JP2016132613A - 単結晶体およびiii族窒化物半導体素子とそれらの製造方法 - Google Patents

単結晶体およびiii族窒化物半導体素子とそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 多結晶基板から単結晶を成長させることを図った単結晶体およびIII 族窒化物半導体素子とそれらの製造方法を提供することである。
【解決手段】 基板準備工程では、AlN多結晶基板10を準備する。第1のIII 族窒化物層形成工程では、III 族元素を含有する第1のガスをプラズマ化しないでAlN多結晶基板10に供給するとともに少なくとも窒素ガスを含有する第2のガスをプラズマ化してAlN多結晶基板10に供給して、格子定数がAlN多結晶基板10と異なる非晶質GaN層20を形成する。そして、第2のIII 族窒化物層形成工程では、III 族元素を含有する第1のガスをプラズマ化しないで非晶質GaN層20に供給するとともに少なくとも窒素ガスを含有する第2のガスをプラズマ化して非晶質GaN層20に供給して、第2のIII 族窒化物層から成るAlN単結晶層30を形成する。
【選択図】図1

Description

本明細書の技術分野は、III 族窒化物層を有する単結晶体およびIII 族窒化物半導体素子とそれらの製造方法に関する。
GaNに代表されるIII 族窒化物半導体では、絶縁破壊電界の強度が高く、かつ融点が高い。そのため、III 族窒化物半導体は、GaAs系半導体に代わる、高出力、高周波、高温用の半導体デバイスの材料として期待されている。そのため、III 族窒化物半導体を用いるHEMT素子などが研究開発されている。
例えば、電子走行層としてGaNを用い、電子供給層としてn−AlGaNを用いるHEMT素子が開発されている(特許文献1の段落[0002]および図2等参照)。このHEMT素子は、チャネル層の表面において高いキャリア濃度を有する。また、HEMT素子における電子の移動度も大きい。そのため、高速高周波トランジスタとして鋭意研究開発がなされてきている。特に、III 族窒化物半導体は、シリコンよりもバンドギャップが大きい。そのため、III 族窒化物半導体では、耐圧性が優れており、高温条件での動作が可能である。したがって、III 族窒化物半導体は、シリコンに代わるパワーデバイスとして有望である。
また、非特許文献1では、III 族窒化物半導体を用いた発光素子について種々の成果が記載されている。
特開2003−179082号公報
T. Egawa and O. Oda, "III-Nitride Based Light Emitting Diodes and Applications" (Springer, 2013) Chapter 3.
単結晶とは、いずれの位置でも結晶軸の方向が同じ向きである結晶をいう。多結晶とは、単結晶の集合体をいう。そのため、多結晶では、各々の単結晶の結晶軸がそれぞれ別の方向を向いている。そのため、多結晶基板の上に単結晶を成長させることは非常に難しい。しかし、多結晶基板の上に単結晶を成長させることができれば、半導体素子等を低コストで製造することができる。
本明細書の技術は、前述した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。その課題とは、多結晶基板から単結晶を成長させることを図った単結晶体およびIII 族窒化物半導体素子とそれらの製造方法を提供することである。
第1の態様における単結晶体の製造方法は、基板を準備する基板準備工程と、基板に第1のIII 族窒化物層を形成する第1のIII 族窒化物層形成工程と、第1のIII 族窒化物層に第2のIII 族窒化物層を形成する第2のIII 族窒化物層形成工程と、を有する。基板準備工程では、多結晶基板を準備する。第1のIII 族窒化物層形成工程では、III 族元素を含有する第1のガスをプラズマ化しないで基板に供給するとともに少なくとも窒素ガスを含有する第2のガスをプラズマ化して基板に供給する。これにより、格子定数が基板と異なる第1のIII 族窒化物層を形成する。第2のIII 族窒化物層形成工程では、III 族元素を含有する第1のガスをプラズマ化しないで第1のIII 族窒化物層に供給するとともに少なくとも窒素ガスを含有する第2のガスをプラズマ化して第1のIII 族窒化物層に供給する。これにより、第2のIII 族窒化物層から成る単結晶を形成する。
この単結晶体の製造方法では、REMOCVD(Radical Enhanced Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いる。そのため、第1のIII 族窒化物層および第2のIII 族窒化物層を基板に低温で成長させることができる。例えば、基板温度は、100℃以上800℃以下である。このように、多結晶基板の上に低温で成長させた第1のIII 族窒化物層を形成するため、多結晶基板から第2のIII 族窒化物層の単結晶を成長させることができる。これに対して、従来のMOCVD法では、成長速度は十分であるが、成長温度が高い。従来のMBE法では、成長温度は低くてもよいが、成長速度が遅い。
この製造方法は、MOCVD法のようにアンモニアガスを用いる必要はない。そのため、この製造装置は、アンモニアガスの除害装置を必要としない。そのため、アンモニアガスの除害装置のコストとそのランニングコストがかからない。また、この単結晶体の製造方法は、通常のMBE法よりもはるかに速い成長速度でIII 族窒化物層を成長させることができる。
第2の態様における単結晶体の製造方法においては、第1のIII 族窒化物層形成工程では、非晶質の第1のIII 族窒化物層を形成する。
