JP2016140277A - 食肉製品及び食肉製品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】食肉製品の切断面が空気と接触することにより生じる呈色の持続時間(すなわち、褐変が生じるまでの時間)を延長できる呈色剤を使用した食肉製品の製造方法を提供する。
【解決手段】呈色剤として、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択された1種又は2種以上の呈色剤を使用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、食肉製品の製造方法、該製造方法により製造された食肉製品、該食肉製品の呈色方法、並びに、それらに使用される食肉製品用呈色組成物に関する。
肉色には、色素タンパク質であるミオグロビンが関与する。すなわち、肉中のミオグロビンが還元型(ミオグロビンのヘム鉄に何も結合していない状態)であると肉色は紫赤色であるが、肉中のミオグロビンが酸化型(ミオグロビンのヘム鉄にOが結合した状態)に変化すると肉色は鮮赤色に変化(すなわち、呈色)し、肉中のミオグロビンがメト型(ミオグロビンのヘム鉄にHOが結合した状態)に変化すると肉色は褐色に変化(すなわち、褐変)する。例えば、と畜直後の生肉は、還元型ミオグロビンに基づく紫赤色であるが、空気と接触すると、還元型ミオグロビンが酸化型ミオグロビン(オキシミオグロビン)に変化し、これに伴って、肉色は鮮赤色に変化(すなわち、呈色)し、さらに長時間空気と接触すると、酸化型ミオグロビンがメト型ミオグロビン(メトミオグロビン)に変化し、これに伴って、肉色は褐色に変化(すなわち、褐変)する。このような肉色の変化は、食肉製品でも観察される。例えば、食肉製品の切断によって形成される切断面が空気と接触すると、切断面は元来の色(例えば、紫赤色)よりも赤色味を帯びた色(例えば、鮮赤色)に変化(すなわち、呈色)し、その後、褐色に変化(すなわち、褐変)する。
食肉製品における肉色を安定化させるために、従来、発色剤として亜硝酸塩又は硝酸塩が使用されてきた。亜硝酸塩又は硝酸塩から生成される一酸化窒素(NO)によって、還元型ミオグロビンは一酸化窒素型(ミオグロビンのヘム鉄にNOが結合した状態)に変化する。そして、還元型ミオグロビンが一酸化窒素型ミオグロビン(ニトロソミオグロビン)に変化すると、これに伴って、肉色は薄赤色(ピンク色)に変化(すなわち、発色)する。一酸化窒素型ミオグロビンは、酸化型ミオグロビン及びメト型ミオグロビンに変化しにくいので、食肉製品における肉色は安定化する。
しかしながら、亜硝酸塩又は硝酸塩に起因して生じるニトロソアミンは発癌性を有するため、亜硝酸塩又は硝酸塩を使用せずに、食肉製品を呈色させる技術の開発が求められている。このような技術として、例えば、クエン酸ナトリウム又はアスコルビン酸ナトリウムを使用して、ローストビーフを呈色させる技術が知られている(特許文献1)。特許文献1には、クエン酸ナトリウム又はアスコルビン酸ナトリウムを、原料肉の重量に対して1〜4重量%の割合で使用することが記載されている。
特許第3115288号公報
しかしながら、クエン酸ナトリウム又はアスコルビン酸ナトリウムを、原料肉の重量に対して約1重量%又はそれ未満の割合で使用して食肉製品を製造した場合、食肉製品の切断面は、切断後2時間以上経過すると、褐変してしまう(本願明細書の比較例3〜5参照)。
そこで、本発明は、原料肉の重量に対して1重量%以上の割合で使用する場合はもちろん、原料肉の重量に対して1重量%未満の割合で使用する場合であっても、食肉製品の切断面が空気と接触することにより生じる呈色の持続時間(すなわち、褐変が生じるまでの時間)を延長することができる呈色剤を使用した食肉製品の製造方法、該製造方法により製造された食肉製品、該食肉製品の呈色方法、並びに、それらに使用される食肉製品用呈色組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択された1種又は2種以上の呈色剤を使用して食肉製品を製造する場合(実施例1〜11)、原料肉の重量に対する呈色剤の重量の割合を0.0625重量%以上に調整すると、食肉製品の切断後、少なくとも4時間、十分な呈色作用が発揮されること(実施例1〜11参照)、原料肉の重量に対する呈色剤の重量の割合を0.125重量%以上に調整すると、食肉製品の切断後、少なくとも48時間、十分な呈色作用が発揮されるとともに、食肉製品の切断後、少なくとも4時間、顕著な呈色作用が発揮されること(実施例2〜11参照)、並びに、原料肉の重量に対する呈色剤の重量の割合を0.1875重量%以上に調整すると、食肉製品の切断後、少なくとも48時間、顕著な呈色作用が発揮されること(実施例3〜7、9及び11参照)を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)切断面が空気と接触することにより呈色を生じる食肉製品の製造方法であって、原料肉に、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択された1種又は2種以上の呈色剤を添加する工程を含んでなる、食肉製品の製造方法。
(2)前記原料肉の重量に対する前記呈色剤の重量の割合が0.7重量%以下である、前記(1)に記載の製造方法。
(3)前記呈色剤以外の呈色剤及び発色剤を使用しない、前記(1)又は(2)に記載の製造方法。
(4)前記原料肉の重量に対する前記呈色剤の重量の割合が0.0625重量%以上である、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)前記原料肉の重量に対する前記呈色剤の重量の割合が0.125重量%以上である、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(6)前記原料肉の重量に対する前記呈色剤の重量の割合が0.1875重量%以上である、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(7)前記原料肉に前記呈色剤を添加する工程後の中間製品を加熱殺菌する工程をさらに含んでなる、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8)前記食肉製品が、特定加熱食肉製品又は加熱食肉製品である、前記(7)に記載の製造方法。
