JP5573378B2 - 車両のドア構造 - Google Patents

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Description

本発明は、
ドアパネルを構成するアウタパネルとインナパネルの外周部同士が接合され、
前記アウタパネルの外周部よりも径方向内方側のアウタパネル内方部と、前記インナパネルの外周部よりも径方向内方側のインナパネル内方部とが離間して、前記アウタパネル内方部の内面と前記インナパネル内方部の内面とが対向するとともに、前記アウタパネル内方部とインナパネル内方部にドア窓が開口し、
前記ドア窓の窓枠を形成する前記インナパネル内方部の開口周縁部の内面にリンフォースメントが重ねられて接合され、
前記窓枠を形成する前記アウタパネル内方部の開口周縁部の内面と前記リンフォースメントとの間にガラスランが収容されている車両のドア構造に関する。
従来、上記の車両のドア構造では、ドア窓の窓枠に対するガラスランの取り付け手段として、図7(a)に示すように、リンフォースメント9の側壁9Sをインナパネル内方部5の開口周縁部5Kの内面5Nに溶接接合し、前記側壁9Sのドア窓とは反対側の端部からアウタパネル内方部4の内面4N側に上壁9Jを延出し、前記側壁9Sのドア窓とは反対側の端部に車室内側W1に凹む係合凹部9Aを形成し、この係合凹部9Aにガラスランの係合部を係合させる手段があった。この技術に類似する技術として特許文献1の技術がある。
特開2002−205550号公報
上記従来の技術によれば、リンフォースメント9の側壁9Sにドア窓の径方向における溶接接合部の長さL1を確保しなければならないために、前記径方向における側壁9Sの長さL2が長くなってガラスランが大型化し、ガラスランの重量・コストが大きくなっていた。
例えば、図7(b)に示すように、リンフォースメントを設けることなく、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kの下端に、ガラスランの係合部を係合させる被係合部5Aを折り曲げ加工する手段もあるが、この手段によれば、折り曲げ加工の追加が必要で工程数が増加し、この手段でもコストが高くなる。
本発明は上記実状に鑑みて成されたもので、その目的は、ガラスランを小型化できて、ガラスランを軽量化できるとともに、ガラスランの製作コストを低廉化することができる車両のドア構造を提供する点にある。
第1発明の特徴は、
ドアパネルを構成するアウタパネルとインナパネルの外周部同士が接合され、
前記アウタパネルの外周部よりも径方向内方側のアウタパネル内方部と、前記インナパネルの外周部よりも径方向内方側のインナパネル内方部とが離間して、前記アウタパネル内方部の内面と前記インナパネル内方部の内面とが対向するとともに、前記アウタパネル内方部とインナパネル内方部にドア窓が開口し、
前記ドア窓の窓枠を形成する前記インナパネル内方部の開口周縁部の内面にリンフォースメントが重ねられて接合され、
前記窓枠を形成する前記アウタパネル内方部の開口周縁部の内面と前記リンフォースメントとの間にガラスランが収容されている車両のドア構造であって、
前記リンフォースメントの前記インナパネル内方部への重ね合わせ部に、前記ガラスランの係合部に係合するビードが前記インナパネル内方部とは反対側に膨出形成され、
前記インナパネル内方部の開口周縁部に、前記リンフォースメントのビードを開口させる開口部が形成され、
前記窓枠を形成するインナパネル内方部の開口周縁部と前記リンフォースメントとは前記窓枠の周方向複数個所で溶接接合されて、複数の溶接接合部が前記周方向に間隔を空けて分散配置され、
前記リンフォースメントのビードは、前記周方向で互いに隣り合う溶接接合部の間に形成されている点にある。(請求項1)
上記の構成によれば、前記リンフォースメントの前記インナパネル内方部への重ね合わせ部に、前記ガラスランの係合部に係合するビードが前記インナパネル内方部とは反対側に膨出形成されているから、重ね合わせ部の上方(ドアパネルの外周側)に前記係合部を形成する場合に比べると、前記係合部をドア窓の開口側に近づけることができてガラスランを小型化できる。
その結果、ガラスランの断面形状をコンパクト化でき、ガラスランを軽量化することができ、ガラスランの製作コストを低廉化することができる。