第3の態様における単結晶体の製造方法においては、第1のIII 族窒化物層形成工程では、多結晶質の第1のIII 族窒化物層を形成する。
第4の態様における単結晶体の製造方法は、第2のIII 族窒化物層に第3のIII 族窒化物層を形成する第3のIII 族窒化物層形成工程を有する。第1のIII 族窒化物層形成工程では、第1の温度で非晶質の第1のIII 族窒化物層を形成する。第3のIII 族窒化物層形成工程では、基板の温度を第1の温度よりも高い第2の温度とする。第1のIII 族窒化物層を多結晶質に変える。
第5の態様における単結晶体の製造方法においては、基板準備工程では、III 族窒化物多結晶基板を準備する。第2のIII 族窒化物層形成工程では、III 族窒化物多結晶基板と同じ材質から成る単結晶を形成する。
第6の態様における単結晶体の製造方法においては、第2のIII 族窒化物層形成工程では、AlN単結晶を形成する。
第7の態様における単結晶体の製造方法においては、多結晶基板から第2のIII 族窒化物層を分離させる単結晶分離工程を有する。
第8の態様におけるIII 族窒化物半導体素子の製造方法においては、上記の単結晶体の製造方法の各工程を有する。
第9の態様における単結晶体は、基板と、基板の上の第1のIII 族窒化物層と、第1のIII 族窒化物層の上の第2のIII 族窒化物層と、を有する。基板は、多結晶基板である。第1のIII 族窒化物層は、基板と格子定数の異なる層である。第2のIII 族窒化物層は、第1のIII 族窒化物層と格子定数の異なる単結晶層である。
第10の態様におけるIII 族窒化物半導体素子は、基板と、基板の上の第1のIII 族窒化物層と、第1のIII 族窒化物層の上の第2のIII 族窒化物層と、第2のIII 族窒化物層の上の第3のIII 族窒化物層と、を有する。基板は、多結晶基板である。第1のIII 族窒化物層は、基板と格子定数の異なる層である。第2のIII 族窒化物層は、第1のIII 族窒化物層と格子定数の異なる単結晶層である。第3のIII 族窒化物層は、1以上のIII 族窒化物半導体層を有する。
第11の態様におけるIII 族窒化物半導体素子においては、第1のIII 族窒化物層は、非晶質である。
第12の態様におけるIII 族窒化物半導体素子においては、第1のIII 族窒化物層は、多結晶質である。
第13の態様におけるIII 族窒化物半導体素子においては、第2のIII 族窒化物層は、AlN単結晶層である。
第14の態様におけるIII 族窒化物半導体素子においては、第3のIII 族窒化物層は、チャネル層と、バリア層と、を有する。
第15の態様におけるIII 族窒化物半導体素子においては、第3のIII 族窒化物層は、合金散乱防止層を有する。合金散乱防止層は、バリア層よりもバンドギャップが大きいIII 族窒化物を備える1層以上の層である。
第16の態様におけるIII 族窒化物半導体素子においては、III 族窒化物半導体素子は、MOS型HEMT素子もしくはMIS型HEMT素子である。
第17の態様におけるIII 族窒化物半導体素子においては、III 族窒化物半導体素子は、半導体レーザー素子もしくは半導体発光素子である。
本明細書では、多結晶基板から単結晶を成長させることを図った単結晶体およびIII 族窒化物半導体素子とそれらの製造方法が提供されている。
第1の実施形態における第1の単結晶体の概略構成図である。 第1の実施形態における第2の単結晶体の概略構成図である。 第1の実施形態における単結晶体製造装置の概略構成図である。 第2の実施形態における半導体レーザー素子の構造を示す概略構成図である。 第3の実施形態におけるHEMT素子の構造を示す概略構成図(その1)である。 第3の実施形態におけるHEMT素子の構造を示す概略構成図(その2)である。 第3の実施形態におけるHEMT素子の構造を示す概略構成図(その3)である。 第3の実施形態におけるスマートカット用の積層体を示す概略構成図である。 第3の実施形態における受動部品を示す概略構成図である。
以下、具体的な実施形態について、単結晶体およびIII 族窒化物半導体素子とそれらの製造方法を例に挙げて図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、単結晶体とは、単結晶を有する物体である。つまり、単結晶体は、単結晶そのもの、もしくは、単結晶およびその単結晶を支持する基板を有する物体である。また、図面中の各層の厚みの比率は、実際の比率を反映したものではない。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について説明する。第1の実施形態の単結晶体は、III 族窒化物層を有する単結晶体である。
1.単結晶体
1−1.第1の単結晶体
図1は、第1の単結晶体A1を示す概略構成図である。図1に示すように、第1の単結晶体A1は、AlN多結晶基板10と、非晶質GaN層20と、AlN単結晶層30と、を有する。非晶質GaN層20は、第1のIII 族窒化物層である。AlN単結晶層30は、第2のIII 族窒化物層である。
AlN多結晶基板10は、III-V 族多結晶基板である。AlN多結晶基板10は、AlNの多結晶から成る基板である。非晶質GaN層20の材質は、GaNである。非晶質GaN層20の材質は、AlN多結晶基板10およびAlN単結晶層30の材質と異なっている。非晶質GaN層20の格子定数は、AlN多結晶基板10の格子定数と異なっている。AlN単結晶層30の材質は、AlN多結晶基板10と同じ材質、すなわちAlNである。AlN単結晶基板30の格子定数は、非晶質GaN層20の格子定数と異なっている。