(9)前記(1)〜(8)のいずれかに記載の製造方法により製造された食肉製品であって、切断面が空気と接触することにより呈色を生じる食肉製品。
(10)前記(4)に記載の製造方法により製造された食肉製品であって、前記食肉製品の切断面の切断4時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)が、それぞれ、2.0R〜8.9R、4.0〜6.0及び2.0〜7.0である、食肉製品。
(11)前記(5)に記載の製造方法により製造された食肉製品であって、前記食肉製品の切断面の切断48時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)が、それぞれ、2.0R〜8.9R、4.0〜6.0及び2.0〜7.0である、食肉製品。
(12)前記(6)に記載の製造方法により製造された食肉製品であって、前記食肉製品の切断面の切断48時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)が、それぞれ、2.0R〜6.9R、4.0〜6.0及び2.0〜7.0である、食肉製品。
(13)前記(9)〜(12)のいずれかに記載の食肉製品の切断面を空気と接触させる工程を含んでなる、食肉製品の呈色方法。
(14)前記食肉製品が前記(10)に記載の食肉製品であり、前記切断面を、切断後2時間〜4時間、前記空気と接触させる、前記(13)に記載の呈色方法。
(15)前記食肉製品が前記(11)又は(12)に記載の食肉製品であり、前記切断面を、切断後2時間〜48時間、前記空気と接触させる、前記(13)に記載の呈色方法。
(16)炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択された1種又は2種以上を含んでなる、食肉製品用呈色組成物。
本発明によれば、原料肉の重量に対して1重量%以上の割合で使用する場合はもちろん、原料肉の重量に対して1重量%未満の割合で使用する場合であっても、食肉製品の切断面が空気と接触することにより生じる呈色の持続時間(すなわち、褐変が生じるまでの時間)を延長することができる呈色剤を使用した食肉製品の製造方法、該製造方法により製造された食肉製品、該食肉製品の呈色方法、並びに、それらに使用される食肉製品用呈色組成物が提供される。本発明に係る呈色剤及び呈色組成物は、単独で、十分な呈色作用(呈色強度及び呈色持続時間)を発揮することができる。したがって、本発明に係る食肉製品の製造方法、該製造方法により製造された食肉製品、並びに、該食肉製品の呈色方法において、その他の呈色剤及び発色剤を使用する必要がなく、その他の呈色剤及び発色剤を使用しないことにより、その他の呈色剤及び発色剤に起因する食肉製品の味、品質等の低下を防止することができる。
図1は、スライス2時間後、スライス4時間後、スライス8時間後及びスライス24時間後における比較例1のスライス片の写真を示す図である。 図2は、スライス2時間後における実施例3〜6のスライス片の写真を示す図である。 図3は、スライス4時間後における実施例3〜6のスライス片の写真を示す図である。 図4は、スライス8時間後における実施例3〜6のスライス片の写真を示す図である。 図5は、スライス24時間後における実施例3〜6のスライス片の写真を示す図である。 図6は、スライス48時間後における実施例3〜6のスライス片の写真を示す図である。
発明の具体的説明
食肉製品の製造方法
本発明に係る食肉製品の製造方法は、原料肉に、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択された1種又は2種以上の呈色剤(以下「本発明の呈色剤」という。)を添加する工程(以下「呈色剤添加工程」という。)を含んでなる。
本発明に係る食肉製品の製造方法によって製造される食肉製品は、切断面が空気と接触することにより呈色を生じる食肉製品である限り特に限定されるものではなく、食品衛生法で規定される「乾燥食肉製品」、「非加熱食肉製品」、「特定加熱食肉製品」及び「加熱食肉製品」のいずれも包含される。「切断面が空気と接触することにより呈色を生じる食肉製品」とは、食肉製品の切断によって形成される切断面が空気と接触したときに、切断面が元来の色(例えば、紫赤色)よりも赤色味を帯びた色(例えば、鮮赤色)に変化(すなわち、呈色)する食肉製品を意味する。
「乾燥食肉製品」は、乾燥させた食肉製品であって、乾燥食肉製品として販売するものをいう。「非加熱食肉製品」は、食肉を塩漬けした後、くん煙し、又は乾燥させ、かつ、その中心部の温度を63℃で30分間加熱する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法による加熱殺菌を行っていない食肉製品であって、非加熱食肉製品として販売するもの(但し、乾燥食肉製品を除く。)をいう。「特定加熱食肉製品」は、その中心部の温度を63℃で30分間加熱する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法以外の方法による加熱殺菌を行った食肉製品(但し、乾燥食肉製品及び非加熱食肉製品を除く。)をいう。「加熱食肉製品」は、乾燥食肉製品、非加熱食肉製品及び特定加熱食肉製品以外の食肉製品、すなわち、食品衛生法で規定された方法(その中心部の温度を63℃で30分間加熱する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法)による加熱殺菌を行った食肉製品をいう。
本発明に係る食肉製品の製造方法によって製造される食肉製品としては、例えば、サラミソーセージ、ビーフジャーキー、ラックスハム(生ハム)、ボンレスハム、プレスハム、ロースハム、ベーコン、ソーセージ、ロースト工程を経た食肉製品等が挙げられる。なお、サラミソーセージ及びビーフジャーキーは乾燥食肉製品に該当し、ラックスハム(生ハム)は非加熱食肉製品に該当し、ボンレスハム、プレスハム、ベーコン、ロースハム及びソーセージは加熱食肉製品に該当する。ロースト工程を経た食肉製品は、使用される加熱殺菌方法に応じて、特定加熱食肉製品又は加熱食肉製品に該当する。
