JP2016125065A - 耐摩耗鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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0.070≦(5×Nb+2×Ti+10×Ca)≦0.250 ・・・(i)
ただし、(i)式において、各元素記号は耐摩耗鋼板に含まれる各元素の質量%での含有量を示す。
C:0.15〜0.25%、
Si:0.50〜1.20%、
Mn:0.80〜1.50%、
Cr:0.20〜1.20%、
Nb:0.001〜0.050%、
Ti:0.0050〜0.050%、
Ca:0.0005〜0.008%、
B:0.0005〜0.0025%、
sol.Al:0.010〜0.10%、
Cu:0〜1.00%、
Ni:0〜1.00%、
Mo:0〜1.00%、
V:0〜0.02%、
残部:Feおよび不純物であり、
不純物としてのP、S、およびNが、それぞれP:0.015%以下、S:0.004%以下、およびN:0.005%以下であり、
下記(i)式を満足し、
表面硬度がブリネル硬度でHBW400〜500である、耐摩耗鋼板。
0.070≦(5×Nb+2×Ti+10×Ca)≦0.250 ・・・(i)
ただし、(i)式において、各元素記号は耐摩耗鋼板に含まれる各元素の質量%での含有量を示す。
Cu:0.20〜1.00%、
Ni:0.20〜1.00%、
Mo:0.10〜1.00%、および
V:0.005〜0.02%
から選択された1種以上を含有する、上記(1)の耐摩耗鋼板。
前記加熱後のスラブを、圧延開始温度が1000℃以下で、圧延完了温度が(Ar3点−100℃)以上かつ(Ar3点+150℃)以下となるように圧延して圧延材を得る圧延工程、
前記圧延材を冷却する第1冷却工程、
前記冷却後の圧延材を、Ac3点以上かつ950℃以下の温度に再加熱する再加熱工程、および
前記再加熱後の圧延材をAc3点以上の温度から冷却速度10.0℃/s以上で200℃以下まで冷却する第2冷却工程を備える、耐摩耗鋼板の製造方法。
前記加熱後のスラブを、圧延開始温度が1000℃以下で、圧延完了温度がAr3点以上かつ(Ar3点+150℃)以下となるように圧延して圧延材を得る圧延工程、および
前記圧延材をAr3点以上の温度から冷却速度3.0℃/s以上で200℃以下まで冷却する冷却工程を備える、耐摩耗鋼板の製造方法。
まず、本発明に係る耐摩耗鋼板の化学組成について説明する。なお、以下の説明において、各元素の含有量を示す「%」は「質量%」を意味する。
Cは、耐摩耗鋼板の表面硬度の向上に最も有効な元素であり、安価である。C含有量が0.15%未満であると、他の合金元素の含有量を増やして硬度を補う必要が生じるので、製造コストが増加する。一方、C含有量が0.25%を超えると硬度が高くなりすぎて、靭性が劣化する。したがって、C含有量を0.15〜0.25%とする。C含有量の下限は好ましくは0.17%である。C含有量の上限は好ましくは0.22%である。
Siは、耐摩耗鋼板の表面硬度の向上に寄与する元素である。ただし、Si含有量が0.50%未満では、上記の効果を十分に得られない。一方、Si含有量が1.20%を超えると靭性が劣化する。したがって、Si含有量を0.50〜1.20%とする。Si含有量の下限は好ましくは0.55%である。Si含有量の上限は好ましくは1.00%、より好ましくは0.80%である。
Mnは、焼入性を向上させることによって、耐摩耗鋼板の表面硬度を向上させる元素である。ただし、Mn含有量が0.80%未満では、他の合金元素の含有量を増やして硬度を補う必要が生じるので、製造コストが増加する。一方、Mn含有量が1.50%を超えると靭性が著しく損なわれる。したがって、Mn含有量を0.80〜1.50%とする。Mn含有量の下限は好ましくは0.85%である。Mn含有量の上限は好ましくは1.30%である。
