JP2016139698A - 炭化珪素半導体装置の製造方法及び炭化珪素半導体装置 - Google Patents

炭化珪素半導体装置の製造方法及び炭化珪素半導体装置 Download PDF

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洋 瀬崎
Hiroshi Sezaki
洋 瀬崎
石川 誠治
Seiji Ishikawa
誠治 石川
知徳 前田
Tomonori Maeda
知徳 前田
公麿 吉川
Kimimaro Yoshikawa
公麿 吉川
伸一郎 黒木
Shinichiro Kuroki
伸一郎 黒木
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【課題】接合終端構造を形成することなく高耐圧を得ることができる炭化珪素半導体装置の製造方法及び炭化珪素半導体装置を提供する。【解決手段】炭化珪素基板10の一面にP型(又はN型)の半導体層20を形成する形成工程と、形成された半導体層20をアニール処理する工程と、アニール処理された半導体層のPN接合層に対応する位置をマスクするマスク工程と、マスク工程でマスクされていない半導体層20を、炭化珪素基板10が露出するまでエッチングするエッチンング工程と、エッチング工程で残存した半導体層20の表面及び露出した炭化珪素基板10の表面に電極40を形成する工程とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法及び炭化珪素半導体装置に関する。
炭化珪素(SiC)は、シリコン(Si)より絶縁破壊電界強度が1桁程度大きく、耐圧を保持するためのドリフト層を1/10程度薄くすることができ、高耐圧かつ低損失のパワーデバイス(例えば、SiC MOSFETなど)を実現できることが期待されている。
このようなSiC MOSFETを製造する場合、N+SiC層の上に不純物濃度が低いN−SiC層が形成されたSiC基板のN−SiC層に、例えば、AlイオンなどのP型不純物を注入し、Arガスなどの不活性ガス雰囲気中でアニールを行うことにより、P型不純物を活性化してN−SiC層内にP型半導体層を形成する(特許文献1参照)。
特開2014−120641号公報
しかし、Siと異なりSiCの場合、活性化率は数%〜数十%程度であり、SiのようにN型半導体層のバルク中に拡散されることはほとんどなく、P型不純物の殆どは、イオン注入された位置に留まる。このため、N型半導体層の表面から内部に亘って形成されたP型半導体層の先端角部の曲率半径は小さい。このため、P型半導体層の先端角部に電界集中が生じ、耐圧が低下するおそれがある。
そこで、電界集中が生じないように、例えば、JTE(Junction Termination Extension)、RESURF(Reduced Surface Field)、FLR(Field Limited Ring)、MGR(Multi Guard Ring)、GRA(Guard Ring Assisted)−RESURFなどの接合終端構造を形成することにより、電界を緩和して高耐圧を得ている。しかし、このような接合終端構造を形成するには、非常に複雑なプロセス、微細な処理が必要になる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、接合終端構造を形成することなく高耐圧を得ることができる炭化珪素半導体装置の製造方法及び炭化珪素半導体装置を提供することを目的とする。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、N型(又はP型)の炭化珪素基板上にPN接合層が形成された炭化珪素半導体装置の製造方法において、前記炭化珪素基板の一面にP型(又はN型)の半導体層を形成する形成工程と、形成された前記半導体層をアニール処理する工程と、アニール処理された前記半導体層の前記PN接合層に対応する位置をマスクするマスク工程と、前記マスク工程でマスクされていない前記半導体層を、前記炭化珪素基板が露出するまでエッチングするエッチンング工程と、前記エッチング工程で残存した前記半導体層の表面及び露出した前記炭化珪素基板の表面に電極を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明にあっては、炭化珪素基板の一面にP型(又はN型)の半導体層を形成する形成工程と、形成された半導体層をアニール処理する工程と、アニール処理された半導体層のPN接合層に対応する位置をマスクするマスク工程と、マスク工程でマスクされていない半導体層を、炭化珪素基板が露出するまでエッチングするエッチンング工程と、エッチング工程で残存した半導体層の表面及び露出した炭化珪素基板の表面に電極を形成する工程とを含む。