本発明に係る食肉製品の製造方法によって製造される食肉製品は、好ましくは、ロースト工程を経た食肉製品である。ロースト工程を経た食肉製品としては、例えば、ローストビーフ、ローストポーク、ローストラム、ロースト合鴨、ステーキ等が挙げられる。本発明に係る食肉製品の製造方法によって製造される食肉製品がロースト工程を経た食肉製品である場合、本発明に係る食肉製品の製造方法は、呈色剤添加工程後の中間製品をローストする工程をさらに含む。ローストは、例えば、あぶり焼き、蒸し焼き等によって実施することができる。
本発明に係る食肉製品の製造方法で使用される原料肉は、特に限定されるものではなく、食肉製品の原料肉として一般的に使用されるものの中から適宜選択することができる。原料肉としては、例えば、牛肉、豚肉、羊肉、鶏肉、合鴨肉、馬肉等の畜肉が挙げられる。原料肉としては、例えば、生肉、保存肉(例えば、冷蔵保存肉、冷凍保存肉等)等が挙げられる。保存肉としては、例えば、と畜後24時間以内に4℃以下に冷却され、かつ、冷却後4℃以下で保存された肉等が挙げられる。冷凍保存肉は、必要に応じて解凍した後、原料肉として使用することができる。
本発明に係る食肉製品の製造方法で使用される原料肉の形態は、特に限定されるものではなく、食肉製品の種類に応じて適宜選択することができる。原料肉の形態としては、例えば、肉塊、挽肉等が挙げられる。なお、「肉塊」とは、食品衛生法で定義される通り、食肉(内臓を除く。)の単一の塊を意味する。
本発明の呈色剤は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択された1種又は2種以上の呈色剤である。炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムのうち、好ましい呈色剤は、炭酸カリウムである。炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
食肉製品の切断によって形成される切断面が空気と接触すると、切断面は元来の色(例えば、紫赤色)よりも赤色味を帯びた色(例えば、鮮赤色)に変化し(すなわち、呈色し)、その後、褐変する。本発明の呈色剤は、食肉製品の切断面が空気と接触することにより生じる呈色の持続時間(すなわち、褐変が生じるまでの時間)を延長することができる。
食肉製品の切断面の呈色は、例えば、マンセル表色系によって評価することができる。マンセル表色系は、JIS Z 8721(三属性による色の表示方法)として規格化されている。マンセル表色系において、色は、色相(H)、明度(V)及び彩度(C)の3つの尺度の組合せによって表示される。色相(H)は色合いを表し、10種の基本色(赤、黄赤、黄、黄緑、緑、青緑、青、青紫、紫、赤紫)の頭文字をとったアルファベット(R、YR、Y、GY、G、BG、B、PB、P、RP)と、その度合いを表す0.1〜10の数値(整数又は小数点以下1位までの数)とを組み合わせて表示される。例えば、赤(基本色)は5Rと表示され、赤紫(RP)に近づくほどRの前の数値は小さくなり、黄赤(YR)に近づくほどRの前の数値は大きくなる。明度(V)は色の明るさを表し、0〜10の数値で表示される。暗い色ほど数値が小さく、明るい色ほど数値が大きい。彩度(C)は色の鮮やかさを表し、0〜14以上の数値で表示される。白、黒、灰色等の無彩色は0で表示され、鮮やかな色ほど数値が大きい。
本発明において、マンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)は、次のようにして測定される。まず、食肉製品が容器包装されている場合には、容器包装から食肉製品を取り出す。次いで、食肉製品をスライス加工(スライス厚は2〜5mm、例えば約3mm)した後、直ちに、スライス片をトレイに載置し、トレイを食品包装用ラップで包装する。次いで、食品包装用ラップで包装したトレイを照明付き冷蔵ショーケース(4℃)に入れる。次いで、市販の色彩色差計(例えば、KONICA MINOLTA社製CR−200)の測定部を、所定時刻(例えば、切断2時間後、切断4時間後等)におけるスライス片の切断面の中心部近傍の数箇所(3〜5箇所、例えば5箇所)に接触させ、色相(H)、明度(V)及び彩度(C)を測定する。色相(H)の平均値、明度(V)の平均値及び彩度(C)の平均値を、それぞれ、所定時刻における食肉製品の切断面の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)とする。
本発明に係る食肉製品の製造方法において、本発明の呈色剤とともに、本発明の呈色剤以外の呈色剤(例えば、アスコルビン酸ナトリウム等のアスコルビン酸塩、クエン酸ナトリウム等のクエン酸塩等)及び/又は発色剤(例えば、亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸塩、硝酸ナトリウム等の硝酸塩等)を使用してもよいが、本発明の呈色剤は、単独で、十分な呈色作用を発揮することができるので、本発明の呈色剤以外の呈色剤及び発色剤を使用する必要はない。本発明の呈色剤以外の呈色剤及び発色剤の使用は、食肉製品の味、品質等を低下させるおそれがあるので、本発明に係る食肉製品の製造方法において、本発明の呈色剤以外の呈色剤及び発色剤のいずれも使用しないことが好ましい。
本発明の呈色剤は、固体の状態で使用してもよいし、溶液の状態で使用してもよいが、通常は、溶液の状態で使用する。本発明の呈色剤を溶液の状態で使用する場合、原料肉を、溶液の添加後、密閉容器(例えば、市販のタンブラー)中でタンブリングしてもよい。本発明の呈色剤を含有する溶液を調製する際、溶媒としては、例えば、水、油脂、アルコール等を使用することができる。溶液の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.125〜14重量%、さらに好ましくは0.375〜7重量%である。
本発明の呈色剤を含有する溶液は、調味液であってもよい。調味液に含有される添加剤としては、例えば、食塩、糖類、卵たん白、乳たん白、大豆たん白、香辛料、アミノ酸、有機酸、核酸、増粘多糖類、加工デンプン、加工油脂、カゼインナトリウム、血漿製剤等が挙げられる。
原料肉への本発明の呈色剤の添加方法は、原料肉の表面及び/又は内部に本発明の呈色剤を含有させることができる限り特に限定されるものではない。原料肉への本発明の呈色剤の添加方法としては、例えば、原料肉内部への呈色剤溶液の注入、呈色剤溶液への原料肉の浸漬、原料肉表面への呈色剤溶液の塗布、原料肉表面への呈色剤の付着等が挙げられる。これらの添加方法は、公知の添加剤の添加方法に準じて実施することができる。例えば、原料肉内部への呈色剤溶液の注入は、市販の注入機器を使用して実施することができる。
