右後方斜め上方からみた斜視図である。

以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。

図１は、本実施の形態における杭基礎１と架台２との接合構造を示す正面図である。また、図２は、図１に示した杭基礎１と架台２との接合構造の左側面図である。さらに、図３は、図１に示した杭基礎１と架台２との接合構造を右後方斜め上方からみた斜視図である。なお、架台２は、太陽パネルアレイ用架台である。図１〜図３に示すように、杭基礎１は、Ｈ形鋼で形成される。杭基礎１の杭頭部１ａの上部は、山形鋼３の水平片部３ａに覆われる。山形鋼３の垂直片部３ｂは、杭基礎１の側部であるＨ形鋼のフランジ１ｃに固定される。

垂直片部３ｂには、架台の柱２ａの高さ方向（Ｚ方向）に延びる２つの長穴１０ａ，１０ｂが形成されている。固定ボルト１１ａ，１１ｂは、フランジ１ｃのボルト穴１３ａ，１３ｂ、及び長穴１０ａ，１０ｂをそれぞれ通って、それぞれ固定ナット１２ａ，１２ｂによって、山形鋼３を杭基礎１に固定する。この固定の際、長穴１０ａ，１０ｂが架台の柱２ａの高さ方向に延びているため、杭基礎１に対する山形鋼３の高さ位置を調整することができる。具体的に、長穴１０ａ，１０ｂは、基礎杭の杭打時における杭頭部１ａの高さレベルの施工誤差（±３０ｍｍ程度）を吸収できる長さであればよい。

山形鋼３の上部には、山形鋼４が設置される。山形鋼３の水平片部３ａと山形鋼４の水平片部４ａとが高さ方向（Ｚ方向）で相対して当接する。山形鋼４の垂直片部４ｂは、山形鋼３の垂直片部３ｂの上部側に配置される。この状態で、支持ボルト２３の頭部は、杭基礎１の杭頭部１ａ、すなわちウェブ１ｂの上端に当接し、山形鋼３の水平片部３ａに設けられたボルト穴２１、及び山形鋼４の水平片部４ａに設けられたボルト穴２２を挿通し、水平片部３ａの下部に設けられた支持ナット２４及び水平片部４ａの上部に設けられた支持ナット２５によって、水平片部３ａ及び水平片部４ａを挟み込むように固定するとともに、杭基礎１に対する山形鋼３，４の高さ位置を保持する。

すなわち、長穴１０ａ，１０ｂが架台の柱２ａの高さ方向に延びているため、固定ボルト１１ａ，１１ｂ及び固定ナット１２ａ，１２ｂで固定した位置は、上部からの荷重などによってずれてしまうことがある。このため、特に、ウェブ１ｂ上に配置された支持ボルト２３と、支持ボルト２３に螺合する支持ナット２４とによって、山形鋼３の低下を抑え、山形鋼３の高さ位置がずれないようにしている。

山形鋼４の垂直片部４ｂには、溝形鋼の架台２がボルト３３及びナット３４によって固定される。架台２は、架台の柱２ａと、架台の補強部材２ｂ，２ｃとを有する。したがって、架台２の高さ位置は、長穴１０ａ，１０ｂを用いた高さ調整によって設定された高さに保持されることになる。しかも、支持ボルト２３及び支持ナット２４，２５によって、設定された架台２の高さの位置ずれを抑制することができる。

本実施の形態では、杭基礎１の施工誤差を吸収するために、長穴１０ａ，１０ｂを用いて、簡易、かつ、きめの細かい高さ調整を実現するとともに、支持ボルト２３及び支持ナット２４，２５という棒状部材によって、調整した高さが変動しないようにしている。

なお、上述した実施の形態では、架台２を山形鋼４に固定するようにしていたが、これに限らず、山形鋼３に架台２を固定する領域がある場合、山形鋼４を削除し、架台２を直接、山形鋼３に固定するようにしてもよい。この場合、杭基礎１と架台２との接続構造が簡易なものとなる。また、山形鋼３，４に替えて、Ｔ形鋼を用いてもよい。この場合、Ｔ形鋼のフランジは、山形鋼３，４の水平片部３ａ，４ａを一体化したものとして機能する。

１杭基礎
１ａ杭頭部
１ｂウェブ
１ｃフランジ
２架台
２ａ架台の柱
２ｂ，２ｃ補強部材
３，４山形鋼
３ａ，４ａ水平片部
３ｂ，４ｂ垂直片部
１０ａ，１０ｂ長穴
１１ａ，１１ｂ固定ボルト
１２ａ，１２ｂ固定ナット
１３ａ，１３ｂボルト穴
２１，２２ボルト穴
２３支持ボルト
２４，２５支持ナット
３３ボルト
３４ナット

Claims

杭基礎の杭頭部を山形鋼の水平片部が覆い、前記山形鋼の垂直片部が前記杭基礎の側部に固定ボルト及び固定ナットで固定され、前記山形鋼あるいは前記山形鋼に固定される接続部材を介して架台の柱が固定される杭基礎と架台との接合構造であって、
前記山形鋼の垂直片部に前記架台の柱の高さ方向に延びる長穴を形成し、前記架台の柱の高さ調整を行った状態で前記長穴を挿通した前記固定ボルトと前記固定ナットとで前記山形鋼を前記杭基礎に固定するとともに、
前記杭頭部に当接し、かつ、前記山形鋼の水平片部に設けられた穴に挿通して前記柱の高さ方向に延びる支持ボルトと該支持ボルトに螺合する支持ナットとで前記山形鋼の水平片部を固定して前記山形鋼の高さを保持することを特徴とする杭基礎と架台との接合構造。
前記杭基礎は、Ｈ形鋼であり、前記支持ボルトは、前記Ｈ形鋼のウェブの上端部に当接することを特徴とする請求項１に記載の杭基礎と架台との接合構造。
前記山形鋼としてＴ形鋼を用い、前記山形鋼の水平片部を前記Ｔ形鋼のフランジとすることを特徴とする請求項１または２に記載の杭基礎と架台との接合構造。