例えば、炭化珪素基板が、N+SiC層の上に不純物濃度が低いN−SiC層が形成された構造であるとすると、N−SiC層の全面に対してP型の半導体層を形成する。P型半導体層の形成は、例えば、P型不純物をイオン注入する方法でもよく、P型不純物の層をエピタキシャル成長させて形成してもよい。アニール処理によりP型不純物を活性化した後、PN接合層を形成する位置に合わせてマスク処理をし、マスクされていない半導体層を、炭化珪素基板が露出するまでエッチングする。これにより、炭化珪素基板の表面(N−SiC層の表面)に突出した形でP型の半導体層が形成される。また、N−SiC層とP型半導体層との境界面は、N−SiC層の表面と略一致することになる。
これにより、P型の半導体層の先端角部がN−SiC層の内部に埋め込まれたような構造にならずに、P型の半導体層の先端角部の一面がN−SiC層の表面と平面接合状態となるので、電界の集中を抑制することができ、接合終端構造を形成することなく高耐圧特性を得ることができる。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、前記形成工程は、前記炭化珪素基板に対してP型(又はN型)の不純物をイオン注入して形成することを特徴とする。
本発明にあっては、形成工程は、炭化珪素基板に対してP型(又はN型)の不純物をイオン注入して形成する。すなわち、プロセスの初段で炭化珪素基板の全面に対してイオン注入し、アニール処理を行った後にマスキング、エッチングすることにより、炭化珪素基板の表面(例えば、N−SiC層の表面)に突出した形でP型の半導体層を形成することができる。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、前記形成工程は、前記炭化珪素基板上にP型(又はN型)の半導体層をエピタキシャル成長させて形成することを特徴とする。
本発明にあっては、形成工程は、炭化珪素基板上にP型(又はN型)の半導体層をエピタキシャル成長させて形成する。すなわち、プロセスの初段で炭化珪素基板の全面に対してエピタキシャル層を形成し、マスキング、エッチングすることにより、炭化珪素基板の表面(例えば、N−SiC層の表面)に突出した形でP型の半導体層を形成することができる。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、前記エッチング工程は、露出させた前記炭化珪素基板の表面が、前記炭化珪素基板及び前記半導体層の間の境界面と略同一面になるようにエッチングすることを特徴とする。
本発明にあっては、エッチング工程は、露出させた炭化珪素基板の表面が、炭化珪素基板及び半導体層の間の境界面と略同一面になるようにエッチングする。これにより、P型の半導体層の先端角部がN−SiC層の内部に埋め込まれたような構造にならずに、P型の半導体層の先端角部の一面がN−SiC層の表面と平面接合状態となるので、電界の集中を抑制することができ、接合終端構造を形成することなく高耐圧特性を得ることができる。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、前記エッチング工程は、前記半導体層の前記炭化珪素基板との境界を含む近傍で、前記半導体層が前記炭化珪素基板の方に向かって拡幅となるようにエッチングすることを特徴とする。
本発明にあっては、エッチング工程は、半導体層の炭化珪素基板との境界を含む近傍で、半導体層(エッチング工程で残存した半導体層)が炭化珪素基板の方に向かって拡幅となるようにエッチングする。半導体層(例えば、P型の半導体層)の炭化珪素基板(例えば、N−SiC層)との境界を含む近傍で半導体層が炭化珪素基板の方に向かって拡幅となるようにするので、P型の半導体層の2面で構成される先端角部の一面は、N−SiC層の表面と略同一平面となり、先端角部の他面は、N−SiC層の表面と鈍角をなす。これにより、電界集中をさらに緩和して耐圧を向上させることができる。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、前記エッチング工程は、前記半導体層の前記炭化珪素基板と反対側の周縁が凸状に湾曲するようにエッチングすることを特徴とする。