後述するように、AlN単結晶層30は、AlN多結晶基板10から成長させたものである。従来、多結晶基板から単結晶を成長させることはほとんど不可能である。種々の軸方向を向いている単結晶の集合体である多結晶から、ある特定の軸方向に揃った単結晶を成長させることは決して容易ではないからである。
1−2.第2の単結晶体
図2は、第2の単結晶体A2を示す概略構成図である。図2に示すように、第2の単結晶体A2は、AlN多結晶基板10と、非晶質InN層40と、AlN単結晶層30と、を有する。非晶質InN層40は、第1のIII 族窒化物層である。AlN単結晶層30は、第2のIII 族窒化物層である。
AlN多結晶基板10は、III-V 族多結晶基板である。AlN多結晶基板10は、AlNの多結晶から成る基板である。非晶質InN層40の材質は、InNである。非晶質InN層40の材質は、AlN多結晶基板10およびAlN単結晶層30の材質と異なっている。非晶質InN層40の格子定数は、AlN多結晶基板10の格子定数と異なっている。AlN単結晶層30の材質は、AlN多結晶基板10と同じ材質、すなわちAlNである。AlN単結晶基板30の格子定数は、非晶質InN層40の格子定数と異なっている。
2.単結晶体の製造装置
2−1.製造装置の構成
図3は、本実施形態における単結晶体の製造装置1000の概略構成図である。製造装置1000は、窒素ガスと水素ガスとを含む混合ガスをプラズマ化して、そのプラズマ化したプラズマ生成物のうちのラジカルを成長基板に供給するとともに、III 族金属を含む有機金属ガスをプラズマ化しないで成長基板に供給する装置である。
製造装置1000は、炉本体1001と、シャワーヘッド電極1100と、サセプター1200と、加熱器1210と、第1のガス供給管1300と、ガス導入室1410と、第2のガス供給管1420と、金属メッシュ1500と、RF電源1600と、マッチングボックス1610と、第1のガス供給部1710と、第2のガス供給部1810と、ガス容器1910、1920、1930と、恒温槽1911、1921、1931と、マスフローコントローラー1720、1820、1830、1840と、を有している。また、製造装置1000は、排気口(図示せず)を有している。
シャワーヘッド電極1100は、周期的な電位を付与される第1の電極である。シャワーヘッド電極1100は、例えば、ステンレス製である。もちろん、これ以外の金属であってもよい。シャワーヘッド電極1100は、平板形状の電極である。そして、シャワーヘッド電極1100には、表面から裏面に貫通する複数の貫通孔(図示せず)が設けられている。そして、これらの複数の貫通孔は、ガス導入室1410および第2のガス供給管1420と連通している。このため、ガス導入室1410から炉本体1001の内部に供給される第2のガスは、好適にプラズマ化される。RF電源1600は、シャワーヘッド電極1100に高周波電位を付与する電位付与部である。
サセプター1200は、AlN多結晶基板10を支持するための基板支持部である。サセプター1200の材質は、例えば、グラファイトである。また、これ以外の導電体であってもよい。ここで、AlN多結晶基板10は、III 族窒化物半導体を成長させるための成長基板である。
第1のガス供給管1300は、サセプター1200に第1のガスを供給するためのものである。実際には、サセプター1200に支持されたAlN多結晶基板10に第1のガスを供給することとなる。ここで、第1のガスとは、III 族金属を含む有機金属ガスである。また、その他のキャリアガスを含んでいてもよい。第1のガス供給管1300は、リング状のリング部1310を有している。そして、第1のガス供給管1300のリング部1310には、12個の貫通孔(図示せず)がリング部1310の内側に設けられている。これらの貫通孔は、第1のガスが噴出する噴出口である。そのため、第1のガスは、リング部1310の内側に向けて、噴出することとなる。第1のガス供給管1300は、後述するように、プラズマ発生領域から離れた位置に位置している。
第2のガス供給管1420は、サセプター1200に第2のガスを供給するためのものである。実際には、第2のガスをガス導入室1410および炉本体1001の内部に導入するとともに、サセプター1200に支持されたAlN多結晶基板10に第2のガスを供給することとなる。そして、第2のガス供給管1420は、第2のガスを炉本体1001の内部に供給する。ここで、第2のガス供給管1420が供給する第2のガスは、少なくとも窒素ガスを含むガスである。第2のガス供給管1420は、窒素ガスと水素ガスとの混合ガスを第2のガスとして供給するとよい。ガス導入室1410は、窒素ガスと水素ガスとの混合ガスを一旦収容するとともに、シャワーヘッド電極1100の貫通孔にこの混合ガスを供給するためのものである。
金属メッシュ1500は、荷電粒子を捕獲するためのものである。金属メッシュ1500は、例えば、ステンレス製である。もちろん、これ以外の金属であってもよい。金属メッシュ1500は、シャワーヘッド電極1100とサセプター1200との間の位置に配置されている。そのため、後述するようにプラズマ発生領域で発生した荷電粒子が、サセプター1200に支持されているAlN多結晶基板10に向かうのを抑制することができる。また、金属メッシュ1500は、シャワーヘッド電極と第1のガス供給管1300のリング部1310との間の位置に配置されている。そのため、荷電粒子が、第1のガス供給管1300から噴出されるIII 族金属を含む有機金属分子に衝突するのを抑制することができる。また、金属メッシュ1500は、多数枚をずらして配置されている。つまり、第1のメッシュの開口部の位置に第2のメッシュの線状部を配置している。そのため、直線的に進行する光は、金属メッシュ1500を透過できない。つまり、金属メッシュ1500は、電子、イオン、光を通過させないが、中性のラジカルを通過させる。
