JP2016141243A - ウェザストリップ付き車体構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ウェザストリップ付き車体構造10は、ドア開口部材12に上アウタパネル41およびインナパネル42を備える。上アウタパネル41は、インナパネル42に接合されてドア開口13を形成するフランジ54と、後ウェザストリップ17が接着される接着面52とを有する。さらに、上アウタパネル41には、接着面52およびフランジ54間において接着面52に対して略垂直に突出する突出面61が形成される。
【選択図】図8
Description
ウェザストリップの底部、延長部およびリップ部がソリッドゴム(硬質ゴム)で一体に形成され、ドア開口にウェザストリップが取り付けられることによりリップ部および延長部間にフランジが嵌合される(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、ドア開口にウェザストリップが取り付けられた状態においてリップ部および延長部間にフランジが嵌合される。よって、ウェザストリップの組付性を確保するためには、フランジおよびリップ部間に隙間を開ける必要がある。
このため、ウェザストリップの底部がドア開口の接着面に沿って車幅方向に移動し、ウェザストリップの底部を取付位置に貼り付ける作業に手間がかかる。
この場合、フランジに延長部を押し付けても、ウェザストリップの底部がドア開口の接着面から浮き上がり、底部が接着面に対して車幅方向に移動してしまう。このため、ウェザストリップを車幅方向に位置決めする作業に手間がかかる。
これにより、ウェザストリップを接着面の接着位置(すなわち、取付位置)に手間をかけないで取り付けることができる。
これにより、車両のデザインやドア開口の成形性などの観点から接着面に対するフランジの角度が鈍角になった場合でも、ウェザストリップを突出面で取付位置に位置決めできる。
これに対して、請求項1は、ウェザストリップを突出面に押し付けて接着面に接着することにより、ウェザストリップをドア開口の取付位置に取り付けることができる。これにより、ウェザストリップを取り付けるために、通常用いられるリテーナを除去できるので、重量およびコストを抑えることができる。
これにより、接着面およびフランジ間の角度が大きくなるように開いたり、小さくなるように閉じるように、接着面およびフランジが変形することを防止できる。
これにより、突出面の倒れを防止することができ、ウェザストリップを突出面で取付位置に確実に位置決めできる。
これにより、押圧力をフランジで良好に支えることができ、突出面の倒れをより確実に防止できる。
また、接続面に凹部を形成することにより、接続面を凹凸形状とすることができる。これにより、接続面の剛性(すなわち、突出面を支持する支持剛性)を高めることができ、接続面で突出面を良好に支持できる。
そこで、ピラー部にアウタパネルを含ませた。よって、アウタパネルには膨出部が形成され、膨出部でアウタパネル(特に、コーナ部)が補強されている。これにより、剛性の高いアウタパネルでピラー部の剛性を高めることができる。
図1、図2に示すように、車体構造10は、車体側部(車体)11に設けられるドア開口部材12と、ドア開口部材12のドア開口13を開閉するサッシュレスドア(ドア)15と、ドア開口13の車体後方側に設けられる後ウェザストリップ(ウェザストリップ)17と、ドア開口13の車体前方側に設けられる前ウェザストリップ(ウェザストリップ)18とを備えている。
サッシュレスドア15が閉じられた状態において、サッシュレスドア15およびドア開口13間が後ウェザストリップ17や前ウェザストリップ18で密封(シール)される。
ここで、サッシュレスドア15とは、ドア本体31の上方に窓ガラス32を支える窓枠を備えていないドアをいう。
ドア開口13の後部13aおよびルーフ開口14の後部14aに後ウェザストリップ17が取り付けられる。また、ドア開口13の前部13bおよびルーフ開口14の前部14bに前ウェザストリップ18が取り付けられる。
ドア開口13の後部13a下半部および後部13a上半部でドア開口13の後部13aが形成される。また、ドア開口13の前部13b下半部および前部13b上半部でドア開口13の前部13bが形成される。
後キャビン本体21から後ピラー部23が上方に突出される。後ピラー部23の車外34側に後外装部材24が接続されることにより、後外装部材24が車外34側に露出される状態に配置される。
後ルーフレール44に上アウタパネル41の上端部41aやインナパネル42の上端部42aが接合される。
インナパネル42の下半部42bのフランジ46と下アウタパネル43のフランジ48とが車幅方向において重ね合わされる状態でヘミング加工により接合される。さらに、ヘミング加工で接合された各フランジ46,48がスポット溶接で接合される。
アウタ下部41bは、上アウタパネル41の膨出部55(後述する)を避けるように、膨出部55の下方の部位を形成する。すなわち、アウタ下部41bにより、膨出部55が設けられていない部位が形成される。
さらに、ヘミング加工で接合された各フランジ47,54a,48aがスポット溶接で接合される。
上アウタパネル41のフランジ54およびインナパネル42の上半部42cのフランジ47が重ね合わされた状態で、各フランジ54,47がヘミング加工により接合される。