本発明にあっては、エッチング工程は、半導体層(エッチング工程で残存した半導体層、例えば、P型の半導体層)の炭化珪素基板と反対側の周縁(すなわち、半導体層の炭化珪素基板と反対側の面の周縁)が凸状に湾曲するようにエッチングする。これにより、P型の半導体層の炭化珪素基板と反対側の面の周縁を湾曲させることができ、電界集中をさらに緩和して耐圧を向上させることができる。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、前記エッチング工程は、前記半導体層の前記炭化珪素基板との境界を含む近傍で、前記半導体層の表面及び露出した前記炭化珪素基板の表面が同一湾曲面をなすようにエッチングすることを特徴とする。
本発明にあっては、エッチング工程は、半導体層の炭化珪素基板との境界を含む近傍で、半導体層(エッチング工程で残存した半導体層、例えば、P型の半導体層)の表面及び露出した炭化珪素基板の表面が同一湾曲面をなすようにエッチングする。これにより、P型の半導体層の炭化珪素基板側の周縁を湾曲させるとともに、P型の半導体層から露出した炭化珪素基板の表面が、P型の半導体層の表面と同一湾曲面をなすように湾曲させることができるので、P型の半導体層の炭化珪素基板側の周縁付近での電界集中をさらに緩和して耐圧を向上させることができる。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、前記エッチング工程は、前記半導体層の前記炭化珪素基板との境界を含む近傍で、前記半導体層の表面と、前記炭化珪素基板の前記半導体層と隣接する表面とのなす角度が鋭角となるようにエッチングすることを特徴とする。
本発明にあっては、エッチング工程は、半導体層の炭化珪素基板との境界を含む近傍で、半導体層(エッチング工程で残存した半導体層、例えば、P型の半導体層)の表面と、炭化珪素基板の半導体層と隣接する表面とのなす角度が鋭角となるようにエッチングする。これにより、P型の半導体層の炭化珪素基板側の周縁付近での電界が集中する箇所をなくすことができ、電界集中をさらに緩和して耐圧を向上させることができる。
本発明に係る炭化珪素半導体装置は、N型(又はP型)の炭化珪素基板上にPN接合層及びショットキー接合層が形成された炭化珪素半導体装置において、前記炭化珪素基板上の前記PN接合層に対応する位置に形成されたP型(又はN型)の半導体層と、該半導体層の表面及び前記炭化珪素基板上の前記ショットキー接合層に対応する位置に形成された電極とを備え、前記電極が形成された炭化珪素基板の表面が、前記半導体層が形成された炭化珪素基板の表面と略同一面になるようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、炭化珪素基板上のPN接合層に対応する位置に形成されたP型(又はN型)の半導体層と、半導体層の表面及び炭化珪素基板上のショットキー接合層に対応する位置に形成された電極とを備え、電極が形成された炭化珪素基板の表面が、半導体層が形成された炭化珪素基板の表面と略同一面になるようにしてある。
すなわち、炭化珪素基板(例えば、N−SiC層)の表面に突出した形でP型の半導体層が形成される。また、N−SiC層とP型半導体層との境界面は、N−SiC層の表面と略一致することになる。これにより、P型の半導体層の先端角部がN−SiC層の内部に埋め込まれたような構造にならずに、P型の半導体層の先端角部の一面がN−SiC層の表面と平面接合状態となるので、電界の集中を抑制することができ、接合終端構造を形成することなく高耐圧特性を得ることができる。
本発明によれば、接合終端構造を形成することなく高耐圧特性を得ることができる。
本実施の形態の炭化珪素半導体装置の要部断面構造の第1実施例を示す模式図である。 本実施の形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の一例を示す説明図である。 本実施の形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の一例を示す説明図である。 従来の炭化珪素半導体装置の要部断面構造を示す模式図である。 本実施の形態の炭化珪素半導体装置の要部断面構造の第2実施例を示す模式図である。 本実施の形態の炭化珪素半導体装置の要部断面構造の第3実施例を示す模式図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の炭化珪素半導体装置の要部断面構造の第1実施例を示す模式図である。図1中、符号10は炭化珪素半導体基板(以下、SiC基板ともいう)である。SiC基板10は、低抵抗のN+SiC層11の一面に低濃度のN型不純物を含むN−SiC層12を形成してある。すなわち、N−SiC層12は、N+SiC層11よりも低濃度のN型不純物を含む。また、N+SiC層11の他面には電極50を形成してある。なお、以下では、SiC基板10は、N型半導体基板として説明するが、これに限定されるものではなく、P型半導体基板でもよい。