炉本体1001は、少なくとも、シャワーヘッド電極1100と、サセプター1200と、第1のガス供給管1300のリング部1310と、金属メッシュ1500と、を内部に収容している。炉本体1001は、例えば、ステンレス製である。炉本体1001は、上記以外の導電体であってもよい。
炉本体1001と、金属メッシュ1500と、第1のガス供給管1300とは、導電性の部材であり、いずれも接地されている。そのため、シャワーヘッド電極1100に電位が付与されると、シャワーヘッド電極1100と、炉本体1001および金属メッシュ1500および第1のガス供給管1300と、の間に電圧が印加されることとなる。そして、炉本体1001および金属メッシュ1500および第1のガス供給管1300の少なくとも1つ以上と、シャワーヘッド電極1100と、の間に放電が生じると考えられる。シャワーヘッド電極1100の直下では、高周波かつ高強度の電界が形成される。そのため、シャワーヘッド電極1100の直下の位置は、プラズマ発生領域である。
ここで、第2のガス、すなわち、窒素ガスと水素ガスとの混合ガスは、このプラズマ発生領域においてプラズマ化されることとなる。そして、プラズマ発生領域でプラズマ生成物が発生する。この場合におけるプラズマ生成物とは、窒素ラジカルと、水素ラジカルと、窒化水素系の化合物と、電子と、その他のイオン等である。ここで、窒化水素系の化合物とは、NHと、NH2 と、NH3 と、これらの励起状態と、その他のものとを含む。
また、シャワーヘッド電極1100と、サセプター1200とは、十分に離れている。シャワーヘッド電極1100と、サセプター1200との間の距離は、40mm以上200mm以下である。より好ましくは、40mm以上150mm以下である。シャワーヘッド電極1100とサセプター1200との間の距離が短いと、プラズマ発生領域がサセプター1200の箇所にまで広がるおそれがある。シャワーヘッド電極1100とサセプター1200との間の距離が40mm以上であれば、プラズマ発生領域がサセプター1200の箇所にまで広がるおそれがほとんどない。そのため、荷電粒子がAlN多結晶基板10に到達することを抑制できる。また、シャワーヘッド電極1100とサセプター1200との間の距離が大きいと、窒素ラジカルや、窒化水素系の化合物等が、サセプター1200の保持するAlN多結晶基板10に到達しにくくなるからである。なお、これらの距離は、プラズマ発生領域の大きさと、その他のプラズマ条件にも依存する。
シャワーヘッド電極1100は、サセプター1200からみて第1のガス供給管1300のリング部1310の貫通孔よりも遠い位置に配置されている。シャワーヘッド電極1100と、第1のガス供給管1300のリング部1310の貫通孔との間の距離は、30mm以上190mm以下である。より好ましくは、30mm以上140mm以下である。荷電粒子が、第1のガスに混入することを抑制するとともに、窒素ラジカルや、窒化水素系の化合物等が、第1のガスに混入しやすくするためである。このため、プラズマ化された第2のガスと、プラズマ化されない第1のガスとにより、AlN多結晶基板10に半導体層が積層されることとなる。なお、これらの距離は、プラズマ発生領域の大きさと、その他のプラズマ条件にも依存する。
加熱器1210は、サセプター1200を介して、サセプター1200に支持されるAlN多結晶基板10を加熱するためのものである。
マスフローコントローラー1720、1820、1830、1840は、各々のガスの流量を制御するためのものである。恒温槽1911、1921、1931には、不凍液1912、1922、1932が満たされている。また、ガス容器1910、1920、1930は、III 族金属を含む有機金属ガスを収容するための容器である。ガス容器1910、1920、1930には、それぞれ、トリメチルガリウムと、トリメチルインジウムと、トリメチルアルミニウムとが、収容されている。もちろん、トリエチルガリウム等、その他のIII 族金属を含む有機金属ガスであってもよい。
2−2.製造装置の製造条件
製造装置1000における製造条件を表1に示す。表1で挙げた数値範囲は、あくまで目安であり、必ずしもこの数値範囲である必要はない。RFパワーは、100W以上1000W以下の範囲内である。RF電源1600がシャワーヘッド電極1100に付与する周期的な電位の周波数は、30MHz以上300MHz以下の範囲内である。基板温度は、室温以上900℃以下の範囲内である。製造装置1000の内圧は、1Pa以上10000Pa以下の範囲内である。
[表1]
RFパワー 100W以上 1000W以下
周波数 30MHz以上 300MHz以下
基板温度 室温以上 900℃以下
内圧 1Pa以上 10000Pa以下
2−3.製造装置の効果
この製造装置1000は、III 族元素を含有するガスをプラズマ化しないで窒素ガスおよび水素ガスをプラズマ化する。そのため、この製造装置1000は、従来のMOCVD法に比べて低い温度で半導体層を成長させることができる。例えば、基板温度を100℃以上400℃以下として成膜することができる。また、MOCVD炉のように大量のアンモニアを用いる必要がない。そのため、大規模な除害装置を設ける必要がない。そのため、この製造装置1000の製造コストおよびランニングコストは、従来のMOCVD装置よりも低い。
3.単結晶体の製造方法
本実施形態の単結晶体の製造方法について説明する。本実施形態の単結晶体の製造方法は、REMOCVD(Radical Enhanced Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法である。REMOCVD法は、本発明者らが独自に開発した方法である。