例えば、前記ビードをインナパネル内方部側に膨出させて前記ガラスランの係合部に係合させる構造では、インナパネル内方部も車室内側に膨出させなければならないが、本発明の上記構成によれば、ビードはインナパネル内方部とは反対側に膨出しているから、リンフォースメントを膨出させるだけで済む。これにより、インナパネル内方部の形状の複雑化が避けられ製作コストを低廉化することができる。
また、前記インナパネル内方部の開口周縁部に、前記リンフォースメントのビードを開口させる開口部が形成されているから、ドアの電着塗装の際にビードの内面に電着液を円滑に流入・排出させることができる。その結果、ビードの内面の塗装洩れを防止することができる。
また、窓枠の強度・剛性上必要な溶接接合部の個所を確保した上で、ビードを溶接接合部に邪魔されること無く容易に形成することができるととともに、ガラスランの係合部を各ビードで確実に係合支持することができる。また、前記開口部が前記溶接接合部には形成されていないから窓枠の強度を確保することができる(請求項1)
本第2発明の特徴は、
ドアパネルを構成するアウタパネルとインナパネルの外周部同士が接合され、
前記アウタパネルの外周部よりも径方向内方側のアウタパネル内方部と、前記インナパネルの外周部よりも径方向内方側のインナパネル内方部とが離間して、前記アウタパネル内方部の内面と前記インナパネル内方部の内面とが対向するとともに、前記アウタパネル内方部とインナパネル内方部にドア窓が開口し、
前記ドア窓の窓枠を形成する前記インナパネル内方部の開口周縁部の内面にリンフォースメントが重ねられて接合され、
前記窓枠を形成する前記アウタパネル内方部の開口周縁部の内面と前記リンフォースメントとの間にガラスランが収容されている車両のドア構造であって、
前記リンフォースメントの前記インナパネル内方部への重ね合わせ部に、前記ガラスランの係合部に係合するビードが前記インナパネル内方部とは反対側に膨出形成され、
前記インナパネル内方部の開口周縁部に、前記リンフォースメントのビードを開口させる開口部が形成され、
前記リンフォースメントのビードは前記窓枠の周方向に長く形成され、
前記ビードの長手方向の両端部が前記ドア窓の径方向外方側に開放している点にある。(請求項2)
上記の構成によれば、前記リンフォースメントの前記インナパネル内方部への重ね合わせ部に、前記ガラスランの係合部に係合するビードが前記インナパネル内方部とは反対側に膨出形成されているから、重ね合わせ部の上方(ドアパネルの外周側)に前記係合部を形成する場合に比べると、前記係合部をドア窓の開口側に近づけることができてガラスランを小型化できる。
その結果、ガラスランの断面形状をコンパクト化でき、ガラスランを軽量化することができ、ガラスランの製作コストを低廉化することができる。
例えば、前記ビードをインナパネル内方部側に膨出させて前記ガラスランの係合部に係合させる構造では、インナパネル内方部も車室内側に膨出させなければならないが、本発明の上記構成によれば、ビードはインナパネル内方部とは反対側に膨出しているから、リンフォースメントを膨出させるだけで済む。これにより、インナパネル内方部の形状の複雑化が避けられ製作コストを低廉化することができる。
また、前記インナパネル内方部の開口周縁部に、前記リンフォースメントのビードを開口させる開口部が形成されているから、ドアの電着塗装の際にビードの内面に電着液を円滑に流入・排出させることができる。その結果、ビードの内面の塗装洩れを防止することができる。
また、ビードの長手方向の両端部が前記ドア窓の径方向外方側に開放しているから、前記両端部からビード内のエアをドア窓の径方向外方側に逃がすことができる。これにより、電着塗装の際にビード内にエアが溜まることを防止することができ、電着液がビード内に円滑に入り込みやすくすることができて、電着塗装不良をより効果的に防止することができ、特に窓枠のルーフ部で大きな効果を得ることができる。(請求項2)
本第2発明において、
前記ドア窓の径方向で前記ビードの両端部の外方側に位置する前記インナパネル内方部が前記リンフォースメントに対して離間することで、前記ビードの両端部が前記ドア窓の径方向外方側に開放していると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
前記インナパネル内方部を形状的に前記リンフォースメントから離すだけなので、前記ビードの両端部を前記ドア窓の径方向外方側に容易に開放させることができて、製作コストを低廉化することができる。(請求項3)