N−SiC層12の表面には、突出した形でP型半導体層20を形成してある。P型半導体層20が形成された部分は、N−SiC層12とともにPN接合層を形成する。P型半導体層20の一部とN−SiC層12の表面を覆うようにして絶縁膜30を形成してある。また、P型半導体層20の絶縁膜30が形成されずに露出した部分とN−SiC層12の表面を覆うようにして電極40を形成してある。電極40とN−SiC層12の表面との接合部は、ショットキー接合層を形成する。
上述のように、本実施の形態の炭化珪素半導体装置は、炭化珪素基板上のPN接合層に対応する位置に形成されたP型(又はN型)の半導体層と、半導体層の表面及び炭化珪素基板上のショットキー接合層に対応する位置に形成された電極とを備え、電極が形成された炭化珪素基板の表面が、P型(又はN型)半導体層が形成された炭化珪素基板の表面と略同一面になるようにしてある。
すなわち、SiC基板10(N−SiC層12)の表面に突出した形でP型半導体層20が形成される。また、N−SiC層12とP型半導体層20との境界面は、N−SiC層12の表面と略一致することになる。これにより、P型半導体層20の先端角部がN−SiC層12の内部に埋め込まれたような構造にならずに、P型半導体層20の先端角部の一面がN−SiC層12の表面と平面接合状態となるので、電界の集中を抑制することができ、接合終端構造を形成することなく高耐圧特性を得ることができる。
図2及び図3は本実施の形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の一例を示す説明図である。図2Aに示すように、N+SiC層11からなるSiC半導体基板上にN−型エピタキシャル層を成長させることによりN−SiC層12を形成してN+SiC層11上にN−SiC層12が形成されたSiC基板10を準備する。
次に、図2Bに示すように、N−SiC層12の全面に、Al又はBなどのP型不純物を、イオン注入法を用いてP型半導体層20を形成する。その後、イオン注入されたP型不純物を活性化するために、例えば、Arなどの不活性ガス雰囲気中約2000℃程度の温度でアニール処理を行う。
上述のようなイオン注入法では、P型半導体層20の曲率要因を無くことで平面接合を実現することができ、耐圧を向上させることができる。また、酸化膜をマスクとした後で、P型不純物を注入するマスクインプラの場合には、インプラ前に露光機用アライメントマークを作成する工程が必要となり工程数が増加してしまう。しかし、本実施の形態のように、N−SiC層12の全面にイオン注入する方法の場合には、アライメントキー作成用の工程等が不要となるという利点がある。
次に、図2Cに示すように、P型半導体層20の表面のPN接合層に対応する位置に、例えば、リソグラフィーによりレジスト・マスク1を形成する。
次に、図3Dに示すように、ウェットエッチング又はRIE(Reactive Ion Etching)などのドライエッチングにより、マスクされていないP型半導体層20を、N−SiC層12が露出するまでエッチングする。
これにより、N−SiC層12の表面に突出した形でP型半導体層20が形成される。また、N−SiC層12とP型半導体層20との境界面は、N−SiC層12の表面と略一致することになる。
これにより、P型半導体層20の先端角部がN−SiC層12の内部に埋め込まれたような構造にならずに、P型半導体層20の先端角部の一面がN−SiC層12の表面と平面接合状態となるので、電界の集中を抑制することができ、接合終端構造を形成することなく高耐圧特性を得ることができる。
次に、図3Eに示すように、N−SiC層12の表面及びP型半導体層20の表面に絶縁膜30を形成する。
次に、図3Fに示すように、電極40を形成する箇所の絶縁膜30を除去して、電極40を形成する。また、N+SiC層11の他面に電極50を形成する。
上述のように、本実施の形態の炭化珪素半導体装置の製造方法は、炭化珪素基板の一面にP型(又はN型)の半導体層を形成する形成工程と、形成された半導体層をアニール処理する工程と、アニール処理された半導体層のPN接合層に対応する位置をマスクするマスク工程と、マスク工程でマスクされていない半導体層を、炭化珪素基板が露出するまでエッチングするエッチンング工程と、エッチング工程で残存した半導体層の表面及び露出した炭化珪素基板の表面に電極を形成する工程とを含む。