原料肉への本発明の呈色剤の添加量は特に限定されるものではないが、原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合は、好ましくは0.0625重量%以上、さらに好ましくは0.125重量%以上、さらに一層好ましくは0.1875重量%以上である。本発明の呈色剤を溶液の状態で使用する場合、原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合は、呈色剤溶液の濃度、原料肉への呈色剤溶液の添加量等を調節することにより調節することができる。例えば、溶液の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合が0.125〜14重量%である場合、原料肉への呈色剤溶液の添加量は、原料肉の重量に対する呈色剤溶液の重量が5〜100重量%となるように調節することが好ましい。また、溶液の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合が0.375〜7重量%である場合、原料肉への呈色剤溶液の添加量は、原料肉の重量に対する呈色剤溶液の重量が10〜50重量%となるように調節することが好ましい。
原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合が0.0625重量%以上である場合、本発明の呈色剤は、少なくとも食肉製品の切断後4時間、十分な呈色作用を発揮することができる。これにより、食肉製品の切断面の切断2時間又は切断4時間後において、表1に示す食肉製品の呈色を実現することができる(実施例1〜11参照)。なお、表1中の括弧書きは好ましい範囲を示す。
原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合が0.125重量%以上である場合、本発明の呈色剤は、少なくとも食肉製品の切断後48時間、十分な呈色作用を発揮することができるとともに、少なくとも食肉製品の切断後4時間、顕著な呈色作用を発揮することができる。これにより、食肉製品の切断面の切断2時間後、切断4時間後、切断8時間後、切断12時間後、切断24時間後又は切断48時間後において、表2に示す食肉製品の呈色を実現することができる(実施例2〜11参照)。なお、表2中の括弧書きは好ましい範囲を示す。
原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合が0.1875重量%以上である場合、本発明の呈色剤は、少なくとも食肉製品の切断後48時間、顕著な呈色作用を発揮することができる。これにより、食肉製品の切断面の切断2時間後、切断4時間後、切断8時間後、切断12時間後、切断24時間後又は切断48時間後において、表3に示す食肉製品の呈色を実現することができる(実施例3〜7、9及び11参照)。なお、表3中の括弧書きは好ましい範囲を示す。
本発明の呈色剤の呈色作用は、原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合の増加に伴って増加するが、原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合が0.25重量%以上(特に0.5重量%以上又は0.7重量%以上)となると、原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合の増加に見合う呈色作用の増加は観察されない。一方、本発明の呈色剤に起因する食肉製品の味、品質等の低下を防止する点からは、原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合は小さいことが好ましい。原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合が0.0625重量%以上である場合の呈色作用、0.125重量%以上である場合の呈色作用、又は、0.1875重量%以上である場合の呈色作用を実現するとともに、本発明の呈色剤に起因する食肉製品の味、品質等の低下を防止する点からは、原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合は、1重量%未満、例えば、0.95重量%以下、0.9重量%以下、0.85重量%以下、0.8重量%以下、0.75重量%以下、0.7重量%以下、0.65重量%以下、0.6重量%以下、0.55重量%以下、0.5重量%以下、0.45重量%以下、0.4重量%以下、0.35重量%以下、0.3重量%以下又は0.25重量%以下であることが好ましい。これらのうち、0.7重量%以下、0.65重量%以下、0.6重量%以下、0.55重量%以下、0.5重量%以下、0.45重量%以下、0.4重量%以下、0.35重量%以下、0.3重量%以下又は0.25重量%以下であることがさらに好ましく、0.5重量%以下、0.45重量%以下、0.4重量%以下、0.35重量%以下、0.3重量%以下又は0.25重量%以下であることがさらに一層好ましい。
本発明に係る食肉製品の製造方法は、呈色剤添加工程後の中間製品を加熱殺菌する工程をさらに含むことができる。本発明に係る食肉製品の製造方法が、このような加熱殺菌工程を含むか否かは、食肉製品の種類に応じて適宜決定することができる。例えば、食肉製品が特定加熱食肉製品又は加熱食肉製品である場合、本発明に係る食肉製品の製造方法は、このような加熱殺菌工程を含む。
加熱殺菌条件(例えば、加熱温度、加熱時間等)は、食肉製品の切断面が空気と接触することにより呈色を生じ得る範囲内において、食肉製品の種類に応じて適宜調整することができる。例えば、食肉製品が特定加熱食肉製品である場合、55℃で97分、56℃で64分、57℃で43分、58℃で28分、59℃で19分、60℃で12分、61℃で9分、62℃で6分又は63℃で瞬時加熱する方法、あるいは、これと同等以上の効力を有する方法を使用することができる。また、食肉製品が加熱食肉製品である場合、63℃で30分間加熱する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法を使用することができる。なお、ここでの温度は、いずれも、加熱殺菌工程に供される中間製品の中心部の温度である。