ヘミング加工された各フランジ54,47の前縁でドア開口13の後部13a上半部が形成される。
傾斜された接着面52は、フランジ54よりもドア開口13の後部13aから車体後方に離れる側で、かつ車幅方向において車外34側に配置される。接着面52の後端部52bがパネル本体51の前端部51aに連結される。
このコーナ部53は、車内35側に膨出するように稜線状に形成される。よって、コーナ部53が車外34側に対して凹形に開いた状態に形成される。
膨出部55は、絞り加工で形成されることにより、接着面52およびフランジ54に跨るようにフランジ54より車外34側に膨出されている。よって、接着面52およびフランジ54間のコーナ部53が膨出部55で補強され、コーナ部53の変形が防止される。
これにより、接着面52およびフランジ54間の角度θ1が大きくなるように開いたり、小さくなるように閉じることを抑え、接着面52やフランジ54の変形を防止できる。
この膨出部55は、突出面61、第2接続面(接続面)63、第1接続面62、稜線面64および第3接続面65を有する。
また、第1接続面62は、接着面52の前端部52a、コーナ部53やフランジ54より車外34側に配置され、車外34側に対して凹状となるように湾曲形成される。
この突出面61は、絞り加工で成形される膨出部55に一体に形成される。
また、第2接続面63の前端部63bがフランジ54の車体前後方向中央54bに第3接続面65を介して接続される。
第2接続面63は、稜線面64から車内35で、かつ車体前方に向けて傾斜状に突出される。よって、第2接続面63は、突出面61に対する傾斜角θ4が略垂直に配置される。
稜線面64は、突出面61の前端部61bや第2接続面63の後端部63aより車外34側に向けて膨出するように湾曲状に形成される。よって、膨出部55のうち車外34側に最も突出した部位が稜線面64で形成される。
第3接続面65は、車外34側に対して凹状となるように湾曲形成される。
図13に示すように、上アウタパネル41のフランジ54(但し、アウタ下部41bのフランジ54a(図10参照)を除く)およびインナパネル42の上半部42cのフランジ47がヘミング加工により接合された状態において、各フランジ54,47が溶接点57においてスポット溶接で接合される。
これにより、スポットガン81が第2接続面63に干渉することを防止して、スポットガン)81によるスポット溶接をおこなうことができる。
図14に示すように、第2接続面63に複数の凹部67が所定間隔をおいて形成されることにより、第2接続面63が凹凸形状に形成される。よって、突出面61に後ウェザストリップ17(図8参照)から押圧力F1が作用した場合に、押圧力F1に対する第2接続面63の剛性(すなわち、突出面61を支持する支持剛性)が高められる。
これにより、後ウェザストリップ17から突出面61に入力した押圧力F1を、第2接続面63で良好に支持できる。
これにより、突出面61がフランジ54側に倒れることを防止でき、ベース71(すなわち、後ウェザストリップ17)を突出面61で取付位置P1に確実に位置決めできる。
押圧力F1は、後ウェザストリップ17を突出面61に押し付けることにより作用する力である。
第2接続面63を押圧力F1と同じ方向に延ばすことにより、押圧力F1を第2接続面63を経てフランジ54に効率よく伝えることができる。これにより、押圧力F1をフランジ54で良好に支えることができ、突出面61の倒れをより確実に防止できる。
これにより、車両のデザインやドア開口13の後部13aの成形性などの観点から接着面52に対するフランジ54の角度が鈍角になった場合でも、後ウェザストリップ17を突出面61で取付位置P1に位置決めできる。
この状態において、各フランジ48a,54a,47がヘミング加工により接合される。さらに、ヘミング加工で接合された各フランジ48a,54a,47がスポット溶接で接合される。接合された各フランジ48a,54a,47の前縁でドア開口13の後部13a下半部が形成される。
そこで、膨出部55の下方において、アウタ上部43aのフランジ48aおよびインナパネル42の上半部42cのフランジ47の両フランジを、アウタ下部41bのフランジ54aに車幅方向から重ね合わせるようにした。
よって、アウタ下部41bのフランジ54aが両フランジ48a,47で補強され、フランジ54aの剛性が確保される。これにより、アウタ下部41bのフランジ54aの変形を両フランジ48a,47で防止できる。
そこで、後ピラー部23の外面を上アウタパネル41で形成し、上アウタパネル41に膨出部55を設けた。
また、後ピラー部23に設けられる後外装部材24を、後ピラー部23で良好に支持することができる。
よって、剛性の高い後キャビン本体21で後フェンダパネル22を良好に支持することができる。
ベース71の底部71aに溝部77が凹状に形成される。溝部77の底面77aに両面接着テープ49が接着され、両面接着テープ49が溝部77に収納される。
これにより、後ウェザストリップ17を接着面52の接着位置(すなわち、取付位置P1)に手間をかけないで取り付けることができる。
このため、従来技術のウェザストリップの可撓性を確保することが難くなり、ウェザストリップをドア開口に組み付ける作業に手間がかかる。
すなわち、後ウェザストリップ17の延長部73がスポンジゴムで形成され、さらに、中空状のシール部72、外側リップ74および内側リップ75がスポンジゴムで形成される。