本第2発明において、
前記ドア窓の径方向で前記ビードの両端部の外方側に位置する前記インナパネル内方部は車室内側にビード状に膨出していると、次の作用を奏することができる。(請求項4)
前記ドア窓の径方向で前記ビードの両端部の外方側に位置する前記インナパネル内方部の強度・剛性を高くすることができる。前記インナパネル内方部と前記リンフォースメントの溶接接合部の隣がビード状に膨出するので、溶接接合部周りの前記インナパネル内方部が形状的に補強されて剛性が上がり、窓枠の強度・剛性を向上させることができる。(請求項4)
本第2発明において、
前記窓枠を形成するインナパネル内方部の開口周縁部と前記リンフォースメントとは前記窓枠の周方向複数個所で溶接接合されて、複数の溶接接合部が前記周方向に間隔を空けて分散配置され、
前記リンフォースメントのビードは、前記周方向で互いに隣り合う溶接接合部の間に形成されていると、次の作用を奏することができる。(請求項5)
窓枠の強度・剛性上必要な溶接接合部の個所を確保した上で、ビードを溶接接合部に邪魔されること無く容易に形成することができるととともに、ガラスランの係合部を各ビードで確実に係合支持することができる。また、前記開口部が前記溶接接合部には形成されていないから窓枠の強度を確保することができる。(請求項5)
本発明において、
前記開口部は前記ドア窓側が開放した切り欠きであると、次の作用を奏することができる。(請求項6)
一般に、前記リンフォースメントは前記重ね合わせ部のドア窓とは反対側の端部から車室外側に延びる上壁を備えている。また、ガラスランは、前記上壁に受け止め支持される底壁と、底壁の車室内側の端部からドア窓側に向かって延びる側壁と、この側壁の車室内側の面との間に嵌合溝を形成するリップとを備えている。前記嵌合溝はドア窓とは反対側が開放している。そして、前記嵌合溝は前記重ね合わせ部に嵌合している。
このような構造を備える車両のドア構造において、インナパネル内方部の開口周縁部の端縁(開口周縁)が、リンフォースメントの重ね合わせ部のドア窓側の端縁よりもドア窓側に位置すると、リンフォースメントの上壁とインナパネル内方部の開口周縁部の端縁との長さが、インナパネル内方部とリンフォースメントとの組み付け誤差に起因して一定にならない。インナパネル内方部とリンフォースメントとの組み付け誤差分が、ガラスラン取り付け寸法(リンフォースメントの上壁とドア窓の開口周縁との長さ)の誤差に含まれてしまう。
その結果、前記ガラスラン取り付け寸法の安定度が低下して組み付け状態のガラスランの見栄えが低下しやすくなる。前記ガラスラン取り付け寸法は、車室内側のリップの車室内側への開き具合等の外観品質に影響する。
これに対して、本発明の上記構成によれば、インナパネル内方部の開口周縁部のドア窓側を切り欠いてあるから、インナパネル内方部の開口周縁部の端縁(開口周縁)をリンフォースメントのドア窓側の端縁よりもドア窓側から遠ざけることができる。
従って、インナパネル内方部とリンフォースメントとの組み付け誤差分は前記ガラスラン取り付け寸法の誤差に含まれなく、リンフォースメントの上壁からリンフォースメントの重ね合わせ部のドア窓側の端縁までの長さ(ガラスラン取り付け寸法)に合わせてガラスランを組み付ければよく、前記ガラスラン取り付け寸法がリンフォースメントだけで決まり、組み付け寸法が安定して、組み付け状態のガラスランの見栄えを向上させることができる。
これにより、ガラスランの車室内側のリップの外観品質を安定させて向上させることができる。
また、開放した切り欠きとすることにより、インナパネルの軽量化の効果を大きくすることができる。
なお、インナパネル内方部の開口周縁部の端縁(開口周縁)が切り欠かれていない溶接接合部においても、インナパネル内方部の開口周縁部の端縁(開口周縁)が、リンフォースメントの重ね合わせ部のドア窓側の端縁よりもドア窓側に位置しないようにする。そうすることにより、切り欠きの有り無しにかかわらず前記ガラスラン取り付け寸法をリンフォースメントの形状だけで決めることができ、前記ガラスラン取り付け寸法が安定して、ドア窓の開口周縁全体にわたって均一にガラスランの見栄えを向上させることができる。(請求項6)
本発明によれば、
ガラスランを小型化できて、ガラスランを軽量化できるとともに、ガラスランの製作コストを低廉化することができる車両のドア構造を提供することができた。