例えば、炭化珪素基板が、N+SiC層11の上に不純物濃度が低いN−SiC層12が形成された構造であるとすると、N−SiC層12の全面に対してP型半導体層を形成する。P型半導体層の形成は、例えば、P型不純物をイオン注入する方法でもよく、P型不純物の層をエピタキシャル成長させて形成してもよい。アニール処理によりP型不純物を活性化した後、PN接合層を形成する位置に合わせてマスク処理をし、マスクされていないP型半導体層20を、N−SiC層12(炭化珪素基板)が露出するまでエッチングする。
また、本実施の形態にあっては、形成工程は、炭化珪素基板に対してP型(又はN型)の不純物をイオン注入して形成する。すなわち、プロセスの初段で炭化珪素基板の全面に対してイオン注入し、アニール処理を行った後にマスキング、エッチングすることにより、炭化珪素基板の表面(例えば、N−SiC層の表面)に突出した形でP型の半導体層を形成することができる。
あるいは、形成工程は、炭化珪素基板上にP型(又はN型)の半導体層をエピタキシャル成長させて形成することもできる。すなわち、プロセスの初段で炭化珪素基板の全面に対してエピタキシャル層を形成し、マスキング、エッチングすることにより、炭化珪素基板の表面(例えば、N−SiC層の表面)に突出した形でP型の半導体層を形成することができる。エピタキシャル成長を用いる場合には、インプラ+アニールの処理を無くすことができ、プロセス数を低減することができる。
また、本実施の形態にあっては、エッチング工程は、露出させた炭化珪素基板の表面が、炭化珪素基板及び半導体層の間の境界面と略同一面になるようにエッチングする。これにより、P型半導体層20の先端角部がN−SiC層12の内部に埋め込まれたような構造にならずに、P型半導体層20の先端角部の一面がN−SiC層12の表面と平面接合状態となるので、電界の集中を抑制することができ、接合終端構造を形成することなく高耐圧特性を得ることができる。
図4は従来の炭化珪素半導体装置の要部断面構造を示す模式図である。従来の炭化珪素半導体装置(SiC半導体装置)は、N+SiC層(図4中N+)とN−SiC層(図4中N−)の2層構造のSiC基板のN−SiC層に、P型不純物をイオン注入し、注入されたP型不純物を活性化させてP型半導体層(図4中P+)を形成する。しかし、SiCの場合、活性化率は数%〜数十%程度であり、Siのようにバルク中に拡散されることはほとんどなく、P型不純物の殆どは、イオン注入された位置に留まる。このため、図4に示すように、N−SiC層の表面から内部に埋め込まれたように形成されたP型半導体層の先端角部には、図4中の矢印で示すように電界集中が生じ、耐圧が低下するおそれがある。
本実施の形態では、図1、図3Fで示すように、P型半導体層20の先端角部がN−SiC層12の内部に埋め込まれたような構造にならずに、P型半導体層20の先端角部の一面がN−SiC層12の表面と平面接合状態となるので、電界の集中を抑制することができ、JTE、RESURF、FLR、MGR、GRA−RESURFなどの接合終端構造を形成することなく高耐圧特性を得ることができる。
図5は本実施の形態の炭化珪素半導体装置の要部断面構造の第2実施例を示す模式図である。図5に示すように、エッチング工程は、P型半導体層20のN−SiC層12との境界を含む近傍で、P型半導体層20がSiC基板10の方に向かって拡幅となるようにエッチングする。すなわち、P型半導体層20のN−SiC層12との境界を含む近傍でP型半導体層20がSiC基板10の方に向かって拡幅となるようにする。
これにより、図5中の符号Aで示す箇所において、P型半導体層20の2面で構成される先端角部の一面は、N−SiC層12の表面と略同一平面となり、先端角部の他面は、N−SiC層12の表面と鈍角(例えば、100°程度)をなす。これにより、電界集中をさらに緩和して耐圧を向上させることができる。
図6は本実施の形態の炭化珪素半導体装置の要部断面構造の第3実施例を示す模式図である。図6では、便宜上、符号Bで示す箇所を拡大している。図6に示すように、エッチング工程は、P型の半導体層20のN−SiC層12と反対側の周縁21(すなわち、P型の半導体層20のN−SiC層12と反対側の面の周縁)が凸状に湾曲するようにエッチングする。これにより、P型の半導体層20のN−SiC層12と反対側の面の周縁を湾曲させることができ、電界集中をさらに緩和して耐圧を向上させることができる。
また、図6に示すように、エッチング工程は、P型の半導体層20のN−SiC層12との境界を含む近傍で、P型の半導体層20の表面22及び露出したN−SiC層12の表面121が同一湾曲面をなすようにエッチングする。これにより、P型の半導体層20のN−SiC層12の周縁を湾曲させるとともに、P型の半導体層20から露出したN−SiC層12の表面121が、P型の半導体層20の表面22と同一湾曲面をなすように湾曲させることができるので、P型の半導体層20のN−SiC層12側の周縁付近での電界集中をさらに緩和して耐圧を向上させることができる。