加熱殺菌工程は、呈色剤添加工程後の中間製品を容器包装した後に実施してもよいし、容器包装する前に実施してもよい。加熱殺菌工程の後、加熱された中間製品を冷却する工程を実施してもよい。
本発明に係る食肉製品の製造方法は、包装工程を含むことができる。包装形態としては、例えば、真空包装、含気包装、窒素ガス封入包装等が挙げられる。包装工程は、加熱殺菌工程の後に実施してもよいし、加熱殺菌工程の前に実施してもよい。
本発明に係る食肉製品の製造方法は、原料肉に対して実施されるその他の処理、例えば、テンダライズ(食肉の原型を保ったまま、針状の刃を用いて筋及び繊維を短く切断する処理)、ポーションカット(結着処理)(肉塊又は挽肉を金属製容器にきつく詰め、凍結して形を整えた後、一定の厚みに切る処理)、タンブリング(食肉に調味液を機械的に浸透させる処理)、インジェクション(食肉に調味液を機械的に注入する処理)、ミキシング(食肉に調味料を加え、ミキサーで揉みほぐす処理)、タレかけ(食肉を容器包装に入れた後、調味液を加える処理)、漬け込み(食肉に調味液を加え、漬け込む処理)等のうちの1種又は2種以上の処理を含むことができる。テンダライズ又はポーションカット(結着処理)は、例えば、呈色剤添加工程の前に実施することができる。タンブリング、インジェクション、ミキシング、タレかけ又は漬け込みは、それに使用される調味液に本発明の呈色剤を含有させておくことにより、呈色剤添加工程の間に実施することができる。タンブリング、ミキシング、タレかけ又は漬け込みは、呈色剤添加工程とは別の工程として実施してもよい。この場合、タンブリング、ミキシング、タレかけ又は漬け込みは、呈色剤添加工程の前に実施してもよいし、呈色剤添加工程の後に実施してもよいが、呈色剤添加工程の後に実施することが好ましい。
本発明に係る食肉製品の製造方法は、公知の呈色剤及び発色剤の代わりに、あるいは、公知の呈色剤又は発色剤とともに(好ましくは、公知の呈色剤及び発色剤の代わりに)、本発明の呈色剤を使用する点を除き、公知の食肉製品の製造方法と同様に実施することができる。
ロースト工程を経た食肉製品の製造方法の一例は、次の通りである。まず、肉塊に、本発明の呈色剤を含有する調味液を添加(例えば、肉塊表面への調味液の塗布、肉塊内部への調味液の注入)する。次いで、肉塊を市販のタンブラーに投入し、4℃以下で1〜4時間タンブリングし、肉塊に均一に調味液をなじませる。次いで、肉塊表面を加熱して肉塊表面に焼き色をつける。次いで、肉塊を容器包装(例えば、真空包装)する。次いで、肉塊を加熱殺菌処理(例えば、63℃(肉塊の中心部の温度)で30分以上加熱)し、冷却する。こうして製造された食肉製品は、冷蔵保存、冷凍保存等によって保存することができる。
食肉製品
本発明に係る食肉製品は、本発明に係る食肉製品の製造方法により製造された食肉製品であって、切断面が空気と接触することにより呈色を生じる食肉製品である。
本発明に係る食肉製品は、容器包装されたものであってもよいし、容器包装されていないものであってもよい。包装形態としては、例えば、真空包装、含気包装、窒素ガス封入包装等が挙げられる。
本発明に係る食肉製品において、食肉製品の切断面の切断2時間後又は切断4時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)は、上記表1に示す範囲であることが好ましい。このような色相(H)、明度(V)及び彩度(C)は、原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合を0.0625重量%以上に調整することにより実現することができる。
本発明に係る食肉製品において、食肉製品の切断面の切断2時間後、切断4時間後、切断8時間後、切断12時間後、切断24時間後又は切断48時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)は、上記表2に示す範囲であることが好ましい。このような色相(H)、明度(V)及び彩度(C)は、原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合を0.125重量%以上に調整することにより実現することができる。
本発明に係る食肉製品において、食肉製品の切断面の切断2時間後、切断4時間後、切断8時間後、切断12時間後、切断24時間後又は切断48時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)は、上記表3に示す範囲であることが好ましい。このような色相(H)、明度(V)及び彩度(C)は、原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合を0.1875重量%以上に調整することにより実現することができる。
食肉製品の呈色方法
本発明に係る食肉製品の呈色方法は、本発明に係る食肉製品の切断面を空気と接触させる工程を含んでなる。
本発明に係る食肉製品の呈色方法において、食肉製品の切断面の形成方法は特に限定されるものではない。食肉製品の切断面は、常法に従って(例えば、金属製の刃を用いて)食肉製品を切断することにより形成することができる。食肉製品が容器包装されている場合、容器包装から取り出した後に切断してもよいし、容器包装から取り出す前に切断してもよい。空気と接触させる食肉製品の切断面は、食肉製品から切り出された断片(例えば、スライス片)の切断面であってもよいし、食肉製品の残部の切断面であってもよい。
本発明に係る食肉製品の呈色方法において、食肉製品の切断面を空気と接触させる方法は特に限定されるものではない。食肉製品の切断は、通常、空気中で行われるので、食肉製品の切断面をそのまま放置することにより、食肉製品の切断面を空気と接触させることができる。また、食肉製品から切り出された断片(例えば、スライス片)又は食肉製品の残部を容器(例えば、トレイ)に収容し、容器を食品包装用ラップで包装した後、放置することにより、食肉製品の切断面を空気と接触させることができる。食品包装用ラップで包装した容器は、冷蔵庫(例えば、4℃)中に収納した後、放置してもよい。
食肉製品の切断面と空気との接触時間は、特に限定されるものではなく、所望の呈色が得られるように適宜調整することができる。