ドアトリムやウインドガラス等が取り付けられる前のドアの全体を車室内側から見た図(リンフォースメントのみ透視) 図5のB−B断面図 図5のC−C断面図 ドア窓の窓枠を示す図(インナパネルのみ表示) 窓枠の要部(図1のZ部)の拡大図 (a)はリンフォースメントの平面図、(b)はリンフォースメントを車室内側から見た図、(c)は図6(b)のD−D断面図、(d)は図6(b)のE−E断面図 (a)は従来の第1の技術を示す断面図、(b)は比較例を示す断面図((a),(b)共に、図1のA−A断面に相当)
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、ドアパネル1を構成するアウタパネル2とインナパネル3の外周部2G,3G同士がアウタパネルの外周部2Gがヘミング加工されて接合されている。また、アウタパネル2の外周部2Gよりも径方向内方側のアウタパネル内方部4と、インナパネル3の外周部3Gよりも径方向内方側のインナパネル内方部5とが離間して、アウタパネル内方部4の内面4Nとインナパネル内方部5の内面5Nとが車幅方向で対向している。そして、アウタパネル内方部4の上半部とインナパネル内方部5の上半部にドア窓6(図1参照)が開口して車両用ドア構造が構成されている。このドアはドアトリムやウインドガラス等のドア構成部品が取り付けられる前の板金構成部品のみの状態の時に電着塗装される。
前記ドア窓6の窓枠7は、後ろ上がりに傾斜した前側枠部7Aと、前側枠部7Aの後端部から車両後方側Rrに延びる後ろ側枠部7Bと、後ろ側枠部7Bの後端部から下方に延びる縦枠部7Cとを備えている。なお、図中のFrは、車両前方側を示す。図2,図3に示すように、前記窓枠7を形成するアウタパネル内方部4のドア窓6側には段差D1が形成されて、アウタパネル内方部4の開口周縁部4Kがアウタパネル2の外周部2Gよりも車室内側W1に位置している。
前記窓枠7を形成するインナパネル3は縦断面クランク状に形成され、車室外側W2に位置する外周部3Gが上記のようにアウタパネル2の外周部2Gに接合されている。また、インナパネル3の外周部3Gに対応するインナパネル3の一片とは反対側の他片(インナパネル3の中央片を挟んで前記一片とは反対側に位置する他片)の中央部に段差D2が形成されて、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kが前記他片の残部よりも車室外側W2に位置している。
そして、ドア窓6の窓枠7を形成するインナパネル内方部5の開口周縁部5Kの内面5Nと、アウタパネル内方部4の開口周縁部4Kの内面4Nとの間にリンフォースメント9が収容されている。
[リンフォースメント9の構造]
図2,図3,図6(a)〜図6(d)に示すように、リンフォースメント9は断面L字形の帯板状に形成されるとともに、長手方向中間部が上下方向及び車幅方向に屈曲して平面視及び車幅方向視のいずれにおいても「く」の字状に形成されている。平面視において「く」の字状になるのは、通常、車両は上方側(ルーフ側)が窄まった形状をしているため、車幅方向視において「く」の字状に形成されていると平面視においても「く」の字状に屈曲して見える。
また、リンフォースメント9の前記L字形の一片が、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kの内面5Nに重なる側壁9Sに構成され、前記L字形の他片が、前記側壁9Sの上端部(ドア窓6の開口とは反対側の側壁9Sの端部)から車室外側W2に延びる上壁9Jに構成されている。
そして、図6(b)に示すように、リンフォースメント9の側壁9Sに、ドア窓6の開口とは反対側(ドア窓6の径方向外方側)に突出する台形状の複数の凸部10がリンフォースメント9の長手方向に間隔を空けて形成されている。所定の凸部10には軽量化用の貫通孔Hが形成されている。
上記のように、上壁9Jは側壁9Sの上端部から車室外側W2に延びていることから、上壁9Jの壁面はドア窓6の内外方向に凹凸の凹凸面に形成されている。そして、上壁9Jの凸面がインナパネル3の支持壁部11(図2,図3参照)に溶接接合されている。図6(b)における符号14がその溶接接合部である。上壁9Jの車室外側W2の端部9J1はドア窓6の開口とは反対側(ドア窓6の径方向外方側)に屈曲している(図2,図3参照)。
また、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kとリンフォースメント9の側壁9Sとが、窓枠7の周方向複数個所で溶接接合され、複数の溶接接合部18が前記周方向に間隔を空けて分散配置されている(図1,図6(b)参照)。