この単結晶体の製造方法は、基板を準備する基板準備工程と、基板に第1のIII 族窒化物層を形成する第1のIII 族窒化物層形成工程と、第1のIII 族窒化物層に第2のIII 族窒化物層を形成する第2のIII 族窒化物層形成工程と、を有する。
3−1.基板準備工程
ここで、本実施形態の製造装置1000を用いた単結晶体の製造方法について説明する。まず、基板として、III-V 族多結晶基板を準備する。例えば、AlN多結晶基板10を準備する。また、その他のIII-V 族の多結晶基板を用いてもよい。AlN多結晶基板10を、製造装置1000の内部に配置し、水素ガスを供給しながら基板温度を900℃程度まで上昇させる。これにより、AlN多結晶基板10の表面を還元するとともに、AlN多結晶基板10の表面をクリーニングする。基板温度については、より高い温度にしてもよい。
3−2.III 族窒化物層形成工程
3−2−1.第1のIII 族窒化物層形成工程
このIII 族窒化物層形成工程では、III 族窒化物層を形成する。まず、RF電源1610をONにする。そして、第2のガス供給管1420から、窒素ガスと水素ガスとの混合ガスを供給する。そして、シャワーヘッド電極1100の貫通孔から炉本体1001の内部に供給された混合ガスは、シャワーヘッド電極1100の直下でプラズマ化する。そのため、シャワーヘッド電極1100の直下にプラズマ発生領域が生成される。この際に、窒素ラジカルと水素ラジカルとが生成される。そして、窒素ラジカルと水素ラジカルとが反応して、窒化水素系の化合物が生成されると考えられる。また、電子やその他の荷電粒子も生成される。
そして、これらの窒素ラジカルと水素ラジカルと窒化水素系の化合物と電子とその他の荷電粒子を含んだラジカル混合気体は、AlN多結晶基板10に向けて送出される。このラジカル混合ガスの発生箇所は、シャワーヘッド電極1100の直下である。シャワーヘッド電極1100からAlN多結晶基板10までの距離は十分に広いため、ラジカル混合気体のうち、電子やイオン等の荷電粒子は、AlN多結晶基板10まで到達しにくい。また、荷電粒子は、金属メッシュ1500に捕獲されやすい。そして、光は、金属メッシュ1500を透過できない。そのため、AlN多結晶基板10に向けて供給されるのは、窒素ラジカルと水素ラジカルの他、窒化水素系の化合物であると考えられる。これらの窒素ラジカルや窒化水素系の化合物は、通常のアンモニアに比べて、反応性が高い。そのため、従来技術、例えばMOCVD法に比べて低い温度で半導体層をエピタキシャル成長させることができる。
一方、第1のガス供給管1300のリング部1310から、III 族金属の有機金属ガスを供給する。例えば、トリメチルガリウムと、トリメチルインジウムと、トリメチルアルミニウムとが、挙げられる。これらのガスは、AlN多結晶基板10に向かうラジカル混合気体に巻き込まれて、AlN多結晶基板10に供給されることとなる。III 族金属の有機金属ガスは、プラズマ化されないで、AlN多結晶基板10に供給される。
このように、第1のIII 族窒化物層形成工程では、III 族元素を含有する第1のガスをプラズマ化しないで基板に供給するとともに、少なくとも窒素ガスを含有する第2のガスをプラズマ化してAlN多結晶基板10に供給する。これにより、格子定数がAlN多結晶基板10と異なる第1のIII 族窒化物層を形成する。この第1のIII 族窒化物層は、非晶質である。
第1のIII 族窒化物層を形成する際の基板温度は、0℃以上900℃以下である。好ましくは、基板温度は、100℃以上800℃以下である。
3−2−2.第2のIII 族窒化物層形成工程
第2のIII 族窒化物層形成工程では、III 族元素を含有する第1のガスをプラズマ化しないで第1のIII 族窒化物層に供給するとともに、少なくとも窒素ガスを含有する第2のガスをプラズマ化して第1のIII 族窒化物層に供給する。これにより、第2のIII 族窒化物層から成る単結晶を形成する。
4.単結晶体の製造方法の効果
第1の実施形態の単結晶体の製造方法は、REMOCVD法を用いる。そのため、第1のIII 族窒化物層および第2のIII 族窒化物層を基板に低温で成長させることができる。例えば、基板温度は、100℃以上800℃以下である。このように、多結晶基板の上に低温で成長させた第1のIII 族窒化物層を形成するため、多結晶基板から第2のIII 族窒化物層の単結晶を成長させることができる。
また、第1の実施形態の単結晶体の製造方法は、MOCVD法のようにアンモニアガスを用いる必要はない。そのため、この製造装置1000は、アンモニアガスの除害装置を必要としない。そのため、アンモニアガスの除害装置のコストとそのランニングコストがかからない。また、本実施形態の単結晶体の製造方法は、通常のMBE法よりもはるかに速い成長速度でIII 族窒化物層を成長させることができる。
5.変形例
5−1.基板の種類
本実施形態の基板は、AlN多結晶基板10である。しかし、その他のIII-V 族多結晶基板を用いてもよい。または、非晶質ガラス多結晶基板、アルミナ多結晶基板、Si多結晶基板等のIII-V 族以外の多結晶基板を用いてもよい。
5−2.第1のIII 族窒化物層
第1の実施形態では、第1のIII 族窒化物層は、非晶質である。しかし、第1のIII 族窒化物層は、多結晶質であってもよい。
5−3.第2のIII 族窒化物層
第1の実施形態では、第2のIII 族窒化物層は、AlN単結晶である。しかし、第2のIII 族窒化物層は、その他のIII 族窒化物層であってもよい。
5−4.基板および第2のIII 族窒化物層
基板および第2のIII 族窒化物層を同じ材質としてもよい。ただし、基板は、多結晶基板である。第2のIII 族窒化物層は、単結晶である。