原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合を0.0625重量%以上に調整して製造された食肉製品の場合、食肉製品の切断面を、切断後2時間〜4時間、空気と接触させることが好ましい。これにより、食肉製品の切断面の切断2時間後又は切断4時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)は、上記表1に示す範囲となり得る。食肉製品の切断面と空気との接触時間は、切断後2時間〜4時間の範囲で適宜選択することができる。食肉製品の切断面と空気との接触時間は、例えば、切断後2時間〜3時間、切断後3時間〜4時間等に調整することができる。
原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合を0.125重量%以上に調整して製造された食肉製品の場合、食肉製品の切断面を、切断後2時間〜48時間、空気と接触させることが好ましい。これにより、食肉製品の切断面の切断2時間後、切断4時間後、切断8時間後、切断12時間後、切断24時間後又は切断48時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)は、上記表2に示す範囲となり得る。食肉製品の切断面と空気との接触時間は、切断後2時間〜48時間の範囲で適宜選択することができる。食肉製品の切断面と空気との接触時間の下限値としては、例えば、切断後2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、18、24時間等を採用することができ、食肉製品の切断面と空気との接触時間の上限値としては、例えば、切断後48、24、18、12、8、4時間等を採用することができ、下限値及び上限値は適宜組み合わせることができる。
原料肉の重量に対する本発明の呈色剤の重量の割合を0.1875重量%以上に調整して製造された食肉製品の場合、食肉製品の切断面を、切断後2時間〜48時間、空気と接触させることが好ましい。これにより、食肉製品の切断面の切断2時間後、切断4時間後、切断8時間後、切断12時間後、切断24時間後又は切断48時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)は、上記表3に示す範囲となり得る。食肉製品の切断面と空気との接触時間は、切断後2時間〜48時間の範囲で適宜選択することができる。食肉製品の切断面と空気との接触時間の下限値としては、例えば、切断後2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、18、24時間等を採用することができ、食肉製品の切断面と空気との接触時間の上限値としては、例えば、切断後48、24、18、12、8、4時間等を採用することができ、下限値及び上限値は適宜組み合わせることができる。
食肉製品用呈色組成物
本発明に係る食肉製品用呈色組成物は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択された1種又は2種以上を含んでなる。
本発明に係る食肉製品用呈色組成物は、固体の形態であってもよいし、液体の形態であってもよい。本発明に係る食肉製品用呈色組成物が液体の形態である場合、溶媒としては、例えば、水、油脂、アルコール等を使用することができる。本発明に係る食肉製品用呈色組成物は、調味液の形態であってもよい。調味液に含有される添加剤としては、例えば、食塩、糖類、卵たん白、乳たん白、大豆たん白、香辛料、アミノ酸、有機酸、核酸、増粘多糖類、加工デンプン、加工油脂、カゼインナトリウム、血漿製剤等が挙げられる。
〔実施例1〜11及び比較例1〜5〕
(1)原料肉の調製
冷凍又はチルドの牛モモ肉を、筋をひいた後、5cm×8cm×12cm程度の短冊型の大きさにカットした。カットには、包丁及びまな板を使用した。
(2)調味液の調製
呈色剤を使用する場合、容器に水、呈色剤及び食塩を順に投入した後、十分に攪拌し、調味液を調製した。呈色剤を使用しない場合、容器に水及び食塩を順に投入した後、十分に攪拌し、調味液を調製した。
実施例1〜7では、呈色剤として、炭酸カリウム(旭硝子株式会社製炭酸カリウムFG)(表1中「A」と記載)を使用し、実施例8及び9では、呈色剤として、炭酸ナトリウム(ソーダアッシュジャパン株式会社製ソーダ灰炭酸ナトリウム(軽灰)99.0%)(表1中「B」と記載)を使用し、実施例10及び11では、呈色剤として、炭酸水素ナトリウム(旭硝子株式会社製重炭酸ナトリウムKF)(表1中「C」と記載)を使用した。比較例1では、呈色剤を使用せず、比較例2及び3では、呈色剤として、アスコルビン酸ナトリウム(扶桑化学工業株式会社製L−アスコルビン酸ナトリウム)(表1中「D」と記載)を使用し、比較例4及び5では、呈色剤として、クエン酸ナトリウム(丸善薬品産業株式会社製クエン酸三ナトリウム)(表1中「E」と記載)を使用した。
実施例1〜11及び比較例1〜5における調味液の組成は、表4に示す通りである。
(3)原料肉への調味液の添加
原料肉1kgあたり調味液250gを、注入機(塚川システム株式会社製300−3H,注入針74本)を使用して注入した。原料肉の重量に対する呈色剤の重量の割合(以下「呈色剤の添加割合」という。)は、表5に示す通りである。
(4)タンブリング
調味液注入後の原料肉をタンブラー(suhner AG Bremgarten社製MSP200)に投入し、4℃以下の冷蔵庫内で、調味液が均一に分散するように1時間タンブリングした。
(5)黒胡麻の添加
調味液注入後の原料肉に対して0.5重量%の黒胡椒を、原料肉の表面に万遍なくまぶした。
(6)表面焼成
原料肉の表面を、庫内温度を180℃以上に調整したコンベクション(RATIONAL製CM61E)で2分間焼成した。
(7)包装
ナイロンポリ製三方袋(ONy15/L−LDPE25/L−LDPE30)に入れ、真空パックした。
(8)加熱
原料肉の中心部が63℃になってから30分以上経過するように、湯温を65℃に設定したボイル槽で、真空パックした原料肉を4時間加熱した。
(9)冷却
加熱後、2℃の水にて冷却した。
(10)スライス・包装
こうして、ローストビーフの真空包装製品が完成した。真空包装製品からローストビーフを取り出し、約3mm厚にスライスした後、直ちにスライス片をトレイに載置し、トレイを食品包装用ラップ(日本カーバイド工業株式会社製ハイエスソフトV−400)で包装した。