[リンフォースメント9のビード17の構造]
図2,図3,図6(a)〜図6(d)に示すように、リンフォースメント9の側壁9Sのインナパネル内方部5への重ね合わせ部16に、ガラスラン12の係合片15(係合部に相当)に係合する断面円弧状のビード17がインナパネル内方部5とは反対側(アウタパネル内方部4側)に膨出形成されている。このビード17は、前記周方向で互いに隣り合う前記側壁9Sの溶接接合部18の間に前記周方向に長く形成され(図6(b)参照)ている。
また、図2,図4,図5に示すように、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kに、リンフォースメント9のビード17を開口させる切り欠きK(開口部に相当)が、ドア窓6側に開放する状態に前記ビード17の長手方向の両端部17A(図5参照)以外の部分に対応する位置に形成されている。
そして、ドア窓6の径方向でビード17の両端部17Aの外方側のインナパネル内方部5がリンフォースメント9に対して離間することで、ビード17の両端部17Aがドア窓6の径方向外方側に開放(図3のSで示す部分)している(図3,図5参照)。
ドア窓6の径方向でビード17の両端部17Aの外方側に位置するインナパネル内方部5は車室内側W1に膨出して三角形状の三角ビード27に形成されている。これにより、ドア窓6の径方向でリンフォースメント9のビード17の両端部の外方側に位置するインナパネル内方部5の強度・剛性を高くすることができる。インナパネル内方部5とリンフォースメント9の溶接接合部18のすぐ隣がビード状に膨出するので、溶接接合部18の周りのインナパネル内方部5が形状的に補強されて剛性が上がり、窓枠7の強度・剛性を向上させることができる。
[ガラスラン12の構造]
前記窓枠7を形成するアウタパネル内方部4の開口周縁部4Kの内面4Nとリンフォースメント9との間にゴム状弾性体から成るガラスラン12が収容されている。
図2,図3に示すように、ガラスラン12は、
リンフォースメント9の上壁9Jに上方から受け止め支持される底壁12Tと、
底壁12Tの車室内側W1の端部からドア窓6側に向かって延びる車室内側W1の側壁12S1と、
底壁12Tの車室外側W2の端部からドア窓6側に向かって延びる車室外側W2の側壁12S2と、
車室内側W1の側壁12S1の車室内側W1の面との間にドア窓6とは反対側(ドア窓6の径方向外方側)が開放した嵌合溝13を形成する第1リップR1と、
車室外側W2の側壁12S2の車室外側W2の面との間にドア窓6とは反対側が開放した嵌合溝33を形成する第2リップR2と、
車室内側W1の側壁12S1のドア窓6とは反対側の端部から車室内側W1に延びる前記係合片15とを備えている。
ガラスラン12の両側壁12S1,12S2の間はドア窓6側が開放したウインドガラス受け入れ溝12Uに構成され、ガラスラン12の両側壁12S1,12S2の先端部(開放側の端部)からウインドガラス収容溝12Uの幅方向中央側に第3リップR3と第4リップR4が延びている。
第3リップR3と第4リップR4は、ウインドガラス受け入れ溝12Uの幅方向中央側ほどウインドガラス受け入れ溝12Uの内方側(ドア窓6の径方向外方側)に位置するようにドア窓6側が凸の断面円弧状に傾斜している。
そして、第3リップR3と第4リップR4がウインドガラス(図示せず)の両面に各別に圧接して、ウインドガラスの車室外側W2の面とアウタパネル内方部4との間、及び、ウインドガラスの車室内側W1の面とインナパネル内方部5との間をシールしている。ウインドガラスは昇降式に構成され、ウインドガラスの両面に第3リップR3と第4リップR4が各別に圧接した状態で昇降する。
そして、ガラスラン12の車室内側W1の側壁12S1と車室内側W1の第1リップR1の間の嵌合溝13に、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kとリンフォースメント9の側壁9Sが嵌合(内嵌)している。第1リップR1の車室内側W1の面12Aと、この面よりもドア窓6の径方向外方側のインナパネル内方部5の車室内側W1の面5Aとはドア窓6の径方向で滑らかに連なって、車幅方向でほぼ同一位置に位置している。また、ガラスラン12の車室外側W2の側壁12S2と車室外側W2の第2リップR2の間の嵌合溝33にアウタパネル内方部4の開口周縁部4Kが嵌合(内嵌)している。