Crは、焼入性を向上させることによって、耐摩耗鋼板の硬度および靭性を向上させる元素である。ただし、Cr含有量が0.20%未満では上記効果を十分に得られない。一方、Cr含有量が1.20%を超えると靭性が著しく損なわれる。したがって、Cr含有量を0.20〜1.20%とする。Cr含有量の下限は好ましくは0.40%である。Cr含有量の上限は好ましくは1.00%である。
Nbは、スラブ加熱時だけでなく、焼入れ時にも結晶粒の粗大化を抑制するので、破面単位の微細な鋼材の製造に有効な元素である。また、Nbは、耐摩耗鋼板の焼入性を向上させることによって、ミクロ組織をマルテンサイトを主体とする組織にするのに有効な元素である。ただし、Nb含有量が0.001%未満では上記の効果を十分に得られない。一方、Nb含有量が0.050%を超えると、上記の効果が飽和するだけでなく溶接性が著しく劣化する。したがって、Nb含有量を0.001〜0.050%とする。Nb含有量の下限は好ましくは0.010%である。Nb含有量の上限は好ましくは0.040%である。
Tiは、脱酸元素として有効であり、かつ窒化物を生成することによってスラブ加熱時の結晶粒の細粒化に有効な元素である。また、Tiは、耐摩耗鋼板の焼入性を向上させることによって、ミクロ組織をマルテンサイトを主体とする組織にするのに有効な元素である。ただし、Ti含有量が0.0050%未満では上記の効果を十分に得られない。一方、Ti含有量が0.050%を超えると、Tiが形成する炭化物によって靭性が著しく劣化する。したがって、Ti含有量を0.0050〜0.050%とする。Ti含有量の下限は好ましくは0.0080%である。Ti含有量の上限は好ましくは0.040%である。
Caは、MnSの生成を抑制し、靭性の低下を抑えることができる元素である。靭性低下を招くMnSの生成を抑制するにはS含有量を低下させることも有効であるが、S含有量の低下には一定の限界がある。そこで、本発明では、Caを含有させることによってCaSを生成し、MnSの生成を抑制する。ただし、Ca含有量が0.0005%未満では上記の効果を十分に得られない。一方、Ca含有量が0.008%を超えると、溶接性が低下する。したがって、Ca含有量を0.0005〜0.008%とする。Ca含有量の下限は好ましくは0.0015%である。Ca含有量の上限は好ましくは0.005%である。
0.070≦(5×Nb+2×Ti+10×Ca)≦0.250 ・・・(i)
ただし、(i)式において、各元素記号は耐摩耗鋼板に含まれる各元素の質量%での含有量を示す。
Bは、焼入性を著しく向上させる極めて重要な元素である。ただし、B含有量が0.0005%未満では上記の効果を十分に得られない。一方、B含有量が0.0025%を超えると、靭性が著しく劣化する。したがって、B含有量を0.0005〜0.0025%とする。B含有量の下限は好ましくは0.0008%である。B含有量の上限は好ましくは0.0020%である。
sol.Al(酸可溶性Al)は、スラブ加熱時にAlNを生成することにより、初期オーステナイト粒の過成長を効果的に抑制することができる元素である。ただし、sol.Al含有量が0.010%未満では、上記の効果を十分に得られない。一方、sol.Al含有量が0.10%を超えると、靭性が著しく劣化する。したがって、sol.Al含有量を0.010〜0.10%とする。sol.Al含有量の下限は好ましくは0.030%である。sol.Al含有量の上限は好ましくは0.080%である。
Cuは、耐摩耗鋼板の強度および耐食性を向上させる効果を有する。しかしながら、Cu含有量が1.00%を超えると、上記の効果が飽和して経済性が低下する。したがって、含有させる場合のCu含有量の上限を1.00%とする。Cuによる上記の効果を確実に得たい場合には、Cuを0.20%以上含有させるのが好ましい。