(11)色の測定
食品包装用ラップで包装したトレイを照明付き冷蔵ショーケース(福島社製HMC−64GLT01SR)(4℃)に入れ、スライス直後、スライス15分後、スライス30分後、スライス1時間後、スライス2時間後、スライス4時間後、スライス8時間後、スライス12時間後、スライス24時間後、スライス48時間後の色を測定した。具体的には、色彩色差計(KONICA MINOLTA社製CR−200)の測定部を、所定時刻におけるスライス片の切断面の中心部近傍の5箇所に接触させ、各箇所におけるL表色系の明度(L)及び色度(a,b)並びにマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)を測定し、明度(L)の平均値、色度(a,b)の平均値、色相(H)の平均値、明度(V)の平均値及び彩度(C)の平均値を、所定時刻におけるスライス片の測定結果とした。各箇所におけるL表色系の測定及びマンセル表色系の測定は、色彩色差計の測定部を各箇所に接触させたまま、色彩色差計のモードを切り替えることにより実施した。
なお、スライス直後、スライス15分後、スライス30分後、スライス1時間後、スライス2時間後、スライス4時間後、スライス8時間後、スライス12時間後、スライス24時間後、スライス48時間後における実施例1〜11及び比較例1〜5のスライス片の写真を撮影した。これらの写真のうち、スライス2時間後、スライス4時間後、スライス8時間後及びスライス24時間後における比較例1のスライス片の写真を図1(図1中、(a)はスライス2時間後、(b)はスライス4時間後、(c)はスライス8時間後、(d)はスライス24時間後)に示し、スライス2時間後における実施例3〜6のスライス片の写真を図2(図2中、(a)は実施例3、(b)は実施例4、(c)は実施例5、(d)は実施例6)に示し、スライス4時間後における実施例3〜6のスライス片の写真を図3(図3中、(a)は実施例3、(b)は実施例4、(c)は実施例5、(d)は実施例6)に示し、スライス8時間後における実施例3〜6のスライス片の写真を図4(図4中、(a)は実施例3、(b)は実施例4、(c)は実施例5、(d)は実施例6)に示し、スライス24時間後における実施例3〜6のスライス片の写真を図5(図5中、(a)は実施例3、(b)は実施例4、(c)は実施例5、(d)は実施例6)に示し、スライス48時間後における実施例3〜6のスライス片の写真を図6(図6中、(a)は実施例3、(b)は実施例4、(c)は実施例5、(d)は実施例6)に示す。
実施例1〜11及び比較例1〜5の測定結果を表6〜21に示す。
なお、L表色系において、Lは色の明るさの度合を示し、数値が大きくなるに従って明るい色となり、数値が小さくなるに従って暗い色となる。また、a及びbは色の方向(すなわち、aは赤色方向、−aは緑色方向、bは黄色方向、−bは青色方向)を示し、数値が大きくなるに従って鮮やかな色となり、数値が小さくなるに従ってくすんだ色となる。
(12)考察
切断直後〜切断48時間後におけるマンセル表色系の明度(V)は、比較例1では5〜5.3、比較例2では5.5〜5.6、比較例3では5.1〜5.4、比較例4では5.3〜5.7、比較例5では5.3〜5.5、実施例1では5.5〜5.8、実施例2では5.3〜5.4、実施例3では5〜5.3、実施例4では4.9〜5.3、実施例5では4.9〜5.1、実施例6では4.6〜4.9、実施例7では4.5〜4.8、実施例8では5.1〜5.3、実施例9では4.8〜5.1、実施例10では4.9〜5.5、実施例11では4.4〜4.8であり、実施例1〜11の明度(V)と比較例1〜5の明度(V)との間に大きな差はなかった。
切断直後〜切断48時間後におけるマンセル表色系の彩度(C)は、比較例1では2.3〜4.1、比較例2では2.6〜4.3、比較例3では2.7〜3.9、比較例4では2.3〜4.2、比較例5では2.2〜4.2、実施例1では2.9〜4.1、実施例2では3.4〜4.7、実施例3では3.9〜5.2、実施例4では4.6〜5.5、実施例5では5〜6.1、実施例6では5.1〜6.3、実施例7では4.9〜6.3、実施例8では3.4〜5.4、実施例9では5.1〜6.3、実施例10では2.9〜4.8、実施例11では5.2〜6.6であり、実施例1〜11の彩度(C)は、比較例1〜5と同程度又はそれ以上であった。
明度(V)及び彩度(C)に関する上記結果を考慮し、所定時刻におけるスライス片が、好ましい肉色(紫赤色〜鮮赤色)に呈色しているか、それとも、褐変を生じているかについて、以下の基準で評価した。
・マンセル表色系の色相(H)が4.9R以下である場合には「A(好ましい肉色を呈している)」と評価した。なお、「4.9R以下」とは、Rの前の数値が4.9以下であることを意味する。
・マンセル表色系の色相(H)が5.0R〜6.9Rである場合には「B(肉色を呈している)」と評価した。
・マンセル表色系の色相(H)が7.0R〜8.9Rである場合には「C(商品限界の肉色を呈している)」と評価した。
・マンセル表色系の色相(H)が9R〜0.9YRである場合には「D(褐変が生じている)」と評価した。
・マンセル表色系の色相(H)が1YR以上である場合には「E(激しい褐変が生じている)」と評価した。なお、「1YR以上」とは、YRの前の数値が1以上であることを意味する。
評価結果を表22に示す。
表22に基づく考察は、以下の通りである。
(a)実施例1〜7では、スライス直後〜スライス4時間後の間を通じて、A〜Cの評価であった。この結果は、炭酸カリウムの添加割合が0.0625重量%以上であると、少なくともスライス後4時間、十分な呈色作用が発揮されることを示す。
(b)実施例2〜7では、スライス直後〜スライス48時間後の間を通じて、A〜Cの評価であった。この結果は、炭酸カリウムの添加割合が0.125重量%以上であると、少なくともスライス後48時間、十分な呈色作用が発揮されることを示す。
(c)実施例2〜7では、スライス直後〜スライス4時間後の間を通じて、A又はBの評価であった。この結果は、炭酸カリウムの添加割合が0.125重量%以上であると、少なくともスライス後4時間、顕著な呈色作用が発揮されることを示す。
(d)実施例3〜7では、スライス直後〜スライス48時間後の間を通じて、A又はBの評価であった。この結果は、炭酸カリウムの添加割合が0.1875重量%以上であると、少なくともスライス後48時間、顕著な呈色作用が発揮されることを示す。