ガラスラン12の底壁12Tはリンフォースメント9の上壁9Jにドア窓6の径方向内方側から当接している。ガラスラン12の底壁12Tにはガラスラン12の長手方向に沿う複数の突条12T1が突設されている。これにより、ガラスラン12の底壁12Tのリンフォースメント9の上壁9Jに対する当接圧力が強くなっている。
上記の構成によれば、
(1) リンフォースメント9のインナパネル内方部5への重ね合わせ部16に、ガラスラン12の係合片15に係合するビード17がインナパネル内方部5とは反対側に膨出形成されているから、重ね合わせ部16の上方(ドアパネル1の外周側)にビード17(ガラスランの係合部を係合させる手段)を形成する場合に比べると、ビード17をドア窓6の開口側に近づけることができてガラスラン12を小型化できる。
その結果、ガラスラン12の断面形状をコンパクト化でき、ガラスラン12を軽量化することができ、ガラスラン12の製作コストを低廉化することができる。
例えば、ビード17がインナパネル内方部5側に膨出する構造では、インナパネル内方部5も車室内側W1に膨出させなければならないが、本発明の上記構成によれば、ビード17はインナパネル内方部5とは反対側に膨出しているから、リンフォースメント9を膨出させるだけで済む。これにより、インナパネル内方部の形状の複雑化が避けられ製作コストを低廉化することができる。
また、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kに、リンフォースメント9のビード17を開口させる切り欠きKが形成されているから、ドアの電着塗装の際にビード17の内面に電着液を円滑に流入・排出させることができて、ビード17の内面の塗装洩れを防止することができる。
(2) ビード17の長手方向の両端部17Aがドア窓6の径方向外方側に開放(図3のSで示す部分)しているから、図3,図5に矢印Xで示すように、前記両端部からビード17内のエアをドア窓6の径方向外方側に逃がすことができる。これにより、電着塗装の際にビード17内にエアが溜まることを防止することができ、図2,図5に矢印Yで示すように、電着液がビード17に円滑に入り込みやすくすることができて、電着塗装不良をより効果的に防止することができ、特に窓枠7のルーフ部で大きな効果を得ることができる。
(3) 上記のように、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kのドア窓6側を切り欠いたことで、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kの端縁(開口周縁)をリンフォースメント9のドア窓6側の端縁よりもドア窓6側から遠ざけることができる。従って、インナパネル内方部5とリンフォースメント9との組み付け誤差がガラスラン12の取り付け寸法(リンフォースメント9の上壁9Jとドア窓6の開口周縁との長さ)の誤差に含まれなく、リンフォースメント9の上壁9Jからリンフォースメント9の重ね合わせ部16のドア窓6側の端縁までの長さ(ガラスラン12の取り付け寸法)に合わせてガラスラン12を組み付ければよく、ガラスラン12の取り付け寸法がリンフォースメント9だけで決まり、組み付け寸法が安定して、組み付け状態のガラスラン12の見栄えを向上させることができる。これにより、ガラスラン12の車室内側W1のリップの外観品質を安定させて向上させることができる。また、ドア窓6の開口周縁を切り欠いたことにより、インナパネル3の軽量化の効果を大きくすることができる。
なお、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kの端縁(開口周縁)が切り欠かれていない溶接接合部18においても、インナパネル内方部5の開口周縁部5Kの端縁(開口周縁)が、リンフォースメント9の重ね合わせ部16のドア窓6側の端縁よりもドア窓6側に位置しないようにする。そうすることにより、切り欠きKの有り無しにかかわらずガラスラン12の取り付け寸法をリンフォースメント9の形状だけで決めることができ、ガラスラン12の取り付け寸法が安定して、ドア窓6の開口周縁全体にわたって均一にガラスラン12の見栄えを向上させることができる。
[別実施形態]
(1) 前記ビード17に孔を形成して、前記ビード17を開口させてもよい。