5−5.単結晶分離工程
第1の実施形態における単結晶体の製造方法は、AlN多結晶基板10から第2のIII 族窒化物層の単結晶を分離させる単結晶分離工程を有していてもよい。
5−6.組み合わせ
上記の変形例を自由に組み合わせてもよい。
6.第1の実施形態のまとめ
第1の実施形態の単結晶体の製造方法は、REMOCVD法を用いる。そのため、第1のIII 族窒化物層および第2のIII 族窒化物層を基板に低温で成長させることができる。例えば、基板温度は、100℃以上800℃以下である。このように、多結晶基板の上に低温で成長させた第1のIII 族窒化物層を形成するため、多結晶基板から第2のIII 族窒化物層の単結晶を成長させることができる。
また、第1の実施形態の単結晶体の製造方法は、MOCVD法のようにアンモニアガスを用いる必要はない。そのため、この製造装置1000は、アンモニアガスの除害装置を必要としない。そのため、アンモニアガスの除害装置のコストとそのランニングコストがかからない。また、本実施形態の単結晶体の製造方法は、通常のMBE法よりもはるかに速い成長速度でIII 族窒化物層を成長させることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。第2の実施形態のIII 族窒化物半導体素子は、III 族窒化物層を有する半導体レーザー素子である。
1.半導体レーザー素子
1−1.半導体レーザー素子の構造
本実施形態の半導体レーザー素子100は、図4に示すように、AlN多結晶基板10と、非晶質GaN層20と、AlN単結晶層30と、n−GaN層140と、活性層150と、p−AlGaN層160と、p−GaN層170と、n電極N1と、p電極P1と、を有している。n−GaN層140は、n型半導体層である。p−AlGaN層160と、p−GaN層170とは、p型半導体層である。
ここで、非晶質GaN層20は、第1のIII 族窒化物層である。AlN単結晶層30は、第2のIII 族窒化物層である。n−GaN層140と、活性層150と、p−AlGaN層160と、p−GaN層170とは、第3のIII 族窒化物層である。第3のIII 族窒化物層は、1以上のIII 族窒化物半導体層を有する。
このように半導体レーザー素子100は、多結晶基板の上に半導体層を成長させたものである。
2.半導体レーザー素子の製造方法
半導体レーザー素子100の製造方法は、第1の実施形態の単結晶体の製造方法の各工程を有する。そして、第2のIII 族窒化物層形成工程までは、第1の実施形態と同様である。したがって、その次の工程から説明する。
2−1.第3のIII 族窒化物層形成工程
第3のIII 族窒化物層形成工程では、単結晶である第2のIII 族窒化物層の上に第3の窒化物層を形成する。
2−1.電極形成工程
次に、p−GaN層170からn−GaN層140までに達する凹部を形成する。そして、その凹部に露出しているn−GaN層140にn電極N1を形成する。p−GaN層170の上にp電極P1を形成する。
2−2.素子分離工程
次に、ウエハ状のAlN多結晶基板10を分割して、複数の半導体レーザー素子100に切り出す。もしくは、AlN多結晶基板10から余剰な部分を除去する。そのためには、レーザー装置や、ブレーキング装置等を用いればよい。
2−3.その他の工程
また、上記の他に、熱処理工程と、保護膜形成工程と、その他の工程と、を実施してもよい。以上により、本実施形態の半導体レーザー素子100が製造される。
3.変形例
3−1.多結晶質化
第1のIII 族窒化物層形成工程では、基板温度を第1の温度として第1のIII 族窒化物層を形成する。第3のIII 族窒化物層形成工程では、基板温度を第2の温度として第2のIII 族窒化物層を形成する。第2の温度は、第1の温度よりも高い。そのため、第2の温度で第3のIII 族窒化物層を形成している間に、第1のIII 族窒化物層を非晶質から多結晶質に変化させることができる。
3−2.半導体発光素子
もちろん、半導体レーザー素子100の代わりに、半導体発光素子を用いてもよい。
3−3.組み合わせ
第1の実施形態の変形例も含めて、上記の変形例を自由に組み合わせてもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について説明する。第3の実施形態のIII 族窒化物半導体素子は、III 族窒化物層を有するHEMT素子である。
1.HEMT素子
1−1.HEMT素子の構造
図5は本実施形態のHEMT素子200を示す概略構成図である。HEMT素子200は、高電子移動度トランジスタである。HEMT素子200は、AlN多結晶基板10と、非晶質GaN層20と、AlN単結晶層30と、UID−GaN層240と、AlGaN層250と、ソース電極S1と、ゲート電極G1と、ドレイン電極D1と、を有している。UID−GaN層240は、チャネル層である。AlGaN層250は、バリア層である。
ソース電極S1およびドレイン電極D1は、AlGaN層250の上に形成されている。UID−GaN層240は、AlN多結晶基板10とAlGaN層250との間の位置に配置されている。AlGaN層250からみてUID−GaN層240の反対側の位置に、ゲート電極G1と、ソース電極S1と、ドレイン電極D1と、が配置されている。
ここで、UID−GaN層240は、単一層であっても複数層であってもよい。AlGaN層250は、単一層であっても複数層であってもよい。AlGaN層250のバンドギャップは、UID−GaN層240のバンドギャップに比べて大きい。