(e)実施例4〜7では、スライス直後〜スライス48時間後の間を通じて、実施例1〜3よりも顕著な呈色作用が観察された一方、実施例4〜7の間において呈色作用の大きな差は観察されなかった。このことは、スライス2時間後における実施例3〜6のスライス片の写真(図2)、スライス4時間後における実施例3〜6のスライス片の写真(図3)、スライス8時間後における実施例3〜6のスライス片の写真(図4)、スライス24時間後における実施例3〜6のスライス片の写真(図5)、並びに、スライス48時間後における実施例3〜6のスライス片の写真(図6)からも明らかである。この結果は、炭酸カリウムの呈色作用は炭酸カリウムの添加割合の増加に伴って増加するが、炭酸カリウムの添加割合が0.25重量%以上(特に0.5重量%以上)となると、炭酸カリウムの添加割合の増加に見合う呈色作用の増加は観察されないことを示す。すなわち、炭酸カリウムの添加割合が0.0625重量%以上である場合の呈色作用、炭酸カリウムの添加割合が0.125重量%以上である場合の呈色作用、又は、炭酸カリウムの添加割合が0.1875重量%以上である場合の呈色作用は、炭酸カリウムの添加割合が1重量%未満、例えば、0.95重量%以下、0.9重量%以下、0.85重量%以下、0.8重量%以下、0.75重量%以下、0.7重量%以下、0.65重量%以下、0.6重量%以下、0.55重量%以下、0.5重量%以下、0.45重量%以下、0.4重量%以下、0.35重量%以下、0.3重量%以下又は0.25重量%以下であっても得られることを示す。
(f)実施例8及び9では、スライス直後〜スライス48時間後の間を通じて、A〜Cの評価であり、実施例9では、スライス直後〜スライス48時間後の間を通じて、Aの評価であった。この結果は、炭酸ナトリウムが、炭酸カリウムと同様の呈色作用を有することを示す。したがって、炭酸カリウムに関する上記考察(a)〜(e)は、炭酸ナトリウムに関しても当てはまると考えられる。
(g)実施例10及び11では、スライス直後〜スライス48時間後の間を通じて、A〜Cの評価であり、実施例11では、スライス直後〜スライス48時間後の間を通じて、Aの評価であった。この結果は、炭酸水素ナトリウムが、炭酸ナトリウムと同様の呈色作用を有することを示す。したがって、炭酸カリウムに関する上記考察(a)〜(e)は、炭酸水素ナトリウムに関しても当てはまると考えられる。
(h)比較例1〜5では、スライス2時間後〜スライス48時間後の間を通じて、D又はEの評価であった。この結果は、実施例1〜11におけるスライス後2時間〜48時間の呈色作用は、従来の呈色剤の呈色作用と比較して顕著であることを示す。

Claims (16)

  1. 切断面が空気と接触することにより呈色を生じる食肉製品の製造方法であって、原料肉に、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択された1種又は2種以上の呈色剤を添加する工程を含んでなる、食肉製品の製造方法。
  2. 前記原料肉の重量に対する前記呈色剤の重量の割合が0.7重量%以下である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記呈色剤以外の呈色剤及び発色剤を使用しない、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記原料肉の重量に対する前記呈色剤の重量の割合が0.0625重量%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記原料肉の重量に対する前記呈色剤の重量の割合が0.125重量%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記原料肉の重量に対する前記呈色剤の重量の割合が0.1875重量%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 前記原料肉に前記呈色剤を添加する工程後の中間製品を加熱殺菌する工程をさらに含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記食肉製品が、特定加熱食肉製品又は加熱食肉製品である、請求項7に記載の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法により製造された食肉製品であって、切断面が空気と接触することにより呈色を生じる食肉製品。
  10. 請求項4に記載の製造方法により製造された食肉製品であって、前記食肉製品の切断面の切断4時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)が、それぞれ、2.0R〜8.9R、4.0〜6.0及び2.0〜7.0である、食肉製品。
  11. 請求項5に記載の製造方法により製造された食肉製品であって、前記食肉製品の切断面の切断48時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)が、それぞれ、2.0R〜8.9R、4.0〜6.0及び2.0〜7.0である、食肉製品。
  12. 請求項6に記載の製造方法により製造された食肉製品であって、前記食肉製品の切断面の切断48時間後におけるマンセル表色系の色相(H)、明度(V)及び彩度(C)が、それぞれ、2.0R〜6.9R、4.0〜6.0及び2.0〜7.0である、食肉製品。
  13. 請求項9〜12のいずれか一項に記載の食肉製品の切断面を空気と接触させる工程を含んでなる、食肉製品の呈色方法。
  14. 前記食肉製品が請求項10に記載の食肉製品であり、前記切断面を、切断後2時間〜4時間、前記空気と接触させる、請求項13に記載の呈色方法。
  15. 前記食肉製品が請求項11又は12に記載の食肉製品であり、前記切断面を、切断後2時間〜48時間、前記空気と接触させる、請求項13に記載の呈色方法。
  16. 炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択された1種又は2種以上を含んでなる、食肉製品用呈色組成物。
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