Niは、固溶状態において耐摩耗鋼板のマトリックス(生地)の靭性を向上させる効果を有する。しかしながら、Ni含有量が1.00%を超えると、上記の効果が飽和して経済性が低下する。したがって、含有させる場合のNi含有量の上限を1.00%とする。Niによる上記の効果を確実に得たい場合には、Niを0.20%以上含有させるのが好ましい。
Moは、耐摩耗鋼板の強度および靭性を向上させる効果を有する。しかしながら、Mo含有量が1.00%を超えると、本発明に係る耐摩耗鋼板を溶接継手の母材として用いた場合に、特にHAZの硬度が高くなって靭性および溶接性が損なわれる。したがって、含有させる場合のMo含有量の上限を1.00%とする。Moによる上記の効果を確実に得たい場合には、Moを0.10%以上含有させるのが好ましい。
Vは、耐摩耗鋼板の強度を向上させる効果を有する。しかしながら、V含有量が0.02%を超えると、上記の効果が飽和するだけでなく、溶接性が劣化する。したがって、含有させる場合のV含有量の上限を0.02%とする。Vによる上記の効果を確実に得たい場合には、Vを0.005%以上含有させるのが好ましい。
Pは、結晶粒界に偏析して耐摩耗鋼板の耐遅れ破壊性および靭性を劣化させる。このため、P含有量はできるだけ低いことが望ましい。特に、P含有量が0.015%を超えると、上記の悪影響が顕著になるため、P含有量は0.015%以下に限定する。
Sは、耐摩耗鋼板の延性および靭性を劣化させる。このため、S含有量はできるだけ低いことが望ましい。特に、S含有量が0.004%を超えると、上記の悪影響が顕著になるため、S含有量は0.004%以下に限定する。
Nは、耐摩耗鋼板の靭性を劣化させる。このため、N含有量はできるだけ低いことが望ましい。特に、N含有量が0.005%を超えると、上記の悪影響が顕著になるため、N含有量は0.005%以下に限定する。
本発明に係る耐摩耗鋼板は、たとえば、産業機械の構成部材(ショベルカーのショベル等)として用いられる。耐摩耗鋼板の表面硬度がブリネル硬度でHBW400未満であると、上記構成部材として利用する場合に必要となる耐摩耗性を得ることができない。一方、耐摩耗鋼板を上記構成部材の形状にする際に、耐摩耗鋼板には、旋削および穿孔等の機械加工が施される。したがって、耐摩耗鋼板には、優れた加工性が要求される。耐摩耗鋼板の加工性には、表面硬度が大きく影響する。具体的には、耐摩耗鋼板の表面硬度がブリネル硬度でHBW500を超えると、硬すぎて機械加工が困難になる。したがって、耐摩耗鋼板の表面硬度をブリネル硬度でHBW400〜500とする。表面硬度の下限は好ましくはHBW410である。表面硬度の上限は好ましくはHBW470である。
本発明に係る耐摩耗鋼板が優れた靭性を発揮するためには、板厚中心部までマルテンサイトを主体としたミクロ組織とすることが好ましい。しかしながら、マルテンサイト組織は、耐摩耗鋼板の加工性を低下させる原因にもなる。このような加工性の低下を抑制するためには、ミクロ組織にベイナイトを含有させることが好ましい。より具体的には、ミクロ組織が、ラスがセメンタイトを内包するベイナイト(以下、特定ベイナイトと称する。)を含有していることが好ましい。ただし、ミクロ組織において、特定ベイナイトの面積率が2%未満であると、上記の効果を十分に得られない。一方、ミクロ組織において、特定ベイナイトの面積率が8%を超えると耐摩耗性が悪化するおそれがある。したがって、特定ベイナイトの面積率は、2〜8%であることが好ましい。なお、ラスがセメンタイトを内包する場合とは、図1に示すように、ラス内に位置しかつラス界面に接していないセメンタイトのベイナイトに占める割合が面積率で1%以上ある状態をいう。ベイナイトにおいてラスがセメンタイトを内包する場合には、セメンタイトが拡散性水素のトラップサイトとして作用するので、水素脆化割れを抑制できる。