ここで、非晶質GaN層20は、第1のIII 族窒化物層である。AlN単結晶層30は、第2のIII 族窒化物層である。UID−GaN層240と、AlGaN層250とは、第3のIII 族窒化物層である。第3のIII 族窒化物層は、1以上のIII 族窒化物半導体層を有する。
2.III 族窒化物半導体素子の製造方法
III 族窒化物半導体素子の製造方法は、第1の実施形態の単結晶体の製造方法の各工程を有する。そして、第2のIII 族窒化物層形成工程までは、第1の実施形態と同様である。したがって、その次の工程から説明する。
2−1.第3のIII 族窒化物層形成工程
第3のIII 族窒化物層形成工程では、単結晶である第2のIII 族窒化物層の上に第3の窒化物層を形成する。
2−2.電極形成工程
AlGaN層250の上に、ソース電極S1、ドレイン電極D1、ゲート電極G1を形成する。
2−3.その他の工程
また、上記の他に、素子分離工程、熱処理工程と、保護膜形成工程と、その他の工程と、を実施してもよい。以上により、本実施形態のHEMT素子200が製造される。
3.変形例
3−1.MOS型HEMT(MIS型HEMT)
図6に示すように、MOS型HEMT300についても第1の実施形態の技術を適用することができる。MOS型HEMT300は、AlN多結晶基板10と、非晶質GaN層20と、AlN単結晶層30と、UID−GaN層240と、AlGaN層250と、絶縁膜360と、ソース電極S1と、ゲート電極G1と、ドレイン電極D1と、を有している。絶縁膜360は、AlGaN層250とゲート電極G1とを絶縁している。絶縁膜360は、酸化物である。もしくは、絶縁膜360は、それ以外の絶縁体であってもよい。このように、HEMT素子300は、MOS型HEMT素子であってもよい。また、HEMT素子300は、MIS型HEMT素子であってもよい。
3−2.MOS型HEMT(MIS型HEMT)
図7に示すように、HEMT400は、AlN多結晶基板10と、非晶質GaN層20と、AlN単結晶層30と、UID−GaN層240と、AlGaN層250と、AlN層470と、絶縁膜360と、ソース電極S1と、ゲート電極G1と、ドレイン電極D1と、を有している。AlN層470は、バリア層よりもバンドギャップが大きいIII 族窒化物層を備える合金散乱防止層である。
3−3.スマートカット
図8に示すように、スマートカット用の積層体500として用いてもよい。積層体600は、AlN多結晶基板10と、非晶質GaN層20と、AlN単結晶層30と、AlN層540と、SiO2 層550と、GaN層560と、を有している。また、図8には、イオン照射部561が示されている。
3−4.受動部品
図9に示すように、受動部品600を用いてもよい。受動部品600は、AlN多結晶基板10と、非晶質GaN層20と、AlN単結晶層30と、を有する。AlN単結晶層30は、熱放出材である。
3−5.多結晶質化
第1のIII 族窒化物層形成工程では、基板温度を第1の温度として第1のIII 族窒化物層を形成する。第3のIII 族窒化物層形成工程では、基板温度を第2の温度として第2のIII 族窒化物層を形成する。第2の温度は、第1の温度よりも高い。そのため、第2の温度で第3のIII 族窒化物層を形成している間に、第1のIII 族窒化物層を非晶質から多結晶質に変化させることができる。
3−6.組み合わせ
第1の実施形態および第2の実施形態とそれらの変形例も含めて、上記の変形例を自由に組み合わせてもよい。
A1…第1の単結晶体
A2…第2の単結晶体
10…AlN多結晶基板
20…非晶質GaN層
30…AlN単結晶層
1000…製造装置
1001…炉本体
1100…シャワーヘッド電極
1200…サセプター
1300…第1のガス供給管
1420…第2のガス供給管
1600…RF電源

Claims (17)

  1. 基板を準備する基板準備工程と、
    前記基板に第1のIII 族窒化物層を形成する第1のIII 族窒化物層形成工程と、
    前記第1のIII 族窒化物層に第2のIII 族窒化物層を形成する第2のIII 族窒化物層形成工程と、
    を有し、
    前記基板準備工程では、
    多結晶基板を準備し、
    前記第1のIII 族窒化物層形成工程では、
    III 族元素を含有する第1のガスをプラズマ化しないで前記基板に供給するとともに少なくとも窒素ガスを含有する第2のガスをプラズマ化して前記基板に供給して、格子定数が前記基板と異なる第1のIII 族窒化物層を形成し、
    前記第2のIII 族窒化物層形成工程では、
    III 族元素を含有する第1のガスをプラズマ化しないで前記第1のIII 族窒化物層に供給するとともに少なくとも窒素ガスを含有する第2のガスをプラズマ化して前記第1のIII 族窒化物層に供給して、第2のIII 族窒化物層から成る単結晶を形成すること
    を特徴とする単結晶体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の単結晶体の製造方法において、
    前記第1のIII 族窒化物層形成工程では、
    非晶質の前記第1のIII 族窒化物層を形成すること
    を特徴とする単結晶体の製造方法。
  3. 請求項1に記載の単結晶体の製造方法において、
    前記第1のIII 族窒化物層形成工程では、
    多結晶質の前記第1のIII 族窒化物層を形成すること
    を特徴とする単結晶体の製造方法。
  4. 請求項1に記載の単結晶体の製造方法において、
    前記第2のIII 族窒化物層に第3のIII 族窒化物層を形成する第3のIII 族窒化物層形成工程を有し、
    前記第1のIII 族窒化物層形成工程では、
    第1の温度で非晶質の前記第1のIII 族窒化物層を形成し、
    前記第3のIII 族窒化物層形成工程では、