これに対して、実施例の車体構造10は、ベース71の内面71bを突出面61に押し付けて接着面52に接着することにより、後ウェザストリップ17をドア開口13の取付位置P1に取り付けることができる。
これにより、後ウェザストリップ17を取り付けるために、通常用いられるリテーナを除去できるので、重量を軽減でき、さらにコストを抑えることができる。
図15(a)に示すように、後ウェザストリップ17および窓ガラス32の後縁部32aが窓ガラス32側に向けて傾斜角θ6になるように形成されている。
よって、窓ガラス32が矢印A方向に上昇することにより、窓ガラス32の後縁部32aで後ウェザストリップ17のシール部72を車体後方に押圧する。これにより、窓ガラス32の後縁部32aからシール部72に押圧力F2が作用する。
図16に示すように、サッシュレスドア15の窓ガラス32を上昇させた状態でサッシュレスドア15を閉じることにより、窓ガラス32が矢印C方向に移動する。よって、窓ガラス32の後縁部32aで後ウェザストリップ17のシール部72を車内35側に押圧する。これにより、窓ガラス32の後縁部32aからシール部72に押圧力F4が作用する。
例えば、前記実施例では、サッシュレスドア15に本発明を適用する例について説明したが、これに限定するものではなく、サッシュを備えたドアなどに本発明を適用することも可能である。
この場合にも、車両のデザインやサッシュの成形性などの観点から接着面52に対するフランジ54の角度が鈍角になった場合でも、後ウェザストリップ17を突出面61で位置決めできる。
後ウェザストリップ17は、図9に示すように、延長部73および内側リップ75間の間隔76が、接合されたフランジ47,54の厚さ寸法より充分に大きく確保されている。
よって、延長部73などをソリッドゴムで形成した場合でも、後ウェザストリップ17を手間をかけないで取り付けることができる。
11 車体側部(車体)
12 ドア開口部材
13 ドア開口
15 サッシュレスドア(ドア)
17 後ウェザストリップ(ウェザストリップ)
18 前ウェザストリップ(ウェザストリップ)
25,21 前後のキャビン本体(キャビン本体)
26,22 前後のフェンダパネル(フェンダパネル)
27,23 前後のピラー部(ピラー部)
34 車外
35 車内
41 上アウタパネル(アウタパネル)
41b アウタ下部(膨出部が設けられていない部位)
42 インナパネル
43 下アウタパネル(第2アウタパネル)
43a アウタ上部
48a アウタ上部のフランジ(第2フランジ)
52 接着面
53 コーナ部
54 アウタパネルのフランジ
55 膨出部
57 溶接点
61 突出面
63 第2接続面(接続面)
67 凹部
Claims (6)
- 車体のドア開口を形成するドア開口部材と、前記ドア開口を開閉するドアと、該ドアを閉じた状態で前記ドア開口および前記ドア間を密封するウェザストリップと、を備えるウェザストリップ付き車体構造において、
前記ドア開口部材は、
車外側に配置されるアウタパネルと、
該アウタパネルよりも車内側に配置されるインナパネルと、を備え、
前記アウタパネルは、
前記インナパネルに接合され、前記ドア開口を形成するフランジと、
該フランジよりも前記ドア開口から離れる側で、かつ車外側に位置し、前記ウェザストリップが接着される接着面と、を有し、
前記アウタパネルには、前記接着面および前記フランジ間において、前記接着面に対して略垂直に突出する突出面が形成されることを特徴とするウェザストリップ付き車体構造。 - 前記接着面および前記フランジ間に各部が交差するコーナ部が形成され、該コーナ部を介して前記接着面および前記フランジが連続され、
前記アウタパネルは、
前記接着面および前記フランジに跨り、前記コーナ部よりも車外側に膨出する膨出部を有し、
該膨出部に前記突出面が形成されることを特徴とする請求項1記載のウェザストリップ付き車体構造。 - 前記膨出部は、
前記突出面を前記フランジに接続する接続面を有し、
前記接続面は、
前記突出面に対して略垂直に形成されることを特徴とする請求項2記載のウェザストリップ付き車体構造。 - 前記フランジは、
前記インナパネルにスポット溶接される溶接点を有し、
前記接続面は、
前記溶接点の近傍において前記接着面側に凹む凹部を有することを特徴とする請求項3記載のウェザストリップ付き車体構造。 - 前記ドア開口部材は、
前記アウタパネルおよび前記インナパネル間に配置され、前記アウタパネルのフランジに車幅方向において重ね合わされる第2フランジを有する第2アウタパネルを備え、
前記フランジおよび前記第2フランジは、
前記膨出部が設けられていない部位で重ね合わされることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載のウェザストリップ付き車体構造。 - 前記ドア開口部材は、
車外側に配置されるフェンダパネルに接続されるキャビン本体と、
該キャビン本体から上方に突出するピラー部と、を備え、
前記ピラー部に前記アウタパネルを含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項記載のウェザストリップ付き車体構造。
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