本発明に係る耐摩耗鋼板は、下記の再加熱焼入れ法または直接焼入れ法を利用して製造することができる。なお、製造方法についての下記の説明において、スラブおよび圧延材の温度は、表面温度のことを意味する。
まず、上述の化学組成を有するスラブを、900〜1200℃に加熱する(加熱工程)。次に、加熱後のスラブを1000℃以下の温度で圧延する(圧延工程)。圧延工程では、(Ar3点−100℃)以上かつ(Ar3点+150℃)以下の温度で圧延を完了する。その後、圧延工程で得られた圧延材を冷却する(第1冷却工程)。次に、圧延材を、Ac3点以上かつ950℃以下の温度に再加熱する(再加熱工程)。その後、圧延材を冷却速度3.0℃/s以上で200℃以下まで冷却する(第2冷却工程)。これにより、本発明に係る耐摩耗鋼板が得られる。
加熱工程においてスラブを900℃以上に加熱することによって、スラブの組織をオーステナイト変態させて均一な組織とすることができる。加熱工程においてスラブの加熱温度を高くする程、スラブは軟化し、スラブの変形抵抗が低下する。これにより、次工程の圧延工程での圧延が容易になる。しかし、加熱温度を高くすると、加熱炉でのエネルギー消費量が大きくなり、製造コストが増加するとともに、自然環境にも好ましくない。そこで、加熱温度の上限を1200℃とする。スラブの加熱温度の好ましい上限は1150℃であり、好ましい下限は1000℃である。なお、スラブの中央部まで温度を均一化するために、加熱工程におけるスラブの加熱時間は、2h以上とすることが好ましい。
圧延工程では、1000℃以下の温度でスラブの熱間圧延を開始する。1000℃以下で圧延することによって、再結晶による結晶粒の細粒化を促進することができる。これにより、耐摩耗鋼板の靭性を向上できる。加熱工程におけるスラブの加熱温度が1000℃よりも高い場合には、スラブの温度が1000℃以下に低下してから圧延を開始する。
第1冷却工程における冷却方法は特に制限されず、水冷でもよく、空気中での放冷でもよい。また、冷却終了温度も特に限定されない。第1冷却工程では、圧延材が、たとえば、冷却速度1.0℃/s以上で400℃以下まで冷却される。
再加熱工程では、圧延材をAc3点以上かつ950℃以下の温度に再加熱する。再加熱温度をAc3点以上とするのは、第2冷却工程での冷却開始温度をAc3点以上とするためである。第2冷却工程での冷却開始温度については後述する。なお、再加熱が終了した後、第2冷却工程が開始されるまでに圧延材の温度が低下する場合がある。この点を考慮すると、再加熱温度の下限は(Ac3点+50℃)とすることが好ましい。一方、再加熱工程のコスト削減および時間短縮の観点から、再加熱温度の上限は950℃とした。再加熱温度の好ましい上限は900℃である。
第2冷却工程では、圧延材を、Ac3点以上の温度から冷却速度3.0℃/s以上で200℃以下まで冷却する。第2冷却工程における圧延材の冷却開始温度をAc3点以上にすることによって、オーステナイト単相領域から冷却を開始できる。これにより、十分なマルテンサイト組織を得ることができ、耐摩耗鋼板において十分な硬度および靭性を確保できる。冷却方式は特に制限されず、水冷またはミスト冷却等の種々の冷却方式を利用できる。
次に、直接焼入れ法について説明する。なお、直接焼入れ法を利用する場合も、再加熱焼入れ法を利用する場合と同様に、スラブの製造方法は特に限定されない。