(2) 前記溶接接合部18以外の箇所でインナパネル内方部5の開口周縁部5Kとリンフォースメント9とを離間させることで前記開口部を形成してもよい。
1 ドアパネル
2 アウタパネル
2G アウタパネルの外周部
3 インナパネル
3G インナパネルの外周部
4 アウタパネル内方部
4K アウタパネル内方部の開口周縁部
4N アウタパネル内方部の内面
5 インナパネル内方部
5K インナパネル内方部の開口周縁部
5N インナパネル内方部の内面
6 ドア窓
7 窓枠
9 リンフォースメント
12 ガラスラン
14 溶接接合部
15 係合部(係合片)
16 重ね合わせ部
17 ビード
17A ビードの長手方向の端部
18 溶接接合部
K 開口部(切り欠き)
W1 車室内側

Claims (6)

  1. ドアパネルを構成するアウタパネルとインナパネルの外周部同士が接合され、
    前記アウタパネルの外周部よりも径方向内方側のアウタパネル内方部と、前記インナパネルの外周部よりも径方向内方側のインナパネル内方部とが離間して、前記アウタパネル内方部の内面と前記インナパネル内方部の内面とが対向するとともに、前記アウタパネル内方部とインナパネル内方部にドア窓が開口し、
    前記ドア窓の窓枠を形成する前記インナパネル内方部の開口周縁部の内面にリンフォースメントが重ねられて接合され、
    前記窓枠を形成する前記アウタパネル内方部の開口周縁部の内面と前記リンフォースメントとの間にガラスランが収容されている車両のドア構造であって、
    前記リンフォースメントの前記インナパネル内方部への重ね合わせ部に、前記ガラスランの係合部に係合するビードが前記インナパネル内方部とは反対側に膨出形成され、
    前記インナパネル内方部の開口周縁部に、前記リンフォースメントのビードを開口させる開口部が形成され、
    前記窓枠を形成するインナパネル内方部の開口周縁部と前記リンフォースメントとは前記窓枠の周方向複数個所で溶接接合されて、複数の溶接接合部が前記周方向に間隔を空けて分散配置され、
    前記リンフォースメントのビードは、前記周方向で互いに隣り合う溶接接合部の間に形成されている車両のドア構造。
  2. ドアパネルを構成するアウタパネルとインナパネルの外周部同士が接合され、
    前記アウタパネルの外周部よりも径方向内方側のアウタパネル内方部と、前記インナパネルの外周部よりも径方向内方側のインナパネル内方部とが離間して、前記アウタパネル内方部の内面と前記インナパネル内方部の内面とが対向するとともに、前記アウタパネル内方部とインナパネル内方部にドア窓が開口し、
    前記ドア窓の窓枠を形成する前記インナパネル内方部の開口周縁部の内面にリンフォースメントが重ねられて接合され、
    前記窓枠を形成する前記アウタパネル内方部の開口周縁部の内面と前記リンフォースメントとの間にガラスランが収容されている車両のドア構造であって、
    前記リンフォースメントの前記インナパネル内方部への重ね合わせ部に、前記ガラスランの係合部に係合するビードが前記インナパネル内方部とは反対側に膨出形成され、
    前記インナパネル内方部の開口周縁部に、前記リンフォースメントのビードを開口させる開口部が形成され、
    前記リンフォースメントのビードは前記窓枠の周方向に長く形成され、
    前記ビードの長手方向の両端部が前記ドア窓の径方向外方側に開放している車両のドア構造。
  3. 前記ドア窓の径方向で前記ビードの両端部の外方側に位置する前記インナパネル内方部が前記リンフォースメントに対して離間することで、前記ビードの両端部が前記ドア窓の径方向外方側に開放している請求項2記載の車両のドア構造。
  4. 前記ドア窓の径方向で前記ビードの両端部の外方側に位置する前記インナパネル内方部は車室内側にビード状に膨出している請求項3記載の車両のドア構造。
  5. 前記窓枠を形成するインナパネル内方部の開口周縁部と前記リンフォースメントとは前記窓枠の周方向複数個所で溶接接合されて、複数の溶接接合部が前記周方向に間隔を空けて分散配置され、
    前記リンフォースメントのビードは、前記周方向で互いに隣り合う溶接接合部の間に形成されている請求項2〜4のいずれか一つに記載の車両のドア構造。
  6. 前記開口部は前記ドア窓側が開放した切り欠きである請求項1〜5のいずれか一つに記載の車両のドア構造。
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