また、図6に示すように、エッチング工程は、P型の半導体層20のN−SiC層12との境界を含む近傍で、P型の半導体層20の表面22と、N−SiC層12のP型の半導体層20と隣接する表面122とのなす角度θが鋭角となるようにエッチングする。これにより、P型の半導体層20のN−SiC層12側の周縁付近での電界が集中する箇所をなくすことができ、電界集中をさらに緩和して耐圧を向上させることができる。
上述のように、第3実施例では、3つの電界緩和策を示したが、すべての電界緩和策を採用してもよく、あるいはいずれか1つ又は2つの電界緩和策を採用してもよい。
上述の実施の形態では、1層のPN接合層を例として挙げたが、本実施の形態は、複数層(多層)の積層構造であっても適用することができる。
10 SiC基板
11 N+SiC層
12 N−SiC層
20 P型半導体層
21 周縁
22 表面
30 絶縁膜
40、50 電極
121、122 表面

Claims (9)

  1. N型(又はP型)の炭化珪素基板上にPN接合層が形成された炭化珪素半導体装置の製造方法において、
    前記炭化珪素基板の一面にP型(又はN型)の半導体層を形成する形成工程と、
    形成された前記半導体層をアニール処理する工程と、
    アニール処理された前記半導体層の前記PN接合層に対応する位置をマスクするマスク工程と、
    前記マスク工程でマスクされていない前記半導体層を、前記炭化珪素基板が露出するまでエッチングするエッチンング工程と、
    前記エッチング工程で残存した前記半導体層の表面及び露出した前記炭化珪素基板の表面に電極を形成する工程と
    を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 前記形成工程は、
    前記炭化珪素基板に対してP型(又はN型)の不純物をイオン注入して形成することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 前記形成工程は、
    前記炭化珪素基板上にP型(又はN型)の半導体層をエピタキシャル成長させて形成することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 前記エッチング工程は、
    露出させた前記炭化珪素基板の表面が、前記炭化珪素基板及び前記半導体層の間の境界面と略同一面になるようにエッチングすることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 前記エッチング工程は、
    前記半導体層の前記炭化珪素基板との境界を含む近傍で、前記半導体層が前記炭化珪素基板の方に向かって拡幅となるようにエッチングすることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 前記エッチング工程は、
    前記半導体層の前記炭化珪素基板と反対側の周縁が凸状に湾曲するようにエッチングすることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 前記エッチング工程は、
    前記半導体層の前記炭化珪素基板との境界を含む近傍で、前記半導体層の表面及び露出した前記炭化珪素基板の表面が同一湾曲面をなすようにエッチングすることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 前記エッチング工程は、
    前記半導体層の前記炭化珪素基板との境界を含む近傍で、前記半導体層の表面と、前記炭化珪素基板の前記半導体層と隣接する表面とのなす角度が鋭角となるようにエッチングすることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  9. N型(又はP型)の炭化珪素基板上にPN接合層及びショットキー接合層が形成された炭化珪素半導体装置において、
    前記炭化珪素基板上の前記PN接合層に対応する位置に形成されたP型(又はN型)の半導体層と、
    該半導体層の表面及び前記炭化珪素基板上の前記ショットキー接合層に対応する位置に形成された電極と
    を備え、
    前記電極が形成された炭化珪素基板の表面が、前記半導体層が形成された炭化珪素基板の表面と略同一面になるようにしてあることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
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