圧延工程では、上述の再加熱焼入れ法の圧延工程と同様の理由により、1000℃以下の温度でスラブの熱間圧延を開始する。圧延の完了温度(仕上温度)がAr3点よりも低い場合には、次工程の冷却工程において、冷却開始温度がAr3点よりも低くなる。この場合、次工程の冷却工程において圧延材を冷却(水冷)しても、焼きが十分に入らずに、十分なマルテンサイト組織を得ることができない。したがって、圧延完了温度の下限はAr3点とした。なお、圧延が完了した後、冷却工程が開始されるまでに圧延材の温度が低下する場合がある。この点を考慮すると、圧延完了温度の下限は(Ar3点+50℃)とすることが好ましい。これにより、次工程の冷却工程において、圧延材の冷却開始温度をより確実にAr3点以上にできる。その結果、十分なマルテンサイト組織を得ることができる。圧延完了温度の上限は、再加熱焼入れ法の圧延工程と同様に(Ar3点+150℃)であり、好ましい上限は、850℃である。
冷却工程では、圧延材を、Ar3点以上の温度から冷却速度3.0℃/s以上で200℃以下まで冷却する。冷却開始温度をAr3点以上にすることによって、オーステナイト単相領域から冷却を開始できるので、十分なマルテンサイト組織を得ることができる。また、圧延材を200℃以下まで冷却することによって、十分に焼きを入れることができる。これらの結果、耐摩耗鋼板において十分な硬度および靭性を確保できる。冷却速度は、圧延材に焼きを入れる観点から高い方が好ましく、5.0℃/s以上であることが好ましい。冷却速度の上限は特にないが、現在の冷却装置の最大冷却速度を考えれば、最大でも60.0℃/s程度となる。冷却方式は特に制限されず、水冷またはミスト冷却等の種々の冷却方式を利用できる。
Claims (5)
- 化学組成が、質量%で、
C:0.15〜0.25%、
Si:0.50〜1.20%、
Mn:0.80〜1.50%、
Cr:0.20〜1.20%、
Nb:0.001〜0.050%、
Ti:0.0050〜0.050%、
Ca:0.0005〜0.008%、
B:0.0005〜0.0025%、
sol.Al:0.010〜0.10%、
Cu:0〜1.00%、
Ni:0〜1.00%、
Mo:0〜1.00%、
V:0〜0.02%、
残部:Feおよび不純物であり、
不純物としてのP、S、およびNが、それぞれP:0.015%以下、S:0.004%以下、およびN:0.005%以下であり、
下記(i)式を満足し、
表面硬度がブリネル硬度でHBW400〜500である、耐摩耗鋼板。
0.070≦(5×Nb+2×Ti+10×Ca)≦0.250 ・・・(i)
ただし、(i)式において、各元素記号は耐摩耗鋼板に含まれる各元素の質量%での含有量を示す。 - 前記化学組成が、質量%で、
Cu:0.20〜1.00%、
Ni:0.20〜1.00%、
Mo:0.10〜1.00%、および
V:0.005〜0.02%
から選択された1種以上を含有する、請求項1に記載の耐摩耗鋼板。 - ミクロ組織が、マルテンサイトを主体とし、ラスがセメンタイトを内包するベイナイトを面積率で2〜8%含む、請求項1または2に記載の耐摩耗鋼板。
- 請求項1または2に記載の化学組成を有するスラブを900〜1200℃に加熱する加熱工程、
前記加熱後のスラブを、圧延開始温度が1000℃以下で、圧延完了温度が(Ar3点−100℃)以上かつ(Ar3点+150℃)以下となるように圧延して圧延材を得る圧延工程、
前記圧延材を冷却する第1冷却工程、
前記冷却後の圧延材を、Ac3点以上かつ950℃以下の温度に再加熱する再加熱工程、および
前記再加熱後の圧延材をAc3点以上の温度から冷却速度10.0℃/s以上で200℃以下まで冷却する第2冷却工程を備える、耐摩耗鋼板の製造方法。 - 請求項1または2に記載の化学組成を有するスラブを900〜1200℃に加熱する加熱工程、
前記加熱後のスラブを、圧延開始温度が1000℃以下で、圧延完了温度がAr3点以上かつ(Ar3点+150℃)以下となるように圧延して圧延材を得る圧延工程、および
前記圧延材をAr3点以上の温度から冷却速度3.0℃/s以上で200℃以下まで冷却する冷却工程を備える、耐摩耗鋼板の製造方法。
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