    前記基板の温度を前記第1の温度よりも高い第2の温度とし、
    前記第1のIII 族窒化物層を多結晶質に変えること
    を特徴とする単結晶体の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の単結晶体の製造方法において、
    前記基板準備工程では、
    III 族窒化物多結晶基板を準備し、
    前記第2のIII 族窒化物層形成工程では、
    前記III 族窒化物多結晶基板と同じ材質から成る単結晶を形成すること
    を特徴とする単結晶体の製造方法。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の単結晶体の製造方法において、
    前記第2のIII 族窒化物層形成工程では、
    AlN単結晶を形成すること
    を特徴とする単結晶体の製造方法。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の単結晶体の製造方法において、
    前記多結晶基板から前記第2のIII 族窒化物層を分離させる単結晶分離工程を有すること
    を特徴とする単結晶体の製造方法。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の単結晶体の製造方法の各工程を有すること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体素子の製造方法。
  9. 基板と、
    前記基板の上の第1のIII 族窒化物層と、
    前記第1のIII 族窒化物層の上の第2のIII 族窒化物層と、
    を有し、
    前記基板は、
    多結晶基板であり、
    前記第1のIII 族窒化物層は、
    前記基板と格子定数の異なる層であり、
    前記第2のIII 族窒化物層は、
    前記第1のIII 族窒化物層と格子定数の異なる単結晶層であること
    を特徴とする単結晶体。
  10. 基板と、
    前記基板の上の第1のIII 族窒化物層と、
    前記第1のIII 族窒化物層の上の第2のIII 族窒化物層と、
    前記第2のIII 族窒化物層の上の第3のIII 族窒化物層と、
    を有し、
    前記基板は、
    多結晶基板であり、
    前記第1のIII 族窒化物層は、
    前記基板と格子定数の異なる層であり、
    前記第2のIII 族窒化物層は、
    前記第1のIII 族窒化物層と格子定数の異なる単結晶層であり、
    前記第3のIII 族窒化物層は、
    1以上のIII 族窒化物半導体層を有すること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体素子。
  11. 請求項10に記載のIII 族窒化物半導体素子において、
    前記第1のIII 族窒化物層は、
    非晶質であること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体素子。
  12. 請求項10に記載のIII 族窒化物半導体素子において、
    前記第1のIII 族窒化物層は、
    多結晶質であること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体素子。
  13. 請求項10から請求項12までのいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体素子において、
    前記第2のIII 族窒化物層は、
    AlN単結晶層であること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体素子。
  14. 請求項10から請求項13までのいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体素子において、
    前記第3のIII 族窒化物層は、
    チャネル層と、バリア層と、を有すること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体素子。
  15. 請求項14に記載のIII 族窒化物半導体素子において、
    前記第3のIII 族窒化物層は、
    合金散乱防止層を有し、
    前記合金散乱防止層は、
    前記バリア層よりもバンドギャップが大きいIII 族窒化物を備える1層以上の層であること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体素子。
  16. 請求項10から請求項15までのいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体素子において、
    前記III 族窒化物半導体素子は、
    MOS型HEMT素子もしくはMIS型HEMT素子であること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体素子。
  17. 請求項10から請求項13までのいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体素子において、
    前記III 族窒化物半導体素子は、
    半導体レーザー素子もしくは半導体発光素子であること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